説明

導電ロールの製造方法、導電ロール、画像形成装置およびプロセスカートリッジ

【課題】軸方向端部に発生する突起の高さ(研削面を基準とした場合の高さ)を抑制する。
【解決手段】導電性支持体2上に、MD1硬度が45°以下のゴム基材層4を形成する工程と、ゴム基材層4よりも幅が短い研削部材を用い、ゴム基材層4が形成された導電性支持体2を回転させ且つ研削部材をゴム基材層4に押し当てつつ研削部材を軸方向に移動させて、ゴム基材層4の外周表面を研削し成形する工程と、研削部材がゴム基材層4の端部に到達した後、下記(条件1−1)および(条件1−2)を満たす傾斜T1を、研削部材によって形成する工程と、を有する導電ロールの製造方法。
(条件1−1)軸方向に対する角度θ1が2°以上90°未満
(条件1−2)軸方向の外側に向かって径が小さくなる

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は導電ロールの製造方法、導電ロール、画像形成装置およびプロセスカートリッジに関する。
【背景技術】
【0002】
電子写真方式を利用した画像形成装置は、像保持体(例えば電子写真感光体)上に電荷を形成し、画像信号を変調したレーザー等により静電潜像を形成した後、帯電したトナーで前記静電潜像を現像してトナー像とする。そして、前記トナー像を、中間転写体を介して、または直接記録媒体に静電的に転写することにより、転写画像が得られる。
上述のごとく、電子写真方式を利用した画像形成装置では、像保持体上に電荷を形成する帯電処理が行われている。この帯電処理を行う帯電部材の一つして、接触式の導電ロールが用いられている。
【0003】
ここで、上記接触式の導電ロールとして、芯金(導電性支持体)上に弾性層(ゴム基材層)を形成し、その表面をコートしてなる導電ロールであって、弾性層の端部外径が外側に向かって直線的に減少しており、この端部と面長部のなす外角が10°以上30°以下である導電ロールが開示されている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平8−160714号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の第1実施形態においては、傾斜T1形成工程において軸方向に対する角度θ1が2°以上90°未満で軸方向の外側に向かって径が小さくなる傾斜T1を研削部材による研削によって形成しない場合と比較して、軸方向端部に発生する突起の高さ(研削面を基準とした場合の高さ)を抑制することを目的とする。
また、第2実施形態においては、成形および傾斜T1形成工程において軸方向に対する角度θ1が2°以上90°未満で軸方向の外側に向かって径が小さくなる傾斜T1を形成しない場合と比較して、軸方向端部に発生する突起の高さ(研削面を基準とした場合の高さ)を抑制することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題は、以下の手段により解決される。即ち、
請求項1に係る発明は、
円筒状の導電性支持体上に、MD1硬度が45°以下の導電性のゴム基材層を形成するゴム基材層形成工程と、
前記ゴム基材層の軸方向長さよりも幅が短い研削面を有する研削部材を用い、前記ゴム基材層が形成された前記導電性支持体を前記研削部材に対し相対的に回転させ且つ前記研削部材の前記研削面を前記ゴム基材層の外周表面に押し当てつつ前記研削部材を前記導電性支持体の軸方向に相対的に移動させて、前記ゴム基材層の外周表面を研削し成形する成形工程と、
前記研削部材が前記ゴム基材層の軸方向の端部5mm以内の領域に到達した後、下記(条件1−1)および(条件1−2)を満たす傾斜T1を、前記研削部材による研削によって前記端部5mm以内の領域に形成する傾斜T1形成工程と、
を有する導電ロールの製造方法である。
(条件1−1)軸方向に対する角度θ1が2°以上90°未満
(条件1−2)軸方向の外側に向かって径が小さくなる
【0007】
請求項2に係る発明は、
前記成形工程より前に、前記ゴム基材層の前記傾斜T1が形成される部分よりも軸方向の外側の領域に、下記(条件2−1)および(条件2−2)を満たす傾斜T2を形成する傾斜T2形成工程を有し、
且つ前記傾斜T1形成工程において形成される前記傾斜T1の軸方向に対する角度θ1が前記傾斜T2の軸方向に対する角度θ2未満である請求項1に記載の導電ロールの製造方法である。
(条件2−1)軸方向に対する角度θ2が12°以上45°以下
(条件2−2)軸方向の外側に向かって径が小さくなる
【0008】
請求項3に係る発明は、
円筒状の導電性支持体上に、MD1硬度が45°以下の導電性のゴム基材層を形成するゴム基材層形成工程と、
前記ゴム基材層の軸方向長さよりも幅が長く且つ前記ゴム基材層の軸方向の端部5mm以内の領域に下記(条件1−1)および(条件1−2)を満たす傾斜T1を形成し得る研削面を有する研削部材を用い、前記ゴム基材層が形成された前記導電性支持体を前記研削部材に対し相対的に回転させつつ前記研削部材の前記研削面を前記ゴム基材層の外周表面に押し当てて、前記ゴム基材層の外周表面を研削して成形し且つ前記ゴム基材層の前記端部5mm以内の領域に前記傾斜T1を形成する成形および傾斜T1形成工程と、
を有する導電ロールの製造方法である。
(条件1−1)軸方向に対する角度θ1が2°以上90°未満
(条件1−2)軸方向の外側に向かって径が小さくなる
【0009】
請求項4に係る発明は、
前記成形および傾斜T1形成工程より前に、前記ゴム基材層の前記傾斜T1が形成される部分よりも軸方向の外側の領域に、下記(条件2−1)および(条件2−2)を満たす傾斜T2を形成する傾斜T2形成工程を有し、
且つ前記成形および傾斜T1形成工程において形成される前記傾斜T1の軸方向に対する角度θ1が前記傾斜T2の軸方向に対する角度θ2未満である請求項3に記載の導電ロールの製造方法である。
(条件2−1)軸方向に対する角度θ2が12°以上45°以下
(条件2−2)軸方向の外側に向かって径が小さくなる
【0010】
請求項5に係る発明は、
前記傾斜T1の軸方向に対する角度θ1が40°以下である請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載の導電ロールの製造方法である。
【0011】
請求項6に係る発明は、
請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載の製造方法により製造された導電ロールである。
【0012】
請求項7に係る発明は、
像保持体と、
請求項6に記載の導電ロールを備え、該導電ロールを前記像保持体に接触させて該像保持体表面を帯電させる帯電装置と、
帯電された前記像保持体の表面に静電潜像を形成する潜像形成装置と、
前記像保持体の表面に形成された前記静電潜像をトナーにより現像してトナー像を形成する現像装置と、
前記像保持体の表面に形成された前記トナー像を記録媒体に転写する転写装置と、
を有する画像形成装置である。
【0013】
請求項8に係る発明は、
請求項6に記載の導電ロールを備え、該導電ロールを像保持体に接触させて該像保持体表面を帯電させる帯電装置を少なくとも有し、画像形成装置に対して着脱自在であるプロセスカートリッジ。
