基板検査装置
【課題】表面及び裏面の検査を効率良く行える基板検査装置を提供する。
【解決手段】基板検査装置1は、ガラス基板Wをエアー浮上させる浮上ステージを挟んで表面検査部5と裏面検査部が配置されている。両検査部は、検査用顕微鏡ユニット55をガラス基板Wの搬送方向と直交する幅方向に移動自在に構成されている。各検査用顕微鏡ユニット55が落射照明で検査をするときは、各々の対物レンズを光軸が一致するように配置すれば、同一箇所の表面と裏面の検査を同時に行える。さらに、各検査用顕微鏡ユニット55が透過照明で検査を行うための照明ユニットも設けられている。
【解決手段】基板検査装置1は、ガラス基板Wをエアー浮上させる浮上ステージを挟んで表面検査部5と裏面検査部が配置されている。両検査部は、検査用顕微鏡ユニット55をガラス基板Wの搬送方向と直交する幅方向に移動自在に構成されている。各検査用顕微鏡ユニット55が落射照明で検査をするときは、各々の対物レンズを光軸が一致するように配置すれば、同一箇所の表面と裏面の検査を同時に行える。さらに、各検査用顕微鏡ユニット55が透過照明で検査を行うための照明ユニットも設けられている。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ウェハや液晶ガラス基板等の検査に用いられる基板検査装置に関する。
【背景技術】
【0002】
フラットパネルディスプレイ(FPD)などの製造工程においては、ガラス基板の外観を目視で検査したり、顕微鏡を用いて検査したりしている。このような検査工程で使用される基板検査装置は、例えば、特許文献1に開示されているように、ガラス基板の外縁を支持する枠を有し、ガラス基板の上方に配置される顕微鏡を直交する2軸で移動させてガラス基板の表面検査を行うように構成されている。ここで、ガラス基板の表面と共に裏面の検査も行いたいときは、ガラス基板を基板検査装置から搬出してロボットアームでガラス基板の表裏を反転させていた。反転させたガラス基板を再度枠に支持させれば、裏面の検査が可能になる。その他の方法としては、基板の表面側から落射光学系や透過光学系を調整して裏面を観察することが知られていた。
【特許文献1】特開2002−267937号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、近年では、ガラス基板のサイズが大型化し、1辺の長さが例えば3mに達することもある。このため、ガラス基板の外縁を枠で支持させただけでは基板の水平度が十分に得られず、検査精度を低下させてしまう。
【0004】
また、表面の検査に加えて裏面の検査も行う場合に、ガラス基板をその都度反転させると、段取り変えに要する時間がかかってしまう。光学系を工夫して基板の表面側から裏面を観察する場合には、欠陥を確認し難いことがあった。ここで、例えば、特開2005−266213号公報に開示されているように、基板の上側と下側のそれぞれに落射顕微鏡を固定配置し、これら一対の落射顕微鏡の光軸を一致させることでガラス基板の表面と裏面の検査を行えるようにすることが考えられる。ガラス基板全面を検査できるようにガラス基板を一対の落射顕微鏡に対して移動させると、大型化した基板を移動させるスペースを確保しなければならなくなるので装置を大型化せざるを得なかった。
この発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、表面及び裏面の検査を効率良く行える基板検査装置を提供することを主な目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記の課題を解決する本発明は、 基板をエアー浮上させる浮上ステージと、エアー浮上させた基板を搬送する搬送部と、エアー浮上される基板の上方に配置され、拡大光学系を備え、基板表面を観察可能な表面検査用顕微鏡ユニットを含む第1の検査部と、エアー浮上される基板の下方に配置され、拡大光学系を備え、基板裏面を観察可能な裏面検査用顕微鏡ユニットを含む第2の検査部と、を備え、前記第1の検査部及び前記第2の検査部は、それぞれが基板の搬送方向に直交する幅方向に移動可能に構成されていることを特徴とする基板検査装置とした。
【発明の効果】
【0006】
本発明によれば、基板の表面を検査しながら、裏面検査も行えるようになるので、検査効率を向上させることができる。各検査部の移動と基板の搬送を組み合わせることで装置を小型化することができる。浮上ステージを使用することで基板を水平に支持することができ、大型の基板であっても精度の良い検査が行える。
【発明を実施するための最良の形態】
【0007】
本発明を実施するための最良の形態について図面を参照して詳細に説明する。なお、各実施の形態で同じ構成要素には同一の符号を付してある。また、各実施の形態で重複する説明は省略する。
【0008】
(第1の実施形態)
図1、図2及び図3に示すように、基板検査装置1は、本体ベース2上にガラス基板Wをエアー浮上させる浮上ステージ3と、エアー浮上させたガラス基板Wを吸着保持して搬送する搬送部4とが設置されている。さらに、ガラス基板Wの搬送経路中にガラス基板Wの表面検査を行う第1の検査部である表面検査部5と、裏面検査を行う第2の検査部である裏面検査部6とが配置されている。各部の制御は、不図示の制御装置で行われている。制御装置には、検査者が操作する操作部や検査結果などを表示する表示装置を設けられている。なお、検査対象は、ガラス基板に限定されず、その他の基板でも良い。
【0009】
浮上ステージ3は、ガラス基板Wの搬送方向に平行な複数の浮上プレート11を備える。これら浮上プレート11は、上面が水平になるように支持されており、この上面には不図示のエアー噴き出し孔が多数設けられている。これら浮上プレート11は、不図示のエアー供給源に接続されており、各浮上プレート11の各エアー噴き出し孔からエアーを上向きに噴出させることができるようになっている。エアー噴き出し孔は、ガラス基板Wの略全体を下方から均等に浮上させるのに十分な数及び配置になっている。隣り合う2つの浮上プレートの間には、隙間13が形成されているが、この隙間13は、エアー浮上に影響を与えない程度の大きさにしてある。この浮上ステージ3は、検査部5,6の配設位置に合わせてスリット14が搬送方向に直交するように形成されている。
浮上ステージ3は、搬送路の幅寸法方向に連結した1枚の浮上プレートで構成してもよい。また、ガラス基板Wの浮上高さの精度を要求される各検査部の検査領域全体にエアー噴出圧を高精度に制御可能な精密浮上ステージを配置し、この精密浮上ステージの両側の上流と下流に浮上プレート11を隙間13を開けて配置しても良い。
【0010】
搬送部4は、浮上プレート11の側方に配置された搬送ユニットベース21を備える。搬送ユニットベース21上には、一対の搬送ガイド22が搬送方向に平行に敷設され、搬送ガイド22に沿って移動可能なスライダ23が搭載されている。図1の一部を拡大した図4と、図5に示すように、スライダ23を移動させる駆動部には、リニアモータ24が使用されている。スライダ23には、保持部25が搬送方向に所定の間隔で3つ設けられている。各保持部25は、昇降シリンダ28で支持されたテーブル26を有する。テーブル26の四隅のそれぞれには、スライダ23に上向きに固定されたガイドポスト27が貫通しており、テーブル26が昇降シリンダ28を伸縮させることにより、ガイドポスト27に沿って昇降させられる。さらに、テーブル26の上面には、裏面吸着部31と、表面吸着部32が搭載されている。
