説明

多連円弧トンネルの施工方法

【課題】パイプルーフにて土圧を支持しながら併設トンネル同士を繋ぐ接合体をRC造にて施工する施工方法において、工期の大幅な短縮を図ることのできる多連円弧トンネルの施工方法を提供する。
【解決手段】2以上の併設するトンネル1,2を構築し、該トンネル1,2同士をその上下で円弧状のパイプルーフ3,3’で繋ぐとともに上下のパイプルーフ3,3’間に延びる支保工51,51を設置し、該パイプルーフとトンネルで包囲された領域の地盤を掘削するとともに該パイプルーフ3,3’の内側にトンネル1,2を繋ぐ接合体6,6’を形成するコンクリートを打設し、このコンクリートの硬化に並行して、支保工51,51に干渉しない領域に縁切りされた複数の本設構造体の分割体73,74を構築し、コンクリートの硬化後に支保工51を撤去し、分割体同士を繋いで本設構造体の一部または全部が施工される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、少なくとも3連以上の多連円弧トンネルの施工方法に係り、特にパイプルーフにて土圧を支持しながらトンネル同士を繋ぐ接合体をRC造にて施工するに際し、工期の大幅な短縮を図ることのできる多連円弧トンネルの施工方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
地下道路トンネルのランプ部をはじめとして地中にてトンネルを接合することによって断面が多連円弧状のトンネルを施工する方法として、従来は大規模な開削工法が適用されてきたが、用地確保、地上交通への影響、工期の長期化とそれに伴う工費の増大などから、より安全かつ経済的なトンネル接合方法が切望されており、建設各社が検討/開発を進めている。
【0003】
上記する多連円弧トンネルの施工方法の実施例として、例えば、間隔を置いて併設した2つのトンネルを先行施工し、双方のトンネル間を円弧状のパイプルーフ(いわゆる曲線パイプルーフ)で繋ぐとともにパイプルーフ間を鉛直方向の支保工にて支持し、上方のパイプルーフ直下を掘削しながらトンネル同士を繋ぐ例えばRC造の本設接合体を構築し、双方のトンネル同士を連通させ、トンネル内に本設構造躯体を施工する技術がある。この方法では、トンネル同士を繋ぐ本設接合体のコンクリートが硬化し、所要の強度を発現するまでは上下のパイプルーフ間に仮設された鉛直支保工を撤去することができない。この鉛直支保工はパイプルーフがトンネルと接合される部位付近に設けられることから本設構造体(本設の床版等)と干渉することは必至であり、したがって、接合体のコンクリートの強度発現を待ち、さらにその後の支保工撤去を待ってはじめて本設構造体の構築に移行することとなる。そのため、工期の長期化は否めず、工期を短縮する施工技術(急速施工技術)が切望されていた。
【0004】
そこで、接合体のコンクリート強度発現を待たずに鉛直支保工を残置した状態で、すなわち鉛直支保工を巻き込む態様で本設構造体を施工する方法が考えられる。しかし、この方法では、鉛直支保工が本設構造体(の床版等)を貫通する部位ごとに箱抜き施工をおこなう必要が生じ、大断面区間延長が長くなると、この箱抜き施工部位も多数となって施工手間を要し、その結果として工費増を齎すこととなって得策とは言えない。
【0005】
なお、上記する多連円弧トンネルではなく、単円トンネル内に効率的に本設用の床版を構築する方法として特許文献1に開示の技術を挙げることができる。この技術は門型プレキャスト部材を設置するとともに、その両端からトンネル内周面に延びる水平プレキャスト部材を設置し、この上方に作業台車を搭載し、門型プレキャスト部材および水平プレキャスト部材を作業通路とし、該プレキャスト部材をトンネル軸方向に順次設置して本設用床版を構築するものである。
【0006】
【特許文献1】特開2003−120194号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
上記する特許文献1に開示のトンネルの構築方法は単円トンネルを対象としたものであり、上記する課題、すなわち、パイプルーフを使用した多連円弧トンネルの施工において、パイプルーフを支持する鉛直支保工が本設構造体と干渉する結果、本設接合体のコンクリート強度発現を待ち、支保工撤去を待った後に本設構造体の構築に移行することで工期が長期化するといった課題、および箱抜き工法等を採用することで工費が嵩むといった課題を解決することはできない。
