説明

吸収性物品の包装体

【課題】包装袋に収容された吸収性物品の枚数が少なくなった場合であっても、一枚ずつ容易に取り出せる吸収性物品の包装体を提供すること。
【解決手段】第1外面11及び第2外面12を有するように折り畳まれた複数の吸収性物品10と、一の吸収性物品10の第1外面11が一の吸収性物品10に隣り合って配置される吸収性物品10の第2外面12に当接するように重ねられた状態で複数の吸収性物品10を収容する包装袋20と、を備える吸収性物品の包装体1であって、吸収性物品10は、第1外面11に配置される係合部材8を有すると共に、吸収性物品10の第2外面12は、係合部材8に係合可能に構成され、包装袋20は、吸収性物品10の第1外面11又は第2外面12に対向する位置に位置する第1面21と、第1面21に形成され吸収性物品10が取り出し可能な取り出し口と、を含んで構成される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、吸収性物品の包装体に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、使い捨ておむつ等の吸収性物品は、複数の吸収性物品と、これら複数の吸収性物品を収容する包装袋と、を備える吸収性物品の包装体として流通している。より具体的には、吸収性物品は、扁平形状に折り畳まれた状態で複数枚が積層され、この積層された複数の吸収性物品が包装袋に圧縮されて収容され、包装体が構成されている。
【0003】
このような吸収性物品の包装体は、包装袋の所定の箇所に形成されたミシン目等の易破断部を有しており、この易破断部を破断することで吸収性物品の取り出し口が形成される。そして、包装袋に収容された複数の吸収性物品は、この取り出し口から一枚ずつ取り出されて使用される(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2006−256654号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、従来の吸収性物品の包装体では、包装袋に収容されている吸収性物品の枚数が多い場合には、吸収性物品が取り出し口の近傍に位置するため、吸収性物品を取り出し口から容易に取り出すことができる。しかしながら、包装袋に収容されている吸収性物品の枚数が少なくなった場合には、包装袋に残っている吸収性物品は、取り出し口から離れた位置(包装袋の奥の方)に配置されることとなる。そのため、包装袋に収容されている吸収性物品を取り出すためには、取り出し口から包装袋の内部に手を差し入れて取り出す必要があり、包装袋から吸収性物品を容易に取り出せなかった。
【0006】
従って、本発明は、包装袋に収容された吸収性物品の枚数が少なくなった場合であっても、吸収性物品を一枚ずつ容易に取り出せる吸収性物品の包装体を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、第1外面及び第2外面を有するように折り畳まれた複数の吸収性物品と、前記複数の吸収性物品のうちの一の吸収性物品の前記第1外面が該一の吸収性物品に隣り合って配置される吸収性物品の前記第2外面に当接するように重ねられた状態で該複数の吸収性物品を収容する包装袋と、を備える吸収性物品の包装体であって、前記吸収性物品は、前記第1外面に配置される係合部材を有すると共に、該吸収性物品の前記第2外面は、前記係合部材に係合可能に構成され、前記包装袋は、該包装袋に収容された前記吸収性物品の前記第1外面又は前記第2外面に対向する位置に位置する第1面と、該第1面に形成され前記吸収性物品が取り出し可能な取り出し口と、を含んで構成される吸収性物品の包装体に関する。
【0008】
また、前記包装袋は、前記第1面に形成される易破断部を更に備え、前記取り出し口は、前記易破断部を破断することで形成されることが好ましい。
【0009】
また、折り畳まれた状態の前記吸収性物品は、互いに対向する第1端部及び第2端部を有し、前記係合部材は、前記第1外面における前記第1端部の近傍に配置され、前記取り出し口は、前記第1面における前記第1端部が位置する側に形成されることが好ましい。
【0010】
また、折り畳まれた状態の前記吸収性物品は、互いに対向する第1端部及び第2端部を有し、前記係合部材は、前記第1外面における前記第1端部の近傍に配置され、前記取り出し口は、前記第1面における前記第2端部が位置する側に形成されることが好ましい。
【0011】
また、前記包装袋は、該包装袋に収容された前記複数の吸収性物品における複数の前記第1端部が配置された側に位置する上面と、該上面に設けられる把持部と、を含んで構成されることが好ましい。
【0012】
また、前記取り出し口の面積は、前記第1外面及び第2外面の面積の30%〜70%であることが好ましい。
【0013】
また、前記吸収性物品は、液透過性の表面層、液不透過性の裏面層、及び該表面層と該裏面層との間に配置される吸収体を有して矩形形状に形成されると共に、前記係合部材は、該吸収性物品の長手方向の一方の端部の近傍の前記裏面層に配置され、該吸収性物品の長手方向に折り畳まれて、前記裏面層により前記第1外面及び前記第2外面が構成されることが好ましい。
【0014】
また、前記吸収性物品は、液透過性の表面層、液不透過性の裏面層、及び該表面層と該裏面層との間に配置される吸収体を有して矩形形状に形成されると共に、前記係合部材は、該吸収性物品の長手方向の一方の端部の近傍の前記表面層に配置され、前記表面層同士が対向するように該吸収性物品の長手方向に折り畳まれた状態で、前記一方の端部における前記係合部材が配置された部分が露出して前記第1外面の前記第1端部を構成することが好ましい。
【0015】
