説明

変位センサ

線形容量型変位変換器1は、第1および第2の固定されたコンデンサ極板2,3と、この第1および第2のコンデンサ極板2,3の間の空間4内で長手方向に可動である誘電体構造5とを備え、誘電体構造5は作用可能に可動要素8に連結される。コンデンサ極板と誘電体を円柱状として、同軸状かつ同心状に配置することができる。この変換器1により、シリンジ型薬剤リザーバ101における液位を十分な感度で監視して薬剤の誤投与の検出を可能とする変位センサを実現することができる。このセンサは、低コストでの製造が可能であり、また、ロバストな設計により信頼性の高い性能を提供する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
人間や動物の体に治療薬をプログラム投与する装置においては、一般的に治療薬の加圧リザーバが提供されて、これがポンピング・チェンバおよび弁手段と連携して作動する。治療薬は、一般的に、当該装置によりチューブを通じて送り出されて、患者の皮膚に貫通するカニューレに達する。この装置によると、何日間かに渡って患者に治療薬を可変注入速度で投与することができる。本発明は、加圧リザーバのための改良された変位センサを目的とするものである。
【背景技術】
【0002】
これまで、変位センサの基礎として多くの異なる測定技術が用いられてきた。
【0003】
1つのタイプの変位センサにおいては、ポテンショメータの摺動子を直線または回転変位させる動作が電圧信号や電流信号に変換される。このような電位差センサは、機械的摩耗、摺動子の動作における摩擦抵抗、巻線ユニットにおける分解能の限界、および高い電子ノイズといった問題にしばしば悩まされる。
【0004】
線形可変変位変換器(LVDT:
Linear Variable Displacement Transducer)は、一般的に入手が可能である。典型的なLVDTは、中空型の上に3つの巻線コイルを有する。透水性材料のコアが型の中心を自由にスライドする。内側の1次コイルが交流電源により励磁される。1次コイルにより生成される磁束が外側の2つの2次コイルに鎖交して、コアの位置に応じた交流電圧が各コイルに誘導される。2つの2次コイルが逆極直列に接続される場合は、2つの電圧は引き算される。つまり、差分電圧が生成される。コアが中央に位置する場合、正味電圧はゼロである。コアが一方に動くと正味電圧の振幅は大きくなる。また、コアが一方あるいは他方に動くときに、電源に対して位相が変化する。加えて、これらの装置は、低ノイズ変換器を構成するためには、測定コイルの両端に静電遮蔽を提供する別のコイルが必要である。これらの製造要件によって、このような変換器は製造コストが高くなり、また、それらが測定可能な距離の少なくとも2倍の長さ寸法となる。
【0005】
光学エンコーダのような光学的測定システムに基づいて記述された装置も多くある。超音波技術に基づく装置も記述される。これらの装置は、製造コストが高い傾向があり、また、これらを採用することができる応用例の種類が限られる。
【0006】
直線変位を測定または検出するための、静電容量による様々な変位センサが記述される。1つのタイプの静電容量型変位センサは、2つの対向する極板を有し、変位を計測するときには2つの極板の重なり面積が変化するか、あるいは極板間の間隙の誘電特性が変化する、という原理に基づくものである。このタイプの変位センサの例を以下に提示する。
【0007】
英国特許第1275060号は、コンデンサの第1の極板を成す被案内ロッドと、コンデンサの第2の極板を成すと共にその中で上記ロッドが出たり入ったりする方向に動くレセプタチューブとを備える変位センサを開示する。
【0008】
米国特許第4,961,055号は、英国特許第1275060号のものに類似した変位センサを開示しており、さらに、コンデンサの検知板を信号ノイズの原因となる帯電から保護するように機能する第3のチューブを開示する。
【0009】
その他の可動極板コンデンサ型センサで、平坦あるいは管状のいずれかの極板に形成した電極パターンを利用するものも多く記述される。そのような例は、特開平8‐159704および英国特許出願公開第2273567号により提供される。これらの装置の構成は、やはり、低コストで装置を製造するという場合に大きな難題を示すものである。
【0010】
静電容量型変位センサを用いる様々な応用例が記述されており、それには欧州特許出願公開第0520201号に開示されるようなリザーバの液位を監視するものが含まれる。
