説明

可撓管の敷設装置

【課題】 海上の浮体施設からタンカへの流体、特に低温流体を積み込む際に使用する可撓管を送り出すことが可能であり、可撓管の疲労の蓄積を抑制することで可撓管の寿命を延ばし、可撓管の敷設作業が容易な敷設装置を提供する。
【解決手段】 送り装置23によって、可撓管11が海上へ送り出されると、送り装置23の送り速度に応じて、ガイド13がガイドレール19上を移動する。ウインチ17a、17bと送り装置23とは同期しており、送り装置23の送り速度に応じて、ウインチ17aによってワイヤ15aが巻取られ、ガイド13はガイドレール19に沿って、可撓管11の送り出し方向へ移動することができる。この際、可撓管11は、ローラ21上を移動しながら、海上へ送り出される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば極低温である液化天然ガス等の流体を、海上に設置された浮体施設からタンカ等へ輸送する際に用いられる可撓管の敷設装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、海底の油田等から算出した石油等を貯蔵する海上の浮体施設(基地)から、輸送用のタンカへ石油等を積み込むためには、浮体施設とタンカ等を樹脂製の浮遊式の可撓管を用いて接続し、石油等の輸送が行われている。
【0003】
図11は、従来の石油等の輸送に用いられる樹脂製可撓管の敷設装置70を示す図である。敷設装置70は、洋上浮体施設77上に、複数のドラム71a、71b、71cが設けられる。ドラム71a、71b、71cにはそれぞれ可撓管73a、73b、73cが巻き付けられている。ドラム73a、73b、73cが回転軸75a、75b、75cを中心に回転して、図示を省略した送り装置によって可撓管73a、73b、73cが海上へ送り出される。可撓管73a、73b、73cは、積み込みが行われるタンカまで送り出されると、タンカと接続され、洋上浮体施設77からタンカへ石油等が積み込まれる。
【0004】
一方、地上または近海のガス田等から算出した天然ガス等は、基地で液化され貯蔵される。液化天然ガス(以下「LNG」)を輸送用のタンカに積み込む際には、沿岸基地に設けられた多関節型のローディングアームが用いられる。LNG受け入れ基地としては、例えばローディングアーム方式を採用した特許文献1記載のLNG受け入れ基地およびLNG出荷基地システムがある(特許文献1)。
【特許文献1】特開平5−65718号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、特許文献1のようなローディングアーム方式は、地上基地からタンカへの積み込みは可能であるが、外海のガス田に設置されたLNGを生産貯蔵するような浮体施設から、タンカへLNGを積み込む際には、波等によって相互に大きく揺れる施設とタンカ間の動きにローディングアームが追従することができず、また、設備の大型化を招くという問題がある。
【0006】
また、従来の石油の輸送方法のように、樹脂製の浮遊式の可撓管73を用いて、流体をタンカへ積み込む方式では、LNG等の極低温流体への対応が困難であるという問題がある。これは、従来の樹脂製の浮遊式の可撓管は極低温ではもろくなり十分な可撓性が得られず、このため金属製の管を使用する必要があり、耐久性と断熱性を併せ持つ可撓管が要求されるためである。
【0007】
また、このような金属を用いた高耐久性、高断熱性を併せ持つ可撓管を採用すると、疲労を考慮する必要があるという問題がある。特に、可撓管をドラム等に巻き付ける際および送り出す際には可撓管には曲げ変形が生じる。このため、可撓管のドラムへの巻き付けおよび送り出しの際に、可撓管には疲労が蓄積され、可撓管の寿命を縮めるという問題がある。
【0008】
本発明は、このような問題に鑑みてなされたもので、海上の浮体施設からタンカへの流体、特に低温流体を積み込む際に使用する可撓管を送り出すことが可能であり、可撓管の疲労の蓄積を抑制することで可撓管の寿命を延ばし、可撓管の敷設作業が容易な敷設装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
前述した目的を達成するため、本発明は、洋上浮体施設に設けられ、流体輸送用の可撓管の敷設装置であって、移動可能になるよう設けられたガイドと、前記ガイドに掛けられた可撓管と、前記可撓管を前記洋上浮体施設から海上へ送り出し、または前記可撓管を海上から前記洋上浮体施設へ送り入れることが可能な、可撓管の送り装置と、前記ガイドを移動させるガイドの移動装置と、を具備し、前記可撓管の送り装置と前記ガイドの移動装置とは同期しており、前記可撓管が送り出され、または送り入れられながら前記ガイドが移動することを特徴とする可撓管の敷設装置である。
【0010】
