説明

園芸ハウスの加温装置

【課題】 広範囲の園芸作物に高い加温性が付与でき、而も燃費が安価で排出ガスを著しく削減できる園芸ハウスの加温装置を提供する。
【解決手段】 園地面に安定配置しえる形状構造のフレームの一方側に送風機と、この送風機による送風圧で石油と水とを所要容量割合に混合のえう送風管内を移送させたうえ、その端縁に連結された衝突、撹乱、破砕、分散モジュールの流通路を流通させて石油と水とのエマルジョン燃料となしたうえバーナーで燃焼し、この燃焼による熱風を簡便な装着で且熱風を多方向に拡散させ或いは熱風を加温保持させ若しくは渦流拡散放散しえるフレキシブルダクトが配備された構成。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は野菜類や果樹類若しくは花卉類等、園芸作物の促成栽培用加温装置に係るもので、更に詳しくは広範囲の園芸作物に高い加温性が付与しえ、燃費が極めて安価なうえ排出ガスも著しく削減可能な、新規の園芸ハウスの加温装置に関する。
【背景技術】
【0002】
野菜類や果樹類若しくは花卉類等の園芸作物を、従来からの露地栽培から隔絶して保温性を初め防霜性、防風性或いは鳥虫害防止性等を付与せしめること所謂管理栽培をなすことにより促成化や高品質化を図り、以って園芸作物の生産収益の向上を図ることが積極的になされてきている。
加えて今日に至っては、桜桃を初め柑橘、ぶどう、桃、梨等の大型果樹の栽培に至るまでハウス栽培が進んでいる。
【0003】
ところで管理栽培が普及すればする程、園芸生産者間においては一段と促成栽培化を図り、より高生産、高収益栽培を実現するために園芸ハウス加温装置の採用がなされるに至っている。
而しながら現状の加温装置としては、主に重油や軽油等を燃焼させる燃焼ボイラーを、園芸ハウスのスペース内に所要数台配置し加温させるものであるが、他方においては近年における重油や軽油等の高騰化に際しては燃費負担が莫大となり、高生産高価格出荷でさえ生産収益の確保が至難となり、更にはこれら加温装置においては燃焼と共に膨大量の排出ガスが排出されるため、環境汚染のうえからも問題を抱えるばかりか、排出ガスが充満する園芸ハウス内での栽培作業者への健康維持のうえからも好ましいものでは無い。
【0004】
加えて園芸作物は、その育成種により葉菜類の如き育成丈の低いものから、果菜類の如く育成丈も比較的高いもの、或いは果樹の如き育成丈の極めて高いもの等で、園芸ハウスの軒高も低い物から中軒高、更には高軒高の物にも及ぶため、現状の加温装置では熱風の効果的加温のため、加温空気の放出も低床用や、中軒ハウスには下吹き用に更に高軒高ハウスには上吹用のもの等をそれぞれ選択せねばならず、結果的に栽培ハウスと育成園芸作物が限定される結果となる。
【0005】
発明者等はかかる実情に鑑み鋭意研究を重ねた結果、既に発明者等が産業用ボイラーにおける燃費の低減化と排気ガスの削減化を図るために相互に非相溶性の重油と水若しくは軽油と水とを、極めて短時に膨大数の衝突、撹乱、破砕化流路内を流通せしめることにより、相互を微粒化せしめ且均質分散混合させる衝突、撹乱、破砕、混合モジュールを用いてエマルジョン化燃料となし、若しくは都市ガスやLPG或いはLNG等のガスと、水を微粒化させ且更に極微粒化となしたうえ分散混合させてエマルジョン化燃料となすことにより、略水を50容量%程度にまで分散混合しても燃焼が可能となり、且燃費の低減と排出ガスの削減が可能なることを究明している。
