説明

圧力センサーおよびその製造方法ならびにステアリング装置

【課題】計測誤差を少なくした圧力センサーを用いたステアリング装置を提供する。
【解決手段】基板11(第1剛体)上に絶縁層12が設けられていて、この絶縁層12上に密着層13を介して圧力検知膜14が設けられている。圧力検知膜14は絶縁層全面を覆う保護層15により覆われている。さらに、保護層15の上全面を覆うようになじみ層16が設けて、圧力検知膜14によって生じた段差をなくした。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、圧力センサーおよびその製造方法ならびにこの圧力センサーを組み込んだステアリング装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、薄膜型圧力センサーは、銅とマンガンとニッケルの合金(マンガニン)もしくは、クロムと金の合金を圧力検知膜と使用している。このような薄膜型圧力センサーは、L字や単線パターンとして提供されている(たとえば特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2001−281076号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、薄膜型とは言うものの、被測定対象物に圧力センサーを取り付けた場合、微視的な「かた当たり」が発生する。このため、圧力センサーの出力が不安定になったり、計測誤差が発生したりしてしまうという問題があった。
【0005】
そこで、本発明の目的は、計測誤差を少なくした圧力センサーおよびその製造方法を提供することである。また、本発明の他の目的は、計測誤差を少なくした圧力センサーを用いたステアリング装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を解決するための本発明の圧力センサーは、2つの剛体間の圧力を測定する圧力センサーである。その構成は、2つの剛体の間に設けられた圧力検知膜と、2つの剛体の間に設けられていて、圧力検知膜を覆うとともに圧力検知膜の存在しない部分を充填して圧力検知膜の厚みによる段差をなくすなじみ層と、を有する。
【0007】
上記目的を解決するための本発明の圧力センサーの製造方法は、2つの剛体のうちの一方の基板として用いて、その基板上に圧力検知膜を形成して、基板上に形成した圧力検知膜を覆うなじみ層を形成する。これにより基板上に形成した圧力検知膜によって生じる段差をなくす。
【0008】
さらに上記目的を解決するための本発明のステアリング装置は、ステアリングコラムにはめ込まれたステアリングボスに穿たれた第1穴部内に設けられており、ステアリングコラム外周と第1穴部を埋める埋め込み部材との間に配置された第1圧力センサーと、この第1圧力センサーと直交する方向に穿たれた第2穴部内に、ステアリングコラム外周と第2穴部を埋める埋め込み部材との間に配置された第2圧力センサーとを有し、さらに、ステアリングボスのステアリングコラム軸方向の切断面に挟み込んだ第3圧力センサーを有する。そして、第1〜第3圧力センサーが本発明からなる上記圧力センサーである。
【0009】
さらに上記目的を解決するための本発明の他のステアリング装置は、ステアリングコラムとステアリングコラムにはめ込まれたステアリングボスの間に配置された第1圧力センサーと、同じくステアリングコラムとステアリングボスの間で、第1圧力センサーに対して直交する位置に配置された第2圧力センサーとを有し、さらにステアリングボスのステアリングコラム軸方向の切断面に挟み込んだ第3圧力センサーを有する。そして、第1〜第3圧力センサーが本発明からなる上記圧力センサーである。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、圧力センサーに用いられている圧力検知膜によって生じる段差をなくしたので、測定対象である2つの剛体に対して圧力検知膜がかた当たりしなくなり計測誤差を少なくすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】本発明を適用した実施形態圧力センサーを示す断面図である。
【図2】圧力検知膜と配線部のパターン形状の例を示す図面で、図2(a)および(c)は圧力検知膜パターンを示す平面図であり、図2(b)は(a)のA−A断面を示す図であり、図2(d)は(b)のB−B断面を示す図である。
【図3】なじみ層の厚さと圧力センサーの特性を示すグラフである。
【図4】本実施形態による圧力センサーを2つの剛体のボルト締結部に利用した場合の例を説明するための説明図である。
【図5】圧力センサー出力をホイートストーンブリッジ回路により計測する例を示す回路図である。
【図6】自動車の衝突時にステアリングにかかる衝撃荷重(三軸荷重)を説明する説明図である。
【図7】実施形態による圧力センサーを用いた利用形態2におけるステアリング装置を示す図面であり、(a)は部分断面図、(b)は要部透視図である。