【0011】
米国特許第5,135,485号は、薬剤リザーバに静電容量測定を採用して、リザーバが空であることを検出したり、あるいはリザーバの液位の測定値を提供したりすることを開示する。リザーバの液位を監視するセンサとして記載されるものは、コンデンサの2つの極板を備え、これらの間で液体が誘電体を形成するようになっている。リザーバの中にある液体の量が多くなるほど、両極板間の間隙がより多くの液体で満たされることになり、このことがセンサにより測定される静電容量に反映される。
【0012】
米国特許第6,210,368号は、リザーバにおける液位を監視するコンデンサ型センサを開示する。1つの実施形態では、リザーバの体積が変化するに連れて、コンデンサの2つの極板の重なりの大きさが変化する。もう1つの実施形態では、リザーバの体積に応じて、コンデンサの誘導体に吸収される液相推進剤の量が変化し、これによりコンデンサの誘電特性が変化する。
【0013】
米国特許第6,352,523号は、シリンジのバレルとプランジャとが同軸コンデンサの2つの極板となるように構成することで、投与後のシリンジに残っているインスリンの量を測定する方法を開示する。この装置は、さらに、変位情報を生成するためには、シリンジを読取機にかける必要がある。
【0014】
リザーバの薬剤の量を監視する別の方法では、光学エンコーダを用いる。米国特許第4,498,843号および国際公開第2004/009163号は、両方とも、注入システムの一部であるシリンジバレルの位置を監視するために光学エンコーダを用いる直線変位測定システムを記載する。
当技術分野では、シリンジ型薬剤リザーバにおける液位を十分な感度で監視して薬剤の誤投与の検出を可能とする変位センサが必要である。さらに、そのセンサは、低コストでの製造が可能であり、また、ロバストな設計により信頼性の高い性能を提供するものでなければならない。
【発明の概要】
【0015】
本発明の第1の態様によると、線形容量型変位変換器が提供され、これは、第1の円柱形コンデンサ極板と、この第1の円柱形コンデンサ極板の周りに配置される第2の円柱形コンデンサ極板であって、第1と第2の円柱形コンデンサ極板の間に空間が形成され、第1と第2の円柱形コンデンサ極板は互いに対して空間的に略固定される、第2の円柱形コンデンサ極板と、上記空間内を長手方向に可動である誘電体で構成された第3の円柱であって、使用中に第1と第2の円柱形コンデンサ極板の間に固定電場が生成されるのに対して、上記空間が誘電体により満たされる割合は誘導体が可動であることにより変化する、第3の円柱と、を備える。
【0016】
本発明の第2の態様によると、ある量の流体を部分的に可動要素より拘束した状態で収容するリザーバと、このリザーバに収容される流体の量を測定する線形容量型変位変換器との組み合わせが提供され、上記変位変換器は、第1および第2のコンデンサ極板を含む固定構造と、第1と第2の極板の間の空間内で長手方向に可動である誘電体構造とを備え、この可動誘電体構造は作用可能に上記可動要素に連結される。
【0017】
本発明の第3の態様によると、第1の態様による線形容量型変位変換器、あるいは第2の態様による線形容量型変位変換器とリザーバとの組み合わせを含む、液体治療薬の注入のための注入システムが提供される。
【0018】
この線形容量型変位変換器においては、使用中に第1と第2のコンデンサ極板間に生成される電場が不変である一方で、これらの極板間の空間が高誘電性材料で満たされる割合は誘電体構造が動くことによって変化する。この構成が効果的であるのは、第1と第2のコンデンサ極板が互いに対して空間的に略固定されるので、これらに対する電気的接続は動く必要がないということであり、これによって、変換器を簡単なものにすると共に、よりロバストなものとすることができ、また、変換器により出力される信号の信頼性が向上する。さらには、使用中に生成される電場に対して第2のコンデンサ極板が空間的に略固定されるので、この第2の極板が、外部からの悪い電気的影響に対する効果的な遮蔽体として機能する。
【0019】
本発明の好適な実施形態では、線形容量型変位変換器の固定構造を耐久部分とし、一方、リザーバおよび線形容量型変位変換器の可動構造を注入システムの使い捨て部分とする。このようにすると、最初に液体治療薬を収容する使い捨て可能なリザーバを、変換器の誘導体部分と一体に構成することができ、これは、変換器の電気的部分を含む注入システムの耐久部分に対して取り付けられる。これによって、注入システムの使い捨て部分の製造コストを低く維持しながら、変換器による高い精度での測定が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
