変位計測方法及び装置
【課題】生体の関心部位の変位又は歪を計測することが可能な変位・歪計測装置及び、ずり弾性率やポアソン比やラメ定数等の弾性率と粘ずり弾性率や粘ポアソン比や粘ラメ定数等の粘弾性率、密度を計測することが可能な変位計測方法等を提供する。
【解決手段】この変位計測方法は、複数の時相において計測対象物の関心領域に超音波を放射するステップ(a)と、複数の時相において計測対象物から発生する超音波エコーを検出して超音波エコー信号を出力するステップ(b)と、ビームフォーミングにおいて、少なくとも1つの超音波パラメータを変えることにより、異なる超音波パラメータを有する複数の超音波エコー信号を得るステップ(c)と、複数の時相に共通する超音波パラメータを有する複数の超音波エコー信号の位相に基づいて、3次元変位ベクトル等を計測するステップ(d)とを具備する。
【解決手段】この変位計測方法は、複数の時相において計測対象物の関心領域に超音波を放射するステップ(a)と、複数の時相において計測対象物から発生する超音波エコーを検出して超音波エコー信号を出力するステップ(b)と、ビームフォーミングにおいて、少なくとも1つの超音波パラメータを変えることにより、異なる超音波パラメータを有する複数の超音波エコー信号を得るステップ(c)と、複数の時相に共通する超音波パラメータを有する複数の超音波エコー信号の位相に基づいて、3次元変位ベクトル等を計測するステップ(d)とを具備する。
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【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも1つの超音波素子を使用して、複数の時相において、計測対象物の関心領域に超音波を放射するステップ(a)と、
前記少なくとも1つの超音波素子又は別の少なくとも1つの超音波素子を使用して、前記複数の時相において、前記計測対象物から発生する超音波エコーを検出して超音波エコー信号を出力するステップ(b)と、
ステップ(a)及び(b)に基づいて前記複数の時相の各々において行うビームフォーミングにおいて、超音波放射強度と、アポダイゼーションと、開口形状と、照射形状と、ビーム形状と、周波数と、帯域幅と、ステアリング方向と、Fナンバーと、フォーカスの有無と、フォーカス位置と、サンプリング間隔との内の少なくとも1つの超音波パラメータを変えることにより、異なる超音波パラメータを有する複数の超音波エコー信号を得るステップ(c)と、
ステップ(c)において得られ、前記複数の時相に共通する超音波パラメータを有する複数の超音波エコー信号の位相に基づいて、3次元変位ベクトル又は3次元変位ベクトル成分又は2次元変位ベクトル又は2次元変位ベクトル成分又は1方向変位成分、又は、3次元速度ベクトル又は3次元速度ベクトル成分又は2次元速度ベクトル又は2次元速度ベクトル成分又は1方向速度成分、又は、3次元歪テンソル又は3次元歪テンソル成分又は2次元歪テンソル又は2次元歪テンソル成分又は1方向歪成分を計測するステップ(d)と、
を具備する変位計測方法。
【請求項2】
ステップ(c)において得られる複数の超音波エコー信号の少なくとも1つが、前記少なくとも1つの超音波パラメータを変えて得られる超音波エコー信号を重ね合わせることにより得られる超音波エコー信号である、請求項1に記載の変位計測方法。
【請求項3】
ステップ(c)において得られる複数の超音波エコー信号の少なくとも1つが、同一の超音波パラメータを用いて得られる超音波エコー信号を重ね合わせることにより得られる超音波エコー信号である、請求項1に記載の変位計測方法。
【請求項4】
ステップ(c)において得られる複数の超音波エコー信号の少なくとも1つが、超音波エコー信号のスペクトラムを複数個に分割することにより得られる超音波エコー信号である、請求項1に記載の変位計測方法。
【請求項5】
ステップ(c)において得られる複数の超音波エコー信号の少なくとも1つが、超音波エコー信号を基本波と高調波に分離することにより得られる超音波エコー信号である、請求項1に記載の変位計測方法。
【請求項6】
