説明

塗布装置および画像形成装置

【課題】フィルタ詰まりを防止し、常にきれいな塗布液により塗布が可能な塗布装置および画像形成装置を提供することを目的とする。
【解決手段】塗布液を貯蔵する塗布皿24と、塗布液を記録媒体に塗布する塗布手段22と、塗布手段22に塗布液を供給する供給ローラ26と、塗布皿24中に設けられ、供給ローラ26に当接して、供給ローラ26の汚れを除去するクリーニング部材28と、を有し、クリーニング部材28の他方の端部にはフィルタ30が接続され、クリーニング部材26およびフィルタ30が塗布皿24内に密接することにより2つの領域に分割され、塗布皿24の供給ローラの回転方向下流側に、塗布液を供給する塗布液供給部と、供給ローラ26の回転方向上流側に、塗布液を廃液する塗布液廃液部と、を備えることを特徴とする塗布装置10、および、塗布装置10を備える画像形成装置である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、塗布装置および画像形成装置に係り、特に、一定品質の塗布液を供給する塗布装置および画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、汎用の画像形成装置として、インクジェットヘッドから記録媒体上にインク液を吐出して所望の画像を形成するインクジェット記録装置が広く用いられている。インクジェット記録装置において、インクジェット方式を用いた各種媒体への良好な画像形成を目的として、処理液を用いた直接描画方式が検討されている。係る直接描画方式は、処理液や他の処理液体を記録媒体上に付与し、これらの液体を乾燥させた後に、定着用ポリマー粒子を添加したインクを打滴して記録媒体上に画像を形成する。その後、インクに凝集反応が発生した後に加熱して記録媒体上の水分を除去し、更に、ポリマー粒子を成膜して画像を記録媒体に固定する方式が好適である。また、上述した直接描画方式において処理液を付与する方法として、オフセット印刷機などで実績のあるローラ塗布が好適である。
【0003】
ローラ塗布により処理液を記録媒体に塗布する場合、処理液塗布装置は塗布ローラが用紙に接触することで、処理液を記録媒体上に塗布する。したがって、記録媒体上に紙粉やパウダー、埃などの汚れがあった場合、塗布ローラ、供給ローラを介して、処理液を貯蔵するトレイ内に汚れが蓄積していた。また、塗布ローラは搬送装置(圧胴)の記録媒体が搬送される領域以外にも接触するため、搬送装置上の汚れも同様にトレイ内に蓄積していた。トレイ内に汚れが蓄積すると、処理液が汚染されるため、処理液の塗布性やインクの凝集反応に影響を及ぼすため、印刷物の品質を低下させるという問題があった。
【0004】
塗布ローラに付着した汚れを除去する方法として例えば、下記の特許文献1には、塗工用樹脂溶液を塗布する装置で、溝の彫られたグラビアロールを用いて塗工用樹脂溶液をフィルムの塗布する装置が記載されている。塗工用樹脂溶液は高粘度であるため、経時によって固まりグラビアロールの溝部に蓄積し、塗布不良を引き起こす。したがって、塗工用樹脂溶液の蓄積した液溜め領域の中にグラビアロールの溝部をクリーニングするクリーニング部を有することが記載されている。
【0005】
また、下記の特許文献2には、塗布液貯蔵部からピックアップローラにより塗布液をすくいあげ、溝の入ったコータローラによりカード媒体に塗布液を塗布する装置が記載されている。コータローラ表面に付着した汚れは、ブラシによりクリーニングされ、ブラシは、塗布液貯蔵部内の隔壁に接続され、隔壁に付随したフィルタにより除去した汚れをろ過することで、塗布液を再利用している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2010−89015号公報
【特許文献2】特開平9−38551号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、特許文献1に記載されている方法、装置は、溝部に蓄積した塗工用樹脂溶液に起因する汚れは除去することができるが、塵などのゴミが混入した場合、液溜め領域の中にゴミが蓄積し、再度、グラビアロールに付着すると塗布不良の要因となっていた。また、特許文献2に記載されている装置は、印刷用紙に付着した紙粉やパウダーなどの汚れが多い場合、フィルタの詰まりが発生するため、フィルタ間での液流れが発生せず、塗布液の再利用ができていなかった。ブラシにより除去される塗布液量が多くなると、隔壁によって隔離された塗布液貯蔵部から塗布液が溢れる可能性があった。また、これらを防止するためには、定期的な清掃が必要であり、作業者に負担がかかっていた。
【0008】
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであり、フィルタ詰まりを防止し、常にきれいな塗布液により塗布が可能な塗布装置および画像形成装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は前記目的を達成するために、塗布液を貯蔵する塗布皿と、前記塗布液を記録媒体に塗布する塗布手段と、前記塗布皿から一定の量を計量し、前記塗布手段に前記塗布液を供給する供給ローラと、前記塗布皿中に設けられ、前記供給ローラに当接して、前記供給ローラの汚れを除去するクリーニング部材と、を有し、前記クリーニング部材の他方の端部にはフィルタが接続され、前記クリーニング部材および前記フィルタが前記塗布皿内に密接することにより前記塗布皿が2つの領域に分割され、前記塗布皿の前記供給ローラの回転方向下流側に、前記塗布液を供給する塗布液供給部と、前記供給ローラの回転方向上流側に、前記塗布液を廃液する塗布液廃液部と、を備えることを特徴とする塗布装置を提供する。