また、前記表面層及び前記裏面層は、前記係合部材に係合可能な不織布を含んで構成され、前記裏面層を構成する不織布の前記係合部材に対する係合力は、前記表面層を構成する不織布の前記係合部材に対する係合力よりも弱いことが好ましい。
【0016】
また、前記包装袋には、一の吸収性物品の前記第1外面が該一の吸収性物品に隣り合って配置される吸収性物品の前記第2外面に当接するように重ねられた状態の複数の吸収性物品が、複数列又は複数段収容されていてもよい。
【発明の効果】
【0017】
本発明の吸収性物品の包装体によれば、包装袋に収容された吸収性物品の枚数が少なくなった場合であっても、吸収性物品を一枚ずつ容易に取り出せる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】本発明の第1実施形態に係る吸収性物品の包装体を示す斜視図である。
【図2】第1実施形態の吸収性物品の包装体に収容される吸収性物品を示す平面図である。
【図3】図2のX−X線断面図である。
【図4】図2に示す吸収性物品を装着対象であるペットに装着した状態を示す図である。
【図5】図2に示す吸収性物品を折り畳んだ状態を示す縦断面図である。
【図6】図1のY−Y線断面図である。
【図7】包装袋の第1面を正面から視た図である。
【図8】図1に示す吸収性物品の包装体における包装袋の易破断部を破断して取り出し口を形成した状態を示す斜視図である。
【図9A】第1実施形態の吸収性物品の包装体において、包装袋に収容された吸収性物品を取り出す手順を示す図であり、易破断部を破断して取り出し口を形成した状態を示す図である。
【図9B】図9Aに示した状態から、最も取り出し口の近くに配置された一枚目の吸収性物品の第2外面側の第1端部を引き出した状態を示す図である。
【図9C】図9Bに示した状態から、更に第1端部を引出して、第2端部が取り出し口から引出された状態を示す図である。
【図9D】図9Cに示した状態から、更に一枚目の吸収性物品を引出した状態を示す図である。
【図9E】一枚目の吸収性物品が取り出されて、二枚目の吸収性物品が取り出し口の近傍に位置した状態を示す図である。
【図10A】第2実施形態の吸収性物品の包装体において、包装袋に収容された吸収性物品を取り出す手順を示す図であり、易破断部を破断して取り出し口を形成した状態を示す図である。
【図10B】図10Aに示した状態から、最も取り出し口の近くに配置された一枚目の吸収性物品の第2端部を引き出した状態を示す図である。
【図10C】図10Bに示した状態から、更に一枚目の吸収性物品を引出して、二枚目の吸収性物品の第2外面側が引き出された状態を示す図である。
【図10D】図10Cに示した状態から、更に一枚目の吸収性物品を引っ張った状態を示す図である。
【図10E】一枚目の吸収性物品が取り出されて、二枚目の吸収性物品が取り出し口の近傍に位置した状態を示す図である。
【図11】第3実施形態の吸収性物品の包装体において、包装袋に複数の吸収性物品が収容された状態を示す断面図である。
【図12】第4実施形態の吸収性物品の包装体において、包装袋に複数の吸収性物品が収容された状態を示す図である。
【図13】第5実施形態の吸収性物品の包装体において、包装袋に複数の吸収性物品が収容された状態を示す図である。
【図14】吸収性物品の包装体の第1変形例を示す斜視図である。
【図15】吸収性物品の包装体の第2変形例を示す斜視図である。
【図16】吸収性物品の折り畳み方の第1変形例を示す図である。
【図17】吸収性物品の折り畳み方の第2変形例を示す図である。
【図18A】易破断部の形状の第1変形例を示す図である。
【図18B】易破断部の形状の第2変形例を示す図である。
【図18C】易破断部の形状の第3変形例を示す図である。
【図19】包装袋に収容される吸収性物品の配置の変形例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、本発明の吸収性物品の包装体の好ましい各実施形態について、図面を参照しながら説明する。尚、以下の各実施形態では、吸収性物品としてのペット用吸収性物品10が包装された包装体1について説明する。
【0020】
まず、第1実施形態の吸収性物品の包装体1について、図1〜図9を参照しながら説明する。第1実施形態の吸収性物品の包装体1は、図1に示すように、複数のペット用吸収性物品10と、これら複数のペット用吸収性物品10を収容する包装袋20と、を備える。
【0021】
まず、第1実施形態のペット用吸収性物品10の構成について、図2〜図4を参照しながら説明する。
ペット用吸収性物品10は、図2に示すように、平面視において矩形形状に形成される。ペット用吸収性物品10は、図2及び図3に示すように、液透過性の表面層としての表面シート2と、液不透過性の裏面層3と、吸収体4と、一対のサイドシート5,5と、第1弾性部材6及び第2弾性部材7と、係合部材としてのフックテープ8と、を備える。
【0022】
表面シート2は、主として、装着対象のペットの身体に当接する側の面を構成する。この表面シート2は、後述のフックテープ8に係合可能な有孔又は無孔の不織布により構成される。
【0023】
裏面層3は、図3に示すように、ペット用吸収性物品10の反身体側の面を構成する裏面シート31と、この裏面シート31における表面シート2側に配置される防水シート32と、を備える。
裏面シート31は、フックテープ8に係合可能な不織布により構成される。より具体的には、裏面シート31としては、疎水性の不織布、不織布と不透水性プラスティックフィルムとのラミネートシート、耐水性の高いメルトブローン不織布を強度の強いスパンボンド不織布で挟んだSMS不織布等を用いることができる。
防水シート32としては、裏面シート31と同様の素材の他、不透水性のプラスティックフィルム等を用いることができる。
第1実施形態では、裏面シート31は、表面シート2を構成する不織布よりもフックテープ8に対する係合力が弱い不織布により構成される。
