説明

射出成形の測定値データ記録方法および射出成形機

【課題】
外部記憶媒体を携帯していなくても容易に測定値データを記録して、後から外部記憶媒体にコピーでき、測定値データが消失する恐れの無い射出成形機の測定値データの記録方法を提供する。
【解決手段】
記録開始から記録終了の間、樹脂温度、射出圧力等の測定値データをサンプリングして内部メモリ(5)に格納すると共に、内部メモリ(5)に構成されている仮想ディスク(12)にデータファイル(D)を作成して測定値データを書き込む。データファイル(D)への書き込みが完了した後に、外部記憶媒体(8)がセットされているかどうか判定して、セットされている場合にデータファイル(D)を外部記憶媒体(8)にコピーする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、射出成形機に設けられている測定手段によって測定される温度、圧力等の測定値データを、所定のタイミングで所定の期間収集して記録する測定値データの記録方法と、そのような記録方法を備えた射出成形機に関するものである。
【背景技術】
【0002】
射出成形機は、従来周知のように、加熱シリンダと該加熱シリンダ内で回転方向と軸方向とに駆動可能に設けられているスクリュとからなる射出装置、該射出装置から溶融樹脂が射出される金型等から構成されている。このような射出成形機の各装置には、溶融樹脂の温度や加熱シリンダの温度を測定する温度センサ、射出時や保圧時の溶融樹脂の圧力を測定する圧力センサ、スクリュの位置を測定する位置センサ等の各種のセンサが設けられ、温度や圧力、位置等の測定値データが所定のタイミングで測定されて、射出成形機に設けられている画面に逐次表示されている。従って、このような測定値データを監視して、型締工程、射出工程、保圧工程、型開工程、突出工程等からなる成形サイクルが正常に実施されているかどうかをチェックすることができる。また、測定値データは、射出成形機に設けられているコントローラにおいて所定の操作をすれば、コントローラ内の内部メモリに時系列に保存することもできるので、後から過去の測定値データを画面に表示させて、成形サイクルの各工程を評価することもできる。しかしながら、コントローラには汎用ソフトウエア等の解析ツールはインストールされていないので、十分には測定値データを解析することができない。そこで、解析用のソフトウエアがインストールされている汎用コンピュータ等によって測定値データを解析するために、時系列の測定値データをUSBフラッシュメモリ、光磁気ディスク等の外部記憶媒体にコピーして持ち出す必要がある。しかしながら、従来、内部メモリから外部記憶媒体への測定値データのコピーは煩雑な操作を必要とし、使い勝手は良くない。
【0003】
【特許文献1】特許第4022156号公報
【0004】
特許文献1には、所定の記録開始の条件と記録終了の条件を設定すると、記録開始のタイミングから記録終了のタイミングまで所定のサンプリング周期で各種測定値データを収集するとき、コントローラ内の内部メモリに格納して、同時に外部記憶媒体にも書き込む、測定値データの記録方法が記載されている。特許文献1に記載の発明によると、最初にUSBフラッシュメモリ等の外部記憶媒体を記憶装置ドライブに挿入する。そして、コントローラを操作して記録開始と記録終了を指示する。そうすると、時系列の測定値データをサンプリングする度に内部メモリに格納され、同時に外部記憶媒体にも書き込まれる。従って、コントローラにおいて煩雑な操作を要することなく比較的容易に測定値データを外部記憶媒体にコピーすることができ、コピーされた測定値データを外部に持ち出すことができる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1に記載の測定値データの記録方法によっても、射出成形機の測定値データを容易に外部記録媒体にコピーすることができるので、測定値データを外部の汎用コンピュータ等にコピーして、容易に測定値データの解析をすることができる。しかしながら、問題点も見受けられる。例えば、特許文献1に記載の方法によると、測定値データをコピーするために予めUSBフラッシュメモリ等の外部記憶媒体を記憶装置ドライブに挿入しておく必要があるが、オペレータは必ずしも外部記憶媒体を携帯しているとは限らない。外部記憶媒体を携帯していない場合には測定値データをコピーすることができない。また、特許文献1に記載の方法によると、外部記憶媒体は記録開始から記録終了までの間挿入された状態で維持されることになり、測定値データは記録開始から記録終了まで繰り返し外部記憶媒体に書き込まれている。