孔掘削工法及び孔掘削装置
【課題】駅構内などの低空頭かつ狭隘空間の施工現場において、地盤改良工などの補助工法を併用することなく、大口径の孔を効率良く掘削することができるようにすること。
【解決手段】保護管23は掘削孔45の孔壁との間に隙間が形成される外径を有し、かつ複数の保護リング26を軸方向に継ぎ足すことによって組み立てられ、先端の保護リング26をウィンチ20から繰り出されるワイヤーロープ21によって常時、懸吊支持し、掘削を停止して掘削ロッド8を継ぎ足す際に、掘削ロッド8を取り囲むように保護リング26を継ぎ足し、掘削の進行と同時に並行してウィンチ20からワイヤロープ21を繰り出して保護管23を掘削孔45に落とし込む。
【解決手段】保護管23は掘削孔45の孔壁との間に隙間が形成される外径を有し、かつ複数の保護リング26を軸方向に継ぎ足すことによって組み立てられ、先端の保護リング26をウィンチ20から繰り出されるワイヤーロープ21によって常時、懸吊支持し、掘削を停止して掘削ロッド8を継ぎ足す際に、掘削ロッド8を取り囲むように保護リング26を継ぎ足し、掘削の進行と同時に並行してウィンチ20からワイヤロープ21を繰り出して保護管23を掘削孔45に落とし込む。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、孔掘削工法及び孔掘削装置に関し、より詳細には、例えば鉄道に近接した駅構内のように、乗降設備等があって狭隘空間で、かつ頭上に屋根などの建築物や電線があって平面的、断面的に厳しい条件下で、大口径の杭孔を掘削する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
駅ホームの上方に駅ビルや人工地盤を構築する場合、駅ホーム下方の地盤に基礎杭を設置する必要がある。この場合、近年はコスト削減の目的から、基礎構造物は地中梁を省略した1柱1基礎タイプが主流となり、基礎杭は従来の杭径2.0mを越える3.0m以上と大口径化している。
【0003】
基礎杭としては通常、場所打ちコンクリート杭工法が適用されるが、杭孔掘削のための従来工法(例えば特許文献1参照)は、駅ホーム上の空間を大幅に占有し、またホーム屋根にも支障が生じるなどが原因で、一般乗客がホームを使用しながらの施工は困難であった。また、軌道近接の施工であることから、孔壁防護のための地盤改良工や、軌道防護工(工事桁)などの補助工法を併用する必要があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平5−33340号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
この発明は上記のような技術的背景に基づいてなされたものであって、次の目的を達成するものである。
この発明の目的は、駅構内などの低空頭かつ狭隘空間の施工現場において、地盤改良工などの補助工法を併用することなく、大口径の孔を効率良く掘削することができる孔掘削工法及び孔掘削装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この発明は上記課題を達成するために、次のような手段を採用している。
すなわち、この発明は、複数本の掘削ロッドを継ぎ足しながら、先端の掘削ロッドに連結されたビットにより地盤に孔を掘削し、その掘削孔に孔壁を保護するための保護管を建て込む孔掘削工法であって、
前記保護管は前記掘削孔の孔壁との間に隙間が形成される外径を有し、かつ複数の保護リングを軸方向に継ぎ足すことによって組み立てられ、
先端の前記保護リングをウィンチから繰り出されるワイヤーロープによって常時、懸吊支持し、
掘削を停止して前記掘削ロッドを継ぎ足す際に、掘削ロッドを取り囲むように前記保護リングを継ぎ足し、
掘削の進行と同時に並行して前記ウィンチから前記ワイヤロープを繰り出して前記保護管を掘削孔に落とし込むことを特徴とする孔掘削工法にある。
【0007】
より具体的には、上記工法において、前記保護管と前記孔壁との間に裏込め材を充填する。前記保護リングは複数の分割セグメントを周方向に連結することにより組み立てられる。また、前記ワイヤロープは前記先端保護リングの内周に固定されている。
【0008】
また、この発明は、地盤に孔を掘削し、掘削の進行に伴って掘削孔に孔壁を保護するための保護管を建て込むための孔掘削装置であって、
1対の支柱及び支柱間を連結するビームを有する固定フレームと、
前記支柱に沿って形成された1対のガイドと、
これらガイドに案内されて昇降する可動フレームと、
前記可動フレームに上端部が支持され、順次継ぎ足されて回転駆動される複数本の掘削ロッドと、
先端の掘削ロッドに連結されたビットと、
ワイヤーロープにより前記保護管を懸吊支持し、該ワイヤロープを繰り出すことにより掘削孔に前記保護管を落とし込むためのウィンチと
を備えたことを特徴とする孔掘削装置にある。
【0009】
