説明

小型電子機器

【課題】 機能剤を外部表面に露出させることなく、かつ小型化を犠牲にすることなく機能剤を外部に放散する機能を備えた小型電子機器を提供すること。
【解決手段】 本発明の一態様に係る小型電子機器は、筐体(10、20)に複数の部品(例えば、6、7)を実装した小型電子機器であって、部品のうち、筐体(10、20)内部に設けられた構成部材の少なくとも一部(61)に、機能剤(例えば、芳香剤)が塗布され、機能剤が外部に放散可能な連結部(例えば、スピーカ用放音孔)を備えている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、携帯電話機、PHS(Personal Handyphon System)等の携帯端末、撮影用ビデオカメラ、撮影用デジタルカメラ、ICレコーダ等の小型電子機器に関する。
【背景技術】
【0002】
今日の携帯電話機の急速な普及に伴って、利用者の携帯電話に対する要望は年々高まりを見せている。その一つとして、携帯電話機の常時携帯するという性質から、心地よさを追及すべく芳香機能を兼ね備えたものへの要望がある。
【0003】
芳香機能を備えた携帯電話機としては、通話時に通話者の音声を集音する筐体に設けられた集音孔の近傍に香料を封入したシールを貼ったもの(特許文献1)、携帯電話機に接続された外部接続端子の近傍位置に芳香性部材を本体と略面一な状態で取り付けたもの(特許文献2)、携帯電話機に芳香剤設置用スペースを設けて、この内部に芳香剤を収容したもの(特許文献3)などが提案されている。
また、携帯電話機の例ではないが、電話機の受話部及び送信部の使用面に香水を封入したシートを貼着したもの(特許文献4)や、芳香成分の放散をコントロールできる放散装置などが提案されている(特許文献5)
【特許文献1】登録実用新案第3061389号公報
【特許文献2】特開2002−57775号公報
【特許文献3】特開2004−254026号公報
【特許文献4】登録実用新案3061016号公報
【特許文献5】特開2005−118698号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
昨今の携帯電話機の小型化への要求は著しく、これに搭載する部品の小型化が要求されている。一方で、近似においてはカメラと携帯電話機との複合機能を備えたカメラ付携帯電話機が普及してきており、画像を相手側に送信する等の多機能化も加わって小型化への要求に反して大型化する傾向にある。かかる状況下、上記特許文献3に記載のような芳香剤専用の内部空間を設けることは事実上困難である。また、上記特許文献5のような装置を装着することも事実上困難である。さらに、上記特許文献4のようなシートを貼るスペースを携帯電話機に設けることも困難である。
【0005】
また、上記特許文献1、特許文献2に記載の方法においては、外部に芳香剤が露出するため、成分が人体や衣類に直接付着してしまう恐れがある。特に、携帯電話機はその使用の性質上、口や耳を接触させて使用するものであるため、人体に付着する恐れが極めて高く安全性に関して問題があった。また、芳香剤の色や材質により携帯電話機自体のデザインの制約を受けたり、経時的使用によって芳香剤の色等が変化して外観を損ねるという問題もあった。
【0006】
なお、上記においては携帯電話機に芳香機能を付与する場合の問題点について述べたが、小型化が要求されているPHS、その他の情報携帯端末等の各種携帯端末、固定電話、写真撮影用カメラ、撮影用ビデオカメラ、撮影用デジタルカメラ、ICレコーダ、携帯型オーディオ機器、ノートパソコン、電子手帳等の小型電子機器等全般において同様の問題が生じ得る。また、芳香機能を付与する場合について述べたが、これに限定されるものではなく、例えば、消臭機能、防カビ機能、抗菌機能等の各種機能剤の放散機能を付与したい小型電子機器全般においても同様の問題が生じ得る。
【0007】
本発明は、上記背景に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、機能剤を外部表面に露出させることなく、かつ小型化を犠牲にすることなく機能剤を外部に放散する機能を備えた小型電子機器を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の第1の態様に係る小型電子機器は、筐体に複数の部品を実装した小型電子機器であって、前記部品のうち、前記筐体内部に設けられた構成部材の少なくとも一部に、機能剤が塗布され、当該機能剤が、外部に放散可能な連結部を備えているものである。
【0009】
