説明

変流器二次側開放保護回路、電気盤及びテストプラグ

【課題】 安全性を確保し、かつ、機器の損傷を防止する。
【解決手段】 CTTプラグをCTTターミナルに挿入した状態で、電流計測中に、例えば、配線に断線が発生すると、CTTプラグ両極間に高電圧が発生し、CT2次側開放保護回路1の放電ギャップ16において放電が発生し、ヒューズ21に放電電流が流れ、ヒューズ21が切れる。可動接点部19を引っ張っていたヒューズ21が切れると、板ばねとしての可動接点19が復元し、固定接点部18に接触し、配線a3を介してCTTプラグ両極間が短絡される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、例えば、変電所等の電気所に設置される変流器の二次側開放時に、少なくとも変流器を保護するための変流器二次側開放保護回路、電気盤及びテストプラグに関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、電力用制御装置としての遠隔監視制御装置は、変流器回路にCTTターミナルが組み込まれたTC盤を含んでいる。電流計測時には、電流計がCTTプラグ(電流測定用テストプラグ)を介して、TC盤のCTTターミナルに接続される。
【0003】
しかしながら、CTTプラグをCTTターミナルのプラグ挿入口に挿入して電流を計測するときに、例えば、外力等によって、配線が端子から外れたり、断線したり、CTTプラグが経年劣化によって断線して、CT2次回路が開放されてしまうことがあった。CT2次回路が開放されると、高電圧が発生してアーク放電し、人体が触れると感電の危険があった。しかしながら、従来は、人体や機器を保護するものは備えられていなかった。
【0004】
アーク放電したままにしておくと、発熱して機器が焼損するので、早急にCTTプラグを危険覚悟で抜き取る必要があった。
【0005】
このため、互いに逆方向の2つのダイオードを並列接続した保護装置を、CTの2次側に接続する技術が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開平9―168231号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、上記従来技術では、例えば、ダイオードの劣化によって、CT2次側開放時に確実に保護できない可能性があり、作業員への危険や、機器の損傷等を完全になくすことは困難である。
【0008】
この発明は、前記の課題を解決し、安全性を確保し、かつ、機器の損傷を防止することができる変流器二次側開放保護回路、電気盤及びテストプラグを提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0009】
前記の課題を解決するために、請求項1の発明は、変流器の二次側開放時に、少なくとも前記変流器を保護するための変流器二次側開放保護回路であって、前記変流器の一方の二次端子に接続される第1の電極と、所定の放電ギャップを隔てて前記第1の電極に対向して配置される第2の電極と、前記変流器の他方の二次端子に接続される第1の接点部と、前記第1の電極に接続した第2の接点部とを備え、前記第1の接点部が前記第2の接点部に対して、前記変流器の二次側が非開放状態で非接続状態とされ、前記変流器の二次側が開放状態で接続状態とされるように構成されていることを特徴としている。
【0010】
請求項1の発明では、第1の接点部が第2の接点部に対して、変流器の二次側が非開放状態で非接続状態とされ、変流器の二次側が開放状態で接続状態とされる。
【0011】
請求項2の発明は、請求項1に記載の変流器二次側開放保護回路であって、前記変流器の二次側が非開放状態で、前記第2の電極と前記第1の接点部とを電気的に接続するヒューズ部材を備え、前記第1の接点部は弾性を有する板状部材から構成され、前記ヒューズ部材は、前記変流器の二次側が非開放状態で、前記第1の接点部を引っ張って前記第2の接点部から離隔させ、前記変流器の二次側が開放状態で、前記放電ギャップにおける放電によって流れる電流によって溶断して前記第1の接点部を引き離し、前記第1の接点部を前記第2の接点部に接触させることを特徴としている。
【0012】
請求項3の発明は、請求項1に記載の変流器二次側開放保護回路であって、前記第1の接点部は、バイメタルから構成され、前記変流器の二次側が非開放状態で、前記第2の接点部から離隔され、前記変流器の二次側が開放状態で、前記放電ギャップにおける放電によって発生する熱によって湾曲変形して、前記第2の接点部に接触するように配置されていることを特徴としている。
【0013】
