説明

塗装装置、製造方法

【課題】塗装装置で複数のワーク毎に塗装を実施するにあたり、各ワークを搬送する搬送ロボットを干渉を発生させないように制御する。
【解決手段】ワーク受取場から塗装ブースへの投入動作、塗装中の支持動作、塗装後の塗装ブースからワーク引渡場への送出動作、及び、ワーク引渡場からワーク受取場への復帰動作からなる一連の動作を遂行する複数の搬送ロボット(例えばFr,Rr)と、各搬送ロボットの前記一連の動作を各動作シーケンスに従って制御する制御装置とを備える。各動作シーケンスは、ワーク受取場またはワーク引渡場において搬送ロボットとこの搬送ロボットに搬送されないワークとの干渉を防止する第1制御条件、及び、共にワークを保持した搬送ロボット同士の交差に起因する干渉を防止する第2制御条件を満たす位相ずれ関係を有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ワークに対し次々と塗装を行うための技術、特に、ワークをロボットを使って搬送するための技術に関するものである。
【背景技術】
【0002】
製造工場においては、しばしば、ラインを流れるワークに対し塗装を行う処理が行われる。例えば、自動車工場では、バンパーの塗装が塗装ブースにおいて実施される。
【0003】
下記特許文献1には、バンパーを搬送する台車が急発進しないように、台車が通るガイドレールを下流側に向かって前上がりに傾斜させた技術が開示されている。また、下記特許文献2には、バンパーを塗装する近接配置された二つの塗装ロボットが干渉しないように、一方のロボットにのみ水平方向の運動機能をもたせる技術が開示されている。しかし、これらの文献には、各搬送ロボット間の動作の位相ずれを設けることについての記載はなされていない。
【0004】
【特許文献1】実開平5−49060号公報
【特許文献2】特開平5−200333号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
塗装ブース内においては、複数のワークに対する塗装を並行して実施できることが効率化の観点から望ましい。しかし、並行して塗装される複数のワーク(この単位を一群のワークと呼ぶ)、例えばフロントバンパーとリアバンパーを一つの搬送ロボットで同時に搬送しようとすると、一般にワークの姿勢制御が困難となってしまう。また、フロントバンパーとリアバンパーを別々の搬送ロボットで保持し搬送するようにした場合には、従来の一般的態様の下では、前後工程とワークを授受する際に干渉が発生してしまう。
【0006】
本発明の目的は、塗装ブース内において、一群をなす各ワークに対する塗装を少なくともほぼ同時期に実施できるように、搬送ロボットを用いたワーク搬送技術を確立することにある。
【0007】
本発明の別の目的は、一群をなす複数のワークを別々の搬送ロボットを用いて搬送する際に、前工程または後工程との授受場所において干渉を発生させないことにある。
【0008】
本発明のさらに別の目的は、搬送タイミングの違いにより時間をロスすることなく、塗装ブース内で一群をなす複数のワークに対する塗装を実施することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の塗装装置は、ワーク搬送方向にワーク受取場、塗装ブース及びワーク引渡場がこの順に配置され、n(nは2以上の整数)個のワークからなる一群のワークごとに塗装処理を順次実行する塗装装置において、n個のワークを個別的に搬送するn個の搬送ロボットであって、未塗装のワークをワーク受取場から塗装ブースへ投入する投入動作、塗装中のワークを塗装ブースで支持する支持動作、塗装済のワークを塗装ブースからワーク引渡場へ送出する送出動作、及び、ワーク引渡場からワーク受取場へ復帰する復帰動作からなる一連の動作を遂行するn個の搬送ロボットと、並列的に実行されるn個の動作シーケンスに従って、n個の搬送ロボットの前記一連の動作を制御する制御装置と、を備え、n個の搬送ロボットは、投入動作中、支持動作中又は送出動作中の搬送ロボットと、復帰動作中のロボットとが干渉を起こさずに交差する機能を備え、n個の動作シーケンスは、ワーク受取場またはワーク引渡場において搬送ロボットとこの搬送ロボットに搬送されないワークとの干渉を防止する第1制御条件、及び、共にワークを保持した搬送ロボット同士の交差に起因する干渉を防止する第2制御条件を満たす位相ずれ関係を有する。
【0010】
この塗装装置は、被塗装物であるワークに対し塗装を行う装置であり、n個のワークからなる一群のワークを単位として塗装処理を順次実施する。塗装装置には、前工程等からワークを受け取る場所であるワーク受取場、ワークに対し塗装を行う場所である塗装ブース、及び、ワークを後工程等に引き渡す場所であるワーク引渡場が設けられており、ワークはこの順にこの方向に塗装装置内を搬送される。n個の搬送ロボットは、一群のワークであるn個の各ワークの搬送を行うために設けられている。具体的には、搬送ロボットは、投入動作、支持動作、送出動作、及び、復帰動作からなる一連の動作を繰り返し実施する。
