導光体および紙葉類の印刷パターン読取装置
【課題】傾斜する光出射面から効率よく光を反射させることができる、光拡散パターンを有する導光体および紙葉類の認識装置を提供する。
【解決手段】導光体本体120Aは、光出射面120aと鋭角(α)をなす側面120bを有し、この側面120bには、導光体本体120Aの長手方向に延びる断面が三角形状の凹部溝121が設けられ、この凹部溝121の一方の側面が、光出射面120aに対して平行に配置される対向面120gを構成し、この対向面120gに光拡散パターン120eが設けられている。
【解決手段】導光体本体120Aは、光出射面120aと鋭角(α)をなす側面120bを有し、この側面120bには、導光体本体120Aの長手方向に延びる断面が三角形状の凹部溝121が設けられ、この凹部溝121の一方の側面が、光出射面120aに対して平行に配置される対向面120gを構成し、この対向面120gに光拡散パターン120eが設けられている。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、一般的には、導光体および紙葉類の印刷パターン読取装置に関する。この発明は、たとえば金融端末機器、印刷機器などにおいて印刷物や記載事項などの印刷パターンを読み取り、印刷物の真偽や、印刷品質の検査を行なう判別装置に用いられる紙葉類の印刷パターン読取装置に関する。
【背景技術】
【0002】
紙葉類の印刷パターン読取装置は、たとえば、金融端末機器において紙幣や有価証券の鑑別装置や、印刷機器などにおいて紙葉類の形状などの認識に用いられる装置である。この紙葉類の印刷パターン読取装置は、基板上に受光素子を直線状に配したセンサと、原稿を照明するための棒状の導光体を含む照明装置と、原稿を透過あるいは反射した光を各受光素子に導くためのレンズアレイとから構成される。
【0003】
このような紙葉類の印刷パターン読取装置として、下記特許文献1および特許文献2には、紙葉類の形状などを正確に認識でき、かつ安定した読み取りが可能で、かつ出射光の光量や光軸のばらつきを抑制することを目的とした紙葉類の印刷パターン読取装置が開示されている。
【特許文献1】特開2003−46726号公報
【特許文献2】特開2006−39996号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
図10および図11に、背景技術における紙葉類の印刷パターン読取装置の証明装置に採用される導光体200を示す。この導光体200は、長手方向に延びる導光体本体200aを有し、その横断面形状は、光出射面200bが傾斜する台形形状(一組の対辺が平行な四角形)を有している。この光出射面200bと鋭角をなして隣接する側面200cには、長手方向に沿って、所定のパターンからなる白色塗料を用いた光拡散層200dが設けられている。導光体本体200aの側面200eから入射された光は、光拡散層200dにより反射して光出射面200bから出光する。
【0005】
しかし、光拡散層200dにおいては、図11に示すように光が散乱することから、光拡散層200dに到達した光が効率よく光出射面200b側に向かって反射するとは限らず、より効果的に照度を向上させることが求められている。
【0006】
上記特許文献2には、光反射効率を高めるために、光拡散層として複数の楔状の溝を設ける構成が開示されている。この複数の楔状の溝200fを側面200cに設けた構成を図12に示す。溝200fを反射した光は、溝の下方方向に向けて効率良く反射させることができる。しかし、光出射面200bが傾斜する台形形状を有する導光体200においては、光出射面200b側に向かって光を効率良く反射させることはできない。
【0007】
したがって、この発明は上記課題を解決することにあり、傾斜する光出射面から効率よく光を反射させることができる、光拡散パターンを有する導光体および紙葉類の印刷パターン読取装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
この発明に基づいた導光体においては、紙葉類の印刷パターン読取装置の照明装置に採用される導光体であって、当該導光体は、長手方向に延びる導光体本体を備え、上記導光体本体は、光出射面と、この光出射面に対して平行に配置され、光拡散パターンが設けられる対向面とを含み、上記光拡散パターンは、複数の楔状の溝により構成される。
【0009】
この発明に基づいた紙葉類の印刷パターン読取装置においては、基板上に受光素子を配し、照明装置により照射された光を紙葉類に反射させて、この反射光をレンズアレイを通して上記受光素子に導き、印刷パターンを読み取る、紙葉類の印刷パターン読取装置であって、上記照明装置は、上述した導光体と、上記導光体の少なくとも一方の端面付近に配置された光源とを備えている。
【発明の効果】
【0010】
この発明に基づいた導光体および紙葉類の印刷パターン読取装置によれば、光拡散パターンが、光出射面に対して平行に配置された対向面に設けられていることから、光拡散パターンを反射した光を、効率良く光出射面に向けて反射させることができる。その結果、光出射面から出射される光の照度を向上させることが可能となり、この導光体を用いた照明装置における長手方向の照度の均一化を図るとともに、紙葉類の印刷パターン読取装置における読み取り精度の向上も図ることが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
