説明

塗装ブース

【課題】 塗装スペースと乾燥スペースとを兼ねることで、工場内のスペース効率を最大限有効に活用し得ると共に、塗装作業と乾燥作業を通した作業効率が向上し、水性塗料のみならず、有機溶剤型塗料を使用した場合でも、適用可能とする。
【解決手段】 塗装室1は、直方体に形成され、前方に被塗装物を出し入れする際に開閉する出入り扉1aが設けられ、他の三方は、密閉構造とされている。この塗装室1の両側方には、間仕切り壁1bおよび開口開閉扉1aを介して、乾燥機収納室2が設けられている。乾燥機収納室2は、非使用時にコンパクト化された乾燥機5を収納している。乾燥作業時には、開閉扉4が開放されて、乾燥機本体5cが塗装室1内に進出する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、塗装ブースに関し、より詳しくは、室内に気流が与えられる塗装ブース内において、塗装作業を行い得るほか、乾燥作業も行い得る塗装ブースに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、塗装ブースとして、一般に乾式のバッフル式塗装ブースが知られている。このバッフル式塗装ブースは、前方を開放した矩形の箱形に形成され、箱形のブース本体内奥に、第1フィルタとしてのバッフル板が立設され、バッフル板の背後に第二フィルタが配設され、第二フィルタの背後に排気室が形成される。さらに、排気室の上部に排気ブロワが取り付けられ、排気ブロワの排気動作により、排気室、バッフル板、第二フィルタを通してブース本体内の空気を排気する。
ブース本体内で噴霧塗装ガンから塗料を噴霧して塗装を行う際、噴霧塗装ガンから噴霧されブース本体内に放散した塗装ミストをバッフル板(第一フィルタ)および第二フィルタを通して吸引して塗装ミストを捕集し、塗装ミスとの飛散を防止するようにしている。
また、従来の塗装ブースの形式としては、ブース内に渦巻き室を設け、その渦巻室で排気に渦巻きを生じさせ、その渦巻きにより空気と塗装ミストを分離させ分離した塗装ミストを水槽内に捕集する構造をなしたベンチュリー式ブースがある。
【0003】
因みに、従来の塗装ブースとして、特許文献1(特開2005−342584号公報)にガソリンスタンドの敷地内で安全に車体鈑金塗装作業を行うことができる塗装ブースが提案されている。
即ち、特許文献1に記載のガソリンスタンド用車体鈑金塗装ブースは、鈑金塗装するための車体鈑金塗装スペースと、該車体鈑金塗装スペースの上方に設けられた天蓋部と、該天蓋部に設けられ且つ外気を該車体鈑金塗装スペースに取り入れるための防爆給気ファンと、該天蓋部に設けられた該防爆給気ファンによって取り入れられた空気を浄化するための給気フィルタと、該車体鈑金塗装スペースの側周面のいずれかの面に設けられ且つ該車体鈑金塗装スペース内の汚れた空気を浄化するための排気フィルタと、該排気フィルタの外側に設けられ該排気フィルタによって浄化された空気を貯留するための排気ボックスと、該排気ボックスに設けられ且つ該排気ボックス内の貯留された空気を外へ排気するための防爆排気ファンと、該防爆給気ファン及び該防爆排気ファンを制御するための制御盤と、を有するようにしたものである。
このように構成された塗装ブースによれば、車体鈑金塗装スペース内に浮遊するシンナー等の引火性ガス、可燃性ガス及び塗料等に引火するおそれがなく、作業環境も良好で、消防法を始めとして、VOC対策をも配慮したものと考えられる。
【0004】
【特許文献1】特開2005−342584
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1の塗装ブースは、消防法に準拠し、VOC対策を配慮したものではあっても、塗装から乾燥までの効率性については、何らの配慮がなされておらず、結果的に乾燥作業効率が極めて低く、作業場所の有効活用という面でも課題が残されている。
そして、乾燥作業効率の低下が塗装コストの上昇を招くのみならず、CO2の大量放出による環境悪化をも来たすことになる。
また、上記特許文献1およびその他の先行技術文献においても、使用塗料が水性塗料である場合における配慮、即ち、水性塗料は、非危険物であり、また、有機塗料で問題となる、臭気の問題、人体に関わる健康上の問題、地球規模的なVOC問題・CO2問題、等に対する改善策乃至は解決策として、極めて有効な面があるにも拘わらず、その水性塗料についての塗装、乾燥、効率については全く配慮がなされていない。
【0006】
