説明

均一、硬質、球状のナノ多孔性リン酸カルシウム粒子を含む日焼け止め組成物、ならびにその製造方法および使用方法

本発明の態様は、均一、硬質、球状ナノ多孔性リン酸カルシウム粒子を含む日焼け止め製剤を含む。また、日焼け止め製剤を製造する方法も提供する。日焼け止め製剤は、日焼け防止用途に使用される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
米国特許法第119条(e)項に従って、本願は、2009年11月10日に出願の米国特許仮出願第61/259,935号の優先権の利益を主張し、該仮出願の開示は、参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
序論
太陽紫外線(UV)放射線が、ヒトの皮膚に深刻な脅威を与えることはよく認識されており、紅斑、すなわち、日焼けのような短期に有害なものから、皮膚癌および/または皮膚の早期老化のような長期に有害なものにまで及ぶ。UV放射線は、290nm〜320nmの波長を有し、一般に、UVB放射線と呼ばれ、紅斑を引き起こすことが知られている。くわえて、多数の研究によって、320nm〜400nmの波長を有し、一般にUVA放射線と呼ばれるUV放射線に対して皮膚を保護せずに露出することは皮膚癌の主因であることが指摘されている。したがって、太陽放射線の長期および短期の有害な影響を避けるために、UVAおよびUVB放射線の両方から皮膚を保護することが重要である。
【0003】
太陽光線保護指数(SPF)評価系が開発され、消費者が、太陽への露出を伴う任意の所与の野外活動に適切な太陽光線保護製品を選択するのに役立っている。SPF評価は、適切に適用した日焼け止め剤による保護の継続が保護されていない皮膚を黒化する露出時間を何倍超えるかのその倍率に相当する。したがって、SPF8製品を適切に適用すれば、人間は、通常の保護されていない時間の8倍の時間、皮膚を黒くすることなく、太陽にあたる所にとどまることができるはずである。
【0004】
近年、UV放射線の危険性に対する一般の認識が増加し、そのため太陽光線保護製品の使用は大幅に伸びてきており、消費者は、高いSPF評価を有し、全範囲のUV放射線、すなわち、290nmから400nmにわたる保護を提供する製品を好む。これらの製品は、典型的には、監督機関(例えば、米国合衆国ではアメリカ食品医薬品局(FDA)および欧州連語ではCOLIPA)により日焼け止め組成物に使用を認可されている特定のUV吸収剤を含有する。これらの認可されているUV吸収剤は、当該技術分野において、有機UV吸収剤もしくは日焼け止め剤と呼ばれる有機化合物、または当該技術分野において無機のUV吸収剤類もしくは日焼け止め剤と呼ばれる無機化合物のいずれかである。現在、認可されている無機のUV吸収剤類は、二酸化チタン(TiO2)および酸化亜鉛(ZnO)などの無機の酸化物である。これらの無機酸化物日焼け止め剤のうち、ZnOは、かなりの量のUVA放射線を吸収でき、故に多くの場合、UVA日焼け止め剤として使用される。
【発明の概要】
【0005】
本発明の態様は、均一、硬質、球状のナノ多孔性リン酸カルシウム粒子を含む日焼け止め製剤を含む。また、日焼け止め製剤を製造する方法も提供する。日焼け止め製剤は、日焼け防止用途に使用される。
【発明を実施するための形態】
【0006】
本発明の態様は、均一、硬質、球状のナノ多孔性リン酸カルシウム粒子を含む日焼け止め製剤を含む。また、日焼け止め製剤を製造する方法も提供する。日焼け止め製剤は、日焼け防止用途に使用される。
【0007】
本発明についてさらに説明する前に、本発明は記載された特定の実施形態に限定されるものではなく、それ自体は変わりうることが理解されるべきである。また、本発明の範囲は、添付の請求項によってのみ限定されるので、本明細書で使用されている専門用語も特定の実施形態のみを記述する目的のためのものであり、限定することを意図するものではないということも理解されるべきである。
【0008】
数値範囲が提示されている場合において、文章に明確な表記が無い場合は下限の単位の1/10まで、その範囲の上限と下限の間のそれぞれ介在する数値および規定された範囲にあるその他のいかなる規定値または介在する値は本発明に包含されると解される。これらのより小さい範囲の上限および下限は、独立してより小さい範囲に含まれ、また、記載の範囲における任意の特に排除される境界を対象として、本発明にも含まれる。記載の範囲が1つのまたは両方の境界を含む場合において、それら含まれている境界の一方または両方を除外する範囲も本発明に含まれる。
【0009】
本明細書において、数値の前に「約」という用語を付けて特定の範囲を提示する。「約」という用語を本明細書において使用し、それが先行する正確な数字、およびそれに近い数字、またはその用語が先行する数字に近似する数字に対する文字通りの補助を提供する。数字が特異的に引用された数字に近い、または近似するかどうかを判断する際に、引用されていないがそれに近い、または近似する数字は、それが提示される文脈において、特異的に引用された数字と実質的に等しいものを提供する数字でありうる。
【0010】
本明細書において引用される方法は、引用される事象の順番、または論理的に可能な任意の順番で実行できる。
【0011】
特に規定されない限り、本明細書において用いられるすべての技術および科学用語は、本発明が属する分野の当業者に普通に理解されるものと同じ意味を有する。また、本明細書において記載されるものと類似または等価のいかなる方法および材料を本発明の実施または試験に用いることができるが、好適な方法および材料をこれから記載する。
【0012】
本明細書において言及したすべての刊行物は参照して本明細書に組み込まれ、引用された刊行物と関連して方法および/または材料を開示および記載する。
【0013】
本明細書および添付の請求項において使用する場合、単数形「1つの(a)」、「1つの(an)」および「その(the)」は、内容から判断して明らかにそうでない場合を除いて複数の対照物を含むことを留意しなければいけない。さらに、請求項はいかなる随意的な要素を排除するよう書かれうることに留意すべきである。したがって、本明細書は、「単なる」、「唯一の」などのような排他的な専門用語を、請求要素の列挙と関連して使用すること、または「否定的な」制限を使用することについて、先の記載としての役割を果たすものとして意図されている。
【0014】
本明細書において議論されている刊行物は、本出願の出願日前に開示されたもののみ提示している。本明細書における一切の内容は、本発明が先行発明を理由としてこうした刊行物に先行する権利を与えられないことを容認するものと解釈されるべきではない。さらに、提供された刊行物の日付は、実際の刊行日とは異なる可能性があり、個別に確認が必要である可能性がある。
【0015】
均一、硬質、球状のナノ多孔性リン酸カルシウム粒子を含む日焼け止め製剤
本発明の態様は、日焼け止め組成物を含む。本発明の日焼け止め組成物のSPF値は、多様でありうる一方で、幾つかの例では、該組成物は、例えば、70以上を含む、60以上、50以上、40以上、30以上、20以上、15以上、8以上などの、4以上のSPF値を有する。該組成物は、70以上を含む、60以上、50以上、40以上、30以上、20以上、15以上、例えば、8以上、4以上などの、例えば、2.25以上など、2以上などの、1以上のUVA保護値を有しうる。SPFおよびUVA保護値は、下記の実験セクションに報告されているプロトコールなどの、任意の簡易プロトコールを使って決定しうる。
【0016】
上記でまとめたように、本発明の態様は、日焼け止め製剤を含む。本発明の日焼け止め組成物は、日焼け止め剤の送達媒体中に均一、硬質、球状のナノ多孔性リン酸カルシウム粒子を含み、その日焼け止め剤の送達媒体は、例えば、有機または無機の日焼け止め剤などのさらなる日焼け止め剤を含んでも、含まなくともよい。これら各成分を、これより別々により詳しく説明する。
【0017】
均一、硬質、球状のナノ多孔性リン酸カルシウム粒子
本明細書において記載される日焼け止め製剤のリン酸カルシウム粒子は、均一、硬質、球状のナノ多孔性リン酸カルシウム粒子である。「均一」とは、粒子が実質的同一の球状の形状を有するように、粒子の形状が実質的に異ならないことを意味する。「硬質」は、粒子が柔軟ではなく、硬いことを意味する。「球状」という用語は、その従来の意味において用いられ、その表面が、あらゆる点において中心から実質的に等距離である円形体を意味する。中位径が、5μm以下を含む、10μm以下などの20μm以下などの、例えば、25μm以下、50μm以下を含む、75μm以下などの100μm以下であるリン酸カルシウム粒子が目的のものであり、幾つかの例では、媒体直径は、0.1μm以下を含む、1μm以下を含む、2μm以下を含む、3μm以下、などの4μm以下である。所与のリン酸カルシウム粒子組成物では、直径の分散が存在してよく、そこにおいて、幾つかの例では粒子の大多数(60%以上、75%以上、90%以上、95%以上など)は、0.1〜2μmを含む、0.1〜10μmなどの、0.01〜20μmの範囲にある直径を有する。幾つかの例では、2μm以下の平均粒子直径を有する粒子の割合は、数で90%以上を含む、数で70%以上のどの、数で50%以上である。幾つかの例では、組成物は、直径に関して互いに異なる粒子の2つ以上の異なる集団を含み、例えば、そこでにおいて、差異の大きさは、20%以上などの、10%以上でありうる。異なる集団の大きさの数は異なってよく、幾つかの例では、6以上、5以上、4以上、3以上など、2以上でありうる。そのような実施形態では、異なる集団、各々は、リン酸カルシウム粒子の総量に対してさまざまな量で存在してよく、例えば、異なる各集団は、リン酸カルシウム粒子の総重量の1〜50重量%を含む、1〜75重量%などの、0.5〜99.5重量%の範囲にある量で存在する。
