説明

少なくとも一房のまつ毛の外観をシミュレーションする方法及び装置

【課題】まつ毛の外観をシミュレーションする方法
【手段】本発明の方法は、ユーザーにより変更され得る少なくとも1のシミュレーション・パラメーターの少なくとも1の値に依存して、一房のまつ毛の少なくとも1の3Dイメージを作成することを含む。合成されたイメージは、一房のまつ毛の多領域シミュレーションから作成され、この多領域シミュレーションは、ユーザーが一房のまつ毛の少なくとも2の異なる領域に特定のシミュレーション・パラメーターの値を定義することを可能にする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、少なくとも一房のまつ毛(fringe of lashes)の少なくとも外観をシミュレーションする方法及び装置に関する。
【0002】
明細書及び特許請求の範囲における表現「一房のまつ毛」は、下瞼及び上瞼のまつ毛の両方、及び眉丘のそれを意味する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
まつ毛用の新しい製品又は処理を開発すること、及びまつ毛を評価し、特にメークアップに関して助言が与えられることを可能にすることを手助けするツールから利益を得ることをより容易にする必要性がある。
【課題を解決するための手段】
【0004】
特徴の一つに従うと本発明の目的は、少なくとも一房のまつ毛の外観をシミュレーションする方法に関し、該方法は、ユーザーにより変更され得る少なくとも1のシミュレーション・パラメーターに依存して一房のまつ毛の少なくとも1の3Dイメージを作成することを
含む。
【図面の簡単な説明】
【0005】
【図1】本発明に従うシミュレーション装置の例を図式的に示す図である。
【図2】本発明に従う方法の例の種々の段階を説明するブロック図である。
【図3】シミュレーションの間に表示されることができるスクリーンの例である。
【図4】シミュレーションの間に表示されることができるスクリーンの例である。
【図5】シミュレーションの間に表示されることができるスクリーンの例である。
【図6】本発明に従って得られるアトラスを図式的に示す図である。
【図7】あるまつ毛のタイプに対応する識別子が関連付けられている製品を包装し、及び施与するための装置を示す。
【図8】本発明に従う他の例の種々のステップを説明するブロック図である。
【図9】本発明に従う他の例の種々のステップを説明するブロック図である。
【図10】コンピューターネットワークにより本発明の実施を説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0006】
3Dイメージは、例えば、所与の視野方向に対応するように作成され、該視野方向はユーバーにより必要に応じて選択される。
【0007】
本発明に従う方法は、例えば、個人の期待を満足する製品及び/又は処理の影響をまつ毛上にシミュレーションした後、そのような処理及び/又は製品を提案することを可能にする。本発明は、この個人が、種々のメークアップの結果及び/又は処理、過激なメークアップを選択するまえに、視覚化することを特に可能にし得る。
【0008】
処理は、まつ毛の熱カーリングを含み得る。
【0009】
本発明は、まつ毛の複数の仮想イメージを作成することにより、評価アトラスが編集されることを可能にし、これらのイメージは例えば所与のパラメーターの種々の値に対応する。
【0010】
本発明は、特に双方向の仮想のアイメークアップ及び/又は化粧的処理の新しい選択肢を供することにより、美容について助言を与えるインターネットのサイトをより魅力的にすることにもまた寄与し得る。
【0011】
本発明がどのように実行されるかの1つの例において、製品がまつ毛に施与されたか否か、及び/又は処理が実行されたか否かを考慮に入れるように、シミュレーションが行われる。これは、例えばマスカラの存在、または不存在の目の外観への影響、処理装置、例えばヒートカーラーの影響を、視る者が視覚化することを可能にする。
【0012】
用語「3Dイメージ」は、一房のまつ毛の少なくとも一部の空間座標から作成されたイメージを意味すると理解される。3Dイメージは、必要なときに、もしディスプレイのソフトウェアがそのように許すならば、視る者が意のままに視野方向に対する物体の方向を変えることを可能にし得る。3Dイメージは、立体ビジョン(stereographic vision)あり、又はなしで、慣用の陰極線スクリーン、液晶スクリーン、又はプラズマスクリーン上に表示され得る。もし必要とされるなら、適する眼鏡、例えば赤及び緑のレンズ付のもの、又はディスプレイと同調された液晶シャッターを使用することにより、立体ビジョンが得られる。3Dイメージは、印刷され、又はファイルの形態で遠隔に伝達され得る。3Dイメージは、任意の適する媒体、例えば光学媒体又は電子媒体上に記録されることもまたできる。3Dイメージは、機構図式的な情報及びテクスチャーの情報を含み得る。
【0013】
一房のまつ毛の合成されたイメージは、有利には3Dイメージである顔のイメージに取り込まれる。顔のイメージは、特に少なくとも部分的にリアルな像であり、例えば美容助言が提供されているところの個人のリアルな像である。「リアルな像」は、実際の顔の凹凸及びテクスチャーの少なくとも1を、より良くは両方を再作成することを意図されることを意味する。リアルな像は、視る者にそのようなイメージの基礎である個人を認識することを可能にし得る。表現「美容助言」とは、例えば、作られるべきメークアップの外見又は施与されるべきケア製品に当てはまり得る助言をなかんずく、意味すると理解される。
【0014】
美容助言は、少なくとも1のシミュレーションされた房を視ることにより、個人に自己のまつ毛の少なくとも1の特徴を自己評価してもらうこと、及び少なくとも1のシミュレーション・パラメーターを変更して、シミュレーションされた房に所望される結果を反映させることを含む。
【0015】
どのように本発明が実行されるかの1つの例において、合成されたイメージは、まつ毛一本ずつ作成され、房は、例えば10〜300本のまつ毛を含むことが可能である。
【0016】
有利に、少なくとも1のランダム因子が、房、房を構成するまつ毛、又はまつ毛に施与される製品、及び/又は実行される処理の少なくとも1の特徴に適用され、そのことは、シミュレーションの写実性を強化し得る。
【0017】
