説明

塵芥収集車のサービス支援システム

【課題】塵芥収集車の稼働状況及びメンテナンス状況をリアルタイムに把握して先回りのサービスを可能とし、また、設計仕様を越えた過負荷状態で使用しているユーザに故障が発生する前に警告を発生して故障を未然に防ぐ。
【解決手段】塵芥投入箱6に投入された塵芥を塵芥収容箱3に積込む塵芥積込装置20を油圧機器30で駆動する。コントロールユニット31で油圧機器30を制御すると共に、油圧機器30の稼働状況を収集し、その情報を送信器(送信手段)80で送信する。受信器(受信手段)81が送信信号を受信し、情報端末82(解析手段)が受信した情報から稼働状況、メンテナンスが必要な部位及びメンテナンス履歴を解析する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、塵芥収集車のサービス支援システムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来より、車体上に搭載され、後方開口部を有する塵芥収容箱と、この塵芥収容箱の後方開口部に連設された塵芥投入箱と、この塵芥投入箱に設けられ、塵芥投入箱に投入された塵芥を上記塵芥収容箱に積込む塵芥積込装置と、少なくとも上記塵芥積込装置を駆動する油圧機器とを備えた塵芥収集車のサービスを支援するシステムは知られている。
【0003】
この種の塵芥収集車は、一日数時間稼働するものから一日中稼働するものまでユーザの使用状態にはかなりの開きがある。また、塵芥収容箱の大容量化や長時間連続作業などにより、機器にかかる負荷は従前よりも大きくなり、故障が発生しやすくなってきている。
【0004】
そこで、例えば、特許文献1の故障診断方法では、故障が起こったときのコントロールユニットの入力信号と出力信号とをコントロールユニットのメモリに記憶させ、このメモリのデータを外部からコンピュータと繋いで読み出せるようにしておき、外部コンピュータで処理して正常な状態を示す値と比較して判断させるとともに画面上に示す。例えば、回転板方式の積込装置の塵芥収集車では、コンベアパネルの正転完了スイッチに故障が生じたときのメモリには、一連の積込動作を示す第1のフェーズ〜第4のフェーズにおける各入力信号及び出力信号が格納され、外部コンピュータを繋いで処理し、この状態と正常動作状態との比較から、直ちにコンベアパネル及び正転完了スイッチに故障が生じていると判断できるようにしている。
【特許文献1】特開2005−320134号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記特許文献1の故障診断方法は、故障が発生してからの故障箇所を発見するためのものであり、故障を防止するためのものではない。
【0006】
一方、定期交換部品の交換時期やグリスアップのタイミングの表示は画一的である。例えば、作動油は半年ごと、油圧ホースは2年ごとに交換し、グリスアップは部位により毎週又は各週というように表示されている。
【0007】
このため、高稼働車両においては、表示通りの定期交換やメンテナンスを行っているにもかかわらず、故障が発生するおそれがある。また、ユーザはわざわざ塵芥収集車の状態をサービスセンターに報告するのは手間であるため、サービスセンターは、ユーザの稼働状況をリアルタイムに把握できないことから、故障する前に警告を発することができずに、故障を未然に防ぐことができなかったり、故障の原因がユーザの過負荷によるものか否かが明確に把握できなかったりするという問題がある。
【0008】
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、塵芥収集車の稼働状況及びメンテナンス状況をリアルタイムに把握することにより、先回りのサービスを可能とし、また、設計仕様を越えた過負荷状態で使用しているユーザに故障が発生する前に警告を発生して故障を未然に防ぐことを可能とすることにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記の目的を達成するために、この発明では、塵芥収集車の稼働状態やメンテナンス状態をリアルタイムに解析手段に送信して解析するようにした。
【0010】
具体的には、第1の発明では、
車体上に搭載され、後方開口部を有する塵芥収容箱と、
上記塵芥収容箱の後方開口部に連設された塵芥投入箱と、
上記塵芥投入箱に設けられ、上記塵芥投入箱に投入された塵芥を上記塵芥収容箱に積込む塵芥積込装置と、
少なくとも上記塵芥積込装置を駆動する油圧機器とを備えた塵芥収集車のサービスを支援するシステムを対象とする。
【0011】
そして、上記塵芥収集車のサービス支援システムは、
上記塵芥収集車に設けられ、少なくとも上記塵芥積込装置を駆動する油圧機器と、
上記塵芥収集車に設けられ、上記油圧機器を制御すると共に、上記油圧機器の稼働状況を収集するコントロールユニットと、
上記コントロールユニットで収集した情報を送信する送信手段と、
上記送信手段から送信された情報を受信する受信手段と、
上記受信手段で受信した情報から稼働状況、メンテナンスが必要な部位及びメンテナンス履歴を解析する解析手段とを備えている。
