説明

塗装装置

【課題】シリンジポンプ内の塗料の沈殿を防止することが可能な塗装装置を提供する。
【解決手段】塗装装置10は、内部に塗料充填空間111が形成されたシリンジ本体110と、シリンジ本体110の塗料充填空間111内の塗料101を吐出する塗料吐出部120と、シリンジ本体110の塗料充填空間111内に移動自在に設けられたピストン部130とを有するシリンジポンプ100を備えている。ピストン押圧ユニット300は、シリンジポンプ100のピストン部130を押圧し、吐出駆動ユニット400は、ピストン押圧ユニット300を駆動する。シリンジポンプ100のピストン部130は、ピストン本体131と、ピストン本体131に取り付けられ、塗料充填空間111内の塗料を攪拌する攪拌フィン132とを有している。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、塗装装置に係り、とりわけシリンジポンプ内の塗料の沈殿を防止することが可能な塗装装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、ワークを塗装するために用いられる塗装装置においては、塗料タンク内の塗料をホースを介してスプレーガンに供給し、スプレーガンからワークに向けて塗料を噴出することにより、塗装を行っている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2002−159907号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来の一般的な塗装装置においては、塗装装置外部の塗料タンクから供給用チューブを通じてポンプ内に塗料を供給していたため、装置は大きくなりがちであり、また装置内にチューブなどが入っていて複雑な構造となっている。
【0005】
さらに、従来の塗装装置においては、シリンジの内部には塗料を攪拌する機構が存在せしないため、シリンジの内部で塗料が沈殿するおそれがある。
【0006】
本発明はこのような点を考慮してなされたものであり、コンパクトに構成されるとともに、シリンジポンプ内の塗料の沈殿を防止することが可能な、塗装装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、塗装装置において、内部に塗料充填空間が形成されたシリンジ本体と、シリンジ本体の塗料充填空間内の塗料を吐出する塗料吐出部と、シリンジ本体の塗料充填空間内に移動自在に設けられたピストン部とを有するシリンジポンプと、シリンジポンプのピストン部を押圧するピストン押圧ユニットと、ピストン押圧ユニットを駆動する吐出駆動ユニットとを備え、シリンジポンプのピストン部は、ピストン本体と、ピストン本体に取り付けられ、塗料充填空間内の塗料を攪拌する攪拌機構とを有することを特徴とする塗装装置である。
【0008】
本発明は、ピストン部の攪拌機構は、ピストン本体に対して回動自在に取り付けられていることを特徴とする塗装装置である。
【0009】
本発明は、ピストン部の攪拌機構は、ピストン押圧ユニット側からの作用によって動作することを特徴とする塗装装置である。
【0010】
本発明は、ピストン部の攪拌機構にシリンジ側マグネットが装着されるとともに、ピストン押圧ユニットにブロック側マグネットが装着され、攪拌機構は、シリンジ側マグネットとブロック側マグネットと間に生じる磁力により、ブロック側マグネットの動作に同期して動作することを特徴とする塗装装置である。
【0011】
本発明は、ピストン押圧ユニットは、シリンジポンプのピストン部に当接して押圧する押圧ブロックと、押圧ブロックに対して回動自在に設けられるとともに、ブロック側マグネットが装着されたマグネットカップリングとを有することを特徴とする塗装装置である。
【0012】
本発明は、マグネットカップリングに、このマグネットカップリングを回動させる回動駆動装置が連結されていることを特徴とする塗装装置である。
【0013】
本発明は、マグネットカップリングは、中心軸周りに一方向の回動と他方向の回動とを繰り返すことを特徴とする塗装装置である。
【0014】
本発明は、マグネットカップリングは、中心軸周りに90°〜270°の角度だけ回動することを特徴とする塗装装置である。
【0015】
本発明は、押圧ブロックがシリンジポンプのピストン部に当接する際、マグネットカップリングとピストン部との間に隙間が形成されることを特徴とする塗装装置である。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、シリンジポンプのピストン部は、塗料充填空間内の塗料を攪拌する攪拌機構を有するので、塗料充填空間内の塗料が沈殿することを防止することができる。また、攪拌機構がピストン部に一体化されているので、シリンジポンプをコンパクトに構成することができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】本発明の一実施の形態による塗装装置の全体を示す側面断面図。
【図2】シリンジポンプを示す側面断面図。
【図3】シリンジポンプを示す正面断面図(図2のIII−III線断面図)。
【図4】ピストン押圧ユニットを示す側面断面図。
