塗装選択システム及び塗装選択方法
【課題】 使用者の用途に適した塗料とその使用方法を容易に且つ迅速に選択することができるとともに使用者に提供することができる塗装選択システム及び塗装選択方法の提供。
【解決手段】 使用者が所望する被塗装物の用途に応じる塗料と塗装方法を提供するための塗装選択システムであって、塗装される前の被塗装物の状態を示す複数の第1画像情報と、該被塗装物毎の塗装工程を示す第2画像情報と、該被塗装物毎に塗装に必要な塗料の塗料情報とを有する記憶手段と、前記複数の第1画像情報から使用者が所望する第1画像情報を入力する入力手段と、前記入力手段に於いて入力される前記第1画像情報に応じて、前記記憶手段の前記第2画像情報及び前記塗料情報を検索する検索手段と、前記第1画像情報と、前記検索手段に於いて検索された前記第2画像情報及び前記塗料情報を表示する出力手段を有することを特徴とする。
【解決手段】 使用者が所望する被塗装物の用途に応じる塗料と塗装方法を提供するための塗装選択システムであって、塗装される前の被塗装物の状態を示す複数の第1画像情報と、該被塗装物毎の塗装工程を示す第2画像情報と、該被塗装物毎に塗装に必要な塗料の塗料情報とを有する記憶手段と、前記複数の第1画像情報から使用者が所望する第1画像情報を入力する入力手段と、前記入力手段に於いて入力される前記第1画像情報に応じて、前記記憶手段の前記第2画像情報及び前記塗料情報を検索する検索手段と、前記第1画像情報と、前記検索手段に於いて検索された前記第2画像情報及び前記塗料情報を表示する出力手段を有することを特徴とする。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、塗装選択システム及び塗装選択方法に関し、より詳しくは、使用者の用途に適した塗料とその使用方法を容易に且つ迅速に選択することができるとともに使用者に提供することができる塗装選択システム及び塗装選択方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、家庭用塗料は多種多様な品物が存在し、品種、色や使用用途に応じて販売店に整理されて陳列され、使用者の用途に応じて使用者自らが適宜に選択して使用されていた。 特に、家庭用塗料は、木、金属、プラスチック、コンクリート、土、砂、瓦、皮、合成皮、ビニール等の塗料を塗装する対象材質に応じて塗料を選択しなければならないこと、また、屋内、屋外、日向又は日陰等の対象材質の存在場所、更には、床、壁、天井や屋根等の対象材質の使用場所に応じて塗料を選択しなければならないこと、また、塗料を塗装する対象材質が錆びているかいないか、錆びが浮いているかいないか等の対象材質が有する素地の状態に応じて塗料を選択しなければならないこと等の詳細な条件を基にして適宜選択しなければならなかった。
しかしながら、上記する如く、現在販売されている塗料はその種類が多く、またその用途に応じて様々な塗料が存在しているため、使用者自らが所望する塗料を選択することが極めて困難であると言う問題点を有していた。
このため、例えば特許文献1に記載されるような使用者の用途に応じた塗料を適切に選択することができる装置が創出されている。
【0003】
特許文献1に記載される発明は、「対象材質」や「使用場所」等を入力することによって、この使用者が使用する最も適切な塗料を選択することができる発明である。
しかしながら、この発明は、塗料を選択するための入力情報が、予め設定された情報から文字検索することにより入力されるため、使用者の主観によって入力される情報が変更される可能性が高かった。例えば、対象材質に錆びが付着した状態であることを入力するためには、例えば、「錆びを有する」や錆び「有り」等と表示された条件を選択することによって、入力情報を入力することは可能であるが、どの程度の錆びを有しているのかという錆びの程度を入力情報とすることはできなかった。例え、文字検索として「錆びが多い」や「錆びが少ない」という入力情報を設けたとしても、使用者によってどの程度が「多い」のかまた「少ない」のか判断することができず、入力情報として一定とならない問題点を有していた。
特に、対象材料に新しく色を付ける場合には、特許文献1に記載される発明では塗装選択時に於ける使用者の主観や記憶(思い込み)に左右されることが大きく、実際に購入して塗料を塗装した場合に、使用者の想像していた色と異なることがあった。
【0004】
また、特許文献1に記載される塗装選択装置は、使用者の考える用途に応じる最適な塗料を選択することはできるが、選択された塗料の使用方法を示すまでには至らなかった。このため、使用者の要求に応じる塗料は選択できても、選択される塗料が複数に亘る場合には、好適な使用方法が解らないという問題を抱えていた。
【0005】
【特許文献1】特公平6−7943号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、このような実情に鑑みてなされたもので、塗料を選択するための入力情報が画像を利用して入力されることにより、使用者が所望する塗料を容易に且つ確実に選択することができるとともに、選択した塗料の使用方法を画像として表示することにより、塗料の使用方法を提供することができ、更には、色彩パターンを表示することにより、実際の色の組み合わせ情報を、視覚を介して確実に提供することができる塗装選択システム及び塗装選択方法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
請求項1記載の発明は、使用者が所望する被塗装物の用途に応じる塗料と塗装方法を提供するための塗装選択システムであって、塗装される前の被塗装物の状態を示す複数の第1画像情報と、該被塗装物毎の塗装工程を示す第2画像情報と、該被塗装物毎に塗装に必要な塗料の塗料情報とを有する記憶手段と、前記複数の第1画像情報から使用者が所望する第1画像情報を入力する入力手段と、前記入力手段に於いて入力される前記第1画像情報に応じて、前記記憶手段の前記第2画像情報及び前記塗料情報を検索する検索手段と、前記第1画像情報と、前記検索手段に於いて検索された前記第2画像情報及び前記塗料情報を表示する出力手段と、を有することを特徴とする塗装選択システムを提供する。
請求項2記載の発明は、前記第2画像情報が塗装工程に従う複数の工程画像情報からなることを特徴とする請求項1記載の塗装選択システムを提供する。
請求項3記載の発明は、前記工程画像情報が、色彩パターンに応じて異なる複数の色彩画像情報を有することを特徴とする請求項2記載の塗装選択システムを提供する。
請求項4記載の発明は、前記色彩パターンが、使用者が選択する一つの色に応じて作成される色彩パターンであることを特徴とする請求項3記載の塗装選択システムを提供する。
請求項5記載の発明は、前記塗装選択システムが、前記表示手段で表示される前記第2画像情報及び前記塗料情報を、記録媒体へ転送する転送手段を有していることを特徴とする請求項1記載の塗装選択システムを提供する。
請求項6記載の発明は、前記第2画像情報が動画情報であることを特徴とする請求項1又は2記載の塗装選択システムを提供する。
【0008】
請求項7記載の発明は、使用者が所望する被塗装物の用途に応じる塗料と塗装方法を提供するための塗装選択方法であって、使用者に被塗装物を表示する複数の画像情報を表示し、提示された前記複数の画像情報の中から使用者が塗装を所望する被塗装物に類似する一の画像情報を選択させ、選択された前記画像情報に応じる塗装に使用される塗料及び該塗料の使用方法を、塗料情報及び使用方法情報が格納される記憶手段から抽出し、前記抽出された塗料情報及び使用方法を塗装工程に沿う画像情報として表示することを特徴とする塗装選択方法を提供する。
請求項8記載の発明は、前記塗装工程を示す画像情報が、色彩パターンの異なる複数の画像情報を有することを特徴とする請求項7記載の塗装選択方法を提供する。
請求項9記載の発明は、前記色彩パターンが、使用者が選択する一つの色に応じて作成される色彩パターンであることを特徴とする請求項7記載の塗装選択方法を提供する。
請求項10記載の発明は、前記提供される画像情報が、記録媒体へ転送して提供することを特徴とする請求項7記載の塗装選択方法を提供する。
請求項11記載の発明は、前記画像情報が動画情報であることを特徴とする請求項7乃至10いずれかに記載の塗装選択方法を提供する。
これらの発明を提供することによって、上記課題を悉く解決する。
【発明の効果】
【0009】
請求項1記載の発明によって、使用者が塗装を所望する被塗装物を画面を利用して入力することができるので、確実に且つ正確に被塗装物の情報を入力することができ、的確な塗料及び塗装方法を提供することができる塗装選択システムを提供することができる。
請求項2記載の発明によって、塗装工程毎に工程画像情報が作成されているので、使用者は各工程を確実に且つ容易に確認することができる塗装選択システムを提供することができる。
請求項3及び4記載の発明によって、使用者は色彩画像情報を利用して容易に色彩の選択を行うことができる塗装選択システムを提供することができる。
請求項5記載の発明によって、使用者が得る情報を記録媒体に転送することができるので、使用者はいつでもどこでもこの情報を利用することができる塗装選択システムを提供することができる。
請求項6記載の発明によって、動画により塗装方法が示されるので、使用者は容易に塗装方法を知ることができる塗装選択システムを提供することができる。
【0010】
請求項7記載の発明によって、塗料を選択するための入力情報が画像を利用して入力されることにより、使用者が所望する塗料を容易に且つ確実に選択することができるとともに、選択した塗料の使用方法を画像として表示することにより、塗料の使用方法を提供することができる塗装選択方法を提供することができる。
請求項8及び9記載の発明によって、色彩パターンを表示することにより、実際の色の組み合わせ情報を、視覚を介して確実に提供することができる塗装選択方法を提供することができる。
請求項10記載の発明によって、使用者が得る情報を記録媒体に転送することができるので、使用者はいつでもどこでもこの情報を利用することができる塗装選択方法を提供することができる。
請求項11記載の発明によって、動画により塗装方法が示されるので、使用者は容易に塗装方法を知ることができる塗装選択方法を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
本発明を実施するための最良の形態を説明する。
本発明に係る塗装選択システム(1)の構成について、図面を参照しつつ説明する。
図1は、本発明に係る塗装選択システムの構成を示すブロック線図である。
本発明の塗装選択システム(1)は、記憶手段(2)と、入力手段(3)と、検索手段(4)と、出力手段(5)と転送手段(6)とを有している。
【0012】
記憶手段(2)は、塗装選択システム(1)で使用される全ての記録情報が格納されている。この塗装選択システム(1)で使用される記録情報は、第1画像情報(21)、第2画像情報(22)、塗料情報が格納されている。記憶手段(2)は、上記する如き情報を格納する記憶装置で構成されている。
【0013】
第1画像情報(21)は、塗装される前の被塗装物の状態を示す画像情報である。
この第1画像情報(21)が示す画像は、使用者が行う塗装箇所が示されており、例えば、柵、物置、雨戸、門扉、砂壁、ブロック塀、コンクリート塀、流し台、内壁、外壁、玄関戸、屋根、シャッター、車庫、路面、乗り物、天井、床、家具、建具、工作物、ガーデン用品等の屋内外の木部等の塗装を行う被塗装物(対象物)が示されている。
また、この第1画像情報(21)は、同じ被塗装物であっても、被塗装物の材質によって異なる画像情報として作成される。この材質は、例えば、木、金属、プラスチック、コンクリート、砂、石、瓦、トタン、皮、合成皮、ビニール、紙、ゴム、ガラス、既に塗装された塗装面等であり、これらの材質毎に画像情報が作成される。
【0014】
更にまた、この第1画像情報(21)が示す被塗装物は、劣化状態(劣化現象)に応じて多種多様に作成されている。この劣化状態とは、例えば、亀裂、ひび割れ、穴あき、欠落、チョーキング(白亜化)、黄変、変色、退色、シミ、エフロレッセンス、塗料の変質、(塗料の)剥がれ(連続剥がれ、小剥がれ)、ふくれ(大ふくれ、砂粒状ふくれ)、われ(線状われ、烏足われ、不規則われ)、錆び(点錆び、ふくれ錆び)、カビ、汚れ、油汚れ、埃、色褪、腐食、腐朽、虫食い、繁藻等の劣化状態に応じて作成されている。例えば、同じ金属製の柵であっても、錆びを有する金属製の柵と、塗料が剥離している金属製の柵であれば、劣化状態が異なるので、異なる2つの第1画像情報(21)が作成されることになる。
【0015】