【0011】
裏面吸着部31は、シリンダ駆動などによって上下に移動する昇降ステージ35を備える。昇降ステージ35上には、ガイドレール36が搬送方向と直交する幅方向に敷設されている。ガイドレール36には、吸着受け部材37がスライド自在に取り付けられている。吸着受け部材37の駆動部には、リニアモータ38が用いられている。吸着受け部材37からは吸着アーム39が浮上ステージ3に向かって延びている。吸着アーム39は、ガラス基板Wの周縁部の下面に当接可能な吸着面39Aを有し、吸着面39Aに形成された吸着孔が不図示の吸引源に接続されている。
【0012】
表面吸着部32は、シリンダ駆動などによって上下に移動する昇降ステージ35を備える。昇降ステージ35上には、ガイドレール36が搬送方向と直交する幅方向に敷設されている。ガイドレール36には、吸着受け部材37がスライド自在に取り付けられている。吸着受け部材37の移動には、リニアモータ38が用いられている。吸着受け部材37からは吸着アーム40が浮上ステージ3に向かって延びている。吸着アーム40は、ガラス基板Wの周縁部の上面に当接可能な吸着面40Aを有し、不図示の吸引源に接続されている。
【0013】
図1から図3に示すように、表面検査部5は、浮上ステージ3及び搬送部4を幅方向で跨ぐように本体ベース2に固定された門型フレーム(ガントリともいう)51を有し、門型フレーム51の水平梁51Aには、一対のガイドレール52が幅方向に平行に敷設されており、これらガイドレール52にスライダ53が移動可能に取り付けられている。スライダ53の駆動部には、リニアモータ54が使用されている。スライダ53の移動可能な範囲は、ガラス基板Wの幅方向の全長に略等しいか、それ以上になっている。さらに、スライダ53には、表面検査用顕微鏡ユニット55と、裏面検査用透過照明ユニット56が搭載されている。表面検査用顕微鏡ユニット55は、拡大光学系と、照明用光源と、ガラス基板Wの顕微鏡画像を取り込んで画像データを出力する撮像部55aを備える。裏面検査用透過照明ユニット56は、光源とコンデンサレンズとを備える。
【0014】
裏面検査部6は、浮上ステージ3の下方に設置され、本体ベース2に敷設された顕微鏡ステージベース61を有し、顕微鏡ステージベース61上にはガイドレール62が幅方向に敷設されている。ガイドレール62には、スライダ63が移動可能に取り付けられている。スライダ63が移動可能な範囲は、ガラス基板Wの幅方向の全長に略等しいか、それ以上で、表面検査部5のスライダ53の移動可能な範囲に略等しい。スライダ63の駆動部には、リニアモータ64が使用されている。
図6及び図7に示すように、スライダ63上には、一対のガイドレール65が搬送方向に平行に敷設されており、これらガイドレール65には、スライダ66が移動可能に取り付けられている。スライダ66を移動させる駆動部には、リニアモータ67が使用されている。
【0015】
スライダ66には、上下方向に昇降可能な昇降機構68を介して裏面検査用顕微鏡ユニット69が固定されている。裏面検査用顕微鏡ユニット69は、拡大光学系と、照明用光源と、ガラス基板Wの顕微鏡画像を取り込んで画像データを出力する撮像部69aを備える。さらに、裏面検査用顕微鏡ユニット69から搬送方向に突出するように表面検査用透過照明ユニット70が取り付けられている。表面検査用透過照明ユニット70は、光源とコンデンサレンズとを備える。
なお、図6に示すように、搬送方向に直交する方向からの側面視において、2つの顕微鏡ユニット55,69は、同一の光軸上に配置可能になっており、ガラス基板Wの同一位置又は異なる位置の表裏面に対して検査を行うことが可能である。
【0016】
次に、この基板検査装置1の動作について説明する。
最初に、搬送部4のスライダ23を搬送方向の上流側となる搬入端に移動させる。このとき、昇降シリンダ28でテーブル26及び各吸着部31,32を搬入時のガラス基板Wの高さより下げておく。さらに、表面吸着部32は、ガイドレール36に沿って浮上ステージ3から遠ざけてガラス基板Wに干渉しないように退避させておく。浮上ステージ3からは、エアーを噴き出させておく。
不図示のローダでガラス基板Wが位置決めされた状態で浮上ステージ3上に搬入されると、ガラス基板Wがエアー浮上させられるので、裏面吸着部31を駆動させてガラス基板Wの周縁部を吸着保持する。具体的には、裏面吸着部31のリニアモータ38を駆動させて吸着アーム39の位置を調整し、吸着面39Aをガラス基板Wの裏面の下方に配置する。昇降ステージ35で吸着アーム39を上昇させて吸着面39Aをガラス基板Wの裏面に当接させると、ガラス基板Wが保持部25に吸着保持される。
【0017】
保持部25を搬送ユニットベース21上で浮上ステージ3の下流側に向けて移動させると、吸着保持されているガラス基板Wが浮上ステージ3上に浮上した状態で移動する。ガラス基板W上の欠陥が浮上ステージ3のスリット14、つまり検査対象となる欠陥が検査部5,6の検査位置に達したら、制御装置の指令によって搬送部4のスライダ23の移動を停止した後、表面検査部5と裏面検査部6を欠陥位置まで移動させられ、ガラス基板Wの検査が行われる。
落射照明を用いてガラス基板Wの表裏面検査を行うときは、制御装置は2つの顕微鏡ユニット55,69の観察光軸が同軸上に配置されるように検査部5,6の各リニアモータ54,64を移動制御する。これにより、ガラス基板Wの同一位置の表面と裏面のそれぞれの顕微鏡画像をほぼ同時に取得することができる。このとき、一方の落射照明により観察に支障を来たす場合には、反射側の落者照明をシャッタにより遮光すると良い。制御装置は、表面の顕微鏡画像データと裏面の顕微鏡画像データを検査位置の座標に関連付ける。データは必要に応じて記憶されると共に、画像処理して画面表示させる。
【0018】
検査をすべき欠陥箇所は、予め制御装置に登録され、検査対象を指定できることが望ましい。このようにすれば、必要な箇所のみを検査すれば足りるので検査時間を短縮できる。予め検査をすべき箇所を特定する方法としては、別の検査装置で検査者が目視で確認したり、別の検査装置でガラス基板Wについて取得した画像から欠陥の虞れのある場所を抽出したりすることがあげられる。
【0019】
検査をすべき箇所は、表面側と裏面側とで異なることがある。また、通常時は表面検査のみを実施し、不具合が生じたときに裏面検査を実施する場合などもある。これら場合は、検査が必要な方の顕微鏡ユニット55,69のみを移動させる。この際、図8に示すように、表面検査用顕微鏡ユニット55をガラス基板Wの周縁部まで移動させて検査を行っても、吸着アーム39はガラス基板Wの裏面を保持しているので干渉することなく検査を行える。しかしながら、裏面検査用顕微鏡ユニット69を同じ位置まで移動させようとした場合には、裏面検査用顕微鏡ユニット69が吸着アーム39に干渉してしまう。そこで、制御装置は、裏面検査用顕微鏡ユニット69をガラス基板Wの周縁部まで移動させるときに、ガラス基板Wをエアー浮上させつつ停止させた状態で、裏面吸着部31による吸着保持から表面吸着部32による吸着保持に切り替えさせる。
【0020】
吸着保持を切り替えるときは、最初に表面吸着部32の昇降ステージ35を上昇させ、吸着アーム40の吸着面40Aをガラス基板Wより高い位置まで移動させる。この後、ガイドレール36に沿って吸着アーム40をガラス基板Wに向けて移動させる。吸着アーム40の吸着面40Aがガラス基板Wの周縁の上面で、パターンが形成されておらず、品質に影響を与えない位置に到達したら、昇降ステージ35で吸着アーム40を下げて吸着面40Aをガラス基板Wに当接させる。吸引孔を真空引きして表面吸着部32にガラス基板Wを吸着保持させる。
