基板処理装置及びその方法
真空中に配置される際,脱ガス処理をする基板(1)を処理する方法は,真空中上記基板を配置し,ある温度T1まで上記基板を加熱し,脱ガス速度が上記基板の汚損の拡散により決定され,かくして定常状態が確立されるまで,上記基板(1)から発せられるガス状コンタミネーションを除去し,脱ガス処理を実行する。その後,基板の汚損物の拡散速度が,温度T1におけるそれよりも低いある温度T2に温度は低下させられる。上記基板(1)は,金属を含むフィルム(16)で覆われるまで,上記温度T2において更に処理される。
【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
真空中に配置されている際,いくつかの基板の中にはこの基板からガス状物質が発せられている間,脱ガスをする。このガス状物質は処理機器を汚染させ,また望ましくない基板自体の各部分をも汚染させる可能性がある。複数の有機化合物を含む様々な基板は真空中に配置される際,脱ガス処理をする傾向がある。
【0002】
各種の半導体チップは,例えばプラスチックモールド化合物等の有機化合物を含むパッケージ内に典型的に設けられている。このパッケージはウェハーから切り出された半導体チップを保護すると共に,複数の半導体の物質の接触面と上記パッケージの複数の外部接触面との間のリンクをも提供し,それによってこのパッケージは,例えばプリント配線基板等のより高レベルのリワイヤリング基板上に実装される。
【0003】
各回路の複雑さが増加するにつれて接触部の数が多くなりすぎ,このことは,色々なパッケージの新たなタイプが要求されることを意味する。簡単な各チップのための必要な複数の接触部は上記パッケージの各縁部にまさに沿って収容されることができるが,上記パッケージの基部の全体は,複数の複雑なチップによって必要とされる。各接触部はマトリックスパターンに配列された複数のピンもしくは複数のボールの形状を取ることができる。時折上記各接触部の全てにおいて圧搾されるように,チップはパッケージがこのチップ単体にとってのみ必要であるよりも実際大きくなければならないよう複雑である。
【0004】
例えば,米国特許第7,009,288号に開示されているパッケージングのいくつかのタイプの中には,例えば,複数のボンドワイヤーもしくは複数のソルダーボールによって上記リワイヤリング基板に電気的に接続される前に,上記半導体チップが実装される予め製作されたリワイヤリング基盤の形状のリワイヤリング基板を使用しているものもある。この半導体チップ及び各電気的な接続部は上記パッケージの筐体を形成するプラスチック化合物内に通常埋設され,上記半導体チップ及び上記各電気的接触部を環境から保護する。
【0005】
eWLB(埋設ウエハーレベルボールグリッドアレイ)技術は,上記パッケージを上記実際のチップに関係なく各ボールにとって必要なスペースに整合させることが可能であり,このことは上記シリコンチップ自体よりもかろうじて幾らか大きい種々のパッケージを意味する。このタイプのパッケージングはプラスチック筐体化合物内の複数の半導体チップを先ず埋設し複合ウェハーを形成し,次いでこの複合ウェハーの上のリワイヤリング構造体を被着させてチップの各接触部パッドから上記パッケージの各外部の接触部パッドへの複数の電気的な接続部を提供することによって,設けられてもよい。このような方法の一例は米国特許第7,202,107号に開示されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら,例えば複合ウェハー等の脱ガスをする各基板を処理する複数の装置及び複数の方法の色々な改善は,望ましいことである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
真空中に配置される脱ガスをする基板を処理する方法が提供される。この基板は,真空中に配置され,そして脱ガス処理は,上記基盤をある温度T1に熱し,脱ガス速度が上記基盤に含まれるガス状コンタミネーションの拡散により決定され,かくして定常状態が基本的に確立されるまで,上記基盤から放出されるガス状コンタミネーションを取り除く
ことによって実行される。その後,基板の汚損物の拡散速度が,上記温度T1におけるそれよりも低いある温度T2に上記温度は低下させられる。上記基板は,金属を含むフィルムを被着するまで,上記温度T2において更に処理される。
【0008】
この方法によれば,上記脱ガス処理速度は最小値まで低下させられないが,バランスは確立され,即ち脱ガス処理速度が拡散速度によってのみ決定される温度T1における定常状態となる。言い換えるならば上記基板体はガスを連続的に生じ,そしてそれは連続的にポンピングされる。基板の表面汚損及びチャンバー汚損は脱ガス処理に貢献しない。
【0009】
次に周囲温度を温度T2に低下させることによって,上記拡散速度は低下する。このことは,付加的な作動ガスと共にエッチング及び金属被着が生ずるけれども,ポンピングパワーが低いレベルの全体の汚損を補償するに充分であるという効果を有する。それ故,上記基板は再び上記脱ガス速度を増加するであろう温度を上昇することを避けるように表面が金属フィルムによって覆われるまで,上記温度T2においてさらに処理される。
【0010】
上記拡散速度はある色々な基板にとっては約6乗だけ温度に依存する。
【0011】
上記温度T1と上記温度T2との間の差は少なくとも100Kであってもよい。例えば上記温度T1は150°Cであり,上記温度T2は20°Cあってもよい。
【0012】
他の実施の形態においては,上記基板はこの基板の更なる処理の間,温度T2もしくはそれ以下に維持される。
【0013】
上記基板の更なる処理は,この基板を1回もしくはそれ以上のエッチングを行い,1層もしくはそれ以上の金属層を上記基板上に被着させることからなっていてもよい。
【0014】
真空中内に配置される脱ガス処理を示す基板は,多くの形態をとることができる。第1の実施の形態においては,上記基板は有機物質の層を含む半導体ウェハーである。この有機物質は,上記半導体ウェハーの上面に配置されたポリイミド層を含んでいてもよい。この半導体ウェハーはシリコンウェハーであってもよい。
【0015】
他の実施の形態において,上記基板の表面側及び裏面側の1つもしくはそれ以上の各部は,少なくとも有機物質から構成される。上記基板は有機化合物から形成されてもよい。ある実施の形態においては,上記基板は共通のプラスチック化合物内に埋設される複数の半導体チップから構成される複合ウェハーである。上記各半導体チップの少なくとも各接触部パッドは上記複合ウェハーの第1の表面において露出されている。この金属層は上記複合ウェハーの上記第1の主表面上に被着されている。この金属層は上記複合ウェハーから処理(singulated)される個々の電子的な構成要素のためのリワイヤリング構造体を生成するよう引き続き構成されていてもよい。このタイプの基板は,埋設ウェハーレベルボールグリッドアレイ(eWLB)基板としても知られている。
【0016】
ある実施の形態においては,上記複合ウェハーはチャンバー内に配置され,温度T1まで加熱され,チャンバーが真空ポンプでポンピングされ,上記チャンバーからの上記チャンバーウェハーから発せられるガス状の物質を除去する。付随的に上記チャンバーをポンピングし除去比率を増加しつつ,ガスの流れは上記複合ウェハーに印加されてもよい。
【0017】
上記複合ウェハーから発生するガス状物質は,ポンプへ導くポンピングライン内に位置したコールドトラップ内にトラップされてもよい。このことは,上記ガス状物質によって上記ポンプの損傷および/もしくは汚損を阻止する。
【0018】
各種エンドポイント検出技法を用いて,上記複合ウエハーは充分脱気されたかを決定するために用いられてもよい。上記複合ウエハーから除去される上記ガス状物質は,監視されてもよく,水(H2O),二酸化炭素(CO2)もしくは,炭化水素(CxHy)等の1個もしくはそれ以上の化合物が識別されてもよい。
【0019】
上記第1の金属層を被着する前,洗浄処理は,温度T2において実行されてもよい。洗浄処理を用いて,上記半導体チップの活性面に位置する複数の接触パッドへの上記第1の金属層の接着を改善することができる。上記洗浄処理は,エッチング処理であってもよい。
【0020】
所望の低温度における上記複合ウェハーの温度を維持するために,この複合ウェハーは上記クリーニング処理の間および/もしくは上記第1の金属層の被着の間,活性的に冷却されてもよい。活性冷却は上記複合ウェハーが位置するチャックを冷却することによって達成されてもよい。
【0021】
上記第1の金属層は,例えば,パルス化された直流スパッタリング等のスパッタリング技法などの物理的蒸着によって被着されてもよい。直流スパッタリングを用いる場合には,高周波バイアスを上記パネルを支持するチャックに印加されてもよい。このことは,湾曲した基板上に均一な金属層の被着において助力することができる。
【0022】
上記複合ウェハーの前面側の処理の間,上記複合ウェハーの背面側からの汚損を減少するために,封止金属層は,上記パネルの上記前面側の上の上記第1の金属層を被着する前に上記パネルの上記背面側上に被着されてもよい。この封止金属層は,付加的な熱拡散器が実装される適切な表面としても作用することが可能である。
【0023】
上記基板が複合ウェハーである各実施の形態は,以下の構成を有する。
【0024】
上記第1の金属層は複数の導体トラックの1個もしくはそれ以上と,複数の接触部パッドと,上記各半導体チップの活性面に位置する各チップ接触部パッドから各構成的接触部パッドへ延在する複数の導体トラックと,そしてプラスチック化合物の上位置するとともに上記半導体チップに隣接した各構成的接触部パッドとを提供すべく引き続いて構成される。上記複数の導体トラックの配置及び複数の構成接触部パッドは,上記各構成要素に上記望ましいボールアウト配置及びボールピッチを与えるよう選択されてもよい。
【0025】
更に別の実施の形態において,第2の金属層は上記第1の金属層に被着され,そして付随意的に第3の金属層は上記第2の金属層に被着され多層リワイヤリング構造体を提供する。異なった層の各金属は異なっていてもよい。上記最下層は接着層として作用してもよく,更に上記最上層は抵抗接触部層として作用してもよい。
【0026】
電子部品を製造する方法も提供される。ここでは,複合ウェハーの形式の基板を上述した実施の形態の1つにより処理すると共に,更に上記基板は1つもしくはそれ以上の電子部品を製造するよう処理(singulated)される。この電子部品は,プラスチック化合物に埋没される半導体チップと,上記半導体チップのうち少なくとも1つおよび上記プラスチック化合物に位置する少なくとも1個の金属層とを含んでいる。
【0027】
2個の脱ガスステーションと,少なくとも1個の処理ステーションとを備えた基板を処理するための装置が提供される。第1の脱ガスステーションは,上記基板を加熱するための手段を含むエアロックと,プロセス監視センサーとを含んでいる。上記エアロックは排気システムに接続されている。第2の脱ガスステーションは,上記基板を加熱するための手段と,上記基板の裏面側を浄化すべく位置したガス供給装置と,プロセスモニターセンサーとを備えている。上記第2の脱ガスステーションも排気システムに接続されている。次いで,少なくとも1個の上記処理ステーションは,上記基板を活性的に冷却する手段を備えている。
【0028】
この装置は,上記基板のバルクからの拡散の定常状態を獲得すべく脱ガス処理が達成され,次いで上記基板はこの基板の少なくとも1個の主表面を金属フィルムで覆うまで維持される温度T2に冷却可能なので,既に述べた各実施の形態の1つに係る方法を達成するのに適している。特に,上記脱ガス処理はインバウンドエアロックも脱ガス処理のために使用されるように従来のクラスタータイプマルチステーション処理システム内で達成可能である。通常の製造速度は維持されることが可能であり,更に上記処理装置の外のいかなる分離した機器も上記脱ガスプロセスの一部もしくはすべてを達成するように要求されない。
【0029】
基板を冷却するための手段は,ヒータ要素を含む冷蔵チャックであってもよい。このことは上記基板の温度をより広い温度領域に亘って制御させることができる。
【0030】
上記各脱ガスステーションおよび上記各処理ステーションは,円形に湾曲した基板を受けるよう配置した複数の受けピンを備えていてもよい。色々な複合ウェハーは,円形の湾曲を示すような傾向があるので,処理されるべき基板が複合ウエハーである場合には,この実施の形態を用いてもよい。
【0031】
1個もしくはそれ以上の上記脱ガスステーションおよび上記処理ステーションは,更に上記基板から発するガス状物質を吸収するコールドトラップを備えていてもよい。このことは上記真空システムの損傷及び汚損を阻止する。
【0032】
上記第2の脱ガスステーションおよび/もしくは上記以後の各処理ステーションは,ステーションに酸素を提供するためのガスラインと,上記第2の脱ガスステーションのチャックを供給するための高周波電源供給部とを更に備えている。これらの特徴によりその場所におけるクリーニングが達成可能になる。
【0033】
上記第1の脱ガスステーションは,クラスタタイプマルチステーション処理装置のインバウンドエアロックであってもよい。
【図面の簡単な説明】
【0034】
各実施の形態は,添付図面を参照して以下説明されるであろう。
【0035】
【図1】図1は,ファンアウトモールド成型された基板もしくは複合ウェハーを例示する。
【0036】
【図2a】図2aはバンピングパターンを例示する。
【0037】
【図2b】図2bは第1の実施の形態に係るパネルの概略的な断面図を例示する。
【0038】
【図2c】図2cは第2の実施の形態に係るパネルの概略的な断面図を例示する。
【0039】
【図3】図3は複合ウェハーの脱ガス処理を例示する。
【0040】
【図4】図4は複合ウェハーのエッチング処理を例示する。
【0041】
【図5a】図5aは上記複合ウェハーへの第1の金属層の被着を例示する。
【0042】
【図5b】図5bは上記複合ウェハーへの第2の金属層の被着を例示する。
【0043】
【図6】図6は複合ウェハーの製造を例示する。
【0044】
【図7】図7は複合ウェハーの基板弧状を例示する。
【0045】
【図8】図8は脱ガス後のeWLB基板の典型的なRGA(残留ガス分析器)スペクトルの図を例示する。
【0046】
【図9】図9は脱ガス後のeWLB基板の典型的なRGA(残留ガス分析器)スペクトルの図を例示する。
【0047】
【図10】図10は脱ガス以前及びそれ以降を例示する。
【0048】
【図11】図11は比較UBMフローを例示する。
【0049】
【図12】図12は各基板の種々の変形タイプを例示する。
【0050】
【図13】図13は終端検出を有する定性的クリーニングサイクルを例示する。
【0051】
【図14】図14は標準パッケージング装置クラスタレイアウトを例示する。
【0052】
【図15】図15は標準の比較プロセスのための温度及び脱ガスの定性的な外観を例示する。
【0053】
【図16】図16は一実施の形態に係る温度および脱ガスの定性的な外観を例示する。
【0054】
【図17】図17は複数のTWP特徴に重なるFOUP仕様書図面を例示する。
【0055】
【図18】図18は可能な表面及び複数のバルク汚損フローを図示する。
【0056】
【図19】図19は一体のプロセスモニター実施を例示する。
【0057】
【図20】図20は複合ウェハー処理のためのツール外観を例示する。
【0058】
【図21】図21は一実施の形態に係るeWLBプロセスのための温度および脱ガスの定性的な外観を例示する。
【0059】
【図22】図22は一実施の形態に係るパネルを製造するための方法を例示する。
【0060】
【図23】図23は湾曲した基板に適したFOUPを例示する。
【0061】
【図24】図24はTWPハードウエアを備えたフロントエンド4軸ロボットを例示する。
【0062】
【図25】図25は大面積のチャックを備えた露光器を例示する。
【0063】
【図26】図26はメンテナンス材料バッファを例示する。
【0064】
【図27】図27はCLN300エアーロック脱ガスユニットを例示する。
【0065】
【図28】図28は300mmTWP真空エンドエフェクタを例示する。
【0066】
【図29】図29は冷蔵チャックアッセンブリを例示する。
【0067】
【図30】図30は複数の冷蔵チャックの各制御範囲を例示する。
【0068】
【図31】図31は各基板の異なったタイプを例示する。
【発明を実施するための形態】
【0069】
本実施形態は,有機的なもしくは他の脱ガスの複数の拡張されたレベルおよび単一ウェハーの高純度機器の実施を示す各基板を処理するための装置および方法の設計上の種々の考慮すべきことを記載する。
【0070】
上記基板は,例えばポリイミド層等の有機物質の層を含む半導体ウェハーであってもよい。この基板はまた上記有機物質から部分的に形成されてもよい。次の各実施例は複合ウェハーの形状での基板を参照して記載される。この複合ウェハーは,例えばモールド成型化合物等の一般的なプラスチック複合物内に埋設された複数の半導体チップから構成される。複数のeWLBファンアウト生産物の高容量生産のために複合ウェハーを用いてもよい。
【0071】
ファンアウト即ちファンーアウトは同一タイプの複数の他の論理ゲートの数多くの入力を駆動するべく電子的に実施された,ある論理ゲートの出力を可能とする対策手段である。ほとんどの各デザインにおいては,色々な論理ゲートを共に接続してより複雑な各回路を形成し,そして1個の論理ゲート出力に対していくつかの論理ゲート入力に接続されることは一般的である。各論理ゲートを実施すべく使用される技術は,必要とされる付加的なインターフェース用の回路なしで共に直接各ゲート入力がワイヤ−ドさせられる。
【0072】
ダイ:各集積回路に関連したダイは,与えられた機能回路が製造される半導体物質の小さなブロックである。典型的に,各集積回路は,例えばフォトリソグラフィー等の各プロセスを介して電子的なグレードのシリコン(EGS)の単一ウェハー上の多くの使用例において製造される。このウェハーは切断されて(細かな四角に分割され)多くの片になり,各々は上記回路の一つのコピーを含んでいる。これらの片の各々はダイと呼ばれる。
【0073】
FOUPはFront Opening Unified Podの頭字語である。それは制御された環境の中で確実に及び安全に各シリコンウェハーを保示するよう,更に適切な各負荷ポート及びロボットの各操作システムを装備した色々なツールによる処理もしくは測定のために上記各ウェハーを取り外すよう設計された特殊なプラスチック・エンクロージャー(Plastic Enclosure)である。
【0074】
UBMはunder bump metallizationの頭字語である。ほとんどのICボンドパッドの最終的な金属層はアルミニュウムであり,従来のワイヤーボンデイングのための満足する表面を提供する。残念ながら,この表面はほとんどの導電的な各バンプに対しては相性が悪い。アルミニュウムは,空気に露出したらすぐに酸素を形成し,そしてこの生来の酸化物は電気的な絶縁体である。その形成体におけるワイヤーボンドは上記絶縁酸化物を介して抽出し,下地の金属と共に溶接する。各バンプは電気的な接続を形成するための択一的な技法を必要とする。
【0075】
その結果,成功的なバンプ処理は酸化されたアルミニュウム表面を先ずより相性の良い物質;UBMで置き換えるべきである。このUBMは幾つかの要求項目に合致すべきである。それは上記アルミニュウムへの強力で,安定的で低い抵抗の電気的接続を提供すべきである。それは,上記低い下地のアルミニュウムと環境から上記アルミニュムを封止する周囲を囲むICパッシベーション層との双方によく接着されるべきである。このUBMは,上記IC内へ他の各バンプ金属の拡散を阻止する強力なバリアを提供すべきである。このUBMはソルダーリフローための各バンプ金属によって容易に湿潤可能にされるべきである。これらの各要求項目に合致することは,例えば接着層,拡散バリア層,ハンダ付け可能な層及び酸化バリア層等の異なった金属の多重層を一般的に要求する。
【0076】
TWPはThin Wafer Processingの頭字語である。
【0077】
ICPはInductively Coupled Plasma(誘導的結合プラズマ)の頭字語である。誘導的結合プラズマ(ICP)は,電磁的誘導によって,即ち,複数の時間―変化磁場によって生成される各電流値によって上記エネルギーが供給されるプラズマ源である。
【0078】