第1画像情報(21)は、更に、劣化状態による劣化度に応じて異なる画像情報を作成することが好ましい。劣化度とは、劣化の状態に応じて区分されており、この劣化度に応じて画像情報が作成される。例えば、塗膜の劣化状態を区分化する場合であれば、塗膜の劣化現象が部分的に点在しており、錆びなどの劣化面積の合計が評価の対象とする塗膜面全体の面積の0.3%未満、又は塗膜が変色し粉化が発生している状態を劣化状態(i)とし、塗膜の劣化現象が塗膜全面に亘って発生しているが、活膜もあり、錆び等の劣化面積の合計が評価の対象とする塗膜面全体の面積の0.3%以上10%未満の場合、又は下塗りが透けて見える程度に粉化が甚だしく進行している状態を劣化状態(ii)とし、塗膜の劣化現象が塗膜全面に亘って発生しており、錆び等の劣化面積の合計が評価の対象とする塗膜面全体の面積の10%以上の場合の状態を劣化状態(iii)と定義し、劣化状態(i)乃至(iii)夫々の場合に応じて画像情報を作成する。
【0016】
この第1画像情報(21)は、被塗装物が配置されている場所(対象物の存在場所)に応じて異なる画像情報として作成することもできる。例えば、屋内、屋外、日向、日陰、風雨に曝される、海辺に近い等の配置条件に応じて異なる画像情報とすれば構わない。
尚、この配置条件は、画像情報として異なる第1画像情報(21)として作成することも可能であるが、付加的情報である追加の条件として、後述する入力手段(3)で入力するように設定することもできる。この入力方法としては、特に限定されないが、上記する如き配置条件を、使用者が選択するように設定する。
【0017】
上記する如く、第1画像情報(21)は、被塗装物の種類、材質、劣化状態、劣化状態の程度、被塗装物の配置条件等の詳細な条件に応じて作成される。
このように第1画像情報(21)を詳細な条件を有する画像情報として作成することによって、使用者が入力手段(3)から所望する被塗装物を選択する際に、使用者の所望する被塗装物と同条件を有する被塗装物の画像情報を選択することができるからである。
【0018】
第2画像情報(22)は、一つの第1画像情報(21)に表示される被塗装物の塗装工程を示す画像情報であり、第1画像情報(21)に対応するように作成されている。
この第2画像情報(22)は、被塗装物の塗装工程に従う複数の工程画像情報(23)からなることが好ましい。塗装工程に従う複数の画像で作成されることによって、使用者がこの第2画像情報(22)を閲覧する際に、各塗装工程の工程画像情報(23)毎に閲覧することが可能となり、工程毎に工程画像情報(23)を閲覧しながら、塗装作業を行うことができるからである。
【0019】
第2画像情報(22)は動画であることが好ましい。第2画像情報(22)が動画で作成されることによって、使用者が実際に行われる塗装方法や塗装順序を視覚的に確認することができるからである。
尚、第2画像情報(22)が動画によって作成される場合、第2画像情報(22)の第1フレーム(最初に表示される画像)の静止画を第1画像情報(21)の画像情報として利用することもできる(図2参照)。尚、図2では、第2画像情報(22)が3つの工程画像情報(23)から構成されているとともに、第2画像情報(22)の第1フレームの画像が第1画像情報(21)として作成されていることを示している。
【0020】
工程画像情報(23)は、第2画像情報(22)が示す被塗装物の塗装工程を示す画像情報である。例えば、塗装工程が、「下地処理工程」、「下塗り工程」と「上塗り工程」の3工程からなる塗装工程を有している場合であれば、各工程(「下地処理工程」と「下塗り工程」と「上塗り工程」)で行われる作業が、3つの各工程画像情報(23)に格納されることになる。
このとき、各工程画像情報(23)には、作業を実際に行う様子を示す動画情報が格納されることになるので、使用者はこの動画情報を閲覧することにより、塗装作業を視覚的に確認することができるとともに、複数の塗料を使用する場合であれば、使用する塗料の順番を確認することができる。
【0021】
塗料情報は、第1画像情報(21)に示される被塗装物を塗装する際に必要な塗料の情報である。この塗料情報は、第2画像情報(22)で示される塗装工程に於いて使用される塗料の情報である。尚、この塗料情報には、使用する塗料の情報と使用される塗装工程の時期的な情報(塗料を使用する時期)を含むことが好ましい。このように塗料の情報と使用する塗装工程の時期的な情報とを含むことによって、好適な使用時期を提示することができる。
尚、詳細は後述するが、この塗料情報が出力される方法は、使用者が所望する第1画像情報(21)を利用して入力を行った場合に、出力手段(5)に於いて出力する方法を採用することもできるし、各工程画像情報(23)が表示されるに追従して、各工程で塗料情報を出力手段(5)に於いて出力する方法を採用することもできる。
【0022】
第2画像情報(22)が有する工程画像情報(23)は、色彩パターンに応じて異なる複数の色彩画像情報(24)を有している。この色彩画像情報(24)は、第2画像情報(22)が有する複数の工程画像情報(23)の一つの工程画像情報である。この色彩画像情報は、被塗装物に色彩を施すためのシミュレーションを示している。この色彩画像情報(24)は、被塗装物の色彩を施すために、通常は、上塗り終了時又は塗装工程の最終工程で行われるが、特に限定される工程ではなく、被塗装物に応じてこの工程を設定すれば構わない。
【0023】
この色彩画像情報(24)は、被塗装物に色彩を施した状態の画像情報であり、被塗装物に応じて複数の色彩の組み合わせによる色彩パターンを作成して画像情報としている。この色彩画像情報(24)は、複数の色彩パターンを有する色彩の画像情報として作成することができるが、所定の基本的な配色パターンを有するグループに大別して作成しておくことが好ましい。この基本的な配色パターンは、特に限定されるものではなく、本システム(1)の利用者により適宜設定される。この基本的な配色パターンとしては、例えば、暖かい感じの色のグループ、落ち着いた感じの色のグループや冷たい感じの色のグループ等にグループ化して設定される。このように、色彩パターンを人間の視覚による色彩効果等により一定の条件下でグループ化させることにより、使用者は一定の方向性を有して被塗装物の色彩を決定することができる。
尚、この場合、使用者の選択する色彩パターンに応じた塗料が塗料情報として選択される。
【0024】
また、この色彩パターンは、使用者が任意に選択した1つの色を基準とする色彩パターンを画像情報とすることもできる。この場合、選択される1つの色を基準とする色彩グループ(上記の如きグループ)が色彩画像情報として作成される。
尚、これらの色彩パターンは、色彩画像情報(24)が表示される前に、使用者によって、上記の如き条件が入力されることによって、グループ化された色彩パターンが色彩画像情報(24)として作成され、表示されることになる。
また、色彩を被塗装物に塗装する工程を動画情報として、この色彩画像情報(24)として具備させても構わない。
尚、色彩パターンの表示方法は特に限定されるものではないが、図4に示す如く、6つの色彩パターンを有して表示されており、このように複数で表示される色彩パターンから使用者の所望する色彩パターンを選択することができるようにする。尚、図4では、6つの家を色彩する場合の色彩パターンを示している。
【0025】
入力手段(3)は、使用者の所望する被塗装物の条件を入力する入力装置である。
この入力手段(3)は、後述する出力手段(5)に於いて表示される複数の第1画像情報(21)の中から、使用者の被塗装物と同じ又は最も類似する画像情報を選択することによって、この第1画像情報(21)を入力情報として後述する検索手段(4)へ送る。
このとき、第1画像情報(21)を選択する場合、記憶手段(2)に記憶される第1画像情報(21)全てを出力手段(5)に於いて表示しても構わないが、被塗装物の種類をある程度限定してから、該当する第1画像情報(21)を表示することが好ましい。例えば、被塗装物の種類を先に選択することによって、使用者の所望しない被塗装物の第1画像情報(21)を閲覧する手間を省くことができる。尚、上記の如き選択方法としては、被塗装物を、階層構造を有するグループ化にして、使用者が所望する被塗装物を選択することができるように設定することが好ましい。
【0026】
検索手段(4)は、入力手段(3)に於いて選択された第1画像情報(21)に応じる第2画像情報(22)及び塗料情報を記録手段(2)から検索する。
この検索手段(4)が行う検索は、第2画像情報(22)及び塗料情報が第1画像情報(21)に対応して記憶されているので、第2画像情報(22)及び塗料情報が有する第1画像情報(21)の情報を検索することによって行われる。
【0027】
出力手段(5)は、第1画像情報(21)と、検索手段(4)に於いて検索された第2画像情報(22)及び塗料情報を表示する。この出力手段(5)は、通常のディスプレイを採用することができる。
尚、この出力手段(5)は、所定の画像を表示することができるとともに、表示した画像に直接触れることにより該画像を選択したことを感知することができる、入力手段(3)の機能を兼ね備えるタッチパネルを具備する表示装置が好ましい。このようなタッチパネルを具備する表示装置を、塗料が販売される場所に設置しておくことにより、使用者はこの表示装置を利用することによって適宜に塗料を選択することができるからである。
尚、この出力手段(5)の有するタッチパネル等の表示画面(ディスプレイ)は、使用者が直接触れて感知するタイプのものを採用することもでき、又、ペン形状の入力装置を利用して表示画面を触れて感知するタイプのものを採用することもできる。
【0028】
図3は、使用者が出力手段(5)を利用して、階層構造に区分された第1画像情報(21)を選択する場合の一例実施例を示している。この階層構造で示される各階層にあるグループが出力手段(5)で示されることになる。この各階層で示されるグループを選択することによって、該グループの下層に位置するグループが選択され、出力手段(5)で下層に位置するグループ全てが表示される。このようにして、使用者は自らの所望する被塗装物を選択することになる。例えば、図3に示される階層構造の場合であれば、まず、第2層(52)にあるグループ(A、B)に夫々、「屋外」、「屋内」の2つのグループを設け、その下第3層(53)に夫々のグループに応じる「フェンス」「ブロック塀」「物置」「内壁」等の被塗装物の対象物をリンクさせる。
次いで、第3層(53)のグループを選択すると、第4層(54)に格納される第1画像情報(21)が複数表示されて、使用者はこの中から自らの所望する被塗装物の状態と同じ又は最も類似している画像を選択する。
尚、第4層(54)に第3層(53)にある各グループの材質のグループを設けてもよい。このように材質のグループを設けることによって、使用者の第1画像情報(21)を選択する手間を省くことができるからである。
【0029】
また更に、図3で示される如き第1画像情報(21)が選択される前に、劣化状態を選択することのできる階層(図示せず)を設けても構わない。このように劣化状態を表示する階層を設けることによって、使用者の第1画像情報(21)を選択する手間を省くことができる。
上記の如き第1画像情報(21)を、階層構造を有するグループ化して表示する方法
を利用することによって、使用者は効果的に所望する第1画像情報(21)を選択することができる。
【0030】
転送手段(6)は、出力手段(5)で出力される第1画像情報(21)、第2画像情報(22)及び塗料情報を、記録媒体(図示せず)へ転送することができる。この記録媒体は、フレキシブル・ディスク(FD)、CD−ROM、DVD−ROM、光磁気ディスク(MO)、フラッシュメモリ等を採用することできる。これらの記録媒体を利用することによって、容易に上記する情報を使用者は持ち帰ることができる。
尚、転送手段(6)は、上記の如き記録媒体に電子情報を記録することができる装置を採用することができる。
【0031】
本発明に係る塗装選択システム(1)は、ネットワーク(図示せず)を利用して構築することも可能である。例えば、入力手段(3)と出力手段(5)を使用者の家庭用端末(図示せず)とし、検索手段(4)及び記憶手段(2)をサーバ(図示せず)として構築する。このように構築することのよって、使用者は自宅にいながら、自らの所望する被塗装物の塗装情報を、ネットワーク回線を使用することによって得ることができる。尚、この場合転送手段(6)は、検索手段(4)で検索された情報を家庭用端末へ送ることのできる装置を利用するととともに、家庭用端末が有する記録手段や記録媒体に記録することによって、適宜塗装情報を利用することができる。
以上が本発明に係る塗装選択システムの説明である。
【0032】
次に、本発明の塗装選択システム(1)の動作を、図面を参照して説明する。
まず、本システム(1)を使用するために、記録手段(2)に設けられる第1画像情報(21)、第2画像情報(22)及び塗料情報が準備される。