本発明は、上述した諸事情に鑑みてなされたもので、その第1の目的とするところは、塗装作業から塗膜の乾燥作業を加味した塗装作業時間を短縮し、塗装作業を著しく向上させ得る塗装ブースを提供することにあり、第2の目的とするところは、塗装スペースと乾燥スペースを兼ねさせることで、工場内のスペースを最大限有効に活用することができる塗装ブースを提供することにあり、第3の目的とするところは、作業者がVOC対策や消防法等の環境基準をクリアした塗装室内で安心して作業を行い得る塗装ブースを提供することにあり、第4の目的とするところは、水性塗料、低溶剤塗料タイプの塗料に好適であり、さらには、有機溶剤型塗料を塗布する塗装作業、乾燥作業に適用した場合にも、安全性、蒸発性に優れた、塗装ブースを提供することにあり、第5の目的とするところは、有機溶剤におけるコンプライアンスの軽減や環境問題におけるCO2削減、水性塗料使用の促進により労働災害・環境問題にとって多大な貢献を果たし得る塗装ブースを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
請求項1に記載の発明に係る塗装ブースは、上述した第1〜第5の目的を達成するために、
室内に気流が与えられる塗装ブースにおいて、
内部で塗装作業を行い得る塗装スペースを有する塗装室と、
前記塗装室の側方および/または後方に隣接して間仕切り壁を介して配設され乾燥機が収納される小室からなる乾燥機収納室と、を有し、
前記塗装室には:
天井面に形成された給気開口部と、
側周面または底面に形成された排気開口部と、
前記給気開口部および前記排気開口部に設けられたフィルタと、
前記給気開口部および前記排気開口部に設けられた給気ファンおよび排気ファンと、
正面前方に被塗装物を出し入れする際に開閉される出入り用扉と、
前記間仕切り壁の少なくとも一部に設けられた乾燥機進退用開口と、
前記乾燥機進退用開口を塗装時は閉塞し、乾燥時は開放する乾燥機進退用の開口開閉扉と、を具備し
前記乾燥機収納室には:
非使用時には前記乾燥機収納室内に退避して収納され、使用時には前記開口開閉扉が開放された前記乾燥機進退用開口を介して、前記塗装室内に進出して被塗装物を乾燥する送風機能付きの乾燥機、を具備していることを特徴としている。
【0008】
請求項2に記載の発明に係る塗装ブースは、前記開口開閉扉が、前記間仕切り壁に形成された複数の案内レールに摺動可能に嵌合された複数の引き違い戸からなり、少なくとも閉塞時に隣接する扉同士および扉と前記間仕切り壁との間が互いに重なり合う部分および当接する部分に弾力性と耐熱性を有するパッキング部材が摺接可能に介挿されるように構成されていることを特徴としている。
請求項3に記載の発明に係る塗装ブースは、前記パッキング部材が、ネオプレーンスポンジよりなり、横断面形状がD字状を呈してなることを特徴としている。
請求項4に記載の発明に係る塗装ブースは、前記乾燥機が、その基部が乾燥機収納室内に前記間仕切り壁に沿って移動可能に設けられ、先端部に、送風機とヒータ管が取り付けられ、前記基部と前記先端部との間は、伸縮機構によって進退自在となるように構成されていることを特徴としている。
請求項5に記載の発明に係る塗装ブースは、前記乾燥機が、その基部が、前記乾燥機収納室に設けられた前記案内レールに沿って摺動可能に設置され、先端部が、上下方向および回転方向に変位可能に構成されていることを特徴としている。
【0009】
請求項6に記載の発明に係る塗装ブースは、前記乾燥機が、基部の縦向き支柱の上下部が前記案内レールに摺動可能に嵌合され、先端部に乾燥機支持アームにより乾燥機本体が支持され、前記縦向き支柱と前記乾燥機支持アームとの間が横向き支柱により、水平面に沿って回動可能に連結されたZ型リンク機構よりなることを特徴としている。
請求項7に記載の発明に係る塗装ブースは、前記乾燥機が、基部の縦向き支柱の上下部が前記案内レールに摺動可能に嵌合され、先端部に乾燥機支持アームにより乾燥機本体が支持され、前記縦向き支柱と前記乾燥機支持アームとの間がパンタグラフ状のリンク機構によって伸縮可能に連結されてなることを特徴としている。
請求項8に記載の発明に係る塗装ブースは、前記乾燥機が、前記乾燥機収納室の一室につき、1台または複数台配設されていることを特徴としている。
請求項9に記載の発明に係る塗装ブースは、前記乾燥室が、被塗装物に水性塗料を塗布する塗装作業に適する構成とされていることを特徴としている。
請求項10に記載の発明に係る塗装ブースは、前記塗装室が、被塗装物に水性塗料および有機溶剤塗料のいずれを塗布する塗装作業にも適するような構成とされていることを特徴としている。
【発明の効果】
【0010】
請求項1に記載の発明によれば、