【図8】圧力センサーの設置状態を説明するための断面図である。
【図9】実施形態による圧力センサーを用いた利用形態3におけるステアリング装置を示す図面であり、(a)は部分断面図、(b)は要部透視図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明の実施形態を添付した図面を参照して説明する。
【0013】
図1は、本発明を適用した実施形態の圧力センサーを示す断面図である。
【0014】
図1に示すように、本実施形態の圧力センサー1は、基板11(第1剛体)上に絶縁層12が設けられていて、この絶縁層12上に密着層13を介して圧力検知膜14が設けられている。圧力検知膜14は絶縁層全面を覆う保護層15により覆われている。保護層15の圧力検知膜14上全面を覆うようになじみ層16を設けている。このなじみ層16によって基板11面上の圧力検知膜14が存在しない部分が充填されて圧力検知膜14によって生じる段差が吸収されて段差がなくなるようにしている。そしてこの圧力センサー1は、なじみ層16の上から剛体部品20(第2剛体)が密着するように配置される。
【0015】
このような構造となる圧力センサー1は、基板11と剛体部品20との間にかかる圧力を測定する。ここで基板11はこの圧力センサー1の圧力検知膜14を支持する基板11として存在する。なお、基板11の代わりに、剛体部品20との間で圧力を測定するための他方の剛体部品(第1剛体となる)に直接圧力検知膜14を形成するようにしてもよい。
【0016】
以下、この圧力センサー1の各部材について詳細に説明する。
【0017】
基板11は、剛体部品20との間にかかる圧力によって破断しないものであればどのようなものでもよく、特に限定されない。たとえば、圧力がかかっても充分な合成を持つ部材として金属板を用いることができる。具体的には、たとえばステンレス(たとえばSUS304)板、銅板、アルミニウム板などである。また金属のほかにも、測定圧力に対して破断しないものであればセラミックスや硬質樹脂製基板などであってもよい。
【0018】
また、基板11の厚さは、剛体部品20との間にかかる圧力によって破断しないために必要な厚さとすればよく限定されない。この厚さの点からは、金属板を用いることで十分な強度を得つつ非常に薄くすることが可能となる。たとえば基板として10μm以下も可能となるが、必要に応じた厚さとすればよい。
【0019】
この基板11の表面は、好ましくは面粗度Rmax(最大高さ)が0.2μm以下となるように研磨加工されていることが望ましい。これは基板表面の面粗度をできるだけ低くして平坦にすることで、その上に形成される絶縁膜の被覆を良好にし、また剛体部品20との間で均一に圧力を測定できるようになるからである。
【0020】
次に、基板11上に形成された絶縁層12は、たとえば、Al、SiO、Si、AlNなどである。これら絶縁層12はスパッタリングやCVD法によって形成できる。また、SiOの場合、原材料としてTEOS(テトラエトキシシラン)を用いたCVD法により形成することで、絶縁性が高くて好適な絶縁層12となる。またTEOSを用いたCVD法は成膜速度が速いので生産性もよい。
【0021】
このほか、絶縁層12としては、たとえばDLC(ダイアモンドライクカーボン:硬質炭素膜)も、非常に硬度の高い絶縁層12となるため、この圧力センサー1に適している。DLCはプラズマCVD法によって成膜できる。
【0022】
これら絶縁層12もまた、その面粗度Rmaxが0.2μm以下であることが好ましい。このような面粗度とすることで剛体部品20との間で均一に圧力を測定できるようになる。面粗度を下げるためには、たとえば化学機械研磨法などを用いればよい。
【0023】
また、これら絶縁層12の厚さも、剛体部品20との間にかかる圧力によって破断せず、かつ絶縁性が保たれている厚さとすればよく、特に限定されない。この点、上述したAl、SiO、Si、AlNはスパッタリングやCVD法によって成膜することができるため非常に薄くすることができる。同様にDLCもプラズマCVD法によって成膜できるので非常に薄くすることができる。具体的には、測定対象とする圧力範囲にもよるが、たとえば1〜5μm程度もあれば十分である。もちろんさらに厚くしてもかまない。この絶縁層12の厚さは、圧力センサー全体の厚さに応じて決定すればよい。
【0024】
絶縁層12は、基板11に非導電性の部材を用いた場合には、省略してもかまわない。
【0025】
次に、絶縁層12上に形成された密着層13は、たとえばポリイミドである。絶縁層12は、面粗度を下げることで平坦性はよくなる。しかし圧力検知膜14となる材料との接合が悪くなってはがれやすくなるおそれがある。そこで、ポリイミドなどの樹脂からなる密着層13を用いて圧力検知膜14のはがれを防止する。
【0026】
