説明

圧縮空気除湿装置

【課題】一旦分離されていた水分が除湿された二次側の圧縮空気中へ戻ることを防止し、除湿効果を高めることができる圧縮空気除湿装置を提供すること。
【解決手段】一次側の圧縮空気について熱交換によって除湿を行い、除湿された二次側の圧縮空気を排出するように、熱交換器10が第1の熱交換器部20と第2の熱交換器部30の二段階に設けられ、第2の熱交換器部30が第1の熱交換器部20の下側に配設され、第2の熱交換器部30の空気出口32が開口すると共に再熱用の流路の入口22aに開口する第1の小室14と、再熱用の流路の出口22bが開口すると共に二次側の圧縮空気を排出するための排出口13に開口する第2の小室15とを備え、第2の小室15の内部であって再熱流路の出口22bと排出口13との間に、圧縮空気の流れを屈曲させて水分を分離させる水分離手段50が設けられている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、圧縮空気を発生させるコンプレッサーなどの圧縮装置から導入された一次側の圧縮空気について熱交換によって除湿を行い、除湿された二次側の圧縮空気を空気圧機器へ供給する圧縮空気除湿装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、圧縮空気を発生する圧縮装置から導入された高温多湿状態にある圧縮空気について除湿を行う圧縮空気除湿装置では、空気中に含まれる水分を凝集・結露させて除去するように、熱交換器と、その熱交換器を介して圧縮空気を冷却する装置(例えば、冷凍機、地下水などの冷却用媒体の利用装置)とが構成要素になっている。
【0003】
このような圧縮空気除湿装置としては、例えば、以下のような構成を有するものが、本出願人によって先に提案されている。
圧縮空気を導入する導入口と、除湿した圧縮空気を排出する排出口と、除湿で生じた結露水を排水する排水口とが形成された筒状の容器内に、交互に配列した複数のバッフルフィンと、両フィンの間に配列した複数のバッフルフィンとを冷媒配管にそれぞれ取り付けた蒸発器が収容され、各フィンと容器の内壁との間において容器の筒長方向に対して下側開口部および上側開口部が交互に形成されると共に、導入口と排出口との間において両開口部を介して圧縮空気が通過する圧縮空気流路が形成された熱交換器であって、フィンは、容器の内壁との間で下側開口部を形成する下端面が水平設置面側の一端部から他端部にかけて水平設置面に対して徐々に離間するように形成されている(特許文献1参照)。これによれば、除湿効果を十分に高め得ることができる。
【0004】
さらに、除湿効果を好適に高めるため、熱交換器が第1の熱交換器部と第2の熱交換器部の二段階に設けられ、前記第1の熱交換器部が、一次側の圧縮空気の予冷を行うと共に二次側の圧縮空気の再加熱を行うように、一次側の圧縮空気に係る冷却用の流路と二次側の圧縮空気に係る再熱用の流路とが交錯するように配されることによって設けられ、前記第2の熱交換器部が、前記第1の熱交換器部で予冷された圧縮空気を冷却用媒体で冷却することで結露を生じさせて除湿するように設けられている圧縮空気除湿装置がある。
【0005】
このような圧縮空気除湿装置としては、例えば、以下のような構成を有するものが、本出願人によって先に開示されている(特許文献2参照)。
図3に示すように、図外のエアーコンプレッサによって圧送される圧縮空気に含まれる水分を結露させて除湿する熱交換器10と、圧縮空気を冷却するための冷凍サイクル40とを備えている。また、熱交換器10は、導入口12から導入した圧縮空気を、一次冷却部20A、二次冷却部30Aおよび再熱部20Bからなる気体流路を経て排出口13から排出可能に構成されている。また、熱交換器10には、除湿によって生じた水分を装置外部に排出するためのドレントラップ18が各ドレン排出口16A、17Aにそれぞれ配設されている。一方、冷凍サイクル40は、熱交換器10の二次冷却部30A内に配設されて冷媒の気化熱によって圧縮空気を冷却する蒸発器41と、気化した冷媒を一定の圧送能力で圧送する圧縮機42と、圧縮した気化冷媒を凝縮して液化させる凝縮器43と、液化冷媒を一次的に貯蔵する受液器44と、液化冷媒を降圧させるキャピラリチューブ45とを備えている。
【0006】
