説明

媒体搬送ユニット、及び、当該媒体搬送ユニットを用いる画像形成装置

【課題】画像形成装置からユニットを取り外すためのハンドル部材を備え、ハンドル部材の視認性及び握り易さを維持しつつ、画像形成装置の小型化を実現する。
【解決手段】媒体を搬送する搬送路(主搬送路8)と、ユーザによって把持される部分(グリップ部401)が搬送路8の搬送面よりも上に突出するように、搬送路8上又は搬送路8の周囲に設けられたハンドル部材400と、ハンドル部材400の周囲に設けられ、ハンドル部材400が搬送路8の搬送面よりも下に隠れるように、ハンドル部材400を出し入れ自在な状態で内部に収納する収納部156と、画像形成装置1からの媒体搬送ユニット15の取り外し時に、ハンドル部材を収納部の内部から外部に押し出す押し出し機構403とを備えている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、用紙等の印刷に供する媒体を搬送する媒体搬送ユニットに関し、特に、画像形成装置からユニットを取り外すためのハンドル部材を備え、ハンドル部材の視認性及び握り易さを維持しつつ、画像形成装置の小型化を阻害しない媒体搬送ユニットに関する。また、本発明は、当該媒体搬送ユニットを用いる画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、ページプリンタや、ファクシミリ装置、複写機、MFP等の電子写真プロセスによって画像を形成する画像形成装置は、印刷中に、搬送している媒体にジャムが発生した場合に、ユーザが装置の上面又は前面に設けられたカバーを開けて、ジャムを起こしている媒体を取り除く構成となっている。なお、「MFP」とは、Multi Function Printerの略称で、プリンタにファクシミリ機能やスキャナ機能、コピー機能等を付加した装置である。また、ここでは、「印刷」とは、媒体に画像を形成する動作を意味している。
【0003】
その画像形成装置(特に、媒体を反転させて両面印刷を行うことができる構成となっている画像形成装置)の中には、媒体を搬送する媒体搬送ユニットが着脱自在な構成となっている装置がある。その媒体搬送ユニットは、画像形成装置から容易に取り外すことができるように、ユーザによって把持されるハンドル部材が設けられている(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
例えば、特許文献1には、媒体搬送ユニットとして、転写ユニットが開示されている。なお、「転写ユニット」とは、画像形成装置の内部に設けられた感光ドラムの表面に形成された現像剤像を媒体に転写するユニットである。その転写ユニットは、画像形成装置から容易に取り外すことができるように、ハンドル部材が設けられている。しかも、そのハンドル部材は、握り易くなるように、また、視認性が高くなるように、転写ユニットの筐体から突出するように設けられている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2007−101728号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、特許文献1に開示された媒体搬送ユニット(以下、「従来の媒体搬送ユニット」と称する)は、ハンドル部材が、握り易くなるように、また、視認性が高くなるように、媒体搬送ユニットの筐体から突出するように設けられている。しかも、従来の媒体搬送ユニットは、ハンドル部材が媒体搬送ユニットの上に装着される画像形成ユニットに接触しないように、ハンドル部材を設ける必要がある。そのため、従来の媒体搬送ユニットは、画像形成装置の小型化を阻害する、という課題があった。
【0007】
本発明は、前記した課題を解決するためになされたものであり、画像形成装置からユニットを取り外すためのハンドル部材を備え、ハンドル部材の視認性及び握り易さを維持しつつ、画像形成装置の小型化を阻害しない媒体搬送ユニット、及び、当該媒体搬送ユニットを用いることにより、小型化が実現される画像形成装置を提供することを主な目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
前記目的を達成するため、第1発明は、画像形成装置に装着される媒体搬送ユニットであって、媒体を搬送する搬送路と、ユーザによって把持される部分が前記搬送路の搬送面よりも上に突出するように、前記搬送路上又は前記搬送路の周囲に設けられたハンドル部材と、前記ハンドル部材の周囲に設けられ、前記ハンドル部材が前記搬送路の搬送面よりも下に隠れるように、前記ハンドル部材を出し入れ自在な状態で内部に収納する収納部と、前記画像形成装置からの当該媒体搬送ユニットの取り外し時に、前記ハンドル部材を前記収納部の内部から外部に押し出す押し出し機構とを備えている構成とする。
【0009】
この媒体搬送ユニットは、ハンドル部材が搬送路の搬送面よりも下に隠れるように、ハンドル部材を出し入れ自在な状態で収納部の内部に収納する。しかも、この媒体搬送ユニットは、画像形成装置からの媒体搬送ユニットの取り外し時に、押し出し機構が、ハンドル部材を収納部の内部から外部に自動的に押し出す。そのため、この媒体搬送ユニットは、画像形成装置からユニットを取り外すためのハンドル部材を備え、ハンドル部材の視認性及び握り易さを維持しつつ、画像形成装置の小型化を阻害しない構成となっている。
【0010】
また、第2発明は、印刷に供する媒体を搬送する媒体搬送ユニットが着脱自在に装着される画像形成装置であって、第1発明に係る媒体搬送ユニットを用いると共に、前記画像形成装置からの当該媒体搬送ユニットの取り外し時に、当該媒体搬送ユニットの前記ハンドル部材と接触する本体側突出部を備えている構成とする。
【0011】
この画像形成装置は、第1発明に係る媒体搬送ユニットを用いる。その媒体搬送ユニットは、ハンドル部材が搬送路の搬送面よりも下に隠れるように、ハンドル部材を出し入れ自在な状態で収納部の内部に収納する。しかも、その媒体搬送ユニットは、画像形成装置からの媒体搬送ユニットの取り外し時に、押し出し機構が、ハンドル部材を収納部の内部から外部に自動的に押し出す。したがって、その媒体搬送ユニットは、画像形成装置からユニットを取り外すためのハンドル部材を備え、ハンドル部材の視認性及び握り易さを維持しつつ、画像形成装置の小型化を阻害しない構成となっている。そのため、この画像形成装置は、ハンドル部材の視認性及び握り易さを維持しつつ、小型化を実現することができる。
【発明の効果】
【0012】
第1発明によれば、画像形成装置からユニットを取り外すためのハンドル部材を備え、ハンドル部材の視認性及び握り易さを維持しつつ、画像形成装置の小型化を阻害しない媒体搬送ユニットを提供することができる。
また、第2発明によれば、第1発明に係る媒体搬送ユニットを用いる画像形成装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1A】実施形態1に係る画像形成装置の機構系の構成を示す図(1)である。
【図1B】実施形態1に係る画像形成装置の機構系の構成を示す図(2)である。
【図1C】実施形態1に係る画像形成装置の機構系の構成を示す図(3)である。
【図2】実施形態1に係る画像形成装置の制御系の構成を示す図である。
【図3A】実施形態1に係る画像形成装置の内部の構成を示す図(1)である。
【図3B】実施形態1に係る画像形成装置の内部の構成を示す図(2)である。
【図3C】実施形態1に係る画像形成装置の内部の構成を示す図(3)である。
【図4】実施形態1に係る媒体搬送ユニットの周囲の構成を示す図である。
【図5】実施形態1に係る媒体搬送ユニットの構成を示す図(1)である。
【図6A】実施形態1に係る媒体搬送ユニットの構成を示す図(2)である。
【図6B】実施形態1に係る媒体搬送ユニットの構成を示す図(3)である。
【図6C】実施形態1に係る媒体搬送ユニットの構成を示す図(4)である。
【図7】実施形態1に係る媒体搬送ユニットを装着した状態における画像形成装置の構成を示す図である。
【図8A】実施形態1に係る媒体搬送ユニットの動作を示す図(1)である。
【図8B】実施形態1に係る媒体搬送ユニットの動作を示す図(2)である。
【図8C】実施形態1に係る媒体搬送ユニットの動作を示す図(3)である。
【図9】実施形態2に係る媒体搬送ユニットの周囲の構成を示す図である。
【図10】実施形態2に係る媒体搬送ユニットの構成を示す図である。
【図11】実施形態2に係る加重部材の構成を示す図である。
【図12A】実施形態2に係る媒体搬送ユニットの取り外し時の動作を示す図(1)である。
【図12B】実施形態2に係る媒体搬送ユニットの取り外し時の動作を示す図(2)である。
【図13A】実施形態2に係る媒体搬送ユニットの装着時の動作を示す図(1)である。
【図13B】実施形態2に係る媒体搬送ユニットの装着時の動作を示す図(2)である。
【図13C】実施形態2に係る媒体搬送ユニットの装着時の動作を示す図(3)である。
【図13D】実施形態2に係る媒体搬送ユニットの装着時の動作を示す図(4)である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態(以下、「本実施形態」と称する)につき詳細に説明する。なお、各図は、本発明を十分に理解できる程度に、概略的に示してあるに過ぎない。よって、本発明は、図示例のみに限定されるものではない。また、各図において、共通する構成要素や同様な構成要素については、同一の符号を付し、それらの重複する説明を省略する。
【0015】
[実施形態1]
<画像形成装置の機構系の構成>
以下、図1A〜図1Cを参照して、本実施形態1に係る画像形成装置の機構系の構成につき説明する。図1A〜図1Cは、それぞれ、実施形態1に係る画像形成装置の機構系の構成を示す図である。図1A〜図1Cは、それぞれ、本実施形態1に係る画像形成装置1の側断面の構成を概略的に示している。
【0016】
画像形成装置1は、ページプリンタや、ファクシミリ装置、複写機、MFP等の、電子写真プロセスによって画像を形成する装置である。ここでは、画像形成装置1がLED方式の電子写真プリンタとして構成されている場合を想定して説明する。以下、画像形成装置1を「プリンタ1」と称する。また、ここでは、プリンタ1は、用紙等の印刷に供する媒体を反転させて両面印刷を行うことができる構成となっているものとして説明する。以下、主に印刷に使用される搬送路を「主搬送路8」と称し、媒体を反転させるために使用される搬送路を「反転搬送路9」と称する。なお、以下に説明する「上流」及び「下流」は、媒体の搬送方向を基準にしている。
