説明

呼吸器障害を処置するのに有用なピラゾロ[3,4−d]ピリミジン誘導体

本発明は、式(I):
【化1】


[ここで、R〜RおよびYは本明細書中で定義されている。]
の化合物、その薬学的に許容される塩、またはそれらの溶媒和物、およびpi3キナーゼが関与する障害の処置におけるその使用に関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、有機化合物、その製造および医薬としてのそれらの使用に関する。
【背景技術】
【0002】
国際特許出願公開第WO 03 029209号は、医薬として有用なピラゾロ[3,4−d]ピリミジン類を記載している。
【発明の概要】
【0003】
第1の態様において、本発明は、式(I):
【化1】

[式中、
は、C−C−アルキル(所望により1から7個のフルオロ基によって置換されている)であり;
は、5〜6員のヘテロアリール基であるか、または、Rは、以下の置換パターンを有するフェニル:
【化2】

であり、
ここで、該5〜6員のヘテロアリール基には、所望によりフェニル、さらなる5〜6員のヘテロアリール、C−C炭素環または5〜6員のヘテロシクリルが縮合しており、ここで、Rのフェニルには、所望により、R−R、R−R、R−RまたはR−Rにおいて、さらなるフェニル、5〜6員のヘテロアリール、C−C炭素環または5〜6員のヘテロシクリルが縮合しており、ここで、該5〜6員のヘテロアリールまたは縮合5〜6員のヘテロアリール、フェニルまたは縮合フェニルは、独立して、所望によりリストXから選択される1個以上の基によって置換されており;
リストXは、ヒドロキシル、シアノ、ニトロ、C−C−アルキル、C−C−アルケニル、C−C−アルキニル、C−C−アルコキシ、C−C−アルケニルオキシ、C−C−アルキニルオキシ、フェニル、5〜6員のヘテロアリール基、C−C炭素環基または5〜6員のヘテロシクリル基、−(C−C−アルキレン)−O−(C−C−アルキレン)−R、(C−C−アルキレン)−O−(C−C−アルキレン)−R10、(C−C−アルキレン)−N(R11)−(C−C−アルキレン)−R12、−(C−C−アルキレン)−N(R13)−(C−C−アルキレン)−R14、ハロゲン、ホルミル、C−C−アルキルカルボニル、カルボキシ、C−C−アルコキシカルボニル、C−C−アルキルアミノオキシカルボニル、ジ−C−C−アルキルアミノオキシカルボニル、アミノ、C−C−アルキルアミノ、ジ−C−C−アルキルアミノ、C−C−アルキルアミジノ、−N(H)C(=NH)C−C−アルキル、−N(C−C−アルキル)C(=NH)C−C−アルキル、C−C−アルキルアミノカルボニル、ジ−C−C−アルキルアミノカルボニル、アミノカルボニルアミノ、アミノカルボニル(C−C−アルキル)アミノ、C−C−アルキルアミノカルボニルアミノ、ジ−C−C−アルキルアミノカルボニルアミノ、C−C−アルキルアミノカルボニル(C−C−アルキル)アミノ、ジ−C−C−アルキルアミノカルボニル(C−C−アルキル)アミノ、C−C−アルキルカルボニルアミノ、C−C−アルキルカルボニル(C−C−アルキル)アミノ、C−C−アルキルチオカルボニルアミノ、C−C−アルキルチオカルボニル(C−C−アルキル)アミノ、ヒドロキシスルホニル、C−C−アルキルスルホニルアミノ、C−C−チオアルキル、C−C−アルキルスルフィニル、C−C−アルキルスルホニル、アミノスルホニル、C−C−アルキルアミノスルホニルまたはジ−C−C−アルキルアミノスルホニルを表し、前記の炭化水素基はそれぞれ、化学的に可能であれば、所望により1個以上のハロゲン、ヒドロキシル、アミノ、C−C−アルキルアミノ、ジ−C−C−アルキルアミノまたはC−C−アルコキシ基によって置換されていてもよく、該環状基は、所望により1個以上のヒドロキシル、シアノ、ニトロ、C−C−アルキル、C−C−アルケニル、C−C−アルキニル、C−C−アルコキシ、C−C−アルケニルオキシ、C−C−アルキニルオキシ、ハロゲン、C−C−アルキルカルボニル、カルボキシ、C−C−アルコキシカルボニル、アミノ、C−C−アルキルアミノ、ジ−C−C−アルキルアミノ、C−C−アルキルアミノカルボニル、ジ−C−C−アルキルアミノカルボニル、C−C−アルキルカルボニルアミノ、C−C−アルキルカルボニル(C−C−アルキル)アミノ、C−C−アルキルスルホニルアミノ、C−C−チオアルキル、C−C−アルキルスルフィニル、C−C−アルキルスルホニル、アミノスルホニル、C−C−アルキルアミノスルホニルまたはジ−C−C−アルキルアミノスルホニル基によって置換されていてもよく;
【0004】
およびR12は、独立して、水素、C−C−アルケニル、C−C−アルキニル、ハロゲン、シアノ、ニトロ、C−C−アルキルカルボニル、カルボキシ、C−C−アルコキシカルボニル、C−C−チオアルキル、C−C−アルキルスルフィニル、C−C−アルキルスルホニル、アミノスルホニル、C−C−アルキルアミノスルホニル、ジ−C−C−アルキルアミノスルホニル、フェニル、C結合5〜6員ヘテロアリール基、C−C炭素環基またはC結合5〜6員ヘテロシクリル基を表し、ここで、該フェニルまたは環状基は、所望により1個以上のヒドロキシル、シアノ、ニトロ、C−C−アルキル、C−C−アルケニル、C−C−アルキニル、C−C−アルコキシ、C−C−アルケニルオキシ、C−C−アルキニルオキシ、ハロゲン、C−C−アルキルカルボニル、カルボキシ、C−C−アルコキシカルボニル、アミノ、C−C−アルキルアミノ、ジ−C−C−アルキルアミノ、C−C−アルキルアミノカルボニル、ジ−C−C−アルキルアミノカルボニル、C−C−アルキルカルボニルアミノ、C−C−アルキルカルボニル(C−C−アルキル)アミノ、C−C−アルキルスルホニルアミノ、C−C−チオアルキル、C−C−アルキルスルフィニル、C−C−アルキルスルホニル、アミノスルホニル、C−C−アルキルアミノスルホニルまたはジ−C−C−アルキルアミノスルホニル基によって置換されていてもよく;
10およびR14は、独立して、ヒドロキシル、C−C−アルコキシ、C−C−アルケニルオキシ、C−C−アルキニルオキシ、アミノ、C−C−アルキルアミノ、ジ−C−C−アルキルアミノ、C−C−アルキルアミノカルボニル、ジ−C−C−アルキルアミノカルボニル、C−C−アルキルカルボニルアミノ、C−C−アルキルカルボニル(C−C−アルキル)アミノ、C−C−アルキルスルホニルアミノ、N結合5〜6員ヘテロアリール基またはN結合5〜6員ヘテロシクリルを表し、ここで、該環状基は、所望により1個以上のヒドロキシル、ニトロ、C−C−アルキル、C−C−アルケニル、C−C−アルキニル、C−C−アルコキシ、C−C−アルケニルオキシ、C−C−アルキニルオキシ、ハロゲン、C−C−アルキルカルボニル、カルボキシ、C−C−アルコキシカルボニル、アミノ、C−C−アルキルアミノ、ジ−C−C−アルキルアミノ、C−C−アルキルアミノカルボニル、ジ−C−C−アルキルアミノカルボニル、C−C−アルキルカルボニルアミノ、C−C−アルキルカルボニル(C−C−アルキル)アミノ、C−C−アルキルスルホニルアミノ、C−C−チオアルキル、C−C−アルキルスルフィニル、C−C−アルキルスルホニル、アミノスルホニル、C−C−アルキルアミノスルホニルまたはジ−C−C−アルキルアミノスルホニル基によって置換されていてもよく;
11およびR13は、独立して、水素またはC−C−アルキルを表し;
は、水素、アミノまたはC−C−アルキルアミノであり;
【0005】
Yは、水素、C−C−アルキル、C−C−アルコキシを表し、ここで、前記の炭化水素基はそれぞれ、化学的に可能であれば、所望により1個以上のハロゲン、ヒドロキシル、アミノ、C−C−アルキルアミノ、ジ−C−C−アルキルアミノまたはC−C−アルコキシ基によって置換されていてもよいか、またはYは、基−(C−C−アルキレン)−N(R15)R16を表し;
15およびR16は、独立して、水素またはC−C−アルキルを表すか、あるいは、R15は水素であり、かつR16はC−C−アルキルであって、該基は、フェニル、5〜6員のヘテロアリール基、C−C炭素環基または5〜6員のヘテロシクリル基によって置換されており、ここで、該環は、所望により、1個以上のヒドロキシル、ニトロ、C−C−アルキル、C−C−アルケニル、C−C−アルキニル、C−C−アルコキシ、C−C−アルケニルオキシ、C−C−アルキニルオキシ、ハロゲン、C−C−アルキルカルボニル、カルボキシ、C−C−アルコキシカルボニル、アミノ、C−C−アルキルアミノ、ジ−C−C−アルキルアミノ、C−C−アルキルアミノカルボニル、ジ−C−C−アルキルアミノカルボニル、C−C−アルキルカルボニルアミノ、C−C−アルキルカルボニル(C−C−アルキル)アミノ、C−C−アルキルスルホニルアミノ、C−C−チオアルキル、C−C−アルキルスルフィニル、C−C−アルキルスルホニル、アミノスルホニル、C−C−アルキルアミノスルホニルまたはジ−C−C−アルキルアミノスルホニル基によって置換されており、ここで、前記の炭化水素基はそれぞれ、化学的に可能であれば、所望により1個以上のハロゲン、ヒドロキシル、アミノ、C−C−アルキルアミノ、ジ−C−C−アルキルアミノまたはC−C−アルコキシ基によって置換されていてもよいか、あるいは、R15およびR16は、それらが結合しているNと一体となって、5〜6員のヘテロ環式環を形成する。]
の化合物もしくはその塩、適切には薬学的に許容される塩、またはそれらの溶媒和物の、pi3キナーゼ、特にpi3キナーゼγが関与する障害、特に呼吸器障害(例えば喘息またはCOPD)の処置における使用、または当該障害を処置する医薬の製造における使用を提供する。
【0006】
さらにさらなる他の態様として、患者における、pi3キナーゼが関与している障害を処置する方法であって、有効量の式(I)の化合物、その薬学的に許容される塩またはそれらの溶媒和物を投与することを含む方法を提供する。適切には、該障害が、呼吸器障害、例えば喘息またはCOPDから選択される。
【0007】
本発明のさらなる態様において、式(I)の化合物、その薬学的に許容される塩またはそれらの溶媒和物が提供される。ただし、化合物N−[4−[6−(エチルアミノ)−1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル]フェニル]−N'−[2−フルオロ−5−(トリフルオロメチル)フェニル尿素および[4−(6−アミノ−1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル)フェニル]−1,1−ジメチルカルバミン酸エステルを除く。
【0008】
また、さらなる態様において、本発明は、式(IA):
【化3】

[式中、
1aは、C−C−アルキル(所望により1から7個のフルオロ基によって置換されている)であり;
2aは、リストXaから選択される1個以上の基によって置換されている5〜6員のヘテロアリールであるか、または、Rは、以下の置換パターンを有するフェニル:
【化4】

