説明

外部FCCライザーのための分離およびストリッピング装置

本発明は、ライザーが反応炉容器の外側から反応炉内に入る外部ライザーシステムを有する流動接触分解反応炉のためのコンパクトなライザー分離システムを実現する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、炭化水素の接触分解を行うためのプロセスにおける分離およびストリッピング装置とその使用に関するものである。より具体的には、本発明は、コンパクトなライザー分離システム(riser separation system)を有する離脱装置(disengaging apparatus)内の接触分解した炭化水素流の高速分離および効果的ストリッピングに関するものであり、外部ライザーは外側から離脱装置内に入る。
【背景技術】
【0002】
流動接触分解(FCC)は、米国内および世界中に大きな需要のある、ガソリンおよび液化石油ガスを大量に生産する石油精製所でふつうに使用されているプロセスである。流動接触分解プロセスが存在するようになってから長い時間が経っているが、生成物の品質と組成の両方に関する生成物回収、つまり、収量と選択度の改善が絶えず求められている。
【0003】
一般に、商用流動接触分解プロセスは、ライザー反応炉が、典型的には離脱容器または反応器と称されている、より大型の容器の内部、または外部のいずれかにあるFCCユニットにおいて実行される。当技術分野において知られているように、内部もしくは外部のいずれかのライザーを備えるFCCユニットは、それ自体に、とりわけ、サイズおよび効率に関係するような、さまざまな利点および欠点がある。
【0004】
典型的には、FCCプロセスでは、一般的にライザー、ライザー反応炉、またはライザー反応炉パイプと称される細長い管の形態をとる反応帯内で触媒と炭化水素原料とを接触させる(ただし、ときには、反応炉は下降流反応器であってもよい)。ライザーは、離脱容器の内側に配置されうるか(つまり、内部ライザー)、または外側に配置されうる(つまり、外部ライザー)。次いで、触媒が、1つまたは複数の分離ステージにおいて炭化水素から実質的に分離され、できる限り少量の触媒が同伴する分解された炭化水素が、下流分留における生成物回収とさらなる加工作業のために反応帯を出る。分離器から分離された使用済み触媒は、離脱器(濃密床内の)の底部に集められ、そこで、使用済み触媒は、典型的には、例えば、アンモニア、窒素、または蒸気などの炭化水素とは異なるガスと接触し、触媒に同伴している揮発性炭化水素の除去と回収が促されるが、これは、通常、ストリッピング(またはストリッピング媒質として蒸気が使用される蒸気ストリッピング)と称される。次いで、触媒は、ライザー反応炉内での反応中に形成されるコークスとストリッピングステージではまだ脱着されていない炭化水素とが酸化媒質中で燃焼される再生帯に排出される。
【0005】
しかし、選択的生成物を得て、接触分解装置の反応帯内で所望の炭化水素の過剰分解によりあまり望ましくない副産物が生じるのを回避するために、最初の(ラフカットの)分離を行うことを含めて、接触帯で生成された気体生成物を使用済み触媒から速やかに分離することが好ましいが、これは、使用済み粒子を分解生成物から完全に分離できるわけではないけれども、それらの実質的な割合の部分を素早く除去し、分解反応を低減するのには十分である。
【0006】
これらの分離/脱着作業を実施する方法は多数存在し、文献には、そのような異なる作業に対して効果が高かったり、または低かったりする、接触分解プロセス用に開発されたデバイスが多数記載されている。また、高速な分離または効果的なストリッピングを実行することは比較的単純であるが、高速な分離および効果的なストリッピングを実質的に同時に実行することは困難である。さらに、石油の価格は上昇の一途を辿っており、また石油化学製品への変換に利用可能な石油の量も減りつつあるので、望ましい生成物のより高い収量を獲得するためにより効率的なラフカット触媒分離プロセスの技術が常に要求されている。
【0007】
例えば、米国特許第4,288,235号、米国特許第4,348,364号、および米国特許第4,433,984号では、混合相固体気体流からの粒子状固体を円筒形反応炉から素早く分離するためのサイドバイサイドタイプの装置を開示している。気相が180°の方向変化を引き起こして分離を生じると装置は遠心力によって固体を放射して固体床に当てる。固相は、装置から出る前に90°の方向変化を2回受ける。
【0008】
他の高速分離およびストリッピング装置は、米国特許第5,837,129号に記載されており、これは、内部ライザーを有するFCCユニット、および水平に配設されているガス出口と組み合わせたライザー反応炉の末端部にあるラムズホーン慣性タイプの分離器(ramshorn inertial type of separator)を開示している。上に向かい、ライザー反応炉の方へ面しているか、または上に向かい、ライザー反応炉から離れる方向に面している水平に配設されているガス出口は、炭化水素蒸気を触媒粒子から素早く効率的に分離する手段となる。
【0009】
