説明

天井クレーンによる金型搬送システム

【課題】クレーンオペレータが直接目視することができない状況下にあっても、安全な天井クレーン作業を行うとともに、保全員の手持ち、運搬及び動作の無駄を無くして合理的な生産システムを構築するようにした天井クレーンによる金型搬送システムを提供すること。
【解決手段】プレス機11側の情報と天井クレーン側Cの情報とを地上側に配設した第1のデータ伝送装置1と天井クレーン側Cに配設した第1のデータ伝送装置1にて情報を相互に伝達するようにするとともに、天井クレーン側Cの第1のデータ伝送装置1と天井クレーン側Cに配設した検出手段にて天井クレーンの走行、横行及び巻上位置を検出して天井クレーンの位置情報を管理する制御装置をデータ電送装置で接続し、かつ第1のデータ伝送装置1間の情報と個別的にクレーンオペレータ側と天井クレーン側との情報を無線通信にて行うように構成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、天井クレーンによる金型搬送システムに関し、特に、天井クレーンの可動状態、省エネ量、保全管理監視をデータ化し、かつプレス機等が配置されている生産ラインと天井クレーンとの間、さらには、クレーンオペレータや保全員(作業員を含む。以下同じ。)が操作する端末間をデータ伝送装置にて接続することにより、クレーンオペレータが直接目視することができない状況下にあっても、安全な天井クレーン作業を行えるようにするとともに、作業、動作、運搬等の無駄を排除し、コスト削減、ダウンタイムの短縮を図り、合理的な生産システムを構築するようにした天井クレーンによる金型搬送システムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、生産工場、特に限定されるものではないが、例えば、自動車製造工場等においてはプレス機にて各部材をプレス加工した後、これらの部材を組み立てるようにしている。このプレス工場においては、加工に応じて製作された複数の金型を金型置場(ストックヤード)に保管され、加工に応じて必要な金型を金型置場から天井クレーンにて所定のプレス機まで搬送し、プレス機に据え付けるようにしている。
【0003】
しかし、一般にプレス加工に用いる金型は、雌金型を下型取付台に、雄金型を上型取付台にそれぞれ所定の精度を保って正確に対峙するように取り付けて使用している。
この天井クレーンを用いて金型をプレス機に据え付ける場合、金型搬送設備における天井クレーンをクレーンオペレータが操作するとともに、地上には金型置場に保管されている所定の金型を玉掛けしたり、プレス機に据え付ける保全員が配置され、これらクレーンオペレータ、保全員間にて意思の疎通を図って作業を進めるようにしている。
【0004】
ところが、従来の金型置場は、プレス機上の置場のみを近接スイッチによる回路を作成し、中心位置を表示、もしくはクラブ、ガーダ上に取り付けの指示棒により表示しているが、各金型置場において表示位置は多くなっている。このため、クレーンオペレータがプレス機付近に設置した表示灯を目視にて確認したり、或いはプレス機付近に設置された警報器、例えば、ブザーによりプレス機内部の金型作業終了を確認したりして目視による位置合わせ作業等を行うようにしている。
【0005】
ところで、天井クレーンによる金型搬送システムにおいては、天井クレーンの作業場所によってはクレーンオペレータから目視によって確認をすることができない場合、クレーンオペレータが作業状態に気がつかず、クレーンオペレータ側に手持ちの無駄が発生したり、運搬や動作の無駄が生じたりして、設備が停滞するという問題があった。
【0006】
また、天井クレーンに故障が発生した場合、天井クレーンの停止位置によっては保守を行う保全員が容易に天井クレーンに乗り込むことができず、またその故障場所によっては前記保全員が再び地上に降りる必要があり、このようにして出戻り作業が発生して作業に遅延が発生するという問題があった。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、上記従来の金型搬送システムにおける天井クレーンの有する問題点に鑑み、クレーンオペレータが直接目視することができない状況下にあっても、安全な天井クレーン作業を行うとともに、保全員の手持ち、運搬及び動作の無駄を無くして合理的な生産システムを構築するようにした天井クレーンによる金型搬送システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するため、本発明の天井クレーンによる金型搬送システムは、プレス機側の情報と天井クレーン側の情報とを地上側に配設した第1のデータ伝送装置と天井クレーン側に配設した第1のデータ伝送装置にて情報を相互に伝達するようにするとともに、天井クレーン側の第1のデータ伝送装置と天井クレーン側に配設した検出手段にて天井クレーンの走行、横行及び巻上位置を検出して天井クレーンの位置情報を管理する制御装置をデータ電送装置で接続し、かつ第1のデータ伝送装置間の情報と個別的にクレーンオペレータ側と天井クレーン側との情報を無線通信にて行うように構成したことを特徴とする。
