説明

圧胴洗浄剤

【課題】オフセット印刷機における圧胴上の汚れを簡便に除去することができる手段を提供し、洗浄性および安全性に優れた圧胴洗浄剤を提供する。
【解決手段】モノテルペン系炭化水素及び脂肪酸トリグリセリドから選ばれる少なくとも一種の化合物、研磨剤、及び水を含有することを特徴とする乳化型圧胴洗浄剤。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、オフセット印刷機における圧胴の洗浄剤に関するものであり、さらに詳しくは、洗浄性および安全性に優れた圧胴洗浄剤に関するものである。
【背景技術】
【0002】
オフセット印刷機は、平版の印刷で、版胴に取り付けられた印刷版上のインキ画像を一度ブランケット胴面に転写し、紙その他の被印刷物をブランケット胴と圧胴の間に通して、ブランケット胴上の転写像をさらに該紙その他の被印刷物に転写することにより印刷物を連続して印刷するためのものであり、版胴、ブランケット胴(ゴム胴)、圧胴の3胴の組み合わせによって構成されている。
オフセット印刷においては、通常、印刷版ごとに印刷枚数が異なるとともに、印刷される用紙サイズも異なる場合が往々にしてあり、一定枚数を印刷した後、印刷版を交換する必要がある。一般的に、版胴には一定サイズの印刷版が取り付けられ印刷が行われるが、直前の印刷における用紙サイズが大きく、次の印刷が小さい場合、用紙サイズの差分に相当する圧胴表面では印刷版の非画線部に付着したインキがブランケット胴、圧胴へと転移し、ついには圧胴表面にインキが堆積されることなる。さらに、インキが堆積された状態の圧胴のまま、大きな印刷用紙を用いて印刷する場合、圧胴表面に堆積されたインキが印刷用紙の非印刷面に逆転写し、印刷品質に多大な悪影響を及ぼすことになる。
このような問題を未然に防ぐために、通常、印刷用紙のサイズを変更するたびに圧胴表面を清拭し、圧胴表面に付着したインキの除去作業が行われている。また、除去作業には、トルエン、キシレン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンなどの有機溶剤を用いて清拭するなど、作業環境上問題となっている。
【0003】
このような問題の解決のために、従来より、種々の提案がなされている。例えば、圧胴に対して表面処理するものとして、離型性シリコーン、フッ素樹脂などによる離型処理(例えば、特許文献1参照。)、シリコン系樹脂の被覆(例えば、特許文献2参照。)、フッ素系樹脂、シリコーン樹脂の被覆、フッ化黒鉛の分散メッキの被覆(例えば、特許文献3参照。)、などが挙げられる。しかし、これらの公報では、圧胴表面への処理が離型性を備えた樹脂類を圧胴表面に塗布し、高温硬化処理して被覆層を形成するなど、予め圧胴を取り外す必要があり、時間と作業性に問題があった。また被覆層の耐久性においても十分とはいえず未だ改善の余地があった。
【0004】
また、転写胴クリーニング装置が転写胴(ブランケット胴)に付設され、該装置によって供給されたクリーニング液を転写胴から圧胴に転写してクリーニングするという方法(例えば、特許文献4参照。)、圧胴下部に設置された清拭用の布をロール状に巻いた送りロールにより圧胴を洗浄する方法(例えば、特許文献5参照。)、圧胴の外周面に圧接して設けられた当接部材(ローラー)から構成された装置であり、該ローラーが親油性の高い素材で構成され、該ローラーの駆動によって圧胴汚れを除去する方法(例えば、特許文献6参照。)、印刷胴(圧胴など)の外周面に洗浄液噴射ノズルを備えた洗浄装置を設置して印刷胴を洗浄する方法(例えば、特許文献7参照。)、などが挙げられる。しかし、これらの公報では、圧胴の洗浄装置を新たに取り付ける必要があり、オフセット印刷機の余剰スペースを確保しなければならず、また保守点検など経済的にも負担を要することか
ら多岐にわたって配慮しなければならず、多くの問題があった。
【0005】
【特許文献1】特開昭50−59111号公報
【特許文献2】特開昭62−94392号公報
【特許文献3】特開平1−139297号公報
【特許文献4】特開昭57−80062号公報
【特許文献5】特開昭64−34742号公報
【特許文献6】特開平3−75150号公報
【特許文献7】特開平1−70641号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
