説明

外壁板及びその塗装方法

【課題】原板の凸部の縁角部の斜面部やその端部近傍の部分に亀裂、ヘアークラック、巣穴、ピンホールがあっても塗装方法で解決し、更に、意匠性も目地部分は耐候性もありながらつや消し状態とし、凸部の縁角部の斜面部やその端部近傍に亀裂、ヘアークラック、巣穴、ピンホールが出やすい凸部には艶あり状態として、意匠性と耐候性を高めることが可能な外壁板とその塗装方法を提供する。
【解決手段】凹凸意匠面を有する原板2の表面に、下塗り層3、中塗り層4が順に形成され、該中塗り層の表面にビーズ5が混入された第1クリヤー層5が形成され、該第1クリヤー層の表面であって、該意匠面の凸部から凹部に向かう凸部縁角から近傍部分にかけて透明または半透明の第2クリヤー層6が形成されている外壁板である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は,凹凸意匠表面を有する外壁板及びその塗装方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、住宅用外壁材として表面に凹凸模様を発現させた意匠性に富んだものが普及している。特に近年は、表面にブロック柄やタイル柄または自然石調の複雑な形状の凹凸模様を発現させた窯業系外壁材が多用されている。
【0003】
かかる外壁材は、一般に乾式抄造法や湿式抄造法でもって作られる。その場合、高圧プレスによるエンボスでシャープな凹凸模様を付けてすると、図1(A)の7に示すような凸部の縁角部や深い曲がり部分において、また、プレスにより発生する応力が集中する原板状態において、亀裂、ヘアークラック、巣穴、ピンホールが出来るという問題点があり、これを避けようとするには、高圧プレスを短時間でプレスする方法も提案されているが、高圧プレス自体が高価なため簡単には実施できないというのが現状である(特許文献1)。
【0004】
一方、外壁板の塗装については、下塗り層、中塗り層、上塗り層に加えて、ぼかしスプレーやインクジェット塗装で多様な化粧を施し、最後にクリヤー層を塗布する方法が多用されている。また、耐候性を向上させる目的で中塗り層にビーズを混入させ、その表面を全面にわたってクリヤー塗装する方法が提案されている(特許文献2)。
【0005】
更に、意匠性を高めるために、下塗り層、中塗り層、上塗り層に加えて、カラークリヤー層を印刷し、次いで凸部に鱗片状骨材を混入したパールクリヤー層を印刷し、次いで光沢性の高いツヤ出しクリヤー層を全面スプレーする方法によって、目地部と表面凸部で色差を出して立体感や自然感を表出する方法も提案されている(特許文献3)。
【0006】
ところで、外壁板の耐候性を向上させるためには、通常、意匠面全体にわたってクリヤー層を形成する。しかし、透明なクリヤー層では、意匠面全体に艶が出過ぎる傾向があり、ビーズなどを混入させたクリヤー層では、全体が艶消し状態となり、目地部と意匠面は同じ艶消しの状態になってしまうので単調感は避けられない。
【0007】
また、一般的に、凹凸のある外壁板では、柄凸部の平坦部や柄凹部の平坦部(目地底部)は塗膜が安定して塗装できるが、縁角部の斜面部やその端部近傍の部分については原板強度の面からも脆弱な部分であると言える。何故なら、塗布した塗料が斜面部に沿って下に流れ、同じ塗布量でも斜面ゆえに、どうしてもその斜面の塗布量が少なくなり安定した塗膜厚を確保するのが難しくなるからである。そのため、図1(A)の7に示すような縁角部の斜面部ついては、塗装後においても、亀裂、ヘアークラック、巣穴、ピンホール等が発生するおそれがあるという問題点がある。
【0008】
【特許文献1】特開2001−121523
【特許文献2】特開2000−302570
【特許文献3】特開2006−264036