そこで発明者等は、かかるエマルジョン燃料における燃焼手段と、この燃焼に伴う熱エネルギーを簡便な加温増幅手段並びに園芸作物の育成に合せた加温促進手段とを付加せしめて、以って極めて安価で効果的加温がなしえることに想到し本発明に至った。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は広範囲の園芸作物に高い加温性が付与しえるとともに、燃費が極めて安価で排出ガスも著しく削減可能な園芸ハウスの加温装置を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上述の課題を解決するために本発明が用いた技術的手段は、園芸ハウス内の園地面に安定配置しえる形状及び構造のフレームの一方側には、園芸ハウス内を所要温度に加温しえる温度と容量の熱風を形成放散させるための送風機からなる送風部と、この送風部からの送風圧により灯油、軽油若しくは重油からなる石油と、この石油に対し水を最大50容量%割合まで混合するため、送風部の送風管には所要容量の石油を貯留する石油貯留槽、及び水を貯留する水貯留槽が、それぞれその混合割合を調整するための石油調整ポンプ及び水調整ポンプを介して送風管と連結されてなるとともに、膨大数からなり且急速に衝突させ撹乱させ破砕させたうえ、相互を微粒化させる微細間隙からなる流通路を流通させたうえ相互を分散混合させる衝突、撹乱、破砕、分散モジュールを流通せしめて石油と水とのエマルジョン燃料を生成し、或いは都市ガス、LPG若しくはLNGからなるガスと、水を予め加圧噴霧させ若しくは超音波噴霧により、その粒径が略3乃至30μmの微粒化水となしたるうえ、この微粒化水に高電圧を付加せしめてレイリー分裂によりその粒径が0.1乃至20nmの極微粒化水となしたるうえ、この極微粒水を最大50容量%割合まで混合させてガスと極微粒化水とのエマルジョン燃料を生成する生成部が配備されている。
【0008】
そしてかかる生成部と生成された石油と水とのエマルジョン燃料若しくはガスと極微粒化水とによるエマルジョン燃料は所要の口径と長さのバーナー部に供給されたうえ、石油と水とのエマルジョン燃料若しくはガスと極微粒化水とのエマルジョン燃料と空気量の調整により燃焼がなされるとともに、この燃焼度合により形成放散される熱風温度や熱風容量も決定される。
そして本発明においては、広範囲に亘る品種への加温条件にも対応して使用できるよう、バーナー部に連結して簡便自在に装着しえ且熱風の多方向への放散及び熱風を加温保持させ若しくは渦流拡散放散しえるフレキシブルダクトが配備された構成に存する。
【発明の効果】
【0009】
本発明は上述の如き構成からなるものであって、本発明は燃焼源として灯油や軽油若しくは重油等の石油に対して、水を最大限50容量%割合まで混合のうえ、膨大数からなる衝突、撹乱、破砕、分散モジュールの微細間隙からなる流通路内を急速に流通させるため、相互が不溶性の石油と水も強烈且複雑に衝突され撹乱され破砕されて微粒化されることにより、相互が割合短時間内においては分散混合された状態で石油と水とのエマルジョン燃料が形成される。
従って該石油と水のエマルジョン燃料の燃焼源たる石油の燃焼に伴って、微粒化された水の微爆性が積極的に発揮され、且燃焼に際しても気化熱の剥奪も著しく抑制されるため、安定した燃焼がなされる。加えてかかる微粒化水の微爆性の積極的発揮と、気化熱の剥奪抑制とも相俟って水蒸気改質反応や水性ガス反応が促進されて高い燃焼性も維持される。
【0010】
更に本発明において燃焼源として都市ガスやLPG若しくはLNG等のガスに対して、50容量%割合まで分散混合させる水については、加圧噴霧若しくは超音波噴霧により予め粒径を3乃至30μm程度の微粒化水となしたうえ、更にこの微粒化水に高電圧を付加せしめてレイリー分裂作用によりその粒径が0.1乃至20nmの極微粒化水となしたうえガスと分散混合させることにより相互の見掛粒径及び比重も近似することから容易に均質な分散混合がなされるとともに、ガスの燃焼と共に微爆作用も格段に促進されて高い燃焼性も発揮される。
【0011】
かかる如くして生成された石油と水とのエマルジョン燃料若しくはガスと極微粒化水とのエマルジョン燃料は、バーナー部に供給されて燃焼がなされるものであって、該バーナー部へのエマルジョン燃料の供給量及び空気量の調整次第で熱風の放散量や熱風温度も自在に調整できる。加えて本発明ではかかるバーナー部に簡便に装着しえ多方向に放散しえ且熱風を加温保持させ若しくは渦流拡散放散しえ、而もその放散容量及び放散熱風温度を調整しつつ放散温しえるため、園芸ハウスのスペースや高さ或いは育成種に拘わらず多様に対処できる。そして本発明ではエマルジョン燃料を使用するものであるから、水の混合割合分の燃費の低減化はもとより、排出ガスも著しく削減化がなされる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