【0021】
この後、裏面吸着部31の吸着を解除する。昇降ステージ35によって吸着アーム39を下げてからガイドレール36に沿って裏面検査部6の移動範囲から吸着アーム39を退避させる。図9に示すように、裏面検査部6と吸着アーム39の干渉が回避されるので、裏面検査用顕微鏡ユニット69を必要な位置まで移動させて裏面検査を実施する。なお、受け渡しの要否は、使用する検査用顕微鏡ユニット55,69の位置と、吸着保持している吸着部31,32の種類に応じて制御装置が決定するようになっており、位置の閾値は制御装置に予め登録されているものを使用する。
【0022】
同様に、表面吸着部32でガラス基板Wの表面を吸着保持しているときは、表面検査用顕微鏡ユニット55が干渉する可能性がある。干渉しそうなときは、表面吸着部32から裏面吸着部31にガラス基板Wの受け渡しを行う。すなわち、表面吸着部32でガラス基板Wを吸着保持した状態で、裏面吸着部31の吸着アーム39を移動させ、ガラス基板Wの裏面を吸着保持させる。その後、表面吸着部32を表面検査部5の移動範囲外に退避させる。
【0023】
また、この基板検査装置1では、表面検査や裏面検査を透過照明によって実施することも可能である。表面検査部5で透過照明による検査を実施するときは、裏面検査部6の裏面検査用顕微鏡ユニット69を使用する。この際、裏面検査部6の昇降機構68を下げて裏面検査用顕微鏡ユニット69の対物レンズ69Aを浮上プレート11のスリット14から抜き出す。さらに、スライダ66をガイドレール65に沿って搬送方向の搬入端側に移動させる。裏面検査用顕微鏡ユニット69が表面検査用顕微鏡ユニット55の光軸上から退避し、代わりに表面検査用透過照明ユニット70のコンデンサレンズ70Aが表面検査用顕微鏡ユニット55の光軸上に配置される。表面検査用透過照明ユニット70で発光させた照明光であって、スリット14を通りガラス基板Wを透過した光が表面検査用顕微鏡ユニット55に入射し、これによって表面の顕微鏡画像が取得される。透過照明を使用することで、落射照明より明るく照明することができると共に、表面検査用顕微鏡ユニット55の対物レンズ55Aを高倍率にできるので、より拡大された画像を取得することが可能になる。
【0024】
同様に、裏面検査部6で透過照明による検査を実施するときは、表面検査部5の裏面検査用透過照明ユニット56を使用する。表面検査部5のスライダ53をガイドレール52に沿って幅方向に移動させる。表面検査用顕微鏡ユニット55が裏面検査用顕微鏡ユニット69の光軸上から退避し、代わりに裏面検査用透過照明ユニット56のコンデンサレンズが、裏面検査用顕微鏡ユニット69の光軸上に配置される。裏面検査用透過照明ユニット56で発光させた照明光であって、ガラス基板Wを透過してスリット14を通った光が裏面検査用顕微鏡ユニット69の入射し、裏面の顕微鏡画像が取り込まれる。透過照明を使用するメリットは前記と同じである。
【0025】
同一ライン上で検査をすべき箇所の検査を全て実施したら、搬送部4を駆動させてガラス基板Wを所定量だけ下流側に送る。検査位置上に配置されたガラス基板Wの表面及び裏面について、必要な検査を実施する。検査をすべき箇所の全てに対して検査を実施したら、検査を終了し、ガラス基板Wを搬出する。ガラス基板Wは、例えば、浮上ステージ3の下流側の端部から不図示のアンローダによって排出される。この際、吸着部31,32は、予めガラス基板Wの吸着保持を解除しておく。
【0026】
この実施の形態によれば、ガラス基板Wを搬送部4によって1軸搬送すると共に、ガラス基板Wを挟んで上下に配置される一対の検査部5,6を搬送方向に直交する1軸方向に移動可能に配置したので、大型のガラス基板Wの表裏面を検査する場合でも装置を小型化できる。
表面検査部5と裏面検査部6は、落射照明による観察が可能であり、この場合には、両検査部5,6を同一の光軸上に配置するように移動制御することで、ガラス基板Wの表面と裏面の検査を略同時に行うことができる。なお、両検査部5,6は、独立して使用することもできるので、効率の良い検査が可能である。
また、表面検査部5と裏面検査部6は、透過照明による観察が可能であり、この場合には、いずれかの検査部5,6を使用した検査が可能になる。表面と裏面のいずれに傷があるかなどを確認し易くなる。
ガラス基板Wの搬送に浮上ステージ3と周縁部の吸着保持を併用したので、浮上したガラス基板Wを小さな力で搬送できる。また、大型のガラス基板Wであっても水平に保つことができ、検査の精度が高められる。ガラス基板Wの周縁部の検査を行うときは、検査する面に合わせて吸着部31,32の受け渡しをするようにしたので、広い範囲での検査が可能になる。
【0027】
ここで、この実施の形態の変形例を説明する。
図11に示すように、表面検査用透過照明ユニット70を裏面検査用顕微鏡ユニット69の検査ライン上に取り付けても良い。表面検査用透過照明ユニット70は、裏面検査用顕微鏡ユニット69から延びるアーム71を介して固定されており、裏面検査用顕微鏡ユニット69の対物レンズ69Aの中心を通る検査ライン上に表面検査用透過照明ユニット70のコンデンサレンズ70Aの中心を一致させてある。裏面検査部6を検査ライン上で移動することで透過照明による表面検査が可能になり、裏面検査部6の移動機構を表面検査用透過照明ユニット70の移動機構として兼用することで、装置構成の簡略化を図るとともに、表面検査部6の観察光軸と表面検査用透過照明ユニット70の照明光軸との間隔分だけ移動させることで透過照明に切り換えることができる。また、タクトタイムの短縮化が図れる。
【0028】
図12に示すように、表面検査部5は、ガイドレール52上に、2つのスライダ53,81を設け、一方のスライダ53に表面検査用顕微鏡ユニット55を搭載し、他方のスライダ81に裏面検査用透過照明ユニット56を搭載しても良い。同様に、裏面検査部6は、ガイドレール62上に、2つのスライダ63,82を設け、一方のスライダ63に裏面検査用顕微鏡ユニット69を搭載し、他方のスライダ82に表面検査用透過照明ユニット70を搭載しても良い。表面検査部5側でスライダ63とスライダ82を別々に移動させると共に、裏面検査部6側でスライダ63とスライダ82を別々に移動させることで、透過照明による表面検査と裏面検査を同一ライン上の異なる位置で実施することが可能になって検査のタクトタイムをさらに短縮できる。いずれかの検査用顕微鏡ユニット55,69と、検査用透過照明ユニット56,70が干渉するときや、一方の検査用顕微鏡ユニット55,69を使用しないときは、制御装置がいずれかのユニット55,56,69,70をガラス基板Wの上方又は下方から退避させて干渉を防止する。図12では、裏面検査用顕微鏡ユニット69をガラス基板Wの外に退避させ、表面検査用透過照明ユニット70を表面検査用顕微鏡ユニット55と同軸に配置させてある。
【0029】
