説明

基礎仕上げ用定木及び基礎の仕上げ方法

【課題】基礎に施される仕上げが土台パッキンに付着することを防ぐことが可能な基礎仕上げ用定木を提供する。
【解決手段】基礎仕上げ用定木90は、基礎と、基礎上に設けられる土台パッキンと、土台パッキン上に設けられる土台と、土台パッキンを外側方から覆う水切り板と、を備える建物において、基礎に仕上げを施すときに用いられるものであって、水切り板に着脱可能な着脱部91と、着脱部91が水切り板に取り付けられた状態において、基礎の上端部と水切り板との間を塞ぐ遮断部92と、を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、基礎と土台との間に土台パッキンが設置された建物において用いられる基礎仕上げ用定木、及び、基礎仕上げ用定木を用いた基礎仕上げ方法に関する。
【背景技術】
【0002】
木造住宅等の建物では、一階床下の通気性を確保するために、土台パッキン工法(基礎パッキン工法ともいう)が採用される場合がある(特許文献1参照)。土台パッキン工法は、基礎と土台との間に、土台パッキン(基礎パッキンともいう)と呼ばれるブロック状の部材を所定の間隔で複数設置し、隣接する土台パッキン間に通気孔を構成することによって床下空間の通気性を確保する工法である。土台パッキン工法が採用された建物は、基礎に通気孔を形成しなくてよいので基礎立ち上がり部の断面欠損を無くすことができる、土台と基礎との接触が無くなるので防湿シートを不要とすることができる、隅角部等の従来通気性が悪かった部分の通気性を確保することができる、玄関、テラス等の従来通気孔を形成することができなかった部位の通気性を確保することができる、といった多くの利点を有する。
【特許文献1】特開2004−225461号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
従来の土台パッキン工法が採用された建物では、例えば、基礎の外側面に、コテを用いてモルタルを塗布する、コテを用いてモルタルを塗布した後に表面を刷毛引きする等によって仕上げが施されることがある。また、例えば、基礎の外側面にショットクリートを吹き付ける等によって、仕上げが施されることがある。かかる仕上げを施す際に、仕上げが土台パッキンによって構成された通気孔を塞いでしまうと、床下空間の通気性が低下してしまうおそれがある。そのため、基礎に仕上げを施す作業者は、通気孔を塞がないように注意して仕上げ作業を行わなければならない。
【0004】
そこで、本発明は、基礎に施される仕上げが通気孔を塞ぐことを防ぐことが可能な基礎仕上げ用定木及び基礎の仕上げ方法を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
前記課題を解決するための請求項1に係る発明は、基礎と、前記基礎上に設けられる土台パッキンと、前記土台パッキン上に設けられる土台と、前記土台パッキンを外側方から覆う水切り板と、を備える建物において、前記基礎に仕上げを施すときに用いられる基礎仕上げ用定木であって、前記水切り板に着脱可能な着脱部と、前記着脱部が前記水切り板に取り付けられた状態において、前記基礎の上端部と前記水切り板との間を塞ぐ遮断部と、を備えることを特徴とする。
【0006】
土台パッキンは、基礎と土台との間に通気孔を構成する部材である。なお、本発明において、土台は、土台パッキン上に設けられる上部構造物全般を指す。遮断部は、基礎に施される仕上げが土台パッキンによって構成される通気孔を塞ぐことを防ぐことができる程度に、基礎の上端部と水切り板との間を塞いでいればよい。また、遮断部は、少なくとも、基礎の上端部のうち、水切り板の下端と同じ高さで塞いでいればよく、さらには、基礎の上端部の先端で塞いでいることが好ましい。すなわち、仕上げは、基礎の上端部のうち、水切り板の下端と同じ高さまで施されればよく、さらには、基礎の上端部の先端まで施されることが好ましい。
【0007】
かかる構成によると、基礎仕上げ用定木を水切り板に取り付けた状態で基礎に仕上げを施すことによって、基礎に施される仕上げが土台パッキンによって構成される通気孔を塞ぐことを防ぐことができる。
【0008】
