説明

多重送信用ラッチ付き線形位相検出器

線形位相検出器は、クロック抽出器およびデータ再生器内で使用するために、第1および第2クロック信号(CLKOO,CLK90)を受信して第1および第2制御信号(UP,DOWN)を生成する回路(1,2)を備え、これらの回路は、入力および出力との間の長い経路の長さと多くの動作により大きな遅延を有する(洞察)。これらは、それぞれの回路(1,2)に2つの並列のラッチ(10,11,20,21)と、これらのラッチの出力信号を多重送信するマルチプレクサ(12,22)を与えることにより、より速くさせることが可能である(基本概念)。データ信号は第1回路(1)に供給され、第1回路出力信号は第2回路(2)に供給される。それぞれがまた2つのラッチとマルチプレクサを備える第3および第4回路(3,4)を導入することにより、高速線形位相検出器は、多数のトランジスタから独立した、データ信号におけるゲインを有するように構成されており、これは長所である。それぞれの回路(1,2,3,4)の論理回路(13,23)は、加算器/減算器(5)に結合される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、少なくとも1つの第1制御信号を生成するために少なくとも1つの第1クロック信号を受信する少なくとも第1回路と、少なくとも1つの第2制御回路を生成するために少なくとも1つの第2クロック信号を受信する少なくとも第2回路と、を備える線形位相検出器に関する。
【0002】
この発明はさらに、例えば線形位相検出器を備えるクロック抽出器およびデータ再生器に関し、線形的に位相を検出するための方法に関し、線形的に位相を検出するためのプロセッサプログラム生成物に関し、さらに、例えばクロック抽出器およびデータ再生器を備える装置に関する。
【背景技術】
【0003】
このような線形位相検出器は、例えば、開ループ構成または(例えば、位相ロックドループのような)閉ループ構成のクロック抽出器およびデータ再生器に用いられ、例えば受光器内に見出されることができる。前記線形位相検出器は、入来するデータに同期される必要のある(例えば、制御発振器のように)クロックの位相を制御する。その上、前記第1制御信号は、例えばアップ信号を備え、または、エラー信号を備え、前記第2制御信号は、例えばダウン信号を備え、または参照信号等を備えている。
【0004】
このようなクロック抽出器およびデータ再生器は、例えばデータを(例えば、データ入力で)受信してフィルタにより追従される前記線形位相検出器と、制御発振器と、前記線形位相検出器(の例えばクロック入力)へとフィードバックされる分周器と、を備える。前記装置は、例えば光信号を受信すると共にこの光信号を電気信号に変換するためのコンバータを備える受光器を備えると共に、前記電気信号からクロック信号およびデータ信号を抽出するクロック抽出器および再生するデータ再生器を備える。
【0005】
先行技術の線形位相検出器は、米国特許第5,712,580号により知られており、この特許は、直角位相クロック信号に基づいて、フィードバックループ内に設けられた第2D形フリップ・フロップからの入力信号を受信する第1D形フリップ・フロップを介してアップ信号を生成すると共に、前記第1D形フリップ・フロップからの入力信号を受信する第3D形フリップ・フロップを介してダウン信号を生成する線形位相検出器を開示している。
【0006】
既知の線形位相検出器は、とりわけ緩慢であることにより不利であり、前記フィードバックループ、各々2個のラッチを備える前記Dフリップ・フロップおよび前記ダウン信号を生成するため必要な3つのD形フリップ・フロップの構成は、この線形位相検出器の、より高い周波数での動作を不適切にさせる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
この発明の目的は、とりわけ、より高い周波数での動作に適したより高速の線形位相検出器を提供することである。
【0008】
