説明

地図データ出力装置、地図データ出力プログラム、路線図出力装置、路線図出力システムおよび路線図出力プログラム

【課題】駅ラベルの相関関係を考慮して路線図データを出力する。
【解決手段】
駅番号と駅の緯度経度に基づく位置情報とが関連づけられた駅位置情報データ21と、路線を識別する路線番号と路線に含まれる駅番号と駅の並び順とが関連づけられた路線駅並び情報データ22と、路線情報データ23とをマスタデータに記憶する。そして駅番号を緯度及び経度に基づいてソートし、全ての駅ラベルについて、緯度の順番及び経度の順番を付与し、駅番号と緯度の順番及び経度の順番とが関連づけられた駅整列データ32を作成する。全ての駅ラベルについて、均等配置可能な計数を位置情報に乗算して駅番号と、X軸座標値及Y軸座標値とが関連づけられた均等配置駅座標データ33を作成する。オーバラップしている駅ラベルを移動したベクトル路線図34を作成して駅ラベルを配置するとともに、路線情報データ23に従って駅ラベルを結んだ路線図データ35を出力する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば駅名などの出力対象ラベルの相関関係を考慮して地図データを出力する地図データ出力装置、地図データ出力プログラム、路線図出力装置、路線図出力システムおよび路線図出力プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
昨今の通信ネットワークや情報機器の発達に伴い、ユーザに様々なコンテンツが提供されている。コンテンツの1つとして、例えば電車や飛行機などの交通機関を利用した移動において、経路、所用時間、料金、到着時刻などを案内する乗換案内サービスがある(例えば、非特許文献1)。非特許文献1においては、表示装置に表示された画面に従って、ユーザに入力装置から駅名を直接入力させたり、路線名一覧から選択した路線の駅名を入力させたりすることにより、検索サーバに前記経路、所用時間、料金、到着時刻等を検索させることができるようになっている。
【0003】
これに対し、表示装置に路線図を表示し、マウスなどで駅や路線が選択(クリック)されることにより、この駅や路線の入力をさせることもできる(例えば、特許文献1参照)。この特許文献1では、探索対象区域の路線図を表示装置に表示するとともに、当該路線図上で操作者が指定した駅の文字を識別して駅間の運行に関する情報を取得し、その取得情報に基づいて複数の運行経路候補を決定するとともに、表示装置に表示されている路線図のうち運行経路候補に該当する部分の表示形態を運行方向に沿ってリレー点滅変化させるものである。
【0004】
又、地図データを作成する方法として、図画として作成する方法と、ベクトル情報に基づいて作成する方法がある。ベクトル情報に基づいて作成する方法では、データが軽く、表示する端末の解像度に関係なく地図データを出力することができる。
【0005】
特に、コンピュータシステムで路線図を作成するものとして、特許文献2及び特許文献3がある。更に、駅名を緯度経度情報によって表示するものとして特許文献4がある。
【特許文献1】特開平10−78981号公報
【特許文献2】特開2000−137434号公報
【特許文献3】特開2003−220951号公報
【特許文献4】特開2002−7612号公報
【非特許文献1】http://www.ekitan.com/[平成17年5月16日検索]
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし、上述した特許文献1に記載の従来方法では、路線図の保守運用において、様々な問題を抱える。
【0007】
具体的には、特許文献1に記載の従来方法では、予め「図画」として路線図を作成し、表示装置に表示している。従って、路線や駅が追加、変更されるなど路線図のレイアウトが要求される場合、新たな路線図を作成しなければならないため、多大な工数を要してしまう場合がある。
【0008】
又、携帯電話やPDAなどの解像度の小さい画面に路線図を表示する場合、それらの画面に応じた路線図を用意しなければならない。従って、携帯電話やPDAの技術の進歩とともに路線図を作成しなければならない上に、路線や駅が追加、変更される度に路線図を作成しなければならない。その作業工数は膨大であり、路線図の保守運用において大きな問題が生じてしまう。
【0009】
一方、路線図を「図画」として記載するのではなく、ベクトル情報として表示することもできる。しかし、単純に緯度経度などの情報を用いてベクトル情報で表示してしまうと、実際の配置に基づいて縮小しただけの杓子定規な見づらい地図になる等の問題がある。
【0010】
具体的には、図22に示すように東京都心部の様に多数の駅や多数の路線が密集している地域では、1つの駅に多数の路線が接続されていることから、駅名などを表示する必要なスペースが確保できない場合がある。一方、駅や路線が少ない地域では、駅と駅とが遠く離れていることから疎らな駅名表示となって、非常に見にくい路線図となってしまうことがある。従って、見やすい路線図にはならず、利便性が低かった。
【0011】
また、上述した特許文献2及び特許文献3においては、単に路線図の描画方法について述べるに止まり、駅の粗密や駅名の長さに応じた駅ラベルの大きさを考慮し、任意の条件に適合する路線図を作成することはできない。特許文献4においては、単に緯度経度に基づいて路線図を記載するに止まり、駅の粗密や駅ラベルを考慮し、任意の条件に適合する路線図を作成することはできない。
【0012】
そこで、緯度経度に基づいて、出力対象ラベルの相関関係を維持しつつ、出力対象ラベルの粗密な位置関係を調整することにより、全ての出力対象ラベルがバランス良く表示された地図データを提供する方法が求められている。
【0013】
本発明は、上記問題点を解決するためになされたもので、出力対象ラベルの相関関係を考慮して地図データを出力する地図データ出力装置、地図データ出力プログラム、路線図出力装置、路線図出力システムおよび路線図出力プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0014】
上記目的を達成するために本発明の地図データ出力装置は、複数の出力対象ラベルの相関関係を考慮して地図データを出力する地図データ出力装置であって、少なくとも出力するときのラベルの大きさ情報を有する前記出力対象ラベルと、それぞれの前記出力対象ラベルが有する相対位置情報とが関連づけられた出力対象位置情報データを記憶する記憶装置と、前記相対位置情報に基づいて前記出力対象ラベルをソートし、少なくとも前記出力対象ラベルと前記相対位置情報の順番とを関連づけた整列データを作成する整列処理手段と、前記整列データの全ての前記出力対象ラベルについて、均等配置するための計数と前記相対位置情報の順番とを乗算して第1のX軸座標値/Y軸座標値を算出し、少なくとも前記算出した第1のX軸座標値/Y軸座標値と前記出力対象ラベルとを関連づけた均等配置出力対象座標データを作成する均等配置処理手段と、隣り合う前記出力対象ラベルの前記第1のX軸座標値/Y軸座標値と当該ラベルの前記大きさ情報からオーバラップしている前記出力対象ラベルを検出した場合、一方の前記出力対象ラベルをオーバラップしない位置に移動し、前記移動後の第2のX軸座標値/Y軸座標値を前記均等配置出力対象座標データに反映したベクトル図データを作成するオーバラップ回避処理手段と、前記ベクトル図データに基づき前記出力対象ラベルをレイアウトした地図データとして出力する地図データ出力手段とを備えることを特徴とする。