ポリイミドによる密着層13の厚さは、その上限として30μm程度とすることが好ましい。これは、あまり厚くすると、ポリイミドの弾性による変形の割合が大きくなり、圧力センサー1全体としての圧力検知特性の直線性やヒステリシスが悪化してしまうためである。厚さの下限値は、この密着層13が密着力を上げるだけに設けるだけであるので成膜する機械の成膜限界まで薄くしてかまわない。たとえばスピンコーターを利用して成膜する場合、2μm程度である。
【0027】
なお、圧力検知膜14のはがれを防止するためには、密着層13を用いることなく、絶縁層表面をArプラズマで改質してもよい。これにより、ごく微細な凹凸ができて絶縁層12上に圧力検知膜14を成膜した場合に、その密着性を向上させることができる。
【0028】
次に、センサーの要となる圧力検知膜14は、圧力によって電気抵抗が変化するマンガニンやイッテルビウムなどのピエゾ抵抗体、圧力によって分極電荷が変化するPZTなどの圧電体が用いられる。これらは、スパッタリングもしくは真空蒸着法によって成膜する。なお、イッテルビウムを用いる場合、スパッタリングもしくは真空蒸着法によって前記の絶縁層12であるAl、SiO、Si、AlNを真空中で成膜後、連続してイッテルビウムを形成するようにしてもよい。この場合密着層13はないことになるが、Al、SiO、Si、AlNなどの成膜直後の表面は平坦度が低いため、圧力検知膜14の密着性はよい。
【0029】
一方、絶縁層12としてDLCを用いた場合は、好ましくは密着層13を形成した後、スパッタリングや真空蒸着法によって、マンガニンやイッテルビウム、あるいはPZTなどの圧力検知膜14を成膜することになる。
【0030】
このような圧力検知膜14となる材料の成膜後の厚さは、0.1〜1μm程度である。
【0031】
その後、フォトエッチングやメタルマスクを用いて圧力検知膜14をパターニングする。パターニング後の圧力検知膜14の一部は、後述する配線部の一部に覆われることで配線と電気的に接続する。
【0032】
図2は、圧力検知膜14と配線部50のパターン形状の例を示す図面である。なお、図2(a)および(c)は圧力検知膜パターンを示す平面図であり、図2(b)は(a)のA−A断面を示す図であり、図2(d)は(b)のB−B断面を示す図である。
【0033】
ここで説明する圧力センサー1は図示するように、中心に穴19のあるリング形状(ワッシャ型ともいう)をしている。そして、ここではパターン密度が疎な場合(図2(a)および(b))と、パターン密度が(a)および(b)と比較して密な場合(図2(c)および(d))を示している。
【0034】
パターン密度が疎なパターン141の場合は、圧力検知膜14による凸部に対して、その下の絶縁層部分の面積が広くなる。したがって、圧力検知膜14は、その周辺に対して相対的に突出する形になりやすいが、なじみ層16を設けることで圧力の加わり方がセンサー全体に均一になり、圧力検知膜14に局所的に力が加わることなく、測定値が安定する。一方、パターン密度が密なパターン142の場合は、圧力検知膜14がセンサー全体に均等に配置されているので、それだけでも密度が疎な場合と比較すれば、剛体部品20と圧力センサー1の接触面が安定し、低圧から高圧まで良好な直線性で高精度に計測することができる。そして、これになじみ層16を設けたことで、圧力検知膜14全体にいっそう均等に圧力が加わるようになり、不感知部が少なくなって圧力感度が向上する。特に、圧力検知膜14が占める面積が基板面積の50%以上となるパターンで形成することが好ましい。
【0035】
配線部50は、圧力検知膜14の端部を覆うよう接続する。そしてこの圧力検知膜14の端部と配線部50との接続部分もまた、なじみ層16で覆うようにすることが好ましい。これにより、この接続部分によって生じた段差を、剛体部品20との接触面において影響しないようにする。接続部分が圧力センサーの外となる場合にはなじみ層16を設ける必要はない。
【0036】
配線部50を形成する導電部材としては、たとえば、比抵抗が小さく、圧力の検出結果に影響を与えないようにするため、圧力感度が小さいAu薄膜、Cu薄膜、またはAl薄膜を用いることが望ましい。配線部50も、このような導電膜を真空蒸着やスパッタによって、ごく薄く形成することができる。成膜後はフォトエッチング、またはメタルマスクを用いた微細加工によって配線のパターン形状に形成する。なお、配線部50の基板11から外に出ている部分は、さらに樹脂材料によりなる被覆材によって覆いリード線とする。
【0037】
次に、保護層15は、前述した絶縁層12と同様に、たとえば、Al、SiO、Si、AlNなどの絶縁膜である。これらはスパッタリングやCVD法によって形成できる。また、SiOの場合、TEOSを用いたCVD法により形成することが好ましい。また、プラズマCVD法によって成膜したDLCを用いてもよい。なお、保護層15の厚さは前述した絶縁層12と同様である。この保護層15は、圧力検知膜14の耐久性を上げるためのものである。
【0038】