より具体的には、前記支柱はベースに支持され、このベースは固定ベースと、固定ベースに対して第1方向に水平移動自在な可動ベースとを備え、この可動ベースに前記支柱が第1方向と直角な第2方向に水平移動自在に支持されている。また、前記可動フレーム又は固定フレームに前記保護管を前記掘削孔に補助的に押し込むための押込み装置が設けられている。
【発明の効果】
【0010】
この発明によれば、掘削を停止して掘削ロッドを継ぎ足す際に、掘削ロッドを取り囲むように保護リングを継ぎ足し、この保護リングの継ぎ足しによって形成される保護管をウィンチから繰り出されるワイヤーロープによって常時懸吊し、掘削の進行と同時に並行して保護管を掘削孔に落とし込むので、駅構内などの低空頭かつ狭隘空間の施工現場においても、孔壁保護のための保護管の建て込みを伴う、大口径の孔掘削を効率よく行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】孔掘削装置の実施形態を示す平面図である。
【図2】孔掘削装置の正面図である。
【図3】保護管の軸線方向部分断面図である。
【図4】保護管の内面の展開図である。
【図5】孔掘削工法の実施形態を示す手順図である。
【図6】図5に示した手順に引き続く手順図である。
【図7】図6に示した手順に引き続く手順図である。
【図8】別の実施形態を示し、固定フレームの平面図である。
【図9】同固定フレームの正面図である。
【図10】同固定フレームの側面図である。
【図11】別の実施形態を示し、可動フレームの正面図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
この発明の実施形態を図面を参照しながら以下に説明する。図1,図2は、孔掘削装置の実施形態を示している。孔掘削装置は、門型の固定フレーム1を有している。固定フレーム1は1対の支柱2,2と、支柱2,2の上端間を連結するビーム3とからなっている。支柱2,2に沿ってガイドロッド4,4が設けられ、これらガイドロッド4,4に可動フレーム5の両端部に設けられた嵌合部5a,5aが嵌合している。可動フレーム5は、その両端嵌合部5a,5aが支柱2の内部に配置された油圧による作動シリンダ(図示せず)に連結され、ガイドロッド4,4に案内されて昇降する。
【0013】
可動フレーム5の中央部にはスイベルヘッド6が設けられ、このスイベルヘッド6は油圧による駆動モータ7により回転する。スイベルヘッド6には、複数本の掘削ロッド8が連結され、これら掘削ロッド8は掘削の進行に伴って順次継ぎ足される。掘削ロッド8は長さが1.5m程度で短尺なものである。掘削ロッド8の端部には継ぎ足しのためのフランジ9が設けられている。
【0014】
先端の掘削ロッド8にはビット10が連結されている。ビット10として、この実施形態では、複数の翼を有するウィングビットが用いられている。ウィングビット10は、掘削ロッド8に連結される軸部11を有し、この軸部11に複数の翼12が設けられている。各翼には削孔径を変えることができる補助ビット13が半径方向に移動自在に設けられている。
【0015】
図示の孔掘削装置は、掘削泥水の供給・排出に関してはリバースサーキュレーション式のものである。図示しない給水ポンプに接続された給水管14は、その先端供給口が掘削孔の上部に位置するように固定フレーム1に支持されている。サクションポンプ15に接続された排泥水管16はスイベルヘッド6に接続されている。掘削水は図示しないタンクから給水管14を通して掘削孔に供給される。掘削によって生じたズリをともなった排泥水はウィングビット10の軸部11から吸い込まれ、掘削ロッド8及び排泥水管16を通してタンクに戻される。すなわち、掘削ロッド8はいわゆるリバースロッドである。
【0016】
固定フレーム1の各支柱2,2の下部にはウィンチ20が設けられている。ウィンチ20から上方に向けて繰り出されるワイヤロープ21は、固定フレーム1の上部でプーリ22により方向変換されて下方に延びている。このワイヤロープ21に掘削孔を保護するための保護管23が懸吊支持される。
【0017】
図3,図4は保護管23を示している。保護管23は分割セグメントであるライナープレート24を組み立てて形成される。ライナープレート24は周知のもので、波形の鋼板を湾曲加工し、四周にフランジを設けたものである。このライナープレート24を複数周方向にボルトナット25により連結し、単位保護リング26を組み立てる。さらに、単位保護リング26を軸方向にボルトナット27により継ぎ足すことにより、保護管23が組み立てられる。先端(最下段)の保護リング26の内周にはブラケット28が設けられ、このブラケット28にワイヤーロープ21が固定されている。この先端保護リング26は、その上部に順次保護リング26を継ぎ足してこれらを支持することから、治具の役目を担っている。
【0018】
次に、上記孔掘削装置を使用した孔掘削工法について説明する。実施形態は、この工法により駅ホームの下方の地盤に場所打ちコンクリート杭を築造するために大口径の杭孔を施工する例である。
【0019】