【0015】
また、地図データ出力プログラムは、少なくとも出力するときのラベルの大きさ情報を有する前記出力対象ラベルと、それぞれの前記出力対象ラベルが有する相対位置情報とが関連づけられた出力対象位置情報データとを記憶する記憶装置を有する地図データ出力装置に実装される地図データ出力プログラムであって、前記相対位置情報に基づいて前記出力対象ラベルをソートし、少なくとも前記出力対象ラベルと前記相対位置情報の順番とを関連づけた整列データを作成する整列処理機能と、前記整列データの全ての前記出力対象ラベルについて、均等配置するための計数と前記相対位置情報の順番とを乗算して第1のX軸座標値/Y軸座標値を算出し、少なくとも前記算出した第1のX軸座標値/Y軸座標値と前記出力対象ラベルを関連づけた均等配置出力対象座標データを作成する均等配置処理機能と、隣り合う前記出力対象ラベルの前記第1のX軸座標値/Y軸座標値と当該ラベルの前記大きさ情報からオーバラップしている前記出力対象ラベルを検出した場合、一方の前記出力対象ラベルをオーバラップしない位置に移動し、前記移動後の第2のX軸座標値/Y軸座標値を前記均等配置出力対象座標データに反映したベクトル図データを作成するオーバラップ回避処理機能と、前記ベクトル図データに基づき前記出力対象ラベルをレイアウトした地図データとして出力する地図データ出力機能とを備えることを特徴とする。
【0016】
また、路線図出力装置は、複数の駅ラベルの相関関係を考慮して路線図データを出力する路線図出力装置であって、少なくとも複数の路線を識別する路線情報と、各路線における前記駅の並び順と、各路線の配色とが関連づけられた1つ又は複数の路線図マスタデータが記憶されるマスタデータ記憶手段と、少なくとも前記駅ラベルの大きさと前記駅ラベルを識別する前記駅情報とを関連づけた駅ラベルサイズデータと、前記駅情報の緯度及び経度に基づいてソートし少なくとも前記ソートによって得られた前記緯度の順番及び前記経度の順番と前記駅情報とを関連づけた駅整列データとが記憶される作業用記憶手段と、前記路線図マスタデータ、前記駅ラベルサイズデータ、および駅整列データを用いて前記路線図データを出力する制御装置とを有し、前記制御装置は、前記駅整列データの前記緯度経度の順番情報に均等配置するための計数を乗算し、少なくとも前記乗算によって得られた第1のX軸座標値/Y軸座標値と前記駅情報とを関連づけた均等配置駅座標データを作成し、隣り合う前記駅情報の前記第1のX軸座標値/Y軸座標値と当該駅ラベルの大きさ情報からオーバラップしている前記駅情報を検出した場合、そのオーバラップしている一方の前記駅情報をオーバラップしない位置に移動するための第2のX軸座標値/Y軸座標値を算出し、その算出した第2のX軸座標値/Y軸座標値を前記均等配置駅座標データに反映したベクトル図データを作成し、前記ベクトル図データに基づいて前記駅ラベルを配置するとともに、その配置した前記駅ラベルを前記路線情報、前記駅の並び順、前記路線の配色に基づいて結んだ路線図データを作成して出力することを特徴とする。
【0017】
また路線図出力プログラムは、少なくとも複数の路線を識別する路線情報と、各路線における前記駅の並び順と、各路線の配色とが関連づけられた1つ又は複数の路線図マスタデータが記憶されるマスタデータ記憶手段と、少なくとも前記駅ラベルの大きさと前記駅ラベルを識別する前記駅情報とを関連づけた駅ラベルサイズデータと、前記駅情報の緯度及び経度に基づいてソートし少なくとも前記ソートによって得られた前記緯度の順番及び前記経度の順番と前記駅情報とを関連づけた駅整列データとが記憶される作業用記憶手段とを有する路線図出力装置に実装され、前記路線図マスタデータ、前記駅ラベルサイズデータ、および駅整列データを用いて前記駅ラベルの相関関係を考慮して路線図データを出力する路線図出力プログラムであって、前記駅整列データの前記緯度経度の順番情報に均等配置するための計数を乗算し、少なくとも前記乗算によって得られた第1のX軸座標値/Y軸座標値と前記駅情報とを関連づけた均等配置駅座標データを作成し、隣り合う前記駅情報の前記第1のX軸座標値/Y軸座標値と当該駅ラベルの大きさ情報からオーバラップしている前記駅情報を検出した場合、そのオーバラップしている一方の前記駅情報をオーバラップしない位置に移動するための第2のX軸座標値/Y軸座標値を算出し、その算出した第2のX軸座標値/Y軸座標値を前記均等配置駅座標データに反映したベクトル図データを作成し、前記ベクトル図データに基づいて前記駅ラベルを配置するとともに、その配置した前記駅ラベルを前記路線情報、前記駅の並び順、前記路線の配色に基づいて結んだ路線図データを作成して出力することを特徴とする。
【発明の効果】
【0018】
この様な本発明によれば、各駅の緯度経度等の相対位置情報に基づいて、各駅名等の駅ラベルの相関関係を維持しつつ、各駅ラベルと各路線が動的に描画された保守管理しやすい路線図データを出力することができる。
【0019】
この様な本発明によれば、各駅の名称長さを考慮して、各駅ラベルのサイズを付与することができる。又、各駅に乗り入れしている路線数から駅ラベルのサイズを算出し、縦横方向のそれぞれの大きいサイズのラベルを、当該駅ラベルの大きさとして決定することにより、駅名と全ての路線を駅ラベルの大きさ内に記載することができる。
【0020】
この様な本発明によれば、駅ラベルのオーバラップを防ぎ、見やすい路線図を自動的に描画することができる。
【0021】
この様な本発明によれば、路線を色で見分けることができるので、ユーザに見やすい路線図を提供することができる。
【0022】
この様な本発明によれば、表示する路線図の路線名や地域などの条件に適合する路線図を動的に作成することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0023】
次に、図面を参照して、本発明の実施の形態を説明する。
以下の図面の記載において、同一又は類似の部分には同一又は類似の符号を付している。
また、以下の実施の形態においては、路線図を出力する路線図出力装置およびその路線図出力装置に実装されたプログラムに適用した場合等を中心に説明するが、本発明において出力される地図データは路線図に限らない。具体的には、店舗名を示した地図や、不動産物件を示した地図、地域の名所旧跡の場所を示した地図、遊園地内のアトラクションの場所を示した地図等の様々な用途に転用することができる。
【実施例1】
【0024】
(路線図出力システム)
図1に示すように、本発明の最良の実施の形態に係る路線図出力システム10は、路線図出力装置(地図データ出力装置でもある)1と、路線図出力装置1から出力された路線図データを表示する路線図表示端末5を備える。路線図出力装置1と路線図表示端末5は、インターネットなどの通信ネットワーク6によって接続されている。
【0025】
この路線図出力装置1は、図2に示すように、中央処理制御装置101、ROM(Read Only Memory)102、RAM(Random Access Memory)103及び入出力インタフェース109が、バス110を介して接続されている。入出力インタフェース109には、入力装置104、表示装置105、通信制御装置106、記憶装置107及びリムーバブルディスク108が接続されている。
【0026】