この書類に記載されている各概念および評価は,例えばプラスチック化合物等の有機化合物内に埋設されている複数の半導体チップから構成されるパネルを処理するために使用されるエアリコンクラスターライン処理装置に言及する。1個もしくはそれ以上の金属層はそのようなパネルに被着され,上記有機化合物の上に位置される可能性のある上記各チップ接触部パッドからへのりリワイアリング構造体を提供する。このパネルは処理(singulated)されて複数のパッケージを生産し,そして複数の埋設されたeWLBパッケージとして言及もされる。上記各概念は各埋設ダイ技術で各基板の処理ために詳細に記載されるが,拡張脱ガス処理を示すいかなる基板に対してより一般的に適用されることもできる。しかしながら,適用可能性および機能性は,ある特定の処理機器に限定されないが,他のタイプの機器に有用に適用可能である。
【0079】
各eWLBもしくはファンアウト基板は,複数の半導体ダイが各有機的な化合物成形体の中に埋設されている各複合ウェハーである。この技術は接触面積を増加させると共に複数の生産物の収率を向上させる。図1はある有機化合物内に埋設された複数の半導体チップから構成される複合ウエハーを例示する。図2aは各構成要素たる接触パッドの上に配列された上記複数のソルダーボールのバンピングパターンを例示する。図2bは上記複合ウェハーの上のリワイヤリング構造体を被着し,あるパネルを形成する処理の後の,上記パネルの概略的な断面図を例示する。
【0080】
図2bはパネル1の一部の断面図を例示している。このパネル1は複数の半導体チップ2を含み,その内の一つが図2bに例示されているようにプラスチック筐体化合物3内に埋設されている。各半導体チップ2の各々は,複数のチップ接触部パッド5が位置している活性面4を含んでいる。この実施の形態においては,上記各チップ接触部パッド5は,上記プラスチック筐体化合物3の主表面6と同一平面である。このパネル1は更に金属層を上記プラスチック筐体化合物3の主表面6及び半導体チップ2の上記活性面4に被着することによって製造されていたリワイヤリング構造体7を備えていてもよい。このリワイヤリング構造体7は各導電体トラック8の各々の遠方端部が上記半導体チップに隣接して上記プラスチック筐体化合物3の上に位置するようにファンアウト配置において,上記各チップ接触部パッド5から延在する複数の導電体トラック8を含んでいる。上記各遠方端部の各々は,ソルダーボール10が位置する外方の接触パッド9を提供する。この実施の形態においては,上記半導体チップの受け面11は上記プラスチック筐体化合物3内に埋設されている。
【0081】
上記パネル1は参照番号12を用いて表示される各ラインに沿って多くの場合は処理(singulated)され,上記パネル1からの複数の個別パッケージを製造する。
【0082】
更に図示しない複数の実施の形態において,各接触部バンプは上記半導体チップの上記活性面の上の上記各接触部パッドの上に位置されてもよい。上記各接触部バンプの一番外側の部分は,上記プラスチック筐体化合物の主表面と同一平面であってもよい。これらの実施の形態においては,上記半導体チップの上記活性面は上記プラスチック筐体化合物内に位置している。
【0083】
図2cは更なる実施の形態に係るパネル1’から製造された半導体パッケージを例示している。
【0084】
上記パネル1’はプラスチック成形体複合物9’及びプラスチック9’’層を有するプラスチックパッケージ2’を含んでいる。このプラスチック成形体複合物9’は上記半導体チップ3’の各側部縁部14’を囲むとともに,上記半導体チップ3’の上記複数の側部縁部14’より任意の望ましい程度大きく作成され,上記各外方接触部パッド17’のためのスペースを提供する可能性のある複数の側部縁部13’を形成する。上記半導体チップ3’の受け面27’は上記プラスチック成形体複合物9’から自由のままであり,上記プラスチック成形体複合物9’の第2の主面5’と同一平面である。プラスチック9’’の電気的絶縁層は,上記半導体チップ3’の上記活性上面側12’の上およびプラスチック成形体複合物9’の各側部縁部13’の上に配列されるとともに,上記各側部縁部13’と上記半導体チップ3’との間の遷移的な領域をもたらす。上記半導体チップ3’の上記各接触部パッド11’は,プラスチック9’’の層によって覆われていない。
【0085】
この実施の形態においては,上記リワイヤリング構造体はマルチレベルリワイヤリング構造体である。上記プラスチック9’の層は第1のワイヤリング平面30’および第2の書き込み平面31’を支持し,各接触部各部8’として形成される各コンタクトビア28’によって上記半導体チップ3’の上記各接触領域11’に電気的に接続されている。上記各接触柱部8’および/もしくは上記各コンタクトビア28’は,上記ワイヤリング平面30’と一緒に流電気的にもしくは化学的に被着された金属から構成されていてもよい。
【0086】
上記プラスチック9’’の層は約30mmもしくは20mmである可能性のある厚さdを有している。更なる各ワイヤリング平面は,上記第1のワイヤリング平面30’および第2のワイヤリング平面31’より上方に設けられてもよい。
【0087】
有機物質内に埋設された複数の半導体チップ2を含む上記複合ウェハーの上に上記リワイヤリング構造体を被着するために,この場合,プラスチック化合物コンタミネーションは表面汚損およびバルク汚損を考察することによって,および上記システムの温度,圧力および時間の各制約内で受け入れ可能な各レベルまで双方のタイプの汚損をもたらすことによって制御される。
【0088】
表面汚損は低い圧力にポンピングを実行しながら上記温度を増加することによって除去されてもよい。加えて,各ガス薬品アシスト方法を用いて上記プロセスを加速させると共にポンピング速度と独立に比較的に上記除去を成すようにしてもよい。エアリコンCLN300内の上記エアロック脱ガス装置もしくはCLN200における層流フロー脱ガス装置はこの方法を用いて各適度な温度における高い除去比を確保する。
【0089】
バルク汚損物の除去比は上記表面の上記各固体膜を介して揮発性の構成物質の拡散速度によって決定される。固相拡散は非常に遅いプロセスとなる傾向があるので,上記各固体膜からのこれらの種を除去することは余剰の時間を要することができる。生産ツール内に存在する色々な制約内において,完全に上記バルク汚損物を除去することは可能ではないであろう。
【0090】
複合ウェハーもしくはeWLBの場合の汚損物に対処するため本出願において使用されるアプローチは2つある。第1は,上記表面汚損は浄化および真空をポンピングする際,上記基板の温度を増加することによってできるだけ多く除去される。この方法を用いて上記バルク汚損の拡散によって決定される汚損背景の定常状態を確立することもできる。
【0091】
次いで,上記基板の温度は急速に低下し,上記拡散速度をそれによって上記汚損背景を低下させ,そしてこの低汚損レベルは,低温度で上記基板を維持することによって上記基板が上記第1の金属フィルムによって覆われるまで維持される。
【0092】
この方法は,複合ウェハー13からパネル1の製造のために図3乃至図5に例示されている。この複合ウェハー13は,上記各半導体チップ2の上記活性面4が一般的にプラスチック筐体化合物3の主表面6と同一となるよう,さらに上記活性面4はプラスチック筐体化合物3から露出すように,プラスチック筐体化合物3内に埋設される複数の半導体チップ2を含む。
【0093】
図3において例示されるように,上記複合ウェハー13は,温度T1に加熱され,各矢印14によって概略的に例示されるように上記複合ウェハー13から色々なガス状コンタミネーションを除去する。この熱処理は真空の下で実行され,そして付随的にガス状物質を除去すべくガス洗浄で実行される。上記温度T1は,例えば約150°Cの範囲であってもよい。この熱処理は,脱ガス速度が上記ウエハーの汚損の拡散によって決定されるまで実行されてもよく,かくして必須の定常状態が確立されるまで実行されてもよい。
【0094】
その後,上記複合ウェハー13の温度は,上記複合ウェハーのコンタミネーションの拡散速度が温度T1において上記複合ウェハーのコンタミネーションの拡散速度より低い温度T2に低下する。温度T2は温度T1より低い。温度T2は温度T1より100K低くてもよく,温度T1が150°Cの場合,温度T2は,例えば20°C乃至30°Cであってもよい。
【0095】
上記複合ウェハーは,上記基板の少なくとも1つの表面が金属を含むフィルムで覆われるまで上記温度T2において更に処理される。
【0096】
処理における第2の脱ガス処理は,上記複合ウェハーからのガス状物質を更に除去すべく達成されてもよい。この第2の脱ガス処理において,上記複合ウェハーは,所望の定常状態条件を達成するために第1の脱ガス処理の間に達成した上記温度T1より大である,或る温度に加熱されてもよい。
【0097】
図4において例示された以降のプロセス工程において,上記各チップ接触部4は各矢印15によって図において示されるようなエッチングプロセスによって清浄化される。このエッチングプロセスは,温度T2において実行される。
【0098】
その後で,図5aに例示されているように,第1の金属層16が,上記プラスチック筐体化合物3の第1の主面6および各半導体チップ2の上記活性面,更に上記各チップ接触部パッド4上に被着され閉鎖金属層16を上記複合ウェハーの表面に形成する。この被着プロセスも温度T2で実行される。この第1の金属層16は例えばスパッタリング技法等の物理的蒸着法を用いて被着されてもよい。
【0099】
このリワイアリング構造体7は,多層構造体を含んでいてもよい。図5bにおいて例示される本実施の形態において,第2の金属層17および付随的に更なる各金属層が上記第1の金属層16の上に被着されている。もし存在するならば上記第1の金属層15そして第2および更なる各金属層は引き続き構造化される閉鎖層として被着され複数の導体トラック8を製造してもよい。
【0100】
上記複合ウェハー13の製造は,図6に例示されている。第1に支持基板20が設けられ,そして接着層21がこの支持基板20の一方の側の上に被着される。複数の半導体チップ2は,上記各半導体チップ2の上記活性面およびそれ故,上記各チップ接触部パッド5が上記接着層21に接触するように,上記接着層21の上の各行および各欄において次いで配列される。その後上記各半導体チップ2の複数の側面部22および裏面23が一般的なプラスチック筐体化合物3において埋設される。引き続いて,上記支持基板20および接着層21が除去され複合ウェハー13を形成する。
【0101】
上述した各実施の形態の1つに係る方法は,以下に記載するような装置を用いて実施されてもよい。
【0102】
複合ウェハーもしくはeWLBの形状における各基板は,各自動化された高真空ツールにおける処理のための幾つかの挑戦を提示する。
【0103】
上記各基板は,図7に図示されるように平坦な表面の上に置かれる際,例えば200mm基板直径に対して1mm以上の過剰な湾曲部を示す傾向がある。この湾曲は上記各基板が300mmΦであり更に標準のFOUP内に配置されている際自然に悪化する。上記各基板は各薄いウェハーとしての複数の類似の機械的な特徴を示す。しかしながら,この各薄いウェハーが円柱上に湾曲した状態を示す場合には,各eWLB基板は球状の湾曲状態を示す。このことはウェハーの取り扱いのためおよび処理中の基板固定化の双方のために種々の示唆を有する。
【0104】
上記各基板は加熱された際特に過剰な脱ガス処理を示す。図8および図9は加熱ウェハーの低いマススキャンの残留ガス分析器スペクトル,そして冷却および過熱された基板のピークトレースを例示している。加熱され既にポンピングされたウェハーの脱ガススペクトルは,水および炭化水素の断片の顕著な蒸発を更に示している。
【0105】
ポリイミド被覆層を備えた及びそれを備えていない各埋設されたダイウェハーの種々の比較測定は上記各有機物質のための幾らかより高い各ピーク(図8における各チップ)を示しており,このスペクトルは上記被覆層からの僅かな寄与で上記基板の脱ガスに上記スペクトルが主として基づいていることを示している。このことはまた以下のことを示している。
【0106】
各eWLB基板の上記脱ガス速度は標準の各ポリイミド被覆化されたウェハーのためのそれより著しく高い。各eWLB基板にとって,この基板の表面側および裏面側の双方が上記脱ガス処理に寄与し,そして汚損制御のために考慮される必要はない。このことは,各シリコンウェハーの上記標準処理とは相違する。
【0107】
上記eWLBもしくは各複合ウェハーはまた,上記基板が真空内に置かれる際蒸発する水を含んでいる。この水はチャンバーの汚損物および例えば各チップ制御部パッド等の上記複合ウェハーの各構成要素の汚損を引き起こすことができる。図10は同じチャンバー内の室温の挙動における変化および各過熱された(150°C)基板を示す。
【0108】
上記室温脱ガス処理は,すでにかなり行われており,水の背景において10倍の増加を示す。室温における上記各ピークトレースについての効果を示さない各標準のシリコンウェハーと比べて,このことは重要である。
【0109】
さらに,一旦上記各複合ウェハーが約120°C乃至150°Cに加熱されると,水の背景において108倍以上の増加が観測される可能性がある。このことは,標準のエッチングプロセスが許容可能な量および速度で取り扱うことができることよりもはるかにそれ以上の効果がある。
【0110】
上記各指示された総圧は,上記水の分圧が約6´106mバールに到達することを示している。このことは上記接触部の浄化のための典型的な各プロセス圧力の約1パーセントである。このことは上記接触部の浄化の質についての色々な逆効果を有する可能性がある。
【0111】
更に,チタンのような種々の腐食物質のスパッタリングの間プロセスガスの水の汚損量を示す各基板は,水を用いた反応に基づいて各酸化物の非常に高い各レベルを示しやすい。このことは上記接触部の質に深刻な影響を与える可能性もある。各シリコン基板にとっては,一旦物質がある厚さに被着されると,この脱ガス効果は低下するであろう。各eWLB複合ウェハー基板にとっては,上記各基板の脱ガス処理は次いで上記基板の裏面側から生ずるので,このことは仮定することはできない。
【0112】
水の汚損についての色々の類似の効果は,各有機的な汚損物にとって前提として要求することができない。水にとっては,種々の炭化水素は不充分に制御された接触の質に導く可能性のある上記エッチングの浄化および上記各被着された膜の化学上におけるある役割を演ずるであろう。
【0113】
色々な有機的な汚損物は一つの顕著な付加的な負的挙動を示す。上記各汚損物の性質に基づき,これらの揮発的な種はプラズマ環境において反応し極めて高い各蒸気を用いて色々なより大きな重合的な分子を形成する。これらの新しく形成された物質は,上記反応炉内に収容される傾向にある。使用における色々な反応炉について,ポンプに向けてプラズマの下流に位置した際特に,複数の重い被着物が各コールド領域の上で観測することができる。
【0114】
上記プロセス上のこれらの被着物の効果は,未だ公知ではない。しかしながら,上記真空の質についての効果は,場合によっては極端に発揮される。通常よりも15乃至30倍の各ベース圧力レベルが観測されてきた。自然に,このことはメンテナンスの後極めて長いポンプダウン期間を導くこととなり,多くの場合にはクリーン機器の種々の特定されたベース圧力がけっして達成されることはなく,そして劣化し続ける。
【0115】
第2の効果は,これらの被着物が上記反応炉容器および構成要素の上の複数のエッチングされた膜の接着に一般的に厳しく作用することである。このことは色々な粒子の加速された形成に導く可能性があり,今度は浄化部品の頻繁な交換および機器のための色々な拡張されたクリーニング手順を強制する,色々な粒子の加速された形成に導く可能性がある。
【0116】
それ故,上記プロセスに対して直接逆ではないけれども,色々な有機的な汚損物は機器の入手可能性および性能を厳しく減少させる可能性がある。
【0117】
ここで記載された上記各効果は複数のポリイミドにより被覆されたウェハーを動作させる機器を用いた様々な経験に基づくものである。脱ガス分析によって示されるように,このタイプの色々な基板は種々のeWLB基板と比較して適度な有機的な脱ガス処理効果を示す。それ故,機器の劣化は,生産においてeWLBを動作させる際,大きく加速されることが期待できる。
【0118】
概要として,種々のeWLB基板を動作させる次の示唆は一つもしくはそれ以上のやり方における色々な標準処理方法を変化させることによって軽減される可能性がある。
【0119】
上記基板の定義されていない単純化は,上記取り扱いシステムへの順応によって補償できる。色々な薄いウェハー取り扱い方法に対して使用される対策と類似の色々な対策が使用されてもよい。
【0120】
上記基板によって発生したコンタミネーションは,例えば発熱装置および色々なポンピング装置によってプロセス全体に亘って良好に制御される。
【0121】
汚損物は最小化することができるのみであり,完全には避けられないので,色々な対策手段を実施してメンテナンス時間を減少すると共に色々な生産レベルを増加するよう上記機器における種々の残留物の蓄積に対処するようにしてもよい。
【0122】
これらの考察は標準パッケージング物質に全て基づいており,そしてプロセスフローはUBM = アンダーバンプメタライゼーションに対して図11に示されているようである。このプロセスフローは比較プロセスフローとして考察できる。
【0123】
このフローにおいて,上記物質は大気を取り扱うシステムによってSEMI標準FOUP(SEMIE1.9−1106及びSEMI−E47.1−1106)から取り出され,そして露光器の上に置かれその刻みの位置決めを行うとともに変位を補償する。次いで,この基板はそれが排気されるエアーロック内に移動される。この段階の間,上記基板の温度は既に増加されてもよい。次の工程においては,上記基板は高い真空の下で加熱され,そして引き続いてICPエッチングコンスタントクリーナーおよび上記メタルスタックのための幾つかのPVDスパッタチャンバーに移動される。最後に,上記基板はエアーロックを介して真空から移動され,そして上記FOUP内に逆戻りして位置される。上記基板は冷却を必要とする場合,この冷却は上記出力エアーロック内で実行される。
【0124】
図12は,種々のタイプの基板変形を例示する。SEMI―M001−0309によれば,上記ウェハーの曲がりもしくは圧力変形は100mm以下にすべきである。大気的および真空ウェハーの移送及びプロセスステーションハードウェア用の標準取り扱い機器は通常に設計され,各基板のSEMI−指定平坦度を取り扱う。各200mmeWLB基板の決定された湾曲/曲がりおよび各300mmeWLBウエハーの期待された湾曲/曲がりは機器の順応を要求し,ウェハー基板平坦度の上のそのような大きな各許容度に対処する。
【0125】
上記ウェハー平坦度についての上記各大きな許容度が生ずる一つの他の応用は薄いウェハー処理にある。この技術は周知であり,そして多くの色々なクラスターラインツールにおける生産にある。しかしながら,各薄いウェハーをうまく取り扱うべく適用された上記各方法は,上記複数の結晶性基板が,円筒状湾曲部を示す傾向にあると言う事実に基づく大きな部分にとって有用である。そのことは,上記各基板がこの基板表面に並列な1個の軸に沿ってある大きな変形を示すが,任意の他の軸に沿って極めて硬くそして平坦であることを意味する。このことは,結晶性物質の圧縮不可能性に基づいている。
【0126】
各eWLB基板は,非常に異なった色々な特質で種々の物質から作製される。それ故,この基板変形は軸に依存することなく,そして一つの軸に沿った変形は,他の軸に沿った変形に影響を与えない。その結果,これらの基板は多くの異なった形状を示すことができる。いかなる処理機器もこれらの異なった形状に対処することができるべきである。
【0127】
最終的に,上記機器を介しての移動経路の間,上記基板は多くの異なった温度および膜ストレスレベルにおける上記機器にそれ自体存在するであろう。それ故,上記基板の変形は上記処理サイクルの間変化することができると仮定され得る。これは再び上記システムについての要求を上記基板の実際の形状に対しては比較的に非反応的にさせる。
【0128】
これらの基板についての形状の許容度は,クラスターライン処理ツール内において以下の各サブシステムの設計に影響を与える。
【0129】
