説明

呼び出しシステム、呼び出し方法および呼び出しプログラム

【課題】サービス提供の順番待ちをする者がサービス提供者の受付窓口に対するサービスの申し込みをする際の負担を軽減する。
【解決手段】出力手段51は、呼び出し装置1宛とする電子メールの作成命令を示すコードと、受付番号とを出力する。記憶手段52は、受付番号とメールアドレスとを記憶するための記憶装置である。受付番号登録手段53は、携帯端末から受付番号が記載された通知要求メールを受信すると、その通知要求メールの送信元のメールアドレスと、その受付番号とを対応付けて記憶手段52に記憶させる。送信手段54は、記憶手段52に記憶された受付番号の順位が、定められた順位になったときに、その受付番号に対応するメールアドレスを宛先とする呼び出し通知を送信する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、受付窓口での順番待ちをする者を呼び出す呼び出しシステム、呼び出し方法および呼び出しプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
銀行等の受付窓口での順番待ちをする者を呼び出す場合、店頭表示画面に受付番号を表示して呼び出したり、受付の者が声で顧客を呼び出したりしていた。
【0003】
また、順番待ちをする者を呼び出すための装置や方法が種々提案されている(例えば、特許文献1〜3参照)。
【0004】
特許文献1に記載の装置は、順番待ち顧客の携帯端末装置の携帯端末番号を待ち順番に従って記憶する顧客データ記憶部を備える。そして、特許文献1に記載の装置は、顧客データ記憶部から、次に呼び出す顧客の携帯端末番号を検索し、その検索した携帯端末番号で発呼を行う。
【0005】
特許文献2に記載の方法では、店舗外での待機を希望するか店舗内ロビーでの待機を希望するかを選択可能とし、店舗外での待機を希望する顧客に対しては携帯電話番号の入力を促す。そして、その顧客の携帯電話機にメッセージを送信することにより窓口の順番が近づいたことを通知する。また、受付番号券に金融商品の紹介などを記載して発行することも特許文献2に記載されている。
【0006】
特許文献3に記載の予約管理ASPサービスシステムは、店舗等が備える加盟店端末から顧客の携帯端末のメールアドレスを受信して登録する。予約管理ASPサービスシステムは、店舗の予約をした顧客の携帯端末のメールアドレスに対して予約順番到来通知を送信する。また、加盟店端末は、予約順番到来通知タイミングを予約管理ASPサービスシステムに登録させ、予約管理ASPサービスシステムは、予約順番到来通知タイミングに応じて、顧客に予約順番到来通知を送信する。
【0007】
【特許文献1】特開2000−341389号公報(段落0006,0007,0043,0047,0055、図1)
【特許文献2】特開2003−337891号公報(段落0016,0022−0025,0032,0037−0039)
【特許文献3】特開2007−164447号公報(段落0006,0016,0021,0022,0024,0025,0028,0029,0039)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
店頭表示画面に受付番号を表示して呼び出したり、受付の者が声で顧客を呼び出したりする場合、顧客はいつ呼び出されるかわからないため、受付窓口の近傍で待機していなければならず、顧客に取ってストレスとなっていた。また、高齢者は呼び出されても、店頭表示画面の表示や、声で呼び出されたこと等に気付かないこともあった。特許文献1等に記載された装置や方法では顧客の携帯端末に対して通知を行うので、顧客は店舗から外出して待ち時間を潰すことができる。
【0009】
特許文献1に記載の装置では、顧客は顧客データ記憶部に携帯端末番号を登録する。同様に、特許文献2に記載の方法においても、店舗外の待機を希望する顧客は携帯電話番号の入力操作を行う。特許文献3に記載のシステムにおいても、顧客は予約管理ASPサービスシステムに対して予約申込操作を行う。
【0010】
特許文献1〜3に記載された装置等を利用して予約申し込み等をする場合、顧客は携帯電話番号の入力等の入力操作を行わなければならない。順番待ちをしようとする者が窓口における申込をするための操作は簡単であることが好ましい。
【0011】
そこで、本発明は、サービス提供の順番待ちをする者がサービス提供者の受付窓口に対するサービスの申し込みをする際の負担を軽減することができる呼び出しシステム、呼び出し方法および呼び出しプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明の呼び出しシステムは、携帯端末と、携帯端末に対し呼び出し通知を送信する呼び出し装置とを備えた呼び出しシステムであって、前記呼び出し装置が、前記呼び出し装置宛とする電子メールの作成命令を示すコードと、受付番号とを出力する出力手段と、受付番号とメールアドレスとを記憶する記憶手段と、前記携帯端末から受付番号が記載された通知要求メールを受信すると、前記通知要求メールの送信元のメールアドレスと、前記受付番号とを対応付けて前記記憶手段に記憶させる受付番号登録手段と、前記記憶手段に記憶された前記受付番号の順位が、定められた順位になったときに、前記受付番号に対応する前記メールアドレスを宛先とする呼び出し通知を送信する送信手段とを有することを特徴とする。
【0013】
本発明の呼び出し装置は、携帯端末に対し呼び出し通知を送信する呼び出し装置であって、前記呼び出し装置宛とする電子メールの作成命令を示すコードと、受付番号とを出力する出力手段と、受付番号とメールアドレスとを記憶する記憶手段と、受付番号が記載された通知要求メールを受信すると、前記通知要求メールの送信元のメールアドレスと、前記受付番号とを対応付けて前記記憶手段に記憶させる受付番号登録手段と、前記記憶手段に記憶された前記受付番号の順位が、定められた順位になったときに、前記受付番号に対応する前記メールアドレスを宛先とする呼び出し通知を送信する送信手段とを備えることを特徴とする。
【0014】
また、本発明の呼び出し方法は、携帯端末に対し呼び出し通知を送信する呼び出し装置を宛先とする電子メールの作成命令を示すコードと、受付番号とを出力し、前記携帯端末から受付番号が記載された通知要求メールを受信すると、前記通知要求メールの送信元のメールアドレスと、前記受付番号とを対応付けて記憶手段に記憶させ、前記記憶手段に記憶された前記受付番号の順位が、定められた順位になったときに、前記受付番号に対応する前記メールアドレスを宛先とする呼び出し通知を送信することを特徴とする。
【0015】
また、本発明の呼び出しプログラムは、コンピュータに、前記コンピュータを宛先とする電子メールの作成命令を示すコードと、受付番号とを出力する出力処理、受付番号が記載された通知要求メールを受信すると、前記通知要求メールの送信元のメールアドレスと、前記受付番号とを対応付けて記憶手段に記憶させる受付番号登録処理、および前記記憶手段に記憶された前記受付番号の順位が、定められた順位になったときに、前記受付番号に対応する前記メールアドレスを宛先とする呼び出し通知を送信する送信処理を実行させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、サービス提供の順番待ちをする者がサービス提供者の受付窓口に対するサービスの申し込みをする際の負担を軽減することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。
【0018】
実施形態1.