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明は、かかる現状に鑑みてなされたものであり、たとえ基材の凸部の縁角部の斜面部やその端部近傍の部分に亀裂、ヘアークラック、巣穴、ピンホールがあっても塗膜を安定させて塗装することができ、更に、目地部分については耐候性もありながらつや消し状態となし、凸部の縁角部の斜面部やその端部近傍に亀裂、ヘアークラック、巣穴、ピンホールが出やすい部分については艶あり状態とすることにより、意匠性と耐候性が良好な外壁板とその塗装方法を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記目的を達成するために、本請求項1に記載の発明は、凹凸意匠面を有する原板の表面に、下塗り層、中塗り層が順に形成され、該中塗り層の表面にビーズが混入された第1クリヤー層が形成され、該第1クリヤー層の表面であって、該意匠面の凸部から凹部に向かう凸部縁角から近傍部分にかけて透明または半透明の第2クリヤー層が形成されていることを特徴とする外壁板である。
【0011】
本発明において最も注目すべきことは,上記下塗り層と中塗り層を施した塗装面の上に、凹凸部の表面にビーズを混入した第1クリヤー層を有し、更に、凸部から凹部に向かう凸部縁角から近傍部分にまたがって透明または半透明のクリヤー層の厚膜層の部分が形成されていることである。
【0012】
次に、本発明の作用効果につき説明する。凹凸部の表面全面にビーズを混入したクリヤー層は、ビーズにより亀裂、ヘアークラック、巣穴、ピンホールに入りやすく、引っ掛かりやすくなり、凸部の縁角部の端部近傍部分もこのビーズにより摩擦抵抗が増加し定着しやすくなる。また、透明または半透明のクリヤー層なので、艶が出ることになる。また、塗膜は縁角部の端部近傍部分が厚膜層で塗膜が厚くなるので、亀裂、ヘアークラック、巣穴、ピンホール部分の最も脆弱な部分の保護膜が最も厚くなり耐候性が上がる。
【0013】
更に、凹凸部の全表面にビーズを混入したクリヤー層が塗布されているので、目地部分は、艶消し状態のザラザラとした仕上がりで彩度が下がり、凸部の縁角部の端部近傍の斜面部にまたがって透明または半透明のクリヤー層の厚膜層の部分が形成されているので、鏡面仕上げとなり彩度が上がり、異なる彩度が隣接するのでメリハリのある仕上がりとなる。その結果、外壁材全体で見た場合、ハッキリした色差と質感の差が出て、特別な塗装を施さなくとも意匠性が向上し立体感を表出することが出来る。
【0014】
従って本発明によれば,亀裂、ヘアークラック、巣穴、ピンホールが発生しやすい縁角部の端部近傍の斜面であっても、塗装により耐候性のよい保護膜を、生産効率良く塗装することができ、また、凸部の縁角部の端部近傍の斜面部を艶あり状態となし、目地部分を艶消し状態となすことで、ハッキリした色差と質感の差が表出され、意匠性を大きく向上させることができる。
【0015】
次に、本請求項2に記載の発明のように,前記凸部縁角より凹部に向かう傾斜面の傾斜角度は30度以上であることが好ましい。何故なら、30度以下の角度では、亀裂、ヘアークラック、巣穴、ピンホールの発生はもともと抑制されるが、30度以上になるにつれ、プレス圧の応力が発生するので発生が増幅されるので、30度以上の角度が望ましく、角度が上昇することにより、色差や彩度がハッキリする。
【0016】
次に、本請求項3に記載の発明のように、第2クリヤー層の厚膜層の部分の厚さは、10μm以上であることが好ましい。これにより、上記透明または半透明のクリヤー層が上記凹凸部の表面に全面ビーズを混入したクリヤー層との密着が一層確実に塗装されるため,亀裂、ヘアークラック、巣穴、ピンホールの不具合を一層確実に防ぐことができる。
【0017】
次に、本請求項4に記載の発明は、凹凸意匠面を有する原板の表面に、下塗り層、中塗り層を順に形成する第1の塗装工程と、該中塗り層の表面にビーズが混入された第1クリヤー層を形成する第2の塗装工程と、該第1クリヤー層の表面であって、該凸部から凹部に向かう凸部縁角から近傍部分に透明または半透明の第2クリヤー層を形成する第3の塗装工程とを含むことを特徴とする外壁板の塗装方法である。
【0018】
