説明

実ビームのレーダ画像のクロスレンジ向上のための方法

【課題】クロスレンジ方向でレーダ画像の分解能を向上させるための方法および装置を提供する。
【解決手段】レーダ画像を取得し、表示するための装置10は、反射されたレーダ信号を受信するように構成されたアンテナ11と、受信されたレーダ信号を方位角に対する受信されたパワーの関数に変換するように構成され、その変換には、方位角に対する前記受信されたパワーの関数にウィンドウ関数を乗算することによって、方位角に対する前記受信されたパワーの関数からマップ画像を生成することを含む、プロセッサ14と、受信されたレーダ信号に基づいて分解能を向上させたマップ画像を表示するように構成された地図表示器16とを備える。

【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
[0001]機上レーダは、航空機付近の地上のレーダマップを生成するために航空機のナビゲーションにおいて使用される。いくつかの場合では、機上レーダ装置に利用可能なアンテナ開口面積は限定され、アンテナの主ビームの角度幅が比較的大きくなる。ビームの幅は、特に、方位角の長手に沿ったビーム幅に比べて狭い高反射ターゲットの場合、クロスレンジ方向におけるマップ画像の実質的な「スミアリング」を招き得る。いくつかの事例では、画像スミアリングは、パイロットが、画像の有効な利用にとって重要な地上の特徴を特定することを困難にさせ得る。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0002】
[0002]レーダ地上マップのクロスレンジ分解能を改良する信号処理手法が存在する。通常使用される一手法は、画像をシャープにするためにアンテナの主ビームの差し渡し間のドップラー周波数の勾配を利用する。しかし、この手法の短所は、アンテナの指向方向が、速度ベクトルの方向に近づくにつれ、ドップラー周波数の勾配がゼロに近づくことである。したがって、この手法は、航空機が進行する方向において有効ではないという短所を抱える。
【0003】
[0003]分解能向上のための別の手法では、モノパルスレーダを使用する。モノパルスレーダ信号の処理は、方向とは無関係なクロスレンジの向上をもたらすが、ドップラー方法とは異なり、真の分解能の改良をもたらさない。モノパルス手法は、大幅な追加的費用および複雑さの代価も伴う。
【課題を解決するための手段】
【0004】
[0004]本発明は、クロスレンジ方向におけるレーダ画像の分解能を向上させるための方法および装置を含む。本発明によれば、この方法は、レーダアンテナを複数の方位角方向の1つの方向に指向させるステップと、レーダ信号を送信するステップと、反射されたレーダ信号を受信するステップと、反射されたレーダ信号を処理するステップと、アンテナが方位角内で走査される際に複数の方位角方向に対して指向、送信、受信、および処理のステップを繰り返すステップと、受信および処理された複数の反射されたレーダ信号のパワーサンプルに対応する値のアレイを構成するステップと、このアレイをマップ画像に変換するステップとを含む。
【0005】
[0005]本発明の別の態様によれば、方法は、受信されたパワーの方位角ビン・アレイを作成するステップと、アンテナビーム離散ターゲット応答パターンと同様の形のウィンドウ関数を計算するステップと、受信された信号パワーサンプルのアレイからなる関数にウィンドウ関数を乗算することによって少なくとも1つの積関数を計算するステップと、積関数の平均値から推定方位角ビン・オフセットを計算するステップと、方位角ビン・オフセットから推定ターゲット地点の方位角方向を計算するステップと、推定ターゲット地点に対応する新しい方位角ビン・アレイの成分に積関数の積分に対応する反射されたパワーの値を加算するステップとをさらに含む。
【0006】
[0006]本発明のまた別の態様によれば、方法は、方位角に沿って複数のウィンドウ関数の位置に対して複数の積関数を計算するステップであって、個々の積関数が個々のウィンドウ関数位置に対応するステップと、方位角ビン・アレイの成分に保存された少なくとも1つの値に、少なくとも1つの反射されたパワーの値を加算するステップであって、それにより、新しい方位角ビン・アレイの成分が、推定ターゲット地点の方位角方向に対応するステップと、受信された信号パワーサンプルを新しい方位角ビン・アレイに保存された値のパターンに置き換えるステップであって、それにより、マップ画像の分解能が向上するようになるステップとをさらに含む。
【0007】
[0007]本発明によれば、その装置は、アンテナ、送信回路、受信回路、地図表示器、制御装置およびプロセッサを含む。プロセッサは、いくつかのレンジのビンに対し、受信されたレーダ信号サンプルからクロスレンジ、すなわち方位角の次元における関数を構築し、各々のレンジに対する方位角関数をマップ画像に変換する。本発明のさらなる一態様において、プロセッサは、上述の方法を使用してマップ画像の分解能を向上させる。