さらに、この発明の目的はとりわけ、より高速のクロック抽出器およびデータ再生器、より高速の方法、より高速のプロセッサプログラム、および、より高速の装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
この発明による線形位相検出器は、少なくとも1つの第1クロック信号を受信して少なくとも1つの第1制御信号を生成する少なくとも1つの第1回路と、少なくとも1つの第2クロック信号を受信して少なくとも1つの第2制御信号を生成する少なくとも1つの第2回路とを備えるものにおいて、前記回路はそれぞれ、少なくとも2つのラッチと、これらラッチの出力信号を多重送信する少なくとも1つのマルチプレクサとを備える。
【0010】
この発明による線形位相検出器を並列のラッチとこれらラッチの出力を多重送信するマルチプレクサにより提供することにより、並列ラッチのそれぞれのペアは、これらの動作の結果として多重送信するマルチプレクサにより実質的に同時に動作するであろう。その結果、第1回路のラッチのペアの入力から第2回路のマルチプレクサの出力までの遅延は低減されて、これは線形位相検出器をより速く動作させる。
【0011】
実質的に同時に動作することにより(実質的に、可能な異なる経路の長さ、異なる寄生容量等により)、少なくとも1つの同一の入力信号(データ信号またはクロック信号等)の両方を受信しているので、および/または、両方のラッチが同一のマルチプレクサへそれらの出力信号を供給しているので、それぞれのペアの並列ラッチが並列であるものと定義されることは留意されるべきである。このように、前記ペアのラッチは、少なくとも1つの同一の入力信号を受信して、および/または、それらの出力信号を同一のマルチプレクサに供給する。換言すれば、前記ラッチは、多重送信されるラッチである。
【0012】
この発明による線形位相検出器の第1実施形態は、請求項2により定義される。
前記第1回路の第1ラッチへデータ信号を供給すること、および、前記第2回路の第2ラッチへ第1マルチプレクサ出力信号を供給することにより、線形位相検出器は、半導体技術で効果的に構成されることができる。
【0013】
この発明による線形位相検出器の第2実施形態は、請求項3により定義される。
例えば、排他的論理和(EXOR)ゲートのような第1論理回路および第2論理回路を導入することにより、低コスト、低い複雑さおよび低い電力消費の線形位相検出器が構成されている。
【0014】
先行技術の非線形位相検出器が多重送信用並列ラッチを備えて存在していることは更に留意されるべきである。しかしながら、まず、前記先行技術の位相検出器は、非線形位相検出器であり、次に、前記非線形の先行技術の位相検出器においては、両方の回路が直列に結合されていない(直列に結合されるが意味するところは、データ信号が第1回路に供給されること、および、第1回路の出力信号が―データ信号として―第2回路等へ供給されることである)。
【0015】
この発明による線形位相検出器の第3実施形態は、請求項4により定義される。
第3回路および第4回路が導入されることにより、高速な線形位相検出器が構成されており、低域通過された後の制御信号の結合された結果がデータ信号における多数のデータの遷移から独立するようになっている。換言すれば、前記結合された結果は、低域通過された後に、ゼロに等しい平均値を有し、線形位相検出器のゲインは、データ信号における多数の遷移から独立するようになり、独立することは長所である。
【0016】
この発明による線形位相検出器の第4実施形態は、請求項5により定義される。
第2回路出力信号または第2マルチプレクサ出力信号を第3ラッチに供給すること、および、第3マルチプレクサ出力信号を第4ラッチに供給することにより、ゲインから独立したデータ遷移を有する線形位相検出器は、半導体技術で効果的に構成されることができる。
【0017】
この発明による線形位相検出器の第5実施形態は、請求項6に定義される。
例えば排他的論理和(EXOR)ゲートのような、第3論理回路および第4論理回路を導入することにより、データ遷移独立ゲインを有する低コストで低い複雑さで低電力消費の線形位相検出器が構成されている。
【0018】
この発明による線形位相検出器の第6実施形態は、請求項7により定義される。
