説明

封緘装置

【課題】低温時、あるいは厚い封筒を使用する時でも、フラップを確実に封筒本体に貼着できる封緘装置を提供すること。
【解決手段】未封緘状態の封筒を一枚ずつ供給する封筒供給部2と、供給された前記封筒の所定箇所に糊を塗布する糊塗布部14と、糊が塗布された前記封筒のフラップに折り目を形成する折り目形成部15と、前記フラップを折り畳んで封筒本体側に貼着する封止部13と、封筒を搬送する搬送ローラ機構12と、を備えた封緘装置である。前記封止部13は、駆動ローラ51と、該駆動ローラ51との間で前記フラップを折り畳むと共に封筒本体に貼着する押さえローラ52と、を有している。さらに、前記駆動ローラ51の回転を制御可能な制御部を備え、前記駆動ローラ51の回転を制御することにより、前記封止部13における封止作業を、貼着時間が異なる複数の封止作業モードに切り換え可能となっている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、便箋、書類あるいは冊子等の内容物が封入された封筒を、封緘する封緘装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、手作業による封緘作業に対し、自動的に糊を塗布し、フラップに折り目を形成し、フラップを折り畳んで封筒本体側に貼着する封緘装置は開発されている(特許文献1)。
【0003】
前記封緘装置では、糊が塗布されたテープ糊を使用して、フラップに糊を塗布するように構成されている。
【0004】
ところで上記テープ糊は、通常、常温の条件下で最適な接着力が得られるように製造されている。したがって、処理時の温度が常温よりも低く、特に15℃を下回るような環境では、糊の接着力が低下し、封緘不良が発生するおそれがある。また、封筒の材料となる紙の硬軟、腰の強さあるいは質によって、糊が紙内部に浸透しにくくなる場合もあり、紙が浸透し難い場合には、封緘不良がさらに増加するおそれがある。
【0005】
上記のような封緘不良の対策として、特許文献2の封緘装置では、低温処理時に、封筒のフラップが糊転写用の転写ローラから離間するタイミングを遅らせ、かつ、転写ローラから封筒を送り出す速度を遅くすることにより、フラップへの糊の転写性を高め、封緘性能を維持させている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2007−55270号公報
【特許文献2】特開2009−274859号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
特許文献2の封緘装置では、テープ糊から封筒のフラップへの糊の転写量を、低温時にも十分に確保することにより、封緘性能を維持しているが、糊が塗布されたフラップを封筒本体に封止する作業自体は、常温時も低温時も同様な条件で実施されており、接着力及び封緘性能の維持にも限界がある。
【0008】
本発明の目的は、封緘装置において、封止部の作動の制御を工夫することにより、低温時、あるいは厚い封筒を使用する時でも、フラップを確実に封筒本体に貼着できる封緘装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決するため、請求項1に記載の発明は、未封緘状態の封筒を一枚ずつ供給する封筒供給部と、供給された前記封筒の所定箇所に糊を塗布する糊塗布部と、糊が塗布された前記封筒のフラップに折り目を形成する折り目形成部と、前記フラップを折り畳んで封筒本体側に貼着する封止部と、封筒を搬送する搬送機構と、を備えた封緘装置において、前記封止部は、駆動ローラと、該駆動ローラとの間で前記フラップを折り畳むと共に封筒本体に貼着する押さえローラと、を有しており、さらに、前記駆動ローラの回転を制御可能な制御部を備え、前記駆動ローラの回転を制御することにより、前記封止部における封止作業を、貼着時間が異なる複数の封止作業モードに切り換え可能となっている。
【0010】
前記発明において、前記駆動ローラの回転制御の具体例として、回転速度を変更したり、回転方向を一方向への回転と往復回転との間で切り換えたり、連続回転と一時停止を含む間欠回転との間で切り換えたりして、封止作業モードを変更する。勿論、前記回転速度の変更、回転方向の切換、及び連続回転と間欠回転との切換を、任意に組み合わせた制御とすることも可能である。
【0011】
前記発明において、封止作業モードの切り換えは、操作パネルにおける手動入力により行うことができるが、これに加え、あるいはこれの代わりに、封緘装置の雰囲気温度を検出する温度センサーを設け、該温度センサーによる検知温度の相違により、封止作業モードを切り換えることもできる。たとえば、検知温度が所定温度以上の時の第1の封止作業モードと、前記所定温度未満の時であって、前記第1の封緘作業モードよりも前記貼着時間が長い第2の封止作業モードと、の間で切り換えることができる。
【0012】
また、前記封止部の作動制御に加え、各封止作業モードに対応して、前記折り目形成部の作動を、次のように制御することもできる。
【0013】
(a)前記折り目形成部は、凸部と、該凸部が挿通可能な挿通部、たとえば凹部あるいは開口部とを備え、前記複数の封止作業モードに応じて、前記挿通部内への前記凸部の突入深さを異ならせる。たとえば、温度の低い時、封筒の紙厚が厚い時、あるいは紙の腰が強い時には、突入深さを深くする。
