説明

基地局装置、移動局装置及び制御情報送信方法

【課題】PDCCHの誤検出を抑制しつつ、PDCCHブロッキングの発生を低減すること。
【解決手段】移動局装置10に対するPDSCHが割り当てられるコンポーネントキャリアの数に応じてUE−specificサーチスペースのサイズを適応的に制御するサーチスペースサイズ適応制御部203と、サーチスペースサイズ適応制御部203による制御結果を反映した制御情報を生成する制御情報生成部201と、この制御情報をRRCシグナリングにより移動局装置10に送信する送受信部23とを具備することを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、基地局装置、移動局装置及び制御情報送信方法に関し、特に、次世代移動通信システムにおける基地局装置、移動局装置及び制御情報送信方法に関する。
【背景技術】
【0002】
UMTS(Universal Mobile Telecommunications System)ネットワークにおいては、周波数利用効率の向上、データレートの向上を目的として、HSDPA(High Speed Downlink Packet Access)やHSUPA(High Speed Uplink Packet Access)を採用することにより、W-CDMA(Wideband Code Division Multiple Access)をベースとしたシステムの特徴を最大限に引き出すことが行われている。このUMTSネットワークについては、更なる高速データレート、低遅延などを目的としてロングタームエボリューション(LTE:Long Term Evolution)が検討されている(例えば、非特許文献1参照)。
【0003】
第3世代のシステムは、概して5MHzの固定帯域を用いて、下り回線で最大2Mbps程度の伝送レートを実現できる。一方、LTE方式のシステムにおいては、1.4MHz〜20MHzの可変帯域を用いて、下り回線で最大300Mbps及び上り回線で75Mbps程度の伝送レートを実現できる。また、UMTSネットワークにおいては、更なる広帯域化及び高速化を目的として、LTEの後継のシステムも検討されている(例えば、LTEアドバンスト(LTE−A))。例えば、LTE−Aにおいては、LTE仕様の最大システム帯域である20MHzを、100MHz程度まで拡張することが予定されている。
【0004】
LTE方式のシステム(LTEシステム)において、下りリンクの制御情報は、PDCCH(Physical Downlink Control Channel)で基地局装置から移動局装置に送出される。PDCCHには、全ての移動局装置が同時に受信する必要があるPDCCH(UE−common PDCCH)と、移動局装置が個別に受信する必要があるPDCCH(UE−specific PDCCH)とが含まれる。これらのPDCCHを移動局装置の負荷を軽減しながら検出すべく、LTEシステムにおいては、全ての移動局装置で共通の位置に配置され、上記UE−common PDCCHが含まれるUE−commonサーチスペースと、各移動局装置で個別の位置に配置され、上記UE−specific PDCCHが含まれるUE−specificサーチスペースとを定義している。UE−commonサーチスペースは、PDCCHが割り当てられる基本単位であるCCE(Control Channel Element)のうち、先頭部分に配置されるCCEに配置される。一方、UE−specific PDCCHは、移動局装置の識別情報(UE−ID)、サブフレーム番号によりランダムに配置される。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0005】
【非特許文献1】3GPP, TR25.912 (V7.1.0), "Feasibility study for Evolved UTRA and UTRAN", Sept. 2006
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、LTEシステムにおいては、上述のように移動局装置における負荷を軽減すべくUE−specificサーチスペースを定義していることから、複数の移動局装置に対してPDCCHを割り当てる場合、PDCCHの無線リソースがあまっているにもかかわらず、UE−specificサーチスペース内のPDCCHの無線リソースが他移動局装置に割り当てられてしまっているために割り当てを行うことができない事態が発生し得る(以下、この事態を適宜「PDCCHブロッキング」という)。
【0007】
一方、このようなPDCCHブロッキングの発生を抑制すべくUE−specificサーチスペースを拡大することが考えられる。しかしながら、前述のとおり、移動局装置の負荷が増大することに加え、移動局装置においては、PDCCHに付加されている、自装置のUE−IDでマスクされたCRC(Cyclic Redundancy check)符号をUE−IDを用いてブラインド検出することで、自装置に割り当てられたPDCCHを得る。このブラインド検出においては、CRCの特性上、1回のブラインド検出において、1/2(「N」はCRCのビット数)の確率で割り当てがないにもかかわらず誤って自装置が割り当てられたと検出され得る。したがって、UE−specificサーチスペースをM倍に拡大する場合には、誤検出の確率がM倍に高まるという問題がある。すなわち、PDCCHブロッキングと、PDCCHの誤検出確率とはトレードオフの関係にある。
【0008】
LTE−A方式のシステム(LTE−Aシステム)においては、LTEシステムのシステム帯域を一単位とする基本周波数ブロック(コンポーネントキャリア)を複数結合してシステム帯域を広帯域化することが予定されている(キャリアアグリゲーション)。また、LTE−Aシステムにおいては、下り送信データが割り当てられるPDSCH(Physical Downlink Shared Channel)の受信に必要なPDCCHを、当該PDSCHが割り当てられるコンポーネントキャリアとは異なるコンポーネントキャリアに割り当て可能とすることが予定されている。このようにPDSCHに対応するPDCCHを、当該PDSCHが割り当てられるコンポーネントキャリアとは異なるコンポーネントキャリアに割り当てる場合において、LTEシステムと同様のUE−specificサーチスペースを定義する場合には、ある移動局装置に対応するPDCCHの数が多くなることから、上述したPDCCHブロッキングが発生する確率が増大するという問題がある。
【0009】
本発明は、このような実情に鑑みてなされたものであり、PDCCHの誤検出を抑制しつつ、PDCCHブロッキングの発生を低減することができる基地局装置、移動局装置及び制御情報送信方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の基地局装置は、移動局装置に対するPDSCHが割り当てられるコンポーネントキャリアの数に応じてUE−specificサーチスペースのサイズを適応的に制御する制御手段と、前記制御手段による制御結果を反映した制御情報を生成する制御情報生成手段と、前記制御情報をRRCシグナリングにより前記移動局装置に送信する送信手段とを具備することを特徴とする。
【0011】
この構成によれば、移動局装置に対するPDSCHが割り当てられるコンポーネントキャリアの数に応じてUE−specificサーチスペースのサイズが適応的に制御されることから、PDSCHが割り当てられるコンポーネントキャリアの数に応じてUE−specificサーチスペースを拡大又は縮小できる。これにより、拡大した場合には、UE−specific PDCCHがブロックされる事態を回避し易くすることができ、PDCCHブロッキングの発生を低減することができる一方、縮小した場合には、サーチスペースのサイズに伴って増大するブラインド検出処理の回数を低減でき、移動局装置におけるPDCCHの誤検出を抑制することが可能となる。
【0012】
本発明の移動局装置は、基地局装置から、自装置に対するPDSCHが割り当てられるコンポーネントキャリアの数に応じて適応的に制御されたUE−specificサーチスペースのサイズを反映した制御情報をRRCシグナリングにより受信する受信手段と、前記制御情報により指定されるUE−specificサーチスペースのブラインド検出処理を実行する検出手段とを具備することを特徴とする。
【0013】
この構成によれば、各移動局装置に対するPDSCHが割り当てられるコンポーネントキャリアの数に応じて適応的に制御されたUE−specificサーチスペースでブラインド検出処理を行うことができるので、自装置向けのPDSCHの制御情報であるPDCCHのブラインド検出を必要な範囲に限って行うことが可能となる。