【0024】
吸収体4は、図3に示すように、重ね合わせられた表面シート2及び裏面層3の間に介在配置される。吸収体4としては、フラッフ状パルプ及び高吸収ポリマーを、ティッシュ等のコアラップ材により被覆したものを用いることができる。
【0025】
一対のサイドシート5,5は、細長い矩形形状に構成され、表面シート2の長手方向に沿う側部の身体側にそれぞれ配置される。一対のサイドシート5,5の外側縁側は、裏面シート31の側部に接合されている。一対のサイドシート5,5の内側縁の一部は、自由端となっている。
サイドシート5,5としては、撥水性又は疎水性を有するものが好ましく用いられ、具体的には、スパンレース不織布、スパンボンド不織布、サーマルボンド不織布、メルトブローン不織布、ニードルパンチ不織布、エアースルー不織布等の各種不織布を用いることができる。
【0026】
第1弾性部材6は、一対のサイドシート5,5それぞれの内側縁近傍に配置される。第2弾性部材7は、ペット用吸収性物品10の長手方向LDに沿う一対の側部それぞれに配置される。
第1弾性部材6及び第2弾性部材7としては、天然ゴムからなる糸状ゴム、平ゴム等や、ウレタン、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)、PE等の熱可塑性エラストマーを用いることができる。
【0027】
フックテープ8は、ペット用吸収性物品10の長手方向LDの一方の端部91の近傍の裏面シート31の外面に配置される。フックテープ8は、帯状に構成され、フックテープ8の長手方向がペット用吸収性物品10の幅方向WDに沿うように配置される。
フックテープ8は、帯状の基部81と、この基部81の一方の面に設けられる複数のフック部82と、を備える(図5参照)。フックテープ8は、複数のフック部82が表面シート2を構成する不織布の構成繊維に係合することで、表面シート2に係合可能に構成される。また、フックテープ8は、複数のフック部82が裏面シート31を構成する不織布の構成繊維に係合することで、裏面シート31に係合可能に構成される。
フックテープ8は、ポリプロピレン等の合成樹脂材により基部81及び複数のフック部82が一体的に形成される。
【0028】
以上のペット用吸収性物品10は、図4に示すように、ペットの胴回り部に装着されて使用される。具体的には、まず、ペット用吸収性物品10の長手方向LDの一方の端部91をペットの背中に位置させて、この一方の端部91の近傍を押さえた状態で、長手方向LDの他方の端部92をペットの腹側を覆うように巻きつける。次いで、主として表面シート2で構成される他方の端部92の内面を、一方の端部91の裏面シート31側に配置されたフックテープ8に係合させる。これにより、ペット用吸収性物品10は、ペットの胴回りに巻きつけられた状態が保持される。
【0029】
図5は、ペット用吸収性物品10を折り畳んだ状態を示す縦断面図である。
複数のペット用吸収性物品10は、図5に示すように、第1外面11及び第2外面12を有するように折り畳まれる。
【0030】
第1実施形態では、ペット用吸収性物品10は、図5に示すように、表面シート2が内側となるように長手方向LDに二つ折りに折り畳まれている。これにより、折り畳まれた状態のペット用吸収性物品10は、重なり合った長手方向LDの一方の端部91及び他方の端部92により構成される第1端部13と、この第1端部13に対向して配置され、二つ折りの折線部分により構成される第2端部14と、を有し、これら第1端部13及び第2端部14をつなぐ方向が長手方向となる矩形形状に形成される。また、折り畳まれた状態のペット用吸収性物品10の第1外面11及び第2外面12は、いずれも裏面シート31により構成される。そして、フックテープ8は、折り畳まれた状態のペット用吸収性物品10の第1外面11の第1端部13の近傍に配置される。
【0031】
折り畳まれた状態の複数のペット用吸収性物品10は、図1及び図6に示すように、一のペット用吸収性物品10の第1外面11が、この一のペット用吸収性物品10に隣り合って配置されるペット用吸収性物品10の第2外面12に当接するように重ねられる。また、複数のペット用吸収性物品10は、それぞれの第1端部13同士及び第2端部14同士が同じ側に位置するように重ねられる。
【0032】
包装袋20は、可撓性を有するシート状部材により袋状に構成され、折り畳まれて重ねられた複数のペット用吸収性物品10を収容する。包装袋20には、複数のペット用吸収性物品10が圧縮された状態で収容される。包装袋20は、図1及び図8に示すように、第1面21を含む4つの側面と、底面22と、上面23と、第1面21に形成される易破断部24及び取り出し口25と、上面23に設けられる把持部26と、を備える。
【0033】
第1面21は、図6に示すように、包装袋20に収容された複数のペット用吸収性物品10の第2外面12に対向する位置に配置される。言い換えれば、第1面21は、複数のペット用吸収性物品12が重ねられる方向の延長上に位置する。
第1実施形態では、第1面21は、折り畳まれたペット用吸収性物品10の第1外面11及び第2外面12と略同形同大に形成される。つまり、第1面21の面積は、折り畳まれた状態のペット用吸収性物品10の第1外面11の面積及び第2外面12の面積と略等しく構成される。
【0034】
底面22は、包装袋20に収容された複数のペット用吸収性物品10の第2端部14が位置する側に配置される。
上面23は、包装袋20に収容された複数のペット用吸収性物品10の第1端部13が位置する側に配置される。
第1実施形態では、底面22及び上面23は、図1及び図8に示すように、複数のペット用吸収性物品10が重ねられる方向が長手方向となる矩形形状に形成される。
【0035】