従って本発明の目的は、オフセット印刷機における圧胴汚れを簡便に除去することができる手段を提供することであり、より具体的には洗浄性および安全性に優れた圧胴洗浄剤を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者等は種々研究を重ねた結果、下記組成の圧胴洗浄剤により上記の諸目的が達成されることを見い出した。即ち本発明は、
1)モノテルペン系炭化水素及び脂肪酸トリグリセリドから選ばれる少なくとも一種の化合物、研磨剤、及び水を含有することを特徴とする乳化型圧胴洗浄剤である。
2)好ましい実施態様として、上記1)の組成にさらにブロモニトロアルコール系化合物及び1,2−ベンズイソチアゾリン−3−オン化合物から選ばれる少なくとも一種を含む乳化型圧胴洗浄剤がある。
3)別の好ましい実施態様として、上記1)又は2)の組成にさらに、ノニオン界面活性剤及びアニオン界面活性剤から選ばれる少なくとも一種を含む乳化型圧胴洗浄剤がある。
4)別の好ましい実施態様として、上記1)、2)又は3)の組成にさらに、大豆から抽出された皮膜形成性を有する多糖類を含む乳化型圧胴洗浄剤がある。
5)別の好ましい実施態様として、上記1)、2)、3)又は4)の組成にさらに、リン酸、重合リン酸、そのアルカリ金属塩及び有機ホスホン酸からなる群から選ばれた少なくとも一種の化合物を含む乳化型圧胴洗浄剤がある。
6)別の好ましい実施態様として、上記1)、2)、3)、4)又は5)の組成にさらに、硝酸塩、硫酸塩及び重硫酸塩から選ばれる少なくとも一種を含む乳化型圧胴洗浄剤がある。
【発明の効果】
【0008】
本発明の乳化型圧胴洗浄剤は、簡便に使用でき、圧胴に付着、堆積したインク汚れのみならず、例えば紙のコーティング剤(炭酸カルシウム、タルクなど)などに由来する親水性物質を容易に洗浄することができる。本発明の乳化型圧胴洗浄剤はまた、洗浄性及び安全性に優れている。圧胴上に親水性物質が厚く堆積している場合でも、激しく擦って圧胴を傷つけたりせずに、本発明の圧胴洗浄剤を十分に含浸させた布で数回往復させて拭き取るだけで、圧胴上に堆積した親水性物質を容易に洗浄、排除できるという顕著な効果を奏する。本発明の圧胴洗浄剤はまた、保存環境によらず洗浄性に優れている。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
本発明の乳化型圧胴洗浄剤の具体的な組成例として、(1)モノテルペン系炭化水素及び脂肪酸トリグリセリドから選ばれる少なくとも一種の化合物を含む油相と、(2)研磨剤、(3)リン酸、重合リン酸、そのアルカリ金属塩及び有機ホスホン酸からなる群から選ばれる少なくとも一種の化合物、(4)硝酸塩、硫酸塩及び重硫酸塩から選ばれる少なくとも一、及び(5)水を含む水相とからなる乳化型圧胴洗浄剤がある。
本発明の乳化型圧胴洗浄剤の別の組成例として、(1)モノテルペン系炭化水素及び脂肪酸トリグリセリドから選ばれる少なくとも一種の化合物を含む油相と、(2)研磨剤、(6)ブロモニトロアルコール系化合物及び1,2−ベンズイソチアゾリン−3−オン化合物から選ばれる少なくとも一種、(7)大豆から抽出された皮膜形成性を有する多糖類、(4)硝酸塩、硫酸塩及び重硫酸塩から選ばれる少なくとも一種、及び(5)水を含む水相とからなる乳化型圧胴洗浄剤がある。
上記組成物には更に、平版インキに対する溶解作用を具備する(8)炭化水素系溶剤及び/又はアルコール類、(9)界面活性剤、(10)水溶性コロイド物質、(11)湿潤剤、(12)チキソトロピィー剤、(13)有機カルボン酸、(14)pH調整剤などを必要に応じて含有させることができる。本発明の圧胴洗浄剤には、上記成分の他に防腐剤、殺菌剤、錆止め剤、染料などを添加してもよい。
【0010】
本発明で使用する上記成分(1)のモノテルペン系炭化水素としては、公知のものを広く使用でき、例えばα−ピネン、β−ピネン、3−カレン、カンフェン、D−リモネン、L−リモネン、ジペンテン、テルピノレン、α−テルピネン、α−テルピネオール、ミルセン、オシメン、p−シメンなどが挙げられる。これらモノテルペン系炭化水素の中でも、D−リモネン、ジペンテンなどが好ましい。これらモノテルペン系炭化水素は、一種単独で又は二種以上混合して使用される。モノテルペン系炭化水素の使用量は特に限定されるものではないが、一般的に好ましい範囲は圧胴洗浄剤の全質量の3〜50質量%であり、より好ましくは5〜30質量%である。
【0011】
また、上記成分(1)の脂肪酸トリグリセリドとしては、公知のものを広く使用でき、例えば一般式(1):
【化1】