【0017】
プリンタ1は、媒体を搬送するための機構として、本実施形態1に係る媒体搬送ユニット15を用いている。ここでは、媒体搬送ユニット15が像担持体の表面に形成された現像剤像を媒体に転写する転写ユニットとして構成されている場合を想定して説明する。以下、媒体搬送ユニット15を「転写ユニット15」と称する。
【0018】
図1A〜図1Cに示すように、プリンタ1は、各種の構成要素が内部に収納される筐体2、筐体2の上面を覆う上部カバー3、及び、筐体2の前面を覆うフロントカバー4によって構成された空間の内部に、給紙ユニット11、媒体搬送機構12、画像形成ユニット13、露光ユニット14、転写ユニット15、定着ユニット16、及び、排出ユニット17を有する構成となっている。
【0019】
なお、図1A〜図1Cに示す例では、プリンタ1は、主搬送路8が、給紙ユニット11から上部カバー3に設けられた媒体堆積部19までの間を接続するように、逆「S」字状に湾曲して設けられており、さらに、反転搬送路9が、主搬送路8から分岐して再び主搬送路8に合流するように、「U」字状に湾曲して設けられている。そして、媒体搬送機構12は、主要部が反転搬送路9の下に沿って設けられており、さらに、その一部が反転搬送路9と主搬送路8との間の湾曲した部分の内周面に沿って設けられている。また、画像形成ユニット13及び露光ユニット14は、主搬送路8の略平坦な面の上に設けられている。また、転写ユニット15は、主搬送路8を介して画像形成ユニット13と対向するように、主搬送路8の略平坦な面の下に設けられている。また、定着ユニット16及び排出ユニット17は、主搬送路8が中を通るように、転写ユニット15の下流側に設けられている。なお、反転搬送路9は、定着ユニット16の下流側で主搬送路8から分岐し、定着ユニット16及び転写ユニット15の下を通って、転写ユニット15の上流側で主搬送路8に合流するように、設けられている。
【0020】
給紙ユニット11は、媒体を転写ユニット15に供給するユニットである。給紙ユニット11は、内部に媒体を収納する、プリンタ1に装着自在な給紙カセットとして構成されている。給紙ユニット11は、内部に、シートレシーブ(図示せず)と押し上げ用ばね(図示せず)とを備えている。また、給紙ユニット11は、図1Bに示すように、上に、媒体搬送機構12の給紙サブローラ112(図1B参照)が設けられている。給紙ユニット11は、媒体がシートレシーブ(図示せず)の上に集積され、さらに、押し上げ用ばねがそのシートレシーブを押し上げることにより、シートレシーブの上に集積された媒体を媒体搬送機構12の給紙サブローラ112に押し付ける。
【0021】
媒体搬送機構12は、媒体を搬送する機構である。媒体搬送機構12は、図1Bに示すように、給紙ユニット11の内部から媒体を繰り出すための構成要素として、給紙ローラ111、給紙サブローラ112、及び、分離ローラ113を備えている。給紙ローラ111は、媒体を転写ユニット15に向けて繰り出すローラである。給紙サブローラ112は、媒体を給紙ローラ111に向けて繰り出すローラである。分離ローラ113は、主搬送路8を介して給紙ローラ111と対向して設けられ、給紙ローラ111との間で媒体を挟み込むことにより、媒体を1枚ずつに分離するローラである。給紙ローラ111及び給紙サブローラ112は、メインモータ51(図2参照)によって駆動する駆動ローラとして構成されている。
【0022】
また、媒体搬送機構12は、図1Cに示すように、媒体を搬送するための構成要素として、搬送ローラ121a,122a,123a,124a,125a及びピンチローラ121b,122b,125bを備えている。
【0023】
搬送ローラ121a,122a,123a,125aは、メインモータ51(図2参照)の駆動力が図示せぬギヤによって伝達されることよって回転する駆動ローラとして構成されている。なお、搬送ローラ123aは、駆動ベルト126(図4参照)によって搬送ローラ124aと連結されている。その駆動ベルト126は、搬送ローラ123aの軸部に設けられた図示せぬギヤと搬送ローラ124aの軸部に設けられた図示せぬギヤとによって張架されている。搬送ローラ124aは、搬送ローラ123aが図4に示す矢印方向に回転することにより、駆動用ベルト126によって搬送ローラ123aの回転駆動が伝達されて、搬送ローラ123aと同じ方向に回転する。
【0024】
ピンチローラ121b,122b,125bは、主搬送路8又は反転搬送路9を介して、搬送ローラ121a,122a,125aのそれぞれに対向して設けられたローラである。なお、転写ユニット15の下面側には、反転搬送路9を介して、搬送ローラ123a,124aのそれぞれに対向してピンチローラ123b,124bが設けられている。ピンチローラ121b,122b,123b,124b,125bは、それぞれに対向する搬送ローラ121a,122a,123a,124a,125aに対して加圧することにより搬送力を生み出すと共に、それぞれに対向する搬送ローラ121a,122a,123a,124a,125aに連れ回されて回転する。
【0025】
これらのローラの中でも、搬送ローラ122aは、媒体をレジスト制御するローラとして機能する。また、搬送ローラ123a,124aは、媒体を反転方向に搬送するローラとして機能する。搬送ローラ125aは、媒体を主搬送路8に戻して再搬送するローラとして機能する。また、ピンチローラ122bは、媒体をレジストローラ122aに押し付けるローラとして機能する。以下、それぞれを区別する場合に、搬送ローラ122a,123a,124a,125a及びピンチローラ122bを、「レジストローラ122a」、「反転搬送ローラ123a,124a」、「再搬送ローラ125a」、及び、「プレッシャローラ122b」と称する。
【0026】
画像形成ユニット13は、感光ドラム131、帯電器132(図2参照)、及び、現像器133(図2参照)を備え、感光ドラム131の表面に現像剤像を形成するユニットである。感光ドラム131は、表面に現像剤像が形成される像担持体である。帯電器132は、感光ドラム131の表面を一様に帯電させる構成要素である。現像器133は、露光ユニット14が感光ドラム131の表面を部分的に露光した後に、現像剤としてのトナーを感光ドラム131に供給する構成要素である。感光ドラム131は、メインモータ51(図2参照)の駆動力が図示せぬギヤによって伝達されることよって、回転する。その際に、帯電器132が感光ドラム131の表面を一様に帯電し、さらに、露光ユニット14が帯電された感光ドラム131の表面を部分的に露光する。
【0027】
露光ユニット14は、感光ドラム131の表面を部分的に露光するユニットである。露光ユニット14は、帯電器132が感光ドラム131の表面を一様に帯電した後に、パーソナルコンピュータ等の上位装置から受信される印刷データに基づいて、感光ドラム131の表面を部分的に露光する。これによって、露光ユニット14は、感光ドラム131の表面に静電潜像を形成する。ここでは、露光ユニット14が発光素子として多数のLED素子を搭載するLEDヘッドによって構成されている場合を想定して説明する。以下、露光ユニット14を「LEDヘッド14」と称する。
【0028】
なお、露光ユニット14が感光ドラム131の表面を部分的に露光すると、現像器133が現像剤(トナー)を感光ドラム131に供給する。これにより、静電潜像が現像剤像(トナー像)として現像される。
【0029】
転写ユニット15は、感光ドラム131の表面に形成された現像剤像を媒体に転写するユニットである。転写ユニット15は、図1Bに示すように、転写ローラ151、及び、ばね152を備えている。転写ローラ151は、媒体を搬送する搬送部材として機能すると共に、現像剤像を媒体に転写する転写部材として機能するローラである。転写ローラ151は、主搬送路8を介して感光ドラム131と対向するように設けられている。転写ローラ151は、メインモータ51(図2参照)の駆動力が図示せぬギヤによって伝達されることよって回転する。一方、ばね152は、転写ローラ151を回転自在な状態で感光ドラム131に押し付けている。
【0030】
転写ローラ151は、現像剤像の転写時に、媒体を搬送しながら、感光ドラム131の表面に形成された現像剤像とは逆極性の転写電圧が印加される。これにより、転写ローラ151は、感光ドラム131の表面に形成された現像剤像を感光ドラム131側から媒体側に引き寄せて、現像剤像を媒体の上に転写する。
【0031】
定着ユニット16は、媒体に転写された現像剤像を媒体に定着させるユニットである。定着ユニット16は、図1Bに示すように、主搬送路8を介して互いに対向する定着ローラ161と加圧ローラ162とが設けられている。定着ローラ161は、メインモータ51(図2参照)の駆動力が図示せぬギヤによって伝達されることよって回転する駆動ローラとして構成されている。定着ローラ161は、図1Bに示すように、内部に、ヒータ163(図2参照)を備えている。加圧ローラ162は、主搬送路8を介して定着ローラ161に対向して設けられたローラである。加圧ローラ162は、定着ローラ161に対して加圧することにより搬送力を生み出すと共に、定着ローラ161に連れ回されて回転する。
【0032】
定着ユニット16は、ヒータ163を作動させた状態で、定着ローラ161と加圧ローラ162とによって媒体を搬送することにより、媒体を加圧及び加熱する。これにより、定着ユニット16は、媒体に転写された現像剤を溶融させて、現像剤像を媒体に定着させる。
【0033】
排出ユニット17は、現像剤像が定着された媒体を搬送して、上部カバー3に設けられた媒体堆積部19に排出するユニットである。排出ユニット17は、図1Cに示すように、媒体を搬送するための構成要素として、排出ローラ171a,172a及びピンチローラ171b,172bを備えている。排出ローラ171a,172aは、排出モータ52(図2参照)の駆動力が図示せぬギヤによって伝達されることよって回転する駆動ローラとして構成されている。ピンチローラ171b,172bは、主搬送路8を介して、排出ローラ171a,172aのそれぞれに対向して設けられたローラである。ピンチローラ171b,172bは、それぞれに対向する排出ローラ171a,172aに対して加圧することにより搬送力を生み出すと共に、それぞれに対向する排出ローラ171a,172aに連れ回されて回転する。
【0034】
