多層取っ手付きカートン
2つの重なったパネル(30、40)部分から形成された多層取っ手(150)を有するカートン。
【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
取り出し口および持ち運び用の取っ手を有するカートンは既知である。しかし、従来のカートンは、カートンを確実に運搬するための十分な強度を持たない場合がある。例えば、飲料用容器を収容するカートンのような比較的重いものを運ぶカートンは、取っ手の強度または信頼性が不十分な場合がある。カートンの取っ手を強化することができるが、強化するにはしばしば更なる製造コストが必要である。
【発明の開示】
【0002】
本発明の例示的な第1の実施形態によれば、カートンは、底部パネルと、第1および第2の重ね合わせ上部パネルから形成された上部パネルと、側部パネルと、端部パネルとを含む。
上部パネルは、重ね合わせ上部パネから形成された少なくとも3層から成る多層取っ手を含む。一実施形態では、取っ手層のうちの1つは、第1および第2の重ね合わせ上部パネルのうちの1つから形成された強化取っ手層である。
【0003】
本発明の第1の実施形態の一側面によれば、多層取っ手によって、例えば液体が満たされた飲料容器のような比較的重い物を、カートンにおいて確実に運搬することができる。取っ手の層は、第1および第2の重ね合わせ上部パネルから形成することができ、したがって、いかなる追加の板紙要素も必要としない。
【0004】
第1の実施形態の別の側面によれば、カートンの内容物への入口を提供するように、1つ以上の取り出し口部分をカートン内に形成することができる。取り出し口部分は、カートンの一方または両方を開いた後に、取っ手によってカートンを担持することができるように、多層取っ手の両側に形成することができる。
【0005】
当業者は、以下に列記される添付図面を参照して以下の実施形態の詳細な説明を読み取ることによって、上述の利点、他の利点、および種々の更なる実施形態の利益を理解されよう。
【発明を実施するための最良の形態】
【0006】
本発明は、全体として、カートン、あるいは、強化多層持ち運び用取っ手を有するカートンに関する。本カートンの実施形態の中に収容される物には、例えば花弁状の瓶容器、飲料缶、ガラスまたはプラスチック瓶のような容器、または、例えば食品を梱包するために使用されるものなどのような他の容器が挙げられる。本発明の説明の目的で、また本発明の範囲を制限することが目的とせず、以下の詳細説明で、カートン内に配置される瓶飲料容器を説明する。本明細書では、「端部」、「側部」、「底部」、および「上部」という用語は、完全に組み立てられて直立したカートンに対して特定される方向を示すものであり、本発明の範囲を限定することを意図するものではない。
【0007】
図1は、本発明の第1の実施形態による、カートン190(図3に図示)の形成に使用されるカートンブランク8の、第1の表印刷側、すなわち外側の平面図である。ブランク8の第1の側部は、組み立てられたカートン190の外側に配置される。図1に示されるように、カートンブランク8は、長手方向中心線CLおよび横断方向中心線CTに関して対称、または部分的に対称となる場合がある。したがって、図面内の特定の要素は、全体的または部分的な長手方向および横断方向の対称性を反映するように、類似または同一の参照番号を有する。
【0008】
ブランク8は、横断方向の折り目線21において一対の側部パネル20に折り曲げ可能に接続された底部パネル10と、横断方向の折り目線31において第1の側部パネル20に折り曲げ可能に接続された第1の上部または取っ手パネル30と、横断方向の折り目線41において第2の側部パネル20に折り曲げ可能に接続された第2の上部または取っ手パネル40とを含む。底端部フラップ12は、長手方向の折り目線14に沿って底部パネル10の対向端に折り曲げ可能に接続される。下側端部フラップ22は、長手方向の折り目線23において側部パネル20の対向端に折り曲げ可能に接続される。上側端部フラップ24は、下側端部フラップ22に隣接して配置され、また、斜めの折り目線26において側部パネル20の対向端に折り曲げ可能に接続される。第1の上端部フラップ32は、長手方向の折り目線34に沿って第1の上部パネル30の対向端に折り曲げ可能に接続される。第2の上端部フラップ42は、長手方向の折り目線44に沿って第2の上部パネル40の対向端に折り曲げ可能に接続される。
【0009】
取り出し口パターン50は、ブランク8のそれぞれの側部において形成される。それぞれの取り出し口パターン50は、側部パネル20内に延在するミシン目52と、ミシン目52の端部から延在して上部パネル30および40のうちの1つに収束する斜めのミシン目54とを含む。それぞれの取り出し口パターン50は、パネル20および30内、およびパネル20および40内に、取り出し口部分55を画定する。斜めのミシン目82は、第1の上部パネル30内に延在し、カートン190を組み立てたとき(図3に図示)に、第2の上部パネル40において斜めのミシン目54に重なるか、またはこれに合致するように配置される。
ミシン目82は、ブランク8の対向端の取り出し口部分55を取り除いてカートン190の片側を開くときに取り除かれる、取り出し口部分88を画定する。斜めのミシン目106は、第2の上部パネル40内に延在し、カートン190を組み立てたときに、第1の上部パネル30において斜めのミシン目54に合致するように配置される。ミシン目106は、他の取り出し口部分55が取り除かれたときに取り除かれる、取り出し口部分108を画定する。
【0010】
本発明の例示的な一側面によれば、細長い強化取っ手部分70は、第1の上部パネル30内に画定される。強化取っ手部分70は、組み立てられたカートン190(図3)内に多層取っ手150のうちの1つの層を含む。強化取っ手部分70は、破断可能な分断線74および横断方向の折り線72によって画定される。強化取っ手部分70は、横断方向の折り線72に沿って、第1の上部パネル30の残部に対して折り曲げ可能である。破断可能な分断線74は、例えば、取っ手部分70をパネル30の残部に対して折り畳むことができる、ミシン目または切り取り線とすることができる。第1の上部パネル30の第1の取っ手部分76は、第1の上部パネル30内の強化取っ手部分70に隣接して画定される。第1の取っ手部分76は、取っ手150の第2の層を形成し、一般的に、この部分は破断可能な取っ手要素86と、横断方向の折り線72と、斜めの分断線80との間に画定される。斜めの分断線80は、例えば、ミシン目または刻み線とすることができる。開口部62は、長手方向の折り線34に沿って第1の上端部パネル32内に形成され、長手方向の折り線34での上端部パネル32の折り曲げを支援することができる。
【0011】
第2の取っ手部分100は、概して、破断可能な取っ手要素116および126と、斜めの分断線102および104との間の第2の上部パネル40内に画定される。斜めの分断線102および104は、例えば、刻み線またはミシン目とすることができる。第2の取っ手部分100は、組み立てられたカートン190において、第1の取っ手部分76および強化取っ手部分100に重なるように位置決めされ、また取っ手150の第3の層を形成する。
【0012】