図1は、本発明の実施の形態の呼び出しシステムの例を示す説明図である。本発明の呼び出しシステムは、順番待ちをしている利用者のうち、呼び出し対象となる利用者の携帯端末31と、その携帯端末31に対して、利用者を呼び出す旨の通知(以下、呼び出し通知と記す。)を送信する呼び出し装置1とを備える。
【0019】
呼び出し装置1は、例えば銀行等のような、サービスを提供するサービス提供者によって管理される。サービス提供者の例として銀行等の店舗の他に病院等が挙げられるが、サービス提供者は銀行や病院以外であってもよい。利用者は、サービス提供者が提供するサービスの利用者であり、利用者毎に順番にサービスの提供を受ける。このとき、利用者数が多ければ、利用者は順番待ちをして順番にサービスの提供を受ける。呼び出しの順位が定められた順位まで繰り上がった利用者は、呼び出し対象となる利用者であり、呼び出し装置1はその利用者の携帯端末に呼び出し通知を送信する。
【0020】
呼び出し装置1は、例えばインターネット等の通信ネットワーク40を介して利用者の携帯端末31に接続される。図1では、1台の携帯端末31を示しているが、複数の利用者がそれぞれ携帯端末31を所有している。
【0021】
呼び出し装置1は、例えば、ワークステーションやサーバ等の情報処理装置によって実現され、サービス提供者の店舗(サービス提供の受付窓口)に配置される。
【0022】
呼び出し装置1は、制御部2と、ネットワークインタフェース部3と、ユーザ操作部4と、記憶部5と、コード出力部6と、オペレータ入力部7とを備える。
【0023】
図2は、制御部2の例を示すブロック図である。図2に示すように、制御部2は、例えば、コード出力制御手段120と、受付番号登録手段121と、送信手段122とを含む。コード出力制御手段120は、呼び出し装置1自身のメールアドレスを宛先とする電子メールの作成命令を示すコードを、利用者の順番を示す受付番号とともにコード出力部6に出力させる。受付番号登録手段121は、携帯端末31から受付番号が記載された電子メール(後述の通知要求メール)を受信すると、その電子メールの送信元のメールアドレスと、その受付番号とを対応付けて記憶部5に記憶させる。また、送信手段122は、記憶部5に記憶された受付番号の順位が、定められた順位になったときに、その受付番号に対応するメールアドレスを宛先とする呼び出し通知を送信する。
【0024】
コード出力制御手段120と受付番号登録手段121と送信手段122とを含む制御部2は、例えば、記憶部5が記憶する呼び出しプログラムに従って動作するCPUである。その場合、制御部2が含むコード出力制御手段120、受付番号登録手段121および送信手段122)は、呼び出しプログラムに従って上述の処理を実行する。
【0025】
コード出力部6は、呼び出し装置1自身のメールアドレスを宛先とする電子メールの作成命令を示すコードと、利用者の順番を示す受付番号とを出力する出力装置である。コードは、例えばQRコード(登録商標)等の2次元コードであるが、2次元コードに限定されず、1次元コードであってもよい。以下、コード出力部6がコードおよび受付番号を印字出力する印字装置である場合を例にして説明する。ただし、コード出力部6は印字装置に限定されず、例えば、コードおよび受付番号を画像として表示することによって出力する表示装置であってもよい。
【0026】
ユーザ操作部4は、利用者がコードおよび受付番号の出力操作を行うための入力装置である。以下、ユーザ操作部4がボタンである場合を例にして説明するが、ユーザ操作部4はボタンに限定されない。制御部2のコード出力制御手段120は、ボタン4が押されると、コードおよび受付番号をコード出力部6に出力(本例では印字)させる。コード出力制御手段120は、ボタン4が押される毎に、受付番号を1ずつインクリメントしてコード出力部6に出力させればよい。このように、ボタン4の操作毎に1ずつインクリメントした値を出力することで、その値を受付番号として用いることができる。また、コード出力制御手段120は、ボタン4が押される毎に毎回同じコードをコード出力部6に出力させる。既に説明したように、コードは、呼び出し装置1自身のメールアドレスを宛先とする電子メールの作成命令を示すコードである。
【0027】
利用者の携帯端末31は、印字されたコードを読み取り、コードが示す命令に従って電子メールを生成する。携帯端末31は、利用者の操作に応じて、その電子メールの所定位置(例えば本文の1行目等)に受付番号を記載し、その電子メールを、呼び出し通知を要求するためのメール(通知要求メールと称する。)として呼び出し装置1に送信する。
【0028】
記憶部5は、呼び出しプログラムの他に、順番待ちをしている利用者の受付番号とその利用者の携帯端末のメールアドレスとを対応付けて記憶する記憶装置である。制御部2の受付番号登録手段121は、利用者の携帯端末31から受付番号が記載された電子メールを受信したときに、その電子メールの送信元である携帯端末31のメールアドレスと、その電子メールに記載された受付番号とを対応付けて記憶部5に記憶させる(すなわち登録する)。
【0029】
図3は、本発明の実施の形態の呼び出し装置1の記憶部5に記憶される受付番号とメールアドレスの例を示す説明図である。受付番号登録手段121は、図3に示すように、各利用者の受付番号とメールアドレスとを対応付けて記憶部5に記憶させる。受付番号は利用者の順番を示していて、本例では、受付番号の小さい順に利用者にサービスが提供される。図3に示す例では、受付番号“1”の利用者の順位が最も高く、受付番号“2”の利用者の順位は2番目である。
【0030】
オペレータ入力部7は、サービス提供者によって、サービスの提供が終了した利用者の受付番号が入力される入力装置である。オペレータ入力部7は、例えばキーボード等の入力装置であるが、キーボードに限定されるわけではない。サービス提供が終了した利用者の受付番号がオペレータ入力部7に入力されると、制御部2(例えば、制御部2の受付番号登録手段121)は、記憶部5に記憶されているその受付番号と、その受付番号に対応するメールアドレスを、サービス終了済として処理する。例えば、制御部2は、オペレータ入力部7に入力された受付番号、およびその受付番号に対応するメールアドレスを記憶部5から削除する。また、受付番号を削除するのではなく、利用者に対するサービス提供が終了したことを別の方法で管理してもよい。例えば、制御部2が、受付番号およびメールアドレスを記憶部5に記憶させるときに、サービス提供が終了したか否かを示すフラグとも対応付けて記憶させるようにしてもよい。制御部2は、受付番号等を記憶部5に登録するときには、そのフラグを、「サービス提供未完了」を示す値(例えば“0”)として登録する。そして、オペレータ入力部7に受付番号が入力されたときには、その受付番号に対応するフラグを、「サービス提供完了」を示す値(例えば“1”)に更新すればよい。この場合、フラグが「サービス提供未完了(すなわち“0”)」である受付番号の小さい順に、サービス提供の順位が定まる。以下の説明では、サービスの提供が終了した利用者の受付番号およびメールアドレスを削除する場合を例にして説明する。
