説明

容器検査装置

【課題】異物が存在する壜をその異物が壜外に突出しているか否かを問わずに精度よく検出でき、併せてサイズが異なる壜も検出できる容器検査装置を提供する。
【解決手段】複数の壜Bを1本ずつ検査して不適当な壜を検出する容器検査装置において、所定の基準壜に対して直径が大きい太壜を不適当な壜として検出する第1の検出手段20、11、40と、基準壜に対して高さが異なる背高壜、及び壜口から異物が突出している壜のそれぞれを不適当な壜として検出する第2の検出手段15、40と、壜口から内部に異物が埋め込まれている壜を不適当な壜として検出する第3の検出手段12、13、40と、を設ける。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、開口部に異物が存在する容器、あるいはサイズが異なる容器等を不適当な容器として検出する容器検査装置に関する。
【背景技術】
【0002】
飲料やアルコール飲料等は、製造工程で壜等の容器に充填され、市場に出荷される。このうち、いわゆるリターナブル壜と呼ばれる容器については、市場で中身が消費されて空になった後、回収されて製造工場に返却される。回収された壜は、製造工場で洗壜機等の洗浄装置により洗浄された後、再び飲料等の中身が充填される。ところが、市場から回収された壜群には、内部に異物が挿入された壜、あるいは、回収されるべき壜とはサイズが異なる壜等が混在していることがある。このような壜を洗壜機で洗浄した場合、異物による洗浄不良が発生し、あるいは、異種壜の詰まり等に起因して洗壜機の動作に支障が生じるおそれがある。
【0003】
上記のような不都合を防止するため、搬入された壜が次工程への搬送に適するか否かを検査する装置が種々提案されている。例えば、多数の壜が収容されたプラスチック函の搬送経路の上方に反射式のレーザ光センサを配置し、函内の壜の壜口に向かってレーザ光を照射したときの反射光の受光状態に基づいて、壜口から異物が突出している壜、あるいはサイズが異なる壜を検出する異物検査装置が提案されている(特許文献1参照)。通箱に整列状態で収容された壜群の壜口同士の隙間を通過するように光等の電磁波を照射し、その電磁波の通過量に基づいて、規格外の王冠が被せられている壜、あるいは、王冠に代えて紙等の異物が壜口に詰め込まれている壜の存在を検出する容器検査装置も提案されている(例えば特許文献2参照)。さらに、異物を除去するための装置としては、壜口から突出する異物を打撃して壜口から除去する装置(特許文献3参照)、あるいは温水が残っている壜内に高圧空気を吹き込んで壜内の異物を除去する装置(特許文献4参照)が提案されている。
【0004】
【特許文献1】特開2005−98944号公報
【特許文献2】実開昭62−110197号公報
【特許文献3】特開昭53−55289号公報
【特許文献4】特開2001−940号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1の検査装置は異物が壜口から首部内に埋め込まれてその異物が壜口から突出していない場合に、これを検出することができない。また、特許文献2の検査装置は、一列に並べられた壜群を一括して検査するに過ぎず、検査精度が十分ではない。
【0006】
そこで、本発明は、異物が存在する容器をその異物が容器外に突出しているか否かを問わずに精度よく検出することが可能であり、併せてサイズが異なる容器の検出をも可能とした容器検査装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の容器検査装置(1)は、複数の容器(B)を1本ずつ検査して不適当な容器を検出する容器検査装置であって、所定の基準容器(B0)に対して直径が異なる容器(B1)を前記不適当な容器として検出する第1の検出手段(20、11、40)と、前記基準容器に対して高さが異なる容器(B2)、及び容器の開口部から異物(M)が突出している容器(B4)のそれぞれを前記不適当な容器として検出する第2の検出手段(15、40)と、容器の開口部に異物(M)が埋め込まれている容器(B3)を前記不適当な容器として検出する第3の検出手段(12、13、40)と、を備えることにより、上述した課題を解決する。
【0008】
本発明の容器検査装置によれば、複数の容器を第1〜第3の検出手段にて1本ずつ検査することにより、基準容器に対して直径が異なる容器又は高さが異なる容器を検出し、あるいは異物が詰め込まれている容器をその異物が容器の開口部から突出しているか否かに拘わらず検出することができる。1本ずつ検査することにより、検査精度も高く維持される。なお、本発明において、異物とは、容器の構造の一部に該当せず、その存在が本来的には予定されていない各種の物体を意味する。例えば、飲料等に用いられる壜を例にすれば、フィルム、割り箸、王冠、蜘蛛の巣といった物体が異物として開口部に詰め込まれている場合がある。