以下、例示的なカートン190の組み立て方法を、図2A乃至2Dを参照して説明する。図2A乃至2Dでは、理解し易くするために、ブランク8の裏面と、図1に示されるブランクの表面、すなわち印刷面(点刻されていない)とを区別するために、ブランク8を薄い点刻によって示している。
【0013】
図2Aは、ブランク8の最初の折り曲げステップを示す図であり、図中ブランク8は、印刷面、すなわち外側を下(裏)にして示している。図2Aでは、強化取っ手部分70は、破断可能な分断線74において第1の上部パネル30の残部から部分的に離され、また、矢印Aの方向に折り曲げられる。強化取っ手部分70は、横断方向の折り線72に沿って平坦に折り畳まれ、強化取っ手部分70の裏面を第1の取っ手部分76の裏面と接触させる。取っ手部分70および76は、接着剤79によって互いに接着される。
【0014】
図2Bを参照すると、ブランク8は、矢印Bの方向に横断方向の折り線21に沿って平坦に折り畳まれる。図2Bでは、ブランク8は、第1の上部パネルが、印刷側、すなわち外側を上(表)にし、パネル10および40が印刷側を下(裏)にするように折り畳まれる。強化取っ手部分70は、第1の取っ手部分76と印刷側を下(裏)にした側部パネル20との間に挟まれているので、図2Bでは見えなくなっている。接着剤101は、第2の取っ手部分100の裏面上に位置する。
【0015】
図2Cを参照すると、ブランク8は、第2の上部パネル40が第1の上部パネル30に重なって接触するように、矢印Cの方向に横断方向の折り線41に沿って折り畳まれる。第2の取っ手部分100の裏面は、接着剤101(図2Bに図示)によって、第1の取っ手部分76の上部表面に接着される。第2の上部パネル40の裏面の残部の全てまたは一部を、第1の上部パネル30の外側印刷面の選択した部分に接着することもできる。第2の上端部フラップ42の裏面は、第1の上端部フラップ32の上部表面に接着することができる。
【0016】
図2Cに示される構成では、第2の取っ手部分100は、第1の取っ手部分76を覆い、次いで強化取っ手部分70(図1に図示)を覆って、3層の取っ手150を形成する。第2の上部パネル40内の取り出し口部分108を画定する分断線106は、第1の上部パネル30(図1に図示)内の斜めの分断線54に重なる。同様に、第2の上部パネル40内の斜めの分断線54は、斜めの分断線82に重なり、第1の上部パネル30内において、取り出し口部分88を画定する。第2の上部パネル40内の取っ手要素126は、上部パネル30内の取っ手要素86に重なり、また、これに接着することも可能であり、これの要素を単一の動作で利用できるようにしている。
【0017】
図2Dは、図2Cに示されるカートンブランクを部分的に折り曲げて接着して、略管状のスリーブ構造を形成するように開いた図である。管状スリーブの端部は、例えば、端部フラップ12、22、24、32、および42を折り曲げて接着するか、または、他の手段で互いに接着することによって閉じることができる。例えば、瓶容器Cのような物は、端部フラップ12、22、24、32、および42によってカートンの一端または両端が閉じられる前に、いつでも従来の方法で管状スリーブ内に装填することができる。
【0018】
図3乃至5は、組み立てられたカートン190を示す図である。組み立てられたカートン190では、接着された端部フラップ12、22、24、32、および42は、カートン190のそれぞれの端部において端部パネル130を形成する。端部パネル130は、カートン端部を完全にまたは部分的に囲む場合がある。重ねて接着された第1および第2の上部パネル30および40は、カートン190の上部パネル140を画定する。底部パネル10、側部パネル20、端部パネル130、および上部パネル140は、6面の略直方体形状である、略密閉カートンを画定することができる。図3に示されるように、端部パネル130は、完全に平面ではなく、上部パネル140に向かって内方へ傾斜している。保持ストラップ、ガセット、平面のパネルなどのような他の端部パネル形状も用いることができる。
【0019】
本発明の一側面によれば、重ね合わせた第1および第2の取っ手部分100および76、および強化取っ手部分70(図1に図示)は、上部パネル140内に3層の取っ手150を形成する。3層の取っ手150は、細長い形状であり、概ね上部パネル140内の取っ手要素116と126との間に配置される。
【0020】
図6は、運搬形態にあるカートン190を示す図である。カートン190は、取っ手要素116において、および/または重ね合わせた取っ手要素126および86(取っ手要素86は図1に図示)において、上部パネル140を破ることによって、運搬形態とすることができる。これで、カートン190およびその内容物を、3層の取っ手によって持ち上げて担持することができる。カートン190を取っ手150によって持ち上げるときには、第1の上部パネル30(図1)を、斜めの分断線80に沿って完全にまたは部分的に裂き、第2の上部パネル40を斜めの分断線102および104に沿って完全にまたは部分的に裂くことができる。このように裂くことによって、カートン190の運搬中に、取っ手150を上部パネル140の残部の表面よりもわずかに上に持ち上げることができる。斜めの分断線80、102、および104は、運搬中に上部パネル140を裂くための明確な経路を提供し、例えば、上部パネル140が他の部分に沿って不用意に裂かれないようにすることができる。
【0021】
図7を参照すると、カートン190の片側は、重ね合わせ取っ手要素126および86(図1)においてカートンを握持し、カートン190をミシン目52および54に沿って下方に裂いて取り出し口部分55を取り除き、斜めのミシン目82に沿って裂いて第1の上部パネル30(図1に図示)内の取り出し口部分88を取り除くことによって開くことができる。
重ね合わせ取り出し口部分55および88は、1回の裂く動作でカートン190の片側を開くように、互いに接着される場合がある。取り出し口部分55および88の除去によって、取り出し口開口部57が形成され、それを通じてカートン190内に収容された容器Cをカートン190から取り出すことができる。必要に応じて、ミシン目52、54、106に沿って裂いて他の取り出し口部分55および108を取り除くことによって、カートン190の反対側を開くことができる。図8は、取り出し口57を開いたカートン190の正面図である。
【0022】
上述の実施形態によれば、多層カートン取っ手150は、3つの層を含み、高強度である。したがって、取っ手150を使用することで、比較的重いカートン重量を運搬することができる。取っ手150は、いかなる追加の板紙要素も必要としないように、重ね合わせ上部パネル30および40から形成された層によって形成することができる。
【0023】
さらに、上述の実施形態によれば、取り出し口部分は、多層取っ手150の一端または両端に形成して、カートン190のそれぞれの側部内に収容された容器Cへの入口を提供することができる。カートン190の両側を開いたときには、カートンを取っ手150によって担持することができる。
【0024】
図示の実施形態では、例示的なカートン190は、飲料用瓶を収容するように寸法設計されている。しかしながら、他のタイプの容器も、本発明によるカートン内に収容することができる。ブランク8の寸法は、例えば種々の容器形状を収容するように変更することもできる。
