説明

導電性ローラ及びその製造方法

【課題】帯電音を軽減できる電子写真用導電性ローラを提供する。
【解決手段】導電性支持体と、該導電性支持体上に形成された導電性弾性層とを有している電子写真用導電性ローラであって、該導電性弾性層は内層と該内層の外側に積層されている外層とからなり、該内層は熱可塑性樹脂をシェルとする独立気泡を含有しており、かつ、該独立気泡の少なくとも一部は該内層から該外層側に入り込み、該外層の該内層と接する面が独立気泡に由来する凹部を有することを特徴とする電子写真用導電性ローラ。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子写真装置に用いられる導電性ローラに関する。
【背景技術】
【0002】
電子写真装置に用いられている接触帯電方式には、帯電部材に対して、直流電圧に交流電圧を重畳したバイアス電圧を印加する方式(以降「AC帯電方式」ともいう)がある。AC帯電方式は、感光体の表面の帯電電位を均一化に適している。しかしながら、AC帯電方式を用いた場合、振動電圧に起因して振動が発生し、所謂「帯電音」と呼ばれる音が発生することがある。特許文献1には、このような帯電音の軽減策として、帯電部材に柔軟な発泡層を設けることが提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平08−234564号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、近年の電子写真装置のプロセススピードの高速化に伴って、AC帯電方式における交流バイアスのより一層の高周波数化が必要となってきている。交流バイアスの高周波数化を図るためには、帯電音をより良く抑えるための技術開発が必要であるとの認識を本発明者らは得た。
【0005】
そこで、本発明は、高い周波数の交流バイアスを印加するAC帯電方式に適用した場合にも、帯電音をより低く抑えることのできる帯電ローラに好適に用い得る導電性ローラの提供に向けたものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明によれば、導電性支持体と、該導電性支持体上に形成された導電性弾性層とを有している電子写真用導電性ローラであって、該導電性弾性層は内層と該内層の外側に積層されている外層とからなり、該内層は熱可塑性樹脂をシェルとする独立気泡を含有しており、かつ、該独立気泡の少なくとも一部は該内層から該外層側に入り込み、該外層の該内層と接する面が独立気泡に由来する凹部を有する導電性ローラが提供される。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば高い周波数の交流バイアスを直流バイアスに重畳印加するAC/DC帯電方式に適用した場合にも、帯電音をより低く抑えることのできる帯電ローラとして好適に用い得る導電性ローラを得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】本発明に係る電子写真用導電性ローラの概略断面図である。
【図2】本発明に係る電子写真用導電性ローラにおける独立気泡を示す概略断面図である。
【図3】従来の電子写真用導電性ローラにおける気泡を示す概略断面図である。
【図4】二層同時クロスヘッド押出成形機の概略断面図である。
【図5】単層クロスヘッド押出成形機の概略断面図である。
【図6】チューブ部材の製造に用いられる押出成形機の概略断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
図1は本発明に係る電子写真用導電性ローラの軸に直交する方向の断面図である。導電性支持体1上に導電性弾性層が積層され、該導電性弾性層上に必要に応じて表層4が積層されている。該導電性弾性層は内層としての導電性多孔質弾性層2と、導電性多孔質弾性層2の外側に積層されている外層としての導電性ソリッド弾性層3とからなる。本発明に係る導電性ローラは、電子写真装置用の帯電ローラとして被帯電体である感光体に当接させて、感光体との間に直流バイアスに交流バイアスを重畳した電圧を印加することにより感光体を帯電させることができる。
【0010】
図2に示すように、本発明に係る導電性ローラの導電性多孔質弾性層2は独立気泡を含有する。また、導電性多孔質弾性層2の独立気泡の少なくとも一部は導電性弾性層3側に入り込み、導電性弾性層3の導電性多孔質弾性層2と接する面には該独立気泡に由来する凹部が形成されている。
【0011】
本発明者らの検討によれば、係る構成の導電性ローラを、高周波のACバイアスをDCバイアスに重畳的に印加する帯電ローラに用いたところ、帯電音の発生を抑えることができた。
【0012】
これに対し、化学発泡剤を用いて形成した、図3に示すように導電性多孔質弾性層2と導電性ソリッド弾性層3との界面にスキン層5が形成されている導電性ローラを同様に帯電ローラとして用いた場合には、大きな帯電音が生じた。
【0013】
このことから、帯電音の抑制には、内層である導電性多孔質弾性層2中の独立気泡が、部分的に外層側の導電性弾性層3に侵入し、それにより導電性弾性層3の導電性多孔質弾性層2との界面に形成される凹部が帯電音抑制に寄与するものと考えることができる。そのメカニズムは未だ解明中であるが、本発明者らは以下のように推測している。
【0014】
すなわち、導電性多孔質弾性層2と、多孔質(ポーラス)でない中実(ソリッド)な導電性弾性層3とが積層されている構造では、振動電圧により導電性ローラに振動が加わり、導電性弾性層3から導電性多孔質弾性層2に振動が伝達されるときに両層の密度の差により振動波の伝搬速度が変化する。これにより当該界面において振動の吸収および反射が起きる。
【0015】
そして、導電性弾性層3の導電性多孔質弾性層2との接触界面に独立気泡由来の凹部が存在することによって、当該界面における振動の吸収および反射が、より生じやすくなっているものと考えられる。その結果、当該界面において振動波が減衰し、導電性弾性層3から導電性多孔質弾性層2に振動が伝搬しにくくなり、帯電音を弱められているものと考えられる。
【0016】
前記効果を十分に発揮するためには、独立気泡が導電性多孔質弾性層2から導電性ソリッド弾性層3側に入り込むことによって形成される導電性ソリッド弾性層3内側の凹部の数が、下記式(1)の範囲内にあることが好ましい。特に、導電性多孔質弾性層2と導電性ソリッド弾性層3との界面にムラなく凹部が形成されていることで、前記振動の反射と吸収の効果を確実に発揮させることができる。下記式(1)において、導電性ソリッド弾性層3内側の凹部の数として、界面円周1mm中の凹部形成平均独立気泡数という値を用いる。
【0017】
【数1】

【0018】
界面円周1mm中の凹部形成平均独立気泡数の測定方法は、導電性ローラの任意の断面を、SEM(走査型電子顕微鏡)を用いて観察することにより行う。導電性多孔質弾性層2と導電性ソリッド弾性層3との界面を、界面上の凹凸を無視し、円と仮定する。断面上に観察される独立気泡による空孔の{(長径+短径)/2}の三分の一以上が、導電性多孔質弾性層2から導電性ソリッド弾性層3に入り込んでいる独立気泡の数を、層界面の任意の円周1mm5箇所において観察する。導電性ローラ長手方向の任意の5点の断面において、同様にして層界面の任意の円周1mmを5箇所観察し、この計25箇所において観察された界面円周1mm中に存在する凹部を形成している独立気泡の数の平均値を算出する。該平均値を界面円周1mm中の凹部形成平均独立気泡数とする。
【0019】
体積平均独立気泡径の測定方法は、導電性ローラの導電性多孔質弾性層2の任意の点を、500μmに亘って20nmずつ集束イオンビーム(商品名:FB−2000C、日立製作所社製)にて切り出し、その断面画像を撮影する。そして撮影した画像を組み合わせ、立体像を算出する。導電性多孔質弾性層2中の独立気泡の立体像からその体積を求める。次に、この体積と等しい体積を持つ球の直径を求める。同様に別の独立気泡の体積から、この体積と等しい体積を持つ球の直径を求め、これらの球の直径の算術平均を独立気泡径とする。このような作業を、視野内の独立気泡10個について行う。そして、同様の測定を導電性ローラの長手方向10点について行い、得られた計100個の平均値を算出する。該平均値を体積平均独立気泡径(mm)とする。
【0020】
ここで、界面円周1mm中の凹部形成平均独立気泡数が3/√5×(体積平均独立気泡径)であるということは、層界面上の独立気泡が界面円周上全面にムラなく存在し、凹形状を形成している状態を示している。界面円周1mm中の凹部形成平均独立気泡数が1以上、3/√5×(体積平均独立気泡径)以下の場合、前記凹部による振動の吸収や反射の効果をより確実に発揮することができる。
【0021】
導電性支持体1としては、良好な導電性を有するものであれば特に制限は無く、金属や導電性プラスチック等を用いることができる。例えば、鉄、アルミニウム、チタン、銅及びニッケルのような金属やこれらの金属を含むステンレス、ジュラルミン、真鍮及び青銅のような合金が挙げられる。
【0022】