【0011】
n個の搬送ロボットのうちの任意の二つの搬送ロボットは、少なくとも一方がワークを支持または搬送していない場合に、搬送ロボット間または搬送ロボットとワーク間で干渉(衝突)を起こすことなく交差することができる。つまり、投入動作中、支持動作中又は送出動作中の搬送ロボットと、復帰動作中のロボットとは干渉を起こさずに交差する機能を備える。この機能は、次に述べる制御装置による搬送ロボットの姿勢制御に基づいて実現されてもよいし、特に姿勢制御を行わなくても交差できるように搬送ロボットを設計することで実現されてもよい。
【0012】
塗装装置には、制御装置が設けられている。制御装置は、塗装ブース付近に設置されていてもよいし、有線または無線により接続された遠隔地に設置されていてもよい。制御装置は、例えば演算機能を有するハードウエアと、その動作を規定するプログラム(ソフトウエア)によって構成され、搬送ロボット等の制御対象に指令信号を送信することで制御を実現する。この制御装置は、少なくともn個の搬送ロボットの一連の動作を制御するために設けられており、並列的に実行されるn個の動作シーケンスに従ってその制御を行う。n個の動作シーケンスは、対応するn個の搬送ロボットが一連の動作を行う上で相互に干渉を生じないように、相互に位相が異なる位相ずれ関係を有している。位相ずれの大きさは、第1制御条件、及び、第2制御条件を満たすようにして決定される。
【0013】
第1制御条件とは、ワーク受取場またはワーク引渡場において搬送ロボットとこの搬送ロボットに搬送されないワークとの干渉を防止するための条件である。ワーク受取場またはワーク引渡場においては、一般に、二つ以上の搬送ロボットが同時刻に受け取りまたは引き渡し動作を行うと、搬送ロボットとこの搬送ロボットが搬送を行わないワークとの間で干渉が発生してしまう。しかし、この干渉を避けるために、例えば、ワーク受取場またはワーク引渡場においてワーク間に十分な距離を空けるといった特別なワーク配置を行ったのでは、スペースの活用が非効率なものとなり好ましくない。また、ワーク受取場またはワーク引渡場に干渉回避のための機械的機構を設けたり、搬送ロボットに干渉回避のための機械的機構を設けることはコスト増が生じるため好ましくない。そこで、この干渉を簡易に防止するためにワーク受取場またはワーク引渡場において異なる時刻にワークの受け取りまたは引き渡しを行うこととし、その時間差を規定する条件として第1制御条件を設定している。また、第2制御条件とは、共にワークを保持した搬送ロボット同士の交差に起因する干渉を防止するための条件である。一般に、ワークを搬送している搬送ロボット同士を交差可能とするように設計したり姿勢制御を行ったりしたのでは、搬送ロボットの構造を複雑化しコスト増を招いてしまう。また、交差を可能とするための大きなスペースも必要となる。そこで、位相ずれ関係に第2制御条件を設けてこのような干渉を防止する制御を行うこととした。
【0014】
この構成によれば、n個のワークからなる一群のワークを単位として行う塗装を容易に実施することができる。つまり、この塗装装置では、ワーク受取場またはワーク引渡場における干渉の発生を第1制御条件を満たす位相ずれ関係によって解消するため、あえて特別な機械的機構をこれらの場所や搬送ロボットに設けて干渉を回避したり、余分なスペースをこれらの場所に確保しなくても、容易に効率的な塗装を実施することができる。また、第2制御条件を満たすことで搬送ロボット間での干渉が回避されるため、搬送ロボットに対しワーク搬送中の搬送ロボット同士が交差可能となる機能を付与する必要がなくなる。さらには、例えば、n個のワークを別々に塗装する塗装ロボット等の塗装手段を設けた場合、制御装置等による塗装手段の制御において搬送ロボットの動作シーケンスに対応した位相ずれ関係を持たせることで、つまり、支持されたワークから順次塗装を行わせることで、位相ずれにともなう塗装時間の延長を回避し、塗装装置全体の塗装効率を維持することができる。
【0015】
本発明の塗装装置の一態様においては、ワーク受取場においては、未塗装のワークがワーク搬送方向に並んで配置され、n個の動作シーケンスは、ワーク受取場において未塗装のワークがワーク搬送方向の下流側から順番に取り出されるよう設定され、これにより第1制御条件が満足される。つまり、ワーク受取場においては、受け取りのために用意されるワークが、下流側から順番に取り出される。ワーク受取場では、搬送ロボットによって取り出される順番に下流側から並べればよい。これにより、搬送ロボットは、他の搬送ロボットによって搬送されるワークを飛び越して、その奥側(上流側)のワークにアクセスする必要がなくなり、また、奥側のワークを保持して投入動作に入った際に、下流側のワークを飛び越す必要がなくなるため、干渉を防止することができる。これは第1制御条件を満足させるための一つの態様である。
【0016】