【0018】
粒子は、ナノ多孔性である。「ナノ多孔性」とは、粒子が、50%以上を含む、40%以上などの、30%以上の孔隙率を有することを意味し、孔隙率は、ASTM D4284‐88「水銀圧入ポロシメトリーによる触媒の孔容積分布決定標準試験法(Standard Test Method for Determining Pore Volume Distribution of Catalysts by Mercury Intrusion Porosimetry)」で記載のように、水銀圧入ポロシメーター孔隙率測定プロトコールを使って測定した際、45%〜55%を含む、40%〜70%などの30%〜85%の範囲にありうる。また、孔隙率は、「細孔容積(ml/g)」によっても表わされ、そのような例では、0.1ml/g〜2.0ml/gの範囲にありうる。場合によっては、粒子は、それらの内部表面積が、ASTM D3663‐03「触媒および触媒担体の表面積標準試験法(Standard Test Method for Surface Area of Catalysts and Catalyst Carriers)」で記載にように、BETガス吸着表面積測定プロトコールを使って測定した際、30m2/g〜80m2/gを含む、20m2/g〜100m2/gなどの、10m2/g〜150m2/gの範囲にあるように孔隙率を有する。孔直径はさまざまであってよく、ある特定の例では、10〜60nmを含む、5〜80nmなどの、2〜100nmの範囲にありうる。くわえて、粒子は、0.3g/cm3〜0.4g/cm3を含む、0.25g/cm3〜0.45g/cm3などの、0.2g/cm3〜0.5g/cm3範囲にあるタップ密度を有しうる。タップ密度は、標準ASTM WK13023‐定容測定法による金属粉末タップ密度の新測定(New Determination of Tap Density of Metallic Powders by a Constant Volume Measuring Method)を使って、測定することができる。
【0019】
粒子は、幾つかの例では、Zn、Mn、またはMgなどの微量元素の量を含まないように、微量元素で活性化されない。幾つかの例では、粒子は、水酸化物陰イオンに代わる、例えば乳酸などの有機陰イオンの、少なくとも部分的な置換も含まない。幾つかの例では、粒子は、アパライト(apalight)ではない、すなわち、粒子の化学式は、(Zn,Mn,Mg)Ca5(PO43(OH)(乳酸塩)ではない。粒子は、幾つかの例では、化学的に純粋である。化学的に純粋とは、粒子は、実質的に1種類のリン酸カルシウムミネラルで構成されていることを意味する。幾つかの例では、リン酸カルシウム粒子は、分子式、Ca10(PO46(OH)2によって表わされる。
【0020】
幾つかの例では、粒子は、セラミック粒子である。セラミックとは、粒子が、高温状態に粒子を供する工程を含む方法を使って作製されることが意味し、そのような状態を下記に説明する。高温は、300〜800℃を含む、300〜900℃などの、200〜1000℃の範囲でありうる。幾つかの実施形態では、粒子は、欧州特許第1840661号で記載のように、400℃〜900℃の温度で焼結された粒子を用いた、島津MCT‐W500マイクロ圧縮試験機粒子強度測定プロトコールを使って測定した際、75〜90MPaを含む、50〜150MPaなどの、20〜200MPaの範囲にある圧縮破裂強度を有する。
【0021】
幾つかの実施形態では、粒子は、生分解可能であり、それは、粒子が、時間の経過とともに、何らかの方法で、例えば溶解して、分解することを意味する。これら実施形態の粒子は、生理学的な条件下で生物分解可能である場合、粒子は、少なくとも、4.3以下を含む、4.5以下などの、5以下のpHの条件下で、検出可能な速度で溶解し始める。したがって、粒子は、皮膚への適用の際など、pH5以下の酸性の環境下で、溶解性を呈する。
【0022】
リン酸カルシウム粒子は、例えば、US‐FDA 21 CFR パート58を介して測定された際、無毒性であり、例えば、突然変異誘発性エームズ試験で測定された際、非突然変異誘発性であり、例えば、皮膚感作連続パッチテスト(Skin Sensitization RIPT)(ヒト)を介して測定された際、非刺激性である。
【0023】
日焼け止め組成物の均一、硬質、球状のナノ多孔性リン酸カルシウム粒子は、例えば上記で概説したような、さまざまな異なるパラメーターにおいて、多様でありうる一方で、幾つかの実施形態では、日焼け止め組成物に用いられる粒子は、2μmの平均直径を有する化学的に純粋な粒子である。
【0024】
発明の日焼け止め組成物の均一、硬質、球状のナノ多孔性リン酸カルシウム粒子は、任意の簡易プロトコールを使って調製しうる。目的の製造プロトコールの例としては、米国特許第4,781,904号;同第5,039,408号;同第5,082,566号;および同第5,158,756号に記載されるものが挙げられるが、これらに限定されず、該特許の開示は、参照により本願明細書に組み込まれる。1つの目的のプロトコールでは、粒子は、製造されるナノリン酸カルシウム(例えばヒドロキシアパタイト)結晶(2nm〜100nmの大きさの範囲にありうる)を含むスラリーを噴霧乾燥し、均一球状ナノ多孔性リン酸カルシウム粒子を製造する。次に、得られた粒子を、機械的および化学的に安定な硬質球体を提供するのに十分な時間、焼結する。該工程では、焼結温度は、3時間〜6時間を含む、2時間〜8時間などの、1時間〜10時間の範囲にある時間、300℃〜800℃を含む、300℃〜900℃などの、200℃〜1000℃の範囲にありうる。この均一、硬質、球状のナノ多孔性リン酸カルシウム粒子の製造法に関するさらなる詳細は、米国特許仮出願第61/108,805号に提供され、該仮出願の開示は、参照により本願明細書に組み込まれる。
【0025】
望ましい場合、最初に、多孔性粒子を、例えば前述の通り、日焼け止め組成物の調製において、日焼け止め剤の送達媒体と組み合わせる前に、非多孔性を付与しうる。したがって、幾つかの例では、日焼け止め組成物中に存在するリン酸カルシウム粒子は非多孔性のである。これらの実施形態では、多孔性粒子を、最初に、例えば不活性充填材など好適な充填材と混ぜ合わせてよく、細孔の孔隙率を所望の量に減らすことができる。そのような適用では、米国同時係属出願第12/565,687号に記載されている充填プロトコールが用いられうる(該出願の開示は、参照して本願明細書に組み込まれる)。
【0026】
くわえて、下記でさらに説明するように、粒子を、例えば、有機または無機の日焼け止め防止剤、酸化防止剤などの、日焼け止め組成物の1つ以上の成分を用いて充てんしてもよい。
【0027】
日焼け止め剤送達媒体
本発明の日焼け止め剤成分には、例えば、ヒトのような生体の局所部位に塗布するために形成される日焼け止め剤送達媒体(換言すれば、局所送達媒体)にある適当量の上記の粒子が含まれる。したがって、本発明の日焼け止め剤成分は、例えば、ヒト被験者のような、哺乳類被験者の角質化した皮膚表面に塗布するために処方される成分である。角質化した皮膚表面は、被験者の皮膚位置、換言すれば、外側の被覆の位置、又は動物体の外皮を意味する。本発明の局所成分が、局所位置への送達に対して処方されるので、処方される局所位置と生理学的に適合するように処方される。したがって、局所成分が、処方される角質化した皮膚表面の標的と接触する場合には、局所成分の使用を局所塗布に不適切にする生理学的反応(例えば、炎症や刺激作用)があるとしても、多くは引き起こさない。
【0028】
上記に示した通り、日焼け止め剤成分には、均一な硬質球状ナノ多孔性リン酸カルシウム粒子、例えば、上記のようなある量の粒子が含まれる。所与の日焼け止め成分において、それらの粒子の直径分布が存在し、いくつかの実例において、粒子の大部分(60%以上75%以上、90%以上、95%以上等)が、0.05〜15μm、0.1〜2μmを含む0.1〜10μm等の、0.01〜20μmの範囲の直径を有する。いくつかの実例において、平均粒子直径が2以下μmを有する粒子の比率は、70%以上、90%以上の数等の、50%以上の数を有する。いくつかの実例において、処方が、3以上、4以上、5以上等の、2以上の離散的な粒径集団であって、それぞれ異なる平均粒径を有する粒径集団を含むように製造される。例えば、成分は0.1〜2μmの範囲の平均粒径を有する第1の粒径集団や2〜20μmの範囲の平均粒径を有する第2の粒径集団を含んでも良い。2以上の異なる粒径集団が存在する場合、任意の2つの粒径集団の平均粒径の差を変えても良いし、所定の実施の形態において、2μm以上、3μm以上、5μm以上、10μm等の、1μμm以上であっても良い。
【0029】
所与の日焼け止め成分中に存在することによって、日焼け止め剤送達媒体と結合する粒子の総量を変更しても良い。いくつかの実例において、成分中のリン酸カルシウム粒子の総量が、コントロール(換言すれば、リン酸カルシウム粒子が欠乏している同じ処方)と比較すると、2以上、3以上、4以上、5以上、6以上、7以上、8以上、9以上、10以上等の1以上のSPFファクターの等級を高めるのに十分であって、いくつかの実例において、その等級は、例えば、1〜4、や2〜3等の、0.5〜5のSPFファクターの範囲で高める。いくつかの実例において、成分中のリン酸カルシウム粒子の総量が、コントロール(換言すれば、リン酸カルシウム粒子が欠乏する同じ処方)と比較すると、0.2以上、0.3以上、0.4以上、0.5以上、0.6以上、0.7以上、0.8以上、0.9以上、1.0以上等の0.1以上のUV−Aプロテクション値の等級を高めるのに十分である。いくつかの実施の形態において、粒子量は送達媒体中に存在し、1送達媒体の1グラムあたりの粒子を添加した活性剤は0.1〜100mg/g、1〜50mg/g等の0.01〜200mg/gの範囲ある。ある実施の形態において、粒子は、約0.001〜約80重量%、例えば、約0.01〜約70重量%、約0.05〜約60重量%、約0.1〜約5重量%、1重量%等の範囲の成分量で存在する。
