説明

失速およびサージ検出のシステムおよび方法

【課題】ロータを備える圧縮機を監視するための方法を提供すること。
【解決手段】その方法は、ロータの動的圧力信号を求めるステップと、ロータのブレード通過周波数を求めるステップと、動的圧力信号にフィルタをかけるためにブレード通過周波数信号を使用するステップと、フィルタをかけられた動的圧力信号を移動ウィンドウの期間にわたってバッファするステップと、圧縮機の失速状態を予測するためにバッファされた動的圧力信号を解析するステップとを含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本明細書で開示されている本主題は一般に、回転機械要素の健全性を監視することに関し、より詳細には、タービンの圧縮機における失速(Stall)およびサージ検出に関する。
【背景技術】
【0002】
発電に使用されるガスタービンにおいては、高効率を達成するために、圧縮機を通常、高い圧力比で運転させる。ガスタービンの運転中には、圧縮機失速として知られる現象が発生することがある。すなわち、タービン圧縮機の圧力比が、所与の速度で臨界値を超えると、圧縮機の圧力比が減少し、エンジンの燃焼器に送り込まれる空気流もまた減少し、場合によっては向きを反転する可能性がある。圧縮機失速には多くの原因がある。一例においては、エンジンが極めて急激に加速される。別の例では、空気の圧力または温度の入口プロファイル(inlet profile)が、エンジンの通常運転中に過度に歪む。異物の吸込みによる圧縮機の損傷、またはエンジン制御システムの一部の故障もまた、圧縮機失速とそれに続く圧縮機の劣化を引き起こすおそれがある。圧縮機失速が検出されずに継続を許した場合は、圧縮機内に引き起こされる燃焼器温度および振動応力は、タービンに損傷を引き起こすほど高くなる可能性がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】米国特許第6438484号公報
【特許文献2】米国特許第6532433号公報
【特許文献3】米国特許第6857845号公報
【特許文献4】米国特許第7027953号公報
【特許文献5】米国特許第7308322号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
圧縮機失速検出に対する1つの手法は、圧縮機を通して空気流および圧力上昇を測定することにより圧縮機の健全性を監視することである。圧力変動は多くの原因、例えば、圧縮機自体の不安定燃焼、回転失速、およびサージ現象などに起因する可能性がある。これらの圧力変動を判定するために、圧縮機を通して圧力上昇の変化の大きさおよび速度を監視することができる。しかし、この手法は、回転失速またはサージに対する予測能力を提供せず、そのような事象に未然に対処するのに十分なリードタイムをもって、リアルタイム制御システムに情報を提供することはできない。
【課題を解決するための手段】
【0005】
手短に言えば、ロータを備える圧縮機を監視する方法が提供される。その方法は、ロータの動的圧力信号を求めるステップと、ロータのブレード通過周波数を求めるステップと、動的圧力信号にフィルタをかけるためにブレード通過周波数を使用するステップと、フィルタをかけられた動的圧力信号を移動ウィンドウの期間にわたってバッファするステップと、圧縮機の失速状態を予測するためにバッファされた動的圧力信号を解析するステップとを含む。
【0006】
他の実施形態においては、ロータを備える圧縮機を監視するためのシステムが提供される。そのシステムは、ロータの動的圧力信号を求めるように構成された圧力センサと、ロータの速度信号を求めるように構成された速度センサと、動的圧力信号にフィルタをかけるためにロータ速度信号を使用し、フィルタをかけられた動的圧力信号を移動ウィンドウの期間にわたってバッファし、かつ圧縮機の失速状態を予測するためにバッファされた動的圧力信号を解析するように構成された制御器とを備える。
【0007】
本発明の上記その他の特徴、態様および利点は、以下の詳細な説明を添付図面と併せ読めば、よりよく理解されるであろう。それらの図面を通じて、同じ符号は同じ要素を表す。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】本発明の一態様による、センサを備える圧縮機の断面図である。
【図2】本発明の一実施形態による、圧縮機の監視および制御システムを示すブロック図である。