この除湿装置では、まず、圧縮機42を駆動して冷媒を冷凍サイクル40内で循環させる。この際に、受液器44内の液化冷媒がキャピラリチューブ45を通過して蒸発器41内に吐出され、蒸発器41内で液化冷媒が気化することにより、熱交換器10の二次冷却部30Aが冷却される。この状態で図外のエアーコンプレッサを駆動することにより、導入口12から水分を含んだ圧縮空気が導入される。また、熱交換器10内に導入された圧縮空気は、一次冷却部20Aを通過する際に予備冷却され、次いで、二次冷却部30Aを通過する際に、蒸発器41によって所定の露点温度以下に冷却される。この際に、圧縮空気中の水分が、蒸発器41に取り付けられたフィンの表面に結露水として結露し、この結露水は、熱交換器10の底部に向けて流れ落ちてドレン排出口16Aから外部に排出される。一方、二次冷却部30A内で除湿された圧縮空気は、再熱部20Bを通過する際に、導入口12から導入される圧縮空気によって再熱されて排出口13から排出される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2003−329387号公報(請求項1、第1図)
【特許文献2】特開2001−183014号公報(第1図、[0002]、[0003])
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
圧縮空気除湿装置に関して解決しようとする問題点は、圧縮空気の圧力が低下して流速が高まった際などに、一旦分離されていた水分が、除湿された二次側の圧縮空気中へ巻き上がり現象によって戻ってしまい、除湿効果を低下させることにある。
そこで本発明の目的は、一旦分離されていた水分が、除湿された二次側の圧縮空気中へ戻ることを防止し、除湿効果を高めることができる圧縮空気除湿装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、上記目的を達成するために次の構成を備える。
本発明に係る圧縮空気除湿装置の一形態によれば、圧縮装置から導入される一次側の圧縮空気について熱交換によって除湿を行い、除湿された二次側の圧縮空気を空気圧機器へ排出するように、熱交換器が第1の熱交換器部と第2の熱交換器部の二段階に設けられ、前記第1の熱交換器部が、一次側の圧縮空気の予冷を行うと共に二次側の圧縮空気の再加熱を行うように、一次側の圧縮空気に係る冷却用の流路と二次側の圧縮空気に係る再熱用の流路とが交錯するように配されることによって設けられ、前記第2の熱交換器部が、前記第1の熱交換器部で予冷された圧縮空気を冷却用媒体で冷却することで結露を生じさせて除湿するように設けられている圧縮空気除湿装置において、前記第2の熱交換器部が前記第1の熱交換器部の下側に配設され、前記第2の熱交換器部の空気出口が開口すると共に前記再熱用の流路の入口に開口する小室であって結露によって生じた水が下方に流れて圧縮空気と分離される第1の小室と、該第1の小室の下部に設けられた第1の排水口と、前記再熱用の流路の出口が開口すると共に前記二次側の圧縮空気を空気圧機器へ排出するための排出口に開口する小室であって排出される直前の圧縮空気を滞留させる第2の小室と、該第2の小室の下部に設けられた第2の排水口とを備え、前記第2の小室の内部であって前記再熱流路の出口と前記排出口との間に、圧縮空気の流れを屈曲させて水分を分離させる水分離手段が設けられている。
【0010】
また、本発明に係る圧縮空気除湿装置の一形態によれば、前記水分離手段が、圧縮空気の流れを曲げることで水分が慣性力によって分離されるように排出口に接続されて設けられた水分離用管路及び/又は圧縮空気が衝突して流れを曲げる際に圧縮空気中に含まれる水分が凝集されることによって分離されるように設けられた水凝集用邪魔板であることを特徴とすることができる。
また、本発明に係る圧縮空気除湿装置の一形態によれば、水分離用管路が、圧縮空気の流れが反転するように前記再熱用の流路の出口に対面する側とは反対の側に開口していることを特徴とすることができる。
【0011】
また、本発明に係る圧縮空気除湿装置の一形態によれば、前記水分離用管路が湾曲した形状であって、管路の端部が開口していることを特徴とすることができる。
また、本発明に係る圧縮空気除湿装置の一形態によれば、前記水凝集用邪魔板の縁部が圧縮空気の流れ方向とは反対方向へ折り返されていることを特徴とすることができる。
【0012】
