説明

多用途弾性積層体のための方法

吹き込み成形された弾性フィルムシート及び1つ又はそれより多い繊維性不織ウエブを含む弾性積層体を形成するための、効率的なインライン方法が、ここに記載されている。この方法は、機械方向、機械横方向、及び機械方向と機械横方向の両方に伸長性及び回復性を持つ弾性積層体を形成することが可能である。形成された弾性積層体は、二層又は三層の積層体とすることができる。このような弾性積層体は、個人用ケアー製品、防護用衣類、医療用ケアー製品、埋葬用及び獣医用製品及び同様のものに使用するのに、高度に有益である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
現在使用されている、多くの医療用ケアー製品、防護用衣類、埋葬用及び獣医用製品、及び個人用ケアー製品は、使い棄て製品である。使い棄てというのは、製品が廃棄される前に、数回だけ使用されるか、或いは一度だけ使用されることを意味する。このような製品の例は、これらに制限されるものではないが、手術用ドレープ、ガウン及び包帯などの医療及び健康ケアー製品、カバーオール、実験室用コートなどの防護用作業用衣類、オムツ、訓練用パンツ、失禁用衣類及びパッドなどの子供及び大人用個人ケアー吸収性製品、衛生用ナプキン、拭き布、及び同様のものを含む。これらの製品は、単一使用で又は制限された回数の使用で廃棄可能とするのに見合う費用で製造されなければならない。
【0002】
スパンボンド及びメルトブローなどの押し出し法、及び熱可塑性フィルム又はミクロ繊維層と組み合わせて使用される、空気堆積及びカーディングなどの機械的乾燥時形成法によって形成される繊維性不織ウエブは、この製造が、織成され又は編成された部品の製造費用に比較して安いことがあるという理由から、これらの使い棄て製品の部品として利用される。フィルム又はミクロ繊維の層は、液体バリア特性を与えるために使用することができ、弾性層(例えば、弾性フィルム又は弾性ミクロ繊維)を、伸長及び回復の付加的特性を与えるために使用することができる。しかしながら、一般的にフィルム、及び特定的に弾性層は、フィルムシート層又はミクロ繊維層に関わらず、ゴムのような感覚又は粘性のある感触などのような望ましくない感触及び美的にも望ましくない特性を持つことがあり、着用者の肌に対して不快で心地よくない感触を持たせることとなる。一方、繊維性不織ウエブは、良好な感触、心地よさ及び美的特性を持つ。
【0003】
弾性フィルムの感触、美的特性は、弾性材料の外側表面上に、繊維性不織ウエブのような、1つ又はそれより多い非弾性材料を備えた弾性フィルムの積層体を形成することにより改善される。しかしながら、例えば、ポリオレフィンのような非弾性ポリマーから形成される繊維性不織ウエブは、一般的に非弾性とみなされ、あまり伸長性がなく、非弾性不織ウエブが弾性材料に積層された時、形成された積層体は、その弾性特性を制限されることとなる。したがって、ネック付与又はギャザー寄せなどの処理により不織ウエブが伸長可能にされた不織ウエブと弾性材料との積層体が開発されている。
【0004】
しかしながら、これらの弾性/不織積層体材料は、制限された回数の使用又は単一使用の使い棄て製品に利用されるので、これらの材料を形成するのに費用を減少させる強い必要性が残る。更に、この製造方法は、弾性フィルム材料の形成と同じ範囲にわたる効率的なインライン製造方法として行われるならば非常に有益なものとなるであろう。更に、使用回数の制限された又は一回使用の使い棄て製品に利用される物品の使い棄て用途に要求される費用に見合った形で、種々の弾性積層体材料を製造することが可能であり、効率的なインライン弾性積層体製造方法の必要性が存在する。
【0005】
【特許文献1】米国特許第5,108,820号公報
【特許文献2】米国特許第5,336,552号公報
【特許文献3】米国特許第5,382,400号公報
【特許文献4】米国特許第4,340,563号公報
【特許文献5】米国特許第3,692,618号公報
【特許文献6】米国特許第3,802,817号公報
【特許文献7】米国特許第3,849,241号公報
【特許文献8】米国特許第4,488,928号公報
【特許文献9】米国特許第5,858,515号公報
【特許文献10】米国特許第5,336,545号公報
【特許文献11】米国特許第5,226,992号公報
【特許文献12】米国特許第4,981,747号公報
【特許文献13】米国特許第4,965,122号公報
【特許文献14】米国特許第5,707,468号公報
【特許文献15】米国特許第5,620,779号公報
【特許文献16】米国特許第3,595,731号公報
【特許文献17】米国特許第3,423,266号公報
【特許文献18】米国特許第6,632,386号公報
【特許文献19】米国特許第6,446,691号公報
【特許文献20】米国特許第6,619,947号公報
【特許文献21】米国特許第4,041,203号公報
【特許文献22】米国特許第4,766,029号公報
【特許文献23】米国特許第5,464,688号公報
【特許文献24】米国特許第5,169,706号公報
【特許文献25】米国特許第3,354,506号公報
【特許文献26】米国特許第3,650,649号公報
【特許文献27】米国特許第3,801,429号公報
【特許文献28】米国特許第5,332,613号公報
【特許文献29】米国特許第5,278,272号公報
【特許文献30】米国特許第5,272,236号公報
【特許文献31】米国特許第5,539,056号公報
【特許文献32】米国特許第5,596,052号公報
【特許文献33】米国特許第6,245,401号公報
【特許文献34】米国特許第6,015,764号公報
【特許文献35】米国特許第6,111,163号公報
【特許文献36】米国特許第5,932,497号公報
【特許文献37】米国特許第6,461,457号公報
【特許文献38】米国特許第5,855,999号公報
【特許文献39】米国特許第5,695,868号公報
【特許文献40】米国特許第5,997,981号公報
【特許文献41】米国特許出願一連番号10/646,978
【特許文献42】PCT出願番号PCT/US99/31045(WO 00/39201)
【特許文献43】米国特許第4,340,563号公報
【特許文献44】米国特許第5,336,545号公報
【特許文献45】米国特許第5,226,992号公報
【特許文献46】米国特許第4,789,699号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、弾性で吹き込み成形されたフィルム及び1つ又はそれより多い繊維性不織ウエブを含む弾性積層体を形成するための、効率的なインライン法を提供する。実施形態においては、この方法は、機械横方向の伸長性及び回復性を持つ弾性積層体、機械方向の伸長性及び回復性を持つ弾性積層体、及び機械方向と機械横方向の両方に伸長性及び回復性を持つ弾性積層体を形成する。一実施形態においては、この方法は、弾性ポリマーを含む熱可塑性ポリマー化合物を押し出し、押し出された熱可塑性ポリマー化合物に吹き込みを行って吹き込み成形されたフィルムのバブル状体を形成し、一対の第一ローラーの間に形成されたニップにバブル状体を導いて、バブル状体を形成途中のフィルムシート状に圧潰し、少なくとも第一繊維性不織ウエブを準備し、第一繊維性不織ウエブをニップに導き、形成途中のフィルムシートの一側部に接触させて、フィルムシート及び第一繊維性不織ウエブを含む積層体を形成する段階を含む。この方法は更に、付加的ニップ及び付加的ニップにおける熱接着又は超音波接着による積層体の接着を含むことができる。
【0007】
別の実施形態においては、この方法は、弾性ポリマーを含む熱可塑性ポリマー化合物を押し出し、押し出された熱可塑性ポリマー化合物に吹き込みを行って吹き込み成形されたフィルムのバブル状体を形成し、第一速度で回転する一対の第一ローラーの間に形成された第一ニップにバブル状体を導いて、バブル状体をフィルムシートに圧潰し、第二速度で回転する一対の第二ローラーの間に形成された第二ニップにフィルムシートを導き、少なくとも第一繊維性不織ウエブを準備し、フィルムシートの一側部に接触するように、第一ニップ又は第二ニップの1つに不織ウエブを導いて、フィルムシート及び不織ウエブを含む積層体を形成する段階を含む。実施形態においては、フィルムシートは、第二ニップで第一繊維性不織ウエブに接触させることができ、該第二速度は第一速度より大きいものとすることができる。
【0008】
上述した方法の実施形態は、更に第一繊維性不織ウエブとは反対側のフィルムシートの側部に導かれるように第二繊維性不織ウエブを供給して、フィルムシートの各々の側部に少なくとも1つの繊維性不織ウエブを持つ積層体を形成することが望ましい。実施形態においては、フィルムシートが不織ウエブと接触する時、少なくとも部分的に溶融状態であることが望ましい。更に、或いは代替的には、フィルムシートと接触する前に、不織ウエブに接着剤を付与することが望ましい。繊維性不織ウエブは、ネック付与した不織ウエブとして供給されることが望ましいか、或いは任意に設けられる溝付きローラーに供給することにより段階的に延伸されるか、或いは、繊維性不織ウエブ又はウエブが供給される線速度より大きい線速度で、積層化処理の間に、第一ニップを作動させることによりネック付与することができる。
【0009】
本発明の方法の実施形態により形成された弾性積層体が提供される。積層体は、フィルムの1つの側部上にフィルムシート及び繊維性不織ウエブを含む二層積層体か、又はフィルムの両方の側部上にフィルムシート及び繊維性不織ウエブを含む三層積層体とすることができる。積層体は、機械横方向の伸長性及び回復性、機械方向の伸長性及び回復性、及び/又は機械方向と機械横方向両方の伸長性及び回復性を有することができる。弾性積層体は、更に通気性積層体とすることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