以下、添付の図面を参照して、本発明の例について詳細な説明を行う。
【図1】本発明による線形容量型変位変換器が伸張位置にある実施形態を示す概略図である。
【図2】退縮位置にある図1の変換器を示す概略図である。
【図3】リザーバと、本発明の実施形態による変換器とを含む注入システムの概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
まず、図1を参照して、線形容量型変位変換器1は第1のコンデンサ極板2と第2のコンデンサ極板3とを備え、この第1と第2のコンデンサ極板2,3の間に空間4を画成する。変位変換器1は、さらに、空間4内で長手方向すなわち矢印Xの方向に可動である誘電体構造5を備える。第1および第2のコンデンサ極板2,3は、AD7746といった半導体集積回路7が実装されるプリント回路基板あるいはそれに類する層6に対して、電気的および物理的に接続される。誘導体構造5は、作用可能に可動要素8に連結される。可動要素8は、プリント回路基板6から延出する案内手段10と協働する案内手段9に接続される。
【0022】
図1に示す好適な実施形態においては、第1のコンデンサ極板2は中実な直円柱であり、これは、中空の直円柱である第2のコンデンサ極板3と同軸状かつ同心状に配置される。第1および第2のコンデンサ極板2,3が必ずしも円柱である必要はなく、代わりに、例えば平板であってもよいことは、当業者であれば分かるであろう。円柱形コンデンサ極板が好ましいのは、使用中に第1と第2の円柱形コンデンサ極板2,3の間に生成される固定電場を、外側の第2の円柱形コンデンサ極板3が効果的に遮蔽するからである。第1および第2のコンデンサ極板2,3が直円柱である必要はなく、代わりに、中実または中空の、六角形、八角形、あるいはその他の多角形や、不規則な形であってもよいことは、やはり当業者であれば分かるであろう。第1および第2の円柱2,3は同心状に配置される必要はないが、そのように配置すると、生成される電場が変換器1の断面において略均一となるので、好ましい。
【0023】
図1に示す好適な実施形態において、第1および第2のコンデンサ極板2,3は略同じ長さである。しかし、他の実施形態においては、第1および第2のコンデンサ極板2,3は異なる長さでもよく、特に、第2の円柱3を第1の円柱1よりも長くすることで、静電気干渉をより効果的に遮断することが考えられる。
【0024】
案内手段10は、第2の円柱形コンデンサ極板3の周りに配置される第4の円柱としての機能をさらに持つものとして、これにより、静電気干渉の遮断をより強化して、変換器1の信号品質をさらに向上させることができる。
【0025】
第1および第2のコンデンサ極板2,3は、プリント回路基板6に物理的に接続されており、このプリント回路基板6は、第1および第2のコンデンサ極板2,3の隣接する端部を支持する支持構造として機能する。プリント回路基板6以外の支持構造を、第1および第2のコンデンサ極板2,3のそのような端部に物理的に接続して、分離しているプリント回路基板への配線が提供されていてもよいことは、当業者であれば分かるであろう。しかし、プリント回路基板6が第1および第2のコンデンサ極板2,3の物理的支持構造として機能することで、スペースを節約し、製造コストを引き下げることができる。
【0026】
第1と第2のコンデンサ極板2,3は、電気的に絶縁されており、また、第1と第2のコンデンサ極板2,3により出力される静電容量信号の変換を実行する集積回路7を備えたプリント回路基板に接続される。集積回路7は、第1と第2のコンデンサ極板2,3により出力される生の静電容量信号のアナログ・デジタル変換も実行する。AD7746集積回路は単なる例示として提供される集積回路であり、代わりに他の回路を用いてもよいことは、当業者であれば分かるであろう。
【0027】
コンデンサ極板2,3の有効表面積を増加させるため、これらを波形表面とすることもできる。誘電体構造5が第1と第2のコンデンサ極板2,3の間に確実に保持されるようにするため、誘電体構造5も波形表面をもつようにしてもよい。誘電体構造は、コンデンサ極板2,3との間で、遊びを残す場合でも少ししか残さずに、これらに隙間嵌めとなっていることにより、空間4内をスライドして動くことができる。