【0014】
(b)前記複数の封止作業モードに応じて、前記挿通部内への前記凸部の突入回数を異ならせる。たとえば、温度の低い時、封筒の紙厚が厚い時、あるいは紙の腰が強い時には、突入回数を複数回に設定する。
【0015】
(c)前記複数の封止作業モードに応じて、前記挿通部内への凸部の突入時間を異ならせる。たとえば、温度の低い時、封筒の紙厚が厚い時、あるいは紙の腰が強い時には、凸部を挿通部に突入させた状態で、一時停止させる。
【0016】
さらに、前記封止部の制御に加え、各封止作業モードに対応して、前記糊塗布部の作動を、次のように制御することもできる。
【0017】
(a)前記糊塗布部は、前記封筒の前記フラップが載置される糊塗布台と、該糊塗布台上の前記フラップに押し付けられて糊を前記フラップに塗布するテープ糊とを備え、前記糊塗布台に加熱手段を設け、前記複数の封止作業モードに応じて、前記加熱手段による加熱状態を異ならせる。たとえば、温度の低い時、封筒の紙厚が厚い時、あるいは紙の腰が強い時には、加熱手段をオンとして、フラップ及びその上の糊を加熱する。
【0018】
(b)前記複数の封止作業モードに応じて、前記テープ糊を前記フラップに押圧する押圧力を異ならせる。たとえば、温度の低い時、封筒の紙厚が厚い時、あるいは紙の腰が強い時には、テープ糊をフラップに押圧する力を増大させる。
【発明の効果】
【0019】
(1)封止部の駆動ローラの回転を制御することにより、前記封止部における封止作業を、貼着時間が異なる複数の封止作業モードの間で切り換え可能としているので、たとえば、温度の低い時、封筒の紙厚が厚い時あるいは紙の腰が強い時には、貼着時間が長い封止作業モードを選択することにより、接着力を強化でき、封緘不良を低減することができる。
【0020】
(2)封止作業モードの切り換えを、操作パネルにおける手動入力により行うようにしていると、封筒の紙の種類に適した封止作業モードを、作業者が任意に適切に選択できる。
【0021】
(3)温度センサーにより、温度の高低に応じて、自動的に封止作業モードを選択するようにしていると、封緘作業の能率が向上する。
【0022】
(4)封止部の貼着時間の制御に加え、折り目形成部における凸部の挿通部への突入深さ、突入時間あるいは突入回数を変更するようにしていると、たとえば、温度の低い時、封筒の紙厚が厚い時あるいは紙の腰が強い時には、上記突入深さを深くし、突入回数を増やし、あるいは突入時間を増やすことで、しっかりと折り目を形成できる。これにより、封止部における貼着後に、封筒のフラップが封筒本体から離れようとする力を抑制し、接着力をさらに高めることができる。
【0023】
(5)前記封止部の制御に加え、糊塗布部において、加熱手段を設け、加熱状態を変更可能としていると、たとえば、温度の低い時、封筒の紙厚が厚い時あるいは紙の腰が強い時には、加熱手段をオンとして、フラップ及びその上の糊を加熱し、糊の接着力を高めることができる。
【0024】
(6)また、前記複数の封止作業モードに応じて、前記テープ糊を前記フラップに押圧する押圧力を異ならせるようにしていると、たとえば、温度の低い時、封筒の紙厚が厚い時あるいは紙の腰が強い時には、テープ糊をフラップに押圧する力を増大させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【図1】本発明に係る封緘装置の全体斜視図である。
【図2】図1の封緘装置の内部の平面図である。
【図3】図2のIII-III断面図である。
【図4】図2の矢印IV方向に見た封緘装置の側面図である。
【図5】図3のV-V断面拡大図である。
【図6】図3のVI-VI断面拡大図である。
【図7】図6の矢印VII方向に見た拡大側面図である。
【図8】図7の要部の拡大断面略図である。
【図9】本発明の封緘装置の制御系統を示すブロック図である。
【図10】封緘作業前の封筒の一例を示す斜視図である。
【図11】捌き及び搬送工程時の封筒の状態を示す斜視図である。
【図12】糊塗布工程時の封筒の状態を示す斜視図である。
【図13】折り目形成工程時の封筒の状態を示す斜視図である。
【図14】封止工程時の封筒の状態を示す斜視図である。
【図15】折り目形成部の変形例を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
[封緘装置全体の構成]
図1乃至図4は、本願発明に係る封緘装置の全体の構成を示しており、これらの図面に基づいて、まず封緘装置全体の概略を説明する。
【0027】
斜視図である図1において、封筒Nの搬送経路は、往路と復路を有する往復式(あるいはスイッチバック式)となっており、往路の搬送方向を矢印F1で示し、復路の搬送方向を矢印F2で示している。また、説明の都合上、往路搬送方向F1側を装置の「前側」と称し、搬送方向F1(及びF2)と直交する搬送幅方向Wを、適宜、装置の「左右方向」と称して説明する。
【0028】