保護層15は、図示するように、パターニングした圧力検知膜14に起因して、その厚さに沿って保護層15の表面に段差(凹凸)ができる。そこで、最後にこの段差をなくすためになじみ層16を設けている。なじみ層16は、圧力負荷を均一に圧力検知膜14に伝達するためのものである。このためなじみ層16は、ある程度の柔軟性を持ちつつも加えられた圧力に対して弾性変形が少ない部材とする必要がある。このような部材としては、たとえば素材としてポリイミドを用いて、その厚さを調整することで可能となる。そこでポリイミドの膜厚は、圧力センサー特性が直線性およびヒステリシス(後述)が損なわれない程度となるように調整する。この観点から、たとえばポリイミドの膜厚は、圧力検知膜14の上で2〜30μmが適している。
【0039】
そして、なじみ層16を設けた圧力センサー全体の平坦度は、圧力検知膜14の厚さによって生じる段差よりも低くなればよい。もっとも好ましくは、前述した基板11の平坦度と同程度、すなわち、面粗度Rmaxで0.2μm以下となるようにする。なお、この値は、圧力センサー1単体として計測される面粗度である場合のほか、2つの剛体(ここでは、基板11と剛体部材20)によって挟まれた状態で、それらからの圧力を受けて上記のような面粗度となる場合も含む。これは、なじみ層16をポリイミドなど弾性のある材料の場合、圧力センサーとして計測対象としている圧力以下の圧力が加わることで生じている段差が押さえられて全体として平坦化するためである。
【0040】
なじみ層16は、圧力検知膜14を破壊しない温度域で形成可能な場合は、保護層15に直接形成してもよい。また、なじみ層16の形成温度が圧力検知膜14を破壊または特性を悪化させるような温度が必要な場合には、剛体部品20側に形成して圧力センサー1として重ね合わせるようにするとよい。
【0041】
ここで、なじみ層16の厚さと圧力センサー1の特性について説明する。図3はなじみ層16の厚さと圧力センサー1の特性を示すグラフであり、横軸は加重(加えた力)、縦軸は圧力センサー1の出力値(電圧)を示している。
【0042】
ここで印加した圧力値と圧力センサー1の出力をプロットした線が直線となるもの、すなわちグラフの傾きが一定となるものが直線性のよい圧力センサー1ということになる。また、圧力を上げていくときの線と圧力を下げていくときの線が同じであればヒステリシスがないものとすることができる。逆に圧力を上げていくときの線と圧力を下げていくときの線の乖離が大きいものほどヒステリシスが悪いことになる。ヒステリスは上昇時と下降時のそれぞれの線のもっとも乖離したときの圧力値に対するセンサー出力値の差を、その割合(%)で示したもので、((上昇時のセンサー出力値−下降時のセンサー出力値)/上昇時のセンサー出力値)の絶対値×100である。または((上昇時のセンサー出力値−下降時のセンサー出力値)/下降時のセンサー出力値)の絶対値×100でもよい。
【0043】
図においては、ポリイミドの厚さが圧力検知膜14の上部で2〜30μmのときに、グラフの傾きが一定となり、しかも圧力上昇時と下降値でほとんど変わらないグラフとなった。一方、なじみ層16がない場合や、なじみ層16の厚さが35μmを超えて厚くした場合は、傾きが一定せず、直線性が悪くなることがわかる。なおかつ、これらの場合はヒステリシスも悪化して、圧力を上昇させていったときの線と、圧力を低下させていったときの線が一致しない。なお、図3に示したグラフは、それぞれのなじみ層16の厚さにおいて3回往復、圧力の上昇下降を繰り返したものプロットしたものである。したがって、り、なじみ層最適範囲の線が6本、なじみ層なしの線が6本、なじみ層最適値から5μm超過の線が6本であり、それぞれの6本の線において、それぞれ矢印Uに近い側が圧力上昇時のグラフ線であり、矢印Dに近い側が圧力下降時のグラフ線である。
【0044】
また、センサー出力は、ホイートストーンブリッジ回路を用いて計測される電圧値である。
【0045】
ヒステリシスの悪化は圧力センサーとして不都合である。たとえば、センサー出力の電圧値を実際の圧力に換算する場合、基本的にはセンサー出力電圧値対圧力値の検量線をあらかじめ作っておいて、これをもとにセンサー出力値を圧力値に換算する。このためヒステリシスが悪いと、検量線を圧力上昇時のものと下降時もの2つ用意しなければならない。そして圧力測定時には圧力が上昇中であるか下降中であるかを判断して2つの検量線のいずれを適用するか判断しなければならなくなる。このような操作は実際の圧力センサーを使用するためには、あまり実用的でない。このためヒステリシスはできるだけ少ない方が良い。ヒステリシスが少なければ、圧力上昇時も下降時も検量線は一つで済むし、圧力を測定する際には上昇中であるか下降中であるかといった判断も不要となる。
【0046】