【0014】
本発明の制御情報送信方法は、基地局装置において、移動局装置に対するPDSCHが割り当てられるコンポーネントキャリアの数に応じてUE−specificサーチスペースのサイズを適応的に制御するステップと、制御された結果を反映した制御情報を生成するステップと、前記制御情報をRRCシグナリングにより前記移動局装置に送信するステップと、前記移動局装置において、前記制御信号を受信するステップと、前記制御情報により指定されるUE−specificサーチスペースのブラインド検出処理を実行するステップとを具備することを特徴とする。
【0015】
この方法によれば、移動局装置に対するPDSCHが割り当てられるコンポーネントキャリアの数に応じてUE−specificサーチスペースのサイズが適応的に制御されることから、PDSCHが割り当てられるコンポーネントキャリアの数に応じてUE−specificサーチスペースを拡大又は縮小できる。これにより、拡大した場合には、PDCCHがブロックされる事態を回避し易くすることができ、PDCCHブロッキングの発生を低減することができる一方、縮小した場合には、サーチスペースのサイズに伴って増大するブラインド検出処理の回数を低減でき、移動局装置におけるPDCCHの誤検出を抑制することが可能となる。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、移動局装置に対するPDSCHが割り当てられるコンポーネントキャリアの数に応じてUE−specificサーチスペースのサイズが適応的に制御されることから、PDCCHの数に応じてUE−specificサーチスペースを拡大又は縮小できる。これにより、拡大した場合には、PDCCHがブロックされる事態を回避し易くすることができ、PDCCHブロッキングの発生を低減することができる一方、縮小した場合には、サーチスペースのサイズに伴って増大するブラインド検出処理の回数を低減でき、移動局装置におけるPDCCHの誤検出を抑制することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】LTE及びLTE-Aシステムのシステム帯域を説明するための図である。
【図2】LTE-Aシステムのシステム帯域において、PDCCHを送る方法を説明するための模式図である。
【図3】本発明に係る基地局装置から移動局装置に通知されるPDCCH及びPDSCHに関する情報について説明するための模式図である。
【図4】本発明に係る基地局装置から移動局装置に通知されるPDCCH及びPDSCHに関する情報について説明するための模式図である。
【図5】本発明に係る基地局装置から移動局装置に通知されるPDCCH及びPDSCHに関する情報について説明するための模式図である。
【図6】本発明に係る基地局装置から移動局装置に通知される切替設定情報の一例を示す図である。
【図7】本発明の一実施の形態に係る移動通信システムの構成を説明するための図である。
【図8】上記実施の形態に係る基地局装置の全体構成を示すブロック図である。
【図9】上記実施の形態に係る移動局装置の全体構成を示すブロック図である。
【図10】上記実施の形態に係る基地局装置が有するベースバンド信号処理部の機能ブロック図である。
【図11】上記実施の形態に係る移動局装置が有するベースバンド信号処理部の機能ブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
図1は、LTE及びLTE-Aシステムのシステム帯域を説明するための図である。図1に示す例は、複数の基本周波数ブロックで構成される第1システム帯域を持つ第1移動通信システムであるLTE−Aシステムと、一つの基本周波数ブロックで構成される第2システム帯域を持つ第2移動通信システムであるLTEシステムが併存する場合の階層型帯域幅構成である。LTE−Aシステムにおいては、例えば、100MHz以下の可変のシステム帯域幅で無線通信し、LTEシステムにおいては、20MHz以下の可変のシステム帯域幅で無線通信する。LTE−Aシステムのシステム帯域は、LTEシステムのシステム帯域を一単位とする少なくとも一つの基本周波数ブロックとなっている。LTE−Aでは基本周波数ブロックをコンポーネントキャリア(CC)と呼ぶ。このように複数の基本周波数ブロックを結合して広帯域化することをキャリアアグリゲーションという。
【0019】
例えば、図1においては、LTE−Aシステムのシステム帯域は、LTEシステムのシステム帯域(ベース帯域:20MHz)を一つのコンポーネントキャリアとする5つのコンポーネントキャリアの帯域を含むシステム帯域(20MHz×5=100MHz)となっている。図1においては、移動局装置UE(User Equipment)#1は、LTE−Aシステム対応(LTEシステムにも対応)の移動局装置であり、100MHzまでのシステム帯域に対応可能である。UE#2は、LTE−Aシステム対応(LTEシステムにも対応)の移動局装置であり、40MHz(20MHz×2=40MHz)までのシステム帯域に対応可能である。UE#3は、LTEシステム対応(LTE−Aシステムには対応せず)の移動局装置であり、20MHz(ベース帯域)までのシステム帯域に対応可能である。
【0020】
このように広帯域化されたシステム帯域での無線通信において、PDSCHの受信に必要なPDCCHを送る方法として、図2(A)、(B)に示す2つの方法が考えられる。図2(A)に示す方法では、PDSCHとそのPDCCHとが同じコンポーネントキャリアで送られる。具体的には、移動局装置UE#1に対するPDSCH(UE#1)がコンポーネントキャリアCC#1に割り当てられ、移動局装置UE#2に対するPDSCH(UE#2)が異なるコンポーネントキャリアCC#2に割り当てられている。PDSCH(UE#1)に関する制御情報であるPDCCHは、PDSCH(UE#1)と同じコンポーネントキャリアCC#1で送られ、PDSCH(UE#2)に関する制御情報であるPDCCHは、PDSCH(UE#2)と同じコンポーネントキャリアCC#2で送られる。ユーザ端末は、PDCCHを復号してPDSCHの制御情報を取得し、その制御情報にしたがってPDSCHを復号する。
【0021】
図2(B)に示す方法では、複数(ここでは、2つ)の異なるコンポーネントキャリアに割り当てられたPDSCHのPDCCHが1つのコンポーネントキャリアで送られる。具体的には、移動局装置UE#1に対するPDSCH(UE#1)がコンポーネントキャリアCC#1、#2に割り当てられている。これらのPDSCH(UE#1)に関する制御情報であるPDCCHは、コンポーネントキャリアCC#1で送られる。このようにPDCCHを割り当てる際には、PDCCHにおける3ビットのCIF(Carrier Indicator Field)が利用される。CIFにおいては、同一のDCI(Downlink Control Information)フォーマットのサイズ(同一の帯域幅及び同一の送信モード)のコンポーネントキャリアに割り当てられるPDSCHのPDCCHに限って1つのコンポーネントキャリアに割り当てることができる。
【0022】
図2(B)に示すように、コンポーネントキャリアCC#2に割り当てられたPDSCH(#UE1)に対応するPDCCHを、PDSCH(#UE1)が割り当てられるコンポーネントキャリアCC#2と異なるコンポーネントキャリアCC#1で送る場合において、LTEシステムと同様のUE−specificサーチスペースを定義する場合には、UE#1に対応するPDCCHの数が大きくなることから、PDCCHブロッキングが発生する確率が増大し得る。
【0023】
本発明者は、キャリアアグリゲーションによってシステム帯域が広帯域化されるLTE−Aシステムにおいて、LTEシステムと同様のUE−specificサーチスペースを定義する場合には、移動局装置UEに対するPDSCHに対してUE−specificサーチスペースのサイズが不十分であり、そのUE−specificサーチスペース内にPDCCHを割り当てることが前提となるため、PDCCHブロッキングの発生確率が増大し得る点に着目した。
【0024】
このような事態に対応するため、本発明においては、基地局装置eNodeBにおいて、移動局装置UEに対するPDSCHが割り当てられるコンポーネントキャリアCCの数に応じてUE−specificサーチスペースのサイズを適応的に制御する。これにより、PDCCHの数が大きくなった場合には、UE−specificサーチスペースを拡大できることから、他の移動局装置UEに対するPDCCHによってブロックされる事態を回避し易くすることができるので、PDCCHブロッキングの発生を低減することができる。一方、PDCCHの数が小さくなった場合(或いは無くなった場合)には、UE−specificサーチスペースを縮小(或いは削減)できることから、サーチスペースのサイズに伴って増大するブラインド検出処理の回数を低減することができるので、PDCCHの誤検出を抑制することができる。