[式中、R1、R2及びR3は、同一でも異なっていてもよく、炭素原子数5〜23の飽和又は不飽和脂肪族炭化水素基を示す。]で表される脂肪酸トリグリセリドを挙げることができる。
上記式中、R1、R2及びR3は炭素原子数5〜23、好ましくは炭素原子数7〜17の飽和又は不飽和脂肪族炭化水素基であって、ヒドロキシル基を有していてもよい。R1、R2及びR3の具体例としてn−ヘキシル基、n−ヘプチル基、n−オクチル基、n−ノニル基、n−デシル基、n−ウンデシル基、n−ドデシル基、n−トリデシル基、n−テトラデシル基、n−ペンタデシル基、n−ヘキサデシル基、n−ヘプタデシル基、n−オクタデシル基、n−ノナデシル基、2−ヘキセニル基、2−ヘプテニル基、2−オクテニル基、ペンタデセニル基、ヘプタデセニル基、9−オクタデセニル基などを挙げることができる。
【0012】
本発明の圧胴洗浄剤において上記成分(1)の脂肪酸トリグリセライドとして、植物油を使用することもできる。従って上記式中、R1−C(O)-、R2−C(O)-及びR3−C(O)-は、植物油の構成脂肪酸残基であってよく、例えばカプロン酸、カプリル酸、カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、パルミトレイン酸、ステアリン酸、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸、アラキジン酸、エイコセン酸、ベヘン酸、エルシン酸、リグノセリン酸、ジヒドロキシステアリン酸、リシノレイン酸などの残基であり得る。
本発明で脂肪酸トリグリセリドとして使用できる植物油の具体例には、アボカド油、オリーブ油、ツバキ油、杏仁油、ククイナッツ油、ブドウ種油、ごま油、紅花油、スィートアーモンド油、大豆油、トウモロコシ油、ピスタチオナッツ油、ヒマシ油、ヒマワリ種子油、ハシバミ実油、ホホバ油、マカダミアナッツ油、メドウホーム油、ラッカセイ油、菜種油、バラ実油、ココナッツ油などを例示できる。これら脂肪酸トリグリセリドの中でも、紅花油、大豆油、菜種油、及びトウモロコシ油などが好ましく用いられる。このような植物油を一種単独で又は二種以上を用いてよい。
本発明の圧胴洗浄剤において脂肪酸トリグリセリドの含有量は、特に限定されるものではないが、一般的に3〜50質量%の範囲が適当であって、より好ましくは5〜30質量%の範囲である。
【0013】
本発明の圧胴洗浄剤において、モノテルペン系炭化水素及び脂肪酸トリグリセリドから選ばれる少なくとも一種を含有させればよく、例えばモノテルペン系炭化水素及び脂肪酸トリグリセリドの双方を用いてもよい。
本発明の圧胴洗浄剤において、上記成分(1)の含有量は3〜50質量%が適当で、より好ましくは10〜40質量%である。
【0014】
本発明に使用される成分(2)の研磨剤としては特に限定されるものではなく、公知のものを使用することができ、また市販品を使用することもできる。具体的には、天然品のコランダム、エメリー、ダイヤモンド、粘土類、滑石、微晶質ケイ酸、合成品の窒化ホウ素、アルミナ、炭化ケイ素、炭化ホウ素、アルミナ、酸化クロム、ケイ酸コロイド(SiO2)、酸化鉄などあるいはこれらの2種以上の混合物を挙げることができる。これらの中でも粘土類、滑石、微晶質ケイ酸、アルミナ、酸化クロム、ケイ酸コロイド(SiO2)、酸化鉄などの混合物が好ましく使用でき、市販のものを好適に利用できる。研磨剤の具体例として、白土(粘土類の一種で主成分はケイ酸とアルミナ)及びパーライト(酸化鉄を含んでいる)などがある。
乳化型圧胴洗浄剤と研磨剤との配合比(質量比)は特に限定されないが、乳化型圧胴洗浄剤中の研磨剤の含有量は1〜30質量%が好ましく、さらに好ましくは2〜20質量%である。1〜30重量%の範囲外では洗浄性に劣る恐れがあるので好ましくない。圧胴上に、例えば紙のコーティング剤(炭酸カルシウム、タルクなど)に起因する親水性物質が厚く堆積している場合は研磨剤の割合を高くすることが好ましい。
【0015】