【0008】
[0008]この方法の1つの利点は、ドップラー分解能向上方法と同様に、この方法が、速度ベクトルの方向に依存しないことである。もう1つの利点は、本発明の複雑さの程度が低いために、開示された方法が、分解能向上のためのモノパルス方法に比較して実質的なコストの節約をもたらし得ることである。
【0009】
[0009]本発明の好ましい実施形態および代替実施形態が、以下の図面を参照して下で詳細に説明される。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】本発明により形成された例示の機上レーダ装置の概略図である。
【図2】図1の機上レーダ装置によって実施される際のレーダ地上マップを作成し表示する方法の流れ図である。
【図3】図1の機上レーダ装置によって実施されるレーダ地上マップの分解能向上のための方法の流れ図である。
【図4】図2の方法によって実施される際のターゲットを含む例示の方位角を通って送信されるレーダビームの幾何形状図である。
【図5】例示の方位角に沿ったレーダビームのスイープ中における、図4のビーム方向に引き続く例示のレーダビーム方向の図5−1乃至図5−6である。
【図6】図2の方法によって受信され、処理された、反射されたレーダ信号のパワーサンプルに対応する、例示の測定されたパワーの方位角ビン・アレイをプロットしたグラフである。
【図7】図6の測定されたパワーの方位角ビン・アレイに対する例示のウィンドウ関数をプロットしたグラフである。
【図8】図6の測定されたパワーの方位角ビン・アレイおよびウィンドウ関数の平均値が方位角方向4に位置する状態で図7のウィンドウ関数をプロットした第1のグラフ、ならびに図3の方法により計算された2つの関数の積をプロットした第2のグラフである。
【図9】図8の積関数に対する、図3の方法の再構築されたパワーの方位角ビン・アレイをプロットしたグラフである。
【図10】ウィンドウ関数の平均値が方位角方向5に位置する状態以外は、図8の応答をプロットした第1のグラフおよび第2のグラフである。
【図11】ウィンドウ関数の平均値が方位角方向6に位置する状態以外は、図8の応答をプロットした第1のグラフおよび第2のグラフである。
【図12】ウィンドウ関数の平均値が方位角方向7に位置する状態以外は、図8の応答をプロットした第1のグラフおよび第2のグラフである。
【図13】図8および図10〜図12の積関数に対して合計された、再構築されたパワーの方位角ビン・アレイをプロットしたグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0011】
[0023]図1は、航空機付近の地上のレーダマップを生成するために航空機のナビゲーションにおいて使用される例示の機上レーダ装置10である。機上レーダ装置10は、アンテナ11、送信回路12、受信回路13、プロセッサ14、メモリ15、地図表示器16、および制御装置17を含む。アンテナ11は、送信回路12および受信回路13と信号通信する。送信回路12および受信回路13は、それぞれプロセッサ14と信号通信する。プロセッサ14は、メモリ15、地図表示器16、および制御装置17と信号通信する。
【0012】
[0024]機上レーダ装置10は、レーダ信号を送受信して、受信されたレーダ信号をプロセッサにより解釈可能なデータに変換し、処理された画像データをマップ形式で表示する。送信回路12で生成された発信レーダパワー信号、およびターゲットから反射された着信レーダパワー信号は、アンテナ11によって送信および受信される。受信されたレーダ信号は、受信回路13によってプロセッサにより解釈可能な信号に復号される。プロセッサ14により解釈可能な信号は、プロセッサにより解釈可能な信号からの画像データの抽出を含む信号処理演算においてプロセッサ14によって解釈される。送信回路12の指令、地図表示器16への画像データの配送、制御装置17からの制御パラメータの受け取り、およびマップ画像の分解能を向上させるための処置は、プロセッサ14によって実施される他の機能である。プロセッサ14から受け取ったデータおよび制御パラメータは、一時的にまたは恒久的にメモリ15によって保存される。受信されたパワー信号に対応する画像データは、地図表示器16によって表示される。レーダのオペレータによって選択された入力制御パラメータは、制御装置17により受け取られる。
【0013】