中央処理制御装置101は、入力装置104からの入力信号に基づいてROM102から路線図出力装置1を起動するためのブートプログラムを読み出して実行し、更に記憶装置107に記憶されたオペレーティングシステムを読み出す。更に中央処理制御装置101は、入力装置104や通信制御装置106等からの入力信号に基づいて、各種装置の制御を行ったり、記憶装置107等に記憶されたプログラム及びデータを読み出してRAM103にロードするとともに、RAM103から読み出したプログラムのコマンドに基づいて、データの計算又は加工等、後述する一連の処理を実現する処理装置である。
【0027】
入力装置104は、操作者が各種の操作を入力するキーボード、マウスなどの入力デバイスにより構成されており、操作者の操作に基づく入力信号を入出力インタフェース109及びバス110を介して中央処理制御装置101に送信する。
【0028】
表示装置105は、CRT(Cathode Ray Tube)ディスプレイや液晶ディスプレイ等であって、中央処理制御装置101からバス110及び入出力インタフェース109を介して供給される表示出力信号を受信し、例えば中央処理制御装置101の処理内容を随時表示する装置である。
【0029】
通信制御装置106は、LANカードやモデムなどの装置であり、路線図出力装置1をインターネットやLAN等の通信ネットワーク6に接続する装置である。通信制御装置106を介して通信ネットワークと送受信したデータは、入力信号又は出力信号として、入出力インタフェース109及びバス110を介して中央処理制御装置101に送受信される。
【0030】
記憶装置107は半導体記憶装置や磁気ディスク装置であって、中央処理制御装置101で実行されるプログラムやデータが記憶されている。リムーバブルディスク108は、光ディスクやフレキシブルディスクのことであり、ディスクドライブによって読み書きされた信号は、入出力インタフェース109及びバス110を介して中央処理制御装置101に送受信される。
【0031】
路線図出力装置1の記憶装置107(図1の記憶装置107aおよび107b)には、路線図出力プログラム(地図データ出力プログラムでもある)が記憶されるとともに、図1に示すように、駅位置情報データ21、路線駅並び情報データ22、路線情報データ23、駅ラベルサイズデータ31、駅整列データ32、均等配置駅座標データ33、ベクトル路線図データ34、路線図データ35が記憶される。又、路線図出力プログラムが路線図出力装置1の中央処理制御装置101に読み込まれ実行されることによって、ラベルサイズ規定処理手段11、整列処理手段12、均等配置処理手段13、オーバラップ回避処理手段14、路線図データ出力手段15の各機能が路線図出力装置1に実装される。
【0032】
(路線図出力プログラムの概要)
ここで、図3及び図4を参照して、路線図出力プログラムが実装された路線図出力装置1の動作の概要を説明する。
まず、ラベルサイズ規定処理手段11によって、各駅名の文字数や、各駅に乗り入れされる路線数などに基づいて、路線図データに駅名を表示するための駅ラベルの大きさが規定される(ステップS101)。ここでは、各駅ラベルの形状は矩形状のブロックに横文字の駅名表示とし、各駅ラベルの大きさは駅名の文字数に応じて設定するものとする。ただし、駅ラベルは後述するように乗り入れる路線数に応じても設定してもよい。また例えば、地図データを作成する場合は、このステップS101では特定の文字、マーク、イラスト(これらを総称してここではラベルと呼ぶ)等を決めるステップとなる場合がある。
【0033】
こうして作成した駅ラベルを、各駅の緯度経度に基づいて配置すると、例えば図4(a)に示すような配置となる。図4(a)においては、例えば駅ラベル「A」と、駅ラベル「B」、「C」及び「D」のように駅ラベル間が疎(離れた位置)になるケースや、例えば駅ラベル「C」及び「D」のように駅ラベルが重なってしまうケースが発生する。
【0034】
そこで次に、整列処理手段12によって、各駅の緯度経度に従ってそれぞれ順位づけし、基点を定めて一定間隔に凝縮して配置する(ステップS102)。具体的には、図4(a)においては、例えば緯度方向(Y軸方向)で駅ラベルを順位づけすると、上から駅ラベル「B」−「A」−「C」−「D」となり、経度方向(X軸方向)で駅ラベル順位づけすると、左から駅ラベル「A」−「C」−「B」−「D」となる。
【0035】
このように順位づけされた各駅ラベル「A」乃至「D」を駅ラベル「A」を基点に一定間隔で凝縮すると、図4(b)の様に配置される。このとき、各駅ラベル「A」乃至「D」の縦及び横方向のサイズは考慮せずに、例えば左上などの基点に基づいて駅ラベルを並べる。図4(b)では、駅ラベル「A」乃至「D」が重なっているものの、それらの相関関係は維持されている。
【0036】
更に、均等配置処理手段13によって、一番目の駅ラベルを基準として2番目以降の駅ラベルの位置を均等に引き離して拡大する(ステップS103)。例えば、図4(c)に示すように、基点の駅ラベル「A」からそれぞれ同じ距離だけ駅ラベル「B」乃至「D」の間隔を広げて駅ラベルを配置する。この均等配置処理により、図4(a)の各駅ラベル間の粗密は解消される。つまり、図4(a)の離れた配置から図4(c)の見やすい配置に変換される。
【0037】
次に、オーバラップ回避処理手段14によって、重なっている(オーバラップしている)駅ラベルを検出し、その駅ラベルについて、例えば下側の駅ラベルを上側の駅ラベルの大きさに従って下側に移動して重ならないような位置に調整する(ステップS104)。このオーバラップ回避処理により、例えば図4(c)の駅ラベル「C」及び「D」のオーバラップは、図4(d)に示すように解消される。
【0038】
更に、オーバラップ回避処理手段14から出力された、例えば図4(d)のようにレイアウトした駅ラベル「A」乃至「D」の位置情報に基づいて、路線図データを作成する(ステップS105)。このとき、路線毎の駅並びの情報に基づいて、共通路線の各駅ラベルが接続され路線図データが描画される。
【0039】
本発明を、店舗名を示す地図、不動産物件を示す地図、地域の名所旧跡の場所を示す地図、遊園地内のアトラクションの場所を示す地図データを作成するもの適用する場合、前記ステップS102乃至S104が重要な要素となる。何故ならば、ステップS101は路線図の作成において特に必要なものであるが、出力する対象物に応じて表示形態が決められるため、このステップを不要とする場合がある。また、ステップS105は路線図の作成において特に必要なものであるが、地図データでは、ステップS104で作成した描画データにロードマップを重ねて出力するような処理に置き換えられるケースがある。
【0040】
(路線図出力装置1の詳細)
次に、図1に示した路線図出力装置1の各構成要素について詳述する。
【0041】
駅位置情報データ21、路線駅並び情報データ22及び路線情報データ23は、マスタデータであって、駅や路線の新設・変更や、路線図データで表示する路線色を変更する時などだけに更新される。ゆえに、新しい路線ができた場合や、駅が新設された場合には、こられのマスタデータへデータ登録を行うだけで、簡単に新しい路線図を得ることができる。なお、ここでは前記3つのデータファイルに分けて記憶装置107aに記憶したがこれに限定されるず、例えば1つのデータファイルで構成しても良い。
【0042】
駅位置情報データ21は、図5に示すように、路線図データで各駅名を表示する駅ラベルを識別する「駅番号」をキーとして、この各駅の「駅名」、この各駅が位置する「都道府県」、この各駅の「緯度及び経度」に基づく位置情報が関連づけられて記憶装置107aに記憶されている。この位置情報は、駅の緯度経度の実数ではなく、駅間の相対位置を示す数値であればどのような形式でも良い。また、駅ラベルを識別するものであれば「駅番号」に限定されず、他の符号・記号や名称等の駅情報であっても良い。