【図5】ポンプ把持ユニットおよびシリンジポンプを示す側面図。
【図6】ポンプ把持ユニットおよびシリンジポンプを示す正面断面図。
【図7】ポンプ把持ユニットおよびシリンジポンプを示す正面断面図。
【図8】ポンプ把持ユニットおよびシリンジポンプを示す側面図。
【図9】吐出駆動ユニット、ピストン押圧ユニットおよびシリンジポンプを示す側面断面図。
【図10】吐出駆動ユニット、ピストン押圧ユニットおよびシリンジポンプを示す背面図(図9のX方向矢視図)。
【図11】ピストン押圧ユニットが待機位置にある状態を示す側面断面図。
【図12】ピストン押圧ユニットが当接位置にある状態を示す側面断面図。
【図13】ピストン押圧ユニットが停止位置にある状態を示す側面断面図。
【図14】塗装システムを示す斜視図。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、本発明の一実施の形態について、図1乃至図14を参照して説明する。ここで、図1乃至図14は、本発明の一実施の形態を示す図である。
【0019】
塗装装置の構成
まず、図1乃至図10により、本発明の一実施の形態による塗装装置の概略について説明する。なお、以下において、「前方」、「後方」とは、それぞれ図1における「X軸正方向(または右方向)」、「X軸負方向(または左方向)」をいい、「上方」、「下方」とは、それぞれ図1における「Z軸正方向(または上方向)」、「Z軸負方向(または下方向)」をいう。
【0020】
まず図1により、本実施の形態による塗装装置の全体構成について説明する。
【0021】
図1に示すように、塗装装置10は、シリンジポンプ100と、シリンジポンプ100を把持するポンプ把持ユニット200と、シリンジポンプ100の後方に配置されたピストン押圧ユニット300と、ピストン押圧ユニット300を駆動する吐出駆動ユニット400とを備えている。
【0022】
このうちシリンジポンプ100は、内部に略円柱状の塗料充填空間111が形成されたシリンジ本体110と、シリンジ本体110の前端に連結され、塗料充填空間111内の塗料101を吐出する塗料吐出部120とを有している。また、シリンジ本体110の塗料充填空間111内には、ピストン部130が前後方向に移動自在に設けられている。このピストン部130は、ピストン本体131と、ピストン本体131に回転自在に取り付けられ、塗料充填空間111内の塗料を攪拌する攪拌フィン(攪拌機構)132とを有している。
【0023】
また、ポンプ把持ユニット200は、シリンジポンプ100を着脱自在に把持するものであり、シリンジポンプ100の上方に配置されている。このポンプ把持ユニット200は、シリンジポンプ100を把持する爪部210と、爪部210に連結されたリンク機構220と、リンク機構220を開閉動作させるシリンダ部230とを有している。
【0024】
また、ポンプ把持ユニット200には、ポンプ把持ユニット200を水平方向(前後方向)に摺動させるスライドテーブル(スライド機構)240が連結されている。このスライドテーブル240は、固定された取付部材250に取り付けられており、ポンプ把持ユニット200は、スライドテーブル240により、取付部材250に対して摺動自在となっている。また、取付部材250は、スライドテーブル240が取り付けられた水平板251と、水平板251の先端から垂直方向下方に延びる前面板252とを有している。そして、図1に示すように、ポンプ把持ユニット200によって把持された際、シリンジポンプ100は、スライドテーブル240およびポンプ把持ユニット200によって、シリンジポンプ100の前方に位置する前面板252に対して押圧されるようになっている。
【0025】
ピストン押圧ユニット300は、シリンジポンプ100のピストン部130を押圧するものであり、ピストン部130に当接して押圧する押圧ブロック310を有している。この押圧ブロック310は、略円柱形状からなり、図1から明らかなように、ピストン部130とは別体に構成されたものである。
【0026】
また、吐出駆動ユニット400は、ピストン押圧ユニット300を駆動するものである。この吐出駆動ユニット400は、ピストン押圧ユニット300を駆動するサーボモータ(駆動装置)410と、ピストン押圧ユニット300の押圧ブロック310に連結され、ピストン押圧ユニット300を前後方向に直線的に移動させるボールネジ(直動装置)420と、サーボモータ410からの動力をボールネジ420に伝達するタイミングベルト(伝達機構)430とを有している。さらに、サーボモータ410には、このサーボモータ410を制御する制御ユニット450が接続されている。
【0027】
以下、上述した塗装装置10を構成する各構成要素(ユニット)について、更に詳細に説明する。
【0028】
シリンジポンプ
まず図1乃至図3により、シリンジポンプ100の構成について説明する。
【0029】
シリンジポンプ100は、上述したように、塗料101が充填される塗料充填空間111を有するシリンジ本体110と、塗料101を吐出する塗料吐出部120と、塗料充填空間111内に移動自在に設けられたピストン部130とを有している。
【0030】