流体を供給する可撓管接続部が、前記可撓管のいずれの端部にも接続可能であり、前記可撓管の一方の端部が可撓管接続部に接続され、前記可撓管の他方の端部が海上へ送り出されてもよく、また、前記ガイドが一対並設され、前記可撓管は前記一対のガイドのいずれにも掛けることが可能であり、前記可撓管の曲げ方向を変更可能であってもよい。
【0011】
前記ガイドは複数段設けられ、前記可撓管は前記複数のガイドのそれぞれに複数掛けられてもよく、この場合、複数段に設けられた前記ガイドは、それぞれ個別に移動可能であってもよい。また、前記流体は液化天然ガスであってもよい。
【0012】
本発明によれば、ガイドによって可撓管がU字状に曲げられ、ガイドの往復動作に応じて可撓管が海上へ送り出されるため、可撓管の半分には曲げが生じないため、曲げが生じない部分には、疲労による影響を受けることがない。特に、輸送する流体がLNGのような極低温流体の場合には、可撓管に金属が用いられるため、曲げを生じさせなければ、その部分の疲労による可撓管の寿命を延ばすことができる。
【0013】
また、可撓管への流体を供給する供給部と可撓管端部の接続にあたっては緊急時の自動切り離し装置やガスリリーフ装置のような各種安全設備を介して取り付ける必要があり、特に流体が極低温であるため、可撓管端部を含む各安全設備を時間をかけて予冷して接続する必要があり、限られた作業時間において可撓管端部の接続作業に要する時間の比率が大きい。
そこで、少なくとも可撓管の一端が常に流体供給部と接続されていれば、他方の端部をタンカの接続が終了するため、敷設作業工数が削減される。また、可撓管のいずれの端部も供給部へ接続可能とすれば、流体の供給部と接続されていない側の端部が、可撓管の送り出し側となるため、接続部を変更することで、可撓管の送り出し端部を変更することができ、このため、送り出し時に可撓管に曲げが生じない部分を変えることができる。したがって、可撓管の使用により生じる可撓管全体が受ける疲労の蓄積を抑制することができる。
【0014】
また、一対の併設されたガイドを用い、いずれのガイドにも可撓管を設けることが可能であるとすれば、可撓管の曲げ方向を変えることができるため、可撓管が同一方向に曲げられることにより疲労の影響を抑制でき、可撓管の寿命をより延ばすことができる。
【0015】
さらに、ガイドを複数段に設ければ、複数の可撓管を効率よく海上へ送り出すことができ、複数の可撓管によって流体を輸送するため、より短時間にタンカへの積み込みを完了することができる。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、海上の浮体施設からタンカへの流体、特に低温流体を積み込む際に使用する可撓管を送り出すことが可能であり、可撓管の疲労の蓄積を抑制することで可撓管の寿命を延ばし、可撓管の敷設作業が容易な、可撓管の敷設装置を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
以下、本発明の実施の形態にかかる敷設装置1について説明する。図1は、第1の実施の形態にかかる敷設装置1を示す図である。敷設装置1は主に、ガイド13、可撓管11、送り装置23、ウインチ17、ローラ21等により構成される。
【0018】
敷設装置1は、洋上浮体施設3上に設けられる。洋上浮体施設3は、特に外海上に設けられ、海底ガス田から算出した天然ガスを液化し、貯蔵する貯蔵基地である。洋上浮体施設3に貯蔵されたLNGは定期的にタンカ5へ輸送される。敷設装置1は、LNGの輸送の際に、タンカ5の受給部9へ向けて、流体を輸送する可撓管11を海上へ送り出す。
【0019】
可撓管11は可撓性を有するパイプであり、一方の端部が供給部7に接続されている。供給部7は、LNGを供給する可撓管との接続部である。LNGの輸送の際には、可撓管11の他方の端部がタンカ5の受給部9に接続され、供給部7から受給部9へのLNGの積み込みが行われる。なお、可撓管11の詳細は後述する
【0020】
洋上浮体施設3上には、可撓管11の送り出し方向(洋上浮体施設3の長手方向)にガイドレール19が設けられる。ガイドレール19の両端には、それぞれストッパ16a、16bが設けられる。ガイドレール19上にはガイド13が設置される。ガイド13は一方に所定の曲率を有する半円形状の部材である。
【0021】
ここで、所定の曲率とは、ガイド13に掛けられる可撓管11の許容曲げ半径よりも大きな曲率である。許容曲げ半径とは、可撓管11が曲げによって塑性変形を受けない最小の半径をいう。
【0022】
ストッパ16a、16bは、ガイド13のガイドレール19上の移動可能範囲を制限する。したがって、ガイド13は、ガイドレール19上のストッパ16a、16b間をガイドレール19に沿って移動可能である。なお、ガイド13の構造の詳細は後述する。
【0023】