本発明に係る内層としての導電性多孔質弾性層2及び外層としての導電性ソリッド弾性層3の材料としては、例えば以下に示す材料が挙げられる。エチレンプロピレンジエンゴム(EPDM)、ポリブタジエン、天然ゴム、ポリイソプレン、スチレンブタジエンゴム(SBR)、クロロプレンゴム(CR)、アクリロニトリルブタジエンゴム(NBR)、シリコーンゴム、ウレタンゴム、エピクロルヒドリンゴム等のゴムや、ブタジエン樹脂(RB)、スチレン−ブタジエン−スチレン共重合体(SBS)、スチレン−エチレン−ブチレン−スチレン共重合体(SEBS)、スチレン−イソプレン−スチレン共重合体(SIS)等のポリスチレン系、ポリオレフィン系、ポリエステル系、ポリウレタン系、PVD等の熱可塑性エラストマーやポリウレタン、ポリスチレン、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ポリ塩化ビニル(PVC)、アクリル系樹脂、スチレン−酢酸ビニル共重合体、ブタジエン−アクリロニトリル共重合体等の高分子材料。これらは一種のみを用いてもよく、二種以上を併用してもよい。
【0023】
また、導電性多孔質弾性層2及び導電性ソリッド弾性層3は、これらのゴムに導電剤を適宜添加することができる。導電剤としては、例えば以下に示す材料が挙げられる。アルミニウム、パラジウム、鉄、銅、銀等の金属系の粉体や繊維、酸化チタン、酸化錫、酸化亜鉛等の金属酸化物、硫化銅、硫化亜鉛等の金属化合物粉、適当な粒子の表面を酸化スズ、酸化インジウム、酸化モリブデン、亜鉛、アルミニウム、金、銀、銅、クロム、コバルト、鉄、白金、ロジウム等で電解処理、スプレー塗工、混合振とうにより付着させた粉体、カーボンブラック、アセチレンブラック、ケッチェンブラック、PAN(ポリアクリロニトリル)系カーボン、ピッチ系カーボン、グラファイト等のカーボン粉、イオン導電剤(例えば、LiClO4やNaClO4等の過塩素酸塩、4級アンモニウム塩、界面活性剤等)。これらは単独で又は2種類以上を組み合わせて用いることができる。イオン導電剤の中では、環境変化に対して抵抗が安定なことから特に過塩素酸4級アンモニウム塩が好適に用いられる。
【0024】
本発明においては、内層である導電性多孔質弾性層2に熱可塑性樹脂をシェルとする独立気泡を形成するために熱膨張性マイクロカプセルを用いることができる。なお、熱可塑性樹脂をシェルとする独立気泡とは、外側が熱可塑性樹脂からなる層で覆われている気泡のことを示す。
【0025】
熱膨張性マイクロカプセルにより形成される導電性多孔質弾性層2中の独立気泡の直径である体積平均独立気泡径は特に限定されないが、5μm以上、500μm以下が好ましく、10μm以上、250μm以下がより好ましい。体積平均独立気泡径をこの範囲とすることにより、界面に効果的に凹部を形成でき、前記振動の反射と吸収の効果を確実に発揮できる。一方、体積平均独立気泡径が5μm未満の場合、導電性多孔質弾性層2から導電性ソリッド弾性層3に独立気泡が入り込んだときの凹凸を形成する能力が低いため、望ましい効果を発揮できない場合がある。また、体積平均独立気泡径が500μm超える場合、導電性ソリッド弾性層に凹凸やうねりが生じ、研磨加工しても補正しきれず、導電性ローラの形状精度を保てない場合がある。
【0026】
熱膨張性マイクロカプセルは、熱可塑性樹脂カプセル(シェル)の中に、加熱することにより膨張する液体や気体(コア)を内包させたものとすることができる。ゴム加硫時等の熱で内包された液体や気体が膨張することにより、シェルとなる熱可塑性樹脂カプセルを軟化、膨張させる。成形時の温度条件によっては熱可塑性樹脂カプセルが溶融したり、破裂したりすることなくシェル構造を維持した状態で成形することができる。
【0027】
熱膨張性マイクロカプセルのシェルは熱可塑性樹脂からなる。熱可塑性樹脂としては例えば以下に示す樹脂が挙げられる。塩化ビニリデン、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、アクリル酸、メタクリル酸、アクリル酸エステル類、メタクリル酸エステル類、ビニル芳香族化合物類、及び酢酸ビニルからなる群より選ばれるビニル単量体を含む重合性単量体のうち少なくとも一つを重合して得られる熱可塑性樹脂。これらの中でも、ニトリル基を有する熱可塑性樹脂であることが好ましい。特に、アクリロニトリル単位又はメタクリロニトリル単位を含む熱可塑性樹脂であることが好ましい。これらの熱可塑性樹脂は一種のみを用いてもよく、二種以上を併用してもよい。
【0028】
前記熱可塑性樹脂はガス透過性が低く、熱膨張性マイクロカプセルが膨張する際に内包物質がシェルを透過するのを防ぎ、膨張時に熱膨張性マイクロカプセルの内圧を十分に高めることが可能となる。これにより、導電性多孔質弾性層2と導電性ソリッド弾性層3との界面に効果的に凹部を形成することができ、前記効果を十分に発揮することが可能となる。
【0029】
熱膨張性マイクロカプセルに内包される液体又は気体(コア)としては、シェルの軟化点以下の温度でガスになって膨張する物質を用いることができ、例えば以下に示す化合物が挙げられる。プロパン、プロピレン、ブテン、ノルマルブタン、イソブタン、ノルマルペンタン、イソペンタン等の低沸点液体、ノルマルヘキサン、イソヘキサン、ノルマルヘプタン、ノルマルオクタン、イソオクタン、ノルマルデカン、イソデカン等の高沸点液体、加熱により熱分解してガス状になるAIBN等の化合物。これらは一種のみを用いてもよく、二種以上を併用してもよい。また、コアの材料はこれらに限定されない。導電性ローラを作製する際、ゴムの加硫を行う温度は一般的に150〜180℃である。この温度において加硫と発泡を同時に行う場合、高発泡の導電性多孔質弾性層2を形成するためには、高沸点液体のノルマルヘキサン、イソヘキサン、ノルマルオクタン、イソオクタンを用いることが好ましい。
【0030】
熱膨張性マイクロカプセルの製造は以下のように行うことができる。シェルとなる原料モノマー、コアとなる内包物質、重合開始剤及びシェルの架橋物質からなる油性混合液を水溶性分散媒体に添加し、更に水酸化ナトリウムを添加することにより分散液を調製する。得られた分散液を攪拌混合し、加圧し、反応させることにより反応生成物を調製する。得られた反応生成物について、ろ過と水洗浄を繰り返した後、乾燥することで熱膨張性マイクロカプセルを得ることができる。
【0031】
本発明においては、内層である導電性多孔質弾性層2と外層である導電性ソリッド弾性層3とからなる導電性弾性層は以下の方法で形成することができる。
(1)導電性支持体の外周上に、熱可塑性樹脂をシェルとする熱膨張性マイクロカプセルを含有する内層形成用の未加硫ゴム組成物の層と、外層形成用の未加硫ゴム組成物の層とを同心円筒状に積層した積層体を形成し、未加硫ゴムローラを製造する工程。
(2)該未加硫ゴムローラを加熱し、加硫及び熱膨張性マイクロカプセルを膨張させる工程。
【0032】
工程(1)において、前記成分からなる導電性多孔質弾性層2と導電性ソリッド弾性層3のそれぞれの未加硫ゴム組成物を積層した未加硫ゴムローラを作製する。続いて工程(2)において、導電性多孔質弾性層2の加硫及び熱膨張性マイクロカプセルの膨張、導電性ソリッド弾性層3の加硫を同時に行うことによって、界面に凹部の形成された導電性ローラを作製することができる。熱膨張性マイクロカプセルを用いて独立気泡を形成することで、熱膨張性マイクロカプセルのシェルにより内包物質の膨張による内圧を十分に高めることができる。これにより独立気泡を導電性多孔質弾性層2から導電性ソリッド弾性層3側に入り込ませることができると考えられる。一方、化学発泡剤を用いた場合、前記熱膨張性マイクロカプセルのシェルによる効果がないため発泡時の気泡の内圧は十分ではなく、スキン層が形成され、層界面に凹部を形成することはできない。
【0033】
前記構成を満たす方法であれば、導電性多孔質弾性層2と導電性ソリッド弾性層3とからなる導電性弾性層の形成方法としては特に制限されず、公知の方法を適宜用いることができる。例えば、上述の各種ゴム成分及びその他の成分からなる組成物を混練し、導電性多孔質弾性層2形成用の未加硫ゴム組成物及び導電性ソリッド弾性層3形成用の未加硫ゴム組成物を別々に作製する。その後、導電性支持体1と前記未加硫ゴム組成物とを押出成形機により同時一体的に押出し、加硫した後に研磨加工する方法であってもよい。複数層を同時一体的に押出し形成することにより工数の簡素化が図られる。また、導電性ソリッド弾性層3形成用の未加硫ゴム組成物をチューブ状に成型し、別途作製した導電性支持体上に未加硫の導電性多孔質弾性層2を形成したローラを前記チューブ内に挿入し、加硫、発泡を金型内で同時に行う方法でもよい。これにより、導電性支持体1の外周上に導電性多孔質弾性層及び導電性ソリッド弾性層を積層した導電性弾性層の形成されたローラ(以下、基層ローラと記す)を作製することができる。基層ローラは、導電性ローラとして用いることができる。なお、導電性ローラとは、本発明のローラの最終形態を示す。
【0034】
本発明に係る導電性ローラの外径差振れ及びクラウン量は以下の方法で測定する。本発明に係る導電性ローラの外径差振れの測定は、高精度レーザー測定機LSM−430v(ミツトヨ社製)を用いて行う。該測定機により外径を測定し、最大外径値と最小外径値の差を外径差振れとする。また、この測定を導電性ローラ長手方向に対して5点行い、この平均値を外径差振れとする。
【0035】