このうちシリンジ本体110は、略円筒形状を有しており、その外面には、円環形状からなる2本の溝部112が形成されている。この溝部112は、シリンジポンプ100がポンプ把持ユニット200によって把持される際、爪部210を係合させるためのものである。ポンプ把持ユニット200の爪部210を溝部112に係合させることにより、シリンジポンプ100を確実に把持することができる。なお、溝部112の本数は2本に限らず、1本以上の適当な本数とすることができる。
【0031】
また、塗料吐出部120は、塗料充填空間111に連通するとともに塗料充填空間111からの塗料101が通過する塗料吐出路121と、塗料吐出路121の先端に設けられ、塗料101を外方に吐出する塗料吐出口122とを有している。塗料吐出路121は、直線的な形状からなるとともに、シリンジポンプ100の軸線Aに対して平行であり、かつシリンジポンプ100の軸線Aからは下方にずれて配置されている。また、塗料吐出部120には、エアを吐出するエア吐出路123が形成されている。このエア吐出路123は、塗料吐出路121の途中から斜め上方に向けて延びており、塗料吐出口122から吐出する塗料101の吹付形状や吹付圧力を調整する役割を果たす。なお、塗料吐出路121は、シリンジポンプ100の軸線Aに対して必ずしも平行でなくても良い。また、塗料吐出路121は、シリンジポンプ100の軸線Aと一致するように配置されていても良い。
【0032】
一方、シリンジ本体110と塗料吐出部120との間には、本体前面部140が介在されている。本体前面部140には、前面板252のエア供給路254(図1)から供給されたエアを、塗料吐出部120のエア吐出路123に送り込むエア流路141が形成されている。エア流路141の出口142は、前方(前面板252側)に向けられており、シリンジポンプ100が前面板252に対して押圧された際、エア流路141の出口142が、前面板252のエア供給路254の出口255と一致するようになっている(図5参照)。
【0033】
また、ピストン部130は、ピストン本体131と、ピストン本体131に取り付けられた攪拌フィン132とを有している。このうちピストン本体131は、塗料充填空間111内にぴったり嵌め込まれるように円筒形の側面を有している(図3)。またピストン本体131は、中心部133と、中心部133周囲に形成された円形の凹部134とを有している。また、ピストン本体131の外周面には、円環状のパッキン137が装着されている。
【0034】
攪拌フィン132は、ピストン本体131の凹部134内に装着されており、中心部133を中心として、ピストン本体131に対して回動自在に取り付けられている。また図3に示すように、攪拌フィン132は、中心部133側から周方向に放射状に延びる4つの単位フィン135を有している。なお、単位フィン135の個数は、4つに限られるものではない。
【0035】
さらに、図2に示すように、攪拌フィン132のうち塗料充填空間111の反対側には、シリンジ側マグネット136が装着されている。このシリンジ側マグネット136は、後述するように、ピストン押圧ユニット300のブロック側マグネット321と間に生じる磁力により、ピストン押圧ユニット300の回動動作と同期して、攪拌フィン132を回動させるためのものである。このシリンジ側マグネット136は、周方向等間隔に複数個設けることが好ましく、その個数は、例えば2個〜4個等とすることができるが、これに限定されるものではない。また、シリンジ側マグネット136の個数は、ブロック側マグネット321の個数と同一にすることが好ましい。
【0036】
ピストン押圧ユニット
次に図1および図4により、ピストン押圧ユニット300の構成について説明する。
【0037】
図1および図4に示すように、ピストン押圧ユニット300は、シリンジポンプ100のピストン部130に当接して押圧する押圧ブロック310と、押圧ブロック310に対して回動自在に設けられたマグネットカップリング320とを有している。
【0038】
このうち押圧ブロック310は、マグネットカップリング320を収容する凹部311を有している。マグネットカップリング320は、この凹部311内で中心軸A周りに回動自在となっている。なお、押圧ブロック310がピストン部130に当接する際、中心軸Aは、シリンジポンプ100の軸線A(図2)と同一線上にくるようになっている。
【0039】
また、マグネットカップリング320には、複数のブロック側マグネット321が装着されている。ブロック側マグネット321の個数は、上述したシリンジ側マグネット136の個数と同一とすることが好ましく、例えば2個〜4個等とすることができる。また、ブロック側マグネット321とシリンジ側マグネット136の向かい合う面の磁極は、互いに異なる極からなっていても良く(例えばS極とN極)、互いに同一の極からなっていても良い(例えばS極とS極)。なお押圧ブロック310の直径は、ピストン部130の直径よりわずかに小さくなっている。
【0040】
また、マグネットカップリング320には、このマグネットカップリング320を回動させるロータリーアクチュエータ(回動駆動装置)330が連結されている。すなわち図4に示すように、マグネットカップリング320は、連結軸部材322を介してロータリーアクチュエータ330の回動軸333に連結されている。このロータリーアクチュエータ330としては、例えば空圧式のものを用いることができる。