一般に、高速分離は、米国特許第5,055,177号で説明されているように、内部ライザーに直接接続されているサイクロンを使用して行うことができる。このシステムでは、ライザーに接続されているサイクロンは、一般的に第2のサイクロンステージも取り囲む、離脱容器の内側にある。第1のステージで分離されたガスは、第2のサイクロンステージに入り、さらに完全に分離される。触媒が離脱容器の濃密相流動ストリッピング床内に送り込まれ、そこで、蒸気が対向流として触媒に注入され、炭化水素を脱着する。次いで、このような炭化水素は、反応炉から離脱容器の上側希釈相内に排出され、分離システム内に導かれ、第2のサイクロンステージに入る。2つのサイクロンステージがあり、一方のステージは一次分離を実行するライザーに接続され、2番目のステージは一般的に第1のステージのサイクロンからガスの出口に接続されているという事実から、これら2つのサイクロンステージを囲む離脱容器用に直径を非常に大きくする必要がある。その容器の希釈相は、ストリッパー内に脱着されたガスによって、または第1のステージの固体の出口(ディップレッグ)内の触媒に同伴するガスによってのみ移動される。したがって、一次サイクロンが正常に機能する場合、かなり少ない量の炭化水素が一次サイクロンのディップレッグ内に同伴しストリッパーに向かうので、ストリッピング部からのガスは、ストリッパー内の長期間にわたる熱劣化にシステマティックに暴露される。離脱容器の体積は大きく、炭化水素およびストリッピング蒸気の量はかなり少ないため、一次サイクロンの外側の離脱容器の希釈相内のガスの表面速度は、典型的には毎秒2フィート(ft/s)以下と非常に低い。その結果、触媒とともにディップレッグ内のストリップされた、または同伴する炭化水素に対する排出時間は、必ず、数分程度となる。
【0010】
その分離システムのさらなる欠点は、局在的に触媒上に同伴する、または吸着された炭化水素を流動ストリッピング床内に導き入れるという点である。流動床は、半径方向混合器としてはよくないが、軸方向混合器としては非常によいので、ストリッピング帯内で効率が失われることは避けられない。ストリッピングガスを固体の出口内に直接導いて入れるようにすればストリッピングを改善することが可能である。しかしながら、これは、触媒がガスを同伴しないようにサイクロンの出口内でゆっくり流れる場合に限って有効であるが、一次サイクロンの適切な動作が保たれなければならない場合には達成することは可能でない。
【0011】
米国特許第6,296,812号では、上昇流および/または下降流内部ライザー反応炉内のガスと粒子流との混合物の分離およびストリッピングを行うための装置を提示している。装置は、混合物から粒子を分離するための容器と、細長い形態の内部ライザー反応炉の一方の先端の周り軸方向に分散されている複数の分離室と複数のストリッピング室を有する、分離容器の下に配置される分離された粒子をストリップするための容器とを収容する反応外殻(reaction envelope)を有する。それぞれの分離室の上側部分は、実質的に垂直の平面内で粒子をガス状混合物から分離するために、反応炉と連通している入口開口部を備え、それぞれの分離室は循環室の壁でもある2つの実質的に垂直の側壁を備える。
【0012】
本発明の出願人は、米国特許第6,296,812号の分離システムに付随するすべての利点を保持しつつ機器のコンパクトさを改善することで、分離効率の向上、効果的なストリッピングの同時実行、および分離された炭化水素の高速排出を可能にする、米国特許第6,296,812号において説明されている概念を利用する外部ライザーを有する非常にコンパクトなライザー分離システムを発明し開発した。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0013】
【特許文献1】米国特許第4,288,235号
【特許文献2】米国特許第4,348,364号
【特許文献3】米国特許第4,433,984号
【特許文献4】米国特許第5,837,129号
【特許文献5】米国特許第5,055,177号
【特許文献6】米国特許第6,296,812号
【特許文献7】米国特許第5,043,058号
【特許文献8】米国特許第4,756,886号
【特許文献9】米国特許第4,404,095号
【特許文献10】米国特許第5,259,855号
【特許文献11】米国特許第4,891,129号
【特許文献12】米国特許第6,692,552号
【特許文献13】米国特許第5,110,323号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0014】
本発明の対象となるのは、ガス状混合物および粒子流を分離しストリップするための装置(10)であって、反応炉容器外殻(51)の外部に配置され、上側希釈部分と下側ストリッピング床部分とを備える、ライザー反応炉パイプ(41)(つまり、外部ライザー反応炉)からライザー交差導管(46)を介して分解ガスと使用済み触媒固体粒子との混合物を受け入れるための手段を有する前記反応炉容器外殻(51)と、前記反応炉容器外殻(51)内に配置され、分離された触媒粒子を下側ストリッピング床部分内に放出するためのディップレッグ(37)を備える、分解ガスから使用済み触媒微粒子を分離するために前記交差導管(46)から分解ガスと使用済み触媒固体粒子との前記混合物を受け入れるための少なくとも1つの分離室(50)と、分離室(50)から分離された分解ガスを受け入れるための前記分離室(50)と連通する少なくとも1つの入口開口部(48)を備えるストリッピング室(49)と、ストリッピング床部分からストリッピングガスを受け入れるためのストリッパー蒸気入口開口部(45)と、前記ストリッピング室(49)から蒸気を排出するためのストリッパー導管(39)と、前記ストリッピング室(49)から蒸気を受け入れるための少なくとも1つのサイクロン分離器(43)であって、分離された固体をストリッピング床に戻すための出口(38)と前記反応炉容器外殻(51)から分離された蒸気を取り除くための蒸気出口導管(44)と連通するガス出口捕集器(40)に蒸気を放出するための蒸気排出導管(42)とを有する少なくとも1つのサイクロン分離器ディップレッグ(52)を備える、少なくとも1つのサイクロン分離器(43)とを具備する装置(10)である。
【課題を解決するための手段】
【0015】
ストリッピング室(49)は、反応炉外殻(51)内の中央に位置し、分離室(50)は、ストリッピング室(49)の周り軸方向に位置するが、ただし、ストリッピング室(49)は、分離室(50)の中心を通って分離室(50)の下の位置から分離室(50)の上の位置へ上昇する。
【0016】
入口開口部(48)は、入口開口部(48)の上に配置されているストリッピング室(49)の1つの外壁によって一部は画成される少なくとも1つのガス流方向変更手段(48a)を備える。ガス流方向変更手段(48a)は、分離室(50)内の使用済み触媒粒子から分離した後に垂直上方に移動する分離された分解ガスを受け入れる。より具体的には、分解ガスと使用済み触媒微粒子との混合物は、ライザー交差導管(46)を通って移動し、分離室(50)内に入り、そこで、水平方向に移動する分解ガスと使用済み触媒との混合物を分離室(50)の周囲を回る2つの流れに分離するライザー交差導管(46)の入口の向かい側に配置されている仕切りバッフル(47)に衝撃を与える。仕切りバッフル(47)の向かい側に位置し、分離室(50)内の流れ方向手段(48a)の上に置かれているバッフル(47a)は、触媒捕集効率を低下させる、2つの触媒担持蒸気混合物が衝突して触媒雲を引き起こす事態を防ぐ。次いで、触媒は、分離室(50)を通って下方に移動し、ディップレッグ(37)に入る。分離された蒸気は、逆に、開口部(48)を通って上方に移動し、ストリッピング室(49)に入る。
【0017】
触媒は、ディップレッグ(37)を出て、ディップレッグ(37)の下に配置されている流動ストリッパー床内に入る。ストリッパー床内では、使用済み触媒がストリッピング媒質、好ましくは蒸気と接触させられ、触媒に同伴する揮発性炭化水素を除去するが、当業者に知られている他のストリッピングガスも使用できる。ストリッパーガスは、床部分を出て、上方に移動して蒸気開口部(45)を通りストリッパー室(49)のストリッパー内に入る。そこで、ストリッパー蒸気およびストリップされた炭化水素蒸気(ドーム蒸気、つまり蒸気とともに)は、ストリッピング室内の分解生成物ガスと混合する。ストリッピング室は、ストリッパー導管(39)を使ってガス状流出物から同伴微粒子を分離するための少なくとも1つのサイクロン分離器(43)に密結合されている。分離されたガスは、排出導管(42)を通してサイクロン分離器(43)から出て、分離された使用済み触媒微粒子は、サイクロン分離器ディップレッグ(52)の下へ流れて、出口(38)を通ってサイクロン分離器ディップレッグから出て、ストリッピング床に戻る(そして、当業者に知られているような再生器内で最終的に再生される)。ガスは、当業者に知られているように、構成生成物内への下流処理のため排出導管(42)と連通するガス出口捕集器(40)と連通している出口導管(44)を介して反応炉外殻(51)を出る。
【0018】
本発明において請求されている装置(10)は、例えば、炭化水素の流動接触分解のための装置であるものとしてよい。装置(10)は、有利には、装置(10)の外側から装置(10)に入ることができる外部ライザー反応炉(41)を備える。さらには、本発明において請求されているライザー分離システムは、有利には、外部ライザー反応炉を有する流動接触分解システムに適合されうる。
【0019】
本発明は、装置の概略を示す付属の図面を参照することでさらによく理解されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】外側から装置に入る外部ライザー反応炉を備える、炭化水素の流動床接触分解を行うための本発明の装置の斜視図である。
【図2】図1に提示されている装置の三次元図である。
【図3A】本発明の装置において使用されうるさまざまな入口構成の断面図である。
【図3B】本発明の装置において使用されうるさまざまな入口構成の断面図である。
【図3C】本発明の装置において使用されうるさまざまな入口構成の断面図である。
【図3D】本発明の装置において使用されうるさまざまな入口構成の断面図である。
【図4】本発明の装置において使用されうる単一の入口構成の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