【発明の効果】
【0014】
請求項1に係る発明によれば、傾斜T1形成工程において軸方向に対する角度θ1が2°以上90°未満で軸方向の外側に向かって径が小さくなる傾斜T1を研削部材による研削によって形成しない場合と比較して、軸方向端部に発生する突起の高さ(研削面を基準とした場合の高さ)が抑制される。
【0015】
請求項2に係る発明によれば、成形工程より前に傾斜T2形成工程を有しない場合と比較して、軸方向端部に発生する突起の高さ(研削面を基準とした場合の高さ)が抑制される。
【0016】
請求項3に係る発明によれば、成形および傾斜T1形成工程において軸方向に対する角度θ1が2°以上90°未満で軸方向の外側に向かって径が小さくなる傾斜T1を形成しない場合と比較して、軸方向端部に発生する突起の高さ(研削面を基準とした場合の高さ)が抑制される。
【0017】
請求項4に係る発明によれば、成形および傾斜T1形成工程より前に傾斜T2形成工程を有しない場合と比較して、軸方向端部に発生する突起の高さ(研削面を基準とした場合の高さ)が抑制される。
【0018】
請求項5に係る発明によれば、角度θ1が40°を超える場合と比較して、軸方向端部に発生する突起の高さ(研削面を基準とした場合の高さ)が抑制される。
【0019】
請求項6に係る発明によれば、軸方向に対する角度θ1が2°以上90°未満で軸方向の外側に向かって径が小さくなる傾斜T1を形成しない製造方法によって製造された場合と比較して、軸方向端部における突起の高さ(研削面を基準とした場合の高さ)が抑制される。
【0020】
請求項7に係る発明によれば、軸方向に対する角度θ1が2°以上90°未満で軸方向の外側に向かって径が小さくなる傾斜T1を形成しない製造方法によって製造された導電ロールを用いた場合と比較して、画質濃度ムラの発生が抑制される。
【0021】
請求項6に係る発明によれば、軸方向に対する角度θ1が2°以上90°未満で軸方向の外側に向かって径が小さくなる傾斜T1を形成しない製造方法によって製造された導電ロールを用いた場合と比較して、画質濃度ムラの発生が抑制される。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】第1実施形態に係る導電ロールの製造方法によって製造された導電ロールの構成を示す模式断面図である。
【図2】第1実施形態に係る導電ロールの製造方法の一工程を説明するための断面図である。
【図3】第1実施形態に係る導電ロールの製造方法の一工程を説明するための断面図である。
【図4】第1実施形態に係る導電ロールの製造方法によって発生した突起を説明するための断面図である。
【図5】第1実施形態に係る導電ロールの製造方法において傾斜T2形成工程を有する場合の、製造された導電ロールの構成を示す模式断面図である。
【図6】第1実施形態に係る導電ロールの製造方法において傾斜T2形成工程を有する場合の一工程を説明するための断面図である。
【図7】第1実施形態に係る導電ロールの製造方法において傾斜T2形成工程を有する場合の一工程を説明するための断面図である。
【図8】第1実施形態に係る導電ロールの製造方法において傾斜T2形成工程を有する場合の一工程を説明するための断面図である。
【図9】第1実施形態に係る導電ロールの製造方法において傾斜T2形成工程を有する場合の、発生した突起を説明するための断面図である。
【図10】第2実施形態に係る導電ロールの製造方法の一工程を説明するための断面図である。
【図11】第2実施形態に係る導電ロールの製造方法によって発生した突起を説明するための断面図である。
【図12】第2実施形態に係る導電ロールの製造方法において傾斜T2形成工程を有する場合の一工程を説明するための断面図である。
【図13】第2実施形態に係る導電ロールの製造方法において傾斜T2形成工程を有する場合の、発生した突起を説明するための断面図である。
【図14】本実施形態においてクラウン形状の研削面を有する導電ロールを示す構成図である。
【図15】本実施形態に係るプロセスカートリッジの一例を示す模式断面図である。
【図16】本実施形態に係る画像形成装置の一例を示す模式断面図である。
【図17】従来における導電ロールの製造方法の一工程を説明するための断面図である。
【図18】従来における導電ロールの製造方法によって発生した突起を説明するための断面図である。
【図19】従来における導電ロールの製造方法の一工程を説明するための断面図である。
【図20】従来における導電ロールの製造方法の一工程を説明するための断面図である。
【図21】従来における導電ロールの製造方法によって発生した突起を説明するための断面図である。
【図22】第1実施形態に係る導電ロールの製造方法の別の態様における一工程を説明するための断面図である。
【図23】第1実施形態に係る導電ロールの製造方法の別の態様における一工程を説明するための断面図である。
【図24】第1実施形態に係る導電ロールの製造方法の別の態様における一工程を説明するための断面図である。
【図25】第1実施形態に係る導電ロールの製造方法の別の態様における一工程を説明するための断面図である。
【図26】第1実施形態に係る導電ロールの製造方法の別の態様によって発生した突起を説明するための断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下、本発明の実施形態について詳細に説明する。
【0024】
<導電ロールの製造方法>
(第1実施形態に係る導電ロールの製造方法)
まず、ゴム基材層の軸方向長さよりも幅が短い研削面を有する研削部材を用いた、第1実施形態に係る導電ロールの製造方法について説明する。
【0025】
第1実施形態に係る導電ロールの製造方法は、円筒状の導電性支持体上に、MD1硬度が45°以下の導電性のゴム基材層を形成するゴム基材層形成工程と、前記ゴム基材層の軸方向長さよりも幅が短い研削面を有する研削部材を用い、前記ゴム基材層が形成された前記導電性支持体を前記研削部材に対し相対的に回転させ且つ前記研削部材の前記研削面を前記ゴム基材層の外周表面に押し当てつつ前記研削部材を前記導電性支持体の軸方向に相対的に移動させて、前記ゴム基材層の外周表面を研削し成形する成形工程と、前記研削部材が前記ゴム基材層の軸方向の端部5mm以内の領域に到達した後、下記(条件1−1)および(条件1−2)を満たす傾斜T1を、前記研削部材による研削によって前記端部5mm以内の領域に形成する傾斜T1形成工程と、を有する。
(条件1−1)軸方向に対する角度θ1が2°以上90°未満
(条件1−2)軸方向の外側に向かって径が小さくなる
【0026】
・第1実施形態によって製造される導電ロールの構成
まず、第1実施形態に係る導電ロールの製造方法によって製造される、本実施形態に係る導電ロールの一例を図1に示す。図1は、該導電ロールの軸方向における一端側を示す断面図である。
上記導電ロールは、図1に示すごとく、前記ゴム基材層形成工程において形成されたMD1硬度が45°以下と硬度が低いゴム基材層4を、導電性支持体2上に備えている。該ゴム基材層4の外周は、前記成形工程においてゴム基材層4の軸方向長さよりも幅が短い研削面を有する研削部材によって研削された研削面6として成形されている。またゴム基材層4の軸方向端部には、前記傾斜T1形成工程において形成され、(条件1−1)軸方向に対する角度θ1が2°以上90°未満であり、且つ(条件1−2)軸方向の外側に向かって径が小さくなる傾斜T1を有する。