図1,図2に示すように、線路30に隣接して仮設の駅ホーム31が設置される。この仮設駅ホーム31には後述する孔掘削装置の設置の際に矩形の開口32が設けられ、その周囲には仮囲い33が設置される。孔掘削装置の固定フレーム1は、図2から理解されるように仮設駅ホーム31の屋根34に達しない低い機高のものである。図1,2において、35はライナープレートの仮置きスペース、36は掘削ロッドの仮置きボックス、37は油圧ユニット、38は操作盤をそれぞれ示している。
【0020】
以下、具体的な施工手順を図5〜図7を参照して説明する。まず、図5(a)に示すように、杭孔の施工位置にバックホウなどにより先行孔40を掘削し、口元管41を設置する。この先行掘削は図1に示した仮設駅ホーム31を一時的に撤去し、列車走行のない夜間に行われる。先行孔40は後述する本掘削による杭孔よりも大径の孔である。また、口元管41は、図3,図4に示したと同様のライナープレート24を用いて組み立てられる。口元管41と先行孔40の孔壁との間にはモルタルなどの裏込め材を充填する。
【0021】
次に、同図(b)に示すように、先行孔40の孔底にウィングビット10を水平に支持するための複数の角材42を設置する。そして、ウィングビット10を吊り上げて同図(c)に示すように、このウィングビット10を先行孔40に吊り降ろす。また、先行孔40の孔口には足場板43を敷き、この足場板43上で図3,図4に示したようにライナープレート24を用いて先端保護リング26を組み立てる。この先端保護リング26にワイヤロープ21を取り付けるためのブラケット28を設けるのは前述したとおりである。
【0022】
次に、同図(d)に示すように、孔掘削装置を搬入し組み立てる。孔掘削装置は門型の固定フレーム1が先行孔40を跨ぎ、スイベルヘッド6の軸線と設計杭孔芯とが一致するように設置する。また、ウィンチ20により先端保護リング26を吊り下げる。孔掘削装置を設置したら足場板43は撤去する。そして、仮設駅ホーム31を設置し、開口32の周囲には仮囲い33を施す。以後の本掘削は、列車が走行する時間帯にも行われる。
【0023】
すなわち、図6(e)に示すように、先端保護リング26をウィングビット10上に仮受けし、掘削ロッド8をウィングビット10の軸部11に接続する。この掘削ロッド8の接続のために、固定フレーム1にはウィンチ39(図1,2参照)が設けられている。
【0024】
次に、同図(f)に示すように、可動フレーム5を下降させ、スイベルヘッド6に掘削ロッド8を接続し、可動フレーム5によりウィングビット10を吊り下げる。そして、ウィングビット10を仮受けしていた角材42を撤去し、先行孔40には掘削水(ベントナイト泥水)を注入する。また、ライナープレート24により掘削ロッド8を取り囲むように、保護リング26を所要段数組み立てる。このとき、ワイヤーロープ21は既に組み立てられた保護リング26の内側に位置しているので、組立ての邪魔にならない。この保護リング26は掘削終了まで、ウィンチから繰り出されるワイヤロープ21により常時懸吊される。
【0025】
以上のようにして準備が整ったら、掘削を開始する。すなわち、可動フレーム5を下降させることによりウィングビット10に地盤への押込み力(給進力)を与えるとともに、掘削ロッド8を回転させることによりウィングビット10に回転力を与えて地盤を掘削する。また、掘削の進行に伴ってウィンチ20からワイヤロープ21を繰り出し、保護リング26を先行孔40内に下降させる。
【0026】
同図(g)は、先行孔40から0.5mの深度まで本掘削し、掘削ロッド8の継ぎ足しのために可動フレーム5を上昇させた状態を示している。固定フレーム1にはウィングビット10に接続された掘削ロッド8を支持する仮受けフレーム44が垂下して設けられている。この仮受けフレーム44に、スイベルヘッド6からいったん切り離された掘削ロッド8及びウィングビット10が仮受けされる。この状態で新たな掘削ロッド8が継ぎ足され、またライナープレートにより新たな保護リング26が所要段数組み立て・接続される。
【0027】
以下、同図(h)及び図7(i)に示すように、掘削を停止して可動フレーム5を上昇させた状態での掘削ロッド8の継ぎ足し及び保護リング26の組み立て・接続と、可動フレーム5を下降させての掘削とを繰り返し、杭孔45を掘削する。この杭孔45は先行孔40よりも径が小さく、かつ保護リング26よりも幾分か径が大きい孔である。したがって、掘削の進行に伴ってウィンチ20からワイヤロープ21を繰り出すことにより、保護リング26(保護管23)を杭孔45に徐々に落とし込み、孔壁を保護することができる。そして、この杭孔45の孔壁と保護リング26との間の隙間にはモルタルなどの裏込め材料が充填される。因みに、図7(i)は、先行孔40から1.5mの深度まで掘削した状態を示している。
【0028】