であり、ここで、該フェニルには、所望により、R5a−R6a、R6a−R7aまたはR7a−R8aにおいて、5〜6員のヘテロアリール、C−C炭素環または5〜6員のヘテロシクリルが縮合しており、ここで、該フェニルまたは縮合フェニルは、独立して、所望によりリストXaから選択される1個以上の基によって置換されていてもよく;
リストXaは、ヒドロキシル、シアノ、ニトロ、C−C−アルキル、C−C−アルケニル、C−C−アルキニル、C−C−アルコキシ、C−C−アルケニルオキシ、C−C−アルキニルオキシ、−O−(C−C−アルキレン)−R9a、−O−(C−C−アルキレン)−R10a、ハロゲン、C−C−アルキルカルボニル、カルボキシ、C−C−アルコキシカルボニル、アミノ、C−C−アルキルアミノ、ジ−C−C−アルキルアミノ、C−C−アルキルアミノカルボニル、ジ−C−C−アルキルアミノカルボニル、C−C−アルキルカルボニルアミノ、C−C−アルキルカルボニル(C−C−アルキル)アミノ、C−C−アルキルスルホニルアミノ、C−C−チオアルキル、C−C−アルキルスルフィニル、C−C−アルキルスルホニル、アミノスルホニル、C−C−アルキルアミノスルホニル、またはジ−C−C−アルキルアミノスルホニルを表し、ここで、前記の炭化水素基はそれぞれ、所望により1個以上のハロゲン、ヒドロキシルまたはC−C−アルコキシ基によって置換されていてもよく;
【0009】
9aは、C−C−アルケニル、C−C−アルキニル、ハロゲン、シアノ、ニトロ、C−C−アルキルカルボニル、カルボキシ、C−C−アルコキシカルボニル、C−C−チオアルキル、C−C−アルキルスルフィニル、C−C−アルキルスルホニル、アミノスルホニル、C−C−アルキルアミノスルホニル、ジ−C−C−アルキルアミノスルホニル、フェニル、C結合5〜6員ヘテロアリール基、C−C炭素環基、またはC結合5〜6員ヘテロシクリル基を表し、ここで、該フェニルまたは環状基は、所望により1個以上のヒドロキシル、シアノ、ニトロ、C−C−アルキル、C−C−アルケニル、C−C−アルキニル、C−C−アルコキシ、C−C−アルケニルオキシ、C−C−アルキニルオキシ、ハロゲン、C−C−アルキルカルボニル、カルボキシ、C−C−アルコキシカルボニル、アミノ、C−C−アルキルアミノ、ジ−C−C−アルキルアミノ、C−C−アルキルアミノカルボニル、ジ−C−C−アルキルアミノカルボニル、C−C−アルキルカルボニルアミノ、C−C−アルキルカルボニル(C−C−アルキル)アミノ、C−C−アルキルスルホニルアミノ、C−C−チオアルキル、C−C−アルキルスルフィニル、C−C−アルキルスルホニル、アミノスルホニル、C−C−アルキルアミノスルホニル、またはジ−C−C−アルキルアミノスルホニル基によって置換されていてもよく;
10aは、ヒドロキシル、C−C−アルコキシ、C−C−アルケニルオキシ、C−C−アルキニルオキシ、アミノ、C−C−アルキルアミノ、ジ−C−C−アルキルアミノ、C−C−アルキルアミノカルボニル、ジ−C−C−アルキルアミノカルボニル、C−C−アルキルカルボニルアミノ、C−C−アルキルカルボニル(C−C−アルキル)アミノ、C−C−アルキルスルホニルアミノ、N結合5〜6員ヘテロアリール基、またはN結合5〜6員ヘテロシクリルを表し、ここで、該環状基は、所望により1個以上のヒドロキシル、ニトロ、C−C−アルキル、C−C−アルケニル、C−C−アルキニル、C−C−アルコキシ、C−C−アルケニルオキシ、C−C−アルキニルオキシ、ハロゲン、C−C−アルキルカルボニル、カルボキシ、C−C−アルコキシカルボニル、アミノ、C−C−アルキルアミノ、ジ−C−C−アルキルアミノ、C−C−アルキルアミノカルボニル、ジ−C−C−アルキルアミノカルボニル、C−C−アルキルカルボニルアミノ、C−C−アルキルカルボニル(C−C−アルキル)アミノ、C−C−アルキルスルホニルアミノ、C−C−チオアルキル、C−C−アルキルスルフィニル、C−C−アルキルスルホニル、アミノスルホニル、C−C−アルキルアミノスルホニル、またはジ−C−C−アルキルアミノスルホニル基によって置換されていてもよく;
3aは、水素、アミノ、またはC−C−アルキルアミノである。]
の化合物、その塩、適切には薬学的に許容される塩、またはそれらの溶媒和物を提供する。
【0010】
必要な数の炭素原子を含むアルキル、アルケニル、アルキニル、アルキレン、およびアルコキシ基は、分枝していなくても分枝していてもよい。アルキルの例は、メチル、エチル、n−プロピル、i−プロピル、n−ブチル、i−ブチル、sec−ブチル、およびt−ブチルを含む。アルコキシの例は、メトキシ、エトキシ、n−プロポキシ、i−プロポキシ、n−ブトキシ、i−ブトキシ、sec−ブトキシ、およびt−ブトキシを含む。アルキレンの例は、メチレン、1,1−エチレン、1,2−エチレン、1,1−プロピレン、1,2−プロピレン、1,3−プロピレン、および2,2−プロピレンを含む。
【0011】
“所望により置換された炭化水素基”は、C−H結合が必要な結合によって置き換えられているものを言う。該置換基がハロゲンであるとき、形成された基は、C−C−ハロアルキルとして定義される。例えば、該置換基がフルオロであるとき、一般的なハロアルキル基は、トリフルオロアルキル、2,2,2−トリフルオロエチル、または2,2,2,1,1−ペンタフルオロエチル基である。
【0012】
“炭素環基”は、必要な数の炭素原子を有する炭化水素環、例えばシクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、またはシクロオクチルを表す。
“ハロゲン”または“ハロ”は、フッ素、塩素、臭素またはヨウ素であり得る。
【0013】
ヘテロシクリル基は、1個以上のO、NまたはSヘテロ原子を含む、飽和または部分的に不飽和の環を言う。ヘテロシクリル基の具体例は、[1,3]ジオキソラン、[1,4]ジオキサン、オキシラニル、アジリジニル、オキセタニル、アゼチジニル、テトラヒドロフラニル、ピロリジニル、テトラヒドロピラニル、ピペリジニル、モルホリノ、チオモルホリニル、ピペラジニル、アゼピニル、オキサピニル、オキサゼピニル、およびジアゼピニルを含む。
【0014】
ヘテロアリール基は、1個以上のO、NまたはSヘテロ原子を含む芳香環を言う。ヘテロアリール基の例は、ピリジル、チエニル、フラニル、ピロリル、ピラゾリル、イミダゾリル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、チアゾリル、イソチアゾリル、トリアゾリル、オキサジアゾリル、チアジアゾリル、およびテトラゾリルを含み、また、二環式ヘテロアリール、または、ヘテロアリールが縮合しているフェニルは、インドリル、キノリニル、イソキノリニル、ベンゾイミダゾリル、およびベンゾフラニルを含む。
【0015】
本明細書全体および請求項において、その内容からそうでないことが必要とされない限り、単語“含む(comprise)”またはそのバリエーション、例えば“comprises”または“comprising”は、記載した整数もしくは段階、または整数もしくは段階の群を含むが、他の何れかの整数もしくは段階、または整数もしくは段階の群を排除しないことを意味すると理解されるであろう。
【0016】
下記の式(I)の化合物の適当なまたは望ましい特徴は、式(I)の定義およびその個別の組み合わせまたはその何れかの組み合わせに組み込まれ得る。式(IA)の化合物は、基Rが対応しないが、式(I)の化合物と同等であると理解され、また、式(I)の化合物の適当なおよび望ましい特徴は、同様に、式(IA)の化合物に適応される。
【0017】
式(I)において、Rは、適当には、メチルまたはトリフルオロメチルであり、好ましくはメチルである。
式(I)において、Rの環は、適当に置換されている。
【0018】
式(I)において、Rが縮合ヘテロアリールを含む、所望により置換されたヘテロアリールであるとき、該ヘテロアリールは、適当には、
(i) 所望によりハロゲン(例えばフルオロ)、トリフルオロメチル、メチルスルホニルまたはC−C−アルコキシ(例えばメトキシ)によって置換されている、ピリジル(例えば3−ピリジルもしくは4−ピリジル)、
(ii) 所望によりC−C−アルキルカルボニル(例えばアセチル)またはハロ(例えばクロロ)によって置換されている、チエニル(例えば2−チエニル)、
(iii) 所望により1個または2個のC−C−アルキル(例えば3,5−ジメチル)によって置換されている、イソオキサゾリル(例えば4−イソオキサゾリル)、
(iv) フラニル、例えば2−フラニル、または
(v) 所望により5〜6員のヘテロシクリル(例えばピペラジニル(例えば2−ピペラジニル)または1個もしくは2個のC−C−アルコキシ(例えば2−メトキシもしくは2,4−ジ−メトキシ)によって置換されている、ピリミジル(例えば5−ピリミジル)
である。
【0019】
のフェニル環にさらなるフェニルが縮合し、ナフチル基を形成するとき、該環は、適当には、R−Rにおいて縮合して1−ナフチルを形成し、得られたナフチルは、所望により、例えばC−C−アルコキシ(例えばエトキシ(例えば2−エトキシ))によって置換されている。
【0020】
のフェニル環に5〜6員のヘテロアリールが縮合しているとき、該環には、適当にはR−R、R−R、またはR−Rにおいて、適当にはピリジン、ピロールまたはフラン環が縮合している。インドールまたはベンゾフラン環が形成されるとき、これは、適当には5位または6位で結合している。キノリニル環が形成されるとき、これは、適当には8位で結合している。該環は所望により置換されており、例えばインドール環は、適当には、所望により、例えば1個以上のC−C−アルキル(例えば2,3−ジメチル)によって置換されていてもよい。
【0021】
のフェニル環に5〜6員のヘテロシクリルが縮合しているとき、該環には、適当にはR−Rにおいて縮合し、例えばベンゾ[1,3]ジオキソールまたは2,3−ジヒドロ−ベンゾ[1,4]ジオキシン基を形成する。
【0022】
が置換フェニルであるとき、リストXからの適当な置換基は、
(i) ヒドロキシル、
(ii) シアノ、
(iii) ニトロ、
(iv) C−C−アルキル、例えばメチルまたはイソブチル、
(v) C−C−ハロアルキル、例えばトリフルオロメチル、
(vi) C−C−アルコキシ、例えばメトキシ、エトキシ、n−プロポキシ、イソプロポキシ、
(vii) 5〜6員のヘテロシクリル基、例えばN−ピペラジニル、
(viii) −O−(C−C−アルキレン)−R、例えば−O−メチレン−R、例えばカルボキシメトキシ、シアノメトキシまたは所望により置換されたベンジルオキシ、例えばベンジルオキシまたは2−フルオロベンジルオキシ、
(ix) −O−(C−C−アルキレン)−R10、例えば−O−エチレンまたはプロピレン−R10、例えばN−ピロリジルエトキシ、N−イミダゾリルエトキシ、N−モルホリノエトキシ、メトキシエトキシ、ヒドロキシエトキシ、ヒドロキシプロポキシまたはN−モルホリノプロポキシ、
(x) −(C−C−アルキレン)−N(R13)−(C−C−アルキレン)−R14 {ここで、C−C−アルキレンは、適当にはメチレンであり、R13は、適当には水素であり、C−C−アルキレンは、適当にはn−プロピレンであり、R14は、適当にはジ−C−C−アルキルアミノ、例えばジメチルアミノであって、その結果、例えばジメチルアミノプロピルアミノメチルを形成する。}、
(xi) ハロゲン、例えばフルオロ、クロロまたはブロモ、
(xii) ホルミル、
(xiii) C−C−アルキルカルボニル、例えばアセチル、
(xiv) C−C−アルキルアミノカルボニル、例えばメチルアミノカルボニル、イソプロピルアミノカルボニルまたはイソブチルアミノカルボニル、
(xv) ジ−C−C−アルキルアミノカルボニル、例えばジメチルアミノカルボニル、
(xvi) C−C−アルキルカルボニルアミノ、例えばメチルカルボニルアミノ、
(xvii) C−C−アルキルスルホニルアミノ、例えばメチルスルホニルアミノ、
(xviii) ヒドロキシスルホニル、
(xix) C−C−アルキルスルホニル、例えばメチルスルホニル、
(xx) C−C−アルキルアミノスルホニル、例えばメチルアミノスルホニルまたはイソプロピルアミノスルホニル、
(xxi) ジ−C−C−アルキルアミノスルホニル、例えばジメチルアミノスルホニル、
(xxii) ヒドロキシによって置換されているC−C−アルキル、例えばヒドロキシメチル、
(xxiii) 1個以上の、例えば3個のハロゲン(例えばフルオロ)によって置換されているC−C−アルコキシ(例えばトリフルオロメトキシ)、および
(xxiv) アミノ
から選択される、1個、2個、3個または4個の置換基、適当には2個または3個の置換基である。
【0023】
式(I)において、Rは、適当にはカルボキシ、シアノまたはフェニルを表し、所望により、例えばハロゲン(例えばフルオロ(例えば2−フルオロ))によって置換されている。
式(I)において、R10は、適当にはヒドロキシル、C−C−アルコキシ、N結合5〜6員ヘテロアリール基(例えばN−イミダゾリル)、またはN結合5〜6員ヘテロシクリル(例えばN−ピロリジルもしくはN−モルホリノ)を表す。
【0024】
式(I)において、R13は、適当には水素である。
式(I)において、R14は、適当にはジ−C−C−アルキルアミノ、例えばジメチルアミノである。
【0025】
が置換フェニルであるとき、R−Rは、下記の適当な置換基、適当には1個、2個、3個または4個のR−R、より適当には2個または3個のR−Rの選択肢の何れかの組み合わせによって置換されていてもよい。
【0026】
は、適当には、水素、C−C−アルコキシ(例えばメトキシまたはn−プロポキシ)、およびハロゲン(例えばフルオロ)から選択される。
【0027】
は、適当には、水素、ヒドロキシル、シアノ、ホルミル、C−C−ハロアルキル(例えばトリフルオロメチル)、カルボキシ、C−C−アルコキシ(例えばメトキシ)、ハロゲン(例えばフルオロ、クロロまたはブロモ)、C−C−アルキルカルボニル(例えばアセチル)、C−C−アルキルアミノカルボニル(例えばメチルアミノカルボニル、イソプロピルアミノカルボニルまたはイソブチルカルボニル)、ジ−C−C−アルキルアミノカルボニル(例えばジメチルアミノカルボニル)、C−C−アルキルスルホニルアミノ(例えばメチルスルホニルアミノ)、C−C−チオアルキル、C−C−アルキルスルフィニル、C−C−アルキルスルホニル(例えばメチルスルホニル)、−(C−C−アルキレン)−N(R13)−(C−C−アルキレン)−R14(例えばジメチルアミノプロピルアミノメチル)、ヒドロキシ置換C−C−アルキル(例えばヒドロキシメチル)、およびヒドロキシスルホニルから選択される。
【0028】
は、適当には、水素、ヒドロキシル、シアノ、ニトロ、ホルミル、カルボキシ、C−C−アルキル(例えばメチルもしくはイソブチル)、C−C−アルコキシ(例えばメトキシ、エトキシもしくはイソプロポキシ)、−O−(C−C−アルキレン)−R、適当には−O−メチレン−R(例えばベンジルオキシもしくはシアノメトキシ)、−O−(C−C−アルキレン)−R10、適当には−O−エチレンまたはプロピレン−R10(例えばN−ピロリジルエトキシ、イミダゾリルエトキシ、N−モルホリノエトキシ、メトキシエトキシ、ヒドロキシエトキシ、ヒドロキシプロポキシもしくはN−モルホリノプロポキシ)、ハロゲン(例えばフルオロもしくはクロロ)、C−C−アルキルカルボニル(例えばアセチル)、アミノ、C−C−アルキルアミノカルボニル(例えばイソプロピルアミノカルボニル)、C−C−アルキルスルホニルアミノ(例えばメチルスルホニルアミノ)、C−C−アルキルスルホニル(例えばメチルスルホニル)、および、1個以上の、例えば3個のハロゲン(例えばフルオロ)によって置換されたC−C−アルコキシ(例えばトリフルオロメトキシ)から選択される。
【0029】
は、適当には、水素、ヒドロキシル、ホルミル、C−C−アルコキシ(例えばメトキシ)、ハロゲン(例えばブロモ、クロロもしくはフルオロ)、−O−(C−C−アルキレン)−R(例えばカルボキシメトキシ)、C−C−アルキルカルボニルアミノ(例えばメチルカルボニルアミノ)、および、ジ−C−C−アルキルアミノスルホニル(例えばジメチルアミノスルホニル)から選択される。
【0030】
は、適当には水素、ヒドロキシル、C−C−アルコキシ(例えばメトキシ)、−O−(C−C−アルキレン)−R10(例えば−O−エチレン−O−R10(例えばヒドロキシエトキシ)、および−O−(C−C−アルキレン)−R、適当には−O−メチレン−R(例えばベンジルオキシ)から選択される。
【0031】
好ましくは、Rは、水素、メトキシ、n−プロポキシ、およびフルオロから選択される。
【0032】
好ましくは、Rは、水素、ヒドロキシル、シアノ、ホルミル、トリフルオロメチル、カルボキシ、メトキシ、フルオロ、クロロ、ブロモ、アセチル、メチルアミノカルボニル、イソプロピルアミノカルボニル、イソブチルカルボニル、ジメチルアミノカルボニル、メチルスルホニルアミノ、メチルスルホニル、ジメチルアミノプロピルアミノメチル、ヒドロキシメチルおよびヒドロキシスルホニルから選択される。
【0033】
好ましくは、Rは、水素、ヒドロキシル、シアノ、ニトロ、ホルミル、カルボキシ、メチル、イソブチル、メトキシ、エトキシ、イソプロポキシ、ベンジルオキシ、シアノメトキシ、N−ピロリジルエトキシ、イミダゾリルエトキシ、N−モルホリノエトキシ、メトキシエトキシ、ヒドロキシエトキシ、ヒドロキシプロポキシ、N−モルホリノプロポキシ、フルオロ、クロロ、アセチル、アミノ、イソプロピルアミノカルボニル、メチルスルホニルアミノ、メチルスルホニルおよびトリフルオロメトキシから選択される。
【0034】
好ましくは、Rは、水素、ヒドロキシル、ホルミル、メトキシ、ブロモ、クロロ、フルオロ、カルボキシメトキシ、メチルカルボニルアミノ、およびジメチルアミノスルホニルから選択される。
【0035】
好ましくは、Rは、水素、ヒドロキシル、メトキシ、ヒドロキシエトキシ、およびベンジルオキシから選択される。
【0036】
がフェニルであるとき、望ましい置換パターンは、Rが、少なくとも1個のフルオロ基によって、Rで置換されている場合である。
最も好ましくは、Rが、
3−フルオロ−4−メトキシ−フェニル、
3−フルオロ−4−ヒドロキシ−フェニル、
3−フルオロ−4−(メチルスルホニルアミノ)−フェニル、
3−フルオロ−4−ヒドロキシ−5−ブロモ−フェニル、
3,5−ブロモ−4−ヒドロキシ−フェニル、
3−フルオロ−4−(ヒドロキシエトキシ)−フェニル、または
3−フルオロ−4−ヒドロキシ−5−メトキシ−フェニル
である。
【0037】
式(I)において、Rは、適当には、水素、アミノまたはメチルアミノであり、好ましくはアミノである。
【0038】
式(I)において、Yは、適当には水素であるか、またはYが基N(R15)R16であり、ここで、R15が適当には水素であり、R16が適当にはC−C−アルキル(例えばメチルもしくはエチル)であり、そして所望により置換されたフェニルまたは5〜6員のヘテロシクリル基(例えばN−モルホリノ、N−ピペリジル、N−ピペラジニル)によって置換され、ここで、所望の置換基が1個、2個または3個のヒドロキシル、シアノ、ニトロ、C−C−アルキル、C−C−アルコキシ、ハロゲン、ホルミル、C−C−アルキルカルボニル、カルボキシ、C−C−アルコキシカルボニル、アミノ、C−C−アルキルアミノ、ジ−C−C−アルキルアミノ、C−C−アルキルアミノカルボニル、ジ−C−C−アルキルアミノカルボニル、C−C−アルキルカルボニルアミノ、C−C−アルキルカルボニル(C−C−アルキル)アミノ、C−C−アルキルスルホニルアミノ、C−C−チオアルキル、C−C−アルキルスルフィニル、C−C−アルキルスルホニル、アミノスルホニル、C−C−アルキルアミノスルホニルまたはジ−C−C−アルキルアミノスルホニルである。
より適当には、Yは、水素、ベンジルアミノまたはモルホリン−4−イル−エチルアミノであり、最も適当には水素である。
【0039】
本発明の他の定義に基づく化合物は、式(IB):
【化5】

[式中、
1bは、メチルであり;
2bは、フェニルであって、該基は、ヒドロキシル、シアノ、ニトロ、ハロゲン、ホルミル、アミノ、C−C−アルキル、C−C−ハロアルキル、C−C−アルコキシ、5〜6員のヘテロシクリル基、−O−(C−C−アルキレン)−R9b、−O−(C−C−アルキレン)−R10b、−(C−C−アルキレン)−N(H)−(C−C−アルキレン)−R14b、C−C−アルキルカルボニル、C−C−アルキルアミノカルボニル、ジ−C−C−アルキルアミノカルボニル、ジメチルアミノカルボニル、C−C−アルキルカルボニルアミノ、C−C−アルキルスルホニルアミノ、ヒドロキシスルホニル、C−C−アルキルスルホニル、C−C−アルキルアミノスルホニル、ジ−C−C−アルキルアミノスルホニル、ヒドロキシによって置換されたC−C−アルキル、1個以上のフルオロによって置換されたC−C−アルコキシから選択される1個、2個、3個または4個の置換基、適当には2個または3個の置換基によって置換されており、ここで、前記の炭化水素基はそれぞれ、化学的に可能であれば、所望により1から5個のハロゲンによって、または、ヒドロキシル、アミノ、C−C−アルキルアミノ、ジ−C−C−アルキルアミノまたはC−C−アルコキシによって置換されていてもよく;
3bはアミノであり;
9bは、カルボキシ、シアノまたはフェニルを表し、該基は、所望により1個、2個または3個のハロゲンによって置換されており;
10bは、ヒドロキシル、C−C−アルコキシ、N結合5〜6員ヘテロアリール基またはN結合5〜6員ヘテロシクリルを表し;
14bは、ジ−C−C−アルキルアミノである。]
によって表される化合物、その塩、適切には薬学的に許容される塩、またはそれらの溶媒和物である。
【0040】
本発明の適当な個々の化合物は、次の化合物から選択される。
3−(3−フルオロ−4−メトキシ−フェニル)−1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−6−イルアミン;
3−(4−エトキシ−3−フルオロ−フェニル)−1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−6−イルアミン;
3−(3−フルオロ−4−イソプロポキシ−フェニル)−1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−6−イルアミン;
3−(4−メトキシ−フェニル)−1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−6−イルアミン;
3−(3−クロロ−4−メトキシ−フェニル)−1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−6−イルアミン;
3−(3−ブロモ−4−メトキシ−フェニル)−1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−6−イルアミン;
3−(3−クロロ−4−イソプロポキシ−フェニル)−1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−6−イルアミン;
3−ベンゾ[1,3]ジオキソール−5−イル−1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−6−イルアミン;
3−(2,3−ジヒドロ−ベンゾ[1,4]ジオキシン−6−イル)−1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−6−イルアミン;
1−メチル−3−(3,4,5−トリメトキシ−フェニル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−6−イルアミン;
3−(3−フルオロ−フェニル)−1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−6−イルアミン;
3−(3,4−ジフルオロ−フェニル)−1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−6−イルアミン;
3−(3−クロロ−4−フルオロ−フェニル)−1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−6−イルアミン;
3−(3,4−ジクロロ−フェニル)−1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−6−イルアミン;
3−(3−ブロモ−5−フルオロ−フェニル)−1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−6−イルアミン;
【0041】
3−(5−フルオロ−2−メトキシ−フェニル)−1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−6−イルアミン;
3−(3,5−ジフルオロ−2−メトキシ−フェニル)−1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−6−イルアミン;
3−(2,3−ジメチル−1H−インドール−5−イル)−1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−6−イルアミン;
3−(7−フルオロ−1H−インドール−5−イル)−1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−6−イルアミン;
3−ベンゾフラン−6−イル−1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−6−イルアミン;
1−メチル−3−(3−トリフルオロメチル−フェニル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−6−イルアミン;
1−[3−(6−アミノ−1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル)−フェニル]−エタノン;
3−(6−アミノ−1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル)−ベンゾニトリル;
3−(3−メタンスルホニル−フェニル)−1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−6−イルアミン;
N−[3−(6−アミノ−1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル)−フェニル]−メタンスルホンアミド;
1−[4−(6−アミノ−1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル)−フェニル]−エタノン;
4−(6−アミノ−1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル)−ベンゾニトリル;
1−メチル−3−ピリジン−4−イル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−6−イルアミン;
3−(2−クロロ−ピリジン−4−イル)−1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−6−イルアミン;
【0042】
3−(2−メトキシ−ピリジン−4−イル)−1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−6−イルアミン;
1−メチル−3−ピリジン−3−イル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−6−イルアミン;
3−(6−メトキシ−ピリジン−3−イル)−1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−6−イルアミン;
3−(5−フルオロ−6−メトキシ−ピリジン−3−イル)−1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−6−イルアミン;
1−[5−(6−アミノ−1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル)−チオフェン−2−イル]−エタノン;
3−(4−ベンジルオキシ−3−フルオロ−フェニル)−1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−6−イルアミン;
4−(6−アミノ−1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル)−2−フルオロ−フェノール;
2−(6−アミノ−1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル)−4−フルオロ−フェノール;
3−(6−アミノ−1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル)−5−フルオロ−フェノール;
4−(6−アミノ−1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル)−フェノール;
3−(6−アミノ−1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル)−フェノール;
4−(6−アミノ−1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル)−2−クロロ−6−メトキシ−フェノール;
4−(6−アミノ−1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル)−2−ブロモ−6−フルオロ−フェノール;
4−(6−アミノ−1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル)−2,6−ジブロモ−フェノール;
【0043】
3−[3−ブロモ−5−フルオロ−4−(2−ピロリジン−1−イル−エトキシ)−フェニル]−1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−6−イルアミン;
3−[3−ブロモ−5−フルオロ−4−(2−メトキシ−エトキシ)−フェニル]−1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−6−イルアミン;
2−[4−(6−アミノ−1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル)−2−ブロモ−6−フルオロ−フェノキシ]−エタノール;
3−[3−ブロモ−5−フルオロ−4−(2−モルホリン−4−イル−エトキシ)−フェニル]−1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−6−イルアミン;
2−[4−(6−アミノ−1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル)−2−フルオロ−フェノキシ]−エタノール;
3−[4−(6−アミノ−1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル)−2−フルオロ−フェノキシ]−プロパン−1−オール;
3−[3−フルオロ−4−(2−メトキシ−エトキシ)−フェニル]−1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−6−イルアミン;
[4−(6−アミノ−1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル)−2−フルオロ−フェノキシ]−アセトニトリル;
3−[3−フルオロ−4−(2−ピロリジン−1−イル−エトキシ)−フェニル]−1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−6−イルアミン;
3−[3−フルオロ−4−(2−イミダゾール−1−イル−エトキシ)−フェニル]−1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−6−イルアミン;
3−[3−フルオロ−4−(2−モルホリン−4−イル−エトキシ)−フェニル]−1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−6−イルアミン;
3−[3−フルオロ−4−(3−モルホリン−4−イル−プロポキシ)−フェニル]−1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−6−イルアミン;
3−{3−フルオロ−4−[3−(4−メチル−ピペラジン−1−イル)−プロポキシ]−フェニル}−1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−6−イルアミン;
2−[2−(6−アミノ−1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル)−4−フルオロ−フェノキシ]−エタノール;
3−(4−アミノ−3−フルオロ−フェニル)−1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−6−イルアミン;
【0044】
N−[4−(6−アミノ−1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル)−2−フルオロ−フェニル]−メタンスルホンアミド;
[3−(3−フルオロ−フェニル)−1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−6−イル]−メチル−アミン;
3−(3,5−ジフルオロ−フェニル)−1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−6−イルアミン;
1−メチル−3−(2,3,4−トリフルオロ−フェニル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−6−イルアミン トリフルオロ酢酸塩;
3−(5−クロロ−チオフェン−2−イル)−1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−6−イルアミン トリフルオロ酢酸塩;
3−(5−ブロモ−2−メトキシ−フェニル)−1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−6−イルアミン トリフルオロ酢酸塩;
3−(2−エトキシ−ナフタレン−1−イル)−1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−6−イルアミン トリフルオロ酢酸塩;
3−[3−ブロモ−2−(2−フルオロ−ベンジルオキシ)−フェニル]−1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−6−イルアミン トリフルオロ酢酸塩;
1−[3−(6−アミノ−1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル)−2−フルオロ−フェニル]−エタノン;
3−(4−フルオロ−2−プロポキシ−フェニル)−1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−6−イルアミン;
3−(3,5−ジメチル−イソオキサゾール−4−イル)−1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−6−イルアミン;
1−メチル−3−m−トリル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−6−イルアミン;
【0045】
3−フラン−2−イル−1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−6−イルアミン;
3−(5−クロロ−2−メトキシ−フェニル)−1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−6−イルアミン;
3−(2,5−ジメトキシ−フェニル)−1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−6−イルアミン;
1−メチル−3−(4−メチル−3−ニトロ−フェニル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−6−イルアミン;
3−(4−イソブチル−フェニル)−1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−6−イルアミン;
3−(6−アミノ−1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル)−4−メトキシ−ベンズアルデヒド;
1−メチル−3−(3,4,5−トリフルオロ−フェニル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−6−イルアミン;
1−メチル−3−キノリン−8−イル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−6−イルアミン;
3−(6−アミノ−1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル)−N−イソプロピル−ベンズアミド;
4−(6−アミノ−1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル)−2,6−ジフルオロ−ベンズアルデヒド;
[3−(6−アミノ−1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル)−5−フルオロ−フェノキシ]−酢酸;
3−(6−アミノ−1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル)−N−メチル−ベンズアミド;
1−メチル−3−(2−ピペラジン−1−イル−ピリミジン−5−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−6−イルアミン;
3−(2,4−ジメトキシ−ピリミジン−5−イル)−1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−6−イルアミン;
3−(6−アミノ−1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル)−ベンズアルデヒド;
3−(2−メトキシ−ピリミジン−5−イル)−1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−6−イルアミン;
【0046】
3−(6−アミノ−1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル)−N−イソブチル−ベンズアミド;
3−(6−アミノ−1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル)−N−メチル−ベンゼンスルホンアミド;
3−(2−メトキシ−5−トリフルオロメチル−フェニル)−1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−6−イルアミン;
3−(2,4−ジメトキシ−フェニル)−1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−6−イルアミン;
3−(2,6−ジメトキシ−フェニル)−1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−6−イルアミン;
2−(6−アミノ−1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル)−4−トリフルオロメチル−フェノール;
4−(6−アミノ−1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル)−ベンゼン−1,3−ジオール;
2−(6−アミノ−1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル)−4−クロロ−フェノール;
3−(6−アミノ−1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル)−4−メトキシ−安息香酸;
4−(6−アミノ−1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル)−2,6−ジクロロ−フェノール;
4−(6−アミノ−1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル)−2−クロロ−6−フルオロ−フェノール;
2−(6−アミノ−1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル)−6−ブロモ−4−クロロ−フェノール;
【0047】
3−(3,5−ジフルオロ−4−メトキシ−フェニル)−1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−6−イルアミン;
3−(6−アミノ−1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル)−N−イソプロピル−4−メトキシ−ベンズアミド;
3−(6−アミノ−1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル)−4−ヒドロキシ−ベンズアルデヒド;
3−(6−アミノ−5−トリフルオロメチル−ピリジン−3−イル)−1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−6−イルアミン;
4−(6−アミノ−1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル)−2,6−ジフルオロ−ベンゾニトリル;
N−[3−(6−アミノ−1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル)−4−メトキシ−フェニル]−N',N'−ジメチル−プロパン−1,3−ジアミン;
[3−(6−アミノ−1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル)−4−メトキシ−フェニル]−メタノール;
N−[5−(6−アミノ−1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル)−3−フルオロ−2−メトキシ−フェニル]−アセトアミド;
4−(6−アミノ−1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル)−2,6−ジフルオロ−安息香酸;
5−(6−アミノ−1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル)−3−フルオロ−2−ヒドロキシ−ベンズアルデヒド;
4−(6−アミノ−1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル)−2,6−ジフルオロ−フェノール;
5−(6−アミノ−1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル)−3−フルオロ−2−ヒドロキシ−ベンゾニトリル;
【0048】
3−(4−フルオロ−2−メトキシ−フェニル)−1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−6−イルアミン;
4−(6−アミノ−1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル)−2−トリフルオロメチル−フェノール;
2−(6−アミノ−1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル)−6−フルオロ−フェノール;
5−(6−アミノ−1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル)−2,4−ジメトキシ−ベンゼンスルホン酸;
3−(5−クロロ−2,4−ジメトキシ−フェニル)−1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−6−イルアミン;
4−(6−アミノ−1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル)−2−クロロ−6−トリフルオロメチル−フェノール;
5−(6−アミノ−1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル)−2−ベンジルオキシ−3−フルオロ−N,N−ジメチル−ベンズアミド;
4−(6−アミノ−1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル)−6−クロロ−ベンゼン−1,3−ジオール;
3−(3−クロロ−2−メトキシ−5−トリフルオロメチル−フェニル)−1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−6−イルアミン;
4−(6−アミノ−1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル)−2−ブロモ−6−クロロ−ベンゼン−1,3−ジオール;
5−(6−アミノ−1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル)−2,4−ジメトキシ−N−メチル−ベンゼンスルホンアミド;
5−(6−アミノ−1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル)−N−イソプロピル−2,4−ジメトキシ−ベンゼンスルホンアミド;
2−(6−アミノ−1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル)−6−クロロ−4−トリフルオロメチル−フェノール;
3−(2−メトキシ−4−トリフルオロメトキシ−フェニル)−1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−6−イルアミン;
2−(6−アミノ−1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル)−5−トリフルオロメトキシ−フェノール;
【0049】
3−(5−クロロ−2−メトキシ−4−トリフルオロメトキシ−フェニル)−1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−6−イルアミン;
6−(6−アミノ−1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル)−2−ブロモ−4−クロロ−3−トリフルオロメトキシ−フェノール;
5−(6−アミノ−1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル)−N,N−ジエチル−2−ヒドロキシ−ベンゼンスルホンアミド;
N−[5−(6−アミノ−1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル)−2−クロロ−フェニル]−メタンスルホンアミド;
5−(6−アミノ−1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル)−2−クロロ−N−メチル−ベンゼンスルホンアミド;
3−(5−メタンスルホニル−ピリジン−3−イル)−1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−6−イルアミン;
3−(1H−インドール−6−イル)−1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−6−イルアミン;
1−メチル−3−(5−トリフルオロメチル−ピリジン−3−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−6−イルアミン 塩酸塩;
N*4*−ベンジル−3−(3−フルオロ−4−メトキシ−フェニル)−1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4,6−ジアミン;
4−[6−アミノ−1−メチル−4−(2−モルホリン−4−イル−エチルアミノ)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル]−2,6−ジクロロ−フェノール;
またはこれらの塩、適切には薬学的に許容される塩、またはこれらの溶媒和物。
【0050】
式Iによって表される化合物の多くは、酸付加塩、特に薬学的に許容される酸付加塩を形成し得る。式Iの化合物の薬学的に許容される酸付加塩は、無機酸の塩、例えばハロゲン化水素酸、例えばフッ化水素酸、塩酸、臭化水素酸またはヨウ化水素酸、硝酸、硫酸、リン酸の塩;ならびに、有機酸、例えば脂肪族モノカルボン酸(例えば蟻酸、酢酸、トリフルオロ酢酸、プロピオン酸および酪酸)、脂肪族ヒドロキシ酸(例えば乳酸、クエン酸、酒石酸またはリンゴ酸)、ジカルボン酸(例えばマレイン酸またはコハク酸)、芳香族カルボン酸、例えば安息香酸、p−クロロ安息香酸、ジフェニル酢酸またはトリフェニル酢酸、芳香族ヒドロキシ酸(例えばo−ヒドロキシ安息香酸、p−ヒドロキシ安息香酸、1−ヒドロキシナフタレン−2−カルボン酸もしくは3−ヒドロキシナフタレン−2−カルボン酸)、および、スルホン酸(例えばメタンスルホン酸もしくはベンゼンスルホン酸)の塩を含む。これらの塩は、式Iの化合物から、既知の塩形成法によって製造され得る。
【0051】
酸性の基、例えばカルボキシル基を含む式Iの化合物はまた、塩基、特に薬学的に許容される塩基、例えば当技術分野で周知のものと、塩を形成し得る;適当な塩は、金属塩、特にアルカリ金属またはアルカリ土類金属の塩(例えばナトリウム、カリウム、マグネシウムもしくはカルシウムの塩)、あるいは、アンモニアまたは薬学的に許容される有機アミン類またはヘテロ環塩基(例えばエタノールアミン類、ベンジルアミン類もしくはピリジン)との塩を含む。これらの塩は、式Iの化合物から既知の塩形成法によって製造され得る。
【0052】
不斉炭素原子がある化合物において、該化合物は、個別の光学活性な異性体の形態で存在する。本発明は、個々の光学活性なRおよびS異性体、ならびにその混合物、例えばラセミ混合物またはジアステレオマー混合物の双方を含む。
具体的に望ましい式Iの化合物は、以下の実施例に記載されている。
【0053】
本発明は、別の態様において、R、RおよびYが前記の通りであり、RがNHまたはC−C−アルキルアミノである式Iの化合物を製造する方法(A)を提供し、該方法は、式(II):
【化6】