(定義)
ここで及び特許請求の範囲で用いられる「含む」という用語は、含むこと又は限定的でないことを意味し、述べられていない付加的な要素、化合成分、又は方法段階を排除するものではない。更に、「含む」という用語は、より制限的な用語である「本質的に含む」及び「から成る」を含む。
【0011】
ここで用いられる「ポリマー」という用語は、これらに制限されるものではないが、ホモポリマー、例えばブロック、グラフト、ランダム及び代替的コポリマー、ターポリマーなどのコポリマー、及びこれらの混合物及び変形物を一般的に含む。更に、特に制限されない限り、「ポリマー」という用語は、材料のすべての可能な幾何学的形態を含むものである。これらの形態は、これらに制限されるものではないが、アイソタクチック、シンジオタクチック、及びランダム対称を含む。ここで用いられる「熱可塑性」又は「熱可塑性ポリマー」という用語は、熱及び/又は圧力が付与された時、柔軟になり、かつ流動的になり、又は溶融するであろうポリマーを意味し、この変化は可逆的とする。
【0012】
ここで用いられる「弾性」及び「エラストマー性」という用語は、一般的に、力を付与した時、弛緩された、延伸されていない長さの少なくとも約133%、又は1と1/3倍の延伸された、バイアスされた長さに延伸可能で、かつ延伸方向のバイアス力を取り除いた時、その伸びの少なくとも約50%が回復するであろう材料を意味する。例としてのみ述べると、10センチメートルの弛緩された、延伸されていない長さを持つ弾性材料は、延伸力すなわちバイアス力の付与により、少なくとも約13.3センチメートルに伸長される。延伸力又はバイアス力を取り除いた時、弾性材料は、11.65センチメートルより大きくない長さに回復するであろう。
【0013】
ここで用いられる「繊維」という用語は、特記しない限り、ステープル長の繊維及び実質的に連続状のフィラメントの両方を意味する。ここで用いられる、フィラメント又は繊維に関して「実質的に連続状」という用語は、例えば、約15,000対1の超える、更に望ましくは50,000対1を超える長さ対直径比を持つような、その直径より長さが遥かに大きいフィラメント又は繊維を意味する。
【0014】
ここで用いられる「単一成分」フィラメントという用語は、1つのポリマー化合物だけを使用して、1つ又はそれより多い押し出し機から形成されたフィラメントを意味する。着色剤、静電気防止特性、潤滑剤、親水性などのために少ない量の添加剤が付加されている1つのポリマーから形成されるフィラメントを除外するという意味ではない。
【0015】
ここで用いられる「多成分フィラメント」という用語は、少なくとも2つの成分ポリマー、又は異なる特性又は添加剤を持つ同じポリマーから形成され、異なる押し出し機から押し出されるが、1つのフィラメントを形成するように共に紡糸されたフィラメントを意味する。多成分フィラメントは、2つより多い成分を使用することもできるが、複合フィラメント又は二成分フィラメントと呼ばれることがある。多成分フィラメントは、その断面において実質的に一定した位置の区別できる領域にポリマーが配列され、多成分フィラメントの長さに沿って連続して延びる。このような多成分フィラメントの形態は、例えば、1つのポリマーが別のポリマーによって囲まれている同心の又は中心を異にする鞘/芯配列とすることができるか、又は並置配列、「海中の島」配列、又はパイウエッジ形状、又は円上の縞、楕円又は長方形断面のフィラメント、又は他の形態に配列される。多成分フィラメントは、Kaneko他の米国特許第5,108,820号及びStrack他の米国特許第5,336,552号に教示されている。複合繊維は、Pike他の米国特許第5,382,400号に教示されており、2つ(又はこれより多い)のポリマーの膨張率及び収縮率の差を使用して、繊維に捲縮を形成するために使用される。2つの成分フィラメントにおいて、ポリマーは、75/25、50/50、25/75、又は他の望ましい割合で存在することができる。更に、多成分フィラメントの与えられたどんな成分も、多成分混合構成要素として2つ又はそれより多いポリマーを含むことが望ましい。
【0016】
ここで用いられる「二成分フィラメント」又は「多成分フィラメント」という用語は、少なくとも2つのポリマー、又は異なる特性又は添加剤を持つ同じポリマーから形成され、混合物として同じ押し出し機から形成されるフィラメントを意味する。多成分フィラメントは、該多成分フィラメントの断面において実質的に一定した位置の区別できる領域にポリマー成分が配列される状態にはない。ポリマー成分は、ランダムに始まりランダムに終わる微小繊維又はプロト微小繊維を形成している。
【0017】
ここで用いられる「不織ウエブ」又は「不織布」は、個々のフィラメント又は互いに組み合わされているフィラメントが、編布又は織成布のように識別可能な形ではない構造を持つウエブを意味する。不織布又は不織ウエブは、例えば、メルトブロー法、スパンボンド法、空気堆積法、カーデッドウエブ法などの多くの方法から形成されてきた。不織布の基本重量は、通常、平方メートル当たりのグラム(gsm)又は平方ヤード当たりの材料オンス(osy)で表わされ、使用される繊維直径は、通常、ミクロンで表わされる。(osyからgsmに換算するには、osyに33.91を掛ければよい)
【0018】
「スパンボンド」又は「スパンボンド不織ウエブ」という用語は、複数の紡糸口金の毛管からフィラメントとして溶融熱可塑性材料を押し出すことにより形成される、小直径の不織繊維又はフィラメント材料を意味する。押し出されたフィラメントは、引き抜き又は他の周知の引き取り機構によって引き抜かれる間に冷却される。引き取られたフィラメントは、一般的にランダムな方法で形成表面上に堆積又は置かれ、緩く交絡したフィラメントウエブを形成し、次に堆積されたフィラメントウエブは、接着工程に導かれて、物理的一体性及び寸法的安定性を与えられる。スパンボンド布の製造は、例えば、Appel他の米国特許第4,340,563号、Dorschner他の米国特許第3,692,618号、及びMatsuki他の米国特許第3,802,817号に記載されており、すべてはその全体を引用によりここに組み入れられる。典型的にはスパンボンド繊維又はフィラメントは、約1デニールから約6デニールまで或いはこれより高い長さ単位当たりの重量を持つが、これより細いか又は太いスパンボンドフィラメントを形成することもできる。フィラメント直径に関しては、スパンボンドフィラメントは、7ミクロンより大きい、特定的には約10ミクロンないし約25ミクロンの間、更に約30ミクロン又はこれより大きい平均直径を持つ。
【0019】
ここで用いられる「メルトブローン繊維」という用語は、複数の微細な、通常は円形のダイ毛管を通して、溶融状態熱の可塑性材料を集中する高速ガス(例えば空気)中に溶融状態の糸、又はフィラメント又は繊維として押し出し、この高速ガスが溶融熱可塑性材料の繊維を細くして、その直径を減少させることにより形成された繊維を意味する。その後、メルトブローン繊維は高速ガス流により運ばれて、集積表面に堆積され、ランダムに散布されたメルトブローン繊維のウエブを形成する。この方法は、例えば、Butin他の米国特許第3,849,241号に記載されている。メルトブローン繊維は、連続又は非連続であり、平均直径は10ミクロンより小さくことが多く、しばしば平均直径が約7ミクロン或いは5ミクロンより小さく、集積された表面上に堆積した時、概して粘着性を持つ。
【0020】
ここで用いられる「カーデッドウエブ」は、当業者に知られているカーディング法によって形成された不織ウエブを意味し、更に、例えば、本出願人に譲渡されたAlikhanとSchmidtの米国特許第4,488,928号に記載されており、その全体は引用によりここに組み入れられる。簡潔に言えば、カーディング法は、嵩高なバットを出発材料とし、該バットが分離され、解繊その他の方法で処理されて、次に堆積されて、ほぼ均一な基本重量を持つウエブが形成されるものである。
【0021】
ここで用いられる「熱点接着」は、熱したカレンダーロールとアンビルロールの間を接着させるための繊維又は他のシート層材料の布又はウエブを通過させることを含む。カレンダーロールは通常、必ずしもそうであるとは限らないが、布全体が布の表面全体にわたって接着されないよう形態で、その表面上がパターン形成されている。結果として、様々なパターンのカレンダーロールが、美的理由だけでなく機能的理由からも開発されてきた。パターンの1つの例として、Hansen及びPenningsの米国特許第3,855,046号に教示されているような、点を持ち、約200ボンド/平方インチに約30%の接着面積のHansen Penningsすなわち「H&P」パターンがある。H&Pパターンは、それぞれのピンの幅が0.038インチ(0.965ミリメートル)、ピンの間隔が0.070インチ(1.778ミリメートル)及び接着の深さが0.023インチ(0.584ミリメートル)である四角の点接着領域又はピン接着領域を持つ。このパターンでは約29.5%の接着面積を持つことになる。別の典型的な点接着パターンは、幅0.037インチ(0.94ミリメートル)、ピンの間隔が0.097インチ(2.464ミリメートル)及び深さ0.039インチ(0.991ミリメートル)を持つ四角いピンによる15%の接着面積を製造する拡大したHansen Pennings又は「EHP」接着パターンがある。他の共通するパターンは、約15%から約23%の接着面積に約460点/平方インチ(約71点/平方センチメートル)の接着点を含む高密度のダイアモンド又は「HDDパターン」、及び例えば窓のスクリーンのような、名前が示すようにワイヤー織りパターンを含む。典型的には、接着面積の割合は、布又はウエブの領域のおよそ10%からおよそ30%又はそれより多い範囲で変化する。別の知られた熱カレンダー接着法は、Stokes他の米国特許第5,858,515号に教示されているような、「パターン非接着法」又は「点状非接着法」又は「PUB」接着であり、連続する接着面積は、複数の別個の非接着領域を定める。熱接着(点状接着又は点状非接着)は、層の内部に及び/又は多層の積層体に対し、接着繊維により個々の層に一体性を与え、このような熱接着は、層を一緒に保持し、粘着性のある積層体材料を形成する。
