説明

台車

【課題】 比較的狭い場所でも少ない労力で容易に方向転換移動を行うことが可能な台車を提供する。
【解決手段】 車体6の前後いずれか一方6r側が相対的に重く、前後いずれか他方6f側が相対的に軽い台車1であって、前記一方6r側の左右一対の移動手段8,8間に、該左右一対の移動手段8,8を支点として前記車体6の前記他方6f側を所定の角度αまで持ち上げた時に接地する接地部材26を備え、該接地部材26は、その接地状態において前記車体6に加えられた人力により地面G上を移動し得る移動適性を有している。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、台車に関するものであり、特に、畑で畝に沿って作業をする場合に用いて好適な台車に関するものである。
【背景技術】
【0002】
例えば、苗の植付け作業等、畑の畝に対して作業者が腰をかがめて行う所定の作業を少しでも楽に行えるようにと、作業者搭乗用の自走式の台車が種々提案されている(特許文献1,2及び3参照)。
【0003】
前記台車が畝の端部に到達したら、作業者は、その隣の畝に対して前記所定の作業を継続することができるように、前記台車を方向転換させた状態で前記隣の畝の端部に配置させなければならない。
【0004】
しかし、前記畝の端部に前記台車の方向転換を行うのに十分なスペース(枕地)が確保されていることは少ない。このため、従来、前記台車の前記隣の畝への移行作業は、作業者が一人しかいない場合には、その作業者が、作業を終えた畝とその隣の畝との間の通路に立って前記台車の前部側を持ち上げ、方向転換のための旋回時に内側となる片側の後輪のみを支点にして、反動をつけながら前記台車を前記隣の畝に向けて振り回すようにして行っていた。
【特許文献1】実開平6−23404号公報
【特許文献2】特開2003−158901号公報
【特許文献3】特開2003−38008号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、前記方法には大きな力を必要とするので、年配者や婦女子には困難である。また、力のある作業者にとっても、前記台車の方向転換及び移行作業を省力的に行える方が望ましい。
【0006】
本発明は、前記の如き事情に鑑みてなされたもので、比較的狭い場所でも少ない労力で容易に方向転換移動を行うことが可能な台車を提供しようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前記課題を解決するため、本発明に係る台車は、車体の前後いずれか一方側が相対的に重く、前後いずれか他方側が相対的に軽い台車であって、前記一方側の左右一対の移動手段間に、該左右一対の移動手段を支点として前記車体の前記他方側を所定の角度まで持ち上げた時に接地する接地部材を備え、該接地部材は、その接地状態において前記車体に加えられた人力により地面上を移動し得る移動適性を有していることを特徴としている(請求項1)。
【0008】
前記台車を狭い場所で方向転換移動させる場合、作業者はまず、前記車体の前記一方側の左右一対の移動手段を支点として、前記車体の前記他方側を所定の角度まで持ち上げ、前記接地部材を接地させる。次いで、前記作業者は、前記車体を前記所定の角度からさらに大きく起こし、前記接地部材を支点として前記左右一対の移動手段を地面から浮かす。その状態で、前記作業者は、前記接地部材を支点として前記車体を方向転換させたり、あるいは、前記接地部材によって前記車体が地面上を移動するように、該車体に押し引き力を加える。その結果、前記接地部材の移動適性によって、前記台車は、前記他方側が持ち上がった状態のままで、地面上を円滑に移動することができる。前記接地部材が前記移動適性を有するので、前記左右一対の移動手段が、例えば、駆動源に作動上連結されているために自由に転動等し得るものでない場合でも、前記台車の円滑な方向転換移動を行うことができる。
【0009】