【0025】
このようにUE−specificサーチスペースのサイズを適応的に制御した場合、基地局装置eNodeBにおいては、その制御結果を反映した制御情報を生成し、当該制御情報をPDCCH及びPDSCHに関する情報としてRRCシグナリングによって移動局装置UEに通知する。以下、基地局装置eNodeBからPDCCH及びPDSCHに関する情報を移動局装置UEに通知する際の複数の態様について説明する。
【0026】
本発明の第1の態様において、基地局装置eNodeBは、PDCCH及びPDSCHに関する情報として、システム帯域を構成するコンポーネントキャリアCC毎に移動局装置UEに対するPDCCH及びPDSCHの割当ての有無(オン/オフ)を移動局装置UEに通知する。すなわち、第1の態様においては、移動局装置UEに対するPDSCHの割当ての有無を通知することで、PDSCHの割当て数を通じて適応的に制御したUE−specificサーチスペースを移動局装置UEに通知するものである。
【0027】
図3は、本発明の第1の態様において、基地局装置eNodeBから移動局装置UEに通知されるPDCCH及びPDSCHに関する情報について説明するための模式図である。図3においては、システム帯域がコンポーネントキャリアCC#1〜#4により構成されているものとする。また、コンポーネントキャリアCC#1〜#3は20MHzの帯域を有し、コンポーネントキャリアCC#4は10MHzの帯域を有するものとする。さらに、コンポーネントキャリアCC#1、#2及び#4については送信モードがクローズドループの空間多重モードであり、コンポーネントキャリアCC#3については送信モードが送信ダイバーシチモードであるものとする。
【0028】
図3に示す例においては、コンポーネントキャリアCC#1〜#3に、それぞれ移動局装置UE#1に対するPDSCH−1〜3が割り当てられ、コンポーネントキャリアCC#4にはPDSCHが割り当てられていない。また、PDSCH−1、2に関する制御情報であるPDCCHは、コンポーネントキャリアCC#1に割り当てられ、PDSCH−3に関する制御情報であるPDCCHは、コンポーネントキャリアCC#3に割り当てられている。
【0029】
第1の態様の場合、基地局装置eNodeBにおいては、コンポーネントキャリアCC#1に関し、PDCCH及びPDSCHが割り当てられる旨を通知し、コンポーネントキャリアCC#2に関し、PDCCHが割り当てられていない旨及びPDSCHが割り当てられる旨を通知する。同様に、コンポーネントキャリアCC#3に関しては、PDCCH及びPDSCHが割り当てられる旨を通知し、コンポーネントキャリアCC#4に関しては、PDCCH及びPDSCHが割り当てられていない旨を通知する。PDCCH及びPDSCHが割り当てられる場合をオンとし、割り当てられない場合をオフとすると、以下のような通知内容となる。
CC#1:PDSCH=オン、PDCCH=オン
CC#2:PDSCH=オン、PDCCH=オフ
CC#3:PDSCH=オン、PDCCH=オン
CC#4:PDSCH=オフ、PDCCH=オフ
【0030】
移動局装置UEにおいては、このように通知されるPDSCHの割当ての有無に応じてUE−specificサーチスペースを把握することができ、自装置向けのPDSCHの制御情報であるPDCCHのブラインド検出を必要な範囲に限って行うことが可能となる。また、PDCCHの割当ての有無が通知されることから、PDCCHが割り当てられていないコンポーネントキャリアCCを把握することができるので、ブラインド検出処理の回数を低減することができ、PDCCHの誤検出を抑制することが可能となる。
【0031】
本発明の第2の態様において、基地局装置eNodeBは、PDCCH及びPDSCHに関する情報として、システム帯域を構成するコンポーネントキャリアCC毎の移動局装置UEに対するPDCCH及びPDSCHの割当ての有無(オン/オフ)と、UE−specificサーチスペースのサイズとを移動局装置UEに通知する。すなわち、第2の態様においては、UE−specificサーチスペースのサイズを通知することで、適応的に制御したUE−specificサーチスペースを移動局装置UEに通知するものである。
【0032】
ここで、UE−specificサーチスペースのサイズを移動局装置UEに通知する場合においては、UE−specificサーチスペースのサイズを識別する情報(以下、「サイズ識別情報」という)を決めておき、このサイズ識別情報で管理することが好ましい。例えば、サイズ識別情報としては、予め定められた範囲の一定数のCCEで構成される「サイズ1」、このサイズ1の2倍のCCEで構成される「サイズ2」、同様にサイズ1の3倍、4倍のCCEで構成される「サイズ3」、「サイズ4」等として決めておくことが考えられる。第2の態様においては、このようなサイズ識別情報を用いてUE−specificサーチスペースのサイズが移動局装置UEに通知される。
【0033】
第2の態様の場合、図4に示す例を用いて説明すると、基地局装置eNodeBにおいては、コンポーネントキャリアCC#1に関し、PDCCH及びPDSCHが割り当てられる旨を通知すると共に、UE−specificサーチスペースが「サイズ2」であることを通知する。また、コンポーネントキャリアCC#2に関しては、PDCCHが割り当てられていない旨及びPDSCHが割り当てられる旨を通知する。コンポーネントキャリアCC#3に関しては、PDCCH及びPDSCHが割り当てられる旨を通知すると共に、UE−specificサーチスペースが「サイズ1」であることを通知する。コンポーネントキャリアCC#4に関しては、PDCCH及びPDSCHが割り当てられていない旨を通知する。PDCCH及びPDSCHが割り当てられる場合をオンとし、割り当てられない場合をオフとすると、以下のような通知内容となる。
CC#1:PDSCH=オン、PDCCH=オン,サイズ2
CC#2:PDSCH=オン、PDCCH=オフ
CC#3:PDSCH=オン、PDCCH=オン,サイズ1
CC#4:PDSCH=オフ、PDCCH=オフ
【0034】
移動局装置UEにおいては、このように通知されるUE−specificサーチスペースのサイズに応じてUE−specificサーチスペースを把握することができ、自装置向けのPDSCHの制御情報であるPDCCHのブラインド検出を必要な範囲に限って行うことが可能となる。また、PDCCHの割当ての有無が通知されることから、PDCCHが割り当てられていないコンポーネントキャリアCCを把握することができるので、ブラインド検出処理の回数を低減することができ、PDCCHの誤検出を抑制することが可能となる。
【0035】
本発明の第3の態様において、基地局装置eNodeBは、PDCCH及びPDSCHに関する情報として、DCIフォーマットのサイズ(以下、適宜「DCIサイズ」という)を基準にPDCCH及びPDSCHが割り当てられるコンポーネントキャリアCCと、UE−specificサーチスペースのサイズとを移動局装置UEに通知する。すなわち、第3の態様においては、UE−specificサーチスペースのサイズを通知することで、適応的に制御したUE−specificサーチスペースを移動局装置UEに通知するものである。
【0036】
図5は、本発明の第3の態様において、基地局装置eNodeBから移動局装置UEに通知されるPDCCH及びPDSCHに関する情報について説明するための模式図である。図5において、システム帯域を構成するコンポーネントキャリアCC#1〜#4の帯域、並びに、これらに対応づけられる送信モードについては、図3と同様であるものとする。UE−specificサーチスペースのサイズの通知には、第2の態様と同様に、サイズ識別情報が用いられる。
【0037】
図5に示す例においては、コンポーネントキャリアCC#1〜#4に移動局装置UE#1に対するPDSCH−1〜4が割り当てられている。また、PDSCH−1、2に関する制御情報であるPDCCHは、コンポーネントキャリアCC#1に割り当てられ、PDSCH−3、4に関する制御情報であるPDCCHは、コンポーネントキャリアCC#3に割り当てられている。
【0038】