封緘装置は、本体ケース4の後側の上段に、未封緘状態の封筒Nを積載する封筒供給部2が設けられ、下段に、封緘後に排出される封筒Nを積載する封筒受け部3が設けられている。本体ケース4の搬送幅方向Wの一端部側には、操作パネル5が設けられている。また、本体ケース4内には、操作パネル5の近傍に、後述する各作動部を制御する制御部6が内蔵されている。
【0029】
図2は装置内部の平面図、図3は図2のIII-III断面図、図4は図2の矢印IV方向に見た側面図であり、図3において、本体ケース4内には、後側から順に、捌きローラ機構11、搬送ローラ機構12、封止部13、糊塗布部14、折り目形成部15、及び位置決め用ローラ機構16が配設されている。前記捌き機構11、封止部13及び位置決めローラ機構16は、それぞれ搬送ローラ機構としての役目も果たす。
【0030】
(封筒供給部2)
図2において、封筒供給部2は、多数の封筒を積載する供給台21と、左右1対の側ガイド板22と、供給台21に形成された開口から上方に突出する複数の供給ローラ23を備えており、該供給ローラ23の表面には、搬送幅方向Wに延びる多数の切り込み溝が形成されている。側ガイド板22は、封筒の大きさに応じて、搬送幅方向Wの位置が調節自在である。供給台21の中央部には、供給台21上の封筒の有無を検出する光透過式封筒検出センサー28が設けられている。
【0031】
図3において、封筒供給部2には、積載された封筒Nが浮き上がるのを防止するために、厚肉平板状の樹脂製錘29が備えられており、この樹脂製錘29は、前記光透過式封筒検出センサー28の検出作動を阻害しないように、透明の樹脂材料でできている。
【0032】
図4において、各供給ローラ23の回転軸23aは、ギヤ伝達機構24及び第1のベルト伝達機構25を介して、第1の駆動モータ26に連結し、該第1の駆動モータ26により、総ての供給ローラ23が同期回転するようになっている。
【0033】
(捌きローラ機構11)
図3において、捌きローラ機構11は、往路搬送経路の下側に配置された駆動ローラ31と、該駆動ローラ31の上側に配置されてばねにより駆動ローラ側に付勢された捌きローラ32とから構成され、駆動ローラ31は、封筒を往路搬送方向F1に送り出すように回転駆動され、捌きローラ32は、封筒を往路搬送方向F1に送り出す方向には回転しないようになっている。
【0034】
図4において、駆動ローラ31の駆動軸33は、ギヤ伝達機24を介して前記供給ローラ23と同期回転するように構成されている。
【0035】
(搬送ローラ機構12)
図3において、搬送ローラ機構12は、往路搬送経路の下側に配置された駆動ローラ41と、該駆動ローラ41の上側に配置されてばねにより駆動ローラ側に付勢されたた押さえローラ42とから構成され、駆動ローラ41は、封筒を往路搬送方向F1に送り出すように回転駆動される。
【0036】
図4において、駆動ローラ41の駆動軸43は、第2のベルト伝達機構45に連結され、該第2のベルト伝達機構45は、第2の駆動モータ49に連結されている。
【0037】
(封止部13)
図5は封止部13の断面図であり、往路兼復路の搬送経路の下側に配置された駆動ローラ51と、該駆動ローラ51の上側に配置された押さえローラ52とから構成されており、駆動ローラ51及び押さえローラ52は、共に搬送経路の搬送幅方向Wの略全幅に亘るように形成され、押さえローラ52は、表面が弾力性を有するウレタンゴムで形成されている。駆動ローラ51の駆動軸53は、左右側壁35に回転自在に支持されている。
【0038】
押さえローラ52が固着されたローラ支軸54の軸方向の両端部は、固定型の保持ケース56に上下方向移動可能に支持されると共に、圧縮ばね57により下方に付勢され、駆動ローラ51に圧接している。
【0039】
図3において、封止部13は、前記駆動ローラ51と押さえローラ52とのローラ対を、前後に間隔をおいて2対備えており、前後のローラ対の間には、光透過式の封筒検出センサー58が設けられている。下側の各駆動ローラ51の駆動軸53は、図4に示すように、第3のベルト伝達機構55を介して第3の駆動モータ56に連結しており、第3の駆動モータ56の正逆回転の切り換えにより、矢印A1及びA2のいずれにも回転するようになっている。すなわち、封筒の搬送方向を、往路搬送方向F1と復路搬送方向F2とに切り換え自在となっている。さらに、第3の駆動モータ56の回転速度制御により、駆動ローラ51の回転速度を制御できるようになっている。
【0040】
図2において、前記封筒検出センサー58は、搬送幅方向Wに間隔をおいて1対配置されており、封筒の後端(あるいは前端)の通過を検出することにより、封筒の通過の有無に加え、左右の検出センサー58の検出タイミングの相違による封筒の斜行と、折り目形成部15及び糊塗布部14における封筒停止位置を決めるためのカウント開始位置を、検出する。
【0041】
前記1対の封筒検出センサー58は、通常作業時は、二つの封筒検出センサー58が検出した値の平均値を基準として、前記折り目形成時及び糊塗布時の位置決め用のカウントを開始するように構成されているが、両封筒検出センサー58の検知時点の差が、所定時間以上になった時には、封筒の斜行度合いが大きくなったと判断し、搬送エラーの警告を発するように構成する。
【0042】
なお、第3種郵便用の封筒の場合には、予め設定されたフラップ長の値を基準として、封筒の停止位置を求め、エラー判定を行う。
