説明

媒体繰出装置

【課題】最前部の媒体が良好に繰出される頻度を高くした媒体繰出装置を提供することを目的とする。
【解決手段】通帳の繰出不良が発生した場合、繰出ローラ23を最前部の通帳35aに押し付けた状態でキャリア27を上方へ移動する。これにより最前部の通帳35aは繰出ローラ23との摩擦力により上方へ移動し、隣接する通帳35bに対してずれを発生する。その後繰出ローラ23を元の位置に戻し、回転させることにより最前部の通帳35aを繰出す。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、通帳発行装置等の集積してある媒体を1枚ずつ繰出す媒体繰出装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、媒体繰出装置としての通帳証書繰出装置は、例えば、下記特許文献1に開示されるものがある。特許文献1に開示される装置は、複数の通帳を通帳カセットに集積し、通帳を繰出す場合、繰出ローラを通帳カセットの最前部の通帳に押し付け、この状態で繰出ローラを回転することにより最前部の通帳の1枚だけを繰出すようにしている。
【0003】
上記特許文献1においては、通帳が良好に繰出されない場合のために、通帳が良好に繰出されないことを検出センサで検出するようにし、繰出されていないことが検出された場合には繰出ローラを更に強く通帳に押し付け、その状態で再度繰出ローラを回転させて通帳を繰出すようにしていた。(特許文献1段落0008乃至0014参照)
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2002−308467号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら上記特許文献1の通帳証書繰出装置においては、繰出ローラを通帳に押し付ける場合、繰出ローラを揺動させて通帳に押し付ける。そして通帳の繰出不良が発生した場合も繰出ローラを揺動させて通帳に対する押圧力を強くするようにしている。このため繰出ローラの最前部の通帳に対する押圧力は強くなるが、最前部の通帳に隣接する通帳に対する押圧力も強くなるので、最前部の通帳とこれに隣接する通帳との間の摩擦により最前部の通帳が良好に繰出される頻度が高くならないという問題があった。
【0006】
そこで本発明は、最前部の媒体が良好に繰出される頻度を高くした媒体繰出装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために本発明は、集積した媒体に繰出ローラを押し付け、該繰出ローラを回転させることにより媒体を繰出す媒体繰出装置において、前記繰出ローラを媒体に押し付けた状態で、媒体繰出し方向に対して媒体集積側で該媒体繰出し方向に対して所定の鋭角をなす方向に前記繰出ローラを移動させ、その後該繰出ローラを回転して媒体を繰出すことを特徴とするものである。
【0008】
また本発明は、集積した媒体に繰出ローラを押し付け、該繰出ローラを回転させ分離ゲートにより1枚に分離して媒体を繰出す媒体繰出装置において、前記繰出ローラに接触する媒体の先端部が前記分離ゲートを通過したことを検出する検出手段を設け、前記検出手段により、前記繰出ローラに接触する媒体の先端部が前記分離ゲートを通過したことが検出された状態で、前記繰出ローラをさらに媒体に押し付けることを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、繰出ローラを媒体に押し付けた状態で、媒体繰出し方向に対して媒体集積側で該媒体繰出し方向に対して所定の鋭角をなす方向に繰出ローラを移動させるので、最前部の媒体が隣接の媒体に対してずれ、最前部の媒体の繰出を良好に行うことができる。
また繰出ローラに接触する媒体の先端部が分離ゲートを通過したことが検出された状態で、繰出ローラをさらに媒体に押し付けるようにしたので、最前部の媒体が屈曲し、隣接の媒体と隙間が発生し、最前部の媒体の繰出を良好に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】実施例1の媒体キャリアを示す構成図である。
【図2】実施例1の媒体繰出装置を示す構成図である。