【0008】
本発明は上記する問題に鑑みてなされたものであり、パイプルーフを使用した多連円弧トンネルの施工において、パイプルーフを支持する鉛直支保工が本設構造体と干渉する場合でも、短い工期でかつ工費を高騰させることなく多連円弧トンネルを構築することのできる多連円弧トンネルの施工方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
前記目的を達成すべく、本発明による多連円弧トンネルの施工方法は、2以上の併設するトンネルを構築し、該トンネル同士をその上下で円弧状のパイプルーフで繋ぐとともに上下のパイプルーフ間に延びる支保工を設置し、該パイプルーフとトンネルで包囲された領域の地盤を掘削するとともに該パイプルーフの内側に前記トンネルを繋ぐ接合体を形成するコンクリートを打設し、前記コンクリートの硬化に並行して、前記支保工に干渉しない領域に縁切りされた複数の本設構造体の分割体を構築し、前記コンクリートの硬化後に前記支保工を撤去し、前記分割体同士を繋いで本設構造体の一部または全部の施工が完了するものである。
【0010】
多連円弧トンネルとは、例えば2つの円形トンネルと該トンネル同士を上下の円弧状の接続部にて繋いでなるトンネルのことであり、そのほかにも、間隔を置いて併設する3つの円形トンネル(例えば第1トンネル、第2トンネル、第3トンネルという)において、第1トンネルと第2トンネル、第2トンネルと第3トンネルをそれぞれ上下の円弧状の接続部にて繋いでなるトンネルなどを意味している。また、この施工方法は、トンネルの分合流部の拡幅部(本線トンネルとランプトンネルとが接続する区間)や、地下鉄路線と駅舎との接続部、各種地下施設を収容するための広範な地下空間等がその用途である。
【0011】
まず、併設する被接続トンネルをシールド工法もしくは推進工法にて並行して施工し、もしくは順次施工する。このトンネルは鋼製セグメントや鋼製函体などから構成されており、たとえば鋼製セグメントには予めパイプルーフ挿通用の挿通孔を設けておくこともできる。
【0012】
地下水以深にてトンネルが施工される場合には、パイプルーフ施工に先行して地盤改良にて止水層が造成され、その後に一方のトンネル内から湾曲したパイプルーフ用の鋼管が地盤内に挿入され、他方のトンネルにおける対応箇所にてこの鋼管が受け取られる。この状態で一つの鋼管が双方の鋼殻に溶接やボルト接合等されることによって固定され、パイプルーフとトンネル鋼殻との接続が図られる。このパイプルーフ用の鋼管は拡幅断面施工区間に亘って所定ピッチごとに、もしくは隙間なくトンネル間に掛け渡されて土圧(土水圧)を支保する。このパイプルーフの施工後、またはパイプルーフの施工に先行して、パイプルーフと双方のトンネルの接合部(近傍)に、上下のパイプルーフ間に延びる鉛直支保工を設置する。この鉛直支保工は、H型鋼材、I型鋼材、鋼管(角鋼管)、プレキャストRC柱等を使用でき、例えば3連円弧トンネルでは、断面視で2本の鉛直支保工が設置され、縦断的(トンネル軸方向)にはこの支保工が所定間隔ピッチで配設される。
【0013】
支保工設置後、パイプルーフとトンネルで包囲された領域の地盤をバックホーや人力にて掘削し、上方パイプルーフの下方にトンネル同士を繋ぐ円弧状の接合体を構築する。この接合体は円弧方向に延びる引張材(鉄筋、PC鋼材等)およびトンネル軸方向に延びる引張材と、コンクリートとからなるRC構造体からなる。
【0014】
本発明の施工方法では、この接合体のコンクリートを打設した後に、その強度発現を待たずして本設構造体の施工をおこなう。具体的には、RC造もしくは鋼製の本設構造体を複数の分割体に分割し、この分割体は上記鉛直支保工と干渉しないような形状および寸法に設定しておく。例えば、3連円弧トンネルが道路トンネルの場合には、断面視で2本の鉛直支保工の内部とその外部に該鉛直支保工に干渉しない3基の分割体を施工する。
【0015】
接合体のコンクリートが所要の強度を発現し、鉛直支保工を撤去して土圧を該接合体に盛り替えた後に、撤去前の鉛直支保工が存在していた未施工箇所に本設構造体を施工する。
【0016】