【0043】
(糊塗布部14)
図6は糊塗布部14及び折り目形成部15の断面図、図7は糊塗布部14及び折り目形成部15の拡大側面図、図8は図7の要部の拡大断面略図である。図6において、糊塗布部14は、搬送幅方向Wに延びる上下のガイドレール61,62に移動可能に支持されたスライダー63と、該スライダー63に昇降可能に支持されたカセットホルダー64と、該カセットホルダー64に着脱自在に装着されたテープ糊カセット65と、テープ糊カセット65の下方に配置された糊塗布台66と、を備えている。前記ガイドレール61,62は、保持ケース60の左右側壁に支持されている。スライダー63は、ガイドレール62と平行に敷設されたベルト式駆動機構67に連結され、カセットホルダー64は、スライダー63内に配置された昇降用駆動モータ68に連結されている。なお、図6は、カセットホルダー64のカバー部材75(図11参照)を取り外して示してある。
【0044】
テープ糊カセット65内には、未使用のテープ糊71が巻かれた供給リール72と、使用後のテープを巻き取る巻き取りリール73とが設けられ、テープ糊カセット65の下端部には、加圧ローラ75が回転自在に設けられている。
【0045】
テープ糊71は、テープ本体の表面に剥離自在に糊を付着させたものであり、供給リール72から下方に延びて加圧ローラ75に巻き掛けられ、上方にUターンし、巻き取りリール73に巻き取られる。供給リール72は、テープ糊を供給する回転方向X1にのみ回転するようになっている。また、供給リール72と巻き取りリール73とは、周知のインク消し用の修正テープ機構と同様に、回転する供給リール72からのテープ糊71の引き出し量に応じて、巻き取りリール73が巻き取り方向Y1に回転するように、ギヤ式連動機構により連動している。前記保持ケース60には、テープ糊71の近傍の雰囲気温度を検出する温度センサー7が設けられている。
【0046】
図7において、前記テープ糊カセット65は、前記カバー部材75内に収納されており、該カバー部材75の前壁を開くことにより、テープ糊カセット75を取り替えることができるようになっている。前記保持ケース60には、前記ベルト式駆動機構67を駆動するためのスライド用駆動モータ79が設けられている。
【0047】
前記保持ケース60は、手動により、前後方向位置が変更可能となっており、これにより、後述する折り目形成部15の根元(折り目形成位置)M1に対する糊付領域M2の前後方向位置(距離)を、封筒のフラップの大きさ等に合わせて変更できるようになっている。
【0048】
図8において、糊塗布台66は、断面コの字状のベース板金66aの上面にプラテンゴム76を展着したものであり、また、ベース板金66aの内部には、発熱体として、ヒータ77が配置されている。このヒータ77は、面状発熱体でも、棒状発熱体でもよい。また、前記プラテンゴム76としては、糊が付着しにくく、かつ、耐熱性のあるシリコンゴム等が適切である。
【0049】
図12は、糊塗布部14による糊付け工程を示しており、テープ糊カセット65は、搬送幅方向Wの一端部側の上昇位置(作動開始位置)P0から下降し、下降位置P1において加圧ローラ75がテープ糊71を糊塗布台66の上面に押し付け、次に、テープ糊カセット65を搬送幅方向Wの他端部側に移動することにより、加圧ローラ75を摩擦により回転させつつ、テープ糊71の糊を封筒NのフラップNaに塗布して行く。そして、搬送幅方向Wの他端終了位置P2まで至った後は、位置P3まで上昇し、該位置P3から搬送幅方向Wに移動して前記作業開始位置P0に戻る。上記下降位置P1は、たとえば昇降可能なカセットホルダー64の下降ストロークを微調節することにより、調節することができ、これにより、加圧ローラ75がテープ糊71をフラップNaに押圧する力を調節することができる。
【0050】
なお、図6において、供給リール72又は巻き取りリール73には、供給リール72又は巻き取りリール73が回転しているか否かを検出する回転検出部が設けられており、前記図12の下降位置P1から他端終了位置P2まで移動する間に、供給リール72又は巻き取りリール73の回転が停止するのを回転検出部により検知すると、テープ糊71が終了したと判断して、適当な警報表示により、テープ糊終了(又は交換)を知らせるようになっている。
【0051】
さらに、前記回転検出部は、回転速度検出機能を備えており、供給リール72又は巻き取りリール73が、予め設定された回転速度範囲に変化したことを検知すると、テープ糊17の残量が少なくなったと判断し、適当な警報表示により、テープ糊終了時期が近づいていたことを知らせるようになっている。
【0052】
前記回転検出部の具体的な例としては、たとえば巻き取りリール73と一体的に回転する円板に、光反射センサーの反射部と非反射部とを設け、前記円板に対向して円板に向けて検知光を放射する反射式フォトセンサーを設け、巻き取りリール73が一回転する間に、反射部及び非反射部が、反射式フォトセンサーからの放射光の領域を4回通過する構成とする。これにより、4回通過する時間(巻き取りリール一回転の時間)の変化により、巻き取りリール73の停止と共に回転速度を検出する。
【0053】
(折り目形成部15)
