説明

噴射式塗布ユニット、噴射式塗布装置及び噴射式塗布方法

【課題】微小面積を有する塗布領域内に、微量の塗布液を塗布することができ、さらに、生産性を向上させることができる。
【解決手段】噴射式塗布装置1は、塗布液14を噴射する噴射手段2と、噴射手段2に、塗布液14を供給する塗布液供給手段3と、噴射手段2から噴射された塗布液14の糸引き部15を切断する切断手段(レーザ照射装置)4と、塗布液14が基板13に到達する前に、塗布液14の糸引き部15を切断するように、切断手段4を制御する制御手段とを備えた構成としてある。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、噴射式塗布ユニット、噴射式塗布装置及び噴射式塗布方法に関する。
【背景技術】
【0002】
半導体などの電子部品の製造工程においては、樹脂や液体を塗布する工程(塗布工程)が多々ある。
例えば、フリップ実装されたチップとチップの間に樹脂を流し込むように塗布する工程、基板と基板を接着するための接着剤を塗布する工程、あるいは、電子部品を保護し耐久性を向上させるための樹脂を塗布する工程などがある。
【0003】
上記の塗布工程において、樹脂などに圧力をかけ、ニードル(ノズル)などの吐出部から、樹脂などを吐出するニードル式塗布装置が用いられている。
また、近年の電子部品の微細化に伴い、ジェット式(噴射式)式塗布装置も用いられるようになってきた。この噴射式塗布装置は、微量塗布が可能である液体を微小の粒状(液滴形状)にして、空気中を飛翔させ塗布面に着弾させることによって、液体を塗布する。
このように、様々な要望に対応するために、あるいは、塗布品質や生産性を向上させるために、様々な塗布装置や塗布方法が研究開発されてきた。
【0004】
たとえば、特許文献1には、ノズルを下降させ接着剤を容器の底面に塗布した後、このノズルを上昇させる過程で、ノズル先端に交差する方向からUV光を照射させ、ノズル先端の接着剤の糸引きを切断することを特徴とした接着剤塗布方法の技術が開示されている。
【0005】
また、特許文献2には、塗布ヘッドを電子回路基板上に降下させ、塗布ヘッドの先端部に吐出した紫外線で硬化する接着剤を電子回路基板上に滴下した後、塗布ヘッドを上昇させると同時に、塗布ヘッドで塗布した接着剤と当該塗布ヘッドの先端部の付近に、紫外線照射ヘッドから紫外線を照射し、電子回路基板上に塗布した接着剤の粘性を通常状態から変化させることを特徴とする接着剤塗布方法の技術が開示されている。
【0006】
また、特許文献3には、電子回路基板の接合電極に半田付けする電子部品を電子回路基板に仮固定するための接着剤を、ノズルから押し出して、電子回路基板の電子部品実装位置に塗布した直後に、ノズルと電子回路基板との間の接着剤を放電によって加熱して、接着剤の粘度を低減させる接着剤の塗布方法の技術が開示されている。
【0007】
また、特許文献4には、複数個列設したノズルと、各ノズルからワークに吐出された液状接着剤がそのノズルとワークとの間で略糸状に繋がった状態にある糸引き部のそれぞれに光ビームを帯状に横断して照射する照射部と、を有してなることを特徴とする液状接着剤の吐出装置の技術が開示されている。
【0008】
また、特許文献5には、吐出ヘッドのノズルから液状体を柱状に吐出し、基板に塗布する液状体塗布方法であって、塗布した液状体に光エネルギを付与する工程を有することを特徴とする液状体塗布方法の技術が開示されている。
【0009】
また、特許文献6には、複数の液滴を吐出して基板に塗布する液滴塗布方法であって、塗布した液滴に光エネルギを付与する工程と、光エネルギを付与した液滴上に次の液滴を積み重ねて塗布する工程とを繰り返して行うことを特徴とする液滴塗布方法の技術が開示されている。
この技術では、ノズルから基板に対して、液滴(塗布液)を噴射する液滴吐出装置(噴射式塗布装置)が用いられている。この噴射式塗布装置は、ノズルから塗布面に対して樹脂などの塗布液を飛翔させることによって、塗布を行っている。また、ノズルから噴射された塗布液は、通常、ノズル内の塗布液から自然に分離しほぼ粒状(液滴形状)となり、この状態で飛翔する。
【0010】
【特許文献1】特公平08−006073号公報
【特許文献2】特開平06−238217号公報
【特許文献3】特開平06−126228号公報
【特許文献4】特開平05−115824号公報
【特許文献5】特開2006−061841号公報
【特許文献6】特開2006−035184号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
しかしながら、上記の特許文献6に記載された液滴吐出装置(噴射式塗布装置)は、塗布液の特性(粘度や糸引き性など)によっては、ノズルから噴射された塗布液が、ノズル内の塗布液から自然に分離できなくなり、糸を引いた状態となる場合がある。