【0010】
本発明によれば、塗布皿をクリーニング部材とフィルタにより、供給ローラの回転方向の上流側と下流側とで分離しているため、供給ローラをクリーニングすることにより剥離した汚れを供給ローラの回転方向の上流側で取り除くことができる。また、クリーニング部材とフィルタにより、塗布皿を供給ローラの回転方向の上流側と下流側で密接して分割しているので、塗布液はフィルタを通過して移動することになる。したがって、フィルタにより汚れが通過することを防止することができるので、塗布皿内の供給ローラの回転方向の下流側に汚れが通過することを防止することができるので、常にきれいな塗布液で塗布を行うことができる。また、塗布液の供給を供給ローラの回転方向下流側から行い、廃液を供給ローラの回転方向上流側から行っているので、塗布皿およびフィルタを洗浄する際、塗布皿内で供給ローラの回転方向下流側から上流側に液の流れを作ることができるので、上流側のフィルタの汚れを除去することができるとともに、そのまま廃液として流すことができる。
【0011】
本発明の他の態様に係る塗布装置は、前記フィルタが、メッシュ状のフィルタであることが好ましい。
【0012】
本発明の他の態様に係る塗布装置によれば、フィルタがメッシュ状であるため、フィルタに汚れが付着している面と反対側から圧力をかけることで、フィルタの洗浄を容易に行うことができる。
【0013】
本発明の更に他の態様に係る塗布装置は、前記クリーニング部材が軟質のブレードであることが好ましい。
【0014】
本発明の更に他の態様に係る塗布装置によれば、クリーニング部材として軟質のブレードを用いているので、軟質のブレードが供給ローラに密着し、塗布皿を供給ローラの上流側と下流側で分離しやすくすることができる。
【0015】
本発明の他の態様に係る塗布装置は、前記クリーニング部材は、前記供給ローラの幅と同じ長さを有することが好ましい。
【0016】
本発明の更に他の態様に係る塗布装置によれば、クリーニング部材が、供給ローラの幅と同じ幅を有することにより、塗布液がフィルタを通過せずに移動することを制限することができる。したがって、汚れの通過も防止することができる。
【0017】
本発明の更に他の態様に係る塗布装置は、前記クリーニング部材の前記供給ローラの回転方向上流側にブラシローラを有することが好ましい。
【0018】
本発明の更に他の態様に係る塗布装置によれば、供給ローラの回転方向の上流側にブラシローラを設けることで、供給ローラに付着した汚れを掻き落とすことができ、より効率的に供給ローラの汚れを除去することができる。
【0019】
本発明の更に他の態様に係る塗布装置は、塗布動作時は、前記塗布液の供給を停止していることが好ましい。
【0020】
本発明の更に他の態様に係る塗布装置によれば、塗布動作時に塗布液の供給を停止しているので、フィルタで汚れを除去しやすくすることができる。
【0021】
本発明の更に他の態様に係る塗布装置は、分割された前記塗布皿の前記供給ローラの回転方向下流側に、塗布液回収部を有し、前記塗布液供給部と前記塗布液回収部とで、塗布液を循環させる循環機能を有することが好ましい。
【0022】
本発明の更に他の態様に係る塗布装置は、塗布動作時は、前記塗布液を循環させていることが好ましい。
【0023】
本発明の更に他の態様に係る塗布装置によれば、塗布皿の供給ローラの下流側で、塗布液を循環させているので、常にきれいな塗布液で塗布を行うことができる。また、下流側には塗布液が常に供給されているので、供給ローラの回転方向の上流側から下流側に流れる塗布液の量を減らすことができるので、汚れが移動することを防止することができる。
【0024】
本発明の更に他の態様に係る塗布装置は、分割された前記塗布皿の前記供給ローラの回転方向下流側から、塗布皿を洗浄する洗浄液を供給する洗浄液供給部を有することが好ましい。
【0025】
本発明の更に他の態様に係る塗布装置は、供給ローラの回転方向の下流側から塗布皿を洗浄する洗浄液を供給することができるので、塗布皿の洗浄を容易に行うことができる。
【0026】
本発明の更に他の態様に係る塗布装置は、塗布終了時に、前記洗浄液供給部から前記洗浄液を前記塗布皿に供給し、前記塗布皿を洗浄する制御部を備えることが好ましい。
【0027】
本発明の更に他の態様に係る塗布装置によれば、塗布終了時に塗布皿を洗浄する制御部を備えているので、より効果的に自動制御でフィルタ表面の汚れを除去することができる。
【0028】
本発明は前記目的を達成するために、上記記載の塗布装置を用いた処理液付与部を有することを特徴とする画像形成装置を提供する。
【0029】
本発明の塗布装置は、画像形成装置に適用される処理液付与部として好適に用いることができる。