したがって、センサー出力特性を良好なものとするためには、出力の直線性、およびヒステリシスの観点から、なじみ層16(ポリイミド)の厚さが圧力検知膜14の上部で2〜30μmの範囲が好ましい。なお、このなじみ層16(ポリイミド)の厚さは、圧力センサー1全体の大きさ(面積)や圧力検知膜14の面積、さらには圧力センサー1として所望の誤差範囲(すなわち直線性やヒステリシスの許容できる乖離範囲)に応じて決定すればよく、この値に限定されるものではない。
【0047】
たとえば圧力センサー1の直線性は、測定する圧力範囲内において感度誤差が1%以下とする場合には、傾き一定の直線から1%未満の傾き変化が許容されることになる。同様に、感度誤差が10%でよければ直線から10%未満の傾きの変化が許容される。これはヒステリシスについても同様であり、感度誤差を1%以下とする場合は乖離の大きさが1%未満となるようにすればよい。感度誤差が10%でよければ乖離の大きさも10%未満であればよいことになる。
【0048】
なお、前記の保護層15はなくてもよく、圧力検知膜14の上に直接なじみ層を設けてもよい。この場合もなじみ層14の上が平坦になり、かつヒステリシスが良好な厚みとなるようにその厚さを調整する。この場合、このなじみ層16が圧力検知膜14を保護する保護層としての役割も果たすことになる。この場合、なじみ層14としては、ポリイミドのほかに、上記保護層として用いられる材料、すなわち、Al、SiO、Si、AlNなどの絶縁膜、およびDLCとすることもできる。この場合には、その化学機械研磨などにより平坦化してもよい。ただし、なじみ層14をポリイミド以外の材料で形成した場合には、硬度が高くなるため感度が低くなるおそれもあるので、できるだけ薄い厚み、たとえば1〜5μm程度とすることが好ましい。
【0049】
次に、このような圧力センサー1の製造方法は、すでに説明した構造からわかるとおり、基板11上に各層を積み重ねてゆくことにより製造する。
【0050】
すなわち、まず基板11面を平坦化して絶縁層12を形成する。そして絶縁層12の面をたとえば化学機械研磨などを用いて平坦化する。その後、絶縁層12上に密着層を形成する。または密着層を用いない場合には絶縁層12の面をArプラズマで改質する。その後、圧力検知膜14を形成し、保護層15を形成する。そして、保護層15の上からなじみ層16を形成する。
【0051】
(利用形態1)
次に本実施形態による圧力センサー1の利用形態について説明する。
【0052】
図4は、本実施形態による圧力センサー1を2つの剛体のボルト締結部に利用した場合の例を説明するための説明図である。
【0053】
圧力センサー1は、図4(a)に示すように、平面形状がリング形状のもので、中心の穴19にボルトが入る構造となっている。なお、この構造はすでに説明した図2の形態と同じである。圧力検知膜14のパターンについては図2(c)および(d)のパターンが適している。
【0054】
圧力センサー1の配置は、ボルト締結する2つの剛体(被締結部材21および22)の間に、穴19にボルト25を挿入して被締結部材ごと締結されようにする。これによりボルト25で締結された部分に加わる圧力を測定する。
【0055】
測定に当たって圧力センサー1からの出力は、たとえば、図5に示すように、ホイートストーンブリッジ回路により計測する。ここでは、図4(b)に示した3つの圧力センサー1を直列に接続してホイートストーンブリッジ回路のRxとしている。なお、ホイートストーンブリッジ回路による計測については周知であるので詳細な説明は省略する。
【0056】
ここで用いる圧力センサー1は、各層の厚さをごく薄くすることが好ましい。たとえば、圧力センサー1全体の厚さとして基板11を含め約0.1mm程度まで薄くする。本実施形態の圧力センサー1であれば、上述のように、各層の厚さがミクロンオーダーまで薄くすることができるので、全体の厚さも約0.1mm程度かそれ以下にまで薄くすることが可能である。これにより被締結部品の間に圧力センサー1を挟んで締結しても、部品の強度設計にとって重要なパラメータであるボルト締結部の締結力や動的伝達荷重を、部品の質量やジオメトリーをほとんど変えることなく計測することができる。
【0057】
このような被締結部材の具体例としては、たとえば自動車エンジンのシリンダブロックとシリンダヘッドの締結部である。シリンダブロックとシリンダヘッドの締結部に本実施形態による圧力センサー1を設けることで、たとえば、振動や経時変化による締結部のゆるみなどを、エンジン特性に影響を与えることなくリアルタイムで計測することができる。
【0058】
(利用形態2)
さらに他の利用形態について説明する。
【0059】
以下、図6〜8は、本実施形態による圧力センサーを一体的に取り付けたステアリング装置を説明するための説明図である。
【0060】
この利用形態2は、自動車の衝突時におけるステアリングに加わる衝撃荷重(三軸荷重)を計測するために圧力センサーをステアリングコラムの部分に一体的に取り付けたステアリング装置である。
【0061】
図6は、自動車の衝突時にステアリングにかかる衝撃荷重(三軸荷重)を説明する説明図である。
【0062】