次いで、第1実施形態に係る導電ロールの製造方法の各工程について説明する。
【0027】
・ゴム基材層形成工程
第1実施形態に係る導電ロールの製造方法においては、まず円筒状の導電性支持体2上に、MD1硬度が45°以下の導電性のゴム基材層4を形成する。該導電性支持体2およびゴム基材層4の詳細については後に詳述する。
【0028】
・成形工程
次いで、ゴム基材層4の外周面を研削して成形する。
ここで図2は、ゴム基材層4の軸方向長さよりも幅が短い研削面を有する研削部材10を用いて、導電性支持体2上に形成されたゴム基材層4の外周を研削する場合について説明するための断面図である。図2に示すごとく、ゴム基材層4が形成された導電性支持体2を研削部材10に対し相対的に回転させ(図2では導電性支持体2を矢印A方向に回転させ)、且つ研削部材10の研削面をゴム基材層4の外周表面に押し当てつつ研削部材10を導電性支持体2の軸方向に相対的に移動させ(図2では研削部材10を矢印B方向に移動させ)て、ゴム基材層4の外周表面を研削し研削面6として成形する。
【0029】
尚、上記「相対的に回転させ」とは、導電性支持体2を軸方向を中心に回転させる場合のみならず、ゴム基材層4を有する導電性支持体2を回転させず且つ研削部材10を導電性支持体2の軸方向を中心にしてゴム基材層4の外周表面側を回転させる場合や、両者を逆方向に回転させる場合等も含むことを意味する。
また、上記「相対的に移動させ」とは、ゴム基材層4を有する導電性支持体2を軸方向に移動させずに研削部材10のみを軸方向に移動させる場合のみならず、研削部材10を軸方向に移動させずにゴム基材層4を有する導電性支持体2のみを軸方向に移動させる場合や、両者を軸方向において逆方向に移動させる場合等も含むことを意味する。
【0030】
・傾斜T1形成工程
研削部材10がゴム基材層4の軸方向の端部5mm以内の領域に到達した後、即ち傾斜T1を形成する領域に到達した後、前記(条件1−1)および(条件1−2)を満たす傾斜T1を、研削部材10による研削によって形成する。具体的には、まず図3に示すごとく、研削部材10の研削面が軸方向に対して前記角度θ1と同じ角度となるよう該研削部材10を傾け、次いで角度θ1の方向に移動させることによって傾斜T1を形成する。
【0031】
ここで、まず上記傾斜T1形成工程を有しない場合について説明する。
図17に示すごとく、前記成形工程に記載の方法と同様にして研削部材110を軸方向に移動させてゴム基材層104の端部に到達した際、該ゴム基材層104のMD1硬度が45°以下と低いため、ゴム基材層104に研削逃げが生じて軸方向の端部側に膨れ108’が発生する。この膨れ108’は研削部材110をゴム基材層104から離した後に解放されて、図18に示すごとく研削面106よりも更に外周側へ突出した突起108となって残る。
この外周側へ突出した突起108が存在する導電ロールを、例えば電子写真方式の画像形成装置において像保持体表面に接触して帯電させる帯電ロールとして用いた場合には、突起108の周辺部分において導電ロールと像保持体との間に空隙が発生する。この空隙部分においては、帯電が抑制されて帯電ムラが発生し、その結果形成される画像において画質濃度ムラが発生する。
【0032】
次いで、第1実施形態による効果について説明する。
第1実施形態に係る導電ロールの製造方法では、前述の通り研削部材10がゴム基材層4の軸方向の端部、即ち傾斜T1を形成する領域に到達した後、前記(条件1−1)および(条件1−2)を満たす傾斜T1を研削部材10による研削によって形成する。そのため、図3に示すごとく、研削部材10の移動方向端部におけるゴム基材層4に研削逃げが生じて膨れ8’が発生し、この膨れ8’が研削終了後、即ち研削部材10をゴム基材層4から離した後に解放されて突起8となって残っても、図4に示すごとく該突起8が生じる箇所は傾斜T1の端となる。従って、発生した突起8は、ゴム基材層4の外周面である研削面6よりも外周側への突出が抑制されるか、または研削面6よりも外周側へ突出していない突起8となる。つまり、軸方向端部に発生する突起8の高さ(研削面6を基準とした場合の高さ)が抑制される。
外周側へ突出していない突起8が存在する導電ロールを、例えば電子写真方式の画像形成装置において像保持体表面に接触して帯電させる帯電ロールとして用いた場合には、突起8によって生じる導電ロールと像保持体との間の空隙が抑制され、本来像保持体表面に接触させたい領域である研削面6と像保持体との良好なニップが形成される。
【0033】
尚、前記傾斜T1の軸方向に対する角度θ1は、更に2°以上40°以下であることが望ましい。
【0034】
次いで、第1実施形態に係る導電ロールの製造方法における変形例について説明する。第1実施形態に係る導電ロールの製造方法においては、前述のゴム基材層形成工程の後に実施される「成形工程」および「傾斜T1形成工程」として、以下の態様も挙げられる。
【0035】
・成形工程(変形例)
図22は、変形例におけるゴム基材層204の軸方向長さよりも幅が短い研削面を有する研削部材210を用いて、導電性支持体202上に形成されたゴム基材層204の外周を研削する場合について説明するための断面図である。図22に示すごとく、ゴム基材層204が形成された導電性支持体202を研削部材210に対し相対的に回転させ(図22では導電性支持体202を矢印A方向に回転させ)、且つ研削部材210の研削面をゴム基材層204の外周表面に押し当てつつ研削部材210を導電性支持体202の軸方向に相対的に移動させ(図22では研削部材210を矢印B方向に移動させ)て、ゴム基材層204の外周表面を研削し研削面206として成形する。
尚この際、本変形例では、ゴム基材層204の端部における傾斜T1を形成する領域(即ち端部5mm以内の領域)に達した後、研削を一旦中止してゴム基材層204から研削部材210を離してもよいし、図23に示すごとく、膨れ208’−1が生じるように末端まで研削を行ってもよい。末端まで研削を行った後研削を一旦中止してゴム基材層204から研削部材210を離すと、図24に示すごとく、ゴム基材層204の端部に突起208−1が発生する。
【0036】
・傾斜T1形成工程
研削部材210をゴム基材層204から一旦離した後、図24に示すごとく、軸方向の端部5mm以内の領域、即ち傾斜T1を形成する領域に向かって斜めに(導電性支持体210の軸方向に対して斜めに)進入するよう研削部材210を配置する。この際、研削部材210が進入する角度は、形成しようとする傾斜T1の角度に設定される。次いで、ゴム基材層204が形成された導電性支持体202を研削部材210に対し相対的に回転させ、且つ研削部材210の研削面をゴム基材層204の傾斜T1を形成する領域に押し当てつつ研削部材210を斜め方向に相対的に移動させて、前記(条件1−1)および(条件1−2)を満たす傾斜T1を、研削部材210による研削によって形成する。尚、本変形例の前記成形工程において発生した突起208−1は、この傾斜T1形成工程によって研削され除去される。