本発明は、概して、ガスおよび固体粒子を含む混合物中の、典型的には細かく分割された、多孔質の、微粒子状触媒および/または他の粒子(不活性微粒子を含む)などの、固体粒子から炭化水素および/または他のガスを分離するための装置(10)、例えば、炭化水素の流動接触分解(FCC)用の装置を対象とする。この混合物は、異なる反応炉の出口、例えば、本質的にガス状である気相を固相に接触させる反応炉の出口から出る流出物とすることができる。装置は、一般的に、1つまたは複数の反応炉、室、導管、入口、出口、バッフルおよびディップレッグ、ならびに外部ライザー反応炉パイプの区分された配置構成を備え、またこれらのコンポーネントの多くを連通させており、本発明の好ましい一実施形態によれば、約0.05質量パーセント未満の固体を含む炭化水素ガスを有利な形で生成することができ、また本発明の好ましい別の実施形態によれば、好ましくは、約0.02質量パーセント未満の固体を含む炭化水素ガスを生成することができる。
【0022】
本発明の装置のさまざまなコンポーネントもしくはパーツは、一般的に、図面に示されているか、または本明細書で説明されている形で、または他の何らかの形で配置構成されうる。本発明は、これらの図面内に示されているか、または以下で説明されている正確な配置構成、構成、寸法、手段、コンポーネント、角度、反応物質もしくは生成物流れ方向または条件に限定されない。これらの配置構成、構成、寸法、手段、コンポーネント、角度、反応物質もしくは生成物流れ方向および/または条件は、状況により必要に応じて、または望むとおりに他のものであってもよい。例えば、分離室、ストリッピング室、サイクロン、バッフル、ディップレッグ、導管、ガス、液体、固体、またはこれらの混合物の入口および/または出口、および/または他のコンポーネントもしくはパーツを減らして、または追加して使用することもできる。さらに、これらのコンポーネントおよびパーツは、さまざまな異なる方法で配置構成することができ、またさまざまな異なるサイズを有することができる。装置のさまざまなコンポーネントまたはパーツの配置、および装置の1つまたは複数のコンポーネント、パーツ、および/または領域を装置の1つまたは他のコンポーネント、パーツ、および/または領域に取り付けるために使用される手段も変えることができる。さらに、装置のさまざまなコンポーネント、パーツ、および/または領域を取り付けて1つにまとめる代わりに、装置の1つまたは複数のコンポーネント、パーツ、および/または領域を、1片の金属もしくは他の材料から機械加工で、または他の何らかの方法で形成することができる。さらに、装置のさまざまなコンポーネント、パーツ、および/または領域は、装置の他のコンポーネント、パーツ、および/または領域と、恒久的に取り付けるか、または取り外し可能なように取り付けるかのいずれかが可能であり、移動可能であっても、または移動可能でなくてもよい。取り外し可能なように取り付けられたコンポーネントおよびパーツは、多くの場合に好ましいが、それは、そのようなコンポーネントおよびパーツが、一般的に、汚れたり、摩耗したり、破損したり、または破壊されたりした場合により単純で、よりコスト効果の高い方法で交換し、および/またはクリーニングすることができるからである。
【0023】
次に図1および2を参照すると、本発明の装置(10)は、典型的には、好ましくは円筒形反応炉外殻(51)形態、および少なくとも1つの外部ライザー反応炉(41)(つまり、外部ライザー)を備える、流動接触分解(FCC)ユニットで使用されることがわかる。反応炉外殻(51)は、上側希釈領域(51a)および下側濃密床ストリッピング領域(図示せず)を備える。反応炉容器の上側希釈領域(51a)は、容器蒸気出口導管(44)、ガス出口捕集器(40)、サイクロン排出導管(42)、分離室(50)、入口開口部(48)と流れ方向変更手段(48a)とを備えるストリッピング室(49)、二次分離器(43)、仕切りバッフル(47)、バッフル(47a)、およびディップレッグ(52)を収容する。
【0024】
下側濃密床ストリッピング領域は、ストリッピング床(適宜、当業者に知られているようなパッキンまたはバッフルを備えることができる)、ストリッピング床にストリッピングガスを供給するための手段(蒸気リングなど)、および反応炉外殻(51)からストリップされた触媒を除去し、ストリップされた触媒を再生器に移動するためのストリップされた触媒の出口を備える。従来の再生器構成は、当技術分野で知られているように、使用することができ、すべてのそのような明白な修正は、付属の請求項の全面的に意図されている範囲内にある。装置(10)、およびそのさまざまなコンポーネントは、好ましくは、蒸気、液体、固体、およびこれらの混合物用に、1つまたは複数の導管、1つまたは複数の入口開口部、および1つまたは複数の出口開口部も備える。適宜、装置(10)は、それに加えて、1つまたは複数の循環室(好ましくは装置の周りに分散される)、ライザー交差ダクト(または他のダクト)、外殻、弁、ノズル、およびデフレクタコーンを備えることができる。
【0025】