ステップ(c)において得られる複数の超音波エコー信号の少なくとも1つが、ビーム方向又は横方向に検波される、請求項1に記載の変位計測方法。
【請求項7】
測定対象物に超音波を放射すると共に、前記測定対象物内で発生する超音波エコーを検出して超音波エコー信号を出力する変位・歪検出センサーと、
前記変位・歪センサーの駆動信号を出力すると共に、前記変位・歪センサーから出力される超音波エコー信号を受信する駆動受信手段と、
前記駆動受信手段から出力される駆動信号を制御すると共に、前記駆動受信手段により受信される超音波エコー信号の処理をするデータ処理手段と、
前記超音波エコー信号を記録するデータ記録手段と、
を具備し、前記データ処理手段が、請求項1〜6のいずれか1項に記載の変位計測方法を用いて、前記計測対象物から得られる超音波エコー信号から、3次元変位ベクトル又は3次元変位ベクトル成分又は2次元変位ベクトル又は2次元変位ベクトル成分又は1方向変位成分、又は、3次元速度ベクトル又は3次元速度ベクトル成分又は2次元速度ベクトル又は2次元速度ベクトル成分又は1方向速度成分、又は、3次元歪テンソル又は3次元歪テンソル成分又は2次元歪テンソル又は2次元歪テンソル成分又は1方向歪成分を計測する、変位計測装置。
【請求項8】
前記データ処理手段が、求めた3次元関心領域内の3次元変位ベクトル成分、2次元関心領域内の2次元変位ベクトル成分、1次元関心領域内の1方向変位成分、3次元関心領域内の2次元変位ベクトル成分又は1方向変位成分、2次元関心領域内の1方向変位成分、3次元関心領域内の3次元速度ベクトル成分、2次元関心領域内の2次元速度ベクトル成分、1次元関心領域内の1方向速度成分、3次元関心領域内の2次元速度ベクトル成分又は1方向速度成分、2次元関心領域内の1方向速度成分に、帯域制限を施した空間微分フィルタ又は周波数空間において帯域制限のある空間微分フィルタの周波数応答をかけることにより歪テンソル成分又は歪速度テンソルを求め、又は、求められたこれらの時系列に帯域制限を施した時間微分フィルタ又は周波数空間において帯域制限のある時間微分フィルタの周波数応答をかけることにより速度ベクトル成分又は加速度ベクトル成分又は歪速度テンソル成分を求める、請求項7に記載の変位計測装置。
【請求項9】
前記測定対象物内に強力な超音波をフォーカシングすることにより加熱するための加熱治療用振動子をさらに具備する、請求項7に記載の変位計測装置。
【請求項10】
前記測定対象物内に強力な振動をフォーカシングすることにより変位又は変形又は振動を生成する手段をさらに具備する、請求項7に記載の変位計測装置。
【請求項11】
前記変位・歪センサーが、加熱治療用振動子と、強力な振動をフォーカシングすることにより変位又は変形又は振動を生成する手段との内の少なくとも1つを兼ねる、請求項7に記載の変位計測装置。
【請求項12】
測定対象物に設定された関心領域について計測された歪テンソルデータと歪速度テンソルデータと加速度ベクトルデータとの内の少なくとも1つが格納される記憶手段と、
前記歪テンソルデータと歪速度テンソルデータと加速度ベクトルデータとの内の少なくとも1つに基づいて前記関心領域内における任意の点の応力成分と慣性項と平均垂直応力と圧力と力源と弾性率と粘弾性率と粘性と密度との内の少なくとも1つを演算する弾性率・粘弾性率演算手段と、
をさらに具備し、前記弾性率・粘弾性率演算手段が、前記歪テンソルと前記歪速度テンソルと前記加速度ベクトルとの内の少なくとも1つと、前記応力成分と前記慣性項と前記平均垂直応力と前記圧力と前記力源と前記弾性率と前記粘弾性率と前記粘性と前記密度との内の少なくとも1つとの関係を表す連立方程式、又は、歪の比、又は、歪速度の比、又は、加速度の比に基づいて、前記応力成分と前記慣性項と前記平均垂直応力と前記圧力と前記力源と前記弾性率と前記粘弾性率と前記粘性と前記密度との内の少なくとも1つを求める、請求項7に記載の変位計測装置。
【請求項13】
前記弾性率・粘弾性率演算手段が、前記歪テンソルと前記歪速度テンソルと前記加速度ベクトルとの内の少なくとも1つと、前記応力成分と前記慣性項と前記平均垂直応力と前記圧力と前記力源と前記弾性率と前記粘弾性率と前記粘性と前記密度との内の少なくとも1つとの関係を表す連立方程式内の慣性項を消去する処理を通じて、前記応力成分と前記慣性項と前記平均垂直応力と前記圧力と前記力源と前記弾性率と前記粘弾性率と前記粘性と前記密度との内の少なくとも1つを求める、請求項12に記載の変位計測装置。