【0012】
上記の構成によると、コントロールユニットで収集した塵芥収集車のメンテナンス情報や稼働状況を送信手段が送信し、受信手段が受信して解析手段が読み込み、定期交換部品の交換時期やグリスアップのタイミングを計算する。稼働状況が過酷なときには交換時期やグリスアップのタイミングを短く計算する。一方、稼働状況が緩やかなときには交換時期等を長く計算する。サービスセンター等において、この計算された交換時期等を解析手段によって把握することにより、稼働状況に合わせたメンテナンスの指導が可能となり、故障が低減される。また、解析手段が、稼働状況より過負荷作動の一歩手前であることを判断することにより、ユーザに過負荷作動をしないように警告を発することが可能となる。また、解析結果から、特定の塵芥収集車のみに負荷が偏らないようにすることが可能となり、また、メンテナンス履歴を把握して適切な時期にメンテナンスをすることで、車両管理不備が防止される。さらに、故障が発生したときには、コントロールユニットから送信された稼働状況の履歴から故障の原因が過負荷作動にあるか否かの判断が可能となる。また、稼働状況の履歴や警告発生回数を把握することにより、塵芥収集車の開発や品質向上の資料として有効利用が可能となる。
【0013】
第2の発明では、第1の発明において、
上記送信手段は、送受信可能な通信端末とする。
【0014】
上記の構成によると、塵芥収集車に搭載された通信端末が、コントロールユニットで収集した情報を受信手段に送信し、受信手段で受信した情報を解析手段で解析することで、リアルタイムにメンテナンス情報や稼働状況を把握することができる。さらに、過負荷状態の一歩手前のときには、サービスセンターから通信端末に警告を発してユーザに知らせることにより、確実に過負荷による故障の発生が防止可能となる。
【0015】
第3の発明では、第1又は第2の発明において、
上記解析手段は、サービスセンターに配置された情報端末であり、
上記情報端末には、予め回収するルート、塵芥種類等よりなる顧客情報が記憶されている。
【0016】
上記の構成によると、サービスセンターにおいて、各塵芥収集車の稼働状況及びメンテナンス情報が入手可能となるので、迅速且つ正確な対応が可能となる。また、送信された情報を保存しておくことで、いつでも各ユーザのメンテナンス情報や使用状況の把握が可能となる。さらに、サービスセンターの情報端末に予め記憶された回収ルート、塵芥種類等よりなる顧客情報からユーザ固有の使用条件を把握することができ、その使用条件と、コントロールユニットで収集された情報とから、適切なメンテナンスサービスを提供することができる。
【0017】
第4の発明では、第3の発明において、
上記送信手段は、上記情報端末との間で自動的に電子メールで送受信可能に構成されている。
【0018】
上記の構成によると、コントロールユニットで収集した情報がリアルタイムにサービスセンターに電子メールとして送信されるので、サービスセンターは、その電子メールを解析することで、塵芥収集車の稼働状況及びメンテナンス状況をリアルタイムに把握可能となる。また、サービスセンターから送受信可能な送信手段に警告を発してユーザに知らせることにより、確実に過負荷による故障の発生が防止可能となる。
【0019】
第5の発明では、第1乃至第4のいずれか1つの発明において、
上記油圧機器は、メイン回路の油圧を計測する圧力センサを備え、
上記油圧機器の稼働状況は、上記圧力センサで検出した油圧が所定値を越えた回数とする。
【0020】
上記の構成によると、解析手段は、コントロールユニットで収集して送信されてきた、油圧が所定値を越えた回数を読み込んで解析することにより、油圧機器全体の稼働状況に合わせて油圧機器の定期交換部品の交換時期やグリスアップのタイミングを計算する。この計算結果を知ることで、部品交換やグリスアップが必要な時期が判明する。油圧が所定値を越えたときに、過負荷状態の一歩手前にあることを警告することで、ユーザによる過負荷作動が回避されると共に、サービスセンターは、油圧が所定値を越えた回数の履歴を解析することで、故障の原因が過負荷にあるか否かの判断が可能となる。
【0021】
第6の発明では、第1乃至第5のいずれか1つの発明において、
上記油圧機器は、特定の部位が所定の油圧を越えると反応するプレッシャスイッチを備え、
上記油圧機器の稼働状況は、上記プレッシャスイッチの作動回数とする。
【0022】
上記の構成によると、解析手段は、コントロールユニットで収集して送信されてきた、油圧が所定値を越えてコントロールバルブのプレッシャスイッチが反応した回数を読み込んで解析することにより、特定部位の稼働状況に合わせて詳細に油圧機器の定期交換部品の交換時期やグリスアップのタイミングを計算する。この計算結果を知ることで、部品交換やグリスアップが必要な時期が判明する。また、プレッシャスイッチの作動回数を解析することで、塵芥の性状が特定され、サービスセンターで投入塵芥特有の故障原因が推定される。
【0023】
第7の発明では、第1乃至第6のいずれか1つの発明において、
上記油圧機器は、油温を検出する油温センサを有し、