【0030】
上記に示した通り、更に、本発明の日焼け止め剤成分には、日焼け止め剤送達媒体が含まれる。日焼け止め剤送達媒体(換言すれば、局所送達成分)は、リン酸カルシウム粒子ではない日焼け止め成分の部分に関連しており、以下に検討したように、この日焼け止め成分の部分が、いくつかの異なる様々な構成成分を含んでも良い。目的の日焼け止め剤送達媒体には、角質化した皮膚表面のような被験者の局所領域、又は表面に塗布するために処方された媒体が含まれる。従属成分が、安定な溶液、又は懸濁液の構成成分、例えば、水性溶剤として処方されても良い。所望により、構成成分は1以上のキャリア物質と結合して、望み通りの、溶液、懸濁液、ゲル、ローション、クリーム、軟膏、エアゾールスプレー等を形成しても良い。いくつかの実例において、日焼け止め剤送達媒体は、水中油型、又は油中水型エマルション成分である。
【0031】
目的の日焼け止め剤送達媒体には、1以上の追加日焼け止め剤やキャリアが任意に含まれる。
【0032】
追加日焼け止め剤
いくつかの実例において、本発明の日焼け止め成分は追加日焼け止め剤構成成分を含んでも良く、例えば、UV吸収剤、又はUV散乱剤で、これらは無機物、又は有機物であっても良い。追加日焼け止め剤構成成分(UV吸収剤等)は、UV−B線、例えば、UV−B線、及び/又はUV−A線の両方、を吸収し、且つ/又は、物理的に遮断しても良い。いくつかの実例において、1以上の追加日焼け止め剤構成成分がUV−Aスクリーニングより多くのUV−B検スクリーニングに供する種類や含量中に存在しても良く、例えば「自然な」日焼けを発生させるために形成され、又は処方される成分中に存在しても良い。いくつかの実例において、本発明の日焼け止め剤成分は、UV−A、及びUV−Bの双方に対して有効で、例えば、平衡状態にあるUV−A/UV−B遮断成分の提供するために、強いUV−A/UV−B日焼け止め活性剤を有するか、又はUV−A追加日焼け止め活性剤を含有するであろう。UV光を反射することによって作用する無機活性剤や、UVエネルギーを吸収することによって優位に作用する有機活性剤が対象となる。日焼け止め処方に取り込まれるための日焼け止め活性剤の量は、含有するときは、変更しても良い。
【0033】
有機日焼け止め成分の対象には、アボベンゾン、ブチルメトキシジベンゾイルメタン、ノキセート、ベンゾフェノン−8、ジオキシベンゾン、ホモサレート、オクチルサレート、アントラニル酸メチル、オクトクリレン、メトキシけい皮酸エチル、オクチルメトキシけい皮酸エステル、オクチルサリチレート、オキシベンゾン、パジメートO、エチルヘキシルサリチル酸塩、ベンゾフェノン−3、p−アミノ安息香酸(PABA)、エチルヘキシルジメチルPABA、グリセリルPABA、フェニルベンゾイミダゾールスルホン酸、スリソベンゾン、トロラミンサリチル塩、4−メチルベンジリデンカンファ、ビソクトリゾール、ベモトリジノール、エカムスル、ドロメトリゾールトリシロキサン、フェニルジベンズイミダゾールテトラスルホン酸二ナトリウム、ジエチルアミンヒドロキシベンゾイル安息香酸ヘキシル、オクチルトリアゾン、安息香酸ヘキシル、ベンゾフェノン‐4、エチルヘキシルトリアゾン、ジエチルヘキブタミドトリアゾン、ビスイミダジレート、ポリシリコン−15、2−エチルヘキシル2−シアノ−3,3−ジフェニル−2−プロペン酸(オクトクリレン)等が含まれるが、それだけには限らない。
【0034】
無機日焼け止めの対象は、酸化チタン、例えば、微細な表面処理された二酸化チタンや、例えば、微細処理がされていない、表面処理された酸化亜鉛が含まれるが、それだけには限らない。日焼け止め剤成分中の二酸化チタンは、5〜150nm、好ましくは、10〜100nmの平均一次粒子径を有すると良い。酸化チタンは、鋭錐石、ルチル、又は非結晶性の構造を有すると良い。日焼け止め剤成分中の酸化亜鉛は、好ましくは、5nm〜150nmの平均一次粒子径を有し、好ましくは、10nm〜100nmを有することが望ましい。
【0035】
いくつかの実例において、本発明の日焼け止め剤成分は、このような日焼け止め活性剤の組み合わせを備えるであろう。したがって、いくつかの実例において、日焼け止め成分は、上記のリン酸カルシウム粒子の他に、無機と有機の両方の追加日焼け止め剤構成成分の組み合わせが含まれる。いくつかの実例において、追加日焼け止め剤構成成分は次の薬剤の一覧から選択される。:p−アミノ安息香酸(PABA);パジメートO(OD−PABA、オクチルジメチル−PABA,σ−PABA);フェニルベンゾイミダゾールスルホン酸(エンスリゾール、ユーソレックス232、PBSA、パルソールH);ノキセート(p−メトキシけい皮酸2−エチルヘキシル)、ジオキシベンゾン、(ベンゾフェノン−8)、オキシベンゾン、(ベンゾフェノン− 3、ユーソレックス4360、エスカロール567)、ホモサレート、(サリチル酸ホモメチル、HMS)、アントラニル酸メチル、(メラジメート)、オクトクリレン(ユーソレックスOCR、2−シアノ−3,3−ジフェニルアクリル酸、2−エチルヘキシルエステル)、オクチルメトキシけい皮酸エステル、(オクチノキサート、EMC、OMC、メトキシけい皮酸エチル、エスカロール557、パラメトキシけい皮酸2エチルヘキシル、パルソールMCX)、オクチルサリチレート、(オクチサレート、2−エチルヘキシルサリチル酸塩、エスカロール587)、スリソベンゾン2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン−5−スルホン酸、3−ベンゾイル−4−ヒドロキシ−6−メトキシベンゼンスルホン酸、ベンゾフェノン‐4、エスカロール577)、トロラミンサリチル塩(サリチル酸トリエタノールアミン)、アボベンゾン(1−(4−メトキシフェニル)−3−(4−tert−ブチルフェニル)プロパン−1,3−ジオン、ブチルメトキシジベンゾイルメタン,BMDBM、パルソール1789、ユーソレックス9020)、エカムスル、(メキソリルSX、テレフタリリデンジカンフルスルホン酸)、二酸化チタン、酸化亜鉛、4−メチルベンジリデンカンファ(エンザカメン、パルソール5000、ユーソレックス6300、MBC)、チノソルブM(ビソクトリゾール、チレンビスベンゾトリアゾリルテトラメチルブチルフェノール、MBBT)、チノソルブS(ビスエチルヘキシロキシフェノールメトキシフェニルトリアジン、ベモトリジノール、BEMT、アニソトリアジン)、ネオヘリオパンAP(ビズジスリゾール二ナトリウム、フェニルジベンズイミダゾールテトラスルホン酸二ナトリウム、ビスイミダジレート、DPDT)、メキソリルXL(ドロメトリゾールトリシロキサン、)、ベンゾフェノン−9(ユビナールDS49、AS3121−60−6、ジヒドロキシジメトキシジスルホベンゾフェノンナトリウム)、ユビナールT150(オクチルトリアゾン、エチルヘキシルトリアゾン、EHT)、ユビナールAplus(ジエチルアミノヒドロキシベンゾイル安息香酸ヘキシル)、ユバソーブHEB(イスコトリジノール、ジエチルヘキシルブタミドトリアゾン、DBT)、パルソールSLX(ジメチコ−ベンジルマロン酸ジエチル、ポリシリコン−15)、イソペンテニル−4−メトキシけい皮酸(p‐メトキシけい皮酸イソアミル、IMC、ネオヘリオパンE1000、アミロキサート)
【0036】
例えば、任意の所定の成分で用いられる日焼け止め剤の量が、例えば、選択した日焼け止め剤、及び所望のサンプロテクションファクター(SPF)に応じて変化し、達成されるであろう。
【0037】
キャリア
日焼け止め剤送達媒体にはキャリアが含まれ、キャリアは、例えば、上記のような無機又は有機の追加日焼け止め剤構成成分ではない媒体の構成成分である。(これらの事例において、媒体には追加日焼け止め剤構成成分が含まれず、キャリアは媒体の構成成分ではなく媒体全体であるため、キャリア及び媒体は同じであることに留意すべきである)。キャリアは、リン酸カルシウム粒子、日焼け止め活性剤(存在するとき)を皮膚に運搬し、又は送達するのに実質的に使われる物質、又は物質の組み合わせである。所定の日焼け止め成分中に存在する特定のキャリア物質は、例えば、スプレー式、こすり付け式等、構成成分の所望の送達方法に依存するであろう。例えば、前述したように、日焼け止め剤成分は、ローション、クリーム、ゲル、泡、エマルション、分散、スプレー、リポソーム、コアセルベート等の形態であっても良い。特別の態様を達成するために、どの成分も簡便な局所賦形剤及び所望の類似の薬剤を含んでも良い。例えば、40%重量以上、30%重量以上の水を含むキャリアが対象となる。目的の賦形剤は、例えば、鉱油、及び乳化剤を含んでも良い。実施の形態のうち最も簡易な形態では、キャリアが水、アルコール、若しくは、水/アルコールの組み合わせ、又は他の溶剤、若しくは溶剤系であっても良く、前述の活性剤は、例えば、可溶型、散在型、乳化型等であっても良い。いくつかの実例において、目的の日焼け止め剤成分は、賦形剤、及びかなり安定な、同種の日焼け止め成分等を含み、且つ/又は、活性剤は、一度塗布すると、単に皮膚から流出しないようにするために、日焼け止め成分に物体や粘性が設けられるであろう。いくつかの実例において、キャリアは、30〜99重量%の日焼け止め成分を有する。任意の公知のキャリア又は塩基成分が、本発明の日焼け止め剤成分中に存在しても良い。目的の適切なキャリア及びキャリア成分には、米国特許第7,186,404号;米国特許第7,175,834;米国特許第7,172,754;米国特許第7,175,835;米国特許第7,101,536;米国特許第7,078,022;米国特許第5,175,340;米国特許第5,567,418;米国特許第5,538,716;米国特許第5,951,968;米国特許第5,670,140;米国特許第6,831,191;米国特許第6,602,515;米国特許第7,166,273;米国特許第6,936,735;米国特許第6,699,463;米国特許第6,165,450;米国特許第7,150;876;米国特許第6,962,692;米国特許第5,830,441に記載されたものが含まれるが、それだけには限らない。