【0009】
この場合において、天井クレーンの走行、横行及び巻上位置の制御を、各位置制御用のマトリックス制御盤を備えた制御装置にて行うようにすることができる。
【0010】
また、漏れ電流を計測してモータの絶縁劣化を通知するようにすることができる。
【0011】
また、プレス機を制御するコンピュータにタッチパネルを接続し、該タッチパネルに登録された天井クレーンの作業内容を、前記プレス機側の情報と共に電送するようにすることができる。
【発明の効果】
【0012】
本発明の天井クレーンによる金型搬送システムによれば、プレス機側の情報と天井クレーン側の情報とを地上側に配設した第1のデータ伝送装置と天井クレーン側に配設した第1のデータ伝送装置にて情報を相互に伝達するようにするとともに、天井クレーン側の第1のデータ伝送装置と天井クレーン側に配設した検出手段にて天井クレーンの走行、横行及び巻上位置を検出して天井クレーンの位置情報を管理する制御装置をデータ電送装置で接続し、かつ第1のデータ伝送装置間の情報と個別的にクレーンオペレータ側と天井クレーン側との情報を無線通信にて行うように構成することにより、クレーンオペレータが直接目視することができない状況下にあっても、プレス機側と天井クレーン側及びクレーンオペレータ側との情報交換にて安全な天井クレーン作業と、位置合わせ作業も円滑に行えるとともに、作業、動作、運搬等の無駄を排除し、コスト削減、ダウンタイムの短縮を図り、合理的な生産システムを構築することができる。
【0013】
また、天井クレーンの走行、横行及び巻上位置の制御を、各位置制御用のマトリックス制御盤を備えた制御装置にて行うようにすることにより、天井クレーンの環境負荷を最小限とすることができる。
【0014】
また、漏れ電流を計測してモータの絶縁劣化を通知するようにすることにより、モータの絶縁劣化が検知されると、走行モータとそのブレーキ、横行モータとそのブレーキ、巻上モータとそのブレーキをそれぞれ制御するようにして安全運転を行うようにする。
【0015】
また、プレス機を制御するコンピュータにタッチパネルを接続し、該タッチパネルに登録された天井クレーンの作業内容を、前記プレス機側の情報と共に電送するようにすることにより、タッチパネルに登録された天井クレーンの作業内容をシステム全体で共有することができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】本発明の天井クレーンによる金型搬送システムの一実施例を示す搬送システム構成図である。
【図2】絶縁監視ユニットシステム構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、本発明の天井クレーンによる金型搬送システムの実施の形態を、図面に基づいて説明する。
【0018】
図1〜図2に、本発明の天井クレーンによる金型搬送システムの一実施例を示す。
金型搬送システムにおいて、天井クレーンは所定の距離、例えば、金型置場とプレス機間を走行するように配設されるもので、これは走行可能とするガーダ上に、ガーダ走行方向と交わる方向に横行するクラブを搭載し、該クラブには金型等の荷を吊り上げ吊り下ろしを行うようにした巻上機を配設し、このガーダの走行、クラブの横行、巻上機による巻上下の動作を組み合わせて金型の搬送、据付等の作業を行うようにしている。
【0019】
この場合、地上側A(固定側)と天井クレーン側C間には、詳しくは地上側Aと天井クレーンに搭載した制御装置24間に、例えば、光データ伝送装置からなる第1のデータ伝送装置1、2をそれぞれ配設して地上側A、天井クレーン側C間の相互の情報交換(通信)を可能とするとともに、さらには光による伝送と独立してクレーンオペレータと前記天井クレーン側間の通信をも行えるように、クレーンオペレータが無線送信機3を携帯し、天井クレーン側に無線受信機4を備え、この無線受信機4の受信信号を制御装置24に伝えるよう接続する。
なお、この天井クレーン側の制御装置24と前記第1のデータ伝送装置2とは第2のデータ伝送装置にて接続するようにする。
【0020】
地上側Aに設置する第1のデータ伝送装置1には、図1に示すように、プレス機11を制御する制御装置12と、このプレス機11を制御するようコンピュータ13(パソコンPC)とを第3のデータ伝送装置にて接続する。
この場合、第1のデータ伝送装置1に複数の機器を接続できるようにハブ15を介してコンピュータ13、タッチパネル14、プレス機11に備えた制御装置12間、さらに、ハブ15と第1のデータ伝送装置1間を第3のデータ伝送装置にて接続するようにする。
