説明

多層プリント配線板の製造方法

【課題】めっきスルーホール等が設けられたベース配線板の上に外層基板を積層するプレス工程をホットアンドホット方式で行うとともに、成形された多層プリント配線板の厚みのばらつきを低減する。
【解決手段】表面にめっきスルーホール4が設けられたベース配線板6を用意し、
ベース配線板6を、その両側から、溶剤を含まない流動性高分子前駆体からなる接着フィルム7、外層基板8、離形フィルム9および弾性板10でこの順に挟み込んで、マット構成11を形成し、
弾性体熱板12でマット構成11を加熱加圧することで、めっきスルーホール4に溶融した接着フィルム7の流動性高分子前駆体を充填し、ベース配線板6の上に外層基板8が積層された多層プリント配線板を成形し、
前記多層プリント配線板の流動性高分子前駆体を硬化させる熱硬化処理を行う。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、多層プリント配線板の製造方法、さらに詳しくは、ベース配線板のめっきスルーホール等の充填を伴う外層基板のビルドアップ工程を含む多層プリント配線板の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、電子機器の小型化・高性能化に伴い、軽薄短小なプリント配線板に対する要求がますます高まっている。このような軽薄短小なプリント配線板として、ベース配線板(内層基板)にビルドアップ層(外層基板)を積層したビルドアップ型プリント配線板が不可欠となっている。ビルドアップ型プリント配線板の製造方法には、従来から各種の方法が提案されている。そのうちの一つとして以下に説明する穴埋めビルドアップ技術がある。
【0003】
従前からベース配線板の両面に形成された配線パターンの導通をとるために、めっきスルーホールが形成されることが多い。めっきスルーホールは、ベース配線板を貫通するスルーホールを形成した後、このスルーホールにめっき処理を施して形成される。しかしながら、めっきスルーホールが、プリント配線板の配線密度や配線設計の自由度の向上に対して制限を加えるという問題があった(特許文献1)。
【0004】
その後、この問題を解決する技術として、穴埋めビルドアップ技術が開発された。この技術では、めっきスルーホールに樹脂又は導電性ペーストなどを充填した後、ベース配線板の上にビルドアップ層を積層してビルドアップ型プリント配線板を作製する。なお、めっきスルーホールの充填方法としては、専用のペーストをスクリーン印刷でめっきスルーホール内に充填した後、紫外線又は熱処理によりペーストを硬化させる方法が知られている(特許文献2)。
【0005】
この穴埋めビルドアップ技術によれば、配線密度や配線設計の自由度を向上させることができる。しかしながら、ベース配線板に設けられためっきスルーホールの充填工程が必要となるため、製造時間が増えるという問題がある。また、充填工程後かつビルドアップ層の積層前に、めっきスルーホール周辺に残存したペーストを除去しベース配線板の表面を平坦化するために、ベース配線板の研磨工程を行う必要がある。このため、プリント配線板の製造時間がさらに増加する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特許第2739726号
【特許文献2】特許第2953542号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
上記穴埋めビルドアップ技術の問題を解決するために、ベース配線板と、外層基板と、その間に介装された接着フィルムからなるマット構成の多層プリント配線板材料を、プレス装置(ラミネータ)の平坦な金属熱板で加熱加圧する手法も存在する。この手法の場合、複数枚の多層プリント配線板材料を一度にプレスすることができる。しかしながら、この手法は、多層プリント配線板材料の搬入・搬出時にプレス装置内の温度を昇降させる、いわゆるホットアンドクール方式で行われることが一般的である。そのため、冷却工程まで含めると約2〜3時間程度の長時間を要する。したがって、1回のプレス成形工程に必要となるプレス装置の使用時間(占有時間)が長くなり、タクトが低下するという問題があった。
【0008】
一方、タクトを向上させるためにプレス装置を高温に保ったままプレス成形を行う、いわゆるホットアンドホット方式を採った場合、1回のプレス成形工程に必要となるプレス装置の使用時間は大幅に短縮される。しかしながら、本発明者の研究により、ホットアンドホット方式で成形された多層プリント配線板の厚みの均一性が低いことが判明した。
【0009】
本発明者が行ったホットアンドホット方式の多層プリント配線板の製造方法についてについて図4A及び図4Bに沿って詳細に説明する。図4A及び図4Bは、この方法を説明するための工程断面図である。
【0010】