【0009】
本発明の容器検査装置は、転倒している容器(B5)を前記不適当な容器として検出する第4の検出手段(13、14、40)をさらに備えてもよい。これによれば、転倒している容器も検出して、その排除等を確実に行うことができる。
【0010】
本発明の容器検査装置は、前記複数の容器のそれぞれを1本ずつ搬送する搬送手段(2)と組み合わされ、搬送中の容器を搬送順序に従って1本ずつ検査するものとしてもよい。この形態によれば、容器の搬送手段に容器検査装置を組み込んで、容器を1本ずつ検査することにより、搬送手段上に取り込まれた不適当な容器を検出することができる。
【0011】
前記第1の検出手段は、前記搬送手段上に突出して、前記基準容器よりも直径が大きい容器の通過を阻止し、前記基準容器の通過は許容する作動位置と、前記搬送手段から後退して前記基準容器よりも直径が大きい容器の通過を許容する退避位置との間を移動可能なストッパ(20)と、前記ストッパに対して前記搬送手段の搬送方向上流側に2本以上の容器に相当する距離だけ離れた位置にて前記容器を検出する第1のセンサ(11)と、前記ストッパが前記作動位置にある状態で前記第1のセンサが前記容器を所定時間以上継続して検出していることを条件として、前記ストッパの位置に前記直径が大きい容器が存在すると判定する第1の判定手段(40)と、を備えてもよい。
【0012】
この形態によれば、ストッパを作動位置に配置しておくことにより、基準容器よりも直径が大きい容器が搬送されてきた場合にその容器がストッパにて拘束される。ストッパにて容器が拘束された場合、その容器に後続する容器がストッパよりも上流側に滞留し、それらの滞留した容器が第1の検出センサにて検出される。その第1の検出センサが容器を検出した場合、第1の判定手段にて、ストッパの位置に直径が大きい容器が拘束されていると判定することにより、直径が大きい容器を不適当な容器として検出することができる。容器の包装、ラベルといった付属物が一部剥がれる等してストッパに基準容器又はこれと同等の直径の容器が一時的に引っ掛かったとしても、その容器が後続する容器の圧力でストッパの下流側に押し出される。従って、第1の検出センサが所定時間以上継続して容器を検出していることを、直径が大きい容器の検出の条件に設定すれば、ストッパに一時的に引っ掛かった容器を誤って直径が大きい容器として検出するおそれを排除、又は低減し、検査精度を向上させることができる。
【0013】
前記第2の検出手段は、前記基準容器よりも高い位置で前記搬送手段を横切る方向に検出範囲が向けられた第2のセンサ(15)と、前記第2のセンサが検出対象を検出したことを条件として、前記第2のセンサの位置に、前記基準容器よりも高い容器(B2)又は前記異物が突出している容器(B4)が存在すると判定する第2の判定手段(40)と、を備えてもよい。この形態によれば、第2のセンサの位置を基準容器が通過する際には検出信号が出力されず、基準容器よりも全高が大きい容器、又は容器の開口部から上方に異物が突出している容器が第2のセンサの検出範囲を通過する際に第2のセンサから検出信号が出力される。従って、第2の判定手段により、第2のセンサが検出信号を出力したか否かを判定すれば、全高が高い容器、あるいは容器の開口部から異物が突出している容器を検出することができる。
【0014】
前記第3の検出手段は、前記搬送手段の上方から前記搬送手段を向くように配置され、検出範囲が前記基準容器の開口部から前記容器の内部に達する第3のセンサ(12)と、前記搬送手段の搬送方向に関して前記第3のセンサと同一位置でかつ前記容器の前記開口部よりも下方の所定部分を検出するように設けられた同期用センサ(13)と、前記同期用センサが前記容器の検出信号を出力した場合、その検出信号の出力時間に対して、前記第3のセンサの検出信号の出力時間が占める割合を演算し、その演算された割合が所定値よりも大きい場合に、前記第3のセンサの位置に、前記異物が埋め込まれている容器が存在すると判定する第3の判定手段(40)と、を備えてもよい。
【0015】