また、本発明に係る圧縮空気除湿装置の一形態によれば、圧縮装置から導入される一次側の圧縮空気について熱交換によって除湿を行い、除湿された二次側の圧縮空気を空気圧機器へ排出するように、熱交換器部が、圧縮空気を冷却用媒体で冷却することで結露を生じさせて除湿するように設けられている圧縮空気除湿装置において、排出される直前の圧縮空気を滞留させるように前記熱交換器部の空気出口が開口すると共に前記二次側の圧縮空気を空気圧機器へ排出するための排出口に開口する小室と、該小室の下部に設けられた排水口とを備え、前記小室の内部であって前記空気出口と前記排出口との間に、圧縮空気の流れを屈曲させて水分を分離させる水分離手段が設けられている。
【発明の効果】
【0013】
本発明に係る圧縮空気除湿装置によれば、一旦分離されていた水分が、除湿された二次側の圧縮空気中へ戻ることを防止し、除湿効果を高めることができるという特別有利な効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本発明に係る圧縮空気除湿装置の形態例を示す断面図である。
【図2】本発明に係る圧縮空気除湿装置の他の形態例を示す要部断面図である。
【図3】従来の圧縮空気除湿装置を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明に係る圧縮空気除湿装置の形態例を添付図面(図1及び図2)に基づいて詳細に説明する。
この圧縮空気除湿装置は、圧縮装置から導入される一次側の圧縮空気について熱交換によって除湿を行い、除湿された二次側の圧縮空気を空気圧機器へ排出するように、熱交換器10が第1の熱交換器部20と第2の熱交換器部30の二段階に設けられ、第1の熱交換器部20が、一次側の圧縮空気の予冷を行うと共に二次側の圧縮空気の再加熱を行うように、一次側の圧縮空気に係る冷却用の流路21と二次側の圧縮空気に係る再熱用の流路22とが交錯するように配されることによって設けられ、第2の熱交換器部30が、前記第1の熱交換器部20で予冷された圧縮空気を冷却用媒体で冷却することで結露を生じさせて除湿するように設けられている。
【0016】
本形態例の熱交換器10は、両端が閉塞された筒体状のボディ11に内蔵された形態に設けられている。筒体状のボディ11の上部には、圧縮装置から導入される一次側の圧縮空気の導入口12と、除湿された二次側の圧縮空気を空気圧機器へ排出する排出口13が設けられている。また、この熱交換器10では、第2の熱交換器部30が、第1の熱交換器部20の下側に配設されている。
【0017】
また、本形態例の第1の熱交換器部20では、導入口12が開口すると共に第2の熱交換器部30の空気入口31に開口する閉塞された空間によって構成される冷却用の流路21と、その冷却用の流路21内を水平方向へ横切る再熱用の流路22とを備える。その再熱用の流路22は、パイプ状に設けられており、後述する第1の小室14と第2の小室15とを連通するように設けられている。なお、この第1の熱交換器部20では、熱交換性能を高めるために、実際的には多数本の熱交換用のパイプ(再熱用の流路22)が配設されている。
【0018】
また、本形態例の第2の熱交換器部30では、冷却媒体の流通させる冷却用パイプ33、その冷却用パイプ33に取り付けられた多数の熱交換用のフィン34、圧縮空気の流れをジグザグに屈曲させるために間隔を置いて配された複数のプレート35を備える。また、この第2の熱交換器部30は、例えば冷凍機(冷凍サイクル40(図3参照))の蒸発器とすることができ、冷却用パイプ33内を循環する冷媒によって効率的に圧縮空気を冷却することができる。
【0019】
14は第1の小室であり、第2の熱交換器部30の空気出口32が開口すると共に再熱用の流路の入口22aに開口する小室であって結露によって生じた水が下方に流れて圧縮空気と分離されるように設けられている。この第1の小室14は、筒体状のボディ11の一方の端部側に設けられており、第2の熱交換器部30から排出された圧縮空気を第1の熱交換器部20の再熱用の流路22へ案内する滞留空間となっている。また、この第1の小室14の下部には第1の排水口16が設けられており、その第1の排水口16にはドレントラップ18(図3参照)が取り付けられている。これによって、結露して生じた水(結露水)を、筒体状のボディ11の底部から好適に排水することができる。
【0020】
15は第2の小室であり、再熱用の流路の出口22bが開口すると共に二次側の圧縮空気を空気圧機器へ排出するための排出口13に開口する小室であって排出される直前の圧縮空気を滞留させるように設けられている。この第2の小室15は、筒体状のボディ11の他方の端部側に設けられており、第1の熱交換器部20(再熱用の流路22)から排出された圧縮空気を排出口13へ案内する滞留空間となっている。また、この第2の小室15の下部には第2の排水口17が設けられており、その第2の排水口17にはドレントラップ18(図3参照)が取り付けられている。