このとき、システム(1)を設計する設計者は、第1画像情報(21)と、この第1画像情報(21)に応じる第2画像情報(22)及び塗料情報を関連付けて、記憶手段(2)に記録させる。尚、このとき、第1画像情報(21)は、図3で示す如く、階層構造を有するようにグループ化して記憶手段(2)へ格納される。
尚、第1画像情報(21)は、できるだけ多種多様な画像を用意することが好ましい。多種多様な画像を用意することによって、使用者の所望する被塗装物で、劣化状態の類似する画像を用意することができるからである。
尚、本システム(1)は、入力手段(3)及び出力手段(5)の機能を具備するタッチパネルの装置の場合を説明するが、これに限定されるものではなく、入力手段(3)と出力手段(5)を有する家庭用端末が、検索手段(4)、記憶手段(2)と転送手段(6)を有するサーバにインターネットを介して接続されるタイプの装置でも構わない。
【0033】
本システム(1)の基本的な動作の流れは、図5に示す如く、先ず、使用者が、塗装を所望する被塗装物に関する情報を入力手段(3)により入力する(S1)。
尚、入力される入力情報に応じて出力手段(5)の出力画面上に適宜選択される入力条件を表示して条件を入力しながら第1画像情報を選択する方法を採用することもできるし、又、被塗装物の劣化状態を示す第1画像情報(21)を初めから複数表示して、使用者に適宜選択させる方法を採用することもできる。
【0034】
入力された入力情報に応じて、第1画像情報(21)が表示される(S2)。
このとき、使用者は、表示された第1画像情報(21)を視認することによって、所望する被塗装物と所望する条件とが一致するか確認する。このように塗料を選択する際に、被塗装物が出力手段(5)の画面上に表示されることになるので、使用者は所望する用途に好適に適合する塗装方法や使用される塗料を選択することができるようになる。
第1画像情報(21)が選択されると、検索手段(4)は記憶手段(2)から該第1画像情報(21)に対応する第2画像情報(22)及び塗料情報が検索される(S3)。
【0035】
検索手段(4)によって、検索された第2画像情報(22)及び塗料情報は、出力手段(5)へ送られて、出力手段(5)で表示される(S4)。
このとき、出力手段(5)に送られた第2画像情報(22)は、工程毎に動画が表示されるとともに、この工程で利用される塗料の塗料情報が表示される。このため、使用者は、第2画像情報(22)を閲覧することによって、塗装工程を知ることができるとともにこの工程で使用される塗料とその使用方法をも知ることができる(S5)。
尚、この出力手段(5)で出力される第2画像情報(22)及び塗料情報は、転送手段(6)によって、使用者が所有する記録媒体へと情報が転送される(S6)。
使用者は、この記録媒体を利用することによって、いつでもどこでも記録される第2画像情報(22)及び塗料情報を閲覧することができる。
以上が本システムを利用する基本的な動作である。
【0036】
次に、使用者が所望する被塗装物に好適な塗料の選択とその塗装方法が選択される具体的な動作を説明する。
使用者が、藻汚れのブロック塀を塗装しようとする(図6)。尚、図6は、藻汚れのブロック塀を示しており、符号(61)が藻汚れを示している。
使用者は、先ず、塗装を所望する被塗装物に劣化状態と最も類似する画像(第1画像情報(21))を選択するために、入力手段(3)により入力情報を入力する。
このとき、入力手段(3)により、出力手段(5)で出力される条件に応じて入力情報が入力される。この場合であれば、この「ブロック塀」は、「屋外」にある被塗装物であり、被塗装物が「塀」であり、材質が「ブロック(コンクリートブロック)」であり、劣化場所が「表面」であり、劣化状態が「藻汚れ」であるという入力情報を有している。
従って、図3で示される階層構造の表示方法を利用する場合であれば、先ず、「屋外」又は「屋内」と表示される(第1層(51)での表示)。次に、「屋外」が入力手段(3)により選択される(タッチパネルであれば「屋外」が表示されるエリアに使用者が直接触れる)。
【0037】
「屋外」が選択されると、次に、「塀」、「物置」、「外壁」、「柵」等の屋外にある被塗装物が複数表示される(リンクされた第2層(52)が表示される)。そして、これらの中から「塀」が入力手段(3)により選択される(タッチパネルで「塀」が表示されるエリアに使用者が直接触れる)。
「塀」が選択されると、次に、「スチール」、「合成樹脂」、「アルミニウム」、「コンクリート」等の材質が複数表示される(リンクされた第3層(53)が表示される)。そして、これらの中から「コンクリート」を入力手段(3)により選択する(タッチパネルで「コンクリート」が表示されるエリアに使用者が直接触れる)。
「コンクリート」が選択されると、次に、「錆び」、「藻汚れ」、「剥がれ」等の劣化状態が表示される(リンクされた第4層(54)が表示される)。このとき、劣化状態を示す複数の第1画像情報(21)が表示され、使用者はこの中から塗装を所望する被塗装物に最も類似する劣化状態である画像を選択する。
尚、このとき、劣化状態の程度に応じて更に、劣化状態の程度の異なる第1画像情報(21)を複数表示させても構わない。
このとき、使用者は、塗装を所望する被塗装物を出力手段(5)の画面上に表示される画像を見ながら選択することができるので、確実に且つ正確に自らの所望する用途に応じる入力情報(入力条件)を入力することができる。
【0038】
使用者の塗装を所望する被塗装物に最も類似する被塗装物が表示する第1画像情報(21)が出力手段(5)により表示され、使用者はこの第1画像情報(21)を選択する。
使用者によって第1画像情報(21)が選択されると、先ず、検索手段(4)が使用者によって選択された第1画像情報(21)に応じる第2画像情報(22)及び塗料情報を記憶手段(2)より検索する。
検索手段(4)は、第1画像情報(21)に対応する第2画像情報(22)及び塗料情報を検索し、出力手段(5)で出力する。
この場合、まず、図7(a)で示される如き、藻汚れのブロック塀の画像が表示される。この画像は、第1画像情報(21)の画像であり、第2画像情報(22)の第1フレームの画像であってもよい。
次に、最初の塗装工程が表示される。この場合、下地処理として、藻の除去が必要であるので、図7(b)に示される如く、藻を除去するために、カビ取り剤を含有するローラで壁面へカビ取り剤を塗布する動画が表示される。尚、この第2画像情報(22)で表示される際に、使用されるカビ取り剤や、褐色になり脱色される様子を示す様子を文字表示することが好ましい。尚、図7(b)の斜線部分(71)は、カビ取り剤が塗布された部分を示している。
次いで、下地処理の次の塗装工程が表示される。この場合、下地処理で藻がカビ取り剤を使用することによって除去されているので、水洗いを行い乾燥させる工程を表示する(図7(c)参照)。尚、図7(c)は、塗装工程が終了した状態を示すブロック塀が示されている。
以上のことから、使用者は、第2画像情報(22)と塗料情報とを、画像を閲覧することによって、使用される塗料及び塗装方法を知ることができる。
【0039】
また、色付けを行うことを所望する使用者は、色彩パターンを出力手段(5)の画面上に表示するように入力手段(3)から要求情報を送信する。このとき、色彩画像情報である色彩パターンの表示の要求を受けた場合には、記憶手段(2)に格納される色彩画像情報の中から、被塗装物に対応する色彩が施された色彩パターンを数点出力手段(5)により表示する。この場合であれば、ブロック塀に、「暖かい色」、「落ち着いた色」や「冷たい色」等の色の基本パターンが示される幾つかの色彩パターンが表示されることとなる(図4で示される如き複数のパターンが表示される)。
使用者は、これら色彩パターンから自らが所望する色彩パターンを有する画面を選択する。この選択により、必要な塗料とその塗装方法とが、上記の如き検出手段(4)により検索され、この検索された動画情報(第2画像情報と塗料情報)が出力手段(5)により出力される。このようにして、使用者は、下地処理工程から色付け工程までに利用される塗料及びこの塗料を利用するための塗装方法の情報を得ることができる。
尚、これらの情報も、転送手段(6)を利用して記録媒体へと記録することができる。
【0040】
次に、使用者が、カビの生える内壁を塗装しようとする場合を説明する(図8参照)。尚、図8は、カビの生える内壁を示している。
使用者は、先ず、塗装を所望する被塗装物に劣化状態と最も類似する画像(第1画像情報(21))を選択するために、入力手段(3)により入力情報を入力する。
このとき、入力手段(3)により、出力手段(5)で出力される条件に応じて入力情報が入力される。この場合であれば、この「内壁」は、「屋内」にある被塗装物であり、被塗装物が「壁」であり、材質が「砂」であり、劣化場所が「表面」であり、劣化状態が「カビ」であるという入力情報を有している。尚、場所情報に「湿度が高い」等のその場所の特有の条件を設けることもできる。
従って、階層構造の表示方法を利用する場合であれば、先ず、「屋外」又は「屋内」と表示される。次に、「屋内」が入力手段(3)により選択される(タッチパネルであれば「屋内」が表示されるエリアに使用者が直接触れる)。
【0041】
「屋内」が選択されると、次に、「壁」、「床」等の屋内にある被塗装物が複数表示される。そして、これらの中から「壁」が入力手段(3)により選択される(タッチパネルで「壁」が表示されるエリアに使用者が直接触れる)。
「壁」が選択されると、次に、「スチール」、「合成樹脂」、「アルミニウム」、「砂」等の材質が複数表示される。そして、これらの中から「砂」を入力手段(3)により選択する(タッチパネルで「砂」が表示されるエリアに使用者が直接触れる)。
「砂」が選択されると、次に、「錆び」、「カビ」、「藻汚れ」、「剥がれ」等の劣化状態が表示される。このとき、劣化状態を示す複数の第1画像情報(21)が表示され、使用者はこの中から塗装を所望する被塗装物に最も類似する劣化状態である画像を選択する。
尚、このとき、劣化状態の程度に応じて更に、劣化状態の程度の異なる第1画像情報(21)を複数表示させても構わない。
このとき、使用者は、塗装を所望する被塗装物を出力手段(5)の画面上に表示される画像を見ながら選択することができるので、確実に且つ正確に自らの所望する用途に応じる入力情報(入力条件)を入力することができる。
【0042】
使用者は、塗装を所望する被塗装物に最も類似する被塗装物が表示される第1画像情報(21)が出力手段(5)に表示され、この第1画像情報(21)を選択する。
使用者によって第1画像情報(21)が選択されると、先ず、検索手段(4)が使用者によって選択された第1画像情報(21)に応じる第2画像情報(22)及び塗料情報を記憶手段(2)より検索する。
検索手段(4)は、第1画像情報(21)に対応する第2画像情報(22)及び塗料情報を検索し、出力手段(5)で出力する。
この場合、まず、図9(a)で示される如き、カビの生えた内壁の画像が表示される。図9(a)では、符号(91)がカビを示している。
次に、最初の塗装工程が表示される。この場合、下地処理として、カビの除去が必要であるので、図9(b)に示される如く、カビ部分にカビ取り剤が塗布されてカビを除去する工程が表示される。尚、この第2画像情報(22)で表示される際に、使用される塗料及びこの塗料の使用方法を文字表示することが好ましい。尚。図9(b)の斜線部分(92)は、カビ取り剤が塗布された部分を示している。
次いで、下地処理の次の塗装工程が表示される。この場合、下地処理で藻がカビ取り剤を使用することによって除去されているので、水洗いを行い乾燥させる工程を表示する(図9(c)参照)。尚、図9(c)は塗装工程が終了した内壁を示している。
以上のことから、使用者は、第2画像情報(22)と塗料情報とを、画像を閲覧することによって、使用される塗料及び塗装方法を知ることができる。
また、色付けを行うことを所望する使用者は、上記する如く、色彩パターンを出力手段(5)の画面上に表示するように入力手段(3)から要求情報を送信して、色彩パターンを表示させることによって、適宜選択することもできる。また、転送手段(6)を利用してこれら情報を記録媒体に保存する。
【0043】
次に、使用者が、錆びた金網フェンス(柵)を塗装しようとする場合を説明する(図10参照)。尚、図10は、錆びた金網フェンスを示しており、符号(100)は錆びを示す。
使用者は、先ず、塗装を所望する被塗装物に劣化状態と最も類似する画像(第1画像情報(21))を選択するために、入力手段(3)により入力情報を入力する。
このとき、入力手段(3)により、出力手段(5)で出力される条件に応じて入力情報が入力される。この場合であれば、この「フェンス(柵)」は、「屋外」にある被塗装物であり、被塗装物が「柵」であり、材質が「鉄」であり、劣化状態が「錆び」であるという入力情報を有している。尚、この場合、劣化状態の程度の情報を入力情報として設定しておいてもよい。