送風容量が10l/時以上と送風圧力が5乃至10kg/cmの送風管に、所要の貯留容量の石油貯留槽及び水貯留槽から供給調整ポンプを介して送風管と連結されてなり、この送風管の端縁には金属パイプ材からなり他端には、装着自在で熱風を多方向に放散しえ、而も放散する熱風の加温保持や渦流拡散放散しえるフレキシブルダクトが設けられている。
【実施例1】
【0013】
以下に本発明実施例を図とともに詳細に説明すれば、図1は石油と水のエマルジョン燃料による本発明の説明図であって、フレーム1は本発明の全体を一体的に配設したうえ、使用に供する園芸ハウス内の適宜位置に設置させるために十分な強力を保持させる必要上から通常は鉄骨材が使用されるものであって、且その形状は通常所要の長さと幅及び高さを以って立法形状若しくは直方形状に形成される。
【0014】
そしてかかるフレーム1の一側上方には本発明を所要の稼動条件を以って稼動させるための制御盤2が配設されている。
即ちかかる場合の制御の内容としては、所望の加熱温度と放散容量を以って熱風を形成させるために、その空気吸入口3Bに防塵フィルター3Cが配された送風機3Aを所要の送風量と送風圧で送風させる送風部3の制御や、該送風部3と連結して空気を送風する送風管4には所要容量の重油や軽油若しくは灯油からなる石油5を貯留する石油貯留槽5A及び所要容量の水6を貯留する水貯留槽6Aがフレーム1上部に配設されてなるとともに、これら石油貯留槽5Aに付帯する石油供給調整ポンプ5B、及び水貯留槽6Aに付帯する水供給調整ポンプ6Bが連結されてなり、かかる石油供給調整ポンプ5B及び水供給調整ポンプ6Bの供給制御により、石油と水との混合割合が決定される。
【0015】
かかる如くして送風管4内に供給された所要割合の石油5と水6は、所要の送風量及び送風圧と共に、該送風管4の端縁に連結されてなる衝突、撹乱、破砕、分散モジュール7に形成されてなる膨大数の衝突、撹乱、破砕、分散させる微細間隙の流通路7Hを急速に流通させて相互が微粒化し分散混合されて、石油と水とのエマルジョン燃料8が生成される。
【0016】
衝突、撹乱、破砕、分散モジュール7の一例としては、図2に示すように、供給口7Aと一体的に形成される表蓋7B及び供出口7Dと一体的に形成される裏蓋7Cと、これら表蓋7Bと裏蓋7Cとにより挟着される挟着板7Eとにより形成され、而も表蓋7Bの内面並びに裏蓋7Cの内面には多種の口径と同一の深さの衝突撹乱溝7Fが形成され、且挟着板7Eの両側面には衝突撹乱溝7Fと僅かにズレた位置で、多種の口径と同一深さの破砕分散溝7Gを接合させることにより微細間隙からなる流通路7Hが多数形成される。そして表蓋7Bの衝突撹乱溝7Fと挟着板7Eの破砕分散溝7Gとにより形成される微細間隙からなる多数の流通路7Hを衝突し撹乱されて流通される石油5及び水6は、該衝突、撹乱、破砕、分散モジュール7の外縁近傍に形成された移送孔71を介して再び裏蓋7Cと挟着板7Eの破砕分散溝7Gとにより形成される微細間隙からなる多数の流通路7Hを衝突、撹乱され、且破砕、分散されて供出口7Dより石油と水とのエマルジョン燃料8が生成される。
【0017】
かかる場合の衝突、撹乱、破砕、分散モジュール7は、前述の構成に限定されるものでは無く、所要の容量割合で混合させた石油5及び水6を短時且急速に衝突、撹乱、破砕により可能な限り微粒化させて比較的短時間において相互が分散混合されたエマルジョン燃料8となしえる構成のものであれば差支えない。
【0018】
更に本発明においては石油5及び水6とのエマルジョン燃料8はもとより、都市ガスやLPG若しくはLNG等のガス9と水6とのエマルジョン燃料10も資源的制約のうえからは期待されるものであって、本発明においても実用使用に供しえるものである。