上記成分(3)のリン酸、重合リン酸、そのアルカリ金属塩及び有機ホスホン酸としては、例えばリン酸、リン酸ナトリウム、リン酸カリウム、リン酸リチウム、ピロ燐酸、ピロ燐酸ナトリウム、ピロ燐酸カリウム、ピロ燐酸リチウム、トリポリ燐酸、トリポリ燐酸ナトリウム、トリポリ燐酸カリウム、トリポリ燐酸リチウム、テトラ燐酸、テトラ燐酸ナトリウム、テトラ燐酸カリウム、テトラ燐酸リチウム、ヘキサメタ燐酸、ヘキサメタ燐酸ナトリウム、ヘキサメタ燐酸カリウム、ヘキサメタ燐酸リチウム、イノシトール六リン酸(別名:フィチン酸)、メチレンジホスホン酸、1−ヒドロキシエタン1,1−ジホスホン酸、ニトリロトリスホスホン酸、N−カルボキシメチルN,N−ジ(メチレンホスホン酸)、ヘキサメチレンジアミン−テトラ(メチレンホスホン酸)、エチレンジアミン−テトラ(メチレンホスホン酸)、ジエチレントリアミン−ペンタ(メチレンホスホン酸)、N,N−ジ(カルボキシメチル)−N−メチレンホスホン酸、N−(2−ヒドロキシエチル)−N,N−ジ(メチレンホスホン酸)、N−ヒドロキシメチル−N,N’N’−エチレンジアミントリス(メチレンホスホン酸)、N−ヒドロキシエチル−N’,N’−ジエチルエチレンジアミン−N,N,N’,N’−テトラ(メチレンホスホン酸)、ジ(2−ヒドロキシプロピレン)トリアミンペンタ(メチレンホスホン酸)、トリ(2−ヒドロキシプロピレン)テトラアミンヘキサ(メチレンホスホン酸)などを挙げることができる。これらの化合物は市販品として入手でき、例えばモンサント・ケミカル・カンパニー (Monsanto Chemical Company)から「DEQUEST類」としてまたフィリップ・A・ハント・ケミカル・コーポレーション (Philip A Hant Chemical Corp)のウエイランドケミカル部門 (Wayland Chemical Division ) から「WAYPLEX」類として市販されている。上記のような化合物は、単独又は2種以上組み合わせて用いることができる。
中でもリン酸、ヘキサメタ燐酸、ピロ燐酸、これらのアルカリ金属塩、及びフィチン酸などが好ましく用いられる。
上記成分(3)の圧胴洗浄剤における含有量は0.1〜15質量%が適当であり、より好ましくは0.5〜10質量%の範囲の量である。
【0016】
本発明に使用される上記成分(4)の硝酸塩は水溶性の硝酸塩であって、例として硝酸亜鉛、硝酸コバルト、硝酸マグネシウム、硝酸ナトリウム、硝酸カリウム、硝酸ニッケル、硝酸ビスマス、硝酸錫、硝酸ストロンチウム、硝酸セシウム、硝酸セリウムなどの硝酸の金属塩、及び硝酸アンモニウムなどが挙げられる。これらの硝酸塩は1種単独で用いてもよいし2種以上を組み合わせて用いてもよい。本発明の圧胴洗浄剤において、水溶性の硝酸金属塩の使用量は、圧胴洗浄剤全質量の0.5〜10質量%が一般的であり、より好ましくは1〜5質量%である。
本発明に使用される上記成分(4)の硫酸塩又は重硫酸塩として、例えば硫酸塩としては硫酸ナトリウム、硫酸カリウム、硫酸アルミニウムなどを挙げることができる。重硫酸塩は一般式 M(HSO4)n (但し、Mは金属を示し、nはMの価数を示す。)で表わされ、例えば硫酸水素ストロンチウム、硫酸水素カリウム、硫酸水素カルシウム、硫酸水素タリウム、硫酸水素ナトリウム、硫酸水素鉛、硫酸水素ビスマス、硫酸水素マグネシウム、硫酸水素ロジウムなどが挙げられる。これらの硫酸塩及び重硫酸塩から、1種あるいは2種以上を組み合わせて用いてよい。本発明の圧胴洗浄剤において硫酸塩及び/又は重硫酸塩の使用量は、圧胴洗浄剤の総質量を基準として一般的に0.01〜5質量%、より好ましくは0.1〜3質量%の範囲である。
本発明の圧胴洗浄剤には硝酸塩、硫酸塩及び重硫酸塩から選ばれる少なくとも一種を含ませることができ、これら成分(4)の含有量は0.5〜10質量%が適当で、より好ましくは1〜8質量%である。
【0017】
本発明の圧胴洗浄剤にはさらに、ブロモニトロアルコール系化合物及び1,2−ベンズイソチアゾリン−3−オン化合物からなる群から選ばれる少なくとも一種の化合物(成分(6))を含ませて、防腐性を高めることができる。
本発明で使用するブロモニトロアルコール系化合物は、下記一般式〔A〕〜〔C〕で表される化合物を包含する。
【0018】
【化2】