それに加えて、装置(10)は、適宜、例えばクエンチング(図示せず)、残留分解反応用のノズル、および/または二次分離器を出るガス内に存在する少なくとも1つの異なる炭化水素カットを分留するためのカラム(複数可)を備えることができる。クエンチングについては、公開されている技術、例えば、Forgacらの米国特許第5,043,058号において詳細に説明されている。装置(10)の他のオプション機能は、ライザー終端装置(図示せず)に密結合されうるか、または密結合されえないサイクロン分離器とすることができる。ラムズホーン分離器(ramshorn separator)、反転カン分離器(inverted can separator)、またはグローブ分離器(globe separator)などの、他のタイプのグロスカット分離器(gross cut separators)を、サイクロンに加えて使用することができる。例えば、Pfeifferらの米国特許第4,756,886号、Haddadらの米国特許第4,404,095号、Rossらの米国特許第5,259,855号、Barnesの米国特許第4,891,129号、および/またはGartsideらの米国特許第4,433,984号に示されている分離器を参照されたい。
【0026】
図1および2に示されているように、外部ライザー反応炉パイプ(41)は、好ましくは、再生器から高温再生触媒(または他の微粒子)を受け入れるように底部が備えられている実質的に垂直な細長い形態と、ライザーに霧化炭化水素原料を供給するためのノズル(またはライザー反応炉に原料を導入するための他の手段)と、適宜、リフトガスとを有する。ライザー(41)の頂部は、ライザー交差導管(46)に接続し、そこで、ライザー反応炉パイプ(41)内の上方に移動し、流動接触分解(または他の)反応を受けた分解ガスおよび固体粒子の混合物が、ライザー反応炉パイプ(41)から流れ出て、ライザー交差ダクト内に入り、ライザー反応炉パイプライザー交差導管(46)と連通している分離室(50)へ移動し、分離室(50)内に入ることができる。
【0027】
本発明の一実施形態によれば、外部ライザー反応炉パイプ(41)の直径は約2インチから約6フィート以上までの範囲であり、別の実施形態では、約3フィートから約6フィートまでの範囲である。本発明の別の実施形態によれば、分解ガスおよび固体粒子用のライザー交差導管(46)の直径は、約数インチから約6ft以上までの範囲であり、さらに本発明の別の実施形態では、約3ftから約6ftまでの範囲である。
【0028】
ガスと固体粒子との混合物が流動接触分解などの反応を外部ライザー反応パイプ(41)内で受けた後、図1および2に示されているように、その結果生じる分解炭化水素(または他の)生成物ガスと固体使用済み触媒(または他の)粒子の反応混合物は、好ましくは、ライザーから延在し反応炉外殻壁(51)を貫通するライザー交差導管(46)に接続し、実質的に水平状態で分離室(50)の上側部分または端部の一部をなす出口外部ライザー(41)から外へ出る。
【0029】
典型的には、FCCユニットについて、外部ライザー反応のパイプ(41)内の滞留時間、および温度と圧力は、流動接触分解(または他の)反応を正常に生じさせるのに効果的である。真空軽油のFCC分解などの、本発明の一実施形態によれば(限定はしないが、当業者によく知られているように、ナフサ、常圧軽油、サイクルオイル、および残油などの、他の炭化水素系原料は、もちろん、本発明において使用することが企図されている)、ライザー反応炉パイプ(41)内の滞留時間の期間は、約0.5から約4秒までの範囲であり、本発明の別の実施形態では、約1から約3秒までの範囲である。
【0030】
本発明の一実施形態によれば、ライザー出口温度は、約900°Fから約1090°F以上までの範囲とすることができ、本発明の別の実施形態では、約950°Fから約1050°Fまでの範囲である。本発明の一実施形態では、外部ライザー反応炉パイプ(41)内の圧力は、約数psig(重量ポンド毎平方インチゲージ)から約30psig以上までの範囲であり、別の実施形態では、約10psigから約30psigまでの範囲である。本発明のさらに別の実施形態によれば、原料は、外部ライザー反応炉パイプを通って、一般的に約30から約75ft/s以上までの範囲の速度で、さらに別の実施形態では、約55から約65ft/sまでの範囲の速度で移動する。
【0031】
本発明の分離器は、図1および2に示されているように、離脱容器(51)内の中央に延在する少なくとも1つの細長い、実質的に垂直の分離室(50)を備える。分離室(50)は、ライザー反応炉の頂部から反応炉外殻(51)を通って離脱容器(51)の内側に入る実質的に水平のライザー交差導管(46)と流体的に連通している。この構成では、外部ライザー反応のパイプ(41)内で反応を受けたガスおよび固体の混合物(分解炭化水素および使用済み触媒)は、ライザー交差導管(46)内に流れ込み、ライザー交差導管(46)を介して分離室(50)内に流れ込むことができる。ライザー交差導管(46)は、実質的に水平の形で、分離室(50)の上側部分または端部から延在し、その一部をなす。
【0032】