【0022】
ここで用いられる「モノリシック」という用語は、「孔なし」を意味し、したがって、モノリシックフィルムは、孔なしフィルムである。フィルムは、モノリシックフィルムの物理的処理によって形成された孔ではなく、重合処理により形成された分子スケールの断面サイズの通路を有する。通路は、フィルムを通して水分子(又は他の液体分子)が分散することができる導管としての作用を果たす。モノリシックフィルムにおける濃度勾配の結果として、モノリシックフィルムを通る蒸気の伝導が起こる。この過程は、活性化拡散と呼ばれる。水(又は他の液体)が、フィルムの身体側で蒸発すると、水蒸気の濃度が増加する。水蒸気は、フィルムの身体側の表面上に凝縮し、溶解性である。液体として、水分子はフィルム内に溶解する。水分子は、次にモノリシックフィルムを通して拡散し、低い水蒸気濃度を持つ側で、空気に再蒸発する。
【0023】
ここで用いられる「マイクロポーラスフィルム」又は「マイクロポーラス充填剤入りフィルム」は、フィルムを延伸し又は方向付けする間に、フィルムのマイクロポーラスの発達又は形成を可能にする充填剤材料を含むフィルムを意味する。
【0024】
ここで用いられる「充填剤」という用語は、フィルム形成ポリマー又はポリマーの混合物に付加することができ、押し出されたフィルムと化学的に干渉したり、悪影響を与えたりすることがなく、フィルム全体に均一に分散することが可能な粒状物及び他の形態の材料を含む意味のものである。一般的には、充填剤は、粒状物形態とし、通常は約0.5ミクロンから約8ミクロンの範囲の平均した粒子の大きさを持つ球状形状を持つ。一般的には、充填材を利用したフィルムは、通常は、フィルムの総重量を基本として約30パーセントから約70パーセントまでの充填剤を含む。充填剤の例は、炭酸カルシウム(CaCO3)、様々な種類の陶土、シリカ(SiO2)、アルミナ、硫酸バリウム、炭酸ナトリウム、タルク、硫酸マグネシウム、二酸化チタン、沸石、硫酸アルミニウム、セルロース型粉末剤、珪藻土、硫酸マグネシウム、炭酸マグネシウム、炭酸バリウム、カオリン、雲母、炭素、酸化カルシウム、酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム、パルプ粉末剤、木材粉末剤、セルロース派生物、ポリマー粒子、チタン及びチタン派生物を含む。充填剤粒子は、ステアリン酸のような脂肪酸で被膜されることがあり、粒子(嵩で)の自由流れを促進し、更にポリマーマトリックスに分散し易くすることができる。
【0025】
ここで用いられる「通気性」という用語は、布又は材料面積当たりの水蒸気透過率(WVTR)を意味する。通気性は、1日当たりの平方メートル当たりの水をグラム(g/m2/24時間)で計測したものである。WVTR材料は、ASTM Standard E96−80にしたがって計測される。代替的には、3000g/m2/24時間より大きいWVTRを持つ材料としては、例えば、ミネソタ州ミネアポリスのModern Controls,Inc.(MOCON)より商業的に入手可能なPERMATRAN−W 100K水蒸気透過分析システムが使用される。更に、ここで用いられる「通気性のある」という用語は、少なくとも300g/m2/24時間のWVTRを持つ布を意味する。
【0026】
本発明は、弾性の吹き込み成形されたフィルム及び1つ又はそれより多い繊維性不織ウエブを含む弾性積層体を形成するための効率的なインライン法を提供するものである。実施形態においては、この方法は、機械横方向の伸長性及び回復性を持つ弾性積層体、機械方の伸長性及び回復性を持つ弾性積層体、及び機械方向と機械横方向両方の伸長性及び回復性を持つ弾性積層体を含む。本発明は、以下の説明及び実施形態を描いた図面を参照して述べられる。これらの実施形態は、本発明の全部の範囲を表すものではなく、添付された特許請求の範囲により含まれる修正及び均等物の形で広く適用されることが、当業者に明らかである。更に、一実施形態の部分として述べられ又は描かれている特徴は、別の実施形態において利用し、更に別の実施形態とすることができる。特許請求の範囲は、すべてのこのような修正及び均等のものを含むことが意図されている。
【0027】
図1を参照すると、本発明の方法の実施形態が示されている。すでに述べたように、この方法は、弾性の吹き込み成形されたフィルム及び1つ又はそれより多い繊維性不織ウエブを含む積層体を形成する。図1に示されているように、全体を6で示されている工程は、熱可塑性ポリマー化合物の吹き込み成形されたフィルムのバブル状体10を含むもので、この弾性ポリマーは、押し出し機(図示されず)から押し出され、次に当業者に知られている環状ダイ8から吹き込みを行って吹き込み成形されたフィルムを形成する。吹き込み成形されたフィルムのバブル状体は、対のローラー14及び16の間に形成される圧潰ニップ12に導かれる。圧潰ニップ12は、吹き込み成形されたフィルムのバブル状体10を圧潰して形成途中のフィルムシート形状に平坦にする。「形成された」とは、吹き込み成形されたフィルムのバブル状体から、平坦なフィルムシートが正に形成される、或いはフィルムシートに新しく形成されることを意味する。更に、フィルムが、溶融状態又は部分的に溶融状態にある場合、及び/又は対のローラー14及び16が加熱されたローラーである場合には、ニップ12における圧縮力が、フィルムのバブル10の2つの側部を互いに接着させ、本質的には単一の形成途中のフィルムシートを形成する。一方、内部冷却気体がバブルの内側に導かれるか、或いは押し出しと圧潰の間に十分な時間を経過させて、フィルムを急冷するか又は周囲環境内で冷却させた場合、及び/又は、対のローラー14及び16が冷却ローラーである場合には、バブル10の2つの内側表面側部は互いに接着せず、形成途中のフィルムシートは、2つの分離可能なフィルム層又はシートを含むものとなる。このような分離可能なフィルム層は、圧潰されたフィルムシートの幅の範囲の1つの側部に沿ってスリット形成し、フィルムを圧潰されたときの幅のおよそ二倍の幅に開くことにより、或いは両方の側部に沿ってフィルムシートを圧潰して2つの個々の非粘着性弾性フィルム層に切り離すことにより分離することができる。
【0028】
図1に戻ると、少なくとも第一繊維性不織ウエブ18がサプライロール22から繰り出され、繊維性不織ウエブ18がガイドローラー26によって圧潰ニップ12に導かれて、フィルムシートがバブル10から圧潰される時に、形成途中のフィルムシートの側部表面に接触して、積層化される。この点で、圧潰ニップ12は、積層化ニップとして機能する。フィルムがまだ溶融状態又は部分的溶融状態にある場合に、及び/又は対のローラー14及び16が加熱ローラーである場合には、ニップ12の圧縮力は、繊維性不織ウエブ18をフィルム表面に直接接着させ、フィルムと不織ウエブ18を互いに接着させて二層積層体又は二層材料とする。一方で、フィルムが少なくとも部分的に溶融状態ではない場合、又は付加的積層体接着力が望ましい場合には、任意の接着剤アプリケーター30を使用して、繊維性不織ウエブ18の表面又は表面の部分を接着剤化合物で被覆することができる。接着剤アプリケーター30は、例えば、溶融スプレー接着剤アプリケーター又はスロット被覆接着剤アプリケーターなどの、当業者に知られている適当な装置とすることができる。
【0029】
繊維性不織ウエブ18及び形成途中のフィルムシートが、圧潰ニップ12で積層体に形成された後、弾性積層体材料34は、ガイドローラー36によって、巻き取りロール38に導かれて、貯蔵のために巻き上げられる。代替的には、弾性積層体材料34は、ロール状に巻き上げられて貯蔵されずに、様々な変換又は製品形成操作に導かれる。
【0030】
別の実施形態においては、形成された弾性フィルムシートの各々の側部上に繊維性不織ウエブを含む、三重積層体又は二層材料を形成することが望ましい。引き続き図1を参照すると、第二繊維性不織ウエブ20がサプライロール24から繰り出され、第二繊維性不織ウエブ20は、ガイドローラー28によって、圧潰/積層ニップ12に導かれ、第一繊維性不織ウエブ18が積層された側部とは反対側の、形成途中のフィルムシートの側部表面に接触する。上記したように、繊維性不織ウエブが積層される時にフィルムが少なくとも部分的に溶融状態にないか、又は付加的に積層接着力が望まれる場合には、第二繊維性不織ウエブ20の表面又は表面の部分を接着剤化合物で被覆するために、任意の接着剤アプリケーター32が使用される。倍幅の二重積層体又は二層材料を形成するためには、或いは2つの分離した二重積層体材料を同時に形成するためには、吹き込み成形されたフィルムのバブル状体が圧潰ニップ12で圧潰される時に、バブル状体10の2つの内側表面側が互いに接着しないように、該バブル状体を十分に急冷する方法を使用することができる。上記したように、これは、内部冷却気体がバブル状体の内側に導かれる場合、又は押し出しと圧潰の間に十分な時間が経過する場合、及び/又は対のローラー14及び16が冷却されたローラーである場合に行われる。三層積層体として本来形成されたこのような材料は、1つの側部に沿ってスリット加工され又は切断されて、倍幅の二重積層体に開いた状態とすることができるか、又は両方の側部に沿ってスリット加工して、2つの個々のシートを形成するように切り離すことができる。