【0043】
路線駅並び情報データ22は、図6に示すように、各路線を識別する「路線番号」と、各路線に含まれる「駅番号」と、当該駅番号の「並び順」とが関連づけられて記憶装置107aに記憶されている。この「並び順」は、路線の上り方向に付与された順序であっても良いし、下り方向で付与された順序であっても良い。
【0044】
路線情報データ23は、図7に示すように、「路線番号」と、「路線名」と、各路線を出力するときの「路線色」とが関連づけられて記憶装置107aに記憶されている。この「路線名」と「路線色」とにより、路線図表示端末5に路線図データを出力する際に、それぞれの路線毎に配色を施し、路線名を併記する様式とすることにより、わかりやすい路線図を提供することができる。ゆえに、路線色を変更したい場合には、「路線色」のデータ変更を行うだけで、簡単に新しい路線色の路線図データを得ることができる。
【0045】
そして、中央処理制御装置101に路線図出力プログラムが読み込まれてラベルサイズ規定処理手段11、整列処理手段12、均等配置処理手段13、オーバラップ回避処理手段14、路線図データ出力手段15の機能が実行されることにより、駅ラベルサイズデータ31、駅整列データ32、均等配置駅座標データ33、ベクトル路線図データ34、および路線図データ35が作成され記憶装置107b(作業用記憶装置である)に記憶される。
【0046】
次に、前記ラベルサイズ規定処理手段11、整列処理手段12、均等配置処理手段13、オーバラップ回避処理手段14、路線図データ出力手段15の各機能について説明する。
【0047】
図8は、ラベルサイズ規定処理手段11の処理手順を示したフローチャートである。
先ず、ラベルサイズ規定処理手段11は、記憶装置107aから駅位置情報データ21及び路線駅並び情報データ22を読み出し、全ての「駅番号」について、駅ラベルに表示する1文字サイズの所定の大きさを決定する(ステップS110)。
【0048】
具体的には、予め、駅ラベルを描画する際の1文字の縦サイズ及び横サイズが決められる。ここでは、1文字の横(幅)サイズはMピクセル、縦(高さ)サイズをNピクセルと決定する。次に、路線を描画する際の線の太さが決められる(ステップS111)。ここでは、路線の幅はkピクセルとする。これらの数値は予め任意に設定される。
【0049】
次に、ラベルサイズ規定処理手段11は、各駅名の文字数に基づいて、駅ラベルの大きさを算出する(ステップS112)。即ち、ラベルサイズ規定処理手段11は、記憶装置107aから駅位置情報データ21を読み出して、各「駅番号」毎に、駅ラベルのサイズを決定する。例えば、駅名が「東京」の場合、駅ラベルサイズの横サイズはMピクセル×2文字=2Mピクセル、縦サイズはNピクセル×1文字=Nピクセルとなる。
【0050】
更に、ラベルサイズ規定処理手段11は、乗り入れ路線数に基づいて、駅ラベルの大きさを算出する(ステップS113)。即ち、ラベルサイズ規定処理手段11は、記憶装置107aから路線駅並び情報データ22を読み出して、各「駅番号」毎に関連づけられた「路線番号」の数をカウントする。例えば、図6の「駅番号」2590は、「路線番号」が3つ設定されていることから、3つの路線が乗り入れられていると判定される。そして、この路線数に応じて駅ラベルの縦サイズ/横サイズを求める。
【0051】
これを「東京」駅のケースで説明すると、東京駅では17路線が乗り入れられていることが路線駅並び情報データ22から判定される。したがって、この東京駅の駅ラベルの横サイズは17路線を並行に描画する場合、最低でもkピクセル×17路線=17×kピクセル必要となる。その結果、路線を横方向及び縦方向の両方に並べて描画できるように余裕をもたせると、「東京」駅ラベルのサイズは、縦サイズも横サイズも18×kピクセルとすることが望ましい。
【0052】
次に、ラベルサイズ規定処理手段11は、ステップS112で算出した駅ラベルの大きさと、ステップS113で算出された駅ラベルの大きさを比較して、縦方向及び横方向をそれぞれ大きいサイズの方を採用する(ステップS114)。上述した例では、「東京」の駅ラベルの縦サイズは18×kピクセル、横サイズは18×kピクセルと算出される。
【0053】
ここで、例えば5文字の駅名を有する駅に4路線が乗り入れている場合の駅ラベルサイズの設定について説明する。前記ステップS112で求められる駅名の文字数に基づいた駅ラベルの大きさは、縦サイズNピクセル、横サイズ5×Mピクセルである。一方、ステップS113で求められる乗り入れ路線数に基づいた駅ラベルの大きさは、縦サイズNピクセル、横サイズ4×Mピクセルである。従って、ラベルサイズ規定処理手段11はステップS114にて、この駅ラベルのサイズとして、縦サイズNピクセル及び横サイズ5×Mピクセルを出力する。
【0054】
更に、ラベルサイズ規定処理手段11は、「駅番号」に「駅名」、「都道府県」、および算出した「乗り入れ路線数」、駅ラベルの「ラベルサイズ横とラベルサイズ縦」とを関連づけた駅ラベルサイズデータ31を作成して記憶装置107bに記憶する。ラベルサイズ規定処理手段11は、これらの処理を全ての「駅番号」について実行し、図9に示すような駅ラベルサイズデータ31を作成し、記憶装置107bに記憶する。
【0055】
なお、図3では、路線図出力プログラムが起動された時にステップS101で駅ラベルサイズデータ31を作成するとした。しかしながら、この駅ラベルサイズデータ31を予め作成して記憶装置107bに保存しておけば、毎回このステップS101を実行しなくてすむ。この方法によれば、路線図出力プログラムの起動時にはステップS102からスタートすることが可能になる。
【0056】
次に、整理処理手段12の動作を説明する。
図10は、整理処理手段12の処理手順を示すフローチャートである。
整列処理手段12は、記憶装置107aから読み出した駅位置情報データ21の各「駅番号」を緯度データに基づいてソートして(ステップS120)、「駅番号」にソート結果のY軸(緯度)方向の順番を付与する(ステップS121)。更に、整列処理手段12は、各「駅番号」を経度データに基づいてソートして(ステップS120)、「駅番号」にソート結果のX軸(経度)方向の順番を付与する(ステップS121)。
【0057】
この様にして、整列処理手段12は、全ての「駅番号」について緯度及び経度それぞれに基づく順番を付与し、駅ラベルサイズデータ31に前記緯度及び経度の順番を付加した駅整列データ32(図11を参照)を作成して、記憶装置107bに記憶する。この駅整列データ32により、緯度経度に基づいた距離や座標の考えは消滅し、各「駅番号」の位置関係だけが正しく保存されたことになる。このとき、緯度経度に基づく順位は、全国の駅に対して付与しても良いし、北海道エリア、東北エリア、‥、首都圏エリア、‥、沖縄エリア等の地域毎や、北海道、青森県などの都道府県毎に付与しても良い。これらの地域や都道府県の指定は、路線図表示端末5又は路線図出力端末1の入力装置104から操作者の入力によって行われる。
【0058】
同様に、この駅整列データ32を予め作成して記憶装置107bに保存しておけば、地域や都道府県の指定に基づいて必要な駅整列データ32を読み出すだけの処理とすることが可能である。例えば、路線色だけを変更したい場合の路線図データの出力では有効である。
【0059】
次に、均等配置処理手段13の動作を説明する。
図12は、均等配置処理手段13の処理手順を示すフローチャートである。
