説明

基板収納容器

【課題】棚板片の強度を向上させ、棚板片の洗浄時の水分残存を低減するとともに、乾燥作業の時間短縮を図ることができ、しかも、棚板片の厚さバラツキを防ぎ、基板の高精度な支持や基板の円滑な出し入れを実現できる基板収納容器を提供する。
【解決手段】 半導体ウェーハ収納用の容器本体1と、容器本体1に内蔵されて半導体ウェーハを支持する一対の支持体30とを備え、各支持体30を、容器本体1の側壁内面に対向する中間片31と、中間片31に形成されて容器本体1の正面部2側に位置する先端片32と、中間片31に形成される末端片39と、中間片31から末端片39にかけて形成され、半導体ウェーハを支持するティース45とから構成し、ティース45を連続した波形に形成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、半導体ウェーハ、化合物半導体ウェーハ、ガラスウェーハ等に代表される基板を収納する基板収納容器に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来の基板収納容器は、図示しないが、所定枚数の半導体ウェーハを収納するフロントオープンボックスタイプの容器本体と、この容器本体の開口した正面部を開閉する着脱自在の蓋体とを備え、半導体製造工程の工程間の搬送、保管、工場間の輸送等に使用されており、使用の前後に洗浄液で適宜洗浄されることにより、繰り返し使用されている(特許文献1参照)。
【0003】
容器本体は、所定の成形材料により、25枚の半導体ウェーハを収納可能な大きさに成形されたり、半導体生産のスループットを向上させる観点から、2枚の半導体ウェーハを収納可能な大きさに成形される。この容器本体の内部両側には、半導体ウェーハを水平に支持する一対のティースが対設され、この一対のティースが容器本体の上下方向に所定の間隔をおき複数配列されている。
【0004】
複数のティースは、容器本体の内部両側にインサート成形法や二色成形法により一体成形されたり、容器本体とは別に成形された後、成形された容器本体の内部に後から装着される。各ティースは、容器本体の前後方向に伸びる細長い平板形に成形され、半導体ウェーハを水平に支持する表面の正面部側には、容器本体に収納された半導体ウェーハに接触してその正面部方向への飛び出しを規制する肉厚部が一体的に積層形成される。
【特許文献1】特開2006‐245206号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
従来における基板収納容器は、以上のように構成され、ティースが細長い平板形に形成されるに止まるので、強度が小さい他、洗浄液の水分が残存しやすく、しかも、残存した水分の付着部分の特定が困難なので、乾燥作業に長時間を要するおそれがある。また、ティースの表面の正面部側に肉厚部等が単に形成される関係上、成形時のヒケや反り等により、ティースの厚さにバラツキが生じ、半導体ウェーハの高精度な支持や半導体ウェーハの円滑な出し入れが困難になるおそれがある。
【0006】
また、従来における基板収納容器は、容器本体の内部に複数のティースが一体成形される場合、成形材料の相溶性や種類により、容器本体とティースとを一体化することが困難なことがあり、しかも、容器本体が2枚の半導体ウェーハを収納するタイプのときには、金型の構造が複雑化してコストアップを招くという問題がある。
【0007】
係る問題を解消するには、ティースを容器本体とは別に成形して容器本体に後付けすれば良いが、そうすると、洗浄時の洗浄液の水分が残存して半導体ウェーハの汚染源になるという問題が新たに生じることとなる。この問題は、半導体回路の加工線の最小幅が90nm以下に微細化し、半導体ウェーハの汚染を極力排除しなければならないという最近の情勢に鑑みるに、きわめて重要である。さらに、容器本体に複数のティースを後付けする際、装着作業の作業性が悪化したり、位置精度の低下を招きやすく、結果として半導体ウェーハの出し入れに支障を来たすおそれもある。
【0008】
本発明は上記に鑑みなされたもので、棚板片の強度を向上させ、棚板片の洗浄時の水分残存を低減するとともに、乾燥作業の作業時間の短縮を図ることができ、しかも、棚板片の厚さバラツキを防ぎ、基板の高精度な支持や基板の円滑な出し入れを実現することのできる基板収納容器を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明においては上記課題を解決するため、基板を開口部から収納する容器本体に、基板を支持する支持体を設けたものであって、
支持体は、少なくとも容器本体の側壁内面に対向して基板を支持する棚板片を含み、この棚板片を容器本体の開口部から閉塞部側にかけて略波形に形成したことを特徴としている。
【0010】
