説明

型締装置

【課題】 成形の精度を維持しつつ、装置のコンパクト化によるコストダウンが図れ、機械の長寿命化を実現可能な型締装置を提供する。
【解決手段】 型締装置は、移動金型を有する移動ダイプレートと、移動金型と対向した状態に設けられた固定金型16を備え、移動ダイプレートに対して相対的に移動可能な固定ダイプレート14と、固定ダイプレート14のうち、移動ダイプレートに対向する位置と反対側に設けられたハーフナット24と、一端が移動ダイプレートに固定され、固定ダイプレート14を貫通したときにハーフナット24に係合可能な係合部24aを他端に有するタイバー22とを備え、タイバー22の係合部16aをハーフナット24でロックした状態で移動金型および固定金型16で型締を行うものである。そして、この型締装置は、ハーフナット24と固定ダイプレート14との接触面をそれぞれ同径の球面の一部とした。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、射出成形機の直圧型や複合型締型などの型締装置に関する。
【背景技術】
【0002】
射出成形機の型締装置は大きく分けて直圧型と複合型締型の2通りがある。
直圧型の型締装置の特徴は、移動ダイプレートの背面の中心をラムによって直接押圧することにある。すなわち、金型の真後ろに型締力をかけることができるので、型締力を金型に対して均一的に伝達することができ、かつ、金型の変形を小さくすることができるといった長所がある。しかし、少なくとも金型のストローク分だけはラムの全長が必要なため、装置の全長が長くなるといった短所がある。
【0003】
一方、複合型締型の型締装置の特徴はハーフナットをタイバーのノコバ(係合部)に対してロックして型締を行うことにある。任意の型開閉ストローク位置でハーフナットをロックすることが出来るので、ストローク分のラムを備えている必要がなく、装置の全長が短く済むといった長所がある。すなわち、省スペース化を図ることができる。
【0004】
特に、大型射出成形機では省スペース化を目的として、上述したハーフナットを装備した複合型の型締装置を用いることが主流となっている。例えば特許文献1には、型締力によるダイプレートの変形が金型に伝達され、金型が変形することによって発生する様々な成形不良を解消するために、金型取付盤面プレートと型締力の受力プレートとを分けたセンタープレス方式の複合型の型締装置が提案されている。この複合型締装置は、直圧型と同じような型締を再現するため、金型取付盤面プレートと受力プレートとを分割することにより受力プレートの変形を盤面プレートに伝達させ難い構造として、成形不良の解消を狙うことができる。
【特許文献1】特開2001−1381号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1に開示された型締装置は、受力プレート(ダイプレート)、ハーフナット、タイバーのノコバの接触によって型締力を伝達する。ここで、受力プレートとハーフナットとの間の接触面は常に均一的に接触させる必要がある。このため、図7に示すように、受力プレート114の変形によってハーフナット124の内歯124aと、受力プレート114の貫通孔114aに貫通されたタイバー122のノコバ122aとの接触面のアタリが不均一になると、繰返し荷重のかかるハーフナット124やタイバー122には接触面のアタリが均一な場合よりも大きな力が集中的に加わり易くなる。このため、機械の寿命が本来よりも短くなることがある。したがって、このような機械の短寿命化を防止するため、受力プレートにも剛性が必要となるため、部品の肉厚を増加させるなど、重量を大幅に増加させなければならず、装置のコンパクト化には限界がある。また、ハーフナットとこれに噛み合うタイバーのノコバに強度が必要となるため、全体として機械のコンパクト化やコストダウンには限界がある。
【0006】
