説明

小規模診断システム

【課題】小規模施設において、施設内のワークフローを効率化することが可能となる診断システムを提供する。
【解決手段】本発明に係る小規模診断システム1によれば、レセコン5において、来院した患者が受付登録されると、本日来院した患者の患者情報リストが生成され、読取装置202の表示部221に患者リスト画面が表示される。読取装置202の患者リスト画面から撮影対象の患者の患者情報が指定され、カセッテが装着されると、カセッテに貼付されたバーコードが読み取られ、バーコードにより表されるカセッテ情報(プレート種別情報及びカセッテサイズ情報)が取得され、取得された情報がカセッテ装着通知及び指定された患者情報とともにレセコン5に送信される。レセコン5においては、読取装置202から受信された情報に基づいて、指定された患者に対するレセプト関連情報が生成される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、診断システムに係り、特に、主として小規模医療施設で用いられる小規模診断システムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来から、来院した患者を、CR(Computed Radiography)装置やFPD(Flat Panel Detector)装置等の画像生成装置を用いて、技師が検査対象である患者を撮影し、得られた画像が診断に提供可能となるよう階調処理等の画像処理を加え、画像処理済の画像を出力し、医師による読影に提供する診断システムが知られている。
【0003】
このような診断システムは、来院した患者を受け付け、検査オーダを発行する担当(受付)、実際に患者を撮影室で撮影し画像データを生成する担当(技師)、階調性等の得られた画像の診断提供の可否を判断し、場合によってはコントラストや濃度を修正する担当(一般の技師の中かから任命された技師等)、画像に基づき疾病の有無を判断(診断)する読影担当(医師)等、複数の担当者が役割分担を行い、診断が進められる。
【0004】
そして、従来の診断システムの適用が想定されていたような大規模な施設では、画像生成装置もこれを操作する技師等も複数存在し、画像生成装置を操作するコンソールや医師等が画像データを確認するビューワ等もそれぞれ役割を分担して別個に設けられている。このため、患者と画像データとの取り違え等が生じるおそれがある。そこで、これを防止するために、各装置をネットワークを介して連携させ、各装置においてIDを発行し、各装置で行われた作業工程の結果をそれぞれ関連付けるシステムが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【0005】
このようなシステムにおいては、上記の各役割を担当する場所は、受付は1F、放射線科は地下等、広い病院内で離れた場所にあることが多く、かつ、放射線科内で、複数の患者を、複数の技師が、複数の撮影装置を使用して、同時に撮影を実行する場面が定常的であり、複数の患者が常時各工程に滞留しており、生成された画像と個々の患者との対応付けを間違うことが無きよう、各工程での作業毎にIDを付し、HIS(Hospital Information System;病院情報システム)やRIS(Radiology Information System;放射線情報科情報システム)のネットワークを介して対応付けることが行われる(例えば、特許文献2及び特許文献3参照)。
【0006】
例えば、1F受付窓口では、患者の主訴に基づき検査内容(撮影内容)を決定し、患者名前とともに登録する。これにより、図12(a)のような患者リストが作成される。上記の患者リストは随時追加され、1Fの受付用のワークステーション(以下「WS」という。)に表示される。同時に、上記患者リストは、RIS/HIS等のネットワークを介して、B1の放射線科にあるコンソール(ここで「コンソール」とは、放射線科内にあり、撮影条件の設定やRIS/HISの撮影オーダ情報や患者を撮影した画像を表示するワークステーションをいう)に表示される。なお、コンソールの台数は、分散処理効率を上げる為、複数設けられていることが常であるが、これらもネットワークを介して相互に接続されていおり、任意のコンソールで、所定の検査IDが選択された時、複数の技師間での重複撮影を予防する為、当該患者リストに処理中である旨を告知する方法(フラッシング表示や色を変える、又は、同一検査を指定するとビープ警告する等)が用いられる。
【0007】
放射線科の技師は、自分の身近にあるコンソールを用い、表示された患者リスト上からこれから撮影する検査IDを選択し、使用するCRプレート(カセッテ)のID(カセッテID)を登録する。これにより、図12(b)に示すように、患者リストの「カセッテID」の欄に登録したカセッテIDが表示される。技師は例えば3枚のカセッテを持って、撮影室へ移動し、患者の撮影を行う。その後、撮影済みカセッテを読取装置で読み取る。読取装置は、挿入されたカセッテに貼付されたカセッテIDを読み取り、画像データに付帯させて当該カセッテIDを送信し、最終的に検査ID(患者ID)と生成される画像データの対応が付けられる。生成された画像データは、技師が前記検査IDを選択したコンソールに送信され、コンソールに表示される。この段階で、撮影ポジショニングの確認を行い、ポジショニング不良の場合は再撮影を行い、濃度やコントラストの修正や周波数強調処理を適用するか否か等も判断する。その後、当該画像を読影待ち(診断待ち)サーバに保存する。読影医は、読影室のワークステーション(ビューワ機能用に高精細モニタを備えるものである場合が多い)、前記読影待ちサーバに保存された画像から所定の患者に係る画像を抽出表示させ、読影(診断)を行う。
【0008】
そして、このような大規模な施設で利用されるシステムでは、例えば患者に対して行った撮影が単純撮影なのか造影剤撮影なのか等、保険点数計算に影響する情報についても、患者の検査IDやカセッテID等を登録して患者と撮影画像との対応付けを行うことにより、すべての情報が連携し、RIS/HISサーバ等に集約されて管理し得るようになっている。
【特許文献1】米国特許第5,334,851号明細書
【特許文献2】特開2002−159476号公報