上記油圧機器の稼働状況は、上記油温センサが検出した油温のピーク値又は所定値を超えた回数とする。
【0024】
上記の構成によると、解析手段は、コントロールユニットで収集して送信されてきた、油温センサで検出した油温が所定値を越えた回数や限界値を超えた記録を読み込んで解析することにより、油圧機器の稼働状況に合わせて油圧機器の定期交換部品の交換時期やグリスアップのタイミングを計算する。この計算結果を知ることで、部品交換やグリスアップが必要な時期が判明する。限界値を超えた回数が一定回数を超えると、解析手段が過負荷状態の一歩手前であると判断して告知をすることで、ユーザによる過負荷作動が回避されると共に、サービスセンターは、油温センサで検出した油温が所定値を越えた回数や限界値を超えた記録の履歴を解析することで、故障の原因が過負荷にあるか否かの判断が可能となる。
【0025】
第8の発明では、第1乃至第7のいずれか1つの発明において、
上記塵芥積込装置は、
摺動シリンダの伸縮動作により上下方向に摺動自在な摺動板及び該摺動板の下端部に揺動シリンダの伸縮動作により車体前後方向に揺動自在な圧縮板を備え、
上記摺動シリンダ及び揺動シリンダの伸縮動作により摺動板と圧縮板とが反転、下降、圧縮及び上昇を1サイクルとして作動することで、投入口を通じて上記塵芥投入箱に投入された塵芥を上記塵芥収容箱に積込むように構成され、
上記油圧機器の稼働状況は、上記塵芥積込装置のサイクル回数とする。
【0026】
上記の構成によると、解析手段は、コントロールユニットで収集して送信されてきた、塵芥積込装置のサイクル回数を読み込んで解析することにより、塵芥積込装置の稼働状況に合わせて塵芥積込装置を駆動する定期交換部品の交換時期やグリスアップのタイミングを計算する。この計算結果を知ることで、部品交換やグリスアップが必要な時期が判明する。塵芥積込装置のサイクル回数が一定回数を超えると、解析手段が過負荷状態の一歩手前であると判断して告知をすることで、ユーザによる過負荷作動が回避されると共に、サービスセンターは、塵芥積込装置のサイクル回数の履歴を解析することで、故障の原因が過負荷にあるか否かの判断が可能となる。
【0027】
第9の発明では、第1乃至第8のいずれか1つの発明において、
上記塵芥積込装置は、
上記塵芥投入箱の底部に基端を中心として回転自在に設けられた回転板と、
上記回転板の上部に揺動シリンダの伸縮動作により前後に揺動自在に設けられた押込板とを備え、
上記回転板の回転動作と押込板の揺動動作との協動によって上記塵芥投入箱に投入された塵芥を圧縮して塵芥収容箱に積込むように構成され、
上記油圧機器の稼働状況は、上記押込板の押込回数とする。
【0028】
上記の構成によると、解析手段は、コントロールユニットで収集して送信されてきた、塵芥積込装置の押込板の押込回数を読み込んで解析することにより、塵芥積込装置の稼働状況に合わせて塵芥積込装置を駆動する定期交換部品の交換時期やグリスアップのタイミングを計算する。この計算結果を知ることで、部品交換やグリスアップが必要な時期が判明する。塵芥積込装置の押込板の押込回数が一定回数を超えると、解析手段が過負荷状態の一歩手前であると判断して告知をすることで、ユーザによる過負荷作動が回避されると共に、サービスセンターは、塵芥積込装置の押込板の押込回数の履歴を解析することで、故障の原因が過負荷にあるか否かの判断が可能となる。
【0029】
第10の発明では、第1乃至第9のいずれか1つの発明において、
上記油圧機器に駆動され、上記塵芥収容箱内の塵芥を排出する排出装置を備え、
上記油圧機器の稼働状況は、上記排出装置の作動回数とする。
【0030】
上記の構成によると、解析手段は、コントロールユニットで収集して送信されてきた、排出装置の作動回数を読み込んで解析することにより、排出装置の稼働状況に合わせて排出装置を駆動する定期交換部品の交換時期やグリスアップのタイミングを計算する。この計算結果を知ることで、部品交換やグリスアップが必要な時期が判明する。
【0031】
第11の発明では、第1乃至第10のいずれか1つの発明において、
上記油圧機器に駆動され、上記塵芥収容箱を傾斜させる傾動装置を備え、
上記油圧機器の稼働状況は、上記傾動装置によるダンプ回数とする。
【0032】
上記の構成によると、解析手段は、コントロールユニットで記憶した、傾動装置によるダンプ回数を読み込んで解析することにより、傾動装置の稼働状況に合わせて傾動装置を駆動する定期交換部品の交換時期やグリスアップのタイミングを計算する。この計算結果を知ることで、部品交換やグリスアップが必要な時期が判明する。
【0033】
第12の発明では、第1乃至第11のいずれか1つの発明において、
上記車体のエンジンの駆動力を上記油圧機器に伝える動力取出装置を備え、
上記油圧機器の稼働状況は、上記動力取出装置の作動時間とする。
【0034】