本発明は、このような課題を解決するためになされたものであり、その目的とするところは、成形の精度を維持しつつ、装置のコンパクト化によるコストダウンが図れ、機械の長寿命化を実現可能な型締装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、この発明に係る型締装置は、第1の金型を有する第1のダイプレートと、前記第1の金型と対向した状態に設けられた第2の金型を備え、前記第1のダイプレートに対して相対的に移動可能な第2のダイプレートと、前記第2のダイプレートのうち、前記第1のダイプレートに対向する位置と反対側に設けられたハーフナットと、一端が前記第1のダイプレートに固定され、前記第2のダイプレートを貫通したときに前記ハーフナットに係合可能な係合部を他端に有するタイバーとを具備し、前記タイバーの前記係合部を前記ハーフナットでロックした状態で前記第1および第2の金型で型締を行うものである。そして、前記ハーフナットと前記第2のダイプレートとの接触面をそれぞれ同径の球面の一部としたことを特徴とする。
ハーフナットと第2のダイプレートとの接触面をそれぞれ同径の球面の一部としたことによって、型締力が加えられたときに、大きな力が集中的に加えられることを防止した状態で、第2のダイプレートの変形を許容することができるとともに、タイバーの軸を移動させることなく型締を行うことができる。このため、機械の長寿命化を図りながら成形の精度を維持しつつ、第2のダイプレートを変形可能としたことによって第2のダイプレートの厚さを減少させて装置をコンパクトにすることができるとともに、コストダウンを図ることができる。
【発明の効果】
【0008】
この発明によれば、成形の精度を維持しつつ、装置のコンパクト化によるコストダウンが図れ、機械の長寿命化を実現可能な型締装置を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
以下、図面を参照しながらこの発明を実施するための最良の形態(以下、実施の形態という)について説明する。
【0010】
第1の実施の形態について図1および図2を用いて説明する。
図1(A)および図1(B)に示すように、本実施の形態に係る複合型締装置10は、図示しないベースと、固定金型16を有する固定ダイプレート14と、移動金型20を有する移動ダイプレート18と、複数のタイバー22と、タイバー22の数と同数のハーフナット24と、移動ダイプレート18の動作機構26とにより主に構成されている。
【0011】
固定ダイプレート14と移動ダイプレート18とは、ベース上で互いに対向した状態に立設されている。このうち、固定ダイプレート14は、ベースの一端に固定されている。この固定ダイプレート14には、ベースの他端に向かって固定金型16が取り付けられている。また、移動ダイプレート18は、ベースの他端から一端に向かって移動可能に載置されている。この移動ダイプレート18には、移動金型20が固定ダイプレート14の固定金型16に対向した状態で取り付けられている。
【0012】
動作機構26は、例えば、油圧シリンダ32と、ピストンロッド34とにより構成されている。このうち、油圧シリンダ32はベースや固定ダイプレート14に固定されている。ピストンロッド34は移動ダイプレート18に固定されている。このため、油圧シリンダ32に圧油を送ると、ピストンロッド34がその軸方向に沿って移動するとともに移動ダイプレート18が固定ダイプレート14に平行な状態を保ちつつ接離する。
【0013】
なお、動作機構26は、図示しないが、例えばサーボモータ、このサーボモータの回転方向、回転数や回転量を検知するエンコーダ、サーボモータの動力により回転されるボールネジ軸、ボールネジ軸が螺合されるボールナットなどにより形成されていることも好適である。すなわち、ピストンロッド34をボールネジ軸に置き換えてもよく、油圧シリンダ32をサーボモータ、エンコーダおよびナットに置き換えても良い。動作機構26は移動ダイプレート18を固定ダイプレート14に対して平行に移動させることができれば、その他の種々の機構を適用することができる。
【0014】
タイバー22はそれぞれ平行に配設されている。これらタイバー22は、動作機構26のピストンロッド34にも平行である。これらタイバー22の一端には移動ダイプレート18に貫通された状態でナット38により固定された螺合部(図示せず)が形成されている。一方、タイバー22の他端には、ハーフナット24の内歯24aに係合可能に係合部(ノコバ)22aが形成されている。
【0015】