【特許文献3】特開2002−311524号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
しかしながら、本願発明者等の調査によれば、開業医やクリニックのような比較的小規模な施設の場合は、画像生成装置の設置台数も少なく、助手が患者のポジショニングを行い、助手からポジショニング完了の連絡を受け医師がX線曝射スイッチを制御する場合や、患者のポジショニングを含め全ての操作を医師自身が行う場合も多い。
【0010】
また、例えば大規模施設の場合には、撮影を行ってから医師の診断を受けるまでの間に患者は施設内の複数の階を行き来しなければならないことも想定されるが、小規模施設の場合には、施設も狭いため撮影を行ってから医師の診断を受けるまでの間の患者の移動距離も短い。
【0011】
このような状況のもとでは撮影画像と患者とを取り違えることは考えづらく、大規模施設と同様なシステムを用いたのでは、患者氏名の入力にはじまる検査オーダ情報の生成作業等が必要となり、かえって手続きが煩雑となり、診療効率が悪い。
【0012】
また、予め患者の患者情報や検査情報等の検査オーダ情報を生成し、当該検査オーダ情報を撮影した撮影画像と対応付けるためには、HIS/RISのような基幹システムに対応したネットワークで各装置を接続するようなシステムが必要となるが、このようなシステムを構築するためにはコストもかかり、小規模施設にとって負担となるとの問題もある。また、前述する大規模施設での構成コンセプトのまま各装置の数を少なくしても、小規模施設に最適とは言えない。
【0013】
他方で、開業医やクリニック等の小規模施設に於いても、会計処理や保険点数の計算のために、患者に対して行った撮影についての撮影枚数、撮影サイズ、マンモグラフィ撮影であるか否か等の情報をレセプト用コンピュータに入力する作業は必要となる。これらの入力作業は、作業人数の少ない小規模施設においては負担であり、また、診察が行ってからカルテを見ながら会計処理等に必要な情報を入力する場合、入力工数が多いほど、会計処理等に遅れが生じ、施設内のワークフローが停滞する原因となる。
【0014】
そこで、本発明は以上のような課題を解決するためになされたものであり、小規模施設において、施設内のワークフローを効率化することが可能となる診断システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0015】
上記課題を解決するため、請求項1に記載の発明は、
来院した患者の患者情報を受付登録する受付登録手段と、
前記受付登録手段により受付登録された患者情報のリストを生成するリスト生成手段と、
前記受付登録された患者の会計及びレセプトに関するレセプト関連情報を生成するレセプト手段と、
輝尽性蛍光体プレートが内蔵され、前記受付登録された患者の検査対象部位の放射線撮影に供されたカセッテから、前記輝尽性蛍光体プレートに記録された前記患者の検査対象部位の放射線画像情報を読み取って画像データを生成する放射線画像読取装置と、
が接続された小規模診断システムであって、
前記放射線画像読取装置は、
当該放射線画像読取装置へのカセッテの装着を検知する検知手段と、
前記リスト生成手段により生成された患者情報のリストを表示する表示手段と、
前記表示手段に表示されたリストに含まれる患者情報の中から放射線撮影対象となる患者の患者情報の指定を受け付ける患者指定手段と、
前記患者指定手段による放射線撮影対象の患者の患者情報が指定され、前記検知手段によりカセッテの装着が検知された際に、前記患者指定手段により指定されている患者情報とカセッテ装着情報とを前記レセプト手段に通知する通知手段と、
を備え、
前記レセプト手段は、前記放射線画像読取装置から通知された患者情報及びカセッテ装着情報に基づいて、前記通知された患者情報に対応する患者に関するレセプト関連情報を生成することを特徴としている。
【0016】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、
前記カセッテは、当該カセッテに関するカセッテ情報が貼付されており、
前記放射線画像読取装置は、当該放射線画像読取装置に装着されたカセッテのカセッテ情報を取得するカセッテ情報取得手段を備え、
前記通知手段は、前記患者情報及び前記カセッテ装着情報とともに、前記カセッテ情報取得手段により取得されたカセッテ情報を前記レセプト手段に通知することを特徴としている。
【0017】
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の発明において、
前記カセッテ情報は、カセッテサイズ情報であることを特徴としている。
【0018】
請求項4に記載の発明は、請求項2に記載の発明において、
前記カセッテ情報は、前記カセッテに内蔵されている輝尽性蛍光体プレートの種別情報であることを特徴としている。
【発明の効果】
【0019】
請求項1に記載の発明によれば、放射線画像読取装置においてカセッテが装着されると、撮影対象の患者情報及びカセッテ装着情報がレセプト手段に通知され、自動的にレセプト関連情報が通知されるので、窓口担当等の操作者が、紙カルテを見ながら撮影枚数を入力する手間が省け、医療施設内における作業工数が低減され、レセプト関連情報の生成後に実施される処理、例えば、会計計算、保険点計算等の処理の実施を早めることが可能となり、施設内のワークフローを効率化することが可能となる。
【0020】
請求項2、3、4に記載の発明によれば、放射線画像読取装置においてカセッテが装着されると、撮影対象の患者情報及びカセッテ装着情報とともに、カセッテ情報がレセプト手段に通知され、自動的にレセプト関連情報が通知されるので、窓口担当等の操作者が、紙カルテを見ながら撮影枚数、カセッテ情報(例えば、カセッテサイズ、輝尽性蛍光体プレートの種別情報等)を入力する手間が省け、医療施設内における作業工数が低減され、レセプト関連情報の生成後に実施される処理、例えば、会計計算、保険点計算等の処理の実施を早めることが可能となり、施設内のワークフローを効率化することが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
以下、図1から図11を参照しながら本発明に係る小規模診断システムの一実施形態について説明する。ただし、本発明は図示例のものに限定されるものではない。