易破断部24は、図7に示すように、第1面21を構成するシート状部材に形成されたミシン目により構成される。易破断部24は、第1面21における上面23側の側縁に沿うように延びると共に、第1面21における上面23と底面22とをつなぐ側縁に沿って底面22側に向かって延びる。また、易破断部24における上面23側の側縁に沿って延びる部分の中央部は、上面23側に凸となるように湾曲している。
易破断部24の底面22側の端部は、底面22から所定の長さ上面23側に離間した位置に位置している。つまり、易破断部24は、第1面21における上面側(折り畳まれたペット用吸収性物品10の第1端部13が位置する側)に形成され、第1面21における底面22側(折り畳まれたペット用吸収性物品10の第2端部14が位置する側)には、易破断部24が形成されていない領域が設けられている。
【0036】
取り出し口25は、図8に示すように、易破断部24を破断することで形成される。つまり、取り出し口25は、折り畳まれたペット用吸収性物品10の第1端部13が位置する側である第1面21における上面23側に偏って形成される。
取り出し口25の長さ(上面23と底面22とをつなぐ方向における長さ)L1は、包装袋20に収容されたペット用吸収性物品1を一枚ずつ取り出しやすくする観点から、好ましくは、第1面21の長手方向の長さ(上面23と底面22とをつなぐ方向における長さ)L2の20%〜80%、より好ましくは40%〜70%である。
取り出し口25の幅(長さL1に直交する方向の長さ)W1は、好ましくは、折り畳まれた状態のペット用吸収性物品10の幅(第1端部13と第2端部14とをつなぐ方向に直交する方向の長さ)W2の50%〜90%、より好ましくは65%〜80%である。
また、取り出し口25の面積は、好ましくは、ペット用吸収性物品10の第1外面11の面積の30%〜70%である。
【0037】
把持部26は、図1及び図8に示すように、延出部261と、この延出部261に形成される取手部262と、を備える。延出部261は、上面23からシート状部材が延出して形成される。延出部261は、上面23における幅方向の中央部に配置され、上面23の長手方向に延びる。
取手部262は、延出部261の略中央部に設けられ、延出部261を構成するシート状部材の一部が切り抜かれて形成される。
【0038】
以上の包装体1では、図6に示すように、包装袋20には、複数のペット用吸収性物品10が圧縮された状態で収容される。そのため、包装袋20に収容された複数のペット用吸収性物品10それぞれの第1外面11は、隣り合って配置されているペット用吸収性物品10の第2外面12に密着して当接される。ここで、折り畳まれた状態の複数のペット用吸収性物品10それぞれの第1端部13の第1外面11には、ペット用吸収性物品10をペットに装着する場合に、表面シート2に係合させるために用いられるフックテープ8が配置されている。また、折り畳まれた状態のペット用吸収性物品10の第2外面12は、フックテープ8が係合可能な不織布(裏面シート31)により構成されている。これにより、複数のペット用吸収性物品10に配置されているフックテープ8は、隣り合って配置されるペット用吸収性物品10の第2外面12に係合される。
【0039】
次に、第1実施形態の吸収性物品の包装体1において、包装袋20に収容されたペット用吸収性物品10を取り出す手順について、図1、図8、及び図9A〜図9Dを参照しながら説明する。
【0040】
第1実施形態の吸収性物品の包装体1は、把持部26を把持して持ち運ばれ、所定の保管場所に、底面22が下面となるように載置される(図1参照)。この状態では、第1面21は、起立面となり、複数のペット用吸収性物品10それぞれの第1外面11及び第2外面12も起立した状態で配置される。そして、易破断部24(取り出し口25)は、第1面21の上側に偏って形成されることとなる。
【0041】
この状態から、包装袋20に収容されたペット用吸収性物品10を最初に取り出す場合には、まず、図8に示すように、易破断部24を破断して、取り出し口25を形成する。すると、図8及び図9Aに示すように、包装袋20に収容された複数のペット用吸収性物品10のうちの最も取り出し口25に近い位置に配置された一枚目のペット用吸収性物品10の第2外面12が、取り出し口25から露出する。
【0042】
次いで、図9Bに示すように、一枚目のペット用吸収性物品10の第1端部13をつまんで、この一枚目のペット用吸収性物品10を取り出し口25から引き出す。ここで、第1実施形態では、取り出し口25は、第1面21において、ペット用吸収性物品10の第1端部13が位置する側に偏って配置されている。また、第1端部13は、折り畳まれて重なり合ったペット用吸収性物品10の長手方向LDの一方の端部91(第1外面11側)及び他方の端部92(第2外面12側)により構成される。これにより、一方の端部91及び他方の端部92からなる第1端部13のうちの取り出し口25側に位置する他方の端部92(第2外面12側)のみを引き出せる。
【0043】
図9Bに示すように、一枚目のペット用吸収性物品10の他方の端部92を引き出していくと、図9Cに示すように、第2端部14が引き出されて取り出し口25の外に脱出する。
一枚目のペット用吸収性物品10を更に引き出していくと、図9Dに示すように、第1端部13を構成する一方の端部91(第1外面11側)が取り出し口25の外部に脱出する。ここで、第1端部13の第1外面11には、フックテープ8が配置されており、このフックテープ8は、二枚目のペット用吸収性物品10の第2外面12に係合されている。これにより、一枚目のペット用吸収性物品10の第1外面11側が取り出し口25の外部に引き出されるのに伴って、二枚目のペット用吸収性物品10は、取り出し口25側に引っ張られて移動する。
【0044】