【0021】
そして、第2の小室15の内部であって再熱用の流路の出口22bと排出口13との間に、圧縮空気の流れ(図中の矢印を参照)を屈曲させて水分を分離させる水分離手段が設けられている。これによれば、一旦分離されていた水分が除湿された二次側の圧縮空気中へ戻ることを防止し、除湿効果を高めることができる。また、外形を変更していないため、取り付け条件を変更する必要がなく、汎用性を維持できる。
【0022】
この水分離手段としては、圧縮空気の流れを曲げることで水分が慣性力によって分離されるように排出口13に接続されて設けられた水分離用管路50を採用することができる。これによれば、簡単な構成であるが、水分と圧縮空気を効率良く分離することができる。また、通気抵抗(圧力損失)も小さく、除湿された圧縮空気を効率よく供給することができる。
【0023】
また、本形態例の水分離用管路50は、圧縮空気の流れが反転するように再熱用の流路の出口22bに対面する側とは反対の側に開口している。これによれば、水滴化した水分を慣性力による効果によって効率良く分離でき、除湿された圧縮空気を効率良く供給することができる。
【0024】
さらに、図1に示した形態例のように、水分離用管路50が湾曲した形状であって、管路の端部51が開口していることで、通気抵抗の上昇を最小限に抑制できると共に、低コストで製造可能な形態になっている。
なお、この水分離用管路50の形態はこれに限定されるものではなく、例えば図2に示すように、端部が閉塞された直管であって再熱用の流路の出口22bに対面する側とは反対の側周面に開口部55が設けられた形状などとしてもよい。
【0025】
また、水分離手段としては、圧縮空気が衝突して流れを曲げる際に圧縮空気中に含まれる水分が凝集されることによって分離されるように設けられた水凝集用邪魔板60を採用することができる(図2参照)。これによれば、水分を凝集させてより大きく水滴化することができ、水分の圧縮空気からの分離をより効率的に行うことができる。また、水凝集用邪魔板60は、簡単な構成であって通気抵抗も小さく、効果的に水分を分離できる。
【0026】
また、水凝集用邪魔板60の縁部61が圧縮空気の流れ方向とは反対方向へ折り返されていることで、凝集された水分の再度の飛散を防止でき、水分と圧縮空気の分離効率を高めることができる。なお、凝集されて水滴化した水分が、筒体状のボディ11の底部へ適切に流れ下るように、水滴の管状通路、リブ状の案内部などを適宜設けてもよい。
【0027】
以上では、水分離手段として、水分離用管路50と水凝集用邪魔板60とを別々に説明したが、図2に示すように両者を共に備える構造としてもよいのは勿論である。これによれば、水分離について相乗効果が生じることになり、より効率的な水分と圧縮空気の分離を行うことが可能になる。
【0028】
以上の発明の水分離手段に関する構成は、熱交換器部が基本的に冷却用媒体で冷却する構成のみの圧縮空気除湿装置においても、好適に応用できる。
すなわち、圧縮装置から導入される一次側の圧縮空気について熱交換によって除湿を行い、除湿された二次側の圧縮空気を空気圧機器へ排出するように、熱交換器部が、圧縮空気を冷却用媒体で冷却することで結露を生じさせて除湿するように設けられている圧縮空気除湿装置において、排出される直前の圧縮空気を滞留させるように前記熱交換器部の空気出口が開口すると共に前記二次側の圧縮空気を空気圧機器へ排出するための排出口に開口する小室と、該小室の下部に設けられた排水口とを備え、前記小室の内部であって前記空気出口と前記排出口との間に、圧縮空気の流れを屈曲させて水分を分離させる水分離手段が設けられている圧縮空気除湿装置とすることができる。
これによっても、一旦分離されていた水分が、除湿された二次側の圧縮空気中へ戻ることを防止し、除湿効果を高めることができる。
【0029】
以上、本発明につき好適な形態例を挙げて種々説明してきたが、本発明はこの形態例に限定されるものではなく、発明の精神を逸脱しない範囲内で多くの改変を施し得るのは勿論のことである。
【符号の説明】
【0030】
10 熱交換器
11 筒体状のボディ
12 導入口
13 排出口
14 第1の小室
15 第2の小室