その後、同図(j)に示すように、所定深度(先行孔40から3m)に達したら掘削を終了し、掘削ロッド8及びウィングビット10を仮受けフレーム44により仮受けし、可動フレーム5を上昇させる。そして、同図(k)に示すように、先行孔40の口元に仮受けビーム46を設置し、ワイヤロープ21を切断してこれを仮受けビーム46に仮受けさせる。次いで、同図(l)に示すように、ウィングビット10を縮径して可動フレーム5の昇降を繰り返し、上部の掘削ロッド8を順次切り離すことにより、全掘削ロッド8及びウィングビット10を回収する。
【0029】
図8〜図10は、この発明の別の実施形態を示している。固定フレーム1の支柱2は、そのベース50が固定ベース51と可動ベース52とからなっている。可動ベース52は固定ベース51に対しビーム3と直角方向(X−X’方向)に水平移動するように構成されている。また、支柱2は可動ベース52に対しビーム3と同方向(Y−Y’方向)に水平移動するように構成されている。図10に示すガイド53は、これら可動ベース52及び支柱2の移動を案内するためのものである。
【0030】
以上のような構成により、図8に示すように、固定フレーム1はX−X’方向にδX、Y−Y’方向にδYの範囲で水平移動可能であり、したがってスイベルヘッド6を同範囲で移動させることができる。これにより、スイベルヘッド6の軸線と設計杭孔芯とを容易に一致させることができ、施工精度を向上させることができる。
【0031】
図11は、この発明のさらに別の実施形態を示している。この実施形態では、可動フレーム5に複数の油圧ジャッキ54が設けられている。油圧ジャッキ54の作動ロッドはシュー55を介して多数の保護リング26で構成される保護管21の上端面に当接可能となっている。保護管21と杭孔45の孔壁との間には前述のように隙間が形成され、保護管21は杭孔45に落とし込まれるが、孔壁の一部崩壊等により両者間の摩擦が大きくなった場合、保護管21の下降が困難になることが懸念される。このような場合、油圧ジャッキ54を作動させ、保護管21を強制的に杭孔45に押し込むことにより、トラブルを回避することができる。この油圧ジャッキ54は固定フレーム1に設けるようにしてもよい。
【0032】
上記実施形態は例示にすぎず、この発明は種々の態様を採ることができる。例えば、上記実施形態では杭孔を掘削する場合について説明したが、この発明は井戸孔等各種目的の孔掘削に適用でき、特に低空頭かつ狭隘空間の施工現場での施工に有効である。
【符号の説明】
【0033】
1 固定フレーム
2 支柱
3 ビーム
5 可動フレーム
6 スイベルヘッド
8 掘削ロッド
10 ウィングビット
14 給水管
16 排泥水管
20 ウィンチ
21 ワイヤーロープ
24 ライナープレート
26 保護リング
31 仮設駅ホーム
40 先行孔
45 杭孔
【技術分野】
【0001】
この発明は、孔掘削工法及び孔掘削装置に関し、より詳細には、例えば鉄道に近接した駅構内のように、乗降設備等があって狭隘空間で、かつ頭上に屋根などの建築物や電線があって平面的、断面的に厳しい条件下で、大口径の杭孔を掘削する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
駅ホームの上方に駅ビルや人工地盤を構築する場合、駅ホーム下方の地盤に基礎杭を設置する必要がある。この場合、近年はコスト削減の目的から、基礎構造物は地中梁を省略した1柱1基礎タイプが主流となり、基礎杭は従来の杭径2.0mを越える3.0m以上と大口径化している。
【0003】
基礎杭としては通常、場所打ちコンクリート杭工法が適用されるが、杭孔掘削のための従来工法(例えば特許文献1参照)は、駅ホーム上の空間を大幅に占有し、またホーム屋根にも支障が生じるなどが原因で、一般乗客がホームを使用しながらの施工は困難であった。また、軌道近接の施工であることから、孔壁防護のための地盤改良工や、軌道防護工(工事桁)などの補助工法を併用する必要があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平5−33340号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
この発明は上記のような技術的背景に基づいてなされたものであって、次の目的を達成するものである。
この発明の目的は、駅構内などの低空頭かつ狭隘空間の施工現場において、地盤改良工などの補助工法を併用することなく、大口径の孔を効率良く掘削することができる孔掘削工法及び孔掘削装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この発明は上記課題を達成するために、次のような手段を採用している。
すなわち、この発明は、複数本の掘削ロッドを継ぎ足しながら、先端の掘削ロッドに連結されたビットにより地盤に孔を掘削し、その掘削孔に孔壁を保護するための保護管を建て込む孔掘削工法であって、
前記保護管は前記掘削孔の孔壁との間に隙間が形成される外径を有し、かつ複数の保護リングを軸方向に継ぎ足すことによって組み立てられ、