(式中、R1〜R13はそれぞれ独立に水素原子又はアルキル基を表す。)
【0019】
一般式〔A〕〜〔C〕中のR1〜R13がアルキル基を示すとき、低級アルキル基が好ましく、特に炭素原子数1〜3のアルキル基、例えばメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基などが適当である。これらのブロモニトロアルコール系化合物から一種又は二種以上を使用することができる。
本発明で使用するブロモニトロアルコール系化合物のうち特に好ましいものは、2−ブロモ−2−ニトロプロパン−1,3−ジオール(プロノポール)、1,1−ジブロモ−1−ニトロ−2−エタノール(DBNE)、1,1−ジブロモ−1−ニトロ−2−プロパノール(DBNP)、3−ブロモ−3−ニトロペンタン−2,4−ジオールなどである。
圧胴洗浄剤におけるブロモニトロアルコール系化合物の含有量は、0.1〜5質量%が適当であり、好ましくは0.2〜3質量%である。
【0020】
1,2−ベンズイソチアゾリン−3−オン化合物として好ましく使用されるものに、下記構造式の1,2−ベンズイソチアゾリン−3−オンがある。



【化3】

(式中、Rは水素原子又はアルキル基を表し、Xはアルキル基、アルコキシ基、又はハロゲン原子を表し、nは0又は1〜4の整数を表す。)
上記式中、Rがアルキル基を表すとき、低級アルキル基が好ましく、具体的に炭素原子数1〜4のアルキル基が好ましく、特にメチル基が挙げられる。Xがアルキル基を表すとき、低級アルキル基が好ましく、具体的に炭素原子数1〜4のアルキル基が好ましい。Xがアルコキシ基を表すとき、炭素原子数1〜4のアルコキシ基が好ましい。Xがハロゲン原子を表すとき、塩素原子、臭素原子が好ましい。
圧胴洗浄剤には、1,2−ベンズイソチアゾリン−3−オン化合物を一種又は二種以上使用することができる。
【0021】
本発明で使用する1,2−ベンズイソチアゾリン−3−オン化合物のうち、特に好ましく使用されるものとして以下のものがある。
【化4】