【0041】
ロータリーアクチュエータ330は、同一方向に連続的に回転するものであっても良いが、一方向の回動と他方向の回動とを連続的に繰り返すものを用いても良い。後者の場合特に、マグネットカップリング320が、中心軸A周りに一方向(例えば時計回り方向)の回動と他方向(例えば反時計回り方向)の回動とを繰り返すので、塗料充填空間111内の塗料101を効率的に攪拌することができる。またこの場合、マグネットカップリング320の回動角は、中心軸A周りに90°〜270°の角度の範囲で設定することができる。なお、前者の場合、すなわちロータリーアクチュエータ330が同一方向に連続的に回転する場合であっても、塗料101を効率的に攪拌することができる。
【0042】
さらに、押圧ブロック310にベース部材312が連結されており、このベース部材312に、吐出駆動ユニット400のボールネジ420およびボールスプライン440(後述)が連結されている。また、マグネットカップリング320の中心部分には、ロータリーアクチュエータ330の回動軸333を支持する軸受331が取り付けられている。
【0043】
このような構成により、押圧ブロック310がピストン部130に当接している場合、ピストン部130の攪拌フィン132は、ピストン押圧ユニット300側からの作用によって動作する。すなわち、ロータリーアクチュエータ330の回動軸333が回動することにより、マグネットカップリング320が押圧ブロック310に対して回動する。そしてピストン部130の攪拌フィン132は、シリンジ側マグネット136とブロック側マグネット321と間に生じる磁力により、マグネットカップリング320(ブロック側マグネット321)の回動動作に同期して回動動作するようになっている。
【0044】
ポンプ把持ユニット
次に図1、図5乃至図8により、ポンプ把持ユニット200の構成について説明する。
【0045】
図1、図5乃至図7に示すように、ポンプ把持ユニット200は、シリンジポンプ100を把持する爪部210と、爪部210に連結されたリンク機構220と、リンク機構220を開閉動作させるシリンダ部230とを有している。このポンプ把持ユニット200は、シリンジポンプ100を把持する把持位置(図6参照)と、シリンジポンプ100を開放する開放位置(図7参照)とをとることができる。
【0046】
爪部210は、シリンジポンプ100の片側に2つずつ、計4つ設けられており、それぞれシリンジ本体110の溝部112に対応する形状の切欠部211を有している。この場合、切欠部211は、断面円形状の溝部112に対応する円弧形状からなり、図6に示すように、把持位置において切欠部211は溝部112にぴったり嵌め込まれるようになっている。なお、爪部210の個数は、計4つに限られるものではなく、溝部112の本数に対応して適宜変更しても良い。
【0047】
また、図5に示すように、各爪部210は薄板状部材からなっている。このことにより、シリンジポンプ100を前面板252に向けて押圧する際、爪部210が平行ばねのような役割を果たすので、シリンジポンプ100を周方向に均一に押圧することができ、シリンジポンプ100の押付け方向の誤差を吸収することができる(図8参照)。
【0048】
一方、図6および図7に示すように、リンク機構220は、複数のリンク221、222、223、224、225、226からなっている。このうち側面側のリンク224、225は、それぞれ爪部210と一体に構成されている。また、ポンプ把持ユニット200が把持位置をとる場合(図6参照)、この複数のリンクのうち、シリンダ部230側に位置するリンク221、222、223が一直線上に並ぶ。このように、把持位置においてリンク221、222、223が一直線上に配置されることにより、爪部210がロックされて容易に開くことがなくなり(トグル機構の原理)、シリンジポンプ100をしっかりと把持することができる。
【0049】
また、図6および図7において、符号253は、取付部材250の水平板251に形成され、リンク224、225が通過する開口を示している。
【0050】
シリンダ部230は、例えばエアシリンダからなり、一方のエア供給口231からエアを供給した場合、ピストン232およびロッド233が上昇し(開放位置)、他方のエア供給口234からエアを供給した場合、ピストン232およびロッド233が下降するようになっている(把持位置)。なお、ロッド233は、連結ピン227を介してリンク221に連結されている。
【0051】
また、シリンダ部230は、取付フレーム241を介してスライドテーブル240に連結されている。このスライドテーブル240は、エア駆動式となっており、エアを供給することにより前方位置と後方位置との間で摺動自在となっている。なお、スライドテーブル240が前方位置をとった場合、シリンジポンプ100の本体前面部140が前面板252に接触し、スライドテーブル240が後方位置をとった場合、シリンジポンプ100の本体前面部140が前面板252から離間する。
【0052】