請求項4の発明は、請求項1、2又は3に記載の変流器二次側開放保護回路であって、所定の機能を有し、前記変流器が接続され、電流計測のために用いられるテストターミナルが設けられた電気盤に接続され、前記第1の電極及び前記第1の接点部は、前記電気盤に設けられ、前記変流器の両二次端子に接続された対応する対をなす端子にそれぞれ接続されることを特徴としている。
【0014】
請求項5の発明は、所定の機能を有し、変流器が接続され、電流計測のために用いられるテストターミナルが設けられた電気盤であって、請求項1乃至4のいずれか1に記載の変流器二次側開放保護回路を備え、前記変流器の両二次端子に接続された対応する対をなす端子に、前記変流器二次側開放保護回路の前記第1の電極及び前記第1の接点部がそれぞれ接続されていることを特徴としている。
【0015】
請求項6の発明は、所定の機能を有し、変流器が接続されテストターミナルが設けられた電気盤に装着され、電流計測のために用いられるテストプラグであって、請求項1乃至4のいずれか1に記載の変流器二次側開放保護回路を備え、前記テストターミナルへの装着時に前記変流器の両二次端子に前記テストターミナルを介して接続される対応する対をなす端子に、前記変流器二次側開放保護回路の前記第1の電極及び前記第1の接点部が接続されていることを特徴としている。
【発明の効果】
【0016】
請求項1の発明によれば、第1の接点部が第2の接点部に対して、変流器の二次側が非開放状態で非接続状態とされ、変流器の二次側が開放状態で接続状態とされて、変流器二次側が短絡されるので、安全性を確保し、かつ、機器の損傷を防止することができる。
【0017】
請求項2の発明によれば、ヒューズ部材は、変流器の二次側が非開放状態で、第1の接点部を引っ張って第2の接点部から離隔させ、変流器の二次側が開放状態で、放電ギャップにおける放電によって流れる電流によって溶断して第1の接点部を引き離し、第1の接点部を第2の接点部に接触させるので、簡易な構成で、安全性を確保し、かつ、機器の損傷を防止することができる。
【0018】
請求項3の発明によれば、第1の接点部は、バイメタルから構成され、変流器の二次側が非開放状態で、第2の接点部から離隔され、変流器の二次側が開放状態で、放電ギャップにおける放電によって発生する熱によって湾曲変形して、第2の接点部に接触するように配置されているので、簡易な構成で、安全性を確保し、かつ、機器の損傷を防止することができる。
【0019】
請求項4の発明によれば、電気盤のテストターミナルにテストプラグを装着して電流計測を行う際に、例えば、テストプラグと電流計とを接続する配線が断線して、変流器の二次側が開放状態とされても、安全性を確保し、かつ、機器の損傷を防止することができる。
【0020】
請求項5の発明によれば、第1の接点部が第2の接点部に対して、変流器の二次側が非開放状態で非接続状態とされ、変流器の二次側が開放状態で接続状態とされて、変流器二次側が短絡されるので、安全性を確保し、かつ、機器の損傷を防止することができる。
【0021】
請求項6の発明によれば、第1の接点部が第2の接点部に対して、変流器の二次側が非開放状態で非接続状態とされ、変流器の二次側が開放状態で接続状態とされて、変流器二次側が短絡されるので、安全性を確保し、かつ、機器の損傷を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】この発明の一実施の形態によるCT2次側開放保護回路の構成及び機能を説明するための説明図である。
【図2】同CT2次側開放保護回路の構成及び機能を説明するための説明図である。
【図3】この発明の一実施の形態に係る電気所に配置された遠隔監視制御装置のTC盤の構成を説明するための説明図である。
【図4】同TC盤のCTTターミナルにCTTプラグが挿入された状態を示す図である。
【図5】同CT2次側開放保護回路の同TC盤への取付方法を説明するための説明図である。
【図6】4極のCTTプラグの構成、及び同CTTプラグへの電流計測器の接続方法を説明するための説明図である。
【図7】2極のCTTプラグの構成、及び同CTTプラグへの電流計測器の接続方法を説明するための説明図である。
【図8】同CT2次側開放保護回路のCTTプラグへの接続方法を説明するための説明図である。
【図9】同CT2次側開放保護回路が取り付けられたCTTプラグを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
次に、この発明の実施の形態について、図面を用いて詳しく説明する。
【0024】