このような場合、ノズルから噴射された塗布液は、糸を引いた状態で飛翔するので、微小面積を有する所定の塗布領域内に塗布することができない(たとえば、所定の塗布領域外に着弾してしまう)、あるいは、途中で切れた糸の一部(たとえば、塗布面側の塗布液)が所定の塗布領域外に出てしまうといった問題があった。
また、糸の状態によっては、ノズル内の塗布液が噴射された塗布液に持ち込まれたり、あるいは、噴射された塗布液が減少したりするので、所定量の塗布液を塗布することができないといった問題があった。
さらに、上述したように、電子部品などの製造工程においては、近年の電子部品の微細化に伴い、塗布品質を向上させることが要望されている。すなわち、微小面積を有する塗布領域内に、微量の塗布液を塗布する技術や、塗布量を高精度に制御する技術などが求められている。
【0012】
また、途中で切れた糸の一部(たとえば、ノズル側の塗布液)がノズルに付着すると、ノズルの噴射孔が塗布液で塞がれることなどによって、塗布状態が不安定になる。この不具合を回避するには、自動クリーニング機構や作業者によって、ノズルに付着した塗布液を清掃する必要があった。この際、噴射式塗布装置が停止するので、生産効率が低下するといった問題があった。
また、上記のように、ノズルの噴射孔が塗布液で塞がれると、安定した連続塗布を行うことができなくなり、生産性などが低下するといった問題があった。
さらに、上記の糸が自然に切れる場合であっても、噴射されてから糸が切れるまでの時間が長いと、次回の噴射までのサイクルを長くする必要があり、生産性を向上させることができないといった問題があった。
【0013】
なお、特許文献1、3〜5の技術は、接着剤などの塗布液を塗布面に塗布した後、上昇するノズルの先端部付近に光や熱などのエネルギを照射し、塗布液の粘度を低下させることにより、塗布液の糸引き部を切断する、あるいは、柱状体を形成する技術ではあるものの、本発明の課題を解決することはできない。
さらに、特許文献2の技術は、紫外線で硬化する接着剤を塗布面に塗布した後、糸引き部に紫外線を照射し、糸引き部を半硬化させ、塗布ヘッドを上昇させることにより、糸引き現象を破壊する技術ではあるものの、本発明の課題を解決することはできない。
【0014】
本発明は、上記課題を解決すべく、微小面積を有する塗布領域内に、微量の塗布液を塗布することができ、さらに、生産性を向上させることができる噴射式塗布ユニット、噴射式塗布装置及び噴射式塗布方法の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0015】
上記目的を達成するために、本発明の噴射式塗布ユニットは、塗布液を噴射する噴射手段と、噴射手段に、塗布液を供給する塗布液供給手段と、噴射手段から噴射された塗布液の糸引き部を切断する切断手段と、塗布液が塗布面に到達する前に、塗布液の糸引き部を切断するように、切断手段を制御する制御手段とを備えている。
【0016】
また、上記目的を達成するために、本発明の噴射式塗布装置は、塗布液を噴射する噴射式塗布ユニットと、この噴射式塗布ユニットを塗布面に対して相対的に移動させる移動手段とを有する噴射式塗布装置であり、噴射式塗布ユニットが、塗布液を噴射する噴射手段と、噴射手段に、塗布液を供給する塗布液供給手段と、噴射手段から噴射された塗布液の糸引き部を切断する切断手段と、塗布液が塗布面に到達する前に、塗布液の糸引き部を切断するように、切断手段を制御する制御手段とを備えている。
【0017】
また、上記目的を達成するために、本発明の噴射式塗布方法は、塗布液を噴射する噴射手段と、噴射手段に、塗布液を供給する塗布液供給手段と、噴射手段から噴射された塗布液の糸引き部を切断する切断手段とを用いた噴射式塗布方法であって、噴射された塗布液が塗布面に到達する前に、切断手段が、塗布液の糸引き部を切断する方法としてある。
【発明の効果】
【0018】
本発明の噴射式塗布ユニット、噴射式塗布装置及び噴射式塗布方法によれば、微小面積を有する塗布領域内に、微量の塗布液を塗布することができ、さらに、生産性を向上させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
[噴射式塗布装置及び噴射式塗布ユニットの第一実施形態]
図1は、本発明の第一実施形態にかかる噴射式塗布装置の概略斜視図を示している。
また、図2は、本発明の第一実施形態にかかる噴射式塗布装置の塗布ユニットを説明するための概略正面図を示している。
図1、2において、本実施形態の噴射式塗布装置1は、塗布ユニット10、筐体11及び三軸ロボット12を備えており、また、塗布ユニット10が、噴射手段2、塗布液供給手段3、切断手段4、及び、筐体11に収納された制御手段(図示せず)を備えている。
この噴射式塗布装置1は、筐体11上に載置された基板13に、塗布液14を塗布する。
ここで、塗布液14とは、液状の樹脂、接着剤又は塗料などをいい、分散系溶液をも含むものとする。
【0020】
塗布ユニット10は、三軸ロボット12に取り付けられており、X軸方向、Y軸方向及びZ軸方向に移動する。なお、本実施形態においては、移動手段としての三軸ロボット12が、塗布ユニット10を移動させる構成としてあるが、これに限定されるものではなく、たとえば、塗布ユニット10を固定し、基板13を移動させる移動手段を設ける構成としてもよい。