この発明の各実施の形態について、図面を参照して説明する。なお、以下で参照する書各実施の形態においては、同一またはそれに相当する部材には、同じ番号を付し、重複する説明は繰り返さない場合がある。
【0012】
(実施の形態1)
以下、実施の形態1における印刷パターン読取装置10Aの構成について図を参照しながら説明する。
【0013】
(印刷パターン読取装置の構成)
図1は、本発明の実施の形態1における印刷パターン読取装置の構成の一例を概略的に示す断面図である。図1を参照して、本実施の形態の印刷パターン読取装置10Aは、原稿7の一方面側に所定の距離を隔てて配置され、照明装置1Aと、レンズアレイ2と、基板4上に配置された受光素子3と、保護ガラス6と、これらを支持する筐体5とを有している。
【0014】
受光素子3の材質は特に規定されるものではなく、アモルファスシリコン、結晶シリコン、CdS、CdSeなどを含むフォトダイオードやフォトトランジスタを配置したもの、またCCD(Charge Coupled Device)リニアイメージセンサであってもよい。さらに、フォトダイオードやフォトトランジスタと駆動回路やアンプ回路とを一体としたICを複数個並べた、いわゆるマルチチップ方式のリニアイメージセンサを用いることもできる。
【0015】
また、必要に応じて基板4上にドライブICやアンプ回路などの電気回路、あるいは信号を外部に取り出すためのコネクタなどを実装することもできる。
【0016】
図2は、図1中の受光素子を説明するためのブロック図である。さらに図2のブロック図に示すように基板4上に、A/Dコンバータ、各種補正回路、画像処理回路、ラインメモリ、I/O制御回路などを同時に実装して、デジタル信号を外部に取り出すこともできる。
【0017】
レンズアレイ2は原稿面で散乱された光を受光素子3に等倍で結像する。レンズアレイ2として、セルフォックレンズアレイ(R)(日本板硝子製)などのロッドレンズアレイを用いることもできる。
【0018】
保護ガラス6は必ずしも本発明に必要ではなく省略することもできる。しかし、レンズアレイ2や照明装置1Aを、使用中のごみの飛散や傷つきから保護するために、保護ガラス6を設置することが望ましい。また、保護ガラス6の材質は、ガラスにこだわらず、たとえば、アクリルやポリカーボネートといった透明の樹脂に必要に応じて表面にハードコートを施した部材であってもよい。
【0019】
(照明装置1Aの構成)
図3および図4は、図1の印刷パターン読取装置に用いられる照明装置の構成を示す斜視図および導光体の斜視図である。図2および図3を参照して、照明装置1Aは、長手方向に延びる導光体12Aと、長手方向の両端部に設けられた光源ユニット13,13と、導光体12を保持するためのカバー14とを有している。
【0020】
導光体12Aはアクリルやポリカーボネートなどの光透過性の高い樹脂、あるいは光学ガラスで形成される。特に光源として紫外波長を用いる場合にはフッ素系樹脂あるいはシクロオレフィン系樹脂が好ましい。
【0021】
導光体12Aは、導光体本体120Aと、この導光体本体120Aの端面120fを含み、この端面120fは、導光体本体120Aが延びる長手方向の両端に形成されている。両端面120fの近傍にはそれぞれ、光源ユニット13が設けられている。2つの光源ユニット13は、同一のものであっても良いし、別のものであっても良い。たとえば、一方の光源ユニット13と他方の光源ユニット13とに発光波長の異なるLED(Light Emitting Diode:発光ダイオード)を設置すれば、複数の波長を同時にあるいは切り替えて使用することができる。
【0022】
また、光源ユニット13に、異なる発光波長を有する複数の発光素子を含み、異なる発光波長を順次切り替えて点灯させて使用することもできる。また、異なる発光波長を有する複数の発光素子のうち、少なくとも一種類は近赤外波長を主波長とするLEDを用いることもできる。
【0023】
なお、図3中に示す構成に限らず、光源ユニット13は、導光体12Aが延びる長手方向の一方端にのみ配置されても良い。光源ユニット13は、導光体12Aの長手方向の少なくとも一方の端面付近に配置される。
【0024】
(導光体12Aの具体的構成)
次に、図5および図6を参照して、導光体12Aの具体的構成について説明する。なお、図5は、図4中V−V線矢視断面を示し、図6は、図4中のVIで囲まれる領域の図であり、(A)は部分拡大図、(B)は長手方向に沿った(A)中のB線矢視断面図である。
【0025】
導光体12Aは、長手方向に延びる導光体本体120Aを備え、導光体本体120Aは、アクリルやポリカーボネートなどの光透過性の高い樹脂、または光学ガラスで形成されている。特に光源として紫外波長を用いる場合には、導光体本体120Aとして、フッ素系樹脂あるいはシクロオレフィン系樹脂が用いられることが好ましい。
【0026】
図5に示すように、導光体本体120Aは、光出射面120aと、この光出射面120aに対して平行に配置され、光拡散パターン120eが設けられる対向面120gとを含んでいる。この光拡散パターン120eは、複数の楔状の溝2aにより構成されている。