フロントエンドロボット:FOUPカセット内の2個の他の変形された基板の間の拘束された空間内で,およびその空間から上記各変形されおよびランダムに配向された基板を移送しなければならないので,このことはたぶん最も重要な構成要素である。上記基板の形状および運動の拘束は,その形状に係らず安全に上記基板を保持すべき設計およびエンドエフェクターに大きな影響を与える。上記エンドエフェクターの設計は,上記ロボットの運動の移動経路を定義する。最終的に,上記基板の変形は,上記FOUP内の上記基板の上記実際的な鉛直方向の位置に関する大きな許容度を課するので,マッピングシステムは上記FOUP内の溝位置に基板を明確に割り当てることが尚可能でありつつ,これらの許容度を調整すべきである。
【0130】
基板露光器:この基板露光器は適正な位置において上記基板を安全に保持することができるべきである。この露光器光学システムは,スキャンターンの間合焦状態および非合焦状態で動作する可能性のある基板縁部に対応すべきである。
【0131】
入力エアーロックおよび出力エアーロック:両方のエアーロックは各変形した基板を取り扱うことができる必要がある。
【0132】
真空ロボット:上記基板の初期的な変形とは別に,上記真空ロボットは上記基板の変化する形状にも対処しなければならないだろう。このことは上記ロボットのエンドエフェクターがウェハー形状に対して非常に非反応的であるべきとのことを意味する。上記エンドエフェクターの設計は,上記システム内のプロセスのあるものの中には温度および色々な温度の揺らぎに非常に反応的であってもよいとのことも考慮に入れるべきである。それ故,上記ウエハーに対する上記エンドエフェクターの熱的な接触は最小化されるべきである。
【0133】
プロセスステーションハードウェアー:上記エンドエフェクターから上記基板を運んで行く,各ピンを受ける上記基板は,鉛直配置に関しての充分な許容度を考慮すべきであり,更に上記エンドエフェクターのための充分な余地を提供して,載置されたウエハーの下で移動すべきである。
【0134】
色々なウェハー感知システム:上記ウェハーの鉛直の射影を用いる色々なウェハー感知システムは,上記射影の形状が上記感知システムの上記各許容度に対して有効であるかぎり各変形された基板を取り扱うことができるであろう。縁部の検出に基づく変位感知のような様々な特徴を用いることは,上記基板の射影が円形であることを上記システムがもはや仮定することができないので困難であることが示されることがある。鉛直な縁部検出に対してなされるウェハー感知は,上記ウェハー縁部の上記鉛直位置が非常によく定義されていないので使用不可能であることを示してもよい。
【0135】
色々な複合ウェハーに対する上記取り扱いシステムのための一般的なアプローチは,長年の間薄いウェハーの処理のために使用されるそれと類似している。上記基板の上に形状を強制するよう試みる代わりに,上記取り扱いシステムは上記基板の鉛直の変形に対して非常に耐えることができるように設計されるべきである。加えて,色々な薄いウェハーと比べて,上記基板が変形可能である色々なやり方は非常に幅広い,そして取り扱いシステムは全ての可能な変形を取り扱うべく設計され得ることがなかなかありえない。このことがその場合に相当するならば,上記取り扱いシステムの各限定は,複数の適当な仕様書が上記基板の各形状の許容度に対して作製可能であるように定義されるべきである。
【0136】
上記処理ハードウェアーの定義の間考察されるべき色々なeWLB基板の処理に対する幾つかの観点が存在する。色々な限定もしくは色々な挑戦を課する上記色々な観点は脱ガス処理,熱的な供給および形状の許容度である。各々の観点は上記ツールを介してのプロセスフローに沿って各段階について特定的な様々な考慮を要求する。複数のある機器の機能についての一般的な考察の中には以下のようなものがある。
【0137】
温度:高い有機的な収量を備えた様々な基板および特にモールド成型された色々な基板は限定された熱的な能力を有する。原則として,基板のこれらのタイプの温度は約150°C以上に上昇することが許容されない。この温度を超えることは上記基板を損傷する可能性があり避けるべきである。このため,適切な温度制御を提供する様々なシステムのみが使用されるべきである。例えば,ランプ加熱は用いられてもよいが,実際の温度は上記基板および環境に極めて依存し,その結果,温度制御は困難であることが証明される可能性がある。またプラズマ処理の間,大量の熱が上記基板に注入される。そのような色々な工程の間上記基板を冷却することは必要である可能性がある。
【0138】
プラズマ電力:熱供給に関する様々な限定に続いて,プラズマ処理の間に利用される電力は,上記色々な基板の最大受け入れ温度以下の温度を冷却素子に維持させるレベルに設定されるべきである。
【0139】
色々なウェハーチャック:上記色々なチャックのための要求項目はプロセス要求項目に非常に依存している。上記チャック表面に対する適切でさらに均一な接触部が要求される場合,例えば高周波もしくは熱的な結合を用いる際,上記ウェハーの形状は上記チャックに適合されるべきである。これを成すための唯一のやり方は,上記チャックの上の上記ウェハーを機械的に強制することによって実現される。しかしながら,上記基板の上方の湾曲部の場合,縁部の締結は基板とチャックの適切な一線的な配置を補償するものでもないであろう。上記チャックの上記ウェハーの接触部は種々のプロセスの理由から要求されない際,上記接触部を共に避けることが好ましい。
【0140】
基板の締結:色々な標準シリコンウェハーにとっては,静電的な締結は用いられてもよい。しかしながら,上記様々なモールド成型された基板は電気的に絶縁されているので,導電的な膜が上記基板の裏面側に被着されないかぎり,これらの締結具は使用することができない。「ソフト」なポリイミドが頂部被覆として使用される際,上記各基板の上記前面側が接触され,そして上記締結具に対して固着する重大な危険性がある場合,このことは機械的な締結に対する選択を通常限定する。それ故,色々な締結具はウェハーの溶着を取り扱うことが可能であるべきである。
【0141】
真空ポンピング:あるモジュールの中には非常に大量の揮発性の有機物質及び水の存在を見出すであろう。このことはポンピングの幾何形状および色々なポンプのタイプがこれらのガスを取り扱うことができるべきであることを意味する。含まれた色々な種,さらに水および有機物質は,上記色々なポンプのタイプについての矛盾する要求項目を課する。色々な冷蔵ポンプは水にとって最も適している場合,上記色々な有機的な構成要素がこれらのポンプを急速に劣化させる可能性がある。色々なターボポンプは,これらのポンプが加熱されて水のためにポンプスピードを加速し,そして有機的な各被着物を最小化する際使用されてもよい。他のオプションは,色々な非常に高い局所的なポンピング速度を各冷却したバッフルもしくはトラップの形状の上記基板に加えることである。これらのトラップは次いで再生される必要がある。
【0142】
これらの一般的な観点から離れて,各特定のステーションはこれらの基板と組み合わされてその目的のために構成されるべきである。上記機器(図7)を介して標準的なプロセスフローに続いて,適用される様々なガイドラインは以下のようである。
【0143】
FOUP,取り扱いおよび露光器は関連したプロセスでないと見なされる。
【0144】
入力エアーロック:この入力エアーロックはRGAを設置して色々な残留圧力を監視する際,上記色々な基板の脱ガス処理についての最初のチェックとして使用可能である。このことは,上記入力エアーロックが上記ツールの真空バックエンドに対して開放される前に上記背景圧力の証明をさせる。このことは上記エアーロック内で基板の加熱能力に組み合わされた場合,上記基板の第1の脱ガス工程が達成される上記プロセスフローの一体的な部分になる。しかしながら,このことは上記エアーロックから上記第1のプロセスチャンバーへ横切る際,上記基板の脱ガス処理のレベルを増加させる可能性がある。それ故,上記エアーロック内において上記各基板の温度の慎重な選択および制御は必須である。
【0145】
高い真空脱ガス装置:このステーションにおいて,上記基板の温度は非常に低い圧力の下で増加し,以降の各プロセスに害を与える可能性がある上記基板からの蒸発する各構成物質を除去する。このプロセスは非常に低い圧力の下で発生するものの,ガスによってアシストされた結合を備えた過熱された基板ホルダーが使用されるべきである。各基板は適度に脱ガスされ,色々な繰り返し可能な汚損特質を有する次のプロセス工程に移動させられることを補償するために,上記プロセスのためのエンドポイント検出器としてのプロセスモニターの使用は好ましいものである。上記脱ガスステーションは高い水および色々な有機的な圧力を主として観測しているので,これらの種のための色々な適切なポンピングシステムが設置されるべきである。色々なガス薬品スキームの付加的なサポート,例えば窒素のフラッシングもまた考察可能である。
【0146】
ICP接触部クリーンモジュール:上記色々な以前のプロセスステーションにおいて,上記基板の温度ができるだけ高く駆動され脱ガス効果を増強する場合,上記エッチングステーションにおいてこの脱ガス効果は最小化されるべきである。その主たる理由は一定のクリーニングプロセスを汚損させる可能性がある色々な種を反応させる分圧を低下させることである。第2の理由は上記ツールの入手可能性を減少させる上記チャンバー内の色々な有機的な被着物の形成を最小化することである。上記基板温度は,色々な受け入れ可能な低い蒸気圧が得られるようにあるレベルにもたらされるべきである。このことは上記色々な基板が冷蔵されるべきであることを意味しようとすればそれもできる。この低温度はプラズマ処理の間も維持されるべきである。このことは充分な熱的なコンダクタンスが上記基板から上記チャックへ存在すべきであることを意味する。その結果,ウェハーの締結および裏面側ガスが利用されるべきである。
【0147】
金属1モジュール:エッチング装置におけるような類似の色々な議論が被着されるべき第1の金属層に適用される。上記基板からの脱ガス効果は最小化され上記金属フィルム界面の汚損を避けることによって色々な適切な接触部の特質を確保する。それ故,少なくとも上記各初期被着の間,上記各基板の温度は最小に維持されるべきである。上記各基板の低い脱ガス処理の第2の効果は,上記各シールドの寿命がより長くなるように期待できる。その結果,もし可能ならば裏面冷却を用いて,冷却されたチャックがこのステーション内に配備されるべきである。上記被着温度を低下させることは膜の応力に影響を与えることになる。このことは高周波バイアスもしくはパルス化された直流のような応力制御プロセス手段が要求されることを暗示する可能性がある。
【0148】
他の金属:上記各基板の以降のメタライゼーションの間,上記温度はもはや臨界的ではない。この基板の正面側はいまや金属によって被覆されているので,この表面領域の脱ガス効果は最小となるであろう。上記裏面側の脱ガス処理は尚重要であるといえば言える。色々な対策が実施されてプラズマ処理から分離されたこれらの残留ガスを維持して,適切なメタライゼーションを行わせるべきである。これらのガス状の構成要素に対処してチャンバーの汚損を避けるかもしくは最小化することがなお要求しようとすればできる。標準の締結された裏面側のガスチャックは,すでに上記プラズマプロセスから分離されたウェハーの裏面側を維持している。この裏面側ガスは上記ウェハーの裏面側を連続的に浄化するであろう。変形例の中には,上記ポンプ内への上記汚損ガスを案内することを要求するものがある。
【0149】
色々な最小化対策手段に係らず,ある固体の汚損物の中には,基板をエッチングした後上記システム内に存在するものあるであろう。このことは蓄積のオーバータイムに導くであろう。その結果,上記機器を動作状態に維持するために色々な対策手段が実施されて上記システムからのこれらの残留物を除去すべきである。
【0150】
概略的な形式において,各個体の残留物の除去は上記各プロセスチャンバーを開放し,そして各構成要素を浄化もしくは置換することによって成される。このことは一般的な実施態様であり,そして達成されるべきこれらの周期的ニーズが上記機器の休止についての色々なメンテナンスタスクに類似している期間のずっと後に受け入れ可能である。
【0151】
また,これらのメンテナンスタスクは,上記プロセス機器のための安定した且つ受け入れ可能な条件が維持されることを確保すべきである。特に上記真空チャンバー内のいずれにおいても被着している固体の残留物を用いて,このことは達成することが非常に難しいことが証明される可能性がある。
【0152】
上記システム内の上記固体の残留物のほとんどは,処理の間蒸発する物質の重合化によって形成される。このことは効果的な元の場所における各浄化方法を発展および実施する可能性を開いて,直接もしくは間接の酸素含有プラズマにおける上記有機物質を酸化することによってシステムの条件づけを維持する。
【0153】
指定された条件で上記システムを維持するために,各最短可能な期間においてこれらのクリーニング及び条件づけ工程を実行することは好ましい。このことは過剰な手動調整に至るであろうものの,上記クラスターラインソフトウェアーはAMS(=色々な自動メンテナンスサービス)特徴を提供する。この特徴を用いて,元の場所のクリーニングにおいて,色々な条件づけ及び準備工程は,機器の履歴もしくは未定のタスクに基づいて実行されるようプログラム可能である。
【0154】
色々な反応生成物を検出するプロセスモニターを用いて上記各クリーニングシーケンスが完了したことを確保してもよい。そのようなモニターを用いて,上記クリーニングプロセスの長さは,再生可能状態が各クリーニングの後達成されるように上記プロセスチャンバの実際の汚損状態に依存している。図13はエンドポイント検出を用いて定性的なクリーニングサイクルを例示している。
【0155】
プラズマを維持する能力を有し,および酸化プラズマが上記システムを損傷しない任意のチャンバー内において元の場所のクリーニングが利用できる。これらの条件は,上記ICPエッチング装置内において与えられ,そして上記チャックの上の高周波発生器を設置することによって脱ガス装置内において達成できる。
【0156】
適切な元の場所におけるクリーニングを獲得できるように,各被着物が上記プラズマで浄化できる各領域および/もしくは周期的なメンテナンスの間,容易に浄化される各領域に含まれることが重要である。このことは付加的なシールデイングを要求してもよい。
【0157】
概略的に記載された各考察は全体の機器概念において見直しされてもよい。第1に,上記各限定および既存の各状態は,上記各必要な変形例が定義された後記載される。最後に,この新しいツールの構成および定性的な性能が定義される。
【0158】
標準のパッケージングUBM機器から可能なeWLB機器までの遷移を最も低い可能な限りの危険性で行うために,色々な既存の能力は可能な限り上記eWLB構成において使用されてもよい。場に装備された機器を改造しこれらの基板を取り扱うこともまた有益である可能性がある。
【0159】
標準のエアリコンパッケージング機器は,各eWLB基板を用いて色々な受容可能なプロセスの実績を達成するよう使用できることを各テストは示した。これらのテストは,色々な200mm基板で図14において概略されるように機器に対して実行された。ウェハーの取り扱いは200mmに対してある流出物があることが証明されなかった。
【0160】
上記機器は加熱されたチャックを備えたモジュール脱ガス装置および上記基板の上の温度制御無しのICPチャンバーを用いている。全ての金属フィルムは,「クランプレス(無締結)」で被着され,このことはいかなる温度制御も存在しないことも意味する。
【0161】
この装置におけるプロセスシーケンスは色々なパッケージング応用にとって長年使用される標準の脱ガスーエッチングーメタライゼーションー冷却である。
【0162】
最初に,上記色々な基板は複数の標準のUBM(under bump metallization)プロセスフローおよび複数のレシピを用いて処理された。このことは満足すべき実績に導かなかった。上記各基板の脱ガス処理は上記移送チャンバー内における色々な非常に高い圧力のバーストに導き,そして上記エッチングプロセスはプラズマの間過剰な圧力増加に基づいて非安定的であったり,もしくは消滅したりするであろう。この膜の質は受け入れ可能でなかった。このプロセスフローの定性的な温度および圧力カーブは図15において与えられる。
【0163】
上記比較UBMプロセスの上記脱ガス処理とエッチング処理との双方は変形されて,色々な複合ウェハーに対して適切な実績を提供する。上記各脱ガス処理は時間において拡張され,そして上記エッチングプロセスは5,6回遮断されて以降の複数のエッチング工程の間上記基板を冷却させた。このプロセスフローの定性的な温度および圧力カーブが図16において与えられる。
【0164】
このプロセスは所望の各接触および膜特質を生じなかったが,時間の延長は上記標準プロセスのスループットの約30%のスループットとなった。
【0165】
このスロープロセスを備えた色々な生産経験は,汚損の蓄積が色々なポリイミド被覆を用いて色々なウェハーの標準のUBM処理に類似しているかもしくは劣っていることを示している。メンテナンスの間の時間はこれらのプロセスにとって既に非常に短いので,この時間は色々なeWLB基板と類似しているかもしくは劣っている。これらの項目は色々な300mm基板を用いた際でも更に劣化することが期待できる。
【0166】
結論として,上記最初の機器に対する上記色々な処理実績は受け入れ可能であるものの,スループットおよびメンテナンスは経済的に実行可能な生産ソリューションのために改善されるべきである。
【0167】
図17はSEMI EI.9−0611から取られるカセットの平面の外観を示している。色々な薄いウェハーの方法論に基づいて,注釈の中にはこの図面において成されたものもある。
【0168】
この図面における上記複数の注釈は,色々な変形された基板の取り扱いのための重要な項目を記載している。上記カセットにおける上記支持点とは別に上記ウェハーが位置している場所は明確には知られていないので,上記困難さが生ずる。いかなるウェハーの取り扱いも,上記システムの複数の取り扱い許容度の中に存在するこれらの支持特徴にとってきわめて充分であるウェハーのこれらの領域に限定される。
【0169】
6個の黒いドットが図面には示されており,上記基板の上記変形に依存して,上記基板はこれらのドットの内の任意の3個によって支持されるであろう。これらのドットの高さは正確に定義されており,上記基板変形は複数のある限定内に存在し,さらに基板位置はこの基板のハッチングが施された複数の領域内においてかなり周知ある。このことは,全て上記基板の操作が生じなければならない場所である。
【0170】
標準のFOUPカセットにおける上記複数の裏面支持特徴はハッチングが施された領域の外側に明確に存在している。このことは,上記基板の実際の位置が複数のそのような特徴によって支持されるべきである正しいレベルに存在すると仮定することは出来ないことを意味する。基板が円柱状に下方に向かって湾曲を示す場合,上記基板の配置はこれらの特徴との衝突になるであろう。これらの特徴は上記カセットから除去されなければならない。
【0171】
上記機器における全ての残りの取り扱いの特徴は,ハッチングが施された複数の領域に位置して上記基板の形状に係わらず,基板の操作を確保すべきである。このことは,複数のエンドエフェクターが僅か2個の脚部を有することができること,および複数のプロセスモジュールが4個の受けピンを有すべきであることを意味する。
【0172】
汚損制御は,表面汚損およびバルクの汚損に対処すべきである。汚損の両方のタイプは,上記システムの温度,圧力および時間の各拘束内で受け入れ可能な複数のレベルになるようにされるべきである。
【0173】
表面汚損は,例えば,低い圧力にポンピングしつつ複数の古典的な方法上記温度を増加することによって除去されてもよい。このことは,図18aに概略的に例示されている。上記プロセスを加速させるとともにポンピング速度と比較的独立にそれを作成することに加えて,複数のガス薬品アシスト方法を用いてもよい。CLN200におけるエアリコンCLN300もしくは層流脱ガス装置におけるエアロック脱ガス装置は,この方法において使用され複数の適度の温度で色々な高い除去比を確保してもよい。
【0174】
図18bに例示されているバルク汚損は上記表面への上記複数の固相膜を介して上記複数の揮発性の構成要素の拡散速度によって上記除去速度が限定されるために対処することがより困難になる可能性がある。固相拡散は非常に遅いプロセスであるので,上記複数の固体の膜からのこれらの種を除くことは時間の余剰量を採ることができる。生産ツール内に存在する上記複数の拘束の中で,上記バルク汚損物を完全に除去することができない可能性がある。