排出ユニット17は、排出ローラ171a,172a及びピンチローラ171b,172bによって媒体を媒体堆積部19まで搬送し、媒体を媒体堆積部19の上に排出して、堆積させる。
【0035】
なお、プリンタ1は、図1Cに示すように、定着ユニット16の下流側の主搬送路8の周囲に、排出センサレバーSNL及び排出センサSN1が設けられている。また、排出センサレバーSNL及び排出センサSN1と排出ローラ171a及びピンチローラ171bとの間に、搬送中の媒体を区分するセパレータ129が設けられている。
【0036】
プリンタ1は、主搬送路8に沿って媒体を搬送する。このとき、プリンタ1は、画像ユニット13及び露光ユニット14によって感光ドラム131の表面に現像剤像を形成して、転写ユニット15によって現像剤像を感光ドラム131から媒体に転写し、定着ユニット16によって現像剤像を媒体に定着させる。
【0037】
そして、プリンタ1は、媒体が排出センサレバーSNLの上を通過すると、排出センサレバーSNLが揺動し、これに応じて、排出センサSN1から出力される出力信号の値が変化する。プリンタ1は、排出センサSN1の出力信号の値の変化を検出することにより、媒体が排出センサレバーSNLの上を通過したことを検出する。そして、プリンタ1は、排出センサSN1の出力信号の値の変化を検出してから所定時間経過した時点で、媒体がセパレータ129の上を通過したと判断する。
【0038】
プリンタ1は、片面印刷を行う場合に、媒体がセパレータ129の上を通過したと判断されると、排出モータ52(図2参照)を正転方向に回転させて、排出ユニット17の排出ローラ171a,172aを正転方向に回転させる。これにより、プリンタ1は、媒体を媒体堆積部19に排出して、媒体堆積部19の上に堆積させる。
【0039】
一方、プリンタ1は、両面印刷を行う場合に、媒体がセパレータ129の上を通過したと判断されると、排出モータ52(図2参照)の回転方向を反転させて、排出ユニット17の排出ローラ171a,172aを反転方向に回転させる。これにより、プリンタ1は、媒体を主搬送路8から反転搬送路9に送る。
【0040】
プリンタ1は、媒体を主搬送路8から反転搬送路9に送ると、反転搬送路9に沿って媒体を搬送する。このとき、プリンタ1は、媒体搬送機構12の反転搬送ローラ123a,124a及び転写ユニット15のピンチローラ123b,124bによって、媒体を媒体搬送機構12の再搬送ローラ125a及びピンチローラ125bの位置まで搬送し、さらに、再搬送ローラ125a及びピンチローラ125bによって、媒体を反転搬送路9から主搬送路8に送る。その際に、媒体は、表面と裏面とが反転する。その結果、媒体は、画像が形成された表面が定着ユニット15側を向き、画像が形成されていない裏面が画像形成ユニット13側を向く。
【0041】
プリンタ1は、媒体を反転搬送路9から主搬送路8に送ると、主搬送路8に沿って媒体を搬送する。このとき、プリンタ1は、画像ユニット13及び露光ユニット14によって感光ドラム131の表面に現像剤像を形成して、転写ユニット15によって現像剤像を感光ドラム131から媒体に転写し、定着ユニット16によって現像剤像を媒体に定着させる。これにより、プリンタ1は、媒体の両面に印刷を行う。
【0042】
そして、プリンタ1は、排出センサSN1の出力信号の値の変化を検出してから所定時間経過した時点で、媒体がセパレータ129の上を通過したと判断する。プリンタ1は、媒体がセパレータ129の上を通過したと判断されると、排出モータ52(図2参照)を正転方向に回転させて、排出ユニット17の排出ローラ171a,172aを正転方向に回転させる。これにより、プリンタ1は、媒体を媒体堆積部19に排出して、媒体堆積部19の上に堆積させる。
【0043】
<画像形成装置の制御系の構成>
以下、図2を参照して、本実施形態1に係る画像形成装置の制御系の構成につき説明する。図2は、実施形態1に係る画像形成装置の制御系の構成を示す図である。
【0044】
図2に示すように、プリンタ1は、I/F制御部81、印刷制御部82、帯電電圧制御部83、ヘッド制御部84、現像電圧制御部85、転写電圧制御部86、メインモータ制御部87、定着制御部88、排出モータ制御部89、受信メモリ91、及び、画データ編集メモリ92を備えている。
【0045】
I/F制御部81は、外部装置との間でデータの送受信を行う機能手段である。I/F制御部81は、上位装置にプリンタ情報を送信したり、上位装置から印刷データや各種のコマンドを受信したりする。
【0046】
印刷制御部82は、上位装置から受信したデータを処理する機能手段である。印刷制御部82は、上位装置から受信したデータが印刷データである場合に、印刷データを解析し、プリンタ1の全体をシーケンス制御して、印刷動作を行う。また、印刷制御部82は、表示部61に各種の情報を表示させたり、排出センサSN1を含む各種センサSNから出力される出力信号の値を検出して、装置の様々な状態を検出したりする。印刷制御部82は、マイクロプロセッサや、ROM、RAM、入出力ポート、タイマ等によって構成されている。
【0047】
帯電電圧制御部83は、印刷制御部82の指示に従って、帯電器132に対して電圧を印加する制御を行う機能手段である。帯電器132は、電圧が印加されることにより、感光ドラム131の表面を一様に帯電させる。
【0048】
ヘッド制御部84は、印刷制御部82の指示に従って、露光ユニットとしてのLEDヘッド14の動作を制御する機能手段である。ヘッド制御部84は、画データ編集メモリ92に格納されたイメージデータに基づいて、LEDヘッド14を駆動する。このとき、LEDヘッド14は、光を感光ドラム131の表面に部分的に照射して、感光ドラム131の表面を部分的に露光する。これにより、LEDヘッド14は、帯電器132によって一様に帯電された感光ドラム131の表面に静電潜像を形成する。
【0049】
現像電圧制御部85は、印刷制御部82の指示に従って、現像器133に対して電圧を印加する制御を行う機能手段である。現像器133は、電圧が印加されることにより、現像剤(トナー)を感光ドラム131に供給して、現像剤を感光ドラム131の表面に付着させる。これにより、現像器133は、LEDヘッド14によって感光ドラム131の表面に形成された静電潜像を現像剤像(トナー像)として現像する。
【0050】
転写電圧制御部86は、印刷制御部82の指示に従って、転写ローラ151に対して電圧を印加する制御を行う機能手段である。転写ローラ151は、電圧が印加されることにより、感光ドラム131の表面に形成された現像剤像を引き寄せて、現像剤像を感光ドラム131から媒体に転写する。
【0051】
メインモータ制御部87は、印刷制御部82の指示に従って、メインモータ51の駆動を制御する機能手段である。なお、メインモータ51は、給紙時、搬送時、又は、定着時に、例えば、給紙ローラ111、給紙サブローラ112、搬送ローラ121a,122a,123a,124a,125a、感光ドラム131、帯電器132の図示せぬ帯電ローラ、現像器133の図示せぬ現像ローラ、転写ローラ151、及び、定着ローラ161を駆動する(図1C参照)。
【0052】
定着制御部88は、印刷制御部82の指示に従って、定着ユニット16の駆動を制御する機能手段である。定着制御部88は、定着ユニット16のヒータ163のオン/オフ動作を制御するヒータ制御部88aを備えている。ヒータ制御部88aは、サーミスタ164によって測定される定着ユニット16の温度に基づいて、ヒータ163のオン/オフ動作を制御する。これにより、ヒータ制御部88aは、ヒータ163の温度を所定の温度以上に加熱させる。そして、定着ユニット16は、ヒータ163が加熱した状態で、定着ローラ161及び加圧ローラ162によって媒体を挟みながら搬送することにより、媒体に転写された現像剤を溶融させる。これによって、定着ユニット16は、現像剤像を媒体に定着させる。
【0053】
排出モータ制御部89は、印刷制御部82の指示に従って、排出モータ52の駆動を制御する機能手段である。なお、排出モータ52は、排出時や反転搬送路9への媒体の送り時に、排出ローラ171a,172aを駆動する(図1C参照)。
【0054】
受信メモリ91は、上位装置から受信したデータを格納する構成要素である。印刷制御部82は、上位装置からデータを受信すると、受信されたデータを受信メモリ91格納させる。
【0055】
画データ編集メモリ92は、印刷制御部82が印刷データに基づいて編集したイメージデータを格納する構成要素である。印刷制御部82は、例えば、上位装置から受信したデータがカラー画像の印刷データである場合に、印刷データを解析して各色のイメージデータを取得し、取得された各色のイメージデータを画データ編集メモリ92に格納させる。
【0056】
なお、印刷制御部82は、片面印刷を行う場合に、排出センサSN1からの出力信号によって、媒体がセパレータ129の上を通過したと判断されると、排出モータ制御部89に、排出モータ52の正転方向の回転制御を行わせる。また、印刷制御部82は、両面印刷を行う場合に、表面の印刷の終了時に、排出センサSN1からの出力信号によって、媒体がセパレータ129の上を通過したと判断されると、排出モータ制御部89に、排出モータ52の反転方向の回転制御を行わせ、さらに、裏面の印刷の終了時に、排出センサSN1からの出力信号によって、媒体がセパレータ129の上を通過したと判断されると、排出モータ制御部89に、排出モータ52の正転方向の回転制御を行わせる。
【0057】
また、印刷制御部82は、例えば、LCD(Liquid Crystal Display)等の、ユーザにプリンタ1の状態を詳細に表示する表示部61と接続されている。
また、印刷制御部82は、例えば、排出センサSN1等の、複数の各種センサSNと接続されている。複数のセンサSNは、例えば、プリンタ1の内部の温湿度を検出するセンサや、媒体の搬送位置を検出するセンサ等である。
【0058】
<画像形成装置の内部の構成>
以下、図3A〜図3Cを参照して、プリンタ1の内部の構成につき説明する。図3A〜図3Cは、それぞれ、実施形態1に係る画像形成装置の内部の構成を示す図である。図3A〜図3Cは、それぞれ、斜め方向から見た、プリンタ1の内部の構成を概略的に示している。なお、図3A〜図3Cは、それぞれ、プリンタ1の内部の構成が分かり易くなるように、上部カバー3(図1A参照)を除外した状態で示している。
【0059】