前記論理回路を加算器/減算器にそれぞれ結合することにより、この加算器/減算器の結合の結果(例えば、第1および第4制御信号の加算、第2の世bだい3制御信号の減算)はチャージポンプおよび/またはローパスフィルタに供給されることができる。
【0019】
この発明によるクロック抽出器およびデータ再生器、この発明による方法、この発明によるプロセッサプログラム製品およびこの発明による装置の実施形態は、この発明による線形位相検出器の実施形態に対応している。
【0020】
この発明は、とりわけ、一般的には、遅延が入力と出力との間に存在する経路の長さに依存しており、入力と出力との間で実行される多数の動作に依存するという洞察に基づくと共に、とりわけ、線形位相検出器においては、回路ごとの並列ラッチペアにプラスしたマルチプレクサがこの遅延を最小化する(最小の経路の長さと最小数の動作)という基本概念に基づいている。
【0021】
この発明はとりわけ、より高速な線形位相検出器を提供することにより問題を解決し、この発明はとりわけ、このような高速な線形位相検出器が(例えば、同一の技術を用いた場合の先行技術の線形位相検出器と比較して2倍ほど高い周波数のような)より高い周波数で動作することができ、これにより、前記線形位相検出器はデータ遷移独立ゲインを導入することにより更に改善されるという点で有利である。
【0022】
この発明のこれらおよびその他の特徴は後述する実施形態を参照することにより明白かつ明らかとなるであろう。
【発明を実施するための最良の形態】
【0023】
図1に示されたこの発明による線形位相検出器は、そのデータ入力(上部が通常データ入力で下部が反転データ入力)で、データ信号を受信すると共に、そのそれぞれのクロック入力(左側クロック入力が通常クロック入力で右側クロック入力が反転クロック入力)で、00度でのクロック信号(第1クロック信号)を受信するラッチ10をもつ第1回路1を備える。ラッチ10の通常出力(上部出力)はマルチプレクサ12の第1通常入力に結合され、ラッチ10の反転出力(下部出力)はマルチプレクサ12の第1反転入力に結合される。
【0024】
回路1はさらに、そのデータ入力(上部が通常データ入力で下部が反転データ入力)で、データ信号を受信すると共に、そのそれぞれのクロック入力(左側クロック入力が通常クロック入力で右側クロック入力が反転クロック入力)で、ラッチ10と比較して交代された接続を介して、00度でのクロック信号を受信するラッチ11を備えている。ラッチ11の通常出力(下部出力)は、マルチプレクサ12の第2反転入力に結合され、ラッチ11の反転出力(上部出力)は、マルチプレクサ12の第2通常入力に結合されている。
【0025】
マルチプレクサ12は、その制御入力(上部が通常制御入力で下部が反転制御入力)で、ラッチ10と比較して非交代の接続を介して00度での前記クロック信号を受信する。
【0026】
回路1はさらに、前記データ信号およびマルチプレクサ出力信号を受信して、第1制御信号(アップ信号UP)を生成する、例えば排他的論理和(EXOR)ゲートのような、論理回路13を備える。
【0027】
図1に示されたこの発明による線形位相検出器はさらに、そのデータ入力(上部が通常データ入力で下部が反転データ入力)で、非交代の接続を介してマルチプレクサ12(上部が通常出力で下部が反転出力)からのマルチプレクサ出力信号を受信すると共に、そのそれぞれのクロック入力(左側クロック入力が通常クロック入力で右側クロック入力が反転クロック入力)で、90度でのクロック信号(第2クロック信号)を受信するラッチ11をもつ第2回路2を備える。ラッチ20の通常出力(上部出力)はマルチプレクサ22の第1通常入力に結合され、ラッチ20の反転出力(下部出力)はマルチプレクサ22の第1反転入力に結合される。
【0028】
回路2はさらに、そのデータ入力(上部が通常データ入力で下部が反転データ入力)で、データ信号を受信すると共に、そのそれぞれのクロック入力(左側クロック入力が通常クロック入力で右側クロック入力が反転クロック入力)で、ラッチ20と比較して交代された接続を介して、90度でのクロック信号を受信するラッチ21を備えている。ラッチ21の通常出力(下部出力)は、マルチプレクサ22の第2反転入力に結合され、ラッチ21の反転出力(上部出力)は、マルチプレクサ22の第2通常入力に結合されている。