【発明の効果】
【0030】
本発明の塗布装置および画像形成装置によれば、供給ローラの回転方向の下流側から塗布液を供給しているので、供給ローラの回転方向の反対側から圧力をかけることができる。したがって、フィルタに付着した汚れを除去することができ、フィルタ詰まりを防止し、常にきれいな塗布液により塗布を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0031】
【図1】第1実施形態に係る塗布装置の概略構成を示す断面図である。
【図2】供給ローラと塗布皿の概略構成を示す斜視図である。
【図3】水頭差方式による処理液の供給方法を説明する図である。
【図4】循環方式による処理液の供給方法を説明する図である。
【図5】循環方式における供給ローラと塗布皿の概略構成を示す斜視図である。
【図6】塗布皿およびフィルタの洗浄時の状態を説明する図である。
【図7】水頭差方式の塗布動作を説明するフローチャートである。
【図8】循環方式の塗布動作を説明するフローチャートである。
【図9】第2実施形態に係る塗布装置(水頭差方式)の構成図である。
【図10】第2実施形態に係る塗布装置(循環方式)の構成図である。
【図11】塗布皿およびフィルタの洗浄時の状態を説明する図である。
【図12】本発明の塗布装置が適用されたインクジェット記録装置を模式的に示す構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0032】
以下、添付図面に従って本発明の好ましい実施の形態について説明する。なお、以下では、具体例として、インクジェット記録装置に用いられる処理液を塗布する処理液塗布手段を例にして説明するが、本発明はこれに限定されず、他の塗布装置に適用することができる。
【0033】
<第1実施形態>
図1は、本発明の実施形態に係る塗布装置10の概略構成を示す全体構成図であり、図2は、供給ローラ26と塗布皿24の概略構成を示す斜視図である。なお、図1においては、供給流路、廃液流路は省略して記載している。
【0034】
図1に示す塗布装置10は、周面に媒体を保持する圧胴20と、圧胴20に保持された記録媒体に接触して処理液を塗布する塗布ローラ22と、塗布皿24に充填されている処理液を汲み上げて塗布ローラ22に供給する供給ローラ26と、を含んで構成される。
【0035】
また、塗布皿24内には、供給ローラ26の清掃を行うクリーニング部材28と、フィルタ30とが備えられ、これにより塗布皿24が2つの領域に分割されている。クリーニング部材28は、一方の端は、供給ローラ26に接触し供給ローラ26の清掃を行い、他方の端にはフィルタ30が設けられており、これらクリーニング部材28とフィルタ30とは、塗布皿24に充填されている処理液中に含浸している。また、塗布皿の幅とほぼ同じ長さを有する供給ローラ26と、これに当接するクリーニング部材28、および、フィルタ30とにより、塗布皿24の処理液が上流側貯留部と下流側貯留部とに分けられている。そして、フィルタ30を通過させて塗布皿24内の供給ローラ26の回転方向の上流側と下流側に貯留されている処理液を移動させることができる。なお、以下、塗布皿24内の供給ローラ26の上流側を汚れ回収部34、供給ローラ26の下流側を液供給部36という。
【0036】
また、塗布皿24には、図2に示すように、塗布皿24内に処理液を供給する供給流路38を備え、供給流路38は、塗布皿24内の液供給部36に設けられる。塗布皿24内の処理液を廃液する廃液流路40は、フィルタ30を隔てた、塗布皿24内の汚れ回収部に設けられている。
【0037】
圧胴20は、周面に記録媒体を保持し搬送する手段であり、円筒のドラム形状を有し、不図示の回転機構により図示した反時計回りに回転させることで、周面に保持された記録媒体を圧胴20の回転方向に沿って移動させる。
【0038】
塗布ローラ22は、その表面が所定量の処理液を保持することができる材質(例えば、ゴム)で構成され、不図示の回転機構によって圧胴20と反対方向(時計回り方向)に回転駆動可能に構成されている。塗布ローラ22を所定の回転速度で回転させながら、圧胴20に保持された記録媒体に所定の押圧で押し当てて、記録媒体の表面に処理液が塗布される。
【0039】
供給ローラ26は、ステンレス材の表面に、図示しない細かい溝(セル)が形成されたアニロックスローラが適用される。供給ローラ26は、その表面の一部が塗布皿24の中の処理液に浸漬され、塗布ローラ22と反対の反時計回り方向に回転させることで、溝の中に保持された処理液を汲み上げる。供給ローラ26の表面が塗布ローラ22に接触すると、供給ローラ26の溝に保持された処理液は塗布ローラ22の表面に転写される。なお、供給ローラ26に液量を調整するためにブレードを付勢させてもよい。
【0040】
塗布皿24は、供給流路38から供給された処理液が貯留される部材である。また、塗布皿24内には、回転する供給ローラ26を清掃するクリーニング部材28を備え、クリーニング部材の供給ローラ26とは反対側には、フィルタ30が設けられている。処理液は、塗布皿24内の液供給部36側から供給され、上述したように供給ローラ26に汲み上げられ、塗布ローラ22に転写され、記録媒体に付与される。