また、本発明に係る導電性ローラのクラウン量の測定は、高精度レーザー測定機LSM−430v(ミツトヨ社製)を用いて行う。該測定機により、導電性ローラ中央部及び中央部から端部へ90mmの位置において外径を測定し、中央部の外径と中央部から90mm位置の両端部における外径の平均値との差をクラウン量とする。例えばローラ長250mmの導電性ローラにおいては、端部から、35mm、125mm、215mmの3点において外径を測定する。その際、35mm位置における外径をA(mm)、125mm位置における外径をB(mm)、215mm位置における外径をC(mm)とすると、クラウン量(μm)は以下の式で求められる。
【0036】
クラウン量(μm)={B−(A+C)/2}×1000
なお、この導電性ローラの外径差振れはクラウン量以下とし、好ましくはクラウン量の1/2以下である。
【0037】
本発明に係る導電性ローラの(導電性多孔質弾性層2の肉厚/導電性ソリッド弾性層3の肉厚)は、0.1以上、60以下であることが好ましい。導電性ソリッド弾性層3の肉厚が厚くなると、導電性多孔質弾性層2による導電性ローラの硬度を低下させる効果が弱まる場合がある。一方、導電性ソリッド弾性層3の肉厚が薄くなると、単層の多孔質弾性ローラのように導電性ローラが感光体に加圧当接されたときに変形が大きくなり、長時間当接された状態が続くと圧縮永久歪みを生じる場合がある。なお、導電性ローラの導電性多孔質弾性層2及び導電性ソリッド弾性層3の肉厚は、導電性ローラ長手方向の中央断面を、SEMを用いて観察し、肉厚を4点以上測定し、その平均から求める。
【0038】
本発明に関わる導電性ローラは、表面改質処理が施されていてもよい。ローラの表面改質処理としては、電子線処理(EB処理)、電磁波処理(紫外線(UV)処理、遠赤外線処理等)又はプラズマ処理(高電圧を印加した電極を近接させ、表面間で放電させる処理)といった方法を挙げることができる。また、化合物を表面に付着及び/又は含浸させる方法を挙げることができる。
【0039】
導電性ソリッド弾性層3上に設けてもよい表層4は架橋樹脂を含む。該架橋樹脂としては、感光体のような被帯電体と接触して被帯電体表面を帯電させ得る樹脂であればよく、例えば、ポリオールをイソシアネートで架橋したウレタン樹脂やフッ素を含有するウレタン樹脂などを用い得る。
【0040】
表層4は導電性の付与を目的として各種導電剤を含んでもよい。導電剤の添加量は、所望する抵抗が得られるように適宜調整することができる。
【0041】
本発明の係る導電性ローラは、帯電ローラ以外にも、電子写真装置用の転写ローラ、現像ローラ等にも用いることができる。
【実施例】
【0042】
以下、本発明を具体的な実施例及び比較例を参照してより詳細に説明する。
【0043】
製造例A[熱膨張性マイクロカプセルの調製]
(製造例A−1:熱膨張性マイクロカプセル1の調製)
重合反応容器に、水8Lと、分散安定剤としてコロイダルシリカ(旭電化社製)9質量部と、ポリビニルピロリドン(BASF社製)0.3質量部とを添加し、水性分散媒体を調製した。次いで、原料モノマーとして塩化ビニリデン100質量部と、内包物質としてノルマルオクタン25質量部と、重合開始剤としてジクミルパーオキシド1.5質量部と、架橋物質としてメチルメタアクリレート1.0質量部とからなる油性混合液を調製した。該油性混合液を該水溶性分散媒体に添加し、更に水酸化ナトリウム0.8質量部を添加することにより分散液を調製した。
【0044】
得られた分散液をホモジナイザーで攪拌混合し、窒素置換した加圧重合器(20L)内へ仕込み、加圧(0.2MPa)し、60℃で20時間反応させることにより反応生成物を調製した。得られた反応生成物についてろ過と水洗を繰り返した後、乾燥して熱膨張性マイクロカプセルを得た。得られた熱膨張性マイクロカプセルを分級することにより、体積平均粒径を30μmとした。これを熱膨張性マイクロカプセルA−1とした。
【0045】
(製造例A−2〜A−24:熱膨張性マイクロカプセルA−2〜A−24の調製)
下記表1に示す内包物質及び原料モノマーを用い、表1に示す体積平均粒径に分級した以外は製造例1と同様に熱膨張性マイクロカプセルA−2〜A−24を作製した。
【0046】
【表1】

【0047】
<実施例1>
[導電性多孔質弾性層2形成用の未加硫ゴム組成物の作製]
下記表2に記載の材料をオープンロールにて混合した。これにより導電性多孔質弾性層2形成用の未加硫ゴム組成物を得た。
【0048】
【表2】

【0049】
[導電性ソリッド弾性層3形成用の未加硫ゴム組成物の作製]
下記表3に記載の材料をオープンロールにて混合した。これにより導電性ソリッド弾性層3形成用の未加硫ゴム組成物を得た。
【0050】
【表3】

【0051】
[基層ローラの作製]
直径6mm、長さ252.5mmのステンレス製棒に熱硬化性接着剤(商品名:メタロックU−20、東洋化学研究所社製)を塗布し、乾燥させたものを導電性支持体1として使用した。
【0052】
図4に示す押出成型機を用いて前記導電性支持体1を送りローラ6により送り、前記導電性ソリッド弾性層3形成用の未加硫ゴム組成物及び前記導電性多孔質弾性層2形成用の未加硫ゴム組成物を押出機7より押出した。導電性支持体1を中心として同心円筒状に、内側から導電性多孔質弾性層2、導電性ソリッド弾性層3の積層順となるように同時にクロスヘッド8から押出した。これにより、導電性支持体1の外周上に未加硫の導電多孔質弾性層2と導電性ソリッド弾性層3とを積層したローラ形状9を作製した。次いで、電気オーブン中160℃で1時間、加硫、発泡及び接着剤の硬化を行った。ゴムの両端部を突っ切りゴム長さを232mmとした後、外径が12mmのローラ形状になるように導電性ソリッド弾性層3表面の研磨加工を行うことで基層ローラを得た。なお、クラウン量は120μmとした。
【0053】
[複合導電性微粒子の作製]
複合導電性微粒子の核粒子としてのシリカ粒子(平均粒子径15nm、体積抵抗率1.8×1012Ω・cm)7.0kgに、メチルハイドロジェンポリシロキサン140gを、エッジランナーを稼動させながら添加した。これを588N/cm(60kg/cm)の線荷重で30分間混合攪拌を行った。この時の攪拌速度は22rpmで行った。
【0054】
次に、このように混合攪拌して得た混合物にカーボンブラック粒子(粒子径28nm、pH=6.5)7.0kgを、エッジランナーを稼動させながら10分間かけて添加し、更に588N/cm(60kg/cm)の線荷重で60分間混合攪拌を行った。その後、乾燥機を用いて80℃で60分間乾燥を行い、複合導電性微粒子を得た。この時の攪拌速度は22rpmで行った。得られた複合導電性微粒子は平均粒径が25nm、体積抵抗率は2.3×102Ω・cmであった。
【0055】
[表面処理酸化チタン粒子の作製]
針状ルチル型酸化チタン粒子(平均粒径15nm、縦:横=3:1)1000g、表面処理剤としてイソブチルトリメトキシシラン110g、及び溶媒としてトルエン3000gを配合してスラリーを調製した。このスラリーを攪拌機で30分間混合した後、有効内容積の80%が平均粒子径0.8mmのガラスビーズで充填されたビスコミルに供給し、温度35±5℃で湿式解砕処理を行った。
【0056】
湿式解砕処理して得たスラリーから、ニーダーを用いて減圧蒸留(バス温度:110℃、製品温度:30〜60℃、減圧度:約100Torr)によりトルエンを除去し、120℃で2時間表面処理剤の焼付け処理を行った。焼付け処理後の粒子を室温まで冷却した後、ピンミルを用いて粉砕し、表面処理酸化チタン粒子を得た。
【0057】
[表層4用塗布液の調製]
カプロラクトン変性アクリルポリオール溶液(商品名:プラクセルDC2016、ダイセル化学工業社製)にメチルイソブチルケトンを加え、固形分が19質量%となるように調整した。
【0058】
この溶液のアクリルポリオール固形分100質量部に対して、下記表4に記載の材料を加えた混合溶液を調製した。なお、ブロックイソシアネート混合物の混合量はイソシアネート/ポリオールがNCO/OH=1.0となる量であった。
【0059】
【表4】

【0060】
内容積450mLのガラス瓶に前記混合溶液210gを、分散メディアとして平均粒径0.8mmのガラスビーズ200gと共に入れ、ペイントシェーカー分散機を用いて55時間分散した。
【0061】
その後、架橋ポリメチルメタクリレート(PMMA)粒子(商品名:MBX−8、積水化学工業社製)を2.72g(アクリルポリオール固形分100質量部に対して10質量部相当量)添加し、更に5分間分散した。ガラスビーズを除去して表層4用塗布液を得た。
【0062】
[基層ローラに対する表層4の塗工]
前記基層ローラに対し、前記表層4用塗布液を1回ディッピング塗布し、常温で30分間以上風乾した。その後、熱風循環乾燥機にて80℃で1時間、更に160℃で1時間乾燥して、導電性ソリッド弾性層3上に表層4を形成した。これにより、導電性支持体1上に導電性多孔質弾性層2、導電性ソリッド弾性層3及び表層4を有する導電性ローラを得た。なお、ディッピング塗布は、浸漬時間9秒、ディッピング塗布引き上げ速度が、初期速度20mm/s、最終速度2mm/sとし、その間は時間に対して直線的に速度を変化させた。該導電性ローラを下記の方法で評価した。
【0063】
[導電性多孔質弾性層2中の体積平均独立気泡径の測定]
前述の方法により算出された独立気泡の立体像より体積平均独立気泡径を測定した。