[0025]図2に示されたように、機上レーダ装置10は、レーダマッピング方法20によるレーダマップ画像を表示する。最初のブロック21で、レーダアンテナ11は、クロスレンジ、すなわち方位角の次元で走査を開始する。次にブロック22で、アンテナ11は、ブロック21の走査された方位角の方向にレーダパワー信号を送信する。次にブロック23で、ブロック21の方位角次元をなお走査しながら、アンテナ11は、反射されたレーダ応答信号を受信する。次にブロック24で、プロセッサ14は、ブロック23の受信されたレーダ応答信号を処理し、反射された信号の強度に対応する、測定されたパワーの方位角ビン・アレイのビン内に値を記録する。測定されたパワーの方位角ビン・アレイの個々のビンは、走査された方位角次元に沿った個々の方向に対応する。次にブロック26で、プロセッサ14は、図3の画像向上方法28に従って、測定されたパワーの方位角ビン・アレイの値を再構築された方位角ビン・アレイに変換する。機上レーダ装置10は、再構築された方位角ビン・アレイに対応するレーダマップ画像を表示する。
【0014】
[0026]図3に示されたように、プロセッサ14は、画像向上方法28によって、図2に表示されたレーダマップの分解能を向上させる。最初のブロック30で、プロセッサ14は、方位角に沿ったウィンドウ関数の1つの位置に対して、図2のブロック24の測定されたパワーの方位角ビン・アレイに所定のウィンドウ関数を乗算することによって積関数を計算する。所定のウィンドウ関数は、方位角における双方向アンテナ放射パターンから導き出される。一実施形態において、双方向アンテナ放射パターンは、ガウス関数によってモデル化され、したがって、ウィンドウ関数に対してガウス形は適切である。他の実施形態において、選択された関数が双方向アンテナの主ビームパターンと同様である限り、別のモデルを使用することができる。
【0015】
[0027]次にブロック32および34で、プロセッサ14は、積関数の平均値および反射されたパワーの値を計算する。反射されたパワーの値は、積関数の積分に対応する。
【0016】
[0028]次にブロック36で、プロセッサ14は、積関数の平均値からウィンドウ関数の平均値を減算し、2を乗算し、最も近い整数に四捨五入することによって、推定方位角ビン・オフセットを計算する。推定方位角ビン・オフセットは、積関数の平均値とターゲット地点の推定値との間の方位角に沿った距離の推定値に対応する。次にブロック38で、プロセッサ14は、ウィンドウ関数の平均値に推定方位角ビン・オフセットを加算することによって、推定ターゲット地点を計算する。次にブロック39で、プロセッサ14は、ブロック39の推定ターゲット地点に対応する再構築された方位角ビン・アレイのビンにブロック34の反射されたパワーの値を加算する。
【0017】
[0029]次に判断ブロック40で、プロセッサ14は、方位角に沿ったウィンドウ関数の新しい位置に対してブロック30で別の積関数を計算するか、またはブロック41で処理を停止する。画像の分解能が向上する度合いは、ブロック30乃至ブロック39が実行される方位角に沿ったウィンドウ関数の重複しない位置の数にほぼ比例する。したがって、マップ画像の分解能をさらに改良するために、ブロック30乃至ブロック39は、方位角に沿ったウィンドウ関数の引き続く位置に対して再実行することができる。
【0018】
[0030]図4に示されたように、レーダビーム44は、ビーム44が、方位角43に沿った複数の方位角方向45の1つと交差するように送信される。レーダビーム44は、1つの方位角方向45のみに向けられるが、ビームの幅は、一度に複数の近傍の方位角方向45と交差することが可能である。各方位角方向45で、図2のブロック22および23に応じて、レーダパワー信号が送信され、反射されたレーダ応答信号が受信される。次いで、ビーム44は、方位角43に沿って引き続く方向45に進む。
【0019】
[0031]図5−1乃至図5−6は、図4のレーダビーム44の6つの個々のレーダビーム方向50、51、52、53、54、55を示す。連続してとられた、図5−1乃至図5−6のレーダビーム方向50、51、52、53、54、55は、レーダビーム44による方位角43の走査と見なすことができる。図5−1乃至図5−3において、ビーム44は、ターゲット46に接近する。図5−4において、ビーム44はターゲット46と交差する。図5−5および図5−6において、ビーム44は、ターゲット46から遠ざかる。ビーム44は、一度にいくつかの方位角方向45を含むことができる幅を有するので、ターゲット46と直接交差しない方位角方向でさえ、反射された応答信号は、ターゲット46から反射されるパワーをなお含むことができる。
【0020】
[0032]図6に示されたように、方位角43の走査の反射されたレーダ応答信号を使用して、方位角に沿ったターゲット46の概略の地点を特定することができる。図6のプロットは、図5における走査の6つのレーダビーム方向に対応する、測定されたパワーの方位角ビン・アレイ60を示す。受信された(反射された)パワーの強度が増大するにつれ、レーダビームは、ターゲット46のより近くに指向する。ターゲット46の地点は、測定されたパワーの方位角ビン・アレイ60の最高強度のビンによって特定することができるが、近傍のビンも受信されたパワーを有するので、ターゲット46の幅および地点を正確に特定することは可能ではない。