先端の前記保護リングをウィンチから繰り出されるワイヤーロープによって常時、懸吊支持し、
掘削を停止して前記掘削ロッドを継ぎ足す際に、掘削ロッドを取り囲むように前記保護リングを継ぎ足し、
掘削の進行と同時に並行して前記ウィンチから前記ワイヤロープを繰り出して前記保護管を掘削孔に落とし込むことを特徴とする孔掘削工法にある。
【0007】
より具体的には、上記工法において、前記保護管と前記孔壁との間に裏込め材を充填する。前記保護リングは複数の分割セグメントを周方向に連結することにより組み立てられる。また、前記ワイヤロープは前記先端保護リングの内周に固定されている。
【0008】
また、この発明は、地盤に孔を掘削し、掘削の進行に伴って掘削孔に孔壁を保護するための保護管を建て込むための孔掘削装置であって、
1対の支柱及び支柱間を連結するビームを有する固定フレームと、
前記支柱に沿って形成された1対のガイドと、
これらガイドに案内されて昇降する可動フレームと、
前記可動フレームに上端部が支持され、順次継ぎ足されて回転駆動される複数本の掘削ロッドと、
先端の掘削ロッドに連結されたビットと、
ワイヤーロープにより前記保護管を懸吊支持し、該ワイヤロープを繰り出すことにより掘削孔に前記保護管を落とし込むためのウィンチと
を備えたことを特徴とする孔掘削装置にある。
【0009】
より具体的には、前記支柱はベースに支持され、このベースは固定ベースと、固定ベースに対して第1方向に水平移動自在な可動ベースとを備え、この可動ベースに前記支柱が第1方向と直角な第2方向に水平移動自在に支持されている。また、前記可動フレーム又は固定フレームに前記保護管を前記掘削孔に補助的に押し込むための押込み装置が設けられている。
【発明の効果】
【0010】
この発明によれば、掘削を停止して掘削ロッドを継ぎ足す際に、掘削ロッドを取り囲むように保護リングを継ぎ足し、この保護リングの継ぎ足しによって形成される保護管をウィンチから繰り出されるワイヤーロープによって常時懸吊し、掘削の進行と同時に並行して保護管を掘削孔に落とし込むので、駅構内などの低空頭かつ狭隘空間の施工現場においても、孔壁保護のための保護管の建て込みを伴う、大口径の孔掘削を効率よく行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】孔掘削装置の実施形態を示す平面図である。
【図2】孔掘削装置の正面図である。
【図3】保護管の軸線方向部分断面図である。
【図4】保護管の内面の展開図である。
【図5】孔掘削工法の実施形態を示す手順図である。
【図6】図5に示した手順に引き続く手順図である。
【図7】図6に示した手順に引き続く手順図である。
【図8】別の実施形態を示し、固定フレームの平面図である。
【図9】同固定フレームの正面図である。
【図10】同固定フレームの側面図である。
【図11】別の実施形態を示し、可動フレームの正面図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
この発明の実施形態を図面を参照しながら以下に説明する。図1,図2は、孔掘削装置の実施形態を示している。孔掘削装置は、門型の固定フレーム1を有している。固定フレーム1は1対の支柱2,2と、支柱2,2の上端間を連結するビーム3とからなっている。支柱2,2に沿ってガイドロッド4,4が設けられ、これらガイドロッド4,4に可動フレーム5の両端部に設けられた嵌合部5a,5aが嵌合している。可動フレーム5は、その両端嵌合部5a,5aが支柱2の内部に配置された油圧による作動シリンダ(図示せず)に連結され、ガイドロッド4,4に案内されて昇降する。
【0013】
可動フレーム5の中央部にはスイベルヘッド6が設けられ、このスイベルヘッド6は油圧による駆動モータ7により回転する。スイベルヘッド6には、複数本の掘削ロッド8が連結され、これら掘削ロッド8は掘削の進行に伴って順次継ぎ足される。掘削ロッド8は長さが1.5m程度で短尺なものである。掘削ロッド8の端部には継ぎ足しのためのフランジ9が設けられている。
【0014】
先端の掘削ロッド8にはビット10が連結されている。ビット10として、この実施形態では、複数の翼を有するウィングビットが用いられている。ウィングビット10は、掘削ロッド8に連結される軸部11を有し、この軸部11に複数の翼12が設けられている。各翼には削孔径を変えることができる補助ビット13が半径方向に移動自在に設けられている。
【0015】
図示の孔掘削装置は、掘削泥水の供給・排出に関してはリバースサーキュレーション式のものである。図示しない給水ポンプに接続された給水管14は、その先端供給口が掘削孔の上部に位置するように固定フレーム1に支持されている。サクションポンプ15に接続された排泥水管16はスイベルヘッド6に接続されている。掘削水は図示しないタンクから給水管14を通して掘削孔に供給される。掘削によって生じたズリをともなった排泥水はウィングビット10の軸部11から吸い込まれ、掘削ロッド8及び排泥水管16を通してタンクに戻される。すなわち、掘削ロッド8はいわゆるリバースロッドである。