従って、階層構造の表示方法を利用する場合であれば、先ず、「屋外」又は「屋内」と表示される。次に、「屋外」が入力手段(3)により選択される(タッチパネルであれば「屋外」が表示されるエリアに使用者が直接触れる)。
【0044】
「屋外」が選択されると、次に、「外壁」、「柵」、「物置」等の屋外にある被塗装物が複数表示される。そして、これらの中から「柵」が入力手段(3)により選択される(タッチパネルで「柵」が表示されるエリアに使用者が直接触れる)。
「柵」が選択されると、次に、「スチール」、「合成樹脂」、「アルミニウム」、「鉄」等の材質が複数表示される。そして、これらの中から「鉄」を入力手段(3)により選択する(タッチパネルで「鉄」が表示されるエリアに使用者が直接触れる)。
「鉄」が選択されると、次に、「錆び」、「カビ」、「藻汚れ」、「剥がれ」等の劣化状態が表示される。このとき、「錆び」を選択するか、又は劣化状態を示す複数の第1画像情報(21)が表示され、使用者はこの中から塗装を所望する被塗装物に最も類似する劣化状態である画像を選択する。
尚、このとき、劣化状態の程度に応じて更に、劣化状態の程度の異なる第1画像情報(21)を複数表示させても構わない。
このとき、使用者は、塗装を所望する被塗装物を出力手段(5)の画面上に表示される画像を見ながら選択することができるので、劣化状態の程度に応じて、確実に且つ正確に自らの所望する用途に応じる入力情報(入力条件)を入力することができる。
【0045】
使用者は、塗装を所望する被塗装物に最も類似する被塗装物が表示される第1画像情報(21)が出力手段(5)に表示され、この第1画像情報(21)を選択する。
使用者によって第1画像情報(21)が選択されると、先ず、検索手段(4)が使用者によって選択された第1画像情報(21)に応じる第2画像情報(22)及び塗料情報を記憶手段(2)より検索する。
検索手段(4)は、第1画像情報(21)に対応する第2画像情報(22)及び塗料情報を検索し、出力手段(5)で出力する。
この場合、まず、図11(a)で示される如き、錆びが付着する金網フェンスの画像が表示される。
次に、最初の塗装工程が表示される。この場合、下地処理として、金ブラシを使用して錆びを除去するために、図11(b)に示される如く、金ブラシを利用して錆びを取り除く様子を表示する。尚、この第2画像情報(22)で表示される際に、使用される塗料及びこの塗料の使用方法を文字表示することが好ましい。
次いで、下地処理の次の塗装工程が表示される。この場合、下地処理で錆びが取り除かれたので、下塗り工程として、錆び止め塗料を塗布する工程が表示される(図11(c)参照)。図11(c)で示される斜線部(101)が錆び止めが塗布された部分である。
そして、下塗りの次の塗装工程が表示される。この場合、下塗り工程で錆び止めが塗布されたので、上塗り工程として、鉄部用塗料が塗布される塗装工程が表示される(図11(d)参照)。図11(d)で示される符号(102)で示された部分に鉄部用塗料が塗布されていることを示す。
尚、この塗装工程は、下地処置工程、下塗り工程、上塗り工程と3つの工程から塗装工程が成り立っており、各工程で必要な塗料とその使用方法が出力手段(5)で表示されることになる。
以上のことから、使用者は、第2画像情報(22)と塗料情報とを、画像を閲覧することによって、使用される塗料及び塗装方法を知ることができる。
また、色付けを行うことを所望する使用者は、上記する如く、色彩パターンを出力手段(5)の画面上に表示するように入力手段(3)から要求情報を送信して、色彩パターンを表示させることによって、適宜選択される。また、転送手段(6)を利用してこれら情報を記録媒体に保存する。
【0046】
使用者が、屋根のひさしに孔食の錆びを有するスチール製物置を塗装する場合を説明する(図12参照)。図12は、劣化状態を有するスチール製物置を示す。
使用者は、先ず、塗装を所望する被塗装物の劣化状態と最も類似する画像(第1画像情報(21))を選択するために、入力手段(3)により入力情報を入力する。
このとき、入力手段(3)により、出力手段(5)で出力される条件に応じて入力情報を入力される。この場合であれば、この「スチール製物置」は、「屋外」にある被塗装物であり、被塗装物が「物置」であり、材質が「スチール」であり、劣化場所が「ひさし」であり、劣化状態が「孔食の錆び」であるという入力情報を有している。
従って、図3で示される階層構造の表示方法を利用する場合であれば、先ず、「屋外」又は「屋内」とする表示がされる。次に、「屋外」が入力手段(3)により選択される(タッチパネルであれば「屋外」が表示されるエリアに使用者が直接触れる)。
「屋外」が選択されると、次に、「物置」、「外壁」、「柵」等の屋外にある被塗装物が複数表示される。そして、これらの中から「物置」が入力手段(3)により選択される(タッチパネルで「物置」が表示されるエリアに使用者が直接触れる)。
「物置」が選択されると、次に、「スチール」、「合成樹脂」、「アルミニウム」等の材質が複数表示される。そして、これらの中から「スチール」が入力手段(3)により選択される(タッチパネルで「スチール」が表示されるエリアに使用者が直接触れる)。
「スチール」が選択されると、次に、「錆び」、「孔食」、「剥がれ」等の劣化状態が表示される。このとき、劣化状態を示す複数の第1画像情報(21)が表示され、使用者はこの中から塗装を所望する被塗装物に最も類似する劣化状態である画像を選択する。この場合、「錆び」と「孔食」の2種類の劣化状態を選択する。
尚、このとき、夫々の劣化状態に応じて更に、劣化状態の異なる第1画像情報(21)を複数表示させても構わない。尚、使用者は、塗装を所望する被塗装物を出力手段(5)の画面上に表示される画像を見ながら選択することができるので、確実に且つ正確に自らの所望する用途に応じる入力情報(入力条件)を入力することができる。
【0047】
使用者が、塗装を所望する被塗装物に最も類似する被塗装物が表示される第1画像情報(21)が出力手段(5)に表示され、この第1画像情報(21)を選択する。
使用者によって第1画像情報(21)が選択されると、先ず、検索手段(4)が使用者によって選択された第1画像情報(21)に応じる第2画像情報(22)及び塗料情報を記憶手段(2)より検索する。検索手段(4)は、第1画像情報(21)に対応する第2画像情報(22)及び塗料情報を検索し、出力手段(5)で出力する。
【0048】
使用者は、塗装を所望する被塗装物に最も類似する被塗装物が表示される第1画像情報(21)が出力手段(5)に表示され、この第1画像情報(21)を選択する。
使用者によって第1画像情報(21)が選択されると、先ず、検索手段(4)が使用者によって選択された第1画像情報(21)に応じる第2画像情報(22)及び塗料情報を記憶手段(2)より検索する。
検索手段(4)は、第1画像情報(21)に対応する第2画像情報(22)及び塗料情報を検索し、出力手段(5)で出力する。
この場合、まず、図13(a)で示される如き、孔食の錆びを有するスチールの画像が表示される。図13(a)では、符号(131)が孔食の錆びを示している。
【0049】
次に、最初の塗装工程が表示される。この場合、マスキングテープ、ロールマスクを使用して養生し、錆びの部分のペーパー掛けを行い、ウェスで乾拭きする様子を表示する。尚、図13(b)は錆びの部分にペーパー掛けを行った後の状態を示している。
次いで、上記塗装工程が終了すると次の塗装工程が表示される。この場合、下塗り工程として、錆び止めスプレーを塗布する塗装工程が表示される(図13(c)参照)。尚、このとき、塗装工程で使用される錆び止めスプレー等が塗料情報として表示される。図13(c)の斜線部分(132)は、錆び止めスプレーが塗布された箇所を示す。
【0050】
そして、下塗りの次の塗装工程が表示される。この場合、下塗り工程で錆び止めが塗布されたので、孔食部にパテ付けを行う様子を表示する(図14(a)参照)。図14(a)の白抜き部分(141)はパテ付けが行われた箇所である。
次に、パテ付けがされると、パテをサンドペーパーで研磨する塗装工程が施される。
パテの研磨が終了すると、次の塗装工程が表示される(図14(b)参照)。この場合、上塗り工程として、ラッカースプレーが使用される様子が表示される。尚、使用されるラッカースプレーの情報が塗料情報として表示される。図14(b)では、ラッカースプレーによって塗布された部分を、符号(142)で示している。
尚、図14(c)は、塗装工程が終了した状態の物置が表示されている。
以上のことから、使用者は、第2画像情報(22)と塗料情報とを、画像を閲覧することによって、使用される塗料及び塗装方法を知ることができる。
また、色付けを行うことを所望する使用者は、上記する如く、色彩パターンを出力手段(5)の画面上に表示するように入力手段(3)から要求情報を送信して、色彩パターンを表示させることによって、適宜選択する。また、転送手段(6)を利用してこれら情報を記録媒体に保存する。
このように、複数の劣化状態を有する被塗装物であっても、入力情報から被塗装物の劣化状態及び劣化状態の程度が入力されることにより、塗装工程に必要な塗料とその塗装方法を使用者に教えることができる。
【図面の簡単な説明】
【0051】
【図1】本発明に係る塗装選択システムの構成を示すブロック線図である。
【図2】第1及び第2画像情報の構造の一実施形態を示す。
【図3】画像情報が階層構造を有して構築された場合の構造図を示す。
【図4】色彩パターンの一実施例を示す。
【図5】本発明のシステムが行う動作を示すフローチャートである
【図6】第1画像情報で示される画像の一実施例を示す。
【図7】図6で示される第1画像情報に対応する第2画像情報に於ける各工程の画像を示す。
【図8】第1画像情報で示される画像の一実施例を示す。
【図9】図8で示される第1画像情報に対応する第2画像情報に於ける各工程の画像を示す。
【図10】第1画像情報で示される画像の一実施例を示す。
【図11】図10で示される第1画像情報に対応する第2画像情報に於ける各工程の画像を示す。
【図12】第1画像情報で示される画像の一実施例を示す。
【図13】図12で示される第1画像情報に対応する第2画像情報に於ける各工程の画像を示す。
【図14】図13で示される塗装工程の次の塗装工程の画像を示す。
【符号の説明】
【0052】
1・・・・・塗装選択システム
2・・・・・記憶手段
21・・・・第1画像情報
22・・・・第2画像情報
3・・・・・入力手段
4・・・・・検索手段
5・・・・・出力手段
6・・・・・転送手段
【技術分野】
【0001】
本発明は、塗装選択システム及び塗装選択方法に関し、より詳しくは、使用者の用途に適した塗料とその使用方法を容易に且つ迅速に選択することができるとともに使用者に提供することができる塗装選択システム及び塗装選択方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、家庭用塗料は多種多様な品物が存在し、品種、色や使用用途に応じて販売店に整理されて陳列され、使用者の用途に応じて使用者自らが適宜に選択して使用されていた。 特に、家庭用塗料は、木、金属、プラスチック、コンクリート、土、砂、瓦、皮、合成皮、ビニール等の塗料を塗装する対象材質に応じて塗料を選択しなければならないこと、また、屋内、屋外、日向又は日陰等の対象材質の存在場所、更には、床、壁、天井や屋根等の対象材質の使用場所に応じて塗料を選択しなければならないこと、また、塗料を塗装する対象材質が錆びているかいないか、錆びが浮いているかいないか等の対象材質が有する素地の状態に応じて塗料を選択しなければならないこと等の詳細な条件を基にして適宜選択しなければならなかった。
しかしながら、上記する如く、現在販売されている塗料はその種類が多く、またその用途に応じて様々な塗料が存在しているため、使用者自らが所望する塗料を選択することが極めて困難であると言う問題点を有していた。
このため、例えば特許文献1に記載されるような使用者の用途に応じた塗料を適切に選択することができる装置が創出されている。
【0003】
特許文献1に記載される発明は、「対象材質」や「使用場所」等を入力することによって、この使用者が使用する最も適切な塗料を選択することができる発明である。
しかしながら、この発明は、塗料を選択するための入力情報が、予め設定された情報から文字検索することにより入力されるため、使用者の主観によって入力される情報が変更される可能性が高かった。例えば、対象材質に錆びが付着した状態であることを入力するためには、例えば、「錆びを有する」や錆び「有り」等と表示された条件を選択することによって、入力情報を入力することは可能であるが、どの程度の錆びを有しているのかという錆びの程度を入力情報とすることはできなかった。例え、文字検索として「錆びが多い」や「錆びが少ない」という入力情報を設けたとしても、使用者によってどの程度が「多い」のかまた「少ない」のか判断することができず、入力情報として一定とならない問題点を有していた。