室内に気流が与えられる塗装ブースにおいて、
内部で塗装作業を行い得る塗装スペースを有する塗装室と、
前記塗装室の側方および/または後方に隣接して間仕切り壁を介して配設され乾燥機が収納される小室からなる乾燥機収納室と、を有し、
前記塗装室には:
天井面に形成された給気開口部と、
側周面または底面に形成された排気開口部と、
前記給気開口部および前記排気開口部に設けられたフィルタと、
前記給気開口部および前記排気開口部に設けられた給気ファンおよび排気ファンと、
正面前方に被塗装物を出し入れする際に開閉される出入り用扉と、
前記間仕切り壁の少なくとも一部に設けられた乾燥機進退用開口と、
前記乾燥機進退用開口を塗装時は閉塞し、乾燥時は開放する乾燥機進退用の開口開閉扉と、を具備し
前記乾燥機収納室には:
非使用時には前記乾燥機収納室内に退避して収納され、使用時には前記開口開閉扉が開放された前記乾燥機進退用開口を介して、前記塗装室内に進出して被塗装物を乾燥する送風機能付きの乾燥機、を具備している構成としたので、
第1に、塗装作業から塗膜の乾燥作業を加味した塗装作業時間を短縮し、塗装作業を著しく向上させ得る塗装ブースを提供することができる。
【0011】
第2に、塗装スペースと乾燥スペースを兼ねさせることで、工場内のスペースを最大限有効に活用し得る塗装ブースを提供することができる。第3に、作業者がVOC対策や消防法等の環境基準をクリアした塗装室内で安心して作業を行い得る塗装ブースを提供することができる。第4に、水性塗料、低溶剤塗料タイプの塗料に好適であり、さらには、有機溶剤型塗料を塗布する塗装作業、乾燥作業に適用した場合にも、安全性、蒸発性に優れた、塗装ブースを提供することができる。第5に、有機溶剤におけるコンプライアンスの軽減や環境問題におけるCO2削減、水性塗料使用の促進により労働災害・環境問題にとって多大な貢献を果たし得る塗装ブースを提供することができる。
請求項2〜10に記載の発明によれば、上述した請求項1に記載の発明による効果を奏すると共に、以下に記載の効果を奏する。即ち、請求項2に記載の発明によれば、前記開口開閉扉が、前記間仕切り壁に形成された複数の案内レールに摺動可能に嵌合された複数の引き違い戸からなり、少なくとも閉塞時に隣接する扉同士および扉と前記間仕切り壁との間が互いに重なり合う部分および当接する部分に弾力性と耐熱性を有するパッキング部材が摺接可能に介挿されるように構成したことにより、開口開閉扉のうち必要な扉を開閉することができ、塗装時、即ち、閉塞時における隣接する開口開閉扉同士および端部の開口開閉扉にあっては間仕切り壁との間がパッキング部材により密に閉塞されるため、塗装室と乾燥機収納室とは、確実に遮断され、有機溶剤系の塗料が使用されても引火等のおそれは全くない塗装ブースを提供することができる。
【0012】
請求項3に記載の発明によれば、前記パッキング部材がネオプレーンスポンジよりなり、横断面形状がD字状を呈してなるので、弾力性に富み、機密性が良好で、耐熱性があり、開口開閉扉の開閉作業も円滑に行い得る塗装ブースを提供することができる。
請求項4に記載の発明によれば、前記乾燥機が、その基部が乾燥機収納室内に前記間仕切り壁に沿って移動可能に設けられ、先端部に、送風機とヒータ管が取り付けられ、前記基部と前記先端部との間は、伸縮機構によって進退自在となるように構成されていることにより、送風機とヒータ管は、前後方向の任意の位置まで、被塗装物の位置に合わせるように移動することができると共に、非使用時には、短縮して小型化された状態で乾燥機収納室内のスペースを低減化させ得る塗装ブースを提供することができる。
請求項5に記載の発明によれば、前記乾燥機が、その基部が、前記乾燥機収納室に設けられた前記案内レールに沿って摺動可能に設置され、先端部が、上下方向および回転方向に変位可能に構成されていることにより、乾燥機は、広い塗装ブースに搬入された被塗装物の大小、前後、左右の位置に拘わらず、被塗装個所に向けて移動あるいは変位させ得る塗装ブースを提供することができる。
【0013】
請求項6に記載の発明によれば、前記乾燥機が、基部の縦向き支柱の上下部が前記案内レールに摺動可能に嵌合され、先端部に乾燥機支持アームにより乾燥機本体が支持され、前記縦向き支柱と前記乾燥機支持アームとの間が横向き支柱により、水平面に沿って回動可能に連結されたZ型リンク機構よりなるので、簡単な機構でありながら、非使用時、即ち、塗装時には乾燥室収納室内にコンパクトに折り畳まれ、使用時、即ち乾燥時には、乾燥機を乾燥室の所望位置に、速やかに進出させ得る塗装ブースを提供することができる。
請求項7に記載の発明によれば、