【0021】
[0033]図7は、図6の測定されたパワーの方位角ビン・アレイ60と対応するように選択されたウィンドウ関数70を示す。ウィンドウ関数70は、何らかの選択された区間内部で負ではなく、選択された区間外部でゼロまたはゼロに近づく関数である。測定されたパワー方位角のビン・アレイ60を通じてウィンドウ関数70を乗算することによって、示されるように、ターゲット46の幅および地点を、より正確に特定することができる。
【0022】
[0034]図8に示されたように、測定されたパワー方位角のビン・アレイ60とウィンドウ関数70との乗算により、その2つの因数60、70と同様の形状をなし、2つの因数関数60、70の最高点の間の方位角方向の中間でその平均値76を有する積関数74が生成される。図8は、ウィンドウ関数70が、平均値72が方位角方向4にある状態で配置された場合におけるこの乗算を示す。積関数74の各方位角方向45でスケーリングされたパワーは、各方位角方向45での、方位角ビン・アレイ60から受信されたパワーとウィンドウ関数70の大きさとの積である。たとえば、方位角方向5では、受信されたパワーは4に等しく、ウィンドウ関数70の大きさは8に等しい、したがって、方位角方向5でスケーリングされたパワーは32に等しい。積関数74の計算が、図3の画像向上方法28の最初の演算、ブロック30である。
【0023】
[0035]図8は、図3の画像向上方法28のブロック32および34で説明されたような積関数の平均値76および反射されたパワーの値80の計算の結果も示す。積関数の平均値76は、積関数74の平均値をとることによって計算される。反射されたパワーの値80は、積関数74の積分をとることによって計算される。
【0024】
[0036]積関数の平均値76およびウィンドウ関数の平均値72から、推定方位角ビン・オフセットが計算される。図8に示されたように、積関数の平均値76からウィンドウ関数の平均値72を減算することによって、中間オフセット値78が先ず計算される。次いで、中間オフセット値78に2を乗算し、最も近い整数に四捨五入することによって、中間値78から推定方位角ビン・オフセット84が計算される。この演算は、画像向上方法28のブロック36と一致する。
【0025】
[0037]推定方位角ビン・オフセット84から、推定ターゲット地点88が計算される。図9に示されたように、図8のウィンドウ関数の平均値72に推定方位角ビン・オフセット84を加算することによって、方位角43に沿った推定ターゲット地点88が特定される。この演算は、画像向上方法28のブロック38と一致する。
【0026】
[0038]次いで、ブロック34で計算された反射されたパワーの値80が、推定ターゲット地点88と一致する、再構築された方位角ビン・アレイ90のビンに加算される。図9に示されたように、25に等しい、図8からの反射されたパワーの値80が、方位角方向7でプロットされ、これが推定ターゲット地点88である。この演算は、画像向上方法28のブロック39と一致する。
【0027】
[0039]図10〜図12に示されたように、画像向上方法28における演算が、方位角43上のウィンドウ関数70の一連の位置に対して繰り返される。積関数74、新しい推定ターゲット地点88およびウィンドウ関数70の各位置に対して反射されたパワーの値80が存在する。
【0028】
[0040]図13に示されたように、画像向上方法28の反復実行により、推定ターゲット地点88と同一またはほとんど同一のビン内で加算された反射されたパワーの値80が累積されることになる。図13は、ウィンドウ関数位置の不完全な列(方向4〜7のみ)に対して再構築された方位角ビン・アレイ90のプロットを示すが、画像向上方法28の繰り返される反復にわたって、再構築された方位角ビン・アレイ90が、ターゲット地点の近くのビンに保存された、反射されたパワーの値を増大させ、ターゲットから離れたアレイのビン内の反射されたパワーの値を低減させることを明示する。
【0029】
[0041]本発明は、ウィンドウ関数を選択するための様々な手法を使用して同等に成功裏に実施することができる。当業者ならば、方位角ビン・オフセットの計算において使用される乗算因数の2が変更できることも了解されよう。独占的所有権または特権が請求される本発明の実施形態は、添付のように定義される。
【符号の説明】
【0030】
10 機上レーダ装置
11 アンテナ
12 送信回路
13 受信回路
14 プロセッサ
15 メモリ
16 地図表示器
17 制御装置
20 レーダマッピング方法
28 画像向上方法
40 判断ブロック
43 方位角
44 レーダビーム
45 方位角方向
46 ターゲット
50、51、52、53、54、55 レーダビーム方向
