説明

対向する回転軸を具備した加工機の測定装置および測定方法

【課題】加工機に設けられた対向する2つの回転軸間のスラスト方向における相対変位を、正確にかつ容易に算出することができる測定装置および測定方法を提供する。
【解決手段】互いに平行に支持された一対の回転軸3A、3Bと、該一対の回転軸3A、3Bの対向する所定位置にそれぞれ少なくとも一対の固定具を固定できる工具固定手段とを具備した加工機において、同一の板厚で非円板形状に形成された一対のゲージ部材11A、11Bを回転軸3A、3Bの基準面から軸方向に同距離の測定位置に固定し、一対のゲージ部材11A、11Bの互いの回転位相を一定角度ずらした状態を維持しつつ一対の回転軸を同一速度で回転するとともに、該一対の回転軸3A、3Bと一体に回転している一対のゲージ部材11A、11Bのスラスト方向位置を非接触式センサ13によって検出する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、対向する回転軸を具備したスリッタなどの加工機の誤差測定装置および方法に関し、より詳細には、加工機に設けられた対向する回転軸のスラスト方向における相対変位を測定する測定装置および測定方法に関する。
【背景技術】
【0002】
長尺平板部材を切断して複数の長尺帯板部材を形成する加工機として、回転自在に支持された対向する2つの回転軸(アーバ,スピンドル)と、この各回転軸の外周面に嵌挿された円盤状(あるいはリング状)のスリッタカッターとを具備したスリッタ機が知られている。
【0003】
この種の加工機(スリッタ機)では、各回転軸に対向して配される工具(スリッタカッター)の取付位置におけるスラスト方向の相対変位を被切断対象物の種類に応じて所定の適正範囲に設定しなければならない。そのため、少なくとも加工精度や加工面形状が重要視される精密加工機においては、その加工機の目標性能に応じて回転軸同士の鍔面差を十分に小さくするとともに、工具の位置や相対位置などを高精度に制御および維持するような手法で対応していた。
【0004】
一般的なスリッタ機では、対となる回転軸と軸受機構からなるカッタースタンド部分を製造する際に、回転軸および軸受部品に十分な剛性を持たせることにより、部品同士のガタを小さくする、あるいは、鍔面差が十分に小さい値になるように測定しながら組み立てている。すなわち、機械設計と組み立てとを組み合わせることにより、運転時の荷重や連続運転時の発熱による膨張などに起因する鍔面差の変動を抑制し、かつ運用期間を通じてその状態を維持できるような工夫が施されている。
【0005】
ところが、上述したような手段では、対をなす回転軸同士の剛性、耐久性、ガタの大きさ、連続運転による温度変化の特性などを十分に均等にすることが求められ、これに起因する設計上の制約、組み立て構造の複雑化、調整コストの増大などが問題になっていた。さらに、上述したような手段では、軸受部品の摩耗や部品同士の締結位置のズレ、加工時の部品形状が残留応力などによって経時変形することにより、徐々に鍔面差が変化してしまう事象に関しては、十分に対応することができなかった。
【0006】
一方で、従来より、レーザー光やカメラなどの機器を用いて、一対の工具や回転軸の相対位置を測定する方法や装置が知られており、例えば特許文献1〜3に開示されている。
【0007】
特許文献1の従来技術では、通板方向から光を照射し、その反対側から2次元撮像器で刃先を拡大撮像し、2枚のスリッタカッターの歯先の画像を1画像内に得て、予め求めた刃端部の元パターンとの比較照合によって刃端部の画像内の仮想位置を求めるとともに、その位置情報から2枚のスリッタカッターの仮想エッジ位置を求めるている。そして、仮想クリアランス量とオーバーラップ量を検出し、事前に求めておいた各計測位置での実際量との補正関数で実際量に変換することにより、スリッタカッターの相対位置を計測している。
【0008】
また、特許文献2の従来技術では、相互に平行に設けられた回転軸に対して直角にレーザー光を照射するとともに、該レーザー光を各軸に固定された一対のスリッタカッター間を通過させ、この通過させたレーザー光をレーザ受光器により受光させることにより、その受光量に基づく一対のスリッタカッター間の間隙を演算するようになっている。
【0009】
さらに、特許文献3の従来技術では、上回転軸に平行なX軸レールに装架されたY軸レールにCCDカメラがY軸方向に移動可能に取り付けられるとともに、該CCDカメラと相対する位置に、上下スリッタカッター間のクリアランス部に光線を照射する直線上照明部が設けられ、CCDカメラで読み取られた光量信号に基づいて画像処理することにより、上下スリッタカッター間のクリアランス幅を測定するようになっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
【特許文献1】特開平5−312527号公報