前記乾燥機が、基部の縦向き支柱の上下部が前記案内レールに摺動可能に嵌合され、先端部に乾燥機支持アームにより乾燥機本体が支持され、前記縦向き支柱と前記乾燥機支持アームとの間がパンタグラフ状のリンク機構によって伸縮可能に連結されてなるので、簡単な機構でありながら、非使用時、即ち、塗装時には乾燥機収納室内にコンパクトに折り畳まれ、使用時、即ち乾燥時には、乾燥機を塗装室の所望位置に、速やかに進出させ得る塗装ブースを提供することができる。
【0014】
請求項8に記載の発明によれば、
前記乾燥機が、前記乾燥機収納室の一室につき、1台または複数台配設されているので、小さい被塗装物から、自動車の全面塗装のような大きな被塗装面まで、広範囲に対応し得る塗装ブースを提供することができる。
請求項9に記載の発明によれば、
前記塗装室は、被塗装物に水性塗料を塗布する塗装作業に適する構成とされているので、安全性、蒸発性に優れた塗装ブースを提供することができる。
請求項10に記載の発明によれば、
前記塗装室が、被塗装物に水性塗料および有機溶剤塗料のいずれを塗布する塗装作業にも適するような構成とされているので、有機溶剤におけるコンプライアンスの軽減や環境問題におけるCO2削減やCO2削減、労働災害の低減等環境問題に対して多大な貢献を果たし得る塗装ブースを提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
以下、添付図面を参照し、本発明の実施の形態に係る塗装ブースを詳細に説明する。
図1は、本発明に係る塗装ブースの第1の実施の形態を示す平面図、図2は、その塗装ブースの内側から見た側面図、図3は、図1のA−A線矢視方向断面図である。
図4は、本発明の塗装ブースの間仕切り壁と間仕切り壁の一部に形成された乾燥機進退用開口と、その乾燥機進退用開口を開閉する開口開閉扉の構成を示す側面図、図5は、図4のC−C線矢視方向断面図、図6は、図4のB−B線矢視方向断面図である。
図7は、本発明の塗装ブースの間仕切り壁の乾燥機進退用開口を開閉する開口開閉扉とシーリング用のパッキング部材を詳細に説明するための図であり、図7(a)は、塗装ブースの平面図、(b)は、隣接する2枚の開口開閉扉とパッキング部材の配設関係を示す断面図、(c)は、間仕切り壁に当接する端部の開口開閉扉とパッキング部材との当接状態を示す断面図、(d)は、隣接する開口開閉扉同士が当接する個所のパッキング部材の配設状態を示す断面図、(e)は、(b)の一部を内側から見た側面図、(f)は、間仕切り壁と当接する端部の開口開閉扉を内側から見た側面図、(g)は、間仕切り壁および隣接する扉同士が当接する開口開閉扉を内側から見た側面図である。
【0016】
図8は、本発明の塗装ブースの開口開閉扉とパッキング部材の取付構造を示す図で、このうち(a)は、開口開閉扉に、パッキング部材を固定するための鉄製の固定棒を取付けた状態を示す側面図、(b)は、(a)の固定棒にパッキング部材を嵌入した状態を示す側面図、(c)は、パッキング部材の構成を拡大して示す平面図、(d)は、開口開閉扉と固定棒とパッキン部材を分離して示す平面図である。
図9〜図14は、本発明の他の実施の形態に係る塗装ブースにおける乾燥機の各部と、乾燥機の変位機構を説明するものであり、このうち、図9の(a)は、乾燥機収納室に配置された乾燥機の取付、支持機構を示す断面図、(b)は、塗装ブースの間仕切り壁に形成された案内レールと、この案内レールに嵌合する乾燥機の基部である縦向き支柱との関係を示す部分断面図である。
図10は、本発明に係る乾燥機の基部をなす縦向き支柱の前後方向への摺動、縦向き支柱に対する乾燥機本体の上下方向への移動、縦向き支柱を中心とした乾燥機本体の回動の関係を説明するための側面図、図11は、図10の全体構成を示す斜視図、図12は、図10の乾燥機に用いられている乾燥機本体の正面図、図13は、同乾燥機本体を横向きにした状態を模式的に示す断面図、図14は、乾燥機本体の他の実施の形態に係るものでヒータを縦向きに設定した状態を模式的に示す断面図である。
【0017】
図15〜図20は、本発明に係る塗装ブースを内側前方から見た斜視図であり、開口開閉扉を閉塞した状態、開口開閉扉を開放した状態、乾燥機が乾燥機収納室から塗装室へ進出(突出)した状態などをそれぞれ示す斜視図である。
図1〜図5において、塗装室1は、内部で塗装作業を行い得ると共に乾燥作業を行い得るように、開口よりも奥行きが大きい直方体に構成され、前方に被塗装物を出し入れする際に開閉される出入り用扉1aが設けられ、他の三方は、密閉構造とされている。