圧胴洗浄剤における1,2−ベンズイソチアゾリン−3−オン化合物の含有量は、0.1〜5質量%が適当であり、好ましくは0.2〜3質量%である。
【0022】
本発明の圧胴洗浄剤において、ブロモニトロアルコール系化合物及び1,2−ベンズイソチアゾリン−3−オン化合物からなる群から選ばれる少なくとも一種の化合物(成分(6))を含有させることができ、例えば双方を用いてもよい。
本発明の圧胴洗浄剤において、上記成分(6)の含有量は0.1〜5質量%が適当で、より好ましくは0.2〜3質量%である。
本発明の圧胴洗浄剤には、上記以外の防腐剤を用いてもよい。
【0023】
上記成分(7)の大豆から抽出された皮膜形成性を有する多糖類として、水溶性大豆多糖類が挙げられる。水溶性大豆多糖類はラムノース、フコース、アラビノース、キシロース、ガラクトース、グルコース及びウロン酸等を構成糖に含有し、その平均分子量は5〜100万である。本発明の圧胴洗浄剤において水溶性大豆多糖類の含有量は、0.5〜20質量%の範囲が適当であって、好ましくは1〜10質量%である。上記水溶性大豆多糖類は水あるいは50℃以下の温水に溶解し、均一な水溶液として使用する。このような水溶性大豆多糖類の製造方法は特開平5−32701号公報に記載されている。また、水溶性大豆多糖類の市販品としてはソヤファイブ−S−LN(不二製油(株)製)等が挙げられる。本発明で使用できる大豆多糖類は10質量%水溶液の粘度(25℃)が5〜100cpの範囲のものが好ましく使用される。
【0024】
本発明の圧胴洗浄剤の水相の残余の成分は水であり、その量は本発明の圧胴洗浄剤の総質量に対して45〜85質量%が適しており、より好ましくは50〜80質量%である。
【0025】
一方、本発明の圧胴洗浄剤の油相にさらに含ませてもよい成分(8)の炭化水素系溶剤及び/又はアルコール類は、平版印刷インキを溶解する作用を有するものである。炭化水素系溶剤としては、通常印刷インキの洗浄に使われている石油留分で沸点が120〜320℃のものが特に有用である。炭化水素系溶剤の例として芳香族系混合溶剤があり、例えばソルベント(日本石油化学(株)製)、スワゾール(丸善石油化学(株)製)及びエクスゾール(エクソン化学(株)製)などがある。また、アルコール類の例として3−メチル−3−メトキシブタノールなどがある。このような成分(8)は1種又は2種以上使用してもよく、その使用範囲は、一般的に圧胴洗浄剤の全質量の0〜40質量%の範囲であり、より好ましくは0〜30質量%である。
【0026】
本発明で使用する上記成分(1)や上記成分(8)は、成分(5)の水と混ざり合わないため、使用する時に充分混合分散した状態で用いる。このとき分散の安定性を高める目的で成分(9)の界面活性剤を添加することが有用である。本発明に使用できる界面活性剤としてはアニオン界面活性剤及びノニオン界面活性剤がある。
アニオン界面活性剤としては、脂肪酸塩類、アビエチン酸塩類、ヒドロキシアルカンスルホン酸塩類、アルカンスルホン酸塩類、ジアルキルスルホコハク酸塩類、直鎖アルキルベンゼンスルホン酸塩類、分岐鎖アルキルベンゼンスルホン酸塩類、アルキルナフタレンスルホン酸塩類、アルキルフェノキシポリオキシエチレンプロピルスルホン酸塩類、ポリオキシエチレンアルキルスルホフェニルエーテル塩類、N−メチル−N−オレイルタウリンナトリウム塩類、N−アルキルスルホコハク酸モノアミド二ナトリウム塩類、石油スルホン酸塩類、硫酸化ヒマシ油、硫酸化牛脂油、脂肪酸アルキルエステルの硫酸エステル塩類、アルキル硫酸エステル塩類、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸エステル塩類、脂肪酸モノグリセリド硫酸エステル塩類、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル硫酸エステル塩類、ポリオキシエチレンスチリルフェニルエーテル硫酸エステル塩類、アルキル燐酸エステル塩類、ポリオキシエチレンアルキルエーテル燐酸エステル塩類、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル燐酸エステル塩類、スチレン−無水マレイン酸共重合物の部分ケン化物類、オレフィン−無水マレイン酸共重合物の部分ケン化物類、ナフタレンスルホン酸塩ホルマリン縮合物類などが挙げられる。これらの中でもジアルキルスルホコハク酸塩類、アルキル硫酸エステル塩類及びアルキルベンゼンスルホン酸塩類が特に好ましく用いられる。
【0027】
また、ノニオン界面活性剤としては、ポリオキシエチレンアルキルエーテル類、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル類、ポリオキシエチレンポリスチリルフェニルエーテル類、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテル類、グリセリン脂肪酸部分エステル類、ソルビタン脂肪酸部分エステル類、ペンタエリスリトール脂肪酸部分エステル類、プロピレングリコールモノ脂肪酸エステル類、ショ糖脂肪酸部分エステル類、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸部分エステル類、ポリオキシエチレンソルビトール脂肪酸部分エステル類、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル類、ポリグリセリン脂肪酸部分エステル類、ポリオキシエチレン化ヒマシ油類、ポリオキシエチレングリセリン脂肪酸部分エステル類、脂肪酸ジエタノールアミド類、N,N−ビス−2−ヒドロキシアルキルアミン類、ポリオキシエチレンアルキルアミン類、トリエタノールアミン脂肪酸エステル類、トリアルキルアミンオキシド類などが挙げられる。その中でもポリオキシエチレン化ヒマシ油類、ソルビタン脂肪酸部分エステル類などが好ましく用いられる。これらの界面活性剤は二種以上併用してもよい。圧胴洗浄剤における界面活性剤の使用量は特に限定されるものではないが、好ましい範囲は圧胴洗浄剤の全質量の0.5〜10質量%である。
【0028】