【図3】本明細書の中で開示される一実施形態による、圧縮機の健全性の監視および制御を示すブロック図である。
【図4】長時間にわたる高速フーリエ変換表現を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下に詳細に論ずる通り、本発明の実施形態は、圧縮機と、圧縮機を監視するためのシステムとを有するガスタービンシステムを含む。本発明の例示的一実施形態においては、産業用ガスタービンは、例えば、蒸気タービン、および天然ガスまたは他の燃焼用燃料の燃焼により発電する発電機をも含む複合サイクル構成の一部として使用される。産業用ガスタービンは、複合サイクルシステムまたは単純サイクルシステムにおいて運転されうる。しかし、両サイクルシステムにおいて、望ましい目標は、高い電力出力を比較的低コストで発生させるために、産業用ガスタービンを高い運転効率で運転することである。通常、高効率の産業用タービンシステムにおいては、圧縮機は、高い燃焼温度に対応するサイクル圧力比を発生するように運転されなければならない。しかし、圧縮機は、高い燃焼温度または高いサイクル圧力比を発生するために使用されるので、圧縮機は、例えば失速状態および/またはサージ状態など、空力的不安定性を経験することがありうる。そのような失速および/またはサージを経験している圧縮機は、産業用ガスタービンの構成要素および運転効率に影響する問題を引き起こす可能性があることは理解されよう。一般に、安定性を維持するためには、サイクル圧力比の運転制限値内で産業用ガスタービンを連結することが望ましい。
【0010】
図1は、圧縮機パラメータを検出するために、圧縮機内の各所にセンサが装着されている圧縮機の断面図を示す。図示の通り、圧縮機システム10は、ロータ12およびステータ14を含む。さらに、参照数字16は流れの方向を示し、作動流体は、16と18の間で次第に圧縮される。通常は、そのような圧縮機は、ステータ14が、ロータ12から次のロータまたはプレナムへの流れの準備をし、かつ/または方向を変えるように構成することができる多段形圧縮機を使用する。本発明の一実施形態においては、20におけるセンサ位置が、失速および/またはサージ状態の兆しを示す圧縮機パラメータを検出するのにより適している。しかし、センサは、パラメータを感知するために、例えば22および24など、各所に設置されることに留意されたい。センサは、例えば、回転速度を検出するように構成された速度センサおよび圧力を動的に検出するように構成された圧力センサを含むことができる。
【0011】
図2は、図1の圧縮機システム10の中で実施されるような圧縮機の監視および制御システムの概略表現である。圧縮機の監視および制御システム30は、制御器を含む。例示的一実施形態においては、制御器は、フィルタ32と、記憶媒体40と、信号プロセッサ42と、比較器44と、参照表46と、失速表示器48とを含む。そのシステムは、動的圧力信号36を求めるため、ロータ速度信号34からブレード通過周波数を求めるため、かつ動的圧力信号36にフィルタをかけるためにブレード通過周波数を使用するための諸センサを含む。フィルタ32は、センサ(図示せず)に結合される。圧縮機パラメータに対応して、センサは、ロータ速度信号34および動的圧力信号36などの信号を生成する。本発明の一実施形態においては、フィルタ32は、ロータ速度信号34および動的圧力信号36など、感知された圧縮機のパラメータにフィルタをかけるように構成される。さらに、フィルタは、感知されたパラメータから、例えば高周波ノイズなどの望ましくない成分を除去するように構成される。本発明の企図された一実施形態によれば、フィルタは、2次のローパスフィルタ、1次の低周波数ハイパスフィルタ、および6次のチェビシェフ帯域通過フィルタなど、複数の構成を含む。そのようなフィルタは、入力パラメータおよび所望の出力に応じて適切に設定された通過帯域および遮断周波数などの構成パラメータを有することは、当業者には理解されよう。
【0012】