図3Aは、画像形成ユニット13を装着した状態の構成を示している。図3Bは、画像形成ユニット13を取り外した状態の構成を示している。図3Cは、転写ユニット15を取り外した状態の構成を示している。
【0060】
図3Aに示すように、プリンタ1の内部には、媒体搬送機構12、画像形成ユニット13、露光ユニット14(図1A参照)、定着ユニット16、排出ユニット17等の構成要素が配置されている。
【0061】
図3Bに示すように、プリンタ1は、画像形成ユニット13及び露光ユニット14(図1A参照)を取り外すと、媒体搬送ユニットとしての転写ユニット15が現れる。なお、プリンタ1は、転写ユニット15の左右の両側の筐体2の内壁面201に、溝202が設けられている。溝202は、画像形成ユニット13の装着時に、画像形成ユニット13の感光ドラム131の軸部131a(図4及び図7参照)を所定の位置に案内するためのガイド部として機能する。以下、この溝202を「ガイド部202」と称する。
【0062】
図3Cに示すように、プリンタ1は、転写ユニット15を取り外すと、反転搬送路9や、媒体搬送機構12の反転搬送ローラ123a,124a、位置決め部材300が現れる。なお、位置決め部材300は、転写ユニット15の左右の両側に設けられている。なお、「位置決め部材300」は、転写ユニット15の位置決めを行うための部材である。
【0063】
<媒体搬送ユニットの構成及び動作>
以下、図4、図5、図6A〜図6C、図7、及び、図8を参照して、本実施形態1に係る媒体搬送ユニットとしての転写ユニット15の構成及び動作につき説明する。
【0064】
図4は、実施形態1に係る媒体搬送ユニットの周囲の構成を示す図である。図4は、側面方向から見た転写ユニット15の周囲の構成を示している。
図5、及び、図6A〜図6Cは、それぞれ、実施形態1に係る媒体搬送ユニットの構成を示す図である。図5は、側面方向から見た転写ユニット15の構成を示している。図6A及び図6Bは、左側の前面方向から見た転写ユニット15の構成を示している。図6Aは、本実施形態1の特徴部分であるハンドル部材400が収納部156の内部に収納された状態を示している。一方、図6Bは、ハンドル部材400が収納部156の外部に突出している状態を示している。図6Cは、下面側から見た転写ユニット15の構成を示している。
【0065】
図7は、実施形態1に係る媒体搬送ユニットを装着した状態における画像形成装置の構成を示す図である。図7は、転写ユニット15が装置本体に装着され、さらに、画像形成ユニット13が転写ユニット15の上に装着された状態におけるプリンタ1の構成を示している。
図8A〜図8Cは、それぞれ、実施形態1に係る媒体搬送ユニットの動作を示す図である。
【0066】
まず、図4を参照して、転写ユニット15の周囲の構成につき説明する。図4に示すように、プリンタ1は、転写ユニット15の周囲に、ガイド部202及び位置決め部材300を備えている。
【0067】
ガイド部202は、画像形成ユニット13の装着時に、画像形成ユニット13(図7参照)の感光ドラム131の軸部131aを所定の位置に案内するために、筐体2の内壁面201に設けられた溝である。ガイド部202は、画像形成ユニット13の装着時に、感光ドラム131(図7参照)の軸部131aが通る。ガイド部202の下端側は、途中から、後方向に向けて湾曲した構成となっている。
【0068】
なお、プリンタ1は、ガイド部202の下端側の周囲の、筐体2(図3B及び図3C参照)の内壁面201の内部に、ねじりコイルばね204(以下、単に「ばね204」と称する)が設けられている。ばね204は、コイル部205が内壁面201の内部に設けられたポスト203に取り付けられており、そのコイル部205を軸にして、一方のアーム部206の端部206aが固定端として位置決めされ、他方のアーム部207の端部207aが自由端となっている。ばね204のアーム部207は、途中で「く」の字状に折り曲げられており、これによって、ガイド部202の内部に突出する突出部207bが形成されている。ばね204は、画像形成ユニット13(図7参照)の感光ドラム131の軸部131aがガイド部202の内部を通る際に、突出部207bが軸部131aと係合することによって、画像形成ユニット13の感光ドラム131を回転自在に位置決めするロック部材として機能する。
【0069】
また、位置決め部材300は、前記した通り、転写ユニット15の位置決めを行うための部材である。位置決め部材300は、上部に、位置決め部301,302を備えている。また、位置決め部材300は、転写ユニット15側に向けて突出する本体側突出部303を備えている。
【0070】
位置決め部301は、転写ユニット15に設けられた横方向(転写ユニット15の左右方向)に突出する第1ポスト153(図5参照)と係合する溝である。位置決め部302は、転写ユニット15に設けられた下方向に突出する第2ポスト154(図5参照)と係合する溝である。以下、位置決め部301と位置決め部302とを区別する場合に、「第1位置決め部301」及び「第2位置決め部302」と称する。
【0071】
第1位置決め部301は、開口部がプリンタ1の斜め後方を向き、さらに、底部がプリンタ1の後方を向くように、形成されている。第1位置決め部301は、転写ユニット15の第1ポスト153(図5参照)と係合することにより、転写ユニット15の奥行き方向の位置決めを行う。
【0072】
一方、第2位置決め部302は、垂直方向に形成されている。第2位置決め部302は、転写ユニット15の第2ポスト154(図5参照)と係合することにより、転写ユニット15の高さ方向の位置決めを行う。
【0073】
したがって、位置決め部材300は、転写ユニット15の装着時に、第1位置決め部301が転写ユニット15の第1ポスト153(図5参照)と係合し、第2位置決め部302が転写ユニット15の第2ポスト154(図5参照)と係合することにより、転写ユニット15の奥行き方向の位置決めと高さ方向の位置決めとを同時に行うことができる。
【0074】
本体側突出部303は、プリンタ1からの転写ユニット15の取り外し時に、ハンドル部材400のハンドル側突出部403の切欠面400c(図8A参照)と接触する構成要素である。本体側突出部303は、プリンタ1への転写ユニット15の装着時に、切欠面400c(図8A参照)の内部の空間として形成された切欠部405(図7参照)に配置される。また、本体側突出部303は、プリンタ1からの転写ユニット15の取り外し時に、ハンドル側突出部403(図7参照)の切欠面400c(図8A参照)と接触して、ポスト155(図7参照)を中心にして、ハンドル部材400を押し上げ方向に回動させる。これにより、ハンドル部材400は、自動的に収納部156の内部から外部に押し出される。なお、ポスト155は、収納部156の内部に設けられており、ハンドル部材400の回動の支点部となる構成要素である。以下、ポスト155を「ハンドル支点部155」と称する場合もある。
【0075】
次に、図5及び図6A〜図6Cを参照して、転写ユニット15の構成を説明する。図5に示すように、転写ユニット15は、上面が主搬送路8の搬送面となり、下面が反転搬送路9の搬送面となる構成となっている。また、転写ユニット15は、転写ローラ151、第1ポスト153、第2ポスト154、及び、ばね157,158を備えている。
【0076】
転写ローラ151は、前記した通り、媒体を搬送する搬送部材として機能すると共に、現像剤像を媒体に転写する転写部材として機能するローラである。転写ローラ151は、画像形成ユニット13の感光ドラム131と対向するように、主搬送路8の搬送面となる上面の略中央の位置に設けられている。
【0077】
第1ポスト153は、位置決め部材300の第1位置決め部301(図4及び図7参照)と係合することにより、転写ユニット15の奥行き方向の位置決めを行う構成要素である。第1ポスト153は、転写ユニット15の左右の両側の、転写ローラ151よりも下流側でかつ上面よりも下の位置に、水平方向(転写ローラ151の軸方向)に突出するように、設けられている。この第1ポスト153は、プリンタ1からの転写ユニット15の取り外し時に、転写ユニット15の回動の支点部(以下、「ユニット支点部」と称する)となる。
【0078】
第2ポスト154は、位置決め部材300の第2位置決め部302(図4参照)と係合することにより、転写ユニット15の高さ方向の位置決めを行う構成要素である。第2ポスト154は、転写ユニット15の左右の両側の、転写ローラ151よりも上流側でかつ上面よりも下の位置に、垂直方向に突出するように、設けられている。
【0079】
ばね157,158は、それぞれ、搬送力を生み出すために、ピンチローラ123b,124bを反転搬送ローラ123a,124aに向けて押圧する部材である。ばね157,158は、それぞれ、転写ユニット15を押し上げ方向に付勢する付勢部として機能する。なお、ピンチローラ123b,124bは、それぞれ、予め定められた幅以内で、上下動することができる構成となっている。
【0080】
図6A及び図6Bに示すように、転写ユニット15は、主搬送路8の左右の両側に、一対のハンドル部材400を備えている。ハンドル部材400は、ユーザがプリンタ1から転写ユニット15を取り外す場合に、ユーザによって把持される取っ手となる部材である。本実施形態1では、ハンドル部材400は、主搬送路8の左右の両側に設けられているが、主搬送路8上に設けることも可能である。
【0081】
なお、ハンドル部材400は、図7に示すように、グリップ部401、孔部402、ハンドル側突出部403、及び、切欠部405を備えている。
グリップ部401は、ユーザが把持する部位である。グリップ部401は、図8Aに示す上面400aがグリップ部401のユーザの手のひらが当たる部分となる。
孔部402は、ユーザの指が挿入される部位である。
【0082】
ハンドル側突出部403は、図8Aに示す切欠面400cと外周面400bとによって囲まれて、突起状に形成された部位である。ハンドル側突出部403は、プリンタ1からの転写ユニット15の取り外し時に、切欠面400cで、本体側突出部303と接触することにより、ハンドル支点部155を中心にして、ハンドル部材400を押し上げ方向に回動させる押し出し機構として機能する。
切欠部405は、プリンタ1への転写ユニット15の装着時に、位置決め部材300の本体側突出部303が配置される部位である。切欠部405は、切欠面400c(図8A参照)の内部に形成された空間である。
【0083】