固定ダイプレート14には、タイバー22の他端が貫通される貫通孔14aが形成されている。各貫通孔14aの径は、タイバー22の外径よりも大きく形成されている。さらに、固定ダイプレート14には、固定金型16の取り付け面の裏面側に、ハーフナット24が装着されている。これらハーフナット24は、貫通孔14aと同軸上に配設されている。これらハーフナット24は、それぞれ例えば油圧シリンダ42の動作により開閉される。すなわち、ハーフナット24の外径および内径が変化する。ハーフナット24が閉じる(外径および内径が小さくなる)と、タイバー22の他端の係合部22aとハーフナット24の内歯24aとが噛み合わせられる。
【0016】
図2(A)に示すように、ハーフナット24のうち、固定ダイプレート14に接触する側には、球面の一部として突出した状態に形成された凸部50aが形成されている。すなわち、ハーフナット24は凸部50aを備えている。また、固定ダイプレート14のうち、ハーフナット24と接触する側には、ハーフナット24の凸部50aと同径の球面の一部として凹状に形成された凹部50bが形成されている。すなわち、固定ダイプレート14は、凹部50bを備えている。このため、ハーフナット24の凸部50aと固定ダイプレート14の凹部50bとは相対的に滑ることが可能である。
【0017】
次に、この実施の形態に係る型締装置10の作用について説明する。
固定ダイプレート14と移動ダイプレート18との間の固定金型16および移動金型20の間には、型締力が加えられる。型締力が大きくなるにつれて、ハーフナット24の内歯24aとタイバー22の係合部22aとの接触面のアタリが不均一になっていく。そうすると、アタリが均一な場合よりも大きな力が集中的に加わり易くなる。
【0018】
固定金型16から固定ダイプレート14に所定の型締力以上の型締力が加えられると、固定ダイプレート14が弾性変形する。このとき、図2(A)ないし図2(C)に示すように、タイバー22およびハーフナット24の変形が最小限に抑制される(軸ずれが防止される)ように、タイバー22およびハーフナット24の位置を維持しつつ、固定ダイプレート14の凹部50bがハーフナット24の凸部50aに対して滑る。すなわち、所定の型締力以上の型締力が加えられると、ハーフナット24とタイバー22の変形を抑制しつつ、ハーフナット24の内歯24aとタイバー22の係合部22aとの接触面のアタリが均一になるように、固定ダイプレート14が弾性変形する。したがって、所定の型締力以上の型締力が加えられると、固定ダイプレート14が図2(A)に示す状態から図2(B)に示す状態に変形される(図2(C)中の実線の状態から破線に示す状態に変形される)。
【0019】
以上説明したように、この実施の形態によれば、以下の効果が得られる。
型締による圧力によって固定ダイプレート14の弾性変形を許容するので、固定ダイプレート14の剛性を低下させることを許容することができる。すなわち、固定ダイプレート14の厚さを薄くして装置を小さくすることができ、軽量化に寄与することができる。したがって、型締装置10のコストダウンを図ることができる。
【0020】
また、型締による圧力によって固定ダイプレート14を変形させながら、ハーフナット24およびタイバー22に対して固定ダイプレート14を滑らせることができる。このため、タイバー22の係合部22aと、ハーフナット24の内歯24aとの接触を均一的に保つことができる。したがって、装置10の長寿命化を図ることができる。このとき、ダイバー22の位置を保つことができるので、型締の軸ずれを防止できる。このため、型締動作の精度の向上を図ることができる。
【0021】
すなわち、固定ダイプレート14が変形しても、常にタイバー22とハーフナット24の係合部22aとが均一的に係合するように各部の変形が逃がされるので、固定ダイプレート14を必要以上に高剛性なものとしなくても良い。そうすると、機械のコンパクト化とコストダウン、長寿命化に寄与することができる。
【0022】
次に、第2の実施の形態について図3を用いて説明する。この実施の形態は第1の実施の形態の変形例であって、第1の実施の形態で説明した部材と同一の部材には同一の符号を付し、詳しい説明を省略する。
【0023】