【0031】
弾性積層体に使用されるために選択される繊維性ウエブは、不織ウエブ材料、布材料又は編み材料のような、少なくとも1つの方向に伸長可能な、どんな繊維性層とすることもできる。しかしながら、製造の容易さ及び速度のために、かつ、比較的経費が安いので、弾性積層体の形成のために不織ウエブ材料を使用することは、極めて妥当なことである。このような繊維性不織ウエブは、例えば、スパンボンドウエブ、メルトブローンウエブ及びカーデッドウエブを含む。すでに述べたように、選択される繊維性ウエブは、弾性積層体材料の望ましい伸長力及び回復力より小さくはない程度に、少なくとも1つの方向に伸長することが可能でなければならない。
【0032】
図1に示された実施形態について特に述べると、繊維性不織ウエブは、機械横方向に少なくともある程度の伸長性を持たなければならない。ロール22又は24上に供給される繊維性不織ウエブが、圧潰ニップ12での積層化の前に、供給された状態での伸長性より大きい伸長性を持つようになることが望ましい場合には、対の溝付きローラー42、44及び48、50それぞれの間に任意的に段階的延伸ニップ40及び46を採用して、繊維性不織ウエブ18又は20の1方又は両方に機械横方向の段階的伸長を与えるようにすることは利点がある。段階的伸長のための溝付きローラーは、当業者によく知られており、ここでは詳細には述べない。簡単に言うと、溝付きローラーは、心棒又は車軸に間隔をもって取り付けられた一連のディスク又はリングから構成することができ、或いは、ローラーの表面に切り込まれた、一連の周方向ピーク及び溝とすることができる。1対の適合する溝付きローラーが、次に、1つのローラーのピークがもう一方の溝に嵌合し、更にその逆に置かれるようにして、「ニップ」を形成するが、典型的なニップ形成ローラーの場合のように、実際の圧縮接触は何も必要としない。
【0033】
このようなローラー配列を通って通過したシート形態の材料は、段階的に機械横方向に伸長され又は延ばされる。材料が、溝付きローラー配列を通過した後、材料が十分に収縮しないか又は機械横方向の最初の寸法又は幅の望ましい量にまで収縮しない場合には、更に収縮させるために、機械方向の引っ張り力を付与することができる。このようにすれば、収縮された材料が弾性フィルムに積層される時、およそ少なくとも付与された段階的伸長の範囲まで、機械横方向の伸長が可能になる。繊維性不織ウエブを段階的に伸長させることが望ましい場合には、段階的伸長の付与の直前にウエブに熱を与えて、ウエブをある程度弛緩させ、伸張させることが望ましい。熱は、例えば、加熱空気、赤外線加熱機、加熱されたニップ形成ローラー、又は1つ又はそれより多い加熱されたローラー又は蒸気キャニスターなどの周りにウエブを部分的に巻きつけることなどの、当業者に知られた適当な手段のいずれかによってウエブに付与することができる。更に、又は代替的には、溝付きローラー自体にも熱を付与することが望ましい。
【0034】
ここで述べられている方法の実施形態において使用する繊維性不織ウエブを形成するのに適当なポリマーは、スパンボンド、メルトブローン、カーデッドウエブ及び同様のものなどの、不織ウエブを形成するための一般的に適当な、知られているポリマーを含み、更に、例えば、ポリオレフィン、ポリエステル、ポリアミド、ポリカルボネート、及びこれらのコポリマー及び混合物を含む。ポリマーは、繊維、残留溶媒、顔料又は着色剤及び同様のものに望ましい特性を与えるために、処理補助剤などの他の添加剤又は処理化合物などの他の添加剤を含むことが望ましいことに留意するべきである。
【0035】
適当なポリオレフィンは、例えば、高密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン及び線状低密度ポリエチレンなどのポリエチレン、例えば、アイソタクチックポリプロピレン、シンジオタクチックポリプロピレン、アイソタクチックポリプロピレンとアタクチックポリプロピレンの混合物などのポリプロピレン、例えば、ポリ(1−ブチレン)及びポリ(2−ブチレン)などのポリブチレン、例えば、ポリ(1−ペンテン)及びポリ(2−ペンテン)などのポリペンテン、ポリ(3−メチル−1−ペンテン)、ポリ(4−メチル−1−ペンテン)、及びコポリマー及びこれらの混合物を含む。適当なコポリマーは、エチレン/プロピレン及びエチレン/ブチレンコポリマーなどの2つ又はそれより多い異なる不飽和オレフィンモノマーから形成されたランダム及びブロックコポリマーを含む。適当なポリアミドは、ナイロン6、ナイロン6/6、ナイロン4/6、ナイロン11、ナイロン12、ナイロン6/10、ナイロン6/12、ナイロン12/12、カプロラクタム及びアルケン酸化物ジアミンのコポリマー、及び同様のもの、更にこれらの混合物及びコポリマーを含む。適当なポリエステルは、ポリ(ラクチド)及びポリ(乳酸)ポリマーと同様に、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリテトラメチレンテレフタレート、ポリシクロヘキセレン−1、4−ジメチレンテレフタレート、及びこれらのイソフタレートコポリマー、同様にこれらの混合物を含む。
【0036】
例えば、ポリオレフィンなどの非弾性ポリマーから形成された繊維性不織ウエブは、一般的には、非弾性とみなされ、望ましい程度の伸長性は持っていない。上記したように、不織ウエブが低い伸長性であると、形成された積層体材料は、その弾性特性がかなり制限されたものとなる。したがって、望ましい伸長性及び回復性の方向において、少なくとも幾らかの伸張性のある繊維性不織ウエブを使用するように注意することが必要である。例として、当業者に知られているステープル繊維のカーデッドウエブは、機械横方向より機械方向に、極めて大きな繊維方向を持つことが一般的に知られている。より多くの繊維が機械方向に配列されるので、カーデッドウエブは、機械方向よりも機械横方向に固有の伸長性を持つ傾向がある。更に、この方法に使用されるために選択される繊維性不織ウエブとして低い基本重量のものを利用することは、このような不織ウエブ層がスパンボンドウエブ、メルトブローンウエブ、カーデッドウエブなどであるかどうかにかかわらず、より大きな伸長性を可能にする。
【0037】
使用するために選択された繊維性不織ウエブが、機械横方向に十分な伸長性を持たない場合には、更に図1に描かれているような、段階的伸長装置を利用することが望ましくない場合は、繊維性不織ウエブは、「ネック付与した」不織ウエブとして供給される。「ネック付与した」不織ウエブは、1つの方向に、通常は機械方向に伸長されたものであり、ウエブにしわを形成させ、更に一般的には、ウエブの機械横方向寸法を減少させる。不織ウエブがネック付与した状態又は伸び状態にあるときに、このようなネック付与した不織ウエブが弾性フィルムに結合されると、不織ウエブ(及び形成された積層体)は、ネック付与した方向に対して垂直な方向に伸長可能になる。前もってネック付与された材料のロールとして繊維性不織ウエブを供給する代りに、材料がサプライロール22及び/又は24から繰り出される速度より速い線速度で、ローラー14及び16を駆動することにより、積層化工程の間に材料にネック付与してもよい。工程中にネック付与する時は、段階的伸長又は溝付きローラーによる処理に関して上記したように、任意の不織ウエブ加熱手段を利用することが望ましい。ウエブ材料へのネック付与は、例えば、Mormanの米国特許第5,336,545号、第5,226,992号、第4,981,747号、及び第4,965,122号に記載されており、その全体は引用によりすべてここに組み入れられる。
【0038】
更に、繊維性不織ウエブの初期接着(すなわち、不織ウエブのフィルムシートへの積層接着ではなく、不織ウエブ自体を固めるための接着)は、例えば、上記したような不織ウエブの熱による点状接着又はスポット接着などの、不織ウエブの接着に適した公知の方法のいずれかによって形成することができる。代替的には、繊維が、異なる融点の成分ポリマーを持つ多成分繊維の場合には、当業者によく知られている形式の通気式接着機を有利に利用することができる。一般的に言うと、通気式接着機は、多成分繊維のウエブを通して加熱された空気の流れを導き、これにより、望ましくは低融点ポリマー成分のポリマー溶融温度又はこれより高いが高融点ポリマー成分の溶融温度より低い温度の加熱空気を利用することにより、繊維間接着を形成する。更に他の代替的手法として、繊維性不織ウエブは、例えば、接着剤接着、超音波接着又は加水交絡又は針挿通処理のような交絡接合などの当業者によく知られている他の方法を利用して接着される。
【0039】
繊維性不織ウエブに利用される初期接着の形式は重要ではないが、不織材が、ネック付与されない状態で機械横方向の伸長性を持つことが望ましい場合には、形成途中のフィルムシートと積層化される工程中の点まで不織ウエブを移送させることができる最少量の接着剤を使用することが有益である。例として、不織ウエブは、低割合の接着面積を持つ点状接着法で接着される。別の例として、不織ウエブは、繊維ウエブ中に及びウエブを通して、加熱された空気を吹き込む空気ナイフ、例えばホットエアーナイフ又はArnold他の米国特許第5,707,468号に記載されている「HAK」などによって極めて軽き固めることができ、この特許の全体は引用によりここに組み入れられる。