かかるガス9と水6とのエマルジョン燃料10の使用の場合においては、石油5と水6とのエマルジョン燃料8の生成手段と異なるものであるから、図3の如き生成手段が考慮される。
即ち図3においては、その空気吸入口3Bに防塵フィルター3Cが配された送風機3Aからなる送風部3と、該送風部3と連結して所要の送風量及び送風圧で送風させる送風管4には、所要の容量割合で水6を貯留しえる水貯留槽6Aに付帯して水6の供給を調整する水供給調整ポンプ6Bとが連結されている。
【0019】
そして所要の送風圧に付加された供給水を広面積に亘って微細孔隙で形成された噴霧ノズル70より望ましくはその粒径が3乃至30μmの微粒化水71Aとして、且その区画内が略5,000及至15,000Vの高電場に付加されたレイリー分裂区画71内に噴霧のうえ、レイリー分裂作用によりその粒径を0.1乃至20nm程度の極微粒化水71Bとなす。
而してこの極微粒化水71Bは、バーナー部11を形成する所要の口径と長さのバーナー11A内を流通させ、且このバーナー11Aの適宜周面位置には多数の吸引孔11Bを形成するとともに、該吸引孔11Bを包被するようにガス供給包被部11Cを形成のうえ、このガス供給包被部11Cに都市ガスやLPG若しくはLNGからなるガス9を供給することにより、バーナー11A内を流通する極微粒化水71Bによるベンチュリー作用やインジェクター作用によりガス9が吸引されて、ガス9と極微粒化水71Bとの分散混合がなされて、該バーナー11Aの他端において燃焼がなされる。
【0020】
そして本発明においては上述する如く石油5と水6とのエマルジョン燃料8若しくはガス9と水6とのエマルジョン燃料10を燃焼させたうえは、その燃焼に伴い発生する熱風を広範囲に亘る育成種に対応した加温と且高い加温性を以って園芸ハウス内を加温させることが要請される。
これがためにはバーナー11Aに簡便で装着自在に連結でき、且熱風の多方向への拡散や熱風の加温保護や渦流拡散放散等の可能なフレキシブルダクト12が配位されている。
即ち該フレキシブルダクト12は次図以後にいくつかの具体例が示されてなるもので、図4には多方向への熱風放散ダクト12Aの説明図であって、該熱風放散ダクト12Aはその連結部12Bはバーナー11Aに自在に装着できる口径で、且バーナー11Aに固定係止させる適宜の係止手段が施されてなるものであって、該熱風放散ダクト12Aに金属素材の蛇腹管が用いられる所以は、該熱風放散ダクト12A自体に屈曲性を保持させることが園芸ハウスにおいて育成種に対応してaに示す上方加温に適合する屈曲や通常の加温としてはbに示す形状となし、更に地這い種等の加温にはCの如き下方加温適合するよう屈曲が可能となる。加えて蛇腹構造12Cのフィン部分が熱風による加熱を高い加温性とし保持拡散させることも発揮する。
【0021】
図5は熱風渦流拡散ダクト13Aの説明図であって、該熱風渦流拡散ダクト13Aは、その連結部13Bはバーナー11Aに自在に装着できる口径で且バーナー11Aと固定係止させる適宜の係止手段が施されている。
そしてかかる連結部13Bより所要の長さの渦流ダクト13Cは、その連結部13Bより所要の長さの端縁に向って口径が大きく形成されてなるとともに、該渦流ダクト13Cの内側面には、バーナー11Aにより燃焼されて吐出される熱風を、渦流状に螺回させるような渦流壁13Dが螺回形成されてなるものであるから、バーナー11Aからの熱風は該渦流壁13Dに沿って渦流状に且拡散されつつ放散されることとなり、加温性が著しく向上することとなる。
その他、図6に示す如き熱風回転拡散ダクト14Aに示す如く連結部14Bより所要の長さで十分に広拡された広拡ダクト14C内にスワラ14Dを設けた構成のものも提案される。
【産業上の利用可能性】
【0022】
園芸ハウスにおける広範囲の園芸作物に対応して良好な加温促成栽培が可能である。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】 石油と水のエマルジョン燃料による本発明の説明図である。
【図2】 衝突、撹乱、破砕、分散モジュールの説明図である。
【図3】 ガスと水のエマルジョン燃料の生成手段の説明図である。