ガイド13の移動方向の両側(前後方向)には、ガイドレール19に平行にワイヤ15a、15bが設けられる。ワイヤ15a、15bは他方をそれぞれウインチ17a、17bに巻き付けられている。ウインチ17a、17bは同期しており、例えば、ウインチ17aによりワイヤ15aが巻き取られる際には、ウインチ17bからワイヤ15bが送り出される。したがって、ガイド13は、ワイヤ15a、15bによりそれぞれの方向に引っ張られて、ガイドレール19上を走行する。すなわち、ウインチ17a、17bはガイド13の移動装置として機能する。
【0024】
ガイドレール19の一方の外側には、ガイドレール19に平行に複数のローラ21が設けられる。ローラ21は、可撓管11が海上へ送り出される際に、可撓管11の移動を補助するためのものである。したがって、ローラ21は、可撓管11の送り出し側に設けられる。なお、可撓管11と洋上浮体施設3とのすべりが良く、可撓管11が洋上浮体施設3上を容易に移動可能であれば、ローラ21は不要である。
【0025】
可撓管11が送り出される位置の近傍には、送り装置23が設けられる。送り装置23は、可撓管11を洋上浮体施設3から海上へ送り出し、または可撓管11を海上から洋上浮体施設3へ送り入れる(戻す)ための装置である。なお、以下の説明においては、主に、可撓管11が海上へ送り出される場合についてを説明する。送り装置23は、例えば一対のベルト状の無限軌道であり、一対の無限軌道間に可撓管11を挟み込み、無限軌道を動作することで、可撓管11を海上へ送り出すことができる。なお、送り装置23は、無限軌道に限られず、送りローラ等であっても良い。
【0026】
可撓管11は、一方の端部が供給部7に接合される。供給部7との接続部には、図示を省略した緊急切り離し装置や漏洩検知器等が設けられる。さらに可撓管11は、送り出し方向とは反対側に向けて配設されて、ガイド13の曲率部14に掛けられて方向を反転して、送り出し方向に向けてU字状に配設され、送り装置23を介して海上へ送り出される。
【0027】
送り装置23によって、可撓管11が海上へ送り出されると、送り装置23の送り速度に応じて、ガイド13がガイドレール19上を移動する。すなわち、ガイド13の移動装置であるウインチ17a、17bと送り装置23とは同期しており、送り装置23の送り速度に応じて、ウインチ17aによってワイヤ15aが巻取られ、ガイド13はガイドレール19に沿って、可撓管11の送り出し方向へ移動することができる。この際、可撓管11は、ローラ21上を移動しながら、海上へ送り出される。
【0028】
次に、可撓管11について説明する。可撓管11は、可撓性を有するパイプであり、石油等の常温の流体を輸送するためには、従来から使用される樹脂管でよいが、LNGなどの極低温流体を輸送するためには、高い断熱性、耐久性等が要求される。
【0029】
図2は、可撓管11の構成を示す図である。流体が流れる最内部には金属製の波付き管25が設けられる。波付き管25によって、可撓管11は内部を流れる流体の内圧に耐えることができる。
【0030】
なお、通常、流体の輸送効率を考慮して、10万から15万トンクラスのタンカが利用される。また、海上は天候の変動も激しいため、タンカ等への流体の積み込み作業は、通常24時間以内に終了することが望まれる。したがって、積み込み効率を考慮すると、可撓管11の径は400mm程度のものが2本〜3本程度使用される。但し、可撓管11の径は、流体の輸送効率を高めるためには大きい方が望ましいが、可撓管11の許容曲げ半径が大きくなり、可撓管11の敷設装置が大型化するため、可撓管11の径や本数は使用条件等に応じて適宜決定される。
【0031】
また、波付き管25は可撓性を有し、所定の曲げ半径以上であれば自由に曲げることができる。ここで、所定の曲げ半径とは、可撓管11の許容曲げ半径であり、可撓管11の塑性変形による管の潰れなどが生じない曲げの曲率をいう。通常、可撓管11の許容曲げ半径は、可撓管11の径の10倍程度であり、望ましくは可撓管11の径の15倍程度と設定される。
【0032】
例えば、可撓管11は内径400mm、外径500mm程度のものが使用できるが、この場合の許容曲げ半径は5mと設定され、望ましくは、7.5m程度である。したがって、前述のガイド13の曲率部14の曲率は、少なくとも許容曲げ半径以上である必要がある。
【0033】
波付き管25の外層には、座床層27が設けられる。座床層27は波付き管25の外周の凹凸を平らにするための層で、例えば不織布層である。座床層27の外層には補強層29が設けられる。補強層29は、可撓管11の軸方向の変形を抑制する。補強層29は例えば繊維織物テープまたは金属テープであり、可撓管11の軸方向に交互巻きされる。
【0034】