自動車の衝突時にステアリングにかかる荷重Fは、図示するようにFx、Fy、Fzの3軸荷重に分解することができる。すなわち、ステアリングコラムの軸心方向をFz、Fzに対して垂直な上下方向をFy、Fzに対して垂直で水平方向をFxとする。そこで利用形態2では、この3軸荷重を本実施形態による圧力センサー1をステアリングコラム部分に設けて計測することとした。
【0063】
図7は、この利用形態2におけるステアリング装置を示す図面であり、(a)は部分断面図、(b)は要部透視図である。
【0064】
このステアリング装置は、ステアリングコラム100にはめ込まれるステアリングボス101に、Fx,Fy,Fzの3方向の荷重を各方向に対応した合計5つの圧力センサー110〜112を取り付けている。ステアリングボス101にはステアリングホイール102が取り付けられている。
【0065】
まず、圧力センサー110は、Fz方向の荷重を計測するためのセンサーであり、リング型をしている。形状は図2(c)に示したものと同様であり、その大きさは、ステアリングコラム100が通る穴19を有し、外径がステアリングボス101の外径と一致する。この圧力センサー110は、切断したステアリングボス101の切断面の間に設けられ、圧力センサー110の穴19にステアリングコラム100が通るように配置されている。これにより圧力センサー110はステアリングコラム100の軸方向にかかる荷重Fzを計測する。
【0066】
圧力センサー111および112は、それぞれステアリングボス101に穿たれ互いに直交する穴115(第1穴部)および116(第2穴部)内にそれぞれ配設されている。したがって、圧力センサー111および112はそれぞれ2個ずつ、計4個取り付けられている(図7(b)の符号111(1)および111(2)と符号112(1)および112(2))。
【0067】
図8は、圧力センサー111および112の設置状態を説明するための断面図である。
【0068】
圧力センサー111および112は、図8に示すように、ステアリングボス101に穿たれた穴115または116内に、ステアリングコラム100の外周面と当接する鏡面圧子118と、穴115または116を埋めて、この圧力センサー111および112を押さえつけるネジ119との間に配置されている。鏡面圧子118はステアリングコラムとの当接面、および圧力センサー111または112との当接面が鏡面加工されて平坦になっている部材である。また、穴115および116にはネジ山が切ってある。
【0069】
これにより、圧力センサー111はFx方向の荷重を計測し、圧力センサー112はFy方向の荷重を計測する。なお、圧力センサー111および112の形状は特に限定されないが、穴115および116に入る大きさとする。
【0070】
ここで、FxおよびFyの軸力算出は、FxおよびFyごとに、それぞれ上下一対の圧力センサー111(1)および111(2)と112(1)および112(2)の出力の差分を取ることにより、かた当たりなどによる計測誤差を補正して、より測定精度が高くなるようにしている。なお、このような2個一対の形式とすることなく、FxおよびFyをそれぞれ1つの圧力センサーで計測するようにしてもよい。
【0071】
このようにステアリング装置に圧力センサー110〜112を一体となるように組み込むことで、ステアリングコラム部分の形状および寸法を変更したり、センサーをステアリングコラム部分に外付けにすることなく3軸荷重を精度よく計測することができる。これにより、たとえば実車の衝突実験でのFx,Fy,Fzの3方向の荷重を計測する場合に実車の部品形状や重量バランスに非常に近い状態で実験を行うことができるようになる。
【0072】
(利用形態3)
この利用形態3も、利用形態2と同様に自動車の衝突時におけるステアリングに加わる衝撃荷重(三軸荷重)を計測するために圧力センサーをステアリングコラムの部分に一体的に取り付けたステアリング装置である。
【0073】
図9は、この利用形態3におけるステアリング装置を示す図面であり、(a)は部分断面図、(b)は要部透視図である。
【0074】
ここでは、ステアリングボス101をステアリングコラム100に嵌め合わせるテーパー形状の付いた固定部の4方向に圧力センサー121(1)〜(4)を取り付け、リング状の圧力センサー110をステアリングボス101に設けている。圧力センサー110は、前述の利用形態2と同じであり、ステアリングボス101を切断した断面に挟んで配置している。これによりステアリングコラム100の軸方向の荷重Fzを測定する。
【0075】
一方、圧力センサー121(1)〜(4)は、本実施形態の圧力センサーが非常に薄く形成できることを利用して、ステアリングボス101とステアリングコラム100の嵌め合い部分(テーパーのある部分)に設置したものである。これにより、荷重Fzと直交する方向の荷重Fx,Fyを4方向から計測する。
【0076】
この利用形態3も、利用形態2と同様に、精度よくステアリングにかかる荷重を計測することができ、実車の衝突実験でのFx,Fy,Fzの3方向の荷重を計測する場合に非常に有効である。