【0027】
(導光体本体120Aの断面形状)
本実施の形態における導光体本体120Aの具体的な断面形状は、図5に示すように、光出射面120aと鋭角(α)をなす側面120b、この側面120bに対して平行に配置される側面120d、側面120bおよび側面120dに対して直交する側面120cを有し、光出射面120aが傾斜した台形形状を有している。本実施の形態において、鋭角(α)の一例としては、45度である。
【0028】
側面120bには、導光体本体120Aの長手方向に延びる断面が三角形状の凹部溝121が設けられ、この凹部溝121の一方の側面が、光出射面120aに対して平行に配置される対向面120gを構成し、この対向面120gに光拡散パターン120eが設けられている。また、光拡散パターン120eは、光出射面120aの一端c1から延びる法線n1と、光出射面120aの他端c2から延びる法線n2とによって挟まれる領域に位置する対向面120gに設けられている。なお、凹部溝121の形状として、三角形状を示しているが、光出射面120aに対して平行に配置される対向面120gが形成される溝であれば、溝の断面形状は三角形に限定されない。
【0029】
(光拡散パターン120e)
図5に示すように、光拡散パターン120eは、導光体本体120Aの対向面120g表面に形成された複数の楔状の溝2aにより構成されている。この複数の楔状の溝2aの各々は、長手方向に一直線状に整列するように配置され、導光体本体120Aの長手方向に直交する方向(短手方向)に延びるよう形成されており、短手方向に互いに同じ長さを有している。
【0030】
また、複数の楔状の溝2aは、図6(B)に示すように断面がたとえば二等辺三角形状を有し、その深さ(D1)はすべて均一となるように設けられている。また複数の楔状の溝2aの各開口幅(W1)もすべて均一となるように設けられている。溝2aの深さ(D1)は、100μm〜140μmであり、溝2aの開口幅(W1)はたとえば70μmである。
【0031】
また複数の楔状の溝2aの各々は同じピッチで形成されている。溝2a同士のピッチは好ましくは受光素子同士のピッチ以下であり、より好ましくは受光素子同士のピッチの1/4以下である。受光素子同士のピッチはたとえば500μmであり、溝2a同士のピッチはたとえば100μmである。
【0032】
以上、本実施の形態における印刷パターン読取装置10Aによれば、複数の楔状の溝2aのそれぞれが上記のように構成されているため、導光体12Aの端面120fから入射された光は端部におけるよりも中央部においてより拡散されるとともに、光を光出射面120aに向けて反射させられる。これにより、図5中の矢印で示すように、導光体12Aの長手方向の全体において紙葉類に照射される光をほぼ一定とすることができるため、照度むらを無くすことができる。
【0033】
その結果、光出射面120aから出射される光の照度を向上させることが可能となり、この導光体12Aを用いた照明装置における長手方向の照度の均一化を図るとともに、紙葉類の印刷パターン読取装置における読み取り精度の向上を図ることができる。
【0034】
(実施の形態2)
以下、実施の形態2における印刷パターン読取装置10Bの構成について、図7および図8を参照して説明する。図7は、本発明の実施の形態2における印刷パターン読取装置の構成の一例を概略的に示す断面図であり、図8は、導光体本体120Bの構造を示す断面図である。
【0035】
本実施の形態における印刷パターン読取装置10Bの基本的構成は、上記実施の形態1における印刷パターン読取装置10Aと同じである。相違点は、上記実施の形態1における印刷パターン読取装置10Aは、導光体12Aの断面の長手方向を原稿7の平面に対して並行に配置した構成について説明したが、図7に示すように、本実施の形態における印刷パターン読取装置10Bにおいては、導光体12Bの断面の長手方向を原稿7の平面に対して垂直に配置する構成を採用している。この構成を採用することで、鉛直方向には大きくなるものの、平面的に見た場合の照明装置の大きさを小さくすることができる。
【0036】
(導光体本体120Bの断面形状)
図8を参照して、照明装置1Bに用いられる導光体12Bの具体的構成について説明する。導光体12Bは、実施の形態1における導光体12Aと同様に長手方向に延びる導光体本体120Bを備えている。
【0037】
この導光体本体120Bは、光出射面120aと鋭角(α)をなす側面120b、この側面120bに対して平行に配置される側面120d、側面120bおよび側面120dに対して直交する側面120cを有し、光出射面120aが傾斜した台形形状を有している。本実施の形態において、鋭角(α)の一例は、45度である。
【0038】
側面120bには、実施の形態1における導光体本体120Aの場合と同様に、導光体本体の長手方向に延びる断面が三角形状の凹部溝121が設けられ、この凹部溝121の一方の側面が、光出射面120aに対して平行に配置される対向面120gを構成し、この対向面120gに光拡散パターン120eが設けられている。
【0039】