【0038】
キャリア自体が有効であっても、日焼け止め剤成分が、スキンケア製品に一般的に関連のある様々な他の構成成を含んでも良い。例えば、様々なスキンケア剤は、スキンケア賦形剤等に限らず、追加の光防護剤、及び皮膚美白剤も存在しても良い。このような薬剤には、従来の量において、抗酸化剤、ビタミン、抗炎症剤、自己なめし剤、モイスチャライザー、皮膚軟化剤、湿潤剤、それらの類似物、及びそれらの混合物が含まれるが、それだけには限らない。目的の薬剤、及び添加剤の原料には、米国特許第7,078,022号に記載されたものが含まれる。
【0039】
適切な抗酸化剤には、スルフヒドリル化合物、及びそれらの誘導体等の水溶性の抗酸化剤(例えば、ピロ亜硫酸ナトリウム、及びN−アセチル−システイン)、リポ酸、及びジヒドロリポ酸、レスベラトロール、ラクトフェリン、並びにアスコルビン酸、及びアスコルビン酸誘導体(例えば、アスコルビルパルミテート、アスコルビルポリペプチド、及びリン酸アスコルビル)が含まれるが、それだけには限らない。本発明の成分で使用するのに適切な油溶性抗酸化剤には、ブチルヒドロキシトルエン、レチノイド(例えば、レチノール、及びレチニルパルミチン酸塩)、トコフェロール(例えば、酢酸トコフェロール)、フェリルリン酸ナトリウム、トコトリエノール、アルキルレゾルシノール、クルクミン、及びその誘導体、並びにユビキノンが含まれるが、それだけには限らない。本発明の成分で使用するのに適した抗酸化剤を含む天然抽出物には、フラボノイド及びイソフラボノイドを含む抽出物及びそれらの誘導体(例えば、ゲニステイン、及びダイゼイン)、レスベラトロールを含む抽出物、並びにこれらの類似物を含まれるが、それだけに限らない。このような天然抽出物の例には、ブドウ種子、緑茶、松樹皮、コミカンソウ属エンビリカ及びプロポリスが含まれる。他の抗酸化剤の例は、ICIハンドブック1612−13頁と同様に米国特許第6,124,268号でも調べることができる。
【0040】
また、本発明の日焼け止め剤成分には、1以上のビタミン及び/又はそれらの誘導体が含まれてもよい。ビタミン及びビタミン誘導体には、例えば、ビタミンA、ビタミンAプロピオン酸塩、ビタミンAパルミチン酸塩、ビタミンAアセテート、レチノール、ビタミンB、チアミン塩化物塩酸塩(ビタミンB1)、リボフラビン(ビタミンB2)、ニコチンアミド、ビタミンC及び誘導体(例えば、アスコルビルパルミテート、リン酸アスコルビルマグネシウム、アスコルビルアセテート)、ビタミンD、エルゴカルシフェロール(ビタミンD2)、ビタミンE、DL−α−トコフェロール、トコフェロールEアセテート、トコフェロールモノコハク酸(hydrogensuccinate)、ビタミンK1、エスクリン(ビタミンP有効成分)、チアミン(ビタミンB1)、ニコチン酸(ナイアシン)、ピリドキシン、ピリドキサール、ピリドキサミン、(ビタミンB6)、パントテン酸、ビオチン、葉酸及びコバラミン(ビタミンB12)が含まれる。好ましいビタミンは、例えば、ビタミンAパルミチン酸塩、ビタミンC、及びそれらの誘導体、DL−α−トコフェロール、トコフェロールEアセテート、ニコチン酸、パントテン酸、並びにビオチンである。適切な皮膚軟化剤には、皮膚を柔らかくするための公知の薬剤が含まれ、炭化水素、脂肪酸、脂肪アルコール、例えば、セチルアルコール及びステアリルアルコール、並びにエステルから選択しても良い。ワセリンは、一般的な炭化水素類の皮膚軟化品質改良剤である。用いることのできる他の炭化水素類には、安息香酸アルキル、鉱油、ポリデケン、及びイソヘキサデカン等のパラフィン等のポリオレフィンが含まれる。脂肪酸及びアルコールは一般的に約10〜30の炭素原子を有する。実例として、ミリスチン酸、イソステアリン、ヒドロキシステアリン、オレイン酸、リノール酸、リシノール酸、ベヘン酸、及びエルシン酸、並びにアルコールが挙げられる。油性のエステル皮膚軟化剤は、次のうち1または複数のものから選択することができる;トリグリセリドエステル、アセトグリセリドエステル、エトキシレート化トリグリセリド、脂肪酸エステル全て、エーテルエステル、多価アルコールエステル、及ワックスエステル。追加皮膚軟化剤、又は疎水性の薬剤には、炭素数12〜15の安息香酸アルキル、アジピン酸ジオクチル、ステアリン酸オクチル、オクチルドデカノール、ラウリン酸ヘキシル、オクチルドデシルネオペンタン酸、シクロメチコン、ジカプリルエーテル、ジメチコン、フェニルトリメチコン、イソプロピルミリステート、カプリリック/カプリックトリグリセリド、シロキサンが含まれ、例えば、シクロテトラシロキサン、及びシクロペンタシロキサン、ジ(カプリル酸/カプリン酸)プロピレングリコール、並びにオレイン酸デシル等が含まれる。
【0041】
適切な湿潤剤には、様々な多価アルコール、特にポリアルキルエングリコール、より好ましくは、アルキレン多価アルコール及びそれらの誘導体が含まれる。代表的な湿潤剤には、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ソルビトー、2−ピロリドン−5−カルボン酸塩、ヒドロキシプロピルソルビトール、ヘキシレングリコール、エトキシジグリコール 1,3−ブチレングリコール、1,2,6−ヘキサントリオール;グリセリン、エトキシレート化グリセリン、プロポキシ化グリセリン、エクトイン、ヒドロキシエクトイン、タウリン、カルニチン、アセチルカルニチン等の適合溶質、及びそれらの混合物が含まれる。また、尿素;グアニジン;グリコール酸、及びグリコール酸塩(例えば、アンモニウム、及び第四級アルキルアンモニウム);乳酸、及び乳酸塩(例えば、ナトリウム、アンモニウム、及び第四級アルキルアンモニウム);任意の様々な形態のアロエベラ(例えば、アロエベラゲル);ピロリドンカルボン酸、及びそれらの塩(例えば、ピロリドンカルボン酸ナトリウム);砂糖、及び澱粉;砂糖、及び澱粉、並びにそれらの誘導体(例えば、蜂蜜抽出物、アルコキシ化グルコース);6−(N−アセチルアミノ)−4−オキサヘキシルトリモニウムクロライド;ヒアルロン酸;キチン、ラクタミドモノエタノールアミン;アセトアミドモノエタノールアミン;プロポキシル化グリセロール等が対象となる。いくつかの実例において、湿潤剤の対象には、例えば、プロピレングリコール、1,3−ジヒドロキシプロパン、グリセリン、尿素;蜂蜜抽出物、ブチレングリコール、ヘキシレングリコール、1,4−ジヒドロキシヘキサン、1,2,6−ヘキサントリオール、及びそれらの混合物からなる群から選択された炭素数3〜6のジオール、及びトリオール等の、炭素数3〜6のジオール、及びトリオールが含まれるが、それだけには限らない。いくつかの実例において、湿潤剤は、グリセリン、尿素、蜂蜜抽出物、ブチレングリコール、ヘキシレングリコール及びそれらの混合物からなる群から選択されたものである。有効な量、通常は日焼け止め成分の1〜30重量%、好ましくは、2〜20重量%で使用する場合には、これらの添加剤は、皮膚モイスチャライザーとして役立ち、また同様にスケーリングを減らし、皮膚からのビルドアップ型のスケールの除去を刺激する。
【0042】
いくつかの実例において、成分には、1又は複数の皮膚品質改良剤が含まれ、皮膚品質改良剤の対象には、閉塞性皮膚品質改良剤、皮膚軟化剤、皮膚品質改良剤、及び多種多様な皮膚品質改良剤と同様にそれらの組み合わせが含まれる。閉塞性皮膚品質改良剤の対象には、エンバク(オート麦)核油、イソステアリン酸ベヘニル、カプリリック/カプリックトリグリセリド、カプリリック/カプリック/ミリスティック/ステアリックトリグリセド、カプリルメチコン、カプリリルトリメチコン、ベニバナ種子油、パルミチン酸セチル、ステアリン酸セチル、ヤシ油、ジメチコンPEG−8オリーブ油脂肪酸、エミュー油、ジステアリン酸グリコール、ヒドロキシ化アボカド油、ヒドロキシ化コメヌカ油、ジステアリン酸プロピレングリコール、スイートアーモンド油、ホホバ油、スクアラン、ステアリル蜜ろう、ステアリルジメチコン、ココア種子バター、麦芽油、植物油等が含まれるが、それだけには限らない。
【0043】