本発明の施工方法によれば、パイプルーフを使用した多連円弧トンネルの施工に際し、パイプルーフを支持する鉛直支保工が存在しても、本設構造体を鉛直支保工に干渉しない複数の分割体から構築することにより、接合体のコンクリートの強度発現と並行して本設構造体の施工をおこなうことができるため、工期の短縮を図ることが可能となる。また、複数の分割体を繋ぐ構造としても工費を大幅に増加させることにはならない。
【0017】
また、本発明による多連円弧トンネルの施工方法の好ましい実施の形態は、前記分割体がプレキャスト部材からなることを特徴とするものである。
【0018】
上記する分割体を工場製作もしくは現場ヤード製作されたプレキャスト部材とすることで、工期のさらなる短縮が図られる。この場合には、接合体のコンクリートを早強コンクリートとすることで、工期短縮をより促進できる。
【0019】
また、上記分割体が工事用通路として使用されることで、トンネル内工事の施工効率が高められ、分割体がプレキャスト部材からなる場合には、工事用通路が早期に確保されることで施工効率の一層の向上が見込まれる。
【0020】
工事用通路としての使用態様としては、分割体の上床版上に2条のレールがトンネル軸方向に敷設され、このレールに門型クレーンが案内されながら次のプレキャスト製分割体を搬送するといった形態などがある。
【発明の効果】
【0021】
以上の説明から理解できるように、本発明の多連円弧トンネルの施工方法によれば、パイプルーフを使用するとともにトンネル同士をRC造の接合体で繋ぐ施工方法において、パイプルーフを支持する鉛直支保工がトンネル内に存在した状態でも、該鉛直支保工に干渉しない複数の分割体を接合体のコンクリートの強度発現と並行して施工することにより、従来の施工方法に比して工期を格段に短縮することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0022】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。図1〜図6は順に本発明の3連円弧トンネルの施工方法を説明した断面図である。図7は図6のVII部の拡大図であり、図8は図7のVIII−VIII矢視図である。なお、図示するトンネルはシールド工法によって構築された鋼製セグメントから構成されるものであるが、推進工法による鋼製函体からトンネルが構成されてもよいことは勿論のことである。さらに、施工されるトンネルは4連以上の円弧トンネルであってもよい。
【0023】
図1は、不図示の2台のシールド機が並行して、または1台のシールド機が順次掘進しながら鋼製セグメントS,…からなるセグメントトンネル1,2が所定間隔を置いて地盤G内に施工された状況を示している。パイプルーフの施工に先んじて、該パイプルーフ3,3’設置部位近傍にパイプルーフ3,3’とこれに接続するトンネル部位を支持するための鉛直支保工51,51が設置され、さらには、別途の支保工(斜材52)にて支持されている。この鉛直支保工51には、H型鋼材、I型鋼材、鋼管(角鋼管)、プレキャストRC柱等を使用することができる。
【0024】
次いで、図2に示すように、パイプルーフ施工に先行して止水用の地盤改良層4,4’が造成され、トンネル1,2の長手方向には、所定間隔をおいてパイプルーフ用の湾曲した鋼管3,3’が施工される。
【0025】
鋼管3,3’は、双方のトンネル1,2における対応する鋼製セグメントS,Sの所定位置に鋼管挿通用の不図示の挿通孔がそれぞれ設けられていて、一方のトンネルの挿通孔を介して地盤G内に挿入(押し出)されるとともに他方のトンネルの挿通孔を介して地盤G内から受け取られることで双方のトンネル間にパイプルーフが仮設される。図2では、移動台座53上に載置された押し出し用マシンMにてトンネル2側からトンネル1側に向って湾曲した鋼管3を押し出している状況を示している。なお、下方に設置される鋼管3’も同様の施工方法にて双方のトンネル間に仮設される。
【0026】
なお、上記鋼管3,3’のより具体的な地盤内挿入方法は、鋼管3,3’の先端開口部から不図示の回転ビットを挿通させ、この回転ビットに連通するノズルを介して高圧水を地盤内に噴射しながら地盤を穿孔して鋼管3,3’を地盤内に挿入していく。また他の方法として、泥水の循環によって鋼管3,3’を地盤内に挿入する方法であってもよい。
【0027】