このコンピュータ13には、天井クレーンを操作するようにした所要のプログラムが組み込まれるが、このソフトは天井クレーンの操作方法等が変更になった場合に対応できるよう、自由に交換することができ、またコンピュータ13に接続されるタッチパネル14は、保全員にて常に監視できるようにするとともに、タッチパネル14から、クレーンの作業内容の登録を行ったり、非常操作、例えば、天井クレーンの故障部位の切り離し、矯正ブレーキの開放等の操作を行えるようにする。
【0021】
また、前記天井クレーンには、図1に示すように、地上側Aと光による通信を行う第1のデータ伝送装置2と、走行位置検出用のレーザー距離計21、横行位置検出用のレーザー距離計22、巻上位置検出用のレーザー距離計23、制御装置24等を搭載し、かつその信号を制御装置24に伝えるよう接続するとともに、この走行位置検出用のレーザー距離計21より建屋側に向けてレーザー光を照射するようにし、かつこのレーザー光を反射するよう反射板(図示省略)を建屋側に取り付け、また横行位置検出用のレーザー距離計22を天井クレーン上に、かつクラブ側に向けてレーザー照射するようにし、このレーザー光を反射するよう反射板(図示省略)をクラブ側に取り付けることにより、各レーザー距離計21、22からの数値を制御装置24で管理することで、各金型置場の中心位置に天井クレーンが移動すると横行、走行中心位置のランプを点灯させて天井クレーンの位置合わせ作業を円滑に行えるようにする。
【0022】
この制御装置24には、走行マトリックス制御盤24a、横行マトリックス制御盤24b、巻上マトリックス制御盤24c等を備え、各マトリックス制御盤24a、24b、24cにモータ絶縁監視装置(ユニット)24x、24y、24zをそれぞれ接続する。このモータ絶縁監視装置24x、24y、24zは天井クレーン運転中に常時モータからの高調波の漏れ電流Io及び人体に影響を及ぼす抵抗成分の漏れ電流Igrを検出し、モータの絶縁劣化を事前に通知するようにするもので、これによりモータの絶縁劣化が検知されると、走行モータとそのブレーキ、横行モータとそのブレーキ、巻上モータとそのブレーキをそれぞれ制御するようにして安全運転を行うようにする。
また、この制御装置24には、走行金型置場及び横行金型置場をそれぞれ表示する報知用ランプ、その他の報知用ランプ類及びプレス機要求警報器25、金型要求番号表示器26、安全通路通過警報器27、安全通路通過リミット28、始動(アシスト)警報器29等を接続する。
【0023】
各マトリックス制御盤24a、24b、24cに備えるモータ絶縁監視装置(ユニット)24x、24y、24zは、図2に示すように、指示計器と変換器とを一体化し、電流、電圧、電力、デマンド電流を計測するようにする。電力量を計量、モータからの高調波の漏れ電流Io、モータ抵抗成分の漏れ電流Igrを計測するもので、これにより前記内容から2項目選択が可能で、設定した値以上となった場合は警報を出力し、画面が赤く変化するようにして視覚により容易に、かつ確実に識別可能とする。また、計測中の項目の最大値、最小値も表示できるようにしている。
したがって、非接地方式の場合は、モータ抵抗成分の漏れ電流Igrは計測不可であるが、図2に示すように、零相変流器ZCTを取り付けることにより、該零相変流器ZCTに流れる数値は三相を打消しあった後の電流となり、これはアースに流れる電流と等しくなるため、モータ抵抗成分の漏れ電流Igrも計測することができるものとなる。
【0024】
上述の如く構成することにより、金型搬送システムの天井クレーンに、トラブルが発生すると同時に地上側に設置するタッチパネルへ通報し、修理のため保全員が天井クレーンに上がる前に保全員に故障部分の伝達が可能となるため、修理の段取り時間が短縮できるので、保全員の待ち時間の無駄を無くすことができる。
また、タッチパネルから故障部位を切り離し、正常な制御部だけを運転可能とする、もしくは強制ブレーキ開放状態とすることもできるので、天井クレーンを保全員の乗込み位置まで移動させることができ、ダウンタイムの短縮を行うことができる。
【0025】
また、天井クレーンのガーダ上に設置した横行及び走行用レーザー距離計を利用して、無線操作器にアシストボタンを追加することにより、該アシストボタンを押すだけで目的値までの運搬をレーザー距離計からの移動量と移動時間から加速度を検出し、振れ止めパターン制御、ティーチング機能による最短経路、最適運転が可能となり、段取り時間の短縮、天井クレーン作業の標準化を可能となり、また、天井クレーンが安全通路上を通過する場合は、通路検出リミットを設置し、アナウンスを流すことで安全に運搬することができる。
【0026】
天井クレーンの運転状況をタッチパネルから保全室にいながら常時監視できるとともに、天井クレーンの不具合発生時に保全員が天井クレーンへ上がらずに不具合状況が確認でき、必要なものだけを調達するシステムが構築でき、また過去の故障来歴から保全部品として最低限必要なものを迅速に識別することができる。
【0027】