補強層29の外層は断熱層31が設けられる。断熱層31は、波付き管25内部を流れる極低温流体と外部とを断熱し、可撓管11の外層の温度低下を防ぐとともに、外部からの熱を流体に伝達することを防ぐ。断熱層31は例えば不織布が用いられる。断熱層31の外層には防水層33が設けられる。防水層33は樹脂製であり、可撓管11の変形に追従するとともに、海水等が可撓管11内部へ浸入することを防ぐ。なお、断熱層31によって、防水層33は極低温流体による温度の影響が少ない。したがって、防水層33は脆化することがない。
【0035】
可撓管11によれば、極低温の流体を輸送することができ、また、洋上浮体施設3とタンカとの波による相対的な位置変動等に対して可撓性を有するため追従でき、また、洋上浮体施設3上で保管時に、場所を取ることがない。なお、可撓管11の構成は、図2の構成に限られない。取り扱う流体の特性や使用条件等に応じて変更することができる。
【0036】
次に、ガイド13について詳細を説明する。図3は、ガイド13を示す図で、図3(a)はガイド13の斜視図、図3(b)は正面図である。なお、図3中、ガイド13に掛けられた状態の可撓管11を点線で示す。ガイド13は、一方に所定の曲率を有する曲率部14を有する半円形状の部材である。曲率部14には、ガイド13に掛けられる可撓管11の径に応じて円弧状の凹部18が設けられる。したがって、可撓管11は、曲率部14の凹部18に掛けられ、方向を反転する。
【0037】
ガイド13の下端近傍には、接続部35a、35bが設けられる。接続部35a、35bはワイヤ15a、15bとの接続部である。ガイド13の下方には、車輪37が設けられる。車輪37はガイドレール19上を走行可能である。したがって、ガイド13は、ワイヤ15a、15bにより引っ張られた方向に、車輪37によってガイドレール19上を前後方向に走行可能である。なお、ガイド13の材質はある程度の強度を有し、耐磨耗性に優れる材質であることが望ましく、例えば樹脂製、金属製でよい。ガイド13と可撓管11とのすべりが悪い場合には、凹部18にガイドローラを別途設けることもできる。
【0038】
図4は、ガイド13の凹部18に該当する部位に、複数のガイドローラ12bを設けたガイド12aを示す図で、図4(a)はガイド13のa斜視図、図4(b)は正面図である。なお、図4中、ガイド13に掛けられた状態の可撓管11を点線で示す。
【0039】
ガイド13aは、前述のガイド13の可撓管11との接触部である凹部18に該当する部位に、ガイド12aの曲率部14に沿って複数のガイドローラ12bが設けられる。ガイドロール12bは、円筒形のローラの略中央部が可撓管11の外径に応じてくびれた形状である。
【0040】
ガイドローラ12bは、ガイド12a本体から外側にはみだしている。可撓管11は、ガイドローラ12bのくびれ部に掛けられ、方向を反転する。したがって、可撓管11はガイドローラ12bによって、ガイド12a本体と擦れ合うことがない。このため、ガイドローラ12bが設けられたガイド12aを用いることで、可撓管11の擦れによる損傷等がない。なお、ガイドローラ12bは、ある程度の強度を有すれば良く、樹脂製、金属製等が使用できる。本発明においては、必要に応じてガイド13、ガイド12aのいずれを使用してもよいが、以降の説明においては、ガイド13を使用した場合について説明する。
【0041】
次に、敷設装置1による可撓管11の送り出し作業の工程を説明する。図5〜図7は、敷設装置1によって可撓管11が送り出される工程を示す図である。
【0042】
通常の状態では、図5に示すように可撓管11は洋上浮体施設3上にU字状に設けられる。ここで、洋上浮体施設3は、長さがおおよそ300m程度であり、付帯設備等を考慮すると、可撓管11の設置スペースはさらに短い。一方、洋上浮体施設3から、積み込みが行われるタンカまでの距離は、安全上200m程度が必要である。このため、可撓管11の洋上浮体施設3からの送り出し長さは、300m以上が必要である。したがって可撓管11を洋上浮体施設3上に1直線状に設置することは不可能である。敷設装置1によれば、可撓管11はU字状に設けられるため、洋上浮体施設3上に、150m程度の可撓管設置長さが確保できれば、ドラム等への巻き付けを行うことなく、可撓管11を設置することができる。
【0043】
可撓管11の一方の端部は、供給部7に常時接続されている。ガイド13は、供給部7および可撓管11の送り出し方向とは最も遠い側に位置する。すなわち、ウインチ17bによってワイヤ15bが巻き取られ、ウインチ17はワイヤ15aを送り出した状態である。
【0044】
可撓管11は、供給部7からガイド13を介してU字状に曲げられて設置され、送り出し方向を向いている部分(図5の紙面に向かって右半分)の可撓管11はローラ21上に配置される。すなわち、可撓管11の略半分はローラ21上に設けられている。
【0045】
可撓管11の端部には継手24が設けられる。可撓管11の先端部の継手24近傍には送り装置23が設けられており、可撓管11は送り装置23によって挟まれている。
【0046】