【0029】
マルチプレクサ22は、その制御入力(上部が通常制御入力で下部が反転制御入力)で、ラッチ20と比較して非交代の接続を介して90度での前記クロック信号を受信する。
【0030】
回路2はさらに、前記マルチプレクサ12および22からの前記マルチプレクサ出力信号を受信して、第2制御信号(ダウン信号DOWN)を生成する、例えば排他的論理和(EXOR)ゲートのような、論理回路23を備える。
【0031】
図1に示された線形位相検出器のタイミング図が図2に示され、CKIは00度での第1クロック信号であり、Q(L1)はラッチ10の出力信号であり、Q(L2)はラッチ11の出力信号であり、Sはマルチプレクサ12の制御入力信号であり、Aはマルチプレクサ12の出力信号を示し、CKQは90度での第2クロック信号であり、Bはマルチプレクサ22の出力信号を示し、UPは回路13の出力信号であり、DOWNは回路23の出力信号であり、PDは前記UP信号および前記DOWN信号を結合することにより生成される線形位相検出器の信号を示し、LPFは低域を通過された後の前記PD信号を示している。
【0032】
ゼロに等しくない平均値を有するLPFにより、図1に示されるような2つの回路1,2を備える線形位相検出器は、データ信号における多数の遷移から独立したゲインを有しないであろう。
【0033】
図3に示されたこの発明による線形位相検出器は、4つの回路1,2,3,4を備え、回路1および2は図1におけるこれらに対応し、回路3および4のそれぞれは均質に構成される(さらに図示されないそれぞれのラッチ30,31および40,41と、それぞれのマルチプレクサ32および42と、それぞれの論理回路33および43とを備える)と共にそれぞれ第1(00度)および第2(90度)のクロック信号を受信し、回路3はさらに回路2の出力信号(より詳細にはマルチプレクサ22の出力信号)を受信し、回路4は更に回路3の出力信号(より詳細には図示されないマルチプレクサ32の出力信号)を受信する。論理回路13,23,33,43は、4つの制御信号U1(UPとして用いられる)、U2(DOWNとして用いられる)、U3、U4を生成し、これらは例えばU1およびU2の加算およびU3およびU4の減算をして信号PDを生成する加算器/減算器5へと供給される。
【0034】
図3に示された線形位相検出器のタイミング図は、図4に示されており、CKIは00度の第1クロック信号であり、Q(L1)はラッチ10の出力信号であり、Q(L2)はラッチ11の出力信号であり、Sはマルチプレクサ12の制御入力信号であり、Aはマルチプレクサ12の出力信号を示し、CKQは90度の第2クロック信号であり、Bはマルチプレクサ22の出力信号を示し、U1は回路13の出力信号であり、U2は回路23の出力信号であり、U3は回路33の出力信号であり、そして、U4は回路43の出力信号である。
【0035】
信号PDは図示されていないが、U1−U2−U3+U4の計算により構成され得ると共に前記U1,U2,U3およびU4の結合により生成された線形位相検出器信号を表示している。信号LPFは図示されていないが、(低域通過濾波を伴う統合と共に)前記PD信号の統合により容易に構成され得る。ゼロに等しい平衡値を現在有するLPFにより、図3に示されるように4つの回路1,2,3,4を備える線形位相検出器は、前記データ信号内の多数の遷移から独立するゲインを有するであろう。この独立性は非常に有利である。
【0036】
図1および図3に示された位相検出器は、いわゆる釣合のとれた状態を実現するために、二重の接続を有している。しかしながら、この発明はこの釣合のとれた状態に限定されないし、その上、単一の接続によるいわゆる釣合のとれない状態でも用いられることができる。
【0037】