【0064】
[界面円周1mmあたりの凹部形成平均独立気泡数の測定]
前述の通り、前記導電性ローラの任意の断面をSEMを用いて観察し、界面円周1mmあたりの凹部形成平均独立気泡数を測定した。
【0065】
[帯電音測定]
帯電音の測定は、帯電音測定専用治具を用いて無響室において行った。すなわち、像担持体である感光体と帯電手段である前記導電性ローラのみを治具にセットして、この感光体と帯電手段との接触ポイントから20cm離した場所に騒音計を設置した。そして、感光体を回転させ、帯電手段に直流電圧−600V、交流電圧1800Vpp、周波数3000Hzを印加し、音圧を測定した。使用した感光体の感光層の膜厚は17μmであった。音圧の値(dB)は電圧印加後、30秒後から50秒後までの値の平均値とした。この騒音計を用いた音圧測定に加え、前記条件において生じる帯電音を実際に聞き、耳障り感等の聴感によっても評価を行った。評価基準は、「A」:特に良好、「B」:良好、「C」:やや耳障り、「D」:音のうねりや大きさにより不快を感じるレベル、とした。
【0066】
<実施例2>
実施例1において導電性多孔質弾性層2形成用の未加硫ゴム組成物および導電性ソリッド弾性層3形成用の未加硫ゴム組成物として各々下記のものを用いた以外は実施例1と同様にして導電性ローラを作製し、評価した。
【0067】
[導電性多孔質弾性層2形成用の未加硫ゴム組成物の調製]
実施例1の、導電性多孔質弾性層2形成用の未加硫ゴム組成物中の「熱膨張性マイクロカプセルA−1」を「熱膨張性マイクロカプセルA−3」に変えた以外は、実施例1と同様にして導電性多孔質弾性層2形成用の未加硫ゴム組成物を調製した。
【0068】
[導電性ソリッド弾性層3形成用の未加硫ゴム組成物の調製]
下記表5に記載の材料をオープンロールにて混合し、導電性ソリッド弾性層3形成用の未加硫ゴム組成物を調製した。
【0069】
【表5】

【0070】
<実施例3>
実施例1において導電性ソリッド弾性層3形成用の未加硫ゴム組成物として下記のものを用いた以外は実施例1と同様にして導電性ローラを作製し、評価した。
【0071】
[導電性ソリッド弾性層3形成用の未加硫ゴム組成物の調製]
下記表6に記載の材料をオープンロールにて混合し、導電性ソリッド弾性層3形成用の未加硫ゴム組成物を調製した。
【0072】
【表6】

【0073】
<実施例4>
実施例1において導電性多孔質弾性層2形成用の未加硫ゴム組成物として下記のものを用いた以外は実施例1と同様にして導電性ローラを作製し、評価した。
【0074】
[導電性多孔質弾性層2形成用の未加硫ゴム組成物の調製]
下記表7に記載の材料をオープンロールにて混合し、導電性多孔質弾性層2形成用の未加硫ゴム組成物を調製した。
【0075】
【表7】

【0076】
<実施例5>
実施例2において導電性多孔質弾性層2形成用の未加硫ゴム組成物を下記のものに変えた以外は、実施例2と同様にして導電性ローラを作製し、評価した。
【0077】
[導電性多孔質弾性層2形成用の未加硫ゴム組成物の調製]
実施例4の導電性多孔質弾性層2形成用の未加硫ゴム組成物中の「熱膨張性マイクロカプセルA−1」を「熱膨張性マイクロカプセルA−4」に変更した。それ以外は実施例4の導電性多孔質弾性層2形成用の未加硫ゴム組成物と同様にして導電性多孔質弾性層2形成用の未加硫ゴム組成物を調製した。
【0078】
<実施例6>
実施例3において導電性多孔質弾性層2形成用の未加硫ゴム組成物を下記のものに変えた以外は、実施例3と同様にして導電性ローラを作製し、評価した。
【0079】
[導電性多孔質弾性層2形成用の未加硫ゴム組成物の調製]
実施例4の導電性多孔質弾性層2形成用の未加硫ゴム組成物中の「熱膨張性マイクロカプセルA−1」を「熱膨張性マイクロカプセルA−2」に変更した。それ以外は実施例4の導電性多孔質弾性層2形成用の未加硫ゴム組成物と同様にして導電性多孔質弾性層2形成用の未加硫ゴム組成物を調製した。
【0080】
<実施例7>
実施例1において導電性多孔質弾性層2形成用の未加硫ゴム組成物として下記のものを用いた以外は実施例1と同様にして導電性ローラを作製し、評価した。
【0081】
[導電性多孔質弾性層2形成用の未加硫ゴム組成物の調製]
下記表8に記載の材料をオープンロールにて混合し、導電性多孔質弾性層2形成用の未加硫ゴム組成物を調製した。
【0082】
【表8】

【0083】
<実施例8>
実施例2において、導電性多孔質弾性層2形成用の未加硫ゴム組成物を実施例7で調製した導電性多孔質弾性層2形成用の未加硫ゴム組成物に変えた以外は、実施例2と同様にして導電性ローラを作製し、評価した。
【0084】
<実施例9>
実施例3において導電性多孔質弾性層2形成用の未加硫ゴム組成物を下記のものに変えた以外は、実施例3と同様にして導電性ローラを作製し、評価した。
【0085】
[導電性多孔質弾性層2形成用の未加硫ゴム組成物の調製]
実施例7の導電性多孔質弾性層2形成用の未加硫ゴム組成物中の「熱膨張性マイクロカプセルA−1」を「熱膨張性マイクロカプセルA−5」に変更した。それ以外は実施例7の導電性多孔質弾性層2形成用の未加硫ゴム組成物と同様にして導電性多孔質弾性層2形成用の未加硫ゴム組成物を調製した。
【0086】
<実施例10>
実施例2において導電性多孔質弾性層2形成用の未加硫ゴム組成物を下記のものに変更した。また、基層ローラの作製を下記方法に変更した。これら以外は実施例2と同様にして導電性ローラを作製し、評価した。
【0087】
[導電性多孔質弾性層2形成用の未加硫ゴム組成物の調製]
実施例2の導電性多孔質弾性層2形成用の未加硫ゴム組成物中の「熱膨張性マイクロカプセルA−3」を「熱膨張性マイクロカプセルA−1」に変更した。それ以外は実施例2の導電性多孔質弾性層2形成用の未加硫ゴム組成物と同様にして導電性多孔質弾性層2形成用の未加硫ゴム組成物を調製した。
【0088】
[基層ローラの作製]
実施例1と同様にしてローラ形状9を作製した後、該ローラ形状9を内径12mmの筒状の金型内に挿入し、160℃で1時間、加硫、発泡及び接着剤の硬化を行った。ゴムの両端部を突っ切り、ゴム長さを232mmとすることで基層ローラを得た。なお、クラウン量は120μmとした。
【0089】
<実施例11>
実施例1において導電性多孔質弾性層2形成用の未加硫ゴム組成物を下記のものに変更した。また、基層ローラに対する表層4の塗工の代わりに、下記基層ローラに対する表面UV処理を行った。これら以外は実施例1と同様にして導電性ローラを作製し、評価した。
【0090】
[導電性多孔質弾性層2形成用の未加硫ゴム組成物の調製]
実施例1の導電性多孔質弾性層2形成用の未加硫ゴム組成物中の「熱膨張性マイクロカプセルA−1」の添加量を5質量部から1質量部に変更した。それ以外は実施例1の導電性多孔質弾性層2形成用の未加硫ゴム組成物と同様にして導電性多孔質弾性層2形成用の未加硫ゴム組成物を調製した。
【0091】
[基層ローラに対する表面UV処理]
作製した基層ローラに対し、紫外線照射装置(185nm及び245nmが波長主成分)を用いて40mW/cm2で4分間処理した。これにより、導電性ソリッド弾性層3表面を処理した導電性ローラを得た。
【0092】
<実施例12>
実施例2において導電性多孔質弾性層2形成用の未加硫ゴム組成物を下記のものに変更した。それ以外は実施例2と同様にして導電性ローラを作製し、評価した。
【0093】
[導電性多孔質弾性層2形成用の未加硫ゴム組成物の調製]
実施例2の導電性多孔質弾性層2形成用の未加硫ゴム組成物中の「熱膨張性マイクロカプセルA−3」を「熱膨張性マイクロカプセルA−1」に変更した。また、熱膨張性マイクロカプセルの添加量を5質量部から1質量部に変更した。これら以外は実施例2の導電性多孔質弾性層2形成用の未加硫ゴム組成物と同様にして導電性多孔質弾性層2形成用の未加硫ゴム組成物を調製した。
【0094】
<実施例13>
実施例1において導電性多孔質弾性層2形成用の未加硫ゴム組成物を下記のものに変更した。それ以外は実施例1と同様にして導電性ローラを作製し、評価した。
【0095】
[導電性多孔質弾性層2形成用の未加硫ゴム組成物の調製]
実施例1の導電性多孔質弾性層2形成用の未加硫ゴム組成物中の「熱膨張性マイクロカプセルA−1」の添加量を5質量部から2質量部に変更した。それ以外は実施例1の導電性多孔質弾性層2形成用の未加硫ゴム組成物と同様にして導電性多孔質弾性層2形成用の未加硫ゴム組成物を調製した。
【0096】
<実施例14>
実施例12において導電性多孔質弾性層2形成用の未加硫ゴム組成物を下記のものに変更した。それ以外は実施例12と同様にして導電性ローラを作製し、評価した。
【0097】
[導電性多孔質弾性層2形成用の未加硫ゴム組成物の調製]
実施例12の導電性多孔質弾性層2形成用の未加硫ゴム組成物中の「熱膨張性マイクロカプセルA−1」の添加量を1質量部から2質量部に変更した。これら以外は実施例12の導電性多孔質弾性層2形成用の未加硫ゴム組成物と同様にして導電性多孔質弾性層2形成用の未加硫ゴム組成物を調製した。
【0098】
<実施例15>
実施例1において導電性多孔質弾性層2形成用の未加硫ゴム組成物を下記のものに変更した。それ以外は実施例1と同様にして導電性ローラを作製し、評価した。
【0099】
[導電性多孔質弾性層2形成用の未加硫ゴム組成物の調製]