次に、図6に示すように送り装置23およびウインチ17a、17bを動作させて可撓管11を海上へ送り出す。送り装置23の送り速度に応じて、可撓管11はB方向へ送り出される。可撓管11は、例えば、海上を走行する小型船により、タンカ5の受給部9へ向けて海上を運搬される。この際、送り装置23の送り速度に応じて、ウインチ17aはワイヤ15aを巻取り、同時に、ウインチ17bはワイヤ15bを送り出す。したがって、可撓管11の送り速度に応じて、ガイド13はA方向へ移動する。送り装置23による可撓管11の送り速度と、ウインチ17a、17bによるガイド13の移動速度は同期しているため、可撓管11は常にガイド13に掛けられた状態を維持する。なお、ガイド13の移動速度は、可撓管11の送り速度の約半分である。
【0047】
この際、ガイド13はガイドレール19上を移動するため、ガイド13の移動時にガイド13が曲がったり傾いたりすることはない。また、ローラ21上の可撓管11は、ローラ21によって容易に移動することができるため、可撓管11の送り出し時の抵抗を小さくすることができる。
【0048】
更に、送り装置23によって可撓管11を送り続け、図7に示すように、ガイド13がガイドレール19の端部(ストッパ16a)まで移動した段階で、送り装置23およびウインチ17a、17bが停止し、可撓管11の送り出しを停止する。この状態で、継手24を図示を省略したタンカへ接続し、流体の輸送を開始する。なお、タンカ5への流体の輸送が終了後、逆の作業により、ガイド13を元の位置に戻して、可撓管11を洋上浮体施設3上に完全に引き上げた状態で、流体の積み込み作業が終了する。
【0049】
以上説明したように、本実施の形態にかかる敷設装置1によれば、可撓管11をガイド13に掛けてU字状に維持するため、可撓管11を許容曲げ半径以上に保つことができ、ガイド13の移動に伴い可撓管11を送り出すため、可撓管11の長さ方向の約半分は、可撓管11の送り出しの際にもまっすぐに保たれて曲げられることがない。このため、可撓管11に金属管を使用しても、可撓管11の略半分は疲労を受けることがない。したがって、特に極低温流体の輸送に適した可撓管11を効率よく送り出すことができる。また、可撓管11をガイド13に掛けなおして、反転して使用すれば、可撓管11の曲げ疲労履歴が可撓管11全体に均一となり、疲労による可撓管11の寿命を延ばすことができる。
【0050】
例えば、荷役頻度を3回/月とし、荷役時間を24時間、この間の平均波高3m、平均波周期6秒として波による可撓管の疲労を算出し、可撓管径の14倍の曲げが2回(可撓管の送り出しおよび巻取り)発生するとして、可撓管の送りによる疲労を算出して、波および送りによる疲労を合算して、可撓管の疲労による耐用年数を算出すると、通常のドラム巻き等による耐用年数に対して、可撓管の曲げ位置を変えて可撓管への送りによる疲労が半減するとすれば、約50%程度の寿命向上が見込まれる。
【0051】
また、可撓管11の一方の端部は常に供給部7に接続されているため、可撓管11の送り出し後に、改めて供給部7と可撓管11とを接続する必要がない。したがって、可撓管11による流体の輸送工数を削減することができる。
【0052】
ガイド13は曲率部14を有し、曲率部14の曲率が可撓管11の許容曲げ半径よりも十分に大きければ、可撓管11をガイド13に掛けた際にも、可撓管11が損傷することがない。また、ガイド13には凹部18が設けられるため、可撓管11がガイド13から外れることがない。さらに、ガイド13はガイドレール19上を走行するため、ガイド13が移動時に曲がったり、傾いたりすることがない。
【0053】
また、ガイド13の移動装置であるウインチ17a、17bと送り装置23とは同期しており、送り装置23による可撓管11の送り速度と、ウインチ17a、17bによるガイド13の移動速度は同期する。したがって可撓管11は常にガイド13に掛けられた状態を維持する。
【0054】
また、可撓管11が洋上浮体施設3上を移動する部位には、ローラ21が設けられる。このため、洋上浮体施設3上での可撓管11の移動抵抗が削減され、送り装置23を小型化することができる。
【0055】
次に、第2の実施の形態にかかる敷設装置40について説明する。以下の実施の形態において、図1〜図7に示す敷設装置1と同一の機能を果たす構成要素には、図1〜図7と同一番号を付し、重複した説明を避ける。第2の実施の形態にかかる敷設装置40は敷設装置1とほぼ同様の構成であるが、次の点で異なる。すなわち、敷設装置40は敷設装置1に対して、供給部7が可撓管11のいずれの端部とも接続可能であり、また、ローラ21、送り装置23がガイドレール19の両側に設けられる点で異なる。
【0056】