次に、塗布ユニット10の噴射手段2、塗布液供給手段3、切断手段4及び制御手段(図示せず)について説明する。
【0021】
(噴射手段)
噴射手段2は、駆動部21、連結部22及び噴射部23を備えている。
駆動部21には、ピストン25を往復移動させるピエゾ素子(図示せず)が設けられており、このピエゾ素子は、制御手段からの駆動信号によって作動する。
連結部22には、図示してないが、上記のピエゾ素子とピストン25とを連結する連結部材や、ピストン25を往復移動自在に支持するスライド軸受などが設けられている。
【0022】
また、噴射部23は、ほぼ円筒状としてあり、チャンバー24、ピストン25、ガイド板26及びノズル27などを備えている。
チャンバー24は、噴射部23の内部に設けられた加圧室であり、塗布液供給手段3から塗布液14が供給される。このチャンバー24の内部には、ピストン25の先端部が、往復移動自在にシールされた状態で、突出している。
【0023】
ピストン25は、上述したように、ピエゾ素子によって駆動され、往復移動する。すなわち、本実施形態においては、ピストン25が下方に移動すると、チャンバー24内に供給された塗布液14を加圧し、また、ピストン25が上方に移動すると、チャンバー24内に供給された塗布液14を減圧する。また、通常の駆動においては、下方への移動と上方への移動とをワンセットとしてある。したがって、このワンセットの駆動により、塗布液14には、加圧及び減圧の圧力波が発生する。
【0024】
ガイド板26は、中央部に貫通孔の穿設された円板であり、チャンバー24の下部に設けられている。この貫通孔の直径は、ノズル27の噴射孔の径(最大径)より大きくしてある。このようにすることによって、塗布液14をスムースに噴射孔に供給することができ、また、チャンバー24内の塗布液14に発生した圧力波を、噴射孔の塗布液14に効果的に伝達することができる。したがって、安定した状態で、塗布液14を噴射孔から噴射させることができる。
【0025】
ノズル27は、中央部に噴射孔の穿設された円板であり、ガイド板26の下部に設けられている。本実施形態の噴射孔は、上部より下部の径が小さい截頭円錐状としてある。このようにすることによって、上記の圧力波を、噴射孔内の塗布液14に効果的に伝達することができ、安定した状態で、加圧された塗布液14を噴射孔から噴射させることができる。
【0026】
また、本実施形態の噴射手段2は、ピストン25が往復移動したとしても、ガイド板26の上面とピストン25の下面との間に、所定の隙間が設けられている。すなわち、ピストン25が下方に移動しても、ガイド板26と当接しない構成としてあり、チャンバー24内の塗布液14に発生させる圧力波によって、塗布液14がノズル27から噴射する。このようにすると、ガイド板26の上面とピストン25の下面とが接触しないので、磨耗することもなく、耐久性を向上させることができる。また、磨耗により、塗布状態が変化するといった不具合を回避でき、長期間の安定した塗布を実現することができる。
【0027】
さらに、噴射手段2は、噴射される前の塗布液14を加熱して、低粘度にするための(すなわち、噴射される塗布液14の糸引き状態の発生を抑制するための)加熱手段(ヒータ等)を有していない。一般的に、このような加熱手段を設けると、噴射される前の塗布液14が、ほぼ全体的に加温され、塗布液14の特性が変化してしまうことがある。すなわち、塗布液14が悪影響を受けてしまい、本来の特性や効果を発揮できなくなる。
本実施形態の噴射手段2は、上記のような加熱手段を設けていないので、たとえば、基板13への塗布後において、塗布液14の本来の特性や効果を得ることができる。したがって、製品の不良(耐久性や温度寿命の低下など)が発生するといった不具合を回避することができ、製品品質の安定化を図ることができる。
【0028】
なお、本実施形態の噴射手段2は、上述したように、駆動源としてピエゾ素子を用いた電気機械変換式としてあるが、本発明における噴射手段の噴射方式は、これに限定されるものではない。たとえば、図示してないが、帯電制御方式、加圧振動方式、電気熱変換方式、静電吸引方式などが挙げられる。
また、本実施形態の噴射手段2は、ピストン25やガイド板26などを有する構成としてあるが、この構成に限定されるものではない。
【0029】
(塗布液供給手段)
塗布液供給手段3は、容器31、加圧機器32及びジョイント33を備えている。
容器31は、塗布液14を密閉する容器としてあり、ジョイント33を介して、噴射手段2のチャンバー24と連通している。また、容器31は、通常、金属製としてある。このようにすると、樹脂製とした場合と比べると、容器31の強度を向上させることができ、たとえば、ピストン25によって発生する圧力波を減衰するなどといった悪影響を回避することができる。