検査用透過照明ユニット56、70の透過型の液晶散乱板を取り付けても良い。液晶散乱板に電圧を印加しない透明状態では収束光による透過照明が得られる。液晶散乱板に電圧を印加すると液晶散乱板が白濁し、照明光が散乱されるので、散乱光を用いた透過照明が得られる。パターンを表示可能な透過型液晶板85を用いた場合、検査用透過照明ユニット56,70のコンデンスレンズの光源側に配置することも可能である。例えば、図13に示すように、コンデンサレンズ70Aに取り付けた液晶散乱板85の外周部分85Aがリング状に残るように中央部分85Bを光を透過しない状態にする。リング照明が簡単に得られる。また、図14に示すように、外周の一部分85Cのみを残し、残りの部分85Dを散乱又は光を透過しない状態にすれば、偏斜照明が得られる。このように液晶板85をコンデンサレンズの絞りに用いると照明モードを種々変更することが可能になるとともに、照明の光路を変えることによりコンデンサレンズのNAを顕微鏡の対物レンズのNAに合わせて変更することができる。欠陥の種類や、形状によっては照明モードを変更しながら検査を行えば、検査精度を向上できる。なお、液晶散乱板85を裏面検査用透過照明ユニット56のコンデンサレンズに取り付けても良い。
【0030】
(第2の実施の形態)
この実施の形態は、表面検査を透過照明で実施するときに使用する表面検査用透過照明の構成が第1の実施の形態と異なる。
図15及び図16に示すように、基板検査装置91は、浮上ステージ3の下方に表面検査用透過照明ユニットとして、ライン透過照明ユニット92を備える。ライン透過照明ユニット92は、本体ベース2に固定された照明ベース93上に敷設されたガイドレール94に沿って移動可能なスライダ95を有する。スライダ95の駆動部には、照明ベース93に取り付けられたエアーシリンダ96が用いられている。スライダ95には、固定部材97を介してライン透過照明98が取り付けられている。ライン透過照明ユニット92は、ガラス基板Wの幅方向の略全長に沿って延びており、上方に向けて照明光を放射してガラス基板Wを略均一に照明する。
【0031】
裏面検査部6は、搬送方向においてライン透過照明ユニット92と向かい合って配置されており、表面検査用透過照明ユニット70を有しない他は、第1の実施の形態と同一の構成になっている。裏面検査部6と、ライン透過照明ユニット92は、一方を検査位置に配置させたときに、他方を干渉しない位置に退避できるようにガイドレール65,94及び駆動部が構成されている。
【0032】
この基板検査装置91の動作について説明する。
ガラス基板Wの表面及び裏面を落射照明で検査するときは、ライン透過照明ユニット92を搬送方向の下流側に退避させ、検査位置に裏面検査部6を移動させる。裏面検査用顕微鏡ユニット69の光軸を検査位置に合わせて裏面の画像を取り込む。表面検査部5と裏面検査部6の光軸を一致させることができるので、同一箇所のガラス基板Wの表裏面を同時に検査することができる。
【0033】
ガラス基板Wの表面及び裏面を透過照明で検査するとき、裏面の透過検査は第1の実施の形態と同様に行う。表面の透過検査を行うときは、裏面検査部6を搬送方向の上流側に退避させ、検査位置にライン透過照明ユニット92を移動させる。ライン透過照明98から照明光を放射させ、ガラス基板Wの表面を照明する。ライン透過照明98は幅方向の略全長にわたって延びているので、同一ライン上で検査位置を変えるときは表面検査用顕微鏡ユニット55のみを移動させる。
【0034】
なお、ガラス基板Wの搬送や、表面検査時と裏面検査時のガラス基板Wの受け渡しは搬送部4を用いて第1の実施の形態と同様に行われる。
【0035】
この実施の形態では、ライン照明を用いて表面検査を行う構成において、第1の実施の形態と同様の効果が得られる。
【0036】
なお、本発明は、前記の各実施の形態に限定されずに広く応用することができる。
例えば、駆動部は、リニアモータや、ベルト、シリンダ、ボールネジを用いた駆動方式を採用できる。
落射照明による観察のみを行う構成にするときは、透過照明ユニット56,70,92を備えなくても良い。
【図面の簡単な説明】
【0037】
【図1】本発明の実施の形態に係る基板検査装置の構成を示す平面図である。
【図2】図1のA矢視図である。
【図3】図1のB矢視図である。
【図4】図1の一部を拡大した図であって、保持部の構成の詳細を示す平面図である。
【図5】図2の一部を拡大した図であって、保持部の構成の詳細を示す側面図である。
【図6】落射照明で検査を行うときの表面検査部と裏面検査部の配置を示す図である。
【図7】図6のC矢視図である。
【図8】表面検査用吸着部でガラス基板の周縁部の裏面側を吸着保持した図である。
【図9】裏面検査用吸着部でガラス基板の周縁部の表面側を吸着保持した図である。
【図10】透過照明で表面検査をするときの表面検査部と裏面検査部の配置を示す図である。
【図11】裏面検査用顕微鏡ユニットと表面検査用透過照明ユニットの配置の変形例を示す平面図である。
【図12】検査用顕微鏡ユニットと透過照明ユニットを独立にスライド可能にする変形例を示す図である。
【図13】透過照明ユニットに液晶散乱板を取り付け、リング照明を形成した図である。
【図14】透過照明ユニットに液晶散乱板を取り付け、偏斜照明を形成した図である。
【図15】ライン照明を備える基板検査装置の構成を示す側面図である。
【図16】図15のD−D線に沿った断面図である。
【符号の説明】
【0038】
1,91 基板検査装置
3 浮上ステージ
4 搬送部
5 表面検査部(第1の検査部)
6 裏面検査部(第2の検査部)
31 裏面吸着部
32 表面吸着部
55 表面検査用顕微鏡ユニット
56 裏面検査用透過照明ユニット
69 裏面検査用顕微鏡ユニット
70 表面検査用透過照明ユニット
W ガラス基板
【技術分野】
【0001】
本発明は、ウェハや液晶ガラス基板等の検査に用いられる基板検査装置に関する。
【背景技術】
【0002】
フラットパネルディスプレイ(FPD)などの製造工程においては、ガラス基板の外観を目視で検査したり、顕微鏡を用いて検査したりしている。このような検査工程で使用される基板検査装置は、例えば、特許文献1に開示されているように、ガラス基板の外縁を支持する枠を有し、ガラス基板の上方に配置される顕微鏡を直交する2軸で移動させてガラス基板の表面検査を行うように構成されている。ここで、ガラス基板の表面と共に裏面の検査も行いたいときは、ガラス基板を基板検査装置から搬出してロボットアームでガラス基板の表裏を反転させていた。反転させたガラス基板を再度枠に支持させれば、裏面の検査が可能になる。その他の方法としては、基板の表面側から落射光学系や透過光学系を調整して裏面を観察することが知られていた。
【特許文献1】特開2002−267937号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、近年では、ガラス基板のサイズが大型化し、1辺の長さが例えば3mに達することもある。このため、ガラス基板の外縁を枠で支持させただけでは基板の水平度が十分に得られず、検査精度を低下させてしまう。
【0004】
また、表面の検査に加えて裏面の検査も行う場合に、ガラス基板をその都度反転させると、段取り変えに要する時間がかかってしまう。光学系を工夫して基板の表面側から裏面を観察する場合には、欠陥を確認し難いことがあった。ここで、例えば、特開2005−266213号公報に開示されているように、基板の上側と下側のそれぞれに落射顕微鏡を固定配置し、これら一対の落射顕微鏡の光軸を一致させることでガラス基板の表面と裏面の検査を行えるようにすることが考えられる。ガラス基板全面を検査できるようにガラス基板を一対の落射顕微鏡に対して移動させると、大型化した基板を移動させるスペースを確保しなければならなくなるので装置を大型化せざるを得なかった。