【0028】
一部の好適な応用例では、誘導体構造は、長手方向に沿って空間4に入る方向あるいはそこから出る方向に付勢される。このような付勢は、バネあるいはその他のそのような手段によって提供することができ、特に、誘電体構造5の末端に接続される可動部材8がリザーバなどの一部を成し、それのプランジャが変位し、この変位を変換器1により測定するような場合に適する。
【0029】
退縮位置にある線形容量型変位変換器1を図2に示し、この場合、第1と第2のコンデンサ極板2,3の間の空間4の略全体を誘電体構造5が占める。誘電体構造5が、図1と2にそれぞれ示す完全伸張位置と退縮位置との間で動くと、第1と第2のコンデンサ極板2,3の間の空間4が誘電体5で満たされる割合が最小と最大の間で変化する。第1と第2のコンデンサ極板2,3により出力される静電容量信号は、可動要素8が完全伸張位置と完全退縮位置との間で動くときの静電容量の変化に基づいて、可動部材8の直線変位に較正することができる。このようにして、静電容量信号を調べることにより、可動要素8の位置および相対変位を測定することができる。
【0030】
本発明の線形容量型変位変換器1は、広く様々な装置に応用することができる。これには、シリンダ内でのピストンの変位、ボーデンケーブルの変位、リニアスイッチの変位などが含まれる。その応用範囲は無限であり、その他の多くの用途を当業者であれば容易に理解できるであろう。
【0031】
一方、本発明による線形容量型変位変換器の特定の応用例は、ある量の流体を、部分的にプランジャなどの可動要素より拘束した状態で収容するリザーバとの組み合わせによるものである。プランジャは、図1および2の線形容量型変位変換器1を参照して記述した可動要素8であるか、あるいは可動要素8に取り付けられたものとすることができる。
【0032】
リザーバと変換器1とを組み合わせて一定の構造を構成することができ、これは、第1および第2のコンデンサ極板2,3と、この第1と第2のコンデンサ極板2,3の間の空間4内で長手方向に可動である誘電体構造5とを含んでいる。可動誘導体構造5は、前述のように、作用可能に可動要素8に連結される。変換器の固定構造を耐久部分とし、リザーバおよび変換器の可動構造を使い捨て部分とすることができ、リザーバの可動要素は可動構造と一体に構成される。このような組み合わせは、特に、液体治療薬の注入のための注入システムにおいて用いるのに適する。
【0033】
図3に示す注入システムは、治療薬102の加圧リザーバ101を含んでいる。治療薬102は、リザーバ内において、リザーバ・キャビティ内で可動であるプランジャ104上に103で示す力が加えられることによって、加圧される。リザーバのアウトレット105は、マイクロポンプ106のインレットに接続される。治療薬が投与される人間または動物の体にマイクロポンプ106を流体接続するための手段が、その一端は患者に、他端はマイクロポンプ106のアウトレット107に接続される。この手段は、カニューレあるいはこれに類する他のデバイスとすることができる。
【0034】
マイクロポンプ106において、その流体インレット105は入口弁108に通じる。ギアアセンブリを有するアクチュエータ109が作動することにより、ポンピング・チェンバ110の容積が変化する。ギア付アクチュエータ109の作動によりポンピング・チェンバ110の容積が増加すると、入口弁105が開いて、流体がインレット105から入口弁108を通って流れ、ポンピング・チェンバ110を満たす。一旦、ポンピング・チェンバ110が満杯になると、ギア付アクチュエータ109がポンピング・チェンバ110の容積を作り出そうと作動することにより、流体は管路111に沿って出口弁112に押し出される。管路11を通る流体はギア付アクチュエータ109からの圧力を受けているので、出口弁112が開いて、流体はアウトレット107を通じてポンプ106から出て行く。
【0035】
入口および出口の弁108,112は、参照することによりその内容が本書に組み込まれる、本出願人の同時係属中の英国特許出願GB0621343.3に記載されるような、一方向弁である。アクチュエータは、参照することによりその内容が本書に組み込まれる、本出願人の同時係属中の英国特許出願GB0621344.1に記載されるような、ギア付アクチュエータ109とすることができる。
【0036】