このランダム因子は、例えば、まつ毛の少なくとも1の幾何学的な特徴に適用され、該特徴は、曲率、まつ毛の長さ及び太さ、及びまつ毛が皮膚の表面から伸びる方向を定義する角度から特に選択され得る。
【0018】
変形として、あるいは追加的に、このランダム因子は、一房のまつ毛の少なくとも1の特徴、例えば、まつ毛の本数、まつ毛上にメークアップ製品の存在又は不存在、及び房の厚さ(thickness of the fringe)から選択された特徴に適用され得る。
【0019】
ランダム因子は、まつ毛の上に堆積された製品の厚みにもまた適用され得る。
【0020】
ランダム因子は、処理装置、例えばヒートカーラーの少なくとも1の特徴にもまた適用され得る。
【0021】
合成されたイメージは、房の多領域シミュレーションから作成され得、この多領域シミュレーションは、ユーザーが房の少なくとも2の異なる領域に特異的なシミュレーション・パラメーターの値を入力することを許す。例えば、少なくとも1の中央領域、及びこの中央領域のそれぞれ一方の側に位置する2つの、左及び右の領域は、ユーザーにより異なった風にパラメーター化され得る。多領域シミュレーションは、ユーザーに、房全体に均一に施与されないメークアップ、又は房全体に均一に実行されない処理をシミュレーションすることを可能にし得る。もし所望されるならば、該シミュレーション法は、アプリケーター及びまつ毛に施与される製品の性質、及び/又は処理が実行される方法、及び/又は処理装置と共に使用される製品の少なくとも1の特徴を考慮に入れ得る。
【0022】
どのように本発明が実行されるかの1つの例において、ユーザーは少なくとも1の房の特徴に関するシミュレーション・パラメーターの少なくとも1の値を変更してもよく、それは、例えばまつ毛の本数、まつ毛上のメークアップ製品のあること、又はないこと、処理のあること、又はないこと、又は房の厚さから選択され得る。
【0023】
本発明がどのように実行されるかの1つの例において、ユーザーは、少なくとも一本のまつげの特徴に関するシミュレーション・パラメーターの少なくとも1の値を変更してもよく、該パラメーターは、例えばまつ毛の曲率、長さ、厚さ、及びまつ毛が皮膚の表面から続く方向を定義する角度から選択され得る。
【0024】
本発明がどのように実行されるかの1つの例において、ユーザーは、まつ毛に施与される製品の少なくとも1の特徴に関するシミュレーション・パラメーターの少なくとも1の値を変更し得、該特徴は、例えば施与された、堆積された製品の厚さ(thickness of deposited product)、及び一房のまつ毛上の製品の分布から選択され得る。
【0025】
例示的な実施態様において、ユーザーは、まつ毛の上に実行された処理の少なくとも1の特徴に関するシミュレーション・パラメーターの少なくとも1の値を変更し得る。
【0026】
本発明がどのように実行されるかの1つの例において、少なくとも1のシミュレーション・パラメーターの値を設定する少なくとも1の手段が、一房のまつ毛の合成されたイメージとして同じスクリーンの上に表示され、合成されたイメージの外観が、このシミュレーション・パラメーターの任意の変化に反応してほとんど同時に変更される。用語「ほとんど同時に」は、任意の新しい合成されたイメージが、その定義を計算するのに必要な時間の後に表示されることを意味すると理解されるべきである。パラメーター設定手段は、例えばカーソル、及び/又は数値を入力するフィールドを含み得る。
【0027】
表示されるパラメーターの値は、メートル法の値である。まつ毛の長さは例えばcm又はインチで与えられ得る。
【0028】
どのように本発明が実行されるかの1つの例において、ユーザーは連続的に又は他の態様で視野方向を変化させることが可能である。視野方向を設定する手段、例えばカーソル又は矢印は、一房のまつ毛の合成されたイメージを用いて同時に表示され得る。
【0029】
どのように本発明が実行されるかの1つの例において、所定の視野方向からの個人の顔の複数のイメージが獲得され、これらの視野方向に対応するまつ毛の合成されたイメージが計算される。1つの視野方向に対応する一房のまつ毛の3Dイメージが同じ方向から取得された顔のイメージに埋め込まれ得る。
【0030】
個人の顔の一部分のみが取得され、3Dイメージの作成のために、分析され得る。
【0031】
例えば、個人の顔の半分のみが取得され、分析され、顔全体が2つの半分の顔の間の対称性を用いて再構築され得る。
【0032】
顔の凹凸に関するデータは、少なくとも1のカメラ及び任意の適切な照明、例えば構造化された照明(structured lighting)を用いて得られ得る。
【0033】
例示的な例において、データは180°に渡って、例えば実施的に360°に渡って取得され、まつ毛のような他の特徴、例えば毛髪の表示及び/又はシミュレーションを可能にする。
【0034】
本発明がどのように実行されるかの1つの例において、ユーザーは一房のまつ毛の3Dイメージを含む顔の照明、特に入射光の明るさ及び/又は方向を変化させることが許される。
【0035】
照明は所定の条件、例えば昼間の光、夕方の光、人工的な光に従って変化され得る。
【0036】
別の特徴に従うと、本発明の目的は、まつ毛の少なくとも一房のまつ毛の外観をシミュレーションするための装置であり、該装置は、
・演算装置;
・取得手段
を含み、該演算装置は、取得手段により取得され、ユーザーにより変化され得る少なくとも1のシミュレーション・パラメーターの少なくとも1の値に従って、一房のまつ毛の少なくとも1の3Dイメージを作成するように設計されている。
【0037】
有利に、該装置は、合成されたイメージを表示するための表示手段をさらに含む。しかし、特にもしシミュレーションの結果がファイルの形で遠隔に伝達されるならば、又は光学媒体又は電子媒体上に記録されるならば、表示手段は、装置の一部を構成する必要はない。あるいは、シミュレーションの結果は、印刷されることができる。
【0038】
取得手段は、3Dイメージ取得システムを含み得る。この取得システムは、例えば、特に、該装置の使用に従って美容助言が与えられるところの個人の、顔の凹凸及びそのテクスチャーを入力するのに便利であり得る。
【0039】
3Dイメージ取得システムは、マルチビューデジタル写真(multiview digitalphotography)、多重位置による単一ビュー写真(single view photographywith multiple position)、構造化された光(structured light)、又は3D表面再構築のための任意の他の装置を含み得る。