均等配置処理手段13では、予め均等配置するための計数Pを設定する(ステップS130)。その所定の計数PをステップS121で求めた緯度経度の順位(m,n)(m,nは、駅整列データ32のY軸およびX軸の順番値)に基づく位置情報に乗じて、処理対象とする「駅番号」毎にY軸座標値(m×p)及びX軸座標値(n×p)を算出する(ステップS131)。そして、均等配置処理手段13は、算出したY軸座標値およびX軸座標値を設定した均等配置駅座標データ33(図13を参照)を作成し、記憶装置107bに記憶する。この均等配置するための計数Pは、実際の配置関係の縦横比に応じた計数を用いても良いし、縦方向と横方向に異なる計数を用いても良い。又、「駅番号」の緯度経度の情報により、上述した各エリアにおける全体の縦横比、駅ラベルの文字サイズ、及びエリア内の駅数から前記計数Pを定めても良い。
【0060】
次に、オーバラップ回避処理手段14の動作を説明する。
図14は、オーバラップ回避処理手段14の処理手順を示すフローチャートである。
オーバラップ回避処理手段14は、ステップS131で作成した均等配置駅座標データ33を記憶装置107bから読み出し、処理対象の全ての「駅番号」について、隣り合う駅ラベルが重なっているところを検出する。そして、重なっている駅ラベルの一方を駅ラベルのサイズを考慮しながら重ならない様に移動する。オーバラップ回避処理手段14は、その移動によって変更された新しいX座標値又はY座標値を設定したベクトル路線図データ34を作成して、記憶装置107bに記憶する。
【0061】
ここで、隣り合う駅ラベルが重なった状態を、図15(a)及び図15(b)に示す。図15(a)に示すように、駅ラベルの識別子をLと示す場合、駅ラベルのX軸座標値をX、Y軸座標値をY、駅ラベルのX軸方向の横(幅)サイズをW、Y軸方向の縦(高さ)サイズをHと定義する。又、ここではY軸方向は、下に向かうほど大きい数値を持つものとする。以下、図14と図15を参照してオーバラップ検出とオーバラップ回避処理について説明する。
【0062】
オーバラップ回避処理手段14は、均等配置駅座標データ33の各「駅番号」をY軸座標値の小さい順に並べる。そして、Y軸座標値を小さい順に、Y、Y、…Yのn個を求める。同様にして各「駅番号」をX軸座標値の小さい順に並べる。そして、X軸座標値を小さい順に、X、X、…Xのn個を求める。さらに、各「駅番号」のラベルサイズ幅W、W、…Wと、ラベルサイズ高さH、H、…Hを求める(ステップS140)。このように定義した「駅番号」の駅ラベルを、以下ラベルL、L、…Lと称する。
【0063】
次に、オーバラップ回避処理手段14は、各ラベルL、L、…Lについて、LとLi+1のラベルの重なりを比較する(ステップS141)。具体的には、オーバラップ回避処理手段14は、図10のラベルLとL(=Li+1)の重なりを比較する。
【0064】
このとき、Yが、Y〜Y+Hまでの数値である場合で、かつ、Xが、X〜X+Wまでの値であるか、又は、XがX〜X+Wまでの値である場合であるならば、ラベルLとLが重なっていると判断する(ステップS142)。
【0065】
オーバラップ回避処理手段14は、ラベルLとLが重なっていると判断すると、LのY座標値YをYi+Hとする(ステップS143)。これにより図16に示すように、ラベルLは、ラベルLと重ならない位置に移動することになり、重なりは回避される。なお、ここではラベルLをY軸(縦)方向に移動する例としたが、X軸(横)方向に移動させても良い。
【0066】
オーバラップ回避処理手段14は、処理対象の全てのラベルに対してこの処理を行った後、再びオーバラップしているラベル(3個以上のラベルがオーバラップしている場合)があるか否かを検索する。そして、オーバラップしているラベルがある場合、上述のステップS141〜S143を実行して、当該ラベルのY軸座標値を変更する。この様に、オーバラップしているラベルがなくなるまで、このステップS141〜S143の処理は繰り返し実行される。
【0067】
これらの処理が終了すると、オーバラップ回避処理手段14は、図17に示すオーバラップのないX軸座標値、Y軸座標値が設定されたベクトル路線図データ34を作成し、記憶装置107bに記憶する。ベクトル路線図データ34は、均等配置駅座標データ33にステップS141〜S143の実行で求めたオーバラップのないX軸座標値、Y軸座標値が反映されたものである。
【0068】
この様に、オーバラップ回避処理手段14は、Y軸方向に駅ラベルをずらして、駅ラベルの重なりを回避する。実施形態における路線図の駅ラベルは、横書きで記載するために、横長方向であることが多い。従って、Y軸方向に駅ラベルをずらすことにより、移動距離を少なく押さえ、駅ラベルの全体の相関関係を崩すことを防ぐことができる。
【0069】
次に、路線図データ出力手段15の動作を説明する。
路線図データ出力手段15は、記憶装置107bから読み出したベクトル路線図データ34に含まれる処理対象の全ての「駅番号」について、それぞれのラベルサイズで駅名が記載された駅ラベルをX軸座標値およびY軸座標値に基づき配置した図を出力する。さらに、路線図データ出力手段15は記憶装置107aから路線情報データ23を読み出し、この路線情報データ23に従って各路線の各駅ラベルを線で結び、所定の路線色に色づけした路線図データ35を作成して記憶装置107bに記憶すると共に通信ネットワーク6を介して路線図表示端末5に表示又は印刷出力する。勿論、出力は路線図出力装置1の表示装置105や図示しない印刷装置でも表示・印刷出力できる。なお、路線図以外の地図データの出力にあっては、路線情報データ23の読み出し、およびそれによる出力は不要なケースがある。
【0070】
路線図データ出力手段15によって出力された路線図の一例を、図18及び図19に示す。図18に示す路線図では、図22に示す路線図に比べて、駅の粗密が解消され、効率よく駅ラベルが配置されていることが分かる。更に、図18に示す路線図では、駅ラベルの重なりがなく非常に見やすい、かつ、図22に示す駅ラベルの相関関係を維持している。この様に、図18に示すような路線図をユーザに提示することにより、ユーザに見やすい路線図を動的に出力することができる。
【0071】
又、図19は、東京都内近辺の路線図の一例を示す。図19に示す例では、乗り入れ路線の多い「東京」、「新宿」、「上野」などの駅ラベルは大きく表示されている。また、実際の地図と比べて、駅の相関関係を維持していることが分かる。
【0072】
この様に、本発明の最良の実施の形態に係る路線図出力装置によれば、駅位置情報データ21、路線駅並び情報データ22及び路線情報データ23から動的に路線図データを出力することができる。従って、駅や路線の新設、廃止、駅名の変更があった場合でも、駅位置情報データ21、路線駅並び情報データ22及び路線情報データ23を追加又は修正することで、最新の路線図データを提供することができる。
【0073】
又、ベクトル路線図データ34を元に路線図データを作成しているので、路線別や都道府県別など、各要素をレイヤー管理することができる。具体的には、1つ又は複数の路線を指定した路線図を出力することができ、また、ある特定の駅に乗り入れる路線のみを表示することができる。更に、ユーザのマウス操作によって、路線図を表示した画面上をマウスで指定することにより、その指定された路線のみ強調表示することができる。さらに、鳥瞰図などの視点を変更した路線図を作成することができる。さらにまた、遅延や休止などの運行情報がある路線だけを赤く表示したり選択不可能にする、などの操作を実現することができる。
【0074】