【0037】
上記変形例によって外周面の成形を行い且つ傾斜T1を形成する場合、前記第1実施形態によって製造された導電ロールと同様に、図25に示すごとく、研削部材210の移動方向端部におけるゴム基材層204に研削逃げが生じて膨れ208’−2が発生し、この膨れ208’−2が研削終了後、即ち研削部材210をゴム基材層204から離した後に解放されて突起208−2となって残る。しかし、図26に示すごとく該突起208−2が生じる箇所は傾斜T1の端となる。従って、発生した突起208−2は、ゴム基材層204の外周面である研削面206よりも外周側への突出が抑制されるか、または研削面206よりも外周側へ突出していない突起208−2となる。つまり、軸方向端部に発生する突起208−2の高さ(研削面206を基準とした場合の高さ)が抑制される。
【0038】
・傾斜T2形成工程
また第1実施形態においては、前記成形工程より前に、ゴム基材層の傾斜T1が形成される部分よりも軸方向の外側の領域に、下記(条件2−1)および(条件2−2)を満たす傾斜T2を形成する傾斜T2形成工程を有することが望ましい(尚、前記変形例においても、前記成形工程の前に傾斜T2形成工程を有することが望ましい)。また、該傾斜T2形成工程を有する場合には、前記傾斜T1形成工程において形成される傾斜T1の軸方向に対する角度θ1が傾斜T2の軸方向に対する角度θ2未満であることが望ましい。
(条件2−1)軸方向に対する角度θ2が12°以上45°以下
(条件2−2)軸方向の外側に向かって径が小さくなる
【0039】
ここで、上記傾斜T2形成工程を有する場合の第1実施形態に係る導電ロールの製造方法によって製造される、本実施形態に係る導電ロールの一例を図5に示す。図5は、該導電ロールの軸方向における一端側を示す断面図である。
上記導電ロールは、図5に示すごとく、前記ゴム基材層形成工程において形成されたMD1硬度が45°以下と硬度が低いゴム基材層24を、導電性支持体22上に備えている。該ゴム基材層24の外周は、前記成形工程においてゴム基材層24の軸方向長さよりも幅が短い研削面を有する研削部材によって研削された研削面26として成形されている。またゴム基材層24の軸方向端部には、前記成形工程よりも前に施される傾斜T2形成工程において形成され、軸方向に対する角度θ2が12°以上45°以下であり(条件2−1)、且つ軸方向の外側に向かって径が小さくなる(条件2−2)傾斜T2を有する。更に、ゴム基材層24の軸方向端部付近であって前記傾斜T2が形成されている領域よりも軸方向の内側には、前記傾斜T1形成工程において形成され、軸方向に対する角度θ1が2°以上90°未満であり(条件1−1)、軸方向の外側に向かって径が小さくなり(条件1−2)、更に角度θ1が前記角度θ2未満である傾斜T1を有する。
次いで、傾斜T2形成工程について説明する。
【0040】
傾斜T2形成工程は、既述の通り前記成形工程よりも前に施される。具体的な傾斜T2の形成方法としては、ゴム基材層形成工程において導電性支持体22上にゴム基材層24を形成する際に型を押し付けて傾斜T2を形成する方法や、前記ゴム基材層形成工程の後、前記成形工程の前に研削部材による研削によって傾斜T2を形成する方法、前記成型後に片刃ナイフで傾斜T2を形成する方法、傾斜T2を形成した筒状金型に未加硫ゴム材を射出する射出成型法などが挙げられる。
【0041】
次いで、第1実施形態において傾斜T2形成工程を有することによる効果について説明する。
傾斜T2を形成した後の前記成形工程では、図6に示す通り、ゴム基材層24が形成された導電性支持体22を研削部材30に対し相対的に回転させ(図6では導電性支持体22を矢印A方向に回転させ)、且つ研削部材30の研削面をゴム基材層24の外周表面に押し当てつつ研削部材30を導電性支持体22の軸方向に相対的に移動させ(図6では研削部材30を矢印B方向に移動させ)て、ゴム基材層24の外周表面を研削し研削面26として成形する。その後、図7に示すごとく、研削部材30がゴム基材層24の軸方向の端部、即ち傾斜T1を形成する領域(但し傾斜T2が形成されている領域よりも軸方向の内側)に到達した後、前記(条件1−1)および(条件1−2)を満たし且つ角度θ1が角度θ2未満である傾斜T1を、研削部材30による研削によって形成する。そのため、図8に示すごとく、研削部材30の移動方向端部におけるゴム基材層24に研削逃げが生じて膨れ28’が発生し、この膨れ28’が研削終了後、即ち研削部材30をゴム基材層24から離した後に解放されて突起28となって残っても、図9に示すごとく該突起28が生じる箇所は傾斜T1の端となる。従って、発生した突起28は、ゴム基材層24の外周面である研削面26よりも外周側への突出が抑制されるか、または研削面26よりも外周側へ突出していない突起28となる。つまり、軸方向端部に発生する突起28の高さ(研削面26を基準とした場合の高さ)が抑制される。
【0042】
さらに、傾斜T2が形成され、研削部材30の移動方向端部に該傾斜T2が存在していることにより、研削逃げがより抑制され前記膨れ28’がより抑制されて、前記突起28の高さが抑制される。
外周側へ突出しておらず且つ上記の通り高さが抑制された突起28が存在する導電ロールを、例えば電子写真方式の画像形成装置において像保持体表面に接触して帯電させる帯電ロールとして用いた場合には、突起28によって生じる導電ロールと像保持体との間の空隙が抑制され、本来像保持体表面に接触させたい領域である研削面26と像保持体との良好なニップが形成される。
【0043】
(第2実施形態に係る導電ロールの製造方法)
次いで、ゴム基材層の軸方向長さよりも幅が長い研削面を有する研削部材を用いた、第2実施形態に係る導電ロールの製造方法について説明する。
【0044】
第2実施形態に係る導電ロールの製造方法は、円筒状の導電性支持体上に、MD1硬度が45°以下の導電性のゴム基材層を形成するゴム基材層形成工程と、前記ゴム基材層の軸方向長さよりも幅が長く且つ前記ゴム基材層の軸方向の端部5mm以内の領域に下記(条件1−1)および(条件1−2)を満たす傾斜T1を形成し得る研削面を有する研削部材を用い、前記ゴム基材層が形成された前記導電性支持体を前記研削部材に対し相対的に回転させつつ前記研削部材の前記研削面を前記ゴム基材層の外周表面に押し当てて、前記ゴム基材層の外周表面を研削して成形し且つ前記ゴム基材層の前記端部5mm以内の領域に前記傾斜T1を形成する成形および傾斜T1形成工程と、を有する。
(条件1−1)軸方向に対する角度θ1が2°以上90°未満
(条件1−2)軸方向の外側に向かって径が小さくなる
【0045】
・第2実施形態によって製造される導電ロールの構成
第2実施形態に係る導電ロールの製造方法によって製造される、本実施形態に係る導電ロールの構成は、前記第1実施形態に係る導電ロールの製造方法によって製造される導電ロールと同様であり、その一例として図1に示す導電ロールの構成が挙げられる。
次いで、第2実施形態に係る導電ロールの製造方法の各工程について説明する。
【0046】
・ゴム基材層形成工程
第2実施形態に係る導電ロールの製造方法においては、前記第1実施形態に記載の方法と同様にして、円筒状の導電性支持体上に、MD1硬度が45°以下の導電性のゴム基材層を形成する。