フィルタをかけられたデータをある期間にわたってバッファすること(記憶すること)が、移動ウィンドウの間、あるサンプルレートで実施される。一例においては、移動ウィンドウは、少なくとも4秒の期間にわたって発生する。記憶媒体40は、フィルタをかけられたデータおよび/またはバッファされたデータを記憶するように構成される。さらに、制御器は、一実施形態においては、バッファされた動的圧力信号をより低い周波数ドメインにシフトするように構成される。信号プロセッサ42は記憶媒体40に結合され、バッファされたデータの高速フーリエ変換を計算するように構成される。比較器44は、信号処理部42に結合され、計算された高速フーリエ変換データを所定のベースライン値と比較するように構成される。所定のベースライン値は、比較器と結合されている参照表46の中に記憶される。所定のベースライン値は、失速の可能性の測定値および定数のために計算されることが理解されよう。システム30は、比較器44に結合され、比較に基づいて失速表示信号50を生成するように構成された失速表示器48をさらに含む。失速表示信号50は、失速の可能性がある場合に修正動作を行うために圧縮機に結合される。
【0013】
図3は、本発明の実施形態による、圧縮機の健全性の監視および制御の種々のステップを示す、より詳細なブロック図である。例示的一実施形態においては、圧縮機監視システム56は、圧縮機に結合されたセンサ(図3に示さず)からロータ速度信号34を受けるように構成されたローパスフィルタ58を含む。ローパスフィルタは、より具体的な一実施形態において、2次のローパスフィルタを介してロータ速度信号にフィルタをかけるように構成される。典型的には、遮断周波数は約0.1Hzである。しかし、遮断周波数は、速度制御トポロジに依存する。
【0014】
速度−周波数変換器60は、フィルタをかけられたロータ速度信号をブレード通過周波数62に変換するために、ローパスフィルタに結合される。ブレード通過周波数は機械的速度とロータブレード数の積であることに留意されたい。
【0015】
本発明の現在企図されている一実施形態においては、圧力などの圧縮機パラメータは、動的に監視される。動的圧力信号36は、低周波数バイアスを除去するために1次の低周波数ハイパスフィルタを介してフィルタをかけられ、またチェビシェフ帯域通過フィルタを介してさらにフィルタをかけられることができ、両フィルタは、約40dBの通過帯域外減衰を有するフィルタ要素66により表され、フィルタをかけられた動的圧力信号68が求められる。当業者には理解されるように、帯域通過は、監視されたパラメータにおける変動を計算に入れるために、数百ヘルツのマージンを有さなければならない。さらに、動的圧力信号測定のサンプリングレートは、通常、帯域通過周波数の少なくとも2倍または3倍程度である。機械的速度が一定のままである場合は、帯域通過フィルタの定数は一定のままであってよい。しかし、ブレード通過周波数の位置が変化する場合は、帯域通過フィルタの定数を更新してブレード通過周波数の新しい位置を反映することは有効である。
【0016】
2乗平均平方根(RMS)変換器70は、動的圧力信号36の2乗平均平方根を計算する。次に、ブレード通過周波数62とフィルタをかけられた動的圧力信号68は乗算器72において組み合わされ、入力73としてローパスフィルタ74に入力される。その結果得られるフィルタをかけられた信号75および動的圧力信号70の2乗平均平方根は、フィルタをかけられた信号75を正規化するように構成された信号プロセッサ76に入力される。正規化処理の一実施形態においては、フィルタをかけられた信号75を増大させる正規化ゲインは、動的圧力信号70のRMS値の逆数に2.3を乗じたものである。例示的一実施形態においては、ブロック60は、帯域通過周波数から、低周波数状況(regime)における動的圧力信号測定値の新しい中心周波数を表す周波数を減算した値の余弦を計算するように構成される。差62は、さらに、乗算器72において、フィルタをかけられた動的圧力信号68と乗算される。その結果得られた積73は、6次(6次または高次を意味する)のチェビシェフローパスフィルタを介してフィルタをかけられ、元の高周波数の低周波数変換を表しかつ76における正規化後の動的圧力信号を表す、シフトされた動的圧力信号77が求められる。一実施形態においては、チェビシェフローパスフィルタの通過帯域は、(周波数をシフトすることに関連するノイズを減少させるために)シフトされた動的圧力信号測定値の周波数の新しい中心周波数の2倍である。
【0017】