“Kのために”および“Lのために”における“ために”の表現は、“Mのために”等のその他の機能がその上で、同時に、または同時ではなく、実行されることを排除するものではない。“Yに結合されたX”および “XおよびY間の結合”および“XおよびYを結合すること/結合する”等の表現は、構成要素“Z”がXおよびY間に存在することを排除しない。“PがQを備える”および“Qを備えるP”等の表現は、その上に構成要素Rが備えられ/含まれることを排除しない。
【0038】
上述した実施形態はこの発明を限定するよりもむしろ表示するものであり、この技術分野の熟練者が添付された請求項の範囲から外れることなしに多くの代替的な実施形態を設計することができるであろうことは、留意されるべきである。請求項において、括弧内に置かれた何れの参照符号もこの請求項を限定するように解釈されるべきではない。動詞“備える”およびその語形変化の使用は、請求項内で述べられているそれら以外の構成要素やステップの存在を排除しない。構成要素に先行する冠詞“a”または“an”は、複数のこれらの構成要素の存在を排除しない。この発明は、いくつかの別個の構成要素を備えるハードウェアの手段により、および、適切にプログラムされたコンピュータの手段により、実行されてもよい。いくつかの手段を列挙する装置の請求項において、これらの手段のいくつかは1つまたは同一のハードウェアの項目によって具体化されてもよい。特定の方策が相互に異なる従属請求項の中で定義されている単なる事実は、これらの方策の結合が利益を得るために用いられることができないことを表示するものではない。
【0039】
この発明は、とりわけ、一般的に遅延が、入力と出力の間にある経路の長さに依存すると共に入力および出力の間で実行される動作の数に依存するという洞察に基づいており、とりわけ、線形位相検出器内の、回路毎に一対の並列ラッチに加えたマルチプレクサがこの遅延を最小化するであろう(最小の経路の長さおよび最小の動作数)という基本概念に基づいている。
【0040】
この発明は、とりわけ、より速い線形位相検出器を提供するという課題を解決し、とりわけ、より速い線形位相検出器が(例えば、同一の技術を用いるときに先行技術の検出器と比較して、2倍程度高い周波数のような)高周波数で動作可能である点で優れており、これにより、前記線形位相検出器は、データ遷移から独立したゲインを導くことにより、さらに改善されることができる。
【図面の簡単な説明】
【0041】
【図1】2つの回路を備えるこの発明の線形位相検出器を示すブロック図。
【図2】2つの回路を備える前記線形位相検出器のタイミングを示す特性図。
【図3】4つの回路を備えるこの発明の線形位相検出器を示すブロック図。
【図4】4つの回路を備える前記線形位相検出器のタイミングを示す特性図。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも1つの第1クロック信号を受信して少なくとも1つの第1制御信号を生成する少なくとも第1回路と、少なくとも1つの第2クロック信号を受信して少なくとも1つの第2制御信号を生成する少なくとも第2回路とを備える線形位相検出器であって、前記2つの回路のそれぞれが、少なくとも2つのラッチと、このラッチの出力信号を多重送信する少なくとも1つのマルチプレクサとを備えている線形位相検出器。
【請求項2】
前記第1回路の第1ラッチは少なくとも1つのデータ信号を受信すると共に、前記第1回路の第1マルチプレクサは前記第2回路の第2ラッチに宛てられる少なくとも1つの第1マルチプレクサ出力を生成する、請求項1に記載の線形位相検出器。
【請求項3】
前記第1回路の第1論理回路は、前記データ信号および前記第1マルチプレクサ出力信号を受信して前記第1制御信号を生成すると共に、前記第2回路の第2論理回路は前記第1マルチプレクサ出力信号および少なくとも1つの第2マルチプレクサ出力信号を受信して前記第2制御回路を生成する、請求項2に記載の線形位相検出器。
【請求項4】
前記線形位相検出器は、前記第1クロック信号を受信して少なくとも1つの第3制御信号を生成する少なくとも第3回路と、前記第2クロック信号を受信して少なくとも1つの第4制御信号を生成する少なくとも第4回路とを備え、前記第3回路および第4回路のそれぞれは、少なくとも2つのラッチと、このラッチの出力信号を多重送信するための少なくとも1つのマルチプレクサとを備える、請求項1に記載の線形位相検出器。