【0016】
固定フレーム1の各支柱2,2の下部にはウィンチ20が設けられている。ウィンチ20から上方に向けて繰り出されるワイヤロープ21は、固定フレーム1の上部でプーリ22により方向変換されて下方に延びている。このワイヤロープ21に掘削孔を保護するための保護管23が懸吊支持される。
【0017】
図3,図4は保護管23を示している。保護管23は分割セグメントであるライナープレート24を組み立てて形成される。ライナープレート24は周知のもので、波形の鋼板を湾曲加工し、四周にフランジを設けたものである。このライナープレート24を複数周方向にボルトナット25により連結し、単位保護リング26を組み立てる。さらに、単位保護リング26を軸方向にボルトナット27により継ぎ足すことにより、保護管23が組み立てられる。先端(最下段)の保護リング26の内周にはブラケット28が設けられ、このブラケット28にワイヤーロープ21が固定されている。この先端保護リング26は、その上部に順次保護リング26を継ぎ足してこれらを支持することから、治具の役目を担っている。
【0018】
次に、上記孔掘削装置を使用した孔掘削工法について説明する。実施形態は、この工法により駅ホームの下方の地盤に場所打ちコンクリート杭を築造するために大口径の杭孔を施工する例である。
【0019】
図1,図2に示すように、線路30に隣接して仮設の駅ホーム31が設置される。この仮設駅ホーム31には後述する孔掘削装置の設置の際に矩形の開口32が設けられ、その周囲には仮囲い33が設置される。孔掘削装置の固定フレーム1は、図2から理解されるように仮設駅ホーム31の屋根34に達しない低い機高のものである。図1,2において、35はライナープレートの仮置きスペース、36は掘削ロッドの仮置きボックス、37は油圧ユニット、38は操作盤をそれぞれ示している。
【0020】
以下、具体的な施工手順を図5〜図7を参照して説明する。まず、図5(a)に示すように、杭孔の施工位置にバックホウなどにより先行孔40を掘削し、口元管41を設置する。この先行掘削は図1に示した仮設駅ホーム31を一時的に撤去し、列車走行のない夜間に行われる。先行孔40は後述する本掘削による杭孔よりも大径の孔である。また、口元管41は、図3,図4に示したと同様のライナープレート24を用いて組み立てられる。口元管41と先行孔40の孔壁との間にはモルタルなどの裏込め材を充填する。
【0021】
次に、同図(b)に示すように、先行孔40の孔底にウィングビット10を水平に支持するための複数の角材42を設置する。そして、ウィングビット10を吊り上げて同図(c)に示すように、このウィングビット10を先行孔40に吊り降ろす。また、先行孔40の孔口には足場板43を敷き、この足場板43上で図3,図4に示したようにライナープレート24を用いて先端保護リング26を組み立てる。この先端保護リング26にワイヤロープ21を取り付けるためのブラケット28を設けるのは前述したとおりである。
【0022】
次に、同図(d)に示すように、孔掘削装置を搬入し組み立てる。孔掘削装置は門型の固定フレーム1が先行孔40を跨ぎ、スイベルヘッド6の軸線と設計杭孔芯とが一致するように設置する。また、ウィンチ20により先端保護リング26を吊り下げる。孔掘削装置を設置したら足場板43は撤去する。そして、仮設駅ホーム31を設置し、開口32の周囲には仮囲い33を施す。以後の本掘削は、列車が走行する時間帯にも行われる。
【0023】
すなわち、図6(e)に示すように、先端保護リング26をウィングビット10上に仮受けし、掘削ロッド8をウィングビット10の軸部11に接続する。この掘削ロッド8の接続のために、固定フレーム1にはウィンチ39(図1,2参照)が設けられている。
【0024】
次に、同図(f)に示すように、可動フレーム5を下降させ、スイベルヘッド6に掘削ロッド8を接続し、可動フレーム5によりウィングビット10を吊り下げる。そして、ウィングビット10を仮受けしていた角材42を撤去し、先行孔40には掘削水(ベントナイト泥水)を注入する。また、ライナープレート24により掘削ロッド8を取り囲むように、保護リング26を所要段数組み立てる。このとき、ワイヤーロープ21は既に組み立てられた保護リング26の内側に位置しているので、組立ての邪魔にならない。この保護リング26は掘削終了まで、ウィンチから繰り出されるワイヤロープ21により常時懸吊される。
【0025】
以上のようにして準備が整ったら、掘削を開始する。すなわち、可動フレーム5を下降させることによりウィングビット10に地盤への押込み力(給進力)を与えるとともに、掘削ロッド8を回転させることによりウィングビット10に回転力を与えて地盤を掘削する。また、掘削の進行に伴ってウィンチ20からワイヤロープ21を繰り出し、保護リング26を先行孔40内に下降させる。
【0026】