なお、支持体は、容器本体の側壁内面に対向する別体の中間片と、この中間片に形成されて容器本体の側壁内面の開口部側に位置する先端片と、中間片に形成されて容器本体の側壁内面の閉塞部側に位置する末端片と、少なくとも中間片に突出形成されて基板を支持する棚板片とを含み、先端片から末端片方向にかけて棚板片を連続した略波形に形成することができる。
【0011】
また、容器本体の側壁内面の開口部側と先端片の先端部のいずれか一方に凹部を形成するとともに、他方には凸部を形成し、これら凹部と凸部との嵌め合わせにより、容器本体の側壁内面に先端片を固定するようにし、支持体の中間片、先端片、末端片、及び棚板片の少なくともいずれかに水切り孔を穿孔することができる。
【0012】
また、容器本体を、3枚以下の基板を収納可能な背の低いフロントオープンボックスタイプとしてその正面部を開口部とし、容器本体の側壁の開口部側に透視窓を設けることができる。
また、容器本体の側壁内面に、支持体の中間片と末端片のいずれかを挟んで位置決めする複数の位置決めリブを形成することができる。
【0013】
また、容器本体の側壁内面の開口部側に係止溝を形成して凹部とし、先端片の先端部を屈曲させて係止溝に嵌まる凸部とし、この先端片の先端部を略櫛形に形成してその櫛歯には傾斜突部を形成することができる。
また、容器本体の側壁内面に、支持体を挟む複数のガイドリブを形成してこのガイドリブの端部には位置決め溝を形成し、支持体の先端片には、位置決め溝に嵌まる位置決め突部を形成し、支持体の先端片には、容器本体のガイドリブに接触して位置合わせする位置合わせ突部を形成することができる。
【0014】
また、容器本体の側壁内面の閉塞部側に係合溝を形成し、末端片の末端部には、係合溝に嵌まる係合突部を形成し、容器本体の側壁内面の閉塞部側には、支持体の末端片を支持する複数の保持リブを形成することが可能である。
また、容器本体の側壁内面の閉塞部側と支持体の末端片とのいずれかに、末端片の撓みを規制する撓み規制ストッパを形成し、支持体の末端片に、容器本体に収納される基板の収納位置を規制する位置規制部を形成することが可能である。
【0015】
また、容器本体の側壁内面の開口部側に位置する棚板片の湾曲頂部を他の複数の湾曲頂部よりも高くし、この容器本体の側壁内面の開口部側に位置する湾曲頂部により、容器本体に収納された基板の飛び出しを規制することも可能である。
また、棚板片における他の複数の湾曲頂部のうち、少なくとも一対の湾曲頂部により基板を支持し、この一対の湾曲頂部以外の他の湾曲頂部を基板に非接触とすることも可能である。
【0016】
また、棚板片の湾曲頂部と湾曲谷部のうち、少なくとも湾曲谷部を容器本体の側壁内面から内方向に向かうにしたがい徐々に細くなるよう先細りに形成すると良い。
さらに、支持体の棚板片を分割し、この分割した複数の棚板片を支持体の長手方向に間隔をおいて配列すると良い。
【0017】
ここで、特許請求の範囲における基板には、少なくとも単数複数の半導体ウェーハ(例えば、200mm、300mm、450mmタイプ等)、化合物半導体ウェーハ、ガラスウェーハ、フォトマスクガラス、ハードディスク等が含まれる。容器本体は、25、26枚の基板を収納可能な大きさでも良いし、2、3枚の基板を収納可能な大きさでも良い。この容器本体は、フロントオープンボックスタイプあるいはトップオープンボックスタイプとすることができる。また、支持体は、容器本体とは別体でも良いが、一体構成でも良い。
【発明の効果】
【0018】
本発明によれば、支持体の棚板片を容器本体の開口部から閉塞部側にかけて略波形に形成するので、棚板片の強度を向上させ、棚板片の洗浄時の水分残存を低減するとともに、乾燥作業の作業時間の短縮を図ることができ、しかも、棚板片の厚さバラツキを防ぎ、基板の高精度な支持や基板の円滑な出し入れを実現することができるという効果がある。
【0019】
また、支持体を、容器本体の側壁内面に対向する別体の中間片と、この中間片に形成されて容器本体の側壁内面の開口部側に位置する先端片と、中間片に形成されて容器本体の側壁内面の閉塞部側に位置する末端片と、少なくとも中間片に突出形成されて基板を支持する棚板片とから形成し、先端片から末端片方向にかけて棚板片を連続した略波形に形成すれば、成形材料の相溶性や種類にかかわらず、容器本体と棚板片とを一体化することができる。また、例え容器本体が2枚の半導体ウェーハを収納するタイプの場合でも、金型の構造が複雑化して成形の困難化やコストアップを招くことが少なく、安価な製造が期待できる。
【0020】
また、容器本体の側壁内面の開口部側と先端片の先端部のいずれか一方に凹部を形成するとともに、他方には凸部を形成し、これら凹部と凸部との嵌め合わせにより、容器本体の側壁内面に先端片を固定すれば、容器本体に別体の支持体を取り付ける際の作業性や位置精度を向上させ、基板を円滑に出し入れすることができる。
また、容器本体の側壁内面に、支持体の中間片と末端片のいずれかを挟んで位置決めする複数の位置決めリブを形成すれば、簡易な構成で支持体の平行度を調整することができる。
【0021】