また図1および図5に示すように、前面板252の内部にエア供給路254が形成されている。エア供給路254には、外部からエアを供給するためのホース259が接続されている。このエア供給路254は、本体前面部140のエア流路141を介して、塗料吐出部120のエア吐出路123に連通し、エア吐出路123に対してエアを供給するためのものである。そしてシリンジポンプ100のスプレー用エアは、前面板252のエア供給路254から、エア流路141およびエア吐出路123を通過して、塗料吐出路121ヘと供給される(図1)。したがって、エア供給路254からのエアが前面板252とシリンジポンプ100との間から漏れないように、シリンジポンプ100を前面板252側に押し付ける必要がある。本実施の形態においては、スライドテーブル240により、シリンジポンプ100を把持したポンプ把持ユニット200が全体として前後進するため、このような押付けが可能になる。
【0053】
さらに、図5に示すように、取付部材250の前面板252に、位置決めピン256が設けられ、シリンジポンプ100の塗料吐出部120に、この位置決めピン256に対応する位置決め孔124が設けられている。これにより、シリンジポンプ100を周方向に位置決めすることができ、エア流路141の出口142の位置とエア供給路254の出口255の位置とを正確に合わせることができる。図5中、位置決めピン256および位置決め孔124を1つずつ表示しているが、位置決めピン256および位置決め孔124は、周方向に沿って複数設けることが好ましい。なお、これに限らず、例えばシリンジポンプ100の塗料吐出部120に位置決めピンを設け、取付部材250の前面板252に位置決め孔を設けても良い。
【0054】
吐出駆動ユニット
次に図1、図9および図10により、吐出駆動ユニット400の構成について説明する。
【0055】
吐出駆動ユニット400は、上述したように、ピストン押圧ユニット300を駆動するサーボモータ410と、ピストン押圧ユニット300に連結され、ピストン押圧ユニット300を直線的に移動させるボールネジ420と、サーボモータ410からの動力をボールネジ420に伝達するタイミングベルト430とを有している。
【0056】
このうちサーボモータ410は、制御ユニット450に対してエンコーダ値を出力するようになっており、これにより制御ユニット450は、サーボモータ410の回転角および速度を検出可能となっている。また、サーボモータ410は、取付ブラケット257、258により水平板251に固定されている。この場合、サーボモータ410は、ピストン押圧ユニット300および水平板251より上方であって、タイミングベルト430からみて前方(ポンプ把持ユニット200側)に配置されている。このように、サーボモータ410とポンプ把持ユニット200とを水平板251の上方に並べて配置したことにより、塗装装置10全体をコンパクトに構成することができる。
【0057】
さらに、サーボモータ410の回転軸411には、軸部材413を介してプーリ412が連結されており、このプーリ412にはタイミングベルト430が巻き掛けられている。軸部材413は、取付ブラケット257に取り付けられた軸受414によって支持されている。
【0058】
一方、ボールネジ420は、取付ブラケット257に対して進退自在のねじ軸421と、ねじ軸421上に設けられたナット422とを有している。また、取付ブラケット257には、軸受432を介してプーリ431が回動自在に取り付けられており、上述したボールネジ420のナット422は、このプーリ431の中心部に固定されている。さらに、プーリ431には、上述したタイミングベルト430が巻き掛けられている。
【0059】
また、ボールネジ420に平行に、ボールスプライン(回り止め機構)440が設けられている。ボールスプライン440は、取付ブラケット257を貫通している。このボールスプライン440は、ナット422およびプーリ431が一体として回転したとき、ピストン押圧ユニット300が回転することを防止する役割を果たす。なお、図9においては、1つのボールスプライン440が設けられているが、このようなボールスプライン440を複数設けても良い。
【0060】
このような構成により、サーボモータ410からの動力によって、ピストン押圧ユニット300をシリンジポンプ100の軸線に対して平行に移動させることができる。すなわち、サーボモータ410の回転軸411が一方向に回転することにより、タイミングベルト430が回転し、ナット422も同一方向に回転する。このとき、ナット422の回転に伴って、ねじ軸421が直線的に移動し、これによりピストン押圧ユニット300がシリンジポンプ100の軸線Aに対して平行に移動する。
【0061】
一方、制御ユニット450は、サーボモータ410からのエンコーダ値に基づいてサーボモータ410を制御し、これによりピストン押圧ユニット300を介して、シリンジポンプ100のピストン部130の速度および位置を制御する。したがって、ピストン部130を塗料充填空間111内で低速かつ一定速度(具体的には、例えば0.1mm/秒〜1mm/秒の速さ)で移動させることができるとともに、塗料101を塗料吐出部120から高精度で吐出することができる。
【0062】
本実施の形態の作用
次に、このような構成からなる本実施の形態の作用について説明する。
【0063】