【請求項14】
前記弾性率・粘弾性率演算手段が、関心領域内の少なくとも1つの位置において応力成分又は圧力を仮定し、前記応力成分と前記慣性項と前記平均垂直応力と前記圧力と前記力源と前記弾性率と前記粘弾性率と前記粘性と前記密度との内の少なくとも1つを求める、請求項12に記載の変位計測装置。
【請求項15】
前記データ処理手段が、必要な弾性率分布又は粘弾性率分布又は粘性率分布又は密度分布を求めた上で、計測される歪又は歪速度又は加速度を用いて、前記応力成分と前記慣性項と前記平均垂直応力と前記圧力と前記力源との内の少なくとも1つを求める、請求項12に記載の変位計測装置。
【請求項16】
前記データ処理手段が、前記応力成分と前記慣性項と前記平均垂直応力と前記圧力と前記力源と前記弾性率と前記粘弾性率と前記粘性と前記密度との内の少なくとも1つを求める際に、参照領域内のある有限領域において平均を求め、又は、参照領域内の任意の点において移動平均又は遮断周波数を低く設定した微分フィルタ又は低域通過型フィルタを施すことにより得られる、低い空間分解能を持つ歪テンソル成分又は歪速度テンソル成分又は加速度ベクトル成分を用いる、請求項12に記載の変位計測装置。
【請求項17】
前記データ処理手段が、計測された前記歪テンソル成分又は前記歪速度テンソル成分又は加速度ベクトル成分の符号が変化した場合に、直流を加算若しくは減算して符号が一定となる様にし、その上で、それらの比が計算されて弾性率又は粘弾性率又は密度又はそれらの逆数の推定値を得て、これらの値を含む分布をさらに処理することがある、請求項12に記載の変位計測装置。
【請求項18】
前記データ処理手段が、計測結果として求められる前記弾性率と前記粘弾性率と前記粘性率と前記密度と前記応力成分と前記慣性項と前記平均垂直応力と前記圧力と前記力源と前記変位ベクトル成分と前記速度ベクトル成分と前記加速度ベクトル成分と前記歪テンソル成分と前記歪速度テンソル成分の値を、先見的情報に基づいた値に置き換える、あるいは、値を設定された上限値又は下限値により打ち切る、あるいは、値を補間値に置き換える、あるいは、これらの値を含む分布をさらに処理することがある、請求項12に記載の変位計測装置。
【請求項19】
超音波信号と核磁気共鳴信号と電磁波と光の内の少なくとも1つのセンサーを具備し、
前記データ処理手段が、前記弾性率と前記粘弾性率と前記粘性率と前記密度と前記応力成分と前記慣性項と前記平均垂直応力と前記圧力と前記力源と前記変位ベクトル成分と前記速度ベクトル成分と前記加速度ベクトル成分と前記歪テンソル成分と前記歪速度テンソル成分との内の少なくとも1つを求める、請求項12に記載の変位計測装置。
【請求項20】
加熱又は冷却治療の実施時において、治療部位の大きさを、熱源又は吸熱源の周波数を用いて調節することを特徴とし、必要なときには、熱物性をも用いて調節することを特徴とする請求項12に記載の変位計測装置。
【請求項21】
前記変位計測方法によって得られる複数の信号を重畳したものと、該複数の信号の検波信号の各々と、これらの検波信号を重畳したものとの内のいずれか1つが、超音波画像として画像表示される、請求項12に記載の変位計測装置。
【請求項22】
計測結果として求められる前記弾性率と、前記粘弾性率と、各弾性率と対応する粘弾性率に関わる遅延時間分布又は緩和時間分布と、前記粘性率と、前記密度と、前記応力成分と、前記慣性項と、前記平均垂直応力と、前記圧力と、前記力源と、前記変位ベクトル成分と、前記速度ベクトル成分と、前記加速度ベクトル成分と、前記歪テンソル成分と、前記歪速度テンソル成分と、それらの勾配分布と、それらのラプラシアン分布と、それらの時間方向の1階偏微分と、それらの時間方向の2階偏微分と、それらの周波数分散と、それらの経時的相対変化又は経時的絶対変化と、弾性エネルギー又は消費エネルギーと、弾性エネルギー又は消費エネルギーの経時的積算値と、弾性エネルギー又は消費エネルギーの経時的相対変化又は経時的絶対変化と、それらのいずれかが超音波画像又は核磁気共鳴画像に重畳されたものとの内の少なくとも1つが動画又は静止画として画像表示される、請求項12に記載の変位計測装置。