また、容器本体の側壁内面の開口部側に係止溝を形成して凹部とし、先端片の先端部を屈曲させて係止溝に嵌まる凸部とし、この先端片の先端部を略櫛形に形成してその櫛歯に傾斜突部を形成すれば、先端部の可撓性を向上させたり、傾斜突部により係止溝と櫛歯との摩擦を低減することができる。
【0022】
また、容器本体の側壁内面に、支持体を挟む複数のガイドリブを形成してこのガイドリブの端部には位置決め溝を形成し、支持体の先端片には、位置決め溝に嵌まる位置決め突部を形成すれば、支持体の少なくとも中間片を適切な位置にセットすることが可能となる。また、位置決め突部により、支持体を挿入方向に適切に位置決めすることが可能となる。また、支持体の先端片に、容器本体のガイドリブに接触して位置合わせする位置合わせ突部を形成すれば、収納された基板の並ぶ方向に支持体や棚板片を位置決めすることが可能になる。
【0023】
また、容器本体の側壁内面の閉塞部側に係合溝を形成し、末端片の末端部には、係合溝に嵌まる係合突部を形成すれば、この係合突部の嵌め合わせ作用により、支持体の容器本体内への脱落が規制される。また、容器本体の側壁内面の閉塞部側に、支持体の末端片を支持する複数の保持リブを形成すれば、支持体の容器本体内への脱落が規制される。
また、容器本体の側壁内面の閉塞部側と支持体の末端片とのいずれかに、末端片の撓みを規制する撓み規制ストッパを形成すれば、撓み規制ストッパが容器本体の側壁内面に対向して末端片の撓みを規制する。
【0024】
また、容器本体の側壁内面の開口部側に位置する棚板片の湾曲頂部を他の複数の湾曲頂部よりも高くすれば、この容器本体の側壁内面の開口部側に位置する湾曲頂部により、容器本体に収納された基板の開口部方向への飛び出し規制が期待できる。
また、棚板片の湾曲頂部と湾曲谷部のうち、少なくとも湾曲谷部を容器本体の側壁内面から内方向に向かうにしたがい徐々に細くなるよう先細りに形成すれば、水分が湾曲頂部から湾曲谷部に流れて湾曲谷部の先端から排水される。したがって、水分の付着部分の特定が容易になり、乾燥作業に要する時間を短縮することができる。
【0025】
さらに、支持体の棚板片を分割し、この分割した複数の棚板片を支持体の長手方向に間隔をおいて配列すれば、棚板片と基板との接触面積を減少させて基板の汚染を抑制したり、製造時の棚板片の変形を防いだり、材料コストの削減が期待できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0026】
以下、図面を参照して本発明に係る基板収納容器の好ましい実施形態を説明すると、本実施形態における基板収納容器は、図1ないし図10に示すように、少数枚の半導体ウェーハWを収納可能な平面略多角形の容器本体1と、この容器本体1に別体として内蔵されて半導体ウェーハWを水平に支持する左右一対の支持体30とを備え、各支持体30を、中間片31、先端片32、末端片39、及び一対のティース45とから一体成形するようにしている。
【0027】
半導体ウェーハWは、例えば薄く丸いφ300mmのシリコンタイプからなり、周縁部に位置合わせや識別用のノッチが選択的に形成されており、表面には回路パターンが形成される。
【0028】
容器本体1は、図1や図2に示すように、金型に所定の樹脂を含有する成形材料が射出されることにより、2枚の半導体ウェーハWを上下に整列収納する背の低いフロントオープンボックスタイプに成形され、開口した横長の正面部2に同形の蓋体20がエンドレスのガスケットを介し着脱自在に嵌合されるとともに、この蓋体20には、容器本体1の正面部2を嵌合閉塞した蓋体20を施錠する施錠機構が内蔵されており、図示しないロードポート装置にスライド可能に搭載されてその出し入れ口に正面部2を対向接触させる。
【0029】
容器本体1を成形する成形材料の樹脂としては、例えば力学的性質、耐熱性、寸法安定性等に優れるポリブチレンテレフタレート、ポリカーボネート、ポリエーテルイミド、シクロオレフィン樹脂等があげられる。これらの樹脂は、選択的に2種以上組み合わされ、インサート成形や二色成形等に用いられる。また、これらの樹脂には、導電性を向上させる観点からカーボンブラック、カーボンフィラー、カーボンナノチューブ、導電性高分子等が添加されたり、透過波長を制御する観点からヒンダートアミン等の紫外線吸収剤が添加されたり、あるいは剛性を向上させるためガラス繊維が加えられる。
【0030】
容器本体1は、図2に示すように、両側壁の正面部2側がそれぞれ直線的に形成され、両側壁の背面壁側(閉塞部側)がそれぞれ断面略へ字形に屈曲形成されることにより、内部の正面部2側が広く、内部の背面壁側が狭く区画形成される。この容器本体1の各側壁内面の正面部2側、換言すれば、容器本体1の正面部内周には図2や図9に示すように、支持体30の先端片32を固定するための係止溝3が上下方向に切り欠かれる。
【0031】