【0022】
図1は、本実施形態における小規模診断システム1のシステム構成を示すものであり、図2は、小規模診断システム1を適用した場合の各装置の医療施設における配置例を示すものである。
【0023】
小規模診断システム1は、開業医やクリニック等の比較的小規模の医療施設に適用されるシステムであり、図1に示すように、画像生成装置2である超音波診断装置2a、内視鏡装置2b、CR装置2cと、制御装置3と、サーバ4と、レセプト用コンピュータ(以下、レセコンという。)5とから構成されており、各装置は、例えば図示しないスイッチングハブ等を介してLAN(Local Area Network)等の通信ネットワーク(以下単に「ネットワーク」という)6に接続されている。
【0024】
病院内の通信方式としては、一般的に、DICOM(Digital Image and Communications in Medicine)規格が用いられており、LAN接続された各装置間の通信では、DICOM MWM(Modality Worklist Management)やDICOM MPPS(Modality Performed Procedure Step)が用いられる。なお、本実施形態に適用可能な通信方式はこれに限定されない。
【0025】
例えば、開業医やクリニック等のような小規模の医療施設においては、各装置は図2に示すように配置される。
すなわち、入口10を入ると患者の受付けを行う受付11と待合室12がある。受付11には窓口担当が配置され、当該担当は、来院した患者に対して、受付順に個々の患者を区別するための受付番号(本日の受付順の通し番号)が印刷された受付番号札を付与する。また、受付11には、保険点数計算、会計計算等を行うレセコン5が設けられており、窓口担当は、患者の氏名を聞き取り、レセコン5に受付番号と患者氏名との対応付けを入力する。更に、窓口担当は、患者の診察終了後にカルテ情報に基づき、レセコン5に会計及びレセプト(会計計算及び保険点数請求計算)に関する情報(以下、レセプト関連情報という。)の必要事項を入力する作業も行う。
【0026】
待合室12の隣には、ドア等を隔てて医師が患者の診察、診断等を行う診察室13が設けられている。例えば診察室13内の診察用のデスク(図示せず)の上には、医師が患者の撮影画像を表示して画像診断を行うための制御装置3と、撮影画像の画像データを保存する画像DB(Data Base)40を備えたサーバ4が配置されている。診察室13内にはまた、プライバシー等の観点から隔離された空間で行う必要性の低い超音波診断装置2aが設置されている。
【0027】
また、廊下14を隔てて診察室13の向かい側にはX線撮影を行うX線撮影室15が設けられている。X線撮影室15内には、撮影装置201と読取装置202とから構成されるCR装置2cが配設されている。さらに、X線撮影室15の隣には検査室16が設けられており、検査室16内には内視鏡装置2bが配設されている。
【0028】
以下、小規模診断システム1について詳述する。
まず、各装置の構成について説明する。
画像生成装置2は、例えば、超音波診断装置2a、内視鏡装置2b、CR装置2c等の、患者の検査対象部位を被写体として撮影を行い、撮影した画像をデジタル変換して撮影画像の画像データを生成するモダリティである。
【0029】
超音波診断装置2aは、超音波を出力する超音波プローブと、超音波プローブに接続され、超音波プローブで受信された音波(エコー信号)を内部組織の撮影画像の画像データに変換する電子装置とから構成されている(いずれも図示せず)。超音波診断装置2aは、超音波プローブから体内に超音波を送り、体内組織に反射した音波(エコー信号)を再び超音波プローブで受信して、このエコー信号に応じた撮影画像を電子装置によって生成するようになっている。
【0030】
超音波診断装置2aには、アナログ信号からデジタル信号への変換等を行う変換手段(コンバータ)である変換装置20が接続されており、超音波診断装置2aは、変換装置20を介してネットワーク6に接続されている。このように変換装置20を介することにより、ネットワーク6に接続された他の外部機器の規格(例えば、通信プロトコル)等に合わない形式のデータが超音波診断装置2aから出力される場合でも適宜変換してネットワーク6に接続された外部機器との間でデータの送受信を行うことができる。
【0031】
内視鏡装置2bは、可撓性を有する管の先端部に小型の撮影装置が設けられたものであり(いずれも図示せず)、撮影装置は例えば光学レンズ等で構成される対物光学系と、対物光学系の結像位置に配置された撮像部と、LED(Light Emitting Diode)等で構成され撮像を行うために必要な照明を行う照明部とを備えている(いずれも図示せず)。撮像部は、例えばCCD(Charge Coupled Device)、CMOS(Complementary Metal-Oxide
Semiconductor)等の固体撮像素子を備え、光が入射すると光の入射光量に応じた量の電気的な信号へと光電変換する。対物光学系は、照明部により照明された領域を光学レンズで集光し、撮像部が有する固体撮像素子に結像するように構成されており、固体撮像素子に入射した光が光電変換されることにより、電気信号として撮影画像の画像データが出力されるようになっている。
【0032】
CR装置2cは、輝尽性蛍光体を用いて被写体を放射線撮影し、被写体を透過した放射線エネルギーを輝尽性蛍光体に蓄積させ、輝尽性蛍光体に蓄積された画像を読み取ることにより撮影画像の画像データの生成を行う装置である。CR装置2cは、読取装置(放射線画像読取装置)が放射線源を有するとともに輝尽性蛍光体を内蔵しており、撮影〜読取までを1台で行うタイプと、輝尽性蛍光体プレートを内蔵した持ち運び可能なカセッテを用いるタイプとがある。本実施の形態においては、カセッテタイプのCR装置を例にとり説明するが、これに限定されるものではない。
【0033】