ここで、DCIサイズは、コンポーネントキャリアCCの帯域と、送信モードとによって決定される。図5に示す例においては、コンポーネントキャリアCC#1、#2においては、帯域が20MHzであり、送信モードがクローズドループの空間多重モードであることから、DCIサイズが同一となる(以下においては、「DCIサイズ1」という)。コンポーネントキャリアCC#3においては、帯域が20MHzであり、コンポーネントキャリアCC#1、#2と共通するが、送信モードが送信ダイバーシチモードであることから、コンポーネントキャリアCC#1、#2とは異なるDCIサイズとなる(以下においては、「DCIサイズ2」という)。同様に、コンポーネントキャリアCC#4においては、送信モードがクローズドループの空間多重モードであり、コンポーネントキャリアCC#1、#2と共通するが、帯域が10MHzであることから、コンポーネントキャリアCC#1〜#3とは異なるDCIサイズとなる(以下においては、「DCIサイズ3」という)。
【0039】
この場合、基地局装置eNodeBにおいては、DCIサイズ1に対応するPDSCHがコンポーネントキャリアCC#1、#2に割り当てられると共に、DCIサイズ1に対応するPDCCHがコンポーネントキャリアCC#1に割り当てられる旨を通知し、更にUE−specificサーチスペースが「サイズ2」である旨を通知する。また、DCIサイズ2に対応するPDSCHがコンポーネントキャリアCC#3に割り当てられると共に、DCIサイズ2に対応するPDCCHがコンポーネントキャリアCC#3に割り当てられる旨を通知し、更にUE−specificサーチスペースが「サイズ1」である旨を通知する。さらに、DCIサイズ3に対応するPDSCHがコンポーネントキャリアCC#4に割り当てられると共に、DCIサイズ3に対応するPDCCHがコンポーネントキャリアCC#3に割り当てられる旨を通知し、更にUE−specificサーチスペースが「サイズ1」である旨を通知する。PDCCH及びPDSCHが割り当てられる場合をオンとし、割り当てられない場合をオフとすると、以下のような通知内容となる。
DCIサイズ1:PDSCH=CC#1、#2、PDCCH=CC#1,サイズ2
DCIサイズ2:PDSCH=CC#3、PDCCH=CC#3,サイズ1
DCIサイズ3:PDSCH=CC#4、#2、PDCCH=CC#3,サイズ1
【0040】
移動局装置UEにおいては、このように通知されるUE−specificサーチスペースのサイズに応じてUE−specificサーチスペースを把握することができ、自装置向けのPDSCHの制御情報であるPDCCHのブラインド検出を必要な範囲に限って行うことが可能となる。また、DCIサイズを基準にPDCCH及びPDSCHが割り当てられるコンポーネントキャリアCCが通知されることから、PDCCHが割り当てられていないコンポーネントキャリアCCを把握することができるので、ブラインド検出処理の回数を低減することができ、PDCCHの誤検出を抑制することが可能となる。さらに、DCIサイズを基準にPDCCH及びPDSCHが割り当てられるコンポーネントキャリアCCと、UE−specificサーチスペースのサイズとが通知されることから、同一のDCIサイズに関する情報を同時に移動局装置UEに通知することができるので、PDCCH及びPDSCHに関する情報に必要となるビット数を低減することが可能となる。
【0041】
ところで、現在、LTE−Aシステムにおいては、移動局装置UEの電力消費を低減する観点から、コンポーネントキャリアCCの活性化/非活性化(activation/deactivation)が検討されている。このコンポーネントキャリアCCの活性化/非活性化においては、移動局装置UEが無線通信に利用するコンポーネントキャリアCCの活性化/非活性化を切り替えることで、非活性化したコンポーネントキャリアCC用に消費される電力を削減し、移動局装置UEの電力消費を低減することが期待されている。また、このコンポーネントキャリアCCの活性化/非活性化においては、後続する無線通信の信頼性の観点から、コンポーネントキャリアCCの活性化/非活性化の切替えを確実且つ高速に移動局装置UEに通知することが要請されている。
【0042】
本発明の第1〜第3の態様においては、基地局装置eNodeBからPDCCH及びPDSCHに関する情報をRRCシグナリングによって移動局装置UEに通知する。移動局装置UEにおいては、この通知内容に応じてPDCCH及びPDSCHが割り当てられたコンポーネントキャリアCCを把握でき、当該コンポーネントキャリアCCの活性化/非活性化を切り替えることができる。この場合において、PDCCH及びPDSCHに関する情報がRRCシグナリングによって通知されることから、コンポーネントキャリアCCの活性化/非活性化の切替えを確実に移動局装置UEに通知することが確保される。しかしながら、コンポーネントキャリアCCの活性化/非活性化の切替えを高速に通知するためには、更なる高速制御が必要となる。このため、基地局装置eNodeBにおいては、PDCCH及びPDSCHに関する情報に加え、コンポーネントキャリアCCの活性化/非活性化の切替えに必要な設定情報(以下、「切替設定情報」という)をRRCシグナリングによって移動局装置UEに通知すると共に、コンポーネントキャリアCCの活性化/非活性化を切り替える切替制御情報(以下、「切替制御情報」という)をPDCCHによって通知する。
【0043】
以下、基地局装置eNodeBからPDCCH及びPDSCHに関する情報、切替設定情報及び切替制御情報を移動局装置UEに通知する際の複数の態様について説明する。なお、以下に示す第4の態様は、上述した第1の態様に対してRRCシグナリングに切替設定情報を追加する点、並びに、PDCCHによって切替制御情報を通知する点で相違する。以下においては、これらの相違点を中心に説明する。
【0044】
本発明の第4の態様において、基地局装置eNodeBは、切替設定情報として、各コンポーネントキャリアCCに対応するPDCCH及びPDSCHを識別する識別情報と、これらの識別情報に含まれるPDCCH及びPDSCHの各コンポーネントキャリアCCへの割当ての有無(オン/オフ)を示す割当情報とをRRCシグナリングによって移動局装置UEに通知する。そして、このような切替設定情報を通知しておいた上で、基地局装置eNodeBは、切替設定情報に含まれる割当情報のオン/オフを切り替える切替制御情報をPDCCHによって移動局装置UEに通知する。
【0045】
なお、ここでは、PDSCH、PDCCHを同時にオン/オフする場合について説明しているが、この方法に限定されるものではなくPDCCH、PDSCHの両方を個別にオン/オフすることも可能である。さらに、少なくともPDSCHは、PDCCHよりも大きいセットとなるため、PDSCHのオン/オフに連動させて対応するPDCCHのオン/オフを切り替える一方、PDCCHのみをオフしてもPDSCHはオフされないようにすることも可能である。
【0046】
図6は、基地局装置eNodeBから移動局装置UEに通知される切替設定情報の一例を示す図である。図6に示すように、切替設定情報においては、コンポーネントキャリアCC#1に対応するPDCCH#1及びPDSCH#1を識別するための識別情報ID#1と、同様に、コンポーネントキャリアCC#2〜#5に対応するPDCCH#2〜#5及びPDSCH#2〜#5を識別するための識別情報ID#2〜#5とが定義されると共に、これらの識別情報ID#1〜#5のPDCCH#1〜#5及びPDSCH#1〜#5の各コンポーネントキャリアCCへの割当てのオン/オフを示す割当情報が定義されている。
【0047】
基地局装置eNodeBにおいては、このような切替設定情報をRRCシグナリングによって移動局装置UEに通知する。この際、切替設定情報に含まれる割当情報は、全てオンとした状態で移動局装置UEに通知される。そして、特定のコンポーネントキャリアCCに対するPDSCHの割当てを解除する場合には、当該コンポーネントキャリアCCに対応する割当情報をオフする切替制御情報をPDCCHによって移動局装置UEに通知する。すなわち、移動局装置UEにおいては、RRCシグナリングにより全ての割当情報がオンとされた識別情報を含む切替設定情報が通知されると共に、PDCCHにより特定のコンポーネントキャリアCCに対応する割当情報をオフする切替制御情報が通知されることとなる。
【0048】
第4の態様について具体例を用いて説明する。ここでは、基地局装置eNodeBからRRCシグナリングにより全ての割当情報がオンとされた切替設定情報が移動局装置UEに通知されているものとする。今、基地局装置eNodeBが移動局装置UEとの間でコンポーネントキャリアCC#1、#2にPDSCHを割り当てて無線通信を行っているものとする。ここで、基地局装置eNodeBが移動局装置UEとの間でコンポーネントキャリアCC#2にPDSCHを割り当てる必要がなくなったものとする。この場合、基地局装置eNodeBにおいては、コンポーネントキャリアCC#2に対応するPDSCH#2の割当てをオフとする切替制御情報をPDCCHにより通知する。この際、切替制御情報には、識別情報ID#2と、割当情報のオフを示す信号のみが含まれる。移動局装置UEにおいては、このPDCCHを受信することにより、コンポーネントキャリアCC#2に対応するPDSCH#2の割当てが無くなったことを検出することができる。