図1及び図2は、この発明の一実施の形態によるCT2次側開放保護回路の構成及び機能を説明するための説明図、図3は、この発明の一実施の形態に係る電気所に配置された遠隔監視制御装置のTC盤の構成を説明するための説明図、図4は、同TC盤のCTTターミナルにCTTプラグが挿入された状態を示す図、図5は、同CT2次側開放保護回路の同TC盤への取付方法を説明するための説明図、図6は、4極のCTTプラグの構成、及び同CTTプラグへの電流計測器の接続方法を説明するための説明図、図7は、2極のCTTプラグの構成、及び同CTTプラグへの電流計測器の接続方法を説明するための説明図である。
【0025】
図1乃至図5に示すように、この実施の形態のCT2次側開放保護回路1は、変電所等の電気所に配置されたCT(変流器)2を保護するために用いられ、例えば、遠隔監視制御装置を構成する電気盤としてのTC盤3のCT2の両二次端子に接続された対応する対をなす端子27a,27b(及び前面部4に配置されたCTTターミナル5(6)の上下の両極間)に接続される。CT2次側開放保護回路1は、電流計測時には、CTTターミナル5(6)に挿入されたCTTプラグ7(8)を介して接続された電流計測器11に対して並列に配置されるように、TC盤3の後面部12に配置された端子部13に接続される。
【0026】
また、TC盤3においては、変流器回路にCTTターミナル5,5,…、6,6,…が組み込まれ、例えば、4極用のCTTプラグ7を用いて、変圧器の二次側の線路を流れる2次電流に対応する電流が、2極用のCTTプラグ8を用いて、各配電線のフィーダ電流に対応する電流が、電流計測器11によって計測される。
【0027】
CT2次側開放保護回路1は、図1及び図2に示すように、配線a1によってCT2の一方の2次端子(2次巻線の一方側)に電気的に接続された放電電極15と、放電電極15に対向配置され、放電電極15との間で放電ギャップ16を形成する放電電極17と、固定接点部18と、配線a2によってCT2の他方の2次端子に電気的に接続され、板ばねとしての可動接点部19とが絶縁体22に配置され、通常時(CT2の2次側が非開放状態のとき)は放電電極17と可動接点部19とはヒューズ21によって電気的及び機械的に接続され、かつ、放電電極15と固定接点18とは配線a3を介して接続されて概略構成されている。
【0028】
通常時は、図1に示すように、放電電極17と可動接点部19とはヒューズ21によって電気的及び機械的に接続され、ヒューズ21は、可動接点部19の復元力に抗して、可動接点部19を固定接点部18から離反させて非接続状態とするように引っ張る。これにより、放電電極15・可動接点部19間は、非接続状態とされている。
【0029】
異常時(CT2の2次側が開放状態のとき)は、放電ギャップ16における放電により、ヒューズ21に過電流(放電電流)が流れて、図2に示すように、ヒューズ21が溶断し、可動接点部19は復元力によって固定接点部18に接触し、これにより、放電電極15・可動接点部19間は短絡される。例えば、CTTプラグ7(8)をCTTターミナル5(6)に挿入した状態で、電流計測中に断線が発生すると、CTTプラグ7(8)両極間(CTTターミナル5(6)の両極間)に高電圧が発生する。
【0030】
CTTプラグ7(8)両極間に高電圧が発生すると、放電ギャップ16において放電が発生する。放電が発生すると、ヒューズ21に電流が流れ、図2に示すように、ヒューズ21が切れる。可動接点部19を引っ張っていたヒューズ21が切れると板ばねとしての可動接点部19が復元し、固定接点部18に接触し、配線a3を介してCTTプラグ7(8)両極間が短絡される。
【0031】
ここで、放電ギャップ16は、CT2の飽和電圧に応じて設定される。また、例えば、CT2の定格電流が5[A]の場合は、ヒューズ21の定格電流は0.1[A]等とされる。なお、この実施の形態では、CT2次側開放保護回路1は、ヒューズ断を示す表示窓23を有している。
【0032】
CT2次側開放保護回路1は、図5に示すように、各相に対応させて、TC盤3の後面部12に配置されたソケット25に着脱自在に取り付けられている。ソケット25の端子26a(26b)は、端子部13の対応する端子27a(27b)に接続されている。
【0033】
CTTプラグ7は、図6に示すように、上下に互いに絶縁された各一対の接触子29,31が絶縁板32に設けられ、一対の接触子29,31の反対側には、同軸上に配設された一対の端子33a,33b(34a,34b、35a,35b、36a,36b)が接触子29,31に接続されて概略構成されている。
【0034】