CR装置2cは、放射線源を有する撮影装置201と、撮影装置201において放射線撮影に供されたカセッテに内蔵された輝尽性蛍光体プレートから画像を読み取って撮影画像データを生成する読取装置202により構成されている(図2参照)。なお、カセッテには、カセッテ情報を表すバーコードが貼付されている。カセッテ情報とは、当該カセッテの属性を示す情報であり、具体的には、当該カセッテのサイズを示すカセッテサイズ情報、及びカセッテに内蔵された輝尽性蛍光体プレートの種別を示す情報(プレート種別情報)を含む。プレート種別情報は、保険点数に加算されるマンモグラフィ撮影に用いられるプレートであるか、それ以外の部位の撮影用のプレートであるかを示す情報である。
【0034】
図3は、読取装置202の機能的構成を示すブロック図である。図3に示すように読取装置202は、CPU21、操作表示部22、通信部23、RAM24、記憶部25、画像生成部26、バーコードリーダ27、装着検知センサ28等を備え、各部はバス29により接続されている。
【0035】
CPU21は、記憶部25に記憶されている制御プログラムを読み出し、RAM24内に形成されたワークエリアに展開し、該制御プログラムに従って読取装置202の各部を制御する。また、CPU21は、制御プログラムに従って、記憶部25に記憶されている各種処理プログラムを読み出してワークエリアに展開し、読み出したプログラムとの協働により、図7に示す読取装置202側処理を始めとする各種処理を実行し、通知手段を実現する。
【0036】
操作表示部22は、表示部221、タッチパネル222を備えて構成される。表示部221は、LCD(Liquid Crystal Display)等からなる表示画面により構成され、CPU21から入力される表示信号の指示に従って、表示画面上に、患者リスト等を表示する。
【0037】
タッチパネル222は、表示部221の上面を覆うように設置されており、ユーザの指などを用いた操作によって押圧入力された所望の入力位置を検出し、その検出信号をCPU21に出力する。
【0038】
通信部23は、ネットワークインターフェース等により構成され、ネットワーク6に接続された外部機器とデータの送受信を行う。
【0039】
RAM24は、CPU21により実行制御される各種処理において、記憶部25から読み出されたCPU21で実行可能な各種プログラム、入力若しくは出力データ、及びパラメータ等の一時的に記憶するワークエリアを形成する。
【0040】
記憶部25は、不揮発性の半導体メモリ等により構成され、CPU21で実行される制御プログラム、各種プログラム、各種データ等を記憶する。
【0041】
画像生成部26は、放射線撮影に供されたカセッテを装着可能に構成され、装着されたカセッテから輝尽性蛍光体プレートを取り出して励起光で走査して、輝尽性蛍光体プレートに蓄積・保存された放射線画像情報を輝尽発光させ、この輝尽発光光を光電的に読み取って得られた画像信号に基づき画像データを生成する。
【0042】
バーコードリーダ27は、カセッテに表示されたバーコードを読み取ってCPU21に出力する。
【0043】
装着検知センサ28は、画像生成部26へのカセッテの装着の有無を検出し、その検出信号をCPU21に出力する。
【0044】
制御装置3は、例えば診察室13に設置され、画像生成装置2から送信された画像データと患者情報との対応付けを行ったり、医師が画像等を表示させて読影診断を行ったりするためのワークステーションであり、一般的なPC(Personal Computer)に用いられ
るモニタ(表示部)よりも高精細のモニタを備えるものであってもよい。
【0045】
図4は、制御装置3の機能的構成を示すブロック図である。図4に示すように制御装置3は、CPU31、RAM32、記憶部33、入力部34、表示部35、通信部36等を備えて構成されており、各部はバス37により接続されている。
【0046】
CPU31は、記憶部33に記憶されているシステムプログラムや処理プログラム等の各種プログラムを読み出してRAM32に展開し、展開されたプログラムに従って、図7に示す制御装置3側処理を始めとする各種処理を実行する。
【0047】
RAM32は、CPU31により実行制御される各種処理において、記憶部33から読み出されたCPU31で実行可能な各種プログラム、入力若しくは出力データ、及びパラメータ等の一時的に記憶するワークエリアを形成する。例えば、RAM32は、読取装置202から受信された患者情報を一時的に記憶する患者情報領域を形成する。
【0048】
記憶部33は、HDD(Hard Disc)や半導体の不揮発性メモリ等により構成される。記憶部33には、CPU31で実行されるシステムプログラムや、各種プログラムが記憶されているほか、特開H11−85950や特開2001−76141の明細書中に開示されているような撮影部位を識別するための部位識別パラメータ(撮影画像に現われた撮影対象の輪郭、形状等と撮影部位とを対応付けるルックアップテーブル等)及び識別された撮影部位に応じた画像処理を行う画像処理パラメータ(階調処理に用いる階調曲線を定義したルックアップテーブル、周波数処理の強調度等)等が記憶されている。
【0049】
また、記憶部33は、画像生成装置2から送信された画像データを一時的に保存する一時記憶部331を有している。
【0050】
入力部34は、カーソルキー、数字入力キー、及び各種機能キー等を備えたキーボードと、マウス等のポインティングデバイスを備えて構成され、キーボードで押下操作されたキーの押下信号とマウスによる操作信号とを、入力信号としてCPU31に出力する。
【0051】
表示部35は、例えば、CRT(Cathode Ray Tube)やLCD(Liquid Crystal Display)等のモニタを備えて構成されており、CPU31から入力される表示信号の指示に従って、各種画面を表示する。
【0052】
通信部36は、ネットワークインターフェース等により構成され、スイッチングハブを介してネットワーク6に接続された外部機器との間でデータの送受信を行う。
【0053】
図1に戻り、サーバ4は、CPU、RAM、HDD等により構成される記憶部、ネットワーク6に接続された各装置との通信を制御する通信部(いずれも図示せず)等を備えて構成されたコンピュータである。サーバ4は、画像DB40を備えておりCPUと記憶部に記憶されたプログラムとの協働によるソフトウエア処理により、通信部を介して制御装置3から書込み指示された撮影画像の画像データ及びその付帯情報(患者情報を含む情報)を対応付けて画像記憶手段としての画像DB40に格納するとともに、制御装置3からの要求に応じて画像DB40を検索して要求に応じた画像データ及びその付帯情報を読み出し、制御装置3に送信する。