【0175】
eWLBの場合の汚損物に対処するここで用いられているアプローチは2つある。
【0176】
表面汚損は,上記真空を浄化およびポンピングをしつつ,この基板の温度を増加することによってできるだけ完全に除去される。この方法はバルク汚損物の拡散によって決定された汚損の背景の定常状態を確立する可能性がある。
【0177】
上記基板の温度は次いで急速に低下され上記拡散速度,それにより上記汚損背景を低下させるとともに,この基板が上記第1の金属フィルムによって覆われるまでこの低い汚損レベルを維持する。
【0178】
蒸発の定常状態を決定するために複数の真空分圧モニターの使用は恩恵的であってよく,そして基板の品質の色々な依存性を除去することができる。図19はそのようなプロセスモニターのサンプル実施を示している。
【0179】
汚損の抑制および回復をさせるために,上記機器は自動化されたメンテナンスを可能にする実行可能で且つ適切なソフトウェアーが作用する場所で酸素ガスを用いて構成される。
【0180】
上記のように概略記載された上記複数の考察を利用するとともに上記のように概念の概略を実施して,プロセスツールは受け入れ可能なプロセス性能,スループットおよび複数のメンテナンス期間を用いてeWLBの処理もしくはそうでなければ複数の基板を汚損させるよう構成できる。この章は複数の機器ステーションの概念的な詳細を記載している。
【0181】
全体の装置構成にとっては,上記各要求された変化は広範囲ではない。複数のeWLB基板を処理する能力は複数の個別のプロセスステーションにおいて非常に詳細なレベルについて複数の構成および複数の変形例の収集によって生成される。
【0182】
完全さのために,上記ツールの全体のレイアウトは図20に提示されている。
【0183】
全体のプロセスフローは,温度管理に焦点を絞る複数の順応およびプロセス制御のための複数の要求された段階の向上を用いた上記最初のUBMプロセスフローに類似している。
【0184】
定性的なターゲット温度カーブは図21に提示されている。この主たる目的は高い汚損レベルに対処し可能なかぎり低く全ての以降の工程における複数の温度を維持するよう特定的に構成されている複数の脱ガスステーションにおいて,出来るだけ高く温度を駆動することである。そうでない場合には,上記温度は,上記第1の金属が被着されて上記基板を覆うまで可能なかぎり低く維持される。
【0185】
非常に粗い概略においては上記図面は図22に例示されたプロセスフローに導く。第1に,上記FOUPは,この実施の形態においては複数の複合ウェハーである複数の基板を用いて装填されている。上記複数の基板は上記インバウンドエアロック内において予め脱ガスされ,真空脱ガスされ,そして脱ガスの定常状態が達成される温度よりも低い少なくとも100Kの温度に冷却される。次いで,上記複数の基板は,少なくとも金属フィルムが上記基板上に被着されるまで低い温度を維持することによって更に処理される。上記処理が完了した後,上記複数の基板は上記装置からウォームアップされ且つ除去される。
【0186】
この方法に従えば,上記脱ガス速度を最小値まで低下させる必要はないが,バランス,即ち上記脱ガス速度が拡散速度によってのみ決定されるであろう温度T1における定常状態を確立する必要がある。基板のバルクは連続的にガスを生産し,そしてそれは連続的にポンピングされる。しかしながら,基板表面汚損およびチャンバー汚損は上記脱ガスにとって重要に寄与しない。周囲温度を温度T2まで引き続き低下させることによって,上記拡散速度は低下される。このことは,複数の付加的な作業ガスを有するエッチング,及び金属被着が生ずるけれども上記ポンプの電力は低いレベルの全体の汚損を保証するのに充分であるという効果を有する。それ故,上記脱ガス速度を再び増加するであろう温度を上昇させることを避けるように金属フィルムによって表面が覆われるまで温度T2において更に処理される。
【0187】
複数の以下の章は,上記装置の各ステーションに対して複数の適切な構成を記載している。
【0188】
上記FOUPステーション自体は,複数のシリコンウェハーに対して使用される1個のステーション以上の変形例を要求しない。しかしながら,上記FOUPカセットは複数の変形した基板とおそらく適合性がない。上記2個の裏面をサポートする特徴を除去することは避けられない可能性がある。
【0189】
図23に示されるように,複数の適切なFOUPカセットは商業的に入手可能である。適切な選択はなされるべきである。
【0190】
図24は複数の変形された基板の取り扱いをさせるよう変形されたフロントエンドロボットを例示する。これらの変化の全ては5,6年に亘って生産において既になされてきた。複数の要求された変化は以下の通りである。
【0191】
エンドエフェクター:上記TWPエンドエフェクターは,上記水の操作が図17に示される複数の領域に限定されるように使用されるべきである。
【0192】
ウェハーの存在感知:上記標準真空ウェハーの存在感知は上記付随的な光学的ウェハー検出器と置換されるべきである。
【0193】
ウェハーマッピング装置:このウェハーマッピングは複数のウェハーに対する要求されたマッピング角度が省略可能であることを除いて薄いウェハーのマッピングに類似している。このマッピングは上記カセットの側に対してできるだけ近接して複数のウェハーをマップするよう調整されるべきである。
【0194】
ロボットタイプ:広くて薄いウェハーエンドエフェクターは,上記FOUPの表面に垂直なロボットの運動の移動経路および他のステーションを要求する。このことは4軸ロボットへのある変化を要求する。
【0195】
図23は大きな面積のチャックを備えた露光器を例示している。この露光器は,上記複数のウェハーが図17に示されるような複数の領域の外側で操作されるシステムのみである。この露光器は大面積の薄いウェハーチャックを備えているべきである。
【0196】
ターゲットプレスパッタリングもしくはペーステイング手順のようなメンテナンスサイクルの中には,複数のメンテナンス物質の使用を要求するものがある。この物質は上記AMSシステムによって使用されるのみであり,そして拡張された各期間上記ツール内に維持できる。図26は6個のメンテナンス基板のためのフロントエンド実施されたバッファを示す。
【0197】
図27はブルックスGX8000移送エアーロック用の上記脱ガス挿入ユニットを示す。このユニットは最大300°Cの温度を補償する。エアーロック脱ガス処理を可能にするためには,このユニットが構成されるべきである。
【0198】
上記ヒーターに加えて,上記ポンピングシステムに対する新たな変形例は,上記プロセスモニターを実施するように要求される。このプロセスモニターは上記システム内の高真空(ターボー絶縁)弁の下流側の上に載置され,上記デバイスの断続的な通気を阻止すべきである。
【0199】
このプロセスモニターを実施して上記ツールの真空バックエンドにおいて許容されつつある上記複数の基板は全て適切に脱ガスされることを確保するよう実施される。このことが割り当てられた時間を用いて達成されることができない場合には,上記複数の基板は過失分析のためのいかなる処理もなしで上記カセットに逆方向に移動可能である。
【0200】
ウェハー取り扱いにとっては,上記エアーロック内の上記複数の受けピンはこのウェハーの取り扱いにとって構成される必要がある。
【0201】
このエアロックは,色々な変形例を要求するのみで薄い基板の取り扱いを可能にする。
【0202】
図28は薄いウェハーエンドエフェクターを示す。上記移送ロボットは,そのような複数のユニットを用いて構成される必要がある。
【0203】
上記脱ガスモジュールは,この応用例におけるより多くの重要モジュールの1個である。上記要求された色々な増進した能力を用いて上記モジュールを可能にするため,標準脱ガスモジュールへの以下の色々な付加は実施される必要がある。
【0204】
上記複数の基板は,脱ガスための裏面ガスを用いて熱い(150°C)チャックに機械的に締結される。
【0205】
プロセスモニターは,上記基板の直接の視線外れの状態で実装され最良の信号を得る。このプロセスモニターを用いて投入される複数の基板の適切な脱ガス状態を証明するとともに,上記残留ガス分析に基づく脱ガス処理を終了させる。このことは,複数の基板が上記次のステーションに移動する前に全て適切に且つ再生可能に浄化される。
【0206】
複数の他のプロセスモジュールに用いられる冷凍機の一つのタイプに依存して,上記脱ガス装置はコールドトラップを装備して水の複数のポンピング速度を増強するとともに締結具脱ガス処理をさせるコールドトラップを備えるようにすることも可能である。
【0207】
元の場所のクリーニングが要求されてもよい。このために酸素ラインは,上記チャックへの高周波電力供給トレインのみならず上記ガスボックスに付加されなければならない。このプロセスモニターを用いて上記クリーニング処理をモニターすることができる。点火源を実施して上記クリーニングプラズマをたたき出すことが要求されてもよい。
【0208】
上記複数の基板受けピンは,TWPタイプ(4つの側面を備えた装置)であってもよい。
【0209】
複数のeWLB能力の一つの観点は,上記エッチングステーションにおける基板温度を低下させることおよび制御することである。このことは図29に示すように冷蔵チャックに上記基板を機械的に締結することによって成される。この基板は裏面側が受け入れ可能な時間内において温度を低下させるとともに上記エッチングのプロセスの間上記低い温度を維持するよう要求されているものの,締結される必要がある。このウェハーは上記第1の金属被着が成されるまでこの温度において維持されなければならない。
【0210】
図30は上記チャックの温度が加熱および/もしくは冷却を用いて制御可能である温度範囲を例示している。
【0211】
加えて,上記エッチングモジュールは典型的にほとんどの有機的な蓄積が生ずる上記プロセスステーションである。複数の反応性ガス合成物に基づくモジュールの周期的なセルフクリーニングは,上記モジュールにおける適切な条件を維持するよう要求される。
【0212】
これらの機能を可能にするために,次の複数の観点は以下のように構成されることができる。
【0213】
水晶を締結する構成要素を備えた図29に示されるような冷蔵チャック。
【0214】
元の場所のクリーニングのための上記ガスボックス内の酸素ライン。
【0215】
プロセスモニター。
【0216】
適切に浄化可能である複数のエリアに上記複数の有機的な被着物を局所化するアドバンストプラズマ汚損シールド。
【0217】
処理の間上記反応炉ポンプの開放の適合を考慮する適切なソフトウエアーおよびハードウエアー。
【0218】
上記複数の基板受けピンはTWPタイプ(4つの側面を備えた装置)であるべきである。
【0219】
アイドル時間の間モジュール状態の判定基準および期間のプライミング/クリーニングに基づくモジュールのプライミング,ポストプロセスクリーンアップおよび目的化されたクリーンアップを可能にするソフトウエアーにおける複数の充分なAMS能力。
【0220】
上記活性冷却を終了させることと上記被着スタートとの間の再成可能および最小時間を確保するべく,上記エッチングチャンバー内の上記冷却サイクルの終了と上記金属1PVDプロセスモジュールにおける被着の終了との間の時間結合。
【0221】
冷蔵チャックが上記第1の金属PVDモジュールは以下の複数の適用化を用いて標準のパッケージングツール内の標準の第1の金属モジュールとして装置化できる。
【0222】
以降の処理の複数の要求項目に依存して,裏面側のガスもしくはクランプレスを用いて締結されてもよい。上記裏面側ガスの変化は,エッチング装置と金属1との間の時間結合に関してのより緩和した拘束を補償するが,上記機械的な締結に基づいて全面被着が可能でないという欠点を有している。
【0223】
複数のクランプレス(溝つきの)チャックにとっては,上記ウェハーの裏面側の脱ガス処理はある問題を提起する可能性がある。上記脱ガス処理が上記被着した膜に対する反対の効果を示す場合には,上記ウェハーから上記ポンプへの条件は上記チャックの頂部の特定の形成によって改善できる。
【0224】
上記複数の低い被着温度は上記被着された金属フィルム内の変化したストレスとなるだろう。このことはパルス化された直流スパッタリングを用いて対抗手段をとることができるか,もしくは場合によっては複数の圧縮性の膜が上記チャックの上の高周波バイアスを用いて作製される必要がある。
【0225】
上記複数の基板受けピンはTWPタイプ(4側部を備えた装置)であってよい。
【0226】
上記汚損源が上記金属1層によって被われているので,上記汚損を取り扱う複数の更なる対策手段は省略されてもよい。上記裏面側脱ガスが上記金属フィルムの質に影響を与える場合のみ,上記金属1クランプレス装置についての類似の対策手段が実施されることができる。
【0227】
CLN300IIを通常に備える上記複数の支持ユニットに対して,複数の要求された低い温度に到達することができる冷凍ユニットが付加されるべきである。このユニットの水流は分布システムを経由して上記クライアントのチャックへ供給されるべきである。
【0228】
概略として,以下の複数のソフトウエアー能力が実施されてもよい;複数の完全な自動化されたメンテナンスサービスおよび異なったモジュールにおける複数のウェハーシーケンスの結合。
【0229】
汚損制御および回復のために記載されている上記複数の対策手段は,余剰の脱ガス処理を示す全ての基板に一般的に適用可能である。複数の標準のポリイミド被覆化されたシリコンウェハーでさえ標準装置の場合よりもはるかに向上した質およびはるかに低い複数のメンテナンス努力で処理しようとすればできる。既存の装置におけるそのような複数の対策手段を実施するために,AMSおよび元の場所におけるクリーニング機構の配備が使用されてもよい。上記複数の冷蔵プロセスの複数のeWLB基板のための複数の結果に依存して,上記方法は既存の機器について実施されてもよい。
【0230】
図31は,主面33の上ポリイミド32の層を備えた半導体ウエハー31の形状の基板30と,上記複合ウエハー13の裏面の上,更に金属封止層41を含む複合ウェハー13の形状の基板40を例示する。
【背景技術】
【0001】
真空中に配置されている際,いくつかの基板の中にはこの基板からガス状物質が発せられている間,脱ガスをする。このガス状物質は処理機器を汚染させ,また望ましくない基板自体の各部分をも汚染させる可能性がある。複数の有機化合物を含む様々な基板は真空中に配置される際,脱ガス処理をする傾向がある。
【0002】
各種の半導体チップは,例えばプラスチックモールド化合物等の有機化合物を含むパッケージ内に典型的に設けられている。このパッケージはウェハーから切り出された半導体チップを保護すると共に,複数の半導体の物質の接触面と上記パッケージの複数の外部接触面との間のリンクをも提供し,それによってこのパッケージは,例えばプリント配線基板等のより高レベルのリワイヤリング基板上に実装される。
【0003】
各回路の複雑さが増加するにつれて接触部の数が多くなりすぎ,このことは,色々なパッケージの新たなタイプが要求されることを意味する。簡単な各チップのための必要な複数の接触部は上記パッケージの各縁部にまさに沿って収容されることができるが,上記パッケージの基部の全体は,複数の複雑なチップによって必要とされる。各接触部はマトリックスパターンに配列された複数のピンもしくは複数のボールの形状を取ることができる。時折上記各接触部の全てにおいて圧搾されるように,チップはパッケージがこのチップ単体にとってのみ必要であるよりも実際大きくなければならないよう複雑である。
【0004】
例えば,米国特許第7,009,288号に開示されているパッケージングのいくつかのタイプの中には,例えば,複数のボンドワイヤーもしくは複数のソルダーボールによって上記リワイヤリング基板に電気的に接続される前に,上記半導体チップが実装される予め製作されたリワイヤリング基盤の形状のリワイヤリング基板を使用しているものもある。この半導体チップ及び各電気的な接続部は上記パッケージの筐体を形成するプラスチック化合物内に通常埋設され,上記半導体チップ及び上記各電気的接触部を環境から保護する。
【0005】
eWLB(埋設ウエハーレベルボールグリッドアレイ)技術は,上記パッケージを上記実際のチップに関係なく各ボールにとって必要なスペースに整合させることが可能であり,このことは上記シリコンチップ自体よりもかろうじて幾らか大きい種々のパッケージを意味する。このタイプのパッケージングはプラスチック筐体化合物内の複数の半導体チップを先ず埋設し複合ウェハーを形成し,次いでこの複合ウェハーの上のリワイヤリング構造体を被着させてチップの各接触部パッドから上記パッケージの各外部の接触部パッドへの複数の電気的な接続部を提供することによって,設けられてもよい。このような方法の一例は米国特許第7,202,107号に開示されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら,例えば複合ウェハー等の脱ガスをする各基板を処理する複数の装置及び複数の方法の色々な改善は,望ましいことである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
真空中に配置される脱ガスをする基板を処理する方法が提供される。この基板は,真空中に配置され,そして脱ガス処理は,上記基盤をある温度T1に熱し,脱ガス速度が上記基盤に含まれるガス状コンタミネーションの拡散により決定され,かくして定常状態が基本的に確立されるまで,上記基盤から放出されるガス状コンタミネーションを取り除く
ことによって実行される。その後,基板の汚損物の拡散速度が,上記温度T1におけるそれよりも低いある温度T2に上記温度は低下させられる。上記基板は,金属を含むフィルムを被着するまで,上記温度T2において更に処理される。
【0008】
この方法によれば,上記脱ガス処理速度は最小値まで低下させられないが,バランスは確立され,即ち脱ガス処理速度が拡散速度によってのみ決定される温度T1における定常状態となる。言い換えるならば上記基板体はガスを連続的に生じ,そしてそれは連続的にポンピングされる。基板の表面汚損及びチャンバー汚損は脱ガス処理に貢献しない。
【0009】
次に周囲温度を温度T2に低下させることによって,上記拡散速度は低下する。このことは,付加的な作動ガスと共にエッチング及び金属被着が生ずるけれども,ポンピングパワーが低いレベルの全体の汚損を補償するに充分であるという効果を有する。それ故,上記基板は再び上記脱ガス速度を増加するであろう温度を上昇することを避けるように表面が金属フィルムによって覆われるまで,上記温度T2においてさらに処理される。
【0010】
上記拡散速度はある色々な基板にとっては約6乗だけ温度に依存する。
【0011】
上記温度T1と上記温度T2との間の差は少なくとも100Kであってもよい。例えば上記温度T1は150°Cであり,上記温度T2は20°Cあってもよい。
【0012】
他の実施の形態においては,上記基板はこの基板の更なる処理の間,温度T2もしくはそれ以下に維持される。
【0013】
上記基板の更なる処理は,この基板を1回もしくはそれ以上のエッチングを行い,1層もしくはそれ以上の金属層を上記基板上に被着させることからなっていてもよい。
【0014】
真空中内に配置される脱ガス処理を示す基板は,多くの形態をとることができる。第1の実施の形態においては,上記基板は有機物質の層を含む半導体ウェハーである。この有機物質は,上記半導体ウェハーの上面に配置されたポリイミド層を含んでいてもよい。この半導体ウェハーはシリコンウェハーであってもよい。
【0015】
他の実施の形態において,上記基板の表面側及び裏面側の1つもしくはそれ以上の各部は,少なくとも有機物質から構成される。上記基板は有機化合物から形成されてもよい。ある実施の形態においては,上記基板は共通のプラスチック化合物内に埋設される複数の半導体チップから構成される複合ウェハーである。上記各半導体チップの少なくとも各接触部パッドは上記複合ウェハーの第1の表面において露出されている。この金属層は上記複合ウェハーの上記第1の主表面上に被着されている。この金属層は上記複合ウェハーから処理(singulated)される個々の電子的な構成要素のためのリワイヤリング構造体を生成するよう引き続き構成されていてもよい。このタイプの基板は,埋設ウェハーレベルボールグリッドアレイ(eWLB)基板としても知られている。
【0016】