【請求項1】
少なくとも1つの超音波素子を使用して、複数の時相において、計測対象物の関心領域に超音波を放射するステップ(a)と、
前記少なくとも1つの超音波素子又は別の少なくとも1つの超音波素子を使用して、前記複数の時相において、前記計測対象物から発生する超音波エコーを検出して超音波エコー信号を出力するステップ(b)と、
ステップ(a)及び(b)に基づいて前記複数の時相の各々において行うビームフォーミングにおいて、超音波放射強度と、アポダイゼーションと、開口形状と、照射形状と、ビーム形状と、周波数と、帯域幅と、ステアリング方向と、Fナンバーと、フォーカスの有無と、フォーカス位置と、サンプリング間隔との内の少なくとも1つの超音波パラメータを変えることにより、異なる超音波パラメータを有する複数の超音波エコー信号を得るステップ(c)と、
ステップ(c)において得られ、前記複数の時相に共通する超音波パラメータを有する複数の超音波エコー信号の位相に基づいて、3次元変位ベクトル又は3次元変位ベクトル成分又は2次元変位ベクトル又は2次元変位ベクトル成分又は1方向変位成分、又は、3次元速度ベクトル又は3次元速度ベクトル成分又は2次元速度ベクトル又は2次元速度ベクトル成分又は1方向速度成分、又は、3次元歪テンソル又は3次元歪テンソル成分又は2次元歪テンソル又は2次元歪テンソル成分又は1方向歪成分を計測するステップ(d)と、
を具備する変位計測方法。
【請求項2】
ステップ(c)において得られる複数の超音波エコー信号の少なくとも1つが、前記少なくとも1つの超音波パラメータを変えて得られる超音波エコー信号を重ね合わせることにより得られる超音波エコー信号である、請求項1に記載の変位計測方法。
【請求項3】
ステップ(c)において得られる複数の超音波エコー信号の少なくとも1つが、同一の超音波パラメータを用いて得られる超音波エコー信号を重ね合わせることにより得られる超音波エコー信号である、請求項1に記載の変位計測方法。
【請求項4】
ステップ(c)において得られる複数の超音波エコー信号の少なくとも1つが、超音波エコー信号のスペクトラムを複数個に分割することにより得られる超音波エコー信号である、請求項1に記載の変位計測方法。
【請求項5】
ステップ(c)において得られる複数の超音波エコー信号の少なくとも1つが、超音波エコー信号を基本波と高調波に分離することにより得られる超音波エコー信号である、請求項1に記載の変位計測方法。
【請求項6】
ステップ(c)において得られる複数の超音波エコー信号の少なくとも1つが、ビーム方向又は横方向に検波される、請求項1に記載の変位計測方法。
【請求項7】
測定対象物に超音波を放射すると共に、前記測定対象物内で発生する超音波エコーを検出して超音波エコー信号を出力する変位・歪検出センサーと、
前記変位・歪センサーの駆動信号を出力すると共に、前記変位・歪センサーから出力される超音波エコー信号を受信する駆動受信手段と、
前記駆動受信手段から出力される駆動信号を制御すると共に、前記駆動受信手段により受信される超音波エコー信号の処理をするデータ処理手段と、
前記超音波エコー信号を記録するデータ記録手段と、
を具備し、前記データ処理手段が、請求項1〜6のいずれか1項に記載の変位計測方法を用いて、前記計測対象物から得られる超音波エコー信号から、3次元変位ベクトル又は3次元変位ベクトル成分又は2次元変位ベクトル又は2次元変位ベクトル成分又は1方向変位成分、又は、3次元速度ベクトル又は3次元速度ベクトル成分又は2次元速度ベクトル又は2次元速度ベクトル成分又は1方向速度成分、又は、3次元歪テンソル又は3次元歪テンソル成分又は2次元歪テンソル又は2次元歪テンソル成分又は1方向歪成分を計測する、変位計測装置。
【請求項8】