本発明に係る小型電子機器によれば、実装部品のうち、筐体内部に設けられた構成部剤に機能剤を塗布し、かつ外部に機能剤が放散可能な連結部を備えているので、機能剤専用の内部空間を設ける必要がない。そのため、小型電子機器の小型化を犠牲にせずに、機能剤の効果を備えることができる。また、機能剤を外部表面に露出させていないので、人体等と直接接触する恐れが無く安全性を確保することができる。
【0010】
本発明の第2の態様に係る小型電子機器は、上記態様において、前記機能剤が、芳香剤又は消臭剤であることを特徴とするものである。芳香機能、又は/及び消臭機能を付与することにより、快適な使用を提供することができる。
【0011】
本発明の第3の態様に係る小型電子機器は、上記態様において、前記連通部が、筐体、又は/及び前記部品を構成する外部露出部材に設けられた孔、若しくは筐体と前記外部露出部材との勘合部であることを特徴とするものである。
【0012】
本発明の第4の態様に係る小型電子機器は、上記態様において、前記構成部材が、出力音発生部品、又は入力音集音部品であることを特徴とするものである。これらは、放音孔や集音孔を備えているのが一般的である。このため、機能剤を放散させるための放散孔を特別に設ける必要がなく、既存の形態で機能剤の放散を行うことができる。
【0013】
本発明の第5の態様に係る小型電子機器は、上記態様のいずれか一つの態様に記載の小型電子機器が、携帯端末であるものである。携帯端末は、使用時に口や耳等を接触させるので、表面に直接機能剤が塗布されている場合には接触する可能性が極めて高い。本態様によれば、装置内部に機能剤を塗布しているので、携帯端末等において用いる場合に安全性の効果が特に大きい。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、機能剤を外部表面に露出させることなく、かつ小型化を犠牲にすることなく機能剤を外部に放散する機能を備えた小型電子機器を提供することができるという優れた効果を有する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
以下、本発明を適用した実施形態の一例について説明する。なお、本発明の趣旨に合致する限り、他の実施形態も本発明の範疇に属し得ることは言うまでもない。
【0016】
[実施形態1]
図1(a)及び図1(b)は、本実施形態に係る携帯端末たる折りたたみ式携帯電話機100の外観図である。図1(a)は、表示部側筐体10の面と入力部側筐体20の面を開いた状態のディスプレイ側の外観図であり,図1(b)は,表示部3とキー操作部4とが折りたたまれた状態での外観図である。図1(a)及び図1(b)に示すように、折りたたみ式携帯電話機100は、表示部側筐体10と入力部側筐体20とがヒンジ1により回動可能に連結された構造なっており、ヒンジ1を回動させることにより、表示部側筐体10が入力部側筐体20に対して開閉されるようになっている。
【0017】
表示部側筐体10には、出力音発生部品たるレシーバ2やスピーカ6、表示部3、背面表示部7、背面LED(Light Emitting Diode)(イルミネーション部)8、ランプ9、アンテナ11、カメラ部12等の部品が実装されている。一方、入力部側筐体20には、文字や数字,記号を入力するボタン,電源のON/OFFボタン等のキー操作部4、入力音集音部品たるマイク5、イヤホンジャックカバー13、外部接続端子カバー14、レシーバ用放音孔15、集音孔16、スピーカ用放音孔17、バッテリー(不図示)、回路基板(不図示)等の部品が実装されている。レシーバ2、スピーカ6、マイク5等は、内蔵部品として筐体内部に内蔵されている。そして、これらは、それぞれ連通部たるレシーバ用放音孔15、集音孔16、及びスピーカ用放音孔17を介して、外部と連通するように構成されている。
【0018】
表示部3及び背面表示部7は,画像,電話番号等のデータ,各種メニュー,操作説明等の情報を表示する役割を担い,例えば,LCD(Liquid Clysatl Display)等により構成される。レシーバ2は、図1(a)中の点線で囲まれる位置の内部、すなわち、表示部3の上部(ヒンジ1と係合する側の一辺と対向する一辺近傍)の略中央付近の位置の内部に実装されており,受話音声を鳴動する役割を担う。レシーバ2からの出力音は,レシーバ用放音孔15を介して外部に開放される。マイク5は、図1(a)中の点線で囲まれる位置の内部、すなわち、キー操作部の下部(ヒンジ1と係合する側の一辺と対向する一辺近傍)の略中央付近の位置の内部に実装されており、集音孔16を介して使用者の音声を集音して音声を電気信号に変換する役割を担う。カメラ部12は,レシーバ2の隣接部に並んで配設されており、固体撮像素子(CCD(Charge Coupled Devices)等)と作動時に入力される光学系の画像信号を画像データとしてデジタル信号に変換する回路を備えている。