光拡散パターン120eは、光出射面120aの一端c1から延びる法線n1と、光出射面120aの他端c2から延びる法線n2とによって挟まれる領域に位置する対向面120gに設けられている。なお、凹部溝121の形状として、三角形状を示しているが、光出射面120aに対して平行に配置される対向面120gが形成される溝であれば、溝の断面形状は三角形に限定されない。
【0040】
本実施の形態における印刷パターン読取装置10Bにおいても、光出射面120aに対して平行に配置される対向面120gに光拡散パターン120eが設けられていることにより、導光体の端面から入射された光は端部におけるよりも中央部においてより拡散されるとともに、光出射面120aに向けて反射させられる。これにより、導光体の長手方向の全体において紙葉類に照射される光をほぼ一定とすることができるため、照度むらを無くすことができる。
【0041】
その結果、光出射面120aから出射される光の照度を向上させることが可能となり、この導光体本体120Bを用いた照明装置における長手方向の照度の均一化を図るとともに、紙葉類の印刷パターン読取装置における読み取り精度の向上を図ることができる。
【0042】
また、導光体本体として図5および図8に示す台形形状に代わり、図9に示すようような平行四辺形の断面形状を有する導光体本体120Dを採用することも可能である。この導光体本体120Dも、光出射面120aに対して平行に配置される対向面120gを有し、この対向面120gに光拡散パターン120eが設けられている。
【0043】
また、光拡散パターン120eは、光出射面120aの一端c1から延びる法線n1と、光出射面120aの他端c2から延びる法線n2とによって挟まれる領域に位置する対向面120gに設けられている。
【0044】
今回開示された各実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【図面の簡単な説明】
【0045】
【図1】本発明の実施の形態1における印刷パターン読取装置の構成の一例を概略的に示す断面図である。
【図2】図1中の受光素子を説明するためのブロック図である。
【図3】本発明の実施の形態1における印刷パターン読取装置に用いられる照明装置の構成を示す斜視図である。
【図4】本発明の実施の形態1における印刷パターン読取装置に用いられる導光体の斜視図である。
【図5】図4中V−V線矢視断面図である。
【図6】図4中のVIで囲まれる領域の図であり、(A)は部分拡大図、(B)は長手方向に沿った断面図である。
【図7】本発明の実施の形態2における印刷パターン読取装置の構成の一例を概略的に示す断面図である。
【図8】本発明の実施の形態2における導光体本体の構造を示す断面図である。
【図9】本発明の他の実施の形態における導光体本体の構造を示す断面図である。
【図10】背景技術における紙葉類の認識装置の証明装置に採用される導光体を示す斜視図である。
【図11】背景技術における紙葉類の認識装置の証明装置に採用される導光体の断面構造を示す図である。
【図12】背景技術における紙葉類の認識装置の証明装置に採用される導光体の断面構造を示す他の図である。
【符号の説明】
【0046】
1A,1B 照明装置、2 レンズアレイ、2a 楔状の溝、3 受光素子、4 基板、5 筐体、6 保護ガラス、7 原稿、10A,10B 印刷パターン読取装置、12A,12B 導光体、13 光源ユニット、14 カバー、120A,120B,120D 導光体本体、120a 光出射面、120b,120d 側面、120g 対向面、120e 光拡散パターン、120f 端面、121 凹部溝。
【技術分野】
【0001】
この発明は、一般的には、導光体および紙葉類の印刷パターン読取装置に関する。この発明は、たとえば金融端末機器、印刷機器などにおいて印刷物や記載事項などの印刷パターンを読み取り、印刷物の真偽や、印刷品質の検査を行なう判別装置に用いられる紙葉類の印刷パターン読取装置に関する。
【背景技術】
【0002】
紙葉類の印刷パターン読取装置は、たとえば、金融端末機器において紙幣や有価証券の鑑別装置や、印刷機器などにおいて紙葉類の形状などの認識に用いられる装置である。この紙葉類の印刷パターン読取装置は、基板上に受光素子を直線状に配したセンサと、原稿を照明するための棒状の導光体を含む照明装置と、原稿を透過あるいは反射した光を各受光素子に導くためのレンズアレイとから構成される。
【0003】
このような紙葉類の印刷パターン読取装置として、下記特許文献1および特許文献2には、紙葉類の形状などを正確に認識でき、かつ安定した読み取りが可能で、かつ出射光の光量や光軸のばらつきを抑制することを目的とした紙葉類の印刷パターン読取装置が開示されている。
【特許文献1】特開2003−46726号公報
【特許文献2】特開2006−39996号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
図10および図11に、背景技術における紙葉類の印刷パターン読取装置の証明装置に採用される導光体200を示す。この導光体200は、長手方向に延びる導光体本体200aを有し、その横断面形状は、光出射面200bが傾斜する台形形状(一組の対辺が平行な四角形)を有している。この光出射面200bと鋭角をなして隣接する側面200cには、長手方向に沿って、所定のパターンからなる白色塗料を用いた光拡散層200dが設けられている。導光体本体200aの側面200eから入射された光は、光拡散層200dにより反射して光出射面200bから出光する。