【図3】実施例1の通帳証書発光装置の制御系を示すブロック図である。
【図4】実施例1における繰出不良発生時の動作を示す説明図である。
【図5】実施例2の要部を示す説明図である。
【図6】実施例2における繰出不良発生時の動作を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明の実施の形態を図面にしたがって詳細に説明する。各図面に共通する要素には同一の符号を付す。図1は本発明の実施例1の媒体キャリアを示す構成図、図2は実施例1の媒体繰出装置を示す構成図である。なお以下に説明する実施例では、媒体繰出装置として通帳証書発行装置に具備される通帳証書繰出装置を例にして説明する。まず図2にしたがって通帳証書発行装置について説明する。
【実施例1】
【0012】
図2において、通帳証書発行装置1には、媒体としての通帳および証書を繰出可能に収納する通帳証書繰出装置2が具備されており、通帳証書繰出装置2の上部には媒体処理部10が設けられている。媒体処理部10は、通帳又は証書を搬送する搬送路3、通帳を改頁する改頁部4、通帳の頁、印字済み行を検出する頁、印字済み行検出部5、通帳又は証書に印字を行う印字部6および通帳に設けられている磁気ストライプに対して磁気記録または磁気読取りを行う磁気記録部7が設けられている。通帳証書発行装置1の上部には排出部8が形成され、この排出部8から通帳または証書が排出される。
【0013】
通帳証書繰出装置2には、通帳を繰出可能に収納する通帳カセット11が複数個設けられ、また証書を繰出可能に収納する証書カセット12も複数個設けられている。通帳証書繰出装置2の中央部にはキャリア27が上下動可能に設けられている。キャリア27は、上下方向に掛け渡されたベルト13に取付けられ、ベルト13はモータ14によりギア機構15を介して駆動される。キャリア27はモータ14を制御することにより、各通帳カセット11または証書カセット12に対向した位置で停止する。
【0014】
図1において、キャリア27には、繰出ローラ部21が支軸22を中心に揺動可能に設けられている。繰出ローラ部21は支軸22に固定されており、繰出ローラ部21の揺動は図示しないモータにより支軸22を回転することにより行われる。繰出ローラ部21の先端部には繰出ローラ23が回転可能に設けられている。繰出ローラ23の回転は、図示しないモータにより支軸22に回転自在に設けたギアを含む図示しないギア機構を介して駆動される。即ち、繰出ローラ部21の揺動と繰出ローラ23の回転は個別に制御される。
【0015】
またキャリア27には、第1の搬送路24、第2の搬送路25および第3の搬送路26が形成されている。第1の搬送路24は搬送ガイド28と搬送ガイド29で形成され、第2の搬送路25は搬送ガイド28と搬送ガイド30で形成され、第3の搬送路26は搬送ガイド29と搬送ガイド30で形成される。第1の搬送路24はキャリア27の図における左側の通帳カセット11または証書カセット12から繰り出された通帳または証書を搬送する。第2の搬送路25はキャリア27の図における右側の通帳カセット11から繰り出された通帳を搬送する。また第3の搬送路26は第1の搬送路24または第2の搬送路25に取込まれた通帳または証書を図2に示す処理部10に搬送するための搬送路である。
【0016】
またキャリア27には、搬送ローラ31、32、33がそれぞれ回転可能に設けられている。搬送ローラ31は搬送ローラ32と協働して第1搬送路24において通帳または証書を搬送する。また搬送ローラ31は搬送ローラ33と協働して第2搬送路25において通帳を搬送する。これらの搬送ローラ31、32、33は、繰出ローラ23を駆動する図示しないモータにより回転駆動される。
【0017】
さらにキャリア27には検出センサ34が設けられている。検出センサ34は発光素子34aと受光素子34bから成り、さらに反射板34cを具備している。発光素子34aから発した光を反射板34cで受け、さらに受光素子34bで受光することにより、第1搬送路24または第2搬送路25に繰り出された通帳または証書を検出する。反射板34cを使用することにより、1対の発光、受光素子(34a、34b)で2箇所での検出が可能である。