【0019】
背面LED(イルミネーション部)8には、内部に二色以上の異なる色で発光可能なLEDが設置され、着信やメール受信時、及び通話中に任意の色で発光するように構成されている。ランプ9は、携帯電話1の電池が充電中の時は赤く点灯し、完了すると消灯する事を主な役割とする。背面LED8同様に、着信やメール受信時及び通話中に任意の色で発光するように構成してもよい。スピーカ6は、図1(b)中の点線で囲まれている領域の内部に実装されており、着信メロディやメロディのダウンロード時に音を鳴動する役割の他、ハンズフリー機能使用時において、通話相手の音声(受話音)を出力する役割を担う。スピーカ6からの出力音は、3つのスピーカ用放音孔17を介して外部に開放される。アンテナ11は、無線信号の送受信処理を行う部分であり、イヤホンジャックカバー13及び外部接続端子カバー14は、イヤホンや外部接続端子を使用しない時にイヤホン端子部等へのゴミや水滴の侵入を防ぐ為のカバーである。
【0020】
図2(a)は、本実施形態1に係る折りたたみ式携帯電話機100に実装されたスピーカ6の正面図であり、図2(b)はその側面図である。このスピーカ6は、構成部材として前面クロス61、クッション62、プロテクタ63、振動板64、プロテクタに設けられた放音部65、スピーカ本体部66等を備える。
【0021】
スピーカ本体部66から出力された電気信号は、振動板64において、電流の流れる方向(正負)に応じて上下に振動し、出力音に変換される。振動板64の前面には、金属等で形成された板状のプロテクタ63が設けられている。プロテクタ63によりスピーカ本体部66や振動板64が適切に保護される。そして、プロテクタ63の上面には、前面クロス61が端部に設けられたクッション62を介して間隙を持って対向配置されている。クッション62と、前面クロス61及びプロテクタ63とは、それぞれ両面テープを介して固定せしめられている。クッション62を設けることにより、ケーシングに実装した際の音漏れを効果的に防ぐことができる。
【0022】
前面クロス61は、防塵用クロスとしての役割を担い、これにより砂や埃などの異物がスピーカ6内部に侵入することに起因する異音発生を防止できる。前面クロス61としては、メッシュや不織布等を用いることができる。防塵性、防砂性、耐水性をより効果的に付与する観点からは、メッシュを用いることがより好ましい。なお、レシーバ2の基本的な構成は、前掲のスピーカ6と同様となっている。
【0023】
本実施形態1に係る前面クロス6には、さらに、芳香剤が塗布されている。芳香剤としては、公知のものを用いることができる。使用者の好み等に応じて、草花の香り、果物の香り等を選定することができる。1種類のみならず、複数を配合することができる。
【0024】
このようなスピーカ6は、前面クロス61側を上面として、表示部側筐体10のケーシングに固定され、内部に実装されている。スピーカ6から出力された出力音は、スピーカ用放音孔17を介して外部に放散される。また、前面クロス6に塗布された芳香剤も、このスピーカ用放音孔17を介して外部に放散される。
【0025】
図3(a)は、本実施形態1に係る折りたたみ式携帯電話機100に実装されたマイク5の正面図であり、図3(b)はその側面図である。このマイク5は、前面クロス51、両面テープ52、マイク本体部53、マイク本体部53に設けられた集音部54等を備える。
【0026】
集音孔16から入力された入力音(使用者の通話音)は、マイク本体部53において、電気信号に変換される。マイク本体部53の前面には、両面テープ52を介して不織布からなる前面クロス51が貼着せしめられている。前面クロス51を設けることにより、砂や埃などの異物がマイク5内部に侵入することに効果的に防止することができる。なお、前面クロス51としては不織布に限定されるものではなく、メッシュ等の公知の材質のものを用いることができる。
【0027】
本実施形態1によれば、スピーカ6に設けられた前面クロスに芳香剤を塗布せしめることにより、放音孔17を介して外部に香りを放散させることが可能となる。芳香剤を放音孔17を介して放散させる構造としたので、使用者の皮膚、体内、衣類等に芳香剤が直接付着する恐れが無く安全性を確保できる。また、芳香剤を収容する芳香剤専用の内部空間を設ける必要が無いので、携帯電話機の小型化の妨げにならない。使用者の好む匂いにより芳香剤を選定すれば、よりリラクゼーション効果を期待できる。使用者の好みに合わせて香りを選定できるように、香り付き前面クロス61を取替え用として準備しておいてもよい。この際、前面クロス61とクッション62とをセットで交換可能なように作製してもよい。また、芳香剤の持続性を高めるために、芳香剤の放散時期が異なる複数のカプセルなどに封入された塗布剤を用いてもよい。