【図4】 熱風放散ダクトの説明図である。
【図5】 熱風渦流拡散ダクトの説明図である。
【図6】 熱風回転拡散ダクトの説明図である。
【符号の説明】
【0024】
1 フレーム
2 制御盤
3 送風部
3A 送風機
3B 空気吸入口
3C 防塵フィルター
4 送風管
5 石油
5A 石油貯留槽
5B 石油供給調整ポンプ
6 水
6A 水貯留槽
6B 水供給調整ポンプ
7 衝突、撹乱、破砕、分散モジュール
7A 供給口
7B 表蓋
7C 裏蓋
7D 供出口
7E 挟着板
7F 衝突撹乱溝
7G 破砕分散溝
7H 微細間隙からなる流通路
7I 移送孔
70 噴霧ノズル
71 レイリー分裂区画
71A 微粒化水
71B 極微粒化水
8 石油と水のエマルジョン燃料
9 ガス
10 ガスと水とのエマルジョン燃料
11 バーナー部
11A バーナー
11B 吸引孔
11C ガス供給包被部
12 フレキシブルダクト
12A 熱風放散ダクト
12B 連結部
12C 蛇腹構造
13A 熱風渦流拡散ダクト
13B 熱風渦流拡散ダクトの連結部
13C 渦流ダクト
13D 渦流壁
14A 熱風回転拡散ダクト
14B 熱風回転拡散ダクトの連結部
14C 広拡ダクト
14D スワラ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
園地内に安定配置できるよう鉄骨材を用いて所要の幅と長さ及び高さに形成されるフレームと、該フレームの一側に防塵フィルターが配され所要の送風量と送風圧で送風しえる送風機と、該送風機と連結され送風と且混合される石油と水とを移送する送風管と、所要容量の石油貯留槽及び所要容量の水貯留槽と、これら石油貯留槽及び水貯留槽に付帯し所要容量の石油を供給する石油供給調整ポンプ及び所要容量の水を供給する水供給調整ポンプとが連結されてなり、この送風管の端縁には石油と水とを膨大数で且微細間隙からなる流通路内を流通させ衝突、撹乱、破砕、分散により石油と水とのエマルジョン燃料を生成する衝突、撹乱、破砕、分散モジュールが連結されたうえ更に燃焼バーナーと連結されてなり、而もバーナー端縁には装着自在で熱風を多方向に放散させ或いは熱風を加温保持させ、若しくは渦流拡散放散しえるフレキシブルダクトが配備された園芸ハウスの加温装置。
【請求項2】
フレームの一側に防塵フィルターが配された送風機と連結し所要の送風量及び送風圧で送風させる送風管には、所要容量で貯留する水貯留槽に付帯して水の供給を調整する水供給調整ポンプと連結されてなり、所要の送風圧に付加された供給水を広面積に亘り形成された微細孔隙の噴霧ノズルで略3乃至30μmの微粒化水となしたうえ、その区画内が5,000及至15,000Vの高電場に付加されたレイリー分裂区画内に噴霧させて、レイリー分裂によりその粒径が略0.1及至20nmの極微粒化水となしたるうえ、この極微粒化水をバーナーの適宜位置の吸引孔より吸引せしめてガスと水とを分散混合させてエマルジョン燃料となしたうえ燃焼させる請求項1記載の園芸ハウスの加温装置。
【請求項3】
フレキシブルダクトの連結部がバーナーと装着自在で且形成素材が金属素材からなる蛇腹管が用いられてなる、請求項1若しくは請求項2記載の園芸ハウスの加温装置。
【請求項4】
フレキシブルダクトの連結部がバーナーと装着自在であり、且ダクトの連結部より長さの端縁に向って口径が大きく形成され、而も該ダクトの内側面に燃焼吐出される熱風を渦流状に螺回させる渦流壁が形成されてなる、請求項1若しくは請求項2記載の園芸ハウスの加温装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2013−72640(P2013−72640A)
【公開日】平成25年4月22日(2013.4.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−226244(P2011−226244)
【出願日】平成23年9月26日(2011.9.26)
【出願人】(511248009)
【Fターム(参考)】