本発明の塗装装置の一態様においては、ワーク引渡場においては、塗装済のワークがワーク搬送方向に並んで配置され、n個の動作シーケンスは、ワーク引渡場において塗装済のワークがワーク搬送方向の下流側から順番に置かれるよう設定され、これにより第1制御条件が満足される。この構成によれば、ワーク引渡場において、搬送ロボットは、他の搬送ロボットによって引き渡されたワークを飛び越してその奥側(下流側)でワークを引き渡したり、引渡後に復帰動作に入った時に他の搬送ロボットによって引き渡された上流側のワークを飛び越す必要がなくなるため、干渉を防止することができる。これは第1制御条件を満足させるための一つの態様である。
【0017】
本発明の塗装装置の一態様においては、n個の動作シーケンスは、塗装ブースにおいて、投入されるn個の未塗装のワークがワーク搬送方向の下流側から順次配置され、かつ、n個の塗装済のワークがワーク搬送方向の下流側から順次送出されるよう設定され、これにより第2制御条件が満足される。つまり、下流側に配置される未塗装のワークを投入する搬送ロボットが、既に上流に配置された未塗装のワークを支持する搬送ロボットと交差することを防止できる。また、上流側で塗装が行われた塗装済のワークを送出するロボットが、下流側で塗装中のワークを支持する搬送ロボットと交差することを防止できる。これは、第2制御条件を満足させるための一つの態様である。
【0018】
本発明の塗装装置の一態様においては、n個の動作シーケンスは、n個の搬送ロボットの相互間で投入動作中又は送出動作中の搬送ロボットと支持動作中の搬送ロボットとが交差しない位相ずれ関係を有し、これにより第2制御条件が満足される。
【0019】
本発明の塗装装置の一態様においては、i(iは整数)番目の一群のワークにおける最後のワークの送出動作が開始された以降に、i+1番目の一群のワークにおける最初のワークの支持動作が開始される。これにより、一群のワークと別の一群のワークに対する塗装期間の重複を回避することができる。このため、例えば、一群のワーク毎に塗料の色を変更する場合に、前の一群のワークを別の色の塗料で汚すこともない。なお、この観点からすれば、一群をなすn個のワークは、ワーク間の塗装色に係る関連性に基づいて設定することが望ましいと言える。
【0020】
本発明の製造方法は、上記塗装装置を用いて、塗装された複数のワークを製造する製造方法である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
以下に本発明の代表的な実施の形態について説明する。ここに示す形態においては、各自動車のフロントバンパーとリアバンパーの二つのワークを一群のワークとして設定し、一群のワーク毎に塗装処理を実施する態様を示している。
【0022】
図1は、本実施の形態に係る塗装装置の塗装ブース10の概略構成、及びその脇に設けられた制御装置70を示した斜視図である。塗装ブース10は、半円筒状のブースカバー12により覆われている。そして、ブースカバー12の両側の壁面下部には、搬送ロボット20,40が装着されている。搬送ロボット20,40は、被塗装物としてのバンパー50,52をそれぞれ保持している。また、ブースカバー12の両側の壁面上部には各二つの塗装ロボット60,62,64,66が取り付けられている。各サイドのうち、図の手前側に位置する塗装ロボット60,64は、図の手前側で保持されているバンパー50を塗装するロボットであり、図の奥側に位置する塗装ロボット62,66は、図の奥側で保持されているバンパー52を塗装するロボットである。このように、この塗装ブース10内では、二つのバンパー50,52に対する塗装が行われる。
【0023】
搬送ロボット20は、ブースカバー12の壁面下部に水平に取り付けられたロボットガイド22によって、その根元の取付板24を支持されている。これにより、搬送ロボット20は、壁面に沿って水平移動することができる。また、取付板24の先には、回転機構26が取り付けられ、搬送ロボット20を取付板24に平行な面内で回転可能にしている。回転機構26の先には第1関節部28が設けられて第1アーム30を支えている。さらに、第1アーム30の先には、第2関節部32が設けられて、ブースカバー12の反対側の壁面方向に伸びる第2アーム34を支えている。そして、第2アーム34の先端には、バンパー50を保持するための保持部36が設けられている。搬送ロボット20は、この回転機構26、第1関節部28、第2関節部32を制御することで、バンパー50を各部の塗装に適した様々な姿勢で支持することができる。
【0024】
搬送ロボット40も搬送ロボット20と同様にして構成されている。このため、互いの回転機構、第1関節部、第2関節部を適宜制御することで、搬送ロボット20、40は、少なくとも一方がバンパーを支持していない場合には、交差して相対的に上下流の位置を入れ替わることができる。この機構は交差機構と呼ぶことにする。
【0025】
制御装置70は、塗装ブース10の脇に配置されており、搬送ロボット20,40や塗装ロボット60,62,64,66の動作を制御する。この制御装置70は、パソコンに所定のプログラムを組み込むことで構成されており、各ロボットの動作シーケンスに基づいてその動作を制御している。
【0026】