この形態によれば、第3のセンサの検出範囲を基準容器の開口部から容器内部に達する程度に設定しているので、開口部に異物が埋め込まれている場合には、その開口部が第3のセンサの検出範囲を通過する際に、第3のセンサが容器開口部の肉厚部分のみならず異物に対しても反応して検出信号を出力する。この場合の検出信号の出力時間は、開口部に異物が存在しない場合と比較して長くなる。しかし、第3のセンサからの検出信号の出力時間は容器の搬送速度によって増減するため、搬送速度が変化する可能性があるときには正確な判定ができないおそれがある。そこで、第3の判定手段により、同期用センサにて容器の開口部よりも下方の所定部分が同期用センサの検出範囲を通過する時間を計測し、同期用センサの検出信号の出力時間に対して、第3のセンサの検出信号の出力時間が占める割合を演算する。そして、その演算された割合が所定値よりも大きければ、異物が埋め込まれた容器が、異物が埋め込まれている容器か否かを判定する。これにより、搬送速度の大小に関わりなく、異物が埋め込まれている容器を正確に検出することができる。
【0016】
本発明の容器検査装置は、前記搬送手段と組み合わされる場合において、検出された不適当な容器を前記搬送手段から排除する容器排除手段(5)をさらに備えてもよい。この形態によれば、不適当な容器を搬送手段から排除することにより、次工程への不適当な容器の搬入を阻止することができる。
【0017】
本発明の容器検査装置において、容器は開口部が存在する限りにおいて、種々の形態のものを対象としてよい。その好適な一形態において、前記容器は壜であり、前記開口部は壜口であってもよい。
【0018】
なお、以上の説明では本発明の理解を容易にするために添付図面の参照符号を括弧書きにて付記したが、それにより本発明が図示の形態に限定されるものではない。
【発明の効果】
【0019】
以上に説明したように、本発明の容器検査装置によれば、複数の容器を1本ずつ検査することにより、基準容器に対して直径が異なる容器又は高さが異なる容器を検出し、あるいは異物が詰め込まれている容器をその異物が容器の開口部から突出しているか否かに拘わらず検出することができる。1本ずつ検査することにより、検査精度も高く維持され、不適当な容器が検出された場合の排除といった対応も容易となる利点がある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
図1は本発明の一形態に係る容器検査装置の上面図、図2はその側面図である。容器検査装置1は、搬送手段としてのコンベア2によって所定の搬送方向(図1に矢印Fで示す方向)に搬送される壜(容器)Bを検査する。図2に示したように、コンベア2は、正立状態の壜Bを1本ずつ順次搬送するが、それらの壜Bの中には、次工程(例えば洗壜工程)での処理に適した規定サイズの壜(以下、これを基準壜と呼ぶ。)B0の他に、胴部の直径が基準壜B0のそれよりも大きい太壜B1、全高が基準壜B0のそれよりも大きい背高壜B2が取り込まれることがある。また、コンベア2に取り込まれる壜Bの中には、壜口に異物Mが詰まっている壜B3、B4が混ざっていることがある。壜B3では異物Mが壜口内に埋め込まれて壜口から突出しておらず、壜B4では異物Mが壜口から突出している。さらに、コンベア2上には、転倒した壜(以下、倒壜と呼ぶ。)B5が存在することもある。これらの壜B1〜B5は、いずれも次工程でのトラブル等の原因となるものであり、次工程へ送り出すには適当でない。そこで、本形態の容器検査装置1は、搬送される壜Bを1本ずつ搬送順序に従って検査して、各壜Bが不適当な壜B1〜B5のいずれかに該当するか否かを判別し、不適当な壜B1〜B5の場合にはこれをコンベア2から排除する。なお、以下において壜B0〜B5を区別する必要がないときは壜Bと表記する。
【0021】
図1に示すように、容器検査装置1は、コンベア2の搬送経路に沿って配置されたセンサ群3と、太壜停止機構4と、リジェクト機構5とを備えている。センサ群3は、太壜検出センサ11、壜口異物検出センサ12、倒壜検出センサ13、倒壜同期センサ14、背高壜検出センサ15及び下流満杯検出センサ16を含んでいる。太壜検出センサ11は、太壜停止機構4よりもコンベア2の搬送方向上流側(図1において右側)に配置され、壜口異物検出センサ12、倒壜検出センサ13及び倒壜同期センサ14は太壜停止機構4よりも搬送方向下流側でかつ搬送方向に関して同一位置に配置されている。背高壜検出センサ15は、壜口異物検出センサ12等よりも搬送方向下流側でかつリジェクト機構5よりも搬送方向上流側に配置されている。さらに、下流満杯検出センサ16は、リジェクト機構5よりも搬送方向下流側に配置されている。なお、太壜検出センサ11と太壜停止機構4との関係は後述する。
【0022】
センサ11〜16は、それぞれの検出範囲内に検出対象の物体(本形態では壜又は異物)が存在するか否かに応じて異なる信号を出力する。この種のセンサとしては、反射型又は透過型の光電センサ、レーザ反射センサ、電磁誘導式のセンサといった各種のセンサを適宜に選択することができる。センサ11〜16のうち、壜口異物検出センサ12のみ検出範囲が鉛直下方であり、その余のセンサ11、13〜16はいずれも検出範囲がコンベア2を横切る方向に向けられている。以下、各センサについて説明する。