【0005】
しかし、光拡散層200dにおいては、図11に示すように光が散乱することから、光拡散層200dに到達した光が効率よく光出射面200b側に向かって反射するとは限らず、より効果的に照度を向上させることが求められている。
【0006】
上記特許文献2には、光反射効率を高めるために、光拡散層として複数の楔状の溝を設ける構成が開示されている。この複数の楔状の溝200fを側面200cに設けた構成を図12に示す。溝200fを反射した光は、溝の下方方向に向けて効率良く反射させることができる。しかし、光出射面200bが傾斜する台形形状を有する導光体200においては、光出射面200b側に向かって光を効率良く反射させることはできない。
【0007】
したがって、この発明は上記課題を解決することにあり、傾斜する光出射面から効率よく光を反射させることができる、光拡散パターンを有する導光体および紙葉類の印刷パターン読取装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
この発明に基づいた導光体においては、紙葉類の印刷パターン読取装置の照明装置に採用される導光体であって、当該導光体は、長手方向に延びる導光体本体を備え、上記導光体本体は、光出射面と、この光出射面に対して平行に配置され、光拡散パターンが設けられる対向面とを含み、上記光拡散パターンは、複数の楔状の溝により構成される。
【0009】
この発明に基づいた紙葉類の印刷パターン読取装置においては、基板上に受光素子を配し、照明装置により照射された光を紙葉類に反射させて、この反射光をレンズアレイを通して上記受光素子に導き、印刷パターンを読み取る、紙葉類の印刷パターン読取装置であって、上記照明装置は、上述した導光体と、上記導光体の少なくとも一方の端面付近に配置された光源とを備えている。
【発明の効果】
【0010】
この発明に基づいた導光体および紙葉類の印刷パターン読取装置によれば、光拡散パターンが、光出射面に対して平行に配置された対向面に設けられていることから、光拡散パターンを反射した光を、効率良く光出射面に向けて反射させることができる。その結果、光出射面から出射される光の照度を向上させることが可能となり、この導光体を用いた照明装置における長手方向の照度の均一化を図るとともに、紙葉類の印刷パターン読取装置における読み取り精度の向上も図ることが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
この発明の各実施の形態について、図面を参照して説明する。なお、以下で参照する書各実施の形態においては、同一またはそれに相当する部材には、同じ番号を付し、重複する説明は繰り返さない場合がある。
【0012】
(実施の形態1)
以下、実施の形態1における印刷パターン読取装置10Aの構成について図を参照しながら説明する。
【0013】
(印刷パターン読取装置の構成)
図1は、本発明の実施の形態1における印刷パターン読取装置の構成の一例を概略的に示す断面図である。図1を参照して、本実施の形態の印刷パターン読取装置10Aは、原稿7の一方面側に所定の距離を隔てて配置され、照明装置1Aと、レンズアレイ2と、基板4上に配置された受光素子3と、保護ガラス6と、これらを支持する筐体5とを有している。
【0014】
受光素子3の材質は特に規定されるものではなく、アモルファスシリコン、結晶シリコン、CdS、CdSeなどを含むフォトダイオードやフォトトランジスタを配置したもの、またCCD(Charge Coupled Device)リニアイメージセンサであってもよい。さらに、フォトダイオードやフォトトランジスタと駆動回路やアンプ回路とを一体としたICを複数個並べた、いわゆるマルチチップ方式のリニアイメージセンサを用いることもできる。
【0015】
また、必要に応じて基板4上にドライブICやアンプ回路などの電気回路、あるいは信号を外部に取り出すためのコネクタなどを実装することもできる。
【0016】
図2は、図1中の受光素子を説明するためのブロック図である。さらに図2のブロック図に示すように基板4上に、A/Dコンバータ、各種補正回路、画像処理回路、ラインメモリ、I/O制御回路などを同時に実装して、デジタル信号を外部に取り出すこともできる。
【0017】
レンズアレイ2は原稿面で散乱された光を受光素子3に等倍で結像する。レンズアレイ2として、セルフォックレンズアレイ(R)(日本板硝子製)などのロッドレンズアレイを用いることもできる。
【0018】
保護ガラス6は必ずしも本発明に必要ではなく省略することもできる。しかし、レンズアレイ2や照明装置1Aを、使用中のごみの飛散や傷つきから保護するために、保護ガラス6を設置することが望ましい。また、保護ガラス6の材質は、ガラスにこだわらず、たとえば、アクリルやポリカーボネートといった透明の樹脂に必要に応じて表面にハードコートを施した部材であってもよい。
【0019】
(照明装置1Aの構成)