【0031】
オペレータ入力部7に入力された受付番号およびメールアドレスがサービス終了済として処理(本例では、削除処理)されると、他の受付番号およびメールアドレスの順位が繰り上がる。例えば、図3に例示する受付番号およびメールアドレスを記憶部5が記憶していて、オペレータ入力部7に受付番号“1”が入力されたとする。すると、制御部2は、受付番号“1”およびメールアドレス“abcd@.・・・.jp”を削除し、その結果、受付番号“2”以降の各受付番号の順位がそれぞれ1繰り上がる。サービス提供が終了したか否かをフラグで管理する場合も同様である。例えば、受付番号“1”がオペレータ入力部7に入力され、その受付番号“1”のフラグを「サービス提供完了」に更新することにより、フラグが「サービス提供未完了(すなわち“0”)」である各受付番号の順位はそれぞれ1繰り上がる。
【0032】
例えば受付番号登録手段121がオペレータ入力部7に入力された受付番号およびメールアドレスを削除する等してサービス終了済とした場合、制御部2の送信手段122は、記憶部5に記憶されているサービス提供未完了の受付番号の順位を確認する。送信手段122は、その受付番号に対応するメールアドレスを宛先として、利用者を呼び出すことを本文等に記載した電子メールを作成し、送信する。例えば、図3に例示する受付番号“1”およびメールアドレス“abcd@.・・・.jp”が削除された結果、受付番号“4(図3において図示せず。)”およびその受付番号に対応するメールアドレスの順位が、定められた順位(本例では“第3位”とする。)に繰り上がったとする。送信手段122は、第3位に繰り上がった受付番号“4”に対応するメールアドレスを宛先として、利用者を呼び出すことを記載した電子メールを作成し、その電子メールを送信する。他の受付番号が第3位に繰り上がった場合も同様である。このように送信手段122は、呼び出し通知を電子メールによってプッシュ配信する。
【0033】
第1の実施の形態では、呼び出し通知を送信するときの受付番号の順位(上記の例では、第3位)は、予め定められている。このように、受付番号の順位が、定められた順位に繰り上がったときに携帯端末31に呼び出し通知を送信することで、利用者は店舗等の外にでていても呼び出し通知を受けることができる。
【0034】
ネットワークインタフェース部3は、通信ネットワーク40を介して各利用者の携帯端末31と情報の送受信を行う。
【0035】
次に、利用者の携帯端末31について説明する。利用者の携帯端末31は、例えば、カメラを備え、電子メールを送受信可能な携帯電話機によって実現されるが、携帯電話機以外の携帯端末であってもよい。
【0036】
携帯端末31は、制御部32と、カメラ33と、操作部34と、ネットワークインタフェース部35と、記憶部36とを備える。
【0037】
制御部32は、記憶部36に記憶されたプログラムに従って、カメラ33による情報の読み込み(撮影)や、電子メールの送受信等の各種処理を行う。また、制御部32は、コードを読み込んだ場合、そのコードをデコードする。
【0038】
記憶部36は、携帯端末31を制御するためのプログラムを記憶する記憶装置である。
【0039】
カメラ33は、呼び出し装置1のコード出力部6が出力したコードを撮影することによって、そのコードを読み込む。
【0040】
制御部32は、コード出力部6が出力したコードをカメラ33で撮影した場合、そのコードをデコードして、そのコードが示す命令に従って、呼び出し装置1のメールアドレスを宛先とする電子メールを作成する。また、制御部32は、利用者による操作に従って、その電子メールの所定位置に受付番号を記載し、その電子メールを送信する。
【0041】
操作部34は、利用者からの指示が入力される入力装置である。操作部34は、例えば、複数のキーによって実現される。利用者は、電子メールの所定位置に受付番号を記載する操作や、電子メールの送信操作を、操作部34において行う。
【0042】
ネットワークインタフェース部35は、通信ネットワーク40を介して呼び出し装置1と情報の送受信を行う。
【0043】
次に、動作について説明する。
図4は、第1の実施の形態における処理経過の例を示すフローチャートである。まず、呼び出し装置1のユーザ操作部4が、サービスの提供を受けようとする利用者によって操作される(ステップS1)。例えば、ユーザ操作部4がボタンである場合、そのボタンが押される。
【0044】
ユーザ操作部4が操作されると、呼び出し装置1の制御部2(コード出力制御手段120)は受付番号をインクリメントし、受付番号とコード(呼び出し装置1自身のメールアドレスを宛先とする電子メールの作成命令を示すコード)とをコード出力部6に印字出力させる(ステップS2)。具体的には、コード出力部6に、受付番号およびコードを印字した票(以下、整理券と記す。)を出力させる。
【0045】
受付番号の初期値は例えば“0”であり、記憶部5等に記憶されている。制御部2は、最初にユーザ操作部4の操作を検出すると、その初期値をインクリメントし、受付番号“1”を印字出力し、インクリメント後の受付番号を例えば記憶部5に記憶させる。以後、制御部2は、ユーザ操作部4の操作を検出する度に、その受付番号をインクリメントし、コードとともに印字して、記憶部5に受付番号を記憶させる。よって、整理券に印字されていく受付番号は、ユーザ操作部4の操作毎に1ずつ増加する。なお、ここで示した受付番号の初期値等は例示であり、上記の例に限定されない。
【0046】
また、以下の説明では、整理券に印字されるコードがQRコードである場合を例にして説明する。
【0047】
利用者はステップS2で出力された整理券を受け取り、携帯端末31のカメラ33をQRコードに向ける。そして、利用者の携帯端末31の制御部32は、利用者の操作に応じて、整理券に印字されたQRコードをカメラ33で撮影する。QRコードは、呼び出し装置1のメールアドレスを宛先とする電子メールの作成命令を表しているので、制御部32は、QRコードが示す命令に従って、呼び出し装置1のメールアドレスを宛先とする電子メールを作成する(ステップS3)。具体的には、制御部32は、撮影したQRコードをデコードし、そのデコードの結果得られる命令に従って、呼び出し装置1宛の電子メールを作成する。この電子メールは、呼び出し装置1のメールアドレスを宛先とする空メールであり、本文には何も記載されていない。
【0048】
利用者は、整理券に記載された受付番号をその空メールの所定位置に記載するように操作部34を操作する。携帯端末31の制御部32は、その利用者の操作に応じて、空メールの所定位置に受付番号を記載する(ステップS4)。受付番号を記載する所定位置は予め定められている。