【0023】
図1の例において、太壜検出センサ11は、コンベア2を挟んで対向配置されたセンサヘッド11a及びリフレクタ11bを有する反射型光電センサであって、センサヘッド11aからリフレクタ11bに検査光を照射し、リフレクタ11bからの反射光が壜B等で遮られてセンサヘッド11aに入射しない場合に検出信号を出力する。壜口異物検出センサ12はレーザ反射センサであって、コンベア2の上方から鉛直下方にレーザ光を照射し、所定の検出範囲に存在する壜B等からの反射光を検出すると検出信号を出力する。壜口異物検出センサ12が射出するレーザ光としては、壜口に存在し得る異物M上でも壜Bと同様に反射するものが選択される。壜口異物検出センサ12の検出範囲と壜Bとの関係は後述する。
【0024】
倒壜検出センサ13、倒壜同期センサ14、及び背高壜検出センサ15はそれぞれ、コンベア2を挟んで対向配置された発光部13a、14a、15aと受光部13b、14b、15bとを有する透過型光電センサである。倒壜検出センサ13は、発光部13aから射出された検査光が壜B等で遮られて受光部13bに入射しない場合に検出信号を出力する。倒壜同期センサ14及び背高壜検出センサ15も同様に、発光部14a、15aから射出された検査光が壜B等で遮られて受光部14b、15bに入射しない場合に検出信号をそれぞれ出力する。下流満杯検出センサ16は、太壜検出センサ11と同様の反射型光電センサであって、センサヘッド16aからリフレクタ16bに検査光を照射し、リフレクタ16bからの反射光が壜B等で遮られてセンサヘッド16aに入射しない場合に検出信号を出力する。
【0025】
コンベア2の高さ方向、すなわちコンベア2の搬送面と直交する方向におけるセンサ11〜16の位置は図2に示した通りである。太壜検出センサ11は、太壜B1の首部を検出可能な位置に設けられている。壜口異物検出センサ12は、壜Bよりも上方に離して配置される。コンベア2の搬送面から壜口異物検出センサ12までの高さH1は、コンベア2に取り込まれる可能性がある背高壜B2の最大高さよりも若干大きく設定される。これにより、背高壜B2と壜口異物検出センサ12とが干渉するおそれが排除される。倒壜検出センサ13は、基準壜B0の肩部(首部と胴部との間で直径が徐々に変化する部分)を検出可能な位置に設けられている。一方、倒壜同期センサ14は、倒壜検出センサ13の下方であって、壜Bが倒壜B5であるか否かを問わず壜Bを検出可能な位置に設けられている。背高壜検出センサ15は、基準壜B0の上端よりも上方でかつ背高壜B2を検出可能な位置に設けられている。異物Mが突出している壜B4の背高壜検出センサ15による検出精度を高めるためには、背高壜検出センサ15が基準壜B0を検出しない範囲において、基準壜B0と背高壜検出センサ15との距離Dを可能な限り小さく設定することが望ましい。なお、基準壜B0として選択される壜種は変更されることがあり、その場合、基準壜B0の高さも変化することがある。このような場合に備えて、壜口異物検出センサ12、倒壜検出センサ13及び背高壜検出センサ15のそれぞれを高さ調整可能としてもよい。但し、倒壜検出センサ13に関しては、壜種に関わらず肩部を概ね検出できる場合には高さ調整不要な態様で設けてもよい。
【0026】
さらに、下流満杯検出センサ16は、基準壜B0の肩部を検出可能な位置に設けられている。なお、図2から明らかなように、コンベア2の両側(図では片側のみ示す。)には、壜Bを案内するコンベアガイド6が設けられている。但し、リジェクト機構5と対向する所定範囲ではコンベアガイド6が省略されて壜排除口7が開口している。壜排除口7には不図示の排除コンベアが連なっている。
【0027】
図1に示すように、太壜停止機構4は、太壜ストッパ20と、その太壜ストッパ20をコンベア2上に突出した作動位置(図3の位置)と、その作動位置よりもコンベア2の側方に後退した退避位置(図1の位置)との間で進退駆動するエアシリンダ21とを備えている。太壜ストッパ20が作動位置にあるとき、その太壜ストッパ20とコンベアガイド6との間の隙間Gは太壜B1の胴部が通過不能でかつ基準壜B0の胴部は通過可能な範囲となる。一方、太壜ストッパ20が退避位置にあるとき、隙間Gは太壜B1の胴部が通過可能な範囲へと拡大する。なお、作動位置は、基準壜B0が太壜ストッパ20に接触しつつ隙間Gを通過するように設定するとよい。これにより、コンベア2を横切る方向に関して基準壜B0の位置を揃え、太壜ストッパ20を壜Bの整列手段として機能させることができる。
【0028】