【0049】
このように第4の態様においては、PDCCH及びPDSCHに関する情報に加え、全ての割当情報がオンとされた識別情報を含む切替設定情報をRRCシグナリングによって移動局装置UEに通知すると共に、特定の識別情報の割当情報をオフする切替制御情報をPDCCHによって移動局装置UEに通知する。これにより、上述した第1の態様で得られる効果に加え、優れた信頼性に優れたRRCシグナリングを利用して切替設定情報を通知すると共に、高速制御性に優れたPDCCHを利用して切替制御情報を通知することができるので、各コンポーネントキャリアCCの活性化/非活性化の切替えを確実且つ高速に移動局装置UEに通知することが可能となる。
【0050】
本発明の第5の態様においては、上述した第2の態様に対してRRCシグナリングに切替設定情報を追加する点、並びに、PDCCHによって切替制御情報を通知する点で相違する。そして、これらの切替設定情報及び切替制御情報の内容は、第4の態様と同様である。このため、第5の態様においては、上述した第2の態様で得られる効果に加え、各コンポーネントキャリアCCの活性化/非活性化の切替えを確実且つ高速に移動局装置UEに通知することが可能となる。
【0051】
また、本発明の第6の態様においては、上述した第3の態様に対してRRCシグナリングに切替設定情報を追加する点、並びに、PDCCHによって切替制御情報を通知する点で相違する。そして、これらの切替設定情報及び切替制御情報の内容は、第4の態様と同様である。このため、第6の態様においては、上述した第3の態様で得られる効果に加え、各コンポーネントキャリアCCの活性化/非活性化の切替えを確実且つ高速に移動局装置UEに通知することが可能となる。
【0052】
以下、本発明の実施の形態について、添付図面を参照して詳細に説明する。ここでは、LTE−Aシステムに対応する基地局装置及び移動局装置を用いる場合について説明する。
【0053】
図7を参照しながら、本発明の一実施の形態に係る移動局装置(UE)10及び基地局装置(eNodeB)20を有する移動通信システム1について説明する。図7は、本発明の一実施の形態に係る移動局装置10及び基地局装置20を有する移動通信システム1の構成を説明するための図である。なお、図7に示す移動通信システム1は、例えば、LTEシステム又はSUPER 3Gが包含されるシステムである。また、この移動通信システム1は、IMT−Advancedと呼ばれても良いし、4Gと呼ばれても良い。
【0054】
図7に示すように、移動通信システム1は、基地局装置20と、この基地局装置20と通信する複数の移動局装置10(10、10、10、・・・10、nはn>0の整数)とを含んで構成されている。基地局装置20は、上位局装置30と接続され、この上位局装置30は、コアネットワーク40と接続される。移動局装置10は、セル50において基地局装置20と通信を行っている。なお、上位局装置30には、例えば、アクセスゲートウェイ装置、無線ネットワークコントローラ(RNC)、モビリティマネジメントエンティティ(MME)等が含まれるが、これに限定されるものではない。
【0055】
各移動局装置(10、10、10、・・・10)は、同一の構成、機能、状態を有するので、以下においては、特段の断りがない限り移動局装置10として説明を進める。また、説明の便宜上、基地局装置20と無線通信するのは移動局装置10であるものとして説明するが、より一般的には移動局装置も固定端末装置も含むユーザ装置(UE:User Equipment)でよい。
【0056】
移動通信システム1においては、無線アクセス方式として、下りリンクについてはOFDMA(直交周波数分割多元接続)が、上りリンクについてはSC−FDMA(シングルキャリア−周波数分割多元接続)が適用される。OFDMAは、周波数帯域を複数の狭い周波数帯域(サブキャリア)に分割し、各サブキャリアにデータをマッピングして通信を行うマルチキャリア伝送方式である。SC−FDMAは、システム帯域を端末毎に1つ又は連続したリソースブロックからなる帯域に分割し、複数の端末が互いに異なる帯域を用いることで、端末間の干渉を低減するシングルキャリア伝送方式である。
【0057】
ここで、LTEシステムにおける通信チャネルについて説明する。下りリンクについては、各移動局装置10で共有されるPDSCHと、下りL1/L2制御チャネル(PDCCH、PCFICH、PHICH)とが用いられる。このPDSCHにより、ユーザデータ、すなわち、通常のデータ信号が伝送される。送信データは、このユーザデータに含まれる。なお、基地局装置20で移動局装置10に割り当てたコンポーネントキャリアCCやスケジューリング情報は、L1/L2制御チャネルにより移動局装置10に通知される。
【0058】
上りリンクについては、各移動局装置10で共有して使用されるPUSCH(Physical Uplink Shared Channel)と、上りリンクの制御チャネルであるPUCCH(Physical Uplink Control Channel)とが用いられる。このPUSCHにより、ユーザデータが伝送される。また、PUCCHにより、下りリンクの無線品質情報(CQI:Channel Quality Indicator)等が伝送される。
【0059】
図8を参照しながら、本実施の形態に係る基地局装置20の全体構成について説明する。基地局装置20は、送受信アンテナ21と、アンプ部22と、送受信部23と、ベースバンド信号処理部24と、呼処理部25と、伝送路インターフェース26とを備えている。これらの送受信アンテナ21と、アンプ部22と、送受信部23と、ベースバンド信号処理部24とで送信手段が構成される。
【0060】
下りリンクにより基地局装置20から移動局装置10に送信されるユーザデータは、基地局装置20の上位に位置する上位局装置30から伝送路インターフェース26を介してベースバンド信号処理部24に入力される。
【0061】
ベースバンド信号処理部24において、PDCPレイヤの処理、ユーザデータの分割・結合、RLC(radio link control)再送制御の送信処理などのRLCレイヤの送信処理、MAC(Medium Access Control)再送制御、例えば、HARQ(Hybrid Automatic Repeat reQuest)の送信処理、スケジューリング、伝送フォーマット選択、チャネル符号化、逆高速フーリエ変換(IFFT:Inverse Fast Fourier Transform)処理、プリコーディング処理が行われる。また、下りリンク制御チャネルである物理下りリンク制御チャネルの信号に関しても、チャネル符号化や逆高速フーリエ変換等の送信処理が行われて、送受信部23に転送される。
【0062】
送受信部23においては、ベースバンド信号処理部24から出力されたベースバンド信号を無線周波数帯に変換する周波数変換処理が施され、その後、アンプ部22で増幅されて送受信アンテナ21より送信される。
【0063】
一方、上りリンクにより移動局装置10から基地局装置20に送信される信号については、送受信アンテナ21で受信された無線周波数信号がアンプ部22で増幅される。そして、送受信部23で周波数変換されてベースバンド信号に変換された後、ベースバンド信号処理部24に入力される。
【0064】
ベースバンド信号処理部24においては、入力されたベースバンド信号に含まれるユーザデータに対して、FFT処理、IDFT処理、誤り訂正復号、MAC再送制御の受信処理、RLCレイヤ、PDCPレイヤの受信処理がなされ、伝送路インターフェース206を介して上位局装置30に転送される。
【0065】
呼処理部25は、通信チャネルの設定や解放等の呼処理や、基地局装置20の状態管理や、無線リソースの管理を行う。
【0066】
次に、図9を参照しながら、本実施の形態に係る移動局装置10の全体構成について説明する。LTE端末もLTE-A端末もハードウエアの主要部構成は同じであるので、区別せずに説明する。移動局装置10は、送受信アンテナ11と、アンプ部12と、送受信部13と、ベースバンド信号処理部14と、アプリケーション部15とを備えている。これらの送受信アンテナ11と、アンプ部12と、送受信部13と、ベースバンド信号処理部14の一部とで受信手段が構成される。
【0067】
下りリンクのデータについては、送受信アンテナ11で受信された無線周波数信号がアンプ部12で増幅され、送受信部13で周波数変換されてベースバンド信号に変換される。このベースバンド信号は、ベースバンド信号処理部14でFFT処理や、誤り訂正復号、再送制御の受信処理等がなされる。この下りリンクのデータの内、下りリンクのユーザデータは、アプリケーション部15に転送される。アプリケーション部15は、物理レイヤやMACレイヤより上位のレイヤに関する処理等を行う。また、下りリンクのデータの内、報知情報も、アプリケーション部15に転送される。