【0040】
さらに取得手段は、キーボード、及び/又はマウス、又はデータを入力するための任意の他の手段、例えば接触に敏感なスクリーン、音声認識システム、データ媒体リーダー、コンピューターネットワークへのリンク、又は図形タブレットを含み得るが、このリストは網羅的なものではない。
【0041】
該装置は、少なくとも1のシミュレーション・パラメーターの値を示すために、表示手段により表示されるカーソルをさらに含み得る。
【0042】
装置はユーザーが、上述の取得手段、例えばキーボード又はマウスを使用して、一房の仮想まつ毛が見られる方向を変えることを許すようにもまた設計され得る。
【0043】
別の特徴に従うと、本発明の目的は、ユーザーにより遠隔で変更され得る少なくとも1のシミュレーション・パラメーターの少なくとも1の値に従って、一房のまつ毛の少なくとも1の合成イメージを作成するためのサーバー、例えばインターネットサイトのサーバーである。例えば、このサーバーは該サイトに接続された個人が、該サーバーに1以上のイメージ、特に、顔の凹凸を測定するための、及び少なくとも1のシミュレーション結果を表示するための少なくとも1のイメージを送信することを可能とするように設計されていてもよい。この個人は、もし要求とされるならば、次に、製品、及び/又は処方箋、及び/又は購入注文票を添えられた美容助言を受け取る。サーバーは、ユーザーが視野方向を変更することを可能にするように設計されていてもよい。
【0044】
別の特徴に従うと、本発明の目的は、少なくとも1のシミュレーション・パラメーターのそれぞれ異なる値と関連付けられた少なくとも2の合成されたイメージが、上記のシミュレーション法を実施することにより作成されているところの、アトラスを編集する方法でもある。
【0045】
そのようなアトラスは、販売の地点、又は研究室、又は美容研究所において個人の評価のために使用され得る。
【0046】
このように作成された合成されたイメージは、印刷され得、特に同じ媒体上で、又は同じスクリーン上に表示され、又は同じ光学的、又は電子媒体上に記録され得る。例えばまつ毛の1のタイプ、製品、処理、及び/又はメークアップに対応する識別子がそれぞれのイメージと関連付けられ得る。
【0047】
アトラスは、例えばパラメーターの変化のまつ毛の外観に与える影響が、評価されることを可能にし、又はまつ毛のタイプ(typology)が評価されることを可能にし得る。
【0048】
このアトラスが可能にするまつ毛のタイプとは別に、もし所望されるならば、目的を教えるために役立つこともまた可能である。
【0049】
本発明のさらなる目的は、少なくとも1のシミュレーション・パラメーターの異なる値とそれぞれ関連付けられた一房のまつ毛の、少なくとも2の合成されたイメージを含む、アトラスそのものでもある。識別子は、それぞれのイメージと関連づけられ得る。例えばこの識別子は、アルファベット数文字、言葉、又はロゴであってもよい。
【0050】
識別子は、例えばまつ毛のタイプに、及び/又は施与される製品のタイプに、及び/又はメークアップのタイプ及び/又は処理のタイプに対応する。
【0051】
別の特徴に従うと、本発明の目的は、アプリケーター、及び/又はまつ毛に施与される製品、及び/又はまつ毛の処理の使用の効果をシミュレーションする方法でもあり、以下:
・アプリケーター及び/又は製品及び/又は処理装置を多くの中から選択すること、ここで特定のシミュレーションの特徴は、各アプリケーター及び/又は製品及び/又は処理装置と関連付けられている、及び
・製品を施与されたまつ毛の少なくとも1の合成されたイメージが、選択されたアプリケーター及び/又は製品及び/又は処理装置のシミュレーションの特徴に従って、例えばスクリーン上に、示されるようにすること、
を含む。
【0052】
シミュレーションの特徴は、それぞれ対応する製品、アプリケーター、又は処理装置に関連付けられて、表に記録されてもよい。
【0053】
本発明は、例えば可能性のある購入者に、ある製品及び/又はアプリケーター、及び/又は処理装置の使用により達成されるであろう効果を購入前に、視覚化することを可能にする。
【0054】
アプリケーターは、例えばブラシ、及び櫛から選択され得、製品は、種々のマスカラ、例えばカールさせるマスカラ、長くするマスカラ、又は他のマスカラから選択され得る。
【0055】
処理装置は、例えば種々の櫛又はヒートカーラーの中から選択され得る。
【0056】
別の特徴に従うと、本発明の目的は、一房のまつ毛を評価する方法でもあり、該方法において、実際の一房のまつ毛及び上記のシミュレーション法を実施することにより作成されたイメージが比較され得る。
【0057】
この比較は、特に実際のまつ毛のイメージと合成されたイメージの間で、2つのイメージが同じスクリーン上に表示された後行われ、例えばまつ毛を評価して対応する識別子を個人に割り当てるために便利であり得る。製品又は処理装置がそのために設計されているまつ毛に対応する識別子が、メークアップ製品又は処理装置に、例えばその包装に印刷されていることにより、関連付けられているとき、例えばメークアップ製品及び/又は処理を選択するために、識別子を知ることは便利であり得る。
【0058】
本発明の目的は、化粧料製品及び/又は化粧的処理の販売を促進する方法でもあり、上記のシミュレーション法を実行することにより作成される一房のまつ毛の合成されたイメージの使用を含む。販売促進は、任意の伝達チャンネルにより実行され得る。特に、販売員により、直接販売の地点において、ラジオ、テレビ、又は電話、特に助言スポット又はショートメッセージの文脈内において、実行され得る。販売促進は、特に助言目的のための書かれた新聞を通して、又は何か他の書類によってもまた実行され得る。販売促進は、インターネットによってもまた実行され得、又は任意の他の適切なコンピューターネットワーク又は携帯電話ネットワークによってもまた実行され得る。直接製品に対して、特に包装、又はそれに関する任意の説明書によってもまた実行され得る。
【0059】
別の特徴に従うと、本発明のさらなる目的は、美容助言を提供する方法であり、該方法は、
・助言されることを望む個人に提供される、一房のまつ毛の合成されたイメージに基づく少なくとも1の助言を作成すること
を含む。
【0060】
提示された合成されたイメージは、例えば、助言されることを望む個人に由来する情報の少なくとも1の項目に従って作成され、そのことは、この合成されたイメージがその個人の希望に対応する外観を提示していることを意味する。