更に、路線図出力装置1でラスタライズして、JPEGなどの画像に変換して路線図表示端末5で表示させることにより、ベクトルデータを表示するソフトがなくとも、一般的なブラウザなどに表示することができる。
【0075】
又、本発明の最良の実施の形態においては、路線図データを示す場合について説明したが、本発明の最良の実施の形態に係る路線図出力装置1は、バス路線データ、ある地点からある地点までの経路データ、カーナビゲーションシステムの道路データなどにも適用することができる。
【実施例2】
【0076】
図20を参照して、第2の実施形態に係る路線図出力システム10を説明する。図20に示す路線図出力システム10は、図1に示す路線図出力システム10に比べて、路線図描画装置4を備えている点が異なる。更に、図20に示す路線図出力装置1は、図1の路線図データ出力手段15の代わりに変換データ出力手段16を備え、路線図描画装置4に図1と同じ路線図データ出力手段41を備えている点が異なる。
【0077】
路線図描画装置4の路線図データ出力手段41は、ネットワーク6を介して路線図表示端末5から表示したい路線図の条件(要求)を受信すると、路線図出力装置1の変換データ出力手段16にその条件を転送する。更に路線図データ出力手段41は、路線図出力装置1の変換データ出力手段16から出力されるベクトル路線図データ34、路線情報データ23などを受信する。そして、路線図データ出力手段41はそれらを用いて路線図データを作成して、通信ネットワーク6を介して路線図表示端末5へ送信する。
【0078】
路線図出力装置1の変換データ出力手段16は、路線図描画装置4からの要求に従って、ベクトル路線図データ34から路線図表示端末5の条件に適合するデータを抽出し、路線図描画装置4に送信する。
【0079】
図21を参照して、第2の実施形態に係る路線図出力システム10の処理動作を説明する。
まず、路線図表示端末5から路線図描画装置4に対して、路線図の表示条件を含む路線図表示リクエストが送信される(ステップS201)。路線図描画装置4は、路線図表示リクエストを受信すると通信制御装置106を介して、その路線図表示リクエストを路線図出力装置1に転送する(ステップS202)。
【0080】
路線図出力装置1の中央処理制御装置101は路線図出力プログラムを起動して、上述したラベルサイズ規定処理手段11、整列処理手段12、均等配置処理手段13、およびオーバラップ回避処理手段14の各機能による処理を実行して、駅ラベルの座標、幅、高さなどを含むベクトル路線図データ34を作成する。中央処理制御装置101は変換データ出力手段16は、記憶装置107bから前記ベクトル路線図データ34を読み出し、路線図描画装置4に送信する(ステップS203)。
【0081】
更に、変換データ出力手段16は、記憶装置107aから読み出した駅位置情報データ21、路線駅並び情報データ22及び路線情報データ23を路線図描画装置4に送信する(ステップS204)。ステップS203とステップS204で送信されるデータは、ステップS202で受信した表示条件に必要なデータのみであることが好ましい。
【0082】
路線図描画装置4の路線図データ出力手段41は、路線図出力装置1から各データを受信すると、X座標値およびY座標値で指定される座標に、当該駅ラベルの幅及び高さを有する駅ラベルを描画する(ステップS205)。更に、路線図データ出力手段41は、路線の並び情報に従って駅ラベルを線で結び路線色を描画して、路線図データを作成する(ステップS206)。
【0083】
路線図描画装置4の路線図データ出力手段41は、作成した路線図データを通信ネットワーク6を介して路線図表示端末5に送信する(ステップS207)。路線図表示端末5は、路線図データを受信すると、表示装置に表示する(ステップS208)。
【0084】
この様に、第2の実施形態に係る路線図出力システムによれば、予め作成されたベクトル路線図データ34に基づいて、路線図表示装置5からの要求に従ってある路線や、ある地域だけなどの任意の路線図データを出力し、路線図表示装置5に表示することができる。また、描画機能を持たない携帯電話機等からの要求であっても、路線図描画装置4にて、携帯電話機に適用した路線図を作成して提供することができる。
【0085】
(その他の実施の形態)
上記のように、本発明の最良の実施の形態及び第2の実施形態によって記載したが、この開示の一部をなす論述及び図面は、この発明を限定するものであると理解すべきではない。この開示から当業者には様々な代替実施の形態、実施例及び運用技術が明らかとなる。
【0086】
本発明の最良の実施の形態においては、交通機関の駅名及び路線を表示する路線図データについて説明したが、本発明において出力される地図データは路線図データに限られない。具体的には、店舗名を表示した地図や、不動産物件を表示した地図、地域の名所旧跡の場所を示した地図、遊園地内のアトラクションの場所を示した地図など、様々な用途に転用することができる。
【0087】
又、本発明の最良の実施の形態に係る路線図出力装置1が1つのハードウェア構成に実装される様に記載したが、複数のハードウェア構成で実現されても良いし、他の機能を備えるハードウェア上に実装されても良い。
【0088】
本発明はここでは記載していない様々な実施の形態等を含むことは勿論である。従って、本発明の技術的範囲は上記の説明から妥当な特許請求の範囲に係る発明特定事項によってのみ定められるものである。
【図面の簡単な説明】
【0089】
【図1】本発明の最良の実施の形態に係る路線図出力システムのシステム構成を示す図である。
【図2】本発明の最良の実施の形態に係る路線図出力装置のハードウェア構成を示す図である。
【図3】本発明の最良の実施の形態に係る路線図出力システムの処理手順の概略を示すフローチャートである。
【図4】本発明の最良の実施の形態に係る路線図出力システムの処理によって作成される駅レベルの形状を示す図である。
【図5】本発明の最良の実施の形態に係る駅位置情報データのデータ構造の一例を示す図である。
【図6】本発明の最良の実施の形態に係る路線駅並び情報データのデータ構造の一例を示す図である。
【図7】本発明の最良の実施の形態に係る路線情報データのデータ構造と一例を示す図である。
【図8】本発明の最良の実施の形態に係るラベルサイズ規定処理手段の処理手順を示すフローチャートである。
【図9】本発明の最良の実施の形態に係る駅ラベルサイズデータのデータ構造の一例を示す図である。
【図10】本発明の最良の実施の形態に係る整列処理手段の処理手順を示すフローチャートである。
【図11】本発明の最良の実施の形態に係る駅整列データのデータ構造の一例を示す図である。
【図12】本発明の最良の実施の形態に係る均等配置処理手段の処理手順を示すフローチャートである。
【図13】本発明の最良の実施の形態に係る均等配置駅座標データのデータ構造の一例を示す図である。
【図14】本発明の最良の実施の形態に係るオーバラップ回避処理手段の処理手順を示すフローチャートである。
【図15】本発明の最良の実施の形態で、駅ラベルのオーバラップを示す図である。
【図16】本発明の最良の実施の形態で、駅ラベルのオーバラップの回避を示す図である。
【図17】本発明の最良の実施の形態に係るベクトル路線図データのデータ構造の一例を説明する図である。
【図18】本発明の最良の実施の形態に係る路線図出力装置が出力する大手町駅近辺の路線図データの一例である。
【図19】本発明の最良の実施の形態に係る路線図出力装置が出力する東京都内近郊の路線図データの一例である。
【図20】本発明の最良の第2の実施形態に係る路線図出力システムのシステム構成を示す図である。