【特許文献2】特開2000−298008号公報
【特許文献3】特開2008−139151号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
しかしながら、上述した特許文献1〜3の従来技術では、一対のスリッタカッター同士のクリアランスが限りなく0に近い、または僅かに工具同士を接触させる組み付け設定や、被切断対象物である材料を通過させている加工機運転中に適用することができない、という問題があった。
【0012】
また、一般的なスリッタ機では、両回転軸間を通過する被切断対象物が逃げないようにするために、回転軸にスリッタカッターを取り付けると同時に、同軸の隣接するスリッタカッター間のスペースを樹脂製リングなどからなるフィンガー部材で塞ぎ、このフィンガー部材で被切断対象物を押える構造が適用されているが、このような構造のスリッタ機に上記従来技術を採用した場合、投光器から照射された光線がフィンガー部材によって妨害され、クリアランスやラップ量を画像・光量から適切に割り出すのが困難である、という問題があった。
【0013】
また、上記従来技術においてクリアランスを正確に測定するためには、画面内に表示されるクリアランス寸法や受光量と実際のクリアランス量との相関関係を正確に変換するための校正手段等が必要であると推測されるが、このような校正手段等を装置内に組み込むことは装置の複雑化を招き、その結果コスト高になってしまう、という問題があった。
【0014】
さらに、上記特許文献1の従来技術では、スリッタカッターとカメラとの干渉を避けるためには相当な距離を確保する必要があり、微細なクリアランスの測定を実行するためには、焦点距離の長い拡大鏡や焦点距離が無限の特殊なカメラ、あるいは拡大度の低い画像からでも微細なクリアランス寸法を割り出すことが可能な画像処理手段など、より高価な設備が必要である、という問題があった。
【0015】
一方で、両回転軸の鍔面差を測定する別の手段として、マイクロメータなどの接触式計器と冶具を用いる測定方式が知られている。この測定方式は、加工機の組立時、調整時および保守作業時などに適用することができるが、測定作業に手間がかかり、かつ測定作業に熟練した技能を要する、などの欠点があった。
【0016】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、加工機に設けられた対向する2つの回転軸間のスラスト方向における相対変位を、正確にかつ容易に測定することができる測定装置および測定方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0017】
本発明は、互いに平行に支持された一対の回転軸と、該一対の回転軸の対向する所定位置にそれぞれ少なくとも一対の固定具を固定できる工具固定手段とを具備した加工機において、前記一対の回転軸のスラスト方向の相対変位を検出する測定装置および測定方法である。
【0018】
そして、本発明の上記目的は、同一の板厚で非円板形状に形成され、前記回転軸の基準面から軸方向に同距離の測定位置に固定される一対のゲージ部材と、前記一対のゲージ部材の互いの回転位相を一定角度ずらした状態を維持しつつ前記一対の回転軸を同一速度で回転させる回転制御手段と、前記回転軸と一体に回転している前記一対のゲージ部材のスラスト方向位置を検出する非接触式センサとを備え、前記一対のゲージ部材が、前記回転制御手段による回転状態時に両部材の少なくとも一部が前記非接触式センサの測定点を通過するとともに、互いの部材が干渉しない形状に形成されていることを特徴とする測定装置により、達成される。
【0019】
また、本発明の上記目的は、前記測定装置が、前記非接触式センサによって検出された出力データに基いて、前記一対の回転軸のスラスト方向における相対変位を算出するデータ処理部をさらに備えていることにより、効果的に達成される。
【0020】
また、本発明の上記目的は、前記データ処理部が、検出時間の経過に伴なって検出された前記出力データの複数の検出値を近似することにより、前記一対の回転軸のスラスト方向における相対変位を算出することにより、効果的に達成される。
【0021】
また、本発明の上記目的は、前記一対のゲージ部材が、長手方向と短手方向との位相が90度ずれている略楕円形状に形成され、かつ、前記回転制御手段が、前記一対のゲージ部材の回転位相を90度ずらした状態を維持しつつ前記一対の回転軸を同一速度で回転させることにより、効果的に達成される。
【0022】
さらに、本発明の上記目的は、前記一対のゲージ部材が、長手方向と短手方向との位相が45度ずれている略X字形状に形成され、かつ、前記回転制御手段が、前記一対のゲージ部材の回転位相を45度ずらした状態を維持しつつ前記一対の回転軸を同一速度で回転させることにより、効果的に達成される。
【0023】