特許文献1に詳しく記載されてはいないが、一般的にこのような記録方法を実施する場合、外部記憶媒体は記録開始前に測定値データが記録可能な状態にされる。すなわち、外部記憶媒体は、コントローラ上で動作するオペレーティングシステムのファイルシステムにマウントされる。次いで、所定のディレクトリに所定のファイルが作成され、ファイルが書込モードでオープンされる。記録開始から記録終了までの間、測定値データの書き込みは逐次実施されるので、データファイルはオープンされた状態で維持される。そして、記録終了を待って、ファイルがクローズされオペレーティングシステムのファイルシステムから外部記憶媒体がアンマウントされる。すなわち、特許文献1に記載の記録方法を実施すると、外部記憶媒体がマウントされている時間とファイルがオープンされている時間は長い。ファイルがオープンされているときに何らかの異常が発生するとファイルが破壊されてしまうし、外部記憶媒体がマウントされているときに何らかの異常が発生すると、外部記憶媒体内のファイルシステムが破壊されてしまい大切な測定値データが失われてしまうが、外部記憶媒体がマウントされている時間とファイルがオープンされている時間が長いので、このような事故が発生する確率は高い。このような異常が発生する例としては、電源異常等の瞬停やオペレーティングシステムの異常等の比較的発生が希な事故もあるが、オペレータが誤って外部記憶媒体を外部記憶ドライブから抜き出してしまう比較的発生しやすい誤操作も含まれるので、危険は小さくない。
【0006】
本発明は、上記したような従来の問題点あるいは課題を解決した、射出成形機の測定値データの記録方法と、そのような記録方法を実施する射出成形機を提供することを目的としており、具体的には、操作が容易でありながら、内部メモリと外部記憶媒体に所定の期間の測定値データを記録でき、外部記憶媒体を携帯していなくても、必要な測定値データを記録して後から外部記憶媒体に測定値データを容易にコピーでき、異常の発生によって測定値データが失われてしまったり、外部記憶媒体内のファイルシステムが破壊される可能性が実質的に無い、射出成形機の測定値データの記録方法と、そのような記録方法を備えた射出成形機を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、上記目的を達成するために、射出成形機に設けられている測定手段によって測定される温度、圧力等の測定値データを、所定のタイミングで所定の期間収集して記録するとき、射出成形機を制御するコントローラの内部メモリに測定値データを格納し、そして内部メモリ内の仮想ディスクにファイルを作成して測定値データを書き込む。そして、ファイルに全ての測定値データの書き込みが完了したら、ファイルを外部記憶媒体にコピーするように構成される。また、外部記憶媒体がコントローラにセットされていない場合には、コントローラの画面に警告メッセージを出力して、その後外部記憶媒体がセットされたときに、ファイルを外部記憶媒体にコピーするように構成される。
【0008】
すなわち、請求項1に記載の発明は、上記目的を達成するために、射出成形機に設けられている測定手段によって測定される温度、圧力等の測定値データを、所定のサンプリング周期で所定の期間収集して記録するとき、前記射出成形機を制御するコントローラの内部メモリに前記測定値データを格納すると共に、前記内部メモリ内に構成された仮想ディスクにファイルを作成して前記測定値データを書き込み、前記所定の期間の測定値データを前記ファイルに書き込んだ後に前記ファイルを外部記憶媒体にコピーするように構成される。請求項2に記載の発明は、射出成形機に設けられている測定手段によって測定される温度、圧力等の測定値データを、所定のサンプリング周期で所定の期間収集して記録するとき、前記射出成形機を制御するコントローラの内部メモリに前記測定値データを格納すると共に、前記内部メモリ内に構成された仮想ディスクにファイルを作成して前記測定値データを書き込み、前記所定の期間の前記測定値データを前記ファイルに書き込んだ後に、外部記憶媒体が前記コントローラにセットされているかどうかを判定して、前記外部記憶媒体がセットされているときは、前記ファイルを前記外部記憶媒体にコピーして、前記ファイルを前記仮想ディスクから消去して、前記外部記憶媒体がセットされていないときは、前記コントローラに設けられている表示手段に所定の警告メッセージを出力するように構成され、請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の測定値データの記録方法において、前記記憶媒体が前記コントローラにセットされたことを検出すると、前記仮想ディスクに前記ファイルが存在しているがどうか判定して、前記ファイルが存在する場合前記ファイルを前記外部記憶媒体にコピーして、前記ファイルを前記仮想ディスクから消去するように構成される。そして、請求項4に記載の発明は、請求項1〜3のいずれかの項に記載の測定値データの記録方法を備えた射出成形機として構成される。