リジェクト機構5は、コンベア2から不適当な容器を排除する容器排除機構として機能するものであって、リジェクタ30と、そのリジェクタ30をコンベア2の側方に後退した退避位置(図1の実線位置)と、壜排除口7を超えてコンベア2の反対側に突出した作動位置(図1の想像線位置)との間で進退駆動するエアシリンダ31と、コンベア2の回転量を検出する回転量検出機構32とを備えている。リジェクタ30は、壜Bを確実に拘束できるように、壜Bの胴部の形状に合わせた湾曲形状、V字型の溝形状等をその先端に有していてもよい。リジェクタ30及びエアシリンダ31の組み合わせを複数組設けてもよい。
【0029】
回転量検出機構32はコンベア2による壜Bの搬送量を検出するために設けられている。回転量検出機構32は、コンベア駆動装置8の駆動軸8a(図2参照)と一体回転可能に連結される回転円盤33と、その回転円盤33の外周上に配置されたパルスセンサ34とを備えている。コンベア駆動装置8はコンベア2を走行させるものであり、その駆動軸8aと連結された回転円盤33はコンベア2の搬送速度と同期した速度で回転する。回転円盤33の外周には周方向に一定間隔で検出孔33aが設けられている。パルスセンサ34は透過型の光電センサであって、回転円盤33の一方の側から照射した検査光が検出孔33aを透過して回転円盤33の反対側で検出されるか否かにより異なる信号を出力する。つまり、回転円盤33の回転速度と同期した周期のパルス列信号がパルスセンサ34から出力される。
【0030】
図1に戻って、容器検査装置1には制御ユニット40が設けられている。制御ユニット40は、センサ群3に含まれるセンサ11〜16の出力信号、及び回転量検出機構32のパルスセンサ34の出力信号を取り込み、壜Bの適否の判定、太壜停止機構4のエアシリンダ21、リジェクト機構5のエアシリンダ31及びコンベア駆動装置8のそれぞれの動作を制御する。さらに、制御ユニット40には容器検査装置1における検査結果、動作状態等をオペレータに提示する監視装置41が設けられている。なお、エアシリンダ21、31及びコンベア駆動装置8と制御ユニット40との間には、制御ユニット40からの制御指令に応じてエアシリンダ21、31及びコンベア駆動装置8を駆動するための駆動回路が設けられるが、それらの図示は省略した。また、制御ユニット40には、制御条件等を入力し、あるいは設定するための入力インターフェースが設けられてもよい。
【0031】
次に、制御ユニット40による壜B1〜B5の検出手法を説明する。まず、図3を参照して太壜B1の検出手法を説明する。太壜B1を検出するためには、その前提として、エアシリンダ21にて太壜ストッパ20を作動位置に移動させる。この状態でコンベア2上に太壜B1が取り込まれると、その太壜B1は太壜ストッパ20に拘束されて停止する。太壜B1が拘束されると、後続する壜Bも順次滞留する。滞留した壜Bの列が太壜検出センサ11の検出位置まで延びると、太壜検出センサ11からは壜Bの検出信号が継続して出力される。そこで、制御ユニット40により、太壜検出センサ11の検出信号の出力継続時間を監視し、その継続時間が一定時間を超えた場合に、太壜ストッパ20の位置に太壜B1が存在すると判定すればよい。
【0032】
なお、太壜ストッパ20の位置ではなく、これよりも上流側に離れた位置に太壜検出センサ11を設けた理由は、基準壜B0であっても、胴部のラベルの剥がれ等により太壜ストッパ20に引っ掛かって一時的に停止する壜Bが存在するためである。このような壜Bは、その上流側に滞留する壜Bの本数が増加するに従って下流側により強く押され、やがては太壜ストッパ20から外れて下流側へと押し出される。このような押し出し現象が生じる壜Bの滞留本数又はそれ以上の本数に相当する距離だけ、太壜ストッパ20と太壜検出センサ11とを離しておくことにより、太壜B1以外の壜を誤って太壜B1として検出するおそれを排除し、又は低減させることができる。
【0033】
次に、壜口異物検出センサ12、倒壜検出センサ13、倒壜同期センサ14及び背高壜検出センサ15を利用した壜B2〜B5の検出手法について説明する。まず、壜口内部に異物Mが埋め込まれている壜B3を検出する手法を説明する。壜B3の検出には、壜口異物検出センサ12及び倒壜検出センサ13の出力信号が参照される。図4に示すように、壜口異物検出センサ12は鉛直下方に向かって細く絞られたレーザ光Lを照射する。そのレーザ光による検出範囲Xは、基準壜B0又はこれと同等の高さを有する壜Bの上端から首部内に適宜な深さP(一例として25mm)だけ入り込む程度に設定されている。従って、壜内に埋め込まれた異物Mの上端が壜口(壜の上端)から深さP以内に存在する限り、壜口異物検出センサ12は壜Bのみならず異物Mにも反応して検出信号を出力する。
【0034】