なお、ハンドル部材400は、図8Aに示すように、上面400a、外周面400b、及び、切欠面400cによって囲まれた部材として構成されている。また、ハンドル部材400は、開口部400dを備えている。
上面400aは、プリンタ1への転写ユニット15の装着時に略水平方向を向く略平坦状の面である。
外周面400bは、上面400aの外端から下方向に向けて、ハンドル支点部155を中心とする略円弧状に形成された面である。
切欠面400cは、上面400aの内端から下方向に向けて、ハンドル支点部155の下に潜り込むように湾曲して形成された面である。
開口部400dは、ハンドル支点部155に嵌まり込む部位である。
【0084】
図6A及び図6Bに示すように、転写ユニット15は、転写ユニット15のフレーム15aの各ハンドル部材400の周囲に、ポスト155及び収納部156を備えている。
ポスト155は、ハンドル部材400を回動自在に支持する支持部として機能する構成要素であり、前記した通り、ハンドル支点部(すなわち、ハンドル部材400の回動の支点部)となる。
収納部156は、ハンドル部材400が主搬送路8の搬送面よりも下に隠れるように、ハンドル部材400を出し入れ自在な状態で内部に収納する構成要素である。
【0085】
したがって、ハンドル部材400は、転写ユニット15のハンドル支点部155によって回動自在に支持されており、図6Aに示すように、運用時に、主搬送路8の搬送面よりも下に隠れるように、収納部156の内部に収納される。これにより、転写ユニット15は、ハンドル部材400を備えつつ、プリンタ1の小型化を阻害しない構成となっている。しかも、ハンドル部材400は、収納部156に出し入れ自在な構成となっているため、転写ユニット15の上に装着される画像形成ユニット13に接触させることができる。そのため、転写ユニット15は、これによっても、プリンタ1の小型化を実現することができる。
【0086】
また、ハンドル部材400は、プリンタ1からの転写ユニット15の取り外し時に、図6Bに示すように、主搬送路8の搬送面よりも上に突出するように、収納部156の外部に突出する。これにより、ユーザは、ハンドル部材400を把持することが可能となる。
【0087】
なお、プリンタ1は、プリンタ1からの転写ユニット15の取り外し時に、付勢部であるばね157,158が、ユニット支点部である第1ポスト153を中心にして、転写ユニット15を押し上げ方向に回動させる。その際に、本体側突出部303(図7参照)が、ハンドル側突出部403(図7参照)の切欠面400c(図8A参照)と接触して、ハンドル支点部155を中心にして、ハンドル部材400を押し上げ方向に回動させる。したがって、付勢部であるばね157,158は、ユニット支点部である第1ポスト153及びハンドル側突出部403と共に、押し出し機構として機能する。その結果、プリンタ1は、画像形成ユニット13を取り外すと、ハンドル部材400が自動的に転写ユニット15の収納部156の内部から外部に突出する。これにより、プリンタ1は、ハンドル部材400の視認性及びハンドル部材400の握り易さを維持することができる。
【0088】
図6Cに示すように、転写ユニット15は、ピンチローラ123b,124bを備えている。ピンチローラ123b,124bは、媒体搬送機構12の反転搬送ローラ123a,124aと対向するように、反転搬送路9の搬送面となる下面に設けられている。
【0089】
次に、図7を参照して、転写ユニット15の装着時の構成を説明する。
図7に示すように、まず、ユーザが転写ユニット15を装置本体(媒体搬送機構12)に装着したとする。
【0090】
このとき、転写ユニット15は、第1ポスト153が位置決め部材300の第1位置決め部301と係合し、また、第2ポスト154(図4参照)が位置決め部材300の第2位置決め部302(図4参照)と係合する。ただし、転写ユニット15は、ばね157、158(図8B参照)が下面側に設けられているため、そのばね157、158によって、所定の固定位置から浮いた状態になる。
【0091】
次に、ユーザが、その状態で、画像形成ユニット13を転写ユニット15の上に装着したとする。
【0092】
このとき、画像形成ユニット13は、感光ドラム131によって転写ユニット15の転写ローラ151を上から押さえ付ける。したがって、画像形成ユニット13が、転写ユニット15に対して押圧を与える荷重部材として機能する。これにより、転写ユニット15のばね157、158が撓む。
【0093】
その結果、転写ユニット15は、第1ポスト153が位置決め部材300の第1位置決め部301の内部の所定の固定位置に収まり、第2ポスト154(図4参照)が位置決め部材300の第2位置決め部302(図4参照)の内部に収まる。これにより、転写ユニット15は、所定の固定位置に位置決めされる。
【0094】
また、このとき、画像形成ユニット13は、ハンドル部材400の上面と接触して、ハンドル部材400を上から押さえ付ける。そのため、ハンドル部材400は、転写ユニット15のハンドル支点部155を中心にして回動して、収納部156の内部に収納される。これにより、ハンドル部材400は、主搬送路8の下に隠れる。なお、このとき、ハンドル側突出部403が、位置決め部材300の本体側突出部303の下に配置される。
【0095】
また、このとき、画像形成ユニット13は、感光ドラム131の軸部131aが、ばね204のアーム部207の突出部207bと係合して、回転自在に位置決めされる。
【0096】
次に、図8A及び図8Bを参照して、画像形成ユニット13及び転写ユニット15の取り外し時のプリンタ1の動作を説明する。ここでは、図7に示すように、プリンタ1は、転写ユニット15が装置本体(媒体搬送機構12(図1参照))の上に装着され、さらに、画像形成ユニット13が転写ユニット15の上に装着されているものとする。なお、転写ユニット15のハンドル部材400は、収納部156に収納された状態になっている。そして、プリンタ1は、反転搬送路9で、搬送中の媒体にジャムが発生したとする。この場合に、ユーザは、ジャムを起こしている媒体の除去作業を行うために、プリンタ1から画像形成ユニット13及び転写ユニット15を取り外す。
【0097】
まず、ユーザは、図8Aに示すように、画像形成ユニット13を矢印Aの方向に移動させることによって、ガイド部202及び位置決め部材300の位置決め部301,302によって規定された所定の固定位置から画像形成ユニット13を取り外す。
【0098】
このとき、画像形成ユニット13は、感光ドラム131の軸部131aが、ガイド部202に沿って矢印Aの方向に移動する。そのため、ばね204は、アーム部207の突出部207bが、感光ドラム131の軸部131aに押されて、一旦、矢印Bの方向に撓む。その結果、ばね204は、感光ドラム131の軸部131aとの係合が解除される。
【0099】
ばね204は、感光ドラム131の軸部131aとの係合が解除されると、図8Bに示すように、アーム部207の突出部207bが元の状態に戻る。このとき、転写ユニット15は、上部(画像形成ユニット13)からの押圧力が無くなる。そのため、転写ユニット15は、ばね157,158の押圧力が解放されて、図8Bに示すように、矢印Cの方向に押し上げられる。このとき、転写ユニット15は、第1ポスト153が位置決め部材300の第1位置決め部301と係合しているため、ばね157,158の押圧力によって、第1ポスト153を中心にして、矢印Dの方向に回動する。
【0100】
なお、ハンドル部材400は、画像形成ユニット13が装着された状態において、ハンドル側突出部403が位置決め部材300の本体側突出部303の下に配置されている。転写ユニット15は、画像形成ユニット13が取り外されると、ばね157,158の押圧力が解放されて、ばね157、158が開く。これに伴って、転写ユニット15は、ユニット支点部である第1ポスト153を中心にして、矢印D(図8B参照)の方向に回動する。そのため、転写ユニット15は、ハンドル部材400のハンドル側突出部403の切欠面400c(図8A参照)が位置決め部材300の本体側突出部303と接触する。これにより、ハンドル部材400は、転写ユニット15のハンドル支点部155を中心にして、矢印Eの方向に回動する。その結果、ハンドル部材400は、画像形成ユニット13が取り外されると、自動的に、転写ユニット15の収納部156の内部から外部に突出する。
【0101】
次に、ユーザは、ハンドル部材400を把持して、転写ユニット15を持ち上げることによって、位置決め部材300によって規定された所定の固定位置から転写ユニット15を取り外す。
【0102】
この後、ユーザは、ジャムを起こしている媒体の除去作業を行い、除去作業が終了すると、転写ユニット15及び画像形成ユニット13をプリンタ1に装着する。以下、図8Cを参照して、転写ユニット15及び画像形成ユニット13をプリンタ1に装着する場合の動作について説明する。
【0103】
まず、ユーザは、図8Cに示すように、転写ユニット15を媒体搬送機構12の上に装着する。このとき、ユーザは、第1ポスト153を第1位置決め部301に嵌め合わせると共に、第2ポスト154(図4参照)を第2位置決め部302(図4参照)に嵌め合わせることによって、転写ユニット15を媒体搬送機構12の上に装着する。
【0104】
次に、ユーザは、画像形成ユニット13を転写ユニット15の上に装着する。ユーザは、画像形成ユニット13の感光ドラム131の軸部131aをガイド部202の嵌め込み、画像形成ユニット13をガイド部202に沿って矢印Fの方向に移動させることによって、画像形成ユニット13を転写ユニット15の上に装着する。
【0105】
このとき、画像形成ユニット13は、加重部材として、転写ユニット15を上から押さえ付ける。その際に、画像形成ユニット13の底部がハンドル部材400の上面400aと接触する。そのため、ハンドル部材400は、ハンドル支点部155を中心にして、矢印Gの方向に回動する。その結果、ハンドル部材400は、転写ユニット15の収納部156の内部に収納される。
【0106】
また、このとき、画像形成ユニット13は、感光ドラム131によって転写ユニット15の転写ローラ151を上から押さえ付ける。これにより、転写ユニット15のばね157,158が撓む。その結果、転写ユニット15は、矢印Hの方向に沈み込みながら、第1ポスト153を中心にして、矢印Iの方向に回動する。そして、転写ユニット15は、第1ポスト153が位置決め部材300の第1位置決め部301の内部の所定の固定位置に収まると共に、第2ポスト154(図4参照)が位置決め部材300の第2位置決め部302(図4参照)の内部に収まる。これにより、転写ユニット15は、所定の固定位置に位置決めされる。