【0054】
レセコン5は、来院した患者の受付登録、会計計算、保険点数計算等を行うためのコンピュータ装置である。
【0055】
図5は、レセコン5の機能的構成を示すブロック図である。図5に示すようにレセコン5は、CPU51、RAM52、記憶部53、入力部54、表示部55、通信部56、レセプトDB57等を備えて構成され、各部はバス58を介して接続されている。
【0056】
CPU51は、記憶部53に記憶されているシステムプログラムや処理プログラム等の各種プログラムを読み出してRAM52に展開し、展開されたプログラムに従って、図7に示すレセコン5側処理をはじめとする各種処理を実行し、受付登録手段、リスト生成手段、レセプト手段を実現する。
する。
【0057】
記憶部53は、HDD(Hard Disc)や半導体の不揮発性メモリ等により構成され、CPU51で実行されるシステムプログラム、各種処理プログラム、各種データ等を記憶する。
【0058】
入力部54は、カーソルキー、数字入力キー、及び各種機能キー等を備えたキーボードと、マウス等のポインティングデバイスを備えて構成され、キーボードで押下操作されたキーの押下信号とマウスによる操作信号とを、入力信号としてCPU51に出力する。
【0059】
表示部55は、例えば、CRTやLCD等のモニタを備えて構成されており、CPU51から入力される表示信号の指示に従って、各種画面を表示する。
【0060】
通信部56は、ネットワークインターフェース等により構成され、スイッチングハブを介してネットワーク6に接続された外部機器との間でデータの送受信を行う。
【0061】
レセプトDB57は、来院した患者に関するレセプト関連情報を患者情報と対応付けて格納するデータベースである。図6に、レセプトDB57のデータ格納例を示す。レセプトDB57は、来院した各患者のレセプト関連情報を格納するデータベースであり、図6に示すように、患者の受付日付を格納する「受付日付」項目、患者に付与した受付番号を格納する「受付番号」項目、患者情報(ここでは、患者氏名とする)を格納する「患者情報」項目、受付日付において当該患者に撮影された画像の枚数を格納する「撮影数」項目、造影剤を用いた撮影枚数を格納する「造影数」項目、撮影を行った画像生成装置2の種類を格納する「モダリティ」項目、撮影した部位情報を格納する「部位」項目、撮影に用いたプレート種別情報を格納する「プレート種」項目、撮影に用いたカセッテのサイズ情報を格納する「カセッテサイズ」項目、受付日付において患者に処方された薬剤の情報を格納する「投薬」項目、受付日付において医師が診断した傷病名を格納する「傷病名」項目、後述する制御装置3から入力されたコメントを格納する「コメント」項目、算出された保険点数を格納する「保険点数」項目等を有している。
【0062】
次に、小規模診断システム1の動作について説明する。
図7は、一の患者が来院してから退出するまでに小規模診断システム1において実行される処理の流れを示すフローチャートである。以下、図7を参照しながら、一の患者が来院してから退出するまでの小規模診断システム1における一連の処理の流れについて、施設内スタッフ(医師、撮影技師、窓口担当)のワークフローと併せて説明する。
【0063】
まず、受付11において、窓口担当により、来院した患者に受付番号札が付与され、患者氏名の聞き取りが行われる。次いで、レセコン5の入力部54を操作して受付入力画面551(図8参照)を表示させ、入力部54により受付番号、及び患者氏名等の患者情報の入力が行われる。
レセコン5においては、入力部54からの受付入力画面551の表示指示が入力されると、表示部55に、受付番号、患者情報を入力するための受付入力画面551が表示され、当該受付入力画面551を介して入力部54により受付番号及び患者氏名等の患者情報の入力が行われると(ステップS1)、レセプトDB57に新規レコードが追加され、現在日付が「受付日付」項目に、入力された受付番号が「受付番号」項目に、入力された患者情報が「患者情報」項目に書き込まれ、受付登録される(ステップS2)。図8に、受付入力画面551の一例を示す。
【0064】
レセコン5において、受付登録がされると、受付登録された患者の患者リスト情報が作成(又は、更新)される(ステップS3)。患者リスト情報は、例えば、最初の患者が受付登録されると作成され、RAM52の所定領域に記憶され、次の患者が受付登録される毎に新しい患者リスト情報に更新される。患者リスト情報は、例えば、レセプトDB57から現在日付が「受付日付」項目に格納されており、かつ、「受付日付」、「受付番号」、「患者情報」以外の項目にデータが格納されていないレコードが抽出され、抽出されたレコードに基づいて作成される。患者リスト情報は、少なくとも、受付順序を示す受付番号及び患者氏名等の患者情報が含まれる。作成又は更新された患者リスト情報は、通信部56により読取装置202に送信される(ステップS4)。読取装置202において、通信部23を介して患者リスト情報が受信されると、受信された患者リスト情報に基づき、患者リスト画面223が表示部221に表示される(ステップS5)。
【0065】
受付番号が付与された患者は、待合室12で待機したのち、診察室13に移動する。診察室13においては、医師により患者の問診が行われ、当該患者に対して行うべき撮影(画像生成装置2の種類、撮影部位、撮影方向、撮影枚数等)が決定される。患者は、医師や撮影技師等の撮影を行う撮影実施者の指示のもと、撮影を行う画像生成装置2(超音波診断装置2a、内視鏡装置2b、又はCR装置2c)の前に移動する。
【0066】
撮影実施者は、撮影を行う画像生成装置2の前に患者を移動させた後、読取装置202の前に行き、表示部221に表示された患者リスト画面223から撮影対象の患者情報の指定を行う。
指定を行う。
【0067】
図9(a)(b)に、患者リスト画面223の例を示す。患者リスト画面223は、患者の患者情報をリスト表示するとともに、患者リストから撮影対象の患者の患者情報の指定を受け付ける患者指定手段として機能するものである。
【0068】