ある実施の形態においては,上記複合ウェハーはチャンバー内に配置され,温度T1まで加熱され,チャンバーが真空ポンプでポンピングされ,上記チャンバーからの上記チャンバーウェハーから発せられるガス状の物質を除去する。付随的に上記チャンバーをポンピングし除去比率を増加しつつ,ガスの流れは上記複合ウェハーに印加されてもよい。
【0017】
上記複合ウェハーから発生するガス状物質は,ポンプへ導くポンピングライン内に位置したコールドトラップ内にトラップされてもよい。このことは,上記ガス状物質によって上記ポンプの損傷および/もしくは汚損を阻止する。
【0018】
各種エンドポイント検出技法を用いて,上記複合ウエハーは充分脱気されたかを決定するために用いられてもよい。上記複合ウエハーから除去される上記ガス状物質は,監視されてもよく,水(H2O),二酸化炭素(CO2)もしくは,炭化水素(CxHy)等の1個もしくはそれ以上の化合物が識別されてもよい。
【0019】
上記第1の金属層を被着する前,洗浄処理は,温度T2において実行されてもよい。洗浄処理を用いて,上記半導体チップの活性面に位置する複数の接触パッドへの上記第1の金属層の接着を改善することができる。上記洗浄処理は,エッチング処理であってもよい。
【0020】
所望の低温度における上記複合ウェハーの温度を維持するために,この複合ウェハーは上記クリーニング処理の間および/もしくは上記第1の金属層の被着の間,活性的に冷却されてもよい。活性冷却は上記複合ウェハーが位置するチャックを冷却することによって達成されてもよい。
【0021】
上記第1の金属層は,例えば,パルス化された直流スパッタリング等のスパッタリング技法などの物理的蒸着によって被着されてもよい。直流スパッタリングを用いる場合には,高周波バイアスを上記パネルを支持するチャックに印加されてもよい。このことは,湾曲した基板上に均一な金属層の被着において助力することができる。
【0022】
上記複合ウェハーの前面側の処理の間,上記複合ウェハーの背面側からの汚損を減少するために,封止金属層は,上記パネルの上記前面側の上の上記第1の金属層を被着する前に上記パネルの上記背面側上に被着されてもよい。この封止金属層は,付加的な熱拡散器が実装される適切な表面としても作用することが可能である。
【0023】
上記基板が複合ウェハーである各実施の形態は,以下の構成を有する。
【0024】
上記第1の金属層は複数の導体トラックの1個もしくはそれ以上と,複数の接触部パッドと,上記各半導体チップの活性面に位置する各チップ接触部パッドから各構成的接触部パッドへ延在する複数の導体トラックと,そしてプラスチック化合物の上位置するとともに上記半導体チップに隣接した各構成的接触部パッドとを提供すべく引き続いて構成される。上記複数の導体トラックの配置及び複数の構成接触部パッドは,上記各構成要素に上記望ましいボールアウト配置及びボールピッチを与えるよう選択されてもよい。
【0025】
更に別の実施の形態において,第2の金属層は上記第1の金属層に被着され,そして付随意的に第3の金属層は上記第2の金属層に被着され多層リワイヤリング構造体を提供する。異なった層の各金属は異なっていてもよい。上記最下層は接着層として作用してもよく,更に上記最上層は抵抗接触部層として作用してもよい。
【0026】
電子部品を製造する方法も提供される。ここでは,複合ウェハーの形式の基板を上述した実施の形態の1つにより処理すると共に,更に上記基板は1つもしくはそれ以上の電子部品を製造するよう処理(singulated)される。この電子部品は,プラスチック化合物に埋没される半導体チップと,上記半導体チップのうち少なくとも1つおよび上記プラスチック化合物に位置する少なくとも1個の金属層とを含んでいる。
【0027】
2個の脱ガスステーションと,少なくとも1個の処理ステーションとを備えた基板を処理するための装置が提供される。第1の脱ガスステーションは,上記基板を加熱するための手段を含むエアロックと,プロセス監視センサーとを含んでいる。上記エアロックは排気システムに接続されている。第2の脱ガスステーションは,上記基板を加熱するための手段と,上記基板の裏面側を浄化すべく位置したガス供給装置と,プロセスモニターセンサーとを備えている。上記第2の脱ガスステーションも排気システムに接続されている。次いで,少なくとも1個の上記処理ステーションは,上記基板を活性的に冷却する手段を備えている。
【0028】
この装置は,上記基板のバルクからの拡散の定常状態を獲得すべく脱ガス処理が達成され,次いで上記基板はこの基板の少なくとも1個の主表面を金属フィルムで覆うまで維持される温度T2に冷却可能なので,既に述べた各実施の形態の1つに係る方法を達成するのに適している。特に,上記脱ガス処理はインバウンドエアロックも脱ガス処理のために使用されるように従来のクラスタータイプマルチステーション処理システム内で達成可能である。通常の製造速度は維持されることが可能であり,更に上記処理装置の外のいかなる分離した機器も上記脱ガスプロセスの一部もしくはすべてを達成するように要求されない。
【0029】
基板を冷却するための手段は,ヒータ要素を含む冷蔵チャックであってもよい。このことは上記基板の温度をより広い温度領域に亘って制御させることができる。
【0030】
上記各脱ガスステーションおよび上記各処理ステーションは,円形に湾曲した基板を受けるよう配置した複数の受けピンを備えていてもよい。色々な複合ウェハーは,円形の湾曲を示すような傾向があるので,処理されるべき基板が複合ウエハーである場合には,この実施の形態を用いてもよい。
【0031】
1個もしくはそれ以上の上記脱ガスステーションおよび上記処理ステーションは,更に上記基板から発するガス状物質を吸収するコールドトラップを備えていてもよい。このことは上記真空システムの損傷及び汚損を阻止する。
【0032】
上記第2の脱ガスステーションおよび/もしくは上記以後の各処理ステーションは,ステーションに酸素を提供するためのガスラインと,上記第2の脱ガスステーションのチャックを供給するための高周波電源供給部とを更に備えている。これらの特徴によりその場所におけるクリーニングが達成可能になる。
【0033】
上記第1の脱ガスステーションは,クラスタタイプマルチステーション処理装置のインバウンドエアロックであってもよい。
【図面の簡単な説明】
【0034】
各実施の形態は,添付図面を参照して以下説明されるであろう。
【0035】
【図1】図1は,ファンアウトモールド成型された基板もしくは複合ウェハーを例示する。
【0036】
【図2a】図2aはバンピングパターンを例示する。
【0037】
【図2b】図2bは第1の実施の形態に係るパネルの概略的な断面図を例示する。
【0038】
【図2c】図2cは第2の実施の形態に係るパネルの概略的な断面図を例示する。
【0039】
【図3】図3は複合ウェハーの脱ガス処理を例示する。
【0040】
【図4】図4は複合ウェハーのエッチング処理を例示する。
【0041】
【図5a】図5aは上記複合ウェハーへの第1の金属層の被着を例示する。
【0042】
【図5b】図5bは上記複合ウェハーへの第2の金属層の被着を例示する。
【0043】
【図6】図6は複合ウェハーの製造を例示する。
【0044】
【図7】図7は複合ウェハーの基板弧状を例示する。
【0045】
【図8】図8は脱ガス後のeWLB基板の典型的なRGA(残留ガス分析器)スペクトルの図を例示する。
【0046】
【図9】図9は脱ガス後のeWLB基板の典型的なRGA(残留ガス分析器)スペクトルの図を例示する。
【0047】
【図10】図10は脱ガス以前及びそれ以降を例示する。
【0048】
【図11】図11は比較UBMフローを例示する。
【0049】
【図12】図12は各基板の種々の変形タイプを例示する。
【0050】
【図13】図13は終端検出を有する定性的クリーニングサイクルを例示する。
【0051】
【図14】図14は標準パッケージング装置クラスタレイアウトを例示する。
【0052】
【図15】図15は標準の比較プロセスのための温度及び脱ガスの定性的な外観を例示する。
【0053】
【図16】図16は一実施の形態に係る温度および脱ガスの定性的な外観を例示する。
【0054】
【図17】図17は複数のTWP特徴に重なるFOUP仕様書図面を例示する。
【0055】
【図18】図18は可能な表面及び複数のバルク汚損フローを図示する。
【0056】
【図19】図19は一体のプロセスモニター実施を例示する。
【0057】
【図20】図20は複合ウェハー処理のためのツール外観を例示する。
【0058】
【図21】図21は一実施の形態に係るeWLBプロセスのための温度および脱ガスの定性的な外観を例示する。
【0059】
【図22】図22は一実施の形態に係るパネルを製造するための方法を例示する。
【0060】
【図23】図23は湾曲した基板に適したFOUPを例示する。
【0061】
【図24】図24はTWPハードウエアを備えたフロントエンド4軸ロボットを例示する。
【0062】
【図25】図25は大面積のチャックを備えた露光器を例示する。
【0063】
【図26】図26はメンテナンス材料バッファを例示する。
【0064】
【図27】図27はCLN300エアーロック脱ガスユニットを例示する。
【0065】
【図28】図28は300mmTWP真空エンドエフェクタを例示する。
【0066】
【図29】図29は冷蔵チャックアッセンブリを例示する。
【0067】
【図30】図30は複数の冷蔵チャックの各制御範囲を例示する。
【0068】
【図31】図31は各基板の異なったタイプを例示する。
【発明を実施するための形態】
【0069】
本実施形態は,有機的なもしくは他の脱ガスの複数の拡張されたレベルおよび単一ウェハーの高純度機器の実施を示す各基板を処理するための装置および方法の設計上の種々の考慮すべきことを記載する。
【0070】
上記基板は,例えばポリイミド層等の有機物質の層を含む半導体ウェハーであってもよい。この基板はまた上記有機物質から部分的に形成されてもよい。次の各実施例は複合ウェハーの形状での基板を参照して記載される。この複合ウェハーは,例えばモールド成型化合物等の一般的なプラスチック複合物内に埋設された複数の半導体チップから構成される。複数のeWLBファンアウト生産物の高容量生産のために複合ウェハーを用いてもよい。
【0071】
ファンアウト即ちファンーアウトは同一タイプの複数の他の論理ゲートの数多くの入力を駆動するべく電子的に実施された,ある論理ゲートの出力を可能とする対策手段である。ほとんどの各デザインにおいては,色々な論理ゲートを共に接続してより複雑な各回路を形成し,そして1個の論理ゲート出力に対していくつかの論理ゲート入力に接続されることは一般的である。各論理ゲートを実施すべく使用される技術は,必要とされる付加的なインターフェース用の回路なしで共に直接各ゲート入力がワイヤ−ドさせられる。
【0072】
ダイ:各集積回路に関連したダイは,与えられた機能回路が製造される半導体物質の小さなブロックである。典型的に,各集積回路は,例えばフォトリソグラフィー等の各プロセスを介して電子的なグレードのシリコン(EGS)の単一ウェハー上の多くの使用例において製造される。このウェハーは切断されて(細かな四角に分割され)多くの片になり,各々は上記回路の一つのコピーを含んでいる。これらの片の各々はダイと呼ばれる。
【0073】
FOUPはFront Opening Unified Podの頭字語である。それは制御された環境の中で確実に及び安全に各シリコンウェハーを保示するよう,更に適切な各負荷ポート及びロボットの各操作システムを装備した色々なツールによる処理もしくは測定のために上記各ウェハーを取り外すよう設計された特殊なプラスチック・エンクロージャー(Plastic Enclosure)である。
【0074】
UBMはunder bump metallizationの頭字語である。ほとんどのICボンドパッドの最終的な金属層はアルミニュウムであり,従来のワイヤーボンデイングのための満足する表面を提供する。残念ながら,この表面はほとんどの導電的な各バンプに対しては相性が悪い。アルミニュウムは,空気に露出したらすぐに酸素を形成し,そしてこの生来の酸化物は電気的な絶縁体である。その形成体におけるワイヤーボンドは上記絶縁酸化物を介して抽出し,下地の金属と共に溶接する。各バンプは電気的な接続を形成するための択一的な技法を必要とする。
【0075】
その結果,成功的なバンプ処理は酸化されたアルミニュウム表面を先ずより相性の良い物質;UBMで置き換えるべきである。このUBMは幾つかの要求項目に合致すべきである。それは上記アルミニュウムへの強力で,安定的で低い抵抗の電気的接続を提供すべきである。それは,上記低い下地のアルミニュウムと環境から上記アルミニュムを封止する周囲を囲むICパッシベーション層との双方によく接着されるべきである。このUBMは,上記IC内へ他の各バンプ金属の拡散を阻止する強力なバリアを提供すべきである。このUBMはソルダーリフローための各バンプ金属によって容易に湿潤可能にされるべきである。これらの各要求項目に合致することは,例えば接着層,拡散バリア層,ハンダ付け可能な層及び酸化バリア層等の異なった金属の多重層を一般的に要求する。
【0076】
TWPはThin Wafer Processingの頭字語である。
【0077】
ICPはInductively Coupled Plasma(誘導的結合プラズマ)の頭字語である。誘導的結合プラズマ(ICP)は,電磁的誘導によって,即ち,複数の時間―変化磁場によって生成される各電流値によって上記エネルギーが供給されるプラズマ源である。
【0078】
この書類に記載されている各概念および評価は,例えばプラスチック化合物等の有機化合物内に埋設されている複数の半導体チップから構成されるパネルを処理するために使用されるエアリコンクラスターライン処理装置に言及する。1個もしくはそれ以上の金属層はそのようなパネルに被着され,上記有機化合物の上に位置される可能性のある上記各チップ接触部パッドからへのりリワイアリング構造体を提供する。このパネルは処理(singulated)されて複数のパッケージを生産し,そして複数の埋設されたeWLBパッケージとして言及もされる。上記各概念は各埋設ダイ技術で各基板の処理ために詳細に記載されるが,拡張脱ガス処理を示すいかなる基板に対してより一般的に適用されることもできる。しかしながら,適用可能性および機能性は,ある特定の処理機器に限定されないが,他のタイプの機器に有用に適用可能である。
【0079】
各eWLBもしくはファンアウト基板は,複数の半導体ダイが各有機的な化合物成形体の中に埋設されている各複合ウェハーである。この技術は接触面積を増加させると共に複数の生産物の収率を向上させる。図1はある有機化合物内に埋設された複数の半導体チップから構成される複合ウエハーを例示する。図2aは各構成要素たる接触パッドの上に配列された上記複数のソルダーボールのバンピングパターンを例示する。図2bは上記複合ウェハーの上のリワイヤリング構造体を被着し,あるパネルを形成する処理の後の,上記パネルの概略的な断面図を例示する。
【0080】
図2bはパネル1の一部の断面図を例示している。このパネル1は複数の半導体チップ2を含み,その内の一つが図2bに例示されているようにプラスチック筐体化合物3内に埋設されている。各半導体チップ2の各々は,複数のチップ接触部パッド5が位置している活性面4を含んでいる。この実施の形態においては,上記各チップ接触部パッド5は,上記プラスチック筐体化合物3の主表面6と同一平面である。このパネル1は更に金属層を上記プラスチック筐体化合物3の主表面6及び半導体チップ2の上記活性面4に被着することによって製造されていたリワイヤリング構造体7を備えていてもよい。このリワイヤリング構造体7は各導電体トラック8の各々の遠方端部が上記半導体チップに隣接して上記プラスチック筐体化合物3の上に位置するようにファンアウト配置において,上記各チップ接触部パッド5から延在する複数の導電体トラック8を含んでいる。上記各遠方端部の各々は,ソルダーボール10が位置する外方の接触パッド9を提供する。この実施の形態においては,上記半導体チップの受け面11は上記プラスチック筐体化合物3内に埋設されている。
【0081】
上記パネル1は参照番号12を用いて表示される各ラインに沿って多くの場合は処理(singulated)され,上記パネル1からの複数の個別パッケージを製造する。
【0082】
更に図示しない複数の実施の形態において,各接触部バンプは上記半導体チップの上記活性面の上の上記各接触部パッドの上に位置されてもよい。上記各接触部バンプの一番外側の部分は,上記プラスチック筐体化合物の主表面と同一平面であってもよい。これらの実施の形態においては,上記半導体チップの上記活性面は上記プラスチック筐体化合物内に位置している。
【0083】
図2cは更なる実施の形態に係るパネル1’から製造された半導体パッケージを例示している。
【0084】
上記パネル1’はプラスチック成形体複合物9’及びプラスチック9’’層を有するプラスチックパッケージ2’を含んでいる。このプラスチック成形体複合物9’は上記半導体チップ3’の各側部縁部14’を囲むとともに,上記半導体チップ3’の上記複数の側部縁部14’より任意の望ましい程度大きく作成され,上記各外方接触部パッド17’のためのスペースを提供する可能性のある複数の側部縁部13’を形成する。上記半導体チップ3’の受け面27’は上記プラスチック成形体複合物9’から自由のままであり,上記プラスチック成形体複合物9’の第2の主面5’と同一平面である。プラスチック9’’の電気的絶縁層は,上記半導体チップ3’の上記活性上面側12’の上およびプラスチック成形体複合物9’の各側部縁部13’の上に配列されるとともに,上記各側部縁部13’と上記半導体チップ3’との間の遷移的な領域をもたらす。上記半導体チップ3’の上記各接触部パッド11’は,プラスチック9’’の層によって覆われていない。
【0085】
この実施の形態においては,上記リワイヤリング構造体はマルチレベルリワイヤリング構造体である。上記プラスチック9’の層は第1のワイヤリング平面30’および第2の書き込み平面31’を支持し,各接触部各部8’として形成される各コンタクトビア28’によって上記半導体チップ3’の上記各接触領域11’に電気的に接続されている。上記各接触柱部8’および/もしくは上記各コンタクトビア28’は,上記ワイヤリング平面30’と一緒に流電気的にもしくは化学的に被着された金属から構成されていてもよい。
【0086】
上記プラスチック9’’の層は約30mmもしくは20mmである可能性のある厚さdを有している。更なる各ワイヤリング平面は,上記第1のワイヤリング平面30’および第2のワイヤリング平面31’より上方に設けられてもよい。
【0087】
有機物質内に埋設された複数の半導体チップ2を含む上記複合ウェハーの上に上記リワイヤリング構造体を被着するために,この場合,プラスチック化合物コンタミネーションは表面汚損およびバルク汚損を考察することによって,および上記システムの温度,圧力および時間の各制約内で受け入れ可能な各レベルまで双方のタイプの汚損をもたらすことによって制御される。
【0088】
表面汚損は低い圧力にポンピングを実行しながら上記温度を増加することによって除去されてもよい。加えて,各ガス薬品アシスト方法を用いて上記プロセスを加速させると共にポンピング速度と独立に比較的に上記除去を成すようにしてもよい。エアリコンCLN300内の上記エアロック脱ガス装置もしくはCLN200における層流フロー脱ガス装置はこの方法を用いて各適度な温度における高い除去比を確保する。
【0089】
バルク汚損物の除去比は上記表面の上記各固体膜を介して揮発性の構成物質の拡散速度によって決定される。固相拡散は非常に遅いプロセスとなる傾向があるので,上記各固体膜からのこれらの種を除去することは余剰の時間を要することができる。生産ツール内に存在する色々な制約内において,完全に上記バルク汚損物を除去することは可能ではないであろう。
【0090】
複合ウェハーもしくはeWLBの場合の汚損物に対処するため本出願において使用されるアプローチは2つある。第1は,上記表面汚損は浄化および真空をポンピングする際,上記基板の温度を増加することによってできるだけ多く除去される。この方法を用いて上記バルク汚損の拡散によって決定される汚損背景の定常状態を確立することもできる。
【0091】
次いで,上記基板の温度は急速に低下し,上記拡散速度をそれによって上記汚損背景を低下させ,そしてこの低汚損レベルは,低温度で上記基板を維持することによって上記基板が上記第1の金属フィルムによって覆われるまで維持される。
【0092】