各側壁内面には、図7ないし図9に示すように、支持体30の少なくとも中間片31、具体的には、中間片31や先端片32を僅かな隙間を介して案内挟持する上下一対のガイドリブ4が形成され、各ガイドリブ4が容器本体1の前後方向に細長い板形あるいは棒形に形成されてその正面部2側の先端部には断面略し字形、略C字形、略J字形、略U字形等の位置決め溝5が凹み形成される。一対のガイドリブ4は、中間片31や先端片32の高さに相当する間隔をおいて対向配置され、容器本体1の正面部2から背面壁側にかけて徐々に間隔が狭くなるよう傾斜する。
【0032】
容器本体1の各側壁内面の背面壁側には図7ないし図9に示すように、支持体30の末端片39を挟持する上下一対の位置決めリブ6が突出形成される。また、各側壁内面の背面壁側には、位置決めリブ6の後方に位置する断面略L字形、U字形、V字形の係合溝7がリブを介して形成される。また、各側壁内面の背面壁側には、係合溝7の上下近傍に位置する上下一対の保持リブ8が形成され、この一対の保持リブ8が各側壁内面の背面壁側との間に支持体30の末端片39を挟持するよう機能する。各保持リブ8は、容器本体1の前後方向に細長い板形に形成され、位置決めリブ6の後方に位置する。
【0033】
容器本体1の外周面には、機械的強度や剛性を高めるリブフランジ9が形成され、このリブフランジ9が容器本体1の脱型時に突出しピンに対向する。このリブフランジ9は、容器本体1の背面壁と両側壁とに外側から一体形成され、変形した平面略U字形を呈する。背面壁のリブフランジ9の両側部は、容器本体1の正面部2が下方に傾かないよう金属製のバランスウェイト10が後付けで螺着され、容器本体1の金型からの脱型時に複数の突出しピンに外側から対向するよう機能する。
【0034】
背面壁のリブフランジ9の中央部は、略W字形に屈曲形成されて凹部を形成し、この凹部の開口が下方に向いて容器本体1のロードポート装置に対する位置決め部11として機能する。また、各側壁のリブフランジ9の前部は、略逆V字形に屈曲して凹部を形成し、この凹部の開口が下方に向いてロードポート装置に対する位置決め部11として機能する。また、容器本体1の天井中心部には、複数の被取付リブ12が立設され、この複数の被取付リブ12には、図示しない搬送機構に把持される平面略三角形の吊持フランジ13が締結具を介し着脱自在に螺着される。
【0035】
容器本体1の正面部2は外方向に広がるよう膨出形成されてリムフランジ14を形成し、このリムフランジ14の内部両側には、蓋体20施錠用の施錠溝15が上下方向に切り欠かれる。リムフランジ14の左右に張り出した両側部には図1、図5、図6に示すように、複数の取付孔16が上下方向に並べて穿孔されており、この複数の取付孔16に情報表示パッドであるインフォパッドが選択的に挿入され、かつロードポート装置の検出センサに検出されることにより、半導体ウェーハWの有無や枚数、半導体ウェーハWの収納位置、基板収納容器のタイプ等がロードポート装置に識別される。
【0036】
蓋体20は、図1に示すように、容器本体1の正面部2に着脱自在に嵌合され、施錠機構を内蔵する横長の筐体と、この筐体の開口した正面部(表面部)に螺着されて被覆する表面カバー21とを備えて構成され、容器本体1に対してロードポート装置の蓋体開閉装置により取り付け、取り外しされる。この蓋体20の材料としては、例えば容器本体1と同様の成形材料が使用される。
【0037】
筐体の裏面中央部には、横長の取付穴が凹み形成され、この取付穴には、半導体ウェーハWの周縁部前方を弾性片により弾発的に保持するフロントリテーナが装着される。また、筐体の裏面周縁部には、横長で枠形の取付溝が切り欠かれ、この取付溝には、容器本体1との間に介在する弾性のガスケットが嵌合される。
【0038】
表面カバー21は、横長の略矩形に形成され、両側部には、施錠機構用の操作口22がそれぞれ略凸字形に穿孔されており、中央部と最両側部とには、ロードポート装置の蓋体開閉装置に真空吸着される正面円形の吸着領域がそれぞれ形成される。
【0039】
各支持体30は、図2ないし図6、図9、図10に示すように、容器本体1の側壁内面に対向する中間片31と、この中間片31に一体形成されて容器本体1の側壁内面の正面部2側に位置する細長い矩形の先端片32と、中間片31に形成されて容器本体1の側壁内面の背面壁側に位置する細長い矩形の末端片39と、中間片31と末端片39とに形成されて半導体ウェーハWの周縁部を水平に支持する上下一対のティース45とを備えて形成される。
【0040】
支持体30を成形する成形材料の樹脂としては、例えば滑性、耐熱性、寸法安定性等に優れるポリエーテルエーテルケトン、ポリブチレンテレフタレート、ポリカーボネート、ポリエーテルイミド、シクロオレフィン樹脂等があげられる。これらの樹脂は、選択的に2種以上組み合わされ、インサート成形や二色成形等に用いられる。また、これらの樹脂には、導電性を向上させる観点からカーボンブラック、カーボンフィラー、カーボンナノチューブ、導電性高分子等が添加されたり、透過波長を制御する観点からヒンダートアミン等の紫外線吸収剤が添加されたり、あるいは剛性を向上させるためガラス繊維が加えられる。