成分(10)の水溶性コロイド物質は粘度調整剤であり、圧胴洗浄剤全体の25℃における粘度が10cps〜1000cpsの範囲となるように使用するのが適当である。好ましい具体例としてはデキストリン、サイクロデキストリン、アルギン酸塩、繊維素誘導体(例えば、カルボキシメチルセルロース、カルボキシエチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、メチルセルロースなど)などの天然物とその変性体及びポリビニルアルコール及びその誘導体、ポリビニルピロリドン、ポリアクリルアミド及びその共重合体、アクリル酸共重合体、ビニルメチルエーテル/無水マレイン酸共重合体、酢酸ビニル/無水マレイン酸共重合体、スチレン/無水マレイン酸共重合体などの合成物があり、これらの物質は単独又は混合して使うことができる。上述のような粘度範囲とするための水溶性コロイド物質の使用範囲は、圧胴洗浄剤の全質量の1〜24質量%、より好ましくは3〜20質量%から選ぶことができる。
【0029】
上記成分の他、圧胴洗浄剤に良好な広がり特性を与え、乾燥を抑えて使用適性を良好にする観点から、一種又はそれ以上の湿潤剤(成分(11))も有用である。適当な湿潤剤として一般式:HO−(R−O)n−H(式中Rは CmH2m(m=2〜6)であり、nは1〜500である。)で表される化合物が挙げられる。好ましい化合物の例を挙げると、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、ペンタンジオール、ヘキシレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、ポリエチレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコールなどである。その他の湿潤剤としてグリセリン、ソルビトール、ペンタエリスリトールが有用である。湿潤剤の使用量は圧胴洗浄剤の全質量の1〜30質量%の範囲で効果が認められ、より好ましくは2〜20質量%の範囲である。
【0030】
成分(12)のチキソトロピー剤は動的圧力によって液の粘度が低下し、静置のときは粘度が上昇してスポンジなどで版面を処理するときの作業特性を良好にする。適当なチキソトロピー剤としては、珪酸の微粉末、パミス、炭酸カルシウム、ゼオライトなどが挙げられる。その使用量は圧胴洗浄剤の全質量の1〜10質量%の範囲が適当であり、好ましくは2〜7質量%の範囲である。
【0031】
本発明の圧胴洗浄剤には成分(13)の有機カルボン酸をさらに含ませてもよい。有機カルボン酸としてはクエン酸、酢酸、マロン酸、酒石酸、りんご酸、乳酸、レブリン酸、酪酸、マレイン酸、ピコリン酸などが使用される。成分(13)として1種又は2種以上の有機カルボン酸を使用することができる。中でもクエン酸、りんご酸、及びマレイン酸が好ましく用いられる。
有機カルボン酸の使用量は圧胴洗浄剤全質量の0.5〜10質量%が一般的であり、より好ましくは1〜5質量%である。
【0032】
本発明の圧胴洗浄剤は、通常酸性で使用されるものであり、一般的にpH1〜4の範囲に調整される。このようなpH範囲に調整するために使用するpH調整剤(成分(14))としては硫酸、亜リン酸、クエン酸、酢酸、蓚酸、マロン酸、酒石酸、りんご酸、乳酸、レブリン酸、酪酸、マレイン酸、ピコリン酸などの酸が使用され、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウムなどのアルカリを併用してもよい。
【0033】
本発明の乳化型圧胴洗浄剤の製造方法の一例として、水相と油相とをそれぞれ調製し、水相に油相を滴下して分散液を作り、これをホモジナイザーにかけてさらに乳化することができる。
本発明の乳化型圧胴洗浄剤の使用方法としては、例えばウェスなどに含ませて版面を拭き、適宜の時間放置して、その後水で拭き取ればよい。
【実施例】
【0034】
次に本発明の圧胴洗浄剤を実施例をもって説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。なお「部」および「%」は他に指定のない限り、それぞれ質量部および質量%を示す。
【0035】
[実施例1〜6及び比較例1〜8]
水相として純水490質量部に表1〜2記載(単位:質量部)の研磨剤及び酸を表1〜2記載の量で加え、攪拌しながら溶解し、順次硝酸マグネシウム20質量部、硫酸水素ナトリウム5質量部を添加し、防腐剤として4‐イソチアゾリン−3−オン誘導体 5質量部を混合した。これに水酸化ナトリウム又はクエン酸によりpHを3.0に調整し水を加え合計650質量部となるよう水相を調製した。
一方、油相として表1〜2記載のインキ溶解剤に、乳化剤としてペレックスOT−P(花王(株)製ジアルキルスルホコハク酸ナトリウム)20質量部、パイオニンD−212(竹本油脂(株)製ヒマシ油エーテル)10質量部、ノニオンOP−80(日本油脂(株)製ソルビタンモノオレート)5質量部を溶解し、合計350質量部となるよう油相を調製した。
次に上記のように調製した水相を攪拌加温し35℃に調整し、ゆっくりと油相を滴下し分散液を作成し、ホモジナイザーを通し乳白色の乳化型圧胴洗浄剤を作成した。
【0036】
印刷機としてA倍判、4色刷、クロムメッキ処理された圧胴を備えたオフセット印刷機を用いた。圧胴は、予めインプレッションクリーナー(大日精化社製)を含浸させたウエスを用いて圧胴表面に付着された油膜を清拭して除去した。まず、この印刷機により、菊判サイズ(939mm×636mm)の印刷用紙を用いて5万枚の印刷を行った。次に、印刷版を交換し、菊半サイズ(469mm×636mm)の印刷用紙を用いて5万枚の印刷を行い、圧胴汚れを発生させた。この後、表1〜2記載の圧胴洗浄剤を50mL含浸させた布で2往復させて圧胴上に堆積した親水性物質を洗浄、排除した後、圧胴表面を観察して下記の評価基準により洗浄性を評価した。
[洗浄性の評価基準]
○:残留物がほとんどない。
△:多少残留物があるが実用上問題がない。
×:2往復では残留物が残り実用上問題がある。
評価した結果を表1〜2にあわせて示す。
表1〜2の結果から、本発明の乳化型圧胴洗浄剤が洗浄性に優れていることが判る。
