【請求項5】
前記第3回路の第3ラッチは少なくとも1つの第2回路出力信号を受信すると共に、前記第3回路の第3マルチプレクサは前記第4回路の第4ラッチに宛てられる少なくとも1つの第3マルチプレクサ出力信号を生成する、請求項4に記載の線形位相検出器。
【請求項6】
前記第3回路の第3論理回路は、前記第2回路出力信号および前記第3マルチプレクサ出力信号を受信して前記第3制御信号を生成すると共に、前記第4回路の第4論理回路は前記第3マルチプレクサ出力信号および少なくとも1つの第4マルチプレクサ出力信号を受信する、請求項5に記載の線形位相検出器。
【請求項7】
前記論理回路のそれぞれは、加算器/減算器に結合されている、請求項6に記載の線形位相検出器。
【請求項8】
少なくとも1つの第1クロック信号を受信して少なくとも1つの第1制御信号を生成する少なくとも第1回路と、少なくとも1つの第2クロック信号を受信して少なくとも1つの第2制御信号を生成する少なくとも第2回路とを有する線形位相検出器であって、前記2つの回路のそれぞれが、少なくとも2つのラッチと、このラッチの出力信号を多重送信する少なくとも1つのマルチプレクサとを備えている線形位相検出器を備える、クロック抽出器およびデータ再生器。
【請求項9】
少なくとも1つの第1クロック信号を受信して少なくとも1つの第1制御信号を生成する第1ステップと、少なくとも1つの第2クロック信号を受信して少なくとも1つの第2制御信号を生成する第2ステップとを備え、前記ステップはそれぞれラッチングサブステップとこのラッチングからの結果を多重送信するサブステップとを備える、線形位相検出方法。
【請求項10】
少なくとも1つの第1クロック信号を受信して少なくとも1つの第1制御信号を生成する第1機能と、少なくとも1つの第2クロック信号を受信して少なくとも1つの第2制御信号を生成する第2機能とを備え、前記2つの機能はそれぞれ、ラッチングするサブ機能と前記ラッチングからの結果を多重送信するサブ機能とを備える、プロセッサプログラム製品。
【請求項11】
少なくとも1つの第1クロック信号を受信して少なくとも1つの第1制御信号を生成する少なくとも第1回路と、少なくとも1つの第2クロック信号を受信して少なくとも1つの第2制御信号を生成する少なくとも第2回路とを備え、前記2つの回路のそれぞれは、少なくとも2つのラッチと、このラッチ出力信号を多重送信する少なくとも1つのマルチプレクサとを備える線形位相検出器を備えるクロック抽出器およびデータ再生器を含む装置。

【図1】
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【図3】
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【図2】
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【図4】
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【公表番号】特表2006−522540(P2006−522540A)
【公表日】平成18年9月28日(2006.9.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−506757(P2006−506757)
【出願日】平成16年3月23日(2004.3.23)
【国際出願番号】PCT/IB2004/050316
【国際公開番号】WO2004/086605
【国際公開日】平成16年10月7日(2004.10.7)
【出願人】(590000248)コーニンクレッカ フィリップス エレクトロニクス エヌ ヴィ (12,071)
【氏名又は名称原語表記】Koninklijke Philips Electronics N.V.
【住所又は居所原語表記】Groenewoudseweg 1,5621 BA Eindhoven, The Netherlands
【Fターム(参考)】