CTTプラグ8は、図7に示すように、上下に互いに絶縁された各一対の接触子39,41が絶縁板42に設けられ、一対の接触子39,41の反対側には、同軸上に配設された一対の端子43a,43b(44a,44b)が接触子39,41に接続されて概略構成されている。
【0035】
次に、CT2次側開放保護回路1の動作について説明する。まず、図5に示すように、予め、CT2次側開放保護回路1を、TC盤3の後面部12に配置された端子部13にソケット25を介して接続しておく。
【0036】
次に、図6(図7)に示すように、CTTプラグ7(8)に、電流計測器11を接続する。すなわち、4極のCTTプラグ7については、図6に示すように、電流計測器11の所定の端子と、CTTプラグ7の端子33a,33b(34a,34b、35a,35b)とを配線b1,b2(b3,b4、b5,b6)によって、接続する。ここで、導通金具b7によって、計測対象外の端子36a,36bは、短絡させておく。
【0037】
また、2極のCTTプラグ8については、図7に示すように、電流計測器11の所定の端子と、CTTプラグ8の端子43a,43b(44a,44b)とを配線c1,c2(c3,c4)によって接続する。
【0038】
次に、図4に示すように、CTTプラグ7(8)を、TC盤3の対応するCTTターミナル5(6)のプラグ挿入口に挿入する。こうして、電流計測器11を、CTTプラグ7(8)を介して、CT2次側開放保護回路1に並列に、遠隔監視制御装置のTC盤3に接続する。
【0039】
通常時には、図1に示すように、電流計測器11に並列に接続されたCT2次側開放保護回路1において、板ばねとしての可動接点部19は、ヒューズ21によって引っ張られて、固定接点部18とは非接続状態となっている。この状態で、電流計測器11を用いて電流の計測が行われる。
【0040】
CTTプラグ7(8)をCTTターミナル5(6)に挿入した状態で、電流計測中に、例えば、配線b1(b2,b3,…、c1,c2,…)等の所定の箇所Kにおいて、断線が発生すると、CTTプラグ7(8)両極間に高電圧が発生する。CTTプラグ7(8)両極間に高電圧が発生すると、CT2次側開放保護回路1の放電ギャップ16において放電が発生する。放電が発生すると、ヒューズ21に過電流(放電電流)が流れ、ヒューズ21が切れて、図2に示すように、断線片21a,21bになる。可動接点部19を引っ張っていたヒューズ21が切れると、板ばねとしての可動接点部19が復元し、固定接点部18に接触し、配線a3を介してCTTプラグ7(8)両極間が短絡される。この状態で、CTTプラグ7(8)を安全に抜き取ることができる。この後、CT2次側開放保護回路1を取り替える。
【0041】
こうして、この実施の形態の構成によれば、CT2次回路が開放されたときに発生する高電圧を利用して、ヒューズ21を溶断させて、可動接点部19と固定接点部18とを接触させて、CT回路を短絡させる簡易な構成とされているので、安全性を確保しつつ計測を実施することができる。
【0042】
例えば、高電圧は一瞬しか発生しないので、機器の損傷を防止することができる。また、配線が外れたCTTプラグは、安全に抜き取ることができる。
【0043】
以上、この発明の実施の形態について、図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこれらの実施の形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計の変更等があってもこの発明に含まれる。例えば、上述した実施の形態では、電気所において、変圧器の二次側の線路を流れる二次電流や、各配電線のフィーダ電流を計測するためのCT2を保護するために用いる場合について述べたが、一般に、CTが配置された任意の箇所で、このCTを保護するために適用できる。
【0044】
また、CT2次側開放保護回路1を電気盤に取り付けて用いる場合について述べたが、図8に示すように、例えば、CTTプラグ7に電流計測器11に並列に接続して用いても良い。また、図9に示すように、CTTプラグ本体にソケットを接続して一体化し、CT2次側開放保護回路1を着脱自在に取り付け、保護回路付きCTTプラグ46として用いても良い。ここで、CT2次側開放保護回路1を、CTTプラグ本体の上面部や下面部に配置しても良いし、側面部に配置しても良い。また、CT2次側開放保護回路1を立てた状態で配置しても良いし、伏せた状態で配置しても良い。また、CT2次側開放保護回路1はCTTプラグ本体に内蔵されていても良い。
【0045】