(1)まず、ポリイミドやガラスエポキシ等からなる絶縁ベース材101の両面に銅箔102及び103が形成された両面銅張積層板を用意する。図4A(1)からわかるように、ドリル加工により、この両面銅張積層板を厚さ方向に貫通するスルーホール104aを形成する。次いで、両面銅張積層板にめっき処理を施し、スルーホール104aにめっき皮膜を形成する。これにより形成されためっきスルーホール104は、銅箔102と銅箔103を電気的に接続する層間導通路として機能する。その後、フォトファブリケーション手法を用いて、銅箔102,103およびその上に形成された表層めっき皮膜を所定のパターンに加工し配線パターン105A及び105Bを形成する。なお、フォトファブリケーション手法は、表層めっき皮膜上のレジスト層の形成、露光、現像、エッチング及びレジスト層の剥離除去などの一連工程からなる。
【0011】
ここまでの工程を経て、図4(1)に示すベース配線板106が得られる。
【0012】
(2)次に、図4A(2)からわかるように、ベース配線板106を、その両側から、接着フィルム108および片面銅張積層板109でこの順に挟み込んで、マット構成111を形成する。即ち、マット構成111は、ベース配線板106と、このベース配線板106を両側から挟む、2枚の接着フィルム108及び2枚の片面銅張積層板109とをから構成される。片面銅張積層板109は絶縁フィルム109aと、その表面に形成された銅箔109bとを有する。
【0013】
なお、接着フィルム108としては、加熱時に高い流動性を示し、スルーホール等への充填性に優れた流動性高分子前駆体からなるフィルムが用いられる。この流動性高分子前駆体は、絶縁層を形成する原料樹脂であり、溶剤を含まない。ここで、溶剤を含まない流動性高分子前駆体とは、少なくとも硬化開始温度以下または加圧下の一方の条件が成立するときに、流動可能な1種類以上の有機化合物、又はその化合物を含む組成物をいう。
【0014】
(3)次に、図4A(2)に示すように、マット構成111を、高温に保たれたプレス装置に搬入し、2枚の平行な金属熱板107の間に設置する。2枚の金属熱板107うち少なくとも一方には排気口107aが設けられている。
【0015】
ここでは、2枚の金属熱板107で挟まれた空間を封止するために、例えばシリコーンゴム製の弾性体からなるパッキン110を使用している。
【0016】
(4)次に、金属熱板107の排気口107aから、2枚の金属熱板107とパッキン110で囲われた空間を排気し、真空引きを行う。
【0017】
(5)次に、図4A(3)に示すように、金属熱板107でマット構成111を加熱加圧する。これにより、ベース配線板106のめっきスルーホール104及び配線パターン105A,105Bに、溶融した接着フィルム108の流動性高分子前駆体が充填される。
【0018】
(6)次に、プレス装置から多層プリント配線板(マット構成111)を取り出しオーブンに入れて、接着フィルム108の流動性高分子前駆体を硬化させる熱硬化処理を行う。この熱硬化処理は、流動性高分子前駆体の硬化開始温度より高い温度で行う。
【0019】
なお、多層プリント配線板を取り出す際にプレス装置内は冷却せず、高温に保たれまま多層プリント配線板をプレス装置から取り出し、その後、次のマット構成111がプレス装置に搬入される(ホットアンドホット方式)。
【0020】
ここまでの工程を経て、図4B(4)に示す多層プリント配線板112が得られる。しかしながら、図4B(4)に示すように、多層プリント配線板112は、中央部の厚みが端部よりも大きい。これは、加熱加圧時にプリント配線板の端部に圧力が集中することで、溶融した接着フィルム108の流動性高分子前駆体がプリント配線板の端部から流れ出すためである。図5は、従来ホットアンドホット方式でプレス成形された多層プリント配線板112の厚みの分布を測定した結果を示している。中央部と端部とで多層プリント配線板の厚みの差は最大で100μm以上と非常に大きいことがわかる。
【0021】
(7)次に、図4B(5)からわかるように、レーザ加工等により多層プリント配線板112に、底面に配線パターン105A,105Bの導電膜が露呈した有底ビアホールを形成する。
【0022】
上記のように多層プリント配線板112の厚みに大きな分布が生じているため、有底ビアホールの深さは多層プリント配線板112の場所によって大きく異なってしまう。仕様上同一形状の有底ビアホールやスルーホールについては、同じ加工条件を用いるのが一般的である。よって、有底ビアホールやスルーホールを加工する際における被加工絶縁層の厚みに大きなばらつきが存在する場合、加工条件の最適化が困難となり、穴あけ加工の品質が低下するという問題がある。
【0023】
(8)次に、この有底ビアホール及び銅箔109b上にめっき皮膜113を形成する。その後、フォトファブリケーション手法を用いて、導電膜(銅箔109bおよび銅箔109b上のめっき皮膜113)を所定のパターンに加工し、配線パターン114A及び114Bを形成する。以上の工程を経て、図4B(5)に示す多層プリント配線板115が製造される。
【0024】
上記のようにして、めっきスルーホール104が流動性高分子前駆体からなる絶縁樹脂で十分に充填され、かつ表面の平坦な多層プリント配線板112を得る。この方法によれば、穴埋めビルドアップ技術の充填工程をビルドアップ工程と同時に行うことができ、研磨工程も不要となる。