本発明にかかる塗装方法の作用効果について説明する。外壁材表面の凹凸部の全面にビーズを混入したクリヤー層を塗装することにより、形成されたクリヤー層の表面には上記ビーズが露出し、その表面は微細な凹凸状となる。更に、凸部の縁角部の端部近傍の斜面部にまたがって透明または半透明のクリヤーの厚膜層の部分があるので、クリヤー塗料が入り込み、確実に縁角部の端部近傍の斜面部の亀裂、ヘアークラック、巣穴、ピンホールの不具合を防ぐ。そのため、耐候性の良い塗膜を、生産効率良く塗装することができる。
【0019】
また、凸部の縁角部の端部近傍の斜面部については、艶あり状態であり、また彩度が高くなり、目地部分は、艶消し状態であり彩度が下がるので、凸部の縁角部の端部近傍の斜面部と目地部分はハッキリした彩度の差が表出するので、メリハリのある仕上がりとなり、立体感も表出できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
本発明の実施形態例にかかる外壁板の塗装方法について,以下に図面にそって詳細に説明する。図1は、本発明にかかる外壁板の塗膜の断面構成を示し、図2は、図1(D)中央の凸部の縁角部の端部近傍の拡大断面を示す。図1(D)に示すごとく、塗布面10は、下塗り層3、中塗り層4、第1クリヤー層5、第2クリヤー層6を設けると共に、塗布面10に凹凸の縁角部の端部とする凸部11とその間に設けられる凹部12とを有する外壁板1となっている。
【0021】
〔原板〕 本発明にかかる外壁板1の原板2は、木片、木質パルプ、木質繊維やパルプ等の木質補強材を添加したセメント板(木質セメント板)、セメント押出成形板、パルプセメント板、石膏板、ケイ酸カルシウム板、炭酸マグネシウム板、セメント板等である。また、本発明にかかる外壁板1の凸部と凹部は、図1(D)の中央の凸部の傾斜面の中央部分より上の部分を凸部とし、凹部はそれ以下の溝部分をさす。また、傾斜面の傾斜角度は図2に示すように、凹部の水平線と凸部の立ち上がり角度を示す。
【0022】
〔塗装〕 上記原板2の表面には塗装が施されるが、具体的には、下塗り塗装、中塗り塗装、上塗り塗装、クリヤー塗装の順で多重塗装が行われる。下塗り塗装、中塗り塗装、上塗り塗装、クリヤー塗装には、アクリル樹脂水性エマルジョン塗料、シリコン−アクリル樹脂水性エマルジョン塗料等の水性エマルジョン塗料を使用することが好ましいが、例えばアクリル樹脂クリヤー溶剤型塗料等の溶剤型塗料を使用してもよく、また、水性エマルジョン塗料と溶剤型塗料とを併用してもよい。また、クリヤー塗料には、透明なものである透明クリヤーでも良いが、顔料や染料を幾分か含んだ半透明クリヤーでも差し支えない。また、第1クリヤー層5と第2クリヤー層6の塗料は、同じ塗料の種類が好ましく、密着性、塗膜安定性、加工性からも良好な塗膜となる。また更に、中塗り塗装と上塗り塗装との間や第1クリヤー層5と第2クリヤー層6との間に、図2に示すように、インク層13により、インクジェット塗装やグラビア印刷やオフセット印刷することにより、更なる意匠性を付加しても良い。
【0023】
〔ビーズ〕
ビーズは,上記第1クリヤー層5に5〜20重量%混入させてあることが好ましい。これにより,上記第1クリヤー層5に上記透明または半透明の第2クリヤー層6の塗料が一層確実に塗装されるため,耐候性の不具合を一層確実に防ぐことができる。上記ビーズの上記第1クリヤー層5に対する混入量が5重量%未満の場合には,本発明の効果が充分に発揮されないおそれがある。一方,上記混入量が20重量%を超える場合には,第1クリヤー層5の粘度,チクソ性,ビーズ沈降による貯蔵の安定性が低下し,確実な塗装が行えないおそれがある。上記ビーズ51は、直径50〜150μmの無色透明又は凸部色と同系の淡色でも反対色でもよく、ビーズ51の材質は、メチルメタルアクリレートポリマー或いはアクリルニトリル又は、ガラス粒子、タルク、炭酸カルシュウム等を主成分とする球状や扁平状のものである。
【0024】
〔実施例1〕