【0068】
一方、上りリンクのユーザデータについては、アプリケーション部15からベースバンド信号処理部14に入力される。ベースバンド信号処理部14においては、再送制御(H−ARQ(Hybrid ARQ))の送信処理や、チャネル符号化、DFT処理、IFFT処理等が行われて送受信部13に転送される。送受信部13においては、ベースバンド信号処理部14から出力されたベースバンド信号を無線周波数帯に変換する周波数変換処理が施され、その後、アンプ部12で増幅されて送受信アンテナ11より送信される。
【0069】
図10は、本実施の形態に係る基地局装置20が有するベースバンド信号処理部24の機能ブロック図であり、主にベースバンド信号処理部24における送信処理部の機能ブロックを示している。なお、図10においては、基地局装置20の配下となる移動局装置10に対する送信データが上位局装置30から基地局装置20に対して転送される下りリンク構成について説明する。また、図10においては、コンポーネントキャリア数がM個(CC#1〜CC#M)の移動通信システム1に対応した基地局装置20の構成が例示されている。
【0070】
データ生成部200(200#1〜200#N)は、上位局装置30から転送された送信データからユーザ毎のユーザデータを生成する。制御情報生成部201(201#1〜201#N)は、制御情報生成手段を構成するものであり、上述したPDCCH及びPDSCHに関する情報や切替設定情報を含む、RRCシグナリングで移動局装置10に通知する上位制御信号をユーザ別に生成する。第1の態様においては、コンポーネントキャリアCC毎に移動局装置10に対するPDCCH及びPDSCHの割当ての有無を含む上位制御信号をユーザ別に生成し、第2の態様においては、これに加えてUE−specificサーチスペースのサイズを含む上位制御信号をユーザ別に生成する。また、第3の態様においては、DCIサイズを基準にPDCCH及びPDSCHが割り当てられるコンポーネントキャリアCCと、UE−specificサーチスペースのサイズとを含む上位制御信号を生成する。さらに、第4〜第6の態様においては、第1〜第3の態様における上位制御信号に加え、識別情報及び割当情報を含む上位制御信号を生成する。
【0071】
コンポーネントキャリア選択部202(202#1〜202#N)は、移動局装置10との無線通信に使用されるコンポーネントキャリアをユーザ毎に選択する。サーチスペース(SS)サイズ適応制御部203(203#1〜203#N)は、制御手段を構成するものであり、コンポーネントキャリア選択部202により選択されたコンポーネントキャリアの数に応じてUE−specificサーチスペースのサイズをユーザ毎に適応的に制御する。SSサイズ適応制御部221により適応的に制御されたUE−specificサーチスペースのサイズに関する情報は、制御情報生成部201に入力され、上位制御信号の生成に利用される。
【0072】
スケジューリング部204は、コンポーネントキャリアCC#1に関するリソース割り当てを制御しており、LTE端末ユーザとLTE−A端末ユーザとを区別してスケジューリングを行う。スケジューリング部204には、上位局装置30から送信データ及び再送指示が入力されると共に、上りリンクの信号を測定した受信部からチャネル推定値やリソースブロックのCQIが入力される。スケジューリング部204は、これらの上位局装置30から入力された再送指示、チャネル推定値及びCQIを参照しながら、上下制御信号及び上下共有チャネル信号のスケジューリングを行う。移動通信における伝搬路は、周波数選択性フェージングにより周波数ごとに変動が異なる。そこで、ユーザ端末へのユーザデータ送信時に、各ユーザ端末に対してサブフレーム毎に通信品質の良好なリソースブロックを割り当てる適応周波数スケジューリングが適用される。適応周波数スケジューリングでは、各リソースブロックに対して伝搬路品質の良好なユーザ端末を選択して割り当てる。そのため、スケジューリング部204は、各ユーザ端末からフィードバックされるリソースブロック毎のCQIを用いてリソースブロックを割り当てる。また、割り当てたリソースブロックで所定のブロック誤り率を満たすMCS(符号化率、変調方式)を決定する。
【0073】
ベースバンド信号処理部24は、データ生成部200から出力されるユーザデータ及び制御情報生成部201から出力される制御信号を伝送する共有データチャネル(PDSCH)をユーザ毎にチャネル符号化するチャネル符号化部205(205#1〜205#N)と、チャネル符号化された送信データをユーザ毎に変調する変調部206(206#1〜206#N)と、変調された送信データを無線リソースにマッピングするマッピング部207(207#1〜207#N)とを備えている。
【0074】
また、ベースバンド信号処理部24は、ユーザ固有の下り制御情報である下り共有データチャネル用制御情報を生成する下り制御情報生成部208(208#1〜208#N)と、ユーザ共通の下り制御情報である下り共通制御チャネル用制御情報を生成する下り共通チャネル用制御情報生成部209とを備えている。下り制御情報生成部208は、切替制御情報生成手段を構成するものであり、上述した切替制御情報を含む、PDCCHで移動局装置10に通知する制御信号をユーザ別に生成する。ベースバンド信号処理部24は、下り制御情報生成部208で生成される制御情報をユーザ毎にチャネル符号化するチャネル符号化部210(210#1〜210#N)と、下り共通チャネル用制御情報生成部209で生成された下り共通制御チャネル用制御情報をチャネル符号化するチャネル符号化部211と、チャネル符号化部210、211でチャネル符号化された下り制御情報を変調する変調部212(212#1〜212#N)、213とを備えている。
【0075】
さらに、ベースバンド信号処理部24は、上り共有データチャネル(PUSCH)を制御するための制御情報である上り共有データチャネル用制御情報をユーザ毎に生成する上り制御情報生成部214(214#1〜214#N)と、生成した上り共有データチャネル用制御情報をユーザ毎にチャネル符号化するチャネル符号化部215(215#1〜215#N)と、チャネル符号化された上り共有データチャネル用制御情報をユーザ毎に変調する変調部216(216#1〜216#N)とを備える。上り制御情報生成部214は、LTE端末ユーザとLTE−A端末ユーザとを区別して上り共有データチャネル用制御情報を生成する。
【0076】
上記変調部212、213及び216でユーザ毎に変調された制御情報は、制御チャネル多重部217で多重され、さらにインタリーブ部218でインタリーブされる。インタリーブ部218から出力される制御信号及びマッピング部217から出力される送信データは、下りチャネル信号としてIFFT部219へ入力される。IFFT部219は、下りチャネル信号を逆高速フーリエ変換して周波数領域の信号から時系列の信号に変換する。サイクリックプレフィックス(CP)挿入部220は、下りチャネル信号の時系列信号にサイクリックプレフィックスを挿入する。なお、サイクリックプレフィクスは、マルチパス伝搬遅延の差を吸収するためのガードインターバルとして機能する。サイクリックプレフィックスが付加された送信データは、送受信部23に送出される。
【0077】
このように基地局装置20においては、SSサイズ適応制御部221によりコンポーネントキャリアの数に応じてUE−specificサーチスペースのサイズをユーザ毎に適応的に制御する。これにより、PDCCHに応じて適応的にUE−specificサーチスペースのサイズを調整することができる。この結果、PDCCHの数が大きくなった場合には、UE−specificサーチスペースを拡大できることから、他の移動局装置UEに対するPDCCHによってブロックされる事態を回避し易くすることができるので、PDCCHブロッキングの発生を低減することができる。一方、PDCCHの数が小さくなった場合(或いは無くなった場合)には、UE−specificサーチスペースを縮小(或いは削減)できることから、サーチスペースのサイズに伴って増大するブラインド検出処理の回数を低減することができるので、移動局装置10におけるPDCCHの誤検出を抑制することができる。
【0078】
また、基地局装置20においては、このように適応的に制御されたUE−specificサーチスペースのサイズに基づいて、制御情報生成部201によりPDCCH及びPDSCHに関する情報や切替設定情報を含む、RRCシグナリングで移動局装置10に通知する上位制御信号をユーザ別に生成する。これにより、RRCシグナリングにより、PDCCH及びPDSCHに関する情報や切替設定情報を確実に移動局装置10に通知することが可能となる。