【0041】
支持体30の中間片31は、図3や図4に示すように、一対のガイドリブ4の間に介在して容器本体1の前後方向に伸びる細長い矩形に形成され、先端部に先端片32が直線的に伸長形成されており、末端部に末端片39が容器本体1の内部内方向、換言すれば、半導体ウェーハWの中心部方向に向け屈曲して形成される。
【0042】
先端片32は、図3や図4に示すように、洗浄液の水切りを容易にする複数の水切り孔33が格子形に並べて穿孔され、各水切り孔33が前後方向に細長い矩形に形成されており、容器本体1の一対のガイドリブ4間に介在して挟持される。この先端片32の先端部34は、容器本体1の内部外方向に向け略L字形に屈曲形成され、容器本体1の係止溝3に着脱自在に嵌入係止されて支持体30の脱落を防止する。
【0043】
先端片32の先端部34は、図3、図4、図8、図9に示すように、可撓性や柔軟性を確保する観点から櫛形に形成され、各櫛歯35の表裏面の少なくともいずれか一方には、係止溝3との摩擦を低減する複数の傾斜突部36が間隔をおいて選択的に並設されており、この複数の配列された傾斜突部36が係止溝3に対する嵌入を容易にしたり、水切り性を向上させる。また、先端片32の上下面には、ガイドリブ4の位置決め溝5に嵌入する位置決め突部37がそれぞれ突出形成され、この一対の位置決め突部37が支持体30をその挿入方向に位置決めする。
【0044】
各位置決め突部37は、ピン形に突出形成され、先端片32の先端部34よりも後方に位置する。また、先端片32の上下面には図3、図4、図9に示すように、容器本体1のガイドリブ4の対向面に接触する位置合わせ突部38がそれぞれ突出形成され、この一対の位置合わせ突部38が支持体30やティース45を上下方向に位置決めするよう機能する。各位置合わせ突部38は、位置決め突部37よりも低く、摩擦低減の観点から半球形に突出形成されており、位置決め突部37の後方に隣接する。
【0045】
末端片39は、図3、図4、図6、図9に示すように、その末端部に取付片40が一体形成され、この取付片40には、容器本体1に収納された半導体ウェーハWに接触して収納位置を規制する位置規制部41が突出形成されており、取付片40の上下面が容器本体1の一対の位置決めリブ6に挟持して位置決めされることにより、平行度が調整される。取付片40の末端部には、中間片31と平行に伸びる端壁部42が一体形成され、この端壁部42の上下が容器本体1の側壁内面の背面壁側と一対の保持リブ8との間に挟持される。
【0046】
端壁部42の末端部には、容器本体1の係合溝7に嵌合するピン形の係合突部43が一体形成され、この係合突部43の嵌合と保持リブ8の挟持作用とにより、支持体30の容器本体1内への脱落や落下が有効に防止される。また、位置規制部41は、収納された半導体ウェーハWと共に形成する角度が90°以上の鈍角となるよう傾斜形成されたり、あるいは断面略半円形や略半楕円形に形成され、位置決めリブ6の近傍やティース45の後部近傍に位置する。
【0047】
取付片40の裏面には、位置規制部41の裏側に位置する板形の撓み規制ストッパ44が架設され、この撓み規制ストッパ44が容器本体1の側壁内面の背面壁側に接触して末端片39やティース45の撓みを規制するよう機能する。この撓み規制ストッパ44は、容器本体1の正面部2から蓋体20を取り外した際の半導体ウェーハWの位置ずれを抑制防止するよう機能する。
【0048】
各ティース45は、図3ないし図6に示すように、平面視で容器本体1の前後方向に細長い板形に形成され、支持体30の中間片31から末端片39に亘る領域に突出形成される。このティース45は、容器本体1の前後方向、換言すれば、先端片32から末端片39方向にかけて凹凸が交互に連続した滑らかな波形に湾曲形成され、高位の複数の湾曲頂部46A・46B・46C・46D・46E・46Fと低位の複数の湾曲谷部47とが交互に位置する。
【0049】
ティース45の複数の湾曲頂部46A・46B・46C・46D・46E・46Fのうち、容器本体1の側壁内面の最も正面部2側に位置する湾曲頂部46Aは、図5に示すように、他の複数の湾曲頂部46B・46C・46D・46E・46Fよりも半導体ウェーハWの厚さ分だけ高く突出形成され、この高い湾曲頂部46Aに半導体ウェーハWの周縁部前方が接触することにより、容器本体1に収納された半導体ウェーハWの正面部2側への飛び出しが有効に規制される。
【0050】
他の複数の湾曲頂部46B・46C・46D・46E・46Fは、図5に示すように、少なくとも選択された前後一対の湾曲頂部46B・46Fが半導体ウェーハWの周縁部を下方から支持し、この一対の湾曲頂部46B・46F以外の他の湾曲頂部46C・46D・46Eが低く形成されて半導体ウェーハWに非接触とされる。
【0051】