【0041】
塗布皿24内に設けられたクリーニング部材28は、供給ローラ26に付着した汚れ、例えば、記録媒体に付着した紙粉、パウダーなどの除去をする。記録媒体に付着した紙粉、パウダーは、塗布ローラ22を介して供給ローラ26に付着する場合がある。この汚れをクリーニング部材28により除去することにより、汚れ回収部34で汚れを回収する。この際、汚れ回収部側の塗布液内に、供給ローラ26の溝の大きさに沿ったブラシローラ32を設けることもできる。ブラシローラ32を設けることにより、供給ローラ26の溝内に入り込んだ汚れを掻き落とし、より効果的に供給ローラ26の汚れを除去することができる。
【0042】
クリーニング部材28としては、軟質のブレード、スポンジを用いることができる。軟質のブレード、スポンジを用いることにより、クリーニング部材を供給ローラ26に密着させることができるので、供給ローラのクリーニングを行うことができるとともに、塗布皿24を汚れ回収部34と液供給部36とで分離しやすくすることができる。また、クリーニング部材28は、供給ローラ26の幅と同じ幅を有することが好ましい。供給ローラ26の幅と同じ幅を有することにより、より密着させ、塗布液がフィルタ30以外の場所から移動することを防止することができる。
【0043】
クリーニング部材28の供給ローラ26の反対側には、フィルタ30を備えている。フィルタ30を設けることにより、汚れ回収部34で回収した汚れをろ過して、液供給部36に処理液を供給することができる。また、クリーニング部材28は上述したように、供給ローラ26に密着させているので、処理液がフィルタ30を通過せず液供給部36に移動することを防止することができる。したがって、液供給部36側に移動する処理液は、汚れ回収部34で汚れがろ過されたきれいな処理液を供給することができる。なお、クリーニング部材28およびフィルタ30の位置は、図1においては、供給ローラ26の下に設けられているが、これに限定されず、塗布皿24を分割することができ、一方に供給流路38、他方に廃液流路40を設けることができれば、特に限定されない。
【0044】
フィルタ30の目の大きさは、10μm以下であることが好ましい。混入する紙粉やパウダーの大きさは20μm程度であるため、フィルタの目の大きさを10μm以下とすることにより、汚れ回収部34で回収された汚れが、液供給部36に入ることを防止することができる。また、フィルタ30に、フィルタ表面で汚れをトラップするメッシュ状のフィルタを使用することで、トラップ面と逆の向きから圧力をかける、すなわち、液供給部36側から汚れ回収部34側に圧力をかけることで、フィルタ30の洗浄を容易に行うことができる。
【0045】
処理液の供給は、塗布液タンク42を塗布皿24より高い位置に設け、水頭差供給方式により供給する方法、ポンプにより塗布液を循環する方法などにより行うことができる。図3に水頭差方式による処理液の供給方法を示す。なお、図3は廃液流路を省略して記載している。図3に示すように、水頭差方式の場合は、塗布液タンク42を塗布皿24より高い位置に設け、バルブ44を開閉することにより、処理液の供給を行う。
【0046】
図4、図5は循環方式による処理液の供給方法を示す図であり、図4はブロック図、図5は斜視図である。循環方式の場合は、塗布液タンク42からポンプ46を用い、供給流路38を介して塗布皿24の液供給部36に処理液を供給する。液供給部36に貯留された処理液は。液供給部36の一定の高さに設けられた回収流路48を介して、ポンプ50により塗布液タンク42に戻される。回収流路48を液供給部36の一定の高さに設けることにより、液供給部36の処理液を一定の液面とすることができる。循環方式によれば、液供給部36に処理液を供給し、液供給部36から処理液を回収しており、また、供給ローラ26の汚れは、汚れ回収部34に蓄積されるので、液供給部36は常にきれいな状態の処理液とすることができる。また、常にきれいな状態の処理液を循環させることができるので、汚れがなく、循環流路(供給流路38および回収流路48)にフィルタを追加する必要がない。したがって、ランニングコストを下げることができる。
【0047】
図6は、洗浄時の状態を説明する図である。処理液の廃液を汚れ回収部34から廃液することにより、汚れ回収部34で回収した汚れを、そのまま流すことができる。また、汚れ回収部34から処理液を廃液することで、塗布皿24内の処理液が、液供給部36側から汚れ回収部34側に移動するので、フィルタ30表面の汚れを剥離させ、そのまま汚れ回収部34から廃液として捨てることができる。
【0048】
また、汚れ回収部34側に処理液の液面を検知するセンサ(図示せず)を設けることもできる。何らかの要因でフィルタに問題(フィルタの詰まり、フィルタの網目のつぶれなど)が発生し、汚れ回収部34側から液供給部36側に処理液が流れず、また、汚れ回収部34側での供給ローラ26からの処理液の回収量が多い場合、汚れ回収部側の処理液が塗布皿24から溢れることが考えられる。汚れ回収部34にセンサを設けることにより、フィルタに問題が発生していることを検知することができる。
【0049】
次に、図7、図8のフローチャートを用いて塗布動作について説明する。図7は水頭差供給方式のフローチャート図であり、図8は塗布液循環方式のフローチャート図である。