本実施形態の加圧機器32は、エア源(たとえば、工場エア)としてあり、容器31に密閉された塗布液14を所定の圧力で加圧し、チャンバー24に供給する。
【0030】
(切断手段)
本実施形態の切断手段4は、レーザ照射装置としてあり、噴射手段2から噴射された塗布液14の糸引き部15にレーザ光を照射し、糸引き部15を局所的に加熱し切断する。このレーザ照射装置は、制御手段からのレーザ光照射信号によって作動し、噴射手段2から噴射された塗布液14が基板13に到達する前に、糸引き部15を切断する。なお、レーザ照射装置としては、レーザ光を円スポット又は線状に照射することが可能なもの適している。
【0031】
ここで、「糸引き部15を切断する」とは、加熱された糸引き部15の粘度が低下することにより、糸引き部15が、糸引き状態を維持することができなくなり、上下方向にほぼ自然に分離することをいう。
すなわち、切断された糸引き部15の下方の部分は、噴射された塗布液14の液滴に吸収されるので、噴射された塗布液14は、安定した液滴(ほぼ球状の液滴)として空中を飛翔することができる。これにより、噴射式塗布装置1は、塗布液14が、たとえば、糸引き部15を発生させる高粘度樹脂の場合であっても、微小面積を有する塗布領域内に、微量の塗布液14を塗布することができる。
【0032】
また、切断された糸引き部15の上方の部分は、ノズル27内の塗布液14に吸収されるので、ノズル27の噴射孔が塗布液14で塞がれることなどによって、塗布状態が不安定になるといった不具合を効果的に回避することができる。これにより、自動クリーニング機構や作業者によって、ノズル27に付着した塗布液14を清掃する必要がほぼなくなるので、生産性を大幅に向上させることができる。また、塗布状態が安定することにより、塗布品質、たとえば、所定の塗布領域内に、所定量の塗布液14を塗布するといった品質を向上させることができる。
【0033】
ここで、好ましくは、図示してないが、加熱された糸引き部15がより自然に分離しやすくなるように、ノズル27(あるいは、塗布ユニット10)をほぼ瞬間的に(たとえば、コンマ数秒の間)振動させる振動発生手段を有する構成としてもよい。このようにすると、粘性の低下した糸引き部15が、さらに自然に分離するので、糸引き部15を切断する信頼性を向上させることができる。
また、上記の振動発生手段を新たに設ける代わりに、三軸ロボット12を利用してもよい。すなわち、塗布液14が噴射され、糸引き部15にレーザ光が照射された直後に、三軸ロボット12が、塗布ユニット10を、たとえば、上下方向に振動させる構成としてもよい。このようにしても、糸引き部15を切断する信頼性を向上させることができる。
【0034】
また、本実施形態の切断手段4は、レーザ照射装置としてあるが、これに限定されるものではない。たとえば、図示してないが、局所加熱用のペン型ヒータや、紫外線又は赤外線などの光エネルギなどを利用して、糸引き部15を局所的に加熱することのできる加熱手段を用いてもよい。また、加熱したニクロム線を有する棒状部材を用いてもよく、この棒状部材を糸引き部15に接近させることにより、糸引き部15を局所的に加熱することができる。
また、切断手段4として、加熱手段を用いる場合、塗布液14を加熱し過ぎないように、温度制御可能な加熱手段が用いられ、必要に応じて温度が制御される。
【0035】
(制御手段)
制御手段は、通常、シーケンサなどの情報処理装置が用いられ、三軸ロボット12や塗布ユニット10などを制御する。
本実施形態の制御装置は、噴射手段2のピエゾ素子に、駆動信号を出力してから、所定の時間が経過した後に、レーザ照射装置にレーザ光照射信号を出力する。これにより、噴射式塗布装置1は、噴射手段2から噴射された塗布液14が基板13に到達する前に、塗布液14の糸引き部15にレーザ光を照射し、糸引き部15を局所的に加熱し切断する。
【0036】
次に、上記構成の噴射式塗布装置1の動作について、図面を参照して説明する。
図3は、本発明の第一実施形態にかかる噴射式塗布装置の、塗布動作を説明するための概略図であり、(a)は塗布ユニットの正面図を示しており、(b)は噴射直後の塗布液の拡大断面図を示している。
図3において、制御手段が駆動信号をピエゾ素子に出力し、ピストン25が下方に移動し、チャンバー24内の塗布液14を加圧する。これにより、ノズル27の噴射孔から、塗布液14が噴射される。
噴射された直後の塗布液14は、図3(b)に示すように、先端部が液滴状となっているが、ノズル27からほぼ円筒状に突き出ている。
【0037】
図4は、本発明の第一実施形態にかかる噴射式塗布装置の、塗布動作を説明するための概略図であり、(a)は塗布ユニットの正面図を示しており、(b)は糸引き部にレーザ光の照射された塗布液の拡大断面図を示している。
図4において、制御手段がピエゾ素子への駆動信号を停止し、ピストン25が上方に移動し、加圧されたチャンバー24内の塗布液14を減圧する。これにより、ノズル27の噴射孔内の塗布液14が上方に移動する。また、噴射された塗布液14は、液滴状となり下方に移動する。このとき、噴射された塗布液14と噴射孔内の塗布液14とは、糸を引いている。