図3に示すように、ハーフナット24の内歯24aを有する本体部の固定ダイプレート14側の端面は、例えば平面状に形成されている。このハーフナット24の本体部の固定ダイプレート14側の端面には、第1の球面接触部材62が固定されている。この第1の球面接触部材62は、球面の一部として突出した状態に形成された凸部50aがそのハーフナット24の端面と離隔した位置に形成されている。すなわち、ハーフナット24は、凸部50aを有する第1の球面接触部材62を備えている。第1の球面接触部材62は、ハーフナット24の本体部に対して固定されている。なお、ハーフナット24の本体部と第1の球面接触部材62とは同一材料で形成されていてもよく、異なる材料で形成されていても良い。
【0024】
一方、固定ダイプレート14の貫通孔14aを有する本体部には、貫通孔14aに連通した貫通孔64aを有する第2の球面接触部材64が固定されている。この第2の球面接触部材64は、球面の一部として凹状に形成された凹部50bが固定金型16とは反対側に形成されている。すなわち、固定ダイプレート14は、凹部50bを有する第2の球面接触部材64を備えている。第2の球面接触部材64は、固定ダイプレート14の本体部に対して固定されている。なお、固定ダイプレート14の本体部と第2の球面接触部材64とは同一材料で形成されていてもよく、異なる材料で形成されていても良い。
【0025】
第1の球面接触部材62は、第1の実施の形態の凸部50aと同様に作用し、第2の球面接触部材64は第1の実施の形態の凹部50bと同様に作用するので、作用の説明を省略する。
【0026】
なお、この実施の形態では、ハーフナット24の本体部の端面を平面として説明したが、それ以外の形状であることももちろん好適である。固定ダイプレート14の本体部に第2の球面接触部材64が固定された面も同様である。
【0027】
さらに、この実施の形態では、ハーフナット24の本体部に凸部50aを有する第1の球面接触部材62を配設し、固定ダイプレート14の本体部に凹部50bを有する第2の球面接触部材64を配設することについて説明した。その他、例えばハーフナット24を第1の実施の形態で説明した形状として一体的に凸部50aを有することも好適である。すなわち、ハーフナット24に第1の球面接触部材62を用いずに、第1の実施の形態で説明した形状とすることも好適である。
【0028】
もちろん、第1の球面接触部材62を用いるが、第2の球面接触部材64を用いないことも好適である。この場合、固定ダイプレート14には、一体的に凹部50bが形成されている。
【0029】
次に、第3の実施の形態について図4を用いて説明する。この実施の形態は第2の実施の形態の変形例であって、第2の実施の形態で説明した部材と同一の部材には同一の符号を付し、詳しい説明を省略する。
【0030】
図4に示すように、固定ダイプレート14の第2の球面接触部材64の反対側には、型締シリンダ72と、型締ラム74と、金型取付盤面プレート76とが配設されている。型締シリンダ72は、固定ダイプレート14の固定金型16が配設される側に形成されている。型締ラム74は、この型締シリンダ72に配設されている。この型締ラム74には、金型取付盤面プレート76が固定されている。このため、型締ラム74の移動によって金型取付盤面プレート76が動作される。なお、金型取付盤面プレート76には、タイバー22が貫通される貫通孔76aが形成されている。
【0031】
すなわち、本実施の形態のような固定ダイプレート14およびハーフナット24は、タイバーロック式の直圧型締装置にも適用することができる。
【0032】
次に、第4の実施の形態について図5を用いて説明する。この実施の形態は第1の実施の形態の変形例であって、第1の実施の形態で説明した部材と同一の部材には同一の符号を付し、詳しい説明を省略する。
【0033】
図5に示すように、ハーフナット24の固定ダイプレート14側の端面には、球面の一部として凹状に形成された凹部50bが形成されている。すなわち、ハーフナット24は、凹部50bを一体的に備えている。
【0034】
一方、固定ダイプレート14には、球面の一部として突出した状態に形成された凸部50aが固定金型16とは反対側に形成されている。すなわち、固定ダイプレート14は、凸部50aを一体的に備えている。
【0035】
次に、この実施の形態に係る型締装置10の作用について説明する。