【0107】
なお、ハンドル部材400は、ユーザが、転写ユニット15を装着してから画像形成ユニット13を装着するまでの間に、矢印G方向に押すことによっても、転写ユニット15の収納部156の内部に収納される。
【0108】
本実施形態1では、プリンタ1は、画像形成ユニット13の下にハンドル部材400を設けている。それは、プリンタ1が例えば以下の(1)〜(3)の動作を実現することを意図しているためである。
(1)プリンタ1は、画像形成ユニット13の装着時に、画像形成ユニット13がハンドル部材400を押し下げる。これにより、プリンタ1は、画像形成ユニット13の装着時に、ハンドル部材400を収納部156に自動的に収納する。
(2)プリンタ1は、転写ユニット15が定着ユニット16の下に潜り込むように装置本体に装着される。そのため、プリンタ1は、ハンドル部材400を定着ユニット16から離れた位置に設けることにより、転写ユニット15を容易に取り外すことができる。
(3)プリンタ1は、比較的取り外される頻度が少ない定着ユニット16の近くよりも、比較的取り外される頻度の多い画像形成ユニット13の近くにハンドル部材400を設けることにより、ハンドル部材400を用意に操作できるようにする。
【0109】
以上の通り、本実施形態1に係る転写ユニット15によれば、収納部156の内部に収納されるハンドル部材400を備えているため、ハンドル部材400を備えつつ、プリンタ1の小型化を阻害しないようにすることができる。
また、転写ユニット15によれば、画像形成ユニット13を取り外すと、ハンドル部材400が自動的に収納部156の内部から外部に突出するため、ハンドル部材400の視認性及びハンドル部材400の握り易さを維持することができる。
また、本実施形態1に係る転写ユニット15を用いるプリンタ1によれば、転写ユニット15を容易に取り外すことができ、かつ、装置の小型化を実現することができる。
また、プリンタ1によれば、画像形成ユニット13を取り外すと、ハンドル部材400が自動的に収納部156の内部から外部に突出するため、ハンドル部材400の視認性及びハンドル部材400の握り易さを維持することができる。
【0110】
[実施形態2]
実施形態1に係るプリンタ1は、ユーザが転写ユニット15を所定の位置に装着しても、ユーザが装着された感触を得ることができない。そのため、実施形態1に係るプリンタ1は、転写ユニット15の装着時に、ユーザに不安を感じさせる可能性がある。
【0111】
そこで、本実施形態2に係るプリンタ1A(図12A参照)は、ユーザが本実施形態2に係る転写ユニット15Aを所定の位置に装着した場合に、ユーザが装着された感触を得ることができるようにする。これによって、本実施形態2に係るプリンタ1Aは、転写ユニット15Aの装着時に、ユーザに不安を感じさせないようにする。
【0112】
以下、図9〜図11を参照して、本実施形態2に係るプリンタ1A(図12A参照)の構成につき説明する。
図9は、実施形態2に係る媒体搬送ユニットの周囲の構成を示す図である。図9は、本実施形態2に係る位置決め部材350の構成を示している。
図10は、実施形態2に係る媒体搬送ユニットの構成を示す図である。図10は、本実施形態2に係る転写ユニット15Aの構成を示している。
図11は、実施形態2に係る加重部材の構成を示す図である。図11は、本実施形態2に係る画像形成ユニット13Aの構成を示している。その他の構成については、実施形態1に係るプリンタ1と同じ構成であるため詳細な説明を省略する。
【0113】
図9に示すように、本実施形態2に係る位置決め部材350は、実施形態1に係る位置決め部材300(図4参照)と比較すると、第1位置決め部301の代わりに、第3位置決め部351を備え、また、第2位置決め部302の代わりに、第4位置決め部352を備えている点で相違する。
【0114】
第3位置決め部351は、実施形態1に係る位置決め部材300(図4参照)の第1位置決め部301と同様に、転写ユニット15A(図10参照)に設けられた横方向(転写ユニット15Aの左右方向)に突出する第1ポスト153と係合する溝である。第3位置決め部351は、開口部がプリンタ1Aの斜め後方を向き、さらに、底部がプリンタ1Aの後方を向くように、形成されている。第3位置決め部351は、転写ユニット15Aの第1ポスト153と係合することにより、転写ユニット15Aの奥行き方向の位置決めを行う。
【0115】
ただし、第3位置決め部351は、第1位置決め部301と異なり、内部に、押し出し部材361及びコイルばね(以下、単に「ばね」と称する)362が設けられている。押し出し部材361は、第1ポスト153と当接する部材である。ばね362は、押し出し部材361と共に第1ポスト153を前方向に向けて付勢する部材である。また、第3位置決め部351は、押し出し部材361及びばね362が設けられた分だけ、底部の長さが位置決め部301よりも長く形成されている。
【0116】
第4位置決め部352は、実施形態1に係る位置決め部材300(図4参照)の第2位置決め部301と同様に、転写ユニット15Aに設けられた下方向に突出する第2ポスト154A(図10参照)と係合する溝である。第4位置決め部352は、垂直方向に形成されている。第4位置決め部352は、転写ユニット15Aの第2ポスト154Aと係合することにより、転写ユニット15の高さ方向の位置決めを行う。
【0117】
ただし、第4位置決め部352は、第2位置決め部302と異なり、内部に、係合部353が設けられている。係合部353は、第2ポスト154Aに設けられたロック部502(図10参照)と一時的に係合する溝である。係合部353は、第3位置決め部351から離間するように、第4位置決め部352の前方向の内壁面に設けられている。
【0118】
図10に示すように、本実施形態2に係る転写ユニット15Aは、実施形態1に係る転写ユニット15(図5参照)と比較すると、第2ポスト154の代わりに、第2ポスト154Aを備え、また、高さ位置決め部501及び奥行き位置決め部503を備えている点で相違する。
【0119】
第2ポスト154Aは、ロック部502を備えるポストである。ロック部502は、位置決め部材350(図9参照)の第4位置決め部352に設けられた係合部353と一時的に係合する突起である。ロック部502は、第1ポスト153から離間するように、第2ポスト154Aの前方向の外壁面に設けられている。
【0120】
高さ位置決め部501は、転写ユニット15Aの高さ方向の位置決めを行うための部位である。高さ位置決め部501は、第2ポスト154Aの周囲に、略平坦な面として構成されている。
【0121】
奥行き位置決め部503は、転写ユニット15Aの奥行き方向の位置決めを行うための部位である。奥行き位置決め部503は、本実施形態2に係る画像形成ユニット13A(図11参照)の下面側に設けられたロック部139(図11参照)と係合する溝である。
【0122】
転写ユニット15Aは、装着時に、左右の両側に設けられた一対の第1ポスト153が、位置決め部材350(図9参照)の第3位置決め部351に嵌め込まれて、押し出し部材361と接触する。そして、ばね362が、押し出し部材361と共に、第1ポスト153を前方向に付勢する。
【0123】
また、転写ユニット15Aは、装着時に、左右の両側に設けられた一対の第2ポスト154Aが、位置決め部材350(図9参照)の第4位置決め部352に嵌め込まれる。このとき、転写ユニット15Aは、高さ位置決め部501が位置決め部材350(図9参照)の第4位置決め部352の周囲と接触して、高さ方向の位置決めが行われる。また、転写ユニット15Aは、ばね362が第1ポスト153を前方向に付勢することにより、ロック部502が、位置決め部材350(図9参照)の係合部353に嵌め込まれて、係合部353と一時的に係合する。
【0124】
なお、図10は、実施形態1に係る転写ユニット15と実施形態2に係る転写ユニット15Aとの相違点を分かり易くするために、ハンドル支点部155及び収納部156を示していない。しかしながら、実際には、転写ユニット15Aは、実施形態1に係る転写ユニット15と同様に、左右の両側に、一対のハンドル支点部155及び収納部156が設けられている。そして、ハンドル部材400が、ハンドル支点部155に取り付けられている。
【0125】
図11に示すように、本実施形態2に係る画像形成ユニット13Aは、実施形態1に係る画像形成ユニット13(図7参照)と比較すると、ロック部139を備えている点で相違する。
【0126】
ロック部139は、転写ユニット15A(図10参照)に設けられた奥行き位置決め部503と係合する突起である。ロック部139は、画像形成ユニット13A(図11参照)の下面側に設けられており、先端がフック状の形状をしている。ロック部139は、転写ユニット15A(図10参照)に設けられた奥行き位置決め部503と係合することにより、転写ユニット15Aの最終的な奥行き方向の位置決めを行う。
【0127】
以下、図12A、図12B、及び、図13A〜図13Dを参照して、本実施形態2に係るプリンタ1Aの動作につき説明する。図12A及び図12Bは、それぞれ、実施形態2に係る媒体搬送ユニットの取り外し時の動作を示す図である。図13A〜図13Dは、それぞれ、実施形態2に係る媒体搬送ユニットの装着時の動作を示す図である。
【0128】
まず、図12A及び図12Bを参照して、画像形成ユニット13A及び転写ユニット15Aの取り外し時のプリンタ1Aの動作を説明する。ここでは、図12Aに示すように、プリンタ1Aは、転写ユニット15Aが装置本体(媒体搬送機構12(図1参照))の上に装着され、さらに、画像形成ユニット13Aが転写ユニット15Aの上に装着されているものとする。なお、転写ユニット15Aのハンドル部材400は、収納部156に収納された状態になっている。そして、プリンタ1Aは、反転搬送路9で、搬送中の媒体にジャムが発生したとする。この場合に、ユーザは、ジャムを起こしている媒体の除去作業を行うために、プリンタ1Aから画像形成ユニット13A及び転写ユニット15Aを取り外す。
【0129】
まず、ユーザは、図12Aに示すように、画像形成ユニット13Aを矢印Aの方向に移動させることによって、ガイド部202及び位置決め部材350の位置決め部351,352によって規定された所定の固定位置から画像形成ユニット13Aを取り外す。