また、請求項2に係る発明は、請求項1に記載の基礎仕上げ用定木であって、前記水切り板は、前記土台パッキンの上側から外側下方に向かって延びる傾斜部と、前記傾斜部の外端部から下方に向かって延びる垂下部と、を備えており、前記着脱部は、側面視略C字形状を呈し、前記着脱部が前記水切り板に取り付けられた状態において、前記傾斜部の上面及び前記垂下部の下端に当接し、前記遮断部から上方に向かって延びる立上部がさらに形成されており、前記立上部は、前記着脱部が前記水切り板に取り付けられた状態において、前記傾斜部の下面に当接することを特徴とする。
【0009】
かかる構成によると、基礎仕上げ用定木を水切り板に取り付けた状態において、基礎仕上げ用定木が水切り板に対して側面視の3点で当接するので、水切り板に対する姿勢を安定させることができる。
【0010】
前記課題を解決するための請求項3に係る発明は、基礎と、前記基礎上に設けられる土台パッキンと、前記土台パッキン上に設けられる土台と、前記土台パッキンを外側方から覆う水切り板と、を備える建物において、前記基礎に仕上げを施す基礎仕上げ方法であって、前記水切り板に着脱可能な着脱部と、前記着脱部が前記水切り板に取り付けられた状態において、前記基礎の上端部と前記水切り板との間を塞ぐ遮断部と、を備える基礎仕上げ用定木を前記水切り板に取り付ける取り付け工程と、前記基礎に仕上げを施す仕上げ工程と、前記基礎仕上げ用定木を前記水切り板から取り外す取り外し工程と、を含むことを特徴とする。
【0011】
かかる構成によると、基礎に施される仕上げが土台パッキンによって構成される通気孔を塞ぐことを防ぐことができる。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、土台パッキン工法が採用された建物において、基礎に施される仕上げが土台パッキンによって構成される通気孔を塞ぐことを防ぐことができるので、基礎の仕上げ作業を容易化することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
以下、本発明を実施するための最良の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。説明において、同一の要素には同一の番号を付し、重複する説明を省略する。以下の説明において、『内側』及び『外側』は、それぞれ建物の内側及び外側を指す。
【0014】
図1は、本発明の実施形態に係る建物の基礎周辺部分を模式的に示す斜視図である。図1の建物の基礎周辺部分は、内部構造を説明するために適宜破断して示されている。図2は、本発明の実施形態に係る建物の基礎周辺部分を模式的に示す断面図である。図3は、本発明の実施形態に係る土台パッキンを示す図であり、(a)は斜視図、(b)は伏図、(c)は正面図である。図3の土台パッキンは、説明に必要な1ブロック分のみ示されている。図4は、本発明の実施形態に係る基礎仕上げ用定木を示す斜視図である。図5〜図7は、本発明の実施形態に係る基礎仕上げ方法を説明するための図であり、図5(a)(b)及び図6(a)は取り付け工程を説明するための模式断面図、図6(b)は仕上げ工程を説明するための模式断面図、図7(a)(b)は取り外し工程を説明するための模式断面図である。
【0015】
図1及び図2に示すように、本発明の第一の実施形態に係る建物は、土台パッキン工法(基礎パッキン工法ともいう)及びツーバイフォー工法が採用された住宅であり、基礎10と、複数の土台パッキン20,20,・・・と、土台30と、床面材40と、壁面材50と、外壁下地材60と、外壁外装材70と、水切り板80と、を備えている。図1及び図2において、土台パッキン20は、一つのみ示されている。
【0016】
図1及び図2に示すように、基礎10は、布基礎であり、地面上に設置されて建物の上部荷重を支持する。基礎10の立ち上がり部の外側面には、モルタル、ショットクリート等からなる仕上げ11が施されている。
【0017】
図1及び図2に示すように、土台パッキン20は、基礎10と土台30との間に設置され、上部構造物の荷重を支持し、基礎10と土台30との間に、床下空間UFSと外部空間OSとを連通させて床下空間UFSの通気性を確保する通気孔を構成する部材である。この土台パッキン20は、基礎10上の全周に設置された樹脂製部材であり、矩形枠が連続した形状を呈する、いわゆる長尺タイプのパッキンである。土台パッキン20は、長尺タイプであるので、設置個数を減らすことができ、設置に要する手間及び時間を減らすことができる。また、後記するように、土台パッキン20に通気孔が形成されているので、複数の土台パッキン20,20,・・・を互いに当接させて設置しても床下空間UFSの通気性を確保することができる。
【0018】