一方で、本発明の上記目的は、同一の板厚で非円板形状に形成された一対のゲージ部材を、前記回転軸の基準面から軸方向に同距離の測定位置に固定する第1ステップと、前記一対のゲージ部材の互いの回転位相を一定角度ずらした状態を維持しつつ前記一対の回転軸を同一速度で回転する第2ステップと、前記一対の回転軸と一体に回転している前記一対のゲージ部材のスラスト方向位置を非接触式センサによって検出する第3ステップとを含み、前記一対のゲージ部材が、前記第2ステップの回転状態時に両部材の少なくとも一部が前記非接触式センサの測定点を通過するとともに、互いの部材が干渉しない形状に形成されていることを特徴とする測定方法により、達成される。
【0024】
また、本発明の上記目的は、前記測定方法が、前記非接触式センサによって検出された出力データに基いて、前記一対の回転軸のスラスト方向における相対変位を算出する第4ステップをさらに含んでいることにより、効果的に達成される。
【0025】
また、本発明の上記目的は、前記第4ステップが、検出時間の経過に伴なって検出された前記出力データの複数の検出値を近似することによって、前記一対の回転軸のスラスト方向における相対変位を算出することにより、効果的に達成される。
【0026】
また、本発明の上記目的は、前記一対のゲージ部材が、長手方向と短手方向との位相が90度ずれている略楕円形状に形成され、かつ、前記第3ステップが、前記一対のゲージ部材の回転位相を90度ずらした状態を維持しつつ前記一対の回転軸を同一速度で回転させることにより、効果的に達成される。
【0027】
さらに、本発明の上記目的は、前記一対のゲージ部材が、長手方向と短手方向との位相が45度ずれている略X字形状に形成され、かつ、前記第3ステップが、前記一対のゲージ部材の回転位相を45度ずらした状態を維持しつつ前記一対の回転軸を同一速度で回転させることにより、効果的に達成される。
【発明の効果】
【0028】
本発明に係る測定装置および測定方法によれば、互いに平行に支持された一対の回転軸と、該一対の回転軸の対向する所定位置にそれぞれ固定された一対の工具とを具備した加工機の加工精度として特に求められている、一対の回転軸のスラスト方向の相対変位を効果的に測定することができる。
【0029】
また、本発明に係る測定装置および測定方法によれば、1台の非接触式センサによって一対の回転軸のスラスト方向における相対変位を測定することができるので、複数台の測定用センサを用いる場合に要求されるセンサ同士の校正誤差や各センサの設置精度などが軽減され、労力およびコストの低減化を図ることができる。
【0030】
さらに、本発明に係る測定装置および測定方法によれば、検出手段であるセンサの原点位置を予め測定する作業や、誤差のうち少なくともオフセット成分に関しては校正の省略が可能となるため、測定の低コスト化および加工機への組み付け作業の容易化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0031】
【図1】本発明の実施形態に係る検出装置が適用されるスリッタ機を概略的に示す破断側面図である。
【図2】本発明の実施形態に係る検出装置の第1取付例および装置構成を概略的に示す破断側面図である。
【図3】本発明の実施形態に係る検出装置の第1取付例の一対のゲージ部材を概略的に示す正面図である。
【図4】対向する軸間が最小距離である状態を概略的に示す正面図(a)および破断側面図(b)である。
【図5】対向する軸間が最大距離である状態を概略的に示す正面図(a)および破断側面図(b)である。
【図6】本発明の実施形態に係る検出装置の第2取付例および装置構成を概略的に示す破断側面図である。
【図7】本発明の実施形態に係る検出装置の第1取付例の一対のゲージ部材を概略的に示す正面図である。
【図8】本発明の実施形態に係る検出装置のゲージ部材として適用可能な変形例を概略的に示す正面図である。
【図9】測定対象として用いたゲージ部材を概略的に示す正面図である。
【図10】図11は、本実施形態に係る測定装置の鍔面差分析処理の流れを示すフローチャートである。
【図11】(a)は図9の測定対象のスラスト方向位置を検出した際の非接触式センサによる出力データの一例であり、(b)は(a)の出力データ中のゲージ測定域を示す説明図であり、(c)は一対のゲージ部材のいずれであるかの判定結果を示す説明図である。
【図12】本実施形態に係る測定装置の鍔面差分析処理において算出する鍔面差値の更新タイミングの例を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0032】
本発明に係る測定装置は、互いに平行に支持された一対の回転軸と、該一対の回転軸の対向する所定位置にそれぞれ少なくとも一対の工具を固定できる工具固定手段とを具備した加工機に適用されるものである。ここでは、その一例として、本発明に係る測定装置をスリッタ機に適用した実施形態について、図面を参照にしながら説明する。