【0047】
・成形および傾斜T1形成工程
次いで、ゴム基材層の外周面を研削して研削面を成形すると共に、ゴム基材層の端部に傾斜T1を形成する。
ここで図10は、ゴム基材層44の軸方向長さよりも幅が長く且つゴム基材層44の軸方向の端部5mm以内の領域に前記(条件1−1)および(条件1−2)を満たす傾斜T1を形成し得る研削面を有する研削部材50を用いて、導電性支持体42上に形成されたゴム基材層44の外周を研削する場合について説明するための断面図である。
図10に示すごとく、ゴム基材層44が形成された導電性支持体42を研削部材50に対し相対的に回転させ(図10では導電性支持体42を回転させ)、且つ研削部材50の研削面をゴム基材層44の外周表面に押し当てて、ゴム基材層44の外周表面を研削し研削面46として成形する。また、前記の通り研削部材50には前記の条件を満たす傾斜T1を形成し得る研削面が備えられているため、前記研削面46の成形と共に、傾斜T1が研削部材50による研削によって形成される。
【0048】
尚、上記「相対的に回転させ」とは、導電性支持体42を軸方向を中心に回転させる場合のみならず、ゴム基材層44を有する導電性支持体42を回転させず且つ研削部材50を導電性支持体42の軸方向を中心にしてゴム基材層44の外周表側を回転させる場合や、両者を逆方向に回転させる場合等も含むことを意味する。
【0049】
ここで、まず上記研削部材50が傾斜T1を形成し得る研削面を有しない場合について説明する。
図19に示すごとく、前記成形および傾斜T1形成工程に記載の方法と同様にしてゴム基材層144が形成された導電性支持体142を研削部材150に対し相対的に回転させ(図19では導電性支持体142を矢印A方向に回転させ)、且つ研削部材150の研削面をゴム基材層144の外周表面に押し当てて、ゴム基材層144の外周表面を研削し研削面146として成形する。この際、該ゴム基材層144のMD1硬度が45°以下と低いため、図20に示すごとくゴム基材層144に研削逃げが生じて軸方向の端部側に膨れ148’が発生する。この膨れ148’は研削部材150をゴム基材層144から離した後に解放されて、図21に示すごとく研削面146よりも更に外周側へ突出した突起148となって残る。
この外周側へ突出した突起148が存在する導電ロールを、例えば電子写真方式の画像形成装置において像保持体表面に接触して帯電させる帯電ロールとして用いた場合には、突起148の周辺部分において導電ロールと像保持体との間に空隙が発生する。この空隙部分においては、帯電が抑制されて帯電ムラが発生し、その結果形成される画像において画質濃度ムラが発生する。
【0050】
次いで、第2実施形態による効果について説明する。
第2実施形態に係る導電ロールの製造方法では、前述の通り前記(条件1−1)および(条件1−2)を満たす傾斜T1を形成し得る研削面が備えられた研削部材50を用いて研削により研削面46を成形しつつ、傾斜T1を形成する。そのため、図10に示すごとく、研削部材50の端部におけるゴム基材層44に研削逃げが生じて膨れ48’が発生し、この膨れ48’が研削終了後、即ち研削部材50をゴム基材層44から離した後に解放されて突起48となって残っても、図11に示すごとく該突起48が生じる箇所は傾斜T1の端となる。従って、発生した突起48は、ゴム基材層44の外周面である研削面46よりも外周側への突出が抑制されるか、または研削面46よりも外周側へ突出していない突起48となる。つまり、軸方向端部に発生する突起48の高さ(研削面46を基準とした場合の高さ)が抑制される。
外周側へ突出していない突起48が存在する導電ロールを、例えば電子写真方式の画像形成装置において像保持体表面に接触して帯電させる帯電ロールとして用いた場合には、突起48によって生じる導電ロールと像保持体との間の空隙が抑制され、本来像保持体表面に接触させたい領域である研削面46と像保持体との良好なニップが形成される。
【0051】
尚、前記傾斜T1の軸方向に対する角度θ1は、更に2°以上40°以下であることが望ましい。
【0052】
・傾斜T2形成工程
また第2実施形態においては、前記成形および傾斜T1形成工程より前に、ゴム基材層の傾斜T1が形成される部分よりも軸方向の外側の領域に、下記(条件2−1)および(条件2−2)を満たす傾斜T2を形成する傾斜T2形成工程を有することが望ましい。また、該傾斜T2形成工程を有する場合には、前記傾斜T1形成工程において形成される傾斜T1の軸方向に対する角度θ1が傾斜T2の軸方向に対する角度θ2未満であることが望ましい。
(条件2−1)軸方向に対する角度θ2が12°以上45°以下
(条件2−2)軸方向の外側に向かって径が小さくなる
【0053】
ここで、上記傾斜T2形成工程を有する場合の第2実施形態に係る導電ロールの製造方法によって製造される、本実施形態に係る導電ロールの構成は、傾斜T2形成工程を有する場合の前記第1実施形態に係る導電ロールの製造方法によって製造される導電ロールと同様であり、その一例として図5に示す導電ロールの構成が挙げられる。
次いで、傾斜T2形成工程について説明する。
【0054】
傾斜T2形成工程は、既述の通り前記成形および傾斜T1形成工程よりも前に施される。具体的な傾斜T2の形成方法としては、前記第1実施形態において挙げた各種方法が挙げられる。
【0055】
ここで、第2実施形態において傾斜T2形成工程を有することによる効果について説明する。
傾斜T2を形成した後の前記成形工程では、図12に示す通り、ゴム基材層64が形成された導電性支持体62を研削部材70に対し相対的に回転させ(図12では導電性支持体62を回転させ)、且つ研削部材70の研削面をゴム基材層64の外周表面に押し当てて、ゴム基材層64の外周表面を研削し研削面66として成形する。また、前記の通り研削部材70には前記の条件を満たす傾斜T1を形成し得る研削面が備えられているため、前記研削面66の成形と共に、傾斜T1が研削部材70による研削によって形成される。そのため、図12に示すごとく、研削部材70の端部におけるゴム基材層64に研削逃げが生じて膨れ68’が発生し、この膨れ68’が研削終了後、即ち研削部材70をゴム基材層64から離した後に解放されて突起68となって残っても、図13に示すごとく該突起68が生じる箇所は傾斜T1の端となる。従って、発生した突起68は、ゴム基材層64の外周面である研削面66よりも外周側への突出が抑制されるか、または研削面66よりも外周側へ突出していない突起68となる。つまり、軸方向端部に発生する突起68の高さ(研削面66を基準とした場合の高さ)が抑制される。
【0056】
さらに、傾斜T2が形成され、研削部材70の端部に該傾斜T2が存在していることにより、研削逃げがより抑制され前記膨れ68’がより抑制されて、前記突起68の高さが抑制される。
外周側へ突出しておらず且つ上記の通り高さが抑制された突起68が存在する導電ロールを、例えば電子写真方式の画像形成装置において像保持体表面に接触して帯電させる帯電ロールとして用いた場合には、突起68によって生じる導電ロールと像保持体との間の空隙が抑制され、本来像保持体表面に接触させたい領域である研削面66と像保持体との良好なニップが形成される。