【0025】
図1に示される分断線52、54、74、80、82、102、104、および106は、概ねブランク8内の破断可能な(例、引き裂き可能な)分断線を示す。これらの破断可能な線のそれぞれは、例えば切り取り線または刻み線などとして具体的に記載されているが、その線に沿ってブランク8を裂くことができるブランク8内のいかなる分断線または脆弱化線を使用することもできる。例えば、あらゆる形状またはタイプで、線52、54、74、80、82、102、104、106を形成することができる。
【0026】
上述したカートン190は、例えば3×4の配列で12本の瓶容器Cを収容することができる。しかしながら、ブランク8の形状および/または寸法を調整することによって、異なる数の容器Cを収容することができる。例えば、図1を参照すると、より多くの、またはより少ない縦列数の容器または他の物を収容するように、横断方向に沿ったブランク8の幅を増減させることができる。別様には、より多くの、またはより少ない横列数の容器または他の物を収容するように、ブランク8の長手方向の寸法を増減させることができる。
【0027】
例示的な実施形態によれば、カートンは、例えば板紙で構成することができる。ブランク、したがってカートンは、厚紙のような他の材料、またはカートンが少なくとも概ね上述したように機能できる好適な特性を有する他の材料で構成することもできる。ブランクは、選択したパネルまたはパネル部分を1つ以上のブランク状の材料に積層するか、またはこれでコーティングすることもできる。ブランクの1つ以上のパネルは、ワニス、クレー、または他の材料を単独で、または組み合わせてコーティングすることができる。コーティングの上には、次いで、製品、広告、栄養成分、および他の情報または画像を印刷することができる。
ブランクは、ブランク上に印刷されたあらゆる情報を保護するように、コーティングすることもできる。ブランクは、ブランクの一端または両端を例えば防湿層でコーティングすることができる。
【0028】
本発明の例示的な実施形態によれば、折り線は、必ずしも直線とする必要はないが、それらに沿った折り曲げを容易にする、ブランク内のあらゆる略直線形状の分断線または脆弱化線とすることができる。より具体的には、本発明の範囲を狭めるものではないが、折り線の例には、刻み線、折り返し線、脆弱化線に沿って材料に部分的に延在する、および/または完全に貫通する切り取り線または一連の切り取り線、およびこれらの要素の種々の組合せが挙げられる。
【0029】
本願明細書では、「パネル」または「フラップ」は、平坦または平面とする必要はない。「パネル」または「フラップ」は、例えば、複数の相互接続した略平坦な、または平面の部分を含むことができる。例えば、図3に示される端部パネル130およびカートン190は、非平面形状を有する場合がある複数の重ね合わせフラップから成る。
【0030】
本願明細書に示される記述のために、「分断線」または「脆弱化線(line of weakness)」という用語を用いて、例えば、カートン内に形成された、切り取り線、刻み線、折り目線、ミシン目、折り線(またはそれらの重ね合わせおよび連続させたもの)を概ね示すことができる。「破断可能な」分断線とは、カートンの通常の使用中に、破られることを意図した線のことである。破断可能な分断線の例には、ミシン目および切り取り線が挙げられる。
【0031】
本願明細書で使用される「線」という用語は、直線だけでなく、湾曲線、曲線、または角度的に変位した線のような他のタイプの線も含む。
【0032】
上述の実施形態は、糊または「接着層」によって接着された1つ以上のパネルを有するものと説明することが可能である。「糊」という用語は、カートンパネルを適所に固定するために一般的に使用されるあらゆる種類の接着剤の包含を意図するものである。
【0033】
本記述は、本発明を本願明細書において開示される形態に限定することを意図するものではない。また、添付の特許請求の範囲は、詳細な説明の中で明示的に定義されていない、別の実施形態を含むと解釈されることを意図するものである。
【0034】
慣行に従い、下述の図面の種々の特徴は、必ずしも一定の比率で描画されているわけではない。図面内の種々の特徴の寸法および要素は、本発明の実施形態をより明確に示すように、拡大または縮小される場合がある。
【図面の簡単な説明】
【0035】
【図1】本発明の第1の実施形態による、多層取っ手を有するカートンの形成に使用されるブランクの外側表面、すなわち印刷面側の平面図である。
【図2A】カートンの最初の組み立てステップを示す、カートンブランクの部分図である。
【図2B】第1の実施形態による、ブランクの一組み立てステップを示す図である。
【図2C】第1の実施形態による、ブランクの一組み立てステップを示す図である。
【図2D】第1の実施形態による、ブランクの一組み立てステップを示す図である。
【図3】本発明の第1の実施態様による、組み立てられたカートンを示す図である。
【図4】カートンの平面図である。
【図5】カートンの正面図である。
【図6】運搬構成にあるカートンを示す図である。
【図7】取り出し口を開き、運搬形態にあるカートンを示す図である。
【図8】取り出し口を開き、運搬形態にあるカートンの正面図である。
【背景技術】
【0001】
取り出し口および持ち運び用の取っ手を有するカートンは既知である。しかし、従来のカートンは、カートンを確実に運搬するための十分な強度を持たない場合がある。例えば、飲料用容器を収容するカートンのような比較的重いものを運ぶカートンは、取っ手の強度または信頼性が不十分な場合がある。カートンの取っ手を強化することができるが、強化するにはしばしば更なる製造コストが必要である。
【発明の開示】
【0002】
本発明の例示的な第1の実施形態によれば、カートンは、底部パネルと、第1および第2の重ね合わせ上部パネルから形成された上部パネルと、側部パネルと、端部パネルとを含む。
上部パネルは、重ね合わせ上部パネから形成された少なくとも3層から成る多層取っ手を含む。一実施形態では、取っ手層のうちの1つは、第1および第2の重ね合わせ上部パネルのうちの1つから形成された強化取っ手層である。
【0003】
本発明の第1の実施形態の一側面によれば、多層取っ手によって、例えば液体が満たされた飲料容器のような比較的重い物を、カートンにおいて確実に運搬することができる。取っ手の層は、第1および第2の重ね合わせ上部パネルから形成することができ、したがって、いかなる追加の板紙要素も必要としない。
【0004】
第1の実施形態の別の側面によれば、カートンの内容物への入口を提供するように、1つ以上の取り出し口部分をカートン内に形成することができる。取り出し口部分は、カートンの一方または両方を開いた後に、取っ手によってカートンを担持することができるように、多層取っ手の両側に形成することができる。
【0005】
当業者は、以下に列記される添付図面を参照して以下の実施形態の詳細な説明を読み取ることによって、上述の利点、他の利点、および種々の更なる実施形態の利益を理解されよう。
【発明を実施するための最良の形態】
【0006】