図9(a)は、患者リスト情報の先頭の情報から、患者一人ずつの受付番号及び患者情報を表示する態様とした患者リスト画面である。当該患者リスト画面223においては、患者リスト情報が受信されると、先頭の情報がまず表示され、「スキップ」ボタンがタッチされると、患者リスト情報における次の情報が表示される。撮影対象の患者の患者情報を表示した状態で画面上がタッチされると、表示された患者情報が撮影対象の患者の患者情報として指定される。図9(a)に示す患者リスト画面223の表示は、表示部221の画面が小さい場合に患者リストを見やすく表示することができる。
【0069】
図9(b)は、患者リスト情報を一覧表示する態様とした患者リスト画面である。撮影対象の患者の患者情報がタッチされることにより選択され、さらに「選択」ボタンがタッチされると、選択された患者情報が撮影対象の患者の患者情報として指定される。図9(b)に示す患者リスト画面223は表示部221の画面が大きい場合に、患者リストを見やすく表示することができる。なお、表示部221の画面が小さい場合、各患者情報の表示領域が小さくなるため、タッチパネルによる患者情報の選択がしづらくなる。そこで、タッチパネル222の変わりに、別途、テンキー等を設け、患者リストを参照して撮影対象として指定する患者情報に対応する検索用ID(ここでは、受付番号)がテンキーを介して入力されると、入力された検索用IDに対応する患者情報が撮影対象の患者情報として指定される態様としてもよい。
【0070】
図9(a)、(b)のような、受付登録され、まだ退出していない患者、即ち、施設内に滞留している患者のリスト画面をX線撮影室15内の読取装置202に表示することにより、撮影実施者は、施設内に滞留している患者のアップデートな状況を容易に確認、把握することが可能となり、診療効率を向上させることが可能となる。
【0071】
読取装置202においては、タッチパネル222により患者リスト画面223から患者情報が指定されると(ステップS6)、指定された患者情報が通信部23を介して制御装置3に送信される(ステップS7)。制御装置3においては、読取装置202から患者情報が受信されると、受信された患者情報がRAM32の患者情報領域に記憶(上書き保存)される(ステップS8)。
【0072】
患者情報の指定が終了すると、撮影実施者は、撮影を行う画像生成装置2に移動して、患者の検査対象部位を被写体として撮影を行い、撮影画像の画像データの生成を行う。撮影を行う画像生成装置2がCR装置2cの場合、撮影装置201において撮影を行い、撮影済みのカセッテを読取装置202に装着する。読取装置202においては、撮影済みのカセッテの装着が検知手段としての装着検知センサ28により検知されると(ステップS9;YES)、カセッテ情報取得手段としてのバーコードリーダ27によりカセッテに貼付されたバーコードが読み取られてカセッテ情報が取得され(ステップS10)、カセッテ装着通知、現在患者リスト画面から指定されている患者情報及び取得されたカセッテ情報が通信部23を介してレセコン5に送信される(ステップS11)。次いで、画像生成部26により、装着されたカセッテに記録された放射線画像の読み取りが行われて画像データが生成され(ステップS12)、通信部23を介して制御装置3に送信される(ステップS13)。なお、生成された画像データには、被写体となった患者の患者情報、即ち、ステップS7で指定された患者情報を付帯情報として付帯させて制御装置3に送信することが好ましい。一の患者の画像を複数の撮影条件で複数枚撮影した場合、ステップS9〜13が繰り返し実行される。
【0073】
レセコン5においては、通信部56により読取装置202からのカセッテ装着通知、患者情報及びカセッテ情報が受信されると、受信された情報に基づいて、レセコン関連情報が生成される(ステップS14)。具体的には、レセプトDB57において、受付日付が本日であり、受信された患者情報を有するレコードが検索され、当該レコードの「撮影数」項目が1カウントアップされ、「モダリティ」項目に、CR装置であることを示す情報が書込まれ、「プレート種」項目にカセッテ情報に含まれるプレート種別情報が書込まれ、「カセッテサイズ」項目にカセッテ情報に含まれるカセッテサイズ情報が書込まれる。
【0074】
撮影を行う画像生成装置2がCR装置2c以外の場合、即ち、超音波診断装置2a又は内視鏡装置2bである場合は、撮影実施者により、入力部から撮影が指示されると(ステップS15;YES)、撮影が行われ(ステップS16)、撮影により得られた画像データが制御装置3に送信される(ステップS17)。なお、一の患者の画像を複数の撮影条件で複数枚撮影した場合、生成された全ての画像データが制御装置3に送信される。
【0075】
制御装置3においては、読取装置202や他の画像生成装置2から画像データが受信されると、受信された画像データがRAM32の患者情報領域に記憶された患者情報と対応付けられて一時記憶部331に記憶される(ステップS18)。即ち、制御装置3においては、読取装置202において患者情報が指定され、その指定された患者情報が制御装置3に受信されてから、次の患者情報が読取装置202から指定されるまでの間、読取装置202や他の画像生成装置2から受信された画像データが、読取装置202で指定された状態となっている患者情報に対応付けられて記憶される。
【0076】
撮影が終了すると、患者は診察室13に移動する。医師は、制御装置3の入力部34の操作により、表示部35に図示しない画像検索画面を表示させ、対象患者の患者情報の入力を行う。制御装置3においては、入力部34の操作に応じて画像検索画面を表示させ、入力部34を介して患者情報の入力を受け付ける。画像検索画面が表示され、この画面から入力部34を介して患者情報が入力されると(ステップS19)、入力された患者に対応する画像データが一時記憶部331から抽出され、抽出された画像データに階調処理や周波数強調処理等の画像処理が施され、画像処理済みの画像データを縮小したサムネイル画像が作成され、表示部35の撮影画像表示画面351に表示される(ステップS20)。
【0077】