データ収集器78は、さらなる解析を促進するために、シフトされた低周波数状況の動的圧力信号77をバッファする。記憶媒体は、バッファされた動的圧力信号を記憶するように構成されうる。記憶媒体の一例には、メモリチップが含まれてよい。そのような(シフトされた低周波数状況の動的圧力信号をダウンサンプリングすることにより得られた)バッファされたデータは、ブレード通過周波数付近に中心がある周波数成分を有する動的圧力信号の適切な期間を表す。一実施形態においては、その期間は0.25秒から8秒までである。別の実施形態においては、その期間は4秒程度である。信号プロセッサ80は、データ収集器78の中に記憶されているダウンサンプリングされた、バッファされたデータの高速フーリエ変換を計算する。ブレード通過周波数は、フィルタブロック84において、変換された信号81からフィルタで除かれる。ブレード通過周波数周りの±約15Hzの周波数範囲に関するパワーは、ソースパワーブロック86において零に設定され、さらに変換された信号81を乗算される。パワーコンピュータ88は、パワーの平均値を計算し、さらに平均パワー値の平方根を計算する。そのような平均パワーは、通常、ブレード通過周波数についての失速測度90を表す。例示的一実施形態においては、そのような失速測度90は、スケーリングされない失速尤度を示す。
【0018】
スケーリングされない失速尤度90と入口ガイド弁スケーリング94は、92において乗算される。入口ガイド弁測定値87は、入口ガイド弁スケーリング94の計算に使用される。一実施形態においては、参照表97は、失速尤度および失速測度を含む。失速尤度96は、参照表97を介して求められる。当業者には理解されるように、失速尤度の所定の値は、複数の測定値により計算される。そのような参照表は、その参照表が作成される周辺の制約を示す測定値に対して適用されるような計算定数を含む。定数は、参照表を使用しながら計算に使用することができる。本発明の一実施形態においては、スケーリングされた失速尤度99は、入口ガイド弁スケーリング94などのスケーリングファクタおよびスケーリングされない失速尤度90を介して求められる。本発明の別の実施形態においては、スケーリングされた失速の可能性の測度の計算は、失速尤度96と乗算される、スケーリングファクタとしての失速マージン残余98を有する参照表を参照することを含む。失速マージン残余98は、圧縮機圧力比85を介して求めることができることに留意されたい。失速表示器48は、スケーリングされた失速尤度99に基づいて失速表示信号50を計算するように構成される。失速表示信号は、さらに圧縮機に結合される。失速表示信号50に基づいて、発生しうる何らかの失速状態および/またはサージ状態を予防するために、修正動作が圧縮機に対して実施されうる。
【0019】
図4は、長時間高速フーリエ変換100のグラフ表示であり、横軸102上に周波数を、縦軸104上にパワーを表す。高速フーリエ変換100は、図示の通り106,108および110などの種々のパワースパイクを含む。この長時間高速フーリエ変換は、信号プロセッサ80が、図3に示すように、長時間にわたってバッファされたデータを処理した後に求められる。さらに、ブレード通過周波数の代表であるパワースパイク106には、図3に示すように、ブロック84においてフィルタをかけることができる。ブレード通過周波数周りの±約100Hzの中に、108および110など、いくつかのパワースパイクが記録されうる。そのようなパワースパイク(108および110)は、典型的には、正常な運転状態から逸脱している状態を暗示しており、潜在的な失速状態および/またはサージ状態の兆しを示すことができる。パワーコンピュータ88は、図3に示すように、そのようなパワースパイクの逸脱を検出し、かつ計算するように構成される。
【0020】
有利には、圧縮機パラメータの長時間高速フーリエ変換解析は、今日の解析における欠点を改善する。さらに、フーリエ変換解析は、異常な圧力摂動を正確に捕捉するのに有効であり、したがって解析においてスケーリングファクタおよび失速マージン残余を使用することによる偽りの圧力サージを最少にする。そのうえ、上述の利点は、圧縮機が失速しかつ/またはサージする前に、失速および/またはサージ状態の始まりを正確に予測することに寄与し、その予測に基づいて適切に運転パラメータを制御することによって圧縮機が損傷するのを予防する。
【0021】
本発明について単にいくつかの特徴を本明細書の中で例示し、説明してきたが、多くの改変および変更が、当業者には想到するであろう。したがって、添付の特許請求の範囲が、本発明の真の精神の中に入る改変および変更のすべてを包含することが企図されていることを理解されたい。
【符号の説明】
【0022】
10 圧縮機システム
12 ロータ
14 ステータ
16 流れの方向
18 流れの方向
20 センサ位置
22 センサ位置
24 センサ位置
30 圧縮機の監視および制御システム
32 フィルタ
34 ロータ速度信号
36 動的圧力信号
40 記憶装置
42 信号プロセッサ