【0028】
なお、本実施形態1においては、スピーカ6の前面クロス61に芳香剤を塗布せしめた例について説明したが、これに代えて、あるいは前面クロス61と共にレシーバ2に設けられた前面クロス(不図示)に芳香剤を塗布せしめてもよい。スピーカ6及びレシーバ2の両者の前面クロスに芳香剤を塗布せしめた場合には、折りたたみ式携帯電話機100の折りたたみ時、及び開閉時共に香りを楽しむことができる。これらの芳香剤は、同一種類のものを用いてもよいし、異なる種類のものを用いてもよい。また、一の前面クロスに塗布せしめる芳香剤は、一種類に限定されるものではなく、複数種類のものを塗布せしめてもよい。
【0029】
また、スピーカ6の前面クロス61に芳香剤を塗布せしめる代わりに、あるいは前面クロス61と共に振動板64に芳香剤を塗布してもよい。振動板64に芳香剤を塗布せしめることにより、振動板64の振動に際して発生する熱(コイルに電流が流れることにより発生する熱)により、芳香効果をより高めることができる。スピーカ6が鳴動するたびに、スピーカ6の音孔部から効果的に芳香を放散せしめることができる。コイルに電流が流れることにより発生する熱量に応じて適切な芳香が放散可能な芳香剤を選定すれば、使用者のリラクゼーション効果をより高めることが期待できる。
【0030】
さらに、アラーム鳴動時、着信時、通話中に発生するコイル熱、及びその他の部品から発生する熱を利用して、芳香効果を高めるようにしてもよい。例えば、目覚し機能に応用すれば、アラーム音と同時に、朝の清々しい香りを室内に漂わせることができ、爽快に目覚めることが期待できる。また、芳香用に安全の範囲で温度上昇する部品(抵抗等)を携帯電話に実装させて、芳香効果を高めるように構成してもよい。
【0031】
また、スピーカ6の前面クロス61と共に、あるいはこれに代えて、マイク5の前面クロス51に芳香剤を塗布したものを用いてもよい。これにより、マイク5の集音孔16を介して外部に香りを放散せしめることができる。
【0032】
[実施形態2]
次に、上記実施形態1の折りたたみ式携帯電話機100とは異なる実施形態について説明する。なお、以降の説明において、上記実施形態1と同一の構成部材は、同一の符号を付し、適宜その説明を省略する。
【0033】
本実施形態2に係る折りたたみ式携帯電話機101は、以下の点を除く基本的な構成は上記実施形態1と同じである。すなわち、上記実施形態1においては、表示部3とスピーカ6とが独立した構造となっていたが、本実施形態2においては、表示部にフラットパネルスピーカ機能を付与している点が異なる。また、上記実施形態1においては、スピーカ6の構成部材(具体的には、前面メッシュ)に芳香剤を塗布していたが、本実施形態2においては、表示部兼フラットパネルスピーカの裏面側に配設されている内部構造部に芳香剤を塗布している点が異なる。
【0034】
図4は、本実施形態2に係る折りたたみ式携帯電話機101の外観図である。表示部側筐体10には、上記実施形態1の表示部3に代えて表示部兼フラットパネルスピーカ18が備えられている。この表示部兼フラットパネルスピーカ18は、画像,電話番号等のデータ,各種メニュー,操作説明等の情報を表示する他、当該部分に耳を当てることにより通話相手の音声等を聞くことができるようになっている。また、ハンズフリー機能使用時においては、通話相手の音声を出力することができるようになっている。さらに、着信時やメロディのダウンロード時においては、出力音を発して着信を使用者に知らせたり、出力音情報を使用者に提供可能なように構成されている。
【0035】
表示部兼フラットパネルスピーカ18は、その裏面側に圧電効果を利用した圧電駆動素子としてDMA(Distributed Mode Actuator)素子22が実装されている。このDMA素子22について、図5を用いつつ説明する。このDMA素子22は、圧電材料でできており、電気信号がホルダ21を介して入力され、正負の電気信号によりDMA素子22が伸縮運動を起こす。そして、この振動がホルダ部21で固定した折りたたみ式携帯電話機101の表示部兼フラットパネルスピーカ18の表面に設けられたスクリーンシート(外部露出部材)に伝わり、外部に音として伝播することができる。DMA素子22の表面には、芳香剤が塗布されている。これにより、筐体と表示部兼フラットパネル18との勘合部の隙間からほのかに香りを楽しむことが可能となる。
【0036】