上記の構成によると、動力取出装置は、塵芥収集車のエンジンの駆動力を油圧機器に伝えるものであるから、動力取出装置の作動時間を検出することで、油圧機器のおおよその稼働時間が算出される。このため、解析手段は、コントロールユニットで収集して送信されてきた、動力取出装置の作動時間を読み込んで解析することにより、油圧機器の稼働状況に合わせて油圧機器の定期交換部品の交換時期やグリスアップのタイミングを計算する。この計算結果を知ることで、部品交換やグリスアップが必要な時期が判明する。動力取出装置の作動時間が一定時間を超えると、解析手段が過負荷状態の一歩手前であると判断して告知をすることで、ユーザによる過負荷作動が回避されると共に、サービスセンターは、動力取出装置の作動時間の履歴を解析することで、故障の原因が過負荷にあるか否かの判断が可能となる。
【発明の効果】
【0035】
以上説明したように、本発明によれば、塵芥収集車に搭載したコントロールユニットで収集した情報を送信手段で送信し、受信手段で受信した情報から解析手段が稼働状況、メンテナンスが必要な部位及びメンテナンス履歴を解析するようにしたことにより、塵芥収集車の稼働状況及びメンテナンス状況をリアルタイムに把握して、先回りのサービスを可能とし、また、設計仕様を越えた過負荷状態で使用しているユーザに故障が発生する前に警告を発生して故障を未然に防ぐことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0036】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
【0037】
図1及び図2は本発明の実施形態の塵芥収集車1を示し、塵芥収集車1の車体2上に塵芥収容箱3が搭載されている。この塵芥収容箱3の後方開口部4には、その上方で投入箱支持ピン5により軸支された塵芥投入箱6が設けられている。この塵芥投入箱6は、塵芥収容箱3と塵芥投入箱6との間に設けられた図1に示す回動シリンダ9により、投入箱支持ピン5を中心に回動自在に構成されている。
【0038】
塵芥収集車1は、車体2のエンジン40に駆動される動力取出装置(PTO)52(図8に示す)を備えている。この動力取出装置52の動力により、油圧機器30が駆動されるようになっている。
【0039】
塵芥投入箱6の後部には投入口7が開口され、その内部には塵芥積込装置20が装備されている。塵芥積込装置20は、塵芥投入箱6内に投入口7を通じて投入された塵芥55を圧縮して塵芥収容箱3内に積込むためのものである。
【0040】
図3にも示すように、塵芥投入箱6の両側壁には案内溝部材8が補強枠を兼ねて前方上部より後方下部に向かって敷設されている。塵芥投入箱6内にはその横幅一杯に広がる摺動板10が収容されている。この摺動板10の両側縁の上下には、案内ローラ11が回転可能に設けられている。これらの案内ローラ11は、上記案内溝部材8の内壁に沿って摺動自在に嵌入されている。
【0041】
上記摺動板10の背面上部の左右端部に設けたボス部19には、摺動板支持軸12が挿通されている。この摺動板支持軸12が摺動板10の摺動距離に合致して塵芥投入箱6の側壁に形成された摺動用開口6aを越えて塵芥投入箱6の内側より外側に突出するように配置されている。
【0042】
塵芥投入箱6の側壁から外側に突出した摺動板支持軸12と塵芥投入箱6の下部間には、塵芥投入箱6の外側で案内溝部材8の傾斜方向に沿って設けられた摺動シリンダ13が連結されている。摺動シリンダ13は、棒状のシリンダロッド13aと、塵芥投入箱6の側壁に取り付けられた円筒状のシリンダチューブ13bとを備えている。この摺動シリンダ13の伸縮作動によって摺動板10を案内溝部材8に沿って上下に往復移動させるようにしている。
【0043】
図2に示すように、上記摺動板10の下端には、塵芥投入箱6の横幅一杯に広がる圧縮板15が前後に揺動自在に支持されている。この圧縮板15の先端は前方に向かって若干屈折形成されている。上記圧縮板15の背面に突設した接続部15aと上記摺動板10の背面上部に設けられた摺動板支持軸12との間には、揺動シリンダ14が連結され、この揺動シリンダ14の伸縮作動によって上記圧縮板15を前後に揺動させるようにしている。
【0044】
このように構成することで、図4〜図7に示すように、塵芥積込装置20は、摺動シリンダ13及び揺動シリンダ14の伸縮動作により摺動板10と圧縮板15とが反転、下降、圧縮及び上昇を1サイクルとして作動することで、投入口7を通じて塵芥投入箱6に投入された塵芥55を塵芥収容箱3に積込むように構成されている。
【0045】
図1に示すように、塵芥収容箱3には、上記油圧機器30に駆動され、塵芥収容箱3内の塵芥を排出する排出装置18を備えている。具体的には、塵芥収容箱3内には排出板17が前後方向に摺動自在に配設されている。排出板17は、塵芥収容箱3の横幅及び上下高さと略同じ大きさに形成された板状体であり、排出シリンダ16の伸縮動作により塵芥収容箱3内を前後に摺動するようになされている。
【0046】
図8に示すように、油圧機器30は、上記動力取出装置52に駆動される油圧ポンプ51を備えている。油圧ポンプ51により、塵芥積込装置20、排出装置18等が駆動されるようになっている。
【0047】