土台パッキン(基礎パッキンともいう)20は、例えば、特開平9−170237号公報に開示されているポリオフィレン系の混合材料から形成可能である。なお、土台パッキン20の材料は前記材料に限定されず、構造的強度を発生することができる材料であればよい。また、土台パッキン20の高さは、後記する通気部21a及び挿通部20aによる通気性を確保することが可能な高さであればよく、例えば、20mmとすることができる。
【0019】
図3に示すように、土台パッキン20は、一対の長辺部21,21と、長辺部21,21を互いに連結する複数の短辺部22,22,・・・と、を備えている。
【0020】
図3に示すように、長辺部21は、基礎10の長辺方向に沿うように設置される部分であり、複数の通気部21a,21a,・・・を備えている。
【0021】
通気部21aは、長辺部21の外側空間と内側空間とを連通させる孔である。通気部21aの一方の開口は、長辺部21の一側面に形成されており、通気部21aの他方の開口は、長辺部21の一側面と対向する他側面に形成されている。
【0022】
短辺部22は、基礎10の短辺方向に沿うように設置される部分である。
【0023】
また、土台パッキン20は、アンカーボルト(図示せず)を挿通させる複数の挿通部20aを備えている。挿通部20aは、上下に貫通した矩形の孔であり、一対の長辺部21,21及び隣接する短辺部22,22から構成されている。
【0024】
これら通気部21a、挿通部20a及び通気部21aが連通して通気孔を構成するので、建物の土台パッキン20に囲まれた空間、すなわち床下空間UFSの通気性が確保される。
【0025】
図1及び図2に示すように、土台30は、土台パッキン20上に設置された木材である。土台30は、アンカーボルト(図示せず)によって基礎10に固定されている。
【0026】
図1及び図2に示すように、床面材40は、水平方向に延びる平板状部材であり、土台30上に設置される。この床面材40の下側に床下空間UFSが構成される。壁面材50は、鉛直方向に延びる部材であり、床面材40上に設置される。外壁下地材60は、土台30、床面材40及び壁面材50の外側面に取り付けられた平板状部材である。外壁外装材70は、後記する水切り板80の取り付け部81と所定距離だけ離隔して外側に設置された平板状部材である。
【0027】
図1及び図2に示すように、水切り板80は、床下空間UFSへの雨の吹き込みを防止するための部材であり、金属製の平板を折り曲げ加工することによって形成されている。図2に示すように、水切り板80は、取り付け部81と、傾斜部82と、垂下部83と、を備えている。
【0028】
図2に示すように、取り付け部81は、外壁下地材60の外側面下端部に取り付けられる部分である。
【0029】
図2に示すように、傾斜部82は、取り付け部81の下端部から外側下方へと傾斜して延びる部分であり、垂下部83は、傾斜部82の外側端部から下方へと延びる部分である。
【0030】
水切り板80の傾斜部82及び垂下部83が、土台パッキン20を外側から覆っている。また、水切り板80の傾斜部82の内側端部下面が、土台パッキン20の上面外端部に当接している。
【0031】
図4に示すように、基礎仕上げ用定木90は、ポリエチレン等からなる樹脂製部材であり、着脱部91と、遮断部92と、立上部93と、を備えている。
【0032】
着脱部91は、側面視略C字形状を呈しており、水切り板80に着脱可能な部分である。着脱部91の上側端部91aは、下に凸となっている。この凸部分は丸くなっており、水切り板80に取り付けられた状態において水切り板80の傾斜部82の上面に当接する。着脱部91の下側端部91bは、後記する遮断部92と連続した平板形状を呈しており、水切り板80に取り付けられた状態において水切り板80の垂下部83の下端部に当接する。この着脱部91は、略C字形状を拡開/縮径方向に可撓性を有しており、弾性変形可能である。着脱部91の上側端部91aは下に凸となっているので、水切り板80の傾斜部82の上面に当接させた状態でスライド移動させやすくなっている。したがって、基礎仕上げ用定木90の水切り板80への着脱が容易である。
【0033】
遮断部92は、着脱部91の下側端部から延びる部分であり、その先端部92aは、水切り板80に取り付けられた状態において基礎10の上端部の外側面に当接する。
【0034】
立上部93は、遮断部92の先端部92aから上方に延びる部分であり、その上端部93aは、水切り板80に取り付けられた状態において水切り板80の傾斜部82の下面に当接する。