【0040】
更に別の例として、不織ウエブは点接着法で接着することができ、この場合には、接着要素又は接着「ピン」の配列は、ピン要素が、機械横方向より機械方向の方に大きい寸法を持つように配列される。主軸が実質的に機械方向に配列された線形又は長方形形態のピン要素が、この例である。代替的に、又は付加的に、有用な接着パターンは、非接着領域又は実質的に非接着領域の「通路」又は線が機械方向に向くようにピン要素を配列して、不織布が機械横方向に付加的な弾力性又は伸長性を持つようにすることである。その全体が引用によりここに組み入れられるLevyとMcCormackの米国特許第5,620,779号に記載された接着パターン、特に、ここに記載された「リブ・ニット」接着パターンは有用である。
【0041】
繊維性不織ウエブの特性すなわち物理的特性は、少なくとも部分的に布の密度又は開口度によって制御される。一般的に言うと、捲縮したフィラメント又は繊維から形成された繊維性不織ウエブは、捲縮されていないフィラメントの類似した不織ウエブと比較して、低密度で、嵩高の、改善された弾性を持つ。このような嵩高の、低密度の繊維性不織ウエブ層は、肌と接触する用途において使用するのに特に望ましく、弾性積層体に布のような手触りを与えるものとなる。
【0042】
更に、捲縮繊維は、繊維性不織ウエブ又はウエブの伸長性を助けることができる。不織布内で望ましい伸長方向に主として方向付けされた捲縮繊維(又は望ましい伸長方向に主として方向付けされた繊維部分)は、繊維の縮みが伸びる分だけ幾分多くの「弾力性をもつ」か、又は延伸する。溶融紡糸された多成分フィラメントを捲縮する様々な方法は、当業者に知られている。その全体が引用によりここに組み入れられるDavies他の米国特許第3,595,731号及び第3,423,266号に記載されているように、二成分繊維又はフィラメントに機械的な捲縮を与え、得られた繊維を不織ウエブに形成するか、又は、適当なポリマーが使用される場合には、二成分の繊維又はフィラメントで形成された潜在的らせん状捲縮を、形成されたウエブの加熱処理によって活性化する。代替的には、その全体が引用によりここに組み入れられるPike他の米国特許第5,382,400号に記載されているように、繊維又はフィラメントが不織ウエブに形成される前に繊維又はフィラメントで潜在的らせん状捲縮を活性化するために、加熱処理が使用される。二成分繊維の代替物として、その全体が引用によりここにすべて組み入れられるShelleyとBrownの米国特許第6,632,386号、Maldonado他の米国特許第6,446,691号、及びPike他の米国特許第6,619,947号に記載されている教示を利用することにより、繊維捲縮が、単一種フィラメント繊維(1つの成分を持つ繊維)において形成される。
【0043】
一般的に言うと、繊維性不織ウエブの基本重量は、適当なものとして、約7gsm又はこれより小さいものから100gsm又はこれより大きいものまでとすることができ、より特定的には、約10gsm又はこれより小さいものから約68gsmまで、特定的には、約14gsmから約34gsmまでの基本重量を持つことができる。
【0044】
積層体に付与された繊維性不織ウエブのいずれか又は両方は、これ自体を多層構造とすることができる。繊維性不織ウエブを多層積層体構造にする特定の例は、その全体が引用によりここにすべて組み入れられるBrock他の米国特許第4,041,203号、第4,766,029号、Timmons他の米国特許第5,464,688号、及びCollier他の米国特許第5,169,706号に記載されているような、スパンボンド−メルトブローン−スパンボンド積層体を含む。別の例として、弾性積層体において使用するためにスパンボンド繊維性不織ウエブが選択される場合には、スパンボンドウエブ自体は、後続の多群紡糸が、前の多群紡糸から堆積されたばかりの繊維層上の繊維に堆積するようにして、多群紡糸機械上で形成され、このためにこのような個々のスパンボンド不織ウエブは、多層構造とみなされるものとなる。この場合には、繊維性不織ウエブに堆積された繊維の様々な層は、同じものとすることができるか、又は基本重量及び/又は組成、型、大きさ、捲縮の程度に関して、及び/又は形成された繊維の形状において異なるものとすることができる。別の例として、単一の繊維性不織ウエブは、2つ又はそれより多い、スパンボンドウエブ、カーデッドウエブなどの個々に形成された層として付与され、繊維性不織ウエブを形成するために互いに接着され、更にこれらの個々に形成された層は、上記したように、形成法、基本重量、組成及び繊維に関して異なるものとすることができる。
【0045】
上記したように、弾性フィルムシートは、吹き込み成形されたフィルムとして押し出される。吹き込み成形されたフィルムは、当業者によく知られており、ここでは詳細について述べない。短く言えば、吹き込み成形されたフィルムの形成は、空気のような気体の使用を含み、溶融ポリマーが環状ダイから押し出された後、溶融状態の押し出されたポリマーのバブルを拡大する。吹き込み成形されたフィルムの形成法は、例えば、Raleyの米国特許第3,354,506号、Schippersの米国特許第3,650,649号及びSchrenk他の米国特許第3,801,429号に教示されており、その全体は引用によりここにすべて組み入れられる。膨らみ比(膨らまされたフィルムの周長とフィルム押し出し型の内円の周長の比)は、押し出されたポリマーの量によって、或いはバブルを拡大するために使用される気体の量によって制御されることに留意するべきである。圧潰されたフィルムシートの幅が、これと積層化するために入手可能な繊維性不織ウエブの幅に適合するように膨らみ比を制御することにより、1方の材料が他方の幅の範囲を超える重なり部分、したがって、これに関連する切断縁による廃棄部分は、際立って減少されるか、或いはほとんどなくなる。更に、又は代替的には、圧潰されたフィルムシートの幅は、入手可能な繊維性不織ウエブ及び最終製品形態に使用される弾性積層体材料の望ましい幅両方に適合するように嵌合され、これにより、弾性積層体自体が最終製品に適合するために切断されなければならない時に発生することがある無駄を減少する。
【0046】
一般的には、最終不織フィルム積層体材料の弾性フィルムシートは、約5gsm又はこれより小さい基本重量から約100gsm又はこれより大きい基本重量を持つことができる。より望ましくは、弾性フィルムシートは、約5gsmから約68gsmの基本重量を、更に望ましくは、約5gsmから約34gsmの基本重量を持つことができる。弾性材料は、形成するのに高価な場合があるので、弾性フィルムシートは、弾性積層体材料に望ましい伸長及び回復の特性を与える限り、できるだけ基本重量を小さくすることが望ましい。
【0047】
多くのエラストマー性ポリマーが、繊維、発泡体、及びフィルムを形成するのに適していることが知られている。弾性の吹き込み成形されたフィルムを形成するのに有用な熱可塑性ポリマー化合物は、適当な弾性繊維形成樹脂又はフィルム形成樹脂として知られている弾性ポリマーのいずれか、例えば弾性ポリエステル、弾性ポリウレタン、弾性ポリアミド、エチレン及び少なくとも1つのビニルモノマーの弾性コポリマー、ブロックコポリマー、及び弾性ポリオレフィンを含むことが望ましい。弾性ブロックコポリマーの例は、一般式A−B−A′又はA−Bを有するものを含み、ここでA及びA′は各々が、ポリ(ビニルアーレン)などのスチレン性半組成物を含む熱可塑性ポリマーエンドブロックであり、Bは、複合ジエン又は、例えばポリスチレン−ポリ(エチレン−ブチレン)−ポリスチレンブロックコポリマーのような低アルケンポリマーなどのエラストマー性ポリマーミッドブロックである。Taylor他の米国特許第5,332,613号に記載されているような、A−B−A−Bテトラブロックコポリマーからなるポリマーも含まれる。このようなテトラブロックコポリマーの例は、スチレン−ポリ(エチレン−プロピレン)−スチレン−ポリ(エチレン−プロピレン)又はSEPSEPブロックコポリマーである。これらのA−B−A′及びA−B−A−Bコポリマーは、KRATON(登録商標)という商標名で、テキサス州ヒューストンのKraton Polymersより、幾つかの異なる組成物において入手可能である。他の商業的に入手可能なブロックコポリマーは、SEPTON(登録商標)という商標名で、日本の岡山のKuraray Company,Ltd.より入手可能な、SEPS又はスチレン−ポリ(エチレン−プロピレン)−スチレン弾性コポリマーを含む。
【0048】
弾性ポリオレフィンの例は、「シングルサイト」又は「メタロセン」触媒法により形成されたもののような、超低密度弾性ポリプロピレン及びポリエチレンを含む。このようなポリマーは、ENGAGE(登録商標)の商標名でミシガン州ミッドランドのDow Chemical Companyより商業的に入手可能であり、「Elastic Substantially Linear Olefin Polymers」という名称の、Lai他の米国特許第5,278,272号及び第5,272,236号に記載されている。例えば、その全体が引用によりここに組み入れられるYang他の米国特許第5,539,056号及びResconi他の米国特許第5,596,052号に記載されたある種のエラストマー性ポリプロピレン、及びミシガン州ミッドランドのDow ChemicalからのAFFINITY(登録商標)EG8200及びテキサス州ヒューストンのExxonからのEXACT(登録商標)4049、4011及び4041などのポリエチレン、及びその混合物も有用である。
【0049】