【0038】
また、制御手段が、切断手段4としてのレーザ照射装置に、レーザ光照射信号を出力する。これにより、レーザ照射装置は、噴射された塗布液14の糸引き部15にレーザ光を照射する。レーザ光の照射された糸引き部15は、局所的に加熱され粘度が低下する。また、レーザ光の照射される時間は、極めて短い時間である。
なお、糸引き部15の一部は、レーザ光が照射され加熱されるので、特性が変化するが、その量は、噴射された塗布液14の量と比べると、ほぼ無視できる。
【0039】
図5は、本発明の第一実施形態にかかる噴射式塗布装置の、塗布動作を説明するための概略図であり、(a)は塗布ユニットの正面図を示しており、(b)は糸引き部の切断された塗布液の拡大断面図を示している。
図5において、レーザ光が照射され加熱された糸引き部15の一部は、粘度が低下するので、糸引き部15は、糸引き状態を維持することができなくなり、上下方向にほぼ自然に分離する。そして、切断された糸引き部15の下方の部分は、噴射された塗布液14の液滴に吸収されるので、噴射された塗布液14は、安定した液滴として(ほぼ液滴形状の状態で)空中を飛翔(降下)し、基板13に塗布される。これにより、噴射式塗布装置1は、塗布液14が、たとえば、糸引き部15を発生させる高粘度樹脂の場合であっても、微小面積を有する塗布領域内に、微量の塗布液14を塗布することができる。
【0040】
また、切断された糸引き部15の上方の部分は、ノズル27内の塗布液14に吸収されるので、ノズル27の噴射孔が塗布液14で塞がれることなどによって、塗布状態が不安定になるといった不具合を効果的に回避することができる。これにより、自動クリーニング機構や作業者によって、ノズル27に付着した塗布液14を清掃する必要がほぼなくなるので、生産性を大幅に向上させることができる。また、塗布状態が安定することにより、塗布品質、たとえば、所定の塗布領域内に、所定量の塗布液14を塗布するといった品質を向上させることができる。
【0041】
なお、図3(b)、図4(b)及び図5(b)に示す噴射された塗布液14の形状は、一例である。すなわち、塗布液14の特性(たとえば、粘度など)などに応じて、噴射された塗布液14は、様々な形状となる場合がある。したがって、たとえば、発生する糸引き部15の直径が、ノズル27の噴射孔の最小径とほぼ同じ、あるいは、この最小径より僅かに細い場合もある。かかる場合であっても、噴射式塗布装置1によれば、糸引き部15にレーザ光を照射することにより、噴射された塗布液14は、安定した液滴として(ほぼ液滴形状の状態で)空中を飛翔(降下)し、基板13に塗布される。
【0042】
次に、塗布液14の粘度と温度の関係について、図面を参照して説明する。
図6は、本発明の第一実施形態にかかる噴射式塗布装置の塗布液の、粘度と温度との関係を説明するためのグラフを示している。
図6において、塗布液14の一例として、アンダーフィル用の樹脂(たとえば、チップと基板との間に充填する液状の樹脂)の粘度と温度との関係を示しており、この塗布液14は、60℃のときの粘度が、20℃のときの粘度の約1/100である。すなわち、糸引き部15の一部を局所的に加熱することにより、容易に糸引き部15を切断することができる。
【0043】
また、本発明は、噴射された塗布液14が、糸を引く場合に有効である。すなわち、噴射式塗布装置1によれば、塗布液14が、高い粘度を有する液状の樹脂(なお、本発明においては、10Pa・s以上の粘度を有する樹脂を、高い粘度を有する樹脂とする。)である場合であっても、微小面積を有する塗布領域内に、微量の塗布液を塗布することができる。
【0044】
以上説明したように、本実施形態の噴射式塗布装置1によれば、噴射手段2から噴射された塗布液14の糸引き部15にレーザ光を照射し、糸引き部15を局所的に加熱し切断することによって、塗布液14が安定した液滴として(ほぼ液滴形状の状態で)空中を飛翔(降下)し、基板13に塗布される。これにより、噴射式塗布装置1は、塗布液14が、たとえば、糸引き部15を発生させる高粘度樹脂の場合であっても、微小面積を有する塗布領域内に、微量の塗布液14を塗布することができる。
【0045】
また、噴射式塗布装置1は、切断手段4を設けない場合と比べると、糸引き部15が切れるまでの時間を短縮することができるので、塗布液14の噴射タクト(噴射回数/秒)を大幅に向上させることができる。たとえば、切断手段4を設けない場合に、100(回噴射/秒)であったとすると、噴射式塗布装置1は、500(回噴射/秒)以上が可能となり、生産性を向上させることができる。
さらに、切断された糸引き部15の一部が、ノズル27に付着する可能性を軽減することによって、安定した連続塗布を実現することができる。
【0046】
[使用例]
次に、上記実施形態の噴射式塗布装置1の使用例などについて、図面を参照して説明する。