【0025】
しかしながら、前述のように、プレス装置による加熱加圧時に流動性高分子前駆体の流動性が高くなる結果、多層プリント配線板の端部から流れ出てしまい、多層プリント配線板112の厚みに大きな分布が生じる。したがって、有底ビアホールの加工条件の最適化が困難となり、穴あけ加工の品質が低下する。その結果、多層プリント配線板115の層間接続信頼性が低下することになる。
【0026】
そこで、本発明は、絶縁樹脂で充填されるべき有底ビアホールやめっきスルーホール等が設けられたベース配線板上に、外層基板を積層するビルドアップ工程をホットアンドホット方式で行うとともに、成形された多層プリント配線板の厚みのばらつきを低減することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0027】
本発明の一態様によれば、
表面にめっき有底ビアホール及び/又はめっきスルーホールが設けられたベース配線板を用意し、
前記ベース配線板を、その両側から、溶剤を含まない流動性高分子前駆体からなる接着フィルム、外層基板および弾性板でこの順に挟み込んでマット構成を形成し、
弾性体熱板で前記マット構成を加熱加圧し、それにより、溶融した前記流動性高分子前駆体を前記めっき有底ビアホール及び/又は前記めっきスルーホールに充填するとともに、前記ベース配線板の上に前記外層基板が積層された多層プリント配線板を成形し、
前記多層プリント配線板の前記流動性高分子前駆体を硬化させる熱硬化処理を行うことを特徴とする多層プリント配線板の製造方法が提供される。
【発明の効果】
【0028】
本発明では、ベース配線板を、その両側から、溶剤を含まない流動性高分子前駆体からなる接着フィルム、外層基板および弾性板でこの順に挟み込んでなるマット構成を形成し、このマット構成を弾性体熱板で加熱加圧する。これにより、加熱加圧時にプリント配線板材料の端部に圧力が集中せず且つ適度に加圧されるため、厚み分布が少なく、表面が平滑な多層プリント配線板を製造することができる。
【0029】
また、厚み分布が小さいことから、成形された多層プリント配線板に共通の最適化された加工条件で有底ビアホールやスルーホールを形成することができる。このため、穴あけ加工の品質が向上し、ベース配線板と外層基板とを電気的に接続する層間導電路の信頼性を向上させることができる。
【0030】
さらに、充填材として流動性の高い流動性高分子前駆体を用いる。これにより、めっき有底ビアホール及び/又はめっきスルーホールが十分に充填された多層プリント配線板を製造することができる。
【0031】
さらに、本発明によれば、ホットアンドホット方式を採った場合でも、多層プリント配線板の厚みの均一性が低下しない。このため、多層プリント配線板の材料(マット構成)を入れ替えする際に、プレス装置の温度を昇降させる必要がない。このため、1回の加熱加圧工程に必要となるプレス装置の使用時間は大幅に短縮される。その結果、タクトを向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0032】
【図1A】本発明の第1の実施形態による多層プリント配線板の製造方法を示す工程断面図である。
【図1B】図1Aに続く、本発明の第1の実施形態による多層プリント配線板の製造方法を示す工程断面図である。
【図2】本発明の第1の実施形態による製造方法により製造された多層プリント配線板の厚みの分布を測定した結果を示す図である。
【図3A】本発明の第2の実施形態による多層プリント配線板の製造方法を示す工程断面図である。
【図3B】図3Aに続く、本発明の第2の実施形態による多層プリント配線板の製造方法を示す工程断面図である。
【図3C】図3Bに続く、本発明の第2の実施形態による多層プリント配線板の製造方法を示す工程断面図である。
【図4A】従来技術による多層プリント配線板の製造方法を示す工程断面図である。
【図4B】図4Aに続く、従来技術による多層プリント配線板の製造方法を示す工程断面図である。
【図5】従来ホットアンドホット方式で製造された多層プリント配線板の厚みの分布を測定した結果を示す図である。
【図6】比較例による製造方法で製造された多層プリント配線板の厚みの分布を測定した結果を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0033】
以下、図面を参照しながら、本発明に係る2つの実施形態について説明する。なお、各図において同等の機能を有する構成要素には同一の符号を付し、同一符号の構成要素の詳しい説明は繰り返さない。
【0034】
(第1の実施形態)
本発明の第1の実施形態に係る多層プリント配線板の製造方法について、図1A及び図1Bに沿って説明する。図1A及び図1Bは、本実施形態に係るプリント配線板の製造方法を示す工程断面図である。
【0035】