図7において、折り目形成部15は、前記糊塗布部14の糊塗布台66の往路搬送方向F1側に隣接するように配置された下型81と、該下型81に上方から対向する凸部を有する上型82とを備えており、下型81には、略V字状の折り目形成用凹部(挿通部)81aが形成され、上型(凸部)82は、前記凹部81aに嵌入可能な厚板状に形成されている。前記上型82は、昇降可能な昇降フレーム83の上端部に固着されている。
【0054】
図6において、前記昇降フレーム83は、搬送幅方向Wに延びると共に、搬送幅方向Wの両端部から下方に延びる側壁部83aを一体に有しており、両側壁部83aの下端部には、連結バー85を介して左右1対のスライドボス86が形成され、両スライドボス86は、左右1対のガイドロッド87に昇降自在に嵌合している。
【0055】
前記連結バー85は、左右1対のリンク88を介してクランク軸90に連結され、該クランク軸90は伝達ギヤ91を介して折り目形成用の駆動モータ92に連結されている。 すなわち、折り目形成用の駆動モータ92を回転することにより、クランク軸90及びリンク88を介して、連結バー85及びスライドボス86を昇降させ、これにより、昇降フレーム83及び上型82を昇降させる。
【0056】
上記折り目形成用の駆動モータ92はステッピングモータであり、図13の折り目形成工程図に示すように、上型82は、上昇位置K0から下降して、封筒Nに軽く接触する中間位置K1で一旦停止し、この中間位置K1で封筒を押さえた状態で、前記図12の糊付け作業を行い、その後、図13の最下位置K2まで下降して、フラップNaの根元(折り目形成位置)M1に折り目を形成するように、運転が制御される。
【0057】
上記最下位置K2は、たとえば図6のクランク軸90に対するリンク88の支持位置を調節して、レバー比を変更することにより、上下方向に調節可能である。すなわち、上型81が下型81の凹部81aに突入する量を調節することができる。
【0058】
(位置決め用ローラ機構16)
図3において、位置決め用ローラ機構16は、折り目形成部15の前側に配置されており、搬送経路の下側に配置された駆動ローラ101と、駆動ローラ101に上方から対向する押さえローラ102とから構成されている。
【0059】
前記駆動ローラ101と押さえローラ102とのローラ対は、前後方向に一定間隔をおいて2対設けられている。
【0060】
駆動ローラ101の駆動軸103は、図4のように前記第3のベルト伝達機構55に連結されている。すなわち、位置決め用ローラ機構16の2本の駆動軸103は、第3のベルト伝達55を介して前記封止部13の駆動軸53と、同一方向に、かつ、同期回転するように構成されている。
【0061】
なお、図3において、位置決め用ローラ機構16にも、封筒の有無を検出するための光透過式封筒検出センサー110が配置されている。
【0062】
(制御体系の概要)
図9は、封緘装置の各作動部の制御体系を示すブロック図であり、制御部6の入力部には、操作パネル5,糊塗布部14の温度センサー7,封筒供給部2の封筒検出センサー28、封止部13の封筒検出センサー52及び位置決めローラ機構16の封筒検出センサー110等が電気的に接続され、各種信号が入力される。制御部6の出力部には、封筒供給部2及び捌きローラ機構11を同期駆動するための第1の駆動モータ26,搬送ローラ機構12を駆動するための第2の駆動モータ49,封止部13及び位置決めローラ機構16を同期駆動するための電動モータ56,糊塗布部14を駆動するための昇降用駆動モータ68及びスライド用駆動モータ79、及び折り目形成部15を駆動するための折り目形成用駆動モータ92が電気的に接続され、各部及び各機構の作動を制御するようになっている。
【0063】
封止部13、糊塗布部14及び折り目形成部15の作動制御について詳しく説明する。
【0064】
(封止部13の作動制御)
制御部6には、たとえば、常温時、封筒の紙厚さが厚くない時あるいは紙の腰が弱い時の封止部13の作動を規定する第1の封止作業モードと、低温時、封筒の紙厚さが厚い時あるいは紙の腰が強い時の封止部13の作動を規定する第2の封止作業モードとが記憶されている。
【0065】
前記第1及び第2の封止作業モードは、基本的には、封止部13の押さえローラ52によるフラップの貼着時間を異ならせたものであり、第1の封止作業モードにおける貼着時間によりも、第2の封止作業モードにおける貼着時間が長くなるように、各封止作業モードが設定されている。
【0066】
押さえローラ52による前記貼着時間を異ならせる手段としては、次の(a)、(b)及び(c)が適用できる。勿論、各手段(a)(b)(c)を個々に実施することも、適宜、組み合わせて実施することも可能である。
【0067】
(a)封止部13の駆動ローラ51の回転速度に関し、第1の封止作業モードよりも第2の封止作業モードにおける駆動ローラ51の回転速度を遅く設定する。これにより、第1の封止作業モードにおける貼着時間よりも、第2の封止作業モードにおける貼着時間を長く確保する。
【0068】
(b)封止部13の前記駆動ローラ51の回転方向に関し、一方向のみの回転と、往復回転との間で変更する。すなわち、第1の封止作業モードでは一方向のみの回転に設定し、第2の封止作業モードでは、往復回転に設定することにより、第1の封止作業モードよりも第2の封止作業モードの貼着時間を長く確保する。