【0057】
尚、上記においては、第1実施形態および第2実施形態に係る導電ロールの製造方法によって製造される導電ロールとして、研削面が導電性支持体2の軸方向と平行な場合について説明したが、必ずしもこれに限定されるものではない。例えば、図14に示すごとく導電性支持体2上のゴム基材層4における研削面6が、クラウン状に研削され成形された態様であってもよい。
【0058】
ついで、本実施形態の製造方法によって製造される導電ロール(即ち、本実施形態に係る導電ロール)の構成について説明する。
【0059】
導電ロールの構成は、前述の通り、少なくとも導電性支持体表面にゴム基材層が設けられたものであり、また必要に応じて導電性支持体とゴム基材層との間に接着剤層を介してもかまわない。
ここで、上記導電性支持体における「導電性」および導電ロールにおける「導電」とは、体積抵抗率が1013Ω・cm未満である性質を指し、さらに「絶縁性」とは、体積抵抗率が1013Ω・cm以上である性質を指す。
【0060】
導電性支持体は、導電ロールの電極および支持部材として機能するもので、例えば、アルミニウム、銅合金、ステンレス鋼等の金属または合金;クロム、ニッケル等で鍍金処理を施した鉄;導電性の樹脂;などの導電性の材質で構成される。
【0061】
ゴム基材層は、前述の通りMD1硬度が45°以下である。尚、上記MD1硬度は、以下の方法により測定される。
測定装置:高分子計器株式会社製 MD-1 capa type−A
測定条件:測定モードはノーマルモード、タイマーは2秒値、測定個所はゴム両端部から20mmと中央部の計3箇所を測定、硬度算出は測定個所3箇所の平均値とした。
本明細書に記載の数値は、上記方法によって測定されたものである。
【0062】
このゴム基材層は、例えば、ゴム材中に導電剤を分散させることによって形成される。ゴム材としては、イソプレンゴム、クロロプレンゴム、エピクロルヒドリンゴム、ブチルゴム、ポリウレタン、シリコーンゴム、フッ素ゴム、スチレン−ブタジエンゴム、ブタジエンゴム、ニトリルゴム、エチレンプロピレンゴム、エピクロルヒドリン−エチレンオキシド共重合ゴム、エピクロルヒドリン−エチレンオキシド−アリルグリシジルエーテル共重合ゴム、エチレン−プロピレン−ジエン3元共重合ゴム(EPDM)、アクリロニトリル−ブタジエン共重合ゴム(NBR)、天然ゴム等、およびこれらのブレンドゴムが挙げられる。これらの中でも、ポリウレタン、シリコーンゴム、EPDM、エピクロルヒドリン−エチレンオキシド共重合ゴム、エピクロルヒドリン−エチレンオキシド−アリルグリシジルエーテル共重合ゴム、NBRおよびこれらのブレンドゴムが望ましく用いられる。
特に、ゴム基材層では、これらのゴム材は発泡したものであっても無発泡のものであってもよい。
【0063】
上記のゴム材に分散させる導電剤としては、電子導電剤やイオン導電剤が用いられる。 電子導電剤の例としては、ケッチェンブラック、アセチレンブラック等のカーボンブラック;熱分解カーボン、グラファイト;アルミニウム、銅、ニッケル、ステンレス鋼等の各種導電性金属または合金;酸化スズ、酸化インジウム、酸化チタン、酸化スズ−酸化アンチモン固溶体、酸化スズ−酸化インジウム固溶体等の各種導電性金属酸化物;絶縁物質の表面を導電化処理したもの;などの粉末が挙げられる。また、イオン導電剤の例としては、テトラエチルアンモニウム、ラウリルトリメチルアンモニウム等の過塩素酸塩、塩素酸塩等;リチウム、マグネシウム等のアルカリ金属、アルカリ土類金属の過塩素酸塩、塩素酸塩等;が挙げられる。
これらの導電剤は、単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
また、その添加量は特に制限はないが、上記電子導電剤の場合は、ゴム材100質量部に対して、1質量部以上30質量部以下の範囲であることが望ましく、5質量部以上25質量部以下の範囲であることがより望ましい。一方、上記イオン導電剤の場合は、ゴム材100質量部に対して、0.1質量部以上5.0質量部以下の範囲であることが望ましく、0.5質量部以上3.0質量部以下の範囲であることがより望ましい。
【0064】
ゴム基材層の形成に際しては、この層を構成する導電剤、ゴム材、その他の成分(加硫剤や必要に応じて添加される発泡剤等)の各成分の混合方法や混合順序は特に限定されないが、一般的な方法としては、バンバリーミキサー、ニーダー、ロール等により混合し、押出成形やプレス成形や射出成形等によって成形する方法が挙げられる。
【0065】
以上説明した、本実施形態に係る導電ロールは、特に電子写真方式の画像形成装置において、像保持体(例えば電子写真感光体)に接触して該像保持体表面を帯電させる帯電ロールとして適用される。
【0066】
<プロセスカートリッジ>
次に、本実施形態のプロセスカートリッジの構成の一例について説明する。
本実施形態の一例に係るプロセスカートリッジは、画像形成装置に対して装着自在であるり(即ち画像形成装置に脱着されるものであって)、前述の本実施形態に係る導電ロールを備え、該導電ロールを像保持体に接触させて該像保持体表面を帯電させる帯電装置を少なくとも有する。
より具体的には、本実施形態のプロセスカートリッジは、ケース内に、帯電部材の他に、像保持体、現像装置、電子写真感光体用のクリーニング装置を、取り付け部材により組み合わせて一体化したものであることが望ましい態様である。なお、ケースには、露光のための開口部が設けられていることが望ましい。
【0067】
図15は本実施形態のプロセスカートリッジの好適な一実施形態を概略的に示す断面図である。プロセスカートリッジ300は、電子写真感光体207とともに、前述の本実施形態に係る導電ロールを備える帯電装置208、現像装置211、クリーニング装置(クリーニング手段)213、露光のための開口部218、および、除電露光のための開口部217を取り付けレール216を用いて組み合わせ、そして一体化したものである。電子写真感光体207は、ヒドロキシガリウムフタロシアニンを含有する感光層を有するものが望ましい。また、現像装置211は、トナーを電子写真感光体207に供給するものである。
【0068】
そして、このプロセスカートリッジ300は、転写装置212と、現像装置211により形成されたトナー像を記録媒体500に転写する定着装置215と、図示しない他の構成部分とからなる画像形成装置本体に対して着脱自在としたものであり、画像形成装置本体とともに画像形成装置を構成するものである。
【0069】
<画像形成装置>
次に、本実施形態の画像形成装置について説明する。
本実施形態の画像形成装置は、像保持体(例えば電子写真感光体)と、前述の本実施形態に係る導電ロールを備え、該導電ロールを前記像保持体に接触させて該像保持体表面を帯電させる帯電装置と、帯電された前記像保持体の表面に静電潜像を形成する潜像形成装置と、前記像保持体の表面に形成された前記静電潜像をトナーにより現像してトナー像を形成する現像装置と、前記像保持体の表面に形成された前記トナー像を記録媒体に転写する転写装置と、を有する。
【0070】
以下、本実施形態の画像形成装置の一例について、図16を参照して説明する。
図16は、第1実施形態に係る画像形成装置の基本構成を概略的に示す断面図である。