図8〜図11に示すように、塵芥収集車1は、コントロールユニット31を備え、このコントロールユニット31は、上記メインコントローラ50を有している。このメインコントローラ50が塵芥積込装置20、排出装置18、油圧機器30等を制御すると共に、上記油圧機器30の稼働状況を収集して一時的に記憶するように構成されている。
【0048】
塵芥収集車1には、コントロールユニット31で収集した情報を送信する送信手段としての送信器80が搭載されている。送信器80は、例えば、携帯電話機、無線機、GPSを備えたカーナビゲーションなどの通信端末よりなり、電子メールを自動送受信可能に構成されている。
【0049】
そして、サービスセンターには、送信器80から送信された情報を受信する受信手段としての受信器81が配備されている。この受信器81は、送信器80との間で送受信可能なものとする。例えば、受信器81は、携帯電話機そのものでもよく、また、インターネット回線に接続する装置でもよい。
【0050】
サービスセンターには、さらに、受信器81で受信した情報から稼働状況、メンテナンスが必要な部位及びメンテナンス履歴を解析する解析手段としての情報端末82が配備されている。情報端末82は、PC、ワークステーション等よりなる。情報端末82には、予め回収するルート、塵芥種類等よりなる顧客情報が記憶されている。受信した情報が電子メールによるものであれば、情報端末82は、受信器81を介して常時電子メールを送受信可能な状態にしておけばよい。
【0051】
−油圧機器構成−
図8は、本実施形態にかかる塵芥収集車の油圧機器30の油圧回路61を示す。同図に示すように、油圧機器30では、4種類のシリンダ9,13,14,16がそれぞれ油圧制御されている。
【0052】
各シリンダ9,13,14,16は、油圧配管61cを介してコントロールバルブ63に接続されている。このコントロールバルブ63は、図示しない複数の電磁弁を備え、電磁弁の開閉ポートを切り替えることにより、油圧ポンプ51から吐出された作動油を所望のシリンダに対して供給するものであり、これにより、シリンダロッドの伸縮動作の切り替えが制御され、又は運転が停止される。
【0053】
油圧機器30は、作動油を貯留する油圧タンク62を備え、油圧タンク62内の作動油を油圧ポンプ51で吸い上げて供給側の油圧配管61aに流通させてコントロールバルブ63に供給するように構成されている。そして、コントロールバルブ63を通過した作動油は、回収側の油圧配管61bを流通し、リターンフィルタ64で濾過された後、再び油圧タンク62に回収されるようになっている。コントロールバルブ63は、メインコントローラ50によって制御され、メイン回路である油圧回路61内の油圧(例えば、油圧配管61aの圧力)を計測する圧力センサ65を備えている。また、コントロールバルブ63は、特定の部位(例えば、揺動シリンダ14)が所定の油圧を越えると反応するプレッシャスイッチ66を備えている。また、リターンフィルタ64の手前には、油圧タンク62に向かう油温を検出する油温センサ67が設けられている。
【0054】
−コントロールユニットの作用−
メインコントローラ50は、動力取出装置52、塵芥積込装置20、排出装置18等を制御し、その度に動力取出装置52の作動時間、塵芥積込装置20の作動時間及びサイクル回数、排出装置18の作動時間及び作動回数等がコントロールユニット31に送信され、一時的に記憶される。
【0055】
また、圧力センサ65からは、検出した油圧の値がコントロールユニット31に送信される。このことで、油圧が所定値を超えた回数がカウントされる。
【0056】
さらに、プレッシャスイッチ66は、所定以上の圧力を超えると反応し、その信号がコントロールユニット31に送信される。このことで、プレッシャスイッチ66の作動回数がカウントされる。
【0057】
また、油温センサ67が検出した油温は、コントロールユニット31に送信される。このことで、油温上昇回数や、油温のピーク値が記録される。
【0058】
また、油圧、油温等が所定の制限値を越えたときに発した警報の発生回数がコントロールユニット31に送信され、一時的に記録される。
【0059】
送信器80は、コントロールユニット31に一時的に記録されたデータをサービスセンターの受信器81に送信する。送信のタイミングは、コントロールユニット31が作動している間、常時であったり、ある一定の間隔であったり、過負荷の一歩手前やメンテナンスの必要になりうる稼働状況にあるときなどの送信が必要なタイミングであったり、特に限定されない。送信方法は、例えば、携帯電話機の回線を利用して電子メールを送信することによって行われる。
【0060】
送信器80が送信した電子メール等による情報は、サービスセンターの受信器81が受信し、その情報は、情報端末82に送られる。情報端末82は、送信器80が送信した油圧機器30の稼働状況を読み込んで、定期交換部品の交換時期やグリスアップのタイミングを計算する。情報端末82に回収ルート、塵芥種類等よりなる顧客情報を予め記憶させておけば、ユーザ固有の使用条件を把握することができえるので、その使用条件と、コントロールユニット31に一時的に記憶された情報とから、適切なメンテナンスサービスを提供することができる。
【0061】