【0050】
水頭差供給方式においては、まず、処理液の供給を行う(S11)。センサにより液面を検知し、処理液の供給を停止する(S12)。続いて、供給ローラ、塗布ローラの回転を開始し(S13)、塗布動作を開始する(S14)。画像形成が終了した時点で、供給ローラ、塗布ローラの回転を停止する(S15)。
【0051】
画像形成を続けて行う場合は、センサにより処理液の液面位置を検知する(S21)。液面の位置が所定の位置より高い場所にある場合は、S13に戻り、供給ローラ26、塗布ローラ22を回転させ、塗布動作を開始する。液面の位置が所定の位置より低い場合は、S11に戻り、処理液を供給し、所定の液面位置まで処理液を供給した後、供給ローラ、塗布ローラを回転させ、塗布動作を開始する。
【0052】
塗布動作を終了する場合は、廃液流路を開放し、処理液を供給流路から供給し、フィルタを通して廃液流路から廃液する。フィルタを通過させることにより、フィルタに付着した汚れの除去をすることができる(S17)。その後、装置電源をOFFにする(S18)ことで、終了する。
【0053】
次に図8を用いて、塗布液循環方式の塗布動作の説明を行う。塗布液循環方式では、まず、塗布皿24内に処理液の供給、および、塗布皿24内に供給された処理液の回収を行うことで、処理液を塗布皿24内の液供給部36と塗布液タンクとで循環させる(S31)。次に供給ローラ26と塗布ローラ22を回転させることで、塗布動作を開始する(S32、S33)。塗布動作が終了した時点で、供給ローラ26、塗布ローラ22の回転を停止する(S34)。
【0054】
画像形成を続けて行う場合は、S32に戻り供給ローラ26、塗布ローラ22を回転させ、塗布動作を開始する。
【0055】
塗布動作を終了する場合は、処理液を供給流路38から供給し、回収流路48のポンプ50を停止する。処理液は、フィルタ30を通過し、廃液流路40から廃液される。処理液はフィルタ30を通過することにより、フィルタに付着した汚れを除去することができる(S36)。その後、装置電源をOFFにする(S37)ことで、終了する。
【0056】
なお、塗布動作終了後の塗布皿24、フィルタ30の洗浄は、洗浄シークエンスを備えることで、より効果的に洗浄を行うことができる。
【0057】
<第2実施形態>
図9は、第2実施形態に係る塗布装置200の構成図である。第2実施形態に係る塗布装置200は、塗布液を供給する供給流路38に、洗浄液タンク210から洗浄液を供給する洗浄液供給流路212を設けている点が第1実施形態と異なっている。塗布液を供給する供給流路38に洗浄液供給流路212を設けることにより、供給流路38を用いて洗浄液を塗布皿24に供給することができ、効率的に洗浄を行うことができる。処理液と洗浄液の交換は、バルブ44、洗浄液バルブ214により行うことができる。
【0058】
洗浄液による洗浄は、塗布動作の終了時に行う。塗布動作が終了した時点で、塗布皿24中に残っている処理液は、図11に示すように、廃液流路40を介して廃液タンク52に送液する、あるいは、処理液の回収を行う。その後、洗浄液タンク210より、塗布皿24の洗浄液を液供給部36側から供給し、フィルタ30を通すことで、フィルタ30の洗浄を行う。フィルタ30を通り、汚れ回収部34側に流れた洗浄液は、廃液流路40を介して廃液タンク52に廃液される。
【0059】
また、図10に示すような、塗布皿24内の液供給部の処理液を循環させる場合は、処理液の温度調節を行う場合がある。この場合、温度調節により処理液の濃度が濃くなることがある。したがって、処理液の濃度調節を希釈水で行う必要があり、希釈水を洗浄液として用いることで、装置構成の大幅な変更をすることなく、フィルタの自動洗浄を行うことができる。
【0060】
特に、塗布動作終了時、電源を切断する前に、洗浄シーケンスとして行うことで、フィルタ30の汚れを自動制御で除去することができ、より効果的に除去することができる。
【0061】
このように、塗布皿24内を分離し、一方の側で汚れを回収し、他方の側の処理液で塗布を行うことで、常にきれいな処理液で塗布を行うことができる。また、処理液の供給を塗布皿24の液供給部36側から行い、廃液を汚れ回収部34から排出することで、フィルタ30を通過する液の流れを作ることができる。したがって、フィルタに付着した汚れを除去することができる。
【0062】
<インクジェット記録装置の全体構成>
次に上述した塗布装置10、200を記録媒体にカラー画像を形成するインクジェット記録装置に適用した構成例について説明する。以下に説明するインクジェット記録装置は、記録媒体に凝集処理剤を塗布する処理液塗布部へ上述した塗布装置を適用したものである。
【0063】
図12は、本実施形態に係るインクジェット記録装置の全体構成を示した構成図である。
【0064】
このインクジェット記録装置100は、描画部116の圧胴(描画ドラム170)に保持された記録媒体124(便宜上「用紙」と呼ぶ場合がある。)にインクジェットヘッド172M,172K,172C,172Yから複数色のインクを打滴して所望のカラー画像を形成する圧胴直描方式のインクジェット記録装置であり、インクの打滴前に記録媒体124上に処理液(ここでは凝集処理液)を付与し、処理液とインク液を反応させて記録媒体124上に画像形成を行う2液反応(凝集)方式が適用されたオンデマンドタイプの画像形成装置である。