続いて、図2を用いて、塗装装置80の動作の概略について説明する。図2は、図1に示した塗装ブース10を含む塗装装置80についての斜視図である。なお、図1と同一の構成には同一の番号を付して説明を省略する。
【0027】
塗装装置80は、図の左奥側から右手前側へとバンパーが運ばれる搬送路82を備えている。搬送路82は、バンパーの製造ラインの一部をなすものである。搬送路82の上流側、すなわち、図の左奥には、前工程からバンパーを受け取るワーク受取場としてのバンパー受取場84が設けられている。ここには、塗装装置80において処理される順番が早いバンパーほど下流側に配置されるようにバンパーが配置される。すなわち、図示していないベルトコンベア等を利用して、受取場86にリアバンパー88が運ばれ、受取場90にフロントバンパー92が運ばれる。このリアバンパー88とフロントバンパー92は、一つの自動車に取り付けられるものである。
【0028】
未塗装のバンパーは、搬送ロボットの投入動作によって、バンパー受取場84で保持され、塗装ブース10内の所定の位置に搬送される。具体的には、リアバンパー88は、搬送ロボット40によって搬送路82を下流側に搬送され、塗装位置94に運ばれる。図においては、この状態をリアバンパー96として示している。また、フロントバンパー92は、搬送ロボット20によって塗装位置98に運ばれる。図においては、この状態をフロントバンパー100として示している。塗装位置94,98の前後関係はバンパー受取場84における受取場86,90の位置と同じであり、先に投入されたものほど下流側に配置されている。
【0029】
バンパーは、塗装中は搬送ロボットの支持動作によって支持されて塗装を施される。すなわち、塗装位置94,98においては、リアバンパー96とフロントバンパー100は、それぞれ搬送ロボット40,20に支持されて、塗装ロボット60,62等による塗装を受ける。この際には、搬送ロボット40,20は、効率的かつ高品質な塗装が行われるように、必要に応じて塗装ロボット60,62の動きと連動してリアバンパー96とフロントバンパー100の支持角度や支持高度等を変更する。
【0030】
塗装ブース10内の限られたスペースにおいては、リアバンパー96とフロントバンパー100に対し時期を重複させて塗装を行った場合、一方の塗装のための塗料が他方に付着する虞がある。このため、両バンパーには同色の塗装を行っている。一般に、自動車のフロントバンパーとリアバンパーは、自動車のボディの色に応じて定められた同一色に塗装される。そこで、ひとつの自動車に取り付けられるリアバンパー96とフロントバンパー100、つまり、ひとつの製品に係る部品群を一群のワークとして設定し、ほぼ同時に塗装ブース10内で塗装することとしたのである。
【0031】
塗装が行われたバンパーは、搬送ロボットの送出動作によって塗装ブース10からバンパー引渡場114に搬送され引き渡される。すなわち、塗装ロボット60,62等による塗装が終了すると、リアバンパー96は、搬送ロボット40によって搬送路82をさらに下流側に運ばれる。図中における搬送ロボット40とそれに支持されたリアバンパー102は、この過程を示すものである。そしてリアバンパー102は、引渡場106に置かれる。図においては、この状態をリアバンパー108として示している。他方、フロントバンパー100は、搬送ロボット20によって運ばれる。図中における搬送ロボット20とそれに保持されたフロントバンパー104は、この過程を示すものである。このフロントバンパー104は、引渡場110に置かれる。図においては、この状態をフロントバンパー112として示している。引渡場106,110の前後関係はバンパー受取場84における受取場86,90の位置と同じであり、早く搬送されるものほど下流側に配置される。
【0032】
引渡場106,110は、ワーク引渡場としてのバンパー引渡場114に位置している。バンパー引渡場114は、搬送路82の下流において、後工程へとバンパーを引き渡すために設けられている。バンパー引渡場114に置かれたバンパーは、ベルトコンベア等を利用して、後工程へと搬送される。
【0033】
引渡を終えた搬送ロボット20,40は、復帰動作、すなわち搬送路を上流に移動してバンパー受取場84に戻る動作を行う。そして、再び投入動作を開始して次のフロントバンパー及びリアバンパーの搬送を行う。この過程を繰り返すことで、塗装装置80では、次々とバンパーの塗装を行っていく。
【0034】
図3は、フロントバンパーとリアバンパーに係る処理工程の動作シーケンスを示す図である。横軸は時間であり、縦軸の上側はフロントバンパー(Fr)についての処理、縦軸の下側はリアバンパー(Rr)についての処理を示している。
【0035】