図5は、図4の壜B3を上方から見た状態を示す。図5において、壜B3の内径をd1、壜口の肉厚をtとし、異物Mが壜口内径d1に対して搬送方向(図において左右方向)に一杯に詰まっているとすれば、壜口異物検出センサ12は、壜B3の搬送に伴って壜口の一端E1がレーザ光の照射位置に達した時点からレーザ光の照射位置が壜口の他端E2に至るまでの間、継続して検出信号を出力する。その間の壜B3の移動距離は、壜口の肉厚tの2倍と内径d1との和、すなわち2t+d1で与えられる。一方、異物Mが存在しない場合には、壜口の肉厚tの部分がレーザ光の照射位置を通過する間のみ検出信号が出力される。つまり、壜口異物検出センサ12の検出信号の出力時間は、異物Mが存在する場合の方が異物Mの存在しない場合よりも明確に長くなる。例えば、壜口に異物として割り箸が差し込まれている場合のように、壜口内径d1の一部のみに異物Mが存在するときでも、異物Mが存在しない場合よりも検出時間が長くなる点は同様である。本形態では、このような検出信号の出力時間の相違に着目して、異物Mの有無を判別する。但し、検出信号の出力時間は壜Bの搬送速度によって変化するため、制御ユニット40は、以下の計算式(1)により判定値Aを求める。
【0035】
【数1】

ここで、T1は壜口異物検出センサ12の検出信号の継続時間であり、T2は倒壜検出センサ13が壜Bの検出信号を出力する時間である。壜Bの搬送速度をVとすれば、T1=(2t+d1)/V、T2=d0/Vである。d0は倒壜検出センサ13が壜Bの検出信号を出力する位置における肩部の直径である。つまり、式(1)は、倒壜検出センサ13が壜Bを検出する時間に対して、壜口異物検出センサ12の検出信号の出力時間が占める割合を%で表した値である。
【0036】
そして、制御ユニット40は、上記の判定値Aが所定の基準値よりも大きいとき、壜Bに異物が詰まっていると判定する。基準値は基準壜B0のサイズに応じて適宜に設定してよい。なお、上記の検出手法によれば、異物Mが壜内に埋め込まれている壜B3のみならず、壜口から異物Mが突出している壜B4も検出され得る。しかし、壜B3が確実に検出できる限りにおいて、壜B4が併せて検出されても何ら支障はない。
【0037】
倒壜B5については、倒壜同期センサ14にて検出される一方で、倒壜検出センサ13では検出されない。そこで、制御ユニット40は、倒壜同期センサ14から壜Bの検出信号が出力されている間において倒壜検出センサ13から検出信号が出力されるか否か監視し、倒壜検出センサ13から検出信号が出力されることなく倒壜同期センサ14から検出信号が出力されなくなった場合、倒壜検出センサ13の位置を倒壜B5が通過したと判定する。背高壜B2については、これが背高壜検出センサ15の検出位置を通過する際に背高壜検出センサ15から検出信号が出力される。同様に、異物Mが壜口から突出している壜B4が背高壜検出センサ15の検出位置を通過する際にも背高壜検出センサ15から検出信号が出力される。そこで、制御ユニット40は、背高壜検出センサ15から検出信号が出力された場合、背高壜B2又は異物Mが突出している壜B4が背高壜検出センサ15の検出位置を通過したと判定する。なお、壜B2、B4及びB5の判定においては、センサの誤作動等に起因する検出誤差を排除するため、検出信号が一定時間以上継続して出力されているか否かを判断要素に取り込んでもよい。
【0038】
以上の手法によって不適当な壜B1〜B5が検出された場合、制御ユニット40はリジェクト機構5を作動させてそれらの壜B1〜B5を壜排除口7から排除する。その処理は以下のようにして行われる。制御ユニット40は、不適当な壜B1〜B5のいずれかが検出されると、その壜の位置を特定する。太壜B1については太壜ストッパ20の位置、背高壜B2については背高壜検出センサ15の位置、異物Mが壜内に埋め込まれている壜B3については壜口異物検出センサ12の位置、異物Mが壜口から突出している壜B4については壜口異物検出センサ12又は背高壜検出センサ15の位置(いずれのセンサが検出したかによって異なる。)、倒壜B5については倒壜検出センサ13の位置が不適当な壜の位置として特定される。次に、制御ユニット40は、不適当な壜の検出後、回転量検出機構32のパルスセンサ34から出力されるパルス数の計数(カウント)を開始する。なお、太壜B1が検出された場合、制御ユニット40はパルス数の計数の開始に併せて、太壜停止機構4のエアシリンダ21を作動させて太壜B1が通過可能な時間だけ太壜ストッパ20を退避位置に一時的に後退させ、その後に太壜ストッパ20を作動位置に戻す。
【0039】