本発明は、全体として、カートン、あるいは、強化多層持ち運び用取っ手を有するカートンに関する。本カートンの実施形態の中に収容される物には、例えば花弁状の瓶容器、飲料缶、ガラスまたはプラスチック瓶のような容器、または、例えば食品を梱包するために使用されるものなどのような他の容器が挙げられる。本発明の説明の目的で、また本発明の範囲を制限することが目的とせず、以下の詳細説明で、カートン内に配置される瓶飲料容器を説明する。本明細書では、「端部」、「側部」、「底部」、および「上部」という用語は、完全に組み立てられて直立したカートンに対して特定される方向を示すものであり、本発明の範囲を限定することを意図するものではない。
【0007】
図1は、本発明の第1の実施形態による、カートン190(図3に図示)の形成に使用されるカートンブランク8の、第1の表印刷側、すなわち外側の平面図である。ブランク8の第1の側部は、組み立てられたカートン190の外側に配置される。図1に示されるように、カートンブランク8は、長手方向中心線CLおよび横断方向中心線CTに関して対称、または部分的に対称となる場合がある。したがって、図面内の特定の要素は、全体的または部分的な長手方向および横断方向の対称性を反映するように、類似または同一の参照番号を有する。
【0008】
ブランク8は、横断方向の折り目線21において一対の側部パネル20に折り曲げ可能に接続された底部パネル10と、横断方向の折り目線31において第1の側部パネル20に折り曲げ可能に接続された第1の上部または取っ手パネル30と、横断方向の折り目線41において第2の側部パネル20に折り曲げ可能に接続された第2の上部または取っ手パネル40とを含む。底端部フラップ12は、長手方向の折り目線14に沿って底部パネル10の対向端に折り曲げ可能に接続される。下側端部フラップ22は、長手方向の折り目線23において側部パネル20の対向端に折り曲げ可能に接続される。上側端部フラップ24は、下側端部フラップ22に隣接して配置され、また、斜めの折り目線26において側部パネル20の対向端に折り曲げ可能に接続される。第1の上端部フラップ32は、長手方向の折り目線34に沿って第1の上部パネル30の対向端に折り曲げ可能に接続される。第2の上端部フラップ42は、長手方向の折り目線44に沿って第2の上部パネル40の対向端に折り曲げ可能に接続される。
【0009】
取り出し口パターン50は、ブランク8のそれぞれの側部において形成される。それぞれの取り出し口パターン50は、側部パネル20内に延在するミシン目52と、ミシン目52の端部から延在して上部パネル30および40のうちの1つに収束する斜めのミシン目54とを含む。それぞれの取り出し口パターン50は、パネル20および30内、およびパネル20および40内に、取り出し口部分55を画定する。斜めのミシン目82は、第1の上部パネル30内に延在し、カートン190を組み立てたとき(図3に図示)に、第2の上部パネル40において斜めのミシン目54に重なるか、またはこれに合致するように配置される。
ミシン目82は、ブランク8の対向端の取り出し口部分55を取り除いてカートン190の片側を開くときに取り除かれる、取り出し口部分88を画定する。斜めのミシン目106は、第2の上部パネル40内に延在し、カートン190を組み立てたときに、第1の上部パネル30において斜めのミシン目54に合致するように配置される。ミシン目106は、他の取り出し口部分55が取り除かれたときに取り除かれる、取り出し口部分108を画定する。
【0010】
本発明の例示的な一側面によれば、細長い強化取っ手部分70は、第1の上部パネル30内に画定される。強化取っ手部分70は、組み立てられたカートン190(図3)内に多層取っ手150のうちの1つの層を含む。強化取っ手部分70は、破断可能な分断線74および横断方向の折り線72によって画定される。強化取っ手部分70は、横断方向の折り線72に沿って、第1の上部パネル30の残部に対して折り曲げ可能である。破断可能な分断線74は、例えば、取っ手部分70をパネル30の残部に対して折り畳むことができる、ミシン目または切り取り線とすることができる。第1の上部パネル30の第1の取っ手部分76は、第1の上部パネル30内の強化取っ手部分70に隣接して画定される。第1の取っ手部分76は、取っ手150の第2の層を形成し、一般的に、この部分は破断可能な取っ手要素86と、横断方向の折り線72と、斜めの分断線80との間に画定される。斜めの分断線80は、例えば、ミシン目または刻み線とすることができる。開口部62は、長手方向の折り線34に沿って第1の上端部パネル32内に形成され、長手方向の折り線34での上端部パネル32の折り曲げを支援することができる。
【0011】
第2の取っ手部分100は、概して、破断可能な取っ手要素116および126と、斜めの分断線102および104との間の第2の上部パネル40内に画定される。斜めの分断線102および104は、例えば、刻み線またはミシン目とすることができる。第2の取っ手部分100は、組み立てられたカートン190において、第1の取っ手部分76および強化取っ手部分100に重なるように位置決めされ、また取っ手150の第3の層を形成する。
【0012】
以下、例示的なカートン190の組み立て方法を、図2A乃至2Dを参照して説明する。図2A乃至2Dでは、理解し易くするために、ブランク8の裏面と、図1に示されるブランクの表面、すなわち印刷面(点刻されていない)とを区別するために、ブランク8を薄い点刻によって示している。
【0013】
図2Aは、ブランク8の最初の折り曲げステップを示す図であり、図中ブランク8は、印刷面、すなわち外側を下(裏)にして示している。図2Aでは、強化取っ手部分70は、破断可能な分断線74において第1の上部パネル30の残部から部分的に離され、また、矢印Aの方向に折り曲げられる。強化取っ手部分70は、横断方向の折り線72に沿って平坦に折り畳まれ、強化取っ手部分70の裏面を第1の取っ手部分76の裏面と接触させる。取っ手部分70および76は、接着剤79によって互いに接着される。
【0014】
図2Bを参照すると、ブランク8は、矢印Bの方向に横断方向の折り線21に沿って平坦に折り畳まれる。図2Bでは、ブランク8は、第1の上部パネルが、印刷側、すなわち外側を上(表)にし、パネル10および40が印刷側を下(裏)にするように折り畳まれる。強化取っ手部分70は、第1の取っ手部分76と印刷側を下(裏)にした側部パネル20との間に挟まれているので、図2Bでは見えなくなっている。接着剤101は、第2の取っ手部分100の裏面上に位置する。
【0015】
図2Cを参照すると、ブランク8は、第2の上部パネル40が第1の上部パネル30に重なって接触するように、矢印Cの方向に横断方向の折り線41に沿って折り畳まれる。第2の取っ手部分100の裏面は、接着剤101(図2Bに図示)によって、第1の取っ手部分76の上部表面に接着される。第2の上部パネル40の裏面の残部の全てまたは一部を、第1の上部パネル30の外側印刷面の選択した部分に接着することもできる。第2の上端部フラップ42の裏面は、第1の上端部フラップ32の上部表面に接着することができる。
【0016】