フロントバンパーについてみると、ある時点での塗装ブース10内で塗装200が行われた後、搬送ロボット20による搬送202が行われる。この搬送202は、塗装位置98から引渡場110へと塗装済みのフロントバンパーが搬送される送出動作、搬送ロボット20が受取場90に移動する復帰動作、及び、搬送ロボット20が次のフロントバンパーを塗装位置98へ搬送する投入動作からなる。塗装位置98に搬送された新たなフロントバンパーは、搬送ロボット20の支持動作を受けながら塗装204を施される。塗装後は、同様にして、搬送206、塗装208,...と処理が繰り返される。一連の搬送動作には約5秒を要しており、また、塗装には40秒を要している。
【0036】
リアバンパーもその動作シーケンスに基づいて同様のサイクルを繰り返す。すなわち、塗装220、搬送222、塗装224、搬送226、塗装228,...の処理が行われている。その所用時間は、フロントバンパーについての所要時間と等しい。ただし、リアバンパーについての処理は、フロントバンパーについての処理とは同期しておらず、若干位相が遅れている。具体的には、フロントバンパーについての搬送動作が終わりかかった頃にリアバンパーについての搬送動作が開始されている。つまり、ひとまとまりとして扱われるフロントバンパーとリアバンパーのうち、下流側に配置されるフロントバンパーについての各処理が常に一連の搬送動作に要する時間よりも短い所定の時間だけ先行して行われている。この時間のずれは、両者を制御する動作シーケンスの位相差により設定されている。
【0037】
次に、動作シーケンスにおいて位相差を設定している理由について、図4〜図8を用いて説明する。図4〜図8は、いずれも、搬送ロボット20,40の各時刻における位置を実線で、これらにより運ばれるフロントバンパー及びリアバンパーの各時刻における位置を○で示した図である。横軸は搬送方向であり、この軸上には、バンパー受取場84における受取場86,90、塗装位置94,98、バンパー引渡場114における引渡場106,110が示されている。また、縦軸は時間であり、下に行くほど時間が経過した時点での様子を表している。
【0038】
図4〜図8の各図の違いは、フロントバンパーとリアバンパーについての処理の位相差、つまり、位相ずれ関係が異なっていることである。ここでは、処理が同期して行われる場合の位相差を0、フロントバンパーについての処理がリアバンパーについての処理よりも一連の搬送動作に必要な時間だけ先行している場合を2πと定義している。図4は位相差0、図5は位相差π、図6は位相差3π/2、図7は位相差2π、図8は位相差−π/2についての図である。図3に示したサイクル線図は、図6の場合、フロントバンパーについての処理がリアバンパーについての処理よりも3π/2程度先行している場合に相当する。以下では、位相差が0よりも大きく2πよりも小さい場合が妥当であることを説明する。すなわち、図5と図6の場合には処理が円滑に行われ、図4、図7、図8の場合には問題点が生じることを示す。
【0039】
図4は、フロントバンパーとリアバンパーについての処理に位相差がない場合、つまり、同時刻に各処理が行われる場合について、その動作及び問題点を説明する図である。ここでは、まず期間300において、フロントバンパー350とリアバンパー352の塗装が行われている。このとき、フロントバンパー350は搬送ロボット20の支持動作によって塗装位置98で支持され、リアバンパー352は搬送ロボット40の支持動作によって塗装位置94で支持されている。続く期間302,304には送出動作が行われる。つまり、塗装終了後の期間302に、搬送ロボット20は引渡場110までフロントバンパー350を搬送し、搬送ロボット40は引渡場110までリアバンパー352を搬送し、期間304でフロントバンパー350及びリアバンパー352が降ろされる。搬送ロボット20,40は、続く期間306において復帰動作を行い、それぞれ受取場90,86に移動する。期間308,310には投入動作が行われる。すなわち、搬送ロボット20,40は、期間308にそれぞれ塗装前の新たなフロントバンパー354とリアバンパー356を受け取り、期間310に塗装位置98,94へと搬送する。その後の期間312以下では、上に示した期間300以下の処理が繰り返される。
【0040】
この動作シーケンスによる処理を実施した場合には、符号330,332で示した箇所において干渉が発生してしまう。つまり、符号330の箇所においては、フロントバンパー350を引渡場110に置いた搬送ロボット20が受取場90へ向かって移動する際に、引渡場106に置かれたリアバンパー352と衝突してしまう。また、符号332の箇所においては、リアバンパー356を受け取るために受取場86に向かう搬送ロボット40は、受取場90に置かれたフロントバンパー354に衝突してしまう。このような受取場86,90あるいは引渡場106,110における搬送ロボット(及びこの搬送ロボットに保持されたバンパー)とこの搬送ロボットによっては搬送されないバンパーとの干渉は、動作シーケンス間に位相差を設定することで回避することができる。この干渉回避を目的とする位相差の設定条件を第1制御条件と呼ぶことにする。
【0041】