【0061】
識別子は、合成されたイメージと関連付けられ、これは、対応するメークアップ結果が達成されることを可能にする製品及び/又は処理をユーザーが選択することを可能にし得る。例えば、ユーザーは、所望されるメークアップに対応する識別子を含む製品又は処理装置を探せば十分であり得る。
【0062】
本発明がどのように実行されるかについての非制限的な例の以下の詳細な説明を読み、添付の図面を調べると、本発明はよりよく理解され得る。
【0063】
図1は、例えば、マイクロコンピューターの中央演算処理装置からなるコンピューター装置2、例えば陰極線、液晶、プラズマ又は他のスクリーンからなる表示手段3(これらの表示手段は、コンピューター装置2に接続されている)、コンピューター装置2に接続されているキーボード4及びマウス5、及び例えばカメラ8及び房の投影装置9を含む3Dイメージ取得システム6を含むシミュレーション装置1を示す。
【0064】
シミュレーション・パラメーターは、コンピューター装置2により、例えばハードディスク、又は光学、電子、及び/又は磁気であってもよい任意の他のデータ記録手段上に保存される。
【0065】
コンピューター装置2は、カメラ8によって撮影されたイメージを加工して、顔の少なくとも1の3Dイメージを作成し、ユーザーによって選択された視野角においてそれが表示されることを可能とするように設計されていてもよい。顔の凹凸は、例えば、房が投影装置9により顔の上に投影されている間に、カメラ8により撮影されている少なくとも1のイメージにより測定され得る。顔のテクスチャーは、投影装置9なしのカメラ8により取得され得る。コンピューター装置2が顔の3Dイメージを作成することを可能にするソフトウェアは、例えば、Alias WaveFront社により販売されているMAYA(商標)の名前で知られているものである。
【0066】
顔の半分だけからのイメージが、取得され得、顔全体の凹凸は、顔の2つの半分の間の対称性を用いて再構築され得る。
【0067】
個人の顔に関する3Dデータは、3D表面再構築のための任意の適切なツールを用いて得られ得る。
【0068】
コンピューター装置2は、例えば、ポインターを3Dイメージ上に動かすマウス5の手段により、顔の3Dイメージからまつ毛を自動的に消去するように、又はまつ毛が手動で消去されることを許すように設計され得る。
【0069】
当該例において、コンピューター装置2は、例えば上記のMAYAソフトウェアを用いて、ユーザーがイメージの上で、まつ毛を設定する弧(lash setting arc)を調節することを可能とするようにもまた設計されている。
【0070】
変形として、コンピューター装置2自身が、例えば形状認識ソフトウェアを用いてこの弧を定義する。
【0071】
コンピューター装置2は一房のまつ毛の少なくとも1の3Dイメージを、例えば、該一房のまつ毛の特徴、この房のまつ毛の特徴、及びまつ毛に施与されたかもしれない任意の製品の特徴、及び/又はまつ毛に実行されたかもしれない任意の処理の特徴に関連するシミュレーション・パラメーターに従って、作成することができるようにプラグラムされてもいる。
【0072】
例えば、シミュレーションの結果の横に表示されるスクロールダウンメニューにより、ユーザーにより調節され得るシミュレーション・パラメーターに従って、一房の各まつ毛の空間における位置を計算することにより、一房のまつ毛の合成されたイメージが作成される。
【0073】
当該例において、シミュレーション・パラメーターは、
まつ毛の本数;
まつ毛上の製品の存在又は不存在;
房の厚さ;
度で表されるまつ毛の曲率;
まつ毛の長さ;
まつ毛の太さ;
まつ毛の取り付け角(setting angle);
まつ毛の曲線の角(sweep angle);
まつ毛の回転角;
まつ毛の上に存在し得る任意の製品の厚さ;及び
一房のまつ毛の上の製品の分布
を含む。
【0074】
もし所望されるならば、追加のシミュレーション・パラメーターは、製品の性質、及び/又は使用されたアプリケーターの特徴及び/又は処理装置の特徴を含んでいてもよい。
【0075】
房の厚さは、まつ毛が生えている皮膚の帯の幅として定義される。厚さが非常に小さいとき、まつ毛は、一房のまつ毛の長手方向軸と一致する曲線に沿って整列される。厚さがもっと大きいときは、まつ毛は、厚さパラメーターの値によりその幅が決定される帯に植え込まれる。そのときは、まつ毛は、例えば房の長手方向軸のいずれかの側にこの方向に沿って、植え込まれる。房の長手方向軸に対するまつ毛の空間的配置は、ランダム因子に依存する。
【0076】
長手方向軸におけるまつ毛の空間配置は、房のまつ毛の本数に依存して決められる。
【0077】
まつ毛の曲率は、それぞれまつ毛のふもと、及びその自由端における、まつ毛に対する2つの接線の間に形成される角度である。
【0078】
まつ毛の取り付け角は、そのふもとにおける水平線及びまつ毛に対する接線により定義される。
【0079】
まつ毛の曲線の角は、そのふもとにおける垂線及びまつ毛に対する接線の間の角により定義される。
【0080】
まつ毛の回転角は、垂線とまつ毛が動く及び平面との間に形成される角である。
【0081】
製品の厚さパラメーターは、製品により被覆されたまつ毛の厚さが定義されることを可能にする。
【0082】
比率パラメーターは、コーティングの厚さを修正して、断面が多かれ少なかれ楕円形にすることを目的とする。
【0083】
パラメーターの値は、メートル単位、例えばmm、cm、又はインチで表示され得る。
【0084】
シミュレーションの写実性を改善するために、製品のコーティングの外観は粒状であり得る。この粒状の外観は、MAYA(商標)ソフトウェアにより、特にまつ毛に沿って異なる度数(frequencies)を有する粗さパラメーターによりシミュレーションされることができる。
【0085】
有利に、コンピューター装置2は、多領域シミュレーションを実行するように設計されることができ、例えばユーザーが上述のシミュレーション・パラメーターのそれぞれに対して、少なくとも2、より良くは3の領域、即ち中央領域、及び中央領域のそれぞれ一方の側にある左右の領域の値を定義することができる。(ここまで英語直し)
【0086】
図3及び5は、ユーザーが中央領域のパラメーター、及び中央領域の値の百分率として他の領域の値を定義できることを示す。
【0087】