実施例1の導電性多孔質弾性層2形成用の未加硫ゴム組成物中の「熱膨張性マイクロカプセルA−1」の添加量を5質量部から30質量部に変更した。それ以外は実施例1の導電性多孔質弾性層2形成用の未加硫ゴム組成物と同様にして導電性多孔質弾性層2形成用の未加硫ゴム組成物を調製した。
【0100】
<実施例16>
実施例12において導電性多孔質弾性層2形成用の未加硫ゴム組成物を下記のものに変更した。それ以外は実施例12と同様にして導電性ローラを作製し、評価した。
【0101】
[導電性多孔質弾性層2形成用の未加硫ゴム組成物の調製]
実施例12の導電性多孔質弾性層2形成用の未加硫ゴム組成物中の「熱膨張性マイクロカプセルA−1」の添加量を1質量部から30質量部に変更した。それ以外は実施例12の導電性多孔質弾性層2形成用の未加硫ゴム組成物と同様にして導電性多孔質弾性層2形成用の未加硫ゴム組成物を調製した。
【0102】
<実施例17>
実施例1において導電性多孔質弾性層2形成用の未加硫ゴム組成物を下記のものに変更した。それ以外は実施例1と同様にして導電性ローラを作製し、評価した。
【0103】
[導電性多孔質弾性層2形成用の未加硫ゴム組成物の調製]
実施例1の導電性多孔質弾性層2形成用の未加硫ゴム組成物中の「熱膨張性マイクロカプセルA−1」の添加量を5質量部から9質量部に変更した。それ以外は実施例1の導電性多孔質弾性層2形成用の未加硫ゴム組成物と同様にして導電性多孔質弾性層2形成用の未加硫ゴム組成物を調製した。
【0104】
<実施例18>
実施例12において導電性多孔質弾性層2形成用の未加硫ゴム組成物を下記のものに変更した。それ以外は実施例12と同様にして導電性ローラを作製し、評価した。
【0105】
[導電性多孔質弾性層2形成用の未加硫ゴム組成物の調製]
実施例12の導電性多孔質弾性層2形成用の未加硫ゴム組成物中の「熱膨張性マイクロカプセルA−1」の添加量を1質量部から9質量部に変更した。それ以外は実施例12の導電性多孔質弾性層2形成用の未加硫ゴム組成物と同様にして導電性多孔質弾性層2形成用の未加硫ゴム組成物を調製した。
【0106】
<実施例19>
実施例1において導電性多孔質弾性層2形成用の未加硫ゴム組成物を下記のものに変更した。それ以外は実施例1と同様にして導電性ローラを作製し、評価した。
【0107】
[導電性多孔質弾性層2形成用の未加硫ゴム組成物の調製]
実施例1の導電性多孔質弾性層2形成用の未加硫ゴム組成物中の「熱膨張性マイクロカプセルA−1」を「熱膨張性マイクロカプセルA−21」に変更した。また、内包物質材料を「ノルマルオクタン」から「イソオクタン」に変更した。これら以外は実施例1の導電性多孔質弾性層2形成用の未加硫ゴム組成物と同様にして導電性多孔質弾性層2形成用の未加硫ゴム組成物を調製した。
【0108】
<実施例20>
実施例2において導電性多孔質弾性層2形成用の未加硫ゴム組成物を下記のものに変更した。それ以外は実施例2と同様にして導電性ローラを作製し、評価した。
【0109】
[導電性多孔質弾性層2形成用の未加硫ゴム組成物の調製]
実施例2の導電性多孔質弾性層2形成用の未加硫ゴム組成物中の「熱膨張性マイクロカプセルA−3」を「熱膨張性マイクロカプセルA−21」に変更した。また、内包物質材料を「ノルマルオクタン」から「イソオクタン」に変更した。これら以外は実施例2の導電性多孔質弾性層2形成用の未加硫ゴム組成物と同様にして導電性多孔質弾性層2形成用の未加硫ゴム組成物を調製した。
【0110】
<実施例21>
実施例1において導電性多孔質弾性層2形成用の未加硫ゴム組成物を下記のものに変更した。それ以外は実施例1と同様にして導電性ローラを作製し、評価した。
【0111】
[導電性多孔質弾性層2形成用の未加硫ゴム組成物の調製]
実施例1の導電性多孔質弾性層2形成用の未加硫ゴム組成物中の「熱膨張性マイクロカプセルA−1」を「熱膨張性マイクロカプセルA−6」に変更した。また、原料モノマー材料を「塩化ビニリデン」から「スチレン」に変更した。これら以外は実施例1の導電性多孔質弾性層2形成用の未加硫ゴム組成物と同様にして導電性多孔質弾性層2形成用の未加硫ゴム組成物を調製した。
【0112】
<実施例22>
実施例2において導電性多孔質弾性層2形成用の未加硫ゴム組成物を下記のものに変更した。それ以外は実施例2と同様にして導電性ローラを作製し、評価した。
【0113】
[導電性多孔質弾性層2形成用の未加硫ゴム組成物の調製]
実施例2の導電性多孔質弾性層2形成用の未加硫ゴム組成物中の「熱膨張性マイクロカプセルA−3」を「熱膨張性マイクロカプセルA−6」に変更した。また、原料モノマー材料を「塩化ビニリデン」から「スチレン」に変更した。これら以外は実施例2の導電性多孔質弾性層2形成用の未加硫ゴム組成物と同様にして導電性多孔質弾性層2形成用の未加硫ゴム組成物を調製した。
【0114】
<実施例23>
実施例3において導電性多孔質弾性層2形成用の未加硫ゴム組成物を下記のものに変更した。それ以外は実施例3と同様にして導電性ローラを作製し、評価した。
【0115】
[導電性多孔質弾性層2形成用の未加硫ゴム組成物の調製]
実施例3の導電性多孔質弾性層2形成用の未加硫ゴム組成物中の「熱膨張性マイクロカプセルA−1」を「熱膨張性マイクロカプセルA−8」に変更した。また、原料モノマー材料を「塩化ビニリデン」から「スチレン」に変更した。これら以外は実施例3の導電性多孔質弾性層2形成用の未加硫ゴム組成物と同様にして導電性多孔質弾性層2形成用の未加硫ゴム組成物を調製した。
【0116】
<実施例24>
実施例4において導電性多孔質弾性層2形成用の未加硫ゴム組成物を下記のものに変更した。それ以外は実施例4と同様にして導電性ローラを作製し、評価した。
【0117】
[導電性多孔質弾性層2形成用の未加硫ゴム組成物の調製]
実施例4の導電性多孔質弾性層2形成用の未加硫ゴム組成物中の「熱膨張性マイクロカプセルA−1」を「熱膨張性マイクロカプセルA−6」に変更した。また、原料モノマー材料を「塩化ビニリデン」から「スチレン」に変更した。これら以外は実施例4の導電性多孔質弾性層2形成用の未加硫ゴム組成物と同様にして導電性多孔質弾性層2形成用の未加硫ゴム組成物を調製した。
【0118】
<実施例25>
実施例5において導電性多孔質弾性層2形成用の未加硫ゴム組成物を下記のものに変更した。それ以外は実施例5と同様にして導電性ローラを作製し、評価した。
【0119】
[導電性多孔質弾性層2形成用の未加硫ゴム組成物の調製]
実施例5の導電性多孔質弾性層2形成用の未加硫ゴム組成物中の「熱膨張性マイクロカプセルA−4」を「熱膨張性マイクロカプセルA−10」に変更した。また、原料モノマー材料を「塩化ビニリデン」から「スチレン」に変更した。これら以外は実施例5の導電性多孔質弾性層2形成用の未加硫ゴム組成物と同様にして導電性多孔質弾性層2形成用の未加硫ゴム組成物を調製した。
【0120】
<実施例26>
実施例6において導電性多孔質弾性層2形成用の未加硫ゴム組成物を下記のものに変更した。それ以外は実施例6と同様にして導電性ローラを作製し、評価した。
【0121】
[導電性多孔質弾性層2形成用の未加硫ゴム組成物の調製]
実施例6の導電性多孔質弾性層2形成用の未加硫ゴム組成物中の「熱膨張性マイクロカプセルA−2」を「熱膨張性マイクロカプセルA−9」に変更した。また、原料モノマー材料を「塩化ビニリデン」から「スチレン」に変更した。これら以外は実施例6の導電性多孔質弾性層2形成用の未加硫ゴム組成物と同様にして導電性多孔質弾性層2形成用の未加硫ゴム組成物を調製した。
【0122】
<実施例27>
実施例7において導電性多孔質弾性層2形成用の未加硫ゴム組成物を下記のものに変更した。それ以外は実施例7と同様にして導電性ローラを作製し、評価した。
【0123】
[導電性多孔質弾性層2形成用の未加硫ゴム組成物の調製]
実施例7の導電性多孔質弾性層2形成用の未加硫ゴム組成物中の「熱膨張性マイクロカプセルA−1」を「熱膨張性マイクロカプセルA−6」に変更した。また、原料モノマー材料を「塩化ビニリデン」から「スチレン」に変更した。これら以外は実施例7の導電性多孔質弾性層2形成用の未加硫ゴム組成物と同様にして導電性多孔質弾性層2形成用の未加硫ゴム組成物を調製した。
【0124】
<実施例28>
実施例8において導電性多孔質弾性層2形成用の未加硫ゴム組成物を下記のものに変更した。それ以外は実施例8と同様にして導電性ローラを作製し、評価した。
【0125】
[導電性多孔質弾性層2形成用の未加硫ゴム組成物の調製]
実施例8の導電性多孔質弾性層2形成用の未加硫ゴム組成物中の「熱膨張性マイクロカプセルA−1」を「熱膨張性マイクロカプセルA−6」に変更した。また、原料モノマー材料を「塩化ビニリデン」から「スチレン」に変更した。これら以外は実施例8の導電性多孔質弾性層2形成用の未加硫ゴム組成物と同様にして導電性多孔質弾性層2形成用の未加硫ゴム組成物を調製した。
【0126】
<実施例29>
実施例9において導電性多孔質弾性層2形成用の未加硫ゴム組成物を下記のものに変更した。それ以外は実施例9と同様にして導電性ローラを作製し、評価した。
【0127】
[導電性多孔質弾性層2形成用の未加硫ゴム組成物の調製]