パイプルーフ3,3’が施工された後に、上方のパイプルーフ3の下方と下方のパイプルーフ3’の上方にトンネル1,2を繋ぐ接合体6,6’を構築する。その具体的な施工方法は、円弧方向およびトンネル軸方向に延びる不図示の引張材(鉄筋、PC鋼材等)を配設し、コンクリートを一方または双方のトンネル内から打設することによって施工される。なお、接合体6,6’を構成する円弧方向に延びる引張材の端部はトンネルの鋼殻Sにナット固定ないしは溶接固定等されることで接続される。
【0028】
接合体6,6’のコンクリート打設後、その硬化を待たずしてトンネル内の本設構造体の構築を開始する。図では、地下道の路版(床版)を構築する実施例を示している。この路版は、大きく3つの分割体と各分割体を繋ぐ床版から構成される。
【0029】
図3においては、分割体の一つであるプレキャストL型床版73が不図示の坑口側から順次設置されている状況を示している。プレキャストL型床版73上は、移動式門型クレーン91の移動足場として使用され、プレキャストL型床版73をトンネル軸方向に設置しながら新たなプレキャストL型床版73上に移動式門型クレーン91が移動して次のプレキャストL型床版73を設置していく。このプレキャストL型床版73は、その脚部(側壁)の下端がフーチング71を介してトンネルの鋼殻Sに固定され、床版端部は先行してトンネル内周側に固定されたブラケット72に固定される。
【0030】
図3からも明らかなように、このプレキャストL型床版73は鉛直支保工51と干渉しない形状および寸法に成形されている。
【0031】
次いで図4に示すように、トンネル1,2を連通するに不要な鋼殻S,…を撤去し、2本(2列)の鉛直支保工51,51間において、該鉛直支保工51,51に干渉しない形状および寸法のプレキャスト門型床版74をプレキャストL型床版73と同様の方法で順次設置していく。このプレキャスト門型床版74の両脚部(側壁)下端と鋼殻Sとの接合部にもコンクリート製フーチング71,71が施工される。
【0032】
次いで図5に示すように、プレキャスト門型床版74が拡幅区間の全部または一部まで設置された段階で図中右側の鉛直支保工51を撤去し、プレキャスト門型床版74とプレキャストL型床版73とを繋ぐプレキャスト床版75を設置する。なお、この鉛直支保工51の撤去の際には、既に接合体6,6’のコンクリートが硬化して所要の強度が発現しており、パイプルーフが支持していた土圧を接合体6,6’に盛り替え可能な状態となっている。
【0033】
次いで図6に示すように、図5で残置していた鉛直支保工51を撤去し、中央のプレキャスト門型床版74とトンネル2の内周側(に固定されたブラケット72)との間にプレキャスト床版76を順次設置していくことで、本設構造体を構成する路版の構築が完了する。なお、プレキャスト門型床版74の両端部74a,74aがプレキャスト床版75,76を受ける構造となっており、床版と脚部(側壁)の間の逆打ち施工を排除することができる。
【0034】
図7はプレキャストL型床版73と鋼殻Sとの接続構造、およびプレキャストL型床版73とプレキャスト床版75との接続構造を模式的に示した図である。
【0035】
プレキャストL型床版73の脚部73a(側壁)の端部と鋼殻SとはL型鋼77を介してボルト接続され、このL型鋼77およびボルトをコンクリートフーチング71が巻き込むように施工されている。
【0036】
一方、プレキャストL型床版73とプレキャスト床版75とは、図8に示す平面図のように双方の床版端部から床版用の鉄筋端部がリング筋75a、…、73b1、…として突出しており、双方のリング筋75a、73b1を図7に示すようにラップさせた姿勢で、かつ、プレキャストL型床版73の受け部73a1にてプレキャスト床版75の端部を支持した姿勢で、不図示の無収縮モルタル等を接合部78に充填硬化させることにより双方の床版を強固かつ迅速に接続することができる。
【0037】
路盤を上記施工手順にて複数の分割体から構築した後に、図6に示すように上部の本設構造体(RC造、鋼製、またはその複合構造)を構築して3連円弧トンネルならなる地下道の分合流部が施工される。
【0038】
例えば図6に示すトンネル1が本線トンネル、トンネル2がランプトンネルの場合には、プレキャストL型床版73、プレキャスト門型床版74とプレキャスト床版75が設置され、所要の本設構造躯体が施工された段階でランプトンネル側の本設構造体の完成を待たずして本線トンネルの供用を開示することができる。