図3〜5を検討することにより見られ得るように、有利にパラメーター値は、シミュレーションの結果と同時にスクリーン上に表示されることができるカーソルにより変更され、コンピューター装置2は、もし所望されるならば、シミュレーション・パラメーターの値が変更されたら、実質的にすぐに、シミュレーションの結果を表示して、ユーザーがそのような変更によりもたらされた変化を適切に知覚することを可能にするように設計されている。
【0088】
ランダム因子が、各領域にそれぞれのパラメーターに適用され得る。即ち、ユーザーにより入力された名目上の値は、ランダム因子によるまつ毛に従って変更され得、シミュレーションの写実性に貢献し得る。
【0089】
装置1は、以下の様式において使用され得る。
【0090】
第一に、図2に説明されたように、ステップ10及び11において、個人の顔の凹凸、続いてテクスチャーの取得が進行することができる。
【0091】
この取得がひとたび、実行されると、まつ毛が消去されるステップ12が実行され得る。そのような消去は、手動で、又は自動的に実行され得る。
【0092】
ステップ13において、ユーザーは仮想まつ毛がそれに沿って続くところの弧の位置設定をすることができる。この位置設定は、自動的に行われることもまたできる。
【0093】
ステップ14において、ユーザーはあるシミュレーション・パラメーターを選択して、それらの値を変更することができる。値を設定するとき、ユーザーは図3〜5に説明されるように、スクロールダウンメニューを使用することができる。
【0094】
コンピューター装置2は、ステップ15において新しい値を読み取り、仮想まつ毛を定義するように設計されている。
【0095】
仮想まつ毛が定義されたならば、該仮想まつ毛は、ステップ16において顔の3Dイメージに統合されることができ、得られたイメージファイルは、ステップ17において表示される、及び/又は光学又は電子媒体上に記録される、及び/又は遠隔に、例えばインターネットネットワークにより伝達されることができる。
【0096】
もし所望されるならば、及び装置1がそのように許すならば、ユーザーは視野角を変更して、例えばまつ毛を正面、4分の3図(three-quarter view)、又は横から視ることができる。この目的のために、カーソル又は矢印(示されていない)が表示され、該カーソル又は矢印は、例えば顔を左、又は右に回転させること、又は視点を下げる又は上げること、又は視点を遠ざけ、又は近づけることさえを可能にする。
【0097】
ユーザーは、シミュレーション・パラメーターを変更して、例えばまつ毛が多かれ少なかれ製品で被覆され、長くされ、又は曲げられているメークアップの外観をシミュレーションすることができ得る。
【0098】
ユーザーは、もし装置1がそのように許すならば、顔の他の視覚的特徴、例えば口紅、毛髪、ファンデーション、アイシャドー、頬紅、アイライナー等の色をもまた変更でき得る。
【0099】
本発明は、多くの応用が可能である。
【0100】
第一に、例えば図6に図式的にしめされたアトラス50を編集するために、本発明は、種々のタイプに従うまつ毛のイメージを作成するために使用されることができる。
【0101】
これをするために、シミュレーション・パラメーターのある値に対応するイメージを印刷し、それらのうちの少なくとも1を変更し、シミュレーション・パラメーターの1以上の値の変更に従うまつ毛の外観の変化を表す十分なイメージがあるまで、印刷工程を繰り返すことが可能である。
【0102】
アトラス50は、まつ毛のタイプを図示するのに役立ち得、アトラス50の各イメージ51は1つのタイプに、例えば関連付けられ、該イメージは、識別子52、例えば少なくとも1のアルファベット数文字を割り当てられ得る。
【0103】
即ち、例えば、まつ毛に施与される製品の量を変動させることにより、まつ毛がより多く又は少なく該製品で被覆され、まつ毛―曲率又はまつ毛―長さアトラス、又はまつ毛メークアップアトラスを編集することができる。
【0104】
もし所望されるならば、アトラスのイメージと関連付けられた識別子52は、図7に説明されるように、製品が適合されているまつ毛のタイプ、又は得られることができるメークアップの外観のタイプを消費者に示すことができるように、まつ毛への製品を包装し、施与する装置53上にもある。
【0105】
本発明は、図8に説明されるように、個人のまつ毛を評価することもまた可能にする。
【0106】
これをするために、シミュレーション・パラメーターの値はステップ20において選択されてもよく、ステップ21において表示されるイメージがステップ22における実際のまつ毛と比較される。
【0107】
外観が不十分に近いとき、ステップ23においてシミュレーション・パラメーター値の選択を変更し、続いて値を調節して、ステップ24において実際の一房のまつ毛の外観に類似するとみなされる外観のシミュレーション結果を得るようにすることが可能である。そのとき、実際の房は、シミュレーション・パラメーター値と関連付けられる。即ち、まつ毛のある視覚的特徴を定量化し、これらの値に依存して、例えばある製品が施与されるべきである、又はある処理が続いて行われるべきであるということを推薦することができる。同様にメークアップ結果もまた評価され得る。
【0108】
図9は、どのように本発明が実行されるかの別の例を示し、該例においては、例えば販売地又は美容院において、ステップ30における消費者の顔の3Dイメージの取得から手順は開始する。
【0109】
次に、該個人のまつ毛の合成されたイメージは、ステップ31において表示され得、ユーザーは、ステップ32において製品及び/又はまつ毛に施与されるべき処理を選択する。
【0110】
まつ毛の新しい合成されたイメージは、選択された製品又は処理に従ってステップ33において表示され、消費者が、まつ毛上への製品又は処理の効果を知覚することができる。
【0111】
ステップ34において、消費者は、表示された結果が彼女の期待に対応するか否か示すことができ、及びもし対応するならば、ステップ35において製品が購入されるべきであることを提案する、又は所望される結果を得るために、施与されるべき製品又は実行されるべき処理に関して単に助言を与えることができる。
【0112】
ステップ34において表示された結果が消費者の期待に対応しないとき、ユーザーはステップ36において別の製品又は処理を選択する可能性及びステップ32に戻る可能性を提供され得る。
【0113】
実施の変形において、ステップ30は、省略され、一房のまつ毛は、消費者の顔ではない顔、例えば現実又は合成された顔のイメージでシミュレーションされる。
【0114】