この状態から、一枚目のペット用吸収性物品10を更に引き出すと、第1面21の下部の取り出し口25が形成されていない部分が二枚目のペット用吸収性物品10の第2端部14側に干渉して、二枚目のペット用吸収性物品10の取り出し口25側への移動を抑制する力が働く。これにより、一枚目のペット用吸収性物品10には、引き出される力が働くのに対して、二枚目のペット用吸収性物品10には、移動を抑制する力が働くので、一枚目のペット用吸収性物品10のフックテープ8と二枚目のペット用吸収性物品10の第2外面12との係合が解除される。そして、図9Eに示すように、一枚目のペット用吸収性物品10は、二枚目のペット用吸収性物品10と分離する。また、二枚目のペット用吸収性物品10は、取り出し口25近傍に移動して、この二枚目のペット用吸収性物品10の第2外面12が取り出し口25から露出する。
【0045】
二枚目以降のペット用吸収性物品10を取り出す場合にも、同様の手順を繰り返す。これにより、ペット用吸収性物品10を取り出し口25から引き出す動作により、隣り合って配置されたペット用吸収性物品10を取り出し口25の近傍まで移動させられる。よって、包装袋20に収容されたペット用吸収性物品10の枚数が少なくなった場合であっても、ペット用吸収性物品10を一枚ずつ容易に取り出せる。
【0046】
以上説明した第1実施形態の吸収性物品の包装体1によれば、以下のような作用効果を奏する。
【0047】
(1)ペット用吸収性物品10を、第1外面11及び第2外面12を有するように折り畳んで構成すると共に、第1外面11にフックテープ8を配置し、第2外面12をこのフックテープ8に係合可能な裏面シート31により構成した。そして、折り畳んだペット用吸収性物品10を、一のペット用吸収性物品10の第1外面11がこの一のペット用吸収性物品10に隣り合って配置されるペット用吸収性物品10の第2外面12に当接するように複数重ねた状態で包装袋20に収容し、この包装袋20におけるペット用吸収性物品10の第2外面12に対向する第1面21に取り出し口25を形成した。これにより、複数のペット用吸収性物品10に配置されているフックテープ8が、隣り合って配置されるペット用吸収性物品10の第2外面12に係合されるので、ペット用吸収性物品10を取り出し口25の外部に引き出す動作に伴って、引き出されるペット用吸収性物品10に隣り合って配置されるペット用吸収性物品10を、取り出し口25側に移動させられる。よって、ペット用吸収性物品10を取り出し口25から引き出す動作により、隣り合って配置されたペット用吸収性物品10を取り出し口25の近傍まで移動させられる。その結果、包装袋20に収容されたペット用吸収性物品10の枚数が少なくなった場合であっても、ペット用吸収性物品10を一枚ずつ容易に取り出せる。
【0048】
(2)包装袋20を、易破断部24を含んで構成し、取り出し口25を、易破断部24を破断することで形成した。これにより、取り出し口25を容易に形成できる。
【0049】
(3)折り畳んだ状態のペット用吸収性物品10を、第1端部13及び第2端部14を有する矩形形状に構成すると共に、フックテープ8を、第1外面11における第1端部13の近傍に配置し、取り出し口25を、第1面21における第1端部13が位置する側に形成した。これにより、一枚目のペット用吸収性物品10を引き出す場合に、第1端部13の第2外面12側のみをつまんで引き出せる。また、第1面21における第2端部14が位置する側には取り出し口25が形成されていないので、一枚目のペット用吸収性物品10を引き出した場合に、第1面21の取り出し口25が形成されていない部分が、二枚目のペット用吸収性物品10の第2端部14に干渉して、二枚目のペット用吸収性物品10に、取り出し口25側への移動を抑制する力が働く。よって、一枚目のペット用吸収性物品10には、引き出される力が働くのに対して、二枚目のペット用吸収性物品10には、移動を抑制する力が働くので、一枚目のペット用吸収性物品10と二枚目のペット用吸収性物品10とを好適に分離できる。
【0050】
(4)包装袋20に収容された複数のペット用吸収性物品10それぞれにおける複数の第1端部13を、包装袋20の上面23に対向させて配置し、包装袋20を、この上面23に設けた把持部26を含んで構成した。これにより、吸収性物品の包装体1を、把持部26を把持して持ち運んだ場合に、この吸収性物品の包装体1を、底面22が下面となるように載置しやすくできる。これにより、第1面21を起立面とし、複数のペット用吸収性物品10それぞれの第1外面11及び第2外面12も起立した状態で配置できる。また、易破断部24(取り出し口25)を、第1面21の上部に配置させられる。よって、取り出し口25を起立した第1面21の上部に配置できるので、包装袋20からのペット用吸収性物品10の取り出しをより容易に行える。
【0051】
(5)ペット用吸収性物品10を、フックテープ8に係合可能な表面シート2、フックテープ8に係合可能な裏面層3、及び吸収体4を有する矩形形状に形成すると共に、フックテープ8を、ペット用吸収性物品10の長手方向LDの一方の端部91の近傍の裏面層3に配置した。また、ペット用吸収性物品10を長手方向LDに二つ折りに折り畳んで、裏面層3により第1外面11及び第2外面12を構成した。これにより、ペット用吸収性物品10をペットに装着する場合に用いるフックテープ8を利用して、重ねられた状態で隣り合って配置されるペット用吸収性物品10同士を係合させられる。よって、隣り合って配置されるペット用吸収性物品10同士を係合させる部材を別途設けることなく、ペット用吸収性物品10を取り出し口25から引き出す動作により、隣り合って配置されたペット用吸収性物品10を取り出し口25の近傍まで移動させられる。
【0052】