[式中、Y、RおよびRは、前記の通りであり、
Xは、適当なボロン酸カップリング基、例えばブロモもしくはクロロを表す。]
の化合物を、化合物:R−(BOH)と、適当なボロン酸カップリング条件下(例えば1,4−ジオキサン−水中のPd(0) テトラキス トリフェニルホスフィン)、塩基(例えば炭酸ナトリウム)の存在下で、反応させることによる。該反応は、慣用のまたはマイクロ波照射加熱を用いて行われ得る。
【0054】
式(II)の化合物およびR−(BOH)は既知であるか、または、当業者に周知の方法によって製造され得る。
【0055】
例えば、XがBrであり、Yが水素であり、R=Meであり、RがアミノまたはC−C−アルキルアミノである式(II)の化合物は、式(III):
【化7】

[式中、XはBrであり、RはMeである。]
の化合物を、アンモニアまたはC−Cアルキルアミノと、有機溶媒(例えばテトラヒドロフラン(THF)または1,4−ジオキサン)中、WO 2005 074603およびWO 2003 029209に記載された通りに反応させることにより得られる。
【0056】
あるいは、RがアミノまたはC−C−アルキルアミノである式(I)の化合物は、式(IV):
【化8】

[式中、Y、RおよびRは本明細書中で記載した通りである。]
の化合物を、アンモニアまたはC−C−アルキルアミノと、有機溶媒中で反応させることによって製造され得る。
【0057】
式(IV)の化合物は、式(V):
【化9】

[式中、Y、RおよびRは本明細書中で記載した通りである。]
の化合物から、スルフィドをスルホンに酸化するための標準的な手順を用いたスルフィドの基の酸化によって、製造され得る。
【0058】
式Vの化合物は、式(VI):
【化10】

[式中、YおよびRは、上で記載されており、
Xは、適当なボロン酸カップリング基、例えばトリフレートまたは既知のブロモアナログを表す。]
の化合物から、WO 2003 029209に従って製造され得る。
【0059】
がMeであり、Xがトリフレートである式VIの化合物は、XがOHである既知の式VIの化合物から、M. Hauser, E. Peters, H.Tieckelmann, J. Org. Chem., (1960), 25, p1570-1573 およびWO 2003 029209に従って製造され得る。
【0060】
YがN(R16)NR17である式(II)の化合物は、式(VII):
【化11】

の化合物を、HN(R16)NR17の化合物と、高温で、適当な溶媒中で反応させることによって製造され得る。
【0061】
式(VII)の化合物は、式(VIII):
【化12】