【0069】
(c)前記封止部13の前記駆動ローラ51を、連続回転と、一時停止を含む間欠回転との間で変更に設定する。すなわち、第1の封止作業モードでは、連続回転とし、第2の封止作業モードでは、間欠回転とすることにより、第1の封止作業モードよりも第2の封止作業モードの貼着時間を長く確保する。
【0070】
(糊塗布部14の作動制御)
本実施の形態では、前記封止部13の作動制御に加え、糊塗布部14において、第1の封止作業モードでは、糊塗布台66のヒータ77をオフとし、一方、第2の封止作業モードでは、ヒータ77をオンとするように、制御する。
【0071】
また、上記ヒータ77のオンオフの代わりに、あるはこれに加えて、加圧ローラ75によりテープ糊71をフラップNaに押圧する力を、変更する。すなわち、第1の封止作業モード時よりも第2の封止作業モード時の押圧力を、高く設定する。
【0072】
(折り目形成部15の作動制御)
さらに、本実施の形態では、前記封止部13の制御に加え、折り目形成部15において、下型81に対する上型82の突入深さ(最下位置K2)に関し、第1の封止作業モードにおける突入深さよりも第2の封止作業モードにおける突入深さを深く設定する。
【0073】
また、上記上型82の突入深さを変更する代わりに、上型82の下型81への突入回数に関し、第1の封止作業モードにおける突入回数よりも、第2の封止作業モードの突入回数を多くしたり、上型82の下型81へ突入時間に関し、第2の封止作業モードにおいて、上型82を最下位位置K2で停止させたりすることもできる。
【0074】
(作動制御の切り換え)
前記第1の封止作業モードと、第2の封止作業モードとの切り換えは、操作パネル5におけるキーあるいはボタン操作により、任意に行えるが、これに加え、糊塗布部14の温度センサー7の検出温度により、自動的に行うこともできる。
【0075】
たとえば、手動設定する場合、封筒の紙厚が厚くない時あるいは紙の腰が弱い時には、作業者は、操作パネル5のキーあるいはボタン操作により、第1の封止作業モードを選択する。一方、封筒の紙厚が厚い時あるいは紙の腰が強い時等には、作業者は、操作パネル5のキーあるいはボタン操作により、第2の封止作業モードを選択する。
【0076】
一方、自動設定する場合には、温度センサー7によるモード切り換えを自動に設定しておき、検知温度が、所定温度(たとえば15℃)以上の時には、自動的に第1の封止作業モードに切り換わり、所定温度未満の場合には、第2の封止作業モードに自動的に切り換わる。
【0077】
[封緘作業1]
封止作業モードが自動設定の場合、前述のように、温度センサー7による検知温度が、所定温度(たとえば15℃)以上の時には、第1の封止作業モード(常温モード)に設定され、反対に、温度センサー7による検知温度が、所定温度未満の時には、第2の封止作業モード(常温モード)に設定される。
【0078】
封緘作業の全体の概略を図3により説明すると、封筒供給部2に積載された封筒Nは、供給ローラ23の回転により、最下位から往路搬送方向F1に供給され、捌きローラ機構11により、確実に一枚ずつに分離され、搬送ローラ機構12により、封止部13へと搬送される。搬送ローラ機構の役目も果たす封止部13により、さらに往路搬送方向F1へ搬送され、糊塗布部14及び折り目形成部15を通り、封筒Nの大部分が位置決め用ローラ機構16の上下のローラ101,102に挟持され、かつ、封筒Nの後端フラップが糊塗布部14の糊受け台66上に至った所定位置で、停止される。
【0079】
上記停止状態において、糊塗布部14により、封筒Nのフラップに糊が塗布され、折り目形成部15によりフラップに折り目が形成される。その後、位置決め用ローラ機構16の各ローラ101,102及び封止部のローラ51,52が反転することにより、封筒Nは復路搬送方向F2に搬送され、封止部13のローラ51,52間を通過することにより、フラップが封筒本体に貼着され、封筒受け部3に排出される。
【0080】
次に、図10乃至図14により、各作業工程を詳しく説明する。
図10は、供給前の封筒Nの状態であり、開いた状態のフラップNaが後端に位置し、かつ、フラップNaの糊付け面が上方に向いた状態で、封筒供給部2の供給台21上に積載される。
【0081】
図11は捌き工程及び搬送工程を示しており、捌きローラ機構11では、駆動ローラ31と捌きローラ32との間で封筒Nが挟持されており、駆動ローラ31が矢印A1方向に回転するのに対し、捌きローラ32は矢印B1方向へは回転しない。これにより、たとえ、封筒Nが重送されて来た場合でも、下側の封筒Nのみを供給し、上側の封筒Nを停止する。すなわち、一枚ずつ封筒を分離する。
【0082】
搬送ローラ機構12では、駆動ローラ41が矢印A1方向に回転すると共に押さえローラ42が矢印B1方向に回転することにより、封筒Nは、速やかに往路搬送方向F1に搬送される。
【0083】