【0065】
図示のように、インクジェット記録装置100は、主として、給紙部112、処理液付与部114、描画部116、乾燥部118、定着部120、および排出部122を備えて構成される。
【0066】
(給紙部)
給紙部112は、記録媒体124を処理液付与部114に供給する機構であり、当該給紙部112には、枚葉紙である記録媒体124が積層されている。給紙部112には、給紙トレイ150が設けられ、この給紙トレイ150から記録媒体124が一枚ずつ処理液付与部114に給紙される。
【0067】
本例のインクジェット記録装置100では、記録媒体124として、紙種や大きさ(用紙サイズ)の異なる複数種類の記録媒体124を使用することができる。給紙部112において各種の記録媒体をそれぞれ区別して集積する複数の用紙トレイ(不図示)を備え、
これら複数の用紙トレイの中から給紙トレイ150に送る用紙を自動で切り換える態様も可能であるし、必要に応じてオペレータが用紙トレイを選択し、若しくは交換する態様も可能である。なお、本例では、記録媒体124として、枚葉紙(カット紙)を用いるが、連続用紙(ロール紙)から必要なサイズに切断して給紙する構成も可能である。
【0068】
(処理液付与部)
処理液付与部114は、記録媒体124の記録面に処理液を付与する機構である。処理液は、描画部116で付与されるインク中の色材(本例では顔料)を凝集させる色材凝集剤を含んでおり、この処理液とインクとが接触することによって、インクは色材と溶媒との分離が促進される。
【0069】
図12に示すように、処理液付与部114は、給紙胴152、処理液ドラム154、および処理液塗布装置156を備えている。処理液ドラム154は、記録媒体124を保持し、回転搬送させるドラムである。処理液ドラム154は、その外周面に爪形状の保持手段(グリッパー)155を備え、この保持手段155の爪と処理液ドラム154の周面の間に記録媒体124を挟み込むことによって記録媒体124の先端を保持できるようになっている。処理液ドラム154は、その外周面に吸着穴を設けるとともに、吸着穴から吸引を行う吸引手段を接続してもよい。これにより記録媒体124を処理液ドラム154の周面に密着保持することができる。
【0070】
処理液ドラム154の外側には、その周面に対向して処理液塗布装置156が設けられる。処理液塗布装置156は、処理液が貯留された処理液容器と、この処理液容器の処理液に一部が浸漬されたアニックスローラと、アニックスローラと処理液ドラム154上の記録媒体124に圧接されて計量後の処理液を記録媒体124に転移するゴムローラとで構成される。この処理液塗布装置156によれば、処理液を計量しながら記録媒体124に塗布することができる。
【0071】
処理液付与部114で処理液が付与された記録媒体124は、処理液ドラム154から中間搬送部126を介して描画部116の描画ドラム170へ受け渡される。
【0072】
(描画部)
描画部116は、描画ドラム(第2の搬送体)170、用紙抑えローラ174、およびインクジェットヘッド172M,172K,172C,172Yを備えている。描画ドラム170は、処理液ドラム154と同様に、その外周面に爪形状の保持手段(グリッパー)171を備える。描画ドラム170に固定された記録媒体124は、記録面が外側を向くようにして搬送され、この記録面にインクジェットヘッド172M,172K,172C,172Yからインクが付与される。
【0073】
インクジェットヘッド172M,172K,172C,172Yはそれぞれ、記録媒体124における画像形成領域の最大幅に対応する長さを有するフルライン型のインクジェット方式の記録ヘッド(インクジェットヘッド)とすることが好ましい。インク吐出面には、画像形成領域の全幅にわたってインク吐出用のノズルが複数配列されたノズル列が形成されている。各インクジェットヘッド172M,172K,172C,172Yは、記録媒体124の搬送方向(描画ドラム170の回転方向)と直交する方向に延在するように設置される。
【0074】
描画ドラム170上に密着保持された記録媒体124の記録面に向かって各インクジェットヘッド172M,172K,172C,172Yから、対応する色インクの液滴が吐出されることにより、処理液付与部114で予め記録面に付与された処理液にインクが接触し、インク中に分散する色材(顔料)が凝集され、色材凝集体が形成される。これにより、記録媒体124上での色材流れなどが防止され、記録媒体124の記録面に画像が形成される。
【0075】
なお、本例では、CMYKの標準色(4色)の構成を例示したが、インク色や色数の組合せについては本実施形態に限定されず、必要に応じて淡インク、濃インク、特別色インクを追加してもよい。例えば、ライトシアン、ライトマゼンタなどのライト系インクを吐出するインクジェットヘッドを追加する構成も可能であり、各色ヘッドの配置順序も特に限定はない。
【0076】
描画部116で画像が形成された記録媒体124は、描画ドラム170から中間搬送部128を介して乾燥部118の乾燥ドラム176へ受け渡される。