(6)裏面シート31を構成する不織布のフックテープ8に対する係合力を、表面シート2を構成する不織布のフックテープ8に対する係合力よりも弱く構成した。これにより、重ねられた状態で隣り合って配置されているペット用吸収性物品10同士の係合力を、ペット用吸収性物品10をペットに装着する場合にフックテープ8を表面シート2に係合させる係合力よりも弱くできる。よって、重ねられた状態で隣り合って配置されているペット用吸収性物品10同士を弱接合させられるので、ペット用吸収性物品10を取り出し口25から取り出す場合に、隣り合って配置されるペット用吸収性物品を好適に分離できる。
【0053】
次に、本発明の吸収性物品の包装体の第2実施形態について、図10A〜図10Eを参照しながら説明する。尚、第2実施形態以降の説明にあたって、同一構成要件については同一符号を付し、その説明を省略もしくは簡略化する。
第2実施形態の吸収性物品の包装体1は、主として、取り出し口25が形成される位置において、第1実施形態と異なる。
第2実施形態では、図10Aに示すように、取り出し口25は、折り畳まれたペット用吸収性物品10の第2端部14が位置する側、つまり、第1面21における底面22側に形成される。第2実施形態では、易破断部は、第1面21における底面22側の側縁に沿うように延びると共に、第1面21における上面23と底面22とをつなぐ側縁に沿って上面23側に向かって延びる(図示せず)。これにより、第2実施形態では、図10Aに示すように、取り出し口25が形成された状態では、取り出し口25を覆っていたシート状部材は、取り出し口25の上側にめくり上げられた状態となる。
【0054】
第2実施形態では、包装袋20に収容されたペット用吸収性物品10は、以下のように取り出される。
【0055】
第2実施形態の吸収性物品の包装体1では、図10Aに示すように、包装袋20を、底面22が下面となるように載置された状態において、易破断部24(取り出し口25)が第1面21の下側に偏って配置される。
この状態から、包装袋20に収容されたペット用吸収性物品10を最初に取り出す場合に、易破断部24を破断して、取り出し口25を形成すると、図10Aに示すように、一枚目のペット用吸収性物品10の第2外面12の第2端部14側が取り出し口25から露出する。
【0056】
次いで、図10Bに示すように、一枚目のペット用吸収性物品10の第2端部14をつまんで、この一枚目のペット用吸収性物品10を取り出し口25から引き出す。すると、図10Cに示すように、一枚目のペット用吸収性物品10の第1外面11側が引き出されるのに伴って、この一枚目のペット用吸収性物品10に係合された二枚目のペット用吸収性物品10の第2外面12側が取り出し口25から脱出する。
【0057】
この状態から、更に一枚目のペット用吸収性物品10を引き出すと、図10Dに示すように、二枚目のペット用吸収性物品10の第1外面11は、取り出し口25側に引っ張られて移動する。そして、一枚目のペット用吸収性物品10を更に引き出すと、第1面21の上部の取り出し口25が形成されていない部分が二枚目のペット用吸収性物品10の第1外面11側の第1端部13に干渉して、二枚目のペット用吸収性物品10の取り出し口25側への移動を抑制する。これにより、一枚目のペット用吸収性物品10には、引っ張られる力が働くのに対して、二枚目のペット用吸収性物品10の第1外面11側には、移動を抑制する力が働くので、取り出し口25の外部に脱出した一枚目のペット用吸収性物品10のフックテープ8と二枚目のペット用吸収性物品10の第2外面12との係合が解除される。そして、図10Eに示すように、一枚目のペット用吸収性物品10は、二枚目のペット用吸収性物品10と分離する。また、二枚目のペット用吸収性物品10は、第2外面12側が取り出し口25から脱出した状態で、取り出し口25の近傍に配置される。
【0058】
第2実施形態の吸収性物品の包装体1によれば、上述の(1)、(2)、(5)、(6)の作用効果を奏する他に、以下のような作用効果を奏する。
【0059】
(7)取り出し口25を、折り畳まれたペット用吸収性物品10の第2端部14が位置する側に配置した。これにより、一枚目のペット用吸収性物品10を取り出した場合に、二枚目のペット用吸収性物品10を、第2外面12側を取り出し口25から脱出させた状態に配置できる。よって、包装袋20に収容された二枚目以降のペット用吸収性物品10について、ペット用吸収性物品10の一部を取り出し口25から脱出させた状態で配置させられるので、包装袋20に収容されたペット用吸収性物品10の取り出しをより容易に行える。
【0060】
(8)易破断部を、第1面21における底面22側の側縁に沿うように延びると共に、第1面21における上面23と底面22とをつなぐ側縁に沿って上面23側に向かって延びるように形成した。これにより、取り出し口25が形成された状態では、取り出し口25を覆っていたシート状部材を、取り出し口25の上側に位置させられる。よって、包装体1を開封した後に、破断したシート状部材により取り出し口25を覆えるので、包装体1の開封後の包装袋20の内部へのゴミ等の侵入を低減できる。
【0061】
次に、本発明の吸収性物品の包装体1の第3実施形態について、図11を参照しながら説明する。図11は、第3実施形態の吸収性物品の包装体において、包装袋20に複数のペット用吸収性物品10が収容された状態を示す図である。
第3実施形態の吸収性物品の包装体1は、包装袋20に収容されている複数のペット用吸収性物品10の向きにおいて、第1実施形態と異なる。
【0062】
第3実施形態では、複数のペット用吸収性物品10は、図11に示すように、フックテープ8が配置された第1外面11が第1面21に対向するように、包装袋20に収容されている。
【0063】
第3実施形態の吸収性物品の包装体1によれば、上述した(1)〜(6)の作用効果を奏する。
【0064】
次に、本発明の吸収性物品の包装体1の第4実施形態について、図12を参照しながら説明する。図12は、第4実施形態の吸収性物品の包装体において、包装袋20に複数のペット用吸収性物品10が収容された状態を示す図である。