まず、予め塗料充填空間111内に塗料101を充填したシリンジポンプ100を準備する。塗料充填空間111内に塗料101を充填する方法は問わないが、例えば、塗料吐出部120の塗料吐出口122を塗料タンク等の塗料に浸け、治具等を用いてピストン部130を後方に移動させても良い。これにより、塗料充填空間111内に塗料101が流入し、塗料充填空間111内に塗料101を充填することができる。
【0064】
続いて、シリンジポンプ100をポンプ把持ユニット200によって把持させる。この際、ポンプ把持ユニット200を予め開放位置(図7)にしておくとともに、シリンジポンプ100をポンプ把持ユニット200下方の所定位置に位置決めする。このとき、シリンジポンプ100の位置決め孔124の位置が前面板252の位置決めピン256の位置に一致するようにしておく。
【0065】
次に、シリンダ部230のエア供給口234からエアを供給し、ポンプ把持ユニット200を把持位置(図6)にもってくる。これによりシリンジポンプ100は、ポンプ把持ユニット200の爪部210間に把持される。このとき、爪部210の切欠部211が、シリンジ本体110の溝部112に係合する。
【0066】
次に、スライドテーブル240に対してエアを供給することにより、スライドテーブル240を後方位置から前方位置へと移動させる。この際、シリンジポンプ100は、スライドテーブル240およびポンプ把持ユニット200によって取付部材250の前面板252に向けて押圧される。またこのとき、前面板252のエア供給路254が、本体前面部140のエア流路141に接続され、エア供給路254からのエアが、塗料吐出部120のエア吐出路123に送り込まれる。
【0067】
次いで、制御ユニット450は、吐出駆動ユニット400のサーボモータ410を制御して、ピストン押圧ユニット300をシリンジポンプ100のピストン部130に当接させて押圧する。以下、この間の作用について説明する。
【0068】
はじめに、ピストン押圧ユニット300の押圧ブロック310は、ピストン部130のピストン本体131から離れた待機位置にある(図11)。
【0069】
次に制御ユニット450は、サーボモータ410を駆動させる。サーボモータ410が回転したとき、プーリ412、タイミングベルト430、プーリ431およびナット422も回転し、これによりボールネジ420のねじ軸421が前方へ移動する。このことにより、ピストン押圧ユニット300の押圧ブロック310も前方に移動する。
【0070】
次いで、ピストン押圧ユニット300の押圧ブロック310は、ピストン部130のピストン本体131に当接する当接位置まで移動する(図12)。
【0071】
この際、ロータリーアクチュエータ330にエアを供給し、マグネットカップリング320を押圧ブロック310に対して回動(揺動回転)させる。これに伴い、ブロック側マグネット321が回動し、ブロック側マグネット321からの磁力によって、シリンジ側マグネット136も回動する。このようにして、塗料充填空間111内で攪拌フィン132が回動し、塗料101の攪拌が行われる。
【0072】
なお、図12に示すように、押圧ブロック310がシリンジポンプ100のピストン部130に当接した際(すなわち当接位置にあるとき)、マグネットカップリング320とピストン部130との間に隙間323が形成されることが好ましい。これにより、回転するマグネットカップリング320が、ピストン部130に接触することを防止し、マグネットカップリング320の回転やピストン部130の進行に影響が生じることを防止することができる。
【0073】
続いて、ピストン押圧ユニット300の押圧ブロック310は、ピストン部130を押圧しながら、塗料充填空間111内を進行し、これにより塗料充填空間111内の塗料101が塗料吐出部120から吐出される。
【0074】
その後、押圧ブロック310は、塗料充填空間111内の最前方の位置(停止位置)に達し、その進行を停止する(図13)。このとき、塗料充填空間111内の塗料101は全て使い切った状態となる。
【0075】
その後、制御ユニット450は、サーボモータ410を逆向きに駆動させ、これにより、押圧ブロック310は、ピストン部130から離間して待機位置に戻る。
【0076】
ところで制御ユニット450は、ピストン押圧ユニット300の押圧ブロック310が待機位置(図11)から停止位置(図13)まで移動する間、サーボモータ410の電流値を読み取っている。そして制御ユニット450は、この電流値が変化したことによって、押圧ブロック310がピストン部130に当接したことを判定する。続いて、制御ユニット450は、当接位置(図12)から停止位置(図13)まで押圧ブロック310がピストン部130を押圧している間、サーボモータ410からのエンコーダ値によってピストン部130の速度および位置を制御する。この際、ピストン部130は、低速かつ一定速度(例えば0.1mm/秒〜1mm/秒)で移動する。その後、制御ユニット450は、サーボモータ410の電流値が変化したことによって、押圧ブロック310が停止位置に達したことを判定し、押圧ブロック310の進行を停止する。
【0077】