【0077】
(乾燥部)
乾燥部118は、色材凝集作用により分離された溶媒に含まれる水分を乾燥させる機構であり、図12に示すように、乾燥ドラム176、および溶媒乾燥装置178を備えている。
【0078】
乾燥ドラム176は、処理液ドラム154と同様に、その外周面に爪形状の保持手段(グリッパー)177を備え、この保持手段177によって記録媒体124の先端を保持できるようになっている。
【0079】
溶媒乾燥装置178は、乾燥ドラム176の外周面に対向する位置に配置され、複数のIRヒータ182と、各IRヒータ182の間にそれぞれ配置された温風噴出しノズル180とで構成される。
【0080】
各温風噴出しノズル180から記録媒体124に向けて吹き付けられる温風の温度と風量、各IRヒータ182の温度を適宜調節することにより、様々な乾燥条件を実現することができる。
【0081】
また、乾燥ドラム176の表面温度は50℃以上に設定されている。記録媒体124の裏面から加熱を行うことによって乾燥が促進され、定着時における画像破壊を防止することができる。なお、乾燥ドラム176の表面温度の上限については、特に限定されるものではないが、乾燥ドラム176の表面に付着したインクをクリーニングするなどのメンテナンス作業の安全性(高温による火傷防止)の観点から75度以下(より好ましくは60℃以下)に設定されることが好ましい。
【0082】
乾燥ドラム176の外周面に、記録媒体124の記録面が外側を向くように(即ち、記録媒体124の記録面が凸側となるように湾曲させた状態で)保持し、回転搬送しながら乾燥することで、記録媒体124のシワや浮きの発生を防止でき、これらに起因する乾燥ムラを確実に防止することができる。
【0083】
乾燥部118で乾燥処理が行われた記録媒体124は、乾燥ドラム176から中間搬送部130を介して定着部120の定着ドラム184へ受け渡される。
【0084】
(定着部)
定着部120は、定着ドラム184、ハロゲンヒータ186、定着ローラ188、およびインラインセンサ190で構成される。定着ドラム184は、処理液ドラム154と同様に、その外周面に爪形状の保持手段(グリッパー)185を備え、この保持手段185によって記録媒体124の先端を保持できるようになっている。
【0085】
定着ドラム184の回転により、記録媒体124は記録面が外側を向くようにして搬送され、この記録面に対して、ハロゲンヒータ186による予備加熱と、定着ローラ188による定着処理と、インラインセンサ190による検査が行われる。
【0086】
ハロゲンヒータ186は、所定の温度(例えば、180℃)に制御される。これにより、記録媒体124の予備加熱が行われる。
【0087】
定着ローラ188は、乾燥させたインクを加熱加圧することによってインク中の自己分散性熱可塑性樹脂微粒子を溶着し、インクを皮膜化させるためのローラ部材であり、記録媒体124を加熱加圧するように構成される。具体的には、定着ローラ188は、定着ドラム184に対して圧接するように配置されており、定着ドラム184との間でニップローラを構成するようになっている。これにより、記録媒体124は、定着ローラ188と定着ドラム184との間に挟まれ、所定のニップ圧(例えば、0.15MPa)でニップされ、定着処理が行われる。
【0088】
また、定着ローラ188は、熱伝導性の良いアルミなどの金属パイプ内にハロゲンランプを組み込んだ加熱ローラによって構成され、所定の温度(たとえば60〜80℃)に制御される。この加熱ローラで記録媒体124を加熱することによって、インクに含まれる熱可塑性樹脂微粒子のTg温度(ガラス転移点温度)以上の熱エネルギーが付与され、熱可塑性樹脂微粒子が溶融される。これにより、記録媒体124の凹凸に押し込み定着が行われるとともに、画像表面の凹凸がレベリングされ、光沢性が得られる。
【0089】
なお、図12の実施形態では、定着ローラ188を1つだけ設けた構成となっているが、画像層厚みや熱可塑性樹脂微粒子のTg特性に応じて、複数段設けた構成でもよい。
【0090】
一方、インラインセンサ190は、記録媒体124に定着された画像について、チェックパターンや水分量、表面温度、光沢度などを計測するための計測手段であり、CCDラインセンサなどが適用される。
【0091】
上記の如く構成された定着部120によれば、乾燥部118で形成された薄層の画像層内の熱可塑性樹脂微粒子が定着ローラ188によって加熱加圧されて溶融されるので、記録媒体124に固定定着させることができる。また、定着ドラム184の表面温度を50℃以上に設定することで、定着ドラム184の外周面に保持された記録媒体124を裏面から加熱することによって乾燥が促進され、定着時における画像破壊を防止することができるとともに、画像温度の昇温効果によって画像強度を高めることができる。
【0092】
また、インク中にUV硬化性モノマーを含有させた場合は、乾燥部で水分を充分に揮発させた後に、UV照射ランプを備えた定着部で、画像にUVを照射することで、UV硬化性モノマーを硬化重合させ、画像強度を向上させることができる。
【0093】
(排出部)