16 第1の排水口
17 第2の排水口
20 第1の熱交換器部
21 冷却用の流路
22 再熱用の流路の入口
22a 再熱用の流路の入口
22b 再熱用の流路の出口
30 第2の熱交換器部
31 空気入口
32 空気出口
33 冷却用パイプ
40 冷凍サイクル
50 水分離用管路
51 管路の端部
60 水凝集用邪魔板
61 縁部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
圧縮装置から導入される一次側の圧縮空気について熱交換によって除湿を行い、除湿された二次側の圧縮空気を空気圧機器へ排出するように、熱交換器が第1の熱交換器部と第2の熱交換器部の二段階に設けられ、前記第1の熱交換器部が、一次側の圧縮空気の予冷を行うと共に二次側の圧縮空気の再加熱を行うように、一次側の圧縮空気に係る冷却用の流路と二次側の圧縮空気に係る再熱用の流路とが交錯するように配されることによって設けられ、前記第2の熱交換器部が、前記第1の熱交換器部で予冷された圧縮空気を冷却用媒体で冷却することで結露を生じさせて除湿するように設けられている圧縮空気除湿装置において、
前記第2の熱交換器部が前記第1の熱交換器部の下側に配設され、前記第2の熱交換器部の空気出口が開口すると共に前記再熱用の流路の入口に開口する小室であって結露によって生じた水が下方に流れて圧縮空気と分離される第1の小室と、該第1の小室の下部に設けられた第1の排水口と、前記再熱用の流路の出口が開口すると共に前記二次側の圧縮空気を空気圧機器へ排出するための排出口に開口する小室であって排出される直前の圧縮空気を滞留させる第2の小室と、該第2の小室の下部に設けられた第2の排水口とを備え、
前記第2の小室の内部であって前記再熱流路の出口と前記排出口との間に、圧縮空気の流れを屈曲させて水分を分離させる水分離手段が設けられていることを特徴とする圧縮空気除湿装置。
【請求項2】
前記水分離手段が、圧縮空気の流れを曲げることで水分が慣性力によって分離されるように排出口に接続されて設けられた水分離用管路及び/又は圧縮空気が衝突して流れを曲げる際に圧縮空気中に含まれる水分が凝集されることによって分離されるように設けられた水凝集用邪魔板であることを特徴とする請求項1記載の圧縮空気除湿装置。
【請求項3】
水分離用管路が、圧縮空気の流れが反転するように前記再熱用の流路の出口に対面する側とは反対の側に開口していることを特徴とする請求項2記載の圧縮空気除湿装置。
【請求項4】
前記水分離用管路が湾曲した形状であって、管路の端部が開口していることを特徴とする請求項2又は3のいずれかに記載の圧縮空気除湿装置。
【請求項5】
前記水凝集用邪魔板の縁部が圧縮空気の流れ方向とは反対方向へ折り返されていることを特徴とする請求項2〜4のいずれかに記載の圧縮空気除湿装置。
【請求項6】
圧縮装置から導入される一次側の圧縮空気について熱交換によって除湿を行い、除湿された二次側の圧縮空気を空気圧機器へ排出するように、熱交換器部が、圧縮空気を冷却用媒体で冷却することで結露を生じさせて除湿するように設けられている圧縮空気除湿装置において、
排出される直前の圧縮空気を滞留させるように前記熱交換器部の空気出口が開口すると共に前記二次側の圧縮空気を空気圧機器へ排出するための排出口に開口する小室と、該小室の下部に設けられた排水口とを備え、
前記小室の内部であって前記空気出口と前記排出口との間に、圧縮空気の流れを屈曲させて水分を分離させる水分離手段が設けられていることを特徴とする圧縮空気除湿装置。
【請求項7】
前記水分離手段が、圧縮空気の流れを曲げることで水分が慣性力によって分離されるように排出口に接続されて設けられた水分離用管路及び/又は圧縮空気が衝突して流れを曲げる際に圧縮空気中に含まれる水分が凝集されることによって分離されるように設けられた水凝集用邪魔板であることを特徴とする請求項6記載の圧縮空気除湿装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2012−130897(P2012−130897A)
【公開日】平成24年7月12日(2012.7.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−287572(P2010−287572)
【出願日】平成22年12月24日(2010.12.24)
【出願人】(000103921)オリオン機械株式会社 (450)
【Fターム(参考)】