一方、空になったシリンジポンプ100を交換する場合は、上述したステップを逆に行う。すなわち、押圧ブロック310が待機位置に戻った後、スライドテーブル240を前方位置から後方位置へ移動させる。次いで、ポンプ把持ユニット200を開放位置にすることにより、シリンジポンプ100をポンプ把持ユニット200から離脱させる。
【0078】
このように本実施の形態によれば、塗装装置10は、シリンジポンプ100と、ポンプ把持ユニット200と、ピストン押圧ユニット300と、吐出駆動ユニット400とから構成されているので、従来の塗装装置と比べて、塗装装置10全体をコンパクトなものとすることができる。
【0079】
また本実施の形態によれば、シリンジポンプ100を着脱自在に把持するポンプ把持ユニット200が設けられ、また、ピストン部130を押圧するピストン押圧ユニット300は、シリンジポンプ100と別体に構成されている。このことにより、ポンプ把持ユニット200を開閉するだけでシリンジポンプ100を簡単に脱着することができるので、塗料101の色替え等の際、清掃作業を行う必要がなく、シリンジポンプ100を交換する作業を容易に行うことができる。
【0080】
また本実施の形態によれば、シリンジポンプ100は、スライドテーブル240およびポンプ把持ユニット200によって取付部材250の前面板252に対して押圧されるので、ポンプ把持ユニット200によってシリンジポンプ100を所定位置にしっかりと固定把持することができる。また、シリンジポンプ100を前面板252側に押し付けることにより、シリンジポンプ100のスプレー用エアを、前面板252のエア供給路254から供給することができる。このとき、エア供給路254からのエアが、前面板252とシリンジポンプ100との間から漏れることを防止することができる。
【0081】
また本実施の形態によれば、制御ユニット450は、サーボモータ410からのエンコーダ値によって、シリンジポンプ100のピストン部130の速度および位置を制御する。また、サーボモータ410の動力は、タイミングベルト430およびボールネジ420を介してピストン押圧ユニット300に伝達される。このことにより、ピストン部130を塗料充填空間111内で低速かつ一定速度で移動させることができるとともに、塗料吐出部120から塗料101を高精度で吐出することができる。
【0082】
また本実施の形態によれば、シリンジポンプ100のピストン部130は、塗料充填空間111内の塗料を攪拌する攪拌フィン132を有するので、塗料充填空間111内の塗料の沈殿を防止することができる。また、ピストン部130が塗料101の押出と攪拌とを同時に実行することができ、シリンジポンプ100をコンパクトに構成することができる。さらに、攪拌フィン132は、ピストン押圧ユニット300側からの作用によって動作するので、ピストン押圧ユニット300は、シリンジポンプ100のピストン部130を押圧する機能と、攪拌フィン132を回転動作させる機能とを両方とも有している。したがって、ピストン押圧ユニット300をコンパクトなものとすることができる。また、攪拌フィン132を動作させるための複雑な機構をシリンジポンプ100側に設ける必要がない。
【0083】
また本実施の形態によれば、ピストン押圧ユニット300の押圧ブロック310は、ピストン部130から離れた待機位置から、ピストン部130に当接する当接位置まで移動し、ピストン部130を押圧することにより塗料吐出部120から塗料101を吐出し、その後、ピストン部130から離間して待機位置に戻る。このピストン押圧ユニット300とピストン部130とは、互いに連結されていない。このことにより、シリンジポンプ100の交換を容易にすることができる。
【0084】
また本実施の形態によれば、ポンプ把持ユニット200のシリンダ部230は、リンク機構220を介して爪部210を動作させているので、シリンダ部230を短ストロークシリンダから構成することができ、ポンプ把持ユニット200をコンパクトなものとすることができる。この場合であっても、爪部210の把持幅が大きく拡大し、かつ爪部210の把持力を確保することができる。また、スライドテーブル240をポンプ把持ユニット200と取付部材250との間に配置したことにより、シリンジポンプ100を把持して前面板252に押し付ける構造を、よりコンパクトに実現することができる。
【0085】
塗装システムの構成
次に、図14により、このような塗装装置10を備えた、塗装システムの一実施の形態について説明する。図14は、塗装システム全体を示す概略図である。なお、図1乃至図14に示す塗装装置10の用途は、これに限定されるものではないことは勿論である。
【0086】
図14に示すように、塗装システム500は、内部に塗装領域511とシリンジポンプ交換領域512とを有する塗装システム本体510と、塗装システム本体510に設けられ、塗装領域511とシリンジポンプ交換領域512との間で移動可能な装置保持機構520と、塗装領域511内に設けられ、ワーク531を保持するロボット530とを備えている。
【0087】
このうち塗装システム本体510のシリンジポンプ交換領域512には、交換用のシリンジポンプ100を載置する載置台513が設けられている。
【0088】