図7は、本発明の第一実施形態にかかる噴射式塗布装置の、塗布性能を説明するための概略図であり、(a)は第一実施形態にかかる噴射式塗布装置の拡大断面図を示しており、(b)はニードル式塗布装置の拡大断面図を示している。
図7(a)に示すように、本実施例の噴射式塗布装置1は、電子部品や半導体生産ラインなどに用いられており、複数のチップ(フリップチップ)16が、半田バンプ17を介して実装された基板13に、塗布液14(アンダーフィル用の樹脂)を塗布する。チップ16は、高密度実装されており、チップ16どうしの距離は、コンマ数mm(たとえば、0.5mm)としてある。
【0047】
噴射式塗布装置1は、塗布ユニット10が、三軸ロボット12によって、所定の塗布位置に移動し、上述したように塗布動作を開始する。本使用例では、塗布ユニット10は、数十〜数百(回噴射/秒)の噴射タクトで、塗布液14を、チップ16どうしの隙間に塗布する。すなわち、噴射式塗布装置1は、チップ(フリップチップ)16といった半導体製品の生産ラインの、チップ16と基板13との間にアンダーフィル用の樹脂を充填する塗布工程において、微小で高精度の塗布を行うことを可能とする。
これにより、微細微小化の傾向にある半導体製品において、耐久性や温度の保護としての役目を持つアンダーフィル充填塗布生産ラインの生産効率向上に、大いに役立つことができる。また、噴射式塗布装置1は、糸引きが起きやすく粘度が高い樹脂を用いている生産ライン、例えばUV硬化剤や接着剤、高粘度のため作業者が塗布している生産工程にも有効である。
【0048】
一方、上記の噴射式塗布装置1に対して、たとえば、図7(b)に示すように、ニードル18を用いた一般的な塗布装置は、塗布液14を、チップ16どうしの隙間に塗布する際、塗布液14がチップ16の上面と接触してしまい、所定の位置(チップ16と基板13とに挟まれた空間)に、塗布液14を塗布することができない。
すなわち、噴射式塗布装置1は、電子部品や半導体装置の高密度実装化などに、極めて有効である。
【0049】
[噴射式塗布装置及び噴射式塗布ユニットの第二実施形態]
図8は、本発明の第二実施形態にかかる噴射式塗布装置の塗布ユニットを説明するための概略正面図を示している。
また、図9は、本発明の第二実施形態にかかる噴射式塗布装置の、塗布動作を説明するための概略図であり、(a)は塗布ユニットの正面図を示しており、(b)は噴射された塗布液を検出センサが検出したときの拡大断面図を示している。
図8、9において、本実施形態の噴射式塗布装置は、上述した第一実施形態の噴射式塗布装置1と比べると、塗布ユニット10aが、噴射手段2から噴射された塗布液14を検出する検出センサ28を有し、検出センサ28からの検出信号にもとづいて、制御手段が、切断手段(レーザ照射装置)4を制御する点が相違する。なお、本実施形態の噴射式塗布装置の他の構成は、噴射式塗布装置1とほぼ同様としてある。
したがって、図8、9において、図2、3と同様の構成部分については同一の符号を付して、その詳細な説明を省略する。
【0050】
検出センサ28は、噴射手段2から噴射された塗布液14を検出する光センサとしてある。この光センサは、通常、反射型光センサが用いられるが、これに限定されるものではなく、たとえば、透過型光センサを用いてもよい。
この検出センサ28は、制御手段と接続されており、噴射された塗布液14を検出すると、検出信号を制御手段に出力する。
【0051】
本実施形態の制御手段は、検出センサ28からの検出信号を入力すると、所定の時間が経過した後に、レーザ照射装置にレーザ光照射信号を出力する。これにより、塗布ユニット10aは、噴射手段2から噴射された塗布液14を検出し、その位置を確認した状態で、糸引き部15にレーザ光を照射することができるので、たとえば、微妙なタイミングのずれによって、レーザ光が糸引き部15の所定の位置から外れて、たとえば、噴射された塗布液14の先端部などに、照射されるといった不具合を確実に防止することができ、装置としての信頼性を向上させることができる。
【0052】
また、噴射手段2から噴射された塗布液14の状態、たとえば、糸引き部15の形状などに応じて、糸引き部15のどの部分(上下方向のどの部分)にレーザ光を照射するかを調整することが可能となる。これにより、噴射された塗布液14が、安定した液滴(ほぼ球状の液滴)として空中を飛翔することができるように、糸引き部15を切断することができ、噴射式塗布装置としての性能及び付加価値を向上させることができる。
【0053】
さらに、糸引き部15の下方の位置にレーザ光を照射するのと、糸引き部15の上方の位置にレーザ光を照射するのとでは、塗布される塗布液14の量に差が出る。すなわち、糸引き部15の上方の位置にレーザ光を照射されると、一滴の塗布液14の塗布量は、糸引き部15の下方の位置にレーザ光を照射された場合よりも、増える。したがって、糸引きの状態によっては、レーザ光を照射する位置を制御することにより、塗布量を高精度に制御することができる。
【0054】