弾性フィルム層を含むフィルム層又はシートは、一般的には、液体、蒸気及び気体の通過に対するバリアとして機能する。しかしながら、弾性フィルムシートは、通気性、すなわち水蒸気及び/又は気体を通過させることが望ましい。同じく通気性である弾性フィルムシート層は、水蒸気を通過させ更に肌の過度の水化を減少させて、着用者に増加した使用中の心地よさを提供し、より冷たい感覚を与えることが可能である。したがって、通気性弾性積層体材料が望ましい場合には、使用される熱可塑性弾性材料は、水性液体の通過のバリアとして機能し、かつ水蒸気及び空気又は他の気体を通過させることが可能な、通気性モノリシック又はマイクロポーラスバリアフィルムとすることができる。モノリシック通気性フィルムは、例えば、ポリウレタン、ポリエーテルエステル、ポリエーテルアミド、EMA、EEA、EVA及び同様のものなどの良好な水蒸気透過率又は拡散率を固有に持つポリマーを含む場合には、良好な通気性を示す。弾性通気性モノリシックフィルムの例は、その全体が引用によりここに組み入れられるYing他の米国特許第6,245,401号に記載されており、熱可塑性(エーテル又はエステル)ポリウレタン、ポリエーテルブロックアミド、及びポリエーテルエステルなどのポリマーからなるものを含む。
【0050】
前述したように、通気性弾性積層体材料が望まれる場合には、マイクロポーラス弾性フィルムを使用することができる。マイクロポーラス通気性フィルムは、例えば、炭酸カルシウム粒子のような充填材材料を、通常はフィルム重量の約30パーセントから70パーセントの量で含む。この場合、充填材含有フィルム(又は「充填材入りフィルム」)は延伸され或いは配向付けされて、フィルム内の充填材粒子周りの微小空洞を開放し、微小空洞がフィルムを通して空気及び蒸気を通過させる。充填材を含む通気性マイクロポーラス弾性フィルムは、例えば、その全体が引用によりここに組み入れられるMcCormack及びHaffnerの米国特許第6,015,764号及び第6,111,163号、Morman及びMilicevicの米国特許第5,932,497号、及びTaylor及びMartinの米国特許第6,461,457号に記載されている。接着剤を持つ他の通気性フィルムは、McCormackの米国特許第5,855,999号及び第5,695,868号に記載されており、いずれもその全体が引用によりここに組み入れられる。更に、その全体が引用によりここに組み入れられるMcCormack他の米国特許第5,997,981号に記載された多層通気性フィルムが有用である。更に他の適当な通気性フィルム及びフィルム化合物は、2003年8月22日付けの、「Microporous Breathable Elastic Films,Methods Of Making Same,And Limited Use Or Disposable Product Applications」という名称の、本出願人に譲渡されたMcCormack及びShawverの米国特許出願一連番号10/646,978号に記載されており、その全体は引用によりここに組み入れられる。
【0051】
本発明の更に別の実施形態においては、通気性弾性積層体材料が望ましい場合に、セル粗織状の弾性フィルムが、通気性を付与するために使用される。通気性セル粗織状の弾性フィルムは、弾性ポリマー樹脂と、弾性フィルム内にセルを形成する気体を取り除くように分解又は反応するセル開放剤を混合することにより形成される。セル開放剤は、アゾジカルボンアミド、フルオロカルボン、例えば塩化メチレン、水などの低い沸点を持つ溶媒、或いはセル開放剤又は膨らまし剤となるような、当業者に知られている他の薬剤とすることができ、フィルムダイ押し出し工程で経験する温度で蒸気を発生する。セル粗織状の弾性フィルムは、Thomas他のPCT出願番号PCT/US99/31045(2000年7月6日付けのWO 00/39201)に記載されており、その全体は引用によりここに組み入れられる。
【0052】
別の例として、バリア特性が特に重要ではないか、又は望ましくない状況においては、積層体に通気性を付与することが望ましい。このような状況においては、弾性フィルムシート自体又は弾性積層体全体のいずれかが、蒸気又は気体を通過させることが可能な積層体を付与するために、穿孔され或いは微孔形成される。このような微孔又は孔は、例えば、加熱ピン又は周囲温度のピンを使用して、スリットによる孔形成又はピンによる孔形成などのような当業者に知られている方法によって成される。
【0053】
図2を見ると、機械横方向弾性特性或いは機械方向弾性特性のいずれか、又は機械横方向及び機械方向弾性特性を持つ二層又は三層の不織/吹き込み成形されたフィルム弾性積層体を形成することが可能な、本発明の方法の別の実施形態が示されている。図2の方法の実施形態は、全体が106で示されており、図1で示された実施形態と類似しているが、工程106は、望まれるならば、図1と異なる通路に沿って繊維性不織ウエブを導くことが可能で、その結果、圧潰されたフィルムシートが圧潰ニップ112を出た後で、工程のある点で弾性フィルムシートの側部と繊維性不織ウエブが第一接触する。しかしながら、望まれるならば、図2に示された方法は、図1に関して上述したように、機械横方向に伸長可能な弾性積層体材料を形成するために利用される。すなわち、繊維性不織ウエブ118、120の1方又は両方が、サプライロール122、124から繰り出され、ガイドローラー126、128に導かれて、ローラー114、116の間に定められる圧潰ニップ112において、吹き込み成形されたフィルムのバブル110が圧潰ニップ112で圧潰される時、形成途中のフィルムシートの側部に積層化される。
【0054】
しかしながら、機械方向弾性積層体材料を形成するために、工程106が利用される。機械方向伸長性及び回復性を持つ弾性積層体を形成することが望ましい場合には、第一繊維性不織ウエブ118及び/又は第二繊維性不織ウエブ120は、ローラー162及び164の間に形成された第二ニップ160において弾性フィルムシートに積層されるように、圧潰ニップ112を通して導かれる。ローラー114及び116は第一速度で駆動され、ローラー162及び164は第二速度で駆動される。第二速度が第一速度より大きい場合には、圧潰された弾性フィルムシートは、圧潰ニップ112及び第二ニップ160を通して移動する時に、機械方向の引張力を受けることになる。
【0055】
この機械方向引張力は、弾性フィルムシートを、機械方向に伸長させ、又は伸ばすことになる。フィルムシートは弾性であるので、張力が取り除かれ、すなわち弛緩された時、フィルムは、最初の機械方向長さに向かって収縮する。フィルムが機械方向に収縮、すなわち短くなると、弾性フィルムの側部に接着されている第一繊維性不織ウエブ118及び/又は第二繊維性不織ウエブ120は、座屈するか又はギャザーを形成する。得られた弾性積層体材料は、繊維性不織ウエブのギャザー又は座屈が平坦な状態に引き戻されて、弾性フィルムを伸長させる程度だけ、機械方向に延伸可能になる。弾性積層体材料134は、次にガイドローラー136を回って巻き取りロール138に導かれ、貯蔵のために巻き取られるか、又はロール形態に巻き取られ及び貯蔵されずに、様々な変換又は製品形成操作に導かれる。機械方向の伸長性及び回復性だけを持つ弾性積層体材料を形成することが望まれる場合には、機械横方向の伸長性を持つウエブ材料を選択又は形成することに関して、何の特定の注意も必要とはしないことに留意するべきである。
【0056】
更に、図2に示される工程は、機械方向及び機械横方向の両方の伸長性及び回復性を持つ弾性積層体材料を形成するために使用される。工程に供給される第一及び/第二繊維性不織ウエブが、機械横方向に固有に伸長可能であるか、又は機械横方向により伸長可能となるように処理された場合、得られた積層体は、上述したギャザー寄せ技術により機械方向の伸長性を持ち、更に不織ウエブの機械横方向の伸長性により機械横方向の伸長性を持つ。図1に示されているように、繊維性不織ウエブは、予めネック付与した材料のロールとして供給されるか、又はローラー162及び164が、不織ウエブがサプライロールから繰り出される速度より大きい線速度で駆動される場合における、ニップ160より供給される機械方向引っ張り張力によりインラインでネック付与される。更に図1に示されているように、図2の工程106は、対の溝付きローラー142、144及び148、150の間にそれぞれ形成された段階的延伸用ニップ140及び146を任意に含むことができ、繊維性ウエブ118または120の1方又は両方に、機械横方向の段階的伸長を与えるために使用される。インラインのネック付与又はインラインの段階的伸長のために、上述したように、繊維性不織ウエブに熱を供給してウエブを弛緩させ、ネック付与又は段階的伸長を助けることが望ましい。
【0057】
図2に示されている方法は更に、繊維性ウエブの積層体を弾性フィルムシートに接着させることを助けるために、第一繊維性不織ウエブ118及び/又は第二繊維性不織ウエブ120の表面を又は表面の部分を接着剤化合物で被膜するために使用される接着剤アプリケーター130及び132を含む。上述したように、接着剤アプリケーター130及び132は、例えば、溶融スプレー接着剤アプリケーター又はスロット被膜接着剤アプリケーターのような、当業者に知られている適当な装置のいずれかとすることができる。代替的には、繊維性不織ウエブは、ニップ160で加熱ロール162、164を利用して、及び/又は当業者に知られているような、付加的な刻み目入り加熱パターン又は点接着法を使用することにより弾性フィルムシートに積層接着される。
【0058】