図2Cに示される構成では、第2の取っ手部分100は、第1の取っ手部分76を覆い、次いで強化取っ手部分70(図1に図示)を覆って、3層の取っ手150を形成する。第2の上部パネル40内の取り出し口部分108を画定する分断線106は、第1の上部パネル30(図1に図示)内の斜めの分断線54に重なる。同様に、第2の上部パネル40内の斜めの分断線54は、斜めの分断線82に重なり、第1の上部パネル30内において、取り出し口部分88を画定する。第2の上部パネル40内の取っ手要素126は、上部パネル30内の取っ手要素86に重なり、また、これに接着することも可能であり、これの要素を単一の動作で利用できるようにしている。
【0017】
図2Dは、図2Cに示されるカートンブランクを部分的に折り曲げて接着して、略管状のスリーブ構造を形成するように開いた図である。管状スリーブの端部は、例えば、端部フラップ12、22、24、32、および42を折り曲げて接着するか、または、他の手段で互いに接着することによって閉じることができる。例えば、瓶容器Cのような物は、端部フラップ12、22、24、32、および42によってカートンの一端または両端が閉じられる前に、いつでも従来の方法で管状スリーブ内に装填することができる。
【0018】
図3乃至5は、組み立てられたカートン190を示す図である。組み立てられたカートン190では、接着された端部フラップ12、22、24、32、および42は、カートン190のそれぞれの端部において端部パネル130を形成する。端部パネル130は、カートン端部を完全にまたは部分的に囲む場合がある。重ねて接着された第1および第2の上部パネル30および40は、カートン190の上部パネル140を画定する。底部パネル10、側部パネル20、端部パネル130、および上部パネル140は、6面の略直方体形状である、略密閉カートンを画定することができる。図3に示されるように、端部パネル130は、完全に平面ではなく、上部パネル140に向かって内方へ傾斜している。保持ストラップ、ガセット、平面のパネルなどのような他の端部パネル形状も用いることができる。
【0019】
本発明の一側面によれば、重ね合わせた第1および第2の取っ手部分100および76、および強化取っ手部分70(図1に図示)は、上部パネル140内に3層の取っ手150を形成する。3層の取っ手150は、細長い形状であり、概ね上部パネル140内の取っ手要素116と126との間に配置される。
【0020】
図6は、運搬形態にあるカートン190を示す図である。カートン190は、取っ手要素116において、および/または重ね合わせた取っ手要素126および86(取っ手要素86は図1に図示)において、上部パネル140を破ることによって、運搬形態とすることができる。これで、カートン190およびその内容物を、3層の取っ手によって持ち上げて担持することができる。カートン190を取っ手150によって持ち上げるときには、第1の上部パネル30(図1)を、斜めの分断線80に沿って完全にまたは部分的に裂き、第2の上部パネル40を斜めの分断線102および104に沿って完全にまたは部分的に裂くことができる。このように裂くことによって、カートン190の運搬中に、取っ手150を上部パネル140の残部の表面よりもわずかに上に持ち上げることができる。斜めの分断線80、102、および104は、運搬中に上部パネル140を裂くための明確な経路を提供し、例えば、上部パネル140が他の部分に沿って不用意に裂かれないようにすることができる。
【0021】
図7を参照すると、カートン190の片側は、重ね合わせ取っ手要素126および86(図1)においてカートンを握持し、カートン190をミシン目52および54に沿って下方に裂いて取り出し口部分55を取り除き、斜めのミシン目82に沿って裂いて第1の上部パネル30(図1に図示)内の取り出し口部分88を取り除くことによって開くことができる。
重ね合わせ取り出し口部分55および88は、1回の裂く動作でカートン190の片側を開くように、互いに接着される場合がある。取り出し口部分55および88の除去によって、取り出し口開口部57が形成され、それを通じてカートン190内に収容された容器Cをカートン190から取り出すことができる。必要に応じて、ミシン目52、54、106に沿って裂いて他の取り出し口部分55および108を取り除くことによって、カートン190の反対側を開くことができる。図8は、取り出し口57を開いたカートン190の正面図である。
【0022】
上述の実施形態によれば、多層カートン取っ手150は、3つの層を含み、高強度である。したがって、取っ手150を使用することで、比較的重いカートン重量を運搬することができる。取っ手150は、いかなる追加の板紙要素も必要としないように、重ね合わせ上部パネル30および40から形成された層によって形成することができる。
【0023】
さらに、上述の実施形態によれば、取り出し口部分は、多層取っ手150の一端または両端に形成して、カートン190のそれぞれの側部内に収容された容器Cへの入口を提供することができる。カートン190の両側を開いたときには、カートンを取っ手150によって担持することができる。
【0024】
図示の実施形態では、例示的なカートン190は、飲料用瓶を収容するように寸法設計されている。しかしながら、他のタイプの容器も、本発明によるカートン内に収容することができる。ブランク8の寸法は、例えば種々の容器形状を収容するように変更することもできる。
【0025】
図1に示される分断線52、54、74、80、82、102、104、および106は、概ねブランク8内の破断可能な(例、引き裂き可能な)分断線を示す。これらの破断可能な線のそれぞれは、例えば切り取り線または刻み線などとして具体的に記載されているが、その線に沿ってブランク8を裂くことができるブランク8内のいかなる分断線または脆弱化線を使用することもできる。例えば、あらゆる形状またはタイプで、線52、54、74、80、82、102、104、106を形成することができる。
【0026】
上述したカートン190は、例えば3×4の配列で12本の瓶容器Cを収容することができる。しかしながら、ブランク8の形状および/または寸法を調整することによって、異なる数の容器Cを収容することができる。例えば、図1を参照すると、より多くの、またはより少ない縦列数の容器または他の物を収容するように、横断方向に沿ったブランク8の幅を増減させることができる。別様には、より多くの、またはより少ない横列数の容器または他の物を収容するように、ブランク8の長手方向の寸法を増減させることができる。
【0027】
例示的な実施形態によれば、カートンは、例えば板紙で構成することができる。ブランク、したがってカートンは、厚紙のような他の材料、またはカートンが少なくとも概ね上述したように機能できる好適な特性を有する他の材料で構成することもできる。ブランクは、選択したパネルまたはパネル部分を1つ以上のブランク状の材料に積層するか、またはこれでコーティングすることもできる。ブランクの1つ以上のパネルは、ワニス、クレー、または他の材料を単独で、または組み合わせてコーティングすることができる。コーティングの上には、次いで、製品、広告、栄養成分、および他の情報または画像を印刷することができる。
ブランクは、ブランク上に印刷されたあらゆる情報を保護するように、コーティングすることもできる。ブランクは、ブランクの一端または両端を例えば防湿層でコーティングすることができる。
【0028】