具体的には、動力取出装置52は、塵芥収集車1のエンジンの駆動力を油圧機器30に伝えるものであるから、動力取出装置52の作動時間を検出することで、油圧機器30の稼働時間が算出される。このため、情報端末82は、コントロールユニット31で収集して送信されてきた、動力取出装置52の作動時間(例えば、動力取出装置52のメイン電源のオン時間)を読み込んで解析することにより、油圧機器30の稼働状況に合わせて油圧機器30の定期交換部品の交換時期やグリスアップのタイミングを計算する。この計算結果を知ることで、部品交換やグリスアップが必要な時期が判明する。動力取出装置52の作動時間が一定時間を超えると、情報端末82が過負荷状態の一歩手前であると判断して告知をすることで、ユーザによる過負荷作動が回避されると共に、サービスセンターは、動力取出装置52の作動時間の履歴を解析することで、故障の原因が過負荷にあるか否かの判断が可能となる。
【0062】
さらに、詳しく監視するためには、情報端末82は、コントロールユニット31で収集して送信されてきた、塵芥積込装置20のサイクル回数を読み込んで解析することにより、塵芥積込装置20の稼働状況に合わせて塵芥積込装置20を駆動する定期交換部品の交換時期やグリスアップのタイミングを計算する。この計算結果を知ることで、部品交換やグリスアップが必要な時期が判明する。塵芥積込装置20のサイクル回数が一定回数を超えると、情報端末82が過負荷状態の一歩手前である判断して告知をすることで、ユーザによる過負荷作動が回避されると共に、サービスセンターは、塵芥積込装置20のサイクル回数の履歴を解析することで、故障の原因が過負荷にあるか否かの判断が可能となる。
【0063】
また、情報端末82は、コントロールユニット31で収集して送信されてきた、排出装置18の作動回数、例えば、排出シリンダ16の往復回数を読み込んで解析することにより、排出装置の稼働状況に合わせて排出装置18を駆動する定期交換部品の交換時期やグリスアップのタイミングを計算する。この計算結果を知ることで、部品交換やグリスアップが必要な時期が判明する。
【0064】
また、油圧が所定値を越えてコントロールバルブ63のプレッシャスイッチ66が反応した回数や圧力センサ65で検出した油圧が所定値を越えた回数を読み込んで解析することにより、油圧機器30の稼働状況に合わせて油圧機器30の定期交換部品の交換時期やグリスアップのタイミングを計算する。この計算結果を知ることで、部品交換やグリスアップが必要な時期が判明する。油圧が所定値を越えた回数が一定時間を超えると、情報端末82が過負荷状態の一歩手前であると判断して告知をすることで、ユーザによる過負荷作動が回避されると共に、サービスセンターは、圧力センサ65で検出した油圧が所定値を越えた回数の履歴を解析することで、故障の原因が過負荷にあるか否かの判断が可能となる。また、コントロールバルブ63のプレッシャスイッチ66が反応した回数の履歴を解析することで、塵芥の性状が特定され、サービスセンターで投入塵芥特有の故障原因の推定を行うことができる。
【0065】
さらに、情報端末82は、コントロールユニット31で収集して送信されてきた、油温センサ67で検出した油温が所定値を越えた回数や限界値を超えた記録を読み込んで解析することにより、油圧機器30の稼働状況に合わせて油圧機器30の定期交換部品の交換時期やグリスアップのタイミングを計算する。この計算結果を知ることで、部品交換やグリスアップが必要な時期が判明する。限界値を超えた回数一定時間を超えると、情報端末82が過負荷状態の一歩手前であると判断して告知をすることで、ユーザによる過負荷作動が回避されると共に、サービスセンターは、油温センサ67で検出した油温が所定値を越えた回数や限界値を超えた記録の履歴を解析することで、故障の原因が過負荷にあるか否かの判断が可能となる。
【0066】
このように、情報端末82は、稼働状況が過酷なときには交換時期やグリスアップのタイミングを短く計算する。一方、稼働状況が緩やかなときには交換時期等を長く計算する。そして、情報端末82がコントロールユニット31からの情報を解析することで、容易に塵芥収集車1の稼働状況を把握して稼働状況に合わせたメンテナンスが可能となり、故障が低減される。また、情報端末82が、稼働状況より過負荷作動の一歩手前であると解析することにより、ユーザに過負荷作動をしないように指摘が可能となる。例えば、過負荷防止の信号を送信器80が受信した場合には、塵芥収集車1の警報装置(図示せず)で警報を発するようにしてもよい。
【0067】
また、特定の塵芥収集車のみに負荷が偏らないようにしたり、メンテナンス履歴を把握して適切な時期にメンテナンスをすることで、車両管理不備が防止される。さらに、故障が発生したときには、コントロールユニット31から送信されてきた稼働状況の履歴から故障の原因が過負荷作動にあるか否かの判断が可能となる。
【0068】
さらには、ユーザは、サービスセンターに車両の状態をいつもチェックしてもらえているという安心感が得られる。このため、ユーザのさらなる囲い込みを行うことができる。
【0069】
−実施形態の効果−