(1)まず、ポリイミドやガラスエポキシ等からなる絶縁ベース材1と、その両面に形成された銅箔2及び3と、を有する両面銅張積層板を用意する。ここでは、絶縁ベース材1として25μm厚のポリイミドフィルム、銅箔2,3として12μm厚の電解銅箔を有する両面銅張積層板を用いた。
【0036】
(2)次に、図1A(1)からわかるように、ドリル加工により、この両面銅張積層板を厚さ方向に貫通するスルーホール4aを形成する。ここでは、φ0.15mmのドリルを用いて、φ150μmのスルーホール4aを形成した。なお、スルーホールに限らず、レーザ加工等により底面に銅箔3が露出した有底ビアホールを形成してもよい。
【0037】
(3)次に、図1A(1)からわかるように、スルーホール4a内の樹脂残渣を除去するデスミア処理を行った後、両面銅張積層板にめっき処理を施し、スルーホール4、銅箔2および銅箔3上にめっき皮膜(例えば20μm厚)を形成する。これにより形成されためっきスルーホール4は、銅箔2と銅箔3を電気的に接続する層間導通路として機能する。
【0038】
(4)次に、フォトファブリケーション手法を用いて、銅箔2,3及びその上に形成された表層めっき皮膜(図示せず)を所定のパターンに加工し、配線パターン5A及び5Bを形成する。ここまでの工程を経て、図1A(1)に示すベース配線板6が得られる。
【0039】
(5)次に、図1A(2)に示すように、ベース配線板6を、その両側から、接着フィルム7、外層基板8、離形フィルム9および弾性板10でこの順に挟み込んで、マット構成11を形成する。外層基板8は、絶縁フィルム8a及びその表面に形成された銅箔8bを有する片面銅張積層板である。銅箔8bは所定の箇所に開口部8b1が設けられており、後述の工程においてレーザ加工用のコンフォーマルマスクとして機能する。
【0040】
ここでは、絶縁フィルム8aとして25μm厚のポリイミドフィルム、銅箔8bとしてポリイミドフィルムの表面に形成された12μm厚の銅箔を有する片面銅張積層板を用いた。
【0041】
マット構成11は、ベース配線板6と、このベース配線板6を両側から挟む、2枚の接着フィルム7と、2枚の外層基板8と、2枚の離形フィルム9と、2枚の弾性板10とから構成される。
【0042】
接着フィルム7としては、加熱時に高い樹脂流動性を示し、めっきスルーホール4への充填性に優れたものを用いる必要がある。そのため、溶剤を含まない流動性高分子前駆体からなるフィルムを用いることが好ましい。ここでは、松下電工(株)製の有機グリーンシート(50μm厚)を用いた。
【0043】
離形フィルム9は、成形された多層プリント配線板とガラスエポキシ板の貼りつきを防止するために用いることが好ましい。ここでは、離形フィルム9として12μm厚の電解銅箔を用いた。その他、フッ素系フィルムを使用することも可能である。
【0044】
弾性板10は、適度な曲げ弾性率および厚さを有するものが必要である。ここでは、曲げ弾性率28GPa,厚さ0.3mmのガラスエポキシ板(日立化成工業(株)、型番:MCL−E−679F)を用いた。
【0045】
(6)次に、図1A(3)からわかるように、マット構成11を、高温に保たれたプレス装置に搬入し、2枚の平行な弾性体熱板12の間に設置する。
【0046】
プレス装置の弾性体熱板12は、耐熱性の弾性材からなるマット材で金属熱板を被覆したものである。この弾性膜は、例えばゴムのような高分子材料からなる。ここでは、プレス装置として、日機装(株)製の弾性体ヘッドプレス型のプレス装置を用いた。
【0047】
なお、図1A(3)に示すように、2枚の弾性体熱板12うち少なくとも一方には排気口12aが設けられている。また、2枚の弾性体熱板12で挟まれた空間を封止するために、例えばシリコーンゴム製の弾性体からなるパッキン17が設けられている。
【0048】
(7)次に、弾性体熱板12の排気口12aから、2枚の弾性体熱板12とパッキン17で囲われた空間を排気し、真空引きを行う。
【0049】
(8)次に、図1A(3)に示すように、プレス装置の弾性体熱板12でマット構成11を加熱加圧する。これにより、ベース配線板6のめっきスルーホール4及び配線パターン5A,5Bに、溶融した接着フィルム7の流動性高分子前駆体が充填される。
【0050】
加熱加圧条件について、より詳細には、2つのプレス装置を用い、2種類のプレス温度で行った。即ち、第1のプレス装置においてプレス温度100℃、プレス圧力2MPaの条件で180秒間を行い、その後、マット構成11を第1のプレス装置から第2のプレス装置に移し、第2のプレス装置においてプレス温度170℃、プレス圧力2MPaの条件で180秒間加熱加圧を行った。
【0051】
このように、最初のプレス温度を比較的低くすることで、気泡(ボイド)の混入等を防ぐことができる。また、第1及び第2のプレス装置は、所定の温度に保たれているため、昇降温に要する時間を省くことができる。
【0052】
(9)次に、プレス成形された多層プリント配線板をプレス装置から取り出しオーブンに入れて、接着フィルム7の流動性高分子前駆体を硬化させる熱硬化処理を行う。この熱硬化処理は、流動性高分子前駆体の硬化開始温度より高い温度で行う。
【0053】