【0035】
続いて、本発明の実施形態に係る基礎仕上げ方法について、図5〜図7を参照して説明する。まず、図5(a)に示すように、作業者は、基礎仕上げ用定木90の立上部93の先端部93a及び遮断部92の上面をそれぞれ水切り板80の傾斜部82の下面及び垂下部83の下端部に当接させた状態で、着脱部91の上側端部を上方に撓ませて拡開させる(点線→実線、取り付け工程の第一段階)。
【0036】
続いて、図5(b)に示すように、作業者は、基礎仕上げ用定木90を水切り板80に当接させたままスライドさせ、基礎仕上げ用定木90の着脱部91の上側端部91aを水切り板80の傾斜部82の上面に当接させる(取り付け工程の第二段階)。この状態で、基礎仕上げ用定木90は水切り板80に対して側面視の3点で当接しており、さらには着脱部91には縮径方向の復元力が働いている。したがって、作業者が基礎仕上げ用定木90から手を離しても、基礎仕上げ用定木90は水切り板80を挟み込んだままの姿勢で安定している。
【0037】
続いて、図6(a)に示すように、作業者は、基礎仕上げ用定木90を水切り板80に当接させたままスライドさせ、着脱部91の下側端部91bの上面を水切り板80の垂下部83の下端部まで移動させ、基礎仕上げ用定木90の遮断部92の先端部92aを基礎10の上端部の外側面に当接させる(取り付け工程の第三段階)。
【0038】
続いて、図6(b)に示すように、作業者は、基礎10の外側面に仕上げ11を施す(仕上げ工程)。遮断部92の存在によって、仕上げ11が土台パッキン20の通気孔を塞ぐことはない。
【0039】
続いて、図7(a)に示すように、作業者は、基礎仕上げ用定木90をスライドさせ、着脱部91の上側端部91aを水切り板80の傾斜部82の上面から外す。(取り外し工程の第一段階)。この際に、基礎仕上げ用定木90は、元の形状に復元する(点線→実線)。
【0040】
続いて、図7(b)に示すように、作業者は、基礎仕上げ用定木90を下に移動させて回収する(取り外し工程の第二段階)。
【0041】
本発明の実施形態に係る基礎仕上げ用定木90は、遮断部92が基礎10の上端部と水切り板80との間を塞ぐので、基礎10に仕上げ11を施す際に、仕上げ11が土台パッキン20によって構成される通気孔を塞ぐことを防ぐことができるので、基礎10の仕上げ作業を容易化することができる。すなわち、基礎仕上げ用定木90の遮断部92が基礎10の上端部と水切り板80との間を塞ぐので、作業者は、例えばコテを基礎仕上げ用定木90の遮断部92に沿って動かすだけで、通気孔を塞がずに仕上げ11を施すことができる。また、基礎仕上げ用定木90は、仕上げ11が水切り板80に付着することも防ぐことができる。また、基礎仕上げ用定木90は、取り付け工程の途中段階で水切り板80に対して側面視の3点で当接するので、水切り板80に対する姿勢が安定しており、取り付けが容易である。また、基礎仕上げ用定木90は、仕上げ工程後に取り外して回収可能であるので、再利用可能である。
【0042】
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は前記実施形態に限定されず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜設計変更が可能である。例えば、建物の基礎は布基礎に限定されず、べた基礎であってもよい。また、建物の土台は図示したものに限定されず、土台パッキン上に設けられる上部構造物であればよい。また、本発明は、ツーバイフォー工法の建物に限定されず、在来軸組工法の建物等、基礎と土台との間に設置されて通気孔を構成する土台パッキンと、土台パッキンを外側方から覆う水切り板と、を備える建物全般に適用可能である。また、土台パッキンは長尺タイプの土台パッキン20に限定されず、複数のブロック状パッキンであってもよい。この場合には、隣り合うブロック状パッキン間に通気孔が構成される。また、基礎仕上げ用定木の遮断部の形状は図示したものに限定されず、仕上げがモルタルである場合には、モルタルを塗布するためのコテや、塗布されたモルタルの表面を刷毛引きするための刷毛が土台パッキンに接触することを防ぐことが可能な形状であればよく、例えば、遮断部の先端部が基礎の上端部の外側面に当接せず離隔している形状であってもよい。また、基礎仕上げ用定木の着脱部の形状も図示したものに限定されず、水切り板に着脱可能な形状であればよい。