【0130】
このとき、画像形成ユニット13Aは、感光ドラム131の軸部131aが、ガイド部202に沿って矢印Aの方向に移動する。そのため、ばね204は、アーム部207の突出部207bが、感光ドラム131の軸部131aに押されて、一旦、矢印Bの方向に撓む。その結果、ばね204は、感光ドラム131の軸部131aとの係合が解除される。
【0131】
ばね204は、感光ドラム131の軸部131aとの係合が解除されると、図12Bに示すように、アーム部207の突出部207bが元の状態に戻る。このとき、転写ユニット15Aは、上部(画像形成ユニット13)からの押圧力が無くなる。そのため、転写ユニット15Aは、ばね157,158の押圧力が解放されて、図12Bに示すように、矢印Cの方向に押し上げられる。このとき、転写ユニット15Aは、第1ポスト153が位置決め部材350の第3位置決め部351と係合しているため、ばね157,158の押圧力によって、第1ポスト153を中心にして、矢印Dの方向に回動する。同時に、ばね362が、復元力により、押し出し部材361と共に第1ポスト153を、矢印D2の方向に押し出す。
【0132】
なお、ハンドル部材400は、画像形成ユニット13Aが装着された状態において、ハンドル側突出部403が位置決め部材350の本体側突出部303の下に配置されている。転写ユニット15Aは、画像形成ユニット13Aが取り外されると、ばね157,158の押圧力が解放されて、ばね157、158が開く。これに伴って、転写ユニット15Aは、ユニット支点部である第1ポスト153を中心にして、矢印D(図12B参照)の方向に回動する。そのため、転写ユニット15Aは、ハンドル部材400のハンドル側突出部403の切欠面400c(図8A参照)が位置決め部材350の本体側突出部303と接触する。これにより、ハンドル部材400は、転写ユニット15Aのハンドル支点部155を中心にして、矢印Eの方向に回動する。その結果、ハンドル部材400は、画像形成ユニット13Aが取り外されると、自動的に、転写ユニット15Aの収納部156の内部から外部に突出する。
【0133】
次に、ユーザは、ハンドル部材400を把持して、転写ユニット15Aを持ち上げることによって、位置決め部材350によって規定された所定の固定位置から転写ユニット15Aを取り外す。
【0134】
この後、ユーザは、ジャムを起こしている媒体の除去作業を行い、除去作業が終了すると、転写ユニット15A及び画像形成ユニット13Aをプリンタ1Aに装着する。以下、図13A〜図13Dを参照して、転写ユニット15A及び画像形成ユニット13Aをプリンタ1Aに装着する場合の動作について説明する。
【0135】
まず、ユーザは、図13Aに示すように、転写ユニット15Aを媒体搬送機構12の上に装着する。このとき、ユーザは、第1ポスト153を第3位置決め部351に嵌め合わせると共に、第2ポスト154Aを第4位置決め部352に嵌め合わせることによって、転写ユニット15Aを媒体搬送機構12の上に装着する。
【0136】
このとき、第2ポスト154Aは、ロック部502が位置決め部材350の第4位置決め部352の係合部353と係合する。係合力は、矢印D2の方向に発生しているばね362の復元力によって得られている。その結果、転写ユニット15Aは、装置本体に一時的に係合された状態になる。
【0137】
なお、転写ユニット15Aは、ロック部502と係合部353とが係合する際に、音が発生すると共に、ロック部502と係合部353との係合により、実施形態1に係る転写ユニット15よりも強固に装置本体に固定される。そのため、ユーザは、転写ユニット15Aが装着された感触を得ることができる。これによって、本実施形態2に係るプリンタ1Aは、転写ユニット15Aの装着時に、ユーザに不安を感じさせないようにすることができる。
【0138】
次に、ユーザは、図13Bに示すように、画像形成ユニット13Aを転写ユニット15Aの上に装着する。ユーザは、画像形成ユニット13Aの感光ドラム131の軸部131aをガイド部202の嵌め込み、画像形成ユニット13Aをガイド部202に沿って矢印Fの方向に移動させることによって、画像形成ユニット13Aを転写ユニット15Aの上に装着する。
【0139】
このとき、画像形成ユニット13Aは、加重部材として、転写ユニット15Aを上から押さえ付ける。その際に、画像形成ユニット13Aの底部がハンドル部材400の上面400aと接触する。そのため、ハンドル部材400は、ハンドル支点部155を中心にして、矢印Gの方向に回動する。その結果、ハンドル部材400は、転写ユニット15Aの収納部156の内部に収納される。
【0140】
また、このとき、画像形成ユニット13Aは、感光ドラム131によって転写ユニット15Aの転写ローラ151を上から押さえ付ける。これにより、転写ユニット15Aのばね157,158が撓む。その結果、転写ユニット15は、矢印Hの方向に沈み込みながら、第1ポスト153を中心にして、矢印Iの方向に回動する。そして、転写ユニット15Aは、第1ポスト153が位置決め部材350の第3位置決め部351の内部の所定の固定位置に収まると共に、第2ポスト154A(図13A参照)が位置決め部材350の第4位置決め部352(図13A参照)の内部に収まる。これにより、転写ユニット15Aは、所定の固定位置に位置決めされる。
【0141】
このとき、画像形成ユニット13Aは、図13Cに示すように、矢印Fの方向に移動するのに伴って、ロック部139が転写ユニット15Aを矢印Jの方向に押し付ける。転写ユニット15Aは、第1ポスト153が第3位置決め部351によってガイドされているため、矢印Jの方向に移動する。
【0142】
転写ユニット15Aは、第1ポスト153が、押し付け部材361を介してばね362を圧縮しながら、さらに矢印Jの方向に移動すると、係合部353と一時的に係合されていたロック部502が係合部353から外れる。
【0143】
そして、最終的に、図13Dに示すように、転写ユニット15Aは、奥行き位置決め部503が画像形成ユニット13Aのロック部139と係合する。このとき、画像形成ユニット13Aは、感光ドラム131の軸部131aがばね204の突出部207bによってロックされた状態となる。また、転写ユニット15Aは、高さ位置決め部501が位置決め部材350の上面と接触することにより、高さ方向が位置決めされる。
【0144】
なお、ハンドル部材400は、ユーザが、転写ユニット15Aを装着してから画像形成ユニット13Aを装着するまでの間に、矢印Gの方向に押すことによっても、収納部156の内部に収納することができる。
【0145】
以上の通り、実施形態2に係るプリンタ1Aによれば、実施形態1に係るプリンタ1と同様に、転写ユニット15Aを容易に取り外すことができ、かつ、装置の小型化を実現することができる。
また、プリンタ1Aによれば、実施形態1に係るプリンタ1と同様に、画像形成ユニット13Aを取り外すと、ハンドル部材400が自動的に収納部156の内部から外部に突出するため、ハンドル部材400の視認性及びハンドル部材400の握り易さを維持することができる。
しかも、プリンタ1Aによれば、転写ユニット15Aの装着時に、ロック部502が位置決め部材350の第4位置決め部352の係合部353と一時的に係合するため、転写ユニット15Aが装着された感触をユーザに与えることができる。
【0146】
なお、プリンタ1Aによれば、ロック部139と係合部503との係合によって転写ユニット15Aを最終的に位置決めするため、主搬送路8の画像形成ユニット13A側の搬送面と転写ユニット15A側の搬送面との間隔を所定の間隔にすることができる。その結果、プリンタ1Aによれば、媒体を感光ドラム131と転写ローラ151との間のニップ部に安定して搬送することができるため、ジャムの発生を低減することができる。
【0147】
本発明は、前記した実施形態に限定されることなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更や変形を行うことができる。
例えば、実施形態1及び実施形態2では、LED方式の電子写真プリンタを用いて説明しているが、画像形成装置1は、レーザ方式の電子写真プリンタであっても良い。また、画像形成装置1は、中間転写方式の電子写真プリンタであっても良い。また、画像形成装置1は、タンデム型のカラープリンタであっても良い。
また、例えば、本発明は、プリンタに限らず、ファクシミリ装置、複写機、MFP等の画像形成装置に用いることができる。
また、例えば、プリンタ1,1Aは、奥行き方向の位置決めと高さ方向の位置決めとを異なる位置決め部301,302(又は、351,352)で行っている。しかしながら、プリンタ1,1Aは、奥行き方向の位置決めと高さ方向との位置決めとを同時に行う構成にすることも可能である。
【符号の説明】
【0148】
1,1A 画像形成装置(プリンタ)
2 筐体
3 上部カバー
4 フロントカバー
8 主搬送路
9 反転搬送路
11 給紙ユニット(給紙カセット)
12 媒体搬送機構(装置本体)
13,13A 画像形成ユニット
14 露光ユニット(LEDヘッド)
15 転写ユニット(媒体搬送ユニット)
15a フレーム
16 定着ユニット
17 排出ユニット
19 媒体堆積部
51 メインモータ
52 排出モータ
61 表示部
81 I/F制御部
82 印刷制御部
83 帯電電圧制御部
84 ヘッド制御部
85 現像電圧制御部
86 転写電圧制御部
87 メインモータ制御部
88 定着制御部
88a ヒータ制御部
89 排出モータ制御部
91 受信メモリ
92 画データ編集メモリ
111 給紙ローラ
112 給紙サブローラ
113 分離ローラ
121a 搬送ローラ
121b123b,124b,125b,171b,172b ピンチローラ
122a 搬送ローラ(レジストローラ)
122b ピンチローラ(プレッシャローラ)
123a,124a 搬送ローラ(反転搬送ローラ)
125a 搬送ローラ(再搬送ローラ)
126 駆動ベルト
129 セパレータ
131 感光ドラム
131a 軸部
132 帯電器
133 現像器
139,502 ロック部
151 転写ローラ
152 ばね
153 ポスト(ユニット支点部、押し出し機構)
154,203 ポスト
155 ポスト(ハンドル支点部)
156 収納部
157,158 ばね(押し出し機構)
161 定着ローラ
162 加圧ローラ
163 ヒータ
164 サーミスタ
171a,172a 排出ローラ
201 内壁面