【0033】
図1は、本発明の実施形態に係る検出装置が適用されるスリッタ機を概略的に示す破断側面図である。このスリッタ機は、幅広の金属薄板などからなる長尺平板(シート状)部材をその長手方向に沿って切断することにより、所定幅の長尺帯板部材を形成する。同図において、スリッタ機1は、左右(右側は図示省略)に配された支持部2と、該支持部2に回転自在に支持された平行な一対の回転軸3A,3Bと、該回転軸3A,3Bの外周面に取付自在に嵌挿固定された円盤状のカッター4A,4Bとを備えている。また、同図には示されていないが、回転軸3A,3Bは、それぞれの一端側(ここでは同図左側であるが不図示)で駆動モータおよび動力伝達ギヤ・プーリからなる回転駆動手段に連結されている。そして、この回転駆動手段により、回転軸3A,3Bが互いに長尺平板部材の送り方向に同速度で回転し、この回転軸3A,3B間に長尺平板部材を通すことにより、該長尺平板部材がカッター4A,4Bによって切断され、所定幅の長尺帯板部材が形成される。
【0034】
支持部2は、回転軸3A,3Bの一端部を回転自在に支持する軸受5A,5Bと、上方の軸受5Aを垂直方向(矢印Y1−Y2方向)に沿って移動させ、一対の回転軸3A,3Bのラジアル方向の相対位置を調整する軸間調整手段6と、下方の軸受5Bを水平方向(矢印X1−X2方向)に沿って移動させ、一対の回転軸3A,3Bのスラスト方向の相対位置を調整する軸スラスト位置調整手段7とを備えている。この軸間調整手段6および軸スラスト位置調整手段7は、例えば、ネジ機構によって軸受5Aおよび軸受5Bを支持する位置を微調整し、リニアスライダなどの案内機構によって軸間およびスラスト方向の正確な位置を維持する構成になっている。
【0035】
左右の支持部2の間における各回転軸3A,3Bの基部には、径方向に突出した鍔部8A,8Bが形成されている。この鍔部8A,8Bの鍔面は、カッター4A,4Bの取付位置を決める基準面である。一方、図示されていないが、左右の支持部2の間における各回転軸3A,3Bの他端部(同図右側)には、それぞれ軸方向への予圧を調整可能な押圧部材がネジ締結などによって固定されている。この鍔部8A,8Bと押圧部材との間に嵌挿される各カッター4A,4Bの軸方向の間隙には、カッター4A,4Bと同様に回転軸3A,3Bの外周面に取付自在に嵌挿された中空円筒状のスペーサ9が配設され、このスペーサ9の軸方向寸法により各カッター4A,4Bの固定位置が決定される。
【0036】
図2は、本発明の実施形態に係る検出装置の第1取付例および装置構成を概略的に示す破断側面図であり、図3は、その第2取付例の一対のゲージ部材を概略的に示す正面図である。
【0037】
図2および図3に示すように、本実施形態に係る測定装置10は、一対の回転軸3A,3Bのスラスト方向(軸方向)における相対変位(鍔面差)D1を検出するものであり、同一の板厚で楕円形状に形成され、それぞれカッター4A,4Bの代わりに回転軸3A,3Bのカッター取付位置に嵌挿固定された一対のゲージ部材11A,11Bと、該一対のゲージ部材11A,11Bの回転位相を一定角度(ここでは90度)ずらした状態を維持しつつ一対の回転軸3A,3Bを同一速度で回転させるように回転駆動手段を制御する回転制御部12と、回転軸3A,3Bと一体に回転している一対のゲージ部材11A,11Bのスラスト方向位置を検出する非接触式センサ13とを備えている。
【0038】
一対のゲージ部材11A,11Bは、長手方向と短手方向との位相が90度ずれている楕円形状に形成され、それぞれ回転軸3A,3Bの基準面となる鍔部8A,8Bの表面から軸方向に同距離の測定位置に嵌挿固定される。すなわち、鍔部8Aの表面とゲージ部材11Aの測定面との距離D2と、鍔部8Bの表面とゲージ部材11Aの測定面との距離D3とが、同一になるようにそれぞれ取り付けられている。この第1取付例では、鍔部8A,8Bの表面とゲージ部材11A,11Bとの間に配されるスペーサ9の軸方向寸法によって、距離D2と距離D3とが同一になるように調整される。
【0039】
非接触式センサ13は、例えば、水平方向(軸方向)に沿って両方のゲージ部材11A,11Bが回転時に通過する一点(測定点P)に検出用のレーザ光を照射する投受光式センサ(例えば赤外線センサ等)であり、支持台14を介して回転軸3A,3B間の所定位置で固定されている。なお、図3中の点線円は、回転中の各回転軸3A,3Bに対する測定点Pの軌跡を示している。この非接触式センサ13により検出されたデータは、該非接触式センサ13と電気的に接続されたデータ処理部15に出力される。また、このデータ処理部15には、回転制御部12も電気的に接続しており、該回転制御部12から回転軸3A,3Bの回転角度データや回転速度データ等が出力される。そして、データ処理部15でこれらの出力データに基づく後述の演算処理が実行されることにより、一対の回転軸3A,3Bの鍔面差D1が算出され、その結果がディスプレイ16等に出力されるようになっている。ここでは、非接触式センサ13として、水平方向に検出用レーザ光を投射する投受光式光学センサを例に説明したが、これに限定されず、例えばレーザ光を用いない渦電流センサや、斜め方向から検出用レーザ光を投射し、その反射光の位置から変位を測定する方式の光学センサなどを適用してもよい。