図1に関して上述したように、吹き込み成形されたフィルムのバブル状体110が、十分に急冷され又は冷やされて、バブル状体が、ニップ112において形成途中のフィルムシートの状態に圧潰された時に、圧潰フィルムシートの内側表面側部が互いに接着しない場合には、最初に三層積層体として形成された積層体材料の単一通過処理の間に、二層積層体材料の倍幅又は二積層体材料の2つの個々のシートのいずれかが形成されることになる。
【0059】
図2に示された方法の別の利点は、機械方向伸長性及び回復性に加えて、通気性に関することである。通気性弾性積層体を持つことが望ましく、かつ、吹き込み成形されたフィルムの熱可塑性ポリマー化合物が、マイクロポーラス弾性フィルムを形成するために充填剤入り弾性ポリマーを含む場合には、吹き込み工程の間に、フィルムのバブル状体に付与される延伸の大きさでは、最終弾性積層体材料で望ましい程度の通気性を持つことを可能とするのに十分ではない。これは特定的には、吹き込み工程の間に起こる膨らみ比のほとんどが、急冷された(すなわち冷やされた又は溶融状態ではない)ポリマーの伸長ではなく、溶融状態のポリマーの流動の結果であるからである。しかしながら、図2に関する上記の実施形態においては、ここでは第二速度(第二ニップ160で)は、第一速度(圧潰ニップ112で)より大きく、圧潰した弾性フィルムシートは、圧潰ニップ112及び第二ニップ160を通って移動するときに、機械方向引張力を経験する。この引張力は、フィルムが実質的に急冷され又は冷やされた後に、弾性フィルムの延伸をもたらし、充填材粒子又は前に形成された孔の大きさより増加させた孔の大きさの周囲に、付加的に孔形成を促進することができ、これにより弾性フィルムシート及び得られた積層体の通気性を増加させるものである。
【0060】
ここには図示されていないが、様々な付加的な潜在的加工及び/又はスリット形成、処理、孔形成、図形の印刷などの当業者に知られている最終段階、或いは他のフィルム、その他不織層などの他の材料を持つ化合物に、弾性積層体を積層することは、本発明の意図及び範囲から外れることなく行なうことができる。ウエブ材料処理の一般的な例は、ウエブ内に永久静電気帯電を誘導するためのエレクトレット処理、又は代替的な静電気防止処理、或いは、疎水性熱可塑性材料を含むウエブに湿潤性又は親水性を与える1つ又はそれより多い処理を含む。湿潤化処理剤は、内部処理としてポリマー溶融に組み込まれるか、或いは繊維又はウエブ形成に続く幾つかの点で局所的に加えられる。更に別のウエブ処理の例は、アルコール、アルデヒド及びケトンなどの低表面エネルギー液体に撥水性を与える処理を含む。このような液体撥水処理の例としては、フルオロカーボン化合物を、ウエブ又はウエブの繊維に局所的に、又は繊維が押出し形成される熱可塑性溶融物の内部に加えるというフルオロカーボン化合物の添加処理がある。
【0061】
付加的加工又は最終段階の別の例として、弾性ポリマー化合物が充填材入りフィルム化合物を含む場合には、機械方向の引張によって、或いは、張枠又は溝付きローラーによる処理などによって付加的レベルの伸長性を与えるか又は大きな通気性を与えるために、弾性積層体材料自体が機械方向又は機械横方向、或いはその両方に伸長される。更に別の例として、フィルムのバブル状体が圧潰された後及び/又は繊維性不織ウエブが弾性フィルムに積層された後、工程のある点で、上記した工程の実施形態に温度を制御した領域を加えて、最終弾性積層体に望ましい程度の収縮を制御し又は固定させるために、アニールを収縮及び/又は加熱し、及び/又は弾性積層体材料を冷却する。
【0062】
代替的実施形態の別の例として、繊維性不織ウエブは、予め形成され、かつ、ロールに巻き上げられたウエブの形態で弾性積層体形成工程に供給される必要性はない。代わりに、繊維性不織ウエブは、隣接するスパンボンド法、メルトブロー法、又はカーディング動作において形成され、積層化のために直前に形成された繊維性不織ウエブとして、弾性積層体材料製造工程に直接に向けられる。別の例として、繊維性不織ウエブは、ここでは非弾性ポリマーから形成されたウエブとして示されているが、これは必須ではなく、更に適当な繊維性不織ウエブは、1つ又はそれより多い弾性ポリマー、及び/又は弾性ポリマーと非弾性ポリマーの混合物を使用して形成することができる。
【実施例1】
【0063】
弾性積層体を形成するために前術した方法の実施形態の特定の例として、機械横方向の伸長性及び回復性を持つ三層弾性積層体を次の方法で形成することができた。繊維性不織ウエブは、ネック付与形態において、約34gsmの基本重量を持つネック付与したポリプロピレンスパンボンドとすることができ、図1に示された工程のような工程にロールとして供給される。繊維性不織ウエブは、実質的にはAppel他の米国特許第4,340,563号の教示にしたがって、形成されたポリプロピレンスパンボンド不織ウエブとすることができ、例えば、Mormanの米国特許第5,336,545号、第5,226,992号、第4,981,747号又は第4,965,122号におけるネック付与したウエブの教示にしたがって、実質的には機械方向に伸長させることによりネック付与され、積層工程の間に繰り出されるように、ロール上に巻き上げられる。繊維性不織ウエブは、約19インチ(約48.3センチメートル)の幅を持つ弾性積層体を形成するために、約19インチ(約48.3センチメートル)の幅のスパンボンドウエブとして供給される。
【0064】
弾性フィルムは、ポリスチレン−ポリ(エチレン−ブチレン)−ポリスチレン、又はKRATON(登録商標)1657Gという商標名で、テキサス州ヒューストンのKraton Polymersより入手可能なSEBSブロックコポリマーなどのペレット化された弾性ブロックコポリマーを、吹き込み成形フィルムラインに供給することにより、吹き込み成形することができる。望ましくは、このようなSEBS弾性ポリマーは、1つ又はそれより多いポリオレフィン及び/又は粘着剤と混合され、加工性を改善し及び/又はフィルムの最終形態の望ましい特性を向上させることができる。ポリオレフィンを含む弾性ポリマーと粘着剤との例示的混合は、KiefferとWisneskiの米国特許第4,789,699号に記載されており、その全体は引用によりここに組み入れられる。
【0065】
例示的吹き込み成形フィルムラインは、コネチカット州PawcatuckのDavis−Standardから入手可能で、要求される形態(ポリマー押し出し機、直径が3インチ(7.62センチメートル)の環状フィルムダイ、及び吹き込み装置)でKillion Blown Filmラインとして販売されている。弾性ポリマー化合物又は弾性ポリマー混合化合物は、約200℃に加熱され、一時間当たり約175ポンド(一時間に約79.4キログラム)の割合で環状フィルムダイに押し出される。環状ダイから押し出された溶融弾性フィルム化合物は、次に、大気温度のもとで空気を供給することにより、膨らみ比が約4になるまでフィルムにバブル状体を膨らませ、その後で、フィルムのバブル状体を圧潰することができる。フィルムのバブル状体は、次に、約19インチ(約48.3センチメートル)の幅でおよそ30gsmの基本重量を持つ形成途中のフィルムシートを形成するために、圧潰ニップにおいて圧潰される。
【0066】
2つの繊維性不織ウエブは、約300フィート/分(約91.4メートル/分)の速度でサプライロールから繰り出され、圧潰ニップに給送され、吹き込み成形されたフィルムのバブル状体が圧潰ニップに入って、1つの不織ウエブが形成途中のフィルムシートの各側部表面に押し付けられて、三重積層体材料を形成する。圧潰ニップを形成するローラーは、加熱ローラーであることが望ましく、これは、繊維性不織ウエブを形成途中のフィルムシートに接着することを可能にする。その後、機械横方向弾性積層体材料は、巻き取りロール上に取り上げられる。このような機械横方向弾性積層体の試料は、機械横方向にその幅の少なくとも約133%にまで伸長させることができ、更に伸長力が取り除かれた後は、その伸びの量の少なくとも約50%が回復又は収縮するものとなる。
【実施例2】
【0067】
弾性積層体を形成するために前述した方法の実施形態の別の特定例として、機械横方向と機械方向両方の伸長性及び回復性を持つ三層弾性積層体が、以下の方法で形成することができた。繊維性不織ウエブ及び弾性フィルム化合物、及び弾性フィルムのバブル状体の膨らみは、次の違いを除いて実施例1に関して上記したものでよい。繊維性不織ウエブは、約16インチ(約40.6センチメートル)幅のスパンボンドウエブとして供給される。また、圧潰ニップで繊維性不織ウエブを形成されたフィルムに結合するのではなく、図2に示された工程において、圧潰ニップで吹き込み成形されたフィルムのバブル状体が圧潰されて形成途中のフィルムシートの状態となった後、最初に各々の繊維性不織ウエブの1つを、工程中のある点において第二ニップにより、フィルムシートの一側面に押し付けるようにしてもよい。
【0068】
繊維性不織ウエブをフィルムシートに接着することを可能にするために、繊維性不織ウエブは、表面がフィルムシートに接触する前に、1側面に接着剤を付与されることが望ましい。接着剤は、テキサス州ヒューストンのHuntsman Polymersから入手可能なREXTAC(登録商標)接着剤ポリマーのようなものが望ましく、接着剤付与は、ジョージア州ドーソンビルのNordson Corporationから入手可能な、BC−62Porous Coat型のようなスロット被膜接着剤システムにより形成されることが望ましい。
【0069】