一対の湾曲頂部46B・46Fは、例えば湾曲頂部46Aの直後に位置する湾曲頂部46Bと、容器本体1の側壁内面の最も背面壁側に位置する湾曲頂部46Fとを備えて形成される。この一対の湾曲頂部46B・46F以外の他の湾曲頂部46C・46D・46Eは、半導体ウェーハWの周縁部に接触しないことにより、パーティクルの発生や付着を防いだり、大きな衝撃が作用した場合に半導体ウェーハWのバタツキを防止して保護する。
【0052】
ティース45の各湾曲谷部47は、図6に示すように、容器本体1の側壁内面(図6の右側)から内部内方向(図6の左側)に向かうにしたがい徐々に低く細くなるようなだらかな断面先細りに傾斜形成される。この湾曲谷部47の傾斜形成により、ティース45に付着した水分の流動や排水が容易になる。
【0053】
上記において、容器本体1の内部に支持体30を装着する場合には、先ず、容器本体1の内部に支持体30を一対のガイドリブ4を介して挿入し、容器本体1の係合溝7に支持体30の係合突部43を嵌入するとともに、容器本体1の側壁内面の背面壁側と保持リブ8とに支持体30の端壁部42を挟持させ、一対の位置決めリブ6に支持体30の末端片39を挟持させる。この際、一対のガイドリブ4が徐々に狭まるよう傾斜して位置決め作用やガタツキ防止作用を営むので、支持体30の中間片31や末端片39を適切に挿入してスライドさせることができる。
【0054】
こうして容器本体1の内部に支持体30の中間片31や末端片39を適切に挿入して脱落しないようにしたら、容器本体1の係止溝3に先端片32の先端部34を嵌入係止し、各ガイドリブ4の位置決め溝5に位置決め突部37を嵌入して支持体30を挿入方向に位置決めし、かつガイドリブ4の対向面に位置合わせ突部38を圧接してティース45を上下方向に位置決めすれば、容器本体1の内部に支持体30を装着して一体化することができる。
【0055】
上記構成によれば、例えティース45に洗浄液の水分が付着しても、水分が湾曲頂部46A・46B・46C・46D・46E・46Fから凹んだ湾曲谷部47に流下して溜まり、湾曲谷部47の傾斜した表面を流れて先端48から効率良く排水されるので、水分の付着部分の特定がきわめて容易となり、しかも、乾燥作業時間の大幅な短縮が期待できる。
【0056】
また、ティース45が単なる平板形ではなく、強度向上にも資する波形なので、成形時の冷却効率を向上させ、ティース45を略均一な肉厚に成形することができ、実に変形しにくい構成とすることができる。すなわち、収縮等によるティース45の変形が少ないので、半導体ウェーハWの高精度な支持や半導体ウェーハWの円滑な出し入れが大いに期待できる。
【0057】
また、容器本体1の内部に複数のティース45を一体成形しないので、成形材料の相溶性や種類にかかわらず、容器本体1とティース45とを一体化することができる。また、例え容器本体1が2枚の半導体ウェーハWを収納するタイプの場合でも、金型の構造が複雑化して成形の困難化やコストアップを招くことがなく、安価な製造が期待できる。また、支持体30の先端片32に複数の水切り孔33を穿孔するので、洗浄時の洗浄液の水分が残存して半導体ウェーハWの汚染源になるのを防止することができる。
【0058】
また、ガイドリブ4、係合溝7、係合突部43、保持リブ8、位置決めリブ6、係止溝3、先端片32の先端部34、位置決め溝5、位置決め突部37、位置合わせ突部38の活用により、容器本体1に一対の支持体30を後付けする際の作業性や位置精度を著しく向上させることができ、これにより、半導体ウェーハWを専用のロボットにより円滑に出し入れすることが可能になる。また、先端部34の傾斜突部36の厚さを調整すれば、先端部34全体を切削しなくても、先端部34自体の厚さを容易に調整することが可能になる。
【0059】
次に、図11は本発明の第2の実施形態を示すもので、この場合には、支持体30の各ティース45を前後一対に分割し、この分割した前後一対のティース45を支持体30の長手方向、換言すれば、容器本体1の前後方向に間隔をおいて配列するようにしている。その他の部分については、上記実施形態と略同様であるので説明を省略する。
【0060】
本実施形態においても上記実施形態と同様の作用効果が期待でき、しかも、各ティース45を前後一対に分割するので、ティース45と半導体ウェーハWとの接触面積を減少させて半導体ウェーハWの汚染を抑制防止したり、ティース45の成形性や寸法安定性を向上させることができるのは明らかである。また、成形時のティース45の変形を防いだり、材料コストの大幅な削減を図ることもできる。
【0061】
次に、図11は本発明の第3の実施形態を示すもので、この場合には、支持体30のティース45を上下一対ではなく、3段以上の上下多段(本実施形態では8枚)に配列し、容器本体1の側壁内面に上下多段の支持体30を直接形成したり、あるいは上下多段の支持体30を別体として形成し、この別体の支持体30をインサート成形法や二色成形法により一体化するようにしている。
この場合、支持体30を、中間片31、先端片32、末端片39とから形成することができる。また、先端片32の水切り孔33、櫛歯35、傾斜突部36、位置決め突部37、位置合わせ突部38は、必要に応じて省略することができる。その他の部分については、上記実施形態と略同様であるので説明を省略する。