図示は省略したが、塗装ブース1には、天井面には、給気開口部が、側周面または底面には、排気開口部が、それぞれ設けられ、その給気開口部には、給気ファンが設けられ、また排気開口部には、排気ファンが設けられている。
また、上記給気開口部には、外部から導入する空気を清浄化するためのフィルタが設けられ、上記排気開口部には、噴霧塗装ガンから噴霧され、塗装室内に放散した塗装ミストを吸引捕集し、空気と塗装ミストを分離させ、外部に塗装ミストが放出されないように別途フィルタが設けられている。
【0018】
正面前方に設けられた出入り用扉1aは、被塗装物、例えば、自動車を出し入れ(搬入・搬出)する際には、開放され、塗装作業中および乾燥作業中には、パッキング部材を介して、出入り口は確実に閉塞されるようになっている。
塗装ブース1には、その他、天井面および側面の上方に照明装置6が設けられており、また、床面は、格子状に形成され、その下面側にフィルタが設けられている。
この実施の形態においては、塗装室1の両側方に隣接して間仕切り壁1bを介して、乾燥機5が収納される小室からなる乾燥機収納室2が設けられている。この乾燥機収納室2は、塗装室1の両方に設けられる場合に限らず、一方の側面のみに設けるようにしてもよいし、背面側に設けるようにしてもよい。
また、乾燥機収納室2は、後に詳しく説明するが、非使用時には、折り畳まれて薄型化できるため、塗装室1の横幅に比べて数分の1の横幅の小室からなっている。
【0019】
乾燥機5は、基部5aをなす縦向き支柱8の上下端が、乾燥機収納室2内に、間仕切り壁1bに沿って設けられた案内レール7に摺動可能に嵌合され、先端部5bに乾燥機本体5cが、上下方向および回転方向に変位可能に取付けられている。
この乾燥機5の支持構造について、さらに詳しく説明すると、基部5aをなす2本の縦向き支柱8の上下端部は、案内レール7に、例えば、ボールベアリングを介して嵌合され、前後方向(図1において、上下方向)に円滑に、摺動可能に構成されており、先端部5bをなす乾燥機支持アーム9は、乾燥機本体5cを、所定範囲で、上下方向に移動可能に且つ支持軸を中心として少なくとも90°に回動方向の回動(変位)可能に支持している。上記基部5aである縦向き支柱8と上記先端部5bである乾燥機支持アーム9とは、図3に示されるように、パンタグラフ機構10を介して連結されており、乾燥機本体5cを、水平方向に乾燥機収納室2から、開口開閉扉4が開放された状態下に、乾燥機進退用開口3を介して、塗装室1内に水平に進出(突出)するように構成されている。
【0020】
開口開閉扉4の上下縁および側縁には、パッキング部材11が、添着されており、複数の開口開閉扉4、4は、異なる上下の案内レール7に嵌合され、引き違い戸になっている。
このように、案内レール7に摺動可能に嵌合された複数の開口開閉扉4、4は、閉塞時に隣接する扉同士の間および端部に配設された開口開閉扉4と間仕切り壁1bとの間、即ち、重なり合う摺接部分および突き当て(当接)部分に、横断面形状がD字状を呈し、耐熱性と弾力性を有するパッキング部材が介挿される結果となるため、開口開閉扉4同士および開口開閉扉4と間仕切り壁1bとの間は密閉状態とされる。
図7〜図8は、本発明に係る塗装ブースの塗装室1と乾燥機収納室2との間を、開閉する開口開閉扉4の密閉構造をより詳しく説明するための図である。
図7(a)に示す実施の形態においては、間仕切り壁1bは、6枚の開口開閉扉4(4a、4b、4c、4d、4e、4f)よりなる例を示しており、3本の案内レール7のうち、第1の案内レールには、第1と第2の開口開閉扉4aと4fが、第2の案内レールには、第2と第5の開口開閉扉4bと4eが、第3の案内レールには、第3と第4の開口開閉扉4cと4dが、それぞれ摺動可能な状態で嵌合しており、第6の開口開閉扉4fと間仕切り壁1bとの間のみが開口されているが、他の開口開閉扉4a〜4fは、隣接する扉同士が重なり合って閉塞されている状態を示している。
【0021】
開口開閉扉4に取付けられたパッキング部材11は、自由状態では、図7(b)に示すように横断面形状がD字状を呈しているが、隣接する開口開閉扉4bと4cとが重なり合う場合には、押しつぶされて扁平状に変形され、それによって、重なり合った部分は、通気が遮断される。
また、端部に位置する第1と第6の開口開閉扉4aと4fの端面(図7において、上、下面)には、図7(c)、(d)に示すように、パッキング部材11が取付けられており、間仕切り壁1bと当接する前は、図7(d)のように、横断面形状がD字状を呈しているが、間仕切り壁1bとの間に圧接された状態では、図7(c)のように、薄い扁平状に押し潰された状態となり、それによって、圧接された部分での通気が遮断される。