なお、符号330における衝突は、例えば、搬送ロボット20や引渡場106に対し、干渉を防ぐための機械的機構を設けることで回避できる余地がある。また、引渡場106,110の配置を変更し、例えば両者の高さ位置を互いに異ならせるなどすることで回避できる余地もある。しかし、前者の場合には機械的機構を導入するためのコスト高を招くことになり、また、後者の場合にも無駄な空間を必要としたりコスト高を招いたりしてしまう。
【0042】
図5は、フロントバンパーについての処理がリアバンパーについての処理よりもπだけ先行する場合の図である。搬送ロボット20は、図においては、最初、塗装位置98にあって塗装中のフロントバンパー360を支持している。そして、塗装後に引渡場110にフロントバンパー360を搬送後、受取場90に移動し、新たなフロントバンパー364を塗装位置98に搬送している。また、搬送ロボット40は、最初、塗装位置94にあって塗装中のリアバンパー362を支持している。そして、塗装後に引渡場106にリアバンパー362を搬送後、受取場86に移動し、新たなリアバンパー366を塗装位置94に搬送している。このように、それぞれの一連の動作は図4に説明したものと変わらない。
【0043】
しかし、ここでは、搬送ロボット20,40が動作を行うタイミングに違いがある。時刻380において、搬送ロボット40は送出動作を開始して、リアバンパー362を搬送するために塗装位置94から引渡場106に動き出す時点では、搬送ロボット20は復帰動作の半ばにあり、引渡場110から受取場90に移動している最中である。また、時刻382において、搬送ロボット20が投入動作を終了した時点では、搬送ロボット40は復帰動作の半ばにあり、引渡場106から受取場86に移動している最中である。このように、フロントバンパーについての一連の搬送動作はリアバンパーについての搬送動作よりもπだけ先行しており、また、フロントバンパーについての塗装処理もリアバンパーについての塗装処理よりもπだけ先行している。この結果、搬送ロボット20は、図4の例とは異なり、引渡場106でリアバンパーに衝突することはなく、また、搬送ロボット40は、図4の例とは異なり、受取場90でフロントバンパーに衝突することはない。つまり、この位相差においては上述の第1制御条件が満たされる。
【0044】
搬送ロボット20,40は、時刻380の直後に、符号390で示した箇所において交差しており、また、時刻382の直後に、符号392で示した箇所において交差している。しかしながら、この場合には、干渉が発生することはない。符号390の箇所では、搬送ロボット40のみがリアバンパー362を搬送しており、搬送ロボット20は単に移動を行っているにすぎない。このような場合には、搬送ロボット20,40は、図1で説明した交差機構、すなわち回転機構26、第1関節部28、第2関節部32等を制御することで、干渉することなく交差できるからである。同様に、符号392の箇所でも、搬送ロボット20のみがフロントバンパー364を搬送しており、搬送ロボット40は単に移動を行っているにすぎない。したがって、交差機構により、両者は干渉を起こすことなく交差可能である。
【0045】
図6は、フロントバンパーについての処理がリアバンパーについての処理よりも3π/2だけ先行する場合の図である。すなわち、搬送ロボット20が塗装済みのフロントバンパー400を引渡場110に搬送し、受取場90に移動して新たなフロントバンパー404の搬送を開始しようとする時点で、搬送ロボット40が塗装済みのリアバンパー402の送出動作を開始する。そして、搬送ロボット40がリアバンパー402を引渡場106に引き渡した時点で、搬送ロボット20は塗装位置98で支持動作を開始し新たなフロントバンパー404の塗装を補助している。
【0046】
この場合には、時刻410の符号420の箇所において、移動中の搬送ロボット20と塗装のためにリアバンパー402を支持中の搬送ロボット40とが交差する。また、時刻412の符号422の箇所において、移動中の搬送ロボット40と塗装のためにフロントバンパー404を支持中の搬送ロボット20とが交差する。この時、交差機構によって、バンパーを搬送していない搬送ロボットと塗装のためにバンパーを支持している搬送ロボットとは交差することができる。また、受取場86,90や引渡場106,110での干渉も発生しておらず、第1制御条件が満たされていることがわかる。つまり、位相差3π/2の場合には干渉が発生することはない。
【0047】
図7は、フロントバンパーについての処理がリアバンパーについての処理よりも2πだけ先行する場合の図である。すなわち、時刻460において、搬送ロボット20が一連の搬送動作を終えた時点で、搬送ロボット40は一連の搬送動作を開始している。ここでは、受取場86,90や引渡場106,110での干渉も発生しておらず、第1制御条件は満たされている。しかし、図示した期間において、符号470,472,474,476で示すように、搬送ロボット20,40の交差は4回発生している。このうち、符号470は、塗装のためにリアバンパー452を支持している搬送ロボット40とフロントバンパー450を降ろして移動している搬送ロボット20が交差するものである。この場合には、交差機構を動作させることで、干渉を回避することができる。符号476の場合についても同様である。