本発明の例示的な実施形態によれば、折り線は、必ずしも直線とする必要はないが、それらに沿った折り曲げを容易にする、ブランク内のあらゆる略直線形状の分断線または脆弱化線とすることができる。より具体的には、本発明の範囲を狭めるものではないが、折り線の例には、刻み線、折り返し線、脆弱化線に沿って材料に部分的に延在する、および/または完全に貫通する切り取り線または一連の切り取り線、およびこれらの要素の種々の組合せが挙げられる。
【0029】
本願明細書では、「パネル」または「フラップ」は、平坦または平面とする必要はない。「パネル」または「フラップ」は、例えば、複数の相互接続した略平坦な、または平面の部分を含むことができる。例えば、図3に示される端部パネル130およびカートン190は、非平面形状を有する場合がある複数の重ね合わせフラップから成る。
【0030】
本願明細書に示される記述のために、「分断線」または「脆弱化線(line of weakness)」という用語を用いて、例えば、カートン内に形成された、切り取り線、刻み線、折り目線、ミシン目、折り線(またはそれらの重ね合わせおよび連続させたもの)を概ね示すことができる。「破断可能な」分断線とは、カートンの通常の使用中に、破られることを意図した線のことである。破断可能な分断線の例には、ミシン目および切り取り線が挙げられる。
【0031】
本願明細書で使用される「線」という用語は、直線だけでなく、湾曲線、曲線、または角度的に変位した線のような他のタイプの線も含む。
【0032】
上述の実施形態は、糊または「接着層」によって接着された1つ以上のパネルを有するものと説明することが可能である。「糊」という用語は、カートンパネルを適所に固定するために一般的に使用されるあらゆる種類の接着剤の包含を意図するものである。
【0033】
本記述は、本発明を本願明細書において開示される形態に限定することを意図するものではない。また、添付の特許請求の範囲は、詳細な説明の中で明示的に定義されていない、別の実施形態を含むと解釈されることを意図するものである。
【0034】
慣行に従い、下述の図面の種々の特徴は、必ずしも一定の比率で描画されているわけではない。図面内の種々の特徴の寸法および要素は、本発明の実施形態をより明確に示すように、拡大または縮小される場合がある。
【図面の簡単な説明】
【0035】
【図1】本発明の第1の実施形態による、多層取っ手を有するカートンの形成に使用されるブランクの外側表面、すなわち印刷面側の平面図である。
【図2A】カートンの最初の組み立てステップを示す、カートンブランクの部分図である。
【図2B】第1の実施形態による、ブランクの一組み立てステップを示す図である。
【図2C】第1の実施形態による、ブランクの一組み立てステップを示す図である。
【図2D】第1の実施形態による、ブランクの一組み立てステップを示す図である。
【図3】本発明の第1の実施態様による、組み立てられたカートンを示す図である。
【図4】カートンの平面図である。
【図5】カートンの正面図である。
【図6】運搬構成にあるカートンを示す図である。
【図7】取り出し口を開き、運搬形態にあるカートンを示す図である。
【図8】取り出し口を開き、運搬形態にあるカートンの正面図である。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
カートンを形成する方法であって、
第1の上部パネルと、
第1の側部パネルと、
底部パネルと、
第2の側部パネルと、
第2の上部パネルとを含むカートンブランクを提供するステップと、
前記第1の上部パネルの強化取っ手部分が前記第1の上部パネルの第1の取っ手部分に重なるように、前記第1の上部パネルの強化取っ手部分を折り曲げるステップと、
前記第2の上部パネルが前記第1の上部パネルに重なるように、前記ブランクを折り曲げるステップと、
前記第2の上部パネルを前記第1の上部パネルに接着するステップと、
カートンの端部を少なくとも部分的に閉じるステップと、
を含む、方法。
【請求項2】
前記強化取っ手部分を前記第1の取っ手部分に接着するステップをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記強化取っ手部分の裏面は、前記第1の取っ手部分の裏面に接着される、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記第2の上部パネルは、前記第2の取っ手部分を含み、前記第2の上部パネルを前記第1の上部パネルに接着するステップは、前記第2の取っ手部分を前記第1の取っ手部分に接着するステップを含む、請求項1乃至3に記載の方法。
【請求項5】
前記強化取っ手部分、前記第1の取っ手部分、および前記第2の取っ手部分は、互いに重なり合う、請求項1乃至4に記載の方法。
【請求項6】
前記第2の上部パネルの裏面は、前記第1の上部パネルの上部表面に接着される、請求項1乃至5に記載の方法。
【請求項7】
前記ブランクは、前記第1の上部パネル内に取っ手要素をさらに含み、前記第1の取っ手部分は、前記強化取っ手部分と前記取っ手要素との間に位置する、請求項1乃至6に記載の方法。
【請求項8】
前記ブランクは、前記第2の上部パネル内に一対の取っ手要素をさらに含み、前記第2の取っ手部分は、前記一対の取っ手要素の間に位置する、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記ブランクは、前記側部パネルのうちの少なくとも1つに少なくとも1つの取り出し口部分を画定する、少なくとも1つの取り出し口パターンをさらに含む、請求項1乃至8に記載の方法。
【請求項10】
前記カートンの端部が少なくとも部分的に閉じる前に、前記ブランクを略管状構造に形成するステップをさらに含む、請求項1乃至9に記載の方法。
【請求項11】
前記略管状構造内に複数の容器を装填するステップをさらに含む、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記ブランクは、
前記底部パネルに折り曲げ可能に接続された一対の底端部フラップと、
それぞれの側部パネルに接続された複数の側端部フラップと、をさらに含む請求項1乃至11に記載の方法。
【請求項13】
前記ブランクは、
前記第1の上部パネルに折り曲げ可能に接続された一対の第1の上端部パネルと、
前記第2の上部パネルに折り曲げ可能に接続された一対の第2の状端部パネルと、を含む、請求項1乃至12に記載の方法。
【請求項14】
カートンであって、
第2の上部パネルに重ねて接着された第1の上部パネルを含む上部パネルと、
第1の側部パネルと、
底部パネルと、
第2の側部パネルと、
第1の端部パネルと、
第2の端部パネルと、を含み、
多層取っ手は前記上部パネル内に形成され、前記多層取っ手は、前記第1および第2の上部パネルから形成された少なくとも3つの重なった層を含む、カートン。
【請求項15】
前記多層取っ手のうちの2つの層は、前記第1の上部パネルの第1の取っ手部分に重ねて接着された前記第1の上部パネルの強化取っ手部分を含む、請求項14に記載のカートン。
【請求項16】
前記第1の取っ手部分および前記強化取っ手部分は、細長い、請求項15に記載のカートン。
【請求項17】
前記強化取っ手部分の裏面は、前記第1の取っ手部分の裏面に接着される、請求項16に記載のカートン。