この発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、表面及び裏面の検査を効率良く行える基板検査装置を提供することを主な目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記の課題を解決する本発明は、 基板をエアー浮上させる浮上ステージと、エアー浮上させた基板を搬送する搬送部と、エアー浮上される基板の上方に配置され、拡大光学系を備え、基板表面を観察可能な表面検査用顕微鏡ユニットを含む第1の検査部と、エアー浮上される基板の下方に配置され、拡大光学系を備え、基板裏面を観察可能な裏面検査用顕微鏡ユニットを含む第2の検査部と、を備え、前記第1の検査部及び前記第2の検査部は、それぞれが基板の搬送方向に直交する幅方向に移動可能に構成されていることを特徴とする基板検査装置とした。
【発明の効果】
【0006】
本発明によれば、基板の表面を検査しながら、裏面検査も行えるようになるので、検査効率を向上させることができる。各検査部の移動と基板の搬送を組み合わせることで装置を小型化することができる。浮上ステージを使用することで基板を水平に支持することができ、大型の基板であっても精度の良い検査が行える。
【発明を実施するための最良の形態】
【0007】
本発明を実施するための最良の形態について図面を参照して詳細に説明する。なお、各実施の形態で同じ構成要素には同一の符号を付してある。また、各実施の形態で重複する説明は省略する。
【0008】
(第1の実施形態)
図1、図2及び図3に示すように、基板検査装置1は、本体ベース2上にガラス基板Wをエアー浮上させる浮上ステージ3と、エアー浮上させたガラス基板Wを吸着保持して搬送する搬送部4とが設置されている。さらに、ガラス基板Wの搬送経路中にガラス基板Wの表面検査を行う第1の検査部である表面検査部5と、裏面検査を行う第2の検査部である裏面検査部6とが配置されている。各部の制御は、不図示の制御装置で行われている。制御装置には、検査者が操作する操作部や検査結果などを表示する表示装置を設けられている。なお、検査対象は、ガラス基板に限定されず、その他の基板でも良い。
【0009】
浮上ステージ3は、ガラス基板Wの搬送方向に平行な複数の浮上プレート11を備える。これら浮上プレート11は、上面が水平になるように支持されており、この上面には不図示のエアー噴き出し孔が多数設けられている。これら浮上プレート11は、不図示のエアー供給源に接続されており、各浮上プレート11の各エアー噴き出し孔からエアーを上向きに噴出させることができるようになっている。エアー噴き出し孔は、ガラス基板Wの略全体を下方から均等に浮上させるのに十分な数及び配置になっている。隣り合う2つの浮上プレートの間には、隙間13が形成されているが、この隙間13は、エアー浮上に影響を与えない程度の大きさにしてある。この浮上ステージ3は、検査部5,6の配設位置に合わせてスリット14が搬送方向に直交するように形成されている。
浮上ステージ3は、搬送路の幅寸法方向に連結した1枚の浮上プレートで構成してもよい。また、ガラス基板Wの浮上高さの精度を要求される各検査部の検査領域全体にエアー噴出圧を高精度に制御可能な精密浮上ステージを配置し、この精密浮上ステージの両側の上流と下流に浮上プレート11を隙間13を開けて配置しても良い。
【0010】
搬送部4は、浮上プレート11の側方に配置された搬送ユニットベース21を備える。搬送ユニットベース21上には、一対の搬送ガイド22が搬送方向に平行に敷設され、搬送ガイド22に沿って移動可能なスライダ23が搭載されている。図1の一部を拡大した図4と、図5に示すように、スライダ23を移動させる駆動部には、リニアモータ24が使用されている。スライダ23には、保持部25が搬送方向に所定の間隔で3つ設けられている。各保持部25は、昇降シリンダ28で支持されたテーブル26を有する。テーブル26の四隅のそれぞれには、スライダ23に上向きに固定されたガイドポスト27が貫通しており、テーブル26が昇降シリンダ28を伸縮させることにより、ガイドポスト27に沿って昇降させられる。さらに、テーブル26の上面には、裏面吸着部31と、表面吸着部32が搭載されている。
【0011】
裏面吸着部31は、シリンダ駆動などによって上下に移動する昇降ステージ35を備える。昇降ステージ35上には、ガイドレール36が搬送方向と直交する幅方向に敷設されている。ガイドレール36には、吸着受け部材37がスライド自在に取り付けられている。吸着受け部材37の駆動部には、リニアモータ38が用いられている。吸着受け部材37からは吸着アーム39が浮上ステージ3に向かって延びている。吸着アーム39は、ガラス基板Wの周縁部の下面に当接可能な吸着面39Aを有し、吸着面39Aに形成された吸着孔が不図示の吸引源に接続されている。
【0012】
表面吸着部32は、シリンダ駆動などによって上下に移動する昇降ステージ35を備える。昇降ステージ35上には、ガイドレール36が搬送方向と直交する幅方向に敷設されている。ガイドレール36には、吸着受け部材37がスライド自在に取り付けられている。吸着受け部材37の移動には、リニアモータ38が用いられている。吸着受け部材37からは吸着アーム40が浮上ステージ3に向かって延びている。吸着アーム40は、ガラス基板Wの周縁部の上面に当接可能な吸着面40Aを有し、不図示の吸引源に接続されている。
【0013】
図1から図3に示すように、表面検査部5は、浮上ステージ3及び搬送部4を幅方向で跨ぐように本体ベース2に固定された門型フレーム(ガントリともいう)51を有し、門型フレーム51の水平梁51Aには、一対のガイドレール52が幅方向に平行に敷設されており、これらガイドレール52にスライダ53が移動可能に取り付けられている。スライダ53の駆動部には、リニアモータ54が使用されている。スライダ53の移動可能な範囲は、ガラス基板Wの幅方向の全長に略等しいか、それ以上になっている。さらに、スライダ53には、表面検査用顕微鏡ユニット55と、裏面検査用透過照明ユニット56が搭載されている。表面検査用顕微鏡ユニット55は、拡大光学系と、照明用光源と、ガラス基板Wの顕微鏡画像を取り込んで画像データを出力する撮像部55aを備える。裏面検査用透過照明ユニット56は、光源とコンデンサレンズとを備える。
【0014】
裏面検査部6は、浮上ステージ3の下方に設置され、本体ベース2に敷設された顕微鏡ステージベース61を有し、顕微鏡ステージベース61上にはガイドレール62が幅方向に敷設されている。ガイドレール62には、スライダ63が移動可能に取り付けられている。スライダ63が移動可能な範囲は、ガラス基板Wの幅方向の全長に略等しいか、それ以上で、表面検査部5のスライダ53の移動可能な範囲に略等しい。スライダ63の駆動部には、リニアモータ64が使用されている。
図6及び図7に示すように、スライダ63上には、一対のガイドレール65が搬送方向に平行に敷設されており、これらガイドレール65には、スライダ66が移動可能に取り付けられている。スライダ66を移動させる駆動部には、リニアモータ67が使用されている。
【0015】
スライダ66には、上下方向に昇降可能な昇降機構68を介して裏面検査用顕微鏡ユニット69が固定されている。裏面検査用顕微鏡ユニット69は、拡大光学系と、照明用光源と、ガラス基板Wの顕微鏡画像を取り込んで画像データを出力する撮像部69aを備える。さらに、裏面検査用顕微鏡ユニット69から搬送方向に突出するように表面検査用透過照明ユニット70が取り付けられている。表面検査用透過照明ユニット70は、光源とコンデンサレンズとを備える。