【0049】
続いて、利用者は、その受付番号が記載された電子メールを、通知要求メールとして呼び出し装置1に対して送信する操作を行う。携帯端末31の制御部32は、その操作に応じて、ネットワークインタフェース部35を介して、通知要求メールを送信する(ステップS5)。この通知要求メールの宛先は、呼び出し装置1のメールアドレスであるので、呼び出し装置1の制御部2は、その通知要求メールを受信する。
【0050】
通知要求メールを受信すると、呼び出し装置1の制御部2(受付番号登録手段121)は、その通知要求メールに記載された受付番号と、その通知要求メールの送信元となるメールアドレス(すなわち、通知要求メールを送信した携帯端末31のメールアドレス)とを対応付けて、記憶部5に登録する(ステップS6)。
【0051】
また、サービス提供者は、順番の回ってきた利用者に対するサービスの提供を行う。このサービスは、利用者が順番待ちしていたサービスであり、サービスの内容は特に限定されない。サービス提供者は、サービスの提供が終了した利用者の受付番号をオペレータ入力部7に入力する。呼び出し装置1の制御部2(例えば、受付番号登録手段121)は、オペレータ入力部7に受付番号が入力されると、その受付番号と、その受付番号に対応するメールアドレスとを、サービス終了済として処理する(ステップS7)。例えば、制御部2は、オペレータ入力部7に入力された受付番号と、その受付番号に対応するメールアドレスとを記憶部5から削除する。この結果、記憶部5に記憶されている各受付番号(順番待ち状態の各利用者の受付番号)の順位が繰り上がる。
【0052】
ステップS7の後、制御部2の送信手段122は、定められた順位(第P位とする。)に繰り上がった受付番号を確認する。このとき、記憶部5に記憶された各利用者の受付番号のうち、小さい方からP番目の受付番号を検索すればよい。そして、送信手段122は、ステップS7の結果、第P位に繰り上がった受付番号に対応するメールアドレスを宛先メールアドレスとし、利用者を呼び出すことを本文等に記載した電子メールを作成し、ネットワークインタフェース部3を介して送信する(ステップS8)。この電子メールが呼び出し通知である。利用者の携帯端末31は、この呼び出し通知を受信すると、着信音等によって利用者に電子メールの着信を知らせる。利用者は呼び出し通知を見て、サービス提供者の受付窓口に移動する。
【0053】
本発明では、呼び出し装置1が利用者の携帯端末31に呼び出し通知を送信するので、利用者は、店舗等の外に出ていても呼び出し通知を受信することができる。よって、利用者は店舗から外出して待ち時間を潰すことができるようになり、利用者の時間待ちのストレス等が軽減される。
【0054】
また、本発明によれば、呼び出し装置1のコード出力制御手段120は、ユーザ操作部4の操作を検出すると、呼び出し装置1自身のメールアドレスを宛先とする電子メールの作成命令を示すコードと受付番号とをコード出力部6に印字出力させる。そして、利用者の携帯端末31は、そのコードを読み込むことにより、呼び出し装置1宛の空メールを作成し、利用者の操作により、その空メールに受け付け番号を記載し、通知要求メールを送信する。呼び出し装置1の受付番号登録手段121は、その通知要求メールを受信すると、受付番号と通知要求メールの送信元メールアドレスを登録する。よって、利用者は、カメラ33にコードを撮影させる操作、空メールの所定位置に受付番号を記載する操作、および通知要求メールの送信操作を行えば、呼び出し装置1に利用者の受付番号を登録することができる。この登録の際に、桁数の多い携帯電話機の番号やメールアドレスを利用者自身が入力する操作は不要であり、ステップS2で出力された受付番号を入力する操作を行えばよい。従って、サービス提供の順番待ちをする利用者がサービス提供者の受付窓口に対するサービスの申し込みをする際の負担を軽減することができる。
【0055】
実施形態2.
第2の実施の形態では、利用者が呼び出し通知の送信態様を指定することを可能とする。例えば、受付番号の順位が何番目になったときに呼び出し通知を送信するか、呼び出し通知とともに広告情報も送信するか等の指定を利用者が行えるようにする。
【0056】
図5は、本発明の第2の実施の形態の例を示す説明図である。第1の実施の形態と同様の構成要素については、図1と同一の符号を付し、詳細な説明を省略する。第2の実施の形態の呼び出しシステムは、呼び出し装置1に加えて、送信態様指定受付装置20を備える。
【0057】
なお、携帯端末31は、表示部37を備える。表示部37は、電子メールやWebページを表示するためのLCD等の表示装置である。図1では、表示部37を図示していないが、第1の実施の形態における携帯端末31も、表示部37を備えていてもよい。
【0058】
送信態様指定受付装置20は、例えば、情報処理装置によって実現される。送信態様指定受付装置20は、制御部21と、ネットワークインタフェース部22と、記憶部23を備える。
【0059】
図6は、送信態様指定受付装置20の制御部21の例を示すブロック図である。制御部21は、送信態様情報受信手段141と、送信態様情報送信手段142とを含む。送信態様情報受信手段141は、送信態様指定受付装置20にアクセスした携帯端末31から、呼び出し通知の送信態様を表す情報(以下、送信態様情報と称する。)および受付番号を受信する。送信態様情報送信手段142は、受信した送信態様情報および受付番号を呼び出し装置1に送信する。
【0060】
送信態様情報受信手段141と送信態様情報送信手段142とを含む制御部21は、例えば、記憶部23が記憶するプログラムに従って動作するCPUである。その場合、制御部21が含んでいる送信態様情報受信手段141と送信態様情報送信手段142は、そのプログラムに従って、処理を実行する。例えば、送信態様情報受信手段141が、携帯端末31からの要求に応じてWebページを送信したり、送信態様情報送信手段142が、携帯端末31から受信した情報を呼び出し装置1に送信したりする。
【0061】
記憶部23は、上記のプログラムの他に、携帯端末31に送信するWebページを保持する。このWebページは、呼び出し通知の送信態様を表す送信態様情報と、受付番号とを指定するための入力欄を有するWebページである。以下、このWebページを送信態様入力用Webページと記す。制御部21の送信態様情報受信手段141は、利用者の携帯端末31からの要求に応じて、送信態様入力用Webページを携帯端末31に送信し、送信態様入力用Webページにおいて指定された送信態様情報および受付番号を携帯端末31から受信する。すると、送信態様情報送信手段142が、その送信態様情報および受付番号を呼び出し装置1に送信する。
【0062】