また、電流計測器11を接続して、3相同時に計測する場合について述べたが、1相毎に電流計を接続して計測するようにしても良い。また、電流計測器11において、表示に加えて又は代えて、音声で計測値を報知するようにしても良い。また、ヒューズ21を設けるのに代えて、可動接点部19を例えばバイメタルから構成し、放電時に発生する熱によって、可動接点部19を湾曲させて固定接点部18に接触させて閉路させるようにしても良い。この場合は、放電電極17と可動接点部21とは、接続されていなくても良い。また、固定接点部18及び可動接点19に代えて、例えば、家庭用のブレーカ機構が用いられても良い。
【産業上の利用可能性】
【0046】
電気所として、変電所のほか、発電所等について適用できる。また、電気盤として、TC盤以外の電気盤に適用できる。
【符号の説明】
【0047】
1 CT2次側開放保護回路(変流器二次側開放保護回路)
2 CT(変流器)
3 TC盤(電気盤)
7,8 CTTプラグ(テストプラグ)
15 放電電極(第1の電極)
16 放電ギャップ
17 放電電極(第2の電極)
18 固定接点部(第2の接点部)
19 可動接点部(第1の接点部)
21 ヒューズ(ヒューズ部材)
27a,27b 端子
33a,33b,… 端子
43a,43b,… 端子

【特許請求の範囲】
【請求項1】
変流器の二次側開放時に、少なくとも前記変流器を保護するための変流器二次側開放保護回路であって、
前記変流器の一方の二次端子に接続される第1の電極と、所定の放電ギャップを隔てて前記第1の電極に対向して配置される第2の電極と、前記変流器の他方の二次端子に接続される第1の接点部と、前記第1の電極に接続した第2の接点部とを備え、前記第1の接点部が前記第2の接点部に対して、前記変流器の二次側が非開放状態で非接続状態とされ、前記変流器の二次側が開放状態で接続状態とされるように構成されている
ことを特徴とする変流器二次側開放保護回路。
【請求項2】
前記変流器の二次側が非開放状態で、前記第2の電極と前記第1の接点部とを電気的に接続するヒューズ部材を備え、前記第1の接点部は弾性を有する板状部材から構成され、前記ヒューズ部材は、前記変流器の二次側が非開放状態で、前記第1の接点部を引っ張って前記第2の接点部から離隔させ、前記変流器の二次側が開放状態で、前記放電ギャップにおける放電によって流れる電流によって溶断して前記第1の接点部を引き離し、前記第1の接点部を前記第2の接点部に接触させることを特徴とする請求項1に記載の変流器二次側開放保護回路。
【請求項3】
前記第1の接点部は、バイメタルから構成され、前記変流器の二次側が非開放状態で、前記第2の接点部から離隔され、前記変流器の二次側が開放状態で、前記放電ギャップにおける放電によって発生する熱によって湾曲変形して、前記第2の接点部に接触するように配置されていることを特徴とする請求項1に記載の変流器二次側開放保護回路。
【請求項4】
所定の機能を有し、前記変流器が接続され、電流計測のために用いられるテストターミナルが設けられた電気盤に接続され、前記第1の電極及び前記第1の接点部は、前記電気盤に設けられ、前記変流器の両二次端子に接続された対応する対をなす端子にそれぞれ接続されることを特徴とする請求項1、2又は3に記載の変流器二次側開放保護回路。
【請求項5】
所定の機能を有し、変流器が接続され、電流計測のために用いられるテストターミナルが設けられた電気盤であって、
請求項1乃至4のいずれか1に記載の変流器二次側開放保護回路を備え、前記変流器の両二次端子に接続された対応する対をなす端子に、前記変流器二次側開放保護回路の前記第1の電極及び前記第1の接点部がそれぞれ接続されていることを特徴とする電気盤。
【請求項6】
所定の機能を有し、変流器が接続されテストターミナルが設けられた電気盤に装着され、電流計測のために用いられるテストプラグであって、
請求項1乃至4のいずれか1に記載の変流器二次側開放保護回路を備え、前記テストターミナルへの装着時に前記変流器の両二次端子に前記テストターミナルを介して接続される対応する対をなす端子に、前記変流器二次側開放保護回路の前記第1の電極及び前記第1の接点部が接続されていることを特徴とするテストプラグ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2012−50182(P2012−50182A)
【公開日】平成24年3月8日(2012.3.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−187513(P2010−187513)
【出願日】平成22年8月24日(2010.8.24)
【出願人】(000211307)中国電力株式会社 (6,505)
【出願人】(599151776)中国計器工業株式会社 (49)
【Fターム(参考)】