この後、制御ユニット40は、パルスセンサ34から出力されるパルス数を計数して不適当な壜B1〜B5が壜排除口7まで搬送されてきたか否か判別する。この場合、不適当な壜B1〜B5のそれぞれの検出位置とリジェクタ30との搬送方向における距離に対してリジェクト機構5の動作のタイムラグを見込んだ距離を減算して、壜B1〜B5の検出時点からリジェクト機構5の動作開始を指示するまでの壜の搬送距離を求め、得られた搬送距離をパルスセンサ34のパルス数に換算し、換算されたパルス数とパルス数の計数値とが一致したら壜B1〜B5が壜排除口7まで搬送されたと判断すればよい。そして、壜B1〜B5が壜排除口7まで搬送されたと判断されたならば、制御ユニット40はリジェクト機構5のエアシリンダ31を作動させてリジェクタ30を退避位置から作動位置へと駆動する。これにより、不適当な壜B1〜B5がリジェクタ30に押されて壜排除口7からコンベア2の外に排除される。壜の排除後、リジェクタ30は次の壜が壜排除口7に達する前に退避位置へ戻される。
【0040】
以上の容器検査装置1によれば、異物Mが壜口から突出している壜B4のみならず、異物Mが壜口から首部内に埋め込まれている壜B3についても検出でき、基準壜B0に対してサイズが異なる太壜B1及び背高壜B2も検出でき、さらには倒壜B5についても検出することができる。しかも、コンベア2にて搬送される壜Bを1本ずつ検査しているので検査精度も高い。従って、不適当な壜B1〜B5をリジェクト機構5によってコンベア2外へ確実に排除することができる。これにより、洗壜工程といった次工程への不適当な壜の搬入を確実に阻止することができる。
【0041】
なお、制御ユニット40は、下流満杯検出センサ16が壜Bを検出した場合、コンベア2の駆動装置8に停止指示を出力して、コンベア2による壜Bの搬送を中止させる。これにより、次工程でのトラブル等で壜Bが詰まった場合でも、コンベア2の壜排除口7から壜Bがこぼれ落ちるおそれがなくなる。下流が満杯であることを理由としてコンベア2が停止した場合、その旨が監視装置41を介してオペレータに提示される。
【0042】
上述した実施形態では、太壜ストッパ20、太壜検出センサ11及び制御ユニット40の組み合わせが第1の検出手段に、背高壜検出センサ15及び制御ユニット40の組み合わせが第2の検出手段に、壜口異物検出センサ12、倒壜検出センサ13及び制御ユニット40の組み合わせが第3の検出手段に、倒壜検出センサ13、倒壜同期センサ14及び制御ユニット40の組み合わせが第4の検出手段にそれぞれ相当する。太壜検出センサ11が第1のセンサ、背高壜検出センサ15が第2のセンサ、壜口異物検出センサ12が第3のセンサ、倒壜検出センサ13が第3の検出手段における同期用センサにそれぞれ相当し、制御ユニット40が第1〜第3の判定手段として機能する。
【0043】
本発明は上述した形態に限定されることなく、種々の形態にて実施してよい。例えば、第1〜第3の検出手段は、壜又は異物の検出信号を出力するセンサを用いる形態に限らず、画像処理によって壜の直径及び全高の適否、あるいは壜口の異物の有無を判定するように構成されてもよい。第1の検出手段は、基準壜よりも直径が大きい壜に代え、又は加えて、直径が小さい壜を不適当な壜として検出するものでもよい。例えば、壜の胴部を検出する位置に透過型センサを設置し、そのセンサの光束が壜胴部によって遮られる時間と、壜の搬送速度とを検出して壜胴部の直径を演算し、その演算された直径を基準壜の直径と大小比較して、基準壜に対して直径が異なる壜を検出してもよい。第2の検出手段は基準壜よりも全高が大きい背高壜及び異物が壜口から突出している壜を検出するものに限らず、基準壜よりも全高が小さい壜を不適当な壜として検出するものでもよい。例えば、背高壜検出センサと搬送方向に関して同一位置に、透過型光電センサを上下方向に多数並べて配置し、壜の通過時に検査光の光束が遮られた光電センサの個数又は分布に基づいて壜の全高を判別し、基準壜よりも全高が高い又は低い壜を検出してもよい。第3の検出手段は、倒壜検出センサによる壜の検出に代えて、壜の搬送速度を検出し、その搬送速度と壜口異物検出センサの検出信号の出力時間とから、壜口とともに異物も検出されたか否かを判定してもよい。第1〜第3の判定手段は共通の制御ユニットを利用する例に限らず、いずれか一部の判定手段又は全ての判定手段を他の判定手段とは別のユニットとして構成してもよい。
【0044】
上記の形態では容器として壜を検出対象としているが、本発明は壜の検査に限らず、開口部を有する限りにおいて各種の容器の検査に適用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0045】
【図1】本発明の一形態に係る容器検査装置の上面図。
【図2】本発明の一形態に係る容器検査装置の側面図。
【図3】太壜の検出手法を示す図。