この方法は,複合ウェハー13からパネル1の製造のために図3乃至図5に例示されている。この複合ウェハー13は,上記各半導体チップ2の上記活性面4が一般的にプラスチック筐体化合物3の主表面6と同一となるよう,さらに上記活性面4はプラスチック筐体化合物3から露出すように,プラスチック筐体化合物3内に埋設される複数の半導体チップ2を含む。
【0093】
図3において例示されるように,上記複合ウェハー13は,温度T1に加熱され,各矢印14によって概略的に例示されるように上記複合ウェハー13から色々なガス状コンタミネーションを除去する。この熱処理は真空の下で実行され,そして付随的にガス状物質を除去すべくガス洗浄で実行される。上記温度T1は,例えば約150°Cの範囲であってもよい。この熱処理は,脱ガス速度が上記ウエハーの汚損の拡散によって決定されるまで実行されてもよく,かくして必須の定常状態が確立されるまで実行されてもよい。
【0094】
その後,上記複合ウェハー13の温度は,上記複合ウェハーのコンタミネーションの拡散速度が温度T1において上記複合ウェハーのコンタミネーションの拡散速度より低い温度T2に低下する。温度T2は温度T1より低い。温度T2は温度T1より100K低くてもよく,温度T1が150°Cの場合,温度T2は,例えば20°C乃至30°Cであってもよい。
【0095】
上記複合ウェハーは,上記基板の少なくとも1つの表面が金属を含むフィルムで覆われるまで上記温度T2において更に処理される。
【0096】
処理における第2の脱ガス処理は,上記複合ウェハーからのガス状物質を更に除去すべく達成されてもよい。この第2の脱ガス処理において,上記複合ウェハーは,所望の定常状態条件を達成するために第1の脱ガス処理の間に達成した上記温度T1より大である,或る温度に加熱されてもよい。
【0097】
図4において例示された以降のプロセス工程において,上記各チップ接触部4は各矢印15によって図において示されるようなエッチングプロセスによって清浄化される。このエッチングプロセスは,温度T2において実行される。
【0098】
その後で,図5aに例示されているように,第1の金属層16が,上記プラスチック筐体化合物3の第1の主面6および各半導体チップ2の上記活性面,更に上記各チップ接触部パッド4上に被着され閉鎖金属層16を上記複合ウェハーの表面に形成する。この被着プロセスも温度T2で実行される。この第1の金属層16は例えばスパッタリング技法等の物理的蒸着法を用いて被着されてもよい。
【0099】
このリワイアリング構造体7は,多層構造体を含んでいてもよい。図5bにおいて例示される本実施の形態において,第2の金属層17および付随的に更なる各金属層が上記第1の金属層16の上に被着されている。もし存在するならば上記第1の金属層15そして第2および更なる各金属層は引き続き構造化される閉鎖層として被着され複数の導体トラック8を製造してもよい。
【0100】
上記複合ウェハー13の製造は,図6に例示されている。第1に支持基板20が設けられ,そして接着層21がこの支持基板20の一方の側の上に被着される。複数の半導体チップ2は,上記各半導体チップ2の上記活性面およびそれ故,上記各チップ接触部パッド5が上記接着層21に接触するように,上記接着層21の上の各行および各欄において次いで配列される。その後上記各半導体チップ2の複数の側面部22および裏面23が一般的なプラスチック筐体化合物3において埋設される。引き続いて,上記支持基板20および接着層21が除去され複合ウェハー13を形成する。
【0101】
上述した各実施の形態の1つに係る方法は,以下に記載するような装置を用いて実施されてもよい。
【0102】
複合ウェハーもしくはeWLBの形状における各基板は,各自動化された高真空ツールにおける処理のための幾つかの挑戦を提示する。
【0103】
上記各基板は,図7に図示されるように平坦な表面の上に置かれる際,例えば200mm基板直径に対して1mm以上の過剰な湾曲部を示す傾向がある。この湾曲は上記各基板が300mmΦであり更に標準のFOUP内に配置されている際自然に悪化する。上記各基板は各薄いウェハーとしての複数の類似の機械的な特徴を示す。しかしながら,この各薄いウェハーが円柱上に湾曲した状態を示す場合には,各eWLB基板は球状の湾曲状態を示す。このことはウェハーの取り扱いのためおよび処理中の基板固定化の双方のために種々の示唆を有する。
【0104】
上記各基板は加熱された際特に過剰な脱ガス処理を示す。図8および図9は加熱ウェハーの低いマススキャンの残留ガス分析器スペクトル,そして冷却および過熱された基板のピークトレースを例示している。加熱され既にポンピングされたウェハーの脱ガススペクトルは,水および炭化水素の断片の顕著な蒸発を更に示している。
【0105】
ポリイミド被覆層を備えた及びそれを備えていない各埋設されたダイウェハーの種々の比較測定は上記各有機物質のための幾らかより高い各ピーク(図8における各チップ)を示しており,このスペクトルは上記被覆層からの僅かな寄与で上記基板の脱ガスに上記スペクトルが主として基づいていることを示している。このことはまた以下のことを示している。
【0106】
各eWLB基板の上記脱ガス速度は標準の各ポリイミド被覆化されたウェハーのためのそれより著しく高い。各eWLB基板にとって,この基板の表面側および裏面側の双方が上記脱ガス処理に寄与し,そして汚損制御のために考慮される必要はない。このことは,各シリコンウェハーの上記標準処理とは相違する。
【0107】
上記eWLBもしくは各複合ウェハーはまた,上記基板が真空内に置かれる際蒸発する水を含んでいる。この水はチャンバーの汚損物および例えば各チップ制御部パッド等の上記複合ウェハーの各構成要素の汚損を引き起こすことができる。図10は同じチャンバー内の室温の挙動における変化および各過熱された(150°C)基板を示す。
【0108】
上記室温脱ガス処理は,すでにかなり行われており,水の背景において10倍の増加を示す。室温における上記各ピークトレースについての効果を示さない各標準のシリコンウェハーと比べて,このことは重要である。
【0109】
さらに,一旦上記各複合ウェハーが約120°C乃至150°Cに加熱されると,水の背景において108倍以上の増加が観測される可能性がある。このことは,標準のエッチングプロセスが許容可能な量および速度で取り扱うことができることよりもはるかにそれ以上の効果がある。
【0110】
上記各指示された総圧は,上記水の分圧が約6´106mバールに到達することを示している。このことは上記接触部の浄化のための典型的な各プロセス圧力の約1パーセントである。このことは上記接触部の浄化の質についての色々な逆効果を有する可能性がある。
【0111】
更に,チタンのような種々の腐食物質のスパッタリングの間プロセスガスの水の汚損量を示す各基板は,水を用いた反応に基づいて各酸化物の非常に高い各レベルを示しやすい。このことは上記接触部の質に深刻な影響を与える可能性もある。各シリコン基板にとっては,一旦物質がある厚さに被着されると,この脱ガス効果は低下するであろう。各eWLB複合ウェハー基板にとっては,上記各基板の脱ガス処理は次いで上記基板の裏面側から生ずるので,このことは仮定することはできない。
【0112】
水の汚損についての色々の類似の効果は,各有機的な汚損物にとって前提として要求することができない。水にとっては,種々の炭化水素は不充分に制御された接触の質に導く可能性のある上記エッチングの浄化および上記各被着された膜の化学上におけるある役割を演ずるであろう。
【0113】
色々な有機的な汚損物は一つの顕著な付加的な負的挙動を示す。上記各汚損物の性質に基づき,これらの揮発的な種はプラズマ環境において反応し極めて高い各蒸気を用いて色々なより大きな重合的な分子を形成する。これらの新しく形成された物質は,上記反応炉内に収容される傾向にある。使用における色々な反応炉について,ポンプに向けてプラズマの下流に位置した際特に,複数の重い被着物が各コールド領域の上で観測することができる。
【0114】
上記プロセス上のこれらの被着物の効果は,未だ公知ではない。しかしながら,上記真空の質についての効果は,場合によっては極端に発揮される。通常よりも15乃至30倍の各ベース圧力レベルが観測されてきた。自然に,このことはメンテナンスの後極めて長いポンプダウン期間を導くこととなり,多くの場合にはクリーン機器の種々の特定されたベース圧力がけっして達成されることはなく,そして劣化し続ける。
【0115】
第2の効果は,これらの被着物が上記反応炉容器および構成要素の上の複数のエッチングされた膜の接着に一般的に厳しく作用することである。このことは色々な粒子の加速された形成に導く可能性があり,今度は浄化部品の頻繁な交換および機器のための色々な拡張されたクリーニング手順を強制する,色々な粒子の加速された形成に導く可能性がある。
【0116】
それ故,上記プロセスに対して直接逆ではないけれども,色々な有機的な汚損物は機器の入手可能性および性能を厳しく減少させる可能性がある。
【0117】
ここで記載された上記各効果は複数のポリイミドにより被覆されたウェハーを動作させる機器を用いた様々な経験に基づくものである。脱ガス分析によって示されるように,このタイプの色々な基板は種々のeWLB基板と比較して適度な有機的な脱ガス処理効果を示す。それ故,機器の劣化は,生産においてeWLBを動作させる際,大きく加速されることが期待できる。
【0118】
概要として,種々のeWLB基板を動作させる次の示唆は一つもしくはそれ以上のやり方における色々な標準処理方法を変化させることによって軽減される可能性がある。
【0119】
上記基板の定義されていない単純化は,上記取り扱いシステムへの順応によって補償できる。色々な薄いウェハー取り扱い方法に対して使用される対策と類似の色々な対策が使用されてもよい。
【0120】
上記基板によって発生したコンタミネーションは,例えば発熱装置および色々なポンピング装置によってプロセス全体に亘って良好に制御される。
【0121】
汚損物は最小化することができるのみであり,完全には避けられないので,色々な対策手段を実施してメンテナンス時間を減少すると共に色々な生産レベルを増加するよう上記機器における種々の残留物の蓄積に対処するようにしてもよい。
【0122】
これらの考察は標準パッケージング物質に全て基づいており,そしてプロセスフローはUBM = アンダーバンプメタライゼーションに対して図11に示されているようである。このプロセスフローは比較プロセスフローとして考察できる。
【0123】
このフローにおいて,上記物質は大気を取り扱うシステムによってSEMI標準FOUP(SEMIE1.9−1106及びSEMI−E47.1−1106)から取り出され,そして露光器の上に置かれその刻みの位置決めを行うとともに変位を補償する。次いで,この基板はそれが排気されるエアーロック内に移動される。この段階の間,上記基板の温度は既に増加されてもよい。次の工程においては,上記基板は高い真空の下で加熱され,そして引き続いてICPエッチングコンスタントクリーナーおよび上記メタルスタックのための幾つかのPVDスパッタチャンバーに移動される。最後に,上記基板はエアーロックを介して真空から移動され,そして上記FOUP内に逆戻りして位置される。上記基板は冷却を必要とする場合,この冷却は上記出力エアーロック内で実行される。
【0124】
図12は,種々のタイプの基板変形を例示する。SEMI―M001−0309によれば,上記ウェハーの曲がりもしくは圧力変形は100mm以下にすべきである。大気的および真空ウェハーの移送及びプロセスステーションハードウェア用の標準取り扱い機器は通常に設計され,各基板のSEMI−指定平坦度を取り扱う。各200mmeWLB基板の決定された湾曲/曲がりおよび各300mmeWLBウエハーの期待された湾曲/曲がりは機器の順応を要求し,ウェハー基板平坦度の上のそのような大きな各許容度に対処する。
【0125】
上記ウェハー平坦度についての上記各大きな許容度が生ずる一つの他の応用は薄いウェハー処理にある。この技術は周知であり,そして多くの色々なクラスターラインツールにおける生産にある。しかしながら,各薄いウェハーをうまく取り扱うべく適用された上記各方法は,上記複数の結晶性基板が,円筒状湾曲部を示す傾向にあると言う事実に基づく大きな部分にとって有用である。そのことは,上記各基板がこの基板表面に並列な1個の軸に沿ってある大きな変形を示すが,任意の他の軸に沿って極めて硬くそして平坦であることを意味する。このことは,結晶性物質の圧縮不可能性に基づいている。
【0126】
各eWLB基板は,非常に異なった色々な特質で種々の物質から作製される。それ故,この基板変形は軸に依存することなく,そして一つの軸に沿った変形は,他の軸に沿った変形に影響を与えない。その結果,これらの基板は多くの異なった形状を示すことができる。いかなる処理機器もこれらの異なった形状に対処することができるべきである。
【0127】
最終的に,上記機器を介しての移動経路の間,上記基板は多くの異なった温度および膜ストレスレベルにおける上記機器にそれ自体存在するであろう。それ故,上記基板の変形は上記処理サイクルの間変化することができると仮定され得る。これは再び上記システムについての要求を上記基板の実際の形状に対しては比較的に非反応的にさせる。
【0128】
これらの基板についての形状の許容度は,クラスターライン処理ツール内において以下の各サブシステムの設計に影響を与える。
【0129】
フロントエンドロボット:FOUPカセット内の2個の他の変形された基板の間の拘束された空間内で,およびその空間から上記各変形されおよびランダムに配向された基板を移送しなければならないので,このことはたぶん最も重要な構成要素である。上記基板の形状および運動の拘束は,その形状に係らず安全に上記基板を保持すべき設計およびエンドエフェクターに大きな影響を与える。上記エンドエフェクターの設計は,上記ロボットの運動の移動経路を定義する。最終的に,上記基板の変形は,上記FOUP内の上記基板の上記実際的な鉛直方向の位置に関する大きな許容度を課するので,マッピングシステムは上記FOUP内の溝位置に基板を明確に割り当てることが尚可能でありつつ,これらの許容度を調整すべきである。
【0130】
基板露光器:この基板露光器は適正な位置において上記基板を安全に保持することができるべきである。この露光器光学システムは,スキャンターンの間合焦状態および非合焦状態で動作する可能性のある基板縁部に対応すべきである。
【0131】
入力エアーロックおよび出力エアーロック:両方のエアーロックは各変形した基板を取り扱うことができる必要がある。
【0132】
真空ロボット:上記基板の初期的な変形とは別に,上記真空ロボットは上記基板の変化する形状にも対処しなければならないだろう。このことは上記ロボットのエンドエフェクターがウェハー形状に対して非常に非反応的であるべきとのことを意味する。上記エンドエフェクターの設計は,上記システム内のプロセスのあるものの中には温度および色々な温度の揺らぎに非常に反応的であってもよいとのことも考慮に入れるべきである。それ故,上記ウエハーに対する上記エンドエフェクターの熱的な接触は最小化されるべきである。
【0133】
プロセスステーションハードウェアー:上記エンドエフェクターから上記基板を運んで行く,各ピンを受ける上記基板は,鉛直配置に関しての充分な許容度を考慮すべきであり,更に上記エンドエフェクターのための充分な余地を提供して,載置されたウエハーの下で移動すべきである。
【0134】
色々なウェハー感知システム:上記ウェハーの鉛直の射影を用いる色々なウェハー感知システムは,上記射影の形状が上記感知システムの上記各許容度に対して有効であるかぎり各変形された基板を取り扱うことができるであろう。縁部の検出に基づく変位感知のような様々な特徴を用いることは,上記基板の射影が円形であることを上記システムがもはや仮定することができないので困難であることが示されることがある。鉛直な縁部検出に対してなされるウェハー感知は,上記ウェハー縁部の上記鉛直位置が非常によく定義されていないので使用不可能であることを示してもよい。
【0135】
色々な複合ウェハーに対する上記取り扱いシステムのための一般的なアプローチは,長年の間薄いウェハーの処理のために使用されるそれと類似している。上記基板の上に形状を強制するよう試みる代わりに,上記取り扱いシステムは上記基板の鉛直の変形に対して非常に耐えることができるように設計されるべきである。加えて,色々な薄いウェハーと比べて,上記基板が変形可能である色々なやり方は非常に幅広い,そして取り扱いシステムは全ての可能な変形を取り扱うべく設計され得ることがなかなかありえない。このことがその場合に相当するならば,上記取り扱いシステムの各限定は,複数の適当な仕様書が上記基板の各形状の許容度に対して作製可能であるように定義されるべきである。
【0136】
上記処理ハードウェアーの定義の間考察されるべき色々なeWLB基板の処理に対する幾つかの観点が存在する。色々な限定もしくは色々な挑戦を課する上記色々な観点は脱ガス処理,熱的な供給および形状の許容度である。各々の観点は上記ツールを介してのプロセスフローに沿って各段階について特定的な様々な考慮を要求する。複数のある機器の機能についての一般的な考察の中には以下のようなものがある。
【0137】
温度:高い有機的な収量を備えた様々な基板および特にモールド成型された色々な基板は限定された熱的な能力を有する。原則として,基板のこれらのタイプの温度は約150°C以上に上昇することが許容されない。この温度を超えることは上記基板を損傷する可能性があり避けるべきである。このため,適切な温度制御を提供する様々なシステムのみが使用されるべきである。例えば,ランプ加熱は用いられてもよいが,実際の温度は上記基板および環境に極めて依存し,その結果,温度制御は困難であることが証明される可能性がある。またプラズマ処理の間,大量の熱が上記基板に注入される。そのような色々な工程の間上記基板を冷却することは必要である可能性がある。
【0138】
プラズマ電力:熱供給に関する様々な限定に続いて,プラズマ処理の間に利用される電力は,上記色々な基板の最大受け入れ温度以下の温度を冷却素子に維持させるレベルに設定されるべきである。
【0139】
色々なウェハーチャック:上記色々なチャックのための要求項目はプロセス要求項目に非常に依存している。上記チャック表面に対する適切でさらに均一な接触部が要求される場合,例えば高周波もしくは熱的な結合を用いる際,上記ウェハーの形状は上記チャックに適合されるべきである。これを成すための唯一のやり方は,上記チャックの上の上記ウェハーを機械的に強制することによって実現される。しかしながら,上記基板の上方の湾曲部の場合,縁部の締結は基板とチャックの適切な一線的な配置を補償するものでもないであろう。上記チャックの上記ウェハーの接触部は種々のプロセスの理由から要求されない際,上記接触部を共に避けることが好ましい。
【0140】
基板の締結:色々な標準シリコンウェハーにとっては,静電的な締結は用いられてもよい。しかしながら,上記様々なモールド成型された基板は電気的に絶縁されているので,導電的な膜が上記基板の裏面側に被着されないかぎり,これらの締結具は使用することができない。「ソフト」なポリイミドが頂部被覆として使用される際,上記各基板の上記前面側が接触され,そして上記締結具に対して固着する重大な危険性がある場合,このことは機械的な締結に対する選択を通常限定する。それ故,色々な締結具はウェハーの溶着を取り扱うことが可能であるべきである。
【0141】
真空ポンピング:あるモジュールの中には非常に大量の揮発性の有機物質及び水の存在を見出すであろう。このことはポンピングの幾何形状および色々なポンプのタイプがこれらのガスを取り扱うことができるべきであることを意味する。含まれた色々な種,さらに水および有機物質は,上記色々なポンプのタイプについての矛盾する要求項目を課する。色々な冷蔵ポンプは水にとって最も適している場合,上記色々な有機的な構成要素がこれらのポンプを急速に劣化させる可能性がある。色々なターボポンプは,これらのポンプが加熱されて水のためにポンプスピードを加速し,そして有機的な各被着物を最小化する際使用されてもよい。他のオプションは,色々な非常に高い局所的なポンピング速度を各冷却したバッフルもしくはトラップの形状の上記基板に加えることである。これらのトラップは次いで再生される必要がある。
【0142】
これらの一般的な観点から離れて,各特定のステーションはこれらの基板と組み合わされてその目的のために構成されるべきである。上記機器(図7)を介して標準的なプロセスフローに続いて,適用される様々なガイドラインは以下のようである。
【0143】
FOUP,取り扱いおよび露光器は関連したプロセスでないと見なされる。
【0144】