【0040】
また、本発明に係る一対のゲージ部材は、図2および図3に示されているような楕円形状に限定されるものではなく、回転駆動手段12により駆動制御された回転状態時に、両部材の少なくとも一部が非接触式センサ13の測定点Pを通過するとともに、互いの部材が干渉しないという条件を満たせば、他の形状であっても適用可能である。図4に示すように、本実施形態のゲージ部材11A,11Bは、対向する回転軸3A,3Bの軸間が最小距離Sminである場合、初期状態およびゲージ部材11A,11Bを矢印方向に90度回転させた状態(図4(a)中の一点鎖線楕円)において互いの部材が干渉することはなく、ゲージ部材11A、11Bのいずれか一方の一部が非接触式センサ13の測定点Pを通過している。一方、図5に示すように、本実施形態のゲージ部材11A,11Bは、対向する回転軸3A,3Bの軸間が最大距離Smaxである場合においても、初期状態およびゲージ部材11A,11Bを矢印方向に90度回転させた状態(図4(a)中の一点鎖線楕円)で互いの部材が干渉することなく、ゲージ部材11A、11Bのいずれか一方の一部が非接触式センサ13の測定点Pを通過している。図3中の点線円で示されている回転中の各回転軸3A,3Bに対する測定点Pの軌跡から明らかなように、非接触式センサ13によって検出される領域の種類には、ゲージ部材11Aの測定面を検出している状態と、ゲージ部材11Bの測定面を検出している状態と、ゲージ部材11Aおよびゲージ部材11Bのいずれも検出していない状態とが存在する。
【0041】
図6は、本発明の実施形態に係る検出装置の第2取付例および装置構成を概略的に示す破断側面図であり、図7は、その第2取付例の一対のゲージ部材を概略的に示す正面図である。
【0042】
同図に示す第2取付例では、一対のゲージ部材11A,11Bが、回転軸3A,3Bの鍔部8A,8Bの背面に当接するように取り付けられているという点で図2および図3に示した第1取付例と相違している。また、これに伴って、非接触式センサ13が回転軸3A,3Bの鍔部8A,8Bの背面側に配設され、この非接触式センサ13の支持台14の基部は、図7に示すように、スリッタ機1の支持部2の基台2aにネジ17を介して締結固定されている。
【0043】
回転軸3Aの鍔部8Aと回転軸3Bの鍔部8Bは、それぞれの厚さが同一になるように形成されているので、この第2取付例においても、鍔部8Aの表面とゲージ部材11Aの測定面との距離D2´と、鍔部8Bの表面とゲージ部材11Aの測定面との距離D3´とが、同一になるように取り付けられ、一対の回転軸3A,3Bの鍔面差D1´を一対のゲージ部材11A,11Bおよび非接触式センサ13を介して正確に検出することができる。
【0044】
また、この第2取付例では、ゲージ部材11A,11Bを鍔部8A,8Bの背面に当接させるので、回転軸3A,3Bにカッター4A,4Bおよびスペーサ9が装着されたスリッタ機1の加工作業中であっても鍔面差鍔面差D1´を測定することができる。したがって、この測定結果を軸スラスト位置調整手段7へのフィードバック信号として利用することにより、加工作業中であっても回転軸3A,3Bの鍔面差の調整を実現することが可能である。
【0045】
図8は、本発明の実施形態に係る検出装置のゲージ部材として適用可能な変形例を概略的に示す正面図である。
【0046】
図8(a)に示される一対のゲージ部材11aA,11aBは、中央環状部の一部および該一部の180度反対側に位置する他部から外径方向に向かって延設された突部を備えた形状である。このゲージ部材11aA,11aBを適用する際には、互いの突部の位相を90度ずらして回転軸3A,3Bの測定位置に取り付けられる。回転軸3A,3Bは、このゲージ部材11aA,11aBの取付位置関係を維持しつつ、回転制御手段12によって同一速度で回転される。
【0047】
図8(b)に示される一対のゲージ部材11bA,11bBは、中央環状部から外径方向に延設された突部を、90度間隔毎に備えた略X字形状(または手裏剣形状)である。このゲージ部材11bA,11bBを適用する際には、互いの突部の位相を45度ずらして回転軸3A,3Bの測定位置に取り付けられる。回転軸3A,3Bは、このゲージ部材11bA,11bBの取付位置関係を維持しつつ、回転制御手段12によって同一速度で回転される。
【0048】