【図4】壜口異物検出センサ及び背高検出センサと壜の位置関係を示す側面図。
【図5】壜口の内部に異物が埋め込まれている壜の上面図。
【符号の説明】
【0046】
1 容器検査装置
2 コンベア(搬送手段)
3 センサ群
4 太壜停止機構
5 リジェクト機構(容器排除手段)
11 太壜検出センサ(第1の検出手段、第1のセンサ)
12 壜口異物検出センサ(第3の検出手段、第3のセンサ)
13 倒壜検出センサ(第3の検出手段、同期用センサ、第4の検出手段)
14 倒壜同期センサ(第4の検出手段)
15 背高壜検出センサ(第2の検出手段、第2のセンサ)
20 太壜ストッパ
30 リジェクタ
40 制御ユニット(第1の検出手段、第2の検出手段、第3の検出手段、第1の判定手段、第2の判定手段、第3の判定手段)
B 壜
B0 基準壜
B1 太壜
B2 背高壜
B3 異物が壜口から壜内に埋め込まれている壜
B4 異物が壜口から突出している壜
B5 倒壜

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の容器を1本ずつ検査して不適当な容器を検出する容器検査装置であって、
所定の基準容器に対して直径が異なる容器を前記不適当な容器として検出する第1の検出手段と、
前記基準容器に対して高さが異なる容器、及び容器の開口部から異物が突出している容器のそれぞれを前記不適当な容器として検出する第2の検出手段と、
容器の開口部に異物が埋め込まれている容器を前記不適当な容器として検出する第3の検出手段と、
を備えたことを特徴とする容器検査装置。
【請求項2】
転倒している容器を前記不適当な容器として検出する第4の検出手段をさらに備えたことを特徴とする請求項1に記載の容器検査装置。
【請求項3】
前記複数の容器のそれぞれを1本ずつ搬送する搬送手段と組み合わされ、搬送中の容器を搬送順序に従って1本ずつ検査することを特徴とする請求項1又は2に記載の容器検査装置。
【請求項4】
前記第1の検出手段は、前記搬送手段上に突出して、前記基準容器よりも直径が大きい容器の通過を阻止し、前記基準容器の通過は許容する作動位置と、前記搬送手段から後退して前記基準容器よりも直径が大きい容器の通過を許容する退避位置との間を移動可能なストッパと、前記ストッパに対して前記搬送手段の搬送方向上流側に2本以上の容器に相当する距離だけ離れた位置にて前記容器を検出する第1のセンサと、前記ストッパが前記作動位置にある状態で前記第1のセンサが前記容器を所定時間以上継続して検出していることを条件として、前記ストッパの位置に前記直径が大きい容器が存在すると判定する第1の判定手段と、を備えていることを特徴とする請求項3に記載の容器検査装置。
【請求項5】
前記第2の検出手段は、前記基準容器よりも高い位置で前記搬送手段を横切る方向に検出範囲が向けられた第2のセンサと、前記第2のセンサが検出対象を検出したことを条件として、前記第2のセンサの位置に、前記基準容器よりも高い容器又は前記異物が突出している容器が存在すると判定する第2の判定手段と、を備えていることを特徴とする請求項3に記載の容器検査装置。
【請求項6】
前記第3の検出手段は、前記搬送手段の上方から前記搬送手段を向くように配置され、検出範囲が前記基準容器の開口部から前記容器の内部に達する第3のセンサと、前記搬送手段の搬送方向に関して前記第3のセンサと同一位置でかつ前記容器の前記開口部よりも下方の所定部分を検出するように設けられた同期用センサと、前記同期用センサが前記容器の検出信号を出力した場合、その検出信号の出力時間に対して、前記第3のセンサの検出信号の出力時間が占める割合を演算し、その演算された割合が所定値よりも大きい場合に、前記第3のセンサの位置に、前記異物が埋め込まれている容器が存在すると判定する第3の判定手段と、を備えていることを特徴とする請求項3に記載の容器検査装置。
【請求項7】
検出された不適当な容器を前記搬送手段から排除する容器排除手段をさらに備えたことを特徴とする請求項3〜6のいずれか一項に記載の容器検査装置。
【請求項8】
前記容器が壜であり、前記開口部が壜口であることを特徴とする請求項1〜7のいずれか一項に記載の容器検査装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2008−157839(P2008−157839A)
【公開日】平成20年7月10日(2008.7.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−349002(P2006−349002)
【出願日】平成18年12月26日(2006.12.26)
【出願人】(307027577)麒麟麦酒株式会社 (350)
【Fターム(参考)】