202 溝(ガイド部)
204 ねじりコイルばね
205 コイル部
206,207 アーム部
206a,207a 端部
207b 突出部
300,350 位置決め部材
301 第1位置決め部
302 第2位置決め部
303 本体側突出部
351 第3位置決め部
352 第4位置決め部
353,503 係合部
361 押し出し部材
362 コイルばね
400 ハンドル部材
400a 上面
400b 外周面
400c 切欠面
400d 開口部
401 グリップ部
402 孔部
403 ハンドル側突出部(押し出し機構)
405 切欠部
501 高さ位置決め部
SN センサ
SNL 排出センサレバー
SN1 排出センサ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像形成装置に装着される媒体搬送ユニットにおいて、
媒体を搬送する搬送路と、
ユーザによって把持される部分が前記搬送路の搬送面よりも上に突出可能な状態で、前記搬送路上又は前記搬送路の周囲に設けられたハンドル部材と、
前記ハンドル部材の周囲に設けられ、前記ハンドル部材が前記搬送路の搬送面よりも下に隠れるように、前記ハンドル部材を出し入れ自在な状態で内部に収納する収納部と、
前記画像形成装置からの当該媒体搬送ユニットの取り外し時に、前記ハンドル部材を前記収納部の内部から外部に押し出す押し出し機構とを備えている
ことを特徴とする媒体搬送ユニット。
【請求項2】
請求項1に記載の媒体搬送ユニットにおいて、
前記ハンドル部材は、回動の支点となるハンドル支点部が設けられており、前記画像形成装置への当該媒体搬送ユニットの装着時に、前記ハンドル支点部を中心にして回動することにより、前記収納部に収納される
ことを特徴とする媒体搬送ユニット。
【請求項3】
請求項2に記載の媒体搬送ユニットにおいて、
前記ハンドル部材は、前記画像形成装置からの当該媒体搬送ユニットの取り外し時に、前記画像形成装置に設けられた本体側突出部と接触することにより、前記ハンドル支点部を中心にして、前記ハンドル部材を押し上げ方向に回動させる前記押し出し機構として機能するハンドル側突出部を備えている
ことを特徴とする媒体搬送ユニット。
【請求項4】
請求項3に記載の媒体搬送ユニットにおいて、
前記ハンドル部材は、
前記ハンドル支点部が内部に設けられ、かつ、前記画像形成装置への当該媒体搬送ユニットの装着時に略水平方向を向く、略平坦状の上面と、前記上面の外端から下方向に向けて、前記ハンドル支点部を中心とする略円弧状に形成された外周面と、前記上面の内端から下方向に向けて、前記ハンドル支点部の下に潜り込むように湾曲して形成された切欠面とによって囲まれた部材として構成されていると共に、
前記切欠面の内部の空間として形成された切欠部と、
前記外周面と前記切欠面とによって突起状に形成された前記ハンドル側突出部とを備えており、
前記切欠部は、前記画像形成装置への当該媒体搬送ユニットの装着時に、内部に、前記画像形成装置に設けられた本体側突出部が配置され、
前記ハンドル側突出部は、前記画像形成装置からの当該媒体搬送ユニットの取り外し時に、前記切欠面で、前記本体側突出部と接触することにより、前記ハンドル支点部を中心にして、前記ハンドル部材を押し上げ方向に回動させる前記押し出し機構として機能する
ことを特徴とする媒体搬送ユニット。
【請求項5】
請求項4に記載の媒体搬送ユニットにおいて、
さらに、前記ハンドル支点部から離間した位置に設けられ、当該媒体搬送ユニットの回動の支点となるユニット支点部と、
当該媒体搬送ユニットを押し上げ方向に付勢する付勢部とを備えており、
前記付勢部は、前記画像形成装置からの当該媒体搬送ユニットの取り外し時に、前記ユニット支点部を中心にして、当該媒体搬送ユニットを押し上げ方向に回動させると共に、前記ハンドル側突出部の前記切欠面で、前記ハンドル側突出部と前記本体側突出部とを接触させて、前記ハンドル支点部を中心にして、前記ハンドル部材を押し上げ方向に回動させることにより、前記ユニット支点部及び前記ハンドル側突出部と共に、前記押し出し機構として機能する
ことを特徴とする媒体搬送ユニット。
【請求項6】
請求項5に記載の媒体搬送ユニットにおいて、
当該媒体搬送ユニットは、前記画像形成装置への当該媒体搬送ユニットの装着時に、前記付勢部の付勢力よりも強い、押し下げ方向の押圧力を加える加重部材が、上に搭載されると共に、前記画像形成装置からの当該媒体搬送ユニットの取り外し時に、当該加重部材が、上から取り除かれ、
前記押し出し機構は、前記加重部材が当該媒体搬送ユニットの上から取り除かれた場合に、作動する
ことを特徴とする媒体搬送ユニット。
【請求項7】
請求項4に記載の媒体搬送ユニットにおいて、
前記ハンドル部材は、
さらに、前記上面の下に形成された、ユーザの指が挿入される孔部と、
前記上面と前記孔部とによって構成された、ユーザによって把持されるグリップ部とを備えている
ことを特徴とする媒体搬送ユニット。
【請求項8】
請求項1乃至請求項7のいずれか一項に記載の媒体搬送ユニットにおいて、
前記ハンドル部材は、前記搬送路の左右に一対以上設けられている
ことを特徴とする媒体搬送ユニット。
【請求項9】
請求項1乃至請求項8のいずれか一項に記載の媒体搬送ユニットにおいて、
さらに、前記画像形成装置への当該媒体搬送ユニットの装着時に、前記画像形成装置側に設けられた係合部と係合して、当該媒体搬送ユニットを一時的に固定するロック部を備えている
ことを特徴とする媒体搬送ユニット。
【請求項10】
請求項1乃至請求項9のいずれか一項に記載の媒体搬送ユニットにおいて、
さらに、加重部材が当該媒体搬送ユニットの上に装着される場合に、当該加重部材に設けられた突起状のロック部と係合して、当該媒体搬送ユニットの奥行き方向を位置決めする位置決め部を備えている
ことを特徴とする媒体搬送ユニット。
【請求項11】
請求項1乃至請求項10のいずれか一項に記載の媒体搬送ユニットにおいて、
さらに、前記搬送路とは別の、前記ハンドル部材が設けられていない搬送路を備えている
ことを特徴とする媒体搬送ユニット。
【請求項12】
請求項1乃至請求項11のいずれか一項に記載の媒体搬送ユニットにおいて、
前記画像形成装置に設けられた像担持体の表面に形成された現像剤像を媒体に転写するための転写ユニットとして構成されている
ことを特徴とする媒体搬送ユニット。
【請求項13】
請求項6に記載の媒体搬送ユニットにおいて、
前記加重部材は、表面に現像剤像が形成される像担持体を有する画像形成ユニットである
ことを特徴とする媒体搬送ユニット。
【請求項14】
印刷に供する媒体を搬送する媒体搬送ユニットが着脱自在に装着される画像形成装置において、
請求項12又は請求項13に記載の媒体搬送ユニットを用いると共に、
前記画像形成装置からの当該媒体搬送ユニットの取り外し時に、当該媒体搬送ユニットの前記ハンドル部材と接触する本体側突出部を備えている
ことを特徴とする画像形成装置。
【請求項15】
請求項14に記載の画像形成装置において、
前記媒体搬送ユニットを所定の位置に位置決めする位置決め部材を有する
ことを特徴とする画像形成装置。

【図1A】
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【図1B】
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【図1C】
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【図2】
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【図3A】
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【図3B】
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【図3C】
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【図4】
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【図5】
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【図6A】
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【図6B】
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【図6C】
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【図7】
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【図8A】
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【図8B】
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【図8C】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12A】
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【図12B】
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【図13A】
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【図13B】
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【図13C】
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【図13D】
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【公開番号】特開2012−185377(P2012−185377A)
【公開日】平成24年9月27日(2012.9.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−49192(P2011−49192)
【出願日】平成23年3月7日(2011.3.7)
【出願人】(591044164)株式会社沖データ (2,444)
【Fターム(参考)】