特に、対象材料に新しく色を付ける場合には、特許文献1に記載される発明では塗装選択時に於ける使用者の主観や記憶(思い込み)に左右されることが大きく、実際に購入して塗料を塗装した場合に、使用者の想像していた色と異なることがあった。
【0004】
また、特許文献1に記載される塗装選択装置は、使用者の考える用途に応じる最適な塗料を選択することはできるが、選択された塗料の使用方法を示すまでには至らなかった。このため、使用者の要求に応じる塗料は選択できても、選択される塗料が複数に亘る場合には、好適な使用方法が解らないという問題を抱えていた。
【0005】
【特許文献1】特公平6−7943号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、このような実情に鑑みてなされたもので、塗料を選択するための入力情報が画像を利用して入力されることにより、使用者が所望する塗料を容易に且つ確実に選択することができるとともに、選択した塗料の使用方法を画像として表示することにより、塗料の使用方法を提供することができ、更には、色彩パターンを表示することにより、実際の色の組み合わせ情報を、視覚を介して確実に提供することができる塗装選択システム及び塗装選択方法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
請求項1記載の発明は、使用者が所望する被塗装物の用途に応じる塗料と塗装方法を提供するための塗装選択システムであって、塗装される前の被塗装物の状態を示す複数の第1画像情報と、該被塗装物毎の塗装工程を示す第2画像情報と、該被塗装物毎に塗装に必要な塗料の塗料情報とを有する記憶手段と、前記複数の第1画像情報から使用者が所望する第1画像情報を入力する入力手段と、前記入力手段に於いて入力される前記第1画像情報に応じて、前記記憶手段の前記第2画像情報及び前記塗料情報を検索する検索手段と、前記第1画像情報と、前記検索手段に於いて検索された前記第2画像情報及び前記塗料情報を表示する出力手段と、を有することを特徴とする塗装選択システムを提供する。
請求項2記載の発明は、前記第2画像情報が塗装工程に従う複数の工程画像情報からなることを特徴とする請求項1記載の塗装選択システムを提供する。
請求項3記載の発明は、前記工程画像情報が、色彩パターンに応じて異なる複数の色彩画像情報を有することを特徴とする請求項2記載の塗装選択システムを提供する。
請求項4記載の発明は、前記色彩パターンが、使用者が選択する一つの色に応じて作成される色彩パターンであることを特徴とする請求項3記載の塗装選択システムを提供する。
請求項5記載の発明は、前記塗装選択システムが、前記表示手段で表示される前記第2画像情報及び前記塗料情報を、記録媒体へ転送する転送手段を有していることを特徴とする請求項1記載の塗装選択システムを提供する。
請求項6記載の発明は、前記第2画像情報が動画情報であることを特徴とする請求項1又は2記載の塗装選択システムを提供する。
【0008】
請求項7記載の発明は、使用者が所望する被塗装物の用途に応じる塗料と塗装方法を提供するための塗装選択方法であって、使用者に被塗装物を表示する複数の画像情報を表示し、提示された前記複数の画像情報の中から使用者が塗装を所望する被塗装物に類似する一の画像情報を選択させ、選択された前記画像情報に応じる塗装に使用される塗料及び該塗料の使用方法を、塗料情報及び使用方法情報が格納される記憶手段から抽出し、前記抽出された塗料情報及び使用方法を塗装工程に沿う画像情報として表示することを特徴とする塗装選択方法を提供する。
請求項8記載の発明は、前記塗装工程を示す画像情報が、色彩パターンの異なる複数の画像情報を有することを特徴とする請求項7記載の塗装選択方法を提供する。
請求項9記載の発明は、前記色彩パターンが、使用者が選択する一つの色に応じて作成される色彩パターンであることを特徴とする請求項7記載の塗装選択方法を提供する。
請求項10記載の発明は、前記提供される画像情報が、記録媒体へ転送して提供することを特徴とする請求項7記載の塗装選択方法を提供する。
請求項11記載の発明は、前記画像情報が動画情報であることを特徴とする請求項7乃至10いずれかに記載の塗装選択方法を提供する。
これらの発明を提供することによって、上記課題を悉く解決する。
【発明の効果】
【0009】
請求項1記載の発明によって、使用者が塗装を所望する被塗装物を画面を利用して入力することができるので、確実に且つ正確に被塗装物の情報を入力することができ、的確な塗料及び塗装方法を提供することができる塗装選択システムを提供することができる。
請求項2記載の発明によって、塗装工程毎に工程画像情報が作成されているので、使用者は各工程を確実に且つ容易に確認することができる塗装選択システムを提供することができる。
請求項3及び4記載の発明によって、使用者は色彩画像情報を利用して容易に色彩の選択を行うことができる塗装選択システムを提供することができる。
請求項5記載の発明によって、使用者が得る情報を記録媒体に転送することができるので、使用者はいつでもどこでもこの情報を利用することができる塗装選択システムを提供することができる。
請求項6記載の発明によって、動画により塗装方法が示されるので、使用者は容易に塗装方法を知ることができる塗装選択システムを提供することができる。
【0010】
請求項7記載の発明によって、塗料を選択するための入力情報が画像を利用して入力されることにより、使用者が所望する塗料を容易に且つ確実に選択することができるとともに、選択した塗料の使用方法を画像として表示することにより、塗料の使用方法を提供することができる塗装選択方法を提供することができる。
請求項8及び9記載の発明によって、色彩パターンを表示することにより、実際の色の組み合わせ情報を、視覚を介して確実に提供することができる塗装選択方法を提供することができる。
請求項10記載の発明によって、使用者が得る情報を記録媒体に転送することができるので、使用者はいつでもどこでもこの情報を利用することができる塗装選択方法を提供することができる。
請求項11記載の発明によって、動画により塗装方法が示されるので、使用者は容易に塗装方法を知ることができる塗装選択方法を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
本発明を実施するための最良の形態を説明する。
本発明に係る塗装選択システム(1)の構成について、図面を参照しつつ説明する。
図1は、本発明に係る塗装選択システムの構成を示すブロック線図である。
本発明の塗装選択システム(1)は、記憶手段(2)と、入力手段(3)と、検索手段(4)と、出力手段(5)と転送手段(6)とを有している。
【0012】
記憶手段(2)は、塗装選択システム(1)で使用される全ての記録情報が格納されている。この塗装選択システム(1)で使用される記録情報は、第1画像情報(21)、第2画像情報(22)、塗料情報が格納されている。記憶手段(2)は、上記する如き情報を格納する記憶装置で構成されている。
【0013】
第1画像情報(21)は、塗装される前の被塗装物の状態を示す画像情報である。
この第1画像情報(21)が示す画像は、使用者が行う塗装箇所が示されており、例えば、柵、物置、雨戸、門扉、砂壁、ブロック塀、コンクリート塀、流し台、内壁、外壁、玄関戸、屋根、シャッター、車庫、路面、乗り物、天井、床、家具、建具、工作物、ガーデン用品等の屋内外の木部等の塗装を行う被塗装物(対象物)が示されている。
また、この第1画像情報(21)は、同じ被塗装物であっても、被塗装物の材質によって異なる画像情報として作成される。この材質は、例えば、木、金属、プラスチック、コンクリート、砂、石、瓦、トタン、皮、合成皮、ビニール、紙、ゴム、ガラス、既に塗装された塗装面等であり、これらの材質毎に画像情報が作成される。
【0014】
更にまた、この第1画像情報(21)が示す被塗装物は、劣化状態(劣化現象)に応じて多種多様に作成されている。この劣化状態とは、例えば、亀裂、ひび割れ、穴あき、欠落、チョーキング(白亜化)、黄変、変色、退色、シミ、エフロレッセンス、塗料の変質、(塗料の)剥がれ(連続剥がれ、小剥がれ)、ふくれ(大ふくれ、砂粒状ふくれ)、われ(線状われ、烏足われ、不規則われ)、錆び(点錆び、ふくれ錆び)、カビ、汚れ、油汚れ、埃、色褪、腐食、腐朽、虫食い、繁藻等の劣化状態に応じて作成されている。例えば、同じ金属製の柵であっても、錆びを有する金属製の柵と、塗料が剥離している金属製の柵であれば、劣化状態が異なるので、異なる2つの第1画像情報(21)が作成されることになる。
【0015】
第1画像情報(21)は、更に、劣化状態による劣化度に応じて異なる画像情報を作成することが好ましい。劣化度とは、劣化の状態に応じて区分されており、この劣化度に応じて画像情報が作成される。例えば、塗膜の劣化状態を区分化する場合であれば、塗膜の劣化現象が部分的に点在しており、錆びなどの劣化面積の合計が評価の対象とする塗膜面全体の面積の0.3%未満、又は塗膜が変色し粉化が発生している状態を劣化状態(i)とし、塗膜の劣化現象が塗膜全面に亘って発生しているが、活膜もあり、錆び等の劣化面積の合計が評価の対象とする塗膜面全体の面積の0.3%以上10%未満の場合、又は下塗りが透けて見える程度に粉化が甚だしく進行している状態を劣化状態(ii)とし、塗膜の劣化現象が塗膜全面に亘って発生しており、錆び等の劣化面積の合計が評価の対象とする塗膜面全体の面積の10%以上の場合の状態を劣化状態(iii)と定義し、劣化状態(i)乃至(iii)夫々の場合に応じて画像情報を作成する。
【0016】
この第1画像情報(21)は、被塗装物が配置されている場所(対象物の存在場所)に応じて異なる画像情報として作成することもできる。例えば、屋内、屋外、日向、日陰、風雨に曝される、海辺に近い等の配置条件に応じて異なる画像情報とすれば構わない。
尚、この配置条件は、画像情報として異なる第1画像情報(21)として作成することも可能であるが、付加的情報である追加の条件として、後述する入力手段(3)で入力するように設定することもできる。この入力方法としては、特に限定されないが、上記する如き配置条件を、使用者が選択するように設定する。
【0017】
上記する如く、第1画像情報(21)は、被塗装物の種類、材質、劣化状態、劣化状態の程度、被塗装物の配置条件等の詳細な条件に応じて作成される。
このように第1画像情報(21)を詳細な条件を有する画像情報として作成することによって、使用者が入力手段(3)から所望する被塗装物を選択する際に、使用者の所望する被塗装物と同条件を有する被塗装物の画像情報を選択することができるからである。
【0018】
第2画像情報(22)は、一つの第1画像情報(21)に表示される被塗装物の塗装工程を示す画像情報であり、第1画像情報(21)に対応するように作成されている。
この第2画像情報(22)は、被塗装物の塗装工程に従う複数の工程画像情報(23)からなることが好ましい。塗装工程に従う複数の画像で作成されることによって、使用者がこの第2画像情報(22)を閲覧する際に、各塗装工程の工程画像情報(23)毎に閲覧することが可能となり、工程毎に工程画像情報(23)を閲覧しながら、塗装作業を行うことができるからである。
【0019】
第2画像情報(22)は動画であることが好ましい。第2画像情報(22)が動画で作成されることによって、使用者が実際に行われる塗装方法や塗装順序を視覚的に確認することができるからである。
尚、第2画像情報(22)が動画によって作成される場合、第2画像情報(22)の第1フレーム(最初に表示される画像)の静止画を第1画像情報(21)の画像情報として利用することもできる(図2参照)。尚、図2では、第2画像情報(22)が3つの工程画像情報(23)から構成されているとともに、第2画像情報(22)の第1フレームの画像が第1画像情報(21)として作成されていることを示している。
【0020】
工程画像情報(23)は、第2画像情報(22)が示す被塗装物の塗装工程を示す画像情報である。例えば、塗装工程が、「下地処理工程」、「下塗り工程」と「上塗り工程」の3工程からなる塗装工程を有している場合であれば、各工程(「下地処理工程」と「下塗り工程」と「上塗り工程」)で行われる作業が、3つの各工程画像情報(23)に格納されることになる。
このとき、各工程画像情報(23)には、作業を実際に行う様子を示す動画情報が格納されることになるので、使用者はこの動画情報を閲覧することにより、塗装作業を視覚的に確認することができるとともに、複数の塗料を使用する場合であれば、使用する塗料の順番を確認することができる。
【0021】