図8(c)に示される一対のゲージ部材11cA,11cBは、中央環状部の一部および該一部の180度反対側に位置する他部に円形状の一部が結合されたような形状である。このゲージ部材11cA,11cBを適用する際も、互いの突部の位相を90度ずらした状態を維持しつつ、回転軸3A,3Bとともに同一速度で回転される。
【0049】
なお、ここでは、最も互いのゲージ部材が干渉する可能性が低い位置関係として、(a),(c)のゲージ部材では互いの突部の位相を90度ずらし、(b)のゲージ部材では互いの突部の位相を45度ずらしているが、本発明はこれに限定されず、同一速度で回転中に両部材の少なくとも一部が非接触式センサ13の測定点Pを通過するとともに、互いの部材が干渉しないという条件を満たせば、別の位相角度であってもよいし、誤差や変動を含んでもよい。
【0050】
以下、本実施形態に係る測定装置の鍔面差分析処理について、図9ないし図12を参照にしながら説明する。
【0051】
図9は、測定対象として用いたゲージ部材を概略的に示す正面図である。同図に示されているように、この測定対象である一対のゲージ部材11A,11Bでは、測定点Pを通過するゲージ部材11Aの領域が、ゲージ部材11Bの領域よりも大きくなるような位置関係に設定されている。以下の説明では、回転軸3A,3Bが上述した一対のゲージ部材11A,11Bの相対角度位相を維持しつつ互いに同一の速度で回転し続けている状態で、この回転に伴って回転中のゲージ部材11A,11Bの一部がともに通過する測定点Pに向けて非接触式センサ13から測定用のレーザ光を投光し、回転軸3A,3Bの鍔面差検出を実行するものとする。
【0052】
図10は、本実施形態に係る測定装置の鍔面差分析処理の流れを示すフローチャートである。また、図11は、(a)は図9の測定対象のスラスト方向位置を検出した際の非接触式センサによる出力データの一例であり、(b)は(a)の出力データ中のゲージ測定域を示す説明図であり、(c)は一対のゲージ部材のいずれであるかの判定結果を示す説明図である。
【0053】
図10に示すように、鍔面差分析処理を開始するにあたって、まず、図9に示す一対のゲージ部材11A,11Bが、一対の回転軸3A,3Bの基準面(鍔面)から軸方向に同距離の測定位置に設置され(ステップS1)、回転軸3A,3Bおよびゲージ部材11A,11Bがそれぞれ図9中の矢印方向に回転される(ステップS2)。この際、回転軸3A,3Bおよびゲージ部材11A,11Bは、回転制御部12によって、図9に示したゲージ部材11A,11Bの相対角度位相を維持しつつ同一速度で回転される。
【0054】
続いて、非接触式センサ13の作動に伴って図9中の測定点Pに測定用のレーザ光が照射され(ステップS103)、該非接触式センサ13により検出されたデータがデータ処理部15に出力される(ステップS104)。この非接触式センサ13を介して取得されるセンサ出力データ(変位測定値)の波形は、図11(a)に示すとおりである。ここで、センサ13の測定範囲(測定点P)において、ゲージ部材11Aまたはゲージ部材11Bの表面の変位を測定している際の出力を「正常値」とし、一方、ゲージ部材11A,11Bのいずれもセンサの測定範囲に入っていない際の出力を「エラー値」とする。このエラー値の設定は、センサ13の仕様によって異なるが、基本的には、変位を測定できている時の測定値と大幅に相違している測定レンジ外の数値が出力されている状態である。なお、この変位測定値を検出するセンサ13は、変位測定値のデータ出力機能とは別に、正常/エラーの検出結果のデータ出力機構を備えていてもよい。
【0055】
次に、データ制御部15によって、センサ出力データからゲージ部材11A,11Bを有効に測定している領域が抽出される(ステップS105)。この有効領域は、図11(b)に示すように、エラー値から正常値に変化する点と、正常値からエラー値に変化する点との間の領域である。なお、この判定演算は、測定と演算とを同時にリアルタイムで行うことも可能である。この場合、正常値が出力されているかどうかを常に判定し、その判定値の「立上り」から「立下り」まで(あるいはエラー判定値の「立下り」から「立上り」まで)の間が有効領域であると判定される。
【0056】
続いて、ステップS105において抽出される有効領域が4つ以上あるか否かが判定され(ステップS106)、ここで、まだ有効領域が4つ未満であると判定された場合にはステップ104以降の処理が繰り返される。すなわち、この鍔面差分析処理では、少なくともセンサ13による測定を開始してからゲージ部材11A,11Bが半回転するまでの間は、回転軸3A,3Bの鍔面差を算出することはできない。
【0057】