この方法では、分解炭化水素蒸気生成物と使用済み触媒との混合物は、外部ライザー反応炉パイプ(41)の上端のところ、またはその近くでライザー交差導管(46)を通りライザー交差導管(46)を介して分離室(50)内に入り、そこで、その混合物は、ライザー流を2つの流れに分割する、ストリッピング室(49)の入口開口部(48)と方向変更手段(48a)との上に配置されている内部仕切りバッフル(47)に当たる。分解炭化水素蒸気生成物(固体粒子を含む)が入り、分離室(50)とストリッピング室(49)との間、およびストリッピング室(49)の入口開口部(48)と方向変更手段(48a)との上に配置される場所と反対の側に配置されるバッフル(47a)は、2つの触媒担持蒸気流が衝突するのを防ぎ、これにより、触媒捕集効率を低下させることになる触媒雲が形成するのを妨げる。分離室(50)(一般的にその上側部分にある)では、分解炭化水素蒸気生成物中に存在する炭化水素(および/または他の)ガスは、好ましくはガス状混合物が分離室(50)内の実質的に垂直な平面内で(1つまたは複数の異なる方向に)回転されるか、または他の何らかの形で回されたときに固体粒子に及ぼされる遠心力および/または慣性効果によって、固体触媒(または他の)粒子から分離される。分離室(50)は、適宜、デフレクタ(図示せず)などの、ガス状混合物の再循環を防ぐための手段を備える。
【0033】
分離室(50)内の分解炭化水素蒸気生成物にかかる遠心力により、固体粒子(使用済み触媒および/または他の固体粒子)の大半は、ガスから分離され、そのような分離された固体粒子は下方に摺動して下り分離室(50)を通って少なくとも1つのディップレッグ(37)を備える分離室(50)の下側部分に向かう。本発明の一実施形態によれば、固体粒子の量は、一般的に、外部ライザー反応炉パイプ(41)を出る分解炭化水素生成物中に存在する全固体粒子の約70パーセントから約95パーセントまでの範囲であり、別の実施形態では、約80パーセントから約90パーセントまでの範囲である。ディップレッグ(37)があることで、ガスから分離された、粒子と粒子との間に少量のガスを同伴する可能性のある、固体粒子、およびその細孔内に吸着されたガスと液体は分離室(50)を出て、反応炉容器(51)の下側部分に配置される隣接ストリッピング床内に入ることができる。ディップレッグ(37)は、円形、矩形、または他の断面を有することができ、一般的に、好ましくはディップレッグ(37)を出る固体の流れを制限する設計はいっさいない、開いた底部を有することができる。ディップレッグ(37)は、流動化されるか、または分離された触媒を蒸気で予めストリップすることができるバスタブ封止手段で封止することもできる。本発明を実施するうえで有用なバスタブ封止手段の完全な説明は、米国特許第6,692,552号において開示されており、その内容は参照により本明細書に組み込まれている。当業者に知られている他のディップレッグシールも、本発明を実施する際に必要であれば使用することができる(例えば、米国特許第5,110,323号を参照)。
【0034】
FCCユニットの反応炉容器内のストリッピング床の動作は、当業者に知られている。典型的には、この床は、ストリッピングガスと触媒の密接した接触を行わせるためにバッフル、パッキン、または他のデバイスを備える。ストリッピングガスは、通常、蒸気であるが、一般的に、蒸気リングなどを通して、床の下側部分の1つまたは複数の場所に加えられる。ストリッピングガスは、使用済み触媒から残っている揮発性炭化水素を移動する働きをし、これにより、これらのストリップ可能な炭化水素を回収し、再生器内で燃焼しないようにできる。次いで、ストリップされた触媒は、当業者にも知られているように、スタンドパイプを介して反応炉容器(51)から取り除かれ、再生器へ輸送される。
【0035】
分離室(50)内の遠心力が固体を分離室(50)の境界へ押しやるので、分解生成物ガスは、一般的に、バッフル(47)の助けを借りて、固体から剥離され、分離室(50)を出て、少なくとも1つの窓または入口開口部(48)を通ってストリッピング室(49)内に入る。それに加えて、ストリッピング室(49)は、ストリッピング室(49)の1つの外壁によって一部は画成され、入口開口部(48)の上に配置されている少なくとも1つの流れ方向変更手段(48a)を有する。流れ方向変更手段(48a)は、触媒が窓(48)を通して中に入るのを防ぐのを補助する。
【0036】
分離室(50)の主要な目的は、過剰分解を防ぐために分解生成物蒸気から固体触媒(または他の)粒子のラフカット(であるが、それでも比較的完全な)分離を行うことなので、分離室(50)は、分解生成物蒸気から固体触媒(または他の)粒子の大半の高速分離を行うように設計されている。しかし、分離室(50)から出た分解生成物蒸気は、典型的には、例えば、サイクロンなどのガス/固体二次分離器中で追加分離を必要とする、粒子および/または微粉のごくわずかな部分に、典型的には同伴する。
【0037】
分離室(50)内の固体粒子の大半から分離されたが、同伴する固体をある程度有し、入口開口部(48)を介して分離室(50)から出る、分解生成物蒸気は、ストリッパー蒸気入口開口部(45)を通してストリッピング室(49)に入るストリッピング床からのストリッピング蒸気と一緒になる。分解生成物蒸気およびストリッピング蒸気(ある程度の同伴する触媒微粒子も含む)は、ガスと残っている固体粒子との分離が一般的に行われる、サイクロンなどの1つまたは複数のガス/固体二次分離器(43)を介して密結合サイクロンシステム内で同伴する触媒粒子からさらに分離される。
【0038】