塗料情報は、第1画像情報(21)に示される被塗装物を塗装する際に必要な塗料の情報である。この塗料情報は、第2画像情報(22)で示される塗装工程に於いて使用される塗料の情報である。尚、この塗料情報には、使用する塗料の情報と使用される塗装工程の時期的な情報(塗料を使用する時期)を含むことが好ましい。このように塗料の情報と使用する塗装工程の時期的な情報とを含むことによって、好適な使用時期を提示することができる。
尚、詳細は後述するが、この塗料情報が出力される方法は、使用者が所望する第1画像情報(21)を利用して入力を行った場合に、出力手段(5)に於いて出力する方法を採用することもできるし、各工程画像情報(23)が表示されるに追従して、各工程で塗料情報を出力手段(5)に於いて出力する方法を採用することもできる。
【0022】
第2画像情報(22)が有する工程画像情報(23)は、色彩パターンに応じて異なる複数の色彩画像情報(24)を有している。この色彩画像情報(24)は、第2画像情報(22)が有する複数の工程画像情報(23)の一つの工程画像情報である。この色彩画像情報は、被塗装物に色彩を施すためのシミュレーションを示している。この色彩画像情報(24)は、被塗装物の色彩を施すために、通常は、上塗り終了時又は塗装工程の最終工程で行われるが、特に限定される工程ではなく、被塗装物に応じてこの工程を設定すれば構わない。
【0023】
この色彩画像情報(24)は、被塗装物に色彩を施した状態の画像情報であり、被塗装物に応じて複数の色彩の組み合わせによる色彩パターンを作成して画像情報としている。この色彩画像情報(24)は、複数の色彩パターンを有する色彩の画像情報として作成することができるが、所定の基本的な配色パターンを有するグループに大別して作成しておくことが好ましい。この基本的な配色パターンは、特に限定されるものではなく、本システム(1)の利用者により適宜設定される。この基本的な配色パターンとしては、例えば、暖かい感じの色のグループ、落ち着いた感じの色のグループや冷たい感じの色のグループ等にグループ化して設定される。このように、色彩パターンを人間の視覚による色彩効果等により一定の条件下でグループ化させることにより、使用者は一定の方向性を有して被塗装物の色彩を決定することができる。
尚、この場合、使用者の選択する色彩パターンに応じた塗料が塗料情報として選択される。
【0024】
また、この色彩パターンは、使用者が任意に選択した1つの色を基準とする色彩パターンを画像情報とすることもできる。この場合、選択される1つの色を基準とする色彩グループ(上記の如きグループ)が色彩画像情報として作成される。
尚、これらの色彩パターンは、色彩画像情報(24)が表示される前に、使用者によって、上記の如き条件が入力されることによって、グループ化された色彩パターンが色彩画像情報(24)として作成され、表示されることになる。
また、色彩を被塗装物に塗装する工程を動画情報として、この色彩画像情報(24)として具備させても構わない。
尚、色彩パターンの表示方法は特に限定されるものではないが、図4に示す如く、6つの色彩パターンを有して表示されており、このように複数で表示される色彩パターンから使用者の所望する色彩パターンを選択することができるようにする。尚、図4では、6つの家を色彩する場合の色彩パターンを示している。
【0025】
入力手段(3)は、使用者の所望する被塗装物の条件を入力する入力装置である。
この入力手段(3)は、後述する出力手段(5)に於いて表示される複数の第1画像情報(21)の中から、使用者の被塗装物と同じ又は最も類似する画像情報を選択することによって、この第1画像情報(21)を入力情報として後述する検索手段(4)へ送る。
このとき、第1画像情報(21)を選択する場合、記憶手段(2)に記憶される第1画像情報(21)全てを出力手段(5)に於いて表示しても構わないが、被塗装物の種類をある程度限定してから、該当する第1画像情報(21)を表示することが好ましい。例えば、被塗装物の種類を先に選択することによって、使用者の所望しない被塗装物の第1画像情報(21)を閲覧する手間を省くことができる。尚、上記の如き選択方法としては、被塗装物を、階層構造を有するグループ化にして、使用者が所望する被塗装物を選択することができるように設定することが好ましい。
【0026】
検索手段(4)は、入力手段(3)に於いて選択された第1画像情報(21)に応じる第2画像情報(22)及び塗料情報を記録手段(2)から検索する。
この検索手段(4)が行う検索は、第2画像情報(22)及び塗料情報が第1画像情報(21)に対応して記憶されているので、第2画像情報(22)及び塗料情報が有する第1画像情報(21)の情報を検索することによって行われる。
【0027】
出力手段(5)は、第1画像情報(21)と、検索手段(4)に於いて検索された第2画像情報(22)及び塗料情報を表示する。この出力手段(5)は、通常のディスプレイを採用することができる。
尚、この出力手段(5)は、所定の画像を表示することができるとともに、表示した画像に直接触れることにより該画像を選択したことを感知することができる、入力手段(3)の機能を兼ね備えるタッチパネルを具備する表示装置が好ましい。このようなタッチパネルを具備する表示装置を、塗料が販売される場所に設置しておくことにより、使用者はこの表示装置を利用することによって適宜に塗料を選択することができるからである。
尚、この出力手段(5)の有するタッチパネル等の表示画面(ディスプレイ)は、使用者が直接触れて感知するタイプのものを採用することもでき、又、ペン形状の入力装置を利用して表示画面を触れて感知するタイプのものを採用することもできる。
【0028】
図3は、使用者が出力手段(5)を利用して、階層構造に区分された第1画像情報(21)を選択する場合の一例実施例を示している。この階層構造で示される各階層にあるグループが出力手段(5)で示されることになる。この各階層で示されるグループを選択することによって、該グループの下層に位置するグループが選択され、出力手段(5)で下層に位置するグループ全てが表示される。このようにして、使用者は自らの所望する被塗装物を選択することになる。例えば、図3に示される階層構造の場合であれば、まず、第2層(52)にあるグループ(A、B)に夫々、「屋外」、「屋内」の2つのグループを設け、その下第3層(53)に夫々のグループに応じる「フェンス」「ブロック塀」「物置」「内壁」等の被塗装物の対象物をリンクさせる。
次いで、第3層(53)のグループを選択すると、第4層(54)に格納される第1画像情報(21)が複数表示されて、使用者はこの中から自らの所望する被塗装物の状態と同じ又は最も類似している画像を選択する。
尚、第4層(54)に第3層(53)にある各グループの材質のグループを設けてもよい。このように材質のグループを設けることによって、使用者の第1画像情報(21)を選択する手間を省くことができるからである。
【0029】
また更に、図3で示される如き第1画像情報(21)が選択される前に、劣化状態を選択することのできる階層(図示せず)を設けても構わない。このように劣化状態を表示する階層を設けることによって、使用者の第1画像情報(21)を選択する手間を省くことができる。
上記の如き第1画像情報(21)を、階層構造を有するグループ化して表示する方法
を利用することによって、使用者は効果的に所望する第1画像情報(21)を選択することができる。
【0030】
転送手段(6)は、出力手段(5)で出力される第1画像情報(21)、第2画像情報(22)及び塗料情報を、記録媒体(図示せず)へ転送することができる。この記録媒体は、フレキシブル・ディスク(FD)、CD−ROM、DVD−ROM、光磁気ディスク(MO)、フラッシュメモリ等を採用することできる。これらの記録媒体を利用することによって、容易に上記する情報を使用者は持ち帰ることができる。
尚、転送手段(6)は、上記の如き記録媒体に電子情報を記録することができる装置を採用することができる。
【0031】
本発明に係る塗装選択システム(1)は、ネットワーク(図示せず)を利用して構築することも可能である。例えば、入力手段(3)と出力手段(5)を使用者の家庭用端末(図示せず)とし、検索手段(4)及び記憶手段(2)をサーバ(図示せず)として構築する。このように構築することのよって、使用者は自宅にいながら、自らの所望する被塗装物の塗装情報を、ネットワーク回線を使用することによって得ることができる。尚、この場合転送手段(6)は、検索手段(4)で検索された情報を家庭用端末へ送ることのできる装置を利用するととともに、家庭用端末が有する記録手段や記録媒体に記録することによって、適宜塗装情報を利用することができる。
以上が本発明に係る塗装選択システムの説明である。
【0032】
次に、本発明の塗装選択システム(1)の動作を、図面を参照して説明する。
まず、本システム(1)を使用するために、記録手段(2)に設けられる第1画像情報(21)、第2画像情報(22)及び塗料情報が準備される。
このとき、システム(1)を設計する設計者は、第1画像情報(21)と、この第1画像情報(21)に応じる第2画像情報(22)及び塗料情報を関連付けて、記憶手段(2)に記録させる。尚、このとき、第1画像情報(21)は、図3で示す如く、階層構造を有するようにグループ化して記憶手段(2)へ格納される。
尚、第1画像情報(21)は、できるだけ多種多様な画像を用意することが好ましい。多種多様な画像を用意することによって、使用者の所望する被塗装物で、劣化状態の類似する画像を用意することができるからである。
尚、本システム(1)は、入力手段(3)及び出力手段(5)の機能を具備するタッチパネルの装置の場合を説明するが、これに限定されるものではなく、入力手段(3)と出力手段(5)を有する家庭用端末が、検索手段(4)、記憶手段(2)と転送手段(6)を有するサーバにインターネットを介して接続されるタイプの装置でも構わない。
【0033】
本システム(1)の基本的な動作の流れは、図5に示す如く、先ず、使用者が、塗装を所望する被塗装物に関する情報を入力手段(3)により入力する(S1)。
尚、入力される入力情報に応じて出力手段(5)の出力画面上に適宜選択される入力条件を表示して条件を入力しながら第1画像情報を選択する方法を採用することもできるし、又、被塗装物の劣化状態を示す第1画像情報(21)を初めから複数表示して、使用者に適宜選択させる方法を採用することもできる。
【0034】
入力された入力情報に応じて、第1画像情報(21)が表示される(S2)。
このとき、使用者は、表示された第1画像情報(21)を視認することによって、所望する被塗装物と所望する条件とが一致するか確認する。このように塗料を選択する際に、被塗装物が出力手段(5)の画面上に表示されることになるので、使用者は所望する用途に好適に適合する塗装方法や使用される塗料を選択することができるようになる。
第1画像情報(21)が選択されると、検索手段(4)は記憶手段(2)から該第1画像情報(21)に対応する第2画像情報(22)及び塗料情報が検索される(S3)。
【0035】
検索手段(4)によって、検索された第2画像情報(22)及び塗料情報は、出力手段(5)へ送られて、出力手段(5)で表示される(S4)。
このとき、出力手段(5)に送られた第2画像情報(22)は、工程毎に動画が表示されるとともに、この工程で利用される塗料の塗料情報が表示される。このため、使用者は、第2画像情報(22)を閲覧することによって、塗装工程を知ることができるとともにこの工程で使用される塗料とその使用方法をも知ることができる(S5)。
尚、この出力手段(5)で出力される第2画像情報(22)及び塗料情報は、転送手段(6)によって、使用者が所有する記録媒体へと情報が転送される(S6)。
使用者は、この記録媒体を利用することによって、いつでもどこでも記録される第2画像情報(22)及び塗料情報を閲覧することができる。
以上が本システムを利用する基本的な動作である。
【0036】
次に、使用者が所望する被塗装物に好適な塗料の選択とその塗装方法が選択される具体的な動作を説明する。
使用者が、藻汚れのブロック塀を塗装しようとする(図6)。尚、図6は、藻汚れのブロック塀を示しており、符号(61)が藻汚れを示している。
使用者は、先ず、塗装を所望する被塗装物に劣化状態と最も類似する画像(第1画像情報(21))を選択するために、入力手段(3)により入力情報を入力する。
このとき、入力手段(3)により、出力手段(5)で出力される条件に応じて入力情報が入力される。この場合であれば、この「ブロック塀」は、「屋外」にある被塗装物であり、被塗装物が「塀」であり、材質が「ブロック(コンクリートブロック)」であり、劣化場所が「表面」であり、劣化状態が「藻汚れ」であるという入力情報を有している。
従って、図3で示される階層構造の表示方法を利用する場合であれば、先ず、「屋外」又は「屋内」と表示される(第1層(51)での表示)。次に、「屋外」が入力手段(3)により選択される(タッチパネルであれば「屋外」が表示されるエリアに使用者が直接触れる)。