図3および図4は、図1の印刷パターン読取装置に用いられる照明装置の構成を示す斜視図および導光体の斜視図である。図2および図3を参照して、照明装置1Aは、長手方向に延びる導光体12Aと、長手方向の両端部に設けられた光源ユニット13,13と、導光体12を保持するためのカバー14とを有している。
【0020】
導光体12Aはアクリルやポリカーボネートなどの光透過性の高い樹脂、あるいは光学ガラスで形成される。特に光源として紫外波長を用いる場合にはフッ素系樹脂あるいはシクロオレフィン系樹脂が好ましい。
【0021】
導光体12Aは、導光体本体120Aと、この導光体本体120Aの端面120fを含み、この端面120fは、導光体本体120Aが延びる長手方向の両端に形成されている。両端面120fの近傍にはそれぞれ、光源ユニット13が設けられている。2つの光源ユニット13は、同一のものであっても良いし、別のものであっても良い。たとえば、一方の光源ユニット13と他方の光源ユニット13とに発光波長の異なるLED(Light Emitting Diode:発光ダイオード)を設置すれば、複数の波長を同時にあるいは切り替えて使用することができる。
【0022】
また、光源ユニット13に、異なる発光波長を有する複数の発光素子を含み、異なる発光波長を順次切り替えて点灯させて使用することもできる。また、異なる発光波長を有する複数の発光素子のうち、少なくとも一種類は近赤外波長を主波長とするLEDを用いることもできる。
【0023】
なお、図3中に示す構成に限らず、光源ユニット13は、導光体12Aが延びる長手方向の一方端にのみ配置されても良い。光源ユニット13は、導光体12Aの長手方向の少なくとも一方の端面付近に配置される。
【0024】
(導光体12Aの具体的構成)
次に、図5および図6を参照して、導光体12Aの具体的構成について説明する。なお、図5は、図4中V−V線矢視断面を示し、図6は、図4中のVIで囲まれる領域の図であり、(A)は部分拡大図、(B)は長手方向に沿った(A)中のB線矢視断面図である。
【0025】
導光体12Aは、長手方向に延びる導光体本体120Aを備え、導光体本体120Aは、アクリルやポリカーボネートなどの光透過性の高い樹脂、または光学ガラスで形成されている。特に光源として紫外波長を用いる場合には、導光体本体120Aとして、フッ素系樹脂あるいはシクロオレフィン系樹脂が用いられることが好ましい。
【0026】
図5に示すように、導光体本体120Aは、光出射面120aと、この光出射面120aに対して平行に配置され、光拡散パターン120eが設けられる対向面120gとを含んでいる。この光拡散パターン120eは、複数の楔状の溝2aにより構成されている。
【0027】
(導光体本体120Aの断面形状)
本実施の形態における導光体本体120Aの具体的な断面形状は、図5に示すように、光出射面120aと鋭角(α)をなす側面120b、この側面120bに対して平行に配置される側面120d、側面120bおよび側面120dに対して直交する側面120cを有し、光出射面120aが傾斜した台形形状を有している。本実施の形態において、鋭角(α)の一例としては、45度である。
【0028】
側面120bには、導光体本体120Aの長手方向に延びる断面が三角形状の凹部溝121が設けられ、この凹部溝121の一方の側面が、光出射面120aに対して平行に配置される対向面120gを構成し、この対向面120gに光拡散パターン120eが設けられている。また、光拡散パターン120eは、光出射面120aの一端c1から延びる法線n1と、光出射面120aの他端c2から延びる法線n2とによって挟まれる領域に位置する対向面120gに設けられている。なお、凹部溝121の形状として、三角形状を示しているが、光出射面120aに対して平行に配置される対向面120gが形成される溝であれば、溝の断面形状は三角形に限定されない。
【0029】
(光拡散パターン120e)
図5に示すように、光拡散パターン120eは、導光体本体120Aの対向面120g表面に形成された複数の楔状の溝2aにより構成されている。この複数の楔状の溝2aの各々は、長手方向に一直線状に整列するように配置され、導光体本体120Aの長手方向に直交する方向(短手方向)に延びるよう形成されており、短手方向に互いに同じ長さを有している。
【0030】
また、複数の楔状の溝2aは、図6(B)に示すように断面がたとえば二等辺三角形状を有し、その深さ(D1)はすべて均一となるように設けられている。また複数の楔状の溝2aの各開口幅(W1)もすべて均一となるように設けられている。溝2aの深さ(D1)は、100μm〜140μmであり、溝2aの開口幅(W1)はたとえば70μmである。
【0031】
また複数の楔状の溝2aの各々は同じピッチで形成されている。溝2a同士のピッチは好ましくは受光素子同士のピッチ以下であり、より好ましくは受光素子同士のピッチの1/4以下である。受光素子同士のピッチはたとえば500μmであり、溝2a同士のピッチはたとえば100μmである。
【0032】
以上、本実施の形態における印刷パターン読取装置10Aによれば、複数の楔状の溝2aのそれぞれが上記のように構成されているため、導光体12Aの端面120fから入射された光は端部におけるよりも中央部においてより拡散されるとともに、光を光出射面120aに向けて反射させられる。これにより、図5中の矢印で示すように、導光体12Aの長手方向の全体において紙葉類に照射される光をほぼ一定とすることができるため、照度むらを無くすことができる。