本例においては,まず上記凹凸意匠面を有する原板2を準備する。そして、該原板2の全面に下塗塗料(シーラー)をスプレーすることにより下塗り層3を設ける(図1(A))。次いで,該下塗り層3の上に,中塗り塗料を全面スプレーすることにより、中塗り層4を設ける(図1(B))。次いで、上記中塗り層4の上に多数のビーズ51を混入させた上塗りクリヤー塗料を全面にスプレーすることにより、多数のビーズが散在した第1クリヤー層5を設ける(図1(C))。次いで、上記第1クリヤー層5の凸部とその端部近傍に、透明クリヤー塗料をロールコーテイングをすることにより、第2クリヤー層6を設ける(図1(D))。これにより、上記原板2とその塗布面10の上に、下塗り層3、中塗り層4、第1クリヤー層5、第2クリヤー層6を設けてなる外壁板1が得られる(図1(D))。図2は、図1の中央凸部の拡大図を示す。
本実施例は、第1クリヤー層5と第2クリヤー層6の実施であるが、中塗り塗装4と上塗り塗装5との間や第1クリヤー層5と第2クリヤー層6との間に、インクジェット塗装やグラビア印刷やオフセット印刷することによりインク層13を設けて、更なる意匠性を付加しても良い。
【0025】
次に,本例の作用効果につき説明する。下塗り層3、中塗り層4の上の第1クリヤー層5は、ビーズ51が混入しているため、全体に艶消し状態となり、ビーズ51により微妙な凹凸のある表面となっている。特に、凹部12はビーズ51が斜面より一部流れるため重なり合う部分は特に艶消し状の色差となる。
【0026】
ここで、上記色差とは、二つの色の間に近くされる色の隔たりを数値化した値であり、次のように求めることができる。即ち、J I S − Z − 8
7 2 9 に規定されるL *a *b *表色系色度図において、二つの色の間のa *軸方向の差Δ a *、b *軸方向の差Δ
b *、L *軸方向の差Δ L *を以下の式1 に代入することにより、色差Δ E *が得られる。
Δ E *= { ( Δ a *) 2乗 + ( Δ b *) 2乗 + ( Δ
L *) 2 } 1 / 2
【0027】
第1クリヤー層5は、ビーズを混入したクリヤー樹脂の塗料でもって、スプレーコーテングされるので流動しやすく凸部11とその凸部11の縁角部の端部近傍の斜面部の亀裂やヘアークラック、巣穴、ピンホールに入り込み定着する。ビーズ51があることにより、塗料が亀裂やヘアークラック、巣穴、ピンホールに引っ掛かり、堆積しやすい状態となっているので、第2クリヤー層6の透明な塗料もこれにより、引っ掛かりやすく、縁角部の端部近傍の斜面部での塗料の表面張力で保持して、その後のドライヤーで硬化するので、亀裂等のある端部近傍は、塗膜が盛り上がった状態で塗膜が厚い塗膜層となって硬化している。第1クリヤー層5のみでは、塗膜が薄く流動化するが、第2クリヤー層6をロールコーテングをすることにより、塗膜に加圧されるので、厚膜化して塗膜が盛り上がった状態で塗膜が厚い塗膜層となって硬化する。これにより、亀裂やヘアークラック、巣穴、ピンホールの縁角部を覆い、第1クリヤー層5と第2クリヤー層6とが層状の厚膜で硬化している。このため、外壁材1の一番脆弱な縁角部が保護され、水の出入りの少ない端部となる。
【0028】
以上のごとく,本発明によれば,亀裂等が発生しやすい縁角部の端部近傍の斜面であっても、塗装により耐候性のよい保護膜を、生産効率良く塗装することができ、また、凸部から凹部に向かう凸部縁角から近傍部分の斜面部を艶あり状態となし、目地部分を艶消し状態となすことで、ハッキリした色差と彩度が表出され、意匠性を大きく向上させることができる。また、凸部の縁角部の端部近傍の斜面部については、艶あり状態であり、また彩度が高くなり、目地部分は、艶消し状態であり彩度が下がるので、凸部の縁角部の端部近傍の斜面部と目地部分はハッキリした彩度の差が表出するので、メリハリのある仕上がりとなり、立体感も表出できることとなる。
【0029】
〔比較例1〕