ステップS106において有効領域が4つに達したと判定された場合には、この各有効領域がゲージ部材11A,11Bのいずれの領域であるか(A,B,A´,B´)が判別され(ステップS107)、この各有効領域の代表値が算出される(ステップS108)。図11(c)に示すように、この連続する有効領域は、回転軸3A,3Bが所定の方向に正常に回転している限り、ゲージ部材11Aとゲージ部材11Bとを交互に測定した結果となる。また、ゲージ部材11A,11Bの長手方向における一方側を測定した有効領域をA,B、他方側を測定した有効領域をA´,B´と定義すると、連続するゲージ部材11A,11Bの有効領域は、A→B→A´→B´→A→・・・の順に測定される。この各有効領域(A,B,A´,B´)の代表値は、各有効領域における中央部分の変位測定値、または各有効領域における変位測定値の平均値などから算出することできる。なお、ここで平均値を用いる場合には、ゲージ部材11A,11Bの縁部に発生し得る傷、変形、加工時の面取り等の影響、あるいはセンサ13の測定点Pとゲージ部材11A,11Bがちょうど重なって正常に判定することができない状況の可能性などを考慮して、各有効領域(A,B,A´,B´)における両端付近の変位測定値を演算対象から除外するトリミング処理を実行してもよい。
【0058】
続いて、ステップS108で求められた各有効領域の代表値に基いて、回転軸3A,3Bの鍔面差値が算出される(ステップS109)。この鍔面差値の算出は、連続する4つの有効領域(A,B,A´,B´)における変位代表値をそれぞれA,B,A´,B´とすると、これらの有効領域を検出した時点での鍔面差値Xは、例えばこの複数の変位代表値A,B,A´,B´を平均化することにより、以下の数式1から求められる。
[数式1]
X=|(A+A´)/2−(B+B´)/2|
そして、ステップS109において鍔面差値Xが算出されると、この鍔面差値XがステップS104で取得されたセンサ出力データなどとともにディスプレイ16に表示され(ステップS110)、鍔面差分析処理が終了される。
【0059】
図12は、本実施形態に係る測定装置の鍔面差分析処理において算出する鍔面差値の更新タイミングの例を示す説明図であり、具体的には、予め取得したセンサ出力データに対して分析を行う場合の鍔面差値Xの更新タイミング例(1)と、運転中にリアルタイムに測定および演算を実行する場合の鍔面差値Xの更新タイミング例(2)とを時系列で比較している。
【0060】
本実施形態に係る鍔面差分析処理において、鍔面差値の時間経過に伴う変動を算出したい場合には、鍔面差値Xを算出したい所望の時間の近傍で測定された連続する4つの有効領域(例えばA´,B´,A,B)を選出し、それらの有効領域の各変位代表値を用いて上記数式1の演算を実行すればよい。また、測定と演算とを同時にリアルタイムで実行する場合には、最新の連続する4つの有効領域の各変位代表値に基いて演算した鍔面差値Xを最新の鍔面差値として更新処理する。なお、この場合、図12に示すとおり、その鍔面差値Xの更新が連続する4つの有効領域を測定する時間に対して約半周期遅れることになる。また、回転軸3A,3Bの回転速度が鍔面差値Xの変動に対して十分に大きい場合には、変動する鍔面差値Xに対して長周期のフィルタ処理を施して平均化してもよく、その結果、より安定した鍔面差値を取得することができる。
【0061】
一方、本実施形態に係る鍔面差分析処理において、図2および図6に示すように、回転制御部12から回転軸3A,3Bの回転角度や回転速度のデータを取得し、そのデータから回転軸3A,3Bが逆転していることが判明した場合には、センサ13による検出やデータ処理部15による演算処理を強制的にリセットするようにしてもよい。これにより、誤検出を予め防止することができるので、鍔面差の検出をより高効率に実行することができる。
【0062】
また、上述したように回転制御部12から取得した回転軸3A,3Bの回転角度データを用いる場合、回転軸3A,3Bが90度回転するタイミングに同期させてセンサ出力データを取得することにより、センサ出力データに対する演算処理(図10中のステップS105〜S108)を省略化することができる。
【0063】
以上のように、本実施形態に係る測定装置10によれば、互いに平行に支持された一対の回転軸3A,3Bと、該一対の回転軸の対向する所定位置にそれぞれ固定された一対の工具(カッター)4A,4Bとを具備した加工機(スリッタ機)1において、高い加工精度を得る際に特に重要である回転軸3A,3Bの鍔面差D1を、簡素な構成でありながら効果的に測定することができる。
【0064】
また、本発明に係る測定装置10では、1台の非接触式センサ13によって一対の回転軸3A,3Bのスラスト方向における相対変位を測定することができるので、複数台の測定用センサを用いる場合に要求されるセンサ同士の校正誤差や各センサの設置精度などが軽減され、労力およびコストの低減化を図ることができる。
【0065】
さらに、本発明に係る測定装置10によれば、検出手段である非接触式センサ13の原点位置情報を必要としないので、センサの原点位置を予め測定する作業や、誤差のうち少なくともオフセット成分に関しては校正の省略が可能となるため、測定の低コスト化および加工機への組み付け作業の容易化を図ることができる。