の化合物を、ヒドラジンおよび適当な塩基(例えばトリエチルアミン)と、適当な溶媒(例えばテトラヒドロフラン)中で反応させ、続いて、標準的な方法(例えばジクロロエタン中、n−クロロもしくはブロモ スクシンイミド)を用いて、得られた化合物を臭素化または塩素化し、続いて、Rが水素ではない場合は所望によりアルキル化することによって製造され得る。式(VIII)の化合物は、市販されているか、または当業者に周知の方法によって、容易に合成され得る。
【0062】
式Iの化合物およびその薬学的に許容される塩は、医薬として有用である。特に、リン酸化シグナル伝達物質の合成に関与するホスファチジルイノシトール 3−キナーゼ(PI 3−キナーゼ)酵素、特にそのγ−アイソフォーム(p110γ)の阻害を示す。式Iの化合物の阻害活性は、以下の試験法で証明され得る。
【0063】
グルタチオン S−トランスフェラーゼ(GST)に融合したヒトのPI 3−Kγの異なるフラグメントを発現するバキュロウイルスは、以前に、Stoyanova, S., Bulgarelli-Leva, G., Kirsch, C., Hanck, T., Klinger, R., Wetzker, R., Wymann, M.P. (1997) “Lipid- and protein kinase activities of G protein-coupled PI 3-kinase g: structure-activity analysis and interactions with wortmannin” Biochem. J., 324:489に記載されている。ヒトのPI 3−Kγの残基38-1102は、輸送ベクターpAcG2T (Pharmingen)のBamH1およびEcoR1部位にサブクローンされ、PI 3−Kγの最初の37残基がないGST−PI 3−Kγを作成する。該組換えタンパク質を発現させるために、Sf9 (Spodoptera frugiperda 9)昆虫細胞を、通常、3×10細胞/mlと3×10細胞/mlの間の密度で、TNMFH培地(Sigma)を含む血清中で維持する。Sf9細胞を、2×10の密度で、ヒトGST−PI 3−KγΔ34 バキュロウイルスに、多重感染(m.o.i.) 1で、72時間感染させる。感染した細胞を1400gで4℃で4分間遠心分離することによって収集し、細胞のペレットを−80℃で冷凍する。Sf9およびSf21細胞は共に同程度によく作動する。Sf9細胞(1×10)を、100mlの冷却(4℃)した溶解緩衝液(50mM Tris−HCl(pH 7.5)、1% Triton X-100、150mM NaCl、1mM NaF、2mM DTTおよびプロテアーゼ阻害剤)中に再度懸濁する。細胞を氷上で30分間インキュベートし、次いで15000gで4℃で20分間遠心分離する。サンプル上清の精製を、4℃で親和性クロマトグラフィーによって、グルタチオンを結合させたSEPHAROSE(商標)アガロースゲルビーズ(Amersham Pharmacia Biotech)を用いて行う。細胞ライセート/GST樹脂の比50:1を用いる。GST樹脂は、始めに予め濯いでエタノール保存液を除き、次いで溶解緩衝液で平衡化する。細胞ライセート(上清)を加え(通常、50mlのライセートを1mlのGST樹脂に50mlチューブ中で)、ミキサー上で、4℃で2〜3時間穏やかに回転させる。非結合溶出サンプルを1000gで4℃で5分間、DENLEY(商標)遠心管を用いて遠心分離することによって集める。結合した物質を含む1mlのGST樹脂を、次の洗浄・溶出段階のために、15mlのFALCON(商標)遠心管に移す。始めに、3サイクルの洗浄(穏やかに逆さまにすることによって混合)を、15mlの氷冷した洗浄緩衝液A(50mM Tris−HCl(pH 7.5)、1% Triton X-100、2mM DTT)で行い、1000gで4℃で5分間の遠心分離により分離させる。最後の1回の洗浄段階を15mlの氷冷した洗浄緩衝液B(50mM Tris−HCl(pH 7.5)、2mM DTT)で行い、次いで1000gで4℃で5分間遠心分離する。洗浄したGST樹脂を最後に1mlの氷冷した溶出緩衝液(50mM Tris−HCl(pH 7.5)、10mM 還元グルタチオン、2mM DTT、150mM NaCl、1mM NaF、50% エチレングリコールおよびプロテアーゼ阻害剤)で4サイクル溶出し、1000gで5分間4℃での遠心分離により分離させる。サンプルを等分し、−20℃で保存する。
【0064】
in vitro キナーゼアッセイは、アデノシン三リン酸末端のリン酸基のホスファチジルイノシトールへの変換を測定することで確立された。キナーゼ反応は、白色の96ウェル・マイクロタイター・プレート中で、シンチレーション近接アッセイとして行われる。それぞれのウェルは、10μlの5%ジメチルスルホキシド中の試験化合物、および20μlのアッセイ・ミックス(40mM Tris、200mM NaCl、2mM エチレングリコール−アミノエチル−テトラ酢酸(EGTA)、15μg/ml ホスファチジルイノシトール、12.5μM アデノシン三リン酸(ATP)、25mM MgCl、0.1μCi [33P]ATP)を含む。20μlの酵素ミックス(40mM Tris、200mM NaCl、組換えGST−p110γを含む2mM EGTA)を添加することによって、反応を開始する。プレートを室温で60分間インキュベートし、150μlのWGA-bead停止溶液(40mM Tris、200mM NaCl、2mM EGTA、1.3mM エチレン ジアミン テトラ酢酸(EDTA)、2.6μM ATPおよび0.5mgの小麦胚芽アグルチニン−SPAビーズ(Amersham Biosciences))をそれぞれのウェルに添加することによって、反応を終了させる。プレートを密封し、室温で60分間インキュベートし、1200rpmで遠心分離し、次いでシンチレーション計数器を用いて1分間計数する。総活性を、10μlの5% ジメチルスルホキシド(DMSO)を添加することによって決定し、非特異的活性を、試験化合物の代わりに10μlの50mM EDTAを加えることによって決定する。
下記の実施例の化合物は、前記のアッセイにおいて2μM未満のIC50値を有する。
【0065】
そのホスファチジルイノシトール 3−キナーゼ酵素の阻害に関して、遊離形または薬学的に許容される塩形の式Iの化合物(以後これに代えて“本発明の薬物”と記載)は、PI 3−キナーゼ酵素の活性化が介在する状態、特に炎症性またはアレルギー性状態の処置に有用である。本発明による処置は、対症療法であっても予防的処置であってもよい。
【0066】
従って、本発明の薬物は、例えば組織損傷、気道炎症、気管支過敏症、リモデリングまたは疾患の進行を軽減する、炎症性または閉塞性気道疾患の処置に有用である。本発明が適用可能な炎症性または閉塞性気道疾患は、全てのタイプの、または全ての原因の喘息を含み、すなわち内因性(非アレルギー性)喘息および外因性(アレルギー性)喘息の双方、軽度の喘息、中程度の喘息、重症の喘息、気管支喘息、運動誘発性喘息、職業性喘息、および微生物感染後に誘発される喘息を含む。喘息の処置はまた、例えば、喘鳴症候を示し且つ“小児喘息”(主要な医学的関心の確立された患者カテゴリーであって、現在ではしばしば初期または初期相の喘息と識別される)と診断されるかまたは診断され得る4才もしくは5才未満の対象の処置を含むと理解されるべきである(簡便には、この特定の喘息状態は“喘鳴幼児症候群”と記載される)。
【0067】
喘息の処置における予防的効果は、症候発作(例えば急性喘息発作または気管支収縮発作)の頻度または重症度の減少、肺機能の改善、または気道過敏症の改善によって証明されるであろう。さらに、それは、他の対症療法、すなわち症候発作が起こったときにそれを制限するまたは中止することを意図した治療、例えば抗炎症剤(例えばコルチコステロイド)または気管支拡張剤の必要性の減少によっても証明され得る。喘息の予防の利益は、特に、“モーニング・ディップ”を起こす傾向のある対象で明らかであろう。“モーニング・ディップ”は、喘息患者の相当数に一般的な喘息の症候群であると認識されており、また、例えば約午前4時から6時の間に、すなわち通常すでに投与された対症喘息療法から実質的に離れた時間に起こる喘息の発作によって特徴づけられる。
【0068】
本発明が適用可能な他の炎症性または閉塞性気道疾患および状態は、急性肺障害(ALI)、成人/急性呼吸窮迫症候群(ARDS)、慢性閉塞性肺/気道/肺疾患(COPD、COADまたはCOLD)(慢性気管支炎またはそれに伴う呼吸困難を含む)、肺気腫、ならびに、他の薬物治療(特に吸入薬治療)後の気道過敏症の悪化を含む。本発明はまた、全てのタイプの、または全ての原因の気管支炎(例えば急性、アラキジン酸性、カタル性、、クループ性、慢性または結核様(phthinoid)気管支炎)の処置に適用可能である。さらに、本発明が適用可能な炎症性または閉塞性気道疾患は、全てのタイプの、または全ての原因の塵肺(しばしば気道閉塞を伴い、慢性または急性のいずれかの、塵埃を繰り返し吸入することによって引き起こされる炎症性の、一般的に職業性の肺疾患)(例えばアルミニウム肺、炭粉症、石綿肺症、石肺症、羽毛肺症(ptilosis)、鉄沈着症、珪肺症、タバコ肺および綿繊維肺沈着症を含む)を含む。
【0069】
その抗炎症活性に関して、特に好酸球活性化の阻害に関して、本発明の薬物はまた、好酸球関連障害、例えば好酸球増加症、特に気道の好酸球関連障害(例えば肺組織の疾患性好酸球浸潤を伴う)[気道および/または肺に影響を与える過好酸球増加症、ならびに、例えばレフラー症候群後の結果として起こる、またはそれに不随して起こる気道の好酸球関連障害、好酸球性肺炎、寄生虫(特に後生動物)の寄生(熱帯性好酸球増加症を含む)、気管支肺アスペルギルス症、結節性多発動脈炎(チャーグ・ストラウス症候群を含む)、好酸球性肉芽腫、および薬物反応によって引き起こされる気道に影響を与える好酸球関連障害を含む]の処置に有用である。
【0070】
本発明の薬物はまた、皮膚の炎症性またはアレルギー性状態、例えば乾癬、接触皮膚炎、アトピー性皮膚炎、円形脱毛症、多形性紅斑、ヘルペス状皮膚炎、強皮症、白斑、過敏性脈管炎、蕁麻疹、水疱性類天疱瘡、エリテマトーデス、天疱瘡、後天性表皮水疱症、および他の皮膚の炎症性またはアレルギー性状態の処置に有用である。
【0071】
本発明の薬物はまた、他の疾患または状態、特に炎症要素を有する疾患または状態の処置に、例えば眼の疾患及び状態(例えば結膜炎、乾性角結膜炎および春季結膜炎)、鼻に影響がある疾患(アレルギー性鼻炎を含む)、および自己免疫反応が関与している、または自己免疫要素または病因を有する炎症性疾患[自己免疫性血液障害(例えば溶血性貧血、再生不良性貧血、純赤血球貧血(pure red cell anaemia)および特発性血小板減少症)、全身性エリテマトーデス、多発性軟骨炎、強皮症、ウェゲナー肉芽腫症、皮膚筋炎、慢性活動性肝炎、重症筋無力症、スティーブンス・ジョンソン症候群、特発性スプルー、自己免疫性炎症性腸疾患(例えば潰瘍性大腸炎およびクローン病)、内分泌性眼疾患、グレーブス病、サルコイドーシス、肺胞炎、慢性過敏性肺炎、多発性硬化症、原発性胆汁性肝硬変、ブドウ膜炎(前部および後部)、乾性角結膜炎および春季角結膜炎、間質性肺線維症、乾癬性関節炎および糸球体腎炎(腎炎症候群を有するおよび有さない、例えば特発性腎炎症候群または微小変化型ネフローゼを含む)を含む]の処置に用いられ得る。
【0072】
本発明の薬物で処置され得る他の疾患または状態は、血栓症、高血圧、心臓虚血および膵炎(Nature review Nov 2006 Vol 5)を含み、また、溶血性貧血、再生不良性貧血、および純赤血球貧血(pure red cell anaemia)(WO 2006/040318)を含む貧血、また、敗血症ショック、リウマチ性関節炎、骨関節炎、増殖性疾患、例えば癌、アテローム動脈硬化症、移植後の同種移植片拒絶反応、卒中、肥満、再狭窄、糖尿病(例えばI型真性糖尿病(若年性糖尿病)およびII型真性糖尿病)、下痢性疾患、虚血/再灌流傷害、網膜症(例えば糖尿病性網膜症または高圧酸素誘発性網膜症)、および眼圧上昇または眼の水性体液の分泌増加によって特徴付けられる状態(例えば緑内障)を含む。
【0073】
炎症状態(例えば炎症性気道疾患)の阻害における本発明の薬物の有効性は、動物モデルで、例えば Szarka et al, J. Immunol. Methods (1997) 202:49-57; Renzi et al, Am. Rev. Respir. Dis. (1993) 148:932-939; Tsuyuki et al., J. Clin. Invest. (1995) 96:2924-2931; and Cernadas et al (1999) Am. J. Respir. Cell Mol. Biol. 20:1-8に記載された気道の炎症または他の炎症状態のマウスまたはラットのモデルで証明され得る。
【0074】
本発明の薬物はまた、他の薬物と組み合わせて、例えば抗炎症性、気管支拡張性、または抗ヒスタミン性薬物と組み合わせて、特に、例えば前記の閉塞性または炎症性気道疾患の処置において、例えば該薬物の治療活性の強化剤として、または、必要投与量を減少させるまたは該薬物の副作用の可能性を減少させるための手段として有用である。本発明の薬物は、固定化医薬組成物中で他の薬物と混合されてもよく、また、他の薬物と別個に、その前に、それと同時に、またはその後に投与されてもよい。従って、本発明は、前記の本発明の薬物と、抗炎症性、気管支拡張性、または抗ヒスタミン性薬物との組み合わせであって、該本発明の薬物と該薬物が同一のまたは異なる医薬組成物中で存在するものを含む。
【0075】
該抗炎症性薬物は、ステロイド、特にグルココルチコステロイド(例えばブデソニド、ジプロピオン酸ベクロメタゾン、プロピオン酸フルチカゾン、シクレソニドまたはフランカルボン酸モメタゾン)、およびWO 02 00679、WO 02 88167、WO 02 12266およびWO 02 100879に記載された化合物、LTB4アンタゴニスト(例えばUS 5451700に記載されたもの)、LTD4アンタゴニスト(例えばモンテルカストおよびザフィルルカスト)、ドーパミン受容体アゴニスト(例えばカベルゴリン、ブロモクリプチン、ロピニロールおよび4−ヒドロキシ−7−[2−[[2−[[3−(2−フェニルエトキシ)−プロピル]−スルホニル]エチル]−アミノ]エチル]−2(3H)−ベンゾチアゾロンおよびその薬学的に許容される塩(該塩酸塩はViozan(登録商標)(AstraZeneca)である)、およびPDE4阻害剤、例えばAriflo(登録商標)(GlaxoSmithKline)、ロフルミラスト(Byk Gulden)、V-11294A (Napp)、BAY19-8004 (Bayer)、SCH-351591 (Schering-Plough)、Arofylline (Almirall Prodesfarma)、PD189659 (Parke-Davis)、AWD-12-281 (Asta Medica)、CDC-801 (Celgene)、およびKW-4490 (Kyowa Hakko Kogyo)、ならびにWO 98/18796およびWO 03/39544に記載されたものを含む。
【0076】
該気管支拡張性薬物は、抗コリン作用薬または抗ムスカリン剤、特に臭化イプラトロピウム、臭化オキシトロピウム、チオトロピウムの塩、さらに、WO 01/04118、WO 02/51841、WO 02/53564、WO 03/00840、WO 03/87094、WO 04/05285、WO 02/00652、WO 03/53966、EP 424021、US 5171744、US 3714357およびWO 03/33495に記載されたもの、および、β−2アドレナリン受容体アゴニスト、例えばサルブタモール、テルブタリン、サルメテロール、特に、フォルモテロールおよびその薬学的に許容される塩、PCT国際特許公開第WO 00/75114号の式Iの化合物(遊離塩基またはその塩または溶媒和物)(この文献は言及することによって本明細書に組み込まれる)、好ましくはその実施例の化合物、特に5−[(R)−2−(5,6−ジエチル−インダン−2−イルアミノ)−1−ヒドロキシ−エチル]−8−ヒドロキシ−1H−キノリン−2−オンおよびその薬学的に許容される塩を含む。
【0077】
共治療薬の抗ヒスタミン性薬物は、塩酸セチリジン、アセトアミノフェン、フマル酸クレマスチン、プロメタジン、ロラタジン、デスロラタジン、ジフェンヒドラミンおよび塩酸フェキソフェナジンを含む。
【0078】
本発明の薬物と、ステロイド、β−2アゴニスト、PDE4阻害剤またはLTD4アンタゴニストの組み合わせは、例えばCOPD、または特に喘息の処置に用いられ得る。本発明の薬物と、抗コリン作用薬または抗ムスカリン剤、PDE4阻害剤、ドーパミン受容体アゴニストまたはLTB4アンタゴニストの組み合わせは、例えば、喘息、または特にCOPDの処置に用いられ得る。
【0079】
本発明の薬物と、抗炎症性薬物の他の有用な組み合わせは、ケモカイン受容体アンタゴニスト、例えばCCR−1、CCR−2、CCR−3、CCR−4、CCR−5、CCR−6、CCR−7、CCR−8、CCR−9およびCCR10、CXCR1、CXCR2、CXCR3、CXCR4、CXCR5、特にCCR−5のアンタゴニスト、例えばSchering-Plough社のアンタゴニスト SC-351125、SCH-55700およびSCH-D、Takeda社のアンタゴニスト、例えば塩化 N−[[4−[[[6,7−ジヒドロ−2−(4−メチルフェニル)−5H−ベンゾシクロヘプテン−8−イル]カルボニル]アミノ]フェニル]−メチル]テトラヒドロ−N,N−ジメチル−2H−ピラン−4−アミニウム(TAK-770)、およびUS 6166037 (特に請求項18および19)、WO 00/66558 (特に請求項8)、およびWO 00/66559 (特に請求項9)に記載されたCCR−5アンタゴニストとの組み合わせである。
【0080】
本発明の薬物は、何れかの適切な経路によって、例えば経口で、例えば錠剤またはカプセル剤で;非経腸で、例えば静脈内で;吸入によって、例えば炎症性または閉塞性気道疾患の処置において;鼻腔内へ、例えばアレルギー性鼻炎の処置において;皮膚への局所へ、例えばアトピー性皮膚炎の処置において;または、直腸へ、例えば炎症性腸疾患の処置において、投与され得る。
【0081】
本発明はまた、所望により薬学的に許容される希釈剤または担体と共に、遊離形または薬学的に許容される塩形の式(I)の化合物を含む医薬組成物を提供する。該組成物は、例えば、本明細書で記載した抗炎症性、気管支拡張性、または抗ヒスタミン性薬物といった併用治療薬を含んでもよい。該組成物は、慣用の希釈剤または賦形剤を用いて、製剤業界で既知の技術を用いて製造され得る。従って、経口投与形は、錠剤およびカプセル剤を含み得る。
【0082】
局所投与用製剤は、クリーム、軟膏、ゲルまたは経皮送達系、例えばパッチの形態をとり得る。吸入用組成物は、エアゾールまたは他の噴霧可能な製剤または乾燥粉末製剤を含み得る。
【0083】
組成物がエアゾール製剤を含むとき、それは、好ましくは、例えばヒドロフルオロアルカン(HFA)噴射剤、例えばHFA134aまたはHFA227、またはこれらの混合物を含み、1種以上の当技術分野で既知の共溶媒、例えばエタノール(20重量%まで)、および/または1種以上の界面活性剤、例えばオレイン酸またはトリオレイン酸ソルビタン、および/または1種以上の増量剤、例えば乳糖を含む。組成物が乾燥粉末製剤を含むとき、それは、好ましくは、例えば10ミクロン以下の粒径を有する式Iの化合物を、所望により望ましい粒径分布の希釈剤または担体(例えば乳糖)、および湿気による製剤性能劣化を防ぐのを助ける化合物と共に含む。組成物が霧状化製剤を含むとき、それは、好ましくは、例えば、水、共溶媒(例えばエタノールまたはプロピレングリコール)および安定剤(界面活性剤であり得る)を含むビークル中に溶解されているか、または懸濁されている式(I)の化合物を含む。
【0084】
本発明を行うのに用いられる本発明の薬物の投与量は、例えば、処置されるべき特定の状態、望ましい効果および投与方法に依存して当然に変化する。一般的に、経口投与のための適当な1日投与量は、0.1から10mg/kgの範囲である。
【実施例】
【0085】
実施例
最終化合物の製造
式VII:
【化13】