第4実施形態の吸収性物品の包装体1は、ペット用吸収性物品10におけるフックテープ8の配置、及びペット用吸収性物品10の折り畳み方において、第3実施形態と異なる。
【0065】
第4実施形態では、フックテープ8は、図12に示すように、ペット用吸収性物品10の長手方向の一方の端部91の表面シート2側に配置されている。そして、ペット用吸収性物品10は、表面シート2同士が対向し、かつ、一方の端部91におけるフックテープ8が配置された部分が露出するように、ペット用吸収性物品10の長手方向に折り畳まれる。これにより、第4実施形態では、折り畳まれた状態のペット用吸収性物品10の第1外面11の第1端部13の近傍は、表面シート2及びこの表面シート2に配置されたフックテープ8により構成され、第1端部13の近傍を除く領域は、裏面シート31により構成される。
【0066】
第4実施形態の吸収性物品の包装体1によれば、上述した(1)〜(4)、(6)の作用効果を奏する他、以下のような作用効果を奏する。
【0067】
(9)ペット用吸収性物品10を、表面シート2同士が対向し、かつ、一方の端部91におけるフックテープ8が配置された部分が露出するように、ペット用吸収性物品10の長手方向に折り畳んだ。これにより、第1外面11を、表面シート2に配置されたフックテープ8を含んで構成できる。よって、表面シート2側にフックテープ8を配置したペット用吸収性物品10を包装袋20に収容する包装体であっても、ペット用吸収性物品10を一枚ずつ容易に取り出せる吸収性物品の包装体を提供できる。
【0068】
次に、本発明の吸収性物品の包装体1の第5実施形態について、図13を参照しながら説明する。図13は、第5実施形態の吸収性物品の包装体において、包装袋20に複数のペット用吸収性物品10が収容された状態を示す図である。
第5実施形態の吸収性物品の包装体1は、ペット用吸収性物品10の折り畳み方において、第3実施形態と異なる。
第5実施形態では、ペット用吸収性物品10は、図13に示すように、裏面シート31同士が対向し、かつ、一方の端部91におけるフックテープ8が配置された部分が露出するように、ペット用吸収性物品10の長手方向に折り畳まれている。即ち、第5実施形態では、折り畳まれた状態のペット用吸収性物品10の第1外面11の第1端部13の近傍は、裏面シート31及びこの裏面シート31に配置されたフックテープ8により構成され、第1端部13の近傍を除く領域及び第2外面12は、表面シート2により構成される。
【0069】
第5実施形態の吸収性物品の包装体1によれば、上述した(1)〜(6)の作用効果を奏する。
【0070】
以上、本発明の好ましい各実施形態について説明したが、本発明は、上述した各実施形態に制限されるものではなく、適宜変更が可能である。
例えば、上述した各実施形態では、本発明を、ペット用吸収性物品10を収容する包装体1に適用したが、これに限らない。即ち、本発明を、使い捨ておむつや尿取りパッド等の吸収性物品を収容する包装体に適用してもよい。
【0071】
また、上述した各実施形態では、本発明を、複数のペット用吸収性物品10を一列に重ねた状態で包装袋20に収容した吸収性物品の包装体1に適用したが、これに限らない。即ち、図14に示すように、本発明を、複数のペット用吸収性物品10を、2段積み重ねた状態で包装袋20に収容した吸収性物品の包装体1に適用してもよい。また、図15に示すように、本発明を、複数のペット用吸収性物品10を、複数列(例えば、3列)並べた状態で包装袋20に収容した吸収性物品の包装体1に適用してもよい。
【0072】
また、上述した各実施形態では、ペット用吸収性物品10を長手方向に二つ折りに折り畳んだ状態で包装袋20に収容したが、これに限らない。即ち、図16に示すように、ペット用吸収性物品10を長手方向に三つ折りに折り畳んだ状態で包装袋に収容してもよく、また、図17に示すように、ペット用吸収性物品10を長手方向に三つ折りに折り畳んだ状態で包装袋に収容してもよい。
【0073】
また、易破断部24(取り出し口25)の形状は、上述した各実施形態における形状に限らない。即ち、易破断部24を、図18Aに示すように、環状に形成し、取り出し口25を形成した場合に、シート状部材を分離可能に構成してもよい。これにより、易破断部24を破断して取り出し口25を形成する場合に、必要以上に取り出し口25が大きく形成されてしまうことを防げる。
また、図18Bに示すように、易破断部24の底面22に向かって延びる端部を、第1面21における幅方向の内方に向かわせてもよく、図18Cに示すように、易破断部24の底面22に向かって延びる端部を、第1面21における幅方向の外方に向かわせてもよい。このように、易破断部24の端部を、第1面21の幅方向の内方又は外方に向かわせることによっても、易破断部24を破断して取り出し口25を形成する場合に、必要以上に取り出し口25が大きく形成されてしまうことを防げる。
【0074】
また、上述した各実施形態では、フックテープ8が配置された第1端部13を、包装袋20の上面23側に配置したが、これに限らない。即ち、図19に示すように、フックテープ8が配置された第1端部13を、包装袋20の底面22側に配置してもよい。
【符号の説明】
【0075】
1 吸収性物品の包装体
2 表面層(表面シート)
3 裏面層
4 吸収体
8 フックテープ (係合部材)
10 吸収性物品(ペット用吸収性物品)
11 第1外面
12 第2外面
13 第1端部
14 第2端部
20 包装袋
21 第1面
23 上面
24 易破断部
25 取り出し口
26 把持部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1外面及び第2外面を有するように折り畳まれた複数の吸収性物品と、