入力エアーロック:この入力エアーロックはRGAを設置して色々な残留圧力を監視する際,上記色々な基板の脱ガス処理についての最初のチェックとして使用可能である。このことは,上記入力エアーロックが上記ツールの真空バックエンドに対して開放される前に上記背景圧力の証明をさせる。このことは上記エアーロック内で基板の加熱能力に組み合わされた場合,上記基板の第1の脱ガス工程が達成される上記プロセスフローの一体的な部分になる。しかしながら,このことは上記エアーロックから上記第1のプロセスチャンバーへ横切る際,上記基板の脱ガス処理のレベルを増加させる可能性がある。それ故,上記エアーロック内において上記各基板の温度の慎重な選択および制御は必須である。
【0145】
高い真空脱ガス装置:このステーションにおいて,上記基板の温度は非常に低い圧力の下で増加し,以降の各プロセスに害を与える可能性がある上記基板からの蒸発する各構成物質を除去する。このプロセスは非常に低い圧力の下で発生するものの,ガスによってアシストされた結合を備えた過熱された基板ホルダーが使用されるべきである。各基板は適度に脱ガスされ,色々な繰り返し可能な汚損特質を有する次のプロセス工程に移動させられることを補償するために,上記プロセスのためのエンドポイント検出器としてのプロセスモニターの使用は好ましいものである。上記脱ガスステーションは高い水および色々な有機的な圧力を主として観測しているので,これらの種のための色々な適切なポンピングシステムが設置されるべきである。色々なガス薬品スキームの付加的なサポート,例えば窒素のフラッシングもまた考察可能である。
【0146】
ICP接触部クリーンモジュール:上記色々な以前のプロセスステーションにおいて,上記基板の温度ができるだけ高く駆動され脱ガス効果を増強する場合,上記エッチングステーションにおいてこの脱ガス効果は最小化されるべきである。その主たる理由は一定のクリーニングプロセスを汚損させる可能性がある色々な種を反応させる分圧を低下させることである。第2の理由は上記ツールの入手可能性を減少させる上記チャンバー内の色々な有機的な被着物の形成を最小化することである。上記基板温度は,色々な受け入れ可能な低い蒸気圧が得られるようにあるレベルにもたらされるべきである。このことは上記色々な基板が冷蔵されるべきであることを意味しようとすればそれもできる。この低温度はプラズマ処理の間も維持されるべきである。このことは充分な熱的なコンダクタンスが上記基板から上記チャックへ存在すべきであることを意味する。その結果,ウェハーの締結および裏面側ガスが利用されるべきである。
【0147】
金属1モジュール:エッチング装置におけるような類似の色々な議論が被着されるべき第1の金属層に適用される。上記基板からの脱ガス効果は最小化され上記金属フィルム界面の汚損を避けることによって色々な適切な接触部の特質を確保する。それ故,少なくとも上記各初期被着の間,上記各基板の温度は最小に維持されるべきである。上記各基板の低い脱ガス処理の第2の効果は,上記各シールドの寿命がより長くなるように期待できる。その結果,もし可能ならば裏面冷却を用いて,冷却されたチャックがこのステーション内に配備されるべきである。上記被着温度を低下させることは膜の応力に影響を与えることになる。このことは高周波バイアスもしくはパルス化された直流のような応力制御プロセス手段が要求されることを暗示する可能性がある。
【0148】
他の金属:上記各基板の以降のメタライゼーションの間,上記温度はもはや臨界的ではない。この基板の正面側はいまや金属によって被覆されているので,この表面領域の脱ガス効果は最小となるであろう。上記裏面側の脱ガス処理は尚重要であるといえば言える。色々な対策が実施されてプラズマ処理から分離されたこれらの残留ガスを維持して,適切なメタライゼーションを行わせるべきである。これらのガス状の構成要素に対処してチャンバーの汚損を避けるかもしくは最小化することがなお要求しようとすればできる。標準の締結された裏面側のガスチャックは,すでに上記プラズマプロセスから分離されたウェハーの裏面側を維持している。この裏面側ガスは上記ウェハーの裏面側を連続的に浄化するであろう。変形例の中には,上記ポンプ内への上記汚損ガスを案内することを要求するものがある。
【0149】
色々な最小化対策手段に係らず,ある固体の汚損物の中には,基板をエッチングした後上記システム内に存在するものあるであろう。このことは蓄積のオーバータイムに導くであろう。その結果,上記機器を動作状態に維持するために色々な対策手段が実施されて上記システムからのこれらの残留物を除去すべきである。
【0150】
概略的な形式において,各個体の残留物の除去は上記各プロセスチャンバーを開放し,そして各構成要素を浄化もしくは置換することによって成される。このことは一般的な実施態様であり,そして達成されるべきこれらの周期的ニーズが上記機器の休止についての色々なメンテナンスタスクに類似している期間のずっと後に受け入れ可能である。
【0151】
また,これらのメンテナンスタスクは,上記プロセス機器のための安定した且つ受け入れ可能な条件が維持されることを確保すべきである。特に上記真空チャンバー内のいずれにおいても被着している固体の残留物を用いて,このことは達成することが非常に難しいことが証明される可能性がある。
【0152】
上記システム内の上記固体の残留物のほとんどは,処理の間蒸発する物質の重合化によって形成される。このことは効果的な元の場所における各浄化方法を発展および実施する可能性を開いて,直接もしくは間接の酸素含有プラズマにおける上記有機物質を酸化することによってシステムの条件づけを維持する。
【0153】
指定された条件で上記システムを維持するために,各最短可能な期間においてこれらのクリーニング及び条件づけ工程を実行することは好ましい。このことは過剰な手動調整に至るであろうものの,上記クラスターラインソフトウェアーはAMS(=色々な自動メンテナンスサービス)特徴を提供する。この特徴を用いて,元の場所のクリーニングにおいて,色々な条件づけ及び準備工程は,機器の履歴もしくは未定のタスクに基づいて実行されるようプログラム可能である。
【0154】
色々な反応生成物を検出するプロセスモニターを用いて上記各クリーニングシーケンスが完了したことを確保してもよい。そのようなモニターを用いて,上記クリーニングプロセスの長さは,再生可能状態が各クリーニングの後達成されるように上記プロセスチャンバの実際の汚損状態に依存している。図13はエンドポイント検出を用いて定性的なクリーニングサイクルを例示している。
【0155】
プラズマを維持する能力を有し,および酸化プラズマが上記システムを損傷しない任意のチャンバー内において元の場所のクリーニングが利用できる。これらの条件は,上記ICPエッチング装置内において与えられ,そして上記チャックの上の高周波発生器を設置することによって脱ガス装置内において達成できる。
【0156】
適切な元の場所におけるクリーニングを獲得できるように,各被着物が上記プラズマで浄化できる各領域および/もしくは周期的なメンテナンスの間,容易に浄化される各領域に含まれることが重要である。このことは付加的なシールデイングを要求してもよい。
【0157】
概略的に記載された各考察は全体の機器概念において見直しされてもよい。第1に,上記各限定および既存の各状態は,上記各必要な変形例が定義された後記載される。最後に,この新しいツールの構成および定性的な性能が定義される。
【0158】
標準のパッケージングUBM機器から可能なeWLB機器までの遷移を最も低い可能な限りの危険性で行うために,色々な既存の能力は可能な限り上記eWLB構成において使用されてもよい。場に装備された機器を改造しこれらの基板を取り扱うこともまた有益である可能性がある。
【0159】
標準のエアリコンパッケージング機器は,各eWLB基板を用いて色々な受容可能なプロセスの実績を達成するよう使用できることを各テストは示した。これらのテストは,色々な200mm基板で図14において概略されるように機器に対して実行された。ウェハーの取り扱いは200mmに対してある流出物があることが証明されなかった。
【0160】
上記機器は加熱されたチャックを備えたモジュール脱ガス装置および上記基板の上の温度制御無しのICPチャンバーを用いている。全ての金属フィルムは,「クランプレス(無締結)」で被着され,このことはいかなる温度制御も存在しないことも意味する。
【0161】
この装置におけるプロセスシーケンスは色々なパッケージング応用にとって長年使用される標準の脱ガスーエッチングーメタライゼーションー冷却である。
【0162】
最初に,上記色々な基板は複数の標準のUBM(under bump metallization)プロセスフローおよび複数のレシピを用いて処理された。このことは満足すべき実績に導かなかった。上記各基板の脱ガス処理は上記移送チャンバー内における色々な非常に高い圧力のバーストに導き,そして上記エッチングプロセスはプラズマの間過剰な圧力増加に基づいて非安定的であったり,もしくは消滅したりするであろう。この膜の質は受け入れ可能でなかった。このプロセスフローの定性的な温度および圧力カーブは図15において与えられる。
【0163】
上記比較UBMプロセスの上記脱ガス処理とエッチング処理との双方は変形されて,色々な複合ウェハーに対して適切な実績を提供する。上記各脱ガス処理は時間において拡張され,そして上記エッチングプロセスは5,6回遮断されて以降の複数のエッチング工程の間上記基板を冷却させた。このプロセスフローの定性的な温度および圧力カーブが図16において与えられる。
【0164】
このプロセスは所望の各接触および膜特質を生じなかったが,時間の延長は上記標準プロセスのスループットの約30%のスループットとなった。
【0165】
このスロープロセスを備えた色々な生産経験は,汚損の蓄積が色々なポリイミド被覆を用いて色々なウェハーの標準のUBM処理に類似しているかもしくは劣っていることを示している。メンテナンスの間の時間はこれらのプロセスにとって既に非常に短いので,この時間は色々なeWLB基板と類似しているかもしくは劣っている。これらの項目は色々な300mm基板を用いた際でも更に劣化することが期待できる。
【0166】
結論として,上記最初の機器に対する上記色々な処理実績は受け入れ可能であるものの,スループットおよびメンテナンスは経済的に実行可能な生産ソリューションのために改善されるべきである。
【0167】
図17はSEMI EI.9−0611から取られるカセットの平面の外観を示している。色々な薄いウェハーの方法論に基づいて,注釈の中にはこの図面において成されたものもある。
【0168】
この図面における上記複数の注釈は,色々な変形された基板の取り扱いのための重要な項目を記載している。上記カセットにおける上記支持点とは別に上記ウェハーが位置している場所は明確には知られていないので,上記困難さが生ずる。いかなるウェハーの取り扱いも,上記システムの複数の取り扱い許容度の中に存在するこれらの支持特徴にとってきわめて充分であるウェハーのこれらの領域に限定される。
【0169】
6個の黒いドットが図面には示されており,上記基板の上記変形に依存して,上記基板はこれらのドットの内の任意の3個によって支持されるであろう。これらのドットの高さは正確に定義されており,上記基板変形は複数のある限定内に存在し,さらに基板位置はこの基板のハッチングが施された複数の領域内においてかなり周知ある。このことは,全て上記基板の操作が生じなければならない場所である。
【0170】
標準のFOUPカセットにおける上記複数の裏面支持特徴はハッチングが施された領域の外側に明確に存在している。このことは,上記基板の実際の位置が複数のそのような特徴によって支持されるべきである正しいレベルに存在すると仮定することは出来ないことを意味する。基板が円柱状に下方に向かって湾曲を示す場合,上記基板の配置はこれらの特徴との衝突になるであろう。これらの特徴は上記カセットから除去されなければならない。
【0171】
上記機器における全ての残りの取り扱いの特徴は,ハッチングが施された複数の領域に位置して上記基板の形状に係わらず,基板の操作を確保すべきである。このことは,複数のエンドエフェクターが僅か2個の脚部を有することができること,および複数のプロセスモジュールが4個の受けピンを有すべきであることを意味する。
【0172】
汚損制御は,表面汚損およびバルクの汚損に対処すべきである。汚損の両方のタイプは,上記システムの温度,圧力および時間の各拘束内で受け入れ可能な複数のレベルになるようにされるべきである。
【0173】
表面汚損は,例えば,低い圧力にポンピングしつつ複数の古典的な方法上記温度を増加することによって除去されてもよい。このことは,図18aに概略的に例示されている。上記プロセスを加速させるとともにポンピング速度と比較的独立にそれを作成することに加えて,複数のガス薬品アシスト方法を用いてもよい。CLN200におけるエアリコンCLN300もしくは層流脱ガス装置におけるエアロック脱ガス装置は,この方法において使用され複数の適度の温度で色々な高い除去比を確保してもよい。
【0174】
図18bに例示されているバルク汚損は上記表面への上記複数の固相膜を介して上記複数の揮発性の構成要素の拡散速度によって上記除去速度が限定されるために対処することがより困難になる可能性がある。固相拡散は非常に遅いプロセスであるので,上記複数の固体の膜からのこれらの種を除くことは時間の余剰量を採ることができる。生産ツール内に存在する上記複数の拘束の中で,上記バルク汚損物を完全に除去することができない可能性がある。
【0175】
eWLBの場合の汚損物に対処するここで用いられているアプローチは2つある。
【0176】
表面汚損は,上記真空を浄化およびポンピングをしつつ,この基板の温度を増加することによってできるだけ完全に除去される。この方法はバルク汚損物の拡散によって決定された汚損の背景の定常状態を確立する可能性がある。
【0177】
上記基板の温度は次いで急速に低下され上記拡散速度,それにより上記汚損背景を低下させるとともに,この基板が上記第1の金属フィルムによって覆われるまでこの低い汚損レベルを維持する。
【0178】
蒸発の定常状態を決定するために複数の真空分圧モニターの使用は恩恵的であってよく,そして基板の品質の色々な依存性を除去することができる。図19はそのようなプロセスモニターのサンプル実施を示している。
【0179】
汚損の抑制および回復をさせるために,上記機器は自動化されたメンテナンスを可能にする実行可能で且つ適切なソフトウェアーが作用する場所で酸素ガスを用いて構成される。
【0180】
上記のように概略記載された上記複数の考察を利用するとともに上記のように概念の概略を実施して,プロセスツールは受け入れ可能なプロセス性能,スループットおよび複数のメンテナンス期間を用いてeWLBの処理もしくはそうでなければ複数の基板を汚損させるよう構成できる。この章は複数の機器ステーションの概念的な詳細を記載している。
【0181】
全体の装置構成にとっては,上記各要求された変化は広範囲ではない。複数のeWLB基板を処理する能力は複数の個別のプロセスステーションにおいて非常に詳細なレベルについて複数の構成および複数の変形例の収集によって生成される。
【0182】
完全さのために,上記ツールの全体のレイアウトは図20に提示されている。
【0183】
全体のプロセスフローは,温度管理に焦点を絞る複数の順応およびプロセス制御のための複数の要求された段階の向上を用いた上記最初のUBMプロセスフローに類似している。
【0184】
定性的なターゲット温度カーブは図21に提示されている。この主たる目的は高い汚損レベルに対処し可能なかぎり低く全ての以降の工程における複数の温度を維持するよう特定的に構成されている複数の脱ガスステーションにおいて,出来るだけ高く温度を駆動することである。そうでない場合には,上記温度は,上記第1の金属が被着されて上記基板を覆うまで可能なかぎり低く維持される。
【0185】
非常に粗い概略においては上記図面は図22に例示されたプロセスフローに導く。第1に,上記FOUPは,この実施の形態においては複数の複合ウェハーである複数の基板を用いて装填されている。上記複数の基板は上記インバウンドエアロック内において予め脱ガスされ,真空脱ガスされ,そして脱ガスの定常状態が達成される温度よりも低い少なくとも100Kの温度に冷却される。次いで,上記複数の基板は,少なくとも金属フィルムが上記基板上に被着されるまで低い温度を維持することによって更に処理される。上記処理が完了した後,上記複数の基板は上記装置からウォームアップされ且つ除去される。
【0186】
この方法に従えば,上記脱ガス速度を最小値まで低下させる必要はないが,バランス,即ち上記脱ガス速度が拡散速度によってのみ決定されるであろう温度T1における定常状態を確立する必要がある。基板のバルクは連続的にガスを生産し,そしてそれは連続的にポンピングされる。しかしながら,基板表面汚損およびチャンバー汚損は上記脱ガスにとって重要に寄与しない。周囲温度を温度T2まで引き続き低下させることによって,上記拡散速度は低下される。このことは,複数の付加的な作業ガスを有するエッチング,及び金属被着が生ずるけれども上記ポンプの電力は低いレベルの全体の汚損を保証するのに充分であるという効果を有する。それ故,上記脱ガス速度を再び増加するであろう温度を上昇させることを避けるように金属フィルムによって表面が覆われるまで温度T2において更に処理される。
【0187】
複数の以下の章は,上記装置の各ステーションに対して複数の適切な構成を記載している。
【0188】
上記FOUPステーション自体は,複数のシリコンウェハーに対して使用される1個のステーション以上の変形例を要求しない。しかしながら,上記FOUPカセットは複数の変形した基板とおそらく適合性がない。上記2個の裏面をサポートする特徴を除去することは避けられない可能性がある。
【0189】
図23に示されるように,複数の適切なFOUPカセットは商業的に入手可能である。適切な選択はなされるべきである。
【0190】
図24は複数の変形された基板の取り扱いをさせるよう変形されたフロントエンドロボットを例示する。これらの変化の全ては5,6年に亘って生産において既になされてきた。複数の要求された変化は以下の通りである。
【0191】
エンドエフェクター:上記TWPエンドエフェクターは,上記水の操作が図17に示される複数の領域に限定されるように使用されるべきである。
【0192】
ウェハーの存在感知:上記標準真空ウェハーの存在感知は上記付随的な光学的ウェハー検出器と置換されるべきである。
【0193】
ウェハーマッピング装置:このウェハーマッピングは複数のウェハーに対する要求されたマッピング角度が省略可能であることを除いて薄いウェハーのマッピングに類似している。このマッピングは上記カセットの側に対してできるだけ近接して複数のウェハーをマップするよう調整されるべきである。
【0194】
ロボットタイプ:広くて薄いウェハーエンドエフェクターは,上記FOUPの表面に垂直なロボットの運動の移動経路および他のステーションを要求する。このことは4軸ロボットへのある変化を要求する。
【0195】
図23は大きな面積のチャックを備えた露光器を例示している。この露光器は,上記複数のウェハーが図17に示されるような複数の領域の外側で操作されるシステムのみである。この露光器は大面積の薄いウェハーチャックを備えているべきである。
【0196】
ターゲットプレスパッタリングもしくはペーステイング手順のようなメンテナンスサイクルの中には,複数のメンテナンス物質の使用を要求するものがある。この物質は上記AMSシステムによって使用されるのみであり,そして拡張された各期間上記ツール内に維持できる。図26は6個のメンテナンス基板のためのフロントエンド実施されたバッファを示す。
【0197】
図27はブルックスGX8000移送エアーロック用の上記脱ガス挿入ユニットを示す。このユニットは最大300°Cの温度を補償する。エアーロック脱ガス処理を可能にするためには,このユニットが構成されるべきである。
【0198】
上記ヒーターに加えて,上記ポンピングシステムに対する新たな変形例は,上記プロセスモニターを実施するように要求される。このプロセスモニターは上記システム内の高真空(ターボー絶縁)弁の下流側の上に載置され,上記デバイスの断続的な通気を阻止すべきである。
【0199】
このプロセスモニターを実施して上記ツールの真空バックエンドにおいて許容されつつある上記複数の基板は全て適切に脱ガスされることを確保するよう実施される。このことが割り当てられた時間を用いて達成されることができない場合には,上記複数の基板は過失分析のためのいかなる処理もなしで上記カセットに逆方向に移動可能である。