図16に示す画像形成装置200は、電子写真感光体207と、前述の本実施形態に係る導電ロールを備え電子写真感光体207を帯電させる帯電装置208と、帯電装置208に接続された電源209と、帯電装置208により帯電される電子写真感光体207を露光して潜像を形成する露光装置206と、露光装置206により形成された潜像をトナーにより現像してトナー像を形成する現像装置211と、現像装置211により形成されたトナー像を記録媒体500に転写する転写装置212と、クリーニング装置213と、除電器214と、定着装置215とを備える。なお、この場合には、クリーニング装置213や除電器214が設けられていないものもある。
【0071】
ここで、現像装置211は、トナーを電子写真感光体207に供給するものである。図16中の帯電装置208は、電子写真感光体207の表面に前述の本実施形態に係る導電ロールを接触させて、感光体207の表面を帯電させる方式(接触帯電方式)のものである。
【0072】
露光装置206としては、例えば、電子写真感光体表面に、半導体レーザー、LED(light emitting diode)、液晶シャッター等の光源を所望の像様に露光する光学系装置等を用いる。
【0073】
本実施形態で用いられるトナーは、例えば結着樹脂と着色剤とを含んで構成される。結着樹脂としては、スチレン類、モノオレフィン類、ビニルエステル類、α―メチレン脂肪族モノカルボン酸エステル類、ビニルエーテル類、ビニルケトン類等の単独重合体および共重合体が例示され、特に代表的な結着樹脂としては、ポリスチレン、スチレン−アクリル酸アルキル共重合体、スチレン−メタクリル酸アルキル共重合体、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−無水マレイン酸共重合体、ポリエチレン、ポリプロピレン等が挙げられる。さらに、ポリエステル、ポリウレタン、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂、ポリアミド、変性ロジン、パラフィンワックス等も挙げられる。
【0074】
着色剤としては、マグネタイト、フェライト等の磁性粉、カーボンブラック、アニリンブルー、カルコイルブルー、クロムイエロー、ウルトラマリンブルー、デュポンオイルレッド、キノリンイエロー、メチレンブルークロリド、フタロシアニンブルー、マラカイトグリーンオキサレート、ランプブラック、ローズベンガル、C.I.ピグメント・レッド48:1、C.I.ピグメント・レッド122、C.I.ピグメント・レッド57:1、C.I.ピグメント・イエロー97、C.I.ピグメント・イエロー17、C.I.ピグメント・ブルー15:1、C.I.ピグメント・ブルー15:3等を代表的なものとして挙げられる。
【0075】
トナーには、帯電制御剤、離型剤、他の無機粒子等の公知の添加剤を内添加処理や外添加処理してもよい。
離型剤としては低分子ポリエチレン、低分子ポリプロピレン、フィッシャートロプシュワックス、モンタンワックス、カルナバワックス、ライスワックス、キャンデリラワックス等を代表的なものとして挙げられる。
帯電制御剤としては、公知のものが使用されるが、アゾ系金属錯化合物、サリチル酸の金属錯化合物、極性基を含有するレジンタイプ等の帯電制御剤を用いてもよい。
他の無機粒子としては、平均1次粒径が40nm以下の小径無機粒子を用い、更に必要に応じて、それより大径の無機あるいは有機粒子を併用してもよい。これらの他の無機粒子は公知のものが使用される。
【0076】
また、小径無機粒子については表面処理を施してもよい。
本実施形態で用いられるトナーの製造方法としては、乳化重合凝集法や溶解懸濁法等などの重合法が望ましく用いられる。また上記方法で得られたトナーをコアにして、さらに凝集粒子を付着、加熱融合してコアシェル構造をもたせる製造方法を行ってもよい。外添剤を添加する場合、トナーおよび外添剤をヘンシェルミキサーあるいはVブレンダー等で混合することによって製造する。また、トナーを湿式にて製造する場合は、湿式にて外添してもよい。
【0077】
転写装置212としては、電子写真感光体207上に形成されたトナー像を記録媒体500に転写する際に、電子写真感光体に向けて予め定めた電流密度の電流を供給するものであることが望ましい。
【0078】
クリーニング装置213は、転写工程後の電子写真感光体の表面に付着する残存トナーを除去するためのもので、これにより清浄面化された電子写真感光体は上記の画像形成プロセスに繰り返し供される。クリーニング装置としては、クリーニングブレードの他、例えば、ブラシクリーニング、ロールクリーニング等を用いるが、これらの中でもクリーニングブレードを用いることが望ましい。また、クリーニングブレードの材質としてはウレタンゴム、ネオプレンゴム、シリコーンゴム等が挙げられる。
【0079】
また、本実施形態の画像形成装置は、図16に示したように、イレース光を照射する除電器214をさらに備えていてもよい。
【実施例】
【0080】
以下に実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
【0081】
〔実施例1〜10,参考例1〕
ゴム基材層形成工程、傾斜T2形成工程、成形工程、および傾斜T1形成工程を有する前記第1実施形態に係る製造方法によって、以下の導電ロールを製造した。
【0082】
・ゴム基材層形成工程および傾斜T2形成工程
導電性支持体(材質:SUM24Lにニッケルメッキ処理)上に、下記表1に記載のMD1硬度を有するゴム基材層(材質:導電剤としてカーボンブラックとイオン導電剤を分散させたエピクロルヒドリンゴムをベースにNBRをブレンドしたゴム材)を形成した。
尚、傾斜T2は、予め傾斜T2に対応する傾斜を施した金型に上記ゴム材を射出して形成する射出成型法により形成した。形成した傾斜T2は、下記表1に記載の角度θ2を有し、前記ゴム基材層の軸方向両端の端部3mmの領域に形成した。
【0083】
・成形工程
前記第1実施形態に係る製造方法における成形工程に記載の方法により、前記ゴム基材層の軸方向長さよりも幅が短い研削面を有する研削部材を用いて、前記ゴム基材層の外周面を研削し、研削面を成形した。
【0084】
・傾斜T1形成工程
前記第1実施形態に係る製造方法における傾斜T1形成工程に記載の方法により、下記表1に記載の角度θ1を有する傾斜T1を、前記ゴム基材層の軸方向両端の端部5mmの領域に形成した。
以上により、導電ロールを得た。
【0085】
〔比較例1〕
比較例1に係る導電ロールを以下の方法により製造した。
上記実施例1のゴム基材層形成工程および傾斜T2形成工程において、傾斜T2に対応する傾斜の代わりにR=1mmのコーナーRを施した金型を用いて射出成型法により、コーナーRを有するゴム基材層を形成し、その後上記実施例1の成形工程と同様にゴム基材層の外周面を研削して研削面を成形し、導電ロールを得た(傾斜T1形成工程は行っていない)。
【0086】
−評価試験−
・突起の高さの測定
ゴム基材層の軸方向端部に発生した突起について、以下の高さを測定した。
高さ:ゴム基材層の研削面から外周側へ突出した分の高さ
【0087】
・濃度ムラ評価方法