なお、図6に示すように、搬送方向に直交する方向からの側面視において、2つの顕微鏡ユニット55,69は、同一の光軸上に配置可能になっており、ガラス基板Wの同一位置又は異なる位置の表裏面に対して検査を行うことが可能である。
【0016】
次に、この基板検査装置1の動作について説明する。
最初に、搬送部4のスライダ23を搬送方向の上流側となる搬入端に移動させる。このとき、昇降シリンダ28でテーブル26及び各吸着部31,32を搬入時のガラス基板Wの高さより下げておく。さらに、表面吸着部32は、ガイドレール36に沿って浮上ステージ3から遠ざけてガラス基板Wに干渉しないように退避させておく。浮上ステージ3からは、エアーを噴き出させておく。
不図示のローダでガラス基板Wが位置決めされた状態で浮上ステージ3上に搬入されると、ガラス基板Wがエアー浮上させられるので、裏面吸着部31を駆動させてガラス基板Wの周縁部を吸着保持する。具体的には、裏面吸着部31のリニアモータ38を駆動させて吸着アーム39の位置を調整し、吸着面39Aをガラス基板Wの裏面の下方に配置する。昇降ステージ35で吸着アーム39を上昇させて吸着面39Aをガラス基板Wの裏面に当接させると、ガラス基板Wが保持部25に吸着保持される。
【0017】
保持部25を搬送ユニットベース21上で浮上ステージ3の下流側に向けて移動させると、吸着保持されているガラス基板Wが浮上ステージ3上に浮上した状態で移動する。ガラス基板W上の欠陥が浮上ステージ3のスリット14、つまり検査対象となる欠陥が検査部5,6の検査位置に達したら、制御装置の指令によって搬送部4のスライダ23の移動を停止した後、表面検査部5と裏面検査部6を欠陥位置まで移動させられ、ガラス基板Wの検査が行われる。
落射照明を用いてガラス基板Wの表裏面検査を行うときは、制御装置は2つの顕微鏡ユニット55,69の観察光軸が同軸上に配置されるように検査部5,6の各リニアモータ54,64を移動制御する。これにより、ガラス基板Wの同一位置の表面と裏面のそれぞれの顕微鏡画像をほぼ同時に取得することができる。このとき、一方の落射照明により観察に支障を来たす場合には、反射側の落者照明をシャッタにより遮光すると良い。制御装置は、表面の顕微鏡画像データと裏面の顕微鏡画像データを検査位置の座標に関連付ける。データは必要に応じて記憶されると共に、画像処理して画面表示させる。
【0018】
検査をすべき欠陥箇所は、予め制御装置に登録され、検査対象を指定できることが望ましい。このようにすれば、必要な箇所のみを検査すれば足りるので検査時間を短縮できる。予め検査をすべき箇所を特定する方法としては、別の検査装置で検査者が目視で確認したり、別の検査装置でガラス基板Wについて取得した画像から欠陥の虞れのある場所を抽出したりすることがあげられる。
【0019】
検査をすべき箇所は、表面側と裏面側とで異なることがある。また、通常時は表面検査のみを実施し、不具合が生じたときに裏面検査を実施する場合などもある。これら場合は、検査が必要な方の顕微鏡ユニット55,69のみを移動させる。この際、図8に示すように、表面検査用顕微鏡ユニット55をガラス基板Wの周縁部まで移動させて検査を行っても、吸着アーム39はガラス基板Wの裏面を保持しているので干渉することなく検査を行える。しかしながら、裏面検査用顕微鏡ユニット69を同じ位置まで移動させようとした場合には、裏面検査用顕微鏡ユニット69が吸着アーム39に干渉してしまう。そこで、制御装置は、裏面検査用顕微鏡ユニット69をガラス基板Wの周縁部まで移動させるときに、ガラス基板Wをエアー浮上させつつ停止させた状態で、裏面吸着部31による吸着保持から表面吸着部32による吸着保持に切り替えさせる。
【0020】
吸着保持を切り替えるときは、最初に表面吸着部32の昇降ステージ35を上昇させ、吸着アーム40の吸着面40Aをガラス基板Wより高い位置まで移動させる。この後、ガイドレール36に沿って吸着アーム40をガラス基板Wに向けて移動させる。吸着アーム40の吸着面40Aがガラス基板Wの周縁の上面で、パターンが形成されておらず、品質に影響を与えない位置に到達したら、昇降ステージ35で吸着アーム40を下げて吸着面40Aをガラス基板Wに当接させる。吸引孔を真空引きして表面吸着部32にガラス基板Wを吸着保持させる。
【0021】
この後、裏面吸着部31の吸着を解除する。昇降ステージ35によって吸着アーム39を下げてからガイドレール36に沿って裏面検査部6の移動範囲から吸着アーム39を退避させる。図9に示すように、裏面検査部6と吸着アーム39の干渉が回避されるので、裏面検査用顕微鏡ユニット69を必要な位置まで移動させて裏面検査を実施する。なお、受け渡しの要否は、使用する検査用顕微鏡ユニット55,69の位置と、吸着保持している吸着部31,32の種類に応じて制御装置が決定するようになっており、位置の閾値は制御装置に予め登録されているものを使用する。
【0022】
同様に、表面吸着部32でガラス基板Wの表面を吸着保持しているときは、表面検査用顕微鏡ユニット55が干渉する可能性がある。干渉しそうなときは、表面吸着部32から裏面吸着部31にガラス基板Wの受け渡しを行う。すなわち、表面吸着部32でガラス基板Wを吸着保持した状態で、裏面吸着部31の吸着アーム39を移動させ、ガラス基板Wの裏面を吸着保持させる。その後、表面吸着部32を表面検査部5の移動範囲外に退避させる。
【0023】
また、この基板検査装置1では、表面検査や裏面検査を透過照明によって実施することも可能である。表面検査部5で透過照明による検査を実施するときは、裏面検査部6の裏面検査用顕微鏡ユニット69を使用する。この際、裏面検査部6の昇降機構68を下げて裏面検査用顕微鏡ユニット69の対物レンズ69Aを浮上プレート11のスリット14から抜き出す。さらに、スライダ66をガイドレール65に沿って搬送方向の搬入端側に移動させる。裏面検査用顕微鏡ユニット69が表面検査用顕微鏡ユニット55の光軸上から退避し、代わりに表面検査用透過照明ユニット70のコンデンサレンズ70Aが表面検査用顕微鏡ユニット55の光軸上に配置される。表面検査用透過照明ユニット70で発光させた照明光であって、スリット14を通りガラス基板Wを透過した光が表面検査用顕微鏡ユニット55に入射し、これによって表面の顕微鏡画像が取得される。透過照明を使用することで、落射照明より明るく照明することができると共に、表面検査用顕微鏡ユニット55の対物レンズ55Aを高倍率にできるので、より拡大された画像を取得することが可能になる。
【0024】
同様に、裏面検査部6で透過照明による検査を実施するときは、表面検査部5の裏面検査用透過照明ユニット56を使用する。表面検査部5のスライダ53をガイドレール52に沿って幅方向に移動させる。表面検査用顕微鏡ユニット55が裏面検査用顕微鏡ユニット69の光軸上から退避し、代わりに裏面検査用透過照明ユニット56のコンデンサレンズが、裏面検査用顕微鏡ユニット69の光軸上に配置される。裏面検査用透過照明ユニット56で発光させた照明光であって、ガラス基板Wを透過してスリット14を通った光が裏面検査用顕微鏡ユニット69の入射し、裏面の顕微鏡画像が取り込まれる。透過照明を使用するメリットは前記と同じである。
【0025】
同一ライン上で検査をすべき箇所の検査を全て実施したら、搬送部4を駆動させてガラス基板Wを所定量だけ下流側に送る。検査位置上に配置されたガラス基板Wの表面及び裏面について、必要な検査を実施する。検査をすべき箇所の全てに対して検査を実施したら、検査を終了し、ガラス基板Wを搬出する。ガラス基板Wは、例えば、浮上ステージ3の下流側の端部から不図示のアンローダによって排出される。この際、吸着部31,32は、予めガラス基板Wの吸着保持を解除しておく。