以上説明したように、本実施形態の噴射式塗布装置によれば、上記の第一実施形態の噴射式塗布装置1とほぼ同様の効果を奏することができ、さらに、たとえば、噴射された塗布液14の先端部などに、照射されるといった不具合を確実に防止することができ、装置としての信頼性を向上させることができる。また、糸引き部15のどの部分(上下方向のどの部分)にレーザ光を照射するかを調整することが可能となり、噴射式塗布装置としての性能及び付加価値を向上させることができる。
【0055】
[噴射式塗布方法の一実施形態]
本発明は、噴射式塗布方法の発明としても、有効である。
本実施形態の噴射式塗布方法は、上記の噴射式塗布装置1を用いた噴射式塗布方法としてある。
すなわち、本実施形態の噴射式塗布方法は、上述した噴射式塗布装置1とほぼ同様の、塗布液14を噴射する噴射手段2と、噴射手段2に、塗布液14を供給する塗布液供給手段3と、噴射手段2から噴射された塗布液14の糸引き部15を切断する切断手段(レーザ照射装置)4とを用いた、噴射式塗布方法である。
【0056】
図10は、本発明の一実施形態にかかる噴射式塗布方法を説明するための概略フローチャート図を示している。
図10において、本実施形態の噴射式塗布方法は、まず、図3に示すように、噴射手段2が供給された塗布液14を噴射する(ステップS1)。
次に、図4に示すように、切断手段4が、噴射された塗布液14の糸引き部15を切断する(ステップS2)。
続いて、図5に示すように、糸引き部15の切断された塗布液14が、基板13に到達し、塗布液14が基板13に塗布される(ステップS3)。
【0057】
上記各ステップによって、一滴の塗布液14が基板13に塗布されるが、通常、上記の各ステップが繰り返されることにより、塗布液14が所定のエリア内に塗布される。すなわち、一滴の塗布液14は、微量であるが、連続的に塗布されることにより、必要量の塗布液14を、所定のエリア内に塗布することができる。
【0058】
また、本実施形態の噴射式塗布方法は、噴射手段2のピエゾ素子に、駆動信号を出力してから、所定の時間が経過した後に、レーザ照射装置にレーザ光照射信号を出力している。
ただし、本発明の噴射式塗布方法は、これに限定されるものではなく、たとえば、上述した第二実施形態のように、検出センサ28が、噴射手段2から噴射された塗布液14を検出し、検出センサ28からの検出信号にもとづいて、切断手段4が、塗布液14の糸引き部15を切断する方法としてもよい。
【0059】
以上説明したように、本実施形態の噴射式塗布方法によれば、噴射手段2から噴射された塗布液14の糸引き部15にレーザ光を照射し、糸引き部15を局所的に加熱し切断することによって、塗布液14が安定した液滴として(ほぼ液滴形状の状態で)空中を飛翔(降下)し、基板13に塗布される。これにより、塗布液14が、たとえば、糸引き部15を発生させる高粘度樹脂の場合であっても、微小面積を有する塗布領域内に、微量の塗布液14を塗布することができる。
また、切断された糸引き部15の上方の部分は、ノズル27内の塗布液14に吸収されるので、ノズル27の噴射孔が塗布液14で塞がれることなどによって、塗布状態が不安定になるといった不具合を効果的に回避することができる。これにより、自動クリーニング機構や作業者によって、ノズル27に付着した塗布液14を清掃する必要がほぼなくなるので、生産性を大幅に向上させることができる。
【0060】
以上、本発明の噴射式塗布ユニット、噴射式塗布装置及び噴射式塗布方法について、好ましい実施形態を示して説明したが、本発明に係る噴射式塗布ユニット、噴射式塗布装置及び噴射式塗布方法は、上述した実施形態にのみ限定されるものではなく、本発明の範囲で種々の変更実施が可能であることは言うまでもない。
たとえば、噴射式塗布装置1における、ノズル27の噴射孔と切断手段(レーザ照射装置)4との位置関係などの構造は、上述した構造に限定されるものではなく、様々な構造を用いることができる。たとえば、ノズル27の噴射孔により接近した位置に、レーザ光を照射可能な構造としてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0061】
【図1】図1は、本発明の第一実施形態にかかる噴射式塗布装置の概略斜視図を示している。
【図2】図2は、本発明の第一実施形態にかかる噴射式塗布装置の塗布ユニットを説明するための概略正面図を示している。
【図3】図3は、本発明の第一実施形態にかかる噴射式塗布装置の、塗布動作を説明するための概略図であり、(a)は塗布ユニットの正面図を示しており、(b)は噴射直後の塗布液の拡大断面図を示している。
【図4】図4は、本発明の第一実施形態にかかる噴射式塗布装置の、塗布動作を説明するための概略図であり、(a)は塗布ユニットの正面図を示しており、(b)は糸引き部にレーザ光の照射された塗布液の拡大断面図を示している。
【図5】図5は、本発明の第一実施形態にかかる噴射式塗布装置の、塗布動作を説明するための概略図であり、(a)は塗布ユニットの正面図を示しており、(b)は糸引き部の切断された塗布液の拡大断面図を示している。