【0037】
「屋外」が選択されると、次に、「塀」、「物置」、「外壁」、「柵」等の屋外にある被塗装物が複数表示される(リンクされた第2層(52)が表示される)。そして、これらの中から「塀」が入力手段(3)により選択される(タッチパネルで「塀」が表示されるエリアに使用者が直接触れる)。
「塀」が選択されると、次に、「スチール」、「合成樹脂」、「アルミニウム」、「コンクリート」等の材質が複数表示される(リンクされた第3層(53)が表示される)。そして、これらの中から「コンクリート」を入力手段(3)により選択する(タッチパネルで「コンクリート」が表示されるエリアに使用者が直接触れる)。
「コンクリート」が選択されると、次に、「錆び」、「藻汚れ」、「剥がれ」等の劣化状態が表示される(リンクされた第4層(54)が表示される)。このとき、劣化状態を示す複数の第1画像情報(21)が表示され、使用者はこの中から塗装を所望する被塗装物に最も類似する劣化状態である画像を選択する。
尚、このとき、劣化状態の程度に応じて更に、劣化状態の程度の異なる第1画像情報(21)を複数表示させても構わない。
このとき、使用者は、塗装を所望する被塗装物を出力手段(5)の画面上に表示される画像を見ながら選択することができるので、確実に且つ正確に自らの所望する用途に応じる入力情報(入力条件)を入力することができる。
【0038】
使用者の塗装を所望する被塗装物に最も類似する被塗装物が表示する第1画像情報(21)が出力手段(5)により表示され、使用者はこの第1画像情報(21)を選択する。
使用者によって第1画像情報(21)が選択されると、先ず、検索手段(4)が使用者によって選択された第1画像情報(21)に応じる第2画像情報(22)及び塗料情報を記憶手段(2)より検索する。
検索手段(4)は、第1画像情報(21)に対応する第2画像情報(22)及び塗料情報を検索し、出力手段(5)で出力する。
この場合、まず、図7(a)で示される如き、藻汚れのブロック塀の画像が表示される。この画像は、第1画像情報(21)の画像であり、第2画像情報(22)の第1フレームの画像であってもよい。
次に、最初の塗装工程が表示される。この場合、下地処理として、藻の除去が必要であるので、図7(b)に示される如く、藻を除去するために、カビ取り剤を含有するローラで壁面へカビ取り剤を塗布する動画が表示される。尚、この第2画像情報(22)で表示される際に、使用されるカビ取り剤や、褐色になり脱色される様子を示す様子を文字表示することが好ましい。尚、図7(b)の斜線部分(71)は、カビ取り剤が塗布された部分を示している。
次いで、下地処理の次の塗装工程が表示される。この場合、下地処理で藻がカビ取り剤を使用することによって除去されているので、水洗いを行い乾燥させる工程を表示する(図7(c)参照)。尚、図7(c)は、塗装工程が終了した状態を示すブロック塀が示されている。
以上のことから、使用者は、第2画像情報(22)と塗料情報とを、画像を閲覧することによって、使用される塗料及び塗装方法を知ることができる。
【0039】
また、色付けを行うことを所望する使用者は、色彩パターンを出力手段(5)の画面上に表示するように入力手段(3)から要求情報を送信する。このとき、色彩画像情報である色彩パターンの表示の要求を受けた場合には、記憶手段(2)に格納される色彩画像情報の中から、被塗装物に対応する色彩が施された色彩パターンを数点出力手段(5)により表示する。この場合であれば、ブロック塀に、「暖かい色」、「落ち着いた色」や「冷たい色」等の色の基本パターンが示される幾つかの色彩パターンが表示されることとなる(図4で示される如き複数のパターンが表示される)。
使用者は、これら色彩パターンから自らが所望する色彩パターンを有する画面を選択する。この選択により、必要な塗料とその塗装方法とが、上記の如き検出手段(4)により検索され、この検索された動画情報(第2画像情報と塗料情報)が出力手段(5)により出力される。このようにして、使用者は、下地処理工程から色付け工程までに利用される塗料及びこの塗料を利用するための塗装方法の情報を得ることができる。
尚、これらの情報も、転送手段(6)を利用して記録媒体へと記録することができる。
【0040】
次に、使用者が、カビの生える内壁を塗装しようとする場合を説明する(図8参照)。尚、図8は、カビの生える内壁を示している。
使用者は、先ず、塗装を所望する被塗装物に劣化状態と最も類似する画像(第1画像情報(21))を選択するために、入力手段(3)により入力情報を入力する。
このとき、入力手段(3)により、出力手段(5)で出力される条件に応じて入力情報が入力される。この場合であれば、この「内壁」は、「屋内」にある被塗装物であり、被塗装物が「壁」であり、材質が「砂」であり、劣化場所が「表面」であり、劣化状態が「カビ」であるという入力情報を有している。尚、場所情報に「湿度が高い」等のその場所の特有の条件を設けることもできる。
従って、階層構造の表示方法を利用する場合であれば、先ず、「屋外」又は「屋内」と表示される。次に、「屋内」が入力手段(3)により選択される(タッチパネルであれば「屋内」が表示されるエリアに使用者が直接触れる)。
【0041】
「屋内」が選択されると、次に、「壁」、「床」等の屋内にある被塗装物が複数表示される。そして、これらの中から「壁」が入力手段(3)により選択される(タッチパネルで「壁」が表示されるエリアに使用者が直接触れる)。
「壁」が選択されると、次に、「スチール」、「合成樹脂」、「アルミニウム」、「砂」等の材質が複数表示される。そして、これらの中から「砂」を入力手段(3)により選択する(タッチパネルで「砂」が表示されるエリアに使用者が直接触れる)。
「砂」が選択されると、次に、「錆び」、「カビ」、「藻汚れ」、「剥がれ」等の劣化状態が表示される。このとき、劣化状態を示す複数の第1画像情報(21)が表示され、使用者はこの中から塗装を所望する被塗装物に最も類似する劣化状態である画像を選択する。
尚、このとき、劣化状態の程度に応じて更に、劣化状態の程度の異なる第1画像情報(21)を複数表示させても構わない。
このとき、使用者は、塗装を所望する被塗装物を出力手段(5)の画面上に表示される画像を見ながら選択することができるので、確実に且つ正確に自らの所望する用途に応じる入力情報(入力条件)を入力することができる。
【0042】
使用者は、塗装を所望する被塗装物に最も類似する被塗装物が表示される第1画像情報(21)が出力手段(5)に表示され、この第1画像情報(21)を選択する。
使用者によって第1画像情報(21)が選択されると、先ず、検索手段(4)が使用者によって選択された第1画像情報(21)に応じる第2画像情報(22)及び塗料情報を記憶手段(2)より検索する。
検索手段(4)は、第1画像情報(21)に対応する第2画像情報(22)及び塗料情報を検索し、出力手段(5)で出力する。
この場合、まず、図9(a)で示される如き、カビの生えた内壁の画像が表示される。図9(a)では、符号(91)がカビを示している。
次に、最初の塗装工程が表示される。この場合、下地処理として、カビの除去が必要であるので、図9(b)に示される如く、カビ部分にカビ取り剤が塗布されてカビを除去する工程が表示される。尚、この第2画像情報(22)で表示される際に、使用される塗料及びこの塗料の使用方法を文字表示することが好ましい。尚。図9(b)の斜線部分(92)は、カビ取り剤が塗布された部分を示している。
次いで、下地処理の次の塗装工程が表示される。この場合、下地処理で藻がカビ取り剤を使用することによって除去されているので、水洗いを行い乾燥させる工程を表示する(図9(c)参照)。尚、図9(c)は塗装工程が終了した内壁を示している。
以上のことから、使用者は、第2画像情報(22)と塗料情報とを、画像を閲覧することによって、使用される塗料及び塗装方法を知ることができる。
また、色付けを行うことを所望する使用者は、上記する如く、色彩パターンを出力手段(5)の画面上に表示するように入力手段(3)から要求情報を送信して、色彩パターンを表示させることによって、適宜選択することもできる。また、転送手段(6)を利用してこれら情報を記録媒体に保存する。
【0043】
次に、使用者が、錆びた金網フェンス(柵)を塗装しようとする場合を説明する(図10参照)。尚、図10は、錆びた金網フェンスを示しており、符号(100)は錆びを示す。
使用者は、先ず、塗装を所望する被塗装物に劣化状態と最も類似する画像(第1画像情報(21))を選択するために、入力手段(3)により入力情報を入力する。
このとき、入力手段(3)により、出力手段(5)で出力される条件に応じて入力情報が入力される。この場合であれば、この「フェンス(柵)」は、「屋外」にある被塗装物であり、被塗装物が「柵」であり、材質が「鉄」であり、劣化状態が「錆び」であるという入力情報を有している。尚、この場合、劣化状態の程度の情報を入力情報として設定しておいてもよい。
従って、階層構造の表示方法を利用する場合であれば、先ず、「屋外」又は「屋内」と表示される。次に、「屋外」が入力手段(3)により選択される(タッチパネルであれば「屋外」が表示されるエリアに使用者が直接触れる)。
【0044】
「屋外」が選択されると、次に、「外壁」、「柵」、「物置」等の屋外にある被塗装物が複数表示される。そして、これらの中から「柵」が入力手段(3)により選択される(タッチパネルで「柵」が表示されるエリアに使用者が直接触れる)。
「柵」が選択されると、次に、「スチール」、「合成樹脂」、「アルミニウム」、「鉄」等の材質が複数表示される。そして、これらの中から「鉄」を入力手段(3)により選択する(タッチパネルで「鉄」が表示されるエリアに使用者が直接触れる)。
「鉄」が選択されると、次に、「錆び」、「カビ」、「藻汚れ」、「剥がれ」等の劣化状態が表示される。このとき、「錆び」を選択するか、又は劣化状態を示す複数の第1画像情報(21)が表示され、使用者はこの中から塗装を所望する被塗装物に最も類似する劣化状態である画像を選択する。
尚、このとき、劣化状態の程度に応じて更に、劣化状態の程度の異なる第1画像情報(21)を複数表示させても構わない。
このとき、使用者は、塗装を所望する被塗装物を出力手段(5)の画面上に表示される画像を見ながら選択することができるので、劣化状態の程度に応じて、確実に且つ正確に自らの所望する用途に応じる入力情報(入力条件)を入力することができる。
【0045】
使用者は、塗装を所望する被塗装物に最も類似する被塗装物が表示される第1画像情報(21)が出力手段(5)に表示され、この第1画像情報(21)を選択する。
使用者によって第1画像情報(21)が選択されると、先ず、検索手段(4)が使用者によって選択された第1画像情報(21)に応じる第2画像情報(22)及び塗料情報を記憶手段(2)より検索する。
検索手段(4)は、第1画像情報(21)に対応する第2画像情報(22)及び塗料情報を検索し、出力手段(5)で出力する。
この場合、まず、図11(a)で示される如き、錆びが付着する金網フェンスの画像が表示される。
次に、最初の塗装工程が表示される。この場合、下地処理として、金ブラシを使用して錆びを除去するために、図11(b)に示される如く、金ブラシを利用して錆びを取り除く様子を表示する。尚、この第2画像情報(22)で表示される際に、使用される塗料及びこの塗料の使用方法を文字表示することが好ましい。
次いで、下地処理の次の塗装工程が表示される。この場合、下地処理で錆びが取り除かれたので、下塗り工程として、錆び止め塗料を塗布する工程が表示される(図11(c)参照)。図11(c)で示される斜線部(101)が錆び止めが塗布された部分である。
そして、下塗りの次の塗装工程が表示される。この場合、下塗り工程で錆び止めが塗布されたので、上塗り工程として、鉄部用塗料が塗布される塗装工程が表示される(図11(d)参照)。図11(d)で示される符号(102)で示された部分に鉄部用塗料が塗布されていることを示す。
尚、この塗装工程は、下地処置工程、下塗り工程、上塗り工程と3つの工程から塗装工程が成り立っており、各工程で必要な塗料とその使用方法が出力手段(5)で表示されることになる。
以上のことから、使用者は、第2画像情報(22)と塗料情報とを、画像を閲覧することによって、使用される塗料及び塗装方法を知ることができる。
また、色付けを行うことを所望する使用者は、上記する如く、色彩パターンを出力手段(5)の画面上に表示するように入力手段(3)から要求情報を送信して、色彩パターンを表示させることによって、適宜選択される。また、転送手段(6)を利用してこれら情報を記録媒体に保存する。
【0046】
使用者が、屋根のひさしに孔食の錆びを有するスチール製物置を塗装する場合を説明する(図12参照)。図12は、劣化状態を有するスチール製物置を示す。