本発明によれば、前記作業者は、前記車体の前記他方側の持ち上げと、前記接地部材を支点とする前記台車の方向転換操作と、前記接地部材のみを接地させた状態での前記台車の押し引き操作と、を行うだけで、前記台車の方向転換移動を行うことができる。前記台車は、前記車体の前記一方側が相対的に重く、前記他方側が相対的に軽くなるように重量配分されているので、前記車体の前記他方側の持ち上げ操作も楽に行えるほか、前記他方側を持ち上げた状態での前記台車の安定性も良好となる。したがって、前記作業者は、狭い場所でも、前記台車の方向転換移動を、少ない労力で容易に行うことができる。
【0010】
また、本発明によれば、前記車体の前記他方側を前記所定の角度まで持ち上げた状態で収納することにより、前記台車の収納スペースが節約できる等の利点もある。
【0011】
なお、前記左右一対の移動手段としては、車輪が一般的であるが、これには限定されず、クローラや橇状部材等も含まれる。
【0012】
また、前記台車において、前記接地部材としては、最も大きな前記移動適性を有するものとして、遊転輪を用いるのが通常であるが(請求項2)、他の形態として、地面上を滑走可能な橇状部材等を採用することもできる。
【0013】
好適な実施の一形態として、前記台車は、畝を跨いだ状態で該畝に沿って移動自在であり、前記台車が前記畝を跨いだ状態において、前記接地部材が前記畝に接触しない高さに支持されているものとすることもできる(請求項3)。このようにすれば、前記台車を畝での作業に使用する場合に、前記接地部材が前記畝を傷付けることがなく、好適である。
【0014】
好適な実施の一形態として、前記左右一対の移動手段に対する前記接地部材の相対位置が調整可能とされたものとすることもできる(請求項4)。このようにすれば、前記車体の前記他方側の持ち上げ角度や、前記車体の立ち上がり状態における安定性等を、作業者の好みや使用環境等に応じて適宜に設定することができて、好適である。
【0015】
好適な実施の一形態として、前記車体は、前記台車への搭載物を前記車体の前後方向に揺動自在に吊り下げ支持する吊り下げ支持部を備えたものとすることもできる(請求項5)。この場合、前記搭載物を前記吊り下げ支持部に支持せしめておけば、前記車体の前記他方側を持ち上げた場合でも、前記搭載物の姿勢に変化が生じない。よって、前記搭載物が、姿勢を大きく変化させると好ましくない物である場合でも、前記搭載物に悪影響は及ばないので、好適である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
以下、添付図面を参照して、本発明を実施するための最良の形態について説明する。
【0017】
図1は、本発明の一実施の形態に係る台車の使用状態の一例を示す左側面図、図2は、図1の台車の後面図、図3は、図1の台車の部分拡大図、図4は、図1の台車による方向転換移動方法を示す左側面図である。
【0018】
図1に示すように、本実施の形態に係る台車1は、作業者搭乗式の自走式のものである。該台車1は、例えば、畑において、作物栽培用に所定の高さに盛り上げられた畝2を跨ぐように配置され(図2参照)、作業者Mを乗せて前記畝2に沿ってゆっくりと前方Fへと自走する。前記作業者Mは、前記台車1の座席3に腰掛けるとともに、前記台車1に形成された左右一対のステップ4,4に足を掛けて、両足の間の作業空間から前記畝2に対して、例えば、甘藷の苗5の植付け作業(移植作業)等の所定の作業を行うことができる。
【0019】
前記台車1の車体6は、軽量のアルミニュウム合金製パイプ材等を組み合わせて枠体状に形成されている。前記車体6は、移動手段としての左右一対の遊転前輪7,7と、同じく移動手段としての左右一対の駆動後輪8,8と、により、前記畝2の上面2aより高位置となるように前方Fへ向けて自走自在に支持されている。前記左右一対の前輪7,7及び後輪8,8は、前記畝2の左右両側の地面G上を転動する。
【0020】