【0200】
ウェハー取り扱いにとっては,上記エアーロック内の上記複数の受けピンはこのウェハーの取り扱いにとって構成される必要がある。
【0201】
このエアロックは,色々な変形例を要求するのみで薄い基板の取り扱いを可能にする。
【0202】
図28は薄いウェハーエンドエフェクターを示す。上記移送ロボットは,そのような複数のユニットを用いて構成される必要がある。
【0203】
上記脱ガスモジュールは,この応用例におけるより多くの重要モジュールの1個である。上記要求された色々な増進した能力を用いて上記モジュールを可能にするため,標準脱ガスモジュールへの以下の色々な付加は実施される必要がある。
【0204】
上記複数の基板は,脱ガスための裏面ガスを用いて熱い(150°C)チャックに機械的に締結される。
【0205】
プロセスモニターは,上記基板の直接の視線外れの状態で実装され最良の信号を得る。このプロセスモニターを用いて投入される複数の基板の適切な脱ガス状態を証明するとともに,上記残留ガス分析に基づく脱ガス処理を終了させる。このことは,複数の基板が上記次のステーションに移動する前に全て適切に且つ再生可能に浄化される。
【0206】
複数の他のプロセスモジュールに用いられる冷凍機の一つのタイプに依存して,上記脱ガス装置はコールドトラップを装備して水の複数のポンピング速度を増強するとともに締結具脱ガス処理をさせるコールドトラップを備えるようにすることも可能である。
【0207】
元の場所のクリーニングが要求されてもよい。このために酸素ラインは,上記チャックへの高周波電力供給トレインのみならず上記ガスボックスに付加されなければならない。このプロセスモニターを用いて上記クリーニング処理をモニターすることができる。点火源を実施して上記クリーニングプラズマをたたき出すことが要求されてもよい。
【0208】
上記複数の基板受けピンは,TWPタイプ(4つの側面を備えた装置)であってもよい。
【0209】
複数のeWLB能力の一つの観点は,上記エッチングステーションにおける基板温度を低下させることおよび制御することである。このことは図29に示すように冷蔵チャックに上記基板を機械的に締結することによって成される。この基板は裏面側が受け入れ可能な時間内において温度を低下させるとともに上記エッチングのプロセスの間上記低い温度を維持するよう要求されているものの,締結される必要がある。このウェハーは上記第1の金属被着が成されるまでこの温度において維持されなければならない。
【0210】
図30は上記チャックの温度が加熱および/もしくは冷却を用いて制御可能である温度範囲を例示している。
【0211】
加えて,上記エッチングモジュールは典型的にほとんどの有機的な蓄積が生ずる上記プロセスステーションである。複数の反応性ガス合成物に基づくモジュールの周期的なセルフクリーニングは,上記モジュールにおける適切な条件を維持するよう要求される。
【0212】
これらの機能を可能にするために,次の複数の観点は以下のように構成されることができる。
【0213】
水晶を締結する構成要素を備えた図29に示されるような冷蔵チャック。
【0214】
元の場所のクリーニングのための上記ガスボックス内の酸素ライン。
【0215】
プロセスモニター。
【0216】
適切に浄化可能である複数のエリアに上記複数の有機的な被着物を局所化するアドバンストプラズマ汚損シールド。
【0217】
処理の間上記反応炉ポンプの開放の適合を考慮する適切なソフトウエアーおよびハードウエアー。
【0218】
上記複数の基板受けピンはTWPタイプ(4つの側面を備えた装置)であるべきである。
【0219】
アイドル時間の間モジュール状態の判定基準および期間のプライミング/クリーニングに基づくモジュールのプライミング,ポストプロセスクリーンアップおよび目的化されたクリーンアップを可能にするソフトウエアーにおける複数の充分なAMS能力。
【0220】
上記活性冷却を終了させることと上記被着スタートとの間の再成可能および最小時間を確保するべく,上記エッチングチャンバー内の上記冷却サイクルの終了と上記金属1PVDプロセスモジュールにおける被着の終了との間の時間結合。
【0221】
冷蔵チャックが上記第1の金属PVDモジュールは以下の複数の適用化を用いて標準のパッケージングツール内の標準の第1の金属モジュールとして装置化できる。
【0222】
以降の処理の複数の要求項目に依存して,裏面側のガスもしくはクランプレスを用いて締結されてもよい。上記裏面側ガスの変化は,エッチング装置と金属1との間の時間結合に関してのより緩和した拘束を補償するが,上記機械的な締結に基づいて全面被着が可能でないという欠点を有している。
【0223】
複数のクランプレス(溝つきの)チャックにとっては,上記ウェハーの裏面側の脱ガス処理はある問題を提起する可能性がある。上記脱ガス処理が上記被着した膜に対する反対の効果を示す場合には,上記ウェハーから上記ポンプへの条件は上記チャックの頂部の特定の形成によって改善できる。
【0224】
上記複数の低い被着温度は上記被着された金属フィルム内の変化したストレスとなるだろう。このことはパルス化された直流スパッタリングを用いて対抗手段をとることができるか,もしくは場合によっては複数の圧縮性の膜が上記チャックの上の高周波バイアスを用いて作製される必要がある。
【0225】
上記複数の基板受けピンはTWPタイプ(4側部を備えた装置)であってよい。
【0226】
上記汚損源が上記金属1層によって被われているので,上記汚損を取り扱う複数の更なる対策手段は省略されてもよい。上記裏面側脱ガスが上記金属フィルムの質に影響を与える場合のみ,上記金属1クランプレス装置についての類似の対策手段が実施されることができる。
【0227】
CLN300IIを通常に備える上記複数の支持ユニットに対して,複数の要求された低い温度に到達することができる冷凍ユニットが付加されるべきである。このユニットの水流は分布システムを経由して上記クライアントのチャックへ供給されるべきである。
【0228】
概略として,以下の複数のソフトウエアー能力が実施されてもよい;複数の完全な自動化されたメンテナンスサービスおよび異なったモジュールにおける複数のウェハーシーケンスの結合。
【0229】
汚損制御および回復のために記載されている上記複数の対策手段は,余剰の脱ガス処理を示す全ての基板に一般的に適用可能である。複数の標準のポリイミド被覆化されたシリコンウェハーでさえ標準装置の場合よりもはるかに向上した質およびはるかに低い複数のメンテナンス努力で処理しようとすればできる。既存の装置におけるそのような複数の対策手段を実施するために,AMSおよび元の場所におけるクリーニング機構の配備が使用されてもよい。上記複数の冷蔵プロセスの複数のeWLB基板のための複数の結果に依存して,上記方法は既存の機器について実施されてもよい。
【0230】
図31は,主面33の上ポリイミド32の層を備えた半導体ウエハー31の形状の基板30と,上記複合ウエハー13の裏面の上,更に金属封止層41を含む複合ウェハー13の形状の基板40を例示する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
真空内に配置された際,脱ガスをする基板(1)を提供し,
真空内に上記基板(1)を配置し,
上記基盤(1)を温度T1に熱し,脱ガス速度が上記基盤(1)に含まれるガス状コンタミネーションの拡散により決定され,かくして定常状態が基本的に確立されるまで,上記基盤(1)から放出されるガス状コンタミネーションを取り除く脱ガス処理を実行し,その後,
上記基板のコンタミネーションの拡散速度が上記温度T1におけるそれよりも低い温度T2に温度を低下させ,
更に上記基盤が金属(16)を含むフィルムを被着するまで,上記基盤を上記温度T2において処理する,上記基板(1)を処理する方法。
【請求項2】
上記温度T1と上記温度T2との間の差は少なくとも100Kである,特許請求の範囲第1項記載の方法。
【請求項3】
上記基板(1)は,当該基板(1)の更なる処理の間上記温度T2もしくはそれ以下の温度で維持される,特許請求の範囲第1項もしくは第2項記載の方法。
【請求項4】
上記基板(1)の上記更なる処理は,当該基板(1)を1回もしくはそれ以上エッチングし,更に上記基板(1)の上に1個もしくはそれ以上の金属層(16)を被着することからなる特許請求の範囲第1項乃至第3項のいずれかの一つに記載の方法。
【請求項5】
上記基板(30)は有機物質の層(32)を含む半導体ウェハー(31)である,特許請求の範囲第1項乃至第4項記載のいずれか一つの方法。
【請求項6】
上記有機物質(32)は上記半導体ウェハー(31)の前面の表面の上に配列されたポリイミド層を含む,特許請求の範囲第5項記載の方法。
【請求項7】
上記半導体ウェハー(31)はシリコンウェハーである,特許請求の範囲第5項もしくは第6項記載の方法。
【請求項8】
上記基板(1)の1個もしくはそれ以上の前面側および裏面側の各部は,少なくとも有機物質(3)を含む,特許請求の範囲第1項乃至第7項の一つに記載の方法。
【請求項9】
上記基板(1)から発するガス状物質をポンピングラインに位置したコールドトラップにおいて更にトラッピングする,特許請求の範囲第1項乃至第8項のいずれか一つに記載の方法。
【請求項10】
更に上記基板(1)から除去される上記ガス状物質を監視し,1個もしくはそれ以上の各化合物,二酸化炭素(CO2),水(H2O),もしくは炭化水素(CxHy)の存在を識別する,特許請求の範囲第1項乃至第9項記載の方法。
【請求項11】
第1の金属層(16)を被着する前に,上記温度T2においてクリーニング処理を実行する,特許請求の範囲第1項乃至第10項のいずれか一つに記載の方法。
【請求項12】
上記クリーニング処理は,エッチング処理である,特許請求の範囲第11項記載の方法。
【請求項13】
上記クリーニング処理の間上記基板(1)を更に活性的に冷却する,特許請求の範囲第11項もしくは第12項記載の方法。
【請求項14】
第1の金属層(16)の被着の間,上記基板(1)を更に活性的に冷却する,特許請求の範囲第1項乃至第13項いずれか一つに記載の方法。
【請求項15】
上記第1の金属層(16)の上に第2の金属層(17),付随的に,上記第2の金属層(17)の上に第3の金属層を更に被着する,特許請求の範囲第1項乃至第14項のいずれか一つに記載の方法。
【請求項16】
上記基板(1)の上記上面側の上に上記第1の金属層(16)を被着する前に,上記基板(1)の裏面側に封止金属層(43)を更に被着する,特許請求の範囲第1項乃至第15項いずれか一つに記載の方法。
【請求項17】
特許請求の範囲第1項乃至第16項のいずれかの上記方法を実行し,電子部品を製造する方法であって,
1つもしくはそれ以上の上記電子部品を製造するために上記基盤(1)を処理(singulated)し,上記電子部品は,プラスチック化合物(3)に埋没される半導体チップ(2)と,上記半導体チップ(2)のうち少なくとも1つおよび上記プラスチック化合物(3)に位置する,少なくとも1つの金属層(7)とを含む,電子的合成物を製造する方法。
【請求項18】
2個の脱ガスステーションと,少なくとも1個の処理ステーションとを備え,
第1の脱ガスステーションは,上記基板(1)を加熱するための手段を含むエアロックと,プロセス監視センサーとを備え,上記エアロックは排気システムに接続されており,
第2の脱ガスステーションは,上記基板(1)を加熱する手段と,上記基板の裏面側を浄化するべく位置づけられたガス供給装置と,プロセスモニターセンサーとを備え,上記第2の脱ガスステーションは排気システムに接続されており,
次いで,少なくとも1個の上記処理ステーションは,上記基板(1)を活性的に冷却する手段を含む,基板(1)を処理するための装置。
【請求項19】
上記基板(1)を冷却する手段は,ヒート素子を含む冷蔵チャックである,特許請求の範囲第18項記載の装置。
【請求項20】
上記各脱ガスステーションおよび上記各処理装置は,円く湾曲した基板(1)を受けるべく配列された複数の受けピンを備える,特許請求の範囲第18項もしくは特許請求の範囲第19項記載の装置。
【請求項21】
1個もしくはそれ以上の上記脱ガスステーションおよび上記処理ステーションは,基板(1)から発するガス状物質を獲得するコールドトラップを備える,特許請求の範囲第18項乃至第20項のいずれか一つに記載の装置。
【請求項22】
上記第2の脱ガスステーションおよび/もしくは上記処理ステーションは,その場所のクリーニングを行うため,ステーションに酸素を供給するためのガスラインと,上記第2の脱ガスステーションのチャックを供給するための高周波電源供給装置とを更に備える,特許請求の範囲18項乃至第21項のいずれか一つに記載の装置。
【請求項23】
上記第1の脱ガスステーションは,クラスタータイプマルチステーション処理装置のインバウンドエアロックである,特許請求の範囲18項乃至第22項のいずれか一つに記載の装置。
【請求項1】
真空内に配置された際,脱ガスをする基板(1)を提供し,
真空内に上記基板(1)を配置し,
上記基盤(1)を温度T1に熱し,脱ガス速度が上記基盤(1)に含まれるガス状コンタミネーションの拡散により決定され,かくして定常状態が基本的に確立されるまで,上記基盤(1)から放出されるガス状コンタミネーションを取り除く脱ガス処理を実行し,その後,
上記基板のコンタミネーションの拡散速度が上記温度T1におけるそれよりも低い温度T2に温度を低下させ,
更に上記基盤が金属(16)を含むフィルムを被着するまで,上記基盤を上記温度T2において処理する,上記基板(1)を処理する方法。
【請求項2】
上記温度T1と上記温度T2との間の差は少なくとも100Kである,特許請求の範囲第1項記載の方法。
【請求項3】
上記基板(1)は,当該基板(1)の更なる処理の間上記温度T2もしくはそれ以下の温度で維持される,特許請求の範囲第1項もしくは第2項記載の方法。
【請求項4】
上記基板(1)の上記更なる処理は,当該基板(1)を1回もしくはそれ以上エッチングし,更に上記基板(1)の上に1個もしくはそれ以上の金属層(16)を被着することからなる特許請求の範囲第1項乃至第3項のいずれかの一つに記載の方法。
【請求項5】
上記基板(30)は有機物質の層(32)を含む半導体ウェハー(31)である,特許請求の範囲第1項乃至第4項記載のいずれか一つの方法。
【請求項6】
上記有機物質(32)は上記半導体ウェハー(31)の前面の表面の上に配列されたポリイミド層を含む,特許請求の範囲第5項記載の方法。
【請求項7】
上記半導体ウェハー(31)はシリコンウェハーである,特許請求の範囲第5項もしくは第6項記載の方法。
【請求項8】
上記基板(1)の1個もしくはそれ以上の前面側および裏面側の各部は,少なくとも有機物質(3)を含む,特許請求の範囲第1項乃至第7項の一つに記載の方法。
【請求項9】
上記基板(1)から発するガス状物質をポンピングラインに位置したコールドトラップにおいて更にトラッピングする,特許請求の範囲第1項乃至第8項のいずれか一つに記載の方法。
【請求項10】
更に上記基板(1)から除去される上記ガス状物質を監視し,1個もしくはそれ以上の各化合物,二酸化炭素(CO2),水(H2O),もしくは炭化水素(CxHy)の存在を識別する,特許請求の範囲第1項乃至第9項記載の方法。
【請求項11】
第1の金属層(16)を被着する前に,上記温度T2においてクリーニング処理を実行する,特許請求の範囲第1項乃至第10項のいずれか一つに記載の方法。
【請求項12】
上記クリーニング処理は,エッチング処理である,特許請求の範囲第11項記載の方法。
【請求項13】
上記クリーニング処理の間上記基板(1)を更に活性的に冷却する,特許請求の範囲第11項もしくは第12項記載の方法。
【請求項14】
第1の金属層(16)の被着の間,上記基板(1)を更に活性的に冷却する,特許請求の範囲第1項乃至第13項いずれか一つに記載の方法。
【請求項15】
上記第1の金属層(16)の上に第2の金属層(17),付随的に,上記第2の金属層(17)の上に第3の金属層を更に被着する,特許請求の範囲第1項乃至第14項のいずれか一つに記載の方法。
【請求項16】
上記基板(1)の上記上面側の上に上記第1の金属層(16)を被着する前に,上記基板(1)の裏面側に封止金属層(43)を更に被着する,特許請求の範囲第1項乃至第15項いずれか一つに記載の方法。
【請求項17】
特許請求の範囲第1項乃至第16項のいずれかの上記方法を実行し,電子部品を製造する方法であって,
1つもしくはそれ以上の上記電子部品を製造するために上記基盤(1)を処理(singulated)し,上記電子部品は,プラスチック化合物(3)に埋没される半導体チップ(2)と,上記半導体チップ(2)のうち少なくとも1つおよび上記プラスチック化合物(3)に位置する,少なくとも1つの金属層(7)とを含む,電子的合成物を製造する方法。
【請求項18】
2個の脱ガスステーションと,少なくとも1個の処理ステーションとを備え,
第1の脱ガスステーションは,上記基板(1)を加熱するための手段を含むエアロックと,プロセス監視センサーとを備え,上記エアロックは排気システムに接続されており,
第2の脱ガスステーションは,上記基板(1)を加熱する手段と,上記基板の裏面側を浄化するべく位置づけられたガス供給装置と,プロセスモニターセンサーとを備え,上記第2の脱ガスステーションは排気システムに接続されており,
次いで,少なくとも1個の上記処理ステーションは,上記基板(1)を活性的に冷却する手段を含む,基板(1)を処理するための装置。
【請求項19】
上記基板(1)を冷却する手段は,ヒート素子を含む冷蔵チャックである,特許請求の範囲第18項記載の装置。
【請求項20】
上記各脱ガスステーションおよび上記各処理装置は,円く湾曲した基板(1)を受けるべく配列された複数の受けピンを備える,特許請求の範囲第18項もしくは特許請求の範囲第19項記載の装置。
【請求項21】
1個もしくはそれ以上の上記脱ガスステーションおよび上記処理ステーションは,基板(1)から発するガス状物質を獲得するコールドトラップを備える,特許請求の範囲第18項乃至第20項のいずれか一つに記載の装置。
【請求項22】
上記第2の脱ガスステーションおよび/もしくは上記処理ステーションは,その場所のクリーニングを行うため,ステーションに酸素を供給するためのガスラインと,上記第2の脱ガスステーションのチャックを供給するための高周波電源供給装置とを更に備える,特許請求の範囲18項乃至第21項のいずれか一つに記載の装置。
【請求項23】
上記第1の脱ガスステーションは,クラスタータイプマルチステーション処理装置のインバウンドエアロックである,特許請求の範囲18項乃至第22項のいずれか一つに記載の装置。
【図1】
【図2a】
【図2b】
【図2c】
【図3】
【図4】
【図5a】
【図5b】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図27】
【図28】
【図29】
【図30】
【図31】
【図2a】
【図2b】
【図2c】
【図3】
【図4】
【図5a】
【図5b】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図27】
【図28】
【図29】
【図30】
【図31】
【公表番号】特表2013−511145(P2013−511145A)
【公表日】平成25年3月28日(2013.3.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−538459(P2012−538459)
【出願日】平成22年11月17日(2010.11.17)
【国際出願番号】PCT/IB2010/055226
【国際公開番号】WO2011/061695
【国際公開日】平成23年5月26日(2011.5.26)
【出願人】(507288730)オーツェー・エリコン・バルザース・アーゲー (9)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成25年3月28日(2013.3.28)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年11月17日(2010.11.17)
【国際出願番号】PCT/IB2010/055226
【国際公開番号】WO2011/061695
【国際公開日】平成23年5月26日(2011.5.26)
【出願人】(507288730)オーツェー・エリコン・バルザース・アーゲー (9)
【Fターム(参考)】
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