天井クレーンの制御部にマトリックスコンバータを採用し、巻下時、横走行減速停止時に電源回生を行うことにより、従来のインバータクレーンに対して50%省エネが可能となり、炭酸ガス排出量を天井クレーン1台あたり3t削減することができ、また、電源回生による天井クレーン発電状態を発電中として状態を見えるようにすることもできる。
ここで、マトリックスコンバータとは、従来、三相交流を任意の三相交流に変換する場合に用いられていた電圧型PWM整流器の問題点(電圧型PWM整流器においては、交流から直流に変換し、そして電圧型PWMインバータを用いて直流から任意の三相交流に再び変換するようにしているため、変換時の損失や直流平滑用のコンデンサの大きさ・寿命が問題となっていた。)を、直流に変換しないで直接交流から任意の交流を得ることができるようにした変換器であり、変換損失の低減と平滑コンデンサレスを実現できるものである。なお、従来は、PWM制御サイクロコンバータと呼ばれていたものであるが、近年、半導体スイッチングバルブの性能向上や各種素子の開発により、実用化されるに到っている。
【0028】
ところで、本実施例においては、タッチパネル14から登録した天井クレーンの作業内容やプレス機11を制御する制御装置12からの信号により、金型要求番号表示器26に表示された金型を運搬するようにしているため、クレーンオペレータが携帯する無線送信機3により天井クレーンを手動運転する例を用いて説明したが、天井クレーンに搭載した制御装置24に自動運転機能を付加し、さらに、天井クレーンを自動運転するために必要な検出機器を各所に配設し接続すれば、天井クレーンの自動運転にも対応可能である。
【0029】
以上、本発明の天井クレーンによる金型搬送システムについて、実施例に基づいて説明したが、本発明は上記実施例に記載した構成に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲において適宜その構成を変更することができるものである。
【産業上の利用可能性】
【0030】
本発明の天井クレーンによる金型搬送システムは、プレス機等が配置されている生産ラインと天井クレーンとの間、さらには、クレーンオペレータや保全員が操作する端末間をデータ伝送装置にて接続することにより、保全員の手持ち、運搬及び動作の無駄を無くすることができるという特性を有していることから、金型搬送システムの用途に好適に用いることができる。
【符号の説明】
【0031】
A 地上側
C 天井クレーン側
1 地上側の第1のデータ伝送装置
2 天井クレーン側の第1のデータ伝送装置
3 無線送信機
4 無線受信機
11 プレス機
12 制御装置
13 コンピュータ
14 タッチパネル
15 ハブ
21 走行位置検出用のレーザー距離計
22 横行位置検出用のレーザー距離計
23 巻上位置検出用のレーザー距離計
24 制御装置
24a 走行マトリックス制御盤
24b 横行マトリックス制御盤
24c 巻上マトリックス制御盤
24x、24y、24z モータ絶縁監視装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
プレス機側の情報と天井クレーン側の情報とを地上側に配設した第1のデータ伝送装置と天井クレーン側に配設した第1のデータ伝送装置にて情報を相互に伝達するようにするとともに、天井クレーン側の第1のデータ伝送装置と天井クレーン側に配設した検出手段にて天井クレーンの走行、横行及び巻上位置を検出して天井クレーンの位置情報を管理する制御装置をデータ電送装置で接続し、かつ第1のデータ伝送装置間の情報と個別的にクレーンオペレータ側と天井クレーン側との情報を無線通信にて行うように構成したことを特徴とする天井クレーンによる金型搬送システム。
【請求項2】
天井クレーンの走行、横行及び巻上位置の制御を、各位置制御用のマトリックス制御盤を備えた制御装置にて行うようにしたことを特徴とする請求項1記載の天井クレーンによる金型搬送システム。
【請求項3】
漏れ電流を計測してモータの絶縁劣化を通知するようにしたことを特徴とする請求項1又は2記載の天井クレーンによる金型搬送システム。
【請求項4】
プレス機を制御するコンピュータにタッチパネルを接続し、該タッチパネルに登録された天井クレーンの作業内容を、前記プレス機側の情報と共に電送するようにしたことを特徴とする請求項1、2又は3記載の天井クレーンによる金型搬送システム。

【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2011−20816(P2011−20816A)
【公開日】平成23年2月3日(2011.2.3)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−168755(P2009−168755)
【出願日】平成21年7月17日(2009.7.17)
【出願人】(000005452)株式会社日立プラントテクノロジー (1,767)
【Fターム(参考)】