前記座席3の後方位置には、駆動輪となる前記左右一対の後輪8,8を回転駆動するための走行駆動部9が配設されている。該走行駆動部9は、走行駆動源としての電動モータ10と、該電動モータ10の電源としてのバッテリー11と、前記電動モータ10に作動上連結された後輪駆動軸12と、を備え、前記台車1を左右の側方から見て、前記左右一対の後輪8,8の真上に配置されている。前記後輪駆動軸12は、図2に示すように、前記畝2の上面2aより上方において、前記左右一対の後輪8,8同士の間に前記車体6の左右幅方向に沿って回動自在に支持されていて、左右両端のスプロケット13,14及びチェーン15を介して、前記左右一対の後輪8,8のそれぞれの車軸に駆動上連結されている。前記作業者Mは、前記座席3の近くに配設されたコントロールユニット16(図1参照)上のスイッチ等の操作部材を操作することで、前記台車1の走行及び停止を制御することができる。
【0021】
なお、前記電動モータ10及び前記バッテリー11に代えて、小型の内燃エンジンを走行駆動源として採用することもできる。
【0022】
図1に示すように、前記走行駆動部9の上方には、苗のせ台17が形成されている。前記作業者Mは、前記苗のせ台17に載せた育苗箱18から苗5を取りながら、前記畝2に植え付けていくことができる。
【0023】
なお、図示してはいないが、前記車体6の前後に、前記畝2の左右の側面に接触して転動する遊転自在な左右一対のガイド輪を配設すれば、前記台車1の前記畝2に沿った走行が保証されて、好適である。
【0024】
また、図1に示すように、前記台車1の前部6fには、前記畝2を覆うマルチシート19に苗植付け用の穴20を形成する穴あけ具21を取着して使用することもできる。該穴あけ具21は、前記マルチシート19上を転動する遊転自在な適宜の重さの転動体22と、該転動体22の外周面上にその周方向に等間隔をおいて突出形成されたカッター23と、前記転動体22を遊転自在に支持するとともに前記台車1への取付部24を有する上下揺動自在なアーム25と、を備えている。前記転動体22は、その自重により、前記畝2上の前記マルチシート19に所定の接地圧で接触し、前記台車1の進行に伴って、前記マルチシート19上を転動する。そして、前記カッター23により、前記作業者Mの前方位置で、前記マルチシート19に連続的に等間隔で、苗植付け用の穴20が形成される。
【0025】
前記台車1は、重量物である前記走行駆動部9を前記車体6の後部6rに搭載しているので、前記車体6の前後いずれか一方側としての前記後部6r側が相対的に重く、前後いずれか他方側としての前記前部6f側が相対的に軽くなっている。
【0026】
図1及び図2に示すように、前記左右一対の後輪8,8同士の間には、該左右一対の後輪8,8を支点として前記車体6の比較的軽量な前記前部6f側を所定の角度αまで持ち上げた時に接地する、接地部材としてのターン用遊転輪26が配設されている。該ターン用遊転輪26は、前記作業者Mが、前記台車1を狭い場所でも少ない労力で容易に方向転換移動せしめることができるようにするためのものである。したがって、前記接地部材は、その接地状態において前記車体6に加えられた人力により地面G上を移動し得る移動適性を有していることが望ましく、最も良好な移動適性を有するものとして、本実施の形態のもののように遊転輪が挙げられるが、他の形態として、面上を滑走可能な橇状部材や、幅広ローラー等を採用することもできる。
【0027】
前記ターン用遊転輪26は、図2に示すように、前記左右一対の後輪8,8同士の間のほぼ中央部に、該左右一対の後輪8,8と同じ向きにして配置されている。また、前記ターン用遊転輪26は、図1に示すように、前記台車1を左右の側方から見て、前記左右一対の後輪8,8の斜め後上方であって、前記畝2の上面2aに接触しない高さHに支持されている。このため、前記畝2を跨いだ状態での前記台車1の走行中に、前記ターン用遊転輪26で前記畝2が壊される等の問題はない。
【0028】
前記ターン用遊転輪26の前記左右一対の後輪8,8に対する相対位置は、調整可能とされている。具体的には、前記ターン用遊転輪26の位置が、前記車体6に対して前後方向及び上下方向に調整可能とされている。
【0029】