【0079】
図11は、本実施の形態に係る移動局装置10が有するベースバンド信号処理部14の機能ブロック図であり、主にベースバンド信号処理部14における送信処理部の機能ブロックを示している。まず、移動局装置10の下りリンク構成について説明する。
【0080】
基地局装置20から受信データとして受信された下りチャネル信号は、サイクリックプレフィックス除去部101でサイクリックプレフィックスが除去される。サイクリックプレフィックスが除去された下りチャネル信号は、FFT部102へ入力される。FFT部102は、下りチャネル信号を高速フーリエ変換(FFT:Fast Fourier Transform)して時系列の信号から周波数領域の信号に変換し、デマッピング部103へ入力する。デマッピング部103は、下りチャネル信号をデマッピングし、下りチャネル信号から複数の制御情報が多重された多重制御情報、ユーザデータ、上位制御信号を取り出す。なお、デマッピング部103によるデマッピング処理は、アプリケーション部15から入力される上位制御信号に基づいて行われるが、そのデマッピング処理については後述する。デマッピング部103から出力された多重制御情報は、デインタリーブ部104でデインタリーブされる。
【0081】
また、ベースバンド信号処理部14は、多重制御情報から下り共通制御チャネル用制御情報を復調する共通制御チャネル用制御情報復調部105と、多重制御情報から上り共有データチャネル用制御情報を復調する上り共有データチャネル用制御情報復調部106と、多重制御情報から下り共有データチャネル用制御情報を復調する下り共有データチャネル用制御情報復調部107と、ユーザデータ及び上位制御信号を復調する下り共有データ復調部108と、下り共通チャネルデータを復調する下り共通チャネルデータ復調部109とを備えている。
【0082】
共通制御チャネル用制御情報復調部105は、多重制御情報(PDCCH)の共通サーチスペース(UE−commonnサーチスペース)のブラインドデコーディング処理、復調処理、チャネル復号処理等によりユーザ共通の制御情報である共通制御チャネル用制御情報を取り出す。共通制御チャネル用制御情報は、下りリンクの無線品質情報(CQI)を含んでおり、後述するマッピング部114に入力され、基地局装置20への送信データの一部としてマッピングされる。
【0083】
上り共有データチャネル用制御情報復調部106は、多重制御情報(PDCCH)のユーザ個別サーチスペース(UE−specificサーチスペース)のブラインドデコーディング処理、復調処理、チャネル復号処理等によりユーザ固有の上り制御情報である上り共有データチャネル用制御情報を取り出す。上り共有データチャネル用制御情報は、上り共有データチャネル(PUSCH)の制御に使用され、下り共通チャネルデータ復調部109へ入力される。
【0084】
下り共有データチャネル用制御情報復調部107は、検出手段を構成するものであり、多重制御情報(PDCCH)のユーザ個別サーチスペース(UE−specificサーチスペース)のブラインドデコーディング処理、復調処理、チャネル復号処理等によりユーザ固有の下り制御信号である下り共有データチャネル用制御情報を取り出す。下り共有データチャネル用制御情報は、下り共有データチャネル(PDSCH)の制御に使用され、下り共有データ復調部108へ入力される。下り共有制御チャネル用制御情報に上述した切替制御情報が含まれる場合には、切替制御情報がデマッピング部103へ入力され、多重制御情報(PDCCH)、ユーザデータ(PDSCH)を取り出す際に使用される。
【0085】
また、下り共有データチャネル用制御情報復調部107は、下り共有データ復調部108で復調された上位制御信号に含まれる、上述したPDCCH及びPDSCHに関する情報に基づいて、UE−specificサーチスペースのブラインドデコーディング処理を行う。例えば、第1の態様においては、移動局装置10に対するPDSCHの割当て数に応じてUE−specificサーチスペースを把握し、ブラインドデコーディング処理を行う。第2、第3の態様においては、UE−specificサーチスペースのサイズに応じてUE−specificサーチスペースを把握し、ブラインドデコーディング処理を行う。
【0086】
下り共有データ復調部108は、下り共有データチャネル用制御情報復調部107から入力された下り共有データチャネル用制御情報に基づいて、ユーザデータを取得する。下り共通チャネルデータ復調部109は、上り共有データチャネル用制御情報復調部106から入力された上り共有データチャネル用制御情報に基づいて、下り共通チャネルデータを復調する。
【0087】
復調された復調データ信号及び上位制御信号は、アプリケーション部15へ入力される。上位制御信号に含まれる上述したPDCCH及びPDSCHに関する情報は、アプリケーション部15から下り共有データチャネル用制御情報復調部107に入力され、UE−specificサーチスペースのブラインドデコーディング処理の際に使用される。また、これらのPDCCH及びPDSCHに関する情報や切替設定情報は、アプリケーション部15からデマッピング部103へ入力され、多重制御情報(PDCCH)、ユーザデータ(PDSCH)を取り出す際に使用される。
【0088】
デマッピング部103においては、切替手段を構成するものであり、アプリケーション部15からのPDCCH及びPDSCHに関する情報や切替設定情報に基づいて、上述した第1〜第6の態様に従ってデマッピング処理を行う。例えば、第1、第2の態様においては、移動局装置10に対するPDCCH及びPDSCHの割当ての有無に応じてPDCCH及びPDSCHを取り出す。第3の態様においては、DCIサイズを基準にPDCCH及びPDSCHが割り当てられるコンポーネントキャリアCCに応じてPDCCH及びPDSCHを取り出す。第4〜第6の態様においては、切替設定情報に加え、下り共有データチャネル用制御情報復調部107から入力される切替制御情報に応じてPDCCH及びPDSCHを取り出す。
【0089】
次に、移動局装置10の上りリンク構成について説明する。データ生成部110は、上りリンクのユーザデータを生成する。チャネル符号化部111は、データ生成部110から出力されるユーザデータをチャネル符号化する。変調部112は、チャネル符号化部111でチャネル符号化された送信データを変調する。DFT部113は、変調された送信データを離散フーリエ変換(DFT:Discrete Fourier Transform)して時系列の信号から周波数領域の信号に変換し、マッピング部114へ入力する。マッピング部114は、下りリンクで通知された割当情報に基づいて、送信データを無線リソースにマッピングする。IFFT部115は、送信データを逆高速フーリエ変換して周波数領域の信号から時系列の信号に変換する。サイクリックプレフィックス挿入部116は、送信データの時系列信号にサイクリックプレフィックスを挿入する。サイクリックプレフィックスが付加された送信データは、送受信部13に送出される。
【0090】
このように移動局装置10においては、下り共有データチャネル用制御情報復調部107により上位制御信号に含まれるPDCCH及びPDSCHに関する情報に基づいてUE−specificサーチスペースのブラインド検出を行う。これにより、基地局装置20で適応的に制御されたUE−specificサーチスペースでPDCCHのブラインド検出を行うことができるので、自装置向けのPDSCHの制御情報であるPDCCHのブラインド検出を必要な範囲に限って行うことが可能となる。
【0091】
以上、上述の実施形態を用いて本発明について詳細に説明したが、当業者にとっては、本発明が本明細書中に説明した実施形態に限定されるものではないということは明らかである。本発明は、特許請求の範囲の記載により定まる本発明の趣旨及び範囲を逸脱することなく修正及び変更態様として実施することができる。従って、本明細書の記載は、例示説明を目的とするものであり、本発明に対して何ら制限的な意味を有するものではない。
【0092】
例えば、上記実施の形態においては、第4〜第6の態様において、切替制御情報をPDCCHで移動局装置UEに通知する場合について説明しているが、切替制御情報の通知に用いる制御信号については、PDCCHに限定されるものではなく適宜変更が可能である。例えば、MACレイヤ信号により切替制御情報を通知するようにしても良い。MACレイヤ信号は、RRCシグナリングよりも高速に情報伝送を行うことができることから、コンポーネントキャリアCCの活性化/非活性化の切替えを確実且つ高速に移動局装置UEに通知することが可能となる。
【符号の説明】
【0093】
1 移動通信システム
10 移動局装置