でもある式Iの化合物を以下の表1に示し、その下に製造方法を記載する。表はまた、質量分析データも示す。
【0086】
表1
【表1】

【0087】
【表2】

【0088】
【表3】

【0089】
【表4】

【0090】
【表5】

【0091】
【表6】

【0092】
【表7】

【0093】
【表8】

【0094】
【表9】

【0095】
【表10】

【0096】
【表11】

【0097】
【表12】

【0098】
【表13】

【0099】
本発明のさらに好ましい化合物を、以下の表2に示す。製造方法をその下に記載する。
表2
【表14】

【0100】
一般的な条件:
質量スペクトルは、open access Waters 600/ZQ HPLC/Mass Spectrometer systemで、エレクトロスプレーイオン化を用いて行う。[M+H]+は、モノアイソトピック分子量を言う。
【0101】
本発明は、さらに、下記の非限定的実施例によって説明される。ここで、下記の略号を用いる:
THFはテトラヒドロフランであり、EtOAcは酢酸エチルであり、mCPBAは3−クロロ過安息香酸であり、DMFはN,N−ジメチルホルムアミドであり、DCMはジクロロメタンであり、MeCNはアセトニトリルであり、DPPFは1,1'−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン(ferrocine)であり、DIADはジイソプロピル アゾジカルボキシレートであり、EtNはトリエチルアミンであり、MeOHはメタノールであり、EtOHはエタノールであり、CHClはクロロホルムであり、AcOHは酢酸であり、PCyはトリシクロヘキシルホスフィンであり、PPhはトリフェニルホスフィンであり、DMSOはジメチルスルホキシドであり、HPLCは高速液体クロマトグラフィーであり、MgSOは硫酸マグネシウムであり、NMPは1−メチル−2−ピロリジノンであり、TFAはトリフルオロ酢酸であり、DMEは1,2−ジメトキシエタンであり、HATUは[ジメチルアミノ−([1,2,3]トリアゾロ[4,5−b]ピリジン−3−イルオキシ)−メチレン]−ジメチル−アンモニウム ヘキサフルオロホスフェートであり、TMSClはトリメチルクロロシランであり、MP−BHは多孔性ポリスチレン水素化ホウ素物であり、Pd(dppf)Clは[1,1'−ビス(ジフェニルホスフィノ)−フェロセン ジクロロパラジウム(II)のジクロロメタン錯体であり、Pd(dba)はトリス(ジベンジリレンアセトン)ジパラジウム(0)であり、Pd(PPh)Clはビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II) ジクロライドであり、Pd(PPh)はテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)であり、MeNHはメチルアミンである。
【0102】
実施例1
3−(3−フルオロ−4−メトキシ−フェニル)−1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−6−イルアミン
方法A(中間体1または2より)
3−(3−フルオロ−4−メトキシ−フェニル)−1−メチル−6−メチルスルファニル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン
a) 中間体1より
3−ブロモ−1−メチル−6−メチルスルファニル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン(中間体1)(1.2g, 3.0mmol)を、THF(50ml)に、アルゴンの不活性雰囲気下で溶解する。これに、Pd(PPh)Cl(0.1g, 0.15mmol)およびPPh(0.023g, 0.09mmol)を同時に加える。5mlの蒸留水に溶解したNaCO(0.96g, 9.1mmol)の溶液を加え、該反応混合物を室温で15分間撹拌する。4−メトキシ−3−フルオロボロン酸(0.51g, 3.0mmol)を加え、得られた混合物を70℃で4時間還流する。該反応混合物を水で希釈し、水層をDCMで抽出する。該有機部分を塩水で洗浄し、NaSOで乾燥し、濾過し、真空で濃縮する。粗製の残渣を、20% EtOAc:イソヘキサンで溶出するシリカフラッシュクロマトグラフィーによって精製し、表題化合物を得る。
中間体1のクロロアナログもまた、同様の方法によって使用され得る。
【0103】
b) 中間体2より
トリフルオロ−メタンスルホン酸 1−メチル−6−メチルスルファニル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イルエステル(中間体2)(1.0g, 3.0mmol)を、アルゴンの不活性雰囲気下で、THF(50ml)に溶解する。これに、Pd(PPh)Cl(0.1g, 0.15mmol)およびPPh(0.023g, 0.09mmol)を同時に加える。5mlの蒸留水に溶解したNaCO(0.96g, 9.1mmol)の溶液を加え、該反応混合物を室温で15分間撹拌する。4−メトキシ−3−フルオロボロン酸(0.51g, 3.0mmol)を加え、得られた混合物を70℃で4時間還流する。該反応混合物を水で希釈し、水層をDCMで抽出する。該有機部分を塩水で洗浄し、NaSOで乾燥し、濾過し、真空で濃縮する。粗製の残渣を、20% EtOAc:イソヘキサンで溶出するシリカフラッシュクロマトグラフィーによって精製し、表題化合物を得る。
【0104】
3−(3−フルオロ−4−メトキシ−フェニル)−6−メタンスルホニル−1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン
3−(3−フルオロ−4−メトキシ−フェニル)−1−メチル−6−メチルスルファニル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン(0.84g, 2.7mmol)を、乾燥DCM(30ml)に溶解する。該反応混合物を0〜5℃(氷浴)に冷却し、mCPBA(1.42g, 8.2mmol)を少量ずつ加える。該反応混合物を室温で1時間撹拌し、DCM(20ml)で希釈し、飽和NaHCOで、そして塩水で洗浄し、NaSOで乾燥し、濾過し、真空で濃縮する。粗製の残渣を、0.8% MeOH:CHClで溶出するシリカフラッシュクロマトグラフィーによって精製し、標題化合物を白色の固体として得る。
【0105】
3−(3−フルオロ−4−メトキシ−フェニル)−1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−6−イルアミン
3−(3−フルオロ−4−メトキシ−フェニル)−6−メタンスルホニル−1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン(0.8g, 2.3mmol)を、THF中のアンモニアの飽和溶液に、オートクレーブ中で溶解し、該反応混合物を室温で2〜18時間撹拌する。溶媒を真空で除去し、得られた固体をメタノール中に懸濁し、室温で30分間撹拌し、濾過によって集め、表題化合物を白色の固体として得る。
【0106】
方法B(中間体3より)
3−ブロモ−1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−6−イルアミン(中間体3)(1.2g, 5.2mmol)を、THF(40ml)に、アルゴンの不活性雰囲気下で溶解する。これに、Pd(PPh)Cl(0.224g, 0.32mmol)、[3−フルオロ−4−メトキシフェニル]ボロン酸(0.98g, 5.8mmol)、および蒸留水(4ml)に溶解したNaCO(1.5g, 14mmol)の溶液を加える。該反応混合物を70℃で24時間還流する。室温まで冷却した後、該反応混合物をシリカに予め吸着させ、イソヘキサン:EtOAc(2:1)で溶出するフラッシュクロマトグラフィーによって精製し、表題化合物を固体として得る。
【0107】
実施例2〜34:
これらは、中間体1または中間体2の何れかから方法Aに従って、あるいは、中間体3から方法Bに従って、市販のまたは合成されたボロン酸類/エステル類を用いて製造される。対応するクロロ中間体は、ブロモ中間体に代わって用いられ得る。
【0108】
これらの化合物は、すなわち、次に示すものである:
3−(4−エトキシ−3−フルオロ−フェニル)−1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−6−イルアミン(実施例2)
3−(3−フルオロ−4−イソプロポキシ−フェニル)−1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−6−イルアミン(実施例3)
3−(4−メトキシ−フェニル)−1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−6−イルアミン(実施例4)
3−(3−クロロ−4−メトキシ−フェニル)−1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−6−イルアミン(実施例5)
3−(3−ブロモ−4−メトキシ−フェニル)−1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−6−イルアミン(実施例6)
3−(3−クロロ−4−イソプロポキシ−フェニル)−1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−6−イルアミン(実施例7)
3−ベンゾ[1,3]ジオキソール−5−イル−1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−6−イルアミン(実施例8)
3−(2,3−ジヒドロ−ベンゾ[1,4]ジオキシン−6−イル)−1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−6−イルアミン(実施例9)
1−メチル−3−(3,4,5−トリメトキシ−フェニル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−6−イルアミン(実施例10)
3−(3−フルオロ−フェニル)−1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−6−イルアミン(実施例11)
【0109】
3−(3,4−ジフルオロ−フェニル)−1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−6−イルアミン(実施例12)
3−(3−クロロ−4−フルオロ−フェニル)−1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−6−イルアミン(実施例13)
3−(3,4−ジクロロ−フェニル)−1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−6−イルアミン(実施例14)
3−(3−ブロモ−5−フルオロ−フェニル)−1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−6−イルアミン(実施例15)
3−(5−フルオロ−2−メトキシ−フェニル)−1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−6−イルアミン(実施例16)
3−(3,5−ジフルオロ−2−メトキシ−フェニル)−1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−6−イルアミン(実施例17)
3−(2,3−ジメチル−1H−インドール−5−イル)−1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−6−イルアミン(実施例18)
3−(7−フルオロ−1H−インドール−5−イル)−1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−6−イルアミン(実施例19)
3−ベンゾフラン−6−イル−1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−6−イルアミン(実施例20)
1−メチル−3−(3−トリフルオロメチル−フェニル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−6−イルアミン(実施例21)
1−[3−(6−アミノ−1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル)−フェニル]−エタノン(実施例22)
3−(6−アミノ−1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル)−ベンゾニトリル(実施例23)
3−(3−メタンスルホニル−フェニル)−1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−6−イルアミン(実施例24)
N−[3−(6−アミノ−1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル)−フェニル]メタンスルホンアミド(実施例25)
【0110】
1−[4−(6−アミノ−1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル)−フェニル]−エタノン(実施例26)
4−(6−アミノ−1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル)−ベンゾニトリル(実施例27)
1−メチル−3−ピリジン−4−イル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−6−イルアミン(実施例28)
3−(2−クロロ−ピリジン−4−イル)−1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−6−イルアミン(実施例29)
3−(2−メトキシ−ピリジン−4−イル)−1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−6−イルアミン(実施例30)
1−メチル−3−ピリジン−3−イル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−6−イルアミン(実施例31)
3−(6−メトキシ−ピリジン−3−イル)−1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−6−イルアミン(実施例32)
3−(5−フルオロ−6−メトキシ−ピリジン−3−イル)−1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−6−イルアミン(実施例33)
1−[5−(6−アミノ−1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル)−チオフェン−2−イル]−エタノン(実施例34)。
【0111】
実施例35
3−(4−ベンジルオキシ−3−フルオロ−フェニル)−1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−6−イルアミン
3−ブロモ−1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−6−イルアミン(中間体3)(0.33g, 1.46mmol)および4−ベンジルオキシ−3−フルオロフェニルボロン酸(0.43g, 1.75mmol)を、1,4−ジオキサン(5ml)中に、アルゴンでフラッシュしたマイクロ波バイアル中で懸濁する。水(1.5ml)中のCsCO(1.43g, 4.38mmol)の溶液を加え、続いてPd(PPh)(0.085g, 0.073mmol)を加え、該反応混合物を、マイクロ波照射を用いて、150℃で0.5時間加熱する。室温まで冷却した後、該反応混合物をEtOAc(100ml)で希釈し、飽和NaHCOで洗浄する。有機部分をMgSOで乾燥し、濾過し、真空で濃縮し、得られた粗製の固体をEtOAc(〜20ml)で磨砕し、表題化合物を灰白色の固体として得る。
【0112】
実施例36
4−(6−アミノ−1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル)−2−フルオロ−フェノール
3−(4−ベンジルオキシ−3−フルオロ−フェニル)−1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−6−イルアミン(実施例35)(0.52g, 1.49mmol)を、EtOHおよびAcOH(5:1, 120ml)の混合物中に懸濁する。該反応混合物をアルゴンで脱気した後、10% パラジウム/活性炭(0.50g)および1,4−シクロヘキサジエン(1.4ml, 14.88mmol)を加える。該反応混合物を80℃で終夜加熱し、セライト(登録商標)(濾過剤)で熱濾過し、該セライトをMeOH(〜300ml)で十分洗浄する。溶媒を真空で除去し、得られた残渣をEtOAc(〜20ml)で磨砕し、表題化合物を白色の固体として得る。
【0113】
実施例37〜40:
これらの化合物は、すなわち、次に示すものである:
2−(6−アミノ−1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル)−4−フルオロ−フェノール(実施例37)
3−(6−アミノ−1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル)−5−フルオロ−フェノール(実施例38)
4−(6−アミノ−1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル)−フェノール(実施例39)
3−(6−アミノ−1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル)−フェノール(実施例40)。
これらは、フェノールボロン酸類/エステル類の何れかから標準的なスズキ・カップリング法を用いて、あるいは、ベンジル保護フェノールボロン酸類/エステル類から実施例36に記載した方法と同様の方法に従って製造する。
【0114】
実施例41
4−(6−アミノ−1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル)−2−クロロ−6−フルオロ−フェノール
3−ブロモ−1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−6−イルアミン(中間体3)(0.125g, 0.55mmol)、2−クロロ−6−メトキシ−4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェノール(0.203g, 0.712mmol)およびテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0.038g, 0.066mmol)を、1,4−ジオキサン(3ml)に、マイクロ波バイアル中で加え、該混合物を超音波処理する。水(0.3ml)中の炭酸セシウム(0.55g, 3.29mmol)の溶液を加え、該反応混合物を、マイクロ波照射を用いて、150℃で30分間加熱する。該反応混合物をセライト(登録商標)(濾過剤)で濾過し、該セライトをEtOAcで洗浄し、濾液をさらなるEtOAcで希釈し、水で、そして塩水で洗浄する。有機部分をMgSOで乾燥し、濾過し、真空で濃縮し、粗製の残渣を、分取HPLC(水/アセトニトリル, 0.1% TFA)によって精製し、表題化合物を得る。
【0115】
実施例42
4−(6−アミノ−1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル)−2−ブロモ−6−フルオロ−フェノール
実施例42a:臭化水素酸塩
4−(6−アミノ−1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル)−2−フルオロ−フェノール(実施例36)(25mg, 0.10mmol)を、氷酢酸(0.5ml)中に懸濁する。臭素(5μL, 0.10mmol)を加え、該反応混合物を室温で終夜撹拌する。溶媒を真空で除去し、表題化合物を臭化水素酸塩として得る。
【0116】
実施例42b:塩酸塩
メタノール中の粗製の4−(6−アミノ−1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル)−2−ブロモ−6−フルオロ−フェノール 臭化水素酸塩(実施例42a)の溶液を、過剰のトリエチルアミンを添加することによって、その遊離塩基に変換する。得られた遊離塩基を、シリカのフラッシュクロマトグラフィーによって、イソヘキサン:EtOAcの溶媒濃度勾配(50% EtOAcから100% EtOAc)を用いて精製する。適切なフラクションを合わせて、真空で濃縮し、残渣を4M 塩化水素(1,4−ジオキサン中4M)で処理し、溶媒を真空で除去する。得られた塩酸塩を、水:アセトニトリルで溶出する逆相カラムクロマトグラフィー(Isolute(商標) C18)によって精製し、表題化合物を塩酸塩として得る。
【0117】
実施例43
4−(6−アミノ−1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル)−2,6−ジブロモ−フェノール
4−(6−アミノ−1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル)−フェノール(実施例39)(34mg, 0.14mmol)を、氷酢酸(2.0ml)中に懸濁する。臭素(14μL, 0.28mmol)を加え、次いで該反応混合物を室温で終夜撹拌する。溶媒を真空で除去し、粗製の残渣を、EtOAc:EtN(99:1)の溶媒濃度勾配を用いて非極性不純物を除き、次いで該生成物をEtOAc:MeOH:EtN(90:10:1)で溶出するシリカフラッシュクロマトグラフィーによって精製し、表題化合物を白色の固体として得る。
【0118】
実施例44
3−[3−ブロモ−5−フルオロ−4−(2−ピロリジン−1−イル−エトキシ)−フェニル]−1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−6−イルアミン
4−(6−アミノ−1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル)−2−ブロモ−6−フルオロ−フェノール 塩酸塩(実施例42b)(30mg, 0.08mmol)を、無水THF(10ml)に溶解し、KCO(12mg, 0.09mmol)を加え、該反応混合物を室温で10分間撹拌する。トリフェニルホスフィン(116mg, 0.44mmol)、DIAD(0.076ml, 0.40mmol)および1−(2−ヒドロキシエチル)ピロリジン(0.048ml, 0.40mmol)を加え、該反応混合物を20時間還流する。室温まで冷却した後、該反応混合物を水(〜15ml)で希釈し、EtOAc(3×50ml)で抽出する。合わせた有機部分をMgSOで乾燥し、濾過し、真空で濃縮する。粗製の残渣を、始めにイソヘキサン:EtOAc(4:1から1:4)で非極性不純物を溶出し、次いで該生成物をEtOAc:MeOH:EtN(4:1:0.01)で溶出するシリカフラッシュクロマトグラフィーによって精製し、表題化合物を得る。
【0119】
実施例45
3−[3−ブロモ−5−フルオロ−4−(2−メトキシ−エトキシ)−フェニル]−1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−6−イルアミン
4−(6−アミノ−1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル)−2−ブロモ−6−フルオロ−フェノール 塩酸塩(実施例42b)(30mg, 0.08mmol)をDMF(1ml)に溶解し、次いでKCO(24mg, 0.18mmol)および2−ブロモエチルメチルエーテル(7.5μL, 0.08mmol)で処理する。該反応混合物を120℃で3時間加熱し、次いで室温まで冷却し、MeOHで希釈し、真空で濃縮する。粗製の残渣をシリカに乾燥負荷(dry load)し、イソヘキサン:EtOAc(50% EtOAcから100% EtOAc)で溶出するシリカフラッシュクロマトグラフィーによって精製し、表題化合物を灰白色の固体として得る。
【0120】
実施例46
2−[4−(6−アミノ−1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル)−2−ブロモ−6−フルオロ−フェノキシ]−エタノール
4−(6−アミノ−1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル)−2−ブロモ−6−フルオロ−フェノール 塩酸塩(42b)(30mg, 0.08mmol)を、DMF(1ml)に溶解し、次いでKCO(24mg, 0.18mmol)および2−ブロモエタノール(5.7μL, 0.08mmol)で処理する。該反応混合物を120℃で3時間加熱し、次いで室温まで冷却し、MeOHで希釈し、シリカ上で濃縮する。シリカのフラッシュ・カラム・クロマトグラフィーによって、イソヘキサン:EtOAc(50% EtOAcから100% EtOAc)を用いて精製し、続いてMeOHから再結晶することによって、表題化合物を灰白色の固体として得る。
【0121】
実施例47〜56:
これらは、実施例46と同様の方法で、対応するフェノール類およびハロゲン化中間体から製造される。
これらの化合物は、すなわち、次に示すものである:
2−[4−(6−アミノ−1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル)−2−フルオロ−フェノキシ]−エタノール(実施例47)
3−[4−(6−アミノ−1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル)−2−フルオロ−フェノキシ]−プロパン−1−オール(実施例48)
3−[3−フルオロ−4−(2−メトキシ−エトキシ)−フェニル]−1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−6−イルアミン(実施例49)
[4−(6−アミノ−1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル)−2−フルオロ−フェノキシ]−アセトニトリル(実施例50)
3−[3−フルオロ−4−(2−ピロリジン−1−イル−エトキシ)−フェニル]−1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−6−イルアミン(実施例51)
3−[3−フルオロ−4−(2−イミダゾール−1−イル−エトキシ)−フェニル]−1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−6−イルアミン(実施例52)
3−[3−フルオロ−4−(2−モルホリン−4−イル−エトキシ)−フェニル]−1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−6−イルアミン(実施例53)
3−[3−フルオロ−4−(3−モルホリン−4−イル−プロポキシ)−フェニル]−1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−6−イルアミン(実施例54)
3−{3−フルオロ−4−[3−(4−メチル−ピペラジン−1−イル)−プロポキシ]−フェニル}−1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−6−イルアミン(実施例55)
2−[2−(6−アミノ−1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル)−4−フルオロ−フェノキシ]−エタノール(実施例56)。
【0122】
実施例57
3−(4−アミノ−3−フルオロ−フェニル)−1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−6−イルアミン
3−クロロ−1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−6−イルアミン(中間体4)(1.2g, 5.2mmol)を、THF(40ml)に、アルゴンの不活性雰囲気下で溶解する。これに、Pd(PPh)Cl(0.224g, 0.32mmol)、[3−フルオロ−4−メトキシフェニル]ボロン酸(0.98g, 5.8mmol)および蒸留水(4ml)に溶解したNaCO(1.5g, 14mmol)の溶液を加える。該反応混合物を70℃で24時間還流する。該反応混合物をシリカに吸着させ、2:1 イソヘキサン:EtOAcで溶出するシリカフラッシュ・カラム・クロマトグラフィーによって精製し、表題化合物を得る。
【0123】
実施例58
N−[4−(6−アミノ−1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル)−2−フルオロ−フェニル]メタンスルホンアミド
3−(4−アミノ−3−フルオロ−フェニル)−1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−6−イルアミン(実施例58)(0.13g, 0.50mmol)を、ピリジン(1.5ml)に、不活性なアルゴン雰囲気下で溶解する。該反応混合物を−10℃(ドライアイス/アセトン浴)まで冷却し、次いで塩化メタンスルホニル(0.078ml, 0.75mmol)を、15分かけて滴下する。該反応混合物を−10℃で30分間撹拌し、次いで室温まで昇温し、さらに3時間撹拌する。該反応混合物をEtOAc(100ml)で希釈し、水(3×40ml)で、そして塩水(10ml)で洗浄する。該有機部分をMgSOで乾燥し、濾過し、真空で濃縮する。得られた固体を、熱EtOAc(数滴のMeOHを添加)で磨砕し、濾過し、真空下、50℃で3時間乾燥し、表題化合物を灰白色の固体として得る。
【0124】
実施例59
[3−(3−フルオロ−4−メトキシ−フェニル)−1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−6−イル]−メチル−アミン
この化合物を、実施例1の方法Aと同様に、最終段階のアンモニアをメチルアミンに置き換えることによって製造し、表題化合物を得る。
【0125】
実施例60
3−(3,5−ジフルオロ−フェニル)−1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−6−イルアミン
3−ブロモ−1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−6−イルアミン(中間体3)(0.05g, 0.22mmol)を、1,4−ジオキサン(1ml)中に懸濁する。該反応混合物を超音波処理し、非常に細かい懸濁液を得て、それを3,5−ジフルオロフェニルボロン酸(38mg, 0.24mmol)を含むマイクロ波バイアルに入れる。これに、1,4−ジオキサン(0.5ml)中のトリス(ジベンジリレンアセトン)ジパラジウム(0)(0.002g, 0.0022mmol)の溶液を加え、続いて1,4−ジオキサン(0.5ml)中のトリシクロヘキシルホスフィン(0.0015g, 0.0053mmol)、および1.27M リン酸カリウム水溶液(0.294ml, 0.374mmol)を加える。得られた混合物をアルゴンでフラッシュし、マイクロ波照射を用いて、150℃で30分間加熱する。該反応混合物をDMSO(2ml)で処理し、2gのシリカ・カートリッジで濾過し、EtOAc:MeOH(10:1, 4ml)で洗浄する。濾液を真空で濃縮し、得られた残渣をNMP(4ml)に溶解し、Isolute(商標) SCX カラム(シリカをベースとするカチオン交換吸着剤)に負荷し、MeOH(4ml)で、そしてMeOH中1M NH(6ml)で溶出する。適切なフラクションを合わせて、真空で濃縮し、表題化合物を得る。
【0126】
実施例61〜77:
これらは、実施例60と同様の方法で、適当な市販のボロン酸類から、標準的なスズキ・カップリング法を用いて製造される。実施例61〜65を、さらに、分取HPLC(水/アセトニトリル, 0.1% TFA)によって精製し、生成物をトリフルオロ酢酸塩として得る。
これらの化合物は、すなわち、次に示すものである:
1−メチル−3−(2,3,4−トリフルオロ−フェニル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−6−イルアミン トリフルオロ酢酸塩(実施例61)
3−(5−クロロ−チオフェン−2−イル)−1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−6−イルアミン トリフルオロ酢酸塩(実施例62)
3−(5−ブロモ−2−メトキシ−フェニル)−1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−6−イルアミン トリフルオロ酢酸塩(実施例63)
3−(2−エトキシ−ナフタレン−1−イル)−1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−6−イルアミン トリフルオロ酢酸塩(実施例64)
3−[3−ブロモ−2−(2−フルオロ−ベンジルオキシ)−フェニル]−1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−6−イルアミン トリフルオロ酢酸塩(実施例65)
1−[3−(6−アミノ−1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル)−2−フルオロ−フェニル]−エタノン(実施例66)