記憶部23は、送信態様指定受付装置20を制御するためのプログラムと、上記の送信態様入力用Webページを記憶する記憶装置である。
【0063】
ネットワークインタフェース部22は、通信ネットワーク40を介して各利用者の携帯端末31および呼び出し装置1と情報の送受信を行う。
【0064】
図7は、第2の実施の形態の呼び出し装置1の制御部2の例を示すブロック図である。第2の実施の形態では、呼び出し装置1の制御部2は、コード出力制御手段120、受付番号登録手段121、送信手段122に加えて、さらに、送信態様登録手段123と、アクセス情報通知手段124とを備える。コード出力制御手段120、受付番号登録手段121、送信手段122、送信態様登録手段123およびアクセス情報通知手段124を含む制御部2は、例えば、記憶部5が記憶する呼び出しプログラムに従って動作するCPUであり、送信態様登録手段123とアクセス情報通知手段124は、呼び出しプログラムに従って処理を実行する。
【0065】
アクセス情報通知手段124は、利用者の携帯端末31から通知要求メールを受信すると、その携帯端末31に、送信態様指定受付装置20が保持する送信態様入力用Webページのアドレス情報(URL:Uniform Resource Locator)を電子メールで送信する。この結果、携帯端末31は、送信態様指定受付装置20にアクセス可能となる。具体的には、携帯端末31は、そのURLによって特定される送信態様入力用Webページにアクセス可能となる。
【0066】
また、呼び出し装置1の制御部2は、携帯端末31から通知要求メールを受信すると、受付番号と、その通知要求メールの送信元となるメールアドレスとを対応付けて記憶部5に記憶させる。この動作は、第1の実施の形態と同様である。その後、呼び出し装置1の制御部2の送信態様登録手段123は、送信態様情報と受付番号とを送信態様指定受付装置20から受信すると、その送信態様情報を、送信態様情報とともに受信した受付番号に対応付けて、記憶部5に記憶させる。記憶部5には、受付番号とメールアドレスとが対応付けて記憶されているので、送信態様登録手段123は、その受付番号にさらに、送信態様情報も対応付けて記憶させることになる。図8は、第2の実施の形態において受付番号に対応付けて記憶される情報を示す説明図である。図8に示すように、受付番号とメールアドレスとが対応付けられ、さらに受付番号に送信態様情報が対応付けられて記憶されるので、メールアドレスと送信対応情報も対応付けられることになる。
【0067】
また、呼び出し装置1の制御部2(送信手段122)は、呼び出し通知を送信する際、送信態様情報に従って呼び出し通知を送信する。例えば、送信態様情報が、「受付番号の順位がQ番目になったときに呼び出し通知を送信する。」という送信態様を定めているとする。オペレータ入力部7にサービス提供が終了した利用者の受付番号が入力されたことに伴って、記憶部5に記憶される受付番号の順位が繰り上がったときに、送信手段122は、繰り上がった各受付番号に対応する送信態様情報を参照し、送信態様情報が定めた順位に受付番号が繰り上がったならば、その受付番号に対応するメールアドレスに呼び出し通知を送信する。このように、本実施態様では、受付番号毎に、個別のタイミングで呼び出し通知を送信することができ、そのタイミングを利用者が指定することができる。
【0068】
また、例えば、「呼び出し通知とともに広告情報を送信するか否か」を定める広告有無指定情報を送信態様情報としてもよい。この場合、送信手段122は、定められた順位に繰り上がった受付番号に対応するメールアドレス宛に呼び出し通知を送信する場合、その受付番号に対応する送信態様情報(広告有無指定情報)を参照する。そして、送信態様情報において、広告情報を送信すると定められているならば、送信手段122は、呼び出し通知として送信する電子メールの本文に広告情報を記載して送信する。一方、送信態様情報において、広告情報を送信しないと定められているならば、送信手段122は、広告情報を記載せずに呼び出し通知を送信する。
【0069】
なお、送信態様情報が、「受付番号の順位がQ番目になったときに呼び出し通知を送信する。」等の呼び出し通知の送信タイミングを定める情報と、広告有無指定情報とを両方含んでいてもよい。また、送信態様情報が、呼び出し通知に関する他の送信態様を定めていてもよい。
【0070】
また、広告情報を用いる場合には、サービス提供者が広告情報を予め呼び出し装置1の記憶部5に記憶させておけばよい。
【0071】
次に、動作について説明する。
図9および図10は、第2の実施の形態における処理経過の例を示すフローチャートである。図9に示すステップS1〜S6までの動作は、第1の実施の形態と同様であり、説明を省略する。
【0072】
利用者の携帯端末31が通知要求メールを送信し、呼び出し装置1がその通知要求メールを受信すると、呼び出し装置1の制御部2(受付番号登録手段121)は、その通知要求メールに記載された受付番号と、その通知要求メールの送信元のメールアドレスとを対応付けて、記憶部5に登録する(ステップS5,S6)。ステップS6の後、呼び出し装置1の制御部2(アクセス情報通知手段124)は、その電子メールの送信元の携帯端末31に、送信態様入力用WebページのURLを記載した電子メール(以降、アクセス情報通知メールと称する。)を返信する(ステップS11)。送信態様入力用Webページは送信態様指定受付装置20が保持しており、呼び出し装置1はそのURLを記憶部5に予め記憶しておけばよい。そして、アクセス情報通知手段124は、そのURLを本文に記載したアクセス情報通知メールをステップS11において送信すればよい。
【0073】
利用者の携帯端末31は、送信態様入力用WebページのURLを記載したアクセス情報通知メールを呼び出し装置1から受信すると、利用者の操作に従って、アクセス情報通知メールの記載内容(URL)を表示部37に表示する。さらに、携帯端末31は、利用者の操作に従って、送信態様指定受付装置20にアクセスする。すなわち、そのURLによって特定される送信態様入力用Webページを送信態様指定受付装置20に対して要求する(ステップS12)。
【0074】
送信態様指定受付装置20の送信態様情報受信手段141(図6参照)は、この要求を受信すると、要求に応じて送信態様入力用Webページを、ネットワークインタフェース部22を介して携帯端末31に送信する(ステップS13)。
【0075】
携帯端末31の制御部32は、受信した送信態様入力用Webページを表示部37に表示させる。このWebページは、利用者が送信態様情報および受付番号を指定するためのWebページであり、送信態様情報を選択するための選択欄や、受付番号を入力する入力欄を含んでいる。送信態様情報を選択するための選択欄の例として、受付番号がどの順位になったときに呼び出し通知を送信するのかを定める情報(順位情報)を選択するための選択欄がある。この順位情報の選択欄は、具体的には、第1位、第2位、第3位、・・・等の各順位の中からいずれか1つを選択可能とする選択欄である。また、送信態様情報の選択欄の他の例として、呼び出し通知とともに広告情報を送信するか否か(広告有無指定情報)を選択するための選択欄が挙げられる。送信態様入力用Webページは、これらの選択欄を含むが、ここで例示した以外の送信態様を選択可能とする選択欄を含んでいてもよい。