図8(a)は、敷設装置40を示す図である。敷設装置40では、可撓管11の両端に継手24a、24bがそれぞれ設けられる。供給部7は、継手24a、24bのいずれにも接続可能に設けられる。すなわち、供給部7は、回転動作が可能であり、または一対の供給部7をバルブによって切り替え、流路の変更をおこなうことが可能である。
【0057】
ローラ21はガイドレール19に沿って、ガイドレール19の両側に複数設けられる。可撓管11の端部(継手24a、24b)の近傍には、それぞれ送り装置23a、23bが設けられる。すなわち、可撓管11は送り装置23a、23bそれぞれに挟まれる。可撓管11は、可撓管11の略中央がガイド13に掛けられてU字状に保持され、可撓管11の直線部分はローラ21上に配置される。
【0058】
図8(b)に示すように、継手24aを供給部7と接続した場合には、継手24b側が海上へ送り出される。したがって、送り装置23aは動作させずに、送り装置23bのみが稼動する。送り装置23bとガイド13の移動装置であるウインチ17a、17bとは同期しており、送り装置23bの動作に応じてガイド13が動作する。可撓管11は送り側のローラ21上を移動して、海上へ送り出される。この場合、可撓管11の略中央から継手24bまでの間は、曲げ変形を受けることがなくまっすぐに海上へ送り出される。
【0059】
一方、図8(c)に示すように、継手24bを供給部7と接続した場合には、継手24a側が海上へ送り出される。したがって、送り装置23bは動作させずに、送り装置23aのみが稼動する。送り装置23aとガイド13の移動装置であるウインチ17a、17bとは同期しており、送り装置23aの動作に応じてガイド13が動作する。可撓管11は送り側のローラ21上を移動して、海上へ送り出される。この場合、可撓管11の略中央から継手24aまでの間は、曲げ変形を受けることがなくまっすぐに海上へ送り出される。
【0060】
継手24a、24bと供給部7との接続は、可撓管11の送り出し前に予め行われる。すなわち、継手24a、24bのいずれの側を海上へ送り出すかを決定し、反対側の継手を供給部7へ接続する。このため、可撓管11の送り出し作業時には、可撓管11と供給部7との接続作業を行う必要はない。
【0061】
第2の実施の形態にかかる敷設装置40によれば、第1の実施の形態と同様の効果を得ることができる。また、供給部7が可撓管11の両端と接続可能であるため、可撓管11のいずれの側をも海上へ送り出すことが可能である。この際、海上へ送り出される側の可撓管11は曲げ変形を受けることなく海上へ送り出されるため、送り出される側の可撓管11へ疲労が蓄積されることがない。
【0062】
また、可撓管11の送り出し方向を使用の度に変えることで、可撓管11の曲げ変形を受ける部位を変えることができる。すなわち、可撓管11の略中央から継手24a、24bそれぞれに向かう可撓管11のそれぞれの半分の部位で、使用によって疲労が蓄積される側と変形を受けない側とで入れ替えることができる。このため、可撓管11全体が曲げ疲労を受けるまでに可撓管11の送り出しを2回行うことができる。したがって、可撓管11の疲労による寿命を延ばすことができる。
【0063】
次に、第3の実施の形態にかかる敷設装置50について説明する。第3の実施の形態にかかる敷設装置50は敷設装置1とほぼ同様の構成であるが、次の点で異なる。すなわち、敷設装置50は敷設装置1に対して、ガイド13、ウインチ17a、17b、送り装置23等がそれぞれ一対設けられ、併設される。
【0064】
図9は、敷設装置50を示す図である。敷設装置50は、洋上浮体施設3上にガイドレール19a、19bが平行に設けられ、それぞれの上にガイド13a、13bが設けられる。ガイド13a、13bにはそれぞれ、ワイヤ15a、15b、ワイヤ15c、15dが設けられる。ワイヤ15a、15bはそれぞれウインチ17a、17bと接続され、ワイヤ15c、15dはウインチ17c、17dと接続される。
【0065】
ガイドレール19a、19bそれぞれの外側には、ガイドレール19a、19bに沿って複数のローラ21a、21bが設けられる。ローラ21a、21bの可撓管11送り出し方向の端部近傍には、送り装置23a、23bがそれぞれ設けられる。
【0066】
可撓管11は、一方の端部が供給部7と接続される。可撓管11はガイドレール19a、19bの間(ガイド13a、13bの間)をまっすぐに配設されて、可撓管11の略中央部がガイド13aに掛けられて方向を反転させ、ローラ21a上を略まっすぐに配置されて、送り装置23aに挟まれる。可撓管11の送り出し時には、送り装置23aを稼動して、可撓管11を海上へ送り出す。ガイド13aは、送り装置23aと同期してガイド13aの移動装置であるウインチ17a、17bによってガイドレール19a上を移動する。
【0067】