3−(4−フルオロ−2−プロポキシ−フェニル)−1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−6−イルアミン(実施例67)
3−(3,5−ジメチル−イソオキサゾール−4−イル)−1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−6−イルアミン(実施例68)
1−メチル−3−m−トリル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−6−イルアミン(実施例69)
3−フラン−2−イル−1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−6−イルアミン(実施例70)
3−(5−クロロ−2−メトキシ−フェニル)−1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−6−イルアミン(実施例71)
3−(2,5−ジメトキシ−フェニル)−1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−6−イルアミン(実施例72)
1−メチル−3−(4−メチル−3−ニトロ−フェニル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−6−イルアミン(実施例73)
3−(4−イソブチル−フェニル)−1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−6−イルアミン(実施例74)
3−(6−アミノ−1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル)−4−メトキシ−ベンズアルデヒド(実施例75)
1−メチル−3−(3,4,5−トリフルオロ−フェニル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−6−イルアミン(実施例76)
1−メチル−3−キノリン−8−イル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−6−イルアミン(実施例77)。
【0127】
実施例78
3−(6−アミノ−1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル)−N−イソプロピル−ベンズアミド
3−(N−イソプロピルアミノカルボニル)ベンゼンボロン酸(0.99g, 0.48mmol)および1.27Mのリン酸カリウム水溶液(0.591ml, 0.75mmol)を、1,4−ジオキサン(1ml)中、アルゴンの不活性雰囲気下で、15分間撹拌する。別個に、3−ブロモ−1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−6−イルアミン(中間体3)(0.1g, 0.44mmol)、PCy(4mg, 0.012mmol)、およびPd(dba)(5mg, 0.005mmol)を1,4−ジオキサン(1ml)中で撹拌した後、ボロン酸溶液に加える。該反応混合物を100℃で1.5時間加熱し、次いで熱濾過し、パラジウム残渣を除去する。濾液を少しのMeOH/水で希釈し、得られた沈殿物を濾過によって集め、真空で乾燥し、45℃で、表題化合物を得る。
【0128】
実施例79〜87:
これらは、実施例78と同様の方法で、市販のまたは製造されたボロン酸類から、標準的なスズキ・カップリング法を用いて製造される。該化合物を反応混合物から回収し、慣用の方法を用いて、例えばフラッシュクロマトグラフィー、逆相クロマトグラフィーまたは分取HPLCを用いて精製する。
これらの化合物は、すなわち、次に示すものである:
4−(6−アミノ−1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル)−2,6−ジフルオロ−ベンズアルデヒド(実施例79)
[3−(6−アミノ−1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル)−5−フルオロ−フェノキシ]−酢酸(実施例80)
3−(6−アミノ−1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル)−N−メチル−ベンズアミド(実施例81)
1−メチル−3−(2−ピペラジン−1−イル−ピリミジン−5−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−6−イルアミン(実施例82)
3−(2,4−ジメトキシ−ピリミジン−5−イル)−1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−6−イルアミン(実施例83)
3−(6−アミノ−1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル)−ベンズアルデヒド(実施例84)
3−(2−メトキシ−ピリミジン−5−イル)−1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−6−イルアミン(実施例85)
3−(6−アミノ−1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル)−N−イソブチル−ベンズアミド(実施例86)
3−(6−アミノ−1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル)−N−メチル−ベンゼンスルホンアミド(実施例87)。
【0129】
実施例88
3−(2−メトキシ−5−トリフルオロメチル−フェニル)−1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−6−イルアミン
3−ブロモ−1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−6−イルアミン(中間体3)(0.1g, 0.44mmol)、2−メトキシ−5−トリフルオロメチルフェニルボロン酸(0.116g, 0.53mmol)、Pd(dppf)Cl(0.032g, 0.044mmol)、DME(4ml)、および2Mの水性NaCOを、一緒に混合して、マイクロ波照射を用いて、100℃で30分間加熱する。該反応混合物をEtOAc(30ml)で希釈し、MgSOを加え、得られた混合物を、セライト(登録商標)(濾過剤)で濾過し、EtOAcで洗浄する。該反応混合物をシリカに吸着させ、DCMで、次いでMeOH:DCM(5:95)で溶出するシリカフラッシュクロマトグラフィーによって精製し、表題化合物を得る。
【0130】
実施例89および90
これらは、実施例88と同様の方法で、市販のボロン酸類から、標準的なスズキ・カップリング法を用いて製造される。
これらの化合物は、すなわち、次に示すものである:
3−(2,4−ジメトキシ−フェニル)−1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−6−イルアミン(実施例89)
3−(2,6−ジメトキシ−フェニル)−1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−6−イルアミン(実施例90)。
【0131】
実施例91
2−(6−アミノ−1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル)−4−トリフルオロメチル−フェノール
DCM(5ml)中の3−(2−メトキシ−5−トリフルオロメチル−フェニル)−1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−6−イルアミン(実施例88)(0.08g, 0.25mmol)の溶液に、三臭化ホウ素(DCM中1M溶液, 0.99ml, 0.99mmol)を、アルゴンの不活性雰囲気下で、0〜5℃(氷浴)で滴下する。該反応混合物を室温まで温め、2時間撹拌し、次いで水(10ml)でクエンチする。得られた固体を濾過によって集め、真空下で乾燥し、表題化合物を得る。
【0132】
実施例92
4−(6−アミノ−1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル)−ベンゼン−1,3−ジオール
この化合物を、実施例91と同様の方法で、3−(2−メトキシ−5−トリフルオロメチル−フェニル)−1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−6−イルアミン)(実施例88)を、3−(2,4−ジメトキシ−フェニル)−1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−6−イルアミン(実施例89)に置き換えることによって製造する。水によるクエンチの際に、水の添加によって沈殿物が析出する。これを濾取して得られるゴム状物質をジエチルエーテル(50ml)で磨砕して固体とする。これを濾過によって集め、真空下で乾燥し、表題化合物を得る。
【0133】
実施例93
2−(6−アミノ−1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル)−4−クロロ−フェノール
この化合物を、実施例91と同様の方法で、3−(2−メトキシ−5−トリフルオロメチル−フェニル)−1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−6−イルアミン(実施例88)を、3−(5−クロロ−2−メトキシ−フェニル)−1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−6−イルアミン(実施例71)に置き換えることによって製造し、表題化合物を得る。
【0134】
実施例94
3−(6−アミノ−1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル)−4−メトキシ−安息香酸
3−(6−アミノ−1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル)−4−メトキシ−ベンズアルデヒド(実施例75)(0.5g, 1.77mmol)を、t−ブタノール(12ml)および2−メチル−2−ブテン(0.562ml, 5.31mmol)中に懸濁する。これに、水(5ml)中の塩化ナトリウム(0.367g, 4.06mmol)およびリン酸二水素ナトリウム(0.848g, 7.06mmol)の溶液を加える。該反応混合物を室温で48時間撹拌し、得られた沈殿物を濾過によって集め、飽和水性NaHCO(100ml)に溶解し、EtOAc(2×50ml)で洗浄する。水性部分を2MのHClでpH 1まで酸性にすると、灰白色の固体が生じる。これを濾過によって集め、72時間真空で乾燥し、表題化合物を得る。
【0135】
実施例95
4−(6−アミノ−1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル)−2,6−ジクロロ−フェノール
段階1: 3−(4−ベンジルオキシ−3,5−ジクロロ−フェニル)−1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−6−イルアミン
この化合物を、実施例78と同様の方法で、3−(N−イソプロピルアミノカルボニル)ベンゼンボロン酸を、4−(ベンジルオキシ)−3,5−ジクロロフェニルボロン酸に置き換えることによって製造し、表題化合物を得る。
【0136】
段階2: 4−(6−アミノ−1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル)−2,6−ジクロロ−フェノール
3−(4−ベンジルオキシ−3,5−ジクロロ−フェニル)−1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−6−イルアミン(0.2g, 0.500mmol)を、水中48% HBr(20ml)に溶解し、120℃で1時間加熱する。該反応混合物を室温まで冷却し、得られた沈殿物を濾過によって集め、EtOHから再結晶し、表題化合物を得る。
【0137】
実施例96
4−(6−アミノ−1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル)−2−クロロ−6−フルオロ−フェノール
この化合物を、実施例78と同様の方法で、3−(N−イソプロピルアミノカルボニル)ベンゼンボロン酸を、3−クロロ−5−フルオロ−4−ヒドロキシフェニル−ボロン酸(中間体8)に置き換えることによって製造する。反応は、マイクロ波照射を用いて、150℃で30分間行う。
【0138】
実施例97
2−(6−アミノ−1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル)−6−ブロモ−4−クロロ−フェノール
段階1: 3−(5−クロロ−2−メトキシ−フェニル)−1−メチル−4,5−ジヒドロ−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−6−イルアミン トリフルオロ酢酸塩
3−(5−クロロ−2−メトキシ−フェニル)−1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−6−イルアミン(実施例71)を、MeOH(3ml)およびTHF(5ml)に溶解する。これに、NaBH(0.522g, 13.8mmol)を加え、該反応混合物を、室温で、さらにガスが発生しなくなるまで撹拌する。30分後、該反応混合物をセライト(登録商標)(濾過剤)で濾過し、MeOHで洗浄する。濾液を真空で濃縮し、得られた残渣をEtOAcで希釈し、水で洗浄する。有機部分をMgSOで乾燥し、濾過し、真空で濃縮し、粗製の残渣を、分取HPLC(水/アセトニトリル, 0.1%TFA)によって精製し、表題化合物をトリフルオロ酢酸塩として得る。
【0139】
段階2: 2−(6−アミノ−1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル)−6−ブロモ−4−クロロ−フェノール
3−(5−クロロ−2−メトキシ−フェニル)−1−メチル−4,5−ジヒドロ−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−6−イルアミン トリフルオロ酢酸塩を、水中48% HBr(10ml)に溶解し、マイクロ波照射を用いて120℃で2時間加熱する。該反応混合物を分取HPLC(水/アセトニトリル, 0.1% TFA)によって精製し、該反応のより少ない生成物として、表題化合物を、トリフルオロ酢酸塩として得る。
【0140】
実施例98
3−(3,5−ジフルオロ−4−メトキシ−フェニル)−1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−6−イルアミン
この化合物を、実施例78と同様の方法で、3−(N−イソプロピルアミノカルボニル)ベンゼンボロン酸を、3,5−ジフルオロ−4−メトキシ−フェニル−ボロン酸(中間体9)に置き換えることによって製造し、表題化合物を得る。
【0141】
実施例99
3−(6−アミノ−1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル)−N−イソプロピル−4−メトキシ−ベンズアミド
3−(6−アミノ−1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル)−4−メトキシ−安息香酸(実施例94)(0.075g, 0.25mmol)をDMF(5ml)に溶解し、次いでHATU(0.095g, 0.25mmol)を加え、続いてN−メチルモルホリン(0.110ml, 1.0mmol)およびイソプロピルアミン(0.022ml, 0.25mmol)を加え、該反応混合物を室温で15時間撹拌する。溶媒を真空で除去し、残渣を水(3ml)で希釈し、3時間放置する。得られた固体沈殿物を濾過によって集め、さらに5mlの水で洗浄し、真空下で乾燥し、表題化合物を得る。
【0142】
実施例100
3−(6−アミノ−1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル)−4−ヒドロキシ−ベンズアルデヒド
この化合物を、実施例91と同様の方法で、3−(2−メトキシ−5−トリフルオロメチル−フェニル)−1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−6−イルアミン(実施例88)を、3−(6−アミノ−1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル)−4−メトキシ−ベンズアルデヒド(実施例75)に置き換えることによって製造し、表題化合物を得る。
【0143】
実施例101
3−(6−アミノ−5−トリフルオロメチル−ピリジン−3−イル)−1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−6−イルアミン
3−ブロモ−1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−6−イルアミン(中間体3)(0.1g, 0.438mmol)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0.031g, 0.027mmol)、5−(4,4,5,5−テトラメチル−[1,3,2]ジオキサボロラン−2−イル)−3−トリフルオロメチル−ピリジン−2−イルアミン(中間体10)(0.135g, 0.669mmol)、炭酸セシウム(0.290g, 0.892mmol)、および水(1ml)を、1,4−ジオキサン(4ml)中に懸濁し、マイクロ波照射を用いて、150℃で45分間加熱する。該反応混合物を室温まで冷却し、セライト(登録商標)(濾過剤)で濾過し、EtOAcで洗浄する。溶媒を真空で除去し、粗製の残渣を、イソヘキサン:EtOAc(2:1)で溶出するシリカフラッシュクロマトグラフィーによって精製し、灰白色の固体を得る。該固体を1:1のMeOH/EtOAcで再結晶することによってさらに精製すると、白色の固体が生じる。これを濾過によって集め、真空下で乾燥し、表題化合物を得る。
【0144】
実施例102
4−(6−アミノ−1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル)−2,6−ジフルオロ−ベンゾニトリル
この化合物を、実施例101と同様の方法で、5−(4,4,5,5−テトラメチル−[1,3,2]ジオキサボロラン−2−イル)−3−トリフルオロメチル−ピリジン−2−イルアミン(中間体10)を、2,6−ジフルオロ−4−(4,4,5,5−テトラメチル−[1,3,2]ジオキサボロラン−2−イル)−ベンゾニトリル(中間体11)に置き換えることによって製造する。分取HPLC(水/アセトニトリル, 0.1% TFA)によって精製し、表題化合物をトリフルオロ酢酸塩として得る。
【0145】
実施例103
N−[3−(6−アミノ−1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル)−4−メトキシ−フェニル]−N',N'−ジメチル−プロパン−1,3−ジアミン
3−(6−アミノ−1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル)−4−メトキシ−ベンズアルデヒド(実施例75)(0.06g, 0.212mmol)を、THF(2ml)およびAcOH(0.2ml)中に懸濁する。N,N−ジメチル−プロパン−1,3−ジアミン(0.0029ml, 0.233mmol)を加え、反応混合物を室温で1時間30分撹拌する。この後、MP−BH(3.2mmol負荷, 0.07g, 0.225mmol)を加え、該混合物をさらに48時間撹拌し続ける。該反応混合物を濾過し、MeOHで洗浄し、濾液を真空で濃縮する。粗製の残渣を分取HPLC(水/アセトニトリル, 0.5%TFA)によって精製し、表題化合物をトリフルオロ酢酸塩として得る。
【0146】
実施例104
[3−(6−アミノ−1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル)−4−メトキシ−フェニル]−メタノール
3−(6−アミノ−1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル)−4−メトキシ−ベンズアルデヒド(実施例75)(0.040g, 0.141mmol)を、乾燥MeOH(2.5ml)およびTHF(1ml)中に懸濁する。該反応混合物を0〜5℃(氷浴)まで冷却し、水素化ホウ素ナトリウム(0.006g, 0.1551mmol)を注意深く加える。該反応混合物を室温で24時間撹拌し、濾過し、MeOHで洗浄し、真空で濃縮する。得られた固体をMeOH(最少量)で磨砕し、濾過によって集め、表題化合物を灰白色の固体として得る。
【0147】
実施例105
N−[5−(6−アミノ−1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル)−3−フルオロ−2−メトキシ−フェニル]−アセトアミド
この化合物を、実施例78と同様の方法で、4−(N−イソプロピルアミノカルボニル)フェニルボロン酸を、N−[3−フルオロ−2−メトキシ−5−(4,4,5,5−テトラメチル−[1,3,2]ジオキサボロラン−2−イル)−フェニル]−アセトアミド(中間体12)に置き換えることによって製造し、表題化合物を得る。
【0148】
実施例106
4−(6−アミノ−1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル)−2,6−ジフルオロ−安息香酸
4−(6−アミノ−1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル)−2,6−ジフルオロ−ベンズアルデヒド(実施例79)(0.103g, 0.345mmol)を、2MのNaOH(0.431ml, 0.862mmol)中に懸濁し、水中35% H(17.3ml, 17.025mmol)を加え、該反応混合物を室温で56時間撹拌する。該反応混合物を濾紙で濾過し、氷を濾液に加え、該混合物を5MのHClでクエンチし、1.5時間後に白色の沈殿物を得る。この固体を濾過によって集め、水で洗浄し、真空下で乾燥し、45℃で24時間乾燥し、表題化合物を得る。
【0149】
実施例107
5−(6−アミノ−1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル)−3−フルオロ−2−ヒドロキシ−ベンズアルデヒド
4−(6−アミノ−1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル)−2−フルオロ−フェノール(実施例36)(0.101g, 0.268mmol)を、AcOH(2ml)中に懸濁し、ヘキサメチレンテトラアミン(0.267g, 1.90mmol)を加える。該反応混合物を90℃(混合物がこの温度で可溶となる)で6時間加熱し、次いで室温まで冷却し、終夜放置する。該反応混合物を真空で濃縮し、褐色の残渣を得る。これを5MのHCl(2.5ml)で希釈し、110℃で30分間加熱し、次いで氷/水に注ぐ。得られた固体を濾過によって除き、水で洗浄する。水性部分を真空で濃縮し、粗製の残渣を分取HPLC(水/アセトニトリル, 0.1% TFA)によって精製し、表題化合物をトリフルオロ酢酸塩として得る。
【0150】
実施例108
4−(6−アミノ−1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル)−2,6−ジフルオロ−フェノール
3−(3,5−ジフルオロ−4−メトキシ−フェニル)−1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−6−イルアミン(実施例98)(0.1g, 0.342mmol)を、水中48% HBr(5ml)に溶解し、マイクロ波照射を用いて、120℃で30分間加熱する。該反応混合物を分取HPLC(水/アセトニトリル, 0.1% TFA)によって精製し、表題化合物を白色の固体として得る。
【0151】
実施例109
5−(6−アミノ−1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル)−3−フルオロ−2−ヒドロキシ−ベンゾニトリル
4−(6−アミノ−1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル)−2−ブロモ−6−フルオロ−フェノール臭化水素酸塩(実施例42a)(0.07g, 0.167mmol)、Zn(CN)(0.020g, 0.167mmol)、Pd(dba)(0.076g, 0.08mmol)およびDPPF(0.092g, 0.167mmol)を、DMF(2.5ml)に溶解し、180℃で40分間加熱する。該反応混合物をセライト(登録商標)(濾過剤)で濾過し、MeOHで洗浄し、濾液を真空で濃縮し、得られた残渣を分取HPLC(水/アセトニトリル, 0.1% TFA)によって精製し、表題化合物を白色の固体として得る。
【0152】
実施例110
3−(4−フルオロ−2−メトキシ−フェニル)−1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−6−イルアミン
この化合物を、実施例88と同様の方法で、2−メトキシ−5−トリフルオロメチルフェニルボロン酸を、4−フルオロ−2−メトキシフェニルボロン酸に置き換えることによって製造し、表題化合物を得る。
【0153】
実施例111
4−(6−アミノ−1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル)−2−トリフルオロメチル−フェノール
段階1: 3−(4−メトキシ−3−トリフルオロメチル−フェニル)−1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−6−イルアミン
この化合物を、実施例88と同様の方法で、5−トリフルオロメチル−2−メトキシベンゼンボロン酸を、4−メトキシ−3−トリフルオロメチルフェニルボロン酸に置き換えることによって製造し、表題化合物を得る。
【0154】
段階2: 4−(6−アミノ−1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル)−2−トリフルオロメチル−フェノール
3−(4−メトキシ−3−トリフルオロメチル−フェニル)−1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−6−イルアミン(0.05g, 0.154mmol)を、DCM(3ml)中に0〜5℃(氷浴)で懸濁し、この混合物に、三臭化ホウ素(DCM中1M溶液, 1.24ml, 1.24mmol)を加えると、黄色の固体が生じる。該反応混合物を0〜5℃で15分間撹拌し、次いで室温で終夜撹拌し、該混合物を水でクエンチし、さらに24時間撹拌する。溶媒を真空で除去し、分取HPLC(水/アセトニトリル, 0.1% TFA)によって精製し、表題化合物をトリフルオロ酢酸塩として得る。
【0155】
実施例112
2−(6−アミノ−1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル)−6−フルオロ−フェノール
段階1: 3−(3−フルオロ−2−メトキシ−フェニル)−1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−6−イルアミン
この化合物を、実施例88と同様の方法で、2−メトキシ−5−トリフルオロメチルフェニルボロン酸を、3−フルオロ−2−メトキシフェニルボロン酸に置き換えることによって製造し、表題化合物を得る。
【0156】
段階2: 2−(6−アミノ−1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル)−6−フルオロ−フェノール
この化合物を、実施例111(段階2)と同様の方法で、3−(4−メトキシ−3−トリフルオロメチル−フェニル)−1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−6−イルアミンを、3−(3−フルオロ−2−メトキシ−フェニル)−1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−6−イルアミンに置き換えることによって製造し、表題化合物を得る。
【0157】
実施例113
5−(6−アミノ−1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル)−2,4−ジメトキシ−ベンゼンスルホン酸
3−(2,4−ジメトキシ−フェニル)−1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−6−イルアミン(実施例89)(1g, 3.50mmol)を、濃硫酸(25ml)に溶解し、血のように赤い溶液を得る。該反応混合物を室温で終夜撹拌し、氷水(200ml)に注ぎ、得られた固体を濾過によって集め、水で洗浄し、真空下で乾燥し、表題化合物を得る。
【0158】
実施例114
3−(5−クロロ−2,4−ジメトキシ−フェニル)−1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−6−イルアミン
3−(2,4−ジメトキシ−フェニル)−1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−6−イルアミン(実施例89)を、アセトニトリル(10ml)中に懸濁し、トリクロロイソシアヌール酸(0.021g, 0.09mmol)を加え、該反応混合物を室温で1.5時間撹拌し、次いで終夜放置する。溶媒を真空で除去し、残渣をEtOAcに溶解し、水で、そして塩水で洗浄し、MgSOで乾燥し、濾過し、真空で濃縮し、真空下で乾燥し(45℃)、表題化合物を得る。
【0159】
実施例115
4−(6−アミノ−1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル)−2−クロロ−6−トリフルオロメチル−フェノール
段階1: 3−(3−クロロ−4−メトキシ−5−トリフルオロメチル−フェニル)−1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−6−イルアミン
3−(4−メトキシ−3−トリフルオロメチル−フェニル)−1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−6−イルアミン(実施例111, 段階1)(182mg, 0.56mmol)を濃硫酸(11ml)に溶解し、赤色の溶液を得る。トリクロロイソシアヌール酸(44mg, 0.188mmol)を加え、該反応混合物を室温で終夜撹拌し、次いで氷水に注ぐ。30分間撹拌した後、得られた沈殿物を濾過によって集め、水で洗浄し、真空下で乾燥し(45℃)、表題化合物を硫酸塩として得る。
【0160】
段階2: 4−(6−アミノ−1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル)−2−クロロ−6−トリフルオロメチル−フェノール
この化合物を、実施例108と同様の方法で、3−(3,5−ジフルオロ−4−メトキシ−フェニル)−1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−6−イルアミン(実施例98)を、3−(3−クロロ−4−メトキシ−5−トリフルオロメチル−フェニル)−1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−6−イルアミン硫酸塩(段階1の生成物)に置き換えることによって製造し、表題化合物を得る。
【0161】
実施例116
5−(6−アミノ−1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル)−2−ベンジルオキシ−3−フルオロ−N,N−ジメチル−ベンズアミド
この化合物を、実施例88と同様の方法で、2−メトキシ−5−トリフルオロメチルフェニルボロン酸を、2−ベンジルオキシ−3−フルオロ−N,N−ジメチルベンズアミド−5−ボロン酸(中間体13)に置き換えることによって製造し、表題化合物を得る。
【0162】
実施例117
4−(6−アミノ−1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル)−6−クロロ−ベンゼン−1,3−ジオール
この化合物を、実施例91と同様の方法で、3−(2−メトキシ−5−トリフルオロメチル−フェニル)−1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−6−イルアミン(実施例88)を、3−(5−クロロ−2,4−ジメトキシ−フェニル)−1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−6−イルアミン(実施例114)に置き換えることによって製造する。さらに、分取HPLC(水/アセトニトリル, 0.1% TFA)によって精製し、表題化合物をトリフルオロ酢酸塩として得る。
【0163】
実施例118
3−(3−クロロ−2−メトキシ−5−トリフルオロメチル−フェニル)−1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−6−イルアミン
3−(2−メトキシ−5−トリフルオロメチル−フェニル)−1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−6−イルアミン(実施例88)(526mg, 1.62mmol)を、濃硫酸(98%, 15ml)に溶解し、トリクロロイソシアヌール酸(126mg, 0.54mmol)を加える。該反応混合物を室温で3日間撹拌し、氷水(100ml)に注ぎ、30分間撹拌する。得られた沈殿物を濾過によって集め、真空下で乾燥し、表題化合物を硫酸塩として得る。