ここでは、180℃、90分間の条件で熱硬化処理を行った。熱硬化処理は比較的長時間を要するが、プレス成形された多層プリント配線板をまとめて大量処理することができる。
【0054】
これにより、図1B(4)に示す多層プリント配線板13が得られる。図2は多層プリント配線板13の厚みの分布を測定した結果を示している。プリント配線板の厚みの分布は30μm以下であり、従来のホットアンドホット方式のプレス成形の場合に比べて大幅に低減していることがわかる。
【0055】
(10)次に、図1B(5)からわかるように、多層プリント配線板13の開口部8b1を用いてコンフォーマルレーザ加工を行い、底面に配線パターン5A,5Bの導電膜が露出した有底ビアホールを形成する。加工用レーザには例えばCOレーザを用いることができる。
【0056】
上記のように多層プリント配線板13の厚みのばらつきが小さいため、形成された有底ビアホールの深さのばらつきも小さい。よって、複数の有底ビアホールについて、共有の最適化された条件でレーザ加工を行うことができ、高品質な穴あけ加工が可能となる。
【0057】
(11)次に、有底ビアホールに対して樹脂残渣を除去するデスミア処理を行った後、多層プリント配線板にめっき処理を施し、銅箔8b及び有底ビアホール上にめっき皮膜14を形成する。このめっき皮膜14の厚みは例えば20μmである。有底ビアホールに形成されためっき皮膜14はめっき有底ビアホールであり、層間導電路として機能する。
【0058】
(12)次に、図1B(5)に示すように、フォトファブリケーション手法を用いて、導電膜(銅箔8bおよび銅箔8b上のめっき皮膜14)を所定のパターンに加工し、配線パターン15を形成する。
【0059】
上記の工程を経て、図1B(5)に示す多層プリント配線板16が製造される。本実施形態では、ベース配線板6にはめっきスルーホール4が設けられていたが、これに限らず、ベース配線板にめっき有底ビアホールが設けられた場合でも本実施形態を適用することが可能である。
【0060】
上記のように、本実施形態では、(i)弾性体熱板を備えるプレス装置を用い、かつ、(ii)弾性体熱板とプリント配線板の材料との間に弾性板を介装した状態で加熱加圧することにより、厚みのばらつきが小さい多層プリント配線板を得ることができる。この2つの条件のうちどちらか一方が欠けても均一な厚さの多層プリント配線板を得ることはできない。
【0061】
即ち、前述の金属平板の熱板107を備えるプレス装置を用いる場合には、金属熱板とプリント配線板の材料との間に弾性板を介装しても、従来と同様にプリント配線板の端部に圧力が集中する。このため、プレス成形された多層プリント配線板は、その中央部が端部に比べて100μm以上厚くなり、凸状の厚み分布を有する。
【0062】
一方、弾性体熱板を備えるプレス装置を用いる場合であっても、弾性体熱板とプリント配線板の材料との間に弾性板を介装しないときは、多層プリント配線板の端部に十分な圧力が加わらない。このため、図6に示すように、プレス成形された多層プリント配線板は、その端部が中央部に比べて100μm以上厚くなり、凹状の厚み分布となってしまう。
【0063】
このように、均一な厚みの多層プリント配線板をホットアンドホット方式でプレス成形するためには、上記2つの条件が必要となる。
【0064】
弾性板10は、ガラスエポキシ板に限らないが、曲げ弾性率が10GPa以上30GPa以下の材料を用いることが好ましい。なぜなら、弾性板10の曲げ弾性率が30GPaより大きい場合、プリント配線板材料(ベース配線板6,接着フィルム7及び外層基板8)の端部への圧力が過大になる結果、端部が中央部よりも薄い凸状の厚み分布を有する多層プリント配線板となりやすい。一方、弾性板10の曲げ弾性率が10GPaよりも小さい場合、プリント配線板材料の端部への圧力が不足する結果、端部が中央部よりも厚い凹状の厚み分布を有する多層プリント配線板となりやすい。
【0065】
また、弾性板10の厚みについては、0.2mm以上、1mm以下の条件を満たすものが好ましい。特に好ましくは、弾性板10の厚みは0.2mm以上0.5mm以下である。弾性板10の厚みが1mmを超える場合、弾性板10の熱伝導率が低くなるため、接着フィルム7の粘度が十分に低下せず、めっきスルーホール4が十分に充填されないおそれがある。一方、弾性板10の厚みが0.2mm未満の場合、強度が不足し、多層プリント配線板の平坦性が悪化する。
【0066】
したがって、弾性板10として、曲げ弾性率が10GPa以上30GPa以下であり、かつ厚みが0.2mm以上1mm以下の弾性板を用いることが好ましい。
【0067】
以上説明したように、本実施形態では、金属熱板に代えて弾性体熱板を用い、かつ弾性体熱板とプリント配線板材料との間に弾性板を介装する。これにより、プレス成形時にプリント配線板材料の端部に圧力が集中せず且つ適度に加圧されるため、厚み分布が少ない多層プリント配線板を製造することができる。また、本実施形態により製造された多層プリント配線板の表面は、従来のプレス成形手法を用いた場合と同様に平坦である。
【0068】