【0018】
通帳カセット11には、通帳35が斜めに(上部がキャリア27側に傾くように)立設状態で収納されている。通帳カセット11にはプレスプレート36が設けられ、プレスプレート36が通帳35を矢印A方向(キャリア27方向)に押圧する。この押圧により最前部の通帳35aが繰出ローラ23に圧接する。(通帳カセット11には開口11aが形成されており、この開口11aを通して繰出ローラ23が通帳35aに接触する。)また通帳カセット11の上部には分離ゲート37が配設されており、この分離ゲート37により通帳35を繰り出す際に、最前部の通帳35aを他の通帳から分離して繰り出すようになっている。なお図1では通帳カセット11が示されているが、証書カセット12の場合も証書の収納状態および繰出ローラ23への圧接状態は通帳の場合と同様である。
【0019】
図3は実施例1の通帳証書発光装置1の制御系を示すブロック図である。なお図3では実施例1に特に関係のある部分のみについて示し、実施例1に特に関係のない部分について図示省略してある。図3において、制御部38は通帳証書発行装置1の動作を制御するもので、制御部38には検出センサ34およびモータ駆動回路39が接続されている。モータ駆動回路39には図2に示すモータ14とモータ40、41が接続されている。モータ40は図1に示す繰出ローラ部21を揺動させるモータで、モータ41は繰出ローラ23および搬送ローラ31、32、33を回転駆動するためのモータである。
【0020】
次に実施例1の動作を説明する。ここでは通帳を繰り出す動作について説明する。図示しない上位装置から通帳繰出の指示が送られてくると、制御部38はまずモータ14を駆動してキャリア27をホームポジションから指定された通帳が収納されている通帳カセット11に対向する位置まで移動させる。なおキャリア27がホームポジションにおいて目的とする通帳カセット11に対向している場合はキャリア27は移動しない。
【0021】
キャリア27が目的とする通帳カセット11に対向した位置に位置付けられると、制御部38はモータ40を駆動し、繰出ローラ部21を揺動させて繰出ローラ23を通帳カセット11内の最前部の通帳35aに圧接させる。この状態を図1に示す。次に制御部38は、モータ41を駆動して繰出ローラ23を時計回り方向に回転するとともに搬送ローラ31、32、33を回転させる。繰出ローラ23の回転により最前部の通帳35aは上方へ繰出される。
【0022】
繰出された最前部の通帳35aは分離ゲート37により他の通帳35と分離され、キャリア27の第1の搬送路24に入り込み、搬送ローラ31と搬送ローラ32により挟持されてさらにキャリア27の上方へ搬送される。通帳35aが検出センサ34により検出されると、制御部38はモータ40を先ほどとは逆方向に駆動し、繰出ローラ部21を先ほどとは逆方向に揺動して繰出ローラ23を通帳35aから離す。(この時点ではまだ繰出ローラ23は最前部の通帳35aに接触している。)
【0023】
通帳35aの先頭部が検出センサ34により検出されてから所定時間経過後に、制御部38は、搬送ローラ31および搬送ローラ32の回転を停止させる。この所定時間は通帳35aの後端部がキャリア27内に入り込むのに充分な時間に設定される。これにより通帳35aはキャリア27に保持され、この状態で制御部38はモータ14を駆動してキャリア27を上方へ移動し、通帳35aを処理部10へ引渡す。
【0024】
以上は通帳35の繰出しが正常に行われた場合であるが、次に通帳の繰出不良が発生した場合について説明する。キャリア27を通帳カセット11に対向した位置に位置付け、繰出ローラ部21を揺動して繰出ローラ23を通帳35aに圧接した後、繰出ローラ23を回転させて通帳35aの繰出動作を行う。ここで所定時間が経過しても検出センサ34が通帳35a を検出しない場合、制御部38は繰出不良と判定する。この場合、制御部38は、繰出ローラ23の回転を停止させ、モータ14を駆動してキャリア27を上方(図1に示す矢印B方向)へ所定距離だけ移動させる。即ち、通帳35aに圧接した繰出ローラ23を、繰出し方向(矢印C方向)に対して通帳カセット11側で繰出し方向に対して鋭角をなす方向に、移動させる。
【0025】