また、皮膚品質改良剤として皮膚軟化剤が対象となる。その成分には、1又は複数の皮膚軟化剤を含まれても良く、一般的に、軟化させ、鎮静させ、またその他に潤滑させ、且つ/又は保湿させる。成分中に組み込まれることのできる適切な皮膚軟化剤には、ワセリンベースの油、ワセリン、植物性油、鉱油、天然油、又は合成油、ジメチコンアルキル、メチコンアルキル、ジメチコンコポリオールアルキル、フェニルシリコーン、トリメチルシランジメチコンアルキル、ジメチコンクロスポリマー、シクロメチコン、シクロテトラシロキサン、シクロペンタシロキサン、ラノリン、及びその誘導体、脂肪酸エステル、グリセロールエステル、及びその誘導体、プロピレングリコールエステル、及びその誘導体、アルコキシ化カルボン酸、アルコキシ化アルコール、脂肪酸アルコール、並びにそれらの組み合わせ等の油が含まれるが、それだけには限らない。適切なエステルには、パルミチン酸セチル、パルミチン酸ステアリル、ステアリン酸セチル、ラウリン酸イソプロピル、イソプロピルミリステート、パルミチン酸イソプロピル、カプリル酸グリセリル、及びそれらの組み合わせ.脂肪アルコールには、オクチルドデカノール、ラウリル、ミリスチル、セチル、ステアリル、ベヘニルアルコール、及びそれらの組み合わせが含まれるが、それだけには限らない。ユーカリプトール、テアリルグルコシド、ジメチルイソソルビックポリグリセリル−3セチルエーテル、ポリグリセリル−3デシルテトラデカノール、プロピレングリコールミリスチルエーテル、及びそれらの組み合わせ等のエステルを、皮膚軟化剤として適宜使用することもできる。
【0044】
また、多種多様な皮膚品質改良剤が対象となる。多種多様な皮膚品質改良剤の対象の例には、アラニン、藻類抽出物、アラントイン、アロエベラ抽出物、アルミニウムPCA、アプリコットカーネルアミノ酸、アルブチン、アルギニン、アスコルビン酸、ビサボロール、ビオチン、カフェイン、アスコルビン酸カルシウム、カレンデュラ油、カルニチン、カルノシン、ライム油、オレンジの油、グレープフルーツ油、キュウリ抽出物、ターメリック抽出物、ニンジン種子油、ジパルミトイルグルタチオン、ジパルミトイルヒドロキシプロリン、グリチルリチン酸二カリウム、ジナトリウム・アデノシンリン酸、アデノシン三リン酸二ナトリウム、エラスチン、フェンネル抽出物、イチョウ抽出物、ベータ−グルカン、グルタミン、糖脂質、グリチルリチン酸、ヒスチジン、ヒアルロン酸、水添ポリデセン、加水分解藻類抽出物、加水分解コラーゲン、加水分解DNA、加水分解オート麦タンパク質、キネチン、乳酸、リノール酸、リジン、アスコビル酸マグネシウム、ナイアシン、オート麦アミノ酸、オリゴペプチド−5、オリゴペプチド−6、オリゴペプチド−10、パルミトイルオリゴペプチド、パパイン、エンドウマメ抽出物、スイートアーモンド油、リンゴ抽出物、パルミチン酸レチニル、リスベラトロール、可溶性コラーゲン等が含まれるが、それだけには限らない。
【0045】
いくつかの実例において、成分には乳化剤が含まれる。乳化剤の対象には、ソルビタンエステル、グリセリルエステル、ポリグルセリルエスル、メチルグルコースエステル、ショ糖エステル、エトキシレート化脂肪酸アルコール、水添ヒマシ油エトキシレート、ソルビタンエステルエトキシレート、高分子乳化剤、シリコーン乳化剤、グリセリルモノエステル、好ましくは、グリセリルオレイン酸、グリセリルモノステアリン酸、モノパルミチン酸グリセリル、モノベヘン酸グリセリル、及びそれらの混合物等の炭素数16〜22の飽和、不飽和、及び分岐鎖脂肪酸のグリセリルモノエステル;ポリグリセリル−4イソステアリン酸、ポリグリセリル−3オレイン酸、モノオレイン酸ジグリセロール、モノオレイン酸テトラグリセロール、及びそれらの混合物等の炭素数16〜22の飽和、不飽和、及び分岐鎖脂肪酸のポリグリセリルエステル;メチルグルコースエステル、好ましくは、ジオレイン酸メチルグルコース、セスキイソステアリン酸メチルグルコース、及びそれらの混合物等の炭素数16〜22の飽和、不飽和、及び分岐鎖脂肪酸のメチルグルコースエステル;ショ糖脂肪酸エステル、好ましくは、ステアリン酸スクロース、トリラウリン酸スクロース,ショ糖ジステアリン酸スクロース、オレス−2,オレス−3、ステアレス−2、及びそれらの混合物等の炭素数12〜22のエトキシレート化脂肪酸アルコール等であって炭素数12〜22の飽和、不飽和、及び分岐鎖脂肪酸のショ糖エステル;PEG−7水添ヒマシ油などの水添ヒマシ油エトキシレート;ペルオレイン酸PEG−40ソルビタン、ポリソルベート−80、及びそれらの混合物等のソルビタンエステルエトキシレート;エトキシレート化ドデシルグリコールコポリマー等の高分子乳化剤;並びにラウリルメチコンコポリオール、セチルジメチコン、ジメチコンコポリオール、及びそれらの混合物等のシリコーン乳化剤が含まれるが、それだけには限らない(例えば、アプリコット核油、PEG−6エステル、密蝋、ステアリン酸ベヘノイル、セテアレス−2、セテアリルグルコシド、セチルアルコール、リン酸セチル、パルミチン酸グリセリル、カプリル酸グリセリル、ステアリン酸グリセリル、水添レシチン、加水分解密蝋、イソステアリルグルコシド、パルミチン酸、パーム核酸、グリセリド、PEG−20ステアリン酸、PEG−100ステアリン酸、オレイン酸、ステアリン酸、ステアリルアルコール,リン酸ステアリル、ココア酸スクロース、パルミチン酸スクロース、ステアリン酸スクロース、TEAステアリン酸、トコフェリルリン酸、麦芽油PEG−8エステル、キサンタンガム、トウモロコシ油等)。
【0046】
また、開示内容の成分には、天然脂肪、及び天然油も含まれる。ここで使用される「天然脂肪、又は天然油」という用語には、脂肪類、油類、精油、必須脂肪酸、非必須脂肪酸、リン脂質類、及びそれらの組み合わせが含まれることが意図されている。これらの天然脂肪及び天然油は、必須脂肪酸源、及び非必須脂肪酸源を皮膚の天然バリアで発見されたものに提供することができる。適切な天然脂肪、又は天然油には、柑橘類の油、オリーブオイル、アボカド油、アプリコット油、ババスー油、ルリヂサ油、椿油、キャノーラ油、ヒマシ油、ヤシ油、トウモロコシ油、綿実油、エミュー油、月見草油、水添綿実油、水添パーム核油、ホホバ油、マレイン化大豆油、メドウフォーム油、パーム核油、落花生油、菜種油、ブドウ種子油、サフラワー油、スフィンゴ脂質、スイートアーモンド油、トール油、ラウリン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、リノール酸、ステアリルアルコール、ラウリルアルコール、ミリスチル アルコール、ベヘニルアルコール、ローズヒップ油、カレンデュ油、カモミール油、ユーカリ油、杜松油、サンダルウッド油、ティーツリー油、ひまわり油、大豆油、及びそれらの組み合わせが含まれる。本発明の成分には、約0.05%(成分の重量)〜約25%(成分の重量)等、0.01%(成分の重量)〜約40%(成分の重量)、約0.1%(成分の重量)〜約10%(成分の重量)を含む、約0.05%(成分の重量)〜約25%(成分の重量)等の脂肪類、及び油類が含まれても良い。
【0047】
本発明の処方における使用に適した保存剤には、1又は複数のフェノキシエタノール、エチルヘキシルグリセリン;カプリリルグリコール、ソルビン酸、ナトリウムヒドロキシメチルグリシナート、エチレンジアミン四酢酸二ナトリウム塩、クロロキシレノール、安息香酸ナトリウム、DMDMヒダントイン、3−ヨード−2−プロピルブチルカーバメート、ソルビン酸カリウム、ジグルコン酸クロルヘキシジン、p−ヒドロキシ安息香酸のアルキルエステル(パラベン類、例えば、ブチルパラベン、メチルパラベン、プロピルパラベン)、ロニケラカプリフォリウム(スイカズラ)花抽出物、及びロニケラヤポニカ(スイカズラ)花抽出物が含まれるが、それだけには限らない。
【0048】
抗炎症性成分の例には、ビサボロール、クルクミン及びその誘導体、レチノイド、フラボノイド、他のポリフェノール類等が含まれるが、それだけには限らない。これらの成分、及び追加抗酸化剤はもちろん、他の抗炎症剤、並びにこれらに類するものが、米国出願2005/0048008A1に公開されている。
【0049】
セルフターニング成分の例には、ジヒドロキシアセトン及びエリスロースが含まれるが、それだけには限らない。
【0050】
本発明の日焼け止め剤成分には、1又は複数の皮膚浸透剤も含まれても良い。これらは、他のいくつかの化合物が皮膚層に浸透できる速度、及び/又は量を増加すると、皮膚に塗布されたときに、皮膚バリアの浸透性に直接効果がある添加剤である。代表的な有機浸透促進剤には、ジメチルスルホキシド;イソプロピルミリステート;デシル、ウンデシル、又はドデシルアルコール;プロピレングリコール;ポリエチレングリコール、炭素数9〜11、炭素数12〜13、又は炭素数12〜15の脂肪酸アルコール;アゾン;アルキルピロリドン;レシチン等が含まれる。また、界面活性剤も浸透促進剤として使用することができる。
【0051】
本発明の日焼け止め剤成分の他の任意の補助成分には、保存剤、防水剤、香料、消泡剤、植物抽出物(アロエベラ、アメリカマンサク、及びキュウリ等)、乳白剤、安定剤、皮膚品質改良剤、着色剤、及びそれらに類するものが、それぞれの機能を遂行するのに有効な量で含まれる。
【0052】
また、キャリアは、他の生理学的に許容可能な賦形剤、又は、特に香料、染料、バッファー、冷却剤(例えば、メンソール)、安定剤、若しくはそれに類するもの.等の感覚受容特性に関連のある他の微量の添加剤を含んでもよい。賦形剤、及び微量の添加剤は、例えば、0.001〜2重量%等の、約0.001重量%〜5重量%の範囲の従来の量で存在し、いくつかの実例において、総量の10重量%を超えないであろう。
【0053】
リン酸カルシウム荷電粒子
所望により、リン酸カルシウム粒子は、例えば、抗酸化剤、UV吸収剤/遮断剤等の、ある量1又は複数の上記の構成成分を帯電させても良い。この出願において、同時係属出願番号第12/565,687に記載されたローディングプロトコール(その開示が参照により本願に組み込まれている)を用いても良い。
【0054】
エマルション処方
上記に示した通り、いくつかの実例において、日焼け止め剤成分は、エマルションであって、エマルションは、例えば、水中油型、又は油中水型エマルション成分であっても良い。以下を含む水中油型乳化日焼け止め剤成分が対象となる:
(a)紫外線(UV)遮断剤、及び紫外線散乱剤として、0.001重量%〜10重量%均一な硬質球状ナノ多孔性リン酸カルシウム粒子で、例えば、上記の通り;
(b)約0.1重量%〜約50重量%の上述のような無機追加日焼け止め剤構成成分(例えば、UV遮蔽粒子);
(c)約0.1重量%〜約15重量%の上述のような有機追加日焼け止め剤構成成分(例えば、UV吸収剤);
(d)約0.1重量%〜約10重量%の防水機能向けの固体ワックス、又はポリマーフィルム形成剤;
(e)30重量%以上の親油性構成成分の全成分(例えば、脂肪類、油類、他の親油性成分等から構成される)、例えば、上記の通り;
(f)40〜50重量%等の、30〜80重量%の水
【0055】
いくつかの実例において、上記の処方は、1又は複数の次の追加構成成分を含む。:
(g)約0.01重量%〜約10重量%の皮膚品質改良剤−多種多様:例えば、ボタニカ1−200C(INCI:Aloe barbadensis Leaf Juice);
(h)in約0.1重量%(成分の重量)〜約5%(成分の重量)を含む、約0.05重量% (成分の重量)〜約10%(成分の重量)等の、約0.01%(成分の重量)〜約25重量%(成分の重量)の量の1又は複数の粘度増強剤(例えば、キサンタンガム);
(i)約0.5重量%〜約25重量%の湿潤剤:例えば、グリセリン;
(j)約0.5重量%〜約20重量%の皮膚品質改良剤−閉塞性:例えば、(INCI:Caprylic/Capric Triglyceride);カプリリルトリメチコン;
(k)約0.01%〜約20%の乳化剤、及びエマルション安定剤:例えば、Lipomulse 165(INCI:Glyceryl Stearate & PEG−100 Stearate);Capmul708G(カプリル酸グリセリル);セチルアルコール;ステアリルアルコール;
(l)約0.5%〜約25%の皮膚品質改良剤−皮膚軟化剤:例えば、Capmul708G(カプリル酸グリセリル);ボタニシルCM−70(シクロテトラシロキサン、及びシクロペンタシロキサン);ボタニシルGB−20(INCI:Cyclopentasiloxane & Dimethicone/Vinyl Dimethicone Crosspolymer);
(m)約0.5重量%〜約5重量%の皮膚品質改良剤、及び粘度増強剤−非水系:例えば、ボタニシルGB−20(INCI:Cyclopentasiloxane & Dimethicone/Vinyl Dimethicone Crosspolymer);
(n)約0.5重量%〜1.1重量%の保存剤:例えば、オイキシルPE 9010(INCI:Phenoxyethanol & Ethylhexylglycerin);
(o)約0.001重量%〜約10重量%の抗酸化剤;皮膚品質改良剤−多種多様;例えばフェリルリン酸ナトリウム;トコフェリル酢酸
(p)約0.01重量%〜約10重量%の皮膚品質改良剤−多種多様;粘度増強剤−水系;例えば、ヒアルロン酸
【0056】
容器
いくつかの実例において、日焼け止め成分は容器の中に存在する。容器は、日焼け止めの所望の量を保持し、日焼け止めの貯蔵安定性に備えるように構成すると良い。いくつかの実例において、容器は、1〜50ozの日焼け止め成分等、0.5〜100ozの日焼け止め成分を含むように形成される。
【0057】
したがって、本発明の態様には、少なくとも1つの仕切りを区切っている容器、閉塞部材を用いて閉鎖される前記容器、並びに上述の成分、及び前記仕切りの内側に配置される成分が含まれる。容器は任意の適切な形態であっても良い。特に、ボトル、チューブ、広口瓶、ケース、箱、小袋、又は紙箱の形態であって良い。閉塞部材は、除去可能な栓、蓋、キャップ、剥ぎ取り式ストリップ、又はカプセル、特に容器に取り付けられた本体部、及び本体部上で分節したカバーキャップと、を含むタイプの形態であっても良い。また、容器を選択的に閉塞する部材の形態、特にポンプ、バルブ、又はフラップバルブであっても良い。製品は直接容器に入れても良く、あるいは間接的に収容されても良い。製品を、特にワイプ、又はパッドの形態で、含浸担体上に配置しても良く、また、箱又は小袋に(別々に又は複数で)配置しても良い。製品が導入されるこのような担体は、例えば、国際公開第01/03538号に記載されている。閉塞部材は、ねじを締めることにより容器に連結されても良い。あるいは、閉塞部材と容器との間で連結するには、ねじ締め以外に、特にバヨネット機構や、クリック締め、把持、溶接、接合、又は磁気引力によって行われる。「クリック締め」という用語は、一部分、特に閉塞部材の弾性変形による原料のビード、又はコードが交差し、ビード又はコードの交差後に前記一部分が弾性的拘束を受けていない位置に戻ることを含む、任意のシステムを意味することを意図している。容器は、少なくとも熱可塑性の材料で部分的に作製と良い。熱可塑性の材料の実施例によれば、ポリプロピレン、又はポリエチレンに言及してもよい。あるいは、容器は、非熱可塑性の材料、特にグラス、又は金属(あるいは合金)で作られる。容器は、硬質な壁、又は変形可能な壁、特にチューブ又は、管状のボトルの形態を有すると良い。容器は、配合する手段、又は成分の配合を容易にする手段を含むと良い。実施例によれば、容器は、容器内部の陽圧に応じて組成物が出せるように、変形可能な壁部を有すると良く、この陽圧は、容器壁部の弾性的に(又は非弾性的に)圧搾することによるものである。
【0058】
製造方法
更に、本発明の態様には、均一な硬質球状ナノ多孔性リン酸カルシウム粒子、及びそれを含む外用成分日焼け止め処方を作成する方法が含まれる。処方を作成する方法に関して、これらの方法の態様には、内部空間を規定する多孔質構造を構成するある量の均一な硬質球状ナノ多孔性リン酸カルシウム粒子と、所望の日焼け止め剤送達媒体とを化合することが含まれる。
【0059】
有用性、及び方法
本発明の日焼け止め剤成分が、日焼け止めの応用等、様々な異なる応用での用途があることが分かる。その成分は、日光に暴露する等のUV暴露による皮膚の損傷を減らし、又は防ぐのに有効である。したがって、本発明の態様には、暴露による損傷から皮膚を保護する方法が含まれ、その方法には、皮膚に対する本発明の実施の形態による日焼け止め剤成分を塗布するステップが含まれる。いくつかの実例において、本発明は、UV光に暴露することに起因する紅斑症を軽減する方法、又は防ぐ方法を提供する。本発明の方法では、日光に暴露され、又は暴露しても良い皮膚の領域に日焼け止め成分を塗布することを含んでいるも良い。いくつかの実例において、日焼け止め成分は、日光に一般的にさらさないが、透過するUV線の暴露を受ける領域に塗布さる。例えば、Tシャツおよび他の軽布は、日光暴露、特にUV線から最低限の保護をする。したがって、いくつかの実例において、日焼け止め剤成分は、衣類で一般的に覆われた領域を含んだ、身体の全ての領域に基本的に塗布しても良い。所望の日焼け防止を提供することが十分な限り、皮膚に塗布する予定の日焼け止め成分の量を変えても良い。ある程度、量は、日焼け止め成分の形態、及びその塗布の様式に依存する。例えば、皮膚に軽く平坦に塗るようにスプレー処方を塗布しても良い。ローション、クリーム、ゲル等を全身に、換言すれば、水着を着用している、身長5フィート4インチ、重さ150ポンドで、32インチのウエストを持つ「平均的な個人」の暴露した皮膚に対して、約1〜2オンスの割合で塗っても良い。これは、約2mg/cm2の皮膚の塗布割合に言い換えられる。顔面においては、塗布の対象の割合は、小さじ1/4〜1/3である。いくつかの実例において、皮膚の塗布割合は、約0.1〜約10mg/cm2、好ましくは、約1〜約3mg/cm2であろう。
【0060】
ある実施の形態において、例えば、スイミング;皿洗い、窓洗い等、手洗い、及び/又は、洗顔;コンタクトスポーツ活動;たくさんの発汗を促進する活動等、日焼け止め成分が徐々に減ったり、又は拭き取られてしまうおそれのある活動/行動に従事するならば、焼け止め成分を、日光暴露の前に、少なくとも15分前に塗布して、2時間以上毎に頻繁に再塗布する。
【0061】
前述の日焼け止め剤成分の光防護の利点に加えて、本発明の日焼け止め剤成分の連続的な使用、例えば、毎日の使用は、UV暴露を予想するかどうかにもかかわらず、いくつかの実例において、皮膚に多くの付加的な利点をもたらす。例えば、これらの日焼け止め剤成分の連続的な使用は、皮膚の弾力と弾性:日光暴露だけでなく自然老化の結果である皮膚影響を改善するため、小じわの出現を遅らせ、細胞外マトリックス結合を高め、クモ状静脈の出現を減らす可能性がある。例えば、本発明の日焼け止め剤成分の長期使用は、ケラチン性組織を厚くし(換言すれば、皮膚の表皮、及び/又は、真皮層を構築すること)、それによる、ヒト皮膚の萎縮を防ぎ、且つ/又は、遅らせ;クモ状静脈、及び/又は、ヒト皮膚上の赤斑の出現を防ぎ、且つ/又は、は遅らせ;目の下のクマの出現を防ぎ、且つ/又は、遅らせ;ヒト皮膚の血色の悪さ、及び/又は、弛みを防ぎ、且つ/又は、遅らせ;唇を軟化させ、且つ/又は、滑らかにさせ;ヒト皮膚の痒みを防ぎ、且つ/又は、和らげ、肌理(例えば、しわ、及び小じわ)の調節し、皮膚色(例えば、発赤、そばかす)を改善するなどのことを手伝う。
【0062】
次の実施例は、実例として提供されるものであって、実例に制限されるものではない。
【0063】
実験
I.処方
次の処方箋を作成した。処方箋10090は、リン酸カルシウム粒子が欠乏しており、処方10091には、ある量のリン酸カルシウム粒子が含まれる。
【0064】
【表1−1】