【0037】
【表1】

*1:4−イソチアゾリン−3−オン誘導体
*2:モノテルペン系炭化水素(ヤスハラケミカル(株)製)
*3:モノテルペン系炭化水素(ヤスハラケミカル(株)製)
*4:脂肪酸トリグリセリド(和光純薬工業(株)製))
*5:脂肪酸トリグリセリド(キシダ化学(株)製))
*6:3−メチル−3−メトキシブタノール((株)クラレ製)
*7:日本石油化学(株)製
*8:丸善石油化学(株)製












【0038】
【表2】

*1*8は表1と同じ
【0039】
[実施例7〜14及び比較例9〜13]
表3〜4に示す組成(単位:質量部)に従って、水相として純水450質量部に水溶性大豆多糖類(不二製油(株)社製:商品名ソヤファイブ−S−LN:分析値ガラクトース43.6%、アラビノース22.5%、ガラクツロン酸2.2%、残存蛋白4.7%)を50質量部 溶解し、表3〜4に示すようにブロモニトロアルコール系化合物及び1,2−ベンズイソチアゾリン−3−オン化合物からなる群から選ばれる少なくとも1種の化合物、および研磨剤を加え、攪拌しながら溶解し順次硝酸マグネシウム20質量部、硫酸水素ナトリウム5質量部を添加し混合した。これに水酸化ナトリウムもしくはクエン酸によりpHを3.0に調整し水を加え合計650重量部となるよう水相を調製した。
一方、油相として表3〜4記載のインキ溶解剤に乳化剤としてペレックスOT−P(花王(株)製ジアルキルスルホコハク酸ナトリウム)20質量部、パイオニンD−212(竹本油脂(株)製ヒマシ油エーテル)10質量部、ノニオンOP−80(日本油脂(株)製ソルビタンモノオレート)5質量部を溶解し、合計350部となるよう油相を調製した。
次に上記のように調製した水相を攪拌加温し35℃に調整し、ゆっくりと油相を滴下し分散液を作成し、ホモジナイザーを通し乳白色の乳化型圧胴洗浄剤を作成した。
作成した洗浄剤を2つに分割し、一方を5℃の冷蔵庫へ、もう一方を30℃の環境にて2週間保存した後、洗浄性の評価に使用した。
【0040】
印刷機としてA倍判、4色刷、クロムメッキ処理された圧胴を備えたオフセット印刷機を用いた。圧胴は、予めインプレッションクリーナー(大日精化社製)を含浸させたウエスを用いて圧胴表面に付着された油膜を清拭して除去した。まず、この印刷機により、菊判サイズ(939mm×636mm)の印刷用紙を用いて5万枚の印刷を行った。次に、印刷版を交換し、菊半サイズ(469mm×636mm)の印刷用紙を用いて5万枚の印刷を行い、圧胴汚れを発生させた。
この後、表3〜4記載の圧胴洗浄剤を50mL含浸させた布で2往復させて圧胴上に堆積した親水性物質を洗浄、排除した後、圧胴表面を観察して下記の評価基準により洗浄性を評価した。
[洗浄性の評価基準]
A:残留物がほとんどない。
B:僅かに残留物があるが実用上問題がない。
C:多少残留物があり実用上問題になるレベル。
D:2往復では残留物が残り実用上問題がある。
評価した結果を表3〜4にあわせて示す。
表3〜4の結果から、本発明の乳化型圧胴洗浄剤は、保存環境によらず洗浄性に優れていることが判る。
































【0041】
【表3】

*2*8は表1と同じ
















【0042】
【表4】

*2*8は表1と同じ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
モノテルペン系炭化水素及び脂肪酸トリグリセリドから選ばれる少なくとも一種の化合物、研磨剤、及び水を含有することを特徴とする乳化型圧胴洗浄剤。
【請求項2】
さらにブロモニトロアルコール系化合物及び1,2−ベンズイソチアゾリン−3−オン化合物から選ばれる少なくとも一種を含む、請求項1記載の乳化型圧胴洗浄剤。
【請求項3】
1,2−ベンズイソチアゾリン−3−オン化合物が下記一般式で表される化合物である、請求項2記載の乳化型圧胴洗浄剤。
【化1】

(式中、Rは水素原子又はアルキル基を表し、Xはアルキル基、アルコキシ基、又はハロゲン原子を表し、nは0又は1〜4の整数を表す。)
【請求項4】
さらにノニオン界面活性剤及びアニオン界面活性剤から選ばれる少なくとも一種を含む、請求項1〜3のいずれか1項記載の乳化型圧胴洗浄剤。
【請求項5】
さらに大豆から抽出された皮膜形成性を有する多糖類を含む、請求項1〜4のいずれか1項記載の乳化型圧胴洗浄剤。

【公開番号】特開2007−204503(P2007−204503A)
【公開日】平成19年8月16日(2007.8.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−21246(P2006−21246)
【出願日】平成18年1月30日(2006.1.30)
【出願人】(306037311)富士フイルム株式会社 (25,513)
【Fターム(参考)】