【0048】
これに対し、符号472の箇所では、塗装のためにリアバンパー452を支持している搬送ロボット40とフロントバンパー454を搬送している搬送ロボット20が交差する。また、符号474の箇所では、塗装のためにフロントバンパー454を支持している搬送ロボット20とリアバンパー452を搬送している搬送ロボット40が交差する。この場合には、設定された交差機構によっては、干渉を回避することができない。このように、位相差の設定が不適当な場合にはバンパーを保持した状態の搬送ロボット同士の干渉が発生する。そこで、この干渉を発生させないように動作シーケンスの位相差を設定するための条件を第2制御条件と呼ぶことにする。これまでの説明を振り返ると、位相差が0,π,3π/2であった図4,5,6の場合においては第2制御条件を満たしたが、位相差が2πとなった図7の態様では第2制御条件を満足しなかったと言うことができる。
【0049】
なお、第2制御条件に従って位相差を設定する以外にも、干渉を回避する態様はありえる。しかし、例えば、干渉を回避するように交差機構の稼働範囲を大きくするように変更したのでは、不必要に搬送ロボット20,40を大型化して高コスト化を招くこととなり、現実的でない。あるいは、搬送路82の幅や高さを十分に確保して干渉を回避したのでは、塗装装置80全体の大きさが大きなものとなってしまい、省スペース化の観点から好ましくない。
【0050】
図7の様子から容易に推測できるように、位相差が2πよりも大きな場合にも、2πの場合と同様に第2制御条件が満たされず干渉が生じる。したがって、第2制御条件を満たすためには位相差は2πよりも小さくする必要がある。
【0051】
図8は、フロントバンパーについての処理がリアバンパーについての処理よりもπ/2だけ遅れる場合の図である。つまり、上流側の塗装位置94でリアバンパー482を支える搬送ロボット40が一連の搬送動作を開始して引渡場106に搬送を行った時点で、下流側の塗装位置98でフロントバンパー480を支える搬送ロボット20が一連の搬送動作を開始する。
【0052】
この場合には、搬送ロボット20,40の交差が頻繁に発生しており、その一部を、符号490,492,494で示した。このうち、符号490の箇所では、塗装のためフロントバンパー480を支える搬送ロボット20と、リアバンパー482を支える搬送ロボット40とが交差しており、図7の場合と同様に干渉が発生する。つまり、第2制御条件が満たされていないことがわかる。符号492の箇所については、搬送ロボット40がバンパーを搬送しておらず、交差機構により干渉は発生しない。しかし、符号494の箇所においては、引渡場106に置かれたリアバンパー482とフロントバンパー480を搬送する搬送ロボット20が干渉してしまう。これは、第1制御条件が満たされていないことに起因する干渉である。これからわかるように、フロントバンパーについての処理がリアバンパーについての処理よりも遅れる場合には、第2制御条件が満たされない。また、前工程あるいは後工程とのバンパーの搬送条件にもよるが、一般には、第1制御条件も満たされない。
【0053】
図4〜図8を用いて行った検討から明らかなように、ここで示した実施の態様においては、塗装位置、引渡場、受取場が全て搬送方向の下流側に設定された搬送ロボット20が、上流側に設定された搬送ロボット40に対し、位相差が0よりも大きい場合に第1制御条件は満たされる。また、第2制御条件は、位相差が0以上、かつ、2πより小さい場合に満たされる。結局、両制御条件が満たされ干渉を回避することができるのは、位相差が0より大きくかつ2πより小さい場合である。言い換えれば、下流側の搬送ロボット20が搬送動作を開始した後、かつ、搬送動作を終了する前に、上流側の搬送ロボット40が搬送動作を開始した場合に、干渉を回避することができる。ただし、搬送ロボット20,40は、両方または一方がバンパーを搬送していない時に、交差を可能とする交差機構を備えている必要がある。
【0054】
以上においては、自動車のバンパーの塗装を例に挙げ、二つの搬送ロボット20,40を備えた塗装装置80について説明した。しかし、この技術は、様々な製造分野に適用可能であり、また、ほぼ同時に処理される一群のワークの個数が三つ以上であっても実施可能である。ワークの個数及び対応する搬送ロボットが三つ以上の場合、位相差の設定は、任意の二つの搬送ロボットの間で上述の第1制御条件及び第2制御条件を満たすようにすればよい。すなわち、下流側の搬送ロボットの搬送動作を、上流側の搬送ロボットよりも早く開始するように設定し、かつ、最下流の搬送ロボットと最上流の搬送ロボットの位相差を2πよりも小さく設定することで、干渉を回避することが可能となる。なお、ワーク受取場またはワーク引渡場において余分なスペースが設けられていたり特別な機械的機構が設けられていたりして干渉が回避されている場合には、その構成のもとで適宜第1制御条件を設定し直せばよい。同様に、ワークを保持する搬送ロボット同士が塗装位置などの地点において交差可能に構成されている場合には、その地点における交差は許されるとの条件の下で第2制御条件を設定し直せばよい。