すなわち、図3に拡大して示すように、前記車体6の左右方向に延びる後部フレーム27には、縦方向の面を有する板状の固定ブラケット28が固着されている。また、前記ターン用遊転輪26を遊転自在に支持する可動ブラケット29も、縦方向の面を有する板状のものとされている。該可動ブラケット29と前記固定ブラケット28には、位置調整用の穴30及び長孔31,32,33が形成されている。そして、前記可動ブラケット29と前記固定ブラケット28とを重ね合わせて、互いに重なり合う前記穴30及び長孔31,32,33に、固定具としての図示しないボルトを一側方から通して他側方にナットを締付けることにより、前記ターン用遊転輪が前記車体6に対して固定されている。そこで、前記ナットを緩め、前記固定ブラケット28に対する前記可動ブラケット29の固定位置を、前記長孔31,32,33を利用して前記車体6の前後及び上下に調整することにより、前記ターン用遊転輪26の位置を調整することができる。
【0030】
なお、前記ターン用遊転輪26を位置調整可能とせしめるための具体的構成は、前記のものには限定されず、その他にも種々の構成を採用できることは言うまでもない。
【0031】
いま、図3に示すように、前記台車1をその左側方から見て、前記後輪8と前記ターン用遊転輪26との後方に位置するそれらの共通接線Lと、地面Gと、の間の角度をαとすると、前記ターン用遊転輪26は、前記左右一対の後輪8,8を支点として前記台車1の前記前部6f側を地面Gから前記所定の角度αだけ持ち上げたときに接地する。該所定の角度αの大きさは、前記左右一対の後輪8,8に対する前記ターン用遊転輪26の相対位置を調整することにより、自在に設定することができる。
【0032】
前記作業者Mは、前記ターン用遊転輪26を利用して、次のような方法で、前記台車1の方向転換移動を行うことができる。
【0033】
前記作業者Mは、一畝について苗の植付け作業が終了したら、その隣の畝に対して苗の植付け作業を継続することができるように、前記台車1を方向転換させた状態で、隣の畝の始端部に配置させる必要がある。この場合、図4に示すように、前記作業者Mは、植付けが終わった畝2の終端部2eを前記ターン用遊転輪26が通過した直後の位置で前記台車1の走行を止め、前記車体6の前記前部6f側を持ち上げる。このとき、図4では図示を省略しているが、前記穴あけ具21は、前記車体6に対する前記取付部24を中心として大きく上方へ回動させて、前記車体6上にもたせ掛けておけばよい。
【0034】
前記車体6の前記前部6f側を前記所定の角度αまで持ち上げたところで、前記ターン用遊転輪26が地面Gに接地する。図4に仮想線で示すように、前記車体6の前記前部6f側を前記所定の角度αよりさらに大きく持ち上げると、前記ターン用遊転輪26を支点として前記左右一対の後輪8,8が地面Gから持ち上がる。そこで、前記作業者Mは、前記ターン用遊転輪26を支点として前記車体6を右又は左へ90度方向転換させ、前記車体6に押し引き力を加えて前記ターン用遊転輪26を転動させて、隣の畝の端部へと前記台車1を移動させる。その後、前記ターン用遊転輪26を支点として前記車体6をさらに90度方向転換させ、前記隣の畝を跨ぐように前記車体6の前記前部6f側の前記前輪7を地面Gまで下ろせばよい。
【0035】
前記方法によれば、前記ターン用遊転輪26が良好な移動適性(自在転動性)を有するので、前記左右一対の後輪8,8が駆動輪であるために自由に転動し難い場合でも、前記台車1の円滑な方向転換移動を行うことができる。また、前記車体6の前記前部6f側の持ち上げ状態においては、前記左右一対の後輪8,8と前記ターン用遊転輪26の三輪(三点)で、相対的に重い前記車体6の前記後部6r側を地面Gに近づけて支持されることになるので、前記作業者Mは安定的に前記車体1の前記前部6f側を持ち上げ姿勢で支えておくことができる。
【0036】
前記台車1によれば、前記作業者Mは、前記車体6の前記前部6f側の持ち上げと、前記ターン用遊転輪26を支点とする前記台車1の方向転換操作と、前記ターン用遊転輪26のみを接地させた状態での前記車体6の押し引き操作と、を行うだけで、前記台車1の方向転換移動を楽に行うことができる。該台車1は、前記車体6の前記後部6r側が相対的に重く、前記前部6f側が相対的に軽くなるように重量配分されているので、前記車体6の前記前部6f側の持ち上げ操作も楽に行えるほか、該前部6f側を持ち上げた状態での前記台車1の安定性も良好となる。したがって、前記作業者Mは、狭い場所でも、前記台車1の方向転換移動を少ない労力で容易に行うことができる。