図10に、表示部35に表示される撮影画像表示画面351の表示画面例を示す。図10に示すように、撮影画像表示画面351は、抽出された画像を一覧表示するための画像表示欄351a〜351dを有している。画像表示欄351a〜351dの何れかが入力部34のマウス等により選択されると、選択された画像がライフサイズで単独表示される。医師はこの単独表示画像により、画像の詳細を観察し読影診断を行うことができる。また、当該画面の右上には、画像処理調整欄351eが設けられており、医師は、この画像処理調整欄351eをマウス等により操作することにより、濃度やコントラストの調整を行うことができる。各画像に対応して表示されているOKボタン351hを押下すると、表示されている画像を画像DB40に保存する画像として確定することができる。また、撮影画像表示画面351には、表示された撮影画像に対応付けられた患者情報を表示する患者情報表示欄351fが設けられている。
【0078】
入力部34を介して、撮影画像表示画面351から画像処理調整や画像の確定が行われた後(ステップS21)、入力部34により撮影画像表示画面351の終了ボタンが押下されることにより、診断の終了が指示されると(ステップS22;YES)、当該患者の患者情報に対応する画像データが通信部36を介してサーバ4に送信され、画像DB40への保存が行われる(ステップS23)。サーバ4の画像DB40に書込まれた画像データは、一時記憶部331から消去される(ステップS24)。
【0079】
診察室において患者の診察が終了すると、患者は、受付11に移動し、会計等を行う。医師は、当該患者に対する所見(診断された傷病名)、当該患者に処方した薬剤を示す投薬情報、当該患者に対して行った撮影等に関する情報(撮影を行った装置の種類、撮影枚数、造影剤の有無、撮影部位、撮影方向等)を紙カルテに記録する。そして、紙カルテを受付11の窓口担当に回す。
【0080】
窓口担当は、レセコン5において、レセプト関連情報入力画面(図示せず)を表示させ、レセプト関連情報入力画面から、紙カルテの記載に基づき、対象患者の受付番号及び未だ登録されていないレセプト関連情報の入力を行う。ここで、CR装置2cで撮影が行われた場合は、モダリティ種別、CR装置2cでの撮影枚数、プレート種、カセッテサイズ情報はすでに登録されており、窓口担当はこれらの情報を入力を行う必要がないので、入力作業が簡略化され、会計を早めることができる。
【0081】
レセコン5においては、レセプト関連情報入力画面から入力された情報は、レセプトDB57の対象患者の受付番号を有するレコードの対応する項目に追加登録され、保存される(ステップS25)。また、入力されたレセプト関連情報に基づいて、当該患者についての会計情報・保険点数算出処理が行われる(ステップS26)。窓口担当は、算出された会計情報に基づき、患者に診療費の請求を行い、会計を行う。患者は、支払いを済ませた後、退出する。
【0082】
レセコン5においては、会計情報・保険点数算出処理が終了すると、患者が退出したものと判断され、RAM52に記憶されている患者リスト情報から、レセプト関連情報が登録されて会計情報・保険点数計算の対象となった患者情報が削除されて更新され(ステップS27)、更新された患者リスト情報が通信部56を介して読取装置202に送信される(ステップS28)。読取装置202においては、次の撮影用に、更新された患者リスト情報に基づき患者リスト画面が表示される(ステップS29)。
【0083】
以上説明したように、小規模診断システム1によれば、レセコン5において、来院した患者が受付登録されると、本日来院した患者の患者情報リストが生成され、読取装置202の表示部221に患者リスト画面が表示される。読取装置202の患者リスト画面から撮影対象の患者の患者情報が指定され、カセッテが装着されると、カセッテに貼付されたバーコードが読み取られ、バーコードにより表されるカセッテ情報(プレート種別情報及びカセッテサイズ情報)が取得され、取得された情報がカセッテ装着通知及び指定された患者情報とともにレセコン5に送信される。レセコン5においては、読取装置202から受信された情報に基づいて、指定された患者に対するレセプト関連情報が生成される。
【0084】
従って、CR装置による撮影時に、レセプト関連情報として必要となる撮影枚数、プレート種別情報、カセッテサイズ情報が自動的にレセコン5に通知され、レセコン5において自動的にレセプト関連情報が生成されるので、窓口担当が紙カルテを見ながらこれらの情報入力する手間が省け、入力ミスが防止され、作業工数が低減され、レセプト関連情報の生成後において実施される処理、例えば、会計情報、保険点数計算等の実施を早めることができる。その結果、施設内の全体のワークフローを効率化することが可能となる。
【0085】
なお、上記実施の形態における記述内容は、本発明に係る小規模診断システム1の好適な一例であり、これに限定されるものではない。
【0086】
例えば、上記実施の形態においては、レセコン5において、患者の受付及び退出が登録されると、患者リスト情報を更新し、更新された患者リスト情報を読取装置202に送信することにより、現在その施設内に存在している患者の患者リスト画面を読取装置202に表示させることとしたが、患者が受付登録された際には、追加された患者に関する情報(例えば、受付番号、患者情報等)をレセコン5から読取装置202に送信し、表示部221の患者リスト画面に追加させ、患者が退出登録された際には、退出した患者に関する情報(例えば、受付番号、患者情報等)をレセコン5から読取装置202に送信し、表示部221患者リスト画面から削除させるようにしてもよい。また、受付11に患者がチェックイン、チェックアウトを入力するための端末を設け、この端末からの入力情報(入退出情報)を読取装置202に送信し、読取装置202に、現在、その施設内に存在している患者の患者リスト画面を表示させるようにしてもよい。
【0087】
また、受付入力画面の各患者情報に対応して、患者リストに情報を追加しない患者であることを指定するためのチェック欄やアイコン等を表示する構成とし、窓口担当は、来院した患者が、例えば、薬をもらいにきただけの場合や、直近の患者の傷病名などから撮影が必要ないと判断した場合には、その患者の受付登録の際に、患者リストに追加しないことを指定入力し、レセコン5は、当該指定がなされた患者情報を除外して患者リストを生成するようにしてもよい。
【0088】