したがって、本実施形態にかかる塵芥収集車1によると、塵芥収集車1に搭載したコントロールユニット31で収集した情報を送信器80で送信し、受信器81で受信した情報から情報端末82が稼働状況、メンテナンスが必要な部位及びメンテナンス履歴を解析するようにしたことにより、塵芥収集車1の稼働状況及びメンテナンス状況をリアルタイムに把握して、先回りのサービスを可能とし、また、設計仕様を越えた過負荷状態で使用しているユーザに故障が発生する前に警告を発生して故障を未然に防ぐことができる。
【0070】
(その他の実施形態)
本発明は、上記実施形態について、以下のような構成としてもよい。
【0071】
すなわち、上記実施形態では、回動シリンダ9の作動回数を監視していないが、上記実施形態の排出装置18と同様に、回動シリンダ9の作動回数をコントロールユニット31で監視するようにしてもよい。
【0072】
また、図示しないが、塵芥収容箱3は、車体2に設けた傾動装置としての傾動シリンダを伸縮させることにより、車体2後方の傾動軸を中心に傾動可能(ダンプ可能)に構成してもよい。この場合も、上記実施形態の排出装置18と同様に、傾動シリンダによるダンプ回数をコントロールユニット31で監視するようにすればよい。
【0073】
上記実施形態では、塵芥積込装置20は、摺動板10及び圧縮板15を備えた圧縮式のものとしたが、図12に示すように、塵芥積込装置120を、塵芥投入箱6の底部に基端を中心として回転自在に設けられた回転板115と、回転板115の上部に前後に、揺動シリンダ113によって揺動自在に設けられた押込板110とを備え、回転板115の回転動作と押込板110の揺動動作との協動によって上記塵芥投入箱6に投入された塵芥55を圧縮して塵芥収容箱3に積込むように構成してもよい。この場合は、コントロールユニット31が監視する油圧機器30の稼働状況は、上記押込板110の押込回数とする。この構成によると、情報端末82は、コントロールユニット31で収集して送信されてきた、塵芥積込装置120の押込板110の押込回数を読み込んで解析することにより、塵芥積込装置120の稼働状況に合わせて塵芥積込装置120を駆動する定期交換部品の交換時期やグリスアップのタイミングを計算する。この計算結果を知ることで、部品交換やグリスアップが必要な時期が判明する。塵芥積込装置120の押込板110の押込回数が一定回数を超えると、情報端末82が過負荷状態の一歩手前であると判断して告知をすることで、ユーザによる過負荷作動が回避されると共に、サービスセンターは、塵芥積込装置120の押込板110の押込回数の履歴を解析することで、故障の原因が過負荷にあるか否かの判断が可能となる。
【0074】
上記実施形態では、通信端末は、携帯用PCとしたが、PDA、携帯電話機、モバイルツールなどの送受信機能を備えたものでもよく、単に送信可能なものでもよい。
【0075】
上記実施形態では、受信器81及び情報端末82をサービスセンターに配置するようにしたが、塵芥収集車1の製造工場における品質管理部門にも配置するようにしてもよい。このことで、コントロールユニット31から送られてきた情報を保管し、分析することで、製品開発や品質向上の具体案を得ることができる。
【0076】
なお、以上の実施形態は、本質的に好ましい例示であって、本発明、その適用物や用途の範囲を制限することを意図するものではない。
【図面の簡単な説明】
【0077】
【図1】本発明の実施形態にかかる塵芥収集車の側面図である。
【図2】塵芥収集車の後部を拡大して側方から見た側断面図である。
【図3】塵芥投入箱における摺動シリンダ及びその周辺を拡大して示す側面図である。
【図4】塵芥積込装置の上昇終了位置を説明する概略図である。
【図5】塵芥積込装置の反転終了位置を説明する概略図である。
【図6】塵芥積込装置の下降終了位置を説明する概略図である。
【図7】塵芥積込装置の最前方位置の状態を説明する概略図である。
【図8】塵芥収集車の油圧回路図である。
【図9】コントロールユニットの監視系統を示すブロック図である。
【図10】コントローラによる監視機能を示す概要図である。
【図11】コントローラによる監視機能を示す概要図である。
【図12】その他の実施形態にかかる回転式塵芥積込装置を備えた塵芥収集車の後部を拡大して側方から見た側断面図である。
【符号の説明】
【0078】
1 塵芥収集車
2 車体
3 塵芥収容箱
4 後方開口部
18 排出装置
20 塵芥積込装置
30 油圧機器
31 コントロールユニット
52 動力取出装置
55 塵芥
65 圧力センサ
66 プレッシャスイッチ
67 油温センサ
80 送信器(送信手段)
81 受信器(受信手段)
82 情報端末(解析手段)
110 押込板
113 揺動シリンダ
115 回転板
120 塵芥積込装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
車体上に搭載され、後方開口部を有する塵芥収容箱と、
上記塵芥収容箱の後方開口部に連設された塵芥投入箱と、
上記塵芥投入箱に設けられ、上記塵芥投入箱に投入された塵芥を上記塵芥収容箱に積込む塵芥積込装置と、
少なくとも上記塵芥積込装置を駆動する油圧機器とを備えた塵芥収集車のサービスを支援するシステムであって、