【発明の効果】
【0009】
以上のように、本発明によると、射出成形機に設けられている測定手段によって測定される温度、圧力等の測定値データを、所定のサンプリング周期で所定の期間収集して記録するとき、射出成形機を制御するコントローラの内部メモリ内に構成された仮想ディスクにファイルを作成して測定値データを書き込み、所定の期間の測定値データをファイルに書き込んだ後にファイルを外部記憶媒体にコピーするので、すなわち、仮想ディスク内のファイルに全ての測定値データを書き込んだ後に、ファイルを外部記憶媒体にコピーするので、外部記憶媒体をマウントしている時間とファイルを外部記憶媒体中でオープンしている時間は極めて短くて済む。従って、オペレータの誤操作によって外部記憶媒体をコントローラから抜いてしまっても、外部記憶媒体のファイルシステムが破壊されたりファイルが壊れてしまう可能性は実質的に無い。従って、大切な測定値データが失われることは無く、容易に測定値データを外部記憶媒体にコピーして持ち出すことが可能になる。また、他の発明によると、仮想ディスクにファイルを作成して所定の期間の測定値データをファイルに書き込んだ後に、コントローラに外部記憶媒体がセットされているかどうかを判定して、外部記憶媒体がセットされていないときは、コントローラに設けられている表示手段に所定の警告メッセージを出力するよう構成されているので、外部記憶媒体を携帯していなくても、測定値データを仮想ディスク内のファイルに書き込んで保存しておくことが可能であり、さらに、警告メッセージが出力されるので、オペレータに外部記憶媒体をセットするように促すことができる。このような仮想ディスク内に保存されているファイルは、他の発明によって、オペレータが後で外部記憶媒体をコントローラにセットすれば、容易に外部記憶媒体にコピーして取り出すことができる。すなわち、他の発明によると、記憶媒体がコントローラにセットされたことを検出すると、仮想ディスクにファイルが存在しているがどうか判定して、ファイルが存在する場合ファイルを外部記憶媒体にコピーして、ファイルを仮想ディスクから消去するように構成されているので、仮想ディスクに作成されたファイルは、容易に外部記憶媒体にコピーすることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
以下、図1、2により本発明の実施の形態を説明する。本実施の形態に係る射出成形機1には、従来周知の射出成形機と同様に、射出成形機1を制御するコントローラ2が設けられている。コントローラ2は、図1に模式的に示されているように、CPU3、このCPU3とバス4によって接続された各装置、すなわち一次記憶装置としての内部メモリ5、例えばROMからなりオペレーティングシステムやプログラムが格納されている二次記憶装置6、タッチパネルを備え入力操作が可能なディスプレイからなる表示装置7、USBフラッシュメモリ、光磁気ディスク、メモリカード等の外部記憶媒体8をセットすることができる外部記憶装置ドライブ9、射出成形機1との間でデータの入出力を行う入出力インターフェース10等からなる。
【0011】
本実施の形態に係るコントローラ2の内部メモリ5内には、所定の容量からなる仮想ディスク12が構築されている。仮想ディスク12は、ファイルシステムとして利用できるので、ハードディスクにファイルを作成するのと同様に仮想ディスク12にファイルを作成することができる。
【0012】
射出成形機1は、図1には簡略的に示されているが、一対の金型、これらの金型を型開閉する型締装置、加熱シリンダと該加熱シリンダ内で回転方向と軸方向とに駆動可能に設けられているスクリュとからなる射出装置等から構成されている。従って、スクリュを回転駆動して樹脂材料を溶融する可塑化工程、金型を型締めする型締工程、スクリュを軸方向に駆動して溶融樹脂を型締めされた金型へ射出する射出工程、一定時間金型を型締め状態に保つ保圧工程、この保圧工程後に成形品を取り出す型開工程等を経て、所定形状の成形品を得ることができる。このような装置には各種のセンサが設けられている。例えば、型締装置には型締力を測定する歪みセンサが、射出装置には、溶融樹脂の温度を測定する温度センサ、射出圧力を測定する圧力センサ、スクリュの位置を検出する位置センサ等が設けられている。このような各種センサによって温度、圧力、位置等の測定値データを測定することができ、測定された測定値データは、入出力インターフェース10を介してコントローラ2に入力されるようになっている。