このときの動作を図4を用いて説明する。図4は実施例1における繰出不良発生時の動作を示す説明図である。図4において、繰出不良発生時に繰出ローラ23を通帳35aに圧接した状態で、キャリア27を上方へ移動すると、通帳35aの上部は繰出ローラ23を上部から覆う状態になっているので、繰出ローラ23と通帳35aとの接触位置Pにおいて繰出ローラ23と通帳35aとの間の摩擦力により通帳35aに対して垂直方向(上方向)への力Fが発生する。通帳35aに加えられた力Fは、通帳35aを繰出す方向の力F1とそれに直交する方向の力F2に分解され、繰出す方向の力F1により、最前部の通帳35aとそれに隣接する通帳35bとの間でずれが発生し、最前部の通帳35aは点線で示すように、上方へ移動する。図4において、キャリア27および繰出ローラ23は、実線で移動前の位置を示し、点線で移動後の位置を示す。
【0026】
制御部38は所定量キャリア27を上方へ移動した後、元の位置(実線で示す位置)へ戻す。これにより繰出ローラ23も元の位置に戻るが、繰出ローラ23は通帳35aとの圧接状態を維持させたまま元の位置に戻る。即ち、キャリア27を下降させる際に、繰出ローラ部21を通帳35aを押圧する方向に揺動させることにより、通帳35aとの圧接状態を維持することができる。これにより通帳35aは下方へ下がることはない。繰出ローラ23を元の位置に戻すと、制御部38は繰出ローラ23を時計回り方向に回転し、通帳35aを繰出す動作を行う。通帳35aはすでに隣接の通帳35に対してずれが発生しており、このため繰出動作は良好に行われる。
【0027】
以上のように実施例1では、通帳35の繰出不良が発生した場合、繰出ローラ23が最前部の通帳35aに接触した状態でキャリア27を上方へ移動させることにより、最前部の通帳35aに対して繰出方向への力が加えられ、この繰出方向の力により、最前部の通帳35aは隣接の通帳35bから繰出方向にずれ、その後の繰出ローラ23の回転により、良好に繰出される。その結果、通帳35が良好に繰出される頻度が増加し、装置エラーの発生頻度を少なくでき、安定した通帳繰出しを行うことができる。
【0028】
なお上記実施例1では、繰出不良が発生してキャリア27を上方へ移動させる場合に繰出ローラ23の回転を停止しているが、キャリア27の上方への移動の際に繰出ローラ23を繰出方向に回転させるようにしてもよい。このようにすれば、さらに最前部の通帳35aが隣接の通帳35bに対してずれる可能性が大きくなる。
【実施例2】
【0029】
次に実施例2を説明する。図5は実施例2の要部を示す説明図である。図5において、実施例2の通帳カセットには発光素子42が設けられ、実施例2のキャリア27には発光素子42の光を受光する受光素子43が設けられている。発光素子42の光軸は、繰出ローラ23により繰出される通帳35aの先頭部が分離ゲート37を通過した位置で過ぎる位置に設定される。即ち、発光素子42および受光素子43は、繰出された通帳35aが分離ゲート37を通過したことを検出するものとして設けられる。その他の構成は実施例1と同様である。
【0030】
次に実施例2の動作を説明する。実施例2においては通帳が正常に繰出された場合に動作は実施例1と同様であるので、ここでは通帳の繰出不良が発生した場合について説明する。実施例1で説明したように、キャリア27を通帳カセット11に対向した位置に位置付け、繰出ローラ部21を揺動して繰出ローラ23を通帳35aに圧接した後、繰出ローラ23を回転させて通帳35aの繰出動作を行、所定時間が経過しても検出センサ34が通帳35aを検出しない場合、制御部は繰出不良と判定する。この場合、制御部は、受光素子43からの検出信号により、通帳35aの先頭部が分離ゲート37を通過したか否かを判断する。
【0031】
通帳35aの先頭部が分離ゲート37を通過していると判断した場合、制御部は、繰出ローラ部21を通帳35aに圧接する方向にさらに揺動する。このときの動作を図6を用いて説明する。図6は実施例2における繰出不良発生時の動作を示す説明図である。図6において、繰出ローラ部21が通常繰出位置からさらに通帳35aに圧接する方向に揺動し、繰出ローラ23が点線で示す位置に来ると、通帳35aは先頭部35aaが分離ゲート37を通過しているので、図に示すように、繰出ローラ23に押されて先頭部35aaが分離ゲート37の端部に突き当たり、屈曲する。