一方向弁108,112は、ポンピング・チェンバ110の容積が減少したときに、その中の流体が入口弁108を通じてインレット105に流れることなく、管路111に沿ってのみ流れるようにするものである。管路111内の流体の圧力が減少して所定値を下回ると、出口弁112も閉じる。ギア付アクチュエータ109が繰り返し作動することにより、流体がインレット105からアウトレット107に送り出される。
【0037】
アクチュエータ109は、少なくとも1つの流量計と連携して動作する電子モジュール(図示せず)により制御されることが好ましく、これによって、高い精度での治療薬のプログラム投与が確実なものとなる。上記の少なくとも1つの流量計は、本発明の線形容量型変位変換器1の出力から引き出すことができる。
【0038】
本発明は、当業者には分かるように、添付の請求項により規定される発明の範囲から逸脱することなく、様々な変形が考えられる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の円柱形コンデンサ極板と、
前記第1の円柱形コンデンサ極板の周りに配置される第2の円柱形コンデンサ極板であって、前記第1と第2の円柱形コンデンサ極板の間に空間が形成され、前記第1と第2の円柱形コンデンサ極板は互いに対して空間的に略固定される、第2の円柱形コンデンサ極板と、
前記空間内を長手方向に可動である誘電体で構成された第3の円柱であって、使用中に前記第1と第2の円柱形コンデンサ極板の間に固定電場が生成されるのに対して、前記空間が前記誘電体により満たされる割合は前記誘導体が可動であることにより変化する、第3の円柱と、
を備える線形容量型変位変換器。
【請求項2】
前記円柱は同軸状に配置される、請求項1に記載の線形容量型変位変換器。
【請求項3】
前記円柱は直円柱である、請求項1または2に記載の線形容量型変位変換器。
【請求項4】
前記円柱は同心状に配置される、請求項3に記載の線形容量型変位変換器。
【請求項5】
前記第1および第2の円柱は略同じ長さである、請求項1〜4のいずれかに記載の線形容量型変位変換器。
【請求項6】
前記第2の円柱は前記第1の円柱よりも長い、請求項1〜4のいずれかに記載の線形容量型変位変換器。
【請求項7】
前記第1および第2の円柱は電気的に絶縁される、請求項1〜6のいずれかに記載の線形容量型変位変換器。
【請求項8】
前記第1および第2の円柱はプリント回路基板に対して電気的に接続される、請求項7に記載の線形容量型変位変換器。
【請求項9】
前記第1および第2の円柱は、それらの隣接する端部において、支持構造に物理的に接続される、請求項1〜8のいずれかに記載の線形容量型変位変換器。
【請求項10】
前記支持構造はプリント回路基板である、請求項9に記載の線形容量型変位変換器。
【請求項11】
前記プリント回路基板は、静電容量信号のインピーダンス信号への変換を実行するように構成された回路を有する、請求項8または10に記載の線形容量型変位変換器。
【請求項12】
前記回路は、さらに前記静電容量信号のアナログ・デジタル変換を実行するように構成される、請求項11に記載の線形容量型変位変換器。
【請求項13】
前記第1、第2、および第3の円柱のうちの少なくとも1つは波形平面を有する、請求項1〜12のいずれかに記載の線形容量型変位変換器。
【請求項14】
前記第3の円柱は、前記長手方向に沿って、前記空間に入る方向あるいはそこから出る方向に付勢される、請求項1〜13のいずれかに記載の線形容量型変位変換器。
【請求項15】
前記第1の円柱は中空あるいは中実である、請求項1〜14のいずれかに記載の線形容量型変位変換器。
【請求項16】
前記第1および第2の円柱形コンデンサ極板を電気的に遮蔽するため、前記第2の円柱形コンデンサ極板の周りに配置される第4の円柱をさらに備える、請求項1〜15のいずれかに記載の線形容量型変位変換器。
【請求項17】
ある量の流体を部分的に可動要素より拘束した状態で収容するリザーバと、このリザーバに収容される流体の量を測定する線形容量型変位変換器との組み合わせであって、前記変位変換器は、
第1および第2のコンデンサ極板を含む固定構造と、
前記第1と第2のコンデンサ極板の間の空間内で長手方向に可動である誘電体構造と、
を備え、前記可動誘電体構造は、作用可能に前記可動要素に連結される前記組み合わせ。
【請求項18】
前記第1のコンデンサ極板は、円柱形コンデンサ極板である、請求項17に記載の組み合わせ。
【請求項19】
前記第2のコンデンサ極板は、円柱形コンデンサ極板である、請求項17または18に記載の組み合わせ。
【請求項20】