【0062】
本実施形態においても上記実施形態と同様の作用効果が期待でき、しかも、容器本体1が2枚の半導体ウェーハWではなく、例えば25枚等の半導体ウェーハWを上下に整列収納する大型のフロントオープンボックスタイプの場合にも、支持体30を使用することができるのは明らかである。
【0063】
次に、図12は本発明の第4の実施形態を示すもので、この場合には、容器本体1の両側壁の正面部2側に光センサ用の透視窓50をそれぞれ形成し、各透視窓50の内面には係止溝3を凹み形成し、この係止溝3に短縮した先端片32の先端部34を着脱自在に嵌入係止するようにしている。
透視窓50は、例えばPC等の成形材料を使用してインサート成形法や二色成形法等により成形される。その他の部分については、上記実施形態と略同様であるので説明を省略する。
【0064】
本実施形態においても上記実施形態と同様の作用効果が期待でき、しかも、透視窓50により、重量センサではなく、透過型の光センサを用いて半導体ウェーハWを直接検出するので、半導体ウェーハWの有無や枚数、収納位置等を正確に検出することができるのは明白である。また、容器本体1の構成の多様化を図ることもできる。
【0065】
なお、上記実施形態では容器本体1に同タイプの支持体30を一対内蔵したが、半導体ウェーハWの支持に支障を来たさなければ、一の支持体30を異なるタイプとしても良い。また、上記実施形態の中間片31、先端片32、末端片39の長さは、必要に応じて延長したり、短縮しても良い。また、容器本体1の側壁内面の正面部2側に、上下一対の凸部を間隔をおいて形成し、先端片32の先端部34上下に、凸部に嵌合する凹部をそれぞれ形成したり、凸部に嵌合する略クランク形の嵌合片をそれぞれ伸長形成したり、あるいは凹部付きの突片をそれぞれ形成しても良い。
【0066】
また、容器本体1の正面部2内周に凸部を形成するとともに、先端片32の先端部34に凹部を形成し、これら凸部と凹部との嵌合により、容器本体1の側壁に支持体30を固定しても良い。また、上記実施形態では先端片32に複数の水切り孔33を穿孔したが、中間片31、末端片39、及び又はティース45に単数複数の水切り孔33を穿孔しても良い。また、水切り孔33は、矩形の他、円形、楕円形、多角形等に形成することができる。
【0067】
また、容器本体1の側壁内面に、支持体30の末端片39を挟んで位置決めする複数の位置決めリブ6を形成したが、支持体30の中間片31を挟んで位置決めする複数の位置決めリブ6を形成することもできる。また、支持体30の末端片39に撓みを規制する撓み規制ストッパ44を形成したが、容器本体1の側壁内面の背面壁側に撓み規制ストッパ44を形成することも可能である。この撓み規制ストッパ44は複数に増加しても良い。また、ティース45に位置決め突部37、及び又は位置合わせ突部38を形成して位置決めすることも可能である。
【0068】
また、各ティース45を前後一対に分割したが、各ティース45を前方、中央、後方の3枚等に分割して前方と後方のティース45により半導体ウェーハWを支持し、前方と後方のティース45よりも中央のティース45を低位に配置して半導体ウェーハWに接触しないようにすることも可能である。
【0069】
さらに、湾曲頂部46A・46B・46C・46D・46E・46Fの少なくともいずれかを、容器本体1の側壁内面から内部内方向に向かうにしたがい徐々に低く細くなるようなだらかな断面先細りに傾斜形成することも可能である。さらにまた、他の複数の湾曲頂部46B・46C・46D・46E・46Fのいずれか一対に、半導体ウェーハWの周縁部を下方から支持させることもできる。
【図面の簡単な説明】
【0070】
【図1】本発明に係る基板収納容器の実施形態を模式的に示す斜視説明図である。
【図2】本発明に係る基板収納容器の実施形態を模式的に示す断面平面図である。
【図3】本発明に係る基板収納容器の実施形態における支持体を模式的に示す斜視説明図である。
【図4】図3の背面図である。
【図5】本発明に係る基板収納容器の実施形態における支持体と半導体ウェーハとを模式的に示す説明図である。
【図6】本発明に係る基板収納容器の実施形態におけるティースの湾曲谷部を模式的に示す断面説明図である。
【図7】本発明に係る基板収納容器の実施形態における容器本体を模式的に示す正面説明図である。
【図8】本発明に係る基板収納容器の実施形態における容器本体と支持体とを模式的に示す正面説明図である。
【図9】本発明に係る基板収納容器の実施形態における容器本体の側壁の正面部側を模式的に示す一部断面説明図である。
【図10】本発明に係る基板収納容器の実施形態における容器本体の側壁の背面壁側を模式的に示す断面説明図である。
【図11】本発明に係る基板収納容器の第2の実施形態を模式的に示す斜視説明図である。
【図12】本発明に係る基板収納容器の第3の実施形態を模式的に示す斜視説明図である。