一方、敷設装置50を使用後、再度可撓管11を送り出す前に、可撓管11をガイド13aから13bへ掛けなおす。なお図中、この状態の可撓管11を点線で示す。可撓管11の略中央部がガイド13bに掛けられて方向を反転させ、ローラ21bを略まっすぐに配置されて、送り装置23bに挟まれる。可撓管11の送り出し時には、送り装置23bを稼動して、可撓管11を海上へ送り出す。ガイド13bは、送り装置23bと同期してガイド13bの移動装置であるウインチ17c、17dによってガイドレール19b上を移動する。
【0068】
第3の実施の形態にかかる敷設装置50によれば、第1の実施の形態と同様の効果を得ることができる。また、可撓管11を一対のガイド13a、13bいずれにも掛けることができ、供給部7と接続された可撓管11に対して、左右いずれの方向からも海上へ送り出すことができる。したがって、可撓管11を送り出す度に可撓管11の曲げ方向を変えることができる。このため、可撓管11の同一方向への曲げが解消され、疲労の蓄積による可撓管11の寿命を延ばすことができる。
【0069】
次に、第4の実施の形態にかかる敷設装置60について説明する。第4の実施の形態にかかる敷設装置60は敷設装置1とほぼ同様の構成であるが、次の点で異なる。すなわち、敷設装置60は敷設装置1に対して、ガイド13、ウインチ17a、17b、送り装置23等が複数段に設けられる。
【0070】
図10は敷設装置60を示す図である。洋上浮体施設3上にガイド13aが設けられる。ガイド13aにはワイヤ15a、15bが設けられ、それぞれウインチ17a、17bと接続される。可撓管11は略中央をガイド13aに掛けられ、U字状に設けられる。可撓管11の一方の端部は、図示を省略した供給部7に接続され、他方の端部は送り装置23aによって海上へ送り出される。ガイド13aは可撓管11の送り出し速度に応じて、図示を省略したガイドレール上を走行して移動する。
【0071】
ガイド13a、送り装置23a等の上方には、架台61aが設けられる。架台61a上には、ガイド13b、送り装置23b等が設けられる。ガイド13bはガイド13aと同様に、ワイヤ15c、15dを介してウインチ17c、17dと接続される。可撓管11は略中央をガイド13bに掛けられ、U字状に設けられる。可撓管11の一方の端部は図示を省略した供給部7に接続され、他方の端部は送り装置23bによって海上へ送り出される。ガイド13bは可撓管11の送り出し速度に応じて、図示を省略したガイドレール上を走行して移動する。
【0072】
ガイド13b、送り装置23b等の上方には、さらに架台61bが設けられる。架台61b上には、ガイド61aと同様に、ガイド13c、送り装置23c等が設けられる。ガイド13cはガイド13aと同様に、ワイヤ15e、15fを介してウインチ17e、17fと接続される。可撓管11は略中央をガイド13cに掛けられ、U字状に設けられ、一方の端部が図示を省略した供給部7に接続され、他方の端部が送り装置23cによって海上へ送り出される。ガイド13cは可撓管11の送りだし速度に応じて、図示を省略したガイドレール上を走行して移動する。
【0073】
なお、送り装置23b、23cの代わりに、送り装置23aのみで複数段の可撓管11を送り出すこともできる。この場合、送り装置23aが、架台61a、61bを貫通して設けられればよい。更に、この場合、ガイド13b、13cに代えて、ガイド13aのみに複数段の可撓管11を掛けても良い。この場合、ガイド13aが、架台61a、61bを貫通して設けられ、凹部18が複数段設けられれば良い。なお、ガイド13aのみであれば、ウインチ17c、17d、17e、17fは不要である。
【0074】
第4の実施の形態にかかる敷設装置60によれば、第1の実施の形態と同様の効果を得ることができる。また、ガイド13a、13b、13cとガイドが複数設けられ、それぞれに可撓管11が掛けられるため、複数の可撓管11を海上へ送り出すことができる。また、ガイド13a、13b、13c等は架台61a、61bにより複数段に重ねられるため、スペース効率が良く、敷設装置60を小型化することができる。
【0075】
また、送り装置23a、ガイド13aのみで複数の可撓管11を送り出せば、送り装置およびガイド、ウインチ等を削減でき、より簡易な敷設装置60を得ることができる。
【0076】
以上、添付図を参照しながら、本発明の実施の形態を説明したが、本発明の技術的範囲は、前述した実施の形態に左右されない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
【0077】
例えば、ガイド13の移動には、ワイヤ15a、15bおよびウインチ17a、17bを用いたが、ガイド13の移動手段はこれに限られない。例えば、ガイド13を油圧、空圧等の公知のいかなる手段によって移動させても良く、またはガイド13自体を自走させても良い。また、ガイド13には車輪37が設けられ、ガイドレール19上を走行させたが、ガイド13がまっすぐに移動可能であれば、この他の方法を用いてもよい。
【0078】