また、装置保持機構520は、それぞれ上述した塗装装置10が取り付けられた一対の保持部521と、一対の保持部521を連結するアーム部522とを有している。各塗装装置10は、アーム部522によって、X−Z平面内で上下左右に移動可能となっている。また、各保持部521内の塗装装置10からは、それぞれ配線部523が延びており、この配線部523は、上述した制御ユニット450に接続されている。
【0089】
一方、塗装領域511内には、2台のロボット530が設けられており、それぞれその先端に2つずつワーク531を保持している。
【0090】
塗装システム500を用いる場合、まず各塗装装置10のポンプ把持ユニット200が、載置台513上のシリンジポンプ100を把持する。その後、塗装装置10は、装置保持機構520によって、塗装領域511に移動される。続いて、ロボット530により、ワーク531が塗装装置10のシリンジポンプ100前方に運ばれる。次いで、上述した方法により、塗装装置10のシリンジポンプ100から塗料101を吐出する。その後、ロボット530がワーク531を適宜移動することにより、ワーク531に対する塗装が完了する。
【0091】
このような塗装システム500によれば、シリンジポンプ100を自動で交換しながら、ワーク531の塗装作業を行うことができる。また、塗料の色替え等の際には、色の異なる塗料101を充填したシリンジポンプ100を取り付けるだけでよいので、シリンジポンプ100内部の清掃作業を行う必要がなく、塗装作業を効率良く実行することができる。
【符号の説明】
【0092】
10 塗装装置
100 シリンジポンプ
101 塗料
110 シリンジ本体
120 塗料吐出部
130 ピストン部
132 攪拌フィン(攪拌機構)
136 シリンジ側マグネット
200 ポンプ把持ユニット
210 爪部
220 リンク機構
230 シリンダ部
240 スライドテーブル(スライド機構)
250 取付部材
251 水平板
252 前面板
300 ピストン押圧ユニット
310 押圧ブロック
320 マグネットカップリング
321 ブロック側マグネット
330 ロータリーアクチュエータ(回動駆動装置)
400 吐出駆動ユニット
410 サーボモータ(駆動装置)
420 ボールネジ(直動装置)
430 タイミングベルト(伝達機構)
440 ボールスプライン(回り止め機構)
450 制御ユニット
500 塗装システム

【特許請求の範囲】
【請求項1】
塗装装置において、
内部に塗料充填空間が形成されたシリンジ本体と、シリンジ本体の塗料充填空間内の塗料を吐出する塗料吐出部と、シリンジ本体の塗料充填空間内に移動自在に設けられたピストン部とを有するシリンジポンプと、
シリンジポンプのピストン部を押圧するピストン押圧ユニットと、
ピストン押圧ユニットを駆動する吐出駆動ユニットとを備え、
シリンジポンプのピストン部は、ピストン本体と、ピストン本体に取り付けられ、塗料充填空間内の塗料を攪拌する攪拌機構とを有することを特徴とする塗装装置。
【請求項2】
ピストン部の攪拌機構は、ピストン本体に対して回動自在に取り付けられていることを特徴とする請求項1記載の塗装装置。
【請求項3】
ピストン部の攪拌機構は、ピストン押圧ユニット側からの作用によって動作することを特徴とする請求項1または2記載の塗装装置。
【請求項4】
ピストン部の攪拌機構にシリンジ側マグネットが装着されるとともに、ピストン押圧ユニットにブロック側マグネットが装着され、
攪拌機構は、シリンジ側マグネットとブロック側マグネットと間に生じる磁力により、ブロック側マグネットの動作に同期して動作することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項記載の塗装装置。
【請求項5】
ピストン押圧ユニットは、シリンジポンプのピストン部に当接して押圧する押圧ブロックと、押圧ブロックに対して回動自在に設けられるとともに、ブロック側マグネットが装着されたマグネットカップリングとを有することを特徴とする請求項4記載の塗装装置。
【請求項6】
マグネットカップリングに、このマグネットカップリングを回動させる回動駆動装置が連結されていることを特徴とする請求項5記載の塗装装置。
【請求項7】
マグネットカップリングは、中心軸周りに一方向の回動と他方向の回動とを繰り返すことを特徴とする請求項5または6記載の塗装装置。
【請求項8】
マグネットカップリングは、中心軸周りに90°〜270°の角度だけ回動することを特徴とする請求項5乃至7のいずれか一項記載の塗装装置。
【請求項9】
押圧ブロックがシリンジポンプのピストン部に当接する際、マグネットカップリングとピストン部との間に隙間が形成されることを特徴とする請求項5乃至8のいずれか一項記載の塗装装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【公開番号】特開2012−50967(P2012−50967A)
【公開日】平成24年3月15日(2012.3.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−197943(P2010−197943)
【出願日】平成22年9月3日(2010.9.3)
【出願人】(000003458)東芝機械株式会社 (843)
【Fターム(参考)】