メークアップの結果は、消費者が製品又は処理を提供される前にシミュレーションされ得、例えば消費者が複数のメークアップスタイルから選択することを可能とする。
【0115】
本発明は、インターネットにより実行され得、又は任意の他のコンピューター及び/又は電話ネットワークにより実行され得る。この場合、図10に例示されるように、中央演算処理装置2は、例えば、ネットワークに接続されているサーバー42に統合され、ユーザーはコンピューター40又はサーバー42と情報を交換するための任意の他の手段、例えば双方向端末、携帯電話、又はパーソナルデジタルアシスタンス(PDA)を用いて、サーバー2に接続し得る。
【0116】
もし所望されるならば、サーバー2は、消費者に製品、又は製品を購入する提案を送るように設計されているロジスティックセンター41に情報を送るように設計され得る。
【0117】
本発明は、記載された例だけに制限されず、特に、例えばメークアップをまつ毛に施与するために使用されるアプリケーターに関する他のシミュレーション・パラメーターを追加することができる。選択されるアプリケーターに依存して、製品の厚さの値は、例えば自動的に割り当てられ、又はまつ毛はより多く、又は少なく分離され、及び/又は曲げられ得る。
【0118】
中央演算処理装置2は、表示されたシミュレーション結果に依存して、使用されるべきアプリケーターを推薦するようにもまたプログラムされていてもよい。そうすると、消費者は、合成されたイメージにおける大きく曲げられたまつ毛の場合、例えば、まつ毛カーラーを使用することが推薦される。
【0119】
製品の性質もまたシミュレーション・パラメーターとして追加され得、例えばユーザーがマスカラの色、又は特に製品が繊維を含んでいるとき、まつ毛が当該製品により長くされる程度を変更することを可能にする。
【0120】
もし所望されるならば、中央演算処理装置2は、残りの一房のまつ毛とは異なるメークアップを房の一部に施与する目的で、ユーザーがまつ毛の部分を選択することを可能にするように設計されていてもよい。
【0121】
まつ毛の3Dイメージは好ましくは顔の3Dイメージに統合されるが、1以上の2Dイメージ、例えば複数の視野方向からの図に統合することもまた可能である。
【0122】
例示的な実施態様において、顔の少なくとも一部の少なくとも1の3Dイメージが作成され、例えば表示され、又は印刷され、1の目の一房のまつ毛は、ユーザーにより変更され得る少なくとも1のシミュレーション・パラメーターに依存する外観で作成され、他方の一房のまつ毛は、異なる外観で作成され、又は表示され、又は印刷される。
【0123】
例えば1の房は、上述されたシミュレーション方法に従って作成され、他の房は個人の実際の房、又は該シミュレーション・パラメーターの異なる値でシミュレーションされた房に対応していてもよい。
【0124】
これはまつ毛の観察者による、メークアップ及び/又は処理されたまつ毛、及びメークアップ又は処理なしのまつ毛との比較を容易にし得る。
【0125】
本発明は、複数の実施態様において、個人が自分のまつ毛の所望されるメークアップ又は処理を比較することを可能にし得る。
【0126】
いくつかの実施態様において、以下の方法、
・少なくとも1のシミュレーション・パラメーターに依存して、シミュレーションされた外観を有する房の少なくとも1のイメージを個人が視ることを可能にすること、
・ユーザーに、それは該個人であり得る、該パラメーターの値を変更することを可能にすること、
が実施される。
【0127】
実際の房のような、シミュレーションされた房の外観を有するように変更されたパラメーターに依存して、評価が行われ得る。例えば一定の最初の房から出発して、変更されるパラメーターは、個人個人によって変化し得る。これは一房のまつ毛の評価のためのツールを提供し、それは概して言うと「逆測定(reverse measurement)」とみなされることができる。
【0128】
他の例示的な実施態様において、少なくとも1の個人は少なくとも1のシミュレーションされた房を視、少なくとも1のシミュレーション・パラメーターを変更することにより該房の外観を変更するよう、誘発される。
【0129】
シミュレーションされた房は、個人が自分の一房のまつ毛から得る感覚を反映するように構築され得る。シミュレーションされた房の結果を与えられると、美容助言が与えられ得る。
【0130】
本記載を通じて及び請求の範囲において、表現「〜を含む」は、反対に明記されない限り、表現「少なくとも1の〜を含む」の同義語であると理解されなければならない。
【0131】
本発明の内容を下記にまとめる。
(1)少なくとも一房のまつ毛の外観をシミュレーションする方法において、
ユーザーにより変更され得る少なくとも1のシミュレーション・パラメーターの少なくとも1の値に依存して、該少なくとも一房のまつ毛の少なくとも1の3Dイメージを作成することを含み、ここでユーザーは、まつ毛に施与される製品及び/又はまつ毛の化粧的処理の少なくとも1の特徴に関するシミュレーション・パラメーターの少なくとも1の値を変更することを許される方法。
(2)ユーザーが、まつ毛に施与される製品の少なくとも1の特徴に関するシミュレーション・パラメーターの少なくとも1の値を変更することを許される、(1)に記載の方法。
(3)ユーザーが、まつ毛の化粧的処理の少なくとも1の特徴に関するシミュレーション・パラメーターの少なくとも1の値を変更することを許される、(1)に記載の方法。
(4)化粧的処理がまつ毛を梳くこと及び/又はまつ毛をヒートカーリングすることから選択される、(3)に記載の方法。
(5)合成されたイメージが、顔のイメージに取り込まれることを特徴とする、(1)〜(4)のいずれか1に記載の方法。
(6)顔のイメージが3Dイメージであることを特徴とする、(1)〜(5)のいずれか1に記載の方法。
(7)顔のイメージが少なくとも部分的にリアルな像であることを特徴とする、(6)に記載の方法。
(8)合成されたイメージが、まつ毛一本ずつ作成されていることを特徴とする、(1)〜(7)のいずれか1に記載の方法。
(9)一房のまつ毛が10〜300本のまつ毛を含むことを特徴とする、(1)〜(8)のいずれか1に記載の方法。
(10)少なくとも1のランダム因子が、房、該房を構成するまつ毛、又はまつ毛に施与される製品の少なくとも1の特徴に適用されることを特徴とする、(1)〜(9)のいずれか1に記載の方法。