【0066】
以上、本発明の実施形態について具体的に説明してきたが、本発明はこれに限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
【符号の説明】
【0067】
1・・・スリッタ機(加工機)
3A,3B・・・回転軸
4A,4B・・・カッター(工具)
8A,8B・・・鍔部(鍔面)
10・・・測定装置
11A,11B・・・ゲージ部材
12・・・回転制御部
13・・・非接触式センサ
15・・・データ処理部
P・・・測定点
D1・・・回転軸の鍔面差

【特許請求の範囲】
【請求項1】
互いに平行に支持された一対の回転軸と、該一対の回転軸の対向する所定位置にそれぞれ少なくとも一対の固定具を固定できる工具固定手段とを具備した加工機において、前記一対の回転軸のスラスト方向における相対変位を検出する測定装置であって、
同一の板厚で非円板形状に形成され、前記回転軸の基準面から軸方向に同距離の測定位置に固定される一対のゲージ部材と、
前記一対のゲージ部材の互いの回転位相を一定角度ずらした状態を維持しつつ前記一対の回転軸を同一速度で回転させる回転制御手段と、
前記回転軸と一体に回転している前記一対のゲージ部材のスラスト方向位置を検出する非接触式センサとを備え、
前記一対のゲージ部材は、前記回転制御手段による回転状態時に両部材の少なくとも一部が前記非接触式センサの測定点を通過するとともに、互いの部材が干渉しない形状に形成されていることを特徴とする測定装置。
【請求項2】
前記非接触式センサによって検出された出力データに基いて、前記一対の回転軸のスラスト方向における相対変位を算出するデータ処理部をさらに備えている請求項1に記載の測定装置。
【請求項3】
前記データ処理部は、検出時間の経過に伴なって検出された前記出力データの複数の検出値を近似することにより、前記一対の回転軸のスラスト方向における相対変位を算出する請求項2に記載の測定装置。
【請求項4】
前記一対のゲージ部材は、長手方向と短手方向との位相が90度ずれている略楕円形状に形成され、かつ、
前記回転制御手段は、前記一対のゲージ部材の回転位相を90度ずらした状態を維持しつつ前記一対の回転軸を同一速度で回転させる請求項1ないし3のいずれかに記載の測定装置。
【請求項5】
前記一対のゲージ部材は、長手方向と短手方向との位相が45度ずれている略X字形状に形成され、かつ、
前記回転制御手段は、前記一対のゲージ部材の回転位相を45度ずらした状態を維持しつつ前記一対の回転軸を同一速度で回転させる請求項1ないし3のいずれかに記載の測定装置。
【請求項6】
互いに平行に支持された一対の回転軸と、該一対の回転軸の対向する所定位置にそれぞれ少なくとも一対の固定具を固定できる工具固定手段とを具備した加工機において、前記一対の回転軸のスラスト方向における相対変位を検出する測定方法であって、
同一の板厚で非円板形状に形成された一対のゲージ部材を、前記回転軸の基準面から軸方向に同距離の測定位置に固定する第1ステップと、
前記一対のゲージ部材の互いの回転位相を一定角度ずらした状態を維持しつつ前記一対の回転軸を同一速度で回転する第2ステップと、
前記一対の回転軸と一体に回転している前記一対のゲージ部材のスラスト方向位置を非接触式センサによって検出する第3ステップとを含み、
前記一対のゲージ部材は、前記第2ステップの回転状態時に両部材の少なくとも一部が前記非接触式センサの測定点を通過するとともに、互いの部材が干渉しない形状に形成されていることを特徴とする測定方法。
【請求項7】
前記非接触式センサによって検出された出力データに基いて、前記一対の回転軸のスラスト方向における相対変位を算出する第4ステップをさらに含んでいる請求項6に記載の測定方法。
【請求項8】
前記第4ステップは、検出時間の経過に伴なって検出された前記出力データの複数の検出値を近似することにより、前記一対の回転軸のスラスト方向における相対変位を算出する請求項7に記載の測定方法。
【請求項9】
前記一対のゲージ部材は、長手方向と短手方向との位相が90度ずれている略楕円形状に形成され、かつ、
前記第3ステップは、前記一対のゲージ部材の回転位相を90度ずらした状態を維持しつつ前記一対の回転軸を同一速度で回転させる請求項6ないし8のいずれかに記載の測定方法。
【請求項10】
前記一対のゲージ部材は、長手方向と短手方向との位相が45度ずれている略X字形状に形成され、かつ、
前記第3ステップは、前記一対のゲージ部材の回転位相を45度ずらした状態を維持しつつ前記一対の回転軸を同一速度で回転させる請求項6ないし8のいずれかに記載の測定方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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