【0039】
なお、分割体は、図示する本設路盤用のプレキャスト床版のみならず、ボックスカルバートや多層の床版と側壁および上床版および下床版からなる筐体などであってもよく、さらに、かかる分割体がプレキャスト部材でなく、現場施工される実施例であってもよい。上記施工方法により、上記地下道の分合流部以外にも、多連円弧状の大断面トンネルからなるライフライン施設や地下ショッピングセンターなどを急速施工することができる。
【0040】
本発明の多連円弧トンネル(3連円弧トンネル)の施工方法によれば、接合体のコンクリートの硬化を待たずして、パイプルーフを支保する鉛直支保工を残置した状態でトンネル内の本設構造体の構築を開始することができるため、工期の大幅な短縮を図ることが可能となる。また、本発明の施工方法では、本設構造体を複数の分割体に分割し、その一部を簡易な接続方法にて接続することから、工費を高騰させることもない。
【0041】
なお、多連円弧トンネル(3連円弧トンネル)の施工方法として、2つ(2以上)の併設するトンネル1,2を構築し、トンネル1,2同士をそれらの周側上方のみで円弧状のRC造接合体で繋ぎ、トンネル1,2の周側下方では水平に延設するRC造接合体にてトンネル同士を繋ぐ方法(構成)であってもよい。さらには、トンネル1,2同士を双方の一部がラップするように施工しておき、双方の周側上方のみ、または上下にて円弧状接合体で繋いで3連(多連)円弧トンネルを施工する方法(構成)であってもよい。
【0042】
以上、本発明の実施の形態を図面を用いて詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における設計変更等があっても、それらは本発明に含まれるものである。
【図面の簡単な説明】
【0043】
【図1】本発明の3連円弧トンネルの施工方法を説明した断面図である。
【図2】図1に続いて3連円弧トンネルの施工方法を説明した断面図である。
【図3】図2に続いて3連円弧トンネルの施工方法を説明した断面図である。
【図4】図3に続いて3連円弧トンネルの施工方法を説明した断面図である。
【図5】図4に続いて3連円弧トンネルの施工方法を説明した断面図である。
【図6】図5に続いて3連円弧トンネルの施工方法を説明した断面図である。
【図7】図6のVII部の拡大図である。
【図8】図7のVIII−VIII矢視図である。
【符号の説明】
【0044】
1、2…セグメントトンネル、3,3’…鋼管、4,4’…地盤改良層、51…鉛直支保工、6,6’…接合体、73…プレキャストL型床版(分割体)、74…プレキャスト門型床版(分割体)、75,76…プレキャスト床版(分割体)、91…門型クレーン、100…3連円弧トンネル、S…セグメント(鋼殻)、G…地盤


【特許請求の範囲】
【請求項1】
2以上の併設するトンネルを構築し、該トンネル同士をその上下で円弧状のパイプルーフで繋ぐとともに上下のパイプルーフ間に延びる支保工を設置し、該パイプルーフとトンネルで包囲された領域の地盤を掘削するとともに該パイプルーフの内側に前記トンネルを繋ぐ接合体を形成するコンクリートを打設し、
前記コンクリートの硬化に並行して、前記支保工に干渉しない領域に縁切りされた複数の本設構造体の分割体を構築し、前記コンクリートの硬化後に前記支保工を撤去し、前記分割体同士を繋いで本設構造体の一部または全部の施工が完了する、多連円弧トンネルの施工方法。
【請求項2】
前記分割体が、プレキャスト部材からなる請求項1に記載の多連円弧トンネルの施工方法。
【請求項3】
前記分割体が工事用通路に使用される請求項1または2に記載の多連円弧トンネルの施工方法。




【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2008−144510(P2008−144510A)
【公開日】平成20年6月26日(2008.6.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−334533(P2006−334533)
【出願日】平成18年12月12日(2006.12.12)
【出願人】(000206211)大成建設株式会社 (1,602)
【Fターム(参考)】