図12に示すように、定着部120に続いて排出部122が設けられている。排出部122は、排出トレイ192を備えており、この排出トレイ192と定着部120の定着ドラム184との間に、これらに対接するように渡し胴194、搬送ベルト196、張架ローラ198が設けられている。記録媒体124は、渡し胴194により搬送ベルト196に送られ、排出トレイ192に排出される。
【0094】
また、図には示されていないが、本例のインクジェット記録装置100には、上記構成の他、各インクジェットヘッド172M,172K,172C,172Yにインクを供給するインク貯蔵/装填部、処理液付与部114に対して処理液を供給する手段を備えるとともに、各インクジェットヘッド172M,172K,172C,172Yのクリーニング(ノズル面のワイピング、パージ、ノズル吸引等)を行うヘッドメンテナンス部や、用紙搬送路上における記録媒体124の位置を検出する位置検出センサ、装置各部の温度を検出する温度センサなどを備えている。
【符号の説明】
【0095】
10、200…塗布装置、20…圧胴、22…塗布ローラ、24…塗布皿、26…供給ローラ、28…クリーニング部材、30…フィルタ、32…ブラシローラ、34…汚れ回収部、36…液供給部、38…供給流路、40…廃液流路、42…塗布液タンク、44、202…バルブ、46、50…ポンプ、48…回収流路、52…廃液タンク、100…インクジェット記録装置、112…給紙部、114…処理液付与部、116…描画部、118…乾燥部、120…定着部、122…排出部、124…記録媒体、154…処理液ドラム、156…処理液塗布装置、170…描画ドラム、172M、172K、172C、172Y…インクジェットヘッド、176…乾燥ドラム、180…温風噴出しノズル、182…IRヒータ、184…定着ドラム、186…ハロゲンヒータ、188…定着ローラ、192…排出トレイ、196…搬送ベルト、210…洗浄液タンク、212…洗浄液供給流路、214…洗浄液バルブ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
塗布液を貯蔵する塗布皿と、
前記塗布液を記録媒体に塗布する塗布手段と、
前記塗布皿から一定の量を計量し、前記塗布手段に前記塗布液を供給する供給ローラと、
前記塗布皿中に設けられ、前記供給ローラに当接して、前記供給ローラの汚れを除去するクリーニング部材と、を有し、
前記クリーニング部材の他方の端部にはフィルタが接続され、前記クリーニング部材および前記フィルタが前記塗布皿内に密接することにより前記塗布皿が2つの領域に分割され、
前記塗布皿の前記供給ローラの回転方向下流側に、前記塗布液を供給する塗布液供給部と、前記供給ローラの回転方向上流側に、前記塗布液を廃液する塗布液廃液部と、を備えることを特徴とする塗布装置。
【請求項2】
前記フィルタが、メッシュ状のフィルタであることを特徴とする請求項1に記載の塗布装置。
【請求項3】
前記クリーニング部材が軟質のブレードであることを特徴とする請求項1又は2に記載の塗布装置。
【請求項4】
前記クリーニング部材は、前記供給ローラの幅と同じ長さを有することを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の塗布装置。
【請求項5】
前記クリーニング部材の前記供給ローラの回転方向上流側にブラシローラを有することを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の塗布装置。
【請求項6】
塗布動作時は、前記塗布液の供給を停止していることを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の塗布装置
【請求項7】
分割された前記塗布皿の前記供給ローラの回転方向下流側に、塗布液回収部を有し、
前記塗布液供給部と前記塗布液回収部とで、塗布液を循環させる循環機能を有することを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の塗布装置。
【請求項8】
塗布動作時は、前記塗布液を循環させていることを特徴とする請求項7に記載の塗布装置。
【請求項9】
分割された前記塗布皿の前記供給ローラの回転方向下流側から、塗布皿を洗浄する洗浄液を供給する洗浄液供給部を有することを特徴とする請求項1から8のいずれか1項に記載の塗布装置。
【請求項10】
塗布終了時に、前記洗浄液供給部から前記洗浄液を前記塗布皿に供給し、前記塗布皿を洗浄する制御部を備えることを特徴とする請求項9に記載の塗布装置。
【請求項11】
請求項1から10のいずれか1項に記載の塗布装置を用いた処理液付与部を有することを特徴とする画像形成装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2013−14009(P2013−14009A)
【公開日】平成25年1月24日(2013.1.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−146201(P2011−146201)
【出願日】平成23年6月30日(2011.6.30)
【出願人】(306037311)富士フイルム株式会社 (25,513)
【Fターム(参考)】