本実施形態2によれば、表示部兼フラットパネルの内部構成部材に芳香剤を塗布せしめることにより、勘合部を介して外部に香りを流通させることが可能となる。芳香剤を塗布する場所が、装置内部なので、使用者の皮膚、体内、衣類等に芳香剤が付着する恐れが無く安全性を確保できる。また、芳香剤を収容する芳香剤専用の内部空間を設ける必要が無いので、携帯電話機の小型化の妨げにならない。また、スピーカ機能と、表示部機能を兼備することにより、上記実施形態1に比してさらに装置の小型化が期待できる。
【0037】
また、上記実施形態1及び2においては、芳香剤を塗布する例について説明したがこれに限定されるものではなく、消臭剤、抗菌剤、防カビ剤等の各種機能剤を塗布する場合にも本発明を適用できる。また、これらは単独ではなく、複数を組み合わせて利用してもよい。消臭剤を塗布することにより、口臭が折りたたみ式携帯電話機100に付いてしまうことを抑制できる。特に、1台を複数人で使用する場合において、快適な使用を提供することができる。また、折りたたみ式携帯電話機100の実装部品等に使用される接着剤などの異臭を消臭する効果も期待できる。
【0038】
さらに、上記実施形態1及び2においては、携帯電話機に応用する例について述べたが、これに限定されるものではなく、小型化が要求されているPHS、その他の情報携帯端末等の各種携帯端末、固定電話、写真撮影用カメラ、撮影用ビデオカメラ、撮影用デジタルカメラ、ICレコーダ、携帯型オーディオ機器、ノートパソコン、電子手帳等の小型電子機器等全般において本件発明を適用することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0039】
【図1】(a)は、表示部側筐体10の面と入力部側筐体20の面を開いた状態のディスプレイ側の外観図であり,(b)は,表示部3とキー操作部4とが折りたたまれた状態での外観図。
【図2】(a)は、本実施形態1に係る折りたたみ式携帯電話機100に実装されたスピーカ6の正面図であり、図2(b)はその側面図。
【図3】(a)は、本実施形態1に係る折りたたみ式携帯電話機100に実装されたマイク5の正面図であり、図3(b)はその側面図。
【図4】本実施形態2に係る折りたたみ式携帯電話機100の外観図。
【図5】本実施形態2に係る駆動素子の説明図。
【符号の説明】
【0040】
1 ヒンジ
2 レシーバ
3 表示部
4 キー操作部
5 マイク
6 スピーカ
7 背面表示部
8 背面LED
9 ランプ
10 表示部側筐体
11 アンテナ
12 カメラ部
13 イヤホンジャックカバー
14 外部接続端子カバー
15 レシーバ用放音孔
16 集音孔
17 スピーカ用放音孔
18 表示部兼フラットパネルスピーカ
20 入力部側筐体
21 ホルダー
22 DMA素子
51 前面クロス
52 両面テープ
53 マイク本体部
54 放音部
61 前面クロス
62 クッション
63 プロテクタ
64 振動板
65 放音部
66 スピーカ本体部
100 折りたたみ式携帯電話機
101 折りたたみ式携帯電話機

【特許請求の範囲】
【請求項1】
筐体に複数の部品を実装した小型電子機器であって、
前記部品のうち、前記筐体内部に設けられた構成部材の少なくとも一部に、機能剤が塗布され、
当該機能剤が、外部に放散可能な連結部を備えている小型電子機器。
【請求項2】
請求項1に記載の小型電子機器において、
前記機能剤が、芳香剤又は/及び消臭剤であることを特徴とする小型電子機器。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の小型電子機器において、
前記連通部が、筐体、又は/及び前記部品を構成する外部露出部材に設けられた孔、若しくは筐体と前記外部露出部材との勘合部であることを特徴とする小型電子機器。
【請求項4】
請求項1、2又は3に記載の小型電子機器において、
前記構成部材が、出力音発生部品、又は入力音集音部品であることを特徴とする小型電子機器。
【請求項5】
請求項1〜4のいずれか1項に記載の小型電子機器が、携帯端末である小型電子機器。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate


【公開番号】特開2007−142740(P2007−142740A)
【公開日】平成19年6月7日(2007.6.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−332886(P2005−332886)
【出願日】平成17年11月17日(2005.11.17)
【出願人】(390010179)埼玉日本電気株式会社 (1,228)
【Fターム(参考)】