さらに、本実施形態では、厚み分布が小さいことから共通の最適化された加工条件で有底ビアホールを形成することができるため、穴あけ加工の品質が向上し、接続信頼性が高い層間導電路を形成できる。
【0069】
また、本実施形態では、充填材として流動性の高い流動性高分子前駆体を用いる。これにより、本実施形態によれば、めっきスルーホールが流動性高分子前駆体で十分に充填された多層プリント配線板を製造することができる。
【0070】
さらに、本実施形態によれば、ホットアンドホット方式を採った場合でも、厚みの均一性が低下しない。このため、プレス装置を高温に保った状態にすることができ、多層プリント配線板の材料(マット構成)を入れ替えする際にプレス装置の温度を昇降させる必要がない。また、加熱加圧する時間も短時間である。このため、ホットアンドクール方式のプレス成形に比べて、1回のプレス成形工程に必要となるプレス装置の使用時間は大幅に短縮される。その結果、本実施形態によれば、タクトを向上させることができる。
【0071】
(第2の実施形態)
次に、本発明に係る第2の実施形態について説明する。第1の実施形態と第2の実施形態の相違点の一つは、ベース配線板の構成である。第2の実施形態では、ベース配線板自体も多層プリント配線板である。
【0072】
以下、第2の実施形態に係る多層プリント配線板の製造方法について、図3A乃至図3Cに沿って説明する。図3A乃至図3Cは、本実施形態に係るプリント配線板の製造方法を示す工程断面図である。
【0073】
(1)まず、ポリイミドやガラスエポキシ等からなる絶縁ベース材21と、その両面に形成された銅箔22及び23と、を有する両面銅張積層板を用意する。ここでは、絶縁ベース材21として25μm厚のポリイミドフィルム、銅箔22,23として12μm厚の電解銅箔を有する両面銅張積層板を用いた。
【0074】
(2)次に、図3A(1)に示すように、フォトファブリケーション手法を用いて銅箔22及び23を加工し、銅箔22にはレーザ加工時にコンフォーマルマスクとして機能する開口部24を形成し、銅箔23には配線パターン25を形成する。これにより、図3A(1)に示すように、単層ベース配線板26A及び26Bを製造する。
【0075】
(3)次に、図3A(2)に示すように、単層ベース配線板26Aの配線パターン25を充填するように接着剤層27を形成する。
【0076】
ここでは、日機装(株)製の真空ラミネータ装置を用いて、プレス温度100℃、プレス圧力2MPa、プレス時間40秒間の条件で接着剤層27を単層ベース配線板26Aにプレスした。
【0077】
(4)次に、図3A(2)に示すように、単層ベース配線板26Bの配線パターン25を充填するようにカバーフィルム28をラミネートする。カバーフィルム28は、ポリイミドフィルム等からなる絶縁フィルム28aと、その表面に形成された接着剤層28bとを有する。
【0078】
ここでは、日機装(株)製の真空ラミネータ装置を用いて、プレス温度100℃、プレス圧力2MPa、プレス時間40秒間の条件でプレスした後、プレス温度170℃、プレス圧力2MPa、プレス時間240秒間の条件でプレスし、その後、温度170℃のオーブンで2時間加熱した。
【0079】
(5)次に、図3A(3)に示すように、単層ベース配線板26Aの接着材層27と、単層ベース配線板26Bのカバーフィルム28を貼り合わせ、プレス成形を行った。
【0080】
ここでは、日機装(株)製の真空ラミネータ装置を用いて、プレス温度130℃、プレス圧力2MPa、プレス時間180秒間プレスした後、プレス温度170℃、プレス圧力2MPa、プレス時間240秒間プレスした。その後、温度170℃のオーブンで2時間加熱した。これにより、図3A(3)に示す多層基板29を得る。
【0081】
なお、接着剤層27,28bには、ローフロータイプのプリプレグやボンディングシート等といった流れ出しの少ない一般的な接着剤を用いることができる。これは、単層ベース配線板26A,26Bにはベース絶縁材21を貫通するスルーホールや有底ビアホールが形成されておらず、充填性の高い接着剤を用いる必要がないことによる。このため、弾性体熱板12及び弾性板10を用いずにホットアンドホット方式のプレス工程を行った場合でも、厚み分布が小さい多層プリント配線板(多層基板29)を製造することができる。
(6)次に、図3B(4)からわかるように、ドリル加工により多層基板29を貫通するスルーホール30aを形成し、COレーザ等を用いたレーザ加工により有底ビアホール31aを形成する。
【0082】
(7)次に、樹脂残渣を除去するデスミア処理を行った後、多層基板29の全面にわたってめっき処理を施し、20μm厚のめっき皮膜32を形成する。これにより、めっきスルーホール30及びめっき有底ビアホール31が形成される。
【0083】
(8)次に、フォトファブリケーション手法を用いて、導電膜(銅箔22および銅箔22上のめっき皮膜32)を所定のパターンに加工し、配線パターン33を形成する。ここまでの工程で、図3B(4)に示す多層ベース配線板34を得る。この多層ベース配線板34は、めっきスルーホール30だけでなく、めっき有底ビアホール31も設けられている。