前記第2の円柱形コンデンサ極板は、前記第1の円柱形コンデンサ極板の周りに配置されて、これにより、前記第1と第2の円柱形コンデンサ極板の間に前記空間が形成される、請求項18または19に記載の組み合わせ。
【請求項21】
前記第1および第2の円柱形コンデンサ極板は、互いに対して空間的に略固定される、請求項20に記載の組み合わせ。
【請求項22】
前記円柱は同軸状に配置される、請求項21に記載の組み合わせ。
【請求項23】
前記円柱は直円柱である、請求項21または22に記載の組み合わせ。
【請求項24】
前記円柱は同心状に配置される、請求項23に記載の組み合わせ。
【請求項25】
前記第1および第2の円柱は略同じ長さである、請求項21〜24のいずれかに記載の組み合わせ。
【請求項26】
前記第2の円柱は前記第1の円柱よりも長い、請求項21〜24のいずれかに記載の組み合わせ。
【請求項27】
前記第1および第2の円柱は電気的に絶縁される、請求項21〜26のいずれかに記載の組み合わせ。
【請求項28】
前記第1および第2の円柱はプリント回路基板に対して電気的に接続される、請求項27に記載の組み合わせ。
【請求項29】
前記第1および第2の円柱は、それらの隣接する端部において、支持構造に物理的に接続される、請求項21〜28のいずれかに記載の組み合わせ。
【請求項30】
前記支持構造はプリント回路基板である、請求項29に記載の組み合わせ。
【請求項31】
前記プリント回路基板は、静電容量信号のインピーダンス信号への変換を実行するように構成された回路を有する、請求項28または30に記載の組み合わせ。
【請求項32】
前記回路は、さらに前記静電容量信号のアナログ・デジタル変換を実行するように構成される、請求項31に記載の組み合わせ。
【請求項33】
前記第1の円柱は中空あるいは中実である、請求項21〜32のいずれかに記載の組み合わせ。
【請求項34】
前記可動誘電体構造は誘電体により構成された円柱である、請求項21〜33のいずれかに記載の組み合わせ。
【請求項35】
前記円柱のうちの少なくとも1つは波形平面を有する、請求項21〜34のいずれかに記載の組み合わせ。
【請求項36】
前記誘電体構造は、前記長手方向に沿って、前記空間に入る方向あるいはそこから出る方向に付勢される、請求項21〜35のいずれかに記載の組み合わせ。
【請求項37】
前記誘電体構造はポリマーである、請求項36に記載の組み合わせ。
【請求項38】
前記線形容量型変位変換器の前記固定構造は耐久性があり、前記リザーバおよび前記線形容量型変位変換器の前記可動構造は使い捨て可能であり、前記リザーバの前記可動要素は前記可動構造と一体に形成される、請求項21〜37のいずれかに記載の組み合わせ。
【請求項39】
前記変位変換器は、前記第1および第2の円柱形コンデンサ極板を電気的に遮蔽するため、前記第2の円柱形コンデンサ極板の周りに配置される円柱をさらに備える、請求項21〜38のいずれかに記載の組み合わせ。
【請求項40】
請求項1〜16のいずれかに記載の線形容量型変位変換器を含む、液体治療薬の注入のための注入システム。
【請求項41】
請求項17〜39のいずれかに記載の、リザーバと線形容量型変位変換器との組み合わせを含む、液体治療薬の注入のための注入システム。
【請求項42】
ポンプをさらに含む、請求項40または41に記載の注入システム。
【請求項43】
前記ポンプは、入口弁と出口弁とを備えるポンピング・チェンバを有し、前記ポンピング・チェンバの容積はアクチュエータの作動によって変化し、前記出口弁の駆動圧力は前記入口弁のそれよりも高い、請求項42に記載の注入システム。
【請求項44】
前記ポンプは使い捨て可能である、請求項42または43に記載の注入システム。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate


【公表番号】特表2012−504760(P2012−504760A)
【公表日】平成24年2月23日(2012.2.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−529617(P2011−529617)
【出願日】平成21年10月2日(2009.10.2)
【国際出願番号】PCT/GB2009/002353
【国際公開番号】WO2010/038031
【国際公開日】平成22年4月8日(2010.4.8)
【出願人】(509114033)セルノボ リミテッド (3)
【Fターム(参考)】