11 送受信アンテナ
12 アンプ部
13 送受信部
14 ベースバンド信号処理部
15 アプリケーション部
101 サイクリックプレフィックス(CP)除去部
102 FFT部
103 デマッピング部
104 デインタリーブ部
105 共通制御チャネル用制御情報復調部
106 上り共有データチャネル用制御情報復調部
107 下り共有データチャネル用制御情報復調部
108 下り共有データ復調部
109 下り共通チャネルデータ復調部
110 データ生成部
111 チャネル符号化部
112 変調部
113 DFT部
114 マッピング部
115 IFFT部
116 サイクリックプレフィックス(CP)挿入部
20 基地局装置
21 送受信アンテナ
22 アンプ部
23 送受信部
24 ベースバンド信号処理部
25 呼処理部
26 伝送路インターフェース
200(200#1〜200#N) データ生成部
201(201#1〜201#N) 制御情報生成部
202(202#1〜202#N) コンポーネントキャリア選択部
203(203#1〜203#N) サーチスペース(SS)サイズ適応制御部
204 スケジューリング部
205(205#1〜205#N) チャネル符号化部
206(206#1〜206#N) 変調部
207(207#1〜207#N) マッピング部
208(208#1〜208#N) 下り制御情報生成部
209 下り共通チャネル用制御情報生成部
210(210#1〜210#N) チャネル符号化部
211 チャネル符号化部
212(212#1〜212#N) 変調部
213 変調部
214(214#1〜214#N) 上り制御情報生成部
215(215#1〜215#N) チャネル符号化部
216(216#1〜216#N) 変調部
217 制御チャネル多重部
218 インタリーブ部
219 IFFT部
220 サイクリックプレフィックス(CP)挿入部
30 上位局装置
40 コアネットワーク

【特許請求の範囲】
【請求項1】
移動局装置に対するPDSCHが割り当てられるコンポーネントキャリアの数に応じてUE−specificサーチスペースのサイズを適応的に制御する制御手段と、前記制御手段による制御結果を反映した制御情報を生成する制御情報生成手段と、前記制御情報をRRCシグナリングにより前記移動局装置に送信する送信手段とを具備することを特徴とする基地局装置。
【請求項2】
前記制御情報生成手段は、コンポーネントキャリア毎に前記移動局装置に対するPDCCH及びPDSCHの割当ての有無を含む前記制御情報を生成することを特徴とする請求項1記載の基地局装置。
【請求項3】
前記制御情報生成手段は、コンポーネントキャリア毎に前記移動局装置に対するPDCCH及びPDSCHの割当ての有無と、UE−specificサーチスペースのサイズとを含む前記制御情報を生成することを特徴とする請求項1記載の基地局装置。
【請求項4】
前記制御情報生成手段は、DCIフォーマットのサイズを基準として前記移動局装置に対するPDCCH及びPDSCHが割り当てられるコンポーネントキャリアと、UE−specificサーチスペースのサイズとを含む前記制御情報を生成することを特徴とする請求項1記載の基地局装置。
【請求項5】
各コンポーネントキャリアの活性化/非活性化を切り替える切替制御情報を生成する切替制御情報生成手段を具備し、前記制御情報生成手段は、各コンポーネントキャリアの活性化/非活性化の切替えに必要な設定情報を含む前記制御情報を生成し、前記送信手段は、前記制御信号をRRCシグナリングにより前記移動局装置に送信すると共に、前記切替制御情報をPDCCHに含めて前記移動局装置に送信することを特徴とする請求項2から請求項4のいずれかに記載の基地局装置。
【請求項6】
前記設定情報には、各コンポーネントキャリアに対応するPDCCH及びPDSCHを識別するための識別情報と、前記識別情報に対応するPDCCH及びPDSCHの各コンポーネントキャリアへの割当ての有無を示す割当情報とが含まれ、前記切替制御情報には、前記割当情報による割当ての有無を切り替える情報が含まれることを特徴とする請求項5記載の基地局装置。
【請求項7】
基地局装置から、自装置に対するPDSCHが割り当てられるコンポーネントキャリアの数に応じて適応的に制御されたUE−specificサーチスペースのサイズを反映した制御情報をRRCシグナリングにより受信する受信手段と、前記制御情報により指定されるUE−specificサーチスペースのブラインド検出処理を実行する検出手段とを具備することを特徴とする移動局装置。
【請求項8】
前記受信手段は、コンポーネントキャリア毎に自装置に対するPDCCH及びPDSCHの割当ての有無を含む前記制御情報を受信し、前記検出手段は、前記制御情報に含まれる自装置に対するコンポーネントキャリア毎のPDCCH及びPDSCHの割当ての有無に応じてUE−specificサーチスペースのブラインド検出処理を実行することを特徴とする請求項7記載の移動局装置。
【請求項9】
前記受信手段は、コンポーネントキャリア毎に自装置に対するPDCCH及びPDSCHの割当ての有無と、UE−specificサーチスペースのサイズとを含む前記制御情報を受信し、前記検出手段は、前記制御情報に含まれるUE−specificサーチスペースのサイズに応じてUE−specificサーチスペースのブラインド検出処理を実行することを特徴とする請求項7記載の移動局装置。
【請求項10】
前記受信手段は、DCIフォーマットのサイズを基準として自装置に対するPDCCH及びPDSCHが割り当てられるコンポーネントキャリアと、UE−specificサーチスペースのサイズとを含む前記制御情報を受信し、前記検出手段は、前記制御情報に含まれるUE−specificサーチスペースのサイズに応じてUE−specificサーチスペースのブラインド検出処理を実行することを特徴とする請求項7記載の移動局装置。
【請求項11】
各コンポーネントキャリアの活性化/非活性化を切り替える切替手段を具備し、前記受信手段は、コンポーネントキャリアの活性化/非活性化の切替えに必要な設定情報を含む前記制御情報をRRCシグンリングにより受信すると共に、各コンポーネントキャリアの活性化/非活性化を切り替える切替制御情報を含むPDCCHを受信し、前記切替手段は、前記切替制御情報に応じて各コンポーネントキャリアの活性化/非活性化を切り替えることを特徴とする請求項8から請求項10のいずれかに記載の移動局装置。
【請求項12】
前記設定情報には、各コンポーネントキャリアに対応するPDCCH及びPDSCHを識別するための識別情報と、前記識別情報に対応するPDCCH及びPDSCHの各コンポーネントキャリアへの割当ての有無を示す割当情報とが含まれ、前記切替制御情報には、前記割当情報による割当ての有無を切り替える情報が含まれることを特徴とする請求項11記載の移動局装置。
【請求項13】
基地局装置において、移動局装置に対するPDSCHが割り当てられるコンポーネントキャリアの数に応じてUE−specificサーチスペースのサイズを適応的に制御するステップと、制御された結果を反映した制御情報を生成するステップと、前記制御情報をRRCシグナリングにより前記移動局装置に送信するステップと、前記移動局装置において、前記制御信号を受信するステップと、前記制御情報により指定されるUE−specificサーチスペースのブラインド検出処理を実行するステップとを具備することを特徴とする制御情報送信方法。
【請求項14】
前記基地局装置において、各コンポーネントキャリアの活性化/非活性化の切替えに必要な設定情報を含む前記制御情報を生成するステップと、前記設定情報を含む前記制御情報をRRCシグナリングにより前記移動局装置に送信するステップと、各コンポーネントキャリアの活性化/非活性化を切り替える切替制御情報を生成するステップと、前記切替制御情報をPDCCHに含めて前記移動局装置に送信するステップと、前記移動局装置において、前記設定情報を含む前記制御情報をRRCシグンリングにより受信するステップと、前記切替制御情報を含むPDCCHを受信するステップと、前記切替制御情報に応じて各コンポーネントキャリアの活性化/非活性化を切り替えるステップとを具備することを特徴とする請求項13記載の制御情報送信方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2011−142599(P2011−142599A)
【公開日】平成23年7月21日(2011.7.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−3495(P2010−3495)
【出願日】平成22年1月11日(2010.1.11)
【出願人】(392026693)株式会社エヌ・ティ・ティ・ドコモ (5,876)
【Fターム(参考)】