ストリッピング室(49)を通過した後、ストリッピングガス、分解炭化水素ガス、分離された固体粒子から脱着された炭化水素ガス、および同伴する触媒のわずかな部分を含む、その結果得られたストリッピング流出物は、ストリッパー導管を通ってストリッピング室を出て、二次分離器(43)(典型的には、当業者によく知られているようなサイクロン)内に入る。二次分離器内では、蒸気からの同伴する触媒微粒子の分離は、本質的に完了しており、蒸気が排出導管(42)を通ってサイクロン(43)を出る。次いで、排出導管(42)は、蒸気出口導管(44)を通して反応炉容器(51)から蒸気が取り出されるガス出口捕集器(40)に蒸気を送る。次いで、蒸気は、当業者によく知られているように下流処理ユニットに送られる。
【0039】
二次サイクロン分離器(43)では、残りの固体粒子が、蒸気から分離され、ディップレッグ(52)を介して取り出されて触媒ストリッピング床内に入れられる。
【0040】
図3A〜3Dは、本発明の装置(10)において使用されうる複数の入口構成(つまり、図3A、3C、および3D)の断面図を示している。図3Bは、分割されていないライザー交差導管(46)入口構成、反応炉外殻(51)、分離室(50)、ストリッピング室(49)、仕切りバッフル(47)、およびバッフル(47a)の断面上面図を示す、本発明の1つの特定の実施形態を表したものであり、そこでは、分解炭化水素ガス/固体混合物は、ライザー交差導管(46)から直接分離室(50)内に入り、仕切りバッフル(47)に衝突し、次いで、仕切りバッフル(47)が炭化水素ガス/固体混合物を2つの蒸気流に分け、バッフル(47a)により、これら2つの蒸気流が互いに衝突し、触媒雲を形成することを防ぐ。図3Aは、分割された「Y」字形ライザー交差導管(46)入口構成、反応炉外殻(51)、分離室(50)、ストリッピング室(49)、およびバッフル(47a)の断面上面図を示す、本発明の1つの特定の実施形態を表したものであり、そこでは、分解炭化水素ガス/固体混合物は、2つの入口から分離室(50)内に入るが、まず最初に、混合物を2つの蒸気流に分ける「Y」字形入口の部分に衝突し、その後、分離室(50)内に入る。蒸気流が互いに衝突し、触媒雲を形成するのをバッフル(47a)で防ぐ。図3Cは、分割された「馬蹄」形ライザー交差導管(46)入口構成、反応炉外殻(51)、分離室(50)、ストリッピング室(49)、およびバッフル(47a)の断面上面図を示す、本発明の1つの特定の実施形態を表したものであり、そこでは、分解炭化水素ガス/固体混合物は、2つの入口から分離室(50)内に入るが、まず最初に、混合物を2つの蒸気流に分ける馬蹄形入口の分割部分に衝突し、その後、分離室(50)内に入る。蒸気流が互いに衝突し、触媒雲を形成するのをバッフル(47a)で防ぐ。図3Dは、分割された「V」字形ライザー交差導管(46)入口構成、反応炉外殻(51)、分離室(50)、ストリッピング室(49)、およびバッフル(47a)の断面上面図を示す、本発明の1つの特定の実施形態を表したものであり、そこでは、分解炭化水素ガス/固体混合物は、2つの入口から分離室(50)内に入るが、まず最初に、混合物を2つの蒸気流に分ける「V」字形入口の分割部分に衝突し、その後、分離室(50)内に入る。蒸気流が互いに衝突し、触媒雲を形成するのをバッフル(47a)で防ぐ。
【0041】
図4は、本発明の装置(10)内で使用されうる単一のライザー交差導管(46)入口構成の断面上面図を示す、本発明の1つの特定の好ましい実施形態を表している。単一のライザー交差導管(46)入口構成は、分解炭化水素ガス/固体混合物が分離室(50)に入ると分解炭化水素ガス/固体混合物に高い回転/遠心力を加える。この実施形態によれば、「バッフル」効果は混合物に直接及ぼされない。
【0042】
本発明は、いくつかの好ましい実施形態において説明されているけれども、当業者にとって明白なすべての変更は、付属の請求項を含む、本発明の精神および範囲内に収まることが意図されている。上で参照されている特許、特許出願、および刊行物はすべて、その全体が参照により本明細書に組み込まれている。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ガス状混合物および粒子流を分離しストリップするための装置であって、
反応炉容器外殻の外部に配置され、上側希釈部分と下側ストリッピング床部分とを備える、ライザー反応炉パイプからライザー交差導管を介して分解ガスと使用済み触媒固体粒子との混合物を受け入れるための手段を有する前記反応炉容器外殻と、
前記反応炉容器外殻内に配置され、分離された触媒微粒子を前記下側ストリッピング床部分内に放出するためのディップレッグを備える、前記分解ガスから使用済み触媒微粒子を分離するために前記交差導管から分解ガスと使用済み触媒固体粒子との前記混合物を受け入れるための少なくとも1つの分離室と、
前記分離室から分離された分解ガスを受け入れるための前記分離室と連通する少なくとも1つの入口開口部を備えるストリッピング室と、
前記ストリッピング床部分からストリッピングガスを受け入れるためのストリッパー蒸気入口開口部と、前記ストリッピング室から蒸気を排出するためのストリッパー導管と、
前記ストリッピング室から蒸気を受け入れるための少なくとも1つのサイクロン分離器であって、分離された固体を前記ストリッピング床に戻すための出口と前記反応炉容器外殻から分離された蒸気を取り除くための蒸気出口導管と連通するガス出口捕集器に蒸気を放出するための蒸気排出導管とを有する少なくとも1つのサイクロン分離器ディップレッグを備える、少なくとも1つのサイクロン分離器とを具備する装置。