また、上記実施の形態においては、カセッテにカセッテサイズ情報や、マンモグラフィ撮影であるか否かを示すプレート種別情報を表すバーコードを貼付しておき、読取装置202において、これをバーコードリーダにより読み取ることにより、カセッテサイズ情報やプレート種別情報を取得することとしたが、読取装置202において、生成された画像データを解析し、例えば、画像データのヒストグラムを生成して最大値、最小値を求めることにより、マンモグラフィ撮影であるか否かの情報を取得するようにしてもよい。
【0089】
また、読取装置202において、カセッテが装着された際に、表示部221に、例えば、図11に示すような人体の各部位を選択可能な人体部位アイコンを表示する構成とし、人体部位アイコンからタッチ(選択)された撮影部位情報を取得し、取得した撮影部位情報をカセッテ装着通知、患者情報及びカセッテ情報とともにレセコン5に送信するようにしてもよい。これにより、レセコン関連情報の撮影部位の情報についても、自動的に生成されることとなり、窓口担当が入力する必要がなくなり、施設内のワークフローをより一層効率化することが可能となる。
【0090】
その他、本発明が本実施の形態に限定されず、適宜変更可能であることはいうまでもない。
【図面の簡単な説明】
【0091】
【図1】本発明に係る小規模診断システム1の全体構成例を示す図である。
【図2】図1に示す小規模診断システム1を適用した場合の各装置の医療施設における配置例を示す図である。
【図3】図1に示す小規模診断システム1に適用される読取装置202の機能的構成を示す要部ブロック図である。
【図4】図1に示す小規模診断システム1に適用される制御装置3の機能的構成を示す要部ブロック図である。
【図5】図1に示す小規模診断システム1に適用されるレセコン5の機能的構成を示す要部ブロック図である。
【図6】図1に示すレセプトDB57のデータ格納例を示す図である。
【図7】一の患者が来院してから退出するまでに小規模診断システム1において実行される処理の流れを示すフローチャートである。
【図8】図5の表示部55に表示される受付入力画面551の一例を示す図である。
【図9】図3の表示部221に表示される患者リスト画面223の一例を示す図である。
【図10】図4の表示部35に表示される撮影画像表示画面351の一例を示す図である。
【図11】図3の表示部221に表示される人体部位アイコンの一例を示す図である。
【図12】(a)は、従来の診断システムにおいて受付窓口で登録されるリストの一例を示す図、(b)は、従来の診断システムにおいて(a)に示すリストに放射線科の技師がカセッテ登録した一例を示す図である。
【符号の説明】
【0092】
1 小規模診断システム
2 画像生成装置
2a 超音波診断装置
20 変換装置
2b 内視鏡装置
2c CR装置
201 撮影装置
202 読取装置
21 CPU
22 操作表示部
221 表示部
222 タッチパネル
223 患者リスト画面
23 通信部
24 RAM
25 記憶部
26 画像生成部
27 バーコードリーダ
28 装着検知センサ
29 バス
3 制御装置
31 CPU
32 RAM
33 記憶部
331 一時記憶部
34 入力部
35 表示部
351 撮影画像表示画面
36 通信部
37 バス
4 サーバ
40 画像DB
5 レセコン
51 CPU
52 RAM
53 記憶部
54 入力部
55 表示部
551 受付入力画面
56 通信部
57 レセプトDB
58 バス
6 ネットワーク

【特許請求の範囲】
【請求項1】
来院した患者の患者情報を受付登録する受付登録手段と、
前記受付登録手段により受付登録された患者情報のリストを生成するリスト生成手段と、
前記受付登録された患者の会計及びレセプトに関するレセプト関連情報を生成するレセプト手段と、
輝尽性蛍光体プレートが内蔵され、前記受付登録された患者の検査対象部位の放射線撮影に供されたカセッテから、前記輝尽性蛍光体プレートに記録された前記患者の検査対象部位の放射線画像情報を読み取って画像データを生成する放射線画像読取装置と、
が接続された小規模診断システムであって、
前記放射線画像読取装置は、
当該放射線画像読取装置へのカセッテの装着を検知する検知手段と、
前記リスト生成手段により生成された患者情報のリストを表示する表示手段と、
前記表示手段に表示されたリストに含まれる患者情報の中から放射線撮影対象となる患者の患者情報の指定を受け付ける患者指定手段と、
前記患者指定手段による放射線撮影対象の患者の患者情報が指定され、前記検知手段によりカセッテの装着が検知された際に、前記患者指定手段により指定されている患者情報とカセッテ装着情報とを前記レセプト手段に通知する通知手段と、
を備え、
前記レセプト手段は、前記放射線画像読取装置から通知された患者情報及びカセッテ装着情報に基づいて、前記通知された患者情報に対応する患者に関するレセプト関連情報を生成することを特徴とする小規模診断システム。
【請求項2】
前記カセッテは、当該カセッテに関するカセッテ情報が貼付されており、
前記放射線画像読取装置は、当該放射線画像読取装置に装着されたカセッテのカセッテ情報を取得するカセッテ情報取得手段を備え、
前記通知手段は、前記患者情報及び前記カセッテ装着情報とともに、前記カセッテ情報取得手段により取得されたカセッテ情報を前記レセプト手段に通知することを特徴とする請求項1に記載の小規模診断システム。
【請求項3】
前記カセッテ情報は、カセッテサイズ情報であることを特徴とする請求項2に記載の小規模診断システム。
【請求項4】
前記カセッテ情報は、前記カセッテに内蔵されている輝尽性蛍光体プレートの種別情報であることを特徴とする請求項2に記載の小規模診断システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2007−259920(P2007−259920A)
【公開日】平成19年10月11日(2007.10.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−85670(P2006−85670)
【出願日】平成18年3月27日(2006.3.27)
【出願人】(303000420)コニカミノルタエムジー株式会社 (2,950)
【Fターム(参考)】