前記データ処理手段が、求めた3次元関心領域内の3次元変位ベクトル成分、2次元関心領域内の2次元変位ベクトル成分、1次元関心領域内の1方向変位成分、3次元関心領域内の2次元変位ベクトル成分又は1方向変位成分、2次元関心領域内の1方向変位成分、3次元関心領域内の3次元速度ベクトル成分、2次元関心領域内の2次元速度ベクトル成分、1次元関心領域内の1方向速度成分、3次元関心領域内の2次元速度ベクトル成分又は1方向速度成分、2次元関心領域内の1方向速度成分に、帯域制限を施した空間微分フィルタ又は周波数空間において帯域制限のある空間微分フィルタの周波数応答をかけることにより歪テンソル成分又は歪速度テンソルを求め、又は、求められたこれらの時系列に帯域制限を施した時間微分フィルタ又は周波数空間において帯域制限のある時間微分フィルタの周波数応答をかけることにより速度ベクトル成分又は加速度ベクトル成分又は歪速度テンソル成分を求める、請求項7に記載の変位計測装置。
【請求項9】
前記測定対象物内に強力な超音波をフォーカシングすることにより加熱するための加熱治療用振動子をさらに具備する、請求項7に記載の変位計測装置。
【請求項10】
前記測定対象物内に強力な振動をフォーカシングすることにより変位又は変形又は振動を生成する手段をさらに具備する、請求項7に記載の変位計測装置。
【請求項11】
前記変位・歪センサーが、加熱治療用振動子と、強力な振動をフォーカシングすることにより変位又は変形又は振動を生成する手段との内の少なくとも1つを兼ねる、請求項7に記載の変位計測装置。
【請求項12】
測定対象物に設定された関心領域について計測された歪テンソルデータと歪速度テンソルデータと加速度ベクトルデータとの内の少なくとも1つが格納される記憶手段と、
前記歪テンソルデータと歪速度テンソルデータと加速度ベクトルデータとの内の少なくとも1つに基づいて前記関心領域内における任意の点の応力成分と慣性項と平均垂直応力と圧力と力源と弾性率と粘弾性率と粘性と密度との内の少なくとも1つを演算する弾性率・粘弾性率演算手段と、
をさらに具備し、前記弾性率・粘弾性率演算手段が、前記歪テンソルと前記歪速度テンソルと前記加速度ベクトルとの内の少なくとも1つと、前記応力成分と前記慣性項と前記平均垂直応力と前記圧力と前記力源と前記弾性率と前記粘弾性率と前記粘性と前記密度との内の少なくとも1つとの関係を表す連立方程式、又は、歪の比、又は、歪速度の比、又は、加速度の比に基づいて、前記応力成分と前記慣性項と前記平均垂直応力と前記圧力と前記力源と前記弾性率と前記粘弾性率と前記粘性と前記密度との内の少なくとも1つを求める、請求項7に記載の変位計測装置。
【請求項13】
前記弾性率・粘弾性率演算手段が、前記歪テンソルと前記歪速度テンソルと前記加速度ベクトルとの内の少なくとも1つと、前記応力成分と前記慣性項と前記平均垂直応力と前記圧力と前記力源と前記弾性率と前記粘弾性率と前記粘性と前記密度との内の少なくとも1つとの関係を表す連立方程式内の慣性項を消去する処理を通じて、前記応力成分と前記慣性項と前記平均垂直応力と前記圧力と前記力源と前記弾性率と前記粘弾性率と前記粘性と前記密度との内の少なくとも1つを求める、請求項12に記載の変位計測装置。
【請求項14】
前記弾性率・粘弾性率演算手段が、関心領域内の少なくとも1つの位置において応力成分又は圧力を仮定し、前記応力成分と前記慣性項と前記平均垂直応力と前記圧力と前記力源と前記弾性率と前記粘弾性率と前記粘性と前記密度との内の少なくとも1つを求める、請求項12に記載の変位計測装置。
【請求項15】
前記データ処理手段が、必要な弾性率分布又は粘弾性率分布又は粘性率分布又は密度分布を求めた上で、計測される歪又は歪速度又は加速度を用いて、前記応力成分と前記慣性項と前記平均垂直応力と前記圧力と前記力源との内の少なくとも1つを求める、請求項12に記載の変位計測装置。
【請求項16】
前記データ処理手段が、前記応力成分と前記慣性項と前記平均垂直応力と前記圧力と前記力源と前記弾性率と前記粘弾性率と前記粘性と前記密度との内の少なくとも1つを求める際に、参照領域内のある有限領域において平均を求め、又は、参照領域内の任意の点において移動平均又は遮断周波数を低く設定した微分フィルタ又は低域通過型フィルタを施すことにより得られる、低い空間分解能を持つ歪テンソル成分又は歪速度テンソル成分又は加速度ベクトル成分を用いる、請求項12に記載の変位計測装置。
【請求項17】