実施例9の導電性多孔質弾性層2形成用の未加硫ゴム組成物中の「熱膨張性マイクロカプセルA−5」を「熱膨張性マイクロカプセルA−7」に変更した。また、原料モノマー材料を「塩化ビニリデン」から「スチレン」に変更した。これら以外は実施例9の導電性多孔質弾性層2形成用の未加硫ゴム組成物と同様にして導電性多孔質弾性層2形成用の未加硫ゴム組成物を調製した。
【0128】
<実施例30>
実施例22において基層ローラの作製を実施例10に記載の方法に変更した。それ以外は実施例22と同様にして導電性ローラを作製し、評価した。
【0129】
<実施例31>
実施例21において導電性多孔質弾性層2形成用の未加硫ゴム組成物を下記のものに変更した。それ以外は実施例21と同様にして導電性ローラを作製し、評価した。
【0130】
[導電性多孔質弾性層2形成用の未加硫ゴム組成物の調製]
実施例21の導電性多孔質弾性層2形成用の未加硫ゴム組成物中の「熱膨張性マイクロカプセルA−6」の添加量を5質量部から9質量部に変更した。それ以外は実施例21の導電性多孔質弾性層2形成用の未加硫ゴム組成物と同様にして導電性多孔質弾性層2形成用の未加硫ゴム組成物を調製した。
【0131】
<実施例32>
実施例22において導電性多孔質弾性層2形成用の未加硫ゴム組成物を下記のものに変更した。それ以外は実施例22と同様にして導電性ローラを作製し、評価した。
【0132】
[導電性多孔質弾性層2形成用の未加硫ゴム組成物の調製]
実施例22の導電性多孔質弾性層2形成用の未加硫ゴム組成物中の「熱膨張性マイクロカプセルA−6」の添加量を5質量部から9質量部に変更した。それ以外は実施例22の導電性多孔質弾性層2形成用の未加硫ゴム組成物と同様にして導電性多孔質弾性層2形成用の未加硫ゴム組成物を調製した。
【0133】
<実施例33>
実施例21において導電性多孔質弾性層2形成用の未加硫ゴム組成物を下記のものに変更した。それ以外は実施例21と同様にして導電性ローラを作製し、評価した。
【0134】
[導電性多孔質弾性層2形成用の未加硫ゴム組成物の調製]
実施例21の導電性多孔質弾性層2形成用の未加硫ゴム組成物中の「熱膨張性マイクロカプセルA−6」を「熱膨張性マイクロカプセルA−22」に変更した。また、内包物質材料を「ノルマルオクタン」から「イソオクタン」に変更した。これら以外は実施例21の導電性多孔質弾性層2形成用の未加硫ゴム組成物と同様にして導電性多孔質弾性層2形成用の未加硫ゴム組成物を調製した。
【0135】
<実施例34>
実施例22において導電性多孔質弾性層2形成用の未加硫ゴム組成物を下記のものに変更した。それ以外は実施例22と同様にして導電性ローラを作製し、評価した。
【0136】
[導電性多孔質弾性層2形成用の未加硫ゴム組成物の調製]
実施例22の導電性多孔質弾性層2形成用の未加硫ゴム組成物中の「熱膨張性マイクロカプセルA−6」を「熱膨張性マイクロカプセルA−22」に変更した。また、内包物質材料を「ノルマルオクタン」から「イソオクタン」に変更した。これら以外は実施例22の導電性多孔質弾性層2形成用の未加硫ゴム組成物と同様にして導電性多孔質弾性層2形成用の未加硫ゴム組成物を調製した。
【0137】
<実施例35>
実施例1において導電性多孔質弾性層2形成用の未加硫ゴム組成物を下記のものに変更した。それ以外は実施例1と同様にして導電性ローラを作製し、評価した。
【0138】
[導電性多孔質弾性層2形成用の未加硫ゴム組成物の調製]
実施例1の導電性多孔質弾性層2形成用の未加硫ゴム組成物中の「熱膨張性マイクロカプセルA−1」を「熱膨張性マイクロカプセルA−11」に変更した。また、原料物モノマー材料を「塩化ビニリデン」から「アクリロニトリル」に変更した。これら以外は実施例1の導電性多孔質弾性層2形成用の未加硫ゴム組成物と同様にして導電性多孔質弾性層2形成用の未加硫ゴム組成物を調製した。
【0139】
<実施例36>
実施例2において導電性多孔質弾性層2形成用の未加硫ゴム組成物を下記のものに変更した。それ以外は実施例2と同様にして導電性ローラを作製し、評価した。
【0140】
[導電性多孔質弾性層2形成用の未加硫ゴム組成物の調製]
実施例2の導電性多孔質弾性層2形成用の未加硫ゴム組成物中の「熱膨張性マイクロカプセルA−3」を「熱膨張性マイクロカプセルA−11」に変更した。また、原料物モノマー材料を「塩化ビニリデン」から「アクリロニトリル」に変更した。これら以外は実施例2の導電性多孔質弾性層2形成用の未加硫ゴム組成物と同様にして導電性多孔質弾性層2形成用の未加硫ゴム組成物を調製した。
【0141】
<実施例37>
実施例3において導電性多孔質弾性層2形成用の未加硫ゴム組成物を下記のものに変更した。それ以外は実施例3と同様にして導電性ローラを作製し、評価した。
【0142】
[導電性多孔質弾性層2形成用の未加硫ゴム組成物の調製]
実施例3の導電性多孔質弾性層2形成用の未加硫ゴム組成物中の「熱膨張性マイクロカプセルA−1」を「熱膨張性マイクロカプセルA−13」に変更した。また、原料物モノマー材料を「塩化ビニリデン」から「アクリロニトリル」に変更した。これら以外は実施例3の導電性多孔質弾性層2形成用の未加硫ゴム組成物と同様にして導電性多孔質弾性層2形成用の未加硫ゴム組成物を調製した。
【0143】
<実施例38>
実施例4において導電性多孔質弾性層2形成用の未加硫ゴム組成物を下記のものに変更した。それ以外は実施例4と同様にして導電性ローラを作製し、評価した。
【0144】
[導電性多孔質弾性層2形成用の未加硫ゴム組成物の調製]
実施例4の導電性多孔質弾性層2形成用の未加硫ゴム組成物中の「熱膨張性マイクロカプセルA−1」を「熱膨張性マイクロカプセルA−11」に変更した。また、原料物モノマー材料を「塩化ビニリデン」から「アクリロニトリル」に変更した。これら以外は実施例4の導電性多孔質弾性層2形成用の未加硫ゴム組成物と同様にして導電性多孔質弾性層2形成用の未加硫ゴム組成物を調製した。
【0145】
<実施例39>
実施例5において導電性多孔質弾性層2形成用の未加硫ゴム組成物を下記のものに変更した。それ以外は実施例5と同様にして導電性ローラを作製し、評価した。
【0146】
[導電性多孔質弾性層2形成用の未加硫ゴム組成物の調製]
実施例5の導電性多孔質弾性層2形成用の未加硫ゴム組成物中の「熱膨張性マイクロカプセルA−4」を「熱膨張性マイクロカプセルA−11」に変更した。また、原料物モノマー材料を「塩化ビニリデン」から「アクリロニトリル」に変更した。これら以外は実施例5の導電性多孔質弾性層2形成用の未加硫ゴム組成物と同様にして導電性多孔質弾性層2形成用の未加硫ゴム組成物を調製した。
【0147】
<実施例40>
実施例6において導電性多孔質弾性層2形成用の未加硫ゴム組成物を下記のものに変更した。また、基層ローラに対する表層4の塗工の代わりに、実施例11における基層ローラに対する表面UV処理を行った。これら以外は実施例6と同様にして導電性ローラを作製し、評価した。
【0148】
[導電性多孔質弾性層2形成用の未加硫ゴム組成物の調製]
実施例6の導電性多孔質弾性層2形成用の未加硫ゴム組成物中の「熱膨張性マイクロカプセルA−2」を「熱膨張性マイクロカプセルA−14」に変更した。また、原料物モノマー材料を「塩化ビニリデン」から「アクリロニトリル」に変更した。これら以外は実施例6の導電性多孔質弾性層2形成用の未加硫ゴム組成物と同様にして導電性多孔質弾性層2形成用の未加硫ゴム組成物を調製した。
【0149】
<実施例41>
実施例7において導電性多孔質弾性層2形成用の未加硫ゴム組成物を下記のものに変更した。それ以外は実施例7と同様にして導電性ローラを作製し、評価した。
【0150】
[導電性多孔質弾性層2形成用の未加硫ゴム組成物の調製]
実施例7の導電性多孔質弾性層2形成用の未加硫ゴム組成物中の「熱膨張性マイクロカプセルA−1」を「熱膨張性マイクロカプセルA−11」に変更した。また、原料物モノマー材料を「塩化ビニリデン」から「アクリロニトリル」に変更した。これら以外は実施例7の導電性多孔質弾性層2形成用の未加硫ゴム組成物と同様にして導電性多孔質弾性層2形成用の未加硫ゴム組成物を調製した。
【0151】
<実施例42>
実施例8において導電性多孔質弾性層2形成用の未加硫ゴム組成物を下記のものに変更した。それ以外は実施例8と同様にして導電性ローラを作製し、評価した。
【0152】
[導電性多孔質弾性層2形成用の未加硫ゴム組成物の調製]
実施例8の導電性多孔質弾性層2形成用の未加硫ゴム組成物中の「熱膨張性マイクロカプセルA−1」を「熱膨張性マイクロカプセルA−15」に変更した。また、原料物モノマー材料を「塩化ビニリデン」から「アクリロニトリル」に変更した。これら以外は実施例8の導電性多孔質弾性層2形成用の未加硫ゴム組成物と同様にして導電性多孔質弾性層2形成用の未加硫ゴム組成物を調製した。
【0153】
<実施例43>
実施例9において導電性多孔質弾性層2形成用の未加硫ゴム組成物を下記のものに変更した。それ以外は実施例9と同様にして導電性ローラを作製し、評価した。
【0154】
[導電性多孔質弾性層2形成用の未加硫ゴム組成物の調製]
実施例9の導電性多孔質弾性層2形成用の未加硫ゴム組成物中の「熱膨張性マイクロカプセルA−5」を「熱膨張性マイクロカプセルA−12」に変更した。また、原料物モノマー材料を「塩化ビニリデン」から「アクリロニトリル」に変更した。これら以外は実施例9の導電性多孔質弾性層2形成用の未加硫ゴム組成物と同様にして導電性多孔質弾性層2形成用の未加硫ゴム組成物を調製した。