60 方位角ビン・アレイ
70 ウィンドウ関数
72 ウィンドウ関数の平均値
74 積関数
76 積関数の平均値
78 中間オフセット値
80 反射されたパワーの値
84 推定方位角ビン・オフセット
88 推定ターゲット地点
90 再構築された方位角ビン・アレイ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
レーダ画像を取得し、表示するための装置であって、
反射されたレーダ信号を受信するように構成されたアンテナ(11)と、
前記受信されたレーダ信号を方位角に対する受信されたパワーの関数に変換するように構成され、その変換には、方位角に対する前記受信されたパワーの関数にウィンドウ関数を乗算することによって、方位角に対する前記受信されたパワーの関数からマップ画像を生成することを含む、プロセッサ(14)と、
前記受信されたレーダ信号に基づいて分解能を向上させたマップ画像を表示するように構成された地図表示器(16)とを備え、
前記アンテナは、方位角を走査するように構成され、前記プロセッサは、前記方位角に沿って前記ウィンドウ関数の複数の位置に対して乗算するように構成され、
前記プロセッサは、
受信されたパワーの方位角ビン・アレイを作成し、
アンテナビーム応答パターンからウィンドウ関数を計算し、
前記受信されたパワーの方位角ビン関数に前記ウィンドウ関数を乗算することによって少なくとも1つの積関数を計算し、
前記積関数の平均値に基づいて推定方位角ビン・オフセットを計算し、
前記方位角ビン・オフセットに基づいて推定ターゲット地点の方位角の位置を計算し、
前記推定ターゲット地点に対応する再構築された方位角ビン・アレイの成分に、前記積関数の積分に対応する反射されたパワーの値を加算し、それにより、前記受信されたレーダ信号から生み出される前記マップ画像の分解能を向上させるように構成されている、
装置。
【請求項2】
前記プロセッサは、前記方位角に沿った前記ウィンドウ関数の複数の位置に対して複数の積関数を計算するようにさらに構成され、個々の積関数が個々のウィンドウ関数の位置に対応しており、前記プロセッサが、前記再構築された方位角ビン・アレイの成分に保存された少なくとも1つの値に、少なくとも1つの反射されたパワーの値を加算するようにさらに構成され、それにより、前記再構築された方位角ビン・アレイの前記成分が、前記推定ターゲット地点の前記方位角の位置に対応し、前記プロセッサは、前記受信されたパワーの方位角ビン・アレイを前記再構築された方位角ビン・アレイに保存された値のパターンに置き換えるようにさらに構成され、それにより、前記マップ画像の前記分解能が向上するようになる、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
レーダマップ画像を取得し、表示するための方法であって、
方位角に沿った第1の方向にレーダアンテナを指向させるステップと、
前記方位角に沿った前記第1の方向に指向されたときに、反射されたレーダ信号を前記レーダアンテナで受信するステップと、
前記方位角に沿った複数の所定の方向に対して、前記指向および受信のステップを繰り返すステップと、
前記複数の受信されたレーダ信号を方位角に対する受信されたパワーのビン・アレイに変換するステップと、
所定のウィンドウ関数を使用して、方位角に対する前記受信されたパワーのビン・アレイからマップ画像を生成するステップと、
地図表示器上に前記マップ画像を表示するステップとを含み、
マップ画像を生成するステップが、
方位角ビン・アレイを作成するステップと、
アンテナビーム応答パターンからウィンドウ関数を計算するステップと、
前記受信されたパワーの方位角ビン・アレイに前記ウィンドウ関数を乗算することによって少なくとも1つの積関数を計算するステップと、
前記積関数の平均値に基づいて推定方位角ビン・オフセットを計算するステップと、
前記方位角ビン・オフセットに基づいて推定ターゲット地点の前記方位角の位置を計算するステップと、
前記推定ターゲット地点に対応する再構築された方位角ビン・アレイの成分に、前記積関数の積分に対応する反射されたパワーの値を加算し、それにより、前記受信されたレーダ信号から生成された前記マップ画像の前記分解能を向上させるステップと
を含む、方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公開番号】特開2011−47936(P2011−47936A)
【公開日】平成23年3月10日(2011.3.10)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2010−184862(P2010−184862)
【出願日】平成22年8月20日(2010.8.20)
【出願人】(500575824)ハネウェル・インターナショナル・インコーポレーテッド (1,504)
【Fターム(参考)】