【0026】
この実施の形態によれば、ガラス基板Wを搬送部4によって1軸搬送すると共に、ガラス基板Wを挟んで上下に配置される一対の検査部5,6を搬送方向に直交する1軸方向に移動可能に配置したので、大型のガラス基板Wの表裏面を検査する場合でも装置を小型化できる。
表面検査部5と裏面検査部6は、落射照明による観察が可能であり、この場合には、両検査部5,6を同一の光軸上に配置するように移動制御することで、ガラス基板Wの表面と裏面の検査を略同時に行うことができる。なお、両検査部5,6は、独立して使用することもできるので、効率の良い検査が可能である。
また、表面検査部5と裏面検査部6は、透過照明による観察が可能であり、この場合には、いずれかの検査部5,6を使用した検査が可能になる。表面と裏面のいずれに傷があるかなどを確認し易くなる。
ガラス基板Wの搬送に浮上ステージ3と周縁部の吸着保持を併用したので、浮上したガラス基板Wを小さな力で搬送できる。また、大型のガラス基板Wであっても水平に保つことができ、検査の精度が高められる。ガラス基板Wの周縁部の検査を行うときは、検査する面に合わせて吸着部31,32の受け渡しをするようにしたので、広い範囲での検査が可能になる。
【0027】
ここで、この実施の形態の変形例を説明する。
図11に示すように、表面検査用透過照明ユニット70を裏面検査用顕微鏡ユニット69の検査ライン上に取り付けても良い。表面検査用透過照明ユニット70は、裏面検査用顕微鏡ユニット69から延びるアーム71を介して固定されており、裏面検査用顕微鏡ユニット69の対物レンズ69Aの中心を通る検査ライン上に表面検査用透過照明ユニット70のコンデンサレンズ70Aの中心を一致させてある。裏面検査部6を検査ライン上で移動することで透過照明による表面検査が可能になり、裏面検査部6の移動機構を表面検査用透過照明ユニット70の移動機構として兼用することで、装置構成の簡略化を図るとともに、表面検査部6の観察光軸と表面検査用透過照明ユニット70の照明光軸との間隔分だけ移動させることで透過照明に切り換えることができる。また、タクトタイムの短縮化が図れる。
【0028】
図12に示すように、表面検査部5は、ガイドレール52上に、2つのスライダ53,81を設け、一方のスライダ53に表面検査用顕微鏡ユニット55を搭載し、他方のスライダ81に裏面検査用透過照明ユニット56を搭載しても良い。同様に、裏面検査部6は、ガイドレール62上に、2つのスライダ63,82を設け、一方のスライダ63に裏面検査用顕微鏡ユニット69を搭載し、他方のスライダ82に表面検査用透過照明ユニット70を搭載しても良い。表面検査部5側でスライダ63とスライダ82を別々に移動させると共に、裏面検査部6側でスライダ63とスライダ82を別々に移動させることで、透過照明による表面検査と裏面検査を同一ライン上の異なる位置で実施することが可能になって検査のタクトタイムをさらに短縮できる。いずれかの検査用顕微鏡ユニット55,69と、検査用透過照明ユニット56,70が干渉するときや、一方の検査用顕微鏡ユニット55,69を使用しないときは、制御装置がいずれかのユニット55,56,69,70をガラス基板Wの上方又は下方から退避させて干渉を防止する。図12では、裏面検査用顕微鏡ユニット69をガラス基板Wの外に退避させ、表面検査用透過照明ユニット70を表面検査用顕微鏡ユニット55と同軸に配置させてある。
【0029】
検査用透過照明ユニット56、70の透過型の液晶散乱板を取り付けても良い。液晶散乱板に電圧を印加しない透明状態では収束光による透過照明が得られる。液晶散乱板に電圧を印加すると液晶散乱板が白濁し、照明光が散乱されるので、散乱光を用いた透過照明が得られる。パターンを表示可能な透過型液晶板85を用いた場合、検査用透過照明ユニット56,70のコンデンスレンズの光源側に配置することも可能である。例えば、図13に示すように、コンデンサレンズ70Aに取り付けた液晶散乱板85の外周部分85Aがリング状に残るように中央部分85Bを光を透過しない状態にする。リング照明が簡単に得られる。また、図14に示すように、外周の一部分85Cのみを残し、残りの部分85Dを散乱又は光を透過しない状態にすれば、偏斜照明が得られる。このように液晶板85をコンデンサレンズの絞りに用いると照明モードを種々変更することが可能になるとともに、照明の光路を変えることによりコンデンサレンズのNAを顕微鏡の対物レンズのNAに合わせて変更することができる。欠陥の種類や、形状によっては照明モードを変更しながら検査を行えば、検査精度を向上できる。なお、液晶散乱板85を裏面検査用透過照明ユニット56のコンデンサレンズに取り付けても良い。
【0030】
(第2の実施の形態)
この実施の形態は、表面検査を透過照明で実施するときに使用する表面検査用透過照明の構成が第1の実施の形態と異なる。
図15及び図16に示すように、基板検査装置91は、浮上ステージ3の下方に表面検査用透過照明ユニットとして、ライン透過照明ユニット92を備える。ライン透過照明ユニット92は、本体ベース2に固定された照明ベース93上に敷設されたガイドレール94に沿って移動可能なスライダ95を有する。スライダ95の駆動部には、照明ベース93に取り付けられたエアーシリンダ96が用いられている。スライダ95には、固定部材97を介してライン透過照明98が取り付けられている。ライン透過照明ユニット92は、ガラス基板Wの幅方向の略全長に沿って延びており、上方に向けて照明光を放射してガラス基板Wを略均一に照明する。
【0031】
裏面検査部6は、搬送方向においてライン透過照明ユニット92と向かい合って配置されており、表面検査用透過照明ユニット70を有しない他は、第1の実施の形態と同一の構成になっている。裏面検査部6と、ライン透過照明ユニット92は、一方を検査位置に配置させたときに、他方を干渉しない位置に退避できるようにガイドレール65,94及び駆動部が構成されている。
【0032】
この基板検査装置91の動作について説明する。
ガラス基板Wの表面及び裏面を落射照明で検査するときは、ライン透過照明ユニット92を搬送方向の下流側に退避させ、検査位置に裏面検査部6を移動させる。裏面検査用顕微鏡ユニット69の光軸を検査位置に合わせて裏面の画像を取り込む。表面検査部5と裏面検査部6の光軸を一致させることができるので、同一箇所のガラス基板Wの表裏面を同時に検査することができる。
【0033】
ガラス基板Wの表面及び裏面を透過照明で検査するとき、裏面の透過検査は第1の実施の形態と同様に行う。表面の透過検査を行うときは、裏面検査部6を搬送方向の上流側に退避させ、検査位置にライン透過照明ユニット92を移動させる。ライン透過照明98から照明光を放射させ、ガラス基板Wの表面を照明する。ライン透過照明98は幅方向の略全長にわたって延びているので、同一ライン上で検査位置を変えるときは表面検査用顕微鏡ユニット55のみを移動させる。
【0034】
なお、ガラス基板Wの搬送や、表面検査時と裏面検査時のガラス基板Wの受け渡しは搬送部4を用いて第1の実施の形態と同様に行われる。
【0035】
この実施の形態では、ライン照明を用いて表面検査を行う構成において、第1の実施の形態と同様の効果が得られる。
【0036】
なお、本発明は、前記の各実施の形態に限定されずに広く応用することができる。
例えば、駆動部は、リニアモータや、ベルト、シリンダ、ボールネジを用いた駆動方式を採用できる。