【0076】
利用者が操作部34を操作して、送信態様入力用Webページ内の受付番号入力欄に受付番号を入力すると、携帯端末31の制御部32は、表示部37に表示された送信態様入力用Webページ内の受付番号入力欄にこの受付番号を表示させる。また、送信態様情報として、例えば、順位情報や広告有無指定情報を選択することも可能である。例えば、携帯端末31の制御部32は、送信態様入力用Webページに対する利用者の操作に応じて、呼び出し装置1の記憶部5において受付番号がどの順位になったときに呼び出し通知を送信するのかを示す順位情報を選択してもよい。また、呼び出し通知とともに広告情報を送信するか否かを示す広告有無指定情報を選択してもよい。携帯端末31の制御部32は、送信態様入力用Webページを介して入力された受付番号および送信態様情報を、ネットワークインタフェース部35を介して送信態様指定受付装置20に送信する(ステップS14)。送信態様指定受付装置20の制御部21(送信態様情報受信手段141)は、携帯端末31から、その受付番号および送信態様情報を、ネットワークインタフェース部22を介して受信する。すると、送信態様指定受付装置20の制御部21(送信態様情報送信手段142)は、受信した受付番号および送信態様情報を呼び出し装置1に送信する(ステップS15)。
【0077】
呼び出し装置1の送信態様登録手段123は、送信態様指定受付装置20から受付番号および送信態様情報を受信すると、その受付番号に対応づけてその送信態様情報を記憶部5に記憶させる(ステップS16)。すでに、ステップS6において受付番号と携帯端末31のメールアドレスが対応付けられているので、ステップS16の処理によって、メールアドレスと送信態様情報も、受付番号を介して対応付けられることになる。
【0078】
また、第1の実施の形態と同様に、サービス提供者は、サービスの提供が終了した利用者の受付番号をオペレータ入力部7に入力する。呼び出し装置1の制御部2(例えば、受付番号登録手段121)は、オペレータ入力部7に受付番号が入力されると、その受付番号と、その受付番号に対応するメールアドレスと送信態様情報とを、サービス終了済として処理する(ステップS17)。ステップS17では、例えば、受付番号と、その受付番号に対応するメールアドレスと送信態様情報とを削除する。この結果、記憶部5に記憶されている各受付番号(順番待ち状態の各利用者の受付番号)の順位が繰り上がる。
【0079】
ステップS17の後、呼び出し装置1の制御部2(送信手段122)は、定められた順位に繰り上がった受付番号に対応するメールアドレスを宛先とする呼び出し通知を作成する。そして、送信手段122は、そのメールアドレスに対応する送信態様情報(換言すれば、定められた順位に繰り上がった受付番号に対応する送信態様情報)で呼び出し通知を送信する(ステップS18)。
【0080】
例えば、送信態様情報が順位情報を定めているとする。この場合、呼び出し装置1の送信手段122は、ステップS17の後、記憶部5に記憶された各送信態様情報が定めている順位情報を参照し、送信態様情報に対応する受付番号がその順位に繰り上がっているならば、その受付番号を、呼び出し通知の送信対象として選択する。送信手段122は、その受付番号に対応するメールアドレスを記憶部5から読み込み、そのメールアドレスを宛先とし、利用者を呼び出すことを本文等に記載した電子メールを作成し、送信する。この結果、送信態様情報が定めている順位に受付番号が繰り上がったときに、呼び出し通知が送信されることになる。
【0081】
また、送信態様情報が広告有無指定情報を定めているとする。この場合、呼び出し装置1の送信手段122は、定められた順位(上記のように順位情報によって定められた順位であってもよい。)に繰り上がった受付番号を選択し、その受付番号に対応するメールアドレスを記憶部5から読み込み、そのメールアドレスを宛先とする呼び出し通知を作成する。送信手段122は、この呼び出し通知の本文等に利用者を呼び出すことを記載する。さらに、送信手段122は、そのメールアドレスに対応する送信態様情報が定める広告有無指定情報を参照し、広告情報を送信すると定められているならば、その呼び出し通知の本文に広告情報も記載して、広告情報を含む呼び出し通知を送信する。広告情報を送信しないと定められているならば、送信手段122は、広告情報を記載せずに呼び出し通知を送信する。
【0082】
サービス提供者が、保険会社や証券会社である場合、例えば、広告情報として保険や株等に関する広告情報を記憶部5に記憶させておけばよい。ただし、ここで例示した保険や株等は例示であり、広告情報の内容は特に限定されない。送信手段122は、広告情報を送信する場合、記憶部5から広告情報を読み込み、電子メールに記述すればよい。また、サービス提供者が、利用者の携帯端末31のメールアドレスと、その利用者が加入しているサービス(例えば保険)の広告情報とを対応付けて記憶部5に記憶させておき、記憶部5から広告情報を読み出すときには、利用者のメールアドレスに対応した広告情報を読み出してもよい。
【0083】
本発明においても、第1の実施の形態と同様の効果が得られる。さらに、利用者が望む態様で呼び出し通知を送信することができる。例えば、利用者が、自分の順位が何番目になったときに呼び出し通知を送信するのかを指定して、その指定に従って呼び出し通知を送信することができる。また、例えば、広告情報の送信を希望するか否かを利用者が指定して、利用者が広告情報の送信を希望した場合には、広告情報を含む呼び出し通知を送信することができる。
【0084】
なお、図5では、送信態様指定受付装置20と呼び出し装置1とが別々の情報処理装置である場合を例にして説明したが、送信態様指定受付装置20と呼び出し装置1とが同一の情報処理装置によって実現されていてもよい。
【0085】