【表1−2】

【0065】
II.手順
以下の手順を用いて、上記製剤を調製した。
【0066】
A相
A相の精製水の必要量を清潔で、消毒済みの容器に加える。必要量のボタニヴェラ(Botanivera)1‐200C、キサンタンゴムおよびグリセリンを加える。A相の65℃〜70℃への加熱を開始し、プロペラタイプ(propeller‐type)混合で混ぜる。溶解して、均一になるまで混ぜる。相混合に向けて、温度を保つ。
【0067】
B相
ネオヘリオパン(Neo Heliopan)303、サリチル酸エチルヘキシル、カプリル酸/カプリン酸トリグリセリド、リポミューズ(Lipomulse)165、カプムル(Capmul)708G、セチルアルコール、ステアリルアルコール、ボタニシル(Botanisil)CM‐70、ボタニシルGB‐20、カプリリルトリメチコンを、適当な大きさの、清潔で、消毒済みの容器に混ぜることでB相を調製する。溶解して均一になるまで、混合しながら65℃〜70℃に加熱する。ZnO粉末およびTiO2粉末を加える。均一になるまで、ホモジナイズした。
【0068】
相混合
両相が、65℃〜70℃であるときに、主バッチ処理容器中でB相をA相に加え始める。ホモジナイズして、非常に細かいエマルジョンを得る。
【0069】
バッチに空気混入なしのときに、プロペラタイプ混合で40℃まで冷却し始める。
【0070】
必要量のユーキシル(Euxyl)PE9010、酢酸トコフェロール、ヒアルロン酸、トコフェリルリン酸ナトリウムを加える。均一になるまで、混ぜる。
【0071】
製剤10091について、室温で別々の容器に、精製水(パートII)、トコフェリルリン酸ナトリウムを加える。トコフェリルリン酸ナトリウムが溶けるまで混ぜる。Hydroxysomes(登録商標)を加え、30分間混ぜる。DをCに加える。均一になるまで、ホモジナイズする。
【0072】
III.試験
製剤10090および10091を、以下のプロトコールに従って、SPFおよびUVA遮断能についてHelioscreen (Marseilles, France)により試験した。
【0073】
A.SPF
用いる方法は、B.L.DiffeyおよびJ.Robson(J.S.C.C. 40, 127-133 May / June 1989)に最初に記載されたプロトコールを元にしており、UVBに対する皮膚保護を評価するために変更および改良された。その方法は、太陽光線保護製品が全UVスペクトルを通してもたらす保護レベルを表す太陽光線保護指数(SPF)を、製品を塗布した適切な基材を使って、分光光度法によって評価することから構成される。用いる方法は、試験製品を通したUVエネルギーの流れ(透過したエネルギー)を測定すること、および分光光度法に従って、この流れを初めの流れと比較することからなる。
【0074】
【数1】

【0075】
この比率で表される波動関数は、2つの他の波長関数にも依存するので、皮膚製品の塗布の保護のレベルを表現するのに十分でない。
・ 「国際照明委員会(Commission Internationale de l’Eclairage)」より定義される「標準的太陽」の分光放射照度、S(λ)とする波動関数
・ 皮膚または皮下の反応および励起光のエネルギーとの間の関係を表わす紅斑作用スペクトル、E(λ)とする波動関数
【0076】
S(λ)およびE(λ)は公知であり、表形式の値である。
【0077】
UV源および250と800nmの間のエネルギーの流れを送ることができる二重モノクロメーターを装着した「KONTRON930」分光光度計を使用した。基板に載せる製品の重量を制御するのには、10-4g研究室用精密天秤を用い、スパチュラを用いて製品を載せた。次のPMMAプレート、HelioScreen(登録商標)LabsのHELIOPLATE(登録商標)HD6保証粗度を、基板として使用した。
【0078】
基板表面にくまなく並べた小さなスポットとして、試験試料を載せた。実施した。基板に載せる際、製品量を量って確認した。平衡前に上に残った製品の実際の量が1.2mg/cm2であるように、塗布速度を決定した。塗布面積は16cm2を超え、実際には約25cm2であった。装置が良好な作動できる状態をチェックし、実施される手段の関連性評価に、UVフィルターを含有するPMMAプレートを参照として使用した。
【0079】
インビトロSPFは、基板製品層上に塗布した組成物を通過する全残存UVBおよびUVAスペクトラルから表わされる。これにより、以下を乗じた波動関数T(λ)を導き、
・ 第1の波動関数S(λ)、標準的太陽の分光放射照度
・ 第2の波動関数E(λ)、紅斑作用スペクトル
【0080】
SPFをその比から計算した。
【0081】
【数2】

【0082】
試験製品のSPFを、異なる手段の算術平均を計算することによって得た。選択された試料に対するすべての手段には、統計的ばらつきを計算することを考慮した。
【0083】
B.UVA
UVA保護指数またはUVAPFの決定は、分光光度法を使って行い、それは、SPF決定についてB.L.DiffeyおよびJ.Robsonによって「全紫外線スペクトラムにわたる太陽光線保護指数測定用新基板(A new substrate to measure sunscreen protection factors throughout the ultraviolet spectrum)」、 J. Soc. Cosmet. Chem., 40, 127−133 (1989)に最初に記載され、その後、UVA照射に対する皮膚保護を評価するために、Colipaにより修正および改良された(http://www.colipa.com/site/index.cfm?SID=15588&OBJ=26783&back=1, no20で報告されている)。
【0084】
用いる方法は、分光光度法を用いて、製品をその上に塗布した適切な基板を使って、UVA範囲内で太陽光線保護製品によってもたらされる保護を評価することから構成される。試験は、規定UV源からのUV放射線の制御線量に対する露出前および露出後の、粗化基板上に塗布した、太陽光線製品試料の薄膜を通るUV透過の評価に基づいた。インビトロSPF保護指数測定の研究室間の再現性に欠如がある可能性があるため、SPF値を係数Cで乗じることを用いて、襟のついた(lapelled)生体内SPFに対して調整した。日焼け止め剤試料を、露出していない試料の調整吸光度データから計算される初めのUVA保護指数(UVAPF0)に比例して、照射線量に露出した。最終のインビトロUVA保護指数(UVAPF)を、UVに露出した試料の調整吸光度データから計算する。
【0085】
使用する方法は、透過したエネルギーで表わされる、試験製品を通したUVエネルギーの流れを測定すること、および任意の分光光度法の原理に従って、この流れを初めの流れと比較することからなる。
【0086】
【数3】