図12は糊付け工程、図13は折り目形成工程を示している。図12において、封筒NのフラップNaが糊塗布部14の糊受け台66に位置し、かつ、フラップNaの根元(折り目形成位置)M1が折り目形成部14に位置するように、封筒Nは前後1対の位置決め用ローラ機構16のローラ101,102により所定位置に停止保持される。そして、まず、折り目形成部15の上型82が図13の中間位置K1まで下降し、フラップNaの根元を軽く押さえることによりフラップNaを水平状態に安定させると共に、図12のように糊塗布台66に押さえ付け、続いて、糊塗布部14のテープ糊カセット65が下降位置P1まで下降し、反対側の糊付け終了位置P2まで搬送幅方向Wに移動することにより、フラップNaの上面(糊付領域M2)に糊を塗布する。
【0084】
糊塗布工程において、第2の封止作業モードに設定されている場合には、糊塗布台66のヒータ77がオン状態となり、糊の温度を高め、テープ糊71からフラップNaへの糊の転写量を高めることができる。
【0085】
あるいは、加圧ローラ75によるテープ糊71の押圧力を高め、糊の転写量を増加させることができる。
【0086】
糊付け工程終了後、図13において、折り目形成部15の上型82は、中間位置K1からさらに最下位置K2まで下降し、これにより、フラップNaの根元M1に折り目を形成し、フラップNaを上方へ傾斜させる。
【0087】
上記折り目形成工程において、第2の封止作業モードの時には、第1の封止作業モードの時よりも、上型82が下型81の凹部81a内に深く突入しており、これにより、折り目がしっかりと形成される。このように折り目をしっかりと形成することで、後述の封止部における貼着後、フラップNaが封筒本体から離れようとする方向にかかる力を小さくなるようにし、接着力を高めることができる。
【0088】
また、上記上型82の突入深さを変更する代わりに、第2の封止作業モードにおいて、上型82の突入回数を複数回としたり、あるいは、最下位置K2で一時停止させることにより、折り目がしっかりと形成される。
【0089】
前記糊付け工程及び折り目形成工程が終了すると、図12及び図13において、位置決め用ローラ機構16の各ローラ101,102は、矢印A2及び矢印B2方向に反転し、封筒Nを復路搬送方向F2に搬送する。
【0090】
図14は封止工程を示しており、封止部13の駆動ローラ51及び押さえローラ52も矢印A2及びB2方向に反転しており、両ローラ51,52間に前記折れ曲がったフラップNaが挿入され、これにより、フラップNaが封筒本体側に完全に重なるように折り畳まれると共に、貼着される。
【0091】
この封止工程において、第2の封止作業モードに設定されている時には、駆動ローラ51及び押さえローラ52は、第1の封止作業モードの時よりも遅い回転速度で矢印A2及びB2方向に回転し、これにより、貼着時間を長くし、接着力を高めることができる。
【0092】
また、駆動ローラ51の回転制御を、一方向(矢印A2方向)のみの回転による第1の封止作業モードと、往復回転(矢印A2及び矢印A1)による第2の封止作業モードとに設定している場合には、第2の封止作業モード時には、駆動ローラ51の往復回転により、フラップNaは、矢印F1及びF2方向に一往復あるいは数回往復した後、排出される。したがって、この場合でも、接着力は高められる。
【0093】
また、駆動ローラ51の回転制御を、連続回転による第1の封止作業モードと、最下位置K2での一時停止を含む間欠回転による第2の封止作業モードとに設定している場合でも、第2の封止作業モード時には、第1の封止作業モードの時と比べ、フラップNaは、長い時間、封筒本体に押さえ付けられる。この場合でも、接着力は高められる。
【0094】
[封緘作業2]
前述のように温度センサー7による自動設定ではなく、手動設定する場合には、作業者は、封筒の紙厚あるいは紙質により、任意に第1及び第2の封止作業モードのいずれかを設定する。
【0095】
たとえば、紙厚が厚く、紙質が糊を浸透させ難いような時、紙の腰が強い時には、第2の封止作業モードを選択し、操作パネル5のキースイッチ等により手動で設定する。
【0096】
[その他の実施の形態]
(1)前記実施の形態では、第1の封止作業モードと、第2の封止作業オードとの2段階に切り換える構成であるが、3段階あるいはそれ以上に切り換える構成とすることもできる。
【0097】
(2)前記実施の形態では、第1の封止作業モードと第2の封止作業モードとの間で、封止部の駆動ローラの回転制御、糊塗布部におけるヒータのオンオフ制御及び折り目形成部における上型の作動制御の総てを、実施しているが、少なくとも封止部における駆動ローラの回転制御を行うだけでも、第2の封止作業モードにおける接着力の向上を図ることができる。
【0098】
(3)図15は、折り目形成部13の変形例であり、上型82の最下位置K2は、調節可能となっており、下型81の折り目形成用凹部81aの底部に、ゴム製のダンパー部材111が敷設されている。上型82が最下位置K2まで下降したとき時に、上型82はダンパー部材111に当接し、圧縮する。これにより、フラップNaの根元に、確実に、かつ、しっかりと折り目が形成されるので、封止作業が確実に行え、封止後に、フラップNaが封筒本体から離れてしまうことを抑制できる。
【0099】
(4)前記実施の形態における折り目形成部15の下型81は、凸部を有する上型82が突入する挿通部として底面を有する凹部81aを備えているが、上下方向に貫通する開口部を下型81に備えることもできる。