従って、入力される各種の測定値データは表示装置7に逐次表示され、型締工程、射出工程、保圧工程、型開工程等からなる成形サイクルが正常に実施されているか否かを監視することができる。また、射出成形機1を構成する各装置には、これらの装置を駆動するサーボモータ、ピストンシリンダユニット等の所定のアクチュエータが設けられている。このようなアクチュエータは入出力インターフェース10を介してコントローラ2に接続されているので、アクチュエータはコントローラ2からの指令によって駆動される。つまり、コントローラ2からの指令によって射出成形機1の各装置を駆動することができる。従って、コントローラ2は、成形サイクルを構成している各工程に関連づけて測定値データを管理して、表示装置7に表示することができる。
【0013】
次に、本実施の形態に係る射出成形機1において、測定値データを記録する記録方法について説明する。本実施の形態に係る射出成形機1においては、任意の期間にわたって、所定のタイミングでサンプリングされた時系列の測定値データを記録することができる。このような任意の期間は、例えば、予め指定された記録開始時刻と記録終了時刻によって決定される期間でも良いし、成形サイクルを構成している所定の工程から他の工程までというように決定される期間でも良い。さらには、所定の回数分の成形サイクルの期間として決定されていても良い。以下、記録開始時刻と記録終了時刻を指定する例によって説明する。
【0014】
表示装置7のタッチパネルを操作して、記録開始時刻と記録終了時刻を入力する。コントローラ2は、図2に示されているように、記録開始の条件が成立しているか否かを判断する(ステップS1)。現在の時刻が記録開始時刻に到達していなければ記録開始の条件は成立しない。すなわち、条件不成立であり、ステップ1に戻る。現在の時刻が記録開始時刻に到達すると記録開始の条件が成立する。そうする、と次のステップに進む。ステップS2において、温度、圧力、位置等の測定値のデータをサンプリングする。次いで、サンプリングされた測定値データを、タイムスタンプと共に内部メモリの所定のバッファに格納する(ステップS3)。測定値データは、コントローラ2上で動作するオペレーティングシステムが扱いやすい任意のデータ形式で格納することができるが、本実施の形態に係るコントローラ2においては、バイナリ形式で格納する。仮想ディスクにデータファイルDを作成して、データファイルDを書き込みモードでオープンする。データファイルDのファイル名には例えば、ファイル作成時刻等を含んだシステムでユニークな名前を付けることができる。データファイルDに、タイムスタンプと共に測定値データを書き込む(ステップS4)。データファイルDへの書き込みは、ASCII文字列で書き込み、各測定値データはカンマで区切る。すなわち、CSV形式で書き込む。
【0015】
コントローラ2は、記録終了条件をチェックする(ステップS5)。現在の時刻が記録終了時刻に達していなければ記録終了条件は成立しないのでステップ2に戻る。測定値データをサンプリングして(ステップS2)、内部メモリの所定のバッファに測定値データをタイムスタンプと共に格納する(ステップS3)。そして、既に書き込みモードでオープンされているデータファイルDに測定値データとタイムスタンプを追加して書き込む(ステップS4)。現在の時刻が記録終了時刻に到達するまで、ステップS2〜ステップS4を繰り返す。現在の時刻が記録終了時刻に到達したら記録終了条件が成立する(ステップS5)。そうすると、データファイルDをクローズする(ステップS6)。
【0016】
コントローラ2は、外部記憶装置ドライブ9にUSBフラッシュメモリ等の外部記憶媒体がセットされているか否かをチェックする(ステップS7)。外部記憶媒体がセットされている場合、外部記憶媒体へのアクセスを開始する。すなわち、マウントを実施して、コントローラ2上で動作するオペレーティングシステムのファイルシステムに外部記憶媒体のファイルシステムを組み込む(ステップS8)。次いで、外部記憶媒体に仮想ディスク内のデータファイルDをコピーする(ステップS9)。データファイルDを仮想ディスクから消去する(ステップS10)。外部記憶媒体へのアクセスを終了する。すなわち、アンマウントを実施して、外部記憶媒体のファイルシステムをオペレーティングシステムのファイルシステムから切り離す(ステップS11)。測定値データの記録を終了する。
【0017】