【図21】本発明の最良の第2の実施形態に係る路線図出力システムの処理手順を示すフローチャートである。
【図22】従来技術による路線図データを出力図の一例である。
【符号の説明】
【0090】
1…路線図出力装置
4…路線図描画装置
5…路線図表示端末
6…通信ネットワーク
10…路線図出力システム
11…ラベルサイズ規定処理手段
12…整列処理手段
13…均等配置処理手段
14…オーバラップ回避処理手段
15…路線図データ出力手段
16…変換データ出力手段
21…駅位置情報データ
22…路線駅並び情報データ
23…路線情報データ
31…駅ラベルサイズデータ
32…駅整列データ
33…均等配置駅座標データ
34…ベクトル路線図データ
35…路線図データ
41…路線図データ出力手段
101…中央処理制御装置
102…ROM
103…RAM
104…入力装置
105…表示装置
106…通信制御装置
107(107a、107b)…記憶装置
108…リムーバブルディスク
109…入出力インタフェース
110…バス

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の出力対象ラベルの相関関係を考慮して地図データを出力する地図データ出力装置であって、
少なくとも出力するときのラベルの大きさ情報を有する前記出力対象ラベルと、それぞれの前記出力対象ラベルが有する相対位置情報とが関連づけられた出力対象位置情報データを記憶する記憶装置と、
前記相対位置情報に基づいて前記出力対象ラベルをソートし、少なくとも前記出力対象ラベルと前記相対位置情報の順番とを関連づけた整列データを作成する整列処理手段と、
前記整列データの全ての前記出力対象ラベルについて、均等配置するための計数と前記相対位置情報の順番とを乗算して第1のX軸座標値/Y軸座標値を算出し、少なくとも前記算出した第1のX軸座標値/Y軸座標値と前記出力対象ラベルとを関連づけた均等配置出力対象座標データを作成する均等配置処理手段と、
隣り合う前記出力対象ラベルの前記第1のX軸座標値/Y軸座標値と当該ラベルの前記大きさ情報からオーバラップしている前記出力対象ラベルを検出した場合、一方の前記出力対象ラベルをオーバラップしない位置に移動し、前記移動後の第2のX軸座標値/Y軸座標値を前記均等配置出力対象座標データに反映したベクトル図データを作成するオーバラップ回避処理手段と、
前記ベクトル図データに基づき前記出力対象ラベルをレイアウトし地図データとして出力する地図データ出力手段と
を備えることを特徴とする地図データ出力装置。
【請求項2】
少なくとも出力するときのラベルの大きさ情報を有する前記出力対象ラベルと、それぞれの前記出力対象ラベルが有する相対位置情報とが関連づけられた出力対象位置情報データとを記憶する記憶装置を有する地図データ出力装置に実装される地図データ出力プログラムであって、
前記相対位置情報に基づいて前記出力対象ラベルをソートし、少なくとも前記出力対象ラベルと前記相対位置情報の順番とを関連づけた整列データを作成する整列処理機能と、
前記整列データの全ての前記出力対象ラベルについて、均等配置するための計数と前記相対位置情報の順番とを乗算して第1のX軸座標値/Y軸座標値を算出し、少なくとも前記算出した第1のX軸座標値/Y軸座標値と前記出力対象ラベルを関連づけた均等配置出力対象座標データを作成する均等配置処理機能と、
隣り合う前記出力対象ラベルの前記第1のX軸座標値/Y軸座標値と当該ラベルの前記大きさ情報からオーバラップしている前記出力対象ラベルを検出した場合、一方の前記出力対象ラベルをオーバラップしない位置に移動し、前記移動後の第2のX軸座標値/Y軸座標値を前記均等配置出力対象座標データに反映したベクトル図データを作成するオーバラップ回避処理機能と、
前記ベクトル図データに基づき前記出力対象ラベルをレイアウトし地図データとして出力する地図データ出力機能と
を備えることを特徴とする地図データ出力プログラム。
【請求項3】
複数の駅ラベルの相関関係を考慮して路線図データを出力する路線図出力装置であって、
少なくとも複数の路線を識別する路線情報と、各路線における前記駅の並び順と、各路線の配色とが関連づけられた1つ又は複数の路線図マスタデータが記憶されるマスタデータ記憶手段と、
少なくとも前記駅ラベルの大きさと前記駅ラベルを識別する前記駅情報とを関連づけた駅ラベルサイズデータと、前記駅情報の緯度及び経度に基づいてソートし少なくとも前記ソートによって得られた前記緯度の順番及び前記経度の順番と前記駅情報とを関連づけた駅整列データとが記憶される作業用記憶手段と、
前記路線図マスタデータ、前記駅ラベルサイズデータ、および駅整列データを用いて前記路線図データを出力する制御装置とを有し、
前記制御装置は、
前記駅整列データの前記緯度経度の順番情報に均等配置するための計数を乗算し、少なくとも前記乗算によって得られた第1のX軸座標値/Y軸座標値と前記駅情報とを関連づけた均等配置駅座標データを作成し、
隣り合う前記駅情報の前記第1のX軸座標値/Y軸座標値と当該駅ラベルの大きさ情報からオーバラップしている前記駅情報を検出した場合、そのオーバラップしている一方の前記駅情報をオーバラップしない位置に移動するための第2のX軸座標値/Y軸座標値を算出し、その算出した第2のX軸座標値/Y軸座標値を前記均等配置駅座標データに反映したベクトル図データを作成し、
前記ベクトル図データに基づいて前記駅ラベルを配置するとともに、その配置した前記駅ラベルを前記路線情報、前記駅の並び順、前記路線の配色に基づいて結んだ路線図データを作成して出力する
ことを特徴とする路線図出力装置。
【請求項4】
複数の駅ラベルの相関関係を考慮して路線図データを出力する路線図出力装置であって、
少なくとも前記駅ラベルを識別する駅情報と、前記駅ラベルに表記する駅名と、各駅の緯度経度に基づく位置情報と、複数の路線を識別する路線情報と、各路線における前記駅の並び順と、各路線の配色とが関連づけられた1つ又は複数の路線図マスタデータが記憶されるマスタデータ記憶手段と、
前記路線図マスタデータを用いて前記路線図データを出力する制御装置とを有し、
前記制御装置は、
少なくとも前記駅ラベルの大きさと前記駅情報とを関連づけた駅ラベルサイズデータを作成し、
前記マスタデータ記憶手段からの前記緯度経度に基づいて前記駅情報をソートし、少なくとも前記ソートによって得られた前記緯度の順番及び前記経度の順番と前記駅情報とを関連づけた駅整列データを作成し、
前記駅整列データの前記緯度経度の順番情報に均等配置するための計数を乗算し、少なくとも前記乗算によって得られた第1のX軸座標値/Y軸座標値と前記駅情報とを関連づけた均等配置駅座標データを作成し、
隣り合う前記駅情報の前記第1のX軸座標値/Y軸座標値と当該駅ラベルの大きさ情報からオーバラップしている前記駅情報を検出した場合、そのオーバラップしている一方の前記駅情報をオーバラップしない位置に移動するための第2のX軸座標値/Y軸座標値を算出し、その算出した第2のX軸座標値又はY軸座標値を前記均等配置駅座標データに反映したベクトル図データを作成し、
前記ベクトル図データに基づいて前記駅ラベルを配置するとともに、その配置した前記駅ラベルを前記路線情報、前記駅の並び順、前記路線の配色に基づいて結んだ路線図データを作成して出力する
ことを特徴とする路線図出力装置。
【請求項5】
前記駅整列データは、全国の路線を複数に区分けし、指定された区分け内に含まれる路線を対象とするデータであることを特徴とする請求項3又は請求項4に記載の路線図出力装置。
【請求項6】
前記駅ラベルの大きさは、