44 比較器
46 参照表
48 失速表示器
50 失速表示信号
56 圧縮機監視システム
58 ローパスフィルタ
60 速度−周波数変換器
62 ブレード通過周波数
66 フィルタ
68 フィルタをかけられた動的圧力信号
70 2乗平均平方根(RMS)変換器
72 乗算器
73 入力
74 ローパスフィルタ
75 フィルタをかけられた信号
76 信号プロセッサ
77 シフトされた動的圧力信号
78 データ収集器
80 信号プロセッサ
81 変換された信号
84 フィルタ
85 圧縮機圧力比
86 ソースパワー
87 入口ガイド弁測定値
88 パワーコンピュータ
90 失速測度(スケーリングされない失速尤度)
92 乗算器
94 入口ガイド弁スケーリング
96 失速尤度
97 参照表
98 失速マージン残余
99 スケーリングされた失速尤度
100 長時間高速フーリエ変換
102 周波数
104 パワー
106 パワースパイク
108 パワースパイク
110 パワースパイク

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ロータを備える圧縮機を監視するための方法であって、
(a) 前記ロータの動的圧力信号を求めるステップと、
(b) 前記ロータのブレード通過周波数を求めるステップと、
(c) 前記動的圧力信号にフィルタをかけるために前記ブレード通過周波数信号を使用するステップと、
(d) 前記フィルタをかけられた動的圧力信号を移動ウィンドウの期間にわたってバッファするステップと、
(e) 前記圧縮機の失速状態を予測するために前記バッファされた動的圧力信号を解析するステップとを含む方法。
【請求項2】
前記動的圧力信号にフィルタをかけた後でかつ前記フィルタをかけられた動的圧力信号をバッファする前に、前記フィルタをかけられた動的圧力信号をより低い周波数にシフトするステップをさらに含む、請求項1記載の方法。
【請求項3】
前記ブレード通過周波数を求めるステップが、前記ロータの機械的速度信号を求めるステップと、前記機械的速度信号から高周波ノイズを取り除くステップとを含む、請求項1記載の方法。
【請求項4】
前記高周波ノイズを取り除くステップが、前記機械的速度信号を2次のローパスフィルタでフィルタをかけるステップを含む、請求項3記載の方法。
【請求項5】
前記バッファされた動的圧力信号を解析するステップが、前記バッファされた動的圧力信号の高速フーリエ変換を計算するステップをさらに含む、請求項1記載の方法。
【請求項6】
ロータを備える圧縮機を監視するためのシステムであって、
(a) 前記ロータの動的圧力信号を求めるように構成された圧力センサと、
(b) 前記ロータの速度信号を求めるように構成された速度センサと、
(c) 前記動的圧力信号にフィルタをかけるために前記ロータ速度信号を使用し、前記フィルタをかけられた動的圧力信号を移動ウィンドウの期間にわたってバッファし、かつ前記圧縮機の失速状態を予測するために前記バッファされた動的圧力信号を解析するように構成された制御器とを備えるシステム。
【請求項7】
前記制御器が、前記ロータ速度信号からブレード通過周波数を求め、前記動的圧力信号にフィルタをかけるために前記ブレード通過周波数を使用するように構成される、請求項6記載のシステム。
【請求項8】
前記制御器がフィルタをさらに備え、前記フィルタが、2次のローパスフィルタ、チェビシェフ帯域通過フィルタ、または1次の低周波数ハイパスフィルタのうちの少なくとも1つを備える、請求項7記載のシステム。
【請求項9】
前記制御器が、前記バッファされた動的圧力信号をより低い周波数ドメインにシフトするようにさらに構成される、請求項6記載のシステム。
【請求項10】
記憶媒体に結合され、前記計算された高速フーリエ変換を所定の値と比較するように構成された比較器をさらに含む、請求項9記載のシステム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2010−25106(P2010−25106A)
【公開日】平成22年2月4日(2010.2.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−166224(P2009−166224)
【出願日】平成21年7月15日(2009.7.15)
【出願人】(390041542)ゼネラル・エレクトリック・カンパニイ (6,332)
【氏名又は名称原語表記】GENERAL ELECTRIC COMPANY
【Fターム(参考)】