この状態では開口開閉扉4の内側から見た状態が、図7(e)、(f)、(d)にそれぞれ示されている。
図8は、パッキング部材11の開口開閉扉4への取付け構造を示しており、このうち、図8(a)は、パッキング部材11が開口開閉扉4から脱落または剥がれてしまうのを防止するために、細い鉄製の支持棒12を取り付けた状態を示し、図8(b)は、上記支持棒12を、パッキング部材11の矩形状孔11aに挿通してパッキング部材11を開口開閉扉4に固定した状態を示し、図8(c)は、パッキング部材11を開口開閉扉4に固定する前の状態を示している。
【0022】
図9〜図14は、本発明の塗装ブースにおける乾燥機の各部について示すものである。同図において、この実施の形態に係る乾燥機5は、基部5aである縦向き支柱13が、走行レール枠14に固着され、この走行レール枠14が間仕切り壁1bに設けた案内レール7に沿って摺動することによって、前後方向(奥行き方向)に移動される。
一方、乾燥機5の先端部5bである乾燥機本体5cを支持する乾燥機支持アーム15は、横向き支柱16を介して上記縦向き支柱13の中間部に、上下方向に回動であって縦向き支柱13を中心として、回転可能に連結されている。また、乾燥機本体5cは、基部5aまたは先端部5bのいずれか一方において、乾燥機本体5cを、少なくとも90°回転し得るように、回転軸部と軸受け部と両者間の回転角度を制限する回転制限部が設けられている(図示せず)。
縦向き支柱13が固定された走行レール枠14の上下端部には、図9(b)に拡大して示すように、ベアリング支軸17と、曲軸18が植設されており、このベアリング支軸17の先端には、垂直方向力支持用のボールベアリング19が設けられ、曲軸18の先端には、水平方向力(スラスト)受け用のボールベアリング20が設けられている。これにより、重量物である乾燥機5を円滑に且つ軽快に前後方向に移動させることができる。
【0023】
また、乾燥機本体5cは、縦向き支柱13を中心として、水平面に沿って、少なくとも90°以上回動することができるので、塗装時、即ち、非使用時(収納時)には、横向き支柱16を、縦向き支柱13を中心として回転することにより、乾燥機本体5cが引き込まれるので、乾燥機本体5cの面(例えば、前面)を開口開閉扉4と平行をなすように同時的に回動することにより、狭い乾燥機収納室2内にコンパクトに折り畳まれた状態で収納することができる。
また、乾燥機本体5cの上下方向の変位については、図10に示すように、横向き支柱16の基部5aに対し、縦向き支柱13を上下方向に移動可能となると共に、リーフスプリングを介在させることにより、所望の位置に摩擦係止させることができる。
図12および図13は、本発明に係る乾燥機の実施の形態を示すもので、図12および図13は、乾燥機本体5cの正面図および側断面図であり、同図において、5dはヒータ管、5eは反射体、5fは軸流ファンである。
図14は、図12および図13とは、異なる実施の形態を示す側断面図であり、ヒータ管5gが縦型ヒータ管として構成されている。
【0024】
図15〜図20は、本発明に係る塗装ブースの内側前方(出入り用扉1a附近)から見た斜視図である。
分かり易くするため、塗装室の右側方壁と、正面の出入り扉1aの一部を除いた状態で示してある。
先ず、図15は、開口開閉扉4が、全て閉塞され、塗装室1と隣接する乾燥機収納室とは、開口開閉扉4および間仕切り壁1bによって、通気は確実に遮断されている状態を示している。
図16は、開口開閉扉4の一部が開放された状態を示しており、乾燥機本体5cは、乾燥機収納室2内に止まっていることを示している。
図17は、図16に示した状態から、乾燥機本体5cが塗装室1内まで進出(突出)し、塗装作業を行い得る状態となったことを示している。
図18は、図17に示した状態と同じように、乾燥機本体5cが塗装室1内まで進出した状態を示すものであるが、この図18においては、図7の乾燥機本体5cのヒータ管5dが水平方向に設定されているのに対し、ヒータ管5gが垂直方向に設定されている点が異なっている。
【0025】
図19は、左方側面に配設された乾燥機5が乾燥機収納室2内に止まり、これと対向する右方側面に配設された乾燥機本体5cが乾燥機収納室2から塗装室1内まで突出した状態を示している。
図20は、両側面に配設された乾燥機収納室2内の乾燥機本体5cがともに、塗装室1内に進出した状態を示すものであり、乾燥効率を増大させることができる。