【請求項18】
前記第2の上部パネルは、前記第1の取っ手部分に接着された第2の取っ手部分を含み、前記第2の取っ手部分は、前記多層取っ手の第3の層を形成する、請求項15に記載のカートン。
【請求項19】
前記強化取っ手部分、前記第1の取っ手部分、および前記第2の取っ手部分は、互いに重なり合う、請求項18に記載のカートン。
【請求項20】
前記第2の上部パネルの裏面は、前記第1の上部パネルの上部表面に接着される、請求項14乃至19に記載のカートン。
【請求項21】
前記第1の上部パネル内に取っ手要素をさらに含み、前記第1の取っ手部分は、前記強化取っ手部分および前記取っ手要素に隣接して位置する、請求項15に記載のカートン。
【請求項22】
前記第2の上部パネル内に一対の取っ手要素をさらに含み、前記第2の取っ手部分は、前記一対の取っ手要素の間に位置する、請求項21に記載のカートン。
【請求項23】
前記取っ手要素から外側に延在する複数の分断線を前記第1の上部パネル内にさらに含む、請求項21に記載のカートン。
【請求項24】
前記側部パネルのうちの少なくとも1つに少なくとも1つの取り出し口部分を画定する、少なくとも1つの取り出し口パターンをさらに含む、請求項14乃至23に記載のカートン。
【請求項25】
前記カートン内に複数の容器をさらに含む、請求項14乃至24に記載のカートン。
【請求項26】
前記第1の端部パネルは、
前記底部パネルに接続された第1の底部端部パネルと、
少なくとも1つの第1の側端部フラップと、
第1の上端部フラップと、を含む請求項14乃至25に記載のカートン。
【請求項27】
カートンおよびその中に収容される複数の容器であって、前記カートンは、
前記カートンの少なくとも6つの側面を画定する複数のパネルを含み、
前記パネルのうちの少なくとも1つは、第1の取っ手パネルを含み、第2の取っ手パネルは、前記第1の取っ手パネルに重ねて接着され、
前記第1の取っ手パネルは、第1の取っ手部分と、強化取っ手部分とを含み、
前記強化取っ手部分は、前記第1の取っ手部分に重ねて接着され、
前記第2の取っ手パネルは、前記第1の取っ手部分および前記強化取っ手部分のうちの少なくとも1つに重ねて接着された、第2の取っ手部分を含み、
前記重ねた第1の取っ手部分、前記強化取っ手部分、および前記第2の取っ手部分は、少なくとも3層の多層取っ手を画定する、カートン。
【請求項28】
前記強化取っ手部分の裏面は、前記第1の取っ手部分の裏面に接着される、請求項27に記載のカートン。
【請求項29】
前記第1の上部パネル内に取っ手要素をさらに含み、前記第1の取っ手部分は、前記強化取っ手部分に取り畳み可能に接続され、前記取っ手要素に隣接する、請求項27または28に記載のカートン。
【請求項30】
前記第2の上部パネル内に一対の取っ手要素をさらに含み、前記第2の取っ手部分は、前記一対の取っ手要素の間に位置する、請求項27乃至29に記載のカートン。
【請求項31】
前記側部パネルの内の少なくとも1つに取り出し口部分を画定する、少なくとも1つの取り出し口パターンをさらに含む、請求項29に記載のカートン。
【請求項32】
カートンブランクであって、
第1の取っ手部分と、前記第1の取っ手部分に隣接して位置する強化取っ手部分とを含み、前記強化取っ手部分は、前記第1の取っ手部分に折り曲げ可能に接続される、第1の上部パネルと、
前記第1の上部パネルに折り曲げ可能に接続された第1の側部パネルと、
底部パネルと、
前記第2の上部パネルに折り曲げ可能に接続された第2の側部パネルと、
第2の取っ手部分を含む第2の上部パネルと、を含み、
前記第2の取っ手部分は、前記ブランクがカートンに組み立てられたときに、前記第1の取っ手部分に重なるように、前記第2の上部パネル内に配置される、カートンブランク。
【請求項33】
前記ブランクは、前記第1の上部パネル内に取っ手要素をさらに含み、前記第1の取っ手部分は、前記強化取っ手部分と前記取っ手要素との間に位置する、請求項32に記載のカートンブランク。
【請求項34】
前記ブランクは、前記第2の上部パネル内に一対の取っ手要素をさらに含み、前記第2の取っ手部分は、前記一対の取っ手要素の間に位置する、請求項32または33に記載のカートンブランク。
【請求項35】
前記ブランクは、前記側部パネルのうちの少なくとも1つに少なくとも1つの取り出し口部分を画定する、少なくとも1つの取り出し口パターンをさらに含む、請求項32乃至34に記載のカートンブランク。
【請求項1】
カートンを形成する方法であって、
第1の上部パネルと、
第1の側部パネルと、
底部パネルと、
第2の側部パネルと、
第2の上部パネルとを含むカートンブランクを提供するステップと、
前記第1の上部パネルの強化取っ手部分が前記第1の上部パネルの第1の取っ手部分に重なるように、前記第1の上部パネルの強化取っ手部分を折り曲げるステップと、
前記第2の上部パネルが前記第1の上部パネルに重なるように、前記ブランクを折り曲げるステップと、
前記第2の上部パネルを前記第1の上部パネルに接着するステップと、
カートンの端部を少なくとも部分的に閉じるステップと、
を含む、方法。
【請求項2】
前記強化取っ手部分を前記第1の取っ手部分に接着するステップをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記強化取っ手部分の裏面は、前記第1の取っ手部分の裏面に接着される、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記第2の上部パネルは、前記第2の取っ手部分を含み、前記第2の上部パネルを前記第1の上部パネルに接着するステップは、前記第2の取っ手部分を前記第1の取っ手部分に接着するステップを含む、請求項1乃至3に記載の方法。
【請求項5】
前記強化取っ手部分、前記第1の取っ手部分、および前記第2の取っ手部分は、互いに重なり合う、請求項1乃至4に記載の方法。
【請求項6】
前記第2の上部パネルの裏面は、前記第1の上部パネルの上部表面に接着される、請求項1乃至5に記載の方法。
【請求項7】
前記ブランクは、前記第1の上部パネル内に取っ手要素をさらに含み、前記第1の取っ手部分は、前記強化取っ手部分と前記取っ手要素との間に位置する、請求項1乃至6に記載の方法。
【請求項8】
前記ブランクは、前記第2の上部パネル内に一対の取っ手要素をさらに含み、前記第2の取っ手部分は、前記一対の取っ手要素の間に位置する、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記ブランクは、前記側部パネルのうちの少なくとも1つに少なくとも1つの取り出し口部分を画定する、少なくとも1つの取り出し口パターンをさらに含む、請求項1乃至8に記載の方法。
【請求項10】
前記カートンの端部が少なくとも部分的に閉じる前に、前記ブランクを略管状構造に形成するステップをさらに含む、請求項1乃至9に記載の方法。
【請求項11】
前記略管状構造内に複数の容器を装填するステップをさらに含む、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記ブランクは、
前記底部パネルに折り曲げ可能に接続された一対の底端部フラップと、
それぞれの側部パネルに接続された複数の側端部フラップと、をさらに含む請求項1乃至11に記載の方法。