【0033】
その結果、光出射面120aから出射される光の照度を向上させることが可能となり、この導光体12Aを用いた照明装置における長手方向の照度の均一化を図るとともに、紙葉類の印刷パターン読取装置における読み取り精度の向上を図ることができる。
【0034】
(実施の形態2)
以下、実施の形態2における印刷パターン読取装置10Bの構成について、図7および図8を参照して説明する。図7は、本発明の実施の形態2における印刷パターン読取装置の構成の一例を概略的に示す断面図であり、図8は、導光体本体120Bの構造を示す断面図である。
【0035】
本実施の形態における印刷パターン読取装置10Bの基本的構成は、上記実施の形態1における印刷パターン読取装置10Aと同じである。相違点は、上記実施の形態1における印刷パターン読取装置10Aは、導光体12Aの断面の長手方向を原稿7の平面に対して並行に配置した構成について説明したが、図7に示すように、本実施の形態における印刷パターン読取装置10Bにおいては、導光体12Bの断面の長手方向を原稿7の平面に対して垂直に配置する構成を採用している。この構成を採用することで、鉛直方向には大きくなるものの、平面的に見た場合の照明装置の大きさを小さくすることができる。
【0036】
(導光体本体120Bの断面形状)
図8を参照して、照明装置1Bに用いられる導光体12Bの具体的構成について説明する。導光体12Bは、実施の形態1における導光体12Aと同様に長手方向に延びる導光体本体120Bを備えている。
【0037】
この導光体本体120Bは、光出射面120aと鋭角(α)をなす側面120b、この側面120bに対して平行に配置される側面120d、側面120bおよび側面120dに対して直交する側面120cを有し、光出射面120aが傾斜した台形形状を有している。本実施の形態において、鋭角(α)の一例は、45度である。
【0038】
側面120bには、実施の形態1における導光体本体120Aの場合と同様に、導光体本体の長手方向に延びる断面が三角形状の凹部溝121が設けられ、この凹部溝121の一方の側面が、光出射面120aに対して平行に配置される対向面120gを構成し、この対向面120gに光拡散パターン120eが設けられている。
【0039】
光拡散パターン120eは、光出射面120aの一端c1から延びる法線n1と、光出射面120aの他端c2から延びる法線n2とによって挟まれる領域に位置する対向面120gに設けられている。なお、凹部溝121の形状として、三角形状を示しているが、光出射面120aに対して平行に配置される対向面120gが形成される溝であれば、溝の断面形状は三角形に限定されない。
【0040】
本実施の形態における印刷パターン読取装置10Bにおいても、光出射面120aに対して平行に配置される対向面120gに光拡散パターン120eが設けられていることにより、導光体の端面から入射された光は端部におけるよりも中央部においてより拡散されるとともに、光出射面120aに向けて反射させられる。これにより、導光体の長手方向の全体において紙葉類に照射される光をほぼ一定とすることができるため、照度むらを無くすことができる。
【0041】
その結果、光出射面120aから出射される光の照度を向上させることが可能となり、この導光体本体120Bを用いた照明装置における長手方向の照度の均一化を図るとともに、紙葉類の印刷パターン読取装置における読み取り精度の向上を図ることができる。
【0042】
また、導光体本体として図5および図8に示す台形形状に代わり、図9に示すようような平行四辺形の断面形状を有する導光体本体120Dを採用することも可能である。この導光体本体120Dも、光出射面120aに対して平行に配置される対向面120gを有し、この対向面120gに光拡散パターン120eが設けられている。
【0043】
また、光拡散パターン120eは、光出射面120aの一端c1から延びる法線n1と、光出射面120aの他端c2から延びる法線n2とによって挟まれる領域に位置する対向面120gに設けられている。
【0044】
今回開示された各実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【図面の簡単な説明】
【0045】
【図1】本発明の実施の形態1における印刷パターン読取装置の構成の一例を概略的に示す断面図である。
【図2】図1中の受光素子を説明するためのブロック図である。
【図3】本発明の実施の形態1における印刷パターン読取装置に用いられる照明装置の構成を示す斜視図である。
【図4】本発明の実施の形態1における印刷パターン読取装置に用いられる導光体の斜視図である。
【図5】図4中V−V線矢視断面図である。
【図6】図4中のVIで囲まれる領域の図であり、(A)は部分拡大図、(B)は長手方向に沿った断面図である。
【図7】本発明の実施の形態2における印刷パターン読取装置の構成の一例を概略的に示す断面図である。
【図8】本発明の実施の形態2における導光体本体の構造を示す断面図である。
【図9】本発明の他の実施の形態における導光体本体の構造を示す断面図である。