使用者は、先ず、塗装を所望する被塗装物の劣化状態と最も類似する画像(第1画像情報(21))を選択するために、入力手段(3)により入力情報を入力する。
このとき、入力手段(3)により、出力手段(5)で出力される条件に応じて入力情報を入力される。この場合であれば、この「スチール製物置」は、「屋外」にある被塗装物であり、被塗装物が「物置」であり、材質が「スチール」であり、劣化場所が「ひさし」であり、劣化状態が「孔食の錆び」であるという入力情報を有している。
従って、図3で示される階層構造の表示方法を利用する場合であれば、先ず、「屋外」又は「屋内」とする表示がされる。次に、「屋外」が入力手段(3)により選択される(タッチパネルであれば「屋外」が表示されるエリアに使用者が直接触れる)。
「屋外」が選択されると、次に、「物置」、「外壁」、「柵」等の屋外にある被塗装物が複数表示される。そして、これらの中から「物置」が入力手段(3)により選択される(タッチパネルで「物置」が表示されるエリアに使用者が直接触れる)。
「物置」が選択されると、次に、「スチール」、「合成樹脂」、「アルミニウム」等の材質が複数表示される。そして、これらの中から「スチール」が入力手段(3)により選択される(タッチパネルで「スチール」が表示されるエリアに使用者が直接触れる)。
「スチール」が選択されると、次に、「錆び」、「孔食」、「剥がれ」等の劣化状態が表示される。このとき、劣化状態を示す複数の第1画像情報(21)が表示され、使用者はこの中から塗装を所望する被塗装物に最も類似する劣化状態である画像を選択する。この場合、「錆び」と「孔食」の2種類の劣化状態を選択する。
尚、このとき、夫々の劣化状態に応じて更に、劣化状態の異なる第1画像情報(21)を複数表示させても構わない。尚、使用者は、塗装を所望する被塗装物を出力手段(5)の画面上に表示される画像を見ながら選択することができるので、確実に且つ正確に自らの所望する用途に応じる入力情報(入力条件)を入力することができる。
【0047】
使用者が、塗装を所望する被塗装物に最も類似する被塗装物が表示される第1画像情報(21)が出力手段(5)に表示され、この第1画像情報(21)を選択する。
使用者によって第1画像情報(21)が選択されると、先ず、検索手段(4)が使用者によって選択された第1画像情報(21)に応じる第2画像情報(22)及び塗料情報を記憶手段(2)より検索する。検索手段(4)は、第1画像情報(21)に対応する第2画像情報(22)及び塗料情報を検索し、出力手段(5)で出力する。
【0048】
使用者は、塗装を所望する被塗装物に最も類似する被塗装物が表示される第1画像情報(21)が出力手段(5)に表示され、この第1画像情報(21)を選択する。
使用者によって第1画像情報(21)が選択されると、先ず、検索手段(4)が使用者によって選択された第1画像情報(21)に応じる第2画像情報(22)及び塗料情報を記憶手段(2)より検索する。
検索手段(4)は、第1画像情報(21)に対応する第2画像情報(22)及び塗料情報を検索し、出力手段(5)で出力する。
この場合、まず、図13(a)で示される如き、孔食の錆びを有するスチールの画像が表示される。図13(a)では、符号(131)が孔食の錆びを示している。
【0049】
次に、最初の塗装工程が表示される。この場合、マスキングテープ、ロールマスクを使用して養生し、錆びの部分のペーパー掛けを行い、ウェスで乾拭きする様子を表示する。尚、図13(b)は錆びの部分にペーパー掛けを行った後の状態を示している。
次いで、上記塗装工程が終了すると次の塗装工程が表示される。この場合、下塗り工程として、錆び止めスプレーを塗布する塗装工程が表示される(図13(c)参照)。尚、このとき、塗装工程で使用される錆び止めスプレー等が塗料情報として表示される。図13(c)の斜線部分(132)は、錆び止めスプレーが塗布された箇所を示す。
【0050】
そして、下塗りの次の塗装工程が表示される。この場合、下塗り工程で錆び止めが塗布されたので、孔食部にパテ付けを行う様子を表示する(図14(a)参照)。図14(a)の白抜き部分(141)はパテ付けが行われた箇所である。
次に、パテ付けがされると、パテをサンドペーパーで研磨する塗装工程が施される。
パテの研磨が終了すると、次の塗装工程が表示される(図14(b)参照)。この場合、上塗り工程として、ラッカースプレーが使用される様子が表示される。尚、使用されるラッカースプレーの情報が塗料情報として表示される。図14(b)では、ラッカースプレーによって塗布された部分を、符号(142)で示している。
尚、図14(c)は、塗装工程が終了した状態の物置が表示されている。
以上のことから、使用者は、第2画像情報(22)と塗料情報とを、画像を閲覧することによって、使用される塗料及び塗装方法を知ることができる。
また、色付けを行うことを所望する使用者は、上記する如く、色彩パターンを出力手段(5)の画面上に表示するように入力手段(3)から要求情報を送信して、色彩パターンを表示させることによって、適宜選択する。また、転送手段(6)を利用してこれら情報を記録媒体に保存する。
このように、複数の劣化状態を有する被塗装物であっても、入力情報から被塗装物の劣化状態及び劣化状態の程度が入力されることにより、塗装工程に必要な塗料とその塗装方法を使用者に教えることができる。
【図面の簡単な説明】
【0051】
【図1】本発明に係る塗装選択システムの構成を示すブロック線図である。
【図2】第1及び第2画像情報の構造の一実施形態を示す。
【図3】画像情報が階層構造を有して構築された場合の構造図を示す。
【図4】色彩パターンの一実施例を示す。
【図5】本発明のシステムが行う動作を示すフローチャートである
【図6】第1画像情報で示される画像の一実施例を示す。
【図7】図6で示される第1画像情報に対応する第2画像情報に於ける各工程の画像を示す。
【図8】第1画像情報で示される画像の一実施例を示す。
【図9】図8で示される第1画像情報に対応する第2画像情報に於ける各工程の画像を示す。
【図10】第1画像情報で示される画像の一実施例を示す。
【図11】図10で示される第1画像情報に対応する第2画像情報に於ける各工程の画像を示す。
【図12】第1画像情報で示される画像の一実施例を示す。
【図13】図12で示される第1画像情報に対応する第2画像情報に於ける各工程の画像を示す。
【図14】図13で示される塗装工程の次の塗装工程の画像を示す。
【符号の説明】
【0052】
1・・・・・塗装選択システム
2・・・・・記憶手段
21・・・・第1画像情報
22・・・・第2画像情報
3・・・・・入力手段
4・・・・・検索手段
5・・・・・出力手段
6・・・・・転送手段
【特許請求の範囲】
【請求項1】
使用者が所望する被塗装物の用途に応じる塗料と塗装方法を提供するための塗装選択システムであって、
塗装される前の被塗装物の状態を示す複数の第1画像情報と、該被塗装物毎の塗装工程を示す第2画像情報と、該被塗装物毎に塗装に必要な塗料の塗料情報とを有する記憶手段と、
前記複数の第1画像情報から使用者が所望する第1画像情報を入力する入力手段と、
前記入力手段に於いて入力される前記第1画像情報に応じて、前記記憶手段の前記第2画像情報及び前記塗料情報を検索する検索手段と、
前記第1画像情報と、前記検索手段に於いて検索された前記第2画像情報及び前記塗料情報を表示する出力手段と、
を有することを特徴とする塗装選択システム。
【請求項2】
前記第2画像情報が塗装工程に従う複数の工程画像情報からなることを特徴とする請求項1記載の塗装選択システム。
【請求項3】
前記工程画像情報が、色彩パターンに応じて異なる複数の色彩画像情報を有することを特徴とする請求項2記載の塗装選択システム。
【請求項4】
前記色彩パターンが、使用者が選択する一つの色に応じて作成される色彩パターンであることを特徴とする請求項3記載の塗装選択システム。
【請求項5】
前記塗装選択システムが、前記表示手段で表示される前記第2画像情報及び前記塗料情報を、記録媒体へ転送する転送手段を有していることを特徴とする請求項1記載の塗装選択システム。
【請求項6】
前記第2画像情報が動画情報であることを特徴とする請求項1又は2記載の塗装選択システム。
【請求項7】
使用者が所望する被塗装物の用途に応じる塗料と塗装方法を提供するための塗装選択方法であって、
使用者に被塗装物を表示する複数の画像情報を表示し、
提示された前記複数の画像情報の中から使用者が塗装を所望する被塗装物に類似する一の画像情報を選択させ、
選択された前記画像情報に応じる塗装に使用される塗料及び該塗料の使用方法を、塗料情報及び使用方法情報が格納される記憶手段から抽出し、
前記抽出された塗料情報及び使用方法を塗装工程に沿う画像情報として表示することを特徴とする塗装選択方法。
【請求項8】
前記塗装工程を示す画像情報が、色彩パターンの異なる複数の画像情報を有することを特徴とする請求項7記載の塗装選択方法。
【請求項9】
前記色彩パターンが、使用者が選択する一つの色に応じて作成される色彩パターンであることを特徴とする請求項7記載の塗装選択方法。
【請求項10】
前記提供される画像情報が、記録媒体へ転送して提供することを特徴とする請求項7記載の塗装選択方法。
【請求項11】
前記画像情報が動画情報であることを特徴とする請求項7乃至10いずれかに記載の塗装選択方法。
【請求項1】
使用者が所望する被塗装物の用途に応じる塗料と塗装方法を提供するための塗装選択システムであって、
塗装される前の被塗装物の状態を示す複数の第1画像情報と、該被塗装物毎の塗装工程を示す第2画像情報と、該被塗装物毎に塗装に必要な塗料の塗料情報とを有する記憶手段と、
前記複数の第1画像情報から使用者が所望する第1画像情報を入力する入力手段と、
前記入力手段に於いて入力される前記第1画像情報に応じて、前記記憶手段の前記第2画像情報及び前記塗料情報を検索する検索手段と、
前記第1画像情報と、前記検索手段に於いて検索された前記第2画像情報及び前記塗料情報を表示する出力手段と、
を有することを特徴とする塗装選択システム。
【請求項2】
前記第2画像情報が塗装工程に従う複数の工程画像情報からなることを特徴とする請求項1記載の塗装選択システム。
【請求項3】
前記工程画像情報が、色彩パターンに応じて異なる複数の色彩画像情報を有することを特徴とする請求項2記載の塗装選択システム。
【請求項4】
前記色彩パターンが、使用者が選択する一つの色に応じて作成される色彩パターンであることを特徴とする請求項3記載の塗装選択システム。
【請求項5】
前記塗装選択システムが、前記表示手段で表示される前記第2画像情報及び前記塗料情報を、記録媒体へ転送する転送手段を有していることを特徴とする請求項1記載の塗装選択システム。
【請求項6】
前記第2画像情報が動画情報であることを特徴とする請求項1又は2記載の塗装選択システム。
【請求項7】
使用者が所望する被塗装物の用途に応じる塗料と塗装方法を提供するための塗装選択方法であって、
使用者に被塗装物を表示する複数の画像情報を表示し、
提示された前記複数の画像情報の中から使用者が塗装を所望する被塗装物に類似する一の画像情報を選択させ、
選択された前記画像情報に応じる塗装に使用される塗料及び該塗料の使用方法を、塗料情報及び使用方法情報が格納される記憶手段から抽出し、
前記抽出された塗料情報及び使用方法を塗装工程に沿う画像情報として表示することを特徴とする塗装選択方法。
【請求項8】
前記塗装工程を示す画像情報が、色彩パターンの異なる複数の画像情報を有することを特徴とする請求項7記載の塗装選択方法。
【請求項9】
前記色彩パターンが、使用者が選択する一つの色に応じて作成される色彩パターンであることを特徴とする請求項7記載の塗装選択方法。
【請求項10】
前記提供される画像情報が、記録媒体へ転送して提供することを特徴とする請求項7記載の塗装選択方法。
【請求項11】
前記画像情報が動画情報であることを特徴とする請求項7乃至10いずれかに記載の塗装選択方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【公開番号】特開2006−92016(P2006−92016A)
【公開日】平成18年4月6日(2006.4.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−273848(P2004−273848)
【出願日】平成16年9月21日(2004.9.21)
【出願人】(000126528)株式会社アサヒペン (14)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成18年4月6日(2006.4.6)
【国際特許分類】
【出願日】平成16年9月21日(2004.9.21)
【出願人】(000126528)株式会社アサヒペン (14)
【Fターム(参考)】
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