また、ガイド13は半円形状であるが、この形状に限られない。可撓管11が掛けられる部位に、所定の曲率を有する曲率部14を有するか、または曲率部14に該当するような略同様形状の多角形状であっても良い。また、例えば、ガイド13を円形として全周に凹部18を設け、ガイド13を回転可能にすることもでき、この場合、ガイド13を滑車状に機能させて可撓管11を送り出すこともできる。
【0079】
また、ガイド13の移動方向と可撓管11の送り出し方向は、必ずしも一致する必要はなく、必要に応じて、ガイド13の移動方向とは異なる方向に可撓管11を送り出しても良い。
【0080】
また、第4の実施の形態において、ガイド13は3段に設けられたが、ガイド13は3段に限られない。また、各実施形態の構成要素は自由に組み合わせて利用することもできる。
【図面の簡単な説明】
【0081】
【図1】敷設装置1の構成を示す図。
【図2】可撓管11の構成を示す斜視図。
【図3】ガイド13示す図で(a)は斜視図、(b)は正面図。
【図4】ガイド13a示す図で(a)は斜視図、(b)は正面図。
【図5】可撓管11が洋上浮体施設3上に設置された状態を示す図。
【図6】敷設装置1により可撓管11が送り出された状態を示す図。
【図7】可撓管11の送り出しが終了した状態を示す図。
【図8】敷設装置40を示す図で(a)は可撓管11が敷設装置40に設置された状態を示す図、(b)は継手14b側が送り出された状態を示す図、(c)は継手24a側が送り出された状態を示す図。
【図9】敷設装置50を示す図。
【図10】敷設装置60を示す図。
【図11】従来のドラム71a、71b、71cによる敷設装置70を示す図。
【符号の説明】
【0082】
1、40、50、60………敷設装置
3………洋上浮体施設
5………タンカ
7………供給部
9………受給部
11………可撓管
12a………ガイド
12b………ガイドローラ
13………ガイド
14………曲率部
15a、15b……ワイヤ
16a、16b……ストッパ
17a、17b………ウインチ
18………凹部
19………ガイドレール
21………ローラ
23………送り装置
25………波付き管
27………座床層
29………補強層
31………断熱層
33………防水層
35a、35b……接続部
37……車輪
61a、61b………架台
70………敷設装置
71a、71b、71c………ドラム
73a、73b、73c………可撓管
75a、75b、75c………回転軸
77………洋上浮体施設

【特許請求の範囲】
【請求項1】
洋上浮体施設に設けられ、流体輸送用の可撓管の敷設装置であって、
移動可能になるよう設けられたガイドと、
前記ガイドに掛けられた可撓管と、
前記可撓管を前記洋上浮体施設から海上へ送り出し、または前記可撓管を海上から前記洋上浮体施設へ送り入れることが可能な、可撓管の送り装置と、
前記ガイドを移動させるガイドの移動装置と、
を具備し、
前記可撓管の送り装置と前記ガイドの移動装置とは同期しており、前記可撓管が送り出され、または送り入れられながら前記ガイドが移動することを特徴とする可撓管の敷設装置。
【請求項2】
流体を供給する可撓管接続部が、前記可撓管のいずれの端部にも接続可能であり、
前記可撓管の一方の端部が可撓管接続部に接続され、前記可撓管の他方の端部が海上へ送り出されることを特徴とする請求項1記載の可撓管の敷設装置。
【請求項3】
前記ガイドが一対並設され、前記可撓管は前記一対のガイドのいずれにも掛けることが可能であり、前記可撓管の曲げ方向を変更可能であることを特徴とする請求項1または請求項2のいずれかに記載の可撓管の敷設装置。
【請求項4】
前記ガイドは複数段設けられ、前記可撓管は前記複数のガイドのそれぞれに複数掛けられることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載の可撓管の敷設装置。
【請求項5】
複数段に設けられた前記ガイドは、それぞれ個別に移動可能であることを特徴とする請求項4記載の可撓管の敷設装置。
【請求項6】
前記流体は液化天然ガスであることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれかに記載の可撓管の敷設装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2009−236288(P2009−236288A)
【公開日】平成21年10月15日(2009.10.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−86257(P2008−86257)
【出願日】平成20年3月28日(2008.3.28)
【出願人】(000005290)古河電気工業株式会社 (4,457)
【出願人】(504117958)独立行政法人石油天然ガス・金属鉱物資源機構 (101)
【Fターム(参考)】