【請求項13】
前記ブランクは、
前記第1の上部パネルに折り曲げ可能に接続された一対の第1の上端部パネルと、
前記第2の上部パネルに折り曲げ可能に接続された一対の第2の状端部パネルと、を含む、請求項1乃至12に記載の方法。
【請求項14】
カートンであって、
第2の上部パネルに重ねて接着された第1の上部パネルを含む上部パネルと、
第1の側部パネルと、
底部パネルと、
第2の側部パネルと、
第1の端部パネルと、
第2の端部パネルと、を含み、
多層取っ手は前記上部パネル内に形成され、前記多層取っ手は、前記第1および第2の上部パネルから形成された少なくとも3つの重なった層を含む、カートン。
【請求項15】
前記多層取っ手のうちの2つの層は、前記第1の上部パネルの第1の取っ手部分に重ねて接着された前記第1の上部パネルの強化取っ手部分を含む、請求項14に記載のカートン。
【請求項16】
前記第1の取っ手部分および前記強化取っ手部分は、細長い、請求項15に記載のカートン。
【請求項17】
前記強化取っ手部分の裏面は、前記第1の取っ手部分の裏面に接着される、請求項16に記載のカートン。
【請求項18】
前記第2の上部パネルは、前記第1の取っ手部分に接着された第2の取っ手部分を含み、前記第2の取っ手部分は、前記多層取っ手の第3の層を形成する、請求項15に記載のカートン。
【請求項19】
前記強化取っ手部分、前記第1の取っ手部分、および前記第2の取っ手部分は、互いに重なり合う、請求項18に記載のカートン。
【請求項20】
前記第2の上部パネルの裏面は、前記第1の上部パネルの上部表面に接着される、請求項14乃至19に記載のカートン。
【請求項21】
前記第1の上部パネル内に取っ手要素をさらに含み、前記第1の取っ手部分は、前記強化取っ手部分および前記取っ手要素に隣接して位置する、請求項15に記載のカートン。
【請求項22】
前記第2の上部パネル内に一対の取っ手要素をさらに含み、前記第2の取っ手部分は、前記一対の取っ手要素の間に位置する、請求項21に記載のカートン。
【請求項23】
前記取っ手要素から外側に延在する複数の分断線を前記第1の上部パネル内にさらに含む、請求項21に記載のカートン。
【請求項24】
前記側部パネルのうちの少なくとも1つに少なくとも1つの取り出し口部分を画定する、少なくとも1つの取り出し口パターンをさらに含む、請求項14乃至23に記載のカートン。
【請求項25】
前記カートン内に複数の容器をさらに含む、請求項14乃至24に記載のカートン。
【請求項26】
前記第1の端部パネルは、
前記底部パネルに接続された第1の底部端部パネルと、
少なくとも1つの第1の側端部フラップと、
第1の上端部フラップと、を含む請求項14乃至25に記載のカートン。
【請求項27】
カートンおよびその中に収容される複数の容器であって、前記カートンは、
前記カートンの少なくとも6つの側面を画定する複数のパネルを含み、
前記パネルのうちの少なくとも1つは、第1の取っ手パネルを含み、第2の取っ手パネルは、前記第1の取っ手パネルに重ねて接着され、
前記第1の取っ手パネルは、第1の取っ手部分と、強化取っ手部分とを含み、
前記強化取っ手部分は、前記第1の取っ手部分に重ねて接着され、
前記第2の取っ手パネルは、前記第1の取っ手部分および前記強化取っ手部分のうちの少なくとも1つに重ねて接着された、第2の取っ手部分を含み、
前記重ねた第1の取っ手部分、前記強化取っ手部分、および前記第2の取っ手部分は、少なくとも3層の多層取っ手を画定する、カートン。
【請求項28】
前記強化取っ手部分の裏面は、前記第1の取っ手部分の裏面に接着される、請求項27に記載のカートン。
【請求項29】
前記第1の上部パネル内に取っ手要素をさらに含み、前記第1の取っ手部分は、前記強化取っ手部分に取り畳み可能に接続され、前記取っ手要素に隣接する、請求項27または28に記載のカートン。
【請求項30】
前記第2の上部パネル内に一対の取っ手要素をさらに含み、前記第2の取っ手部分は、前記一対の取っ手要素の間に位置する、請求項27乃至29に記載のカートン。
【請求項31】
前記側部パネルの内の少なくとも1つに取り出し口部分を画定する、少なくとも1つの取り出し口パターンをさらに含む、請求項29に記載のカートン。
【請求項32】
カートンブランクであって、
第1の取っ手部分と、前記第1の取っ手部分に隣接して位置する強化取っ手部分とを含み、前記強化取っ手部分は、前記第1の取っ手部分に折り曲げ可能に接続される、第1の上部パネルと、
前記第1の上部パネルに折り曲げ可能に接続された第1の側部パネルと、
底部パネルと、
前記第2の上部パネルに折り曲げ可能に接続された第2の側部パネルと、
第2の取っ手部分を含む第2の上部パネルと、を含み、
前記第2の取っ手部分は、前記ブランクがカートンに組み立てられたときに、前記第1の取っ手部分に重なるように、前記第2の上部パネル内に配置される、カートンブランク。
【請求項33】
前記ブランクは、前記第1の上部パネル内に取っ手要素をさらに含み、前記第1の取っ手部分は、前記強化取っ手部分と前記取っ手要素との間に位置する、請求項32に記載のカートンブランク。
【請求項34】
前記ブランクは、前記第2の上部パネル内に一対の取っ手要素をさらに含み、前記第2の取っ手部分は、前記一対の取っ手要素の間に位置する、請求項32または33に記載のカートンブランク。
【請求項35】
前記ブランクは、前記側部パネルのうちの少なくとも1つに少なくとも1つの取り出し口部分を画定する、少なくとも1つの取り出し口パターンをさらに含む、請求項32乃至34に記載のカートンブランク。
【図1】
【図2A】
【図2B】
【図2C】
【図2D】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図2A】
【図2B】
【図2C】
【図2D】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【公表番号】特表2009−528231(P2009−528231A)
【公表日】平成21年8月6日(2009.8.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−557390(P2008−557390)
【出願日】平成19年3月1日(2007.3.1)
【国際出願番号】PCT/US2007/005327
【国際公開番号】WO2007/100890
【国際公開日】平成19年9月7日(2007.9.7)
【出願人】(504075588)グラフィック パッケージング インターナショナル インコーポレイテッド (137)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成21年8月6日(2009.8.6)
【国際特許分類】
【出願日】平成19年3月1日(2007.3.1)
【国際出願番号】PCT/US2007/005327
【国際公開番号】WO2007/100890
【国際公開日】平成19年9月7日(2007.9.7)
【出願人】(504075588)グラフィック パッケージング インターナショナル インコーポレイテッド (137)
【Fターム(参考)】
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