【0077】
以上説明した本実施形態によれば、以下のような効果を奏する。
【0078】
圧力センサー1の圧力検知膜14を覆うようになじみ層16を設けて圧力検知膜14によって生じる段差をなくしたので、剛体部品20と圧力センサー1の圧力検知膜14がかた当たりすることなく、圧力検知膜14に加わる面圧を低圧から高圧まで良好な直線性かつヒステリシスで高精度に計測することができる。また、センサー表面を高度に平坦化することができるので、圧力センサー1全体に均一に圧力が加わるよになり、磨耗やスクラッチなどの機械的ダメージが少なく耐久性が向上する。特に、なじみ層16の厚さを計測される出力のヒステリスがあらかじめ決められた範囲内となる厚さとすることで、測定誤差を少なくすることができる。このような厚みとして、たとえばなじみ層にポリイミドを用いた場合は、圧力検知膜上の厚さが2〜30μmとすることで、ヒステリシスの非常に少ない圧力センサーを得ることができる。
【0079】
また、圧力検知膜14となじみ層16の間に絶縁性の保護層15を設けたので、圧力検知膜14の耐久性を向上させることができる。また、この保護層15により、剛体部品20が導電性の場合に、圧力検知膜14と確実に絶縁することができる。
【0080】
また、基板11と圧力検知膜14の間に絶縁層12を設けたので、圧力検知膜14の耐久性が向上する。特に、基板11として導電性の部材を使用した場合には基板11と圧力検知膜14の間の絶縁性を確保することができる。この絶縁層12を設けた場合に、その面粗度の最大高さを0.2μm以下としたので、圧力検知膜14を形成する元となる面が平坦になり、圧力検知膜14の形成自体が平坦になるので、圧力センサー全体の平坦度を上げることができる。
【0081】
また、絶縁層12と圧力検知膜14と間に、それらの付着力を高める密着層13を設けたので、圧力検知膜14のはがれを防止することができる。
【0082】
また、絶縁層12としてDLC膜を用いた場合にはプラズマCVDにより成膜することで、圧力検知膜14の上部と側部に等方的に保護層15を成膜でき、センサーの耐久性が向上する。また、凹凸や曲率を持つ基板11に対しても均一な膜を形成することができ、適用範囲を拡大できる。さらにDLC膜は、SiO、Alなどの酸化物よりも酸素含有量が極めて低いため、膜中酸素の拡散による圧力検知膜14の酸化がなく、耐熱性が向上する。
【0083】
また、圧力検知膜14は、基板11の面積に対して50%以上を占めるように配置したので、圧力センサー全体として圧力検知膜14に加わる圧力が均等化して測定感度が向上する。
【0084】
さらに、本実施形態における圧力センサーの製造方法によれば、単純に、基板11上に各層を積み重ねるように形成してゆけばよいので、製造が簡単である。
【0085】
また、基板11上に圧力検知膜14を形成する前に、基板11上に絶縁層12を形成してもよいし、絶縁層12を形成した場合にはその上を化学機械研磨によって平坦化することで、圧力検知膜14が傾いたりすることなく平坦に形成することができる。また、絶縁層12の上に密着層13を形成してその上に圧力検知膜14することで圧力検知膜14のはがれを防止することができる。
【0086】
また、圧力検知膜14の上に保護層15を形成したので、圧力検知膜14の耐久性を上げることができる。
【0087】
さらに、本実施形態による圧力センサーを使用したステアリング装置は、ステアリングボス101に穿たれ互いに直交する穴115(第1穴部)および116(第2穴部)内にそれぞれ圧力センサー111および112を配置し、さらにステアリングボス101の切断面に圧力センサー110を配置した。これによりステアリングコラム部分の形状および寸法を変更したり、圧力センサーをステアリングコラム部分に外付けにすることなく3軸荷重を精度よく計測することができる。
【0088】
特に、圧力センサー111および112は、それぞれ2個一対の圧力センサーとしたので、計測誤差を補正して、より測定精度を高くすることができる。また、ステアリングボス101の切断面に圧力センサー110を配置したことでステアリングコラム100の軸方向の圧力を直接かつステアリングコラム100の周囲で均等に測ることができる。
【0089】
さらに本実施形態による圧力センサーを使用した他のステアリング装置は、ステアリングコラム100とステアリングボス101嵌め合い部分に圧力センサー121を配置し、ステアリングボス101の切断面に圧力センサー110を配置した。これによりステアリングコラム部分の形状および寸法を変更したり、センサーをステアリングコラム部分に外付けにすることなく3軸荷重を精度よく計測することができる。
【符号の説明】
【0090】
1、110〜112、121 圧力センサー、
11 基板、
12 絶縁層、
13 密着層、
14 圧力検知膜、
15 保護層、
19 穴、
20 剛体部品、
50 配線部、