【0155】
<実施例44>
実施例10において導電性多孔質弾性層2形成用の未加硫ゴム組成物を下記のものに変更した。それ以外は実施例10と同様にして導電性ローラを作製し、評価した。
【0156】
[導電性多孔質弾性層2形成用の未加硫ゴム組成物の調製]
実施例10の導電性多孔質弾性層2形成用の未加硫ゴム組成物中の「熱膨張性マイクロカプセルA−1」を「熱膨張性マイクロカプセルA−11」に変更した。また、原料物モノマー材料を「塩化ビニリデン」から「アクリロニトリル」に変更した。これら以外は実施例10の導電性多孔質弾性層2形成用の未加硫ゴム組成物と同様にして導電性多孔質弾性層2形成用の未加硫ゴム組成物を調製した。
【0157】
<実施例45>
実施例17において導電性多孔質弾性層2形成用の未加硫ゴム組成物を下記のものに変更した。それ以外は実施例17と同様にして導電性ローラを作製し、評価した。
【0158】
[導電性多孔質弾性層2形成用の未加硫ゴム組成物の調製]
実施例17の導電性多孔質弾性層2形成用の未加硫ゴム組成物中の「熱膨張性マイクロカプセルA−1」を「熱膨張性マイクロカプセルA−11」に変更した。また、原料物モノマー材料を「塩化ビニリデン」から「アクリロニトリル」に変更した。これら以外は実施例17の導電性多孔質弾性層2形成用の未加硫ゴム組成物と同様にして導電性多孔質弾性層2形成用の未加硫ゴム組成物を調製した。
【0159】
<実施例46>
実施例18において導電性多孔質弾性層2形成用の未加硫ゴム組成物を下記のものに変更した。それ以外は実施例18と同様にして導電性ローラを作製し、評価した。
【0160】
[導電性多孔質弾性層2形成用の未加硫ゴム組成物の調製]
実施例18の導電性多孔質弾性層2形成用の未加硫ゴム組成物中の「熱膨張性マイクロカプセルA−1」を「熱膨張性マイクロカプセルA−11」に変更した。また、原料物モノマー材料を「塩化ビニリデン」から「アクリロニトリル」に変更した。これら以外は実施例18の導電性多孔質弾性層2形成用の未加硫ゴム組成物と同様にして導電性多孔質弾性層2形成用の未加硫ゴム組成物を調製した。
【0161】
<実施例47>
実施例19において導電性多孔質弾性層2形成用の未加硫ゴム組成物を下記のものに変更した。それ以外は実施例19と同様にして導電性ローラを作製し、評価した。
【0162】
[導電性多孔質弾性層2形成用の未加硫ゴム組成物の調製]
実施例19の導電性多孔質弾性層2形成用の未加硫ゴム組成物中の「熱膨張性マイクロカプセルA−21」を「熱膨張性マイクロカプセルA−23」に変更した。また、原料物モノマー材料を「塩化ビニリデン」から「アクリロニトリル」に変更した。これら以外は実施例19の導電性多孔質弾性層2形成用の未加硫ゴム組成物と同様にして導電性多孔質弾性層2形成用の未加硫ゴム組成物を調製した。
【0163】
<実施例48>
実施例20において導電性多孔質弾性層2形成用の未加硫ゴム組成物を下記のものに変更した。それ以外は実施例20と同様にして導電性ローラを作製し、評価した。
【0164】
[導電性多孔質弾性層2形成用の未加硫ゴム組成物の調製]
実施例20の導電性多孔質弾性層2形成用の未加硫ゴム組成物中の「熱膨張性マイクロカプセルA−21」を「熱膨張性マイクロカプセルA−23」に変更した。また、原料物モノマー材料を「塩化ビニリデン」から「アクリロニトリル」に変更した。これら以外は実施例20の導電性多孔質弾性層2形成用の未加硫ゴム組成物と同様にして導電性多孔質弾性層2形成用の未加硫ゴム組成物を調製した。
【0165】
<実施例49>
実施例1において導電性多孔質弾性層2形成用の未加硫ゴム組成物を下記のものに変更した。それ以外は実施例1と同様にして導電性ローラを作製し、評価した。
【0166】
[導電性多孔質弾性層2形成用の未加硫ゴム組成物の調製]
実施例1の導電性多孔質弾性層2形成用の未加硫ゴム組成物中の「熱膨張性マイクロカプセルA−1」を「熱膨張性マイクロカプセルA−16」に変更した。また、原料モノマー材料を「塩化ビニリデン」から「メタクリロニトリル」に変更した。これら以外は実施例1の導電性多孔質弾性層2形成用の未加硫ゴム組成物と同様にして導電性多孔質弾性層2形成用の未加硫ゴム組成物を調製した。
【0167】
<実施例50>
実施例2において導電性多孔質弾性層2形成用の未加硫ゴム組成物を下記のものに変更した。それ以外は実施例2と同様にして導電性ローラを作製し、評価した。
【0168】
[導電性多孔質弾性層2形成用の未加硫ゴム組成物の調製]
実施例2の導電性多孔質弾性層2形成用の未加硫ゴム組成物中の「熱膨張性マイクロカプセルA−3」を「熱膨張性マイクロカプセルA−18」に変更した。また、原料モノマー材料を「塩化ビニリデン」から「メタクリロニトリル」に変更した。これら以外は実施例2の導電性多孔質弾性層2形成用の未加硫ゴム組成物と同様にして導電性多孔質弾性層2形成用の未加硫ゴム組成物を調製した。
【0169】
<実施例51>
実施例3において導電性多孔質弾性層2形成用の未加硫ゴム組成物を下記のものに変更した。それ以外は実施例3と同様にして導電性ローラを作製し、評価した。
【0170】
[導電性多孔質弾性層2形成用の未加硫ゴム組成物の調製]
実施例3の導電性多孔質弾性層2形成用の未加硫ゴム組成物中の「熱膨張性マイクロカプセルA−1」を「熱膨張性マイクロカプセルA−19」に変更した。また、原料モノマー材料を「塩化ビニリデン」から「メタクリロニトリル」に変更した。これら以外は実施例3の導電性多孔質弾性層2形成用の未加硫ゴム組成物と同様にして導電性多孔質弾性層2形成用の未加硫ゴム組成物を調製した。
【0171】
<実施例52>
実施例4において導電性多孔質弾性層2形成用の未加硫ゴム組成物を下記のものに変更した。それ以外は実施例4と同様にして導電性ローラを作製し、評価した。
【0172】
[導電性多孔質弾性層2形成用の未加硫ゴム組成物の調製]
実施例4の導電性多孔質弾性層2形成用の未加硫ゴム組成物中の「熱膨張性マイクロカプセルA−1」を「熱膨張性マイクロカプセルA−16」に変更した。また、原料モノマー材料を「塩化ビニリデン」から「メタクリロニトリル」に変更した。これら以外は実施例4の導電性多孔質弾性層2形成用の未加硫ゴム組成物と同様にして導電性多孔質弾性層2形成用の未加硫ゴム組成物を調製した。
【0173】
<実施例53>
実施例5において導電性多孔質弾性層2形成用の未加硫ゴム組成物を下記のものに変更した。それ以外は実施例5と同様にして導電性ローラを作製し、評価した。
【0174】
[導電性多孔質弾性層2形成用の未加硫ゴム組成物の調製]
実施例5の導電性多孔質弾性層2形成用の未加硫ゴム組成物中の「熱膨張性マイクロカプセルA−4」を「熱膨張性マイクロカプセルA−16」に変更した。また、原料モノマー材料を「塩化ビニリデン」から「メタクリロニトリル」に変更した。これら以外は実施例5の導電性多孔質弾性層2形成用の未加硫ゴム組成物と同様にして導電性多孔質弾性層2形成用の未加硫ゴム組成物を調製した。
【0175】
<実施例54>
実施例6において導電性多孔質弾性層2形成用の未加硫ゴム組成物を下記のものに変更した。それ以外は実施例6と同様にして導電性ローラを作製し、評価した。
【0176】
[導電性多孔質弾性層2形成用の未加硫ゴム組成物の調製]
実施例6の導電性多孔質弾性層2形成用の未加硫ゴム組成物中の「熱膨張性マイクロカプセルA−2」を「熱膨張性マイクロカプセルA−20」に変更した。また、原料モノマー材料を「塩化ビニリデン」から「メタクリロニトリル」に変更した。これら以外は実施例6の導電性多孔質弾性層2形成用の未加硫ゴム組成物と同様にして導電性多孔質弾性層2形成用の未加硫ゴム組成物を調製した。
【0177】
<実施例55>
実施例7において導電性多孔質弾性層2形成用の未加硫ゴム組成物を下記のものに変更した。また、基層ローラに対する表層4の塗工の代わりに、実施例11における基層ローラに対する表面UV処理を行った。これら以外は実施例7と同様にして導電性ローラを作製し、評価した。
【0178】
[導電性多孔質弾性層2形成用の未加硫ゴム組成物の調製]
実施例7の導電性多孔質弾性層2形成用の未加硫ゴム組成物中の「熱膨張性マイクロカプセルA−1」を「熱膨張性マイクロカプセルA−16」に変更した。また、原料モノマー材料を「塩化ビニリデン」から「メタクリロニトリル」に変更した。これら以外は実施例7の導電性多孔質弾性層2形成用の未加硫ゴム組成物と同様にして導電性多孔質弾性層2形成用の未加硫ゴム組成物を調製した。
【0179】
<実施例56>
実施例8において導電性多孔質弾性層2形成用の未加硫ゴム組成物を下記のものに変更した。それ以外は実施例8と同様にして導電性ローラを作製し、評価した。
【0180】
[導電性多孔質弾性層2形成用の未加硫ゴム組成物の調製]
実施例8の導電性多孔質弾性層2形成用の未加硫ゴム組成物中の「熱膨張性マイクロカプセルA−1」を「熱膨張性マイクロカプセルA−16」に変更した。また、原料モノマー材料を「塩化ビニリデン」から「メタクリロニトリル」に変更した。これら以外は実施例8の導電性多孔質弾性層2形成用の未加硫ゴム組成物と同様にして導電性多孔質弾性層2形成用の未加硫ゴム組成物を調製した。
【0181】
<実施例57>