以上、詳しく説明したように、本発明によれば、塗装作業スペースが、即、乾燥作業スペースとなり得るので、塗装、乾燥作業の一連の効率を大幅に向上させることができると共に、作業スペース効率の活用という面でも、大幅なコストダウンを実現することができる。
また、塗装室1内においては、たとえ乾燥機収納室2が間仕切り壁1bおよび開口開閉扉4を介して隣接して配設されていても、これらの密閉性が高く、且つ給気開口部および排気開口部に給気ファンおよび排気ファンを設けて、室内に気流が与えられるので、換気能力は高く、VOC対策や消防法等の環境基準をクリアした塗装室1内で安心して作業を行うことができ、水性塗料、低溶剤型塗料のみならず、有機溶剤塗料を用いた塗装、乾燥に適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【図1】本発明の塗装ブースの第1の実施の形態を示す平面図である。
【図2】本発明の塗装ブースを内側から見た側面図である。
【図3】図1のA−A線矢視方向断面図である。
【図4】本発明の塗装ブースの間仕切り壁と間仕切り壁の一部に形成された乾燥機進退用開口と、その乾燥機進退用開口を開閉する開口開閉扉の構成を示す側面図である。
【図5】図4のB−B線矢視方向断面図である。
【図6】図4のC−C線矢視方向断面図である。
【図7】本発明の塗装ブースの間仕切り壁の乾燥機進退用開口を開閉する開口開閉扉とシーリング用のパッキング部材を詳細に説明するための図であり、図7の(a)は、塗装ブースの平面図、(b)は、隣接する2枚の開口開閉扉とパッキング部材の配設関係を示す断面図、(c)は、間仕切り壁に当接する端部の開口開閉扉とパッキング部材との当接状態を示す断面図、(d)は、隣接する開口開閉扉同士が当接する個所のパッキング部材の配設状態を示す断面図、(e)は、(b)の一部を内側から見た側面図、(f)は、間仕切り壁と当接する端部の開口開閉扉を内側から見た側面図、(g)は、間仕切り壁および隣接する扉同士が当接する開口開閉扉を内側から見た側面図である。
【図8】本発明の塗装ブースの開口開閉扉とパッキング部材の取付構造を示す図で、このうち(a)は、開口開閉扉に、パッキング部材を固定するための鉄製の固定棒を取付けた状態を示す側面図、(b)は、(a)の固定棒にパッキング部材を嵌入した状態を示す側面図、(c)は、パッキング部材の構成を拡大して示す平面図、(d)は、開口開閉扉と固定棒とパッキン部材を分離して示す平面図である。
【図9】本発明の他の実施の形態に係る塗装ブースにおける乾燥機の各部と、乾燥機の変位機構を説明するものであり、このうち、図9の(a)は、乾燥機収納室に配置された乾燥機の取付、支持機構を示す断面図、(b)は、塗装ブースの間仕切り壁に形成された案内レールと、この案内レールに嵌合する乾燥機の基部である縦向き支柱との関係を示す部分断面図である。
【図10】本発明に係る乾燥機の基部をなす縦向き支柱の前後方向への摺動、縦向き支柱に対する乾燥機本体の上下方向への移動、縦向き支柱を中心とした乾燥機本体の回動の関係を説明するための側面図である。
【図11】図10の全体構成を示す斜視図である。
【図12】図10の乾燥機に用いられている乾燥機本体の正面図である。
【図13】同乾燥機本体を横向きにした状態を模式的に示す断面図である。
【図14】乾燥機本体の他の実施の形態に係るものでヒータを縦向きに設定した状態を模式的に示す断面図である。
【図15】本発明に係る塗装ブースの内側前方(出入り用扉1a附近)から見た斜視図であり、開口開閉扉は、全て閉塞され、塗装室と隣接する乾燥機収納室とは、開口開閉扉および間仕切り壁によって、通気は確実に遮断されている状態を示している。
【図16】本発明に係る塗装ブースの内側前方(出入り用扉1a附近)から見た斜視図であり、開口開閉扉の一部開放された状態を示しており、乾燥機本体は乾燥機収納室内に止まっていることを示している。
【図17】図16に示した状態から、乾燥機本体が塗装室内まで進出(突出)し、塗装作業を行い得る状態となったことを示している。
【図18】図17に示した状態と同じように、乾燥機本体が塗装室内まで進出した状態を示すものであるが、この図18においては、図7の乾燥機本体のヒータ管が水平方向に設定されているのに対し、ヒータ管が垂直方向に設定されている点が異なっている。
【図19】左方側面に配設された乾燥機が乾燥機収納室内に止まり、これと対向する右方側面に配設された乾燥機本体が乾燥機収納室から塗装室内まで突出した状態を示している。
【図20】両側面に配設された乾燥機収納室内の乾燥機本体がともに、塗装室内に進出した状態を示すものである。
【符号の説明】
【0027】
1 塗装室
2 乾燥機収納室
3 乾燥機進退用開口