画像形成装置(富士ゼロックス社製、商品名:DocuCenter−IV C5570)の接触式の帯電ロールとして前記実施例、参考例および比較例で得た導電ロールを装着し、画像を形成した。得られた画像の中心部の濃度と、縦筋(濃度ムラ)部の濃度と、をX−Rite社製の商品名:X−Rite404によって測定し、その濃度差をΔDで示し、以下の評価基準により評価した。
尚、ΔDが小さいほど、面内における濃度のムラが抑制されていることを示す。
◎:ΔD≦0.2
○:0.3≧ΔD>0.2
△:ΔD>0.3(但し1箇所のみであり許容範囲内)
×:ΔD>0.3(複数箇所発生であり許容範囲外)
【0088】
・色点(割れ)評価方法
画像形成装置(富士ゼロックス社製、商品名:DocuCenter−IV C5570)のプロセスカートリッジを用いた。色点加速試験として前記プロセスカートリッジに装着してある感光体と導電ロールのニップ間に直流2.2mAを通電したまま10℃15%RH環境下で連続16時間回転させたプロセスカートリッジの評価を行った。高温高湿下1週間保管し画質を評価した。
接触式の帯電ロールとして前記実施例、参考例および比較例で得た導電ロールを装着し、該帯電ロールと像保持体とを接触させたまま、高温高湿(28℃85%RH)の環境に1週間保管した後、画像を形成した。画像非形成部(背景部)における色点の発生について目視により観察し、以下の評価基準により評価した。
◎:色点未発生
○:色点の大きさ200μm以下、且つ個数2個以下
△:色点の大きさ200μm以下、且つ個数3個以上5個以下
×:色点の大きさ200μm超え
【0089】
・色筋(リーク)評価方法
◎:色筋未発生
○:色筋(0.3≧ΔD)発生数が2個以下
△:色筋(0.3≧ΔD)発生数が3個以上5個以下
×:色筋(0.3<ΔD)が発生
(尚、色筋の幅は3mm以下で、長さは規制せず)
【0090】
【表1】



【符号の説明】
【0091】
2,22,42,62,102,142,202 導電性支持体、4,24,44,64,104,144,204 ゴム基材層、6,26,46,66,106,146,206 研削面、8,28,48,68,108,148,208−1,208−2 突起、8’,28’,48’,68’108’,148’,208’−1,208’−2 膨れ、10,30,50,70,110,150,210 研削部材、200 画像形成装置
206 露光装置、207 電子写真感光体、208 帯電装置、209 電源、211 現像装置、212 転写装置、213 クリーニング装置、214 除電器、215 定着装置、216 レール、217 開口部、218 開口部、300 プロセスカートリッジ、500 記録媒体

【特許請求の範囲】
【請求項1】
円筒状の導電性支持体上に、MD1硬度が45°以下の導電性のゴム基材層を形成するゴム基材層形成工程と、
前記ゴム基材層の軸方向長さよりも幅が短い研削面を有する研削部材を用い、前記ゴム基材層が形成された前記導電性支持体を前記研削部材に対し相対的に回転させ且つ前記研削部材の前記研削面を前記ゴム基材層の外周表面に押し当てつつ前記研削部材を前記導電性支持体の軸方向に相対的に移動させて、前記ゴム基材層の外周表面を研削し成形する成形工程と、
前記研削部材が前記ゴム基材層の軸方向の端部5mm以内の領域に到達した後、下記(条件1−1)および(条件1−2)を満たす傾斜T1を、前記研削部材による研削によって前記端部5mm以内の領域に形成する傾斜T1形成工程と、
を有する導電ロールの製造方法。
(条件1−1)軸方向に対する角度θ1が2°以上90°未満
(条件1−2)軸方向の外側に向かって径が小さくなる
【請求項2】
前記成形工程より前に、前記ゴム基材層の前記傾斜T1が形成される部分よりも軸方向の外側の領域に、下記(条件2−1)および(条件2−2)を満たす傾斜T2を形成する傾斜T2形成工程を有し、
且つ前記傾斜T1形成工程において形成される前記傾斜T1の軸方向に対する角度θ1が前記傾斜T2の軸方向に対する角度θ2未満である請求項1に記載の導電ロールの製造方法。
(条件2−1)軸方向に対する角度θ2が12°以上45°以下
(条件2−2)軸方向の外側に向かって径が小さくなる
【請求項3】
円筒状の導電性支持体上に、MD1硬度が45°以下の導電性のゴム基材層を形成するゴム基材層形成工程と、
前記ゴム基材層の軸方向長さよりも幅が長く且つ前記ゴム基材層の軸方向の端部5mm以内の領域に下記(条件1−1)および(条件1−2)を満たす傾斜T1を形成し得る研削面を有する研削部材を用い、前記ゴム基材層が形成された前記導電性支持体を前記研削部材に対し相対的に回転させつつ前記研削部材の前記研削面を前記ゴム基材層の外周表面に押し当てて、前記ゴム基材層の外周表面を研削して成形し且つ前記ゴム基材層の前記端部5mm以内の領域に前記傾斜T1を形成する成形および傾斜T1形成工程と、
を有する導電ロールの製造方法。
(条件1−1)軸方向に対する角度θ1が2°以上90°未満
(条件1−2)軸方向の外側に向かって径が小さくなる
【請求項4】
前記成形および傾斜T1形成工程より前に、前記ゴム基材層の前記傾斜T1が形成される部分よりも軸方向の外側の領域に、下記(条件2−1)および(条件2−2)を満たす傾斜T2を形成する傾斜T2形成工程を有し、
且つ前記成形および傾斜T1形成工程において形成される前記傾斜T1の軸方向に対する角度θ1が前記傾斜T2の軸方向に対する角度θ2未満である請求項3に記載の導電ロールの製造方法。
(条件2−1)軸方向に対する角度θ2が12°以上45°以下
(条件2−2)軸方向の外側に向かって径が小さくなる
【請求項5】
前記傾斜T1の軸方向に対する角度θ1が40°以下である請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載の導電ロールの製造方法。
【請求項6】
請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載の製造方法により製造された導電ロール。
【請求項7】
像保持体と、
請求項6に記載の導電ロールを備え、該導電ロールを前記像保持体に接触させて該像保持体表面を帯電させる帯電装置と、
帯電された前記像保持体の表面に静電潜像を形成する潜像形成装置と、
前記像保持体の表面に形成された前記静電潜像をトナーにより現像してトナー像を形成する現像装置と、
前記像保持体の表面に形成された前記トナー像を記録媒体に転写する転写装置と、
を有する画像形成装置。
【請求項8】
請求項6に記載の導電ロールを備え、該導電ロールを像保持体に接触させて該像保持体表面を帯電させる帯電装置を少なくとも有し、画像形成装置に対して着脱自在であるプロセスカートリッジ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【公開番号】特開2011−209310(P2011−209310A)
【公開日】平成23年10月20日(2011.10.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−73718(P2010−73718)
【出願日】平成22年3月26日(2010.3.26)
【出願人】(000005496)富士ゼロックス株式会社 (21,908)
【Fターム(参考)】