機械方向の伸長性を形成するために、繊維性不織ウエブサプライロール及び第二ニップのローラーのすべては、約300フィート/分(約91.4メートル/分)で駆動することができるが、圧潰ニップローラーは、約225フィート/分(約68.6メートル/分)、又はこれより小さい速度で駆動される。第二ニップより小さい線速度で圧潰ニップを駆動することにより、弾性フィルムシートは、繊維性不織ウエブが第二ニップでフィルムシートに接着される時に、機械方向に伸長される。弾性フィルムシートは、例えば、約19インチ(約48.3センチメートル)の幅から約16インチ(約40.6センチメートル)の幅に狭くすることにより、機械方向伸長の間にネック付与される(機械横方向に狭くなる)。
【0070】
三重積層体弾性材料は第二ニップを出た後、巻取りロールに向けられ、貯蔵のために巻き取られる。望ましくは、巻き取りロールの巻き取り速度は、第二ニップの速度より遅く、例えば約225フィート/分(約68.6メートル/分)とし、弾性フィルムを機械方向に収縮させ、更に繊維性不織ウエブのギャザー寄せを可能とする。このような機械横方向及び機械方向弾性積層体の試料は、機械方向と機械横方向のいずれか又はこれらの両方において、その長さ又は幅の少なくとも約133%にまで伸長することが可能であり、伸長力を取り除いた後、その伸びの量の少なくとも約50%が回復又は収縮するものとなる。
【0071】
ここで示された方法の実施形態により形成された弾性積層体は、医療ケアー製品、防護用衣類、埋葬用及び獣医用製品、及び個人用ケアー製品に使用されるのに、高度に適したものである。このような製品の例は、これらに制限されるものではないが、手術用ドレープ、ガウン及び包帯などの医療及び健康ケアー製品、カバーオール及び実験室用コートなどの防護用労働者用衣類、オムツ、訓練用パンツ、失禁用衣類及びパッドなどの幼児、子供及び大人用個人用ケアー吸収性製品、衛生用ナプキン、拭き布及び同様のものを含む。
【0072】
この方法は多用途であり、実施形態においては、機械横方向、機械方向、又は機械方向と機械横方向の両方向に伸長性及び回復性を持つ弾性積層体を形成することができる。また、フィルム膨らみ比は、積層される入手可能な繊維性不織ウエブの幅に緊密に適合し、及び/又は、最終製品に使用される弾性積層体材料の望ましい幅に緊密に適合した弾性フィルムの幅を形成するように制御することができるので、積層体成分の無駄な切断縁及び/又は積層体自体の切断片が大幅に減少される。更に、ここに示されている方法は、工程内装置を形成された弾性フィルムシートに接触させる必要性がほとんどない点で極めて有利であり、これによりフィルムシートは、形成された時又は形成された直後に、1つ又はそれより多い繊維性不織ウエブに積層されるので、フィルムシートの取り扱いを最小にまで減少させる。
【0073】
様々な特許が参照によりここに組み込まれたが、組み込まれた材料と記載された明細書の材料の間に一貫性がない範囲では、記載された明細書が優先する。更に、本発明は、その特定の実施形態に関して詳細が示されているが、様々な代替、修正及び他の変更を、本発明の意図及び範囲から外れることなく、本発明に対して行なうことできることが、当業者には明らかであろう。したがって、特許請求の範囲は、添付された特許請求の範囲に含まれるすべてのこのような修正、代替及び他の変更を含むことが意図されている。
【図面の簡単な説明】
【0074】
【図1】本発明の実施形態による弾性フィルム不織ウエブ積層体の形成方法を示す図である。
【図2】本発明の別の実施形態による弾性フィルム不織ウエブ積層体の形成方法を示す図である。
【符号の説明】
【0075】
10 バブル状体
12 圧潰ニップ
14 ローラー
18 繊維性不織ウエブ
22 サプライロール
30 接着剤アプリケーター
34 弾性積層体
36 ガイドローラー
38 巻き取りロール
42 溝付きローラー

【特許請求の範囲】
【請求項1】
弾性フィルム不織積層体を形成する方法であって、
弾性ポリマーを含む熱可塑性ポリマー化合物を押し出し、押し出された該熱可塑性ポリマー化合物に吹き込みを行って吹き込み成形されたフィルムのバブル状体を形成し、前記バブル状体を1対のローラーの間に形成された第一ニップに導いて前記バブル状体を形成途中のフィルムシートに圧潰し、少なくとも第一繊維性不織ウエブを準備し、前記少なくとも第一繊維性不織ウエブを前記ニップに導いて前記形成途中のフィルムシートの一側部に接触させて、前記フィルムシート及び少なくとも前記第一繊維性不織ウエブを含む積層体を形成することを特徴とする方法。
【請求項2】
弾性フィルム不織積層体を形成する方法であって、
弾性ポリマーを含む熱可塑性ポリマー化合物を押し出し、前記押し出された熱可塑性ポリマー化合物に吹き込みを行って吹き込み成形されたフィルムのバブル状体を形成し、前記バブル状体を第一速度で回転する1対の第一ローラーの間に形成された第一ニップに導いて、前記バブル状体をフィルムシートに圧潰し、前記フィルムシートを第二速度で回転する一対の第二ローラーの間に形成された第二ニップに導き、少なくとも第一繊維性不織ウエブを準備し、前記フィルムシートの一側部に接触するように少なくとも前記第一繊維性不織ウエブを前記第一ニップ又は前記第二ニップの1つに導いて、前記フィルムシート及び少なくとも前記第一繊維性不織ウエブを含む積層体を形成することを特徴とする方法。
【請求項3】
第二繊維性不織ウエブを準備し、前記第一繊維性不織ウエブが接触する前記側部とは反対側の前記フィルムシートの側部に接触するように前記第二繊維性不織ウエブを導いて、各々の側部に少なくとも1つの繊維性不織ウエブを持つフィルムシートを含む積層体を形成することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記第一ニップは、少なくとも前記1つの繊維性不織ウエブが供給される線速度より大きい線速度で作動されることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記フィルムシートは、前記フィルムシートに前記第一繊維性不織ウエブが接触する時、少なくとも部分的に溶融状態であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の方法。
【請求項6】
前記フィルムシートは、前記フィルムシートに前記第一及び第二繊維性不織ウエブが接触する時、少なくとも部分的に溶融状態であることを特徴とする請求項3に記載の方法。
【請求項7】
前記フィルムシートは、前記第二ニップにおいて前記第一繊維性不織ウエブに接触させられ、前記第二速度は前記第一速度より大きいことを特徴とする請求項2に記載の方法。
【請求項8】
更に、前記フィルムシートを少なくとも前記第一繊維性不織ウエブと接触させる前に、少なくとも前記第一繊維性不織ウエブに接着剤を付与する段階を含むことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の方法。
【請求項9】
少なくとも前記繊維性不織ウエブに接触させる前に、前記フィルムシートを少なくとも1対の溝付きローラーに供給し少なくとも前記第一繊維性不織ウエブを段階的に伸長する段階を更に含むことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の方法。
【請求項10】
前記第一及び第二繊維性不織ウエブに接触させる前に、前記フィルムシートを少なくとも2対の溝付きローラーに供給し前記第一及び第二繊維性不織ウエブを段階的に伸長する段階を更に含むことを特徴とする請求項3に記載の方法。
【請求項11】
少なくとも前記第一繊維性不織ウエブは、ネック付与した状態で供給されることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の方法。
【請求項12】
前記第一及び第二繊維性不織ウエブは、ネック付与した状態で供給されることを特徴とする請求項3に記載の方法。
【請求項13】
付加的ニップを準備して、前記付加的ニップに前記積層体を接着する段階を更に含み、前記接着は、熱接着及び超音波接着のグループから選択されることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の方法。
【請求項14】
請求項1又は請求項2に記載の方法から形成されたことを特徴とする弾性積層体。
【請求項15】
前記弾性積層体は、前記機械方向及び機械横方向に弾性であることを特徴とする請求項13に記載の弾性積層体。
【請求項16】
前記弾性積層体は、通気性であることを特徴とする請求項13に記載の弾性積層体。
【請求項17】
請求項3に記載の方法から形成されたことを特徴とする弾性積層体。
【請求項18】
前記弾性積層体は、前記機械方向及び機械横方向に弾性であることを特徴とする請求項17に記載の弾性積層体。
【請求項19】
前記弾性積層体は、通気性であることを特徴とする請求項17に記載の弾性積層体。

【図1】
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【図2】
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【公表番号】特表2007−535427(P2007−535427A)
【公表日】平成19年12月6日(2007.12.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−510729(P2007−510729)
【出願日】平成17年3月14日(2005.3.14)
【国際出願番号】PCT/US2005/008540
【国際公開番号】WO2005/110719
【国際公開日】平成17年11月24日(2005.11.24)
【出願人】(504460441)キンバリー クラーク ワールドワイド インコーポレイテッド (396)
【Fターム(参考)】