ステップS7において、外部記憶媒体がセットされていないことを検出したら、外部記憶媒体が適切にセットされていない旨の警告メッセージを表示装置7に出力する(ステップS12)。測定値データの記録を終了する。なお、この後、外部記憶媒体を外部記憶装置ドライブ9にセットすると、コントローラ2は外部記憶媒体がセットされたことを検出して、自動的にステップS8〜ステップS11を実施する。すなわち、外部記憶媒体をマウントする(ステップS8)。データファイルDを仮想ディスクから外部記憶媒体にコピーする(ステップS9)。そして、仮想ディスクからデータファイルDを消去して(ステップS10)、外部記憶媒体をアンマウントする(ステップS11)。
【0018】
本実施の形態に係る測定値データの記録方法において、測定値データは内部メモリ5の所定のバッファにも格納される。すなわち、指定された記録開始時刻から記録終了時刻までにサンプリングされた時系列の測定値データが内部メモリ5に格納される。従って、従来周知の射出成形機と同様に、格納されている任意の測定値データを表示装置7に表示することができる。
【0019】
本発明の実施の形態に係る測定値データの記録方法は、上記実施の形態に限定されることなく色々な形で実施できる。例えば、測定値データは、射出成形機1に設けられている各種センサで測定される測定値であるように説明されているが、測定値データにコントローラ内のタイマーによって計測される時間等のデータであってもよく、例えば、射出充填時間や、可塑化時間等の時間も測定値データとして記録することができる。さらには、外部記憶媒体にコピーされるファイルには、コントローラにおいて設定されていた各種の射出成形条件が記録されてもよい。このようにすると、さらに詳しく成形サイクルの状態を分析することができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】本発明の実施の形態に係る射出成形機のコントローラを模式的に示すブロック図である。
【図2】本実施の形態に係る射出成形機における、測定値データの記録方法を示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0021】
1 射出成形機
2 コントローラ 3 CPU
5 内部メモリ 6 二次記憶装置
7 表示装置 8 外部記憶媒体
9 外部記憶装置ドライブ
10 入出力インターフェース

【特許請求の範囲】
【請求項1】
射出成形機に設けられている測定手段によって測定される温度、圧力等の測定値データを、所定のサンプリング周期で所定の期間収集して記録するとき、
前記射出成形機を制御するコントローラの内部メモリに前記測定値データを格納すると共に、前記内部メモリ内に構成された仮想ディスクにファイルを作成して前記測定値データを書き込み、
前記所定の期間の測定値データを前記ファイルに書き込んだ後に前記ファイルを外部記憶媒体にコピーすることを特徴とする、射出成形機の測定値データの記録方法。
【請求項2】
射出成形機に設けられている測定手段によって測定される温度、圧力等の測定値データを、所定のサンプリング周期で所定の期間収集して記録するとき、
前記射出成形機を制御するコントローラの内部メモリに前記測定値データを格納すると共に、前記内部メモリ内に構成された仮想ディスクにファイルを作成して前記測定値データを書き込み、
前記所定の期間の前記測定値データを前記ファイルに書き込んだ後に、外部記憶媒体が前記コントローラにセットされているかどうかを判定して、
前記外部記憶媒体がセットされているときは、前記ファイルを前記外部記憶媒体にコピーして、前記ファイルを前記仮想ディスクから消去して、
前記外部記憶媒体がセットされていないときは、前記コントローラに設けられている表示手段に所定の警告メッセージを出力することを特徴とする、射出成形機の測定値データの記録方法。
【請求項3】
請求項2に記載の測定値データの記録方法において、前記記憶媒体が前記コントローラにセットされたことを検出すると、前記仮想ディスクに前記ファイルが存在しているがどうか判定して、前記ファイルが存在する場合前記ファイルを前記外部記憶媒体にコピーして、前記ファイルを前記仮想ディスクから消去することを特徴とする、射出成形機の測定値データの記録方法。
【請求項4】
請求項1〜3のいずれかの項に記載の測定値データの記録方法を備えた射出成形機。

【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2010−125632(P2010−125632A)
【公開日】平成22年6月10日(2010.6.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−300272(P2008−300272)
【出願日】平成20年11月26日(2008.11.26)
【出願人】(000004215)株式会社日本製鋼所 (840)
【Fターム(参考)】