固定ダイプレート14と移動ダイプレート18との間の固定金型16および移動金型20の間には、型締力が加えられる。固定金型16から固定ダイプレート14に所定の型締力以上の型締力が加えられると、固定ダイプレート14が変形する。すると、ハーフナット24の内歯24aとタイバー22の係合部22aとの接触面のアタリが不均一になるように力が加えられる。このとき、タイバー22およびハーフナット24の変形が最小限に抑制されるように、タイバー22およびハーフナット24の位置を維持しつつ、固定ダイプレート14の凸部50aがハーフナット24の凹部50bに対して滑る。すなわち、所定の型締力以上の型締力が加えられると、ハーフナット24とタイバー22の変形を抑制しつつ固定ダイプレート14が弾性変形する。
この実施の形態によれば、第1の実施の形態と同様の効果を得ることができる。
【0036】
次に、第5の実施の形態について図6を用いて説明する。この実施の形態は第2の実施の形態の変形例であって、第2の実施の形態で説明した部材と同一の部材には同一の符号を付し、詳しい説明を省略する。
【0037】
図6に示すように、ハーフナット24の内歯24aを有する本体部の固定ダイプレート14側の端面は、例えば平面状に形成されている。このハーフナット24の本体部の固定ダイプレート14側の端面には、第1の球面接触部材62が固定されている。すなわち、第1の球面接触部材62は、ハーフナット24の本体部に対して固定されている。この第1の球面接触部材62は、球面の一部として凹状に形成された凹部50bがそのハーフナット24の本体部の端面と離隔した位置に形成されている。すなわち、ハーフナット24は、凹部50bを有する第1の球面接触部材62を備えている。
【0038】
一方、固定ダイプレート14の貫通孔14aを有する本体部には、貫通孔14aに連通した貫通孔64aを有する第2の球面接触部材64が固定されている。すなわち、第2の球面接触部材64は、固定ダイプレート14の本体部に対して固定されている。この第2の球面接触部材64は、球面の一部として突出した状態に形成された凸部50aが固定金型16とは反対側に形成されている。すなわち、固定ダイプレート14は、凸部50aを有する第2の球面接触部材64を備えている。
【0039】
なお、上述した第1ないし第5の実施の形態では、固定ダイプレート14にハーフナット24を設ける構造としたが、移動ダイプレート18にハーフナット24を設ける構造とすることも好適である。この場合、もちろん、タイバー22は固定ダイプレート14にナット38によって固定される。
【0040】
これまで、いくつかの実施の形態について図面を参照しながら具体的に説明したが、この発明は、上述した実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で行なわれるすべての実施を含む。
【図面の簡単な説明】
【0041】
【図1】(A)は、本発明の第1の実施の形態に係る複合型締装置を示し、固定金型と移動金型とを離隔させた状態を示す概略的な部分断面図、(B)は、第1の実施の形態に係る複合型締装置を示し、固定金型と移動金型とを近接させた状態を示す概略的な部分断面図。
【図2】(A)は、本発明の第1の実施の形態に係る複合型締装置のハーフナットの内歯をタイバーの係合部に係合させた状態で固定金型に圧力を加えた状態を示す概略図、(B)は、第1の実施の形態に係る複合型締装置のハーフナットの内歯をタイバーの係合部に係合させた状態で固定金型に圧力を加えて固定ダイプレートを変形させた状態を示す概略図、(C)は(A)および(B)に示す状態を重ねた状態を示す概略図。
【図3】本発明の第2の実施の形態に係る複合型締装置のハーフナットの内歯をタイバーの係合部に係合させた状態で固定金型に圧力を加えた状態を示す概略図。
【図4】本発明の第3の実施の形態に係る直圧型締装置のハーフナットの内歯をタイバーの係合部に係合させた状態で固定金型に圧力を加えた状態を示す概略図。
【図5】本発明の第4の実施の形態に係る複合型締装置のハーフナットの内歯をタイバーの係合部に係合させた状態で固定金型に圧力を加えた状態を示す概略図。
【図6】本発明の第5の実施の形態に係る複合型締装置のハーフナットの内歯をタイバーの係合部に係合させた状態で固定金型に圧力を加えた状態を示す概略図。
【図7】背景技術に係る複合型締装置のハーフナットの内歯をタイバーの係合部に係合させた状態で固定金型に圧力を加えた状態、および、固定ダイプレートを変形させた状態を重ねて示す概略図。
【符号の説明】
【0042】