前記各駅の駅名の文字数と1文字の縦横サイズに基づいて作成した第1の大きさ値、または前記各駅に乗り入れされる路線数とその路線の線サイズに基づいて作成した第2の大きさ値とを比較して、大きい方の値を選択することを特徴とする請求項3又は請求項4に記載の路線図出力装置。
【請求項7】
前記マスタデータ記憶手段には、
前記各駅に乗り入れされる路線の数を算出できるように、前記駅情報毎に乗り入れ路線情報が記憶されていることを特徴とする請求項3又は請求項4に記載の路線図出力装置。
【請求項8】
前記駅ラベルの駅名表記は横書きとし、
前記オーバラップ検出時の前記一方の駅情報をオーバラップしない位置に移動するための前記移動する方向は、Y軸方向であることを特徴とする請求項3又は請求項4に記載の路線図出力装置。
【請求項9】
複数の駅ラベルの相関関係を考慮して路線図データを出力する路線図出力装置であって、
少なくとも前記駅ラベルを識別する駅情報と、前記駅ラベルに表記する駅名と、各駅の緯度経度に基づく位置情報と、複数の路線を識別する路線情報と、各路線における前記駅の並び順と、各路線の配色とが関連づけられた1つ又は複数の路線図マスタデータが記憶されるマスタデータ記憶手段と、
前記路線図マスタデータを用いて前記路線図データを出力する制御装置とを有し、
前記制御装置は、
少なくとも前記駅ラベルの大きさと前記駅情報とを関連づけた駅ラベルサイズデータを作成し、
前記マスタデータ記憶手段からの前記緯度経度に基づいて前記駅情報をソートし、少なくとも前記ソートによって得られた前記緯度の順番及び前記経度の順番と前記駅情報とを関連づけた駅整列データを作成し、
前記駅整列データの前記緯度経度の順番情報に均等配置するための計数を乗算し、少なくとも前記乗算によって得られた第1のX軸座標値/Y軸座標値と前記駅情報とを関連づけた均等配置駅座標データを作成し、
隣り合う前記駅情報の前記第1のX軸座標値/Y軸座標値と当該駅ラベルの大きさ情報からオーバラップしている前記駅情報を検出した場合、そのオーバラップしている一方の前記駅情報をオーバラップしない位置に移動するための第2のX軸座標値/Y軸座標値を算出し、その算出した第2のX軸座標値/Y軸座標値を前記均等配置駅座標データに反映したベクトル図データを作成する
路線図出力装置と、
前記線路図出力装置からの前記ベクトル図データに基づいて前記駅ラベルを配置するとともに、その配置した前記駅ラベルを前記路線情報、前記駅の並び順、前記路線の配色に基づいて結んだ路線図データを作成して出力する路線図データ出力手段を備える路線図描画装置と、
前記路線図描画装置から送信された路線図データを表示装置に表示する表示手段を備える路線図表示端末と、
を備えることを特徴とする路線図出力システム。
【請求項10】
少なくとも複数の路線を識別する路線情報と、各路線における前記駅の並び順と、各路線の配色とが関連づけられた1つ又は複数の路線図マスタデータが記憶されるマスタデータ記憶手段と、
少なくとも前記駅ラベルの大きさと前記駅ラベルを識別する前記駅情報とを関連づけた駅ラベルサイズデータと、前記駅情報の緯度及び経度に基づいてソートし少なくとも前記ソートによって得られた前記緯度の順番及び前記経度の順番と前記駅情報とを関連づけた駅整列データとが記憶される作業用記憶手段とを有する路線図出力装置に実装され、
前記路線図マスタデータ、前記駅ラベルサイズデータ、および駅整列データを用いて前記駅ラベルの相関関係を考慮して路線図データを出力する路線図出力プログラムであって、
前記駅整列データの前記緯度経度の順番情報に均等配置するための計数を乗算し、少なくとも前記乗算によって得られた第1のX軸座標値/Y軸座標値と前記駅情報とを関連づけた均等配置駅座標データを作成する機能と、
隣り合う前記駅情報の前記第1のX軸座標値/Y軸座標値と当該駅ラベルの大きさ情報からオーバラップしている前記駅情報を検出した場合、そのオーバラップしている一方の前記駅情報をオーバラップしない位置に移動するための第2のX軸座標値/Y軸座標値を算出し、その算出した第2のX軸座標値/Y軸座標値を前記均等配置駅座標データに反映したベクトル図データを作成する機能と、
前記ベクトル図データに基づいて前記駅ラベルを配置するとともに、その配置した前記駅ラベルを前記路線情報、前記駅の並び順、前記路線の配色に基づいて結んだ路線図データを作成して出力する機能と
を有することを特徴とする路線図出力プログラム。
【請求項11】
少なくとも前記駅ラベルを識別する駅情報と、前記駅ラベルに表記する駅名と、各駅の緯度経度に基づく位置情報と、複数の路線を識別する路線情報と、各路線における前記駅の並び順と、各路線の配色とが関連づけられた1つ又は複数の路線図マスタデータが記憶されるマスタデータ記憶手段を有する路線図出力装置に実装され、
前記路線図マスタデータを用いて前記駅ラベルの相関関係を考慮して路線図データを出力する路線図出力プログラムであって、
少なくとも前記駅ラベルの大きさと前記駅情報とを関連づけた駅ラベルサイズデータを作成する機能と、
前記マスタデータ記憶手段からの前記緯度経度に基づいて前記駅情報をソートし、少なくとも前記ソートによって得られた前記緯度の順番及び前記経度の順番と前記駅情報とを関連づけた駅整列データを作成する機能と、
前記駅整列データの前記緯度経度の順番情報に均等配置するための計数を乗算し、少なくとも前記乗算によって得られた第1のX軸座標値/Y軸座標値と前記駅情報とを関連づけた均等配置駅座標データを作成する機能と、
隣り合う前記駅情報の前記第1のX軸座標値/Y軸座標値と当該駅ラベルの大きさ情報からオーバラップしている前記駅情報を検出した場合、そのオーバラップしている一方の前記駅情報をオーバラップしない位置に移動するための第2のX軸座標値/Y軸座標値を算出し、その算出した第2のX軸座標値/Y軸座標値を前記均等配置駅座標データに反映したベクトル図データを作成する機能と、
前記ベクトル図データに基づいて前記駅ラベルを配置するとともに、その配置した前記駅ラベルを前記路線情報、前記駅の並び順、前記路線の配色に基づいて結んだ路線図データを作成して出力する機能と
を有することを特徴とする路線図出力プログラム。
【請求項12】
前記駅ラベルの大きさは、
前記各駅の駅名の文字数と1文字の縦横サイズに基づいて作成した第1の大きさ値、または前記各駅に乗り入れされる路線の数とその路線の幅サイズに基づいて作成した第2の大きさ値とを比較して、大きい方の値を選択することを特徴とする請求項10又は請求項11に記載の路線図出力プログラム。
【請求項13】
前記マスタデータ記憶手段には、
前記各駅に乗り入れされる路線の数を算出できるように、前記駅情報毎に乗り入れ路線情報が記憶されていることを特徴とする請求項10又は請求項11に記載の路線図出力プログラム。
【請求項14】
前記駅ラベルの駅名表記は横書きとし、
前記オーバラップ検出時の前記一方の駅情報をオーバラップしない位置に移動するための前記移動する方向は、Y軸方向であることを特徴とする請求項10又は請求項11に記載の路線図出力プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【公開番号】特開2007−3826(P2007−3826A)
【公開日】平成19年1月11日(2007.1.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−183870(P2005−183870)
【出願日】平成17年6月23日(2005.6.23)
【出願人】(303026132)株式会社駅前探険倶楽部 (5)
【Fターム(参考)】