【0100】
(5)前記実施の形態では、糊塗布部14において糊(粘着剤)を塗布しているが、封筒NのフラップNaに予め乾燥糊(乾燥接着剤)を塗布しておき、糊塗布部14において、水を供給することにより、前記乾燥糊に水分を付与し、接着機能を発揮させる構成とすることもできる。
【0101】
(6)前記実施の形態では、搬送経路が往路と復路とを有する往復式の封緘装置を説明したが、一つの搬送方向のみを有する貫通式の搬送経路を有する封緘装置にも適用可能である。
【符号の説明】
【0102】
2 封筒供給部
12 搬送ローラ機構
13 封止部
14 糊塗布部
15 折り目形成部
51 封止部の駆動ローラ
52 封止部の押さえローラ
56 電動モータ
81 折り目形成部の下型(凹型)
81a 凹部(挿入部)
82 折り目形成部の上型(凸型)
N 封筒
Na フラップ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
未封緘状態の封筒を一枚ずつ供給する封筒供給部と、供給された前記封筒の所定箇所に糊を塗布する糊塗布部と、糊が塗布された前記封筒のフラップに折り目を形成する折り目形成部と、前記フラップを折り畳んで封筒本体側に貼着する封止部と、封筒を搬送する複数の搬送機構と、を備えた封緘装置において、
前記封止部は、駆動ローラと、該駆動ローラとの間で前記フラップを折り畳むと共に封筒本体に貼着する押さえローラと、を有しており、
さらに、前記駆動ローラの回転を制御可能な制御部を備え、前記駆動ローラの回転を制御することにより、前記封止部における封止作業を、貼着時間が異なる複数の封止作業モードに切り換え可能となっていることを特徴とする、封緘装置。
【請求項2】
請求項1に記載の封緘装置において、
前記封止部の前記駆動ローラの回転速度を異ならせることにより、前記複数の封止作業モードを設定するように構成している、封緘装置。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の封緘装置において、
前記封止部の前記駆動ローラを、一方向のみの回転と往復回転との間で変更することにより、前記複数の封止作業モードを設定するように構成している、封緘装置。
【請求項4】
請求項1乃至3のいずれか一つに記載の封緘装置において、
前記封止部の前記駆動ローラを、連続回転と、一時停止を含む間欠回転との間で変更することにより、前記複数の封止作業モードを設定するように構成している、封緘装置。
【請求項5】
請求項1乃至4のいずれか一つに記載の封緘装置において、
前記制御部に接続された操作パネルにおける手動入力により、前記複数の封止作業モードの切り換えを行うように構成している、封緘装置。
【請求項6】
請求項1乃至5のいずれか一つに記載の封緘装置において、
封緘装置の雰囲気温度を検出する温度センサーを設け、
該温度センサーによる検知温度が所定温度以上の時の第1の封止作業モードと、前記所定温度未満の時であって、前記第1の封緘作業モードよりも前記貼着時間が長い第2の封止作業モードと、を有する、封緘装置。
【請求項7】
請求項1乃至6のいずれか一つに記載の封緘装置において、
前記折り目形成部は、凸部と、該凸部が挿通可能な挿通部とを備え、
前記複数の封止作業モードに応じて、前記挿通部内への前記凸部の突入深さを異ならせている、封緘装置。
【請求項8】
請求項1乃至7のいずれか一つに記載の封緘装置において、
前記折り目形成部は、凸部と、該凸部が挿通可能な挿通部とを備え、
前記複数の封止作業モードに応じて、前記挿通部内への前記凸部の突入回数を異ならせている、封緘装置。
【請求項9】
請求項1乃至8のいずれか一つに記載の封緘装置において、
前記折り目形成部は、凸部と、該凸部が挿通可能な挿通部とを備え、
前記複数の封止作業モードに応じて、前記挿通部内への前記凸部の突入時間を異ならせている、封緘装置。
【請求項10】
請求項1乃至9のいずれか一つに記載の封緘装置において、
前記糊塗布部は、前記封筒の前記フラップが載置される糊塗布台と、該糊塗布台上の前記フラップに押し付けられて糊を前記フラップに塗布するテープ糊とを備え、
前記糊塗布台に加熱手段を設け、前記複数の封止作業モードに応じて、前記加熱手段による加熱状態を異ならせている、封緘装置。
【請求項11】
請求項1乃至10のいずれか一つに記載の封緘装置において、
前記糊塗布部は、前記封筒の前記フラップが載置される糊塗布台と、該糊塗布台上の前記フラップに押し付けられて糊を前記フラップに塗布するテープ糊とを備え、
前記複数の封止作業モードに応じて、前記テープ糊を前記フラップに押圧する押圧力を異ならせている、封緘装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【公開番号】特開2012−20754(P2012−20754A)
【公開日】平成24年2月2日(2012.2.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−158742(P2010−158742)
【出願日】平成22年7月13日(2010.7.13)
【出願人】(390002129)デュプロ精工株式会社 (351)
【Fターム(参考)】