【0164】
実施例119
4−(6−アミノ−1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル)−2−ブロモ−6−クロロ−ベンゼン−1,3−ジオール
この化合物を、実施例97(段階2)と同様の方法で、2−(6−アミノ−1−メチル−4,5−ジヒドロ−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル)−4−クロロ−フェノールを、3−(5−クロロ−2,4−ジメトキシ−フェニル)−1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−6−イルアミン(実施例114)に置き換えることによって製造し、表題化合物を得る。
【0165】
実施例120
5−(6−アミノ−1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル)−2,4−ジメトキシ−N−メチル−ベンゼンスルホンアミド
段階1: 塩化 5−(6−アミノ−1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル)−2,4−ジメトキシ−ベンゼンスルホニル
5−(6−アミノ−1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル)−2,4−ジメトキシ−ベンゼンスルホン酸(実施例113)(629mg, 1.72mmol)を、塩化チオニル(25ml)中に懸濁し、該反応混合物を120℃で5時間加熱し、次いで室温で終夜放置する。得られた沈殿物を濾過によって除去し、濾液を真空で濃縮し、得られた残渣をトルエンと共に共沸し、表題化合物を固体として得る。
【0166】
段階2: 5−(6−アミノ−1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル)−2,4−ジメトキシ−N−メチル−ベンゼンスルホンアミド
塩化 5−(6−アミノ−1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル)−2,4−ジメトキシ−ベンゼンスルホニル(75mg, 0.195mmol)を、THF中2MのNHMeの溶液(5ml)に溶解し、室温で1時間撹拌する。該反応混合物を真空で濃縮し、分取HPLC(水/アセトニトリル, 0.1% TFA)によって精製し、表題化合物をトリフルオロ酢酸塩として得る。
【0167】
実施例121
5−(6−アミノ−1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル)−N−イソプロピル−2,4−ジメトキシ−ベンゼンスルホンアミド
塩化 5−(6−アミノ−1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル)−2,4−ジメトキシ−ベンゼンスルホニル(実施例120, 段階1)(82mg, 0.213mmol)を、DCM(3ml)中に懸濁し、トリエチルアミン(0.323ml, 0.235mmol)を加え(その結果澄明な溶液が生じる)、続いてイソプロピルアミン(14mg, 0.235mmol)を加え、該反応混合物を室温で1時間撹拌し、次いで終夜放置する。粗製の物質を分取HPLC(水/アセトニトリル, 0.1% TFA)によって精製し、表題化合物をトリフルオロ酢酸塩として得る。
【0168】
実施例122
2−(6−アミノ−1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル)−6−クロロ−4−トリフルオロメチル−フェノール
この化合物を、実施例91と同様の方法で、3−(2−メトキシ−5−トリフルオロメチル−フェニル)−1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−6−イルアミン(実施例88)を、3−(3−クロロ−2−メトキシ−5−トリフルオロメチル−フェニル)−1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−6−イルアミン(実施例118)に置き換えることによって製造し、表題化合物を得る。
【0169】
実施例123
3−(2−メトキシ−4−トリフルオロメトキシ−フェニル)−1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−6−イルアミン
この化合物を、実施例88と同様の方法で、2−メトキシ−5−トリフルオロメチルフェニルボロン酸を、2−メトキシ−4−(トリフルオロメトキシ)−フェニルボロン酸に置き換えることによって製造し、表題化合物を得る。
【0170】
実施例124
2−(6−アミノ−1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル)−5−トリフルオロメトキシ−フェノール
3−(2−メトキシ−4−トリフルオロメトキシ−フェニル)−1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−6−イルアミン(実施例123)(50mg, 0.147mmol)およびDCM中1MのBBr(3ml, 2.94mmol)の混合物を、室温で30分間撹拌する。該反応混合物を水(5ml)でクエンチし、さらに30分間撹拌する。得られた沈殿物を濾過によって集め、水で洗浄し、真空で乾燥し(50℃)、表題化合物を臭化水素酸塩として得る。
【0171】
実施例125
3−(5−クロロ−2−メトキシ−4−トリフルオロメトキシ−フェニル)−1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−6−イルアミン
この化合物を、実施例118と同様の方法で、メトキシ−4−トリフルオロメチル−フェニル)−1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−6−イルアミン(実施例88)を、3−(2−メトキシ−4−トリフルオロメトキシ−フェニル)−1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−6−イルアミン(実施例123)に置き換えることによって製造し、表題化合物を硫酸塩として得る。
【0172】
実施例126
6−(6−アミノ−1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル)−2−ブロモ−4−クロロ−3−トリフルオロメトキシ−フェノール
この化合物を、実施例124と同様の方法で、3−(2−メトキシ−4−トリフルオロメトキシ−フェニル)−1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−6−イルアミン(実施例123)を、3−(5−クロロ−2−メトキシ−4−トリフルオロメトキシ−フェニル)−1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−6−イルアミン(実施例125)に置き換えることによって製造する。分取HPLC(水/アセトニトリル, 0.1% TFA)によって精製し、表題化合物をトリフルオロ酢酸塩として得る。
【0173】
実施例127
5−(6−アミノ−1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル)−N,N−ジエチル−2−ヒドロキシ−ベンゼンスルホンアミド
段階1: 5−(6−アミノ−1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル)−N,N−ジエチル−2−メトキシ−ベンゼンスルホンアミド
この化合物を、実施例88と同様の方法で、2−メトキシ−5−トリフルオロメチルフェニルボロン酸を、4−メトキシ−3−(N,N−ジエチルスルホニル)ベンゼンボロン酸に置き換えることによって製造し、表題化合物を得る。
【0174】
段階2: 5−(6−アミノ−1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル)−N,N−ジエチル−2−ヒドロキシ−ベンゼンスルホンアミド
この化合物を、実施例124と同様の方法で、3−(2−メトキシ−4−トリフルオロメトキシ−フェニル)−1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−6−イルアミン(実施例123)を、5−(6−アミノ−1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル)−N,N−ジエチル−2−メトキシ−ベンゼンスルホンアミドに置き換えることによって、かつDCM中の20当量のBBrを用いることによって製造し、表題化合物を臭化水素酸塩として得る。
【0175】
実施例128
N−[5−(6−アミノ−1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル)−2−クロロ−フェニル]−メタンスルホンアミド
段階1: N−[3−(6−アミノ−1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル)−フェニル]−メタンスルホンアミド
この化合物を、実施例88と同様の方法で、2−メトキシ−5−トリフルオロメチルフェニルボロン酸を、3−(メチルスルホニルアミノ)フェニルボロン酸に置き換えることによって製造し、表題化合物を得る。
【0176】
段階2: N−[5−(6−アミノ−1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル)−2−クロロ−フェニル]−メタンスルホンアミド
この化合物を、実施例118と同様の方法で、3−(2−メトキシ−5−トリフルオロメチル−フェニル)−1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−6−イルアミン(実施例88)を、N−[3−(6−アミノ−1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル)−フェニル]−メタンスルホンアミドに置き換えることによって製造する。粗製の残渣を分取HPLC(水/アセトニトリル, 0.1% TFA)によって精製し、表題化合物をトリフルオロ酢酸塩として得る。
【0177】
実施例129
5−(6−アミノ−1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル)−2−クロロ−N−メチル−ベンゼンスルホンアミド
段階1: 3−(4−クロロ−フェニル)−1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−6−イルアミン
この化合物を、実施例88と同様の方法で、2−メトキシ−5−トリフルオロメチルフェニルボロン酸を、4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)クロロベンゼンに置き換えることによって製造する。粗製の残渣をイソヘキサン:EtOAcと共に撹拌し、得られた固体を濾過し、イソヘキサンで洗浄し、真空下で乾燥し、表題化合物を得る。
【0178】
段階2: 塩化 5−(6−アミノ−1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル)−2−クロロ−ベンゼンスルホニル
3−(4−クロロ−フェニル)−1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−6−イルアミン(559mg, 2.15mmol)を、クロロスルホン酸(6.45ml, 96.84mmol)に溶解し、該反応混合物を120℃で24時間加熱する。室温まで冷却後、該反応混合物を、粗製で、溶液として次の段階に用いる。
【0179】
段階3: 5−(6−アミノ−1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル)−2−クロロ−N−メチル−ベンゼンスルホンアミド
THF中2MのMeNH(30ml)を、氷浴で0〜5℃に冷却し、これに、塩化 5−(6−アミノ−1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル)−2−クロロ−ベンゼンスルホニル(1.625ml, 段階2の粗製の溶液)を滴下し(発熱)、該反応混合物を0〜5℃(氷浴)で10分間撹拌すると、褐色の沈殿物が生じる。該反応混合物を水で希釈し、EtOAc(2×100ml)で抽出する。有機部分を飽和塩化アンモニウム溶液(50ml)で洗浄し、MgSOで乾燥し、濾過し、真空で濃縮する。粗製の残渣を分取HPLC(水/アセトニトリル, 0.1% TFA)によって精製し、表題化合物をトリフルオロ酢酸塩として得る。
【0180】
実施例130
3−(5−メタンスルホニル−ピリジン−3−イル)−1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−6−イルアミン
3−ブロモ−1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−6−イルアミン(中間体3)(150mg, 0.66mmol)および5−(メチルスルホニル)ピリジン−3−ボロン酸(200mg, 0.99mmol)を、1,4−ジオキサン(4ml)中に懸濁する。2Mの水性NaCO(1ml)を加え、該反応混合物を、アルゴンを5分間通気することによって脱気する。Pd(dppf)Cl(27mg, 0.033mmol)を加え、該反応混合物を、マイクロ波照射を用いて、100℃で30分間加熱する。水(20ml)およびEtO(50ml)を該反応混合物に加え、得られた灰色の固体を濾過によって集め、水でさらに洗浄する。固体をMeOH中に懸濁し、過剰のTFAを溶液が形成するまで加える。有機溶媒を真空で減少させ、粗製の残渣を、逆相カラムクロマトグラフィー(Isolute(商標) C18, 水/アセトニトリル, 0.1% TFA)によって精製し、適切なフラクションを合わせて、真空で濃縮する。得られた固体をEtOH中で還流し、室温まで冷却し、濾過し、真空下で乾燥し、表題化合物を得る。
【0181】
実施例131
3−(1H−インドール−6−イル)−1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−6−イルアミン
この化合物を、実施例130と同様の方法で、適切な市販のボロン酸から、標準的なスズキ・カップリング法を用いて製造する。逆相カラムクロマトグラフィーの後、得られた生成物を、さらに、熱EtO中で磨砕することによって精製し、表題化合物を得る。
【0182】
実施例132
1−メチル−3−(5−トリフルオロメチル−ピリジン−3−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−6−イルアミン 塩酸塩
この化合物を、実施例130と同様の方法で、5−(メチルスルホニル)−ピリジン−3−ボロン酸を、5−トリフルオロメチルピリジン−3−ボロン酸(中間体17)に置き換えることによって製造する。
得られた生成物を、逆相カラムクロマトグラフィーにかけた後、MeOHおよび1,4−ジオキサン中4M HCl(過剰量)中に懸濁し、HCl塩を形成する。該固体をMeOH/EtO中で磨砕することによってさらに精製し、表題化合物を得る。
【0183】
実施例2−1
N*4*−ベンジル−3−(3−フルオロ−4−メトキシ−フェニル)−1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4,6−ジアミン
この化合物を、実施例88と同様の方法で、3−ブロモ−1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−6−イルアミン(中間体3)を、N*4*−ベンジル−3−ブロモ−1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4,6−ジアミン(中間体15)に置き換え、且つ2−メトキシ−5−トリフルオロメチルフェニルボロン酸を、3−フルオロ−4−メトキシフェニルボロン酸に置き換えることによって製造し、表題化合物を得る。
【0184】
実施例2−2
4−[6−アミノ−1−メチル−4−(2−モルホリン−4−イル−エチルアミノ)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル]−2,6−ジクロロ−フェノール
この化合物を、実施例88と同様の方法で、3−ブロモ−1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−6−イルアミン(中間体3)を、3−ブロモ−1−メチル−N*4*−(2−モルホリン−4−イル−エチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4,6−ジアミン(中間体16)に置き換えることによって、かつ、2−メトキシ−5−トリフルオロメチルフェニルボロン酸を、2,6−ジクロロ−4−(5,5−ジメチル−1,3,2−ジオキサボリナン−2−イル)フェノールに置き換えることによって製造し、表題化合物を得る。
【0185】
中間体の製造
中間体1
3−ブロモ−1−メチル−6−メチルスルファニル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン
WO 2003 029209(page 45)に記載された通りに製造する。
【0186】
中間体2
トリフルオロ−メタンスルホン酸 1−メチル−6−メチルスルファニル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イルエステル
1−メチル−6−メチルスルファニル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−オール(WO 2003 029209, page 45)(0.50g, 2.5mmol)を、アルゴンの不活性雰囲気下で、乾燥DCM(30ml)に溶解し、該反応混合物を0℃(氷浴)に冷却し、ピリジン(0.5ml, 6.0mmol)を滴下し、続いて無水トリフルオロ酢酸(0.71g, 0.45ml, 2.5mmol)を0℃で滴下する。該反応混合物を室温で10分間撹拌する。有機層を、1.5M HCl(5ml)で、飽和NaHCO(5ml)で、水で、そして塩水で洗浄し、MgSOで乾燥し、濾過し、真空で濃縮し、表題化合物を得る。
【0187】
中間体3
3−ブロモ−1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−6−イルアミン
3−ブロモ−6−メタンスルホニル−1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン(WO 2003 029209, page 46)(0.215g, 0.0074mol)を、1,4−ジオキサン中0.5M アンモニア(11ml)に溶解し、室温で終夜撹拌する。該反応混合物を真空で濃縮し、表題化合物を得る。
【0188】
中間体4
3−クロロ−1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−6−イルアミン
これを、Hauser, Martin; Peters, Earl; Tieckelmann, Howard. “Pyrazolono[3,4-d]pyrimidines. II. 6-Methylpyrazolono[3,4-d]pyrimidines and some reactions of pyrazolono[3,4-d]pyrimidines” Journal of Organic Chemistry (1961), 26 451-5に記載された通りに製造する。
【0189】
中間体5
7−フルオロ−5−(4,4,5,5−テトラメチル−[1,3,2]ジオキサボロラン−2−イル)−1H−インドール
US 2005043347 (page 90)に記載された通りに製造する。
【0190】
中間体6
2−フルオロ−4−(4,4,5,5−テトラメチル−[1,3,2]ジオキサボロラン−2−イル)−フェニルアミン
乾燥1,4−ジオキサン(20ml)中の、4−ブロモ−2−フルオロアニリン(0.50g, 2.6mmol)、ビス(ピナコレート)ジボラン(0.80g, 3.2mmol)、Pd(dppf)Cl(0.158g, 0.21mmol)および酢酸カリウム(0.775g, 7.9mmol)を含む溶液を、15分間脱気し、次いで85℃で、撹拌しながら、アルゴンの不活性雰囲気下で、18時間加熱する。室温まで冷却した後、該反応混合物をEtOAcで希釈し、セライト(登録商標)(濾過剤)で濾過し、水で、続いて塩水で洗浄する。有機部分をMgSOで乾燥し、濾過し、溶媒を真空で除去する。粗製の残渣を、イソヘキサン:EtOAc(1:1)で溶出するシリカフラッシュクロマトグラフィーによって精製し、表題化合物を得る。
【0191】
中間体7
3−ブロモ−6−メタンスルホニル−1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン
3−(3,5−ジフルオロ−フェニル)−1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−6−イルアミン(中間体1)(9.0g ,34.7mmol)を、乾燥DCM(250ml)に溶解する。該反応混合物を0〜5℃(氷浴)まで冷却し、mCPBA(17.96, 104.1mmol)を15分かけて少しずつ加える。該反応混合物を室温で1.5時間撹拌し、次いでDCM(1000ml)で希釈し、飽和NaHCO溶液(250ml)で、続いて塩水(250ml)で洗浄する。有機部分をMgSOで乾燥し、濾過し、真空で濃縮し、表題化合物を白色の固体として得る。
【0192】
中間体8
3−クロロ−5−フルオロ−4−ヒドロキシフェニル−ボロン酸
4−ブロモ−2−クロロ−6−フルオロ−フェノール(0.500g, 2.21mmol)を乾燥THFに溶解し、該反応混合物を−78℃(ドライアイス/アセトン浴)まで冷却し、2.5Mのn−ブチルリチウム(1.06ml, 2.66mmol)を、撹拌しながら、5分間ゆっくりと滴下する。TMSCl(0.298ml, 2.33mmol)を、温度を−70℃未満に保ちながら滴下し、該反応混合物を30分間撹拌する。次いでホウ酸トリエチルエステル(0.385ml, 2.26mmol)を加え、続いて2度目のn−ブチルリチウム(1.06ml, 2.66mmol)を、温度を−65℃未満に維持しながら添加する。該反応混合物を−70℃で30分間撹拌し、次いで5MのHCl(5ml)でクエンチし、撹拌しながら30分間室温まで昇温する。該反応混合物を水およびEtOAcで希釈し、有機部分を5MのNaOHで洗浄する。水層を5MのHClで酸性にし、EtOAcで抽出し、この有機部分を塩水で洗浄し、MgSOで乾燥し、真空で濃縮し、表題化合物を灰白色の固体として得る。
【0193】
中間体9
3,5−ジフルオロ−4−メトキシ−フェニル−ボロン酸
この化合物を、中間体8と同様の方法で、4−ブロモ−2−クロロ−6−フルオロ−フェノールを、5−ブロモ−1,3−ジフルオロ−2−メトキシ−ベンゼンに置き換えることによって製造し、表題化合物を得る。
【0194】
中間体10
5−(4,4,5,5−テトラメチル−[1,3,2]ジオキサボロラン−2−イル)−3−トリフルオロメチル−ピリジン−2−イルアミン
段階1: 5−ブロモ−3−トリフルオロメチル−ピリジン−2−イルアミン
2−アミノ−3−トリフルオロメチルピリジン(0.980g, 5.92mmol)を、CHCl(7ml)およびAcOH(5ml)に溶解する。該反応混合物を0〜10℃(氷浴)まで冷却し、CHClに溶解した臭素(0.424ml, 8.3mmol)をゆっくりと滴下する。該反応混合物をこの温度で1時間撹拌し、次いで室温まで昇温する。溶媒を真空で除去し、残渣をEtOAcに溶解し、飽和NaHCOで洗浄する。有機部分をMgSOで乾燥し、濾過し、濃縮し、表題化合物を得る。
【0195】
段階2: 5−(4,4,5,5−テトラメチル−[1,3,2]ジオキサボロラン−2−イル)−3−トリフルオロメチル−ピリジン−2−イルアミン
5−ブロモ−3−トリフルオロメチル−ピリジン−2−イルアミン(1.0g, 4.14mmol)、ビス(ピナコレート)ジボラン(1.26g, 4.98mmol)、Pd(dppf)Cl(0.90g, 0.1242mmol)、酢酸カリウム(1.14g, 11.6mmol)および乾燥DMF(20ml)をアルゴンの不活性雰囲気下で一緒に混合し、150℃で2時間マイクロ波照射を用いて加熱する。該反応混合物を室温まで冷却し、セライト(登録商標)(濾過剤)で濾過し、真空で濃縮する。得られた残渣をEtOAcに溶解し、Isolute(商標) SCX カラム(シリカをベースとするカチオン交換吸着剤)上に負荷し、200mlの、メタノール中0.35MのNHで溶出する。メタノール性アンモニアのフラクションを合わせて、真空で濃縮し、真空下で乾燥し、表題化合物を得る。
[M+H]+ 381
【0196】
中間体11
2,6−ジフルオロ−4−(4,4,5,5−テトラメチル−[1,3,2]ジオキサボロラン−2−イル)−ベンゾニトリル
4−ブロモ−2,6−ジフルオロ−ベンゾニトリル(0.278g, 1.03mmol)、ビス(ピナコレート)ジボラン(0.278g, 1.03mmol)、Pd(dppf)Cl(0.02g, 0.0275mmol)、酢酸カリウム(251g, 2.568mmol)および乾燥DMF(4ml)を一緒に混合し、マイクロ波照射を用いて、130℃で30分間加熱する。該反応混合物を室温まで冷却し、セライト(登録商標)(濾過剤)で濾過し、EtOAcで洗浄し、濾液を真空で濃縮し、表題化合物を得る。
【0197】
中間体12
N−[3−フルオロ−2−メトキシ−5−(4,4,5,5−テトラメチル−[1,3,2]ジオキサボロラン−2−イル)−フェニル]−アセトアミド
この化合物を、中間体6と同様の方法で、4−ブロモ−2−フルオロアニリンを、N−(5−ブロモ−3−フルオロ−2−メトキシ−フェニル)−アセトアミドに置き換えることによって製造し、表題化合物を得る。
[M+H]+ 310.
【0198】
中間体13
2−ベンジルオキシ−3−フルオロ−N,N−ジメチルベンズアミド−5−ボロン酸
段階1: 2−ベンジルオキシ−5−ブロモ−3−フルオロ−ベンズアルデヒド
DMF(100ml)中の、5−ブロモ−3−フルオロ−2−ヒドロキシ−ベンズアルデヒド(5g, 22.8mmol)の溶液に、臭化ベンジル(5.7ml, 48mmol)および炭酸セシウム(11.9g, 37mmol)を加える。該反応混合物を室温で20時間撹拌し、次いで水(150ml)で希釈し、EtOAc(2×150ml)で抽出し、有機部分を合わせ、塩水(50ml)で洗浄し、MgSOで乾燥し、真空で濃縮し、蝋状の灰白色の固体を得る。該固体をイソヘキサン(30ml)中で30分間撹拌し、濾過し、真空下で乾燥し、表題化合物を得る。
【0199】
段階2: 2−ベンジルオキシ−5−ブロモ−3−フルオロ−安息香酸
この化合物を、Micklatcher, Mark L.; Cushman, Mark: “An Improved Method for the Synthesis of 3-Fluorosalicylic Acid with Application to the Synthesis of 3-(Trifluoromethyl)salicylic Acid” Synthesis (1999), 11, 1878-1880に記載された通りに製造する。
【0200】
段階3: 2−ベンジルオキシ−5−ブロモ−3−フルオロ−N,N−ジメチル−ベンズアミド
2−ベンジルオキシ−5−ブロモ−3−フルオロ−安息香酸(段階2の生成物)(0.2g, 0.615mmol)を、THF(10ml)に溶解し、THF中の2M ジメチルアミン(0.308ml)、N−メチルモルホリン(0.270ml, 2.46mmol)およびHATU(0.234g, 0.615mmol)で処理し、室温で終夜撹拌する。該反応混合物を2M HClで希釈し、EtOAc(2×)で抽出し、有機部分を合わせ、塩水で洗浄し、MgSOで乾燥し、真空で濃縮する。得られた粗製の残渣をシリカ上に乾燥負荷し、EtOAcで溶出するフラッシュクロマトグラフィーによって精製し、表題化合物を白色の固体として得る。
【0201】
段階4: 2−ベンジルオキシ−3−フルオロ−N,N−ジメチルベンズアミド−5−ボロン酸
この化合物を、中間体8と同様の方法で、4−ブロモ−2−クロロ−6−フルオロ−フェノールを、2−ベンジルオキシ−5−ブロモ−3−フルオロ−N,N−ジメチル−ベンズアミド(段階3の生成物)に置き換えることによって製造し、表題化合物を得る。
【0202】
中間体14
3−ブロモ−4−クロロ−1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−6−イルアミン
段階1: 4−クロロ−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−6−イルアミン
2−アミノ−4,6−ジクロロ−ピリミジン−5−カルボアルデヒド(5g, 26.04mmol)を、THF(125ml)に溶解し、EtN(4.13ml, 29.6mmol)を加え、続いて水(15ml)中のヒドラジン 一水和物(1.19g, 26.04mmol)を加え、該反応混合物を室温で1.5時間撹拌する。有機溶媒を真空で除去し、さらに30mlの水を該反応混合物に加える。得られた沈殿物を濾過によって集め、真空下で乾燥し、表題化合物を得る。
【0203】
段階2: 3−ブロモ−4−クロロ−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−6−イルアミン
N−ブロモスクシンイミド(673mg, 3.8mmol)を、ジクロロエタン(30ml)中の4−クロロ−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−6−イルアミン(500mg, 2.96mmol)の懸濁液に加え、終夜還流する。該反応混合物を室温まで冷却し、溶媒を真空で除去する。得られた固体を水で希釈し、室温で30分間撹拌し、次いで濾過によって集め、表題化合物を得る。
【0204】
段階3: 3−ブロモ−4−クロロ−1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−6−イルアミン
3−ブロモ−4−クロロ−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−6−イルアミン(580mg, 2.3mmol)を、DMF(40ml)に溶解し、水酸化カリウム(131mg, 2.3mmol)を加え、該反応混合物を室温で15分間撹拌する。次いで、ヨウ化メチル(0.133ml, 2.3mmol)を加え、該反応物を終夜撹拌し続ける。該反応混合物を水(60ml)およびEtOAc(60ml)で希釈し、層を分離し、該有機部分を塩水で洗浄し、MgSOで乾燥し、濾過し、真空で濃縮し、表題化合物を得る。
【0205】
中間体15
N*4*−ベンジル−3−ブロモ−1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4,6−ジアミン
3−ブロモ−4−クロロ−1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−6−イルアミン(中間体14)(160mg, 0.61mmol)、ベンジルアミン(0.2ml, 1.83mmol)およびDMF(5ml)を一緒に混合し、40℃で終夜加熱する。室温まで冷却後、溶媒を真空で除去し、残渣をメタノール(30ml)に溶解し、Isolute(商標) CBA カラム(シリカをベースとするカルボン酸吸着剤)に通す。シリカゲルを濾液に加え、溶媒を真空で除去し、得られた残渣を、EtOAc:イソヘキサン(4:6)で、次いでEtOAc:イソヘキサン(1:1)まで増加させて溶出するフラッシュクロマトグラフィーにかける。適切なフラクションを集め、真空で濃縮し、表題化合物を得る。
【0206】
中間体16
3−ブロモ−1−メチル−N*4*−(2−モルホリン−4−イル−エチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4,6−ジアミン
3−ブロモ−4−クロロ−1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−6−イルアミン(中間体14)(750mg, 2.8mmol)、2−(4−モルホリニル)エチルアミン(0.44ml, 3.3mmol)およびDMF(30ml)を一緒に混合し、50℃で終夜加熱する。室温まで冷却した後、該反応混合物をDCM(60ml)および水(40ml)で希釈し、水性部分をさらに40mlのDCMで抽出する。有機部分を合わせ、MgSOで乾燥し、濾過し、真空で濃縮する。粗製の残渣をシリカ上に乾燥負荷し、DCMで、次いでMeOH:DCM(5:95)で溶出するフラッシュクロマトグラフィーによって精製し、表題化合物を得る。
【0207】
中間体17
5−トリフルオロメチルピリジン−3−ボロン酸
乾燥THF(50ml)中の3−ブロモ−5−(トリフルオロメチル)ピリジン(5g, 22.1mmol)の冷却(−78℃)した溶液を、アルゴンの不活性雰囲気下で、ホウ酸トリエチル(3.39g, 23.21mmol)で処理し、続いてヘキサン中1.46M n−BuLi(15.2ml, 24.34mmol)を滴下する。該反応混合物を室温まで終夜昇温し、5M HCl(100ml)で処理する。30分間撹拌した後、THFを真空で除去し、水層をEtOAc(4×100ml)で抽出する。水性部分を真空で濃縮し、真空下で終夜乾燥し、表題化合物を塩酸塩として得る。
[M+H]+ 168.