水切り板の形状も図示したものに限定されず、基礎仕上げ用定木は、水切り板の形状に合わせた形状とすることが可能である。また、前記実施形態に係る基礎仕上げ用定木90の着脱部91は、その材料が有する弾性復元力を利用することによって、当該基礎仕上げ用定木90を水切り板80に安定的に固定されるが、基礎仕上げ用定木の着脱部は、バネ等を用いた機械的機構によって水切り板80を挟持すること等により水切り板80に固定される構成であってもよい。また、基礎仕上げ用定木の着脱部は、磁力を用いて水切り板80に固定される構成であってもよい。また、遮断部92は、少なくとも、基礎10の上端部のうち、水切り板80の下端と同じ高さで塞いでいる構成であってもよい。すなわち、仕上げ11は、基礎10の上端部のうち、水切り板80の下端と同じ高さまで施されていてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0043】
【図1】本発明の実施形態に係る建物の基礎周辺部分を模式的に示す斜視図である。
【図2】本発明の実施形態に係る建物の基礎周辺部分を模式的に示す断面図である。
【図3】本発明の実施形態に係る土台パッキンを示す図であり、(a)は斜視図、(b)は伏図、(c)は正面図である。
【図4】本発明の実施形態に係る基礎仕上げ用定木を示す斜視図である。
【図5】本発明の実施形態に係る基礎仕上げ方法を説明するための図であり、(a)(b)は取り付け工程を説明するための模式断面図である。
【図6】本発明の実施形態に係る基礎仕上げ方法を説明するための図であり、(a)は取り付け工程を説明するための模式断面図、(b)は仕上げ工程を説明するための模式断面図である。
【図7】本発明の実施形態に係る基礎仕上げ方法を説明するための図であり、(a)(b)は取り外し工程を説明するための模式断面図である。
【符号の説明】
【0044】
10 基礎
20 土台パッキン
30 土台
80 水切り板
82 傾斜部
83 垂下部
90 基礎仕上げ用定木
91 着脱部
92 遮断部
93 立上部
UFS 床下空間

【特許請求の範囲】
【請求項1】
基礎と、前記基礎上に設けられる土台パッキンと、前記土台パッキン上に設けられる土台と、前記土台パッキンを外側方から覆う水切り板と、を備える建物において、前記基礎に仕上げを施すときに用いられる基礎仕上げ用定木であって、
前記水切り板に着脱可能な着脱部と、
前記着脱部が前記水切り板に取り付けられた状態において、前記基礎の上端部と前記水切り板との間を塞ぐ遮断部と、
を備えることを特徴とする基礎仕上げ用定木。
【請求項2】
前記水切り板は、
前記土台パッキンの上側から外側下方に向かって延びる傾斜部と、
前記傾斜部の外端部から下方に向かって延びる垂下部と、
を備えており、
前記着脱部は、側面視略C字形状を呈し、前記着脱部が前記水切り板に取り付けられた状態において、前記傾斜部の上面及び前記垂下部の下端に当接し、
前記遮断部から上方に向かって延びる立上部がさらに形成されており、
前記立上部は、前記着脱部が前記水切り板に取り付けられた状態において、前記傾斜部の下面に当接する
ことを特徴とする請求項1に記載の基礎仕上げ用定木。
【請求項3】
基礎と、前記基礎上に設けられる土台パッキンと、前記土台パッキン上に設けられる土台と、前記土台パッキンを外側方から覆う水切り板と、を備える建物において、前記基礎に仕上げを施す基礎仕上げ方法であって、
前記水切り板に着脱可能な着脱部と、前記着脱部が前記水切り板に取り付けられた状態において、前記基礎の上端部と前記水切り板との間を塞ぐ遮断部と、を備える基礎仕上げ用定木を前記水切り板に取り付ける取り付け工程と、
前記基礎に仕上げを施す仕上げ工程と、
前記基礎仕上げ用定木を前記水切り板から取り外す取り外し工程と、
を含むことを特徴とする基礎仕上げ方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2009−221665(P2009−221665A)
【公開日】平成21年10月1日(2009.10.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−64135(P2008−64135)
【出願日】平成20年3月13日(2008.3.13)
【出願人】(000174884)三井ホーム株式会社 (87)
【出願人】(000010065)フクビ化学工業株式会社 (150)
【Fターム(参考)】