4 開口開閉扉
5 乾燥機
6 照明装置
7 案内レール
8 縦向き支柱
9 乾燥機支持アーム
10 パンタグラフ機構
11 パッキング部材
12 支持棒
13 縦向き支柱
14 走行レール枠
15 乾燥機支持アーム
16 横向き支柱
17 ベアリング支軸
18 曲軸
19 ボールベアリング
1a 出入り用扉
1b 間仕切り壁
20 ボールベアリング
4a 開口開閉扉
4b 開口開閉扉
4c 開口開閉扉
4f 開口開閉扉
5a 基部
5b 先端部
5c 乾燥機本体
5g ヒータ管
11a 矩形状孔

【特許請求の範囲】
【請求項1】
室内に気流が与えられる塗装ブースにおいて、
内部で塗装作業を行い得る塗装スペースを有する塗装室と、
前記塗装室の側方および/または後方に隣接して間仕切り壁を介して配設され乾燥機が収納される小室からなる乾燥機収納室と、を有し、
前記塗装室には:
天井面に形成された給気開口部と、
側周面または底面に形成された排気開口部と、
前記給気開口部および前記排気開口部に設けられたフィルタと、
前記給気開口部および前記排気開口部に設けられた給気ファンおよび排気ファンと、
正面前方に被塗装物を出し入れする際に開閉される出入り用扉と、
前記間仕切り壁の少なくとも一部に設けられた乾燥機進退用開口と、
前記乾燥機進退用開口を塗装時は閉塞し、乾燥時は開放する乾燥機進退用の開口開閉扉と、を具備し
前記乾燥機収納室には:
非使用時には前記乾燥機収納室内に退避して収納され、使用時には前記開口開閉扉が開放された前記乾燥機進退用開口を介して、前記塗装室内に進出して被塗装物を乾燥する送風機能付きの乾燥機、を具備していることを特徴とする塗装ブース。
【請求項2】
前記開口開閉扉は、前記間仕切り壁に形成された複数の案内レールに摺動可能に嵌合された複数の引き違い戸からなり、少なくとも閉塞時に隣接する扉同士および扉と前記間仕切り壁との間が互いに重なり合う部分および当接する部分に弾力性と耐熱性を有するパッキング部材が摺接可能に介挿されるように構成されていることを特徴とする請求項1に記載の塗装ブース。
【請求項3】
前記パッキング部材は、ネオプレーンスポンジよりなり、横断面形状がD字状を呈してなることを特徴とする請求項2に記載の塗装ブース。
【請求項4】
前記乾燥機は、その基部が乾燥機収納室内に前記間仕切り壁に沿って移動可能に設けられ、先端部に、送風機とヒータ管が取り付けられ、前記基部と前記先端部との間は、伸縮機構によって進退自在となるように構成されていることを特徴とする請求項1に記載の塗装ブース。
【請求項5】
前記乾燥機は、その基部が、前記乾燥機収納室に設けられた前記案内レールに沿って摺動可能に設置され、先端部が、上下方向および回転方向に変位可能に構成されていることを特徴とする請求項4に記載の塗装ブース。
【請求項6】
前記乾燥機は、基部の縦向き支柱の上下部が前記案内レールに摺動可能に嵌合され、先端部に乾燥機支持アームにより乾燥機本体が支持され、前記縦向き支柱と前記乾燥機支持アームとの間が横向き支柱により、水平面に沿って回動可能に連結されたZ型リンク機構よりなることを特徴とする請求項5に記載の塗装ブース。
【請求項7】
前記乾燥機は、基部の縦向き支柱の上下部が前記案内レールに摺動可能に嵌合され、先端部に乾燥機支持アームにより乾燥機本体が支持され、前記縦向き支柱と前記乾燥機支持アームとの間がパンタグラフ状のリンク機構によって伸縮可能に連結されてなることを特徴とする請求項5に記載の塗装ブース。
【請求項8】
前記乾燥機は、前記乾燥機収納室の一室につき、1台または複数台配設されていることを特徴とする請求項4〜7のいずれか1項に記載の塗装ブース。
【請求項9】
前記塗装室は、被塗装物に水性塗料を塗布する塗装作業に適する構成とされていることを特徴とする請求項1または2に記載の塗装ブース。
【請求項10】
前記塗装室は、被塗装物に水性塗料および有機溶剤塗料のいずれを塗布する塗装作業にも適するような構成とされていることを特徴とする請求項1または2に記載の塗装ブース。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【公開番号】特開2009−255005(P2009−255005A)
【公開日】平成21年11月5日(2009.11.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−109691(P2008−109691)
【出願日】平成20年4月20日(2008.4.20)
【出願人】(305021786)株式会社ウエノコーポレーション (6)
【Fターム(参考)】