同図(g)は、先行孔40から0.5mの深度まで本掘削し、掘削ロッド8の継ぎ足しのために可動フレーム5を上昇させた状態を示している。固定フレーム1にはウィングビット10に接続された掘削ロッド8を支持する仮受けフレーム44が垂下して設けられている。この仮受けフレーム44に、スイベルヘッド6からいったん切り離された掘削ロッド8及びウィングビット10が仮受けされる。この状態で新たな掘削ロッド8が継ぎ足され、またライナープレートにより新たな保護リング26が所要段数組み立て・接続される。
【0027】
以下、同図(h)及び図7(i)に示すように、掘削を停止して可動フレーム5を上昇させた状態での掘削ロッド8の継ぎ足し及び保護リング26の組み立て・接続と、可動フレーム5を下降させての掘削とを繰り返し、杭孔45を掘削する。この杭孔45は先行孔40よりも径が小さく、かつ保護リング26よりも幾分か径が大きい孔である。したがって、掘削の進行に伴ってウィンチ20からワイヤロープ21を繰り出すことにより、保護リング26(保護管23)を杭孔45に徐々に落とし込み、孔壁を保護することができる。そして、この杭孔45の孔壁と保護リング26との間の隙間にはモルタルなどの裏込め材料が充填される。因みに、図7(i)は、先行孔40から1.5mの深度まで掘削した状態を示している。
【0028】
その後、同図(j)に示すように、所定深度(先行孔40から3m)に達したら掘削を終了し、掘削ロッド8及びウィングビット10を仮受けフレーム44により仮受けし、可動フレーム5を上昇させる。そして、同図(k)に示すように、先行孔40の口元に仮受けビーム46を設置し、ワイヤロープ21を切断してこれを仮受けビーム46に仮受けさせる。次いで、同図(l)に示すように、ウィングビット10を縮径して可動フレーム5の昇降を繰り返し、上部の掘削ロッド8を順次切り離すことにより、全掘削ロッド8及びウィングビット10を回収する。
【0029】
図8〜図10は、この発明の別の実施形態を示している。固定フレーム1の支柱2は、そのベース50が固定ベース51と可動ベース52とからなっている。可動ベース52は固定ベース51に対しビーム3と直角方向(X−X’方向)に水平移動するように構成されている。また、支柱2は可動ベース52に対しビーム3と同方向(Y−Y’方向)に水平移動するように構成されている。図10に示すガイド53は、これら可動ベース52及び支柱2の移動を案内するためのものである。
【0030】
以上のような構成により、図8に示すように、固定フレーム1はX−X’方向にδX、Y−Y’方向にδYの範囲で水平移動可能であり、したがってスイベルヘッド6を同範囲で移動させることができる。これにより、スイベルヘッド6の軸線と設計杭孔芯とを容易に一致させることができ、施工精度を向上させることができる。
【0031】
図11は、この発明のさらに別の実施形態を示している。この実施形態では、可動フレーム5に複数の油圧ジャッキ54が設けられている。油圧ジャッキ54の作動ロッドはシュー55を介して多数の保護リング26で構成される保護管21の上端面に当接可能となっている。保護管21と杭孔45の孔壁との間には前述のように隙間が形成され、保護管21は杭孔45に落とし込まれるが、孔壁の一部崩壊等により両者間の摩擦が大きくなった場合、保護管21の下降が困難になることが懸念される。このような場合、油圧ジャッキ54を作動させ、保護管21を強制的に杭孔45に押し込むことにより、トラブルを回避することができる。この油圧ジャッキ54は固定フレーム1に設けるようにしてもよい。
【0032】
上記実施形態は例示にすぎず、この発明は種々の態様を採ることができる。例えば、上記実施形態では杭孔を掘削する場合について説明したが、この発明は井戸孔等各種目的の孔掘削に適用でき、特に低空頭かつ狭隘空間の施工現場での施工に有効である。
【符号の説明】
【0033】
1 固定フレーム
2 支柱
3 ビーム
5 可動フレーム
6 スイベルヘッド
8 掘削ロッド
10 ウィングビット
14 給水管
16 排泥水管
20 ウィンチ
21 ワイヤーロープ
24 ライナープレート
26 保護リング
31 仮設駅ホーム
40 先行孔
45 杭孔
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数本の掘削ロッドを継ぎ足しながら、先端の掘削ロッドに連結されたビットにより地盤に孔を掘削し、その掘削孔に孔壁を保護するための保護管を建て込む孔掘削工法であって、
前記保護管は前記掘削孔の孔壁との間に隙間が形成される外径を有し、かつ複数の保護リングを軸方向に継ぎ足すことによって組み立てられ、
先端の前記保護リングをウィンチから繰り出されるワイヤーロープによって常時、懸吊支持し、
掘削を停止して前記掘削ロッドを継ぎ足す際に、掘削ロッドを取り囲むように前記保護リングを継ぎ足し、
掘削の進行と同時に並行して前記ウィンチから前記ワイヤロープを繰り出して前記保護管を掘削孔に落とし込むことを特徴とする孔掘削工法。
【請求項2】
前記保護管と前記孔壁との間に裏込め材を充填することを特徴とする請求項1記載の孔掘削工法。