次に、第1または第2の実施の形態の変形例について説明する。図11は、第1の実施の形態の呼び出し装置1の制御部2の変形例を示すブロック図である。本変形例において、制御部2は、通知要求受信計数計数手段127も含む。通知要求受信計数計数手段127は、例えば、記憶部5が記憶する呼び出しプログラムに従って動作する。第2の実施形態における呼び出し装置1の制御部2も、通知要求受信計数計数手段127を含んでいてもよい。呼び出し装置1の制御部2の通知要求受信計数計数手段127は、通知要求メールの送信元となるメールアドレス毎に、通知要求メールの受信回数を計数してもよい。例えば、ステップS5(図4、図9参照)において、通知要求メールを受信したとする。その通知要求メールの送信元のメールアドレスから、通知要求メールを初めて受信した場合、通知要求受信計数計数手段127は、受信回数を“1”として、そのメールアドレスと対応付けて記憶部5に記憶させる。その後、同一のメールアドレスを送信元とする通知要求メールを受信する毎に、通知要求受信計数計数手段127は、受信回数を2,3,4,・・・と更新する。この受信回数が多いということは、利用者がサービス提供の申し込みをした回数(整理券を取得した回数)が多いということを意味している。受信回数が所定回数に達した場合、制御部2の送信手段122は、例えば「粗品を進呈します」等のメッセージを呼び出し通知の本文に記載してから呼び出し通知を送信してもよい。
【0086】
第1または第2の実施の形態の他の変形例について説明する。第1の実施の形態、第2の実施の形態では、呼び出し装置1が出力するコードが、呼び出し装置1自身のメールアドレスを宛先とする電子メールの作成命令を示すコードである場合を説明した。呼び出し装置1が出力するコードは、呼び出し装置1自身のメールアドレスを宛先とする電子メールの作成命令とともに、その電子メールの所定位置(例えば本文の1行目等)に受付番号を記載する命令を表していてもよい。この場合、コードに受付番号の情報も含まれるので、コードは受付番号毎に異なる。そして、受付番号と対応するコードの情報を予め記憶部5等に記憶させておく。呼び出し装置1の制御部2(コード出力制御手段120)はユーザ操作部4が操作されると、受付番号をインクリメントし、その受付番号に対応するコードを選択してコード出力部6に出力させればよい。
【0087】
この場合においても、ステップS3では、携帯端末31の制御部32は、利用者の操作に応じて、整理券に印字されたコードをカメラ33で撮影する。制御部32は、撮影したコードをデコードし、そのデコードの結果得られる命令に従って動作する。本変形例では、コードは、電子メールの所定位置に受付番号を記載する命令も示している。従って、携帯端末31の制御部32は、呼び出し装置1宛の電子メールを作成し、さらに、その電子メールの所定位置に受付番号を記載する。このステップS3終了時において、電子メールに受付番号が記載されているので、本変形例では、ステップS4を行わずにステップS5に移行する。他の動作については、第1の実施の形態や第2の実施の形態と同様である。
【0088】
次に、本発明の概要について説明する。図12は、呼び出しシステムの概要を示す説明図であり、図13は、呼び出し装置の概要を示す説明図である。本発明の呼び出しシステムは、携帯端末31と、携帯端末に対し呼び出し通知を送信する呼び出し装置1とを備える。その呼び出し装置1は、出力手段51と、記憶手段52と、受付番号登録手段53と、送信手段54とを備える。
【0089】
出力手段51は、呼び出し装置1宛とする電子メールの作成命令を示すコードと、受付番号とを出力する。
【0090】
記憶手段52は、受付番号とメールアドレスとを記憶するための記憶装置である。
【0091】
受付番号登録手段53は、携帯端末から受付番号が記載された通知要求メールを受信すると、その通知要求メールの送信元のメールアドレスと、その受付番号とを対応付けて記憶手段52に記憶させる。
【0092】
送信手段54は、記憶手段52に記憶された受付番号の順位が、定められた順位になったときに、その受付番号に対応するメールアドレスを宛先とする呼び出し通知を送信する。
【0093】
このような構成により、サービス提供の順番待ちをする者がサービス提供者の受付窓口に対するサービスの申し込みをする際の負担を軽減することができる。
【0094】
また、呼び出し装置は、通知要求メールの送信元となるメールアドレス毎に、受信回数を計数する通知要求受信回数計数手段を含んでいてもよい。
【0095】
呼び出しシステムは、さらに、アクセスした携帯端末31から、呼び出し通知の送信態様を表す送信態様情報および受付番号を受信する送信態様情報受信手段と、受信した送信態様情報および受付番号を呼び出し装置1に送信する送信態様情報送信手段とを有する送信態様指定受付装置20を備えていてもよい。そして、送信態様指定受付装置20の送信態様情報送信手段が、送信態様情報および受付番号を呼び出し装置1に送信すると、呼び出し装置1の送信手段54は、呼び出し通知を送信するときに、宛先となるメールアドレスに対応する送信態様情報に従って呼び出し通知1を送信してもよい。
【0096】
呼び出し装置1は、送信態様指定受付装置20より送信された送信態様情報を受付番号に対応付けて記憶手段52に記憶させる送信態様登録手段を有していてもよい。
【0097】
呼び出し装置1は、通知要求メールを受信した携帯端末31に対し、送信態様情報と受付番号とを指定するためのWebページのアドレス情報を通知するアクセス情報通知手段を有していてもよい。そして、携帯端末31は、そのアドレス情報に基づいて送信態様指定受付装置からWebページを取得し、送信態様情報および受付番号を送信態様指定受付装置20に送信してもよい。
【0098】
送信態様情報は、受付番号がどの順位になったときに呼び出し通知を送信するかを定める順位情報を含み、送信態様登録手段は、受信した順位情報を記憶手段52に記憶させ、送信手段54は、記憶手段52に記憶された受付番号の順位が順位情報によって定められた順位になったときに、呼び出し通知を送信してもよい。
【0099】
送信態様情報は、呼び出し通知とともに広告情報を送信するか否かを定める広告有無指定情報を含み、送信態様登録手段は、受信した広告有無指定情報を記憶手段52に記憶させ、送信手段54は、呼び出し通知を送信するときに、広告有無情報が、広告情報を送信することを定めていることを条件に、呼び出し通知とともに広告情報を送信してもよい。
【産業上の利用可能性】
【0100】
本発明は、順番待ちをする者を呼び出す呼び出しシステムに好適に適用される。
【図面の簡単な説明】
【0101】
【図1】本発明の実施の形態の呼び出しシステムを示すブロック図である。
【図2】本発明の実施の形態の呼び出し装置の制御部の例を示すブロック図である。
【図3】本発明の実施の形態の呼び出し装置の記憶部に記憶される受付番号とメールアドレスのイメージ図である。
【図4】本発明の第1の実施の形態における処理経過の例を示すフローチャートである。
【図5】本発明の第2の実施の形態の呼び出しシステムを示すブロック図である。
【図6】本発明の第2の実施の形態の送信態様指定受付装置の制御部の例を示すブロック図である。
【図7】本発明の第2の実施の形態の呼び出し装置の制御部の例を示すブロック図である。
【図8】本発明の第2の実施の形態において受付番号に対応付けて記憶される情報を示す説明図である。
【図9】本発明の第2の実施の形態における処理経過の例を示すフローチャートである。