14…固定ダイプレート、14a…貫通孔、16…固定金型、22…タイバー、22a…係合部、24…ハーフナット、24a…内歯、50a…凸部、50b…凹部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の金型を有する第1のダイプレートと、
前記第1の金型と対向した状態に設けられた第2の金型を備え、前記第1のダイプレートに対して相対的に移動可能な第2のダイプレートと、
前記第2のダイプレートのうち、前記第1のダイプレートに対向する位置と反対側に設けられたハーフナットと、
一端が前記第1のダイプレートに固定され、前記第2のダイプレートを貫通したときに前記ハーフナットに係合可能な係合部を他端に有するタイバーと
を具備し、前記タイバーの前記係合部を前記ハーフナットでロックした状態で前記第1および第2の金型で型締を行う型締装置において、
前記ハーフナットと前記第2のダイプレートとの接触面をそれぞれ同径の球面の一部としたことを特徴とする型締装置。
【請求項2】
前記ハーフナットは、前記第2のダイプレートに向かって前記球面の一部となる突出した凸部を備え、
前記第2のダイプレートは、前記凸部を受け、前記球面の一部となる凹状に形成された凹部を備えていることを特徴とする請求項1に記載の型締装置。
【請求項3】
前記第2のダイプレートは、前記ハーフナットに向かって前記球面の一部となる突出した凸部を備え、
前記ハーフナットは、前記凸部を受け、前記球面の一部となる凹状に形成された凹部を備えていることを特徴とする請求項1に記載の型締装置。
【請求項4】
前記ハーフナットは、前記第2のダイプレートに向かって前記球面の一部となる突出した凸部を有する第1の球面接触部材を備え、
前記第2のダイプレートは、前記第1の球面接触部材の前記凸部を受け、前記球面の一部となる凹状に形成された凹部を有する第2の球面接触部材を備えていることを特徴とする請求項1に記載の型締装置。
【請求項5】
前記第2のダイプレートは、前記ハーフナットに向かって前記球面の一部となる突出した凸部を有する第1の球面接触部材を備え、
前記ハーフナットは、前記第1の球面接触部材の前記凸部を受け、前記球面の一部となる凹状に形成された凹部を有する第2の球面接触部材を備えていることを特徴とする請求項1に記載の型締装置。
【請求項6】
前記ハーフナットは、前記第2のダイプレートに向かって前記球面の一部となる突出した凸部を備え、
前記第2のダイプレートは、前記凸部を受け、前記球面の一部となる凹状に形成された凹部を有する球面接触部材を備えていることを特徴とする請求項1に記載の型締装置。
【請求項7】
前記ハーフナットは、前記第2のダイプレートに向かって前記球面の一部となる突出した凸部を有する球面接触部材を備え、
前記第2のダイプレートは、前記球面接触部材の前記凸部を受け、前記球面の一部となる凹状に形成された凹部を備えていることを特徴とする請求項1に記載の型締装置。
【請求項8】
前記第2のダイプレートは、前記ハーフナットに向かって前記球面の一部となる突出した凸部を有する球面接触部材を備え、
前記ハーフナットは、前記球面接触部材の前記凸部を受け、前記球面の一部となる凹状に形成された凹部を備えていることを特徴とする請求項1に記載の型締装置。
【請求項9】
前記第2のダイプレートは、前記ハーフナットに向かって前記球面の一部となる突出した凸部を備え、
前記ハーフナットは、前記凸部を受け、前記球面の一部となる凹状に形成された凹部を有する球面接触部材を備えていることを特徴とする請求項1に記載の型締装置。
【請求項10】
前記第2のダイプレートは、
前記第2の金型を有する金型取付盤面プレートと、
前記金型取付盤面プレートの背面に設けられ、前記金型取付盤面プレートを前記第1のダイプレートの前記第1の金型に向かって接離させる型締ラムと
を備えていることを特徴とする請求項1ないし請求項9のいずれか1に記載の型締装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2010−42551(P2010−42551A)
【公開日】平成22年2月25日(2010.2.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−207048(P2008−207048)
【出願日】平成20年8月11日(2008.8.11)
【出願人】(000003458)東芝機械株式会社 (843)
【Fターム(参考)】