【0084】
(9)次に、図3B(5)に示すように、多層ベース配線板34を、その両側から、接着フィルム7、外層基板8、離形フィルム9および弾性板10でこの順に挟み込んで、マット構成35を形成する。
【0085】
(10)次に、図3C(6)に示すように、マット構成35を、高温に保たれたプレス装置に搬入し、2枚の平行な弾性体熱板12の間に設置する。ここでは、プレス装置として、日機装(株)製の弾性体ヘッドプレス型のプレス装置を用いた。
【0086】
(11)次に、弾性体熱板12の排気口12aから、2枚の弾性体熱板12とパッキン17で囲われた空間を排気し、真空引きを行う。
【0087】
(12)次に、図3C(6)に示すように、プレス装置の弾性体熱板12でマット構成35を加熱加圧する。これにより、めっきスルーホール30、めっき有底ビアホール31及び配線パターン33に溶融した接着フィルム7の流動性高分子前駆体が充填される。
【0088】
なお、加熱加圧条件(プレス温度、プレス圧力、プレス時間)は、第1の実施形態と同じ条件を使用することができる。
【0089】
(13)次に、プレス成形された多層プリント配線板をプレス装置から取り出しオーブンに入れて、接着フィルム7の流動性高分子前駆体を硬化させる熱硬化処理を行う。ここでは、180℃、90分間の条件で熱硬化処理を行った。この熱硬化処理を経て得られた多層プリント配線板の厚みの分布は30μm以下であり、従来のホットアンドホット方式のプレス成形の場合に比べて大幅に低減している。
【0090】
(14)次に、図3C(7)からわかるように、多層プリント配線板の開口部8b1を用いてCOレーザ等によるコンフォーマルレーザ加工を行い、底面にめっき皮膜32が露出した有底ビアホールを形成する。第1の実施形態と同様、多層プリント配線板の厚みのばらつきが小さいため、複数の有底ビアホールについて共有の最適化された条件でレーザ加工を行うことができる。
【0091】
(15)次に、有底ビアホールに対して樹脂残渣を除去するデスミア処理を行った後、銅箔8b及び有底ビアホール上にめっき皮膜36(例えば20μm厚)を形成する。有底ビアホールに形成されためっき皮膜36はめっき有底ビアホールであり、層間導電路として機能する。
【0092】
(16)次に、図3C(7)に示すように、フォトファブリケーション手法を用いて、導電膜(銅箔8bおよび銅箔8b上のめっき皮膜36)を所定のパターンに加工し、配線パターン37を形成する。
【0093】
上記の工程を経て、図3C(7)に示す多層プリント配線板38が製造される。めっきスルーホール30及びめっき有底ビアホール31は十分に充填されており、多層プリント配線板38の表面は平滑であり、厚み分布は小さい。
【0094】
以上説明したように、第2の実施形態では、4層の配線層を有する多層ベース配線板34に対し、第1の実施形態と同様にして、弾性板を用いてマット構成を形成した後、弾性体熱板で加熱加圧して6層の多層プリント配線板38を得た。このように、ベース配線板が多層である場合にも本発明を適用して、平滑で厚み分布の小さい多層プリント配線板を製造することができる。
【0095】
以上、本発明に係る2つの実施形態について説明した。上記の実施形態の説明では、配線パターンを構成する金属およびめっき皮膜は銅としたが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えばアルミニウムや銀など他の金属でもよい。
【0096】
また、上記の実施形態の説明では、ベース配線板はフレキシブルプリント配線板(FPC)であったが、ベース配線板がリジッド基板の場合にも適用することは可能である。
【0097】
上記の記載に基づいて、当業者であれば、本発明の追加の効果や種々の変形を想到できるかもしれないが、本発明の態様は、上述した個々の実施形態に限定されるものではない。異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。特許請求の範囲に規定された内容及びその均等物から導き出される本発明の概念的な思想と趣旨を逸脱しない範囲で種々の追加、変更及び部分的削除が可能である。
【符号の説明】
【0098】
1 絶縁ベース材
2,3 銅箔
4a スルーホール
4 めっきスルーホール
5A,5B 配線パターン
6 ベース配線板
7 接着フィルム
8 外層基板
8a 絶縁フィルム
8b 銅箔
8b1 開口部
9 離形フィルム
10 弾性板
11 マット構成
12 弾性体熱板
12a 排気口
13 多層プリント配線板
14 めっき皮膜
15 配線パターン
16 多層プリント配線板
17 パッキン
21 絶縁ベース材
22,23 銅箔
24 開口部(コンフォーマルマスク)
25 配線パターン
26A,26B 単層ベース配線板
27 接着剤層
28 カバーフィルム
28a 絶縁フィルム
28b 接着剤層
29 多層基板
30a スルーホール
30 めっきスルーホール
31a 有底ビアホール