【0087】
波長λにおける吸収度は、以下による透過率に関する。
【0088】
【数4】

【0089】
次に、生体内方法の生物学的応答の相関するように、吸光度値を異なる放射照度および作用スペクトルで乗じた。
【0090】
SPF算出に関して:
・ 源の放射照度による。これは、UV源I(λ)の分光放射照度である。
・ および皮膚に関連した作用スペクトルによる。これは、皮膚または皮下の反応および励起光E(λ)のエネルギーとの間の関係を表わす、紅斑作用スペクトルである(「国際照明委員会」により定義される)。
【0091】
UVAPF算出に関して:
・ 源の放射照度による。これは、UV源I(λ)の分光放射照度である。
・ および皮膚に関連した作用スペクトルによる。これは、持続的な色素黒化である。
・ 皮膚または皮下の反応および励起UV光のエネルギーP(λ)のと間の関係を表わす(PPD)作用スペクトル。
・ I(λ)、E(()およびP(()は公知であり、表形式の値である。
【0092】
UVAPFの決定を、次の工程を通して行った。
工程1:任意のUV照射前のPMMAプレート製品上の塗布を通した吸光度A0(λ)のインビトロにおける測定。
工程2:表示(生体内)SPFに相当するインビトロSPF(0%UV線量)を得るための、係数「C」を使った、初めのUVスペクトルの数学的調整。次に、初めのUVA保護指数(UVAPF0)を、A0(λ)およびCを使って計算する。
工程3:単回UV線量Dを、UVAPF0に比例して計算する(D=UVAPF0×1.2)。
工程4:計算したUV線量Dへの試料のUV露出。
工程5:UV露出後の太陽製品のインビトロにおける透過測定。A(λ)データを用いた第2のUVスペクトルの取得。
工程6:工程2で前もって決定したのと同じC係数による第2のスペクトル(UV露出に続く)の数学的調整、それに続く、インビトロUVA保護指数UVAPFの算出。
【0093】
UV源および250と800nmの間エネルギーの流れを送ることができる二重モノクロメーターを装着した「KONTRON930」分光光度計を用いた。約1.2cm2の単一スポット面積を評価した。基板に載せる製品の重量を制御するのには、10-4g研究室用精密天秤を用いた。スパチュラを用いて製品を載せた。前照射用のUV源:CPS+SUNTEST (ATLAS)、標準およびSchottWG320フィルターを使用した。この装置において、試料の温度調節を20℃〜40℃の範囲に維持した。次のPMMAプレート、HelioScreen(登録商標)LabsのHELIOPLATE(登録商標)HD6保証粗度を、基板として使用した。
【0094】
表面にくまなく並べた小さなスポットとして、試験試料を載せた。基板に載せる際、試料の量を量って確認した。平衡前に上に残った製品の実際の量が1.2mg/cm2であるように、塗布速度を決定した。塗布面積は16cm2を超え、実際には約25cm2であった。
【0095】
人工のUV源の露出平面での分光放射照度は、COLIPA(1994)またはDIN 67501(1999)で定義された、標準的な天頂太陽(standard zenith sun)下での地表面での放射照度に出来るだけ類似したものである。UV放射照度は、以下の許容限界内にあった(試料距離で測定した)。
【0096】
【表2】

【0097】
参照標準的太陽は51.4〜63.7W/m2の総放射照度(Colipa 1994/DIN67501)および16.9〜17.5のUVA対UVB放射照度比率を有する。装置は、空調を使って、試料を40℃未満に保つ能力を有した。試料を全スペクトルUV放射線に露出したが、線量はUVA含量により規定されている。
【0098】
前照射線量算出に関して、平均UVAPF0値は2.97であり、下記のように計算した。次式に従って、単回のUVA適用線量を計算し、4(j/cm2)であった。
【0099】
【数5】

【0100】
0は、1.2J/cm2 UVA(j/cm2で)に固定されている。
【0101】
装置が良好な作動できる状態をチェックし、実施される手段の関連性評価に、UVフィルターを含有するPMMAプレートを参照として使用した。
【0102】
インビトロSPFを、以下の式を使って計算した。
【0103】
【数6】

【0104】
式中、
E(λ)=上記を参照
I(λ)=上記を参照
0(λ)=UV露出前の試験製品層の平均単色吸光度
dλ=波長刻み(1nm)
【0105】
調整インビトロSPFの算出および調整係数C’の決定
【0106】
Cは、調整係数であり、繰り返して決定され、表示された(生体内)SPF値に対して計算したインビトロSPF値を調節した。Cは、0.8と1.2の間の範囲内にあることが推奨される。
【0107】
【数7】

【0108】
生体内におけるSPFの平均値を、11.70にて前に評価した。
【0109】
したがって、(C)係数の値を、1.00にて計算した。
【0110】
次式に従って、UVAPF0を各プレートについて計算した。
【0111】
【数8】

【0112】
試料をUV照射した後のプレートのUVAPFの算出
インビトロUVAPFを、以下の式を使って計算した。
【0113】
【数9】

【0114】
式中、
A(λ)は、UV露出後の試験製品層の平均単色吸光度
【0115】
平均UVAPF0およびUVAPF算出
各プレートを、異なる3箇所にて測定し、少なくとも総面積2cm2での測定を確保した。各プレートを、異なる3箇所にて測定した。1枚のプレートのUVAPF0またはUVAPFは、3箇所の個々のスポットの平均吸光度値から計算した。吸光度の係数のスポット間のばらつきが50%を超えた場合、プレートを放棄し、新しいプレートを作製した。製品のUVAPF0またはUVAPFは、3枚の個々のプレートのUVAPF0またはUVAPF’の平均値であった。個々のプレートのUVAPF0またはUVAPF’の間の係数のばらつきが超えた20%を超えた場合、変動係数のばらつき要件に達するまでさらなるプレートを測定する。
【0116】
選択された試料に対するすべての試験では、統計的ばらつきを計算することを考慮した。
【0117】
C.結論
【0118】


【0119】
上の結果は、日焼け止め製剤にリン酸カルシウム粒子の包含することによって、日焼け止め組成物のUVA保護指数および太陽光線保護指数の両方が増加することを示す。
【0120】
以上、本発明の理解を明確にする目的で、説明および例に基づいて本発明をある程度詳細に説明してきたが、当業者には、本発明の教示に照らして、添付の請求項の精神または範囲を逸脱せずに、本発明に特定の変更および修正を行うことができることは容易に明らかである。
【0121】
したがって、前述の記載は本発明の原理の単なる例示である。当然のことながら当業者は、本明細書において明記または明示されていないが、本発明の原理を具現化し、その精神および範囲に含まれる様々な配置を設計できる。さらに、本明細書で引用されるすべての例および条件付き言語は、原則として、本発明の原理および当該技術の推進に対して本発明者が寄与した概念について読者の理解を助けることを目的とし、そのような特異的に引用された例および条件に限定されないと解釈される。その上、本明細書において本発明の原理、側面、および実施形態を引用するすべての記述、およびその特定例は、その構造的および機能的相当物を含むことを意図する。さらに、そのような相当物は、現在知られている相当物および将来開発される相当物、例えば構造にかかわらず同一機能を実行する任意の開発要素をどちらも含むことを意図する。従って、本発明の範囲は、本明細書に図示および説明される典型的な実施形態に限定するものではない。むしろ、本発明の範囲および精神は、添付の請求項により具現化される。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
均一、硬質、球状のナノ多孔性リン酸カルシウム粒子;および日焼け止め剤の送達媒体を含む日焼け止め組成物。
【請求項2】
前記均一、硬質、球状のナノ多孔性リン酸カルシウム粒子がセラミックである、請求項1に記載の日焼け止め組成物。
【請求項3】
前記均一、硬質、球状のナノ多孔性リン酸カルシウム粒子が、0.05〜50μmの範囲にある直径を有する、請求項1に記載の日焼け止め組成物。
【請求項4】
前記均一、硬質、球状のナノ多孔性リン酸カルシウム粒子が、10m2/g〜150m2/gの範囲にある表面積を有する、請求項1に記載の日焼け止め組成物。
【請求項5】
前記均一、硬質、球状のナノ多孔性リン酸カルシウム粒子が、焼結した細孔を含む、請求項1に記載の日焼け止め組成物。
【請求項6】
前記均一、硬質、球状のナノ多孔性リン酸カルシウム粒子が、酸化防止剤で充てんした細孔を含む、請求項1に記載の日焼け止め組成物。
【請求項7】
前記均一、硬質、球状のナノ多孔性リン酸カルシウム粒子が、さらなる日焼け止めで充てんした細孔を含む、請求項1に記載の日焼け止め組成物。
【請求項8】
前記日焼け止め剤の送達媒体が、水中油または油中水型エマルジョンである、請求項1に記載の日焼け止め組成物。
【請求項9】
前記日焼け止め剤の送達媒体が、無機UV遮蔽粒子、有機UV吸収剤、重合防水成分および親油性成分を含む、請求項1に記載の日焼け止め組成物。
【請求項10】
重量で、
(a)0.001%〜10%の均一硬質球状ナノ多孔性リン酸カルシウム粒子、
(b)約0.1%〜約50%の無機UV遮蔽粒子、
(c)約0.1%〜約15%の有機UV吸収剤、
(d)約0.1%〜約10%の重合防水成分、
(e)30%以上の親油性成分、および
(f)水
を含む日焼け止め組成物。
【請求項11】
前記均一、硬質、球状のナノ多孔性リン酸カルシウム粒子がセラミックである、請求項10に記載の日焼け止め組成物。
【請求項12】
前記均一、硬質、球状のナノ多孔性リン酸カルシウム粒子が、0.05〜50μmの範囲にある直径を有する、請求項10に記載の日焼け止め組成物。
【請求項13】
前記均一、硬質、球状のナノ多孔性リン酸カルシウム粒子が、10m2/g〜150m2/gの範囲にある表面積を有する、請求項10に記載の日焼け止め組成物。
【請求項14】
前記均一、硬質、球状のナノ多孔性リン酸カルシウム粒子が、焼結した細孔を含む、請求項10に記載の日焼け止め組成物。
【請求項15】
前記均一、硬質、球状のナノ多孔性リン酸カルシウム粒子が、酸化防止剤で充てんした細孔を含む、請求項10に記載の日焼け止め組成物。
【請求項16】
前記均一、硬質、球状のナノ多孔性リン酸カルシウム粒子が、有機もしくは無機UV吸収剤および/または防止剤で充てんした細孔を含む、請求項10に記載の日焼け止め組成物。
【請求項17】
(a)均一、硬質、球状のナノ多孔性リン酸カルシウム粒子、および
(b)日焼け止め剤の送達媒体
を含む日焼け止め組成物を、対象の局所領域に適用することを含む方法。
【請求項18】
前記局所領域が角質化された皮膚表面である請求項17に記載の方法。

【公表番号】特表2013−510862(P2013−510862A)
【公表日】平成25年3月28日(2013.3.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−538956(P2012−538956)
【出願日】平成22年11月10日(2010.11.10)
【国際出願番号】PCT/US2010/056272
【国際公開番号】WO2011/060099
【国際公開日】平成23年5月19日(2011.5.19)
【出願人】(500535622)ラボラトリー スキン ケア インコーポレイテッド (4)
【住所又は居所原語表記】P.O.Box 7469 Tahoe City,CA,96145 United States of America
【Fターム(参考)】