【0037】
また、前記台車1は、前記車体6の前記前部6f側を前記所定の角度αまで持ち上げた状態で、トラックの荷台に搭載したり倉庫等に収納したりすることにより、前記台車1の収納スペースが節約できる等の利点もある。前記車体6に対する前記ターン用遊転輪26の位置を調整することで、前記所定の角度αを直角に近づければ、収納面積をより一層節約することが可能となる。
【0038】
以上のように、前記台車1は、方向転換移動時や収納時に前記車体6を前後方向に大きく傾けることが予定されている。このため、例えば、前記バッテリー11等、姿勢を大きく変化させると液漏れ等が生じて好ましくない搭載物がある場合には、相応の対応策を講じておくのが望ましい。
【0039】
そこで、本実施の形態では、図1に示すように、前記台車1への搭載物を前記車体6の前後方向に揺動自在に吊り下げ支持する吊り下げ支持部34を設け、該吊り下げ支持部34に、前記バッテリー11を支持せしめるようにしている。このようにすれば、図4に示すように、前記車体6が大きく前後に傾いた場合でも、前記バッテリー11は常に水平状態に維持されるので、液漏れ等の心配はない。
【0040】
なお、必要な場合には、前記苗のせ台17用の吊り下げ支持部も設け、該苗のせ台17を吊り下げ支持することもできる。このようにすれば、前記台車1の方向転換移動時に前記車体6の前後の傾斜角度が大きくなっても、前記苗のせ台17から搭載物としての前記育苗箱18が脱落してしまう等の心配がない。
【図面の簡単な説明】
【0041】
【図1】本発明の一実施の形態に係る台車の使用状態の一例を示す左側面図である。
【図2】図1の台車の後面図である。
【図3】図1の台車の部分拡大図である。
【図4】図1の台車による方向転換移動方法を示す左側面図である。
【符号の説明】
【0042】
1 台車
2 畝
6 車体
6r 車体の一方(後部)
6f 車体の他方(前部)
8,8 左右一対の移動手段
11 台車への搭載物(バッテリー)
26 接地部材(ターン用遊転輪)
34 吊り下げ支持部
α 所定の角度
G 地面
H 接地部材(ターン用遊転輪)の高さ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
車体(6)の前後いずれか一方(6r)側が相対的に重く、前後いずれか他方(6f)側が相対的に軽い台車(1)であって、前記一方(6r)側の左右一対の移動手段(8,8)間に、該左右一対の移動手段(8,8)を支点として前記車体(6)の前記他方(6f)側を所定の角度(α)まで持ち上げた時に接地する接地部材(26)を備え、該接地部材(26)は、その接地状態において前記車体(6)に加えられた人力により地面(G)上を移動し得る移動適性を有している、台車。
【請求項2】
前記接地部材が遊転輪(26)である、請求項1に記載の台車。
【請求項3】
前記台車(1)は、畝(2)を跨いだ状態で該畝(2)に沿って移動自在であり、前記台車(1)が前記畝(2)を跨いだ状態において、前記接地部材(26)が前記畝(2)に接触しない高さ(H)に支持されている、請求項1又は2に記載の台車。
【請求項4】
前記左右一対の移動手段(8,8)に対する前記接地部材(26)の相対位置が調整可能とされている、請求項1,2又は3に記載の台車。
【請求項5】
前記車体(6)は、前記台車(1)への搭載物(11)を前記車体(6)の前後方向に揺動自在に吊り下げ支持する吊り下げ支持部(34)を備えている、請求項1,2,3又は4に記載の台車。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2006−1367(P2006−1367A)
【公開日】平成18年1月5日(2006.1.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−178568(P2004−178568)
【出願日】平成16年6月16日(2004.6.16)
【出願人】(000141990)株式会社共立 (110)
【Fターム(参考)】