【特許請求の範囲】
【請求項1】
呼吸器障害の処置における、式(I):
【化1】

[式中、
は、C−C−アルキル(所望により1から7個のフルオロ基によって置換されている)であり;
は、5〜6員のヘテロアリール基であるか、または、Rは、以下の置換パターンを有するフェニル:
【化2】

であり、
ここで、該5〜6員のヘテロアリール基には、所望によりフェニル、さらなる5〜6員のヘテロアリール、C−C炭素環または5〜6員のヘテロシクリルが縮合しており、ここで、Rのフェニルには、所望により、R−R、R−R、R−RまたはR−Rにおいて、さらなるフェニル、5〜6員のヘテロアリール、C−C炭素環または5〜6員のヘテロシクリルが縮合しており、ここで、該5〜6員のヘテロアリールまたは縮合5〜6員のヘテロアリール、フェニルまたは縮合フェニルは、独立して、所望によりリストXから選択される1個以上の基によって置換されており;
リストXは、ヒドロキシル、シアノ、ニトロ、C−C−アルキル、C−C−アルケニル、C−C−アルキニル、C−C−アルコキシ、C−C−アルケニルオキシ、C−C−アルキニルオキシ、フェニル、5〜6員のヘテロアリール基、C−C炭素環基または5〜6員のヘテロシクリル基、−(C−C−アルキレン)−O−(C−C−アルキレン)−R、(C−C−アルキレン)−O−(C−C−アルキレン)−R10、(C−C−アルキレン)−N(R11)−(C−C−アルキレン)−R12、−(C−C−アルキレン)−N(R13)−(C−C−アルキレン)−R14、ハロゲン、ホルミル、C−C−アルキルカルボニル、カルボキシ、C−C−アルコキシカルボニル、C−C−アルキルアミノオキシカルボニル、ジ−C−C−アルキルアミノオキシカルボニル、アミノ、C−C−アルキルアミノ、ジ−C−C−アルキルアミノ、C−C−アルキルアミジノ、−N(H)C(=NH)C−C−アルキル、−N(C−C−アルキル)C(=NH)C−C−アルキル、C−C−アルキルアミノカルボニル、ジ−C−C−アルキルアミノカルボニル、アミノカルボニルアミノ、アミノカルボニル(C−C−アルキル)アミノ、C−C−アルキルアミノカルボニルアミノ、ジ−C−C−アルキルアミノカルボニルアミノ、C−C−アルキルアミノカルボニル(C−C−アルキル)アミノ、ジ−C−C−アルキルアミノカルボニル(C−C−アルキル)アミノ、C−C−アルキルカルボニルアミノ、C−C−アルキルカルボニル(C−C−アルキル)アミノ、C−C−アルキルチオカルボニルアミノ、C−C−アルキルチオカルボニル(C−C−アルキル)アミノ、ヒドロキシスルホニル、C−C−アルキルスルホニルアミノ、C−C−チオアルキル、C−C−アルキルスルフィニル、C−C−アルキルスルホニル、アミノスルホニル、C−C−アルキルアミノスルホニルまたはジ−C−C−アルキルアミノスルホニルを表し、前記の炭化水素基はそれぞれ、化学的に可能であれば、所望により1個以上のハロゲン、ヒドロキシル、アミノ、C−C−アルキルアミノ、ジ−C−C−アルキルアミノまたはC−C−アルコキシ基によって置換されていてもよく、該環状基は、所望により1個以上のヒドロキシル、シアノ、ニトロ、C−C−アルキル、C−C−アルケニル、C−C−アルキニル、C−C−アルコキシ、C−C−アルケニルオキシ、C−C−アルキニルオキシ、ハロゲン、C−C−アルキルカルボニル、カルボキシ、C−C−アルコキシカルボニル、アミノ、C−C−アルキルアミノ、ジ−C−C−アルキルアミノ、C−C−アルキルアミノカルボニル、ジ−C−C−アルキルアミノカルボニル、C−C−アルキルカルボニルアミノ、C−C−アルキルカルボニル(C−C−アルキル)アミノ、C−C−アルキルスルホニルアミノ、C−C−チオアルキル、C−C−アルキルスルフィニル、C−C−アルキルスルホニル、アミノスルホニル、C−C−アルキルアミノスルホニルまたはジ−C−C−アルキルアミノスルホニル基によって置換されていてもよく;
およびR12は、独立して、水素、C−C−アルケニル、C−C−アルキニル、ハロゲン、シアノ、ニトロ、C−C−アルキルカルボニル、カルボキシ、C−C−アルコキシカルボニル、C−C−チオアルキル、C−C−アルキルスルフィニル、C−C−アルキルスルホニル、アミノスルホニル、C−C−アルキルアミノスルホニル、ジ−C−C−アルキルアミノスルホニル、フェニル、C結合5〜6員ヘテロアリール基、C−C炭素環基またはC結合5〜6員ヘテロシクリル基を表し、ここで、該フェニルまたは環状基は、所望により1個以上のヒドロキシル、シアノ、ニトロ、C−C−アルキル、C−C−アルケニル、C−C−アルキニル、C−C−アルコキシ、C−C−アルケニルオキシ、C−C−アルキニルオキシ、ハロゲン、C−C−アルキルカルボニル、カルボキシ、C−C−アルコキシカルボニル、アミノ、C−C−アルキルアミノ、ジ−C−C−アルキルアミノ、C−C−アルキルアミノカルボニル、ジ−C−C−アルキルアミノカルボニル、C−C−アルキルカルボニルアミノ、C−C−アルキルカルボニル(C−C−アルキル)アミノ、C−C−アルキルスルホニルアミノ、C−C−チオアルキル、C−C−アルキルスルフィニル、C−C−アルキルスルホニル、アミノスルホニル、C−C−アルキルアミノスルホニルまたはジ−C−C−アルキルアミノスルホニル基によって置換されていてもよく;
10およびR14は、独立して、ヒドロキシル、C−C−アルコキシ、C−C−アルケニルオキシ、C−C−アルキニルオキシ、アミノ、C−C−アルキルアミノ、ジ−C−C−アルキルアミノ、C−C−アルキルアミノカルボニル、ジ−C−C−アルキルアミノカルボニル、C−C−アルキルカルボニルアミノ、C−C−アルキルカルボニル(C−C−アルキル)アミノ、C−C−アルキルスルホニルアミノ、N結合5〜6員ヘテロアリール基またはN結合5〜6員ヘテロシクリルを表し、ここで、該環状基は、所望により1個以上のヒドロキシル、ニトロ、C−C−アルキル、C−C−アルケニル、C−C−アルキニル、C−C−アルコキシ、C−C−アルケニルオキシ、C−C−アルキニルオキシ、ハロゲン、C−C−アルキルカルボニル、カルボキシ、C−C−アルコキシカルボニル、アミノ、C−C−アルキルアミノ、ジ−C−C−アルキルアミノ、C−C−アルキルアミノカルボニル、ジ−C−C−アルキルアミノカルボニル、C−C−アルキルカルボニルアミノ、C−C−アルキルカルボニル(C−C−アルキル)アミノ、C−C−アルキルスルホニルアミノ、C−C−チオアルキル、C−C−アルキルスルフィニル、C−C−アルキルスルホニル、アミノスルホニル、C−C−アルキルアミノスルホニルまたはジ−C−C−アルキルアミノスルホニル基によって置換されていてもよく;
11およびR13は、独立して、水素またはC−C−アルキルを表し;
は、水素、アミノまたはC−C−アルキルアミノであり;
Yは、水素、C−C−アルキル、C−C−アルコキシを表し、ここで、前記の炭化水素基はそれぞれ、化学的に可能であれば、所望により1個以上のハロゲン、ヒドロキシル、アミノ、C−C−アルキルアミノ、ジ−C−C−アルキルアミノまたはC−C−アルコキシ基によって置換されていてもよいか、またはYは、基−(C−C−アルキレン)−N(R15)R16を表し;
15およびR16は、独立して、水素またはC−C−アルキルを表すか、あるいは、R15は水素であり、かつR16はC−C−アルキルであって、該基は、フェニル、5〜6員のヘテロアリール基、C−C炭素環基または5〜6員のヘテロシクリル基によって置換されており、ここで、該環は、所望により、1個以上のヒドロキシル、ニトロ、C−C−アルキル、C−C−アルケニル、C−C−アルキニル、C−C−アルコキシ、C−C−アルケニルオキシ、C−C−アルキニルオキシ、ハロゲン、C−C−アルキルカルボニル、カルボキシ、C−C−アルコキシカルボニル、アミノ、C−C−アルキルアミノ、ジ−C−C−アルキルアミノ、C−C−アルキルアミノカルボニル、ジ−C−C−アルキルアミノカルボニル、C−C−アルキルカルボニルアミノ、C−C−アルキルカルボニル(C−C−アルキル)アミノ、C−C−アルキルスルホニルアミノ、C−C−チオアルキル、C−C−アルキルスルフィニル、C−C−アルキルスルホニル、アミノスルホニル、C−C−アルキルアミノスルホニルまたはジ−C−C−アルキルアミノスルホニル基によって置換されており、ここで、前記の炭化水素基はそれぞれ、化学的に可能であれば、所望により1個以上のハロゲン、ヒドロキシル、アミノ、C−C−アルキルアミノ、ジ−C−C−アルキルアミノまたはC−C−アルコキシ基によって置換されていてもよいか、あるいは、R15およびR16は、それらが結合しているNと一体となって、5〜6員のヘテロ環式環を形成する。]
の化合物、その塩、適切には薬学的に許容される塩、またはそれらの溶媒和物の使用。
【請求項2】
該障害が喘息またはCOPDである、請求項1に記載の使用。
【請求項3】
請求項1に記載の式(I)の化合物、その薬学的に許容される塩、またはそれらの溶媒和物。ただし、化合物N−[4−[6−(エチルアミノ)−1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル]フェニル]−N'−[2−フルオロ−5−(トリフルオロメチル)フェニル尿素および[4−(6−アミノ−1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル)フェニル]−1,1−ジメチルカルバミン酸エステルを除く。
【請求項4】
がメチルである、請求項1〜3の何れか1項に記載の化合物、その薬学的に許容される塩もしくはそれらの溶媒和物、またはそれらの使用。
【請求項5】
が、フェニルであって、該基が、
(i) ヒドロキシル、
(ii) シアノ、
(iii) ニトロ、
(iv) C−C−アルキル、
(v) C−C−ハロアルキル、
(vi) C−C−アルコキシ、
(vii) 5〜6員のヘテロシクリル基、
(viii) −O−(C−C−アルキレン)−R
(ix) −O−(C−C−アルキレン)−R10
(x) −(C−C−アルキレン)−N(R13)−(C−C−アルキレン)−R14
(xi) ハロゲン、
(xii) ホルミル、
(xiii) C−C−アルキルカルボニル、
(xiv) C−C−アルキルアミノカルボニル、
(xv) ジ−C−C−アルキルアミノカルボニル、
(xvi) C−C−アルキルカルボニルアミノ、
(xvii) C−C−アルキルスルホニルアミノ、
(xviii) ヒドロキシスルホニル、
(xix) C−C−アルキルスルホニル、
(xx) C−C−アルキルアミノスルホニル、
(xxi) ジ−C−C−アルキルアミノスルホニル、
(xxii) ヒドロキシによって置換されているC−C−アルキル、
(xxiii) 1個以上のハロゲンによって置換されているC−C−アルコキシ、および
(xxiv) アミノ
から選択される1個、2個、3個または4個の置換基によって置換されており;
が、カルボキシ、シアノまたはフェニル(所望によりハロゲンによって置換されている)を表し;
10が、ヒドロキシル、C−C−アルコキシ、N結合5〜6員ヘテロアリール基、またはN結合5〜6員ヘテロシクリルを表す、
請求項1から4の何れか1項に記載の化合物、その薬学的に許容される塩もしくはそれらの溶媒和物、またはそれらの使用。
【請求項6】
が、R−Rによって置換されたフェニルであり;
が、水素、C−C−アルコキシ、およびハロゲンから選択され;
が、水素、ヒドロキシル、シアノ、ホルミル、C−C−ハロアルキル、カルボキシ、C−C−アルコキシ、ハロゲン、C−C−アルキルカルボニル、C−C−アルキルアミノカルボニル、メチルアミノカルボニル、ジ−C−C−アルキルアミノカルボニル、C−C−アルキルスルホニルアミノ、C−C−チオアルキル、C−C−アルキルスルフィニル、C−C−アルキルスルホニル、−(C−C−アルキレン)−N(R13)−(C−C−アルキレン)−R14、およびC−C−アルキル(ヒドロキシによって置換されている)から選択され;
が、水素、ヒドロキシル、シアノ、ニトロ、ホルミル、カルボキシ、C−C−アルキル、C−C−アルコキシ、−O−(C−C−アルキレン)−R、−O−(C−C−アルキレン)−R10、ハロゲン、C−C−アルキルカルボニル、アミノ、C−C−アルキルアミノカルボニル、C−C−アルキルスルホニルアミノ、C−C−アルキルスルホニル、およびC−C−アルコキシ(1個以上のハロゲンによって置換されている)から選択され;
が、水素、ヒドロキシル、ホルミル、C−C−アルコキシ、ハロゲン、−O−(C−C−アルキレン)−R、C−C−アルキルカルボニルアミノ、およびジ−C−C−アルキルアミノスルホニルから選択され;
が、水素、ヒドロキシル、C−C−アルコキシ、−O−(C−C−アルキレン)−R10、および−O−(C−C−アルキレン)−R、適当には−O−メチレン−Rから選択され;
が、カルボキシ、シアノまたはフェニル(所望によりハロゲンによって置換されている)を表し;
10が、ヒドロキシル、C−C−アルコキシ、N結合5〜6員ヘテロアリール基、またはN結合5〜6員ヘテロシクリルを表し;
13が、水素であり;
14が、ジ−C−C−アルキルアミノである、
請求項1〜5の何れか1項に記載の化合物、その薬学的に許容される塩もしくはそれらの溶媒和物、またはそれらの使用。
【請求項7】
がアミノである、請求項1〜6の何れか1項に記載の化合物、その薬学的に許容される塩もしくはそれらの溶媒和物、またはそれらの使用。
【請求項8】
Yが水素である、請求項1〜7の何れか1項に記載の化合物、その薬学的に許容される塩もしくはそれらの溶媒和物、またはそれらの使用。
【請求項9】
請求項1〜8の何れか1項に記載の式(I)の化合物、その薬学的に許容される塩またはそれらの溶媒和物、および、適当な担体または賦形剤を含む医薬組成物。
【請求項10】
pi3キナーゼが関与している障害の処置に使用するための、請求項3〜7の何れか1項に記載の化合物、その薬学的に許容される塩またはそれらの溶媒和物の使用。

【公表番号】特表2009−537580(P2009−537580A)
【公表日】平成21年10月29日(2009.10.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−511393(P2009−511393)
【出願日】平成19年5月21日(2007.5.21)
【国際出願番号】PCT/EP2007/004501
【国際公開番号】WO2007/134828
【国際公開日】平成19年11月29日(2007.11.29)
【出願人】(597011463)ノバルティス アクチエンゲゼルシャフト (942)
【Fターム(参考)】