31 めっき有底ビアホール
32 めっき皮膜
33 配線パターン
34 多層ベース配線板
35 マット構成
36 めっき皮膜
37 配線パターン
38 多層プリント配線板
101 絶縁ベース材
102,103 銅箔
104a スルーホール
104 めっきスルーホール
105A,105B 配線パターン
106 ベース配線板
107 金属熱板
107a 排気口
108 接着フィルム
109a 絶縁フィルム
109b 銅箔
109 片面銅張積層板
110 パッキン
111 マット構成
112 多層プリント配線板
113 めっき皮膜
114A,114B 配線パターン
115 多層プリント配線板

【特許請求の範囲】
【請求項1】
表面にめっき有底ビアホール及び/又はめっきスルーホールが設けられたベース配線板を用意し、
前記ベース配線板を、その両側から、溶剤を含まない流動性高分子前駆体からなる接着フィルム、外層基板および弾性板でこの順に挟み込んでマット構成を形成し、
弾性体熱板で前記マット構成を加熱加圧し、それにより、溶融した前記流動性高分子前駆体を前記めっき有底ビアホール及び/又は前記めっきスルーホールに充填するとともに、前記ベース配線板の上に前記外層基板が積層された多層プリント配線板を成形し、
前記多層プリント配線板の前記流動性高分子前駆体を硬化させる熱硬化処理を行う、
ことを特徴とする多層プリント配線板の製造方法。
【請求項2】
前記ベース配線板として、絶縁ベース材と、前記絶縁ベース材の両面に形成された、前記めっき有底ビアホール及び/又は前記めっきスルーホールにより電気的に接続される配線パターンとを有する単層のベース配線板を用いることを特徴とする請求項1に記載の多層プリント配線板の製造方法。
【請求項3】
前記ベース配線板として、
第1の絶縁ベース材の両面形成された、前記めっき有底ビアホール及び/又は前記めっきスルーホールにより電気的に接続される配線パターンと、を有する第1の単層ベース配線板、及び
第2の絶縁ベース材の両面形成された、前記めっき有底ビアホール及び/又は前記めっきスルーホールにより電気的に接続される配線パターンと、を有する第2の単層ベース配線板を、接着剤層を介して貼り合わせた多層のベース配線板を用いることを特徴とする請求項1に記載の多層プリント配線板の製造方法。
【請求項4】
前記弾性板と前記弾性体熱板との間に離形フィルムを介装することを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の多層プリント配線板の製造方法。
【請求項5】
前記離形フィルムとして、銅箔またはフッ素フィルムを用いることを特徴とする請求項4に記載の多層プリント配線板の製造方法。
【請求項6】
前記弾性板としてガラスエポキシ板を用いることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の多層プリント配線板の製造方法。
【請求項7】
前記弾性板として、曲げ弾性率が10GPa以上30GPa以下であり、かつ厚みが0.2mm以上1mm以下の弾性板を用いることを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の多層プリント配線板の製造方法。
【請求項8】
前記マット構成の加熱加圧は、第1のプレス温度で行った後、前記第1のプレス温度よりも高い第2のプレス温度で行うことを特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記載の多層プリント配線板の製造方法。

【図1A】
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【図1B】
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【図2】
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【図3A】
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【図3B】
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【図3C】
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【図4A】
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【図4B】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2012−114153(P2012−114153A)
【公開日】平成24年6月14日(2012.6.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−260237(P2010−260237)
【出願日】平成22年11月22日(2010.11.22)
【出願人】(000230249)日本メクトロン株式会社 (216)
【Fターム(参考)】