前記データ処理手段が、計測された前記歪テンソル成分又は前記歪速度テンソル成分又は加速度ベクトル成分の符号が変化した場合に、直流を加算若しくは減算して符号が一定となる様にし、その上で、それらの比が計算されて弾性率又は粘弾性率又は密度又はそれらの逆数の推定値を得て、これらの値を含む分布をさらに処理することがある、請求項12に記載の変位計測装置。
【請求項18】
前記データ処理手段が、計測結果として求められる前記弾性率と前記粘弾性率と前記粘性率と前記密度と前記応力成分と前記慣性項と前記平均垂直応力と前記圧力と前記力源と前記変位ベクトル成分と前記速度ベクトル成分と前記加速度ベクトル成分と前記歪テンソル成分と前記歪速度テンソル成分の値を、先見的情報に基づいた値に置き換える、あるいは、値を設定された上限値又は下限値により打ち切る、あるいは、値を補間値に置き換える、あるいは、これらの値を含む分布をさらに処理することがある、請求項12に記載の変位計測装置。
【請求項19】
超音波信号と核磁気共鳴信号と電磁波と光の内の少なくとも1つのセンサーを具備し、
前記データ処理手段が、前記弾性率と前記粘弾性率と前記粘性率と前記密度と前記応力成分と前記慣性項と前記平均垂直応力と前記圧力と前記力源と前記変位ベクトル成分と前記速度ベクトル成分と前記加速度ベクトル成分と前記歪テンソル成分と前記歪速度テンソル成分との内の少なくとも1つを求める、請求項12に記載の変位計測装置。
【請求項20】
加熱又は冷却治療の実施時において、治療部位の大きさを、熱源又は吸熱源の周波数を用いて調節することを特徴とし、必要なときには、熱物性をも用いて調節することを特徴とする請求項12に記載の変位計測装置。
【請求項21】
前記変位計測方法によって得られる複数の信号を重畳したものと、該複数の信号の検波信号の各々と、これらの検波信号を重畳したものとの内のいずれか1つが、超音波画像として画像表示される、請求項12に記載の変位計測装置。
【請求項22】
計測結果として求められる前記弾性率と、前記粘弾性率と、各弾性率と対応する粘弾性率に関わる遅延時間分布又は緩和時間分布と、前記粘性率と、前記密度と、前記応力成分と、前記慣性項と、前記平均垂直応力と、前記圧力と、前記力源と、前記変位ベクトル成分と、前記速度ベクトル成分と、前記加速度ベクトル成分と、前記歪テンソル成分と、前記歪速度テンソル成分と、それらの勾配分布と、それらのラプラシアン分布と、それらの時間方向の1階偏微分と、それらの時間方向の2階偏微分と、それらの周波数分散と、それらの経時的相対変化又は経時的絶対変化と、弾性エネルギー又は消費エネルギーと、弾性エネルギー又は消費エネルギーの経時的積算値と、弾性エネルギー又は消費エネルギーの経時的相対変化又は経時的絶対変化と、それらのいずれかが超音波画像又は核磁気共鳴画像に重畳されたものとの内の少なくとも1つが動画又は静止画として画像表示される、請求項12に記載の変位計測装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図27】
【図28】
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【図27】
【図28】
【公開番号】特開2012−176289(P2012−176289A)
【公開日】平成24年9月13日(2012.9.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−137018(P2012−137018)
【出願日】平成24年6月18日(2012.6.18)
【分割の表示】特願2006−14430(P2006−14430)の分割
【原出願日】平成18年1月23日(2006.1.23)
【出願人】(500366451)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年9月13日(2012.9.13)
【国際特許分類】
【出願日】平成24年6月18日(2012.6.18)
【分割の表示】特願2006−14430(P2006−14430)の分割
【原出願日】平成18年1月23日(2006.1.23)
【出願人】(500366451)
【Fターム(参考)】
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