比較例においては,まず上記実施例と同様に凹凸意匠面を有する原板2を準備し、該原板2の全面に下塗塗料(シーラー)をスプレーすることにより下塗り層3を設ける(図1(A))。次いで,該下塗り層3の上に,中塗り塗料を全面スプレーすることにより、中塗り層4を設ける(図1(B))。次いで、上記中塗り層4の上に多数のビーズ51を混入させた上塗りクリヤー塗料を全面にスプレーすることにより、多数のビーズが散在したクリヤー層5を設ける(図1(C))。その後、全面に、多数のビーズが散在したクリヤー層5を設けることにより、全体が艶消し状態の塗膜面10となる。その比較を図3と図4の拡大図面で示す。
【0030】
図3と図4の拡大図面は、塗布した外壁板1の表面に、エナメル塗料と硬化剤とタルクを一定率で配合して混合し、外壁板に塗布して48時間常温で硬化したものを切削後研磨して、キーエンスVH−2450で1000倍に拡大したものを模式的に表現したものである。
【0031】
図3は、本発明の実施例1の縁角部斜面部の拡大したものであり、図4は、従来の塗装方法の比較例1である。図3に示す実施例1の塗膜がビーズ51を含む第1クリヤー層5と透明な第2クリヤー層6の複合した縁角部斜面に形成されている。図4は、比較例1の従来塗装での拡大図面であるが、クリヤー層5がビーズ51をわずかに覆っている程度であるのに対し、図3の実施例1では、ビーズ51をはるかに超える塗膜が厚く盛り上がり厚膜であることが観察できる。すなわち、第1クリヤー層5だけの塗膜では流動しやすいが、更に、ロールコーテイングなどの塗膜を加圧にすることにより、第2クリヤー層6が厚膜化して塗膜が盛り上がった状態で塗膜層となって硬化することが確認できた。
【0032】
以上の本発明によれば、外壁板に耐久性を与えることが出来、更に、外壁材の一番脆弱な部分を保護するため、凸部と凹部にハッキリとした彩度差と色差が表出されるので、メリハリがあり意匠性に富んだ立体感を発現できる。
【図面の簡単な説明】
【0033】
【図1】本発明の外壁板の塗膜の断面を示す模式図である。
【図2】図1(D)中央の凸部の縁角部の端部近傍の拡大した断面を示す 模式図である。
【図3】実施例1の外壁板の断面を示した拡大図である。
【図4】比較例1の外壁板の断面を示した拡大図である。
【符号の説明】
【0034】
1 外壁板 2 原板3 下塗り層 4 中塗り層 5 第1クリヤー層51 ビーズ6 第2クリヤー層7 亀裂、ヘアークラック、巣穴、ピンホール10 塗布面11 凸部12 凹部13 インク層

【特許請求の範囲】
【請求項1】
凹凸意匠面を有する原板の表面に、下塗り層、中塗り層が順に形成され、該中塗り層の表面にビーズが混入された第1クリヤー層が形成され、該第1クリヤー層の表面であって、該意匠面の凸部から凹部に向かう凸部縁角から近傍部分にかけて透明または半透明の第2クリヤー層が形成されていることを特徴とする外壁板。
【請求項2】
前記凸部縁角より凹部に向かう傾斜面の傾斜角度は30度以上であることを特徴とする請求項1記載の外壁板。
【請求項3】
前記請求項1または請求項2のいずれか一項において、前記第2クリヤー層の厚膜層の厚さは、10μm以上であることを特徴とする外壁板。
【請求項4】
凹凸意匠面を有する原板の表面に、下塗り層、中塗り層を順に形成する第1の塗装工程と、該中塗り層の表面にビーズが混入された第1クリヤー層を形成する第2の塗装工程と、該第1クリヤー層の表面であって、該凸部から凹部に向かう凸部縁角から近傍部分に透明または半透明の第2クリヤー層を形成する第3の塗装工程とを含むことを特徴とする外壁板の塗装方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2008−307518(P2008−307518A)
【公開日】平成20年12月25日(2008.12.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−160650(P2007−160650)
【出願日】平成19年6月18日(2007.6.18)
【出願人】(000110860)ニチハ株式会社 (182)
【Fターム(参考)】