【図13】本発明に係る基板収納容器の第4の実施形態を模式的に示す断面説明図である。
【符号の説明】
【0071】
1 容器本体
2 正面部(開口部)
3 係止溝(凹部)
4 ガイドリブ
5 位置決め溝
6 位置決めリブ
7 係合溝
8 保持リブ
20 蓋体
30 支持体
31 中間片
32 先端片
33 水切り孔
34 先端部(凸部)
35 櫛歯
36 傾斜突部
37 位置決め突部
38 位置合わせ突部
39 末端片
40 取付片(末端片の一部)
41 位置規制部
42 端壁部(末端片の一部)
43 係合突部
44 撓み規制ストッパ
45 ティース(棚板片)
46A 湾曲頂部
46B 湾曲頂部
46C 湾曲頂部
46D 湾曲頂部
46E 湾曲頂部
46F 湾曲頂部
47 湾曲谷部
48 先端
50 透視窓
W 半導体ウェーハ(基板)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板を開口部から収納する容器本体に、基板を支持する支持体を設けた基板収納容器であって、
支持体は、少なくとも容器本体の側壁内面に対向して基板を支持する棚板片を含み、この棚板片を容器本体の開口部から閉塞部側にかけて略波形に形成したことを特徴とする基板収納容器。
【請求項2】
支持体は、容器本体の側壁内面に対向する別体の中間片と、この中間片に形成されて容器本体の側壁内面の開口部側に位置する先端片と、中間片に形成されて容器本体の側壁内面の閉塞部側に位置する末端片と、少なくとも中間片に突出形成されて基板を支持する棚板片とを含み、先端片から末端片方向にかけて棚板片を連続した略波形に形成した請求項1記載の基板収納容器。
【請求項3】
容器本体の側壁内面の開口部側と先端片の先端部のいずれか一方に凹部を形成するとともに、他方には凸部を形成し、これら凹部と凸部との嵌め合わせにより、容器本体の側壁内面に先端片を固定するようにし、支持体の中間片、先端片、末端片、及び棚板片の少なくともいずれかに水切り孔を穿孔した請求項1又は2記載の基板収納容器。
【請求項4】
容器本体を、3枚以下の基板を収納可能な背の低いフロントオープンボックスタイプとしてその正面部を開口部とし、容器本体の側壁の開口部側に透視窓を設けた請求項1、2、又は3記載の基板収納容器。
【請求項5】
容器本体の側壁内面に、支持体の中間片と末端片のいずれかを挟んで位置決めする複数の位置決めリブを形成した請求項1ないし4いずれかに記載の基板収納容器。
【請求項6】
容器本体の側壁内面の開口部側に係止溝を形成して凹部とし、先端片の先端部を屈曲させて係止溝に嵌まる凸部とし、この先端片の先端部を略櫛形に形成してその櫛歯には傾斜突部を形成した請求項3、4、又は5記載の基板収納容器。
【請求項7】
容器本体の側壁内面に、支持体を挟む複数のガイドリブを形成してこのガイドリブの端部には位置決め溝を形成し、支持体の先端片には、位置決め溝に嵌まる位置決め突部を形成し、支持体の先端片には、容器本体のガイドリブに接触して位置合わせする位置合わせ突部を形成した請求項1ないし6いずれかに記載の基板収納容器。
【請求項8】
容器本体の側壁内面の閉塞部側に係合溝を形成し、末端片の末端部には、係合溝に嵌まる係合突部を形成し、容器本体の側壁内面の閉塞部側には、支持体の末端片を支持する複数の保持リブを形成した請求項1ないし7いずれかに記載の基板収納容器。
【請求項9】
容器本体の側壁内面の閉塞部側と支持体の末端片とのいずれかに、末端片の撓みを規制する撓み規制ストッパを形成し、支持体の末端片に、容器本体に収納される基板の収納位置を規制する位置規制部を形成した請求項1ないし8いずれかに記載の基板収納容器。
【請求項10】
容器本体の側壁内面の開口部側に位置する棚板片の湾曲頂部を他の複数の湾曲頂部よりも高くし、この容器本体の側壁内面の開口部側に位置する湾曲頂部により、容器本体に収納された基板の飛び出しを規制するようにした請求項1ないし9いずれかに記載の基板収納容器。
【請求項11】
棚板片の湾曲頂部と湾曲谷部のうち、少なくとも湾曲谷部を容器本体の側壁内面から内方向に向かうにしたがい徐々に細くなるよう先細りに形成した請求項1ないし10いずれかに記載の基板収納容器。
【請求項12】
支持体の棚板片を分割し、この分割した複数の棚板片を支持体の長手方向に間隔をおいて配列した請求項1ないし11いずれかに記載の基板収納容器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公開番号】特開2009−231653(P2009−231653A)
【公開日】平成21年10月8日(2009.10.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−77005(P2008−77005)
【出願日】平成20年3月25日(2008.3.25)
【出願人】(000190116)信越ポリマー株式会社 (1,394)
【Fターム(参考)】