【0032】
最前部の通帳35aが屈曲することにより、2枚目以降の通帳35は矢印D方向、即ち、繰出ローラ23から離れる方向に押され、最前部の通帳35aと2枚目の通帳35bとの間に間隙が生じ、最前部の通帳35aと2枚目の通帳35bとの接触面積が減少する。これにより最前部の通帳35aを繰出す際の隣接の通帳35bとの摩擦が減少する。また、最前部の通帳35aが屈曲することにより、最前部の通帳35aが繰出ローラ23に巻きつくようになるので最前部の通帳35aと繰出ローラ23との間の接触面積が増加し、最前部の通帳35aを繰出す際の最前部の通帳35aと繰出ローラ23との摩擦が増大する。
【0033】
この状態で繰出ローラ23を時計回り方向に回転し、繰出動作を行う。最前部の通帳35aは、隣接の通帳35bとの摩擦が減少し、繰出ローラ23との摩擦が増大しているので、繰出しは良好に行われる。
なお検出センサ34で繰出不良を検出した時点で、最前部の通帳35aの先頭部が分離ゲート37を通過していなかった場合は、上述した実施例1のキャリア27移動動作を行って、再度繰出動作を行うようにする。
【0034】
以上のように実施例2によれば、通帳35の繰出不良が発生した場合、繰出そうとする通帳35aの先頭部が分離ゲート37を通過している場合には、繰出ローラ23をさらに圧接する方向に揺動するので、最前部の通帳35aが屈曲し、隣接の通帳35bとの摩擦が減少するとともに、繰出ローラ23との摩擦が増大し、最前部の通帳35aの繰出を良好に行うことができる。これにより、繰出不良による装置エラーの発生頻度を少なく出来、安定した通帳繰出しを行なうことができる。
【0035】
上記各実施例では、媒体として通帳を繰出す場合を例にして説明したが、証書を繰出す場合も同様に行うことができる。また繰出装置として通帳証書繰出装置を例にして説明したが、通帳や証書以外の媒体を繰出す装置にも本発明は適用可能である。
【符号の説明】
【0036】
2 通帳証書繰出装置
11 通帳カセット
14 モータ
21 繰出ローラ部
23 繰出ローラ
27 キャリア
34 検出センサ
35 通帳
37 分離ゲート

【特許請求の範囲】
【請求項1】
集積した媒体に繰出ローラを押し付け、該繰出ローラを回転させることにより媒体を繰出す媒体繰出装置において、
前記繰出ローラを媒体に押し付けた状態で、媒体繰出し方向に対して媒体集積側で該媒体繰出し方向に対して所定の鋭角をなす方向に前記繰出ローラを移動させ、その後該繰出ローラを回転して媒体を繰出すことを特徴とする媒体繰出装置。
【請求項2】
前記繰出ローラは、繰出された媒体を搬送する媒体キャリアに搭載され、前記所定の鋭角をなす方向への繰出ローラの移動は、前記媒体キャリアを移動させることにより行う請求項1記載の媒体繰出装置。
【請求項3】
集積した媒体に繰出ローラを押し付け、該繰出ローラを回転させ分離ゲートにより1枚に分離して媒体を繰出す媒体繰出装置において、
前記繰出ローラに接触する媒体の先端部が前記分離ゲートを通過したことを検出する検出手段を設け、
前記検出手段により、前記繰出ローラに接触する媒体の先端部が前記分離ローラを通過したことが検出された状態で、前記繰出ローラをさらに媒体に押し付けることを特徴とする媒体繰出装置。
【請求項4】
前記繰出ローラは揺動することにより媒体を押し付け、先端部が前記分離ゲートを通過した媒体をさらに押し付けることにより媒体が湾曲する請求項3記載の媒体繰出装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2011−201629(P2011−201629A)
【公開日】平成23年10月13日(2011.10.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−69191(P2010−69191)
【出願日】平成22年3月25日(2010.3.25)
【出願人】(000000295)沖電気工業株式会社 (6,645)
【出願人】(591089556)株式会社 沖情報システムズ (276)
【Fターム(参考)】