落射照明による観察のみを行う構成にするときは、透過照明ユニット56,70,92を備えなくても良い。
【図面の簡単な説明】
【0037】
【図1】本発明の実施の形態に係る基板検査装置の構成を示す平面図である。
【図2】図1のA矢視図である。
【図3】図1のB矢視図である。
【図4】図1の一部を拡大した図であって、保持部の構成の詳細を示す平面図である。
【図5】図2の一部を拡大した図であって、保持部の構成の詳細を示す側面図である。
【図6】落射照明で検査を行うときの表面検査部と裏面検査部の配置を示す図である。
【図7】図6のC矢視図である。
【図8】表面検査用吸着部でガラス基板の周縁部の裏面側を吸着保持した図である。
【図9】裏面検査用吸着部でガラス基板の周縁部の表面側を吸着保持した図である。
【図10】透過照明で表面検査をするときの表面検査部と裏面検査部の配置を示す図である。
【図11】裏面検査用顕微鏡ユニットと表面検査用透過照明ユニットの配置の変形例を示す平面図である。
【図12】検査用顕微鏡ユニットと透過照明ユニットを独立にスライド可能にする変形例を示す図である。
【図13】透過照明ユニットに液晶散乱板を取り付け、リング照明を形成した図である。
【図14】透過照明ユニットに液晶散乱板を取り付け、偏斜照明を形成した図である。
【図15】ライン照明を備える基板検査装置の構成を示す側面図である。
【図16】図15のD−D線に沿った断面図である。
【符号の説明】
【0038】
1,91 基板検査装置
3 浮上ステージ
4 搬送部
5 表面検査部(第1の検査部)
6 裏面検査部(第2の検査部)
31 裏面吸着部
32 表面吸着部
55 表面検査用顕微鏡ユニット
56 裏面検査用透過照明ユニット
69 裏面検査用顕微鏡ユニット
70 表面検査用透過照明ユニット
W ガラス基板
【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板をエアー浮上させる浮上ステージと、
エアー浮上させた基板を搬送する搬送部と、
エアー浮上される基板の上方に配置され、拡大光学系を備え、基板表面を観察可能な表面検査用顕微鏡ユニットを含む第1の検査部と、
エアー浮上される基板の下方に配置され、拡大光学系を備え、基板裏面を観察可能な裏面検査用顕微鏡ユニットを含む第2の検査部と、
を備え、前記第1の検査部及び前記第2の検査部は、それぞれが基板の搬送方向に直交する幅方向に移動可能に構成されていることを特徴とする基板検査装置。
【請求項2】
前記第1の検査部が上方から基板裏面を照明する裏面検査用透過照明ユニットを備え、前記第2の検査部が下方から基板表面を照明する表面検査用透過照明ユニットを備え、前記裏面検査用透過照明ユニットは、基板を挟んで前記裏面検査用顕微鏡ユニットと同軸に配置可能に構成されており、前記表面検査用透過照明ユニットは、基板を挟んで前記表面検査用顕微鏡ユニットと同軸に配置可能に構成されていることを特徴とする請求項1に記載の基板検査装置。
【請求項3】
前記第1の検査部は、基板の搬送方向に直交する幅方向に前記表面検査用顕微鏡ユニットと前記裏面検査用透過照明ユニットがそれぞれの光軸が所定の間隔離して配置され、前記第2の検査部は、基板の搬送方向に前記裏面検査用顕微鏡ユニットと前記表面検査用透過照明ユニットがそれぞれの光軸が所定の間隔離して配置されていることを特徴とする請求項2に記載の基板検査装置。
【請求項4】
前記第1の検査部は、前記表面検査用顕微鏡ユニットと前記裏面検査用透過照明ユニットのそれぞれが基板の搬送方向に直交する幅方向に別々に移動可能であり、前記第2の検査部は、前記裏面検査用顕微鏡ユニットと前記表面検査用透過照明ユニットのそれぞれが基板の搬送方向に直交する幅方向に別々に移動可能であることを特徴とする請求項2に記載の基板検査装置。
【請求項5】
基板の表面検査時に基板の裏面を吸着保持する裏面吸着部と、基板の裏面検査時に基板の表面を吸着保持する表面吸着部とを備え、基板を停止させた状態で前記表面検査用保持部による保持と、前記裏面検査用保持部による保持とを切り替え可能に構成されていることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の基板検査装置。
【請求項1】
基板をエアー浮上させる浮上ステージと、
エアー浮上させた基板を搬送する搬送部と、
エアー浮上される基板の上方に配置され、拡大光学系を備え、基板表面を観察可能な表面検査用顕微鏡ユニットを含む第1の検査部と、
エアー浮上される基板の下方に配置され、拡大光学系を備え、基板裏面を観察可能な裏面検査用顕微鏡ユニットを含む第2の検査部と、
を備え、前記第1の検査部及び前記第2の検査部は、それぞれが基板の搬送方向に直交する幅方向に移動可能に構成されていることを特徴とする基板検査装置。
【請求項2】
前記第1の検査部が上方から基板裏面を照明する裏面検査用透過照明ユニットを備え、前記第2の検査部が下方から基板表面を照明する表面検査用透過照明ユニットを備え、前記裏面検査用透過照明ユニットは、基板を挟んで前記裏面検査用顕微鏡ユニットと同軸に配置可能に構成されており、前記表面検査用透過照明ユニットは、基板を挟んで前記表面検査用顕微鏡ユニットと同軸に配置可能に構成されていることを特徴とする請求項1に記載の基板検査装置。
【請求項3】
前記第1の検査部は、基板の搬送方向に直交する幅方向に前記表面検査用顕微鏡ユニットと前記裏面検査用透過照明ユニットがそれぞれの光軸が所定の間隔離して配置され、前記第2の検査部は、基板の搬送方向に前記裏面検査用顕微鏡ユニットと前記表面検査用透過照明ユニットがそれぞれの光軸が所定の間隔離して配置されていることを特徴とする請求項2に記載の基板検査装置。
【請求項4】
前記第1の検査部は、前記表面検査用顕微鏡ユニットと前記裏面検査用透過照明ユニットのそれぞれが基板の搬送方向に直交する幅方向に別々に移動可能であり、前記第2の検査部は、前記裏面検査用顕微鏡ユニットと前記表面検査用透過照明ユニットのそれぞれが基板の搬送方向に直交する幅方向に別々に移動可能であることを特徴とする請求項2に記載の基板検査装置。
【請求項5】
基板の表面検査時に基板の裏面を吸着保持する裏面吸着部と、基板の裏面検査時に基板の表面を吸着保持する表面吸着部とを備え、基板を停止させた状態で前記表面検査用保持部による保持と、前記裏面検査用保持部による保持とを切り替え可能に構成されていることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の基板検査装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【公開番号】特開2009−92553(P2009−92553A)
【公開日】平成21年4月30日(2009.4.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−264388(P2007−264388)
【出願日】平成19年10月10日(2007.10.10)
【出願人】(000000376)オリンパス株式会社 (11,466)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成21年4月30日(2009.4.30)
【国際特許分類】
【出願日】平成19年10月10日(2007.10.10)
【出願人】(000000376)オリンパス株式会社 (11,466)
【Fターム(参考)】
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