(11)合成されたイメージが、房の多領域シミュレーションから作成され、この多領域シミュレーションが、ユーザーに、該房の少なくとも2の異なる領域に特異的なシミュレーション・パラメーターの値を定義する(14)ことを許す、(1)〜(10)のいずれか1に記載の方法。
(12)少なくとも1の中央領域、及び該中央領域のそれぞれ一方の側に位置する2つの、左及び右、の領域が、シミュレーションのために異なった風にパラメーター化されることを特徴とする、(1)〜(11)のいずれか1に記載の方法。
(13)ユーザーが、少なくとも1の房の特徴に関するシミュレーション・パラメーターの少なくとも1の値を変更することを許されることを特徴とする、(1)〜(12)のいずれか1に記載の方法。
(14)房の特徴が、まつ毛の本数、まつ毛上のメークアップ製品の存在又は不存在、及び房の厚さから選択されることを特徴とする、(1)〜(13)のいずれか1に記載の方法。
(15)ユーザーが、少なくとも1本のまつ毛の特徴に関するシミュレーション・パラメーターの少なくとも1の値を変更することが許されることを特徴とする、(1)〜(14)のいずれか1に記載の方法。
(16)まつ毛の特徴が、まつ毛の曲率、その長さ、その太さ、及び皮膚の表面からまつ毛が伸びる方向を定義する角から選択されることを特徴とする、(1)〜(15)のいずれか1に記載の方法。
(17)製品の特徴が、施与される製品の厚さ、及び製品の分布から選択される、(1)〜(16)のいずれか1に記載の方法。
(18)ユーザーがアプリケーターを選択することを許されることを特徴とする(1)〜(17)のいずれか1に記載の方法。
(19)シミュレーション・パラメーターの値を設定する少なくとも1の手段が、一房のまつ毛の合成されたイメージと同じスクリーン上に表示されること、及び合成されたイメージの外観が、シミュレーション・パラメーターのいかなる変化にもほとんど同時に反応して変更されることを特徴とする、(1)〜(18)のいずれか1に記載の方法。
(20)パラメーター設定手段がカーソルを含むことを特徴とする、(1)〜(19)のいずれか1に記載の方法。
(21)ユーザーが、一房のまつ毛が見られる方向を変更することを許される、(1)〜(20)のいずれか1に記載の方法。
(22)少なくとも一房のまつ毛の外観をシミュレーションする装置において、
コンピューター装置(2);及び
取得手段(4、5、8、9)、
を含み、取得手段により取得され、かつユーザーにより変更され得る少なくとも1のシミュレーション・パラメーターの少なくとも1の値に従って、コンピューター装置(2)が、一房のまつ毛の少なくとも1の3Dイメージを作成するように設計されている装置。
(23)シミュレーション結果を表示する表示手段(3)をさらに含むことを特徴とする、(22)に記載の装置。
(24)取得手段が、3Dイメージ取得システム(8、9)を含むことを特徴とする、(23)に記載の装置。
(25)取得手段が、キーボード(4)及び/又はマウス(5)の少なくとも1を含むことを特徴とする、(22)〜(24)のいずれか1に記載の方法。
(26)表示手段がスクリーン(3)を含むことを特徴とする、(22)に記載の装置。
(27)表示手段により表示され、少なくとも1のシミュレーション・パラメーターの値を示すカーソルをさらに含むことを特徴とする、(22)に記載の装置
(28)ユーザーにより遠隔で変更され得る少なくとも1のシミュレーション・パラメーターの少なくとも1に値に従って、一房のまつ毛の少なくとも1の3Dイメージを作成するように設計されていることを特徴とするサーバー(2)、特にインターネットサイトのサーバー。
(29)ユーザーが視野方向を変更することを許すように設計されていることを特徴とする、(28)に記載のサーバー。
(30)アトラス(50)を編集する方法において、少なくとも2の合成されたイメージ(51)が、(1)〜(21)のいずれか1に記載の方法を実施することにより作成され、該2つのイメージは、少なくとも1のシミュレーション・パラメーターの異なる値とそれぞれ関連付けられているところの方法。
(31)そのようにして作成された合成イメージ(51)が、印刷されることを特徴とする、(28)に記載の方法。
(32)アプリケーター及び/又は処理装置及び/又はまつ毛に施与される製品の使用の効果をシミュレーションする方法において、以下のステップ:
・アプリケーター及び/又は処理装置及び/又は製品を多くの中から選択すること、ここで特定のシミュレーションの特徴は、各アプリケーター及び/又は処理装置及び/又は製品と関連付けされている;及び
・製品を施与された及び/又は処理装置で処理されたまつ毛の、少なくとも1の合成されたイメージが、アプリケーター及び/又は処理装置及び/又は製品のシミュレーションの特徴に従って、特にスクリーン上に、示されるようにすること、
を含む方法。
(33)一房のまつ毛を評価する方法において、実際の一房のまつ毛及び(1)〜(22)のいずれか1に記載の方法を実施することにより作成されたイメージが比較されるところの方法。
(34)実際のまつ毛及び合成されたイメージが同じスクリーン上に表示された後、該2つのイメージの比較が行われる得ることを特徴とする、(1)〜(33)のいずれか1に記載の方法。
(35)一房のまつ毛の少なくとも2の合成されたイメージ(51)を含むアトラス(50)において、これらが少なくとも1のシミュレーション・パラメーターの異なる値とそれぞれ関連付けられているアトラス。
(36)識別子(52)が各イメージと関連付けられていることを特徴とする、(35)に記載のアトラス。
(37)少なくともの一房のまつ毛の外観をシミュレーションする方法において、ユーザーにより変更され得る少なくとも1のシミュレーション・パラメーターの少なくとも1の値に依存して、該一房のまつ毛の少なくとも1の3Dイメージを作成することを含み、該少なくとも1の3Dイメージは、少なくとも部分的にリアルな像である顔の3Dイメージに取り込まれるところの方法。
(38)少なくとも一房のまつ毛の外観をシミュレーションする方法において、ユーザーにより変更され得る少なくとも1のシミュレーション・パラメーターの少なくとも1の値に依存して、該一房のまつ毛の少なくとも1の3Dイメージを作成することを含み、合成されたイメージは、房の多領域シミュレーションから作成され、この多領域シミュレーションは、房の少なくとも2の異なる領域に特異的なシミュレーション・パラメーターの値をユーザーが定義する(14)ことを許すところの方法。
(39)イメージを構築する方法において、
・個人が、自己の顔の少なくとも一部の少なくとも1のデジタルイメージを捕捉することを促がすこと、