100 ステアリングコラム、
101 ステアリングボス、
115、116 穴、
118 鏡面圧子、
119 ネジ。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
2つの剛体間の圧力を測定する圧力センサーであって、
前記2つの剛体の間に設けられた圧力検知膜と、
前記2つの剛体の間に設けられていて、前記圧力検知膜を覆うとともに前記圧力検知膜の存在しない部分を充填して前記圧力検知膜の厚みによる段差をなくすなじみ層と、を有することを特徴とする圧力センサー。
【請求項2】
前記なじみ層は、前記圧力検知膜によって計測される出力のヒステリスがあらかじめ決められた範囲内となる厚さであることを特徴とする請求項1記載の圧力センサー。
【請求項3】
前記なじみ層は、ポリイミドであり、前記圧力検知膜上の厚さが2〜30μmであることを特徴とする請求項2記載の圧力センサー。
【請求項4】
前記圧力検知膜と前記なじみ層の間に、絶縁性の保護層をさらに有することを特徴とする請求項1〜3のいずれか一つに記載の圧力センサー。
【請求項5】
前記圧力検知膜の前記なじみ層で覆われていない側の面と、前記なじみ層で覆われていない側に位置する剛体の間に絶縁層をさらに有することを特徴とする請求項1〜4のいずれか一つに記載の圧力センサー。
【請求項6】
前記絶縁層の前記圧力検知膜と接する面は、面粗度の最大高さが0.2μm以下であることを特徴とする請求項5記載の圧力センサー。
【請求項7】
前記絶縁層と前記圧力検知膜の間に、前記絶縁層に前記圧力検知膜を密着させる密着層をさらに有することを特徴とする請求項6記載の圧力センサー。
【請求項8】
前記圧力検知膜は、前記2つの剛体のうち一方の剛体を基板として、当該基板の面積の50%以上を占めるように配置されていることを特徴とする請求項1〜7のいずれか一つに記載の圧力センサー。
【請求項9】
2つの剛体間の圧力を検知する圧力センサーの製造方法であって、
前記2つの剛体のうちの一方の剛体となる基板上に圧力検知膜を形成する段階と、
前記基板上と前記圧力検知膜上を覆うなじみ層を形成する段階と、を有することを特徴とする圧力センサーの製造方法。
【請求項10】
前記基板上に前記圧力検知膜を設置する前に、
前記基板上に絶縁層を形成する段階と、
前記絶縁層面上を化学機械研磨によって平坦化する段階と、
を有することを特徴とする請求項9記載の圧力センサーの製造方法。
【請求項11】
前記絶縁層の面上に密着層を形成後、前記圧力検知膜を形成することを特徴とする請求項10記載の圧力センサーの製造方法。
【請求項12】
前記なじみ層を形成する前に、
前記圧力検知膜を覆う保護層を形成する段階と、
を有することを特徴とする請求項9〜11のいずれか一つに記載の圧力センサーの製造方法。
【請求項13】
ステアリングコラムにはめ込まれたステアリングボスに穿たれた第1穴部内に設けられており、前記ステアリングコラム外周と当該第1穴部を埋める埋め込み部材との間に配置された第1圧力センサーと、
ステアリングコラムにはめ込まれたステアリングボスの前記第1圧力センサーと直交する方向に穿たれた第2穴部内に設けられており、前記ステアリングコラム外周と当該第2穴部を埋める埋め込み部材との間に配置された第2圧力センサーと、
前記ステアリングボスの前記ステアリングコラム軸方向の切断面に挟み込んだ第3圧力センサーと、を有し、
前記第1〜第3圧力センサーが請求項1〜8のいずれか一つからなる圧力センサーであることを特徴とするステアリング装置。
【請求項14】
前記第1圧力センサーは、2個の圧力センサーがそれぞれに対応した2つの第1穴部に設けられており、
前記第2圧力センサーは、2個の圧力センサーがそれぞれに対応した2つの第2穴部に設けられており、
前記第3圧力センサーは、ステアリングコラムの軸を取り囲むリング形状であることを特徴とする請求項13に記載のステアリング装置。
【請求項15】
ステアリングコラムと当該ステアリングコラムにはめ込まれたステアリングボスの間に配置された第1圧力センサーと、
前記ステアリングコラムとステアリングボスの間であって前記第1圧力センサーに対して直交する位置に配置された第2圧力センサーと、
前記ステアリングボスの前記ステアリングコラム軸方向の切断面に挟み込んだ第3圧力センサーと、を有し、
前記第1〜第3圧力センサーが請求項1〜8のいずれか一つからなる圧力センサーであることを特徴とするステアリング装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2010−204014(P2010−204014A)
【公開日】平成22年9月16日(2010.9.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−52081(P2009−52081)
【出願日】平成21年3月5日(2009.3.5)
【出願人】(000003997)日産自動車株式会社 (16,386)
【Fターム(参考)】