上記塵芥収集車に設けられ、上記油圧機器を制御すると共に、該油圧機器の稼働状況を収集するコントロールユニットと、
上記塵芥収集車に搭載され、上記コントロールユニットで収集した情報を送信する送信手段と、
上記送信手段から送信された情報を受信する受信手段と、
上記受信手段で受信した情報から稼働状況、メンテナンスが必要な部位及びメンテナンス履歴を解析する解析手段とを備えている
ことを特徴とする塵芥収集車のサービス支援システム。
【請求項2】
請求項1に記載の塵芥収集車のサービス支援システムにおいて、
上記送信手段は、送受信可能な通信端末である
ことを特徴とする塵芥収集車のサービス支援システム。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の塵芥収集車のサービス支援システムにおいて、
上記解析手段は、サービスセンターに配置された情報端末であり、
上記情報端末には、予め回収するルート、塵芥種類等よりなる顧客情報が記憶されている
ことを特徴とする塵芥収集車のサービス支援システム。
【請求項4】
請求項3に記載の塵芥収集車のサービス支援システムにおいて、
上記送信手段は、上記情報端末との間で、電子メールにより自動的に送受信可能に構成されている
ことを特徴とする塵芥収集車のサービス支援システム。
【請求項5】
請求項1乃至4のいずれか1つに記載の塵芥収集車のサービス支援システムにおいて、
上記油圧機器は、メイン回路の油圧を計測する圧力センサを備え、
上記油圧機器の稼働状況は、上記圧力センサで検出した油圧が所定値を越えた回数である
ことを特徴とする塵芥収集車のサービス支援システム。
【請求項6】
請求項1乃至5のいずれか1つに記載の塵芥収集車のサービス支援システムにおいて、
上記油圧機器は、特定の部位が所定の油圧を越えると反応するプレッシャスイッチを備え、
上記油圧機器の稼働状況は、上記プレッシャスイッチの作動回数である
ことを特徴とする塵芥収集車のサービス支援システム。
【請求項7】
請求項1乃至6のいずれか1つに記載の塵芥収集車のサービス支援システムにおいて、
上記油圧機器は、油温を検出する油温センサを有し、
上記油圧機器の稼働状況は、上記油温センサが検出した油温のピーク値又は所定値を超えた回数である
ことを特徴とする塵芥収集車のサービス支援システム。
【請求項8】
請求項1乃至7のいずれか1つに記載の塵芥収集車のサービス支援システムにおいて、
上記塵芥積込装置は、
摺動シリンダの伸縮動作により上下方向に摺動自在な摺動板及び該摺動板の下端部に揺動シリンダの伸縮動作により車体前後方向に揺動自在な圧縮板を備え、
上記摺動シリンダ及び揺動シリンダの伸縮動作により摺動板と圧縮板とが反転、下降、圧縮及び上昇を1サイクルとして作動することで、投入口を通じて上記塵芥投入箱に投入された塵芥を上記塵芥収容箱に積込むように構成され、
上記油圧機器の稼働状況は、上記塵芥積込装置のサイクル回数である
ことを特徴とする塵芥収集車のサービス支援システム。
【請求項9】
請求項1乃至7のいずれか1つに記載の塵芥収集車のサービス支援システムにおいて、
上記塵芥積込装置は、
上記塵芥投入箱の底部に基端を中心として回転自在に設けられた回転板と、
上記回転板の上部に揺動シリンダの伸縮動作により前後に揺動自在に設けられた押込板とを備え、
上記回転板の回転動作と押込板の揺動動作との協動によって上記塵芥投入箱に投入された塵芥を圧縮して塵芥収容箱に積込むように構成され、
上記油圧機器の稼働状況は、上記押込板の押込回数である
ことを特徴とする塵芥収集車のサービス支援システム。
【請求項10】
請求項1乃至9のいずれか1つに記載の塵芥収集車のサービス支援システムにおいて、
上記油圧機器に駆動され、上記塵芥収容箱内の塵芥を排出する排出装置を備え、
上記油圧機器の稼働状況は、上記排出装置の作動回数である
ことを特徴とする塵芥収集車のサービス支援システム。
【請求項11】
請求項1乃至10のいずれか1つに記載の塵芥収集車のサービス支援システムにおいて、
上記油圧機器に駆動され、上記塵芥収容箱を傾斜させる傾動装置を備え、
上記油圧機器の稼働状況は、上記傾動装置によるダンプ回数である
ことを特徴とする塵芥収集車のサービス支援システム。
【請求項12】
請求項1乃至11のいずれか1つに記載の塵芥収集車のサービス支援システムにおいて、
上記車体のエンジンの駆動力を上記油圧機器に伝える動力取出装置を備え、
上記油圧機器の稼働状況は、上記動力取出装置の作動時間である
ことを特徴とする塵芥収集車のサービス支援システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2009−234759(P2009−234759A)
【公開日】平成21年10月15日(2009.10.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−84688(P2008−84688)
【出願日】平成20年3月27日(2008.3.27)
【出願人】(000002358)新明和工業株式会社 (919)
【Fターム(参考)】