前記複数の吸収性物品のうちの一の吸収性物品の前記第1外面が該一の吸収性物品に隣り合って配置される吸収性物品の前記第2外面に当接するように重ねられた状態で該複数の吸収性物品を収容する包装袋と、を備える吸収性物品の包装体であって、
前記吸収性物品は、前記第1外面に配置される係合部材を有すると共に、該吸収性物品の前記第2外面は、前記係合部材に係合可能に構成され、
前記包装袋は、該包装袋に収容された前記吸収性物品の前記第1外面又は前記第2外面に対向する位置に位置する第1面と、該第1面に形成され前記吸収性物品が取り出し可能な取り出し口と、を含んで構成される吸収性物品の包装体。
【請求項2】
前記包装袋は、前記第1面に形成される易破断部を更に備え、
前記取り出し口は、前記易破断部を破断することで形成される請求項1に記載の吸収性物品の包装体。
【請求項3】
折り畳まれた状態の前記吸収性物品は、互いに対向する第1端部及び第2端部を有し、
前記係合部材は、前記第1外面における前記第1端部の近傍に配置され、
前記取り出し口は、前記第1面における前記第1端部が位置する側に形成される請求項1又は2に記載の吸収性物品の包装体。
【請求項4】
折り畳まれた状態の前記吸収性物品は、互いに対向する第1端部及び第2端部を有し、
前記係合部材は、前記第1外面における前記第1端部の近傍に配置され、
前記取り出し口は、前記第1面における前記第2端部が位置する側に形成される請求項1又は2に記載の吸収性物品の包装体。
【請求項5】
前記包装袋は、該包装袋に収容された前記複数の吸収性物品における複数の前記第1端部が配置された側に位置する上面と、該上面に設けられる把持部と、を含んで構成される請求項3又は4に記載の吸収性物品の包装体。
【請求項6】
前記吸収性物品は、液透過性の表面層、液不透過性の裏面層、及び該表面層と該裏面層との間に配置される吸収体を有して矩形形状に形成されると共に、前記係合部材は、該吸収性物品の長手方向の一方の端部の近傍の前記裏面層に配置され、
該吸収性物品の長手方向に折り畳まれて、前記裏面層により前記第1外面及び前記第2外面が構成される請求項1〜5のいずれかに記載の吸収性物品の包装体。
【請求項7】
前記吸収性物品は、液透過性の表面層、液不透過性の裏面層、及び該表面層と該裏面層との間に配置される吸収体を有して矩形形状に形成されると共に、前記係合部材は、該吸収性物品の長手方向の一方の端部の近傍の前記表面層に配置され、
前記表面層が対向するように該吸収性物品の長手方向に折り畳まれた状態で、前記一方の端部における前記係合部材が配置された部分が露出して前記第1外面の前記第1端部を構成する請求項3〜5のいずれかに記載の吸収性物品の包装体。
【請求項8】
前記表面層及び前記裏面層は、前記係合部材に係合可能な不織布を含んで構成され、
前記裏面層を構成する不織布の前記係合部材に対する係合力は、前記表面層を構成する不織布の前記係合部材に対する係合力よりも弱い請求項6に記載の吸収性物品の包装体。
【請求項9】
前記取り出し口の面積は、前記第1外面及び第2外面の面積の30%〜70%である請求項1〜8のいずれかに記載の吸収性物品の包装体。
【請求項10】
前記包装袋には、一の吸収性物品の前記第1外面が該一の吸収性物品に隣り合って配置される吸収性物品の前記第2外面に当接するように重ねられた状態の複数の吸収性物品が、複数列又は複数段収容される請求項1〜9のいずれかに記載の吸収性物品の包装体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9A】
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【図9B】
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【図9C】
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【図9D】
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【図9E】
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【図10A】
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【図10B】
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【図10C】
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【図10D】
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【図10E】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18A】
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【図18B】
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【図18C】
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【図19】
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【公開番号】特開2012−250742(P2012−250742A)
【公開日】平成24年12月20日(2012.12.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−124670(P2011−124670)
【出願日】平成23年6月2日(2011.6.2)
【出願人】(000115108)ユニ・チャーム株式会社 (1,219)
【Fターム(参考)】