・少なくとも1のデジタルイメージに、及び少なくとも1のシミュレーション・パラメーターに依存する一房のまつ毛3Dイメージに少なくとも部分的に基づいて3Dイメージを作成すること、
・該個人に、少なくとも1のシミュレーション・パラメーターに関する少なくとも1の情報を入力することを促すこと、
・該情報に反応して、少なくとも該1のシミュレーション・パラメーターを変更すること、
・該変更されたシミュレーション・パラメーターに基づく変更された3Dイメージを作成すること
を含む方法。
【符号の説明】
【0132】
1 シミュレーション装置
2 コンピューター装置
3 表示手段
4 キーボード
5 マウス
6 イメージ取得システム
8 カメラ
9 投影装置
40 コンピューター
41 ロジスティックセンター
42 サーバー
51 各イメージ
52 識別子
53 装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも一房のまつ毛の外観をシミュレーションする方法において、該方法が、
ユーザーにより変更され得る少なくとも1のシミュレーション・パラメーターの少なくとも1の値に依存して、該少なくとも一房のまつ毛の少なくとも1の3Dイメージをコンピューターにより作成するステップを含み、
該一房のまつ毛の3Dイメージは、ユーザーの顔の3Dイメージに取り込まれる、ただし上記ユーザーの顔の3Dイメージはユーザーの顔を取り込んだイメージを少なくとも部分的に使用して作成されており、該ユーザーの顔のまつ毛の3Dイメージは消去されている、かつ
コンピューターがユーザーに、マスカラの少なくとも1の特徴及び/又はまつ毛の化粧的処理に関するシミュレーション・パラメーターの少なくとも1の値を変更することを許し、まつ毛の房の3Dイメージが、まつ毛一本ずつ作成されている、
上記方法。
【請求項2】
コンピューターがユーザーに、マスカラの少なくとも1の特徴に関するシミュレーション・パラメーターの少なくとも1の値を変更することを許す、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
コンピューターがユーザーに、まつ毛の化粧的処理の少なくとも1に関するシミュレーション・パラメーターの少なくとも1の値を変更することを許す、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
まつ毛の化粧的処理の少なくとも1に関するシミュレーション・パラメーターが、まつ毛を梳くことに関するシミュレーション・パラメーター及び/又はまつ毛をヒートカーリングすることに関するシミュレーション・パラメーターから選択される、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
少なくとも1のランダムパラメーターが、房、該房を構成するまつ毛の3Dイメージに関するシミュレーション・パラメーター、及びマスカラの少なくとも1の特徴に関するシミュレーション・パラメーターに適用されることを特徴とする、請求項1〜4のいずれか1項に記載の方法。
【請求項6】
コンピューターがユーザーに、房の3Dイメージの少なくとも2の異なる領域のそれぞれにシミュレーション・パラメーターの異なる値を定義することを許し、房の3Dイメージの少なくとも1の中央領域、及び該中央領域のそれぞれ一方の側に位置する左及び右の領域上で、異なるシミュレーション・パラメーターが定義される、請求項1〜5のいずれか1項に記載の方法。
【請求項7】
コンピューターがユーザーに、少なくとも1本のまつ毛に関するシミュレーション・パラメーターの少なくとも1の値を変更することを許し、少なくとも1本のまつ毛に関するシミュレーション・パラメーターが、3Dイメージにおけるまつ毛の曲率、3Dイメージにおけるその長さ、3Dイメージにおけるその太さ、及び皮膚の表面からまつ毛が伸びる方向を定義する、3Dイメージにおける角の少なくとも1を定義することを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の方法。
【請求項8】
上記方法が、さらに
一房のまつ毛の3Dイメージが表示されているスクリーンと同じスクリーン上に表示されたシミュレーション・パラメーターの値を変更するためのパラメーター設定ツールをコンピューターにより表示するステップ、及び
コンピューターがユーザーに、シミュレーション・パラメーターのいかなる変化にも反応して上記3Dイメージの外観を変更することを許すステップ
を含む、請求項1〜7のいずれか1項に記載の方法。
【請求項9】
少なくとも一房のまつ毛の外観をシミュレーションする装置において、
ユーザーにより変更され得る少なくとも1のシミュレーション・パラメーターの少なくとも1の値に従って、一房のまつ毛の少なくとも1の3Dイメージをコンピューターにより作成するための手段であって、まつ毛の房の3Dイメージが、まつ毛一本ずつ作成されている、前記作成するための手段
ユーザーの顔を取り込んだイメージを少なくとも部分的に使用して作成されたユーザーの顔の3Dイメージのまつ毛を消去し、かつ該一房のまつ毛の3Dイメージをユーザーの顔の3Dイメージに取り込むための手段、及び
ユーザーに、マスカラの少なくとも1の特徴及び/又はまつ毛の化粧的処理に関するシミュレーション・パラメーターの少なくとも1の値を変更することを許すための手段、
を含む装置。
【請求項10】
一房のまつ毛の複数の3Dイメージを編集する方法において、請求項1〜8のいずれか1項に記載の方法を実施することにより該一房のまつ毛の少なくとも2つの3Dイメージを作成するステップを含み、該少なくとも2つの3Dイメージのそれぞれは、少なくとも1のシミュレーション・パラメーターの異なる値と関連付けられているところの方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2009−211721(P2009−211721A)
【公開日】平成21年9月17日(2009.9.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−143876(P2009−143876)
【出願日】平成21年6月17日(2009.6.17)
【分割の表示】特願2005−259540(P2005−259540)の分割
【原出願日】平成17年9月7日(2005.9.7)
【出願人】(595100370)ロレアル (108)
【氏名又は名称原語表記】L′OREAL
【Fターム(参考)】