【図10】背景技術における紙葉類の認識装置の証明装置に採用される導光体を示す斜視図である。
【図11】背景技術における紙葉類の認識装置の証明装置に採用される導光体の断面構造を示す図である。
【図12】背景技術における紙葉類の認識装置の証明装置に採用される導光体の断面構造を示す他の図である。
【符号の説明】
【0046】
1A,1B 照明装置、2 レンズアレイ、2a 楔状の溝、3 受光素子、4 基板、5 筐体、6 保護ガラス、7 原稿、10A,10B 印刷パターン読取装置、12A,12B 導光体、13 光源ユニット、14 カバー、120A,120B,120D 導光体本体、120a 光出射面、120b,120d 側面、120g 対向面、120e 光拡散パターン、120f 端面、121 凹部溝。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
紙葉類の印刷パターン読取装置の照明装置に採用される導光体であって、
当該導光体は、長手方向に延びる導光体本体を備え、
前記導光体本体は、光出射面と、前記光出射面と鋭角をなす側面を有し、
前記側面には、前記導光体本体の長手方向に延びる凹部溝が設けられ、前記凹部溝内に、前記光出射面に対して平行に配置され、前記光出射面の一端から延びる法線と、前記光出射面の他端から延びる法線とによって挟まれる領域に位置し、光拡散パターンが設けられる対向面を有し、
前記光拡散パターンは、複数の楔状の溝により構成されるとともに、前記複数の楔状の溝の各々は、前記導光体本体の長手方向の直交方向に同じ長さを有し、かつ、長手方向に一直線状に整列されている、導光体。
【請求項2】
前記鋭角は、45度である、請求項1に記載の導光体。
【請求項3】
基板上に受光素子を配し、照明装置により照射された光を紙葉類に反射させてこの反射光をレンズアレイを通して前記受光素子に導き、印刷パターンを読み取る、紙葉類の印刷パターン読取装置であって、
前記照明装置は、
請求項1または請求項2に記載の導光体と、
前記導光体の少なくとも一方の端面付近に配置された光源と、
を備える、紙葉類の印刷パターン読取装置。
【請求項4】
前記光源は、異なる発光波長を有する複数の発光素子を含み、異なる発光波長を順次切り替えて点灯させることを特徴とする、請求項3に記載の紙葉類の印刷パターン読取装置。
【請求項5】
前記異なる発光波長を有する複数の発光素子のうち、少なくとも一種類は近赤外波長を主波長とするLEDであることを特徴とする、請求項4に記載の紙葉類の印刷パターン読取装置。
【請求項1】
紙葉類の印刷パターン読取装置の照明装置に採用される導光体であって、
当該導光体は、長手方向に延びる導光体本体を備え、
前記導光体本体は、光出射面と、前記光出射面と鋭角をなす側面を有し、
前記側面には、前記導光体本体の長手方向に延びる凹部溝が設けられ、前記凹部溝内に、前記光出射面に対して平行に配置され、前記光出射面の一端から延びる法線と、前記光出射面の他端から延びる法線とによって挟まれる領域に位置し、光拡散パターンが設けられる対向面を有し、
前記光拡散パターンは、複数の楔状の溝により構成されるとともに、前記複数の楔状の溝の各々は、前記導光体本体の長手方向の直交方向に同じ長さを有し、かつ、長手方向に一直線状に整列されている、導光体。
【請求項2】
前記鋭角は、45度である、請求項1に記載の導光体。
【請求項3】
基板上に受光素子を配し、照明装置により照射された光を紙葉類に反射させてこの反射光をレンズアレイを通して前記受光素子に導き、印刷パターンを読み取る、紙葉類の印刷パターン読取装置であって、
前記照明装置は、
請求項1または請求項2に記載の導光体と、
前記導光体の少なくとも一方の端面付近に配置された光源と、
を備える、紙葉類の印刷パターン読取装置。
【請求項4】
前記光源は、異なる発光波長を有する複数の発光素子を含み、異なる発光波長を順次切り替えて点灯させることを特徴とする、請求項3に記載の紙葉類の印刷パターン読取装置。
【請求項5】
前記異なる発光波長を有する複数の発光素子のうち、少なくとも一種類は近赤外波長を主波長とするLEDであることを特徴とする、請求項4に記載の紙葉類の印刷パターン読取装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【公開番号】特開2009−246743(P2009−246743A)
【公開日】平成21年10月22日(2009.10.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−91791(P2008−91791)
【出願日】平成20年3月31日(2008.3.31)
【出願人】(000000941)株式会社カネカ (3,932)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成21年10月22日(2009.10.22)
【国際特許分類】
【出願日】平成20年3月31日(2008.3.31)
【出願人】(000000941)株式会社カネカ (3,932)
【Fターム(参考)】
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