【図10】本発明の第2の実施の形態における処理経過の例を示すフローチャートである。
【図11】本発明の実施の形態の呼び出し装置の制御部の変形例を示すブロック図である。
【図12】呼び出しシステムの概要を示す説明図である。
【図13】呼び出しシステムの概要を示す説明図である。
【符号の説明】
【0102】
1 呼び出し装置
2 制御部
3 ネットワークインタフェース部
4 ユーザ操作部
5 記憶部
6 コード出力部
7 オペレータ入力部
51 出力手段
52 記憶手段
53 受付番号登録手段
54 送信手段

【特許請求の範囲】
【請求項1】
携帯端末と、携帯端末に対し呼び出し通知を送信する呼び出し装置とを備えた呼び出しシステムであって、
前記呼び出し装置は、
前記呼び出し装置宛とする電子メールの作成命令を示すコードと、受付番号とを出力する出力手段と、
受付番号とメールアドレスとを記憶する記憶手段と、
前記携帯端末から受付番号が記載された通知要求メールを受信すると、前記通知要求メールの送信元のメールアドレスと、前記受付番号とを対応付けて前記記憶手段に記憶させる受付番号登録手段と、
前記記憶手段に記憶された前記受付番号の順位が、定められた順位になったときに、前記受付番号に対応する前記メールアドレスを宛先とする呼び出し通知を送信する送信手段とを有する
ことを特徴とする呼び出しシステム。
【請求項2】
前記呼び出し装置は、
前記通知要求メールの送信元となるメールアドレス毎に、受信回数を計数する通知要求受信回数計数手段を含む
請求項1に記載の呼び出しシステム。
【請求項3】
前記呼び出しシステムは、さらに、
アクセスした携帯端末から、前記呼び出し通知の送信態様を表す送信態様情報および受付番号を受信する送信態様情報受信手段と、受信した送信態様情報および受付番号を前記呼び出し装置に送信する送信態様情報送信手段とを有する送信態様指定受付装置を備え、
前記送信態様指定受付装置の前記送信態様情報送信手段が、前記送信態様情報および前記受付番号を前記呼び出し装置に送信すると、前記呼び出し装置の前記送信手段は、前記呼び出し通知を送信するときに、宛先となるメールアドレスに対応する送信態様情報に従って前記呼び出し通知を送信する
請求項1または請求項2に記載の呼び出しシステム。
【請求項4】
前記呼び出し装置は、
前記送信態様指定受付装置より送信された前記送信態様情報を前記受付番号に対応付けて前記記憶手段に記憶させる送信態様登録手段を有する
請求項3に記載の呼び出しシステム。
【請求項5】
前記呼び出し装置は、
前記通知要求メールを受信した前記携帯端末に対し、前記送信態様情報と前記受付番号とを指定するためのWebページのアドレス情報を通知するアクセス情報通知手段を有し、
前記携帯端末は、前記アドレス情報に基づいて前記送信態様指定受付装置から前記Webページを取得し、前記送信態様情報および前記受付番号を前記送信態様指定受付装置に送信する
請求項4に記載の呼び出しシステム。
【請求項6】
前記送信態様情報は、前記受付番号がどの順位になったときに前記呼び出し通知を送信するかを定める順位情報を含み、
前記送信態様登録手段は、受信した前記順位情報を前記記憶手段に記憶させ、
前記送信手段は、前記記憶手段に記憶された前記受付番号の順位が前記順位情報によって定められた順位になったときに、呼び出し通知を送信する
請求項4または請求項5に記載の呼び出しシステム。
【請求項7】
前記送信態様情報は、前記呼び出し通知とともに広告情報を送信するか否かを定める広告有無指定情報を含み、
前記送信態様登録手段は、受信した前記広告有無指定情報を前記記憶手段に記憶させ、
前記送信手段は、前記呼び出し通知を送信するときに、前記広告有無情報が、広告情報を送信することを定めていることを条件に、前記呼び出し通知とともに前記広告情報を送信する
請求項4から請求項6のうちのいずれか1項に記載の呼び出しシステム。
【請求項8】
携帯端末に対し呼び出し通知を送信する呼び出し装置であって、
前記呼び出し装置宛とする電子メールの作成命令を示すコードと、受付番号とを出力する出力手段と、
受付番号とメールアドレスとを記憶する記憶手段と、
受付番号が記載された通知要求メールを受信すると、前記通知要求メールの送信元のメールアドレスと、前記受付番号とを対応付けて前記記憶手段に記憶させる受付番号登録手段と、
前記記憶手段に記憶された前記受付番号の順位が、定められた順位になったときに、前記受付番号に対応する前記メールアドレスを宛先とする呼び出し通知を送信する送信手段とを備える
ことを特徴とする呼び出し装置。
【請求項9】
前記通知要求メールの送信元となるメールアドレス毎に、受信回数を計数する通知要求受信回数計数手段を備える
請求項8に記載の呼び出し装置。
【請求項10】
携帯端末に対し呼び出し通知を送信する呼び出し装置を宛先とする電子メールの作成命令を示すコードと、受付番号とを出力し、
前記携帯端末から受付番号が記載された通知要求メールを受信すると、前記通知要求メールの送信元のメールアドレスと、前記受付番号とを対応付けて記憶手段に記憶させ、
前記記憶手段に記憶された前記受付番号の順位が、定められた順位になったときに、前記受付番号に対応する前記メールアドレスを宛先とする呼び出し通知を送信する
ことを特徴とする呼び出し方法。
【請求項11】
前記通知要求メールの送信元となるメールアドレス毎に、受信回数を計数する請求項10に記載の呼び出し方法。
【請求項12】
コンピュータに、
前記コンピュータを宛先とする電子メールの作成命令を示すコードと、受付番号とを出力する出力処理、
受付番号が記載された通知要求メールを受信すると、前記通知要求メールの送信元のメールアドレスと、前記受付番号とを対応付けて記憶手段に記憶させる受付番号登録処理、および
前記記憶手段に記憶された前記受付番号の順位が、定められた順位になったときに、前記受付番号に対応する前記メールアドレスを宛先とする呼び出し通知を送信する送信処理
を実行させるための呼び出しプログラム。
【請求項13】
前記コンピュータに、
前記通知要求メールの送信元となるメールアドレス毎に、受信回数を計数する通知要求受信回数計数処理
を実行させる請求項12に記載の呼び出しプログラム。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate

【図13】
image rotate


【公開番号】特開2009−134362(P2009−134362A)
【公開日】平成21年6月18日(2009.6.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−307937(P2007−307937)
【出願日】平成19年11月28日(2007.11.28)
【出願人】(000004237)日本電気株式会社 (19,353)
【Fターム(参考)】