【図6】図6は、本発明の第一実施形態にかかる噴射式塗布装置の塗布液の、粘度と温度との関係を説明するためのグラフを示している。
【図7】図7は、本発明の第一実施形態にかかる噴射式塗布装置の、塗布性能を説明するための概略図であり、(a)は第一実施形態にかかる噴射式塗布装置の拡大断面図を示しており、(b)はニードル式塗布装置の拡大断面図を示している。
【図8】図8は、本発明の第二実施形態にかかる噴射式塗布装置の塗布ユニットを説明するための概略正面図を示している。
【図9】図9は、本発明の第二実施形態にかかる噴射式塗布装置の、塗布動作を説明するための概略図であり、(a)は塗布ユニットの正面図を示しており、(b)は噴射された塗布液を検出センサが検出したときの拡大断面図を示している。
【図10】図10は、本発明の一実施形態にかかる噴射式塗布方法を説明するための概略フローチャート図を示している。
【符号の説明】
【0062】
1 噴射式塗布装置
2 噴射手段
3 塗布液供給手段
4 切断手段
10、10a 塗布ユニット
11 筐体
12 三軸ロボット
13 基板
14 塗布液
15 糸引き部
16 チップ
17 半田バンプ
18 ニードル
21 駆動部
22 連結部
23 噴射部
24 チャンバー
25 ピストン
26 ガイド板
27 ノズル
28 検出センサ
29 検出光
31 容器
32 加圧機器
33 ジョイント
41 レーザ光

【特許請求の範囲】
【請求項1】
塗布液を噴射する噴射手段と、
前記噴射手段に、前記塗布液を供給する塗布液供給手段と、
前記噴射手段から噴射された前記塗布液の糸引き部を切断する切断手段と、
前記塗布液が塗布面に到達する前に、前記塗布液の糸引き部を切断するように、前記切断手段を制御する制御手段と
を備えたことを特徴とする噴射式塗布ユニット。
【請求項2】
前記噴射手段から噴射された前記塗布液を検出する検出センサを有し、前記検出センサからの検出信号にもとづいて、前記制御手段が、前記切断手段を制御することを特徴とする請求項1に記載の噴射式塗布ユニット。
【請求項3】
前記切断手段が、局所加熱手段を有することを特徴とする請求項1又は2に記載の噴射式塗布ユニット。
【請求項4】
前記局所加熱手段が、光エネルギを利用して、前記塗布液の糸引き部を切断することを特徴とする請求項3に記載の噴射式塗布ユニット。
【請求項5】
前記切断手段が、振動発生手段を有することを特徴とする請求項3又は4に記載の噴射式塗布ユニット。
【請求項6】
前記噴射手段が、前記塗布液の供給される加圧室と、前記加圧室に供給された前記塗布液を加圧するための圧力波を発生させるピストンと、前記加圧された塗布液が噴射されるノズルとを有することを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の噴射式塗布ユニット。
【請求項7】
前記噴射手段が、前記ピストンを移動させるピエゾ素子を有することを特徴とする請求項6に記載の噴射式塗布ユニット。
【請求項8】
前記塗布液が、液状の樹脂であることを特徴とする請求項1〜7のいずれか一項に記載の噴射式塗布ユニット。
【請求項9】
塗布液を噴射する噴射式塗布ユニットと、この噴射式塗布ユニットを塗布面に対して相対的に移動させる移動手段とを有する噴射式塗布装置において、
前記噴射式塗布ユニットが、
前記塗布液を噴射する噴射手段と、
前記噴射手段に、前記塗布液を供給する塗布液供給手段と、
前記噴射手段から噴射された前記塗布液の糸引き部を切断する切断手段と、
前記塗布液が前記塗布面に到達する前に、前記塗布液の糸引き部を切断するように、前記切断手段を制御する制御手段と
を備えたことを特徴とする噴射式塗布装置。
【請求項10】
前記噴射式塗布ユニットが、前記噴射手段から噴射された前記塗布液を検出する検出センサを有し、前記検出センサからの検出信号にもとづいて、前記制御手段が、前記切断手段を制御することを特徴とする請求項9に記載の噴射式塗布装置。
【請求項11】
塗布液を噴射手段に供給する工程と、
供給された前記塗布液を、前記噴射手段から噴射する工程と、
噴射された前記塗布液が塗布面に到達する前に、前記噴射手段から噴射された前記塗布液の糸引き部を切断する工程と
を有することを特徴とする噴射式塗布方法。
【請求項12】
前記噴射手段から噴射された前記塗布液を、検出センサで検出する工程を有し、前記検出センサからの検出信号にもとづいて、前記噴射手段から噴射された前記塗布液の糸引き部を切断することを特徴とする請求項11に記載の噴射式塗布方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2010−75858(P2010−75858A)
【公開日】平成22年4月8日(2010.4.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−247747(P2008−247747)
【出願日】平成20年9月26日(2008.9.26)
【出願人】(000004237)日本電気株式会社 (19,353)
【Fターム(参考)】