実施例9において導電性多孔質弾性層2形成用の未加硫ゴム組成物を下記のものに変更した。それ以外は実施例9と同様にして導電性ローラを作製し、評価した。
【0182】
[導電性多孔質弾性層2形成用の未加硫ゴム組成物の調製]
実施例9の導電性多孔質弾性層2形成用の未加硫ゴム組成物中の「熱膨張性マイクロカプセルA−5」を「熱膨張性マイクロカプセルA−17」に変更した。また、原料モノマー材料を「塩化ビニリデン」から「メタクリロニトリル」に変更した。これら以外は実施例9の導電性多孔質弾性層2形成用の未加硫ゴム組成物と同様にして導電性多孔質弾性層2形成用の未加硫ゴム組成物を調製した。
【0183】
<実施例58>
実施例10において導電性多孔質弾性層2形成用の未加硫ゴム組成物を下記のものに変更した。それ以外は実施例10と同様にして導電性ローラを作製し、評価した。
【0184】
[導電性多孔質弾性層2形成用の未加硫ゴム組成物の調製]
実施例10の導電性多孔質弾性層2形成用の未加硫ゴム組成物中の「熱膨張性マイクロカプセルA−1」を「熱膨張性マイクロカプセルA−16」に変更した。また、原料モノマー材料を「塩化ビニリデン」から「メタクリロニトリル」に変更した。これら以外は実施例10の導電性多孔質弾性層2形成用の未加硫ゴム組成物と同様にして導電性多孔質弾性層2形成用の未加硫ゴム組成物を調製した。
【0185】
<実施例59>
実施例17において導電性多孔質弾性層2形成用の未加硫ゴム組成物を下記のものに変更した。それ以外は実施例17と同様にして導電性ローラを作製し、評価した。
【0186】
[導電性多孔質弾性層2形成用の未加硫ゴム組成物の調製]
実施例17の導電性多孔質弾性層2形成用の未加硫ゴム組成物中の「熱膨張性マイクロカプセルA−1」を「熱膨張性マイクロカプセルA−16」に変更した。また、原料モノマー材料を「塩化ビニリデン」から「メタクリロニトリル」に変更した。これら以外は実施例17の導電性多孔質弾性層2形成用の未加硫ゴム組成物と同様にして導電性多孔質弾性層2形成用の未加硫ゴム組成物を調製した。
【0187】
<実施例60>
実施例18において導電性多孔質弾性層2形成用の未加硫ゴム組成物を下記のものに変更した。それ以外は実施例18と同様にして導電性ローラを作製し、評価した。
【0188】
[導電性多孔質弾性層2形成用の未加硫ゴム組成物の調製]
実施例18の導電性多孔質弾性層2形成用の未加硫ゴム組成物中の「熱膨張性マイクロカプセルA−1」を「熱膨張性マイクロカプセルA−16」に変更した。また、原料モノマー材料を「塩化ビニリデン」から「メタクリロニトリル」に変更した。これら以外は実施例18の導電性多孔質弾性層2形成用の未加硫ゴム組成物と同様にして導電性多孔質弾性層2形成用の未加硫ゴム組成物を調製した。
【0189】
<実施例61>
実施例19において導電性多孔質弾性層2形成用の未加硫ゴム組成物を下記のものに変更した。それ以外は実施例19と同様にして導電性ローラを作製し、評価した。
【0190】
[導電性多孔質弾性層2形成用の未加硫ゴム組成物の調製]
実施例19の導電性多孔質弾性層2形成用の未加硫ゴム組成物中の「熱膨張性マイクロカプセルA−21」を「熱膨張性マイクロカプセルA−24」に変更した。また、原料モノマー材料を「塩化ビニリデン」から「メタクリロニトリル」に変更した。これら以外は実施例19の導電性多孔質弾性層2形成用の未加硫ゴム組成物と同様にして導電性多孔質弾性層2形成用の未加硫ゴム組成物を調製した。
【0191】
<実施例62>
実施例20において導電性多孔質弾性層2形成用の未加硫ゴム組成物を下記のものに変更した。それ以外は実施例20と同様にして導電性ローラを作製し、評価した。
【0192】
[導電性多孔質弾性層2形成用の未加硫ゴム組成物の調製]
実施例20の導電性多孔質弾性層2形成用の未加硫ゴム組成物中の「熱膨張性マイクロカプセルA−21」を「熱膨張性マイクロカプセルA−24」に変更した。また、原料モノマー材料を「塩化ビニリデン」から「メタクリロニトリル」に変更した。これら以外は実施例20の導電性多孔質弾性層2形成用の未加硫ゴム組成物と同様にして導電性多孔質弾性層2形成用の未加硫ゴム組成物を調製した。
【0193】
<比較例1>
実施例2において導電性多孔質弾性層2形成用の未加硫ゴム組成物を下記のものに変更した。それ以外は実施例2と同様にして導電性ローラを作製し、評価した。
【0194】
[導電性多孔質弾性層2形成用の未加硫ゴム組成物の調製]
実施例2の導電性多孔質弾性層2形成用の未加硫ゴム組成物中の「熱膨張性マイクロカプセルA−3」を「p,p’−オキシビスベンゼンスルホニルヒドラジド(OBSH、化学発泡剤)」に変更した。それ以外は実施例2の導電性多孔質弾性層2形成用の未加硫ゴム組成物と同様にして導電性多孔質弾性層2形成用の未加硫ゴム組成物を調製した。
【0195】
<比較例2>
実施例2において基層ローラの作製方法を下記方法に変更した。それ以外は実施例2と同様にして導電性ローラを作製し、評価した。
【0196】
[基層ローラの作製]
実施例1における導電性支持体1と前記導電性多孔質弾性層2形成用の未加硫ゴム組成物とを、図5に示すクロスヘッド8を用いた押出成形によって、導電性支持体1を中心として同心円筒状に同時に押出した。これにより、導電性支持体1の外周に未加硫の導電多孔質弾性層2の形成されたローラ形状9を作製した。次いで、電気オーブン中160℃で1時間、加硫、発泡及び接着剤の硬化を行った。その後導電性多孔質弾性層2表面の研磨加工を行って形状を整えた。一方、図6に示す押出成型機を用い、導電性ソリッド弾性層3形成用の未加硫ゴム組成物をヘッド10から押出してチューブ11とした後、160℃で加硫して加硫ゴムチューブを得た。
【0197】
次に、前記加硫ゴムチューブを円筒に挿入し、加硫ゴムチューブをエアーにより膨らませた状態で、導電性多孔質弾性層2及び導電性支持体1からなる加硫発泡後のローラを挿入した。エアー供給を停め、加硫ゴムチューブと導電性多孔質弾性層2とを密着させ、電気オーブン中160℃で1時間加硫した。ゴムの両端部を突っ切り、ゴム長さを232mmとした後、外径が12mmのローラ形状になるように導電性ソリッド弾性層3表面の研磨加工を行った。これにより、導電性支持体1上に導電性多孔質弾性層2及び導電性ソリッド弾性層3が形成された基層ローラを得た。なお、該基層ローラのクラウン量は120μmとした。
【0198】
実施例1〜62、比較例1および比較例2に係る導電性ローラの導電性多孔質弾性層2中の体積平均独立気泡径、界面円周1mmあたりの凹部形成平均独立気泡数、前記式(1)における好ましい凹部形成平均独立気泡数の上限値及び帯電音測定の評価結果を表9および表10に示す。
【0199】
【表9】

【0200】
【表10】

【0201】
表9及び表10から、本発明に係る導電性ローラは帯電音の抑制効果を示すことが確認された。すなわち、実施例の導電性ローラでは導電性多孔質弾性層2から導電性ソリッド弾性層3に独立気泡が入り込み、凹部が形成されていることにより、凹部が形成されていない比較例の導電性ローラと比較して帯電音が抑制された。また、独立気泡のシェル材料としてニトリル基を有する化合物を用いることで、導電性多孔質弾性層2と導電性ソリッド弾性層3との界面に効果的に凹部を形成することができた。
【符号の説明】
【0202】
1 導電性支持体
2 導電性多孔質弾性層
3 導電性ソリッド弾性層
4 表層

【特許請求の範囲】
【請求項1】
導電性支持体と、該導電性支持体上に形成された導電性弾性層とを有している電子写真用導電性ローラであって、
該導電性弾性層は内層と該内層の外側に積層されている外層とからなり、
該内層は熱可塑性樹脂をシェルとする独立気泡を含有しており、かつ、
該独立気泡の少なくとも一部は該内層から該外層側に入り込み、該外層の該内層と接する面が独立気泡に由来する凹部を有することを特徴とする電子写真用導電性ローラ。
【請求項2】
前記熱可塑性樹脂がニトリル基を有する熱可塑性樹脂からなる請求項1に記載の電子写真用導電性ローラ。
【請求項3】
前記導電性ローラが電子写真装置用の帯電ローラである請求項1又は2に記載の電子写真用導電性ローラ。
【請求項4】
導電性支持体と、該導電性支持体上に形成された導電性弾性層とを有し、
該導電性弾性層が内層と該内層の外側に積層されてなる外層とからなる電子写真用導電性ローラの製造方法であって、
(1)導電性支持体の外周上に、熱可塑性樹脂をシェルとする熱膨張性マイクロカプセルを含有する内層形成用の未加硫ゴム組成物の層と、外層形成用の未加硫ゴム組成物の層とを同心円筒状に積層した積層体を形成し、未加硫ゴムローラを製造する工程と、
(2)該未加硫ゴムローラを加熱し、加硫及び熱膨張性マイクロカプセルを膨張させる工程と、
を含むことを特徴とする電子写真用導電性ローラの製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2012−145889(P2012−145889A)
【公開日】平成24年8月2日(2012.8.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−6109(P2011−6109)
【出願日】平成23年1月14日(2011.1.14)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】