【請求項3】
前記保護リングは複数の分割セグメントを周方向に連結することにより組み立てられることを特徴とする請求項1又は2記載の孔掘削工法。
【請求項4】
前記ワイヤロープは前記先端保護リングの内周に固定されていることを特徴とする請求項1,2又は3記載の孔掘削工法。
【請求項5】
地盤に孔を掘削し、掘削の進行に伴って掘削孔に孔壁を保護するための保護管を建て込むための孔掘削装置であって、
1対の支柱及び支柱間を連結するビームを有する固定フレームと、
前記支柱に沿って形成された1対のガイドと、
これらガイドに案内されて昇降する可動フレームと、
前記可動フレームに上端部が支持され、順次継ぎ足されて回転駆動される複数本の掘削ロッドと、
先端の掘削ロッドに連結されたビットと、
ワイヤーロープにより前記保護管を懸吊支持し、該ワイヤロープを繰り出すことにより掘削孔に前記保護管を落とし込むためのウィンチと
を備えたことを特徴とする孔掘削装置。
【請求項6】
前記支柱はベースに支持され、このベースは固定ベースと、固定ベースに対して第1方向に水平移動自在な可動ベースとを備え、この可動ベースに前記支柱が第1方向と直角な第2方向に水平移動自在に支持されていることを特徴とする請求項5記載の孔掘削装置。
【請求項7】
前記可動フレーム又は固定フレームに前記保護管を前記掘削孔に補助的に押し込むための押込み装置が設けられていることを特徴とする請求項5又は6記載の孔掘削装置。
【請求項1】
複数本の掘削ロッドを継ぎ足しながら、先端の掘削ロッドに連結されたビットにより地盤に孔を掘削し、その掘削孔に孔壁を保護するための保護管を建て込む孔掘削工法であって、
前記保護管は前記掘削孔の孔壁との間に隙間が形成される外径を有し、かつ複数の保護リングを軸方向に継ぎ足すことによって組み立てられ、
先端の前記保護リングをウィンチから繰り出されるワイヤーロープによって常時、懸吊支持し、
掘削を停止して前記掘削ロッドを継ぎ足す際に、掘削ロッドを取り囲むように前記保護リングを継ぎ足し、
掘削の進行と同時に並行して前記ウィンチから前記ワイヤロープを繰り出して前記保護管を掘削孔に落とし込むことを特徴とする孔掘削工法。
【請求項2】
前記保護管と前記孔壁との間に裏込め材を充填することを特徴とする請求項1記載の孔掘削工法。
【請求項3】
前記保護リングは複数の分割セグメントを周方向に連結することにより組み立てられることを特徴とする請求項1又は2記載の孔掘削工法。
【請求項4】
前記ワイヤロープは前記先端保護リングの内周に固定されていることを特徴とする請求項1,2又は3記載の孔掘削工法。
【請求項5】
地盤に孔を掘削し、掘削の進行に伴って掘削孔に孔壁を保護するための保護管を建て込むための孔掘削装置であって、
1対の支柱及び支柱間を連結するビームを有する固定フレームと、
前記支柱に沿って形成された1対のガイドと、
これらガイドに案内されて昇降する可動フレームと、
前記可動フレームに上端部が支持され、順次継ぎ足されて回転駆動される複数本の掘削ロッドと、
先端の掘削ロッドに連結されたビットと、
ワイヤーロープにより前記保護管を懸吊支持し、該ワイヤロープを繰り出すことにより掘削孔に前記保護管を落とし込むためのウィンチと
を備えたことを特徴とする孔掘削装置。
【請求項6】
前記支柱はベースに支持され、このベースは固定ベースと、固定ベースに対して第1方向に水平移動自在な可動ベースとを備え、この可動ベースに前記支柱が第1方向と直角な第2方向に水平移動自在に支持されていることを特徴とする請求項5記載の孔掘削装置。
【請求項7】
前記可動フレーム又は固定フレームに前記保護管を前記掘削孔に補助的に押し込むための押込み装置が設けられていることを特徴とする請求項5又は6記載の孔掘削装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公開番号】特開2012−17595(P2012−17595A)
【公開日】平成24年1月26日(2012.1.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−155099(P2010−155099)
【出願日】平成22年7月7日(2010.7.7)
【出願人】(000221616)東日本旅客鉄道株式会社 (833)
【出願人】(000216025)鉄建建設株式会社 (109)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年1月26日(2012.1.26)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年7月7日(2010.7.7)
【出願人】(000221616)東日本旅客鉄道株式会社 (833)
【出願人】(000216025)鉄建建設株式会社 (109)
【Fターム(参考)】
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