【請求項2】
前記ストリッピング室は、前記反応炉外殻内の中央に位置し、前記分離室は、前記ストリッピング室の周り軸方向に位置し、前記ストリッピング室は、前記分離室の中心を通って前記分離室の下の位置から前記分離室の上の位置へ上昇する請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記分離室は、分解ガスと使用済み触媒の前記混合物を前記分離室の周囲を回る2つの流れに分離するための前記ライザー交差導管の入口の向かい側に配置されている仕切りバッフルをさらに備える請求項1に記載の装置。
【請求項4】
前記仕切りバッフルの向かい側に、また前記分離室内の前記入口開口部の上に位置するバッフルをさらに備える請求項3に記載の装置。
【請求項5】
前記入口開口部は、前記入口開口部の上に配置されている前記ストリッピング室の1つの外壁によって一部は画成される少なくとも1つのガス流方向変更手段を備え、前記ガス流方向変更手段は、前記分離室内の使用済み触媒粒子から分離した後に垂直上方に移動する分離された分解ガスを受け入れる請求項1に記載の装置。
【請求項6】
前記ライザー交差導管は、分割されず、前記分離室は、仕切りバッフルとバッフルとを含む請求項1に記載の装置。
【請求項7】
前記ライザー交差導管は、分割され、前記分離室は、バッフルを含む請求項1に記載の装置。
【請求項8】
前記ライザー交差導管は、分割されず、前記分離室は、少なくともバッフルを含む請求項1に記載の装置。
【請求項9】
熱分解反応を終了させることおよび/または低下させることを補助するための急冷注入手段をさらに備える請求項1に記載の装置。
【請求項10】
ガス状混合物および粒子流を分離しストリップするためのプロセスであって、
i)ライザー交差導管を介して分解生成物と使用済み触媒の流れを受け入れるための手段を有する反応炉容器外殻の外部に配置されているライザー反応炉パイプ内での分解触媒の存在下で炭化水素系原料を分解することと、
ii)少なくとも1つの分離室内で前記分解生成物から使用済み触媒の大半を分離して使用済み触媒の流れと使用済み触媒微粒子を同伴する分解生成物の流れとを形成することと、
iii)前記反応炉容器内の中央に配置された前記分離室と連通し、前記ストリッピング室から蒸気を受け入れるための少なくとも1つのサイクロン分離器に分解生成物蒸気を輸送する少なくとも1つの入口開口部を備え、分離された固体を下側ストリッピング床部分に戻すための出口を有する少なくとも1つのサイクロン分離器ディップレッグを備えるストリッピング室内の前記分離室からストリッピング蒸気および分解生成物蒸気を受け入れることと、
iv)下側ストリッピング床部分内でステップ(ii)からの前記使用済み触媒から揮発性炭化水素をストリップすることと、
v)前記下側ストリッピング床部分内で前記ストリップされた使用済み触媒から前記揮発性炭化水素とストリッピング媒質とを分離することと、
vi)前記サイクロン分離器内の前記分解生成物から同伴する使用済み触媒微粒子をさらに分離することと、
vii)サイクロン分離器と連通している排出導管を介して分解生成物を取り出し、前記反応炉容器外殻から分離された蒸気を取り除くための蒸気出口導管と連通するガス出口捕集器に蒸気を放出することとを含むプロセス。
【請求項11】
前記ストリッピング手段は、蒸気、窒素、およびアンモニアからなる群から選択される少なくとも1つである請求項10に記載のプロセス。

【図1】
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【図2】
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【図3A】
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【図3B】
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【図3C】
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【図3D】
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【図4】
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【公表番号】特表2012−533428(P2012−533428A)
【公表日】平成24年12月27日(2012.12.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−521694(P2012−521694)
【出願日】平成22年7月16日(2010.7.16)
【国際出願番号】PCT/US2010/042272
【国際公開番号】WO2011/011280
【国際公開日】平成23年1月27日(2011.1.27)
【出願人】(503282220)ストーン アンド ウェブスター プロセス テクノロジー インコーポレーテッド (11)
【Fターム(参考)】