【図面の簡単な説明】
【0055】
【図1】塗装ブースと制御装置の構成例を示す斜視図である。
【図2】塗装装置の動作例を示す斜視図である。
【図3】塗装及び搬送の動作シーケンスを示す図である。
【図4】位相差0の場合の干渉発生を検討するための図である。
【図5】位相差πの場合の干渉発生を検討するための図である。
【図6】位相差3π/2の場合の干渉発生を検討するための図である。
【図7】位相差2πの場合の干渉発生を検討するための図である。
【図8】位相差−π/2の場合の干渉発生を検討するための図である。
【符号の説明】
【0056】
10 塗装ブース、12 ブースカバー、20,40 搬送ロボット、22 ロボットガイド、24 取付板、26 回転機構、28 第1関節部、30 第1アーム、32 第2関節部、34 第2アーム、36 保持部、50,52 バンパー、60,62、64,66 塗装ロボット、80 塗装装置、82 搬送路、84 バンパー受取場、86 受取場、90 受取場、94,98 塗装位置、92,100,104,112,350,354,360,364,400,404,450,454,480 フロントバンパー、88,96,102,108,352,356,362,366,402,452,482 リアバンパー、106,110 引渡場、114 バンパー引渡場。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ワーク搬送方向にワーク受取場、塗装ブース及びワーク引渡場がこの順に配置され、n(nは2以上の整数)個のワークからなる一群のワークごとに塗装処理を順次実行する塗装装置において、
n個のワークを個別的に搬送するn個の搬送ロボットであって、未塗装のワークをワーク受取場から塗装ブースへ投入する投入動作、塗装中のワークを塗装ブースで支持する支持動作、塗装済のワークを塗装ブースからワーク引渡場へ送出する送出動作、及び、ワーク引渡場からワーク受取場へ復帰する復帰動作からなる一連の動作を遂行するn個の搬送ロボットと、
並列的に実行されるn個の動作シーケンスに従って、n個の搬送ロボットの前記一連の動作を制御する制御装置と、
を備え、
n個の搬送ロボットは、投入動作中、支持動作中又は送出動作中の搬送ロボットと、復帰動作中のロボットとが干渉を起こさずに交差する機能を備え、
n個の動作シーケンスは、ワーク受取場またはワーク引渡場において搬送ロボットとこの搬送ロボットに搬送されないワークとの干渉を防止する第1制御条件、及び、共にワークを保持した搬送ロボット同士の交差に起因する干渉を防止する第2制御条件を満たす位相ずれ関係を有する、ことを特徴とする塗装装置。
【請求項2】
請求項1に記載の塗装装置であって、
ワーク受取場においては、未塗装のワークがワーク搬送方向に並んで配置され、
n個の動作シーケンスは、ワーク受取場において未塗装のワークがワーク搬送方向の下流側から順番に取り出されるよう設定され、
これにより第1制御条件が満足される、ことを特徴とする塗装装置。
【請求項3】
請求項1に記載の塗装装置であって、
ワーク引渡場においては、塗装済のワークがワーク搬送方向に並んで配置され、
n個の動作シーケンスは、ワーク引渡場において塗装済のワークがワーク搬送方向の下流側から順番に置かれるよう設定され、
これにより第1制御条件が満足される、ことを特徴とする塗装装置。
【請求項4】
請求項1に記載の塗装装置であって、
n個の動作シーケンスは、塗装ブースにおいて、投入されるn個の未塗装のワークがワーク搬送方向の下流側から順次配置され、かつ、n個の塗装済のワークがワーク搬送方向の下流側から順次送出されるよう設定され、
これにより第2制御条件が満足される、ことを特徴とする塗装装置。
【請求項5】
請求項1に記載の塗装装置であって、
n個の動作シーケンスは、n個の搬送ロボットの相互間で投入動作中又は送出動作中の搬送ロボットと支持動作中の搬送ロボットとが交差しない位相ずれ関係を有し、
これにより第2制御条件が満足される、ことを特徴とする塗装装置。
【請求項6】
請求項1に記載の塗装装置であって、
i(iは整数)番目の一群のワークにおける最後のワークの送出動作が開始された以降に、i+1番目の一群のワークにおける最初のワークの支持動作が開始される、ことを特徴とする塗装装置。
【請求項7】
請求項1に記載の塗装装置を用いて、塗装された複数のワークを製造する製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2006−158999(P2006−158999A)
【公開日】平成18年6月22日(2006.6.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−350163(P2004−350163)
【出願日】平成16年12